JP2001300091A - 遊技機 - Google Patents

遊技機

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JP2001300091A
JP2001300091A JP2000121703A JP2000121703A JP2001300091A JP 2001300091 A JP2001300091 A JP 2001300091A JP 2000121703 A JP2000121703 A JP 2000121703A JP 2000121703 A JP2000121703 A JP 2000121703A JP 2001300091 A JP2001300091 A JP 2001300091A
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誠 中村
Wataru Oshimi
渉 押見
Hiroo Watanabe
浩朗 渡辺
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Abstract

(57)【要約】 【課題】回路基板を被包する基板被包部材を備えた遊技
機において、被包部材を不正に開封するといった不正行
為を抑制でき不正行為を早期に発見することのできる遊
技機を提供する。 【解決手段】ボックス本体およびボックス蓋体42にユ
ニット部材1を取り付け、ボックス本体にボックス蓋体
42を被せる。そして、封印金具が挿入孔内に押し込ま
れると、係止爪が係止孔内に係止され、頭部が係合穴内
に係合される。このように封印金具が封印部材内にて抜
き取り不可能な状態で保持されると、ボックス本体とボ
ックス蓋体42とが開封不可能に連結され、基板ボック
ス40が封印される。基板ボックス40が少なくとも正
規の手法とは異なる所定の手法で開封された場合に、第
1の状態から第2の状態へと状態変化する状態変化手段
が設けられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、制御回路基板を収
納する遊技機用基板ボックスを備えた遊技機に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】近年、パチンコ機およびスロットマシン
等の遊技機の制御はIC,LSI等の多数の電子部品を
配設したロジック制御回路基板またはマイクロコンピュ
ータを有する制御回路基板等により行われている。これ
らの制御回路基板は、例えばパチンコ機では遊技盤の背
面に配設される入賞球集合カバーまたは機構板に取付け
られる遊技機用基板ボックス内に収納されている。この
遊技機用基板ボックスは制御回路基板を被包して収納す
るためのボックスベースとボックスカバーとを備えてい
る。
【0003】ところで、かかる遊技用基板ボックス内に
収納された制御回路基板から遊技内容に関する制御情報
が記憶されたROMを取り外し交換したり、基板ごと交
換したりして、遊技機の遊技内容を変更する不正行為が
近年問題になっている。このような不正行為の防止対策
として、例えばボックスベースとボックスカバーとを封
印ねじ等の特殊ねじを用いて接合し、遊技機用基板ボッ
クスを封印する方法が挙げられる。
【0004】かかる封印ねじは、例えばスクリュードラ
イバ等のねじ回し工具が締め付け方向(ねじ込み方向)
にのみ係合される十字溝をねじ頭部に形成したものであ
り、ねじを緩める方向にねじ回し工具を回転させると、
ねじ回し工具が空回りすることにより外すことができな
い特殊ねじである。よって、この封印ねじを用いて遊技
機用基板ボックスのボックスベースおよびボックスカバ
ーを接合した場合、遊技機用基板ボックスを容易に開封
することができないので、遊技機用基板ボックス内の制
御回路基板から遊技内容に関する制御情報の記憶された
ROMを取り外して交換する等の不正行為の抑制が図ら
れる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、かかる
封印ねじは、不正行為者、十字溝にねじ回し工具を強く
押しつけて、当該封印ねじの緩み方向(反ねじ込み方
向)に回転させたりするといった所定の操作を行うこと
により、取り外すことが可能な場合がある。
【0006】また、封印ねじを用いる方式に代えて、封
印部分に返しの付いたピンを挿入するかしめ方式を採用
することも考えられる。しかし、この場合、ピンの返し
部分を巧妙に押さえながらピンを不正に抜き取ることが
行われることがある。
【0007】さらに、前記封印ねじや、返しの付いたピ
ンの設けられているいわゆる封印部分が、レーザーカッ
タ等で切断されることにより、基板ボックスを開封する
といった不正が行われることもある。この場合、ROM
を交換したり、不正な基板に交換したりした後に、切断
面を再度巧妙に接合することで、不正が行われた事実を
確認しにくくすることも考えられる。
【0008】本発明は上述した問題点を解決するために
なされたものであり、回路基板を被包するための基板被
包部材を備えた遊技機において、被包部材を不正に開封
するといった不正行為を抑制することができ、万一、か
かる不正行為が行われた場合であっても、その不正行為
を早期に発見することのできる遊技機を提供することを
目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに有効な手段を以下に示す。なお、必要に応じてその
作用等についても説明する。
【0010】1.回路基板を被包するための基板被包部
材を備え、該基板被包部材が封印状態となるよう構成さ
れている遊技機において、前記封印状態にある基板被包
部材が、少なくとも正規の手法とは異なる所定の手法で
開封された場合に、第1の状態から第2の状態へと状態
変化する状態変化手段を設けたことを特徴とする遊技
機。
【0011】上記手段1によれば、回路基板は基板被包
部材により被包され、該基板被包部材が封印状態となっ
ている。さて、かかる遊技機において、封印状態にある
基板被包部材が、少なくとも正規の手法とは異なる所定
の手法で開封された場合に、状態変化手段が第1の状態
から第2の状態へと状態変化する。このため、所定の手
法で開封された場合には、第2の状態へと変化した状態
変化手段に基づいて容易に不正が発見される。従って、
基板被包部材に被包された回路基板を操作等することに
より遊技内容を変更するといった不正行為を間接的に防
止することが可能となる。
【0012】2.前記基板被包部材は、第1被包部材と
第2被包部材とから構成され、各被包部材を連結するこ
とにより前記回路基板を被包可能とすることを特徴とす
る手段1に記載の遊技機。
【0013】手段2によれば、各被包部材を連結するだ
けで、回路基板を被包することが可能となる。このた
め、被包作業効率の向上を図ることができる。
【0014】3.回路基板を被包するための基板被包部
材と、前記基板被包部材を封印状態に保持するための封
印部材とを備えた遊技機において、少なくとも正規の手
法とは異なる所定の手法で前記封印部材が操作されて封
印状態にあった前記基板被包部材が開封された場合に、
第1の状態から第2の状態へと状態変化する状態変化手
段を設けたことを特徴とする遊技機。
【0015】手段3によれば、回路基板は基板被包部材
により被包され、該基板被包部材が封印部材にて封印状
態に保持される。さて、かかる遊技機において、少なく
とも正規の手法とは異なる所定の手法で封印部材が操作
されて封印状態にあった基板被包部材が開封された場合
に、第1の状態にあった状態変化手段が第2の状態へと
状態変化する。このため、第2の状態へと変化した状態
変化手段に基づいて容易に不正が発見される。従って、
基板被包部材に被包された回路基板を操作等することに
より遊技内容を変更するといった不正行為を間接的に防
止することが可能となる。
【0016】4.前記基板被包部材は、第1被包部材と
第2被包部材から構成され、各被包部材を連結すること
により前記回路基板を被包可能となっており、かつ、前
記封印部材は、前記第1被包部材に設けられた第1封印
部材と、前記基板被包部材を封印するに際して前記第1
封印部材と対向するように前記第2被包部材に設けられ
た第2封印部材と、前記各封印部材を連結保持可能とす
る連結保持部材とを備えていることを特徴とする手段3
に記載の遊技機。
【0017】手段4によれば、各封印部材を連結保持部
材により連結するだけで、回路基板を封印することがで
きる。このため、封印作業効率の向上を図ることができ
る。また、連結保持部材により各封印部材の連結状態を
維持することが可能となる。
【0018】5.前記連結保持部材は、前記第1封印部
材及び第2封印部材の少なくとも一部に係止される係止
部を有し、前記係止部が前記封印部材に係止されること
により、前記封印部材を連結保持することを特徴とする
手段4に記載の遊技機。
【0019】手段5によれば、連結保持部材の係止部が
係止された状態で、封印部材は連結状態となっている。
従って、これを非連結状態にするためには、所定の作業
によって前記係止部を操作し係止状態を解除しなければ
ならない。このため、前記係止部を操作不能、或いは操
作困難な状態に設定することで、不正に非連結状態とす
ることの抑制が図られる。
【0020】6.前記連結保持部材は、所定の方向に回
転操作されることにより螺合が許容され前記第1封印部
材及び第2封印部材間を締結し、反対方向に回転操作さ
れた場合には前記締結が解除されないよう構成された特
殊ねじ機構を含んでいることを特徴とする手段4に記載
の遊技機。
【0021】手段6によれば、連結保持部材の特殊ねじ
機構は、所定の方向に回転操作されることにより螺合が
許容され第1封印部材及び第2封印部材間を締結する。
また、反対方向に回転操作されたとしても締結が解除さ
れない。このため、非連結状態とすることの抑制が図ら
れる。
【0022】7.前記封印部材の少なくとも一部を被覆
し、前記連結保持部材の外部操作を行いにくくする被覆
部材を設けたことを特徴とする手段3乃至6のいずれか
に記載の遊技機。
【0023】手段7によれば、前記封印部材の少なくと
も一部が被覆部材で被覆され、これにより連結保持部材
の外部操作が行われにくくなるため、さらに、不正に非
連結状態とすることの一層の抑制が図られる。
【0024】8.前記状態変化手段は、前記封印部材に
設けられていることを特徴とする手段3乃至7のいずれ
かに記載の遊技機。
【0025】手段8によれば、状態変化手段が封印部材
に設けられているため、前記封印部材が少なくとも正規
の手法とは異なる所定の手法で操作された場合には、確
実に状態変化を期待することができる。
【0026】9.前記状態変化手段は、前記第1封印部
材及び第2封印部材の少なくとも一方に設けられている
ことを特徴とする手段4乃至7のいずれかに記載の遊技
機。
【0027】手段9によれば、状態変化手段が第1封印
部材及び第2封印部材の少なくとも一方に設けられてい
るため、第1封印部材或いは第2封印部材が少なくとも
正規の手法とは異なる所定の手法で操作された場合に
は、確実に状態変化を期待することができる。なお、状
態変化手段が第1封印部材のみに設けられた場合には第
1封印部材が所定の手法で操作された場合に確実に状態
変化が期待でき、状態変化手段が第2封印部材のみに設
けられた場合には第2封印部材が所定の手法で操作され
た場合に確実に状態変化が期待でき、さらに、状態変化
手段が第1及び第2封印部材に設けられた場合には第1
又は第2封印部材が所定の手法で操作された場合に確実
に状態変化が期待できる。
【0028】10.前記第1封印部材及び第2封印部材
は、相互に当接される当接面を有しており、該当接面の
少なくとも一方に開口形成された収容部内に前記状態変
化手段を設けたことを特徴とする手段9に記載の遊技
機。
【0029】手段10によれば、収容部内に状態変化手
段が設けられることで、相互に当接し合う第1封印部材
及び第2封印部材によって状態変化手段を略封入状態に
維持することができる。このため、別途第1封印部材や
第2封印部材止の形成時に状態変化手段をインサート成
形等を行ったりする必要がなくなる。
【0030】11.前記封印部材は、封印状態の解除が
1回行われることでその役割が終了し、かつ、別の封印
部材に関して再度の封印状態への設定が可能なよう構成
されていることを特徴とする手段3乃至10のいずれか
に記載の遊技機。
【0031】手段11によれば、各封印部材は、封印状
態の解除が1回行われることでその役割が終了し、か
つ、別の封印部材に関して再度の封印状態への設定が可
能となる。このため、封印状態の解除、内部確認、及び
再度の封印状態への設定が可能となる。
【0032】12.前記状態変化手段は、封印状態の解
除が行われ、第2の状態となる度に、異なる外観を呈す
るよう構成されていることを特徴とする手段11に記載
の遊技機。
【0033】手段12によれば、状態変化手段は、封印
状態の解除が行われて第2の状態となる度に異なる外観
を呈するため、何回目の封印解除が行われたのかを容易
に把握することが可能となる。また、いずれの封印部材
に関して解除操作が行われたのかを把握できる。このた
め、一旦正規の手法に基づいて基板被包部材が開封され
た場合であっても、別の封印部材が操作されたことを容
易かつ確実に把握することが可能となる。
【0034】13.前記異なる外観は色調の相違を含ん
でいることを特徴とする手段12に記載の遊技機。
【0035】手段13によれば、第2の状態となった状
態変化手段の色調の相違でもっていずれの封印部材に関
して解除操作が行われたのかを把握できる。このため、
手段12の作用がより確実に奏される。
【0036】14.前記状態変化手段は、前記基板被包
部材に設けられていることを特徴とする手段1乃至13
のいずれかに記載の遊技機。
【0037】手段14によれば、状態変化手段が基板被
包部材に設けられているため、実際に基板被包部材が不
正に開封された場合に、それを容易に発見することが可
能となる。
【0038】15.前記状態変化手段が第1の状態にあ
るとき、周囲の壁部で完全に覆われた完封状態にて維持
されるよう構成したことを特徴とする手段1乃至14の
いずれかに記載の遊技機。
【0039】手段15によれば、状態変化手段が第1の
状態にあるときには、周囲の壁部で完全に覆われた完封
状態にて維持される。すなわち、状態変化手段が別途開
口部から漏出する等して第1の状態が損なわれてしまう
おそれがない。そのため、基板被包部材が開封されるこ
と以外で第1の状態が損なわれてしまうことがなく、不
正発見をより確実に行うことが可能となる。
【0040】16.前記状態変化手段は、所定の液状物
により構成されており、前記完封状態が解除されて液状
物が漏出することで第1の状態から第2の状態へと状態
が変化するよう構成したことを特徴とする手段15に記
載の遊技機。
【0041】手段16によれば、完封状態が解除されて
液状物が漏出することで第1の状態から第2の状態へと
状態が変化する。このため、液状物が漏出した痕跡が残
ること、また、液状物が第1の状態にあった部位におい
て、液状物が減っていること、或いは無くなっているこ
とに基づいて、容易に第2の状態になったことを把握す
ることが可能となる。
【0042】17.前記液状物は、溶媒と、前記溶媒中
に溶解又は分散された物質とによって構成されており、
前記溶媒は、速乾性の素材により構成されていることを
特徴とする手段16に記載の遊技機。特に、上記液状物
の代表例としては、塗料を挙げることができる。塗料と
しては、ニトロセルロースラッカー等のセルロース系塗
料、アルキド樹脂エナメル、アミノアルキド樹脂エナメ
ル、熱硬化性アクリル樹脂エナメル、アクリルラッカ
ー、エポキシ樹脂塗料、フェノール樹脂塗料、塩化ビニ
ル樹脂塗料、塩化ゴム塗料、不飽和ポリエステル樹脂ワ
ニス、ポリウレタン樹脂塗料等の合成樹脂塗料、酢酸ビ
ニルラテックスペイント等の水性塗料等が挙げられる。
【0043】手段17によれば、液状物が漏出した場
合、空気に触れることで、溶媒が速やかに蒸発し、それ
まで溶解又は分散されていた物質が残存することとな
る。このため、当該物質に基づき容易に第2の状態にな
ったことを把握することができる。特に、前記物質が高
分子材料により構成されている場合等、漏出し溶媒が乾
燥したときに、相手部材に対し物理吸着或いは化学吸着
等の付着を起こすようなものである場合には、残存物質
を除去することが困難になることから、証拠として残存
させておくことが容易となる。
【0044】18.前記液状物が漏出した場合に、該液
状物の回路基板側への流出を防止する流出防止手段を設
けたことを特徴とする手段16又は17に記載の遊技
機。
【0045】手段18によれば、流出防止手段によって
液状物が回路基板側へ流出するのが防止され、断線、シ
ョート、誤作動、動作不良等の不具合が起こるのを防止
することができる。
【0046】19.前記液状物が漏出した場合に、該液
状物の前記基板被包部材から外部への流出を防止する流
出防止手段を設けたことを特徴とする手段16乃至18
のいずれかに記載の遊技機。
【0047】手段19によれば、流出防止手段によって
液状物が基板被包部材から外部へ流出するのが防止さ
れ、外観不良や、液状物が他の部材へ悪影響を及ぼした
りするのを防止することができる。
【0048】20.前記状態変化手段は、所定の固体物
質により構成されていることを特徴とする手段15に記
載の遊技機。固体物質としては紛状物や粒状物、或い
は、完封状態が解除されたときに体積変化を起こすよう
なもの等、外観上、第2の状態となることが明らかとな
るようなものが好ましい。なお、粉体物の例として、粉
体塗料を挙げることができ、その具体例としてエポキシ
系、アクリル系、ポリエステル系の粉体塗料が挙げられ
る。
【0049】手段20によれば、第1の状態から第2の
状態へと状態が変化する際、完封状態が解除されて所定
の固体物質が漏出、露出、落下或いは膨出したりする。
このため、容易に第2の状態となったことを把握するこ
とができる。
【0050】21.前記状態変化手段は、透明又は半透
明であることを特徴とする手段15乃至20のいずれか
に記載の遊技機。
【0051】手段21によれば、状態変化手段が第2の
状態になったことを不正行為者が気付きにくい場合があ
り、証拠として状態変化手段が比較的残存しやすくなる
ため、不正行為を容易に発見することができる。
【0052】22.前記状態変化手段は、前記封印部材
又は前記基板被包部材と同系色を有していることを特徴
とする手段15乃至21のいずれかに記載の遊技機。
【0053】手段22によれば、状態変化手段が第2の
状態になったときに封印部材又は基板被包部材に色調的
に一体化して、第2の状態になったことを不正行為者が
気付きにくい場合がある。従って、証拠として状態変化
手段が比較的残存しやすくなるため、不正行為を容易に
発見することができる。
【0054】23.前記状態変化手段は、カプセル壁に
封入されていることを特徴とする手段1乃至22のいず
れかに記載の遊技機。
【0055】手段23によれば、状態変化手段の設置が
容易に行われる。
【0056】24.回路基板を被包するための基板被包
部材と、前記基板被包部材を封印状態に保持するための
封印部材とを備え、基板被包部材及び封印部材の少なく
とも一方には前記封印状態にあっては被覆手段で完全に
被覆された状態にて収容されてなる収容物が設けられて
いる遊技機において、前記基板被包部材が開封される際
に、前記被覆手段の被覆が解除されて前記収容物の収容
状態が解除された場合に、該収容物が所定の痕跡を残す
よう構成したことを特徴とする遊技機。中でも、「前記
収容物は塗料等の液状体を含んでいること」とするのが
望ましい。なお、被覆手段としてはカプセル壁であって
もよいし、所定肉厚を有する周囲の壁部であってもよ
い。
【0057】手段24によれば、回路基板は基板被包部
材により被包され、該基板被包部材が封印部材にて封印
状態に保持される。かかる遊技機において、基板被包部
材及び封印部材の少なくとも一方に設けられた収容物
は、前記封印状態にあっては被覆手段で完全に被覆され
た状態にて収容される。また、収容物は、被覆手段の被
覆が解除されて前記収容物の収容状態が解除された場合
に所定の痕跡を残す。このため、不正行為者が不正に基
板被包部材を開封した場合に、残された収容物の痕跡に
基づいて、不正行為を発見することができる。従って、
基板被包部材に被包された回路基板を操作等することに
より遊技内容を変更するといった不正行為を間接的に防
止することが可能となる。
【0058】25.前記基板被包部材は、第1被包部材
と第2被包部材から構成され、各被包部材を連結するこ
とにより前記回路基板を被包可能となっており、かつ、
前記封印部材は、前記第1被包部材に設けられた第1封
印部材と、前記基板被包部材を封印するに際して前記第
1封印部材と対向するように前記第2被包部材に設けら
れた第2封印部材と、前記各封印部材を連結保持可能と
する連結保持部材とを備えていることを特徴とする手段
24に記載の遊技機。
【0059】手段25によれば、各封印部材を連結保持
部材により連結するだけで、回路基板を基板被包部材に
封印できる。このため、封印作業効率の向上を図ること
ができる。また、連結保持部材により第1及び第2封印
部材の連結状態を維持することが可能となる。
【0060】26.前記収容物は、前記第1被包部材及
び第2被包部材の少なくとも一方に設けられていること
を特徴とする手段25に記載の遊技機。
【0061】手段26によれば、収容物を収容するため
の機構を別途他の部材等を用いて設ける必要がない。
【0062】27.前記収容物は、前記第1封印部材及
び第2封印部材の少なくとも一方に設けられていること
を特徴とする手段25又は26に記載の遊技機。
【0063】手段27によれば、収容物が第1封印部材
及び第2封印部材の少なくとも一方に設けられているた
め、第1封印部材或いは第2封印部材が破断等されるこ
とにより収容物の収容状態が解除された場合に、より確
実に所定の痕跡が残ることを期待することができる。な
お、収容物が第1封印部材のみに設けられた場合には第
1封印部材が破断等された場合に痕跡の残存を期待で
き、収容物が第2封印部材のみに設けられた場合には第
2封印部材が破断等された場合に痕跡の残存を期待で
き、さらに、状態変化手段が第1及び第2封印部材に設
けられた場合には第1又は第2封印部材が破断等された
場合に痕跡の残存を期待できる。
【0064】28.前記痕跡は、収容状態が解除された
収容物の硬化又は付着に基づく痕跡であることを特徴と
する手段24乃至27のいずれかに記載の遊技機。
【0065】手段28によれば、収容物の硬化又は付着
に基づく痕跡が残されるため、不正行為者が痕跡に気づ
いた場合でもそれを取り除くのが困難となる。そのた
め、不正行為の発見がより容易に行われる。
【0066】29.回路基板を被包するべく第1被包部
材及び第2被包部材よりなる基板被包部材と、前記第1
被包部材に設けられた第1封印部材及び前記第2被包部
材に設けられた第2封印部材よりなる封印部材とを備
え、前記第1被包部材及び第2被包部材が当接した状態
で前記封印部材が封印状態となるよう維持可能な遊技機
であって、前記第1封印部材及び第2封印部材は、それ
ぞれ主たる封印の施される主封印部材と、該主封印部材
及び前記基板被包部材間を連結する連結部材とを備えて
いて、少なくとも前記連結部材内には、常には完全に封
入され、かつ、前記連結部材が切断された場合に漏出す
る物質を配設したことを特徴とする遊技機。
【0067】手段29によれば、第1被包部材及び第2
被包部材よりなる基板被包部材により回路基板が被包さ
れる。また、第1被包部材及び第2被包部材は相互に当
接した状態で、第1被包部材に設けられた第1封印部材
及び第2被包部材に設けられた第2封印部材よりなる封
印部材が封印状態に維持される。さて、前記第1封印部
材及び第2封印部材は、それぞれ主たる封印の施される
主封印部材と、該主封印部材及び前記基板被包部材間を
連結する連結部材とを備えていて、少なくとも前記連結
部材内に設けられた物質が、常には完全に封入されてい
るが、連結部材が切断された場合に漏出する。このた
め、不正行為者が連結部材を切断した場合に、その痕跡
が残ることとなり、不正が容易に発見できる。
【0068】なお、前記物質は塗料等の液状物であるこ
とが望ましい。また、所定の着色が施されていてもよい
し、透明性を有していてもよい。主封印部材が複数設け
られている場合には、個々に色彩が異なることとしても
よい。
【0069】30.前記連結部材は、前記主封印部材よ
りも括れた状態で設けられていることを特徴とする手段
29に記載の遊技機。
【0070】手段30によれば、不正行為者は連結部材
の断面積が狭いことに着目することから、結果的には連
結部材が切断されやすいものとなる。そのため、より一
層不正行為を発見しやすい。
【0071】31.前記物質は、前記連結部材のいずれ
を切断しても漏出するよう配設されていることを特徴と
する手段29又は30に記載の遊技機。
【0072】手段31によれば、不正行為者が連結部材
のいずれを切断しても物質が漏出するため、その痕跡を
残させることが可能となる。
【0073】32.前記物質は、前記連結部材と主封印
部材との境界部分又は前記連結部材と前記基板被包部材
側との境界部分を切断しても漏出するよう配設されてい
ることを特徴とする手段29乃至31のいずれかに記載
の遊技機。
【0074】手段32によれば、不正行為者は、切断後
に比較的接合が容易に行いうる境界部分を切断しようと
する場合があるが、該境界部分を切断しても物質が漏出
するため、その痕跡を残させることが可能となる。
【0075】33.回路基板を被包するべく第1被包部
材及び第2被包部材よりなる基板被包部材を備え、前記
第1被包部材及び第2被包部材が当接した状態で維持可
能な遊技機であって、前記第1封印部材及び第2被包部
材には前記当接が解除された場合に漏出する物質を配設
したことを特徴とする遊技機。
【0076】手段33によれば、第1被包部材及び第2
被包部材よりなる基板被包部材により回路基板が被包さ
れる。また、第1被包部材及び第2被包部材は相互に当
接した状態で維持される。さて、前記第1封印部材及び
第2封印部材の当接状態が解除された場合には、物質が
漏出する。このため、不正行為者が不正に基板被包部材
を開けようとしたときに、その痕跡が残ることとなり、
不正が容易に発見できる。
【0077】なお、前記物質は塗料等の液状物であるこ
とが望ましい。また、所定の着色が施されていてもよい
し、透明性を有していてもよい。
【0078】34.前記物質は、カプセル壁内に封入さ
れており、該物質の封入されたカプセル壁が前記第1被
包部材及び第2被包部材間を連結するように設けられて
いることを特徴とする手段33に記載の遊技機。
【0079】手段34によれば、物質の設置作業を容易
に行うことができる。また、第1封印部材及び第2封印
部材の当接状態が解除された場合には、カプセル壁が破
られ、物質が漏出しうる。
【0080】35.前記第1被包部材及び第2被包部材
には、それぞれ前記物質の封入されたカプセル壁を収容
可能な収容部が設けられており、各収容部及びカプセル
壁間には接着手段が介在されていることを特徴とする手
段34に記載の遊技機。
【0081】手段35によれば、接着手段の接着作用に
より、第1被包部材及び第2被包部材の当接が解除され
た場合にカプセル壁が各収容部側に残ろうとして応力を
受けやすい。このため、より確実に破断を期待すること
が可能となる。
【0082】36.前記第1被包部材及び第2被包部材
には、前記物質が漏出した場合に該物質が前記回路基板
側へ案内されるのを防止する流出防止手段を設けたこと
を特徴とする手段33乃至35のいずれかに記載の遊技
機。
【0083】37.手段1乃至36のいずれかにおい
て、遊技機はパチンコ機であること。中でも、パチンコ
機の基本構成としては、操作ハンドルを備えていてその
ハンドル操作に応じて遊技球を所定の遊技領域に発射さ
せ、遊技球が遊技領域内の所定の位置に配置された作動
口に入賞することを必要条件として可変表示装置におい
て変動表示されている識別情報が所定時間後に確定停止
されることが挙げられる。また、特別遊技状態発生時に
は遊技領域内の所定の位置に配置された可変入賞装置が
所定の態様で開放されて遊技球を入賞可能とし、その入
賞個数に応じた有価価値(景品球のみならず、磁気カー
ドへの書き込み等も含む)が付与されることが挙げられ
る。
【0084】38.手段37において、前記基板被包部
材は、前記パチンコ機の少なくとも背面側に設けられて
いることを特徴とする遊技機。
【0085】39.手段1乃至36のいずれかにおい
て、遊技機はスロットマシンであること。中でも、スロ
ットマシンの基本構成としては、「複数の識別情報から
なる識別情報列を変動表示した後に識別情報を確定表示
する可変表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作
レバー)の操作に起因して識別情報の変動が開始され、
停止用操作手段(例えばストップボタン)の操作に起因
して或いは所定時間経過することにより識別情報の変動
が停止され、その停止時の確定識別情報が特定識別情報
であることを必要条件として遊技者に有利な特別遊技状
態を発生させる特別遊技状態発生手段とを備えた遊技
機」となる。この場合、遊技媒体はコイン、メダル等が
代表例として挙げられる。
【0086】40.手段39において、前記基板被包部
材は、少なくとも前記スロットマシン内部に設けられて
いることを特徴とする遊技機。
【0087】41.手段1乃至36のいずれかにおい
て、遊技機はパチンコ機とスロットマシンとを融合させ
た遊技機であること。中でも、前記融合させた遊技機の
基本構成としては、「複数の識別情報からなる識別情報
列を変動表示した後に識別情報を確定表示する可変表示
手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操
作に起因して識別情報の変動が開始され、停止用操作手
段(例えばストップボタン)の操作に起因して或いは所
定時間経過することにより識別情報の変動が停止され、
その停止時の確定識別情報が特定識別情報であることを
必要条件として遊技者に有利な特別遊技状態を発生させ
る特別遊技状態発生手段とを備え、遊技媒体として遊技
球を使用するとともに、前記識別情報の変動開始に際し
ては所定数の遊技球を必要とし、特別遊技状態の発生に
際しては多くの遊技球が払い出されるよう構成されてな
る遊技機」となる。
【0088】42.手段41において、前記基板被包部
材は、前記パチンコ機とスロットマシンとを融合させた
遊技機の少なくとも背面側に設けられていることを特徴
とする遊技機。
【0089】
【発明の実施の形態】以下、一実施の形態について、添
付図面を参照して説明する。図1は、遊技機用基板ボッ
クス封印ユニットの一実施例である封印ユニット1を有
する基板被包部材としての基板ボックス(遊技機用基板
ボックス)40の配設されたパチンコ機50の背面図で
ある。前記パチンコ機50の正面側には、発射装置によ
り遊技領域へ発射されたパチンコ球を不特定箇所に誘導
する複数本のクギや、クギによって誘導されてきたパチ
ンコ球が入賞する複数個の入賞口又は作動口や、特定の
遊技状態において比較的多数のパチンコ球を同時に入賞
させることができる大入賞口や、各種遊技状態を遊技者
に示唆する様々な表示を可能とする表示部等の各種遊技
機器が配設されている。図2は、封印ユニット1の配設
された基板ボックス40が開封された状態を示す斜視図
であり、図3は、封印ユニット1を構成する各部材の分
解斜視図であり、図4は、主封印部材21,31により
形成された保持部Hに封印金具11が保持されている状
態を示した封印ユニット1の部分断面図であり、図5
は、基板ボックス40を封印した状態における封印ユニ
ット1の部分断面図であり、図6は、基板ボックス40
の分解斜視図であり、図7は、基板ボックス40に貼付
する基板管理番号シール61の平面図である。
【0090】図1および図2を参照して、封印部材とし
ての封印ユニット1が配設される基板ボックス40につ
いて説明する。まず、図1に示すように、基板ボックス
40は、例えば遊技機の一種であるパチンコ機50の裏
側に設けられた入賞球集合カバー51に取り付けられて
いる。基板ボックス40は、パチンコ機50の正面側に
露出しないように配設されていればよく、入賞球集合カ
バー51以外の箇所、例えば、遊技盤裏面、機構盤、前
面枠等の枠体、又は専用の支持部材等に取付けられても
よい。基板ボックス40は、パチンコ機50の遊技制御
の中枢を担う制御手段としてのCPU、そのCPUの制
御下において所定の遊技内容を実現するための制御情報
を記憶した制御用ROM、時々刻々変化する遊技状況に
関する情報が逐次記憶されるRAM等の電子部品を含む
制御回路基板(図示せず)を被包するためのものであ
る。
【0091】基板ボックス40は、複数のボックス体の
組合せによって箱状に構成し得るが、本実施の形態では
一対のボックス体からなる例として、第1被包部材とし
てのボックス本体(ボックスベース)41と、そのボッ
クス本体41に覆設される第2被包部材としてのボック
ス蓋体(ボックスカバー)42とを備えている場合につ
いて説明する(図2参照)。
【0092】図2に示すように、ボックス本体41は、
金属材料からなる箱状体に形成されており、その上方は
ボックス本体41内に制御回路基板を配設するために開
放されている。また、ボックス本体41の側壁41aに
は、後述する封印ユニット1を構成するユニット部材2
0が取り付けられている。さらに、ボックス本体41の
内側壁には薄板状のガイド板43が設けられており、ボ
ックス本体41にボックス蓋体42を被せる場合、ボッ
クス蓋体42の位置ズレを防止して、容易に被せること
ができるようになっている。
【0093】一方、ボックス蓋体42は、ボックス本体
41と同様に、金属製の中空箱状体に形成されており、
その側壁42aには封印ユニット1を構成するユニット
部材30が取り付けられている。ボックス蓋体42の上
部壁面には、透明な合成樹脂から構成された覗き窓42
dが設けられており、基板ボックス40内の制御回路基
板上に設けられた制御用ROM、CPU等の型番号を容
易に確認することができるようになっている。このた
め、制御用ROMを交換してパチンコ機50の遊技内容
を変更する不正行為が行われた場合、これを容易に発見
することができるようになっている。
【0094】また、ボックス蓋体42の上面には、基板
ボックス40内に配設された制御回路基板を管理するた
めの基板管理番号シール61が貼付される。図7に示す
ように、未使用の基板管理番号シール61は、当初台紙
62に複数枚貼付されており、該基板管理番号シール6
1が台紙62から1枚ずつ剥がされボックス蓋体42に
貼付けられる。この基板番号管理シール61は、特殊シ
ールで構成されており、その表面には、基板管理番号6
1aと、製造業者コード61bと、枠部61cと、検査
履歴61dとが表示されている。基板管理番号61a
は、基板ボックス40に被包される制御回路基板のシリ
アル番号である。また、制御回路基板の製造業者は、枠
部61cの色彩と製造業者コード61bとにより特定さ
れる。さらに、この基板管理番号シール61は、制御回
路基板の検査履歴書でもあり、検査履歴61dには、検
査毎に「1」から「3」の欄に検査年月日(開封年月
日)、検査者名(開封者名)および検査印等が記録され
る。
【0095】尚、基板管理番号シール61を構成する特
殊シールは、剥がされると破損してしまったり、痕跡が
残る性質を有しているものであって、もしも基板管理番
号シール61が不正に剥がされた場合には、かかる不正
行為を容易に発見することができるようになっている。
【0096】さて、図1に示すように、封印ユニット1
は基板ボックス40の2箇所にそれぞれ配設されてい
る。ここでは、封印ユニット1は基板ボックス40の相
対向する側面に設けられており、特に基板ボックス40
が直方体形状である場合には短辺側の側面に設けられ
る。
【0097】次に、図3および図4を参照して、前記封
印ユニット1を構成する各部材について説明する。図3
に示すように、封印ユニット1は、基板ボックス40を
封印するための連結保持部材としての封印金具11と、
その封印金具11が係止される第1封印部材としてのユ
ニット部材20と、そのユニット部材20に対向してボ
ックス蓋体42に配設され封印金具11が係合される第
2封印部材としてのユニット部材30とを備えている。
【0098】封印金具11は、ユニット部材20,30
における各主封印部材21,31を連結するためのもの
であり、ステンレス鋼材等の金属材料で構成されてお
り、正面視略T字形の略板状体に形成されている。この
封印金具11は、主封印部材21に挿設される板部11
aと、その板部11aに一体形成されるとともに後述す
る主封印部材31に係合される頭部11bとを備えてい
る。より詳しくは、板部11aは長方形状の板体となっ
ており、頭部11bは板部11aの短辺一端側に一体に
かつ当該短辺よりも幅広に形成されている。そして、頭
部11bは板部11aの短辺に沿って延びる筒体となる
ように巻回されている。
【0099】板部11aの中間位置は、反頭部11b側
を残すようにしてチャンネル状(コ字状)に切欠かれて
いる。この切欠きは横並びに一対施されている。これら
の切欠きによって、頭部11b側を自由端、反頭部11
b側を固定端とした板片が板部11aに一体形成されて
いる。これら板片の自由端側を互いに相反する方向へ折
り曲げることによって、板部11aの表裏側にそれぞれ
係止爪11cが形成されている。両係止爪11cの具体
的な折り曲げ形状は、特に図4から明らかなように、固
定端を基準として板部11aから徐々に遠ざかりながら
頭部11b側へ傾斜し、傾斜部分Tの先端から自由端側
までは板部11aと略平行となる形状である。
【0100】両係止爪11cは、封印金具11の板部1
1aが主封印部材31の挿入孔31bへ挿入され押し込
まれた場合、傾斜部分Tを介して板部11a側へと徐々
に弾性変形するとともに、封印金具11の先端部が主封
印部材21の挿入孔21b内へ挿入される。封印金具1
1を更に挿し込み続けると、両係止爪11cは、弾性的
に復元して主封印部材31の嵌合穴31c内に係止さ
れ、主封印部材21の嵌合部21aと主封印部材31の
嵌合穴31cとにより形成された保持部Hに収納される
(図4参照)。一方、封印金具11の頭部11bは、主
封印部材31の係合穴31aの側壁面に当接するととも
に、係合穴31a内に保持されている。その結果、封印
金具11を主封印部材31内に取り外し不可能な状態で
保持することができる。
【0101】更に、保持部Hに両係止爪11cが保持さ
れた封印金具11を押し込むと、両係止爪11cは、板
部11a側へ徐々に弾性変形し、主封印部材21の挿入
孔21b内へ挿入され、その後、弾性的に復元して主封
印部材21の係止孔21c内に係止される。よって、主
封印部材21,31は封印金具11により取り外し不可
能な状態で連結される(図5参照)。また、封印金具1
1は、それを取り外そうとした際に両係止爪11cの自
由端部が同等に係止孔21c内上側面に当接するように
形成されている。
【0102】板部11aの先端には、略半球状の凸部1
1dが設けられている。その結果、封印金具11の先端
部分の曲げ剛性が強化されるとともに、封印金具11の
先端部が凸部11dにより案内され、封印金具11の板
部11aの先端部分を後述する主封印部材21,31の
挿入孔21b,31bに容易に挿入することができる。
また、封印金具11の頭部11bは、主封印部材31の
係合穴31aの側壁面に当接するとともに、係合穴31
a内に保持されている。その結果、封印金具11を主封
印部材31内に取り外し不可能な状態で保持することが
できる。
【0103】なお、前記頭部11bの外径は、主封印部
材31の係合穴31aの幅と比較して略等しく形成され
ており、係合穴31aに係合可能となっている。よっ
て、封印金具11の両係止爪11cが係止孔21c内に
係止され、その頭部11bが主封印部材31の係合穴3
1aに係合された場合、主封印部材21,31は封印金
具11により取り外し不可能な状態で連結される。その
結果、基板ボックス40は開封不可能な状態にて封印さ
れる。
【0104】ユニット部材20は、基板ボックス40の
ボックス本体41に配設され基板ボックス40を封印す
るためのものであり、ポリカーボネート樹脂等の耐衝撃
性を有する合成樹脂材料で形成されている。このユニッ
ト部材20は、封印金具11が挿設される複数の主封印
部材21と、ユニット部材20をボックス本体41に取
り付けるための取付部材22と、各主封印部材21と取
付部材22とを互いに連結するための連結部材23と、
各主封印部材21のそれぞれを互いに連結する複数の連
結部材24と、各主封印部材21の側面及び底面を覆い
隠す被覆部材25(図2参照)とを備えている。尚、各
主封印部材21はそれぞれ略同一に構成されているの
で、以下、同一の部分には同一の番号を付してその説明
は省略する。また、図3においては、各ユニット部材2
0,30の構成をわかりやすく説明するため、便宜上、
前記被覆部材25を省略している。
【0105】図4に示すように、主封印部材21は略円
柱状に形成されており、その一部には連結部材23が固
着され取付部材22に連結されている。この主封印部材
21は、略等間隔で取付部材22に計4個連結されてお
り、各主封印部材21の上端部分には、嵌合部21aが
設けられている。嵌合部21aは、略円柱状に形成され
ており、その上側部分の外径は下側部分の外径と比較し
て小さくなるようにテーパ加工が施されている。よっ
て、嵌合部21aを後述する主封印部材31の嵌合穴3
1cに容易に挿入して嵌合させることができる。嵌合部
21aの上面には、長穴状の挿入孔21bが凹設されて
おり、封印金具11の板部11aが挿入可能に形成され
ている。この挿入孔21bの開口部分には面取り部Cが
形成されており、この面取り部Cにより封印金具11の
板部11aおよび両係止爪11cが容易に挿入される。
【0106】嵌合部21aの壁面の一部から対向する壁
面に向かって貫通するように、略矩形状の係止孔21c
が設けられており(図3参照)、この係止孔21cは挿
入孔21bと連通している(図4参照)。よって、挿入
孔21bから封印金具11を挿入すると、封印金具11
の両係止爪11cが主封印部材21の係止孔21cによ
り係止され、封印金具11の抜き取り行為が防止され
る。また、嵌合部21aの外周には、嵌合溝21dが凹
設されており、主封印部材31のスカート部31dが嵌
合可能となっている。この嵌合溝21dの開口部分の断
面積は底部分の断面積と比較して大きくなるようにテー
パ加工が施されており、スカート部31dを容易に嵌合
させることができる。また、嵌合溝21dにスカート部
31dを嵌合させることにより、主封印部材21,31
の位置ズレが防止され、主封印部材21と主封印部材3
1とを確実に合致させることができる。
【0107】取付部材22は、封印ユニット1のユニッ
ト部材20をボックス本体41に取り付けるためのもの
であり、対向して配設された一対の板状体22a,22
bと、その一対の板状体22a,22bを互いに連結す
る複数の連結部材22cと、板状体22bに配設された
補強部材22dとを備えている。各板状体22a,22
bは複数の連結部材22cにより連結されており、この
複数の連結部材22cは計4箇所に配設されている。こ
の各連結部材22cは、板状体22aの長手方向に略等
間隔で配設された複数の連結部材23に対応して配設さ
れている。
【0108】よって、取付部材22のうち、連結部材2
3が固着されている部分の厚みは大きく形成され、その
強度は強化されている。従って、基板ボックス40の内
部を確認するために連結部材23を切断して主封印部材
21を除去する場合、取付部材22の板状体22a,2
2bに損傷を与えることなく連結部材23を切断するこ
とができるようになっている。また、取付部材22にお
ける一対の板状体22a,22bの間には所定幅の間隙
W1が形成されており、この一対の板状体22a,22
bの間に形成された間隙W1は、ボックス本体41の側
壁41aの板厚より大きく形成されている。
【0109】図6に示すように、ボックス本体41の側
壁41aには、取付部材22の各連結部材22cに対応
した略矩形状の係合溝41bが略等間隔で計4箇所に形
成されている。この各係合溝41bには、各連結部材2
2cをそれぞれ係合させることができる。かかる係合に
より、ボックス本体41の側壁41aはユニット部材2
0の取付部材22における板状体22a,22bの間に
挟み込まれ、図2に示すように、ユニット部材20がボ
ックス本体41に取り付けられる。その結果、板状体2
2a,22bの間に挟み込まれた側壁41a部分の剛性
を向上させることができるとともに、ボックス本体41
の側壁41aに取り付けられたユニット部材20を外れ
難くすることができる。
【0110】また、取付部材22の長手方向の両端部分
には一対の取付孔22eが板状体22a,22bのそれ
ぞれを貫通して穿設されている(図3および図4参
照)。ボックス本体41の側壁41aには、これら一対
の取付孔22eに対応して、一対の係合穴41cが穿設
されている(図6参照)。よって、ユニット部材20の
板状体22a,22bの間にボックス本体41の側壁4
1aを挟み込みつつ、ユニット部材20の取付部材22
をボックス本体41の側壁41aに「かしめ」またはネ
ジ止めにより固定することができる(図2および図3参
照)。
【0111】図4に示すように、取付部材22の板状体
22bには、略矩形状の係止穴22fが穿設されてい
る。この係止穴22fには、ボックス本体41の側壁4
1a内側面に突設された係止爪41eが係止されてお
り、ユニット部材20をボックス本体41の側壁41a
に「仮止め」することができる。よって、かかる「仮止
め」によって前記「かしめ」またはネジ止めによるユニ
ット部材20の固定作業を容易に行うことができる。
【0112】補強部材22dは、封印ユニット1が配設
された基板ボックス40の強度を補強するためのもので
あり、取付部材22の板状体22bにおける上部側面に
一体に形成されている(図4の右部参照)。この補強部
材22dは、後述するユニット部材30に形成された嵌
合穴32dに嵌合可能となっており(図3参照)、かか
る嵌合穴32dに嵌合することにより、ユニット部材2
0,30を互いに位置決めしつつ、封印ユニット1の配
設された基板ボックス40の強度を補強することができ
るようになっている。
【0113】図3に示すように、連結部材23は、各主
封印部材21と取付部材22とをそれぞれ連結するため
のものである。この連結部材23は、取付部材22の板
状体22aの一側面に略等間隔で計4個配設されてお
り、各連結部材23には主封印部材21がそれぞれ固着
されている。よって、計4個の各主封印部材21が略等
間隔で隣接して取付部材22と連結され、ユニット部材
20が一体に形成されている。また、各主封印部材21
は、連結部材24により互いに連結されて、一体に形成
されている。また、主封印部材21と取付部材22との
間には、連結部材23を切断するために、ニッパ等の工
具の刃先が入り込むための間隔が形成される。すなわ
ち、基板ボックス40の内部を確認する際には、ニッパ
等の工具が用いられることにより連結部材23が容易に
切断され、これにより主封印部材21が除去されるよう
になっている。
【0114】連結部材24は、隣り合う各主封印部材2
1を連結して、ユニット部材20の強度を補強するため
のものであり、略薄板状に形成されている。この各連結
部材24の一方には、切り欠き24aが設けられてお
り、かかる部分の剛性を低下させてある。よって、ニッ
パ等の工具を用いて1つの連結部材24を切断する場
合、切り欠き24a部分を切断することにより、容易に
連結部材24を切断することができる。また、切り欠き
24aは、連結部材24のうち、先に使用される主封印
部材21側(図3では右側)の端部分に設けられている
ので、連結部材24を切断する場合、未使用の主封印部
材21の損傷を防止することができるようになってい
る。
【0115】被覆部材25は、主封印部材21,31の
外部より孔が開けられ、封印金具11が抜き取られたり
するのを防ぎ、もって不正に基盤ボックス40が開封さ
れるのを防止するために設けられたものである。被覆部
材25は、4つ並んだ主封印部材21,31の両端部側
面を被覆するように形成された側面被覆部25aと、各
主封印部材21の底面部を被覆するように形成された底
面被覆部25bと、各主封印部材21,31の取付部材
22,32とは反対側にあたる各主封印部材21,31
前面部を被覆するように形成された前面被覆部25cと
で構成されている。側面被覆部25a、底面被覆部25
bおよび前面被覆部25cはそれぞれ略板状体であると
ともに、各板状体とも略平行に配設された複数枚、例え
ば3枚の板状体で構成されている。また、平行状態にあ
る各板状体の間には所定の隙間が形成されている。な
お、前記各被覆部25a〜25cはそれぞれポリカーボ
ネート樹脂等の耐衝撃性を有する合成樹脂材料で形成さ
れている。側面被覆部25aは、その板状面が前記両端
部側面を向くように、取付部材22の板状体22aに固
着されている。底面被覆部25bは、その板状面が各主
封印部材21の底面部を向くように、取付部材22の板
状体22aに固着されている。さらに、側面被覆部25
aと底面被覆部25bとは互いに交わる部分で固着され
ている。また、前面被覆部25cは、その板状面が各主
封印部材21,31前面部を向くように、側面被覆部2
5aおよび底面被覆部25bにそれぞれ固着されてい
る。側面被覆部25aおよび前面被覆部25cの上端部
は前記主封印部材31の上端部と同等の高さに形成され
ている。なお、各主封印部材21,31上面部は被覆部
材25によって被覆されていない。つまり、被覆部材2
5は、各主封印部材21,31の上面部が被覆されない
ように図の上方に開口した状態で形成されている。
【0116】さらに、ユニット部材30は、封印金具1
1とユニット部材20とを介して、基板ボックス40を
封印するためのものである。ユニット部材30は、ポリ
カーボネート樹脂等の耐衝撃性を有する合成樹脂材料で
形成されており、基板ボックス40のボックス蓋体42
の側壁42aに取り付けられている。このユニット部材
30は、封印金具11が係合される主封印部材31と、
ユニット部材30をボックス蓋体42に取り付けるため
の取付部材32と、各主封印部材31と取付部材32と
を互いに連結するための連結部材33と、各主封印部材
31のそれぞれを互いに連結する複数の連結部材34と
を備えている。尚、各主封印部材31はそれぞれ略同一
に構成されているので、以下、同一の部分には同一の番
号を付してその説明は省略する。
【0117】図3に示すように、主封印部材31は、略
円柱状に形成されており、その一部には連結部材33が
固着され取付部材32に連結されている。この主封印部
材31は、略等間隔を隔てて計4個連結されており、各
主封印部材31は前述したユニット部材20の各主封印
部材21と対向する位置に設けられている(図2参
照)。また、各主封印部材31は、封印金具11の頭部
11bの係合される係合穴31aと、その係合穴31a
に連通して穿設された挿入孔31bと、さらにその挿入
孔31bに連通して穿設された嵌合穴31cと、その嵌
合穴31cの下方に設けられたスカート部31dとを備
えている。
【0118】前記主封印部材31の上面に形成された係
合穴31aは、封印金具11の頭部11bが嵌合可能に
なっている。また、その下方に設けられた挿入孔31b
は、その幅が封印金具11の頭部11bの外径と比較し
て小さく形成されており、該頭部11bは挿入孔31b
を通り抜けることができず、係合穴31a内に確実に係
合される。さらに、挿入孔31bの下方に連通して設け
られた嵌合穴31cには、前記主封印部材21の嵌合部
21aが嵌合可能になっており、この嵌合穴31cには
テーパ加工が施されている。これにより、主封印部材2
1の嵌合部21aが容易に挿入されて嵌合させることが
できるようになっている。
【0119】また、嵌合穴31cの上壁面と主封印部材
21の嵌合部21aの上端面との間には、所定高さを有
する保持部Hが形成されており、封印金具11の両係止
爪11cが嵌合部21aの上端面により支持され保持さ
れている。また、封印金具11の両係止爪11cが保持
部Hにて保持されると、封印金具11の頭部11bは、
係合穴31a内に埋め込まれ、主封印部材31の上面か
ら突出することがない。よって、頭部11bを掴んで封
印金具11を抜き取る不正行為や頭部11bが何かに引
っ掛かり封印金具11が抜け落ちてしまうことを防止す
ることができる。その結果、予備用(未使用)の封印金
具11は、主封印部材21と主封印部材31とを連結す
ることなく、かつ、主封印部材31内において抜き取り
不可能な状態で保持することができるようになってい
る。
【0120】主封印部材31の下端面であって、嵌合穴
31cの縁部分に周設されたスカート部31dは、主封
印部材21の嵌合溝21dに嵌合可能に形成されてお
り、その外周壁にはテーパが施されている。よって、ス
カート部31dを嵌合溝21dへ容易に嵌合させること
ができる。
【0121】取付部材32は、封印ユニット1のユニッ
ト部材30をボックス蓋体42に取り付けるためのもの
であり、対向して配設された一対の板状体32a,32
bと、その一対の板状体32a,32bを互いに連結す
る複数の連結部材32cと、板状体32bに配設された
嵌合穴32dとを備えている。各板状体32a,32b
は複数の連結部材32cにより連結されており、この複
数の連結部材32cは計4箇所に配設されている。各連
結部材32cは、板状体32aの長手方向に略等間隔を
隔てて配設された連結部材33に対応して配設されてい
る。
【0122】よって、取付部材32のうち、連結部材3
3が固着されている部分の厚みは大きく形成され、その
強度が強化されている。従って、連結部材33を切断し
て主封印部材31を除去する場合、取付部材32の板状
体32aに損傷を与えることがない。また、取付部材3
2における一対の板状体32a,32bの間には所定幅
の間隙W2が形成されており、この一対の板状体32
a,32bの間に形成された間隙W2は、ボックス蓋体
42の側壁42aの板厚より大きく形成されている。
【0123】図6に示すように、ボックス蓋体42の側
壁42aには、取付部材32の各連結部材32cに対応
した略矩形状の係合溝42bが略等間隔で計4箇所に形
成されており、この各係合溝42bは、ボックス本体4
1に形成された各係合溝41bに対向して側壁42aに
形成されている。この係合溝42bには、取付部材32
の各連結部材32cをそれぞれ係合させることができ
る。各係合溝42bに各連結部材32cを係合すると、
ボックス蓋体42の側壁42aは、ユニット部材30の
取付部材32における板状体32a,32bの間に挟み
込まれ、図2に示すように、ユニット部材30がボック
ス蓋体42に取り付けられる。その結果、板状体32
a,32bの間に挟み込まれた側壁42a部分の剛性を
向上させることができるとともに、ボックス蓋体42の
側壁42aに取り付けられたユニット部材30を外れ難
くすることができる。
【0124】また、取付部材32の長手方向の両端部分
には、一対の取付孔32eが板状体32a,32bのそ
れぞれを貫通して穿設されている(図3および図4参
照)。ボックス蓋体42の側壁42aには、前記取付孔
32eに対応して、一対の係合穴42cが穿設されてい
る(図6参照)。よって、ユニット部材30の板状体3
2a,32bの間にボックス蓋体42の側壁42aを挟
み込みつつ、取付部材32をボックス蓋体42の側壁4
2aに「かしめ」またはネジ止めにより固定することが
できる(図2および図3参照)。
【0125】図4に示すように、取付部材32の板状体
32bには、略矩形状の係止穴32fが穿設されてい
る。この係止穴32fには、ボックス蓋体42の側壁4
2a内側面に突設された係止爪42eが係止されてお
り、ユニット部材30をボックス蓋体42の側壁42a
に「仮止め」することができる。かかる「仮止め」によ
って、前述した「かしめ」またはネジ止めによるユニッ
ト部材30の固定作業を容易に行うことができる。
【0126】尚、ボックス本体41とユニット20およ
びボックス蓋体42とユニット30は、それぞれ合成樹
脂材料を使用して一体成形しても良い。
【0127】嵌合穴32dは、ユニット部材20の補強
部材22dを嵌合しつつ、封印ユニット1が配設された
基板ボックス40の強度を補強するためのものである。
この嵌合穴32dは、ユニット部材20の補強部材22
dが嵌合可能に穿設された上面視略矩形状の貫通穴であ
る(図3参照)。この嵌合穴32dに補強部材22dを
嵌合することにより、封印ユニット1、及び、その封印
ユニット1が配設された基板ボックス40の剛性を大き
くすることができる。
【0128】図3に示すように、各主封印部材31と取
付部材32とを連結する連結部材33は、取付部材32
の板状体32aの一側面に略等間隔を隔てて計4個配設
されている。よって、計4個の各主封印部材31が連結
部材33を介して略等間隔で取付部材32に連結される
ことにより、ユニット部材30が一体に形成されてい
る。また、主封印部材31と取付部材32との間には、
ニッパ等の工具の刃先が入り込むための間隔が形成され
る。すなわち、基板ボックス40の内部を確認する際に
は、ニッパ等の工具が用いられることにより連結部材3
3が容易に切断され、これにより主封印部材31が除去
されるようになっている。
【0129】また、連結部材34は、隣り合う各主封印
部材31を連結して、ユニット部材30の強度を補強す
るためのものであり、略薄板状に形成されている。各連
結部材34は、各主封印部材31の外周面のうち連結部
材33の固着側の反対部分に固着されており、各主封印
部材31のそれぞれを互いに連結してユニット部材30
の強度を補強している。この各連結部材34の一側部分
には、切り欠き34aが設けられており、かかる部分の
剛性を低下させてある。よって、ニッパ等の工具を用い
て連結部材34を切断する場合、切り欠き34aが設け
られた部分を切断することにより、容易に連結部材34
を切断することができる。また、切り欠き34aは、連
結部材34のうち、先に使用される主封印部材31側
(図の右側)の端部に設けられているので、連結部材3
4を切断する場合、未使用の主封印部材31の損傷を防
止することができる。
【0130】各連結部材34の上面には、「1」から
「4」までの番号表示Kがそれぞれ表示されている。こ
の各番号表示Kは、ユニット部材30の成形と同時に成
形されており、各一対の主封印部材21,31が封印さ
れる順番を表している。よって、各主封印部材21とそ
れに対向する各主封印部材31とを「1」から「4」の
各番号表示Kの順に封印金具11を用いて封印するとと
もに、「1」から「4」の番号表示Kの順に封印された
主封印部材21又は31に対応する連結部材23,24
または連結部材33,34をニッパ等の工具を用いて切
断することによって主封印部材21又は31を除去する
ことができるようになっている。
【0131】尚、この各番号表示Kを付す方法として
は、「1」から「4」の数字を印刷した合成樹脂等のシ
ート等を各主封印部材21に貼付等したりしても良い。
【0132】次に、上述した基板ボックス40に取り付
けられた封印ユニット1の使用方法について説明する。
まず、ユニット部材20の各連結部材22cをボックス
本体41の各係合溝41bに対応させて係合し、取付部
材22の一対の板状体22a,22bの間にボックス本
体41の側壁41aを挟み込むようにして、取付部材2
2を側壁41aに填め込む。その後、取付部材22の板
状体22bに設けられた係止穴22fがボックス本体4
1の係止爪41eにより係止されるまで填め込み、ユニ
ット部材20をボックス本体41に「仮止め」して、取
付孔22eおよび係合穴41cを「かしめ」またはネジ
止めにより固定する。
【0133】また、同様に、ボックス蓋体42の各係合
溝42bにユニット部材30の各連結部材32cを対応
させて係合し、取付部材32の一対の板状体32a,3
2bの間にボックス蓋体42の側壁42aを挟み込むよ
うにして、取付部材32を側壁42aに填め込む。その
後、取付部材32の板状体32bに設けられた係止穴3
2fがボックス蓋体42の係止爪42eにより係止され
るまで填め込み、ユニット部材30をボックス蓋体42
に「仮止め」して、取付孔32eおよび係合穴42cを
「かしめ」またはネジ止めにより固定する。
【0134】このようにして、ユニット部材20,30
をそれぞれ2個ずつボックス本体41およびボックス蓋
体42に固定する(図1参照)。
【0135】その後、ボックス本体41内に制御回路基
板を配設して固定した後、ユニット部材20,30の各
主封印部材21,31を対向させて、ボックス本体41
にボックス蓋体42を被せ、各主封印部材21の嵌合部
21aを各主封印部材31の嵌合穴31cに嵌合すると
ともに、各主封印部材31のスカート部31dを各主封
印部材21の嵌合溝21dに嵌合する。そして、計4個
の各主封印部材31の係合穴31aおよび挿入孔31b
内に封印金具11をそれぞれ挿入して、その頭部11b
を押下し封印金具11を主封印部材31内に押し込む。
【0136】封印金具11が押し込まれると、封印金具
11の両係止爪11cは、傾斜部分Tを介して板部11
a側へ徐々に弾性変形する。更に、封印金具11を挿入
し続けると、両係止爪11cが弾性的に復元し、その両
係止爪11cは、嵌合穴31c内に係止されるとともに
保持部Hに保持される。よって、各封印金具11を主封
印部材31内に抜き取り不可能な状態で保持することが
できるとともに、封印金具11の紛失を防止することが
できる(図4参照)。
【0137】各主封印部材31内に各封印金具11を保
持した後、各封印ユニット1の主封印部材31のうち、
「1」の番号表示Kの付された連結部材24の左端部が
固着されているもの(図2中右側)に挿入された封印金
具11の頭部11bを押下して、その封印金具11を更
に押し込む。封印金具11が押し込まれると、封印金具
11の両係止爪11cは、傾斜部分Tおよび挿入孔21
bの面取り部Cを介して板部11a側へ徐々に弾性変形
する。封印金具11を挿入し続けると、両係止爪11c
が弾性的に復元して、両係止爪11cが主封印部材21
の係止孔21c内に係止され、封印金具11が主封印部
材21内にて抜き取り不可能な状態で保持される。
【0138】その結果、封印金具11は、主封印部材2
1内から抜き取り不可能となり、更に、封印金具11の
頭部11bは、主封印部材31の係合穴31aに係合さ
れているので、基板ボックス40のボックス本体41と
ボックス蓋体42とが開封不可能に連結され、基板ボッ
クス40を確実に封印することができる(図5参照)。
【0139】また、主封印部材21,31の側面又は底
面から孔を開けて封印金具11の両係止爪11cを弾性
変形させ、封印金具11を抜き取る等の不正行為を行お
うとした場合、被覆部材25が主封印部材21,31の
周囲に設けられているため、被覆部材25の表面上から
孔を開けなければならなくなり、孔を開けた痕跡がより
発見し易くなる。又、封印金具11までの間に複数の壁
が存在することやその壁によって被覆部材25の表面上
から封印金具11まで距離が長くなることで、棒状のも
のを封印金具11の位置まで差し込んで、両係止爪11
cを弾性変形させるには、その力を加えるための支点が
定まりにくく、上記不正行為を行い難くなる。
【0140】さらに、本実施の形態における封印金具1
1には、その両側面に1個ずつ両係止爪11cが形成さ
れている。このため、封印金具11を抜き取るには、両
側面の両係止爪11cを同時に押さえつけなければな
い。しかし、上記被覆部材25の表面上から両係止爪1
1cを同時に押さえつけるのは、非常に困難となる。そ
の結果、上記不正行為をさらに行い難くなる。
【0141】よって、基板ボックス40に被包された制
御回路基板上の制御用ROM等を不適法に取り外して、
パチンコ機50の遊技内容を変更する不正行為を防止す
ることができる。また、主封印部材21,31自体を破
壊、切断等すれば基板ボックス40を開封することがで
きるが、その場合には、基板ボックス40が開封された
痕跡を確実に残すことができる。即ち、不正行為が行わ
れたか否かを即座に発見することができる。
【0142】さて、上述したように、係止爪11cを有
する封印金具11により、ボックス本体41とボックス
蓋体42とが開封不可能に構成されていること、及び、
主封印部材21,31の周囲に被覆部材25が設けられ
ていること等により、不正行為を行うことが困難となる
よう構成されているが、連結部材23,33をレーザカ
ッタ等により巧妙に切断して、基板ボックス40を開封
するといった不正が行われることも考えられる。この場
合、従来では不正な基板に取り替えたり、制御用ROM
等を不適法に取り替えたりした後で、切断面を再度巧妙
に接合することで、不正が行われた事実を確認しにくく
することも考えられる。
【0143】これに対し、本実施の形態では、前記各連
結部材23,33内にはカプセル部材71,72が埋設
されている。カプセル部材71,72は、薄肉のガラス
製の壁部と、該壁部内に封入され、状態変化手段、収容
物、物質を構成する着色塗料とによって構成されてい
る。着色塗料としては、ニトロセルロースラッカー等の
セルロース系塗料、アルキド樹脂エナメル、アミノアル
キド樹脂エナメル、熱硬化性アクリル樹脂エナメル、ア
クリルラッカー、エポキシ樹脂塗料、フェノール樹脂塗
料、塩化ビニル樹脂塗料、塩化ゴム塗料、不飽和ポリエ
ステル樹脂ワニス、ポリウレタン樹脂塗料等の合成樹脂
塗料、酢酸ビニルラテックスペイント等の水性塗料等が
挙げられる。中でも、速乾性の有機溶媒を有する合成樹
脂塗料が好適に用いられる。なお、カプセル部材71,
72は、それぞれユニット部材20,30を成型する際
にインサート成形によって埋設されている。さらに、カ
プセル部材71,72は、連結部材23,33のみなら
ず、主封印部材21,31及び取付部材22,32にま
で及んでいる。このため、連結部材23,33と、主封
印部材21,31又は取付部材22,32との境界部位
が巧妙に破断等された場合であってもカプセル部材7
1,72の壁部が破られ、塗料が漏出するようになって
いる。
【0144】さて、基板ボックス40を不正に開封する
場合には、少なくとも、連結部材33および「2」の番
号表示Kが付された連結部材34をニッパ、レーザカッ
タ等により切断するか、又は、連結部材23および連結
部材24をニッパ、レーザーカッタ等により切断する必
要がある。即ち、少なくとも連結部材23,24または
連結部材33,34をそれぞれ切断しなければ、基板ボ
ックス40を開封することができない。よって、不正行
為を行った者が、基板ボックス40を開封して制御回路
基板に不正改造等の不正行為を行った後、その不正行為
を隠蔽する場合には、連結部材23,24または連結部
材33,34の各切断部分のそれぞれに接着剤等を塗布
し、かかる複数の切断部分をそれぞれ巧妙に再接合する
必要がある。また、複数の切断部分を再接合して、切断
の痕跡を隠蔽することは容易ではない。
【0145】さらに、本実施の形態では、連結部材2
3,33等が切断された場合には、内部に埋設されてい
るカプセル部材71,72の壁部が破られ、着色塗料が
漏出するとともに、それが痕跡となって残存する。この
ため、不正行為を行ったことが一目瞭然となり、不正行
為の隠蔽を確実に行うことができない。従って、不正行
為を早期にかつ容易に発見することができるとともに、
ひいては間接的にかかる不正行為を抑制することができ
る。
【0146】ここで、封印状態にある基板ボックス40
を正規の手法で開封して制御回路基板上の制御用ROM
を取り外して検査する方法について説明する。上記のよ
うに、封印金具11の頭部11bは主封印部材31の係
合穴31aに係合され、封印金具11の両係止爪11c
は主封印部材21の係止孔21c内に抜き取り不可能な
状態で保持されているので、基板ボックス40内の制御
回路基板を適法に検査する場合、単純に封印金具11を
外して、基板ボックス40を開封することはできない。
すなわち、封印金具11により封印されている主封印部
材21,31と取付部材22,32とを連結している連
結部材23,33を、ニッパ等の工具を用いて切断する
とともに、封印されている主封印部材21,31と他の
主封印部材21,31とを連結する連結部材24,34
の切り欠き24a,34aの部分を切断する。
【0147】このようにして、連結部材23,24,3
3,34を切断することにより、基板ボックス40の封
印が解除され、ボックス本体41からボックス蓋体42
を外すことができる。そして、制御用ROM等の検査終
了後、基板管理番号シール61の検査履歴61dに所定
の事項を記載して、ボックス本体41にボックス蓋体4
2を被せて、未使用の一対の主封印部材21,31に保
持されている封印金具11を押し込むことにより、かか
る主封印部材21,31を連結して、基板ボックス40
を再度封印する。もちろん、上記連結部材23,33の
切断に際しては、カプセル部材71,72の壁部が破ら
れ、着色塗料が漏出するが、この場合には正規の手法に
基づく開封であるため、そのことを図7の基板管理番号
シール61等に記録したり、別の台帳等に記録したり、
或いは記憶手段等に記憶させておけば不正行為によるも
のではないことを明確にしておくことができる。
【0148】尚、本実施の形態では、各封印ユニット1
に、主封印部材21,31が各4個ずつ計4組設けられ
ているので、最大3回まで基板ボックス40の封印を解
除して開封することができる。また、止むを得ず全ての
主封印部材21,31を切断して排除した場合には、ユ
ニット部材20,30をボックス本体41およびボック
ス蓋体42に固定する「かしめ」またはねじ止めを取り
付り外し、新たなに封印ユニット1のユニット部材2
0,30をボックス本体41およびボックス蓋体42に
取り付ければよい。
【0149】また、各4個ずつの主封印部材21,31
に対応する各連結部材23,33に上記カプセル部材7
1,72が埋設されるが、この場合、各連結部23,3
3毎に着色塗料の色彩が相違するよう構成してもよい。
このように構成することで、連結部材23,33の切断
が行われて塗料が漏出する度に異なる外観(色調)を呈
するため、何回目の封印解除が行われたのかを容易に把
握することが可能となる。また、いずれの主封印部材2
1,31に関して解除操作が行われたのかを把握でき
る。このため、一旦正規の手法に基づいて基板ボックス
40が開封された場合であっても、別の主封印部材が操
作されたことを容易かつ確実に把握することが可能とな
る。
【0150】尚、上述した実施の形態の記載内容に限定
されることなく、例えば次のように実施してもよい。
【0151】(a)上記実施の形態では、カプセル部材
71,72は、連結部材23,33のみならず、主封印
部材21,31及び取付部材22,32にまで及ぶ構成
としたが、連結部材23,33のみに設ける構成として
もよいし、破断等により塗料の漏出が可能な構成であれ
ば、主封印部材21,31、或いは取付部材22,32
のみに設けることとしてもよい。
【0152】(b)図8に示すように、ユニット部材2
0,30の相互の当接面(主として連結部23,33の
当接面)に、上端側、下端側がそれぞれ開口する収容部
73,74を形成しておいて、両ユニット部材20,3
0を当接させる際に該収容部73,74内にカプセル部
材75を収容させることとしてもよい。このように構成
することで、カプセル部材75を封入状態に維持するこ
とができる。このため、上記実施の形態のように別途ユ
ニット部材20,30の成形時にインサート成形等を行
ったりする必要がなくなり、設置作業を著しく容易に行
うことができる。
【0153】(c)上記実施の形態では、着色塗料が壁
部にて封入されたカプセル部材71,72を設けること
としたが、必ずしもカプセル状としなくてもよい。例え
ば、塗料等の液状物を連結部材23,33等に直接封入
する構成としてもよい。このような構成としても、連結
部材23,33等が切断された場合に、塗料等の漏出が
起こり、不正行為の発見を行うことが可能となる。
【0154】(d)着色塗料以外にも透明、半透明の塗
料を用いてもよい。このように透明性を付与すること
で、不正行為者が気付きにくい場合があり、証拠として
塗料等を残存させやすくなる。その結果、より確実に不
正行為を発見することが可能となる。この場合の塗料と
しては、蛍光塗料や、所定の光線(例えば紫外線や赤外
線)を当てることにより発色する透明塗料等を例示する
ことができる。
【0155】(e)塗料以外にも、例えば、着色料を含
んだ水溶液、染料、接着剤といった他の液状物を用いて
もよい。もちろん、所定の粘性を有していたり、固形物
を分散状態で含む液状物であってもよい。
【0156】(f)状態変化手段、収容物としては、液
状物に限られず、固体物であってもよい。固体物として
は、紛状物や粒状物、或いは、完封状態が解除されたと
きに体積変化を起こすようなもの等、外観上、当初の封
止状態とは相違する状態となることが明らかとなるよう
なものが好ましい。なお、粉体物の例として、粉体塗料
を挙げることができ、その具体例としてエポキシ系、ア
クリル系、ポリエステル系の粉体塗料が挙げられる。
【0157】(g)カプセル部材71,72の壁部を構
成する素材は、ガラス以外のプラスチック、ゴム、金属
等であってもよい。
【0158】(h)上記実施の形態では特に言及してい
ないが、カプセル部材71,72や塗料等が外部から視
認出来る構成であってもよいし、視認できない構成であ
ってもよい。外部から視認できない構成とした場合に
は、不正行為者はカプセル部材71,72が設けられて
いることに当初は気づきにくく、塗料等が漏出した場合
に初めて気付く場合が生じ、場合によっては、不正を未
遂で終わらせることも可能となる。
【0159】(i)上記実施の形態における被覆部材2
5を省略する構成としてもよい。また、上記被覆手段2
5をもって着色塗料が漏出した場合の流出防止手段とし
てもよい。すなわち、正規に或いは不正に連結部材2
3,33を切断した場合には、着色塗料が漏出するのだ
が、被覆部材25の存在により塗料が外部に滴下したり
するのを防止することができる。この場合に、被覆部材
25に別途返し部を主封印部材21,31の(図2の)
上面部分に設けることによって、塗料受け部を構成する
こととしてもよい。また、スポンジ、紙、受け皿等の流
出防止手段を別途設けることにより、塗料が流下したり
滴下したりするのを防止するようにしてもよい。同様
に、基板側に塗料が流下したり滴下したりするのを防止
するスポンジ、紙、受け皿等の流出防止手段を設けても
よい。この場合、図1の上部に配設される封印ユニット
1に対応して流出防止手段が設けられる。
【0160】(j)上記実施の形態では、主として遊技
機の主基板を封印する遊技機用基板ボックス封印ユニッ
トを説明しているが、前記遊技機用基板ボックス封印ユ
ニットを遊技機に存在する各種基板を収納する基板ボッ
クスにそれぞれ設けることとしてもよい。例えば、遊技
機の各種回路の電源を制御する電源基板、パチンコ球の
払い出しを制御する払出制御基板、パチンコ球の発射を
制御する発射制御基板、図柄等を表示する可変表示装置
を制御する表示制御基板、音声を制御する音声制御基
板、ランプの点灯等を制御するランプ制御基板等を封印
する基板ボックスに封印ユニットを設けてもよい。特に
前記払出制御基板のように、不正行為を行われやすい基
板を収納した遊技機用基板ボックスに封印ユニットを設
ければ、収納された制御基板からROMを取り外して交
換したり基板を交換したりすることにより、払い出され
るパチンコ球数を変更するといった不正行為を防止する
ことができる。
【0161】(k)また、本実施の形態における遊技機
用基板ボックス封印ユニットとしての封印ユニット1を
構成する封印部材21,31は、基板ボックス40を構
成するボックス本体41及びボックス蓋体42とはそれ
ぞれ別体で構成されていたが、これを一体として遊技機
用基板ボックス封印ユニットとしてもよい。
【0162】(l)上記実施の形態における封印金具1
1の両係止爪11cは、板部11a左右側面上に上下方
向の中心軸を挟んで略対称となるように形成されている
が、これに限らず、複数の係止爪11cを板部11aの
側面上の上下方向にずらして配設する構成としてもよ
い。このような構成にすれば、主封印部材21,31の
連結を解除するにあたり、複数の係止爪11cを何度も
押さえつけなければならないため、不正行為を行い係止
爪11cの係止解除を行うのは困難になる。
【0163】また、係止爪11cを板部11aの片側側
面上に1つだけ設けて、これを基板ボックス40に対向
するよう挿入することとしてもよい。このようにすれ
ば、係止爪11cが1つだけでも、係止爪11cに向か
って孔を開け、係止爪11cを押さえ付けることは困難
となる。結果として、主封印部材21,31の連結状態
を解除することは容易にはできなくなり、不正行為を防
止することができる。
【0164】さらに、本実施の形態において、封印金具
11は略板状体の形状のものを使用したが、これに限ら
ず、略棒形状等の封印金具を使用することとしてもよ
い。又は、封印金具は金具でなくとも、例えば樹脂等の
主封印部材21,31を連結できるものであれば、何で
もよい。
【0165】(m)上記実施の形態では、主封印部材2
1,31を連結し基板ボックス40を封印するための連
結保持部材として封印金具11を使用した。しかし、か
かる部材は、これに限られるものではなく、例えば上記
従来の技術で説明したような封印ねじ等を使用してもよ
い。
【0166】(n)上記実施の形態とは異なるタイプの
パチンコ機等として実施してもよい。例えば、一度大当
たりすると、それを含めて複数回(例えば2回、3回)
大当たり状態が発生するまで、大当たり期待値が高めら
れるようなパチンコ機(通称、2回権利物、3回権利物
と称される)として実施してもよい。また、大当り図柄
が表示された後に所定の領域に遊技球を入賞させること
を必要条件として特別遊技状態となるパチンコ機として
実施してもよい。また、パチンコ機以外にも、アレパ
チ、雀球、スロットマシン、いわゆるパチンコ機とスロ
ットマシンとが融合した遊技機等の各種遊技機として実
施することも可能である。なお、スロットマシンは、例
えばコインを投入して図柄有効ラインを決定させた状態
で操作レバーを操作することにより図柄が変動され、ス
トップボタンを操作することにより図柄が停止されて確
定される周知のものである。
【0167】また、パチンコ機とスロットマシンとが融
合した遊技機の具体例としては、複数の図柄からなる図
柄列を変動表示した後に図柄を確定表示する可変表示手
段を備えており、遊技球打出用のハンドルを備えていな
いものが挙げられる。この場合、所定の操作(ボタン操
作)に基づく、所定量の遊技球の投入の後、例えば操作
レバーの操作に起因して図柄の変動が開始され、例えば
ストップボタンの操作に起因して或いは所定時間経過す
ることにより図柄の変動が停止され、その停止時の確定
図柄がいわゆる大当たり図柄であることを必要条件とし
て遊技者に有利な大当たり状態が発生させられ、遊技者
には、下部の受皿に多量の遊技球が払い出されるもので
ある。
【0168】(o)封印ユニット1に加えて、又は、代
えてボックス本体若しくはボックス蓋体、又は、ボック
ス本体及びボックス蓋体双方に着色塗料等の物質を設け
ることとしてもよい。
【0169】例えば、図9に示すように、ボックス本体
81に対しボックス蓋体82が被せられる構成となって
いる場合において、ボックス本体81の側壁部83には
収容部84が形成されているとともに、ボックス蓋体8
2の側壁部85にも収容部86が形成されている。そし
て、例えば収容部84に、着色塗料の封入されたカプセ
ル部材87を収容する。このとき、収容部84及びカプ
セル部材87間には接着剤を介在させるのが望ましい。
次に、収容部86に前記カプセル部材87の突出部分が
収容されるようボックス本体81に対しボックス蓋体8
2を被せる(このとき収容部86及びカプセル部材87
間にも接着剤を介在させるのが望ましい)。その後、ボ
ックス本体81及びボックス蓋体82を接合固定する。
このように構成することで、不正にボックス蓋体82を
取り外そうとした場合に、カプセル部材87が破断して
着色塗料が漏出し、痕跡を残させることが可能となる。
また、同図に示すように側壁部83に延長壁部(流出防
止手段)88を設けておけば、塗料がボックス本体81
内部に流入してくるのを抑制することができる。なお、
この場合においても、上記実施の形態のような封印ユニ
ットを設けない構成としても何ら差し支えない。
【0170】また、図9では、収容部84,86を共に
側壁部83,85に設けることとしたが、ボックス本体
又はボックス蓋体のいわゆる本体部分に設けることとし
てもよい。例えば図10に示すように、ボックス本体9
1に対しボックス蓋体94が被せられる構成となってい
る場合において、ボックス本体91の側壁部92には収
容部93が形成されているとともに、ボックス蓋体94
の本体部分たる天板部に収容部95が形成されている。
そして、例えば収容部93に、着色塗料の封入されたカ
プセル部材87を収容する。このとき、収容部93及び
カプセル部材87間には接着剤を介在させるのが望まし
い。次に、収容部95に前記カプセル部材87の突出部
分が収容されるようボックス本体91に対しボックス蓋
体94を被せる(このとき収容部95及びカプセル部材
87間にも接着剤を介在させるのが望ましい)。その
後、ボックス本体91及びボックス蓋体94を接合固定
する。このように構成しても、上記と同様の作用効果が
奏される。
【0171】
【発明の効果】以上詳述したように本発明の遊技機によ
れば、回路基板を被包するための基板被包部材を備えた
遊技機において、被包部材を不正に開封するといった不
正行為を抑制することができ、万一、かかる不正行為が
行われた場合であっても、その不正行為を早期に発見す
ることができるという優れた効果が奏される。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施の形態における封印ユニットを有する基
板ボックスの配設されたパチンコ機の背面図である。
【図2】封印ユニットが配設された基板ボックスが開封
された状態を示す斜視図である。
【図3】封印ユニットを構成する各部材の分解斜視図で
ある。
【図4】保持部に封印金具が保持されている状態におけ
る封印ユニットの部分断面図である。
【図5】基板ボックスを封印した状態における封印ユニ
ットの部分断面図である。
【図6】基板ボックスの分解斜視図である。
【図7】基板管理番号シールの平面図である。
【図8】別の実施の形態において基板ボックスを封印し
た状態における封印ユニットの部分断面図である。
【図9】別の実施の形態における基板ボックス等を示す
部分部分断面図である。
【図10】別の実施の形態における基板ボックス等を示
す部分部分断面図である。
【符号の説明】
1…封印ユニット、11…封印金具(連結保持部材)、
11b…頭部、11c…係止爪(係止部)、20…第1
封印部材を構成するユニット部材、30…第2封印部材
を構成するユニット部材、21,31…主封印部材、2
2,32…取付部材、23,33…連結部材、24,3
4…連結部材、25…被覆部材、40…基板ボックス
(基板被包部材)、41,81,91…第1被包部材と
してのボックス本体、42,82,94…第2被包部材
としてのボックス蓋体、71、72,75,87…カプ
セル部材、73,74、84,86,93,95…収容
部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 渡辺 浩朗 愛知県名古屋市千種区今池3丁目9番21号 株式会社三洋物産内 Fターム(参考) 2C088 BC45 EA11

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回路基板を被包するための基板被包部材
    を備え、該基板被包部材が封印状態となるよう構成され
    ている遊技機において、 前記封印状態にある基板被包部材が、少なくとも正規の
    手法とは異なる所定の手法で開封された場合に、第1の
    状態から第2の状態へと状態変化する状態変化手段を設
    けたことを特徴とする遊技機。
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