JP2004073896A - 遊技機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 凹部12aを有する操作子保持部12を筺体本体10の側に設けつつ、同凹部12aには金属製係合片50を保持する樹脂製操作子40を仮支持しておき、上記筺体本体10に装着される蓋体20の側には当該蓋体20がスライドして装着される際に上記操作子保持部12に対面する部位に固定受け構造21を形成してあり、スライドして筺体本体10と蓋体20とを装着させたときに上記樹脂製操作子40を押し操作すると上記金属製係合片50の折り返し端51が上記固定受け構造21のスリット21a1内に入り込んで係合し、封止が完了する。
【選択図】 図4
Description
従来、この種の筺体封止構造として、図17と図18に示すものが知られている。
図18に示すように、突出片1aにはネジ3を貫通させる貫通穴1a1が形成されている。このネジ3の軸部は、先端にのみ雄ネジ部3bが形成されており、その途中には雄ネジを形成していない延長部3aとなっている。一方、ナット保持部2aには内周面に雌ネジ部4aを形成した筒状のインサートナット4が嵌入されており、このインサートナット4の長さは概ね上記延長部3aよりも僅かに短めとしてあるとともに、インサートナット4のさらに奥側にはドーナツ状の板バネ部材5が挿入されている。
本発明は、上記課題にかんがみてなされたもので、作業性を向上させることが可能な筺体封止構造を採用した遊技機の提供を目的とする。
すなわち、樹脂製の操作子部分を押し操作するだけなので、工具などは必要としない。
手段1
樹脂製操作子を保持する側の構成として各種の構成を採用可能であるが、その一例として、上記筺体本体と蓋体とにおける上記樹脂製操作子を保持する側には、上記樹脂製操作子を所定範囲で直線移動可能に保持する凹部を形成した操作子保持部を有し、同凹部の奥壁には上記金属製係合片を通過させる貫通穴を形成した構成としてもよい。
手段2
上記操作子保持部の凹部の内周形状と、上記樹脂製操作子の外周形状とが略一致する構成としても良い。
上記のように構成した発明では、凹部と樹脂製操作子の間に隙間ができないので、異物を押し込んで樹脂製操作子を引き出そうとすることができない。
この場合、上記凹部の内周形状は奥方が向かうほど開口形状が狭まるテーパー形状となり、上記樹脂製操作子は同テーパー形状と略一致する傾斜面を有するようなテーパー形状となる構成としても良い。
上記のように構成した発明では、押し操作する前の樹脂製操作子は凹部内で十分に隙間を隔てて保持されており、押し操作しやすい。そして、押し操作するにつれて樹脂製操作子が凹部内に入っていき、隙間が無くなって異物による引き抜きも困難となる。
金属製係合片と固定受け構造は、固定されている固定受け構造の側に樹脂製操作とともに押し操作で移動する金属製係合片が押されていって係合するものであり、係合構造自体は各種のものを採用可能である。その一例として、上記金属製係合片は、金属製板材先端を鋭角に折り返して形成され、上記固定受け構造は、上記金属製係合片の折り返し端を撓めつつ通過させつつ通過後は引き抜き不能とするスリットを有する構成としてもよい。
金属製係合片は樹脂製操作子に保持されるが、簡易な構造で外れにくくすることが可能である。例えば、上記金属製係合片は、全体としてU字形に形成しつつ、両端の先端を折り返して形成され、上記固定受け構造は、上記スリットを略平行に形成し、かつ、同スリットにおける挿入側の開口端には上記金属製係合片の先端を誘導するテーパー状の傾斜面を形成するとともに反対側の開口端には上記金属製係合片の折り返し端に対面する鋭角な角部を形成した構成としてもよい。
折り返し端が外れにくくなるようにする一例として、上記金属製係合片が先端を互い違いに反対方向に折り返して形成された構成としてもよい。
上記のように構成した発明においては、上記金属製係合片の先端が互い違いに反対方向に折り返されているので、一方の折り返し端がスリットの開口端部に食い込まないようにその反対の側に押しつけて抜こうとしたとすれば、反対側に折り返した折り返し端は却って開口端部に食い込みやすくなるので、抜け出にくくなる。
なお、樹脂製操作子自体が操作子保持部から抜け落ちることのないようにする一例として、上記金属製係合片は、上記操作子保持部における凹部の貫通穴を通過した状態で仮支持可能な凸部を有する構成としてもよい。
上記のように構成した発明においては、上記金属製係合片に形成した凸部が上記操作子保持部における凹部の貫通穴を通過した状態で仮支持できるので、樹脂製操作子は抜け落ちない。
このような筺体封止構造を採用すると、一度封止したら二度と空けられなくなる。また、無理して空けることによって筺体自体に過度な力を掛けてしまって損傷させるおそれもある。このような不具合を解消するため、上記操作子保持部は、上記筺体本体か蓋体のいずれかに対して分離可能とするように破断可能な連結材にて連結した構成としてもよい。
上記のように構成した発明においては、上記操作子保持部は破断可能な連結材にて上記筺体本体か蓋体のいずれかに対して連結されている。このため、同連結材を破断させることにより、樹脂製操作子と金属製係合片が固定受け構造に係合固定されたまま、操作子保持部は本来連結されている筺体本体か蓋体と分離する。従って、筺体本体と蓋体は開口できるようになる。
手段9
また、このような破断可能な連結材で連結させる場合の一例として、上記操作子保持部は、上記連結材を介して複数個が横並びに配置された構成としてもよい。
上記のように構成した発明においては、連結材を破断することで筺体本体と蓋体とが再度開閉可能となることを前提として、複数個の操作子保持部が連結材を介して横並びに配置されているので、正面から見たときに破断状況を確認しやすい。
ここで、用途によっては開閉の頻度が異なる場合がある。このような場合に好適な一例として、上記複数個の操作子保持部は、上記連結材の数が相違する構成としてある。
例えば、開閉することは基本的にあり得ないことを前提とするものでは、最初の封止が最も不正に空けられにくくしておくと不正を行いにくくなる。従って、このようなものでは、最初に封止される操作子保持部を連結する連結材の数を多くしておけばよい。また、検査工程などを経るときに必ず二回は封止を開くというのであれば、三回目の封止に利用する操作子保持部を連結する連結材の数を多くしておけばよい。なお、この場合の連結材の数は、封止を解く際に破断を要する数であり、順次、破断していくときに既に破断されている壁材の数を含めないようして数えている。
連結材の配置位置は自由であるが、外部からの視認方向に対して何かの裏側に配置されるようであると破壊を認識しにくい。例えば、パチンコ機の背面側に制御ボックスが配置されているとして、操作子保持部が背面側に位置し、その裏側に連結材が配置される場合がある。この場合は、メンテナンスのためにパチンコ機を開いたときには、操作子保持部は視認できるとしてもその裏側の連結材は視認できない。従って、連結材を破壊して何らかの不正を加えてあったとしても、パチンコ機を開くだけではその不正を発見できにくい。
このようにすれば、連結材が障害物の裏側に配置される場合でも、不正を行うために当該連結材を破壊したとすれば、表側から容易に破壊場所を発見しやすくなり、不正を視認しやすくなる。
手段12
筺体本体と蓋体との開閉方法は各種の構造を採用可能であり、その一例として、上記蓋体は上記筺体本体に対してスライドして装着され、上記操作子保持部は、上記筺体本体に形成されるとともに、上記固定受け構造は、上記蓋体に形成され、上記蓋体がスライドして装着されるときに上記操作子保持部と上記固定構造とが対面する構成としてある。
手段13
スライドしたときに対面する態様は、スライド方向に互いに対面するものでもよい。
このようにした場合、金属製係合片の係合力でスライド方向への操作に抗することになる。
対面する場合は、操作子保持部の側や固定受け構造の側にて対面時に一方が他方に挿入されて重なり合い、金属製係合片を囲い込むような壁面を形成しておくことが可能である。
これにより、対面時に金属製係合片の周囲には二重の壁面が形成され、外部から金属製係合片の係合部位を外すといった不正を行いにくくなる。
手段15
スライドしたときに対面する他の態様は、互いにスライド面に沿って配置され、スライドされるにつれて重なり合い、最終的に対面するものでもよい。
手段16
このとき、同時に樹脂製操作子が部分的に同スライド面を横切った状態で停止するような構成としても良い。
このようにした場合、同樹脂製操作子が蓋体と筺体本体のスライドの防止を兼ねるため、スライドして開口させるのをより確実に防止できる。
手段17
このようにスライドして装着される場合、上記蓋体は遊技機の制御基板を保持し、保持した状態で上記筺体本体に対してスライドして装着されるとともに、上記蓋体の内側壁面から同制御基板状に配置したICを取り囲むように壁材を延設した構成としてもよい。
これに対して、上記のように構成した発明においては、上記蓋体に遊技機の制御基板を保持させる。このとき、蓋体の内面に対して制御基板における部品載置面を向けて収容するようにし、かつ、載置されたICを取り囲むように蓋体の内周壁面からは壁材を延設している。これにより、ICの側方をすっぽりと覆うことが可能となり、このようにして覆った場合には筺体の隙間からICの下面に異物を差し込むような不正を防止できる。そして、主に部品載置面と反対の面が露出する状態で筺体本体に対してスライドすれば容易に装着される。
また、制御基板には外部へ導出されるケーブルやコネクタが取り付けられており、このケーブルやコネクタに対応して筺体の側にも開口部が必要である。筺体本体と蓋体とが蝶番で連結されている場合には、開閉時に円弧を描く関係から、ケーブルを取り出す部分の開口がケーブルやコネクタと干渉しないように大きめにせざるを得ないし、制御基板の盤面と密接するような形状とはできなかった。
このようにした場合も、部品載置面を蓋体の内面に向けて取り付けるので、ケーブルやコネクタのための開口部でも基板表面に密接するように壁材を延設することができ、これによって外界との間に生じる隙間をできる限り少なくして不正を防止することができる。
さらに、上記固定受け構造が上記筺体に対して上記筺体本体の内側に入るように形成された構成としてもよい。
上記のように構成した発明においては、固定受け構造が筺体本体の内側に入るので、封止している金属製係合片は筺体内に位置し、係合部分に不正を加えるためには筺体を開けなければならなくなり、実質的に封止に不正を加えることが不可能となる。
手段20
また、上記樹脂製操作子は所定の色を着色可能とする構成としても良い。
着色することにより、封止状態を示すようにできる。また、制御基板などを収容する場合は、同制御基板のバージョンを示すようにしても良い。さらに、バージョンのみならず出荷時期を表すようにしても良い。バージョンや出荷時期を着色で示す場合、遊技機の場合であれば古い機種の制御ボックスを利用して不正を図ろうとしても着色の違いによって制御ボックスを交換したことが分かるようになる。
さらに、上記操作子保持部を透明で構成しても良い。
この場合、上記操作子保持部の凹部を介して樹脂製操作子の色を認識するのみならず、同操作子保持部自体を介して着色した色を認識できる。
手段22
また、この筺体封止構造は、各種の遊技機に適用可能であり、遊技機の一例として、パチンコ機に適用し、当該筺体封止構造が、同パチンコ機の背面側から視認できる位置に配置する構成とする。
パチンコ機のような遊技機では、ゲーム内容に対応する遊技プログラムを記録したICが制御ボックスに収容され、当該ICの内容を書き換える不正が行われる可能性がある。このため、同制御ボックスに本発明の筺体封止構造を適用することにより、不正を未然に防ぐことができる。
また、上記遊技機はスロットマシンであり、この筺体封止構造を遊技機の制御ボックスに適用する場合、当該制御ボックスは同スロットマシンの内部あるいは背面側に配置され、同スロットマシンを開いたときに同筺体封止構造を容易に視認できる位置に配置した構成とする。
スロットマシンも、営業時間中を含めて頻繁に開いてその背面側が目に触れるものである。このため、同筺体封止構造が背面側から視認できる位置にあることによって不正を防止できる。
また、上記遊技機はパチロットであり、この筺体封止構造を遊技機の制御ボックスに適用する場合、当該制御ボックスは同パチロットの内部あるいは背面側に配置され、同パチロットを開いたときに同筺体封止構造を容易に視認できる位置に配置した構成とする。
パチロットは、メダルの代わりに一定数のパチンコ球を使用して絵合わせを行うパチンコ機とスロットマシンの両方の特徴を備えた遊技機である。このようなパチロットも、営業時間中を含めて頻繁に開いてその背面側が目に触れるものである。このため、同筺体封止構造が背面側から視認できる位置にあることによって不正を防止できる。
また、手段1にかかる発明によれば、樹脂製操作子を保持する構成を簡易に実現できる。
さらに、手段2にかかる発明によれば、樹脂製操作子と操作子保持部の間に隙間が無くなり、引き抜くための異物をこじ入れにくくなるので、封止を不正に解除することができにくくなる。
さらに、手段4にかかる発明によれば、金属製係合片と固定受け構造の構成を簡易に実現できる。
さらに、手段5にかかる発明によれば、金属製係合片を略U字形としてその両端で固定受け構造に係合固定されるため、樹脂製操作子による保持に関わらず封止を実現できる。
さらに、手段7にかかる発明によれば、金属製係合片の凸部によって樹脂製操作子自体を仮保持できる。
さらに、手段8にかかる発明によれば、封止を解除することも可能となる。
さらに、手段9にかかる発明によれば、複数回、封止を解除でき、かつ、不正な開閉を容易に視認できる。
さらに、手段11にかかる発明によれば、連結材を何かの裏側に配置せざるを得ないような場合でも、障害物の陰から延長されて視認でき、不正を容易に認識できるようになる。
さらに、手段12にかかる発明によれば、筺体と蓋体とがスライドする場合の好適な構成を実現できる。
さらに、手段13にかかる発明によれば、スライド操作に対して両者が予め対面しており、操作子保持部が筺体の内側に入ることになるので、不正を防止しやすい。
さらに、手段15にかかる発明によれば、スライド面を交差して係合するので、係合方向と封止方向を異にすることができる。
さらに、手段16にかかる発明によれば、樹脂製操作子自体も筺体と蓋体のスライドを防止でき、封止を解除させることをより確実にに防止できる。
さらに、手段18にかかる発明によれば、遊技機におけるケーブルの引き出し部位からの不正を行いにくくできる。
さらに、手段19にかかる発明によれば、固定受け構造が上記筺体に対して上記筺体本体の内側に入り、不正を行いにくくすることができる。
さらに、手段20にかかる発明によれば、樹脂製操作子は着色することにより、各種の区別を容易にし、不正を防止し易くできる。
さらに、手段22にかかる発明によれば、パチンコ機の遊技領域における背面側から視認でき、営業時間中を含めて頻繁に開かれるので目に触れ易く、早期に発見して不正に基づく損失を最小限とすることができるし、未然に不正を防止できる。
さらに、手段24にかかる発明によれば、パチロットの内部に配置されつつ、同パチロットを開いたときに視認できるので、早期に発見して不正に基づく損失を最小限とすることができるし、未然に不正を防止できる。
図1は、本発明の一実施形態にかかる筺体封止構造を適用した遊技機の制御基板ボックスを斜視図により示しており、図2は要部を拡大して示しており、図3は一部を破断して断面構造を見やすくして示している。
図において、筺体本体10は略矩形状とした全体形状のうち、相対面する辺にレール状のガイド部11,11を有しており、同様に略矩形形状とした蓋体20における相対面する辺に形成した鍔状部24,24を同ガイド部11,11に沿わせるようにしてスライドして装着できるようになっている。この例では、蓋体20の側が深みのある形状となっており、遊技機に使用する制御基板30をその部品載置面31の側から内面に対面させつつ、同制御基板30を保持するようにしている。
凹部12aの奥壁には互いに平行なスリット(貫通穴)12a1,12a1を形成してあり、二つのスリット12a1,12a1で挟まれる部分12a2は、図4に示すように略台形となっている。また、凹部12aの内周面は奥方へ向かうほど開口径が狭まるようなテーパー形状となっている。そして、凹部12aと反対の面には上記スリット12a1,12a1の開口部の外側から蓋体20の側に向かって板状の壁部12b,12bが立設されている。
上記傾斜面21b1,21b1は金属製係合片50における折り返し端51,51を挿入しやすくするために形成され、凹部21b2はスリット21a1,21a1を通過した折り返し端51,51の先端が入り込んで食い込んで抜けにくくするために形成されている。抜けにくくするためにはこのような凹部の他、図5に示すように鋭角に折り返した折り返し端51に入り込むような鋭角の角部21b3,21b3を形成するようにしても良い。
当初、広い開口となっていたスリット21a1,21a1内には、先ず、壁部12b,12bが入り込んで固定受け構造21と操作子保持部12との位置合わせをしつつ、開口を実質的にスリット12a1,12a1と同等とする。そして、樹脂製操作子40を押し込めば金属製係合片50の先端が上記スリット21a1,21a1内に押し込まれていく。このとき、折り返し端51,51は同スリット21a1,21a1を通過するために撓められ、同スリット21a1,21a1を通過したときに再度開く。開いた状態では折り返し端51,51の先端は被係合部21bの裏面に形成した凹部21b2に対面しており、蓋体20を筺体本体10から外すようにスライドさせようとしたときには同折り返し端51,51の先端が同凹部21b2内に入り込み、食い込むような形態となるので抜け出ることはない。
押し操作する前は図4にて二点鎖線で示すように、樹脂製操作子40の外周壁面と凹部12aの内周壁面との間には隙間があるが、押し操作後は図6に示すように樹脂製操作子40の外周壁面と凹部12aの内周壁面との間にはほぼ隙間がなくなる。隙間が無くなることにより、外部から樹脂製操作子40を引き抜くことはほぼできなくなり、不正を防止できる。また、最初は隙間があるので、軽く押し込んでいくことができる。
同図に示す金属製係合片150は、帯状板材の先端から幅方向に三等分するように切り込みを入れ、両側の二片を内側に折り返すとともに間の一片を外側に折り返してあり、板材の両面の側に折り返した折り返し端151,151を有している。
図8に示すように、この金属製係合片150を樹脂製操作子140に保持させ、上記折り返し端151,151の側から同操作子保持部112を凹部112a内に挿入する。すると、当初、スリット112a1,112a1を通過した状態で樹脂製操作子140は操作子保持部112に仮支持される。さらに、固定受け構造121を対面させてさらに樹脂製操作子140を押し操作すると、折り返し端151,151は固定受け部121の側に形成したスリット121a1,121a1の開口に押し当てられ、撓められて幅狭となりつつスリット121a1,121a1を通過する。そして、通過すると折り返し端151,151は元の幅に復元するので、折り返し形状を無理矢理開いてしまう程の力を掛けない限り抜け出ない。また、両側に折り返してあるので、スリット121a1の隙間内で片側に寄せてもいずれかの折り返し片がスリット121a1開口縁部に突き当たる。これは、折り返し端151を成形する際の製造誤差に要求される精度が低くても抜け出ないようにすることができ、品質管理上も容易になる。
ところで、板状壁材13の中でも操作子保持部12の陰に隠れている部分については、正面側から破壊を視認できにくい。このため、図10に示すように、同板状壁材13aを障害物である操作子保持部12の陰から外方へと延設するようにしてもよい。このようにすると、延設した板状壁材13aを削ったり破壊したりする不正を行った場合でも正面の側から容易に視認できるようになる。
本実施形態では、スライドして脱着される蓋体20の側に制御基板30を保持させる構成としてある。図11は保持状態を断面図により示している。通常、筺体本体に制御基板を保持してあると、蓋体というのは制御基板に対して密着させることができず、どこかに隙間が生じがちである。例えば、ケーブルの引きだし部位に隙間が生じ、この隙間から異物を差し込んで不正を行おうとする可能性がある。
図12は、本発明の変形例を示している。先の実施形態では、操作子保持部12と固定受け構造21とが蓋体20と筺体本体10とのスライドで互いに対面しているが、この変形例では、スライド面を挟んで操作子保持部12と固定受け構造21とが対面している。従って、蓋体20を筺体本体10に対して徐々にスライドさせていくことにより、両者は徐々に重なり合い始め、最終的に対面する。この対面状態で、樹脂製操作子40を操作子保持部12の奥まで押し込むことにより、保持されている金属製係合片50がスライド面を横切り、相手側の固定受け構造21へと入っていって係合する。
同図に示すものでは、操作子保持部112の側に保持されている樹脂製操作子240の全長を長く設定してあるとともに、固定受け構造221の側には同樹脂製操作子240の先端を挿入可能な凹部225を形成してある。
このように形成してあることにより、樹脂製操作子240に対して押し操作すると同樹脂製操作子240が操作子保持部212の奥方に押し込まれ、この結果、同樹脂製操作子240がスライド面を横切って凹部225内に入り込むとともに、金属製係合片250も係合する。同樹脂製操作子240がスライド面を横切っていることにより、蓋体と筺体本体とをスライドさせようとしても樹脂製操作子240がそのような移動を規制し、スライドさせることができない。この結果、封止の機能をより強固にさせることができる。
パチンコ遊技機60の背面側には矩形箱形の制御ボックス70が装着されている。ここで、同制御ボックス70は長辺の一辺に形成した蝶番機構にて蓋体と筺体とが開閉可能になっており、両方の短辺には本筺体封止構造が採用されている。すなわち、蓋体の固定受け構造21と筺体の操作子保持部12はそれぞれ蓋体と筺体の短辺にそれぞれ4対ずつ形成されており、封止可能となっている。むろん、必要に応じて開口させることもできる。図に示すように、パチンコ機60の背面側から直に視認できる位置に配設されているため、メンテナンスのためにパチンコ機60を開いたときには容易に視認できる。従って、制御ボックス70内に手を加えるなどのために固定受け構造21や操作子保持部12を破損させれば、次のメンテナンス時にはすぐに見つかってしまう。
図示していないが、パチロットにも同様に適用可能である。パチロットは、メダルの代わりにパチンコ遊技球を利用するものであり、例えば、パチンコ球の5個がメダル1個に相当して遊技を楽しむことができる。
12…操作子保持部
12a…凹部
12a1…スリット(貫通穴)
13…板状壁材
20…蓋体
21…固定受け構造
21a1…スリット
21b2…凹部
21b3…角部
22…遮蔽壁材
23…遮蔽壁材
30…制御基板
31…部品載置面
32…ICソケット
40…樹脂製操作子
50…金属製係合片
51…折り返し端
52…金属製係合片
112…操作子保持部
121…固定受け構造
121a1…スリット
140…樹脂製操作子
150…金属製係合片
151…折り返し端
212…操作子保持部
240…樹脂製操作子
250…金属製係合片
221…固定受け構造
Claims (1)
- 制御ボックスとなる筺体本体の開口部を蓋体にて閉鎖し、当該蓋体を上記筺体本体に対して封止させる筺体封止構造を採用した遊技機であって、
上記筺体本体と蓋体との一方には封止用の固定受け構造を形成するとともに、他方には押し操作にて上記固定受け構造に対して係合固定可能な金属製係合片を保持した樹脂製操作子を備えたことを特徴とする遊技機。
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