以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明すると、図1に示すように、実施形態の遊技機は、パチンコ遊技機1であって、遊技盤2の裏面(背面)に、制御基板(主制御基板)7(図2参照)を覆った基板ケース(主基板ケース)10が配設されている。
なお、実施形態での上下と左右の各方向は、図1に示す遊技盤2の裏面側を基準とし、また、前後の方向は、遊技盤2の裏面側を後方側とし、遊技盤2の表面側(遊技領域側・正面側)を前方側とする。
そして、基板ケース10は、軸方向を左右方向に沿わせて盤裏カバー3に配設された二本の取付軸5,5に対して、上縁10aに設けた断面U字状の取付フック39を下方側から引っ掛けて、下縁10b側を、後方側(遊技機1の後方側であって図1に示す紙面の表側)に移動しないように、図示しない押え爪片に係止させて、配設されている。なお、基板ケース10は、図示しない押え爪片の係止を解除させて下縁10bを後方側に引けば、取付軸5回りで後方回転させて取り外すことができて、制御基板7に実装した電子部品の検査や基板ケース10によって隠れていた電動チューリップの電磁ソレノイド等のメンテナンスを行うことができる。そして、取付軸5や図示しない押え爪片によって盤裏カバー3に取り付けられた基板ケース10は、上縁10a側に位置する各種のリード線を結線させた複数のターミナル部8を設けた部位を、盤裏カバー3の開閉可能な蓋部4の下縁に覆わせて、配設されることとなる。さらに、基板ケース10は、制御基板7にリード線を結線させる上縁10aや左縁10c側のターミナル部8を配設させる複数の貫通孔10d(図1参照)、RAM消去スイッチの貫通孔10eを備えて構成されるとともに、さらに、図2に示すように、かしめ機構部15、検出スイッチ51の押下げ片58、押下げ片58の保持部64、及び、押下げ片58を位置規制する規制部71を配設させて、構成されている。
また、基板ケース10は、図2〜6に示すように、透明なポリカーボネート等の合成樹脂から形成されるとともに、対応する第1〜3の係合手段11,12,13を有した前面側の底側ケース部32と後面側の蓋側ケース部42とを具備して構成されている。そして、基板ケース10は、底側ケース部32と蓋側ケース部42との間に、制御基板7を収納して、対応する係合手段11,12,13を係合させることにより、制御基板7の周囲を囲って閉じ、さらに、かしめ機構部15をかしめて、封止されている。
基板ケース10が覆っている制御基板7は、後面側を実装面7aとして、CPU、パチンコ遊技機1の遊技プログラムを記憶したROMや、遊技の進行に応じた遊技球の払い出し等の必要なデータを記憶するRAM、各種機器との連絡をとるポート、各種抽選の際に用いられる乱数発生器、時間計数や同期を図る場合などに使用されるクロックパルス発生回路等を備えて構成されている。さらに、制御基板7は、基板ケース10の不正開封時に検出信号を出力可能な検出スイッチ51における作動片56を保持したスイッチ本体52を、実装面7a側の右縁7d側に固着させている(図2参照)。さらに、実施形態の場合、制御基板7は、実装面7aを底側ケース部32から離れる後面側に向けて、換言すれば、裏面7b側を底側ケース部32側に向けて、蓋側ケース部42に固定されている(図5参照)。この制御基板7の蓋側ケース部42への固定は、蓋側ケース部42から前方側へ延びる複数の固定ピン49を、制御基板7の周縁に設けられた取付孔7cに貫通させるとともに、実装面7a側を蓋側ケース部42の支持面42aに当接させ、固定ピン49の先端49aを拡径させるように溶融固化させる熱かしめすることにより、複数の固定ピン49の拡径させた先端49aと支持面42aとの間で挟持して、行なっている(図5参照)。
基板ケース10の底側ケース部32と蓋側ケース部42とは、図2〜4に示すように、それぞれ、相互に前後で略平行に対向するように配設される底壁部33と天井壁部43とを備えて構成されている。そして、底側ケース部32と蓋側ケース部42とは、それぞれ、対向する底壁部33及び天井壁部43と、それらの周縁から相互に接近するように延びる略筒形状の側壁部34,44と、を備えた略箱形状として構成されている。底壁部33と天井壁部43とは、それぞれ、左右方向に沿って長辺側を配置させた略長方形板状としている。なお、既述のターミナル部8等のための貫通孔10d,10eは、蓋側ケース部42の天井壁部43に配設されている。そして、実施形態の場合、対応する相互の係合手段11,12,13の係合時と係合解除時における底側ケース部32と蓋側ケース部42との相対的な移動方向は、制御基板7の実装面7aに沿うスライド方向であって、さらに、遊技盤2の左右方向に沿う方向としている。
底側ケース部32の側壁部34は、上下で対向する上壁部35と下壁部36、及び、左右で対向する左壁部37と右壁部38、を備えて構成されている。同様に、蓋側ケース部42の側壁部44も、上下で対向する上壁部45と下壁部46、及び、左右で対向する左壁部47と右壁部48、を備えて構成されている。そして、底側ケース部32と蓋側ケース部42との第1の係合手段11(図4,5,8,9参照)と第3の係合手段13(図4参照)とは、上壁部35,45相互と、下壁部36,46相互とに、それぞれ、形成され、第2の係合手段12(図4,6,7参照)は、右壁部38,48相互に形成されている。
第1の係合手段11は、図4,8,9に示すように、上壁部35,45相互と、下壁部36,46相互とに、それぞれ、三箇所ずつ形成されている。具体的には、底側ケース部32側の上壁部35と下壁部36とに、端面35a,36a側から前方に向かうとともに右方側に向かうような下方から見てL字状の挿入溝11bを設けられて、左方に延びる形状の係止フック11aが形成され、蓋側ケース部42側の上壁部45と下壁部46とに、挿入溝11bに挿入されて係止フック11aに係止される係止ピン11cが形成されて、係止フック11aと係止ピン11cとによって、第1の係合手段11が、構成されている。
また、蓋側ケース部42側の上壁部45と下壁部46とには、端面に、底側ケース部32の上壁部35と下壁部36との端面35a,36a側を挿入させる凹溝11dが形成され(図5参照)、凹溝11dの内周面を部分的に上下で連結するようにして、係止ピン11cが形成されている(図5,8,9参照)。そして、凹溝11dは、底側ケース部32と蓋側ケース部42との相互の係合と係合解除とのスライド方向(左右方向)への移動時(スライド移動時)、底面11daに底側ケース部32の上壁部35と下壁部36との端面35a,36aを摺動させている。すなわち、蓋側ケース部42の各係止ピン11cを、対応する挿入溝11bの開口11baから挿入溝11b内に挿入させて、底側ケース部32の上壁部35と下壁部36との端面35a,36aを凹溝11dの底面11daに当て、蓋側ケース部42を右方側にスライド移動させて、蓋側ケース部42の右壁部48の外側面48aを底側ケース部32の右壁部38の内側面38aに当接させれば(図6,9参照)、各係止ピン11cを、対応する係止フック11aに係止させることができる。そして、この第1の係合手段11の係合完了時には、各係止ピン11cが対応する係止フック11aの前面側に係止されて、蓋側ケース部42の底側ケース部32から後方側へ外れる移動が規制されることとなる。
なお、蓋側ケース部42を右方側にスライド移動させて、蓋側ケース部42の右壁部48の外側面48aを底側ケース部32の右壁部38の内側面38aに当接させる際には、図6に示すように、蓋側ケース部42の左壁部47の内側面47aも、底側ケース部32の左壁部37の外側面37aに当接して、蓋側ケース部42の右壁部48の外側面48aにおける底側ケース部32の右壁部38の内側面38aへの当接とともに、係合手段11の係合時のスライド移動が規制されて、係合完了となる。ちなみに、実施形態では、蓋側ケース部42の配置状態として、係止ピン11cが挿入溝11bの開口11baから外れて、基板ケース10を開けている状態(図8のA参照)を、分離外れ状態とし、そして、係止ピン11cを、その分離外れ状態から、開口11baを経て、挿入溝11b内に挿入させて、底側ケース部32の上壁部35と下壁部36との端面35a,36aを、凹溝11dの底面11daに当てた配置(図8のB参照)を、係合開始位置SPとし、その後、蓋側ケース部42を右方側にスライド移動させて、蓋側ケース部42の右壁部48の外側面48aを右壁部38の内側面38aに当接させ、左壁部47の内側面47aを左壁部37の外側面37aに当接させて、係止ピン11cを対応する係止フック11aに係止させた位置(図9のB参照)を、係合完了位置RPとして、説明する。
そして、実施形態の場合、蓋側ケース部42が係合開始位置SPから係合完了位置RPに配置される際には、第3の係合手段13を構成する凹凸形状の嵌合部13a,13bが、相互に嵌合されて、係合解除方向(左方向)への移動を規制することとなる(図4参照)。なお、これらの嵌合部13a,13bは、上壁部35,45相互と下壁部36,46相互との対向する面相互に形成されており、強い力で、蓋側ケース部42を係合解除方向へ移動させれば、嵌合を解除できるように設定されている。
また、実施形態の場合、蓋側ケース部42を係合開始位置SPから係合完了位置RPまで右方向にスライド移動させる際、図6,8,9に示すように、第2の係合手段12としての閂構造を構成する閂状突起12bが嵌挿孔12aに嵌挿されて、蓋側ケース部42の底側ケース部32から後方側へ外れる移動が規制されることとなる。閂状突起12bは、蓋側ケース部42の右壁部48から右方側に突設され、嵌挿孔12aは、底側ケース部32の右壁部38に形成されている。そして、蓋側ケース部42の係合開始位置SPへの配置時、閂状突起12bの先端部12cが、嵌挿孔12aの左方側に配置され、蓋側ケース部42を係合開始位置SPから係合完了位置RPへ配置する際、閂状突起12bは、元部12d付近を嵌挿孔12aの部位に配置させて、先端部12cを嵌挿孔12aから右方側に突出させることとなる。
かしめ機構部15は、蓋側ケース部42を係合開始位置SPから係合完了位置RPまでスライド移動させて基板ケース10を閉じた際に、図7に示すように、金属製のかしめピン21を、蓋側ケース部42のホルダ部17から底側ケース部32の嵌合部26に跨ぐように押し込んで、かしめることにより、閉じた基板ケース10を封止して、蓋側ケース部42が底側ケース部32から係合開始位置SP側への係合解除方向へスライド移動する操作(基板ケース10の開け操作、あるいは、開封操作)を規制するものである。
そして、蓋側ケース部42のホルダ部17は、右壁部48に設けられた略四角筒形状の周壁部16によって、周囲を囲まれて配設され、内部に、かしめピン21を嵌挿させる嵌挿孔18を備えて構成されている。周壁部16は、閂状突起12bを設けた右壁部48と共用して、その内側に略四角筒形状に形成されている。ホルダ部17の嵌挿孔18は、前後方向に貫通され、後面側の開口側から、六角柱穴状の大径部18aと、大径部18aより小径の円柱穴状の中径部18bと、中径部18bより小径として、かしめピン21のピン本体22の軸部22bを嵌挿させる円柱穴状の小径部18cと、を備えて構成されている。実施形態の場合、ホルダ部17は、周壁部16の右壁部48側と共用となる外側壁16aと内側壁16bとに対して、左右方向に沿って連結される板状の連結片部19,19により、連結支持されて、上下に合計2個配設されている。
かしめピン21は、金属製として、ピン本体22と支持リング23とを備えて構成されている。ピン本体22は、後端側の円板状の頭部22aと、頭部22aから前方の嵌合部26側に延びる小径の円柱状の軸部22bと、を備えて構成されている。軸部22bは、ホルダ部17の小径部18cの内径寸法Dと略等しい外径寸法dとして、摺動可能にホルダ部17に保持されている。そして、軸部22bの先端部22cには、環状溝22dが設けられて、円板状の支持リング23が外周側に嵌められている。支持リング23は、ピン本体22を嵌合部26内に圧入させてかしめた際、ホルダ部17の先端面17aと嵌合部26の嵌合孔27における小径部27bの周縁との間で位置規制されて、軸部22bの引き抜き方向(後方向)への移動時、軸部22bを貫通させるように設けられた支持リング23の貫通孔23aの内周縁を、軸部22bの外周面に食い込ませるようにして、軸部22bの移動を規制することとなる。
また、底側ケース部32の嵌合部26は、周壁部25に周囲を囲まれる略円筒状として、右壁部38に周囲を囲まれて配設されるとともに、かしめピン21のピン本体22の先端部22cを圧入可能な嵌合孔27の小径部27bを備えて構成されている。周壁部25は、係合手段12の嵌挿孔12aを設けた右壁部38と共用して、その内側に略四角筒形状に形成されている。嵌合部26は、後端側だけに開口面を有して前方側に延びる嵌合孔27を備え、嵌合孔27は、ピン本体22の軸部22bの先端部22c側を圧入可能な小径部27bと、小径部27bの開口周縁に配設されて、支持リング23を収納可能な大径部27aと、を備えて構成されている。この嵌合部26も、連結片部28を利用して、周壁部25に連結支持され、上下に合計2個配設されている。なお、連結片部28は、制御基板7に沿って周壁部25と各嵌合部26とを連結する横板部28aと、各嵌合部26から左右方向に沿って、右壁部38側と共用となる外側壁25aと内側壁25bとに対して、連結される縦板部28b,28bと、から構成されている。
そして、このかしめ機構部15は、図7のA,Bに示すように、基板ケース10を閉じた状態で、金属製のかしめピン21を、蓋側ケース部42のホルダ部17から底側ケース部32の嵌合部26に跨ぐように押し込んでかしめることにより、閉じた基板ケース10を封止している。この封止時、かしめピン21が、その軸部22bを、蓋側ケース部42のホルダ部17における嵌挿孔18の小径部18cと、底側ケース部32の嵌合部26における嵌合孔27の小径部27bと、に跨って配置されることから、蓋側ケース部42が係合開始位置SP側へ移動するスライド移動を規制され、基板ケース10を開くことが規制される。
なお、かしめピン21は、ホルダ部17の先端面17aと嵌合部26の大径部27aの底面となる端面26aとの間で位置規制される支持リング23の貫通孔23aの内周縁が、ピン本体22の外周面に食い込むことから、ホルダ部17からの抜け方向の移動を規制されることとなる。さらに、ピン本体22の頭部22aの引き抜き操作を行えないように、キャップ30が、ホルダ部17の嵌挿孔18に外れ不能に嵌入されることから、かしめ機構部15のかしめピン21をかしめた後には、かしめ機構部15を破壊しないと、閉じた基板ケース10を開けることができない。そして、制御基板7のROM等の電子部品の検査のために、基板ケース10を強制的に開ける場合には、かしめたかしめピン21を設けたホルダ部17から延びる二本の連結片部19,19を破断して(図7のBの二点鎖線参照)、ホルダ部17と周壁部16との連結を断ち、かしめピン21の軸部22bを嵌合孔27から引き抜きつつ、ホルダ部17を蓋側ケース部42から取り外して、蓋側ケース部42を、係合開始位置SP側にスライド移動させ、さらに、分離外れ状態に移動させれば、基板ケース10を開けることができる。
そして、実施形態の検出スイッチ51は、図4,8〜11に示すように、スイッチ本体52、作動片56、及び、押下げ片58、を備えて構成されて、蓋側ケース部42の底側ケース部32からの外れ方向への移動(係合完了位置RPから係合開始位置SPへの左方向へのスライド移動)を検出し、その際の開封時の検出信号を出力するように構成されている。
なお、実施形態の場合、図12に示すように、検出スイッチ51は、遊技機1の電源基板82に連なる電源回路80において、ランプ83を点灯させる点灯スイッチ84を構成しており、オン信号を出力すれば、遊技機1の電源スイッチ81のオン時、ランプ83が点灯して、基板ケース10が開封されたことを報知することとなる。ちなみに、ランプ83は、遊技機1の前面側に配設されている。また、電源基板82は、遊技機1の制御基板7や、図示しない演出制御基板、払い出し制御基板、発射制御基板へ電源を供給する部位としている。
そして、実施形態の場合、スイッチ本体52は、図4,8〜11に示すように、蓋側ケース部42側に固定された制御基板7の実装面7a上に配設固定されており、押しボタンスイッチからなるボタンスイッチ部53と、ボタンスイッチ部53の周囲を囲うハウジング54と、を備えて構成されている。ボタンスイッチ部53は、プッシュプル動作でオンオフする常開形の接点タイプとして、操作部53aの押し込み操作により、オン信号を出力し、そして、内部のロック機構により、その押しこみ位置を維持する動作機構としている。ハウジング54は、突出孔54bを開口させた天板部54aを備えて構成されている。突出孔54bは、作動片56の突出端56bを突出可能に開口されるとともに、内周面は、作動片56の鍔部56cを係止可能な係止凹部54cを設けて構成されている。なお、天板部54aの内周側の突出孔54bの内周縁は、戻り規制部55として構成され、作動片56の鍔部56cが係止凹部54cから外れて押し込まれれば、鍔部56cは、係止凹部54c側に復帰できないように、戻り規制部55に係止されることとなる。
作動片56は、図4,8〜11に示すように、制御基板7の実装面7a側に押下げ可能にスイッチ本体52内に収納保持されている。作動片56は、スイッチ本体52の突出孔54bから突出端56bを突出可能な略半円球状の頭部56aを備えるとともに、突出端56bから離れた端部外周縁に、ハウジング54の係止凹部54cに係止可能な鍔部56cを突設させている。この作動片56は、押下げ動作時に、鍔部56cを係止凹部54cから離脱させるとともに戻り規制部55に規制させて、復帰不能にハウジング54内に落ち込み、突出端56bから離れた円形の端面56dによって、ボタンスイッチ部53の操作部53aを押し込み操作する。
押下げ片58は、図4,8〜11に示すように、作動片56の突出端56bの周囲に配設されるとともに、閉じた後の基板ケース10の開封時に、作動片56の突出端56bに摺動して作動片56を押下げ可能に配設されるもので(図10,11参照)、実施形態の場合、底側ケース部32側に設けられた保持部64に保持されて配設されている。この押下げ片58は、実施形態の場合、元部58b側から先端58a側に向かう方向を、蓋側ケース部42のスライド移動の方向に沿わせ、かつ、制御基板7に沿う長方形板状として、配設されている。また、押下げ片58は、先端58a側に、作動片56の突出端56bを突出可能に収納し、かつ、内周縁を開封時に作動片56の突出端56bを押下げる操作面59とする円形に開口した収納孔60、を配設させている。また、押下げ片58は、先端58a側を作動片56の押下げ方向PDと逆方向の引上げ方向PUに回動可能に、元部58b側の両縁から突設させた軸部61,61を、底側ケース部32に設けた保持部64に軸支させて、配設されている。
底側ケース部32の保持部64は、図4,8〜11に示すように、基板ケース10を閉じる前において、作動片56の突出端56bを押下げ不能状態として、押下げ片58を保持可能に構成されている。具体的には、保持部64は、かしめ機構部15の底側ケース部32側の嵌合部26に隣接して、周壁部25に囲まれるように、配設されている。そして、保持部64は、押下げ片58の元部58b側を軸支する軸支部65として構成され、この軸支部65は、嵌合部26と周壁部25とを連結する連結片部28の横板部28aを延設させた台座66に、二つの止め輪部66aを設けて構成されている。これらの二つの止め輪部66aは、内周側を、押下げ片58の軸部61,61を回動可能に軸支する軸支孔66bとしている。軸支孔66bは、その内径寸法を、軸部61の外径寸法より大きく設定されて、押下げ片58の全体を引上げ方向PUに移動可能に、軸部61を余裕を持って軸支できるように設定されている。また、軸支部65は、台座66の表面(後面)側に、押下げ片58の押下げ方向PD側の面(裏面)58dを支持する支持面67、を備えて構成されている。
なお、実施形態の場合、裏面58dに当接する支持面67は、台座66から突設された支持突起66cに設けられており、そして、押下げ片58は、裏面58dを支持された際に、裏面58d側の収納孔60の周縁を、スイッチ本体52のハウジング54の先端面54dに当接させるように、底側ケース部32の底壁部33からの高さ位置が、設定されている。
また、軸支部65側における台座66の外周縁には、かしめ機構部15における底側ケース部32側の周壁部25が配設されており、台座66から後方に延びる周壁部25の部位は、基板ケース10を閉じた際に、押下げ片58や後述するストッパ77における嵌合孔73の開口73a側を除く周囲の全周を、嵌合部72の周壁74とともに覆うこととなるカバー部69、としている。
規制部71は、図4,9,10に示すように、基板ケース10を閉じた後における開封時の押下げ片58の移動時に、作動片56を押下げ可能に押下げ片58を位置規制するものであり、実施形態の場合、蓋側ケース部42に配設されている。この規制部71は、実施形態の場合、押下げ片58の引上げ方向PUへの移動を規制可能に、押下げ片58の元部58b付近における引上げ方向PU側の面(表面)58cに当接するストッパ77によって、構成されている。このストッパ77は、かしめ機構部15の蓋側ケース部42側のホルダ部17に隣接して設けられた嵌合部72に、抜け不能に嵌合されて、配設されることとなる。
嵌合部72は、略正方形状に開口して、押下げ片58の引上げ方向PUに沿って、天井壁部43を貫通する嵌合孔73を備えて構成されている。嵌合孔73を囲む周壁74は、かしめ機構部15の周壁部16の外側壁16a、内側壁16b、蓋側ケース部42の下壁部46からの延設部46a、及び、ホルダ部17側と区画する区画壁16c、を備えて構成される略四角筒形状に構成されている(図4参照)。
そして、嵌合孔73に嵌合されるストッパ77は、外形寸法を嵌合孔73の内周形状に対応させた略四角柱状に形成されており、また、元部側端面77aを天井壁部43と略面一とするように、嵌合孔73に圧入させて嵌合させた際、先端面(規制面)77bを、押下げ片58の表面58c側の元部58b付近の全域に圧接させるように、構成されている。なお、ストッパ77の嵌合孔73への圧入時、抜け防止を強固に図るために、適宜、接着剤を利用してもよい。また、規制面77bは、ストッパ77の嵌合孔73への嵌合時、軸支部65の止め輪部66a,66aに接触しないように設定されるとともに、蓋側ケース部42をスライドさせて開ける際、軸支部65や押下げ片58の元部側端面58eに引っ掛からないように、設定されている。
さらに、嵌合部72の周壁(内周壁)74には、内側壁16bの部位に、基板ケース10を閉じる際のスライド移動時に押下げ片58の先端58a側を作動片56まで配置可能に挿入させる挿通孔75が、左右方向に貫通するように開口されている。なお、挿通孔75の開口形状は、挿通孔75への挿入時における押下げ片58が、引上げ方向PUに移動しつつ、作動片56の頭部56aを円滑に乗り越えて、収納孔60内に頭部56aの突出端56bを収納できるように、押下げ片58の幅方向(上下方向)の外形形状より、大きく設定されている。
実施形態のパチンコ遊技機1では、制御基板7を固定した基板ケース10の蓋側ケース部42を、底側ケース部32に被せて、各係止ピン11cを対応する挿入溝11bの開口11baを経て、挿入溝11b内に挿入させて、蓋側ケース部42を係合開始位置SPに配置させる(図6、図8のA,B参照)。ついで、図8のC、図9のA,Bに示すように、蓋側ケース部42を、係合方向となる右方側にスライド移動させて、係合完了位置RPに配置させれば、第1の係合手段11の係止ピン11cが係止フック11aに係止され、また、第2の係合手段12の閂状突起12bが嵌挿孔12aに嵌挿され、さらに、第3の係合手段13の嵌合部13a,13b相互が嵌合する。と同時に、押下げ片58の先端58a側が、挿通孔75内に挿入され、さらに、検出スイッチ51の作動片56の頭部56aに摺動しつつ、さらに適宜、軸支部65の軸支孔66bに緩く軸部61を軸支させた元部58b側を含めて、引上げ方向PUに移動し、そして、作動片56の頭部56aを乗り越えて、収納孔60内に、頭部56aの突出端56bを収納させることとなる。この時、押下げ片58は、裏面58d側を、検出スイッチ51のスイッチ本体52におけるハウジング54の先端面54dと、軸支部65の支持面67と、に当接させることとなる。
そして、蓋側ケース部42を係合完了位置RPに配置させた後には、かしめ機構部15のかしめピン21を、嵌合部26の嵌合孔27に押し込むようにかしめて、ホルダ部17の嵌挿孔18内にキャップ30を嵌めて、基板ケース10を封止する。と同時に、ストッパ77を規制部71の嵌合孔73内に嵌入させて、ストッパ77の先端側の規制面77bを押下げ片58の表面58c側に当接させれば、基板ケース10の封止作業を完了させることができる。その後、制御基板7のターミナル部8に所定のリード線を結線しつつ、基板ケース10を、取付軸5等を利用して、盤裏カバー3に取り付けることとなる。
その後、実施形態のパチンコ遊技機1では、基板ケース10を不正に開ける際、図10,11に示すように、蓋側ケース部42を係合完了位置RPから係合開始位置SPに左方側に向けてスライド移動させることとなる。なお、この不正開封時には、基板ケース10のターミナル部8からリード線を抜いて、盤裏カバー3から基板ケース10を取り外し、かしめピン21をかしめていたホルダ部17の左右の連結片部19,19を切断し、かしめピン21ごと、ホルダ部17を蓋側ケース部42から外して行う。
そして、この蓋側ケース部42のスライド移動時、実施形態の基板ケース10では、図10のA,B、図11のAに示すように、検出スイッチ51の押下げ片58が、検出スイッチ51の作動片56に対して相対的に右方側に移動し、収納孔60の周縁の操作面59により、作動片56の突出端56bを押下げることとなる。そして、作動片56は、押下げ動作時に、鍔部56cを係止凹部54cから離脱させるとともに戻り規制部55に係止させて、復帰不能にハウジング54内に落ち込み、突出端56bから離れた円形の端面56dによって、検出スイッチ51のスイッチ本体52におけるボタンスイッチ部53の操作部53aを押し込み操作することから、ボタンスイッチ部53は、内部のロック機構により、その押しこみ位置を維持して、オン信号を出力可能に維持することとなる。そのため、制御基板7の電子部品に対して不正行為を行って、基板ケース10を閉じ、かしめ機構部15における連結片部19,19の破断の痕跡を隠すようにしてホルダ部17を蓋側ケース部42に戻し、所定のリード線を結線しつつ、基板ケース10の遊技機1に再取付けしても、ボタンスイッチ部53が、蓋側ケース部42の底側ケース部32からの外れを検出した検出信号を出力できる。そして、実施形態の場合には、検出スイッチ51のボタンスイッチ部53が、遊技機1の電源基板82に連なる電源回路80において、遊技機1の前面側に配設されたランプ83を点灯させる点灯スイッチ84を構成しており、ボタンスイッチ部53がオン信号を出力可能に維持されていれば、遊技機1の電源スイッチ81のオン動作時、ランプ83が点灯して、基板ケース10が不正開封されたことを報知することとなる。
そして、実施形態の遊技機1では、基板ケース10の不正開封時、検出スイッチ51の作動片56が、蓋側ケース部42の底側ケース部32からの外れ(スライド移動)に伴って、さらに突出するのではなく、押下げ片58の強制的な押下げ動作により、押下げられて、スイッチ本体52から不正開封の検出信号を出力させるものであり、従来の検出スイッチのように、検出信号の出力時に作動片をさらに突出させるような付勢手段(圧縮コイルばね等)を使用しておらず、検出スイッチ51の作動片56の周囲に作動片56の移動を邪魔するようなゴミ等が付着していても、不正開封時に、押下げ片58を利用して、作動片56を、容易に、機械的、かつ、強制的に、押下げることができる。
そして、実施形態における基板ケース10を閉じる前においては、押下げ片58を保持する底側ケース部32側に、作動片56の突出端56bを押下げ不能状態として、押下げ片58を保持可能な保持部64としての軸支部65が設けられている。そのため、基板ケース10を閉じるように、蓋側ケース部42を底側ケース部32に対して移動させても、図8,9に示すように、押下げ片58は、規制部71のストッパ77によって位置規制しなければ、不用意に、スイッチ本体52から検出信号を出力させるように、作動片56の突出端56bを押下げず、そのため、検出スイッチ51をオン動作するように作動させずに、支障なく、基板ケース10を閉じることができる。
したがって、実施形態の遊技機1では、基板ケース10の不正開封時に、基板ケース10内に設けた検出スイッチ51により、安定して、かつ、確実に、不正開封を検出して報知できる。勿論、実施形態の遊技機1では、検出スイッチ51のスイッチ本体52、作動片56、及び、押下げ片58を、全て、基板ケース10内に配設させることができて、外部から検出スイッチ51を操作できず、安定して、不正開封を報知することができる。
なお、適正に開封する際にも、検出スイッチ51のスイッチ本体52が、既述と同様に、オン信号を出力することから、その際には、ハウジング54のおける戻り規制部55を設けた天板部54aを切除して、スイッチ本体52から作動片56を外し、プッシュプル動作タイプのボタンスイッチ部53の操作部53aを引き上げておけば、適正開封後に、検出スイッチ51は、オン信号の出力を停止させることができる。ちなみに、不正開封時、このようにハウジング54を破壊すれば、スイッチ本体52が目視し易い制御基板7の後面側の実装面7a上に配置されており、その破壊の痕跡を、容易に目視できることから、この検出スイッチ51の破損によっても、容易に、不正開封を確認できることとなる。
そして、実施形態の場合、第1,2,3の各係合手段11,12,13が、蓋側ケース部42を、制御基板7に沿う方向の閉じ方向にスライド移動させることにより、底側ケース部32に係合させ、制御基板7に沿う方向における閉じ方向(実施形態では右方向)と逆方向の開き方向(左方向)にスライド移動させて、底側ケース部32との係合を解除するように、構成されている。また、制御基板7が、底側ケース部32から離れる側の後面に実装面7aを向けて、蓋側ケース部42に固定され、検出スイッチ51のスイッチ本体52が、作動片56を保持して、制御基板7の実装面7a上に固定される構成としている。さらに、押下げ片58が、先端58a側に、作動片56の突出端56bを突出可能に収納し、かつ、内周縁を不正開封時に作動片56の突出端56bを押下げる操作面59とする収納孔60、を配設させるとともに、先端58a側を作動片56の押下げ方向PDと逆方向の引上げ方向PUに回動可能に、元部58b側を、底側ケース部32の保持部64としての軸支部65に軸支させて、配設されている。そして、この軸支部65が、押下げ片58の押下げ方向PD側の裏面58dを支持する支持面67を備えるとともに、引上げ方向PUに沿って移動可能に押下げ片58を止め輪部66aにより軸支する構成としている。さらに、規制部71が、押下げ片58の引上げ方向PUへの移動を規制可能に、蓋側ケース部42に設けられた嵌合部72に抜け不能に嵌合されて、押下げ片58における引上げ方向PU側の表面58c側に当接するストッパ77、を設けて構成されている。
そのため、実施形態では、基板ケース10を閉じるように蓋側ケース部42を閉じ方向(右方側)に移動させる際、図8,9に示すように、底側ケース部32の軸支部65に軸支され、かつ、軸支部65の支持面67に裏面58dを支持された押下げ片58は、作動片56の突出端56bを押下げることなく、先端58a側や元部58b側を引上げ方向PUに移動させる。すなわち、基板ケース10を閉じる際、単に、蓋側ケース部42を閉じ方向に移動させるだけで、押下げ片58の先端58a側が、作動片56の突出端56bを押し下げることなく、突出端56bを乗り越えて、収納孔60内に作動片56の突出端56bを収納させることができる。そして、閉じた後には、規制部71を構成するストッパ77を、蓋側ケース部42の嵌合部72の嵌合孔73内に嵌合させれば、ストッパ77が、押下げ片58の引上げ方向PUへの移動を規制可能に、規制面77bを押下げ片58の表面58c側に当接させて、押下げ片58は、軸支部65の支持面67とストッパ77の規制面77bとによって挟持されるように位置規制されて、引上げ方向PUへの移動が規制されることとなる。そのため、その後に、基板ケース10を不正開封しようとすれば、底側ケース部32の蓋側ケース部42に対する相対的な移動(蓋側ケース部42の左方移動、若しくは、底側ケース部32の右方移動)により、引上げ方向PUへの移動を規制された押下げ片58が、図10,11に示すように、収納孔60の内周縁の操作面59により、作動片56の突出端56bを押し下げることから、スイッチ本体52から不正開封の検出信号が出力可能となる。すなわち、上記のような構成では、単に基板ケース10を閉じた後に、ストッパ77を嵌合部72の嵌合孔73に嵌合させる操作だけで、基板ケース10内に配置された検出スイッチ51を、基板ケース10内に配置された状態で、容易に、不正開封の検出信号を出力可能にセットすることができる。
この場合、実施形態では、押下げ片58が、元部58b側から先端58a側に向かう方向を、蓋側ケース部42のスライド移動の方向に沿わせて、配設され、蓋側ケース部42の嵌合部72が、ストッパ77を嵌入させる嵌合孔73を備える筒形状に形成されて、嵌合孔73の内周壁(周壁)74に、基板ケース10を閉じる際のスライド移動時に押下げ片58の先端58a側を作動片56まで配置可能に挿入させる挿通孔75が、形成されている。そして、底側ケース部32の軸支部65が、基板ケース10を閉じた際に、ストッパ77における嵌合孔73の開口73a側を除く周囲の全周を、嵌合部72とともに、覆い可能なカバー部69を備えて構成されている。
そのため、実施形態では、押下げ片58が、元部58b側の回動軸(軸部)61,61を、スライド移動方向と直交方向(実施形態の場合、上下方向)に沿って配置させることができて、軸支部65に軸支された元部58b側から離れた先端58a側を、大きく、かつ、円滑に回動できることとなる。その結果、押下げ片58は、作動片56の突出端56bを押し下げることなく、先端58a側の作動片56の突出端56bを乗り越える引上げ方向PUへの移動を、円滑に行える。また、基板ケース10を閉じた後には、軸支部65側のカバー部69と嵌合部72とによって、嵌合孔73の開口73a側を除くストッパ77の周囲の全周が、覆われることから、嵌合させたストッパ77を、治具等で外すことを不可能にできて、基板ケース10の不正開封を、検出スイッチ51により、安定して検出することができる。
なお、実施形態の押下げ片58では、元部58bから先端58a側に向かう方向を、左方向としたが、軸支部65を底側ケース部32の左壁部37に設け、規制部71や挿通孔75を蓋側ケース部42の左壁部47側に設ける等すれば、押下げ片58の元部58bから先端58a側に向かう方向を、右方向とすることも可能となる。
また、押下げ片の回動を確保できれば、例えば、図4の括弧書きの二点鎖線に示す押下げ片58Aのように、押下げ片58Aの元部58bから先端58aに向かう方向を、蓋側ケース部42の係合時のスライド方向と直交する上向き等の上下方向としてもよい。すなわち、規制部71や挿通孔75を蓋側ケース部42の上壁部45側や下壁部46側に設けて、基板ケース10を閉じる際、押下げ片58Aが、引き上げ方向PUに軸部61回りで回動できて、押下げ片58Aの先端58aが、作動片56の突出端56bを乗り越えることができ、かつ、不正開封時、位置規制された押下げ片58Aの収納孔60の周縁の操作面59により、突出端56bを押し下げ可能であれば、押下げ片58Aにおける軸支部に軸支される軸部61,61の軸方向が、スライド方向の左右方向に沿うように、配設されていてもよい。
さらに、実施形態では、検出スイッチ51が、作動片56の押下げ時に、オン信号として検出信号を出力可能な常開形の接点タイプのボタンスイッチ部53を使用しているが、ボタンスイッチ部を常閉形の接点タイプとして、作動片56の押下げ時に、オフ信号として検出信号を出力可能に構成してもよい。例えば、常閉形の接点タイプのボタンスイッチ部53Aを利用したスイッチ本体52Aを使用する場合には、図13の電源回路80Aのように、電源スイッチ81や電源基板82と直列的にスイッチ本体52Aのボタンスイッチ部53Aを接続させる構成を例示できる。この場合、ボタンスイッチ部53Aが、押下げられて、オフ信号を検出信号として出力し、換言すれば、遊技機の電源回路80Aを遮断させることとなることから、その結果、この電源回路80Aでは、遊技機の電源スイッチ81のオン動作時、遊技機の各種電気機器が作動しないこととなって、その作動停止状態により、不正開封を報知することができる。この場合、オフ信号をホールコンピュータ側に出力するように構成してもよい。なお、検出スイッチの検出信号を出力する場合、実施形態のように、オン信号を出力する場合でも、ホールコンピュータ側に出力させてもよい。
また、実施形態では、基板ケース10を閉じた後に、押下げ片58の引上げ方向PUへの移動を規制する規制部71を、押下げ片58を保持する保持部64側の底側ケース部32と相違する蓋側ケース部42側に、設けた場合を示した。しかし、図14の基板ケース10Bのように、規制部71Bとしてのストッパ77Bを嵌合させる嵌合孔73Bを備えた嵌合部72Bを、制御基板7を取り付けた蓋側ケース部42B側でなく、押下げ片58を保持する保持部64としての軸支部65を設けた底側ケース部32B側に、設けてもよい。図例のストッパ77Bは、底側ケース部32Bの右壁部38に設けられた嵌合部72Bの嵌合孔73Bに嵌合されて、側面(規制面)77bを押下げ片58の表面58cに押し当て、支持面67と規制面77bとで挟持するようにして、押上げ片58の引上げ方向PUの移動を規制している。また、このストッパ77Bには、先端に、ばね弾性的に撓んで、嵌合孔73Bの開口73aから離れた先端側の周縁73bや押上げ片58に設けられた係止孔58fに抜け不能に係止される係止脚77cが、形成されており、ストッパ77Bでは、係止脚77cを周縁73bや係止孔58fに係止させれば、嵌合孔73Bの嵌合後の外れが防止されることとなる。
この基板ケース10Bでも、実施形態と同様な係合手段や検出スイッチ51を備えており、実施形態と同様な作用・効果を得ることができる。さらに、これらの規制部71,71Bのストッパ77,77Bは、底側ケース部32や蓋側ケース部42にともに設けた嵌合部に、嵌合させて、配設されるように構成してもよい。
さらに、実施形態では、制御基板7を蓋側ケース部42に固定させた場合を示したが、底側ケース部に、検出スイッチにおける作動片を保持したスイッチ本体を設けた制御基板を固定し、蓋側ケース部に保持部や検出スイッチの押下げ片を配設させてもよい。この場合、押下げ片の引上げ方向の移動を規制する規制部は、実施形態の規制部71の構成を転用して、底側ケース部に配設したり、あるいは、図15に示す規制部71Bの構成を転用して、蓋側ケース部に、配設してもよい。
さらにまた、実施形態では、対応する相互の係合手段11,12,13の係合時における底側ケース部32と蓋側ケース部42との相対的な移動方向を、制御基板7に沿う左右方向のスライド方向として、構成した。しかし、相互の係合手段を対応させて、係合時における底側ケース部と蓋側ケース部との相対的な移動方向を、制御基板と直交する方向として、検出スイッチや保持部、さらに、規制部を、底側ケース部と蓋側ケース部とに対応させて配設させてもよい。
さらに、実施形態では、パチンコ遊技機1の制御基板7を覆う基板ケース10について説明したが、本発明は、スロットマシン等の遊技機の制御基板を覆う基板ケースに適用してもよい。