JP2010185585A - 空気調和装置及びユニットの更新方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】リプレース後のサービス性の悪化を抑制し、洗浄運転後の空調運転に必要な異物が混入していない新しい冷凍機油を圧縮機に供給することで、信頼性を維持した空気調和装置を提供する。
【解決手段】空気調和装置100は、下部熱交換器14bの一端を油分離器12の下流側における高圧部に、他端を圧縮機11の吸入側における低圧部に接続する油貯留回路Cを設け、油貯留回路C及び下部熱交換器14bに予め冷凍機油を充てん可能にしている。
【選択図】図1
【解決手段】空気調和装置100は、下部熱交換器14bの一端を油分離器12の下流側における高圧部に、他端を圧縮機11の吸入側における低圧部に接続する油貯留回路Cを設け、油貯留回路C及び下部熱交換器14bに予め冷凍機油を充てん可能にしている。
【選択図】図1
Description
本発明は、既設の冷媒配管を利用して新しい熱源側ユニット及び負荷側ユニットのうち少なくとも1つを置き換え可能な空気調和装置に関し、特に機器の信頼性やサービス性を向上させつつ、製品のコンパクト化及び低コスト化を、簡易な回路構成で達成するようにした空気調和装置に関するものである。
従来から、既設の冷媒配管をそのまま利用して、冷媒を入れ替えることができる空気調和装置が存在する。このような空気調和装置は、既設の熱源側ユニット(室外ユニット)及び負荷側ユニット(室内ユニット)のうち少なくとも1つを新しいユニット(熱源側ユニット及び/又は負荷側ユニット)に置き換え(リプレースし)、既設の冷媒配管と新しいユニットとを接続して更新することができる。すなわち、このような空気調和装置は、新しいユニットに対応させた新規の冷媒配管を天井裏等に敷設することなく、空調運転が可能になっている。
したがって、新規冷媒配管の敷設工事に係わる種々の作業を必要とせず、工期短縮の実現が可能になっている。工期短縮が可能となることによって、オフィス等では稼動日の合間に工事を完了することができる。また、銅や配管に巻かれて設けられている断熱材をそのまま使用することができることから、省資源化及び省廃棄物化という観点からも優れている。さらに、新規冷媒配管の敷設工事をせず、既に使用実績のある冷媒配管を使用することで、ろう付け不良による冷媒漏れの防止等に対する対策が不要となり、高い信頼性を確保することができる。
このような空気調和装置は、通常、既設の冷媒配管で使用されていたHCFC系冷媒を、HFC系冷媒に入れ替えて運転することになる。HFC系冷媒で使用される冷凍機油(たとえば、エステル油等)は、HCFC系冷媒で使用された冷凍機油(たとえば、鉱油等)や鉱油に含まれるHCFC冷媒由来の塩素成分等によって劣化してしまう。その結果、リプレース後の冷凍機油が能力を十分に発揮することができなくなり、圧縮機の故障の原因となって空気調和装置の信頼性を低下させてしまうことになる。
したがって、新設のユニットで信頼性の高い空調運転をするためには、新設のユニットを既設の冷媒配管に接続した後に、既設の冷媒配管内の冷凍機油や冷媒配管内に存在している残留異物(以下、単に異物と称する)を回収するための洗浄運転が必要となる。この洗浄運転は、一般的に、冷房・暖房の運転モード毎に冷媒配管内の異物を回収するのに適した冷媒流量及び冷媒状態となるよう制御されて実行されるようになっている。すなわち、洗浄運転は、通常の空調運転と同様、圧縮機からの吐出冷媒を循環させることによって、既設冷媒配管内の異物を回収する方法が一般的となっている。
しかしながら、異物と混合してしまった冷凍機油は、劣化してしまうため、洗浄運転中に圧縮機から室外ユニット外へ持ち出された冷凍機油を再度圧縮機へ供給することを回避しなければならない。そのため、洗浄運転で持ち出された冷凍機油の量を賄うように、洗浄運転以降の空調運転で必要となる冷凍機油を、異物と混合しない方法で圧縮機へ供給できるよう、オイルタンク等の容器を冷媒回路に設けて、この容器に予め貯留しておく方法が提案されている。
そのようなものとして、「圧縮機と、アキュムレータと、前記圧縮機およびアキュムレータと連通されるオイルタンクとを備える空気調和システムであって、前記圧縮機とアキュムレータとを連通するアキュムレータ出口配管と、該アキュムレータ出口配管と前記オイルタンク内空間下部とを連通するオイル供給配管とを備え、オイル供給配管のオイルタンク側開口部を該オイル供給配管の内径よりも小さくした空気調和システム」が開示されている(たとえば、特許文献1参照)。この空気調和システムは、アキュムレーターと圧縮機吸入圧力との差を利用して、オイルタンクに予め貯留してある冷凍機油を圧縮機へ供給している。
特許文献1に記載されているような空気調和装置においては、冷凍機油を貯留するため容器をユニット内部に設置する必要が生じる。そのために、容器と、容器に接続する配管を要し、ユニット内部の配管構造が複雑になってしまう。また、ユニット内部における容器の占める容積によっては、部品が密集し、サービス性(たとえば、メンテナンス性等)が悪化する要因にもなる。さらに、容器を、洗浄運転によって既設冷媒配管から回収した残留不純物を回収する回収器として兼用させているため、構造が複雑になり、製品のコスト上昇、及び、サービス性の悪化を招くことにもなる。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたもので、リプレース後のサービス性の悪化を抑制し、洗浄運転後の空調運転に必要な異物が混入していない新しい冷凍機油を圧縮機に供給することで、信頼性を維持した空気調和装置を提供することを目的とするものである。
本発明に係る空気調和装置は、負荷側熱交換器及び負荷側絞り装置が直列に接続されて搭載された少なくとも1台以上の負荷側ユニットと、圧縮機、油分離器、上下のパスに分割された熱源側熱交換器、及び、アキュムレーターが直列に接続されて搭載された少なくとも1台以上の熱源側ユニットと、を接続した空気調和装置であって、前記熱源側熱交換器の下部を構成する下部熱交換器の一端を前記油分離器の下流側における高圧部に、他端を前記圧縮機の吸入側における低圧部に接続する油貯留回路を設け、前記油貯留回路及び前記下部熱交換器に予め冷凍機油を充てん可能にしていることを特徴とする。
本発明に係るユニットの更新方法は、負荷側熱交換器及び負荷側絞り装置が搭載された少なくとも1台以上の負荷側ユニット、圧縮機、油分離器、アキュムレーター、及び、上下のパスに分割された熱源側熱交換器が搭載された少なくとも1台以上の熱源側ユニットのうち少なくとも1つをリプレース可能なユニットの更新方法であって、前記熱源側熱交換器の下部を構成する下部熱交換器の一端を前記油分離器の下流側における高圧部に、他端を前記圧縮機の吸入側における低圧部に接続している油貯留回路に冷凍機油を予め充てんしておき、前記負荷側ユニット及び前記熱源側ユニットのうち少なくとも1つをリプレースし、リプレースされた前記負荷側ユニット及び前記熱源側ユニットのうち少なくとも1つに接続された既設冷媒配管を洗浄し、前記既設冷媒配管の洗浄後に前記油貯留回路に充てんされている冷凍機油を前記圧縮機に供給することを特徴とする。
本発明に係る空気調和装置及びユニットの更新方法によれば、ユニットのリプレース後、洗浄運転中に圧縮機から持ち出されてしまった冷凍機油に換えて、劣化のない冷凍機油を容易に供給することができるので、簡易な回路構成で機器の信頼性及びサービス性を向上させつつ製品のコンパクト化及び低コスト化を確実に達成することが可能になる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る空気調和装置100の冷媒回路構成を示す冷媒回路図である。図1に基づいて、冷凍サイクル装置の1つである空気調和装置100の冷媒回路構成及び動作について説明する。この空気調和装置100は、冷媒を循環させる冷凍サイクル(ヒートポンプサイクル)を利用して、冷房運転又は暖房運転を行なうものである。なお、図1を含め、以下の図面では各構成部材の大きさの関係が実際のものとは異なる場合がある。また、図1には、c部の拡大図を併せて図示してある。
図1は、本発明の実施の形態に係る空気調和装置100の冷媒回路構成を示す冷媒回路図である。図1に基づいて、冷凍サイクル装置の1つである空気調和装置100の冷媒回路構成及び動作について説明する。この空気調和装置100は、冷媒を循環させる冷凍サイクル(ヒートポンプサイクル)を利用して、冷房運転又は暖房運転を行なうものである。なお、図1を含め、以下の図面では各構成部材の大きさの関係が実際のものとは異なる場合がある。また、図1には、c部の拡大図を併せて図示してある。
空気調和装置100は、大きく分けて熱源側ユニット10と、負荷側ユニット50とで構成されている。熱源側ユニット10と負荷側ユニット50とは、冷媒配管である液配管1及びガス配管2とで接続されて連絡するようになっている。具体的には、熱源側ユニット10及び負荷側ユニット50は、圧縮機11、流路切替装置としての四方弁13、負荷側熱交換器51、負荷側絞り装置52、冷媒熱交換器16の一次側、及び、熱源側熱交換器14を液配管1及びガス配管2で順次接続した冷媒回路(暖房運転時における冷媒回路)である主回路で連絡している。そして、主回路を冷媒が循環することによって、空気調和装置100は、冷房運転又は暖房運転が可能になっている。
[熱源側ユニット10]
熱源側ユニット10には、メイン冷媒回路Aと、異物回収回路B、及び、油貯留回路Cとが形成されている。また、熱源側ユニット10には、熱源側熱交換器14の出口(冷房運転時の冷媒出口)における過冷却度を制御するために、冷媒熱交換器16と負荷側絞り装置52との間における液配管1を分岐させ、バイパス用絞り装置20、冷媒熱交換器16、及び、アキュムレーター18を順次接続したバイパス回路Dが形成されている。以下、各回路について、各回路を構成している要素機器の機能とともに詳細に説明する。
熱源側ユニット10には、メイン冷媒回路Aと、異物回収回路B、及び、油貯留回路Cとが形成されている。また、熱源側ユニット10には、熱源側熱交換器14の出口(冷房運転時の冷媒出口)における過冷却度を制御するために、冷媒熱交換器16と負荷側絞り装置52との間における液配管1を分岐させ、バイパス用絞り装置20、冷媒熱交換器16、及び、アキュムレーター18を順次接続したバイパス回路Dが形成されている。以下、各回路について、各回路を構成している要素機器の機能とともに詳細に説明する。
メイン冷媒回路Aは、圧縮機11と、油分離器12と、四方弁13と、熱源側熱交換器14と、冷媒熱交換器16と、アキュムレーター18とが直列に接続されて構成されている。圧縮機11は、吸入した低温・低圧冷媒を圧縮し、高温・高圧冷媒として吐出し、系内に冷媒を循環させることで空調運転を可能とするものである。この圧縮機11は、インバーターによる周波数制御可能なタイプで構成することが一般的であるが、回転数が一定のタイプであってもよい。
油分離器12は、冷凍機油が混在している冷媒ガスから冷凍機油成分を分離する機能を有している。また、油分離器12と圧縮機11の吸入側配管とは、毛細管17を介して接続されており、圧縮機11の吐出圧力と吸入圧力との差によって、油分離器12で分離された冷房機油が適切に圧縮機11へ戻るように制御されている。つまり、油分離器12で分離された冷凍機油は、毛細管17で流量がコントロールされて圧縮機11の吸入側に戻されるようになっている。
四方弁13は、冷房運転時と暖房運転時とで冷媒流路を切り替えるものである。つまり、四方弁13が制御されることによって、冷房運転と暖房運転では、主回路を流れる冷媒の流れ方向が逆転する。熱源側熱交換器14は、冷房運転時には凝縮器(放熱器)、暖房運転時には蒸発器として機能するものであり、周囲の空気と熱交換することで冷媒を凝縮液化もしくは蒸発ガス化するものである。熱源側熱交換器14は、一般的にファン(図示省略)と併せて構成され、ファンの回転数によって凝縮能力又は蒸発能力が制御される。なお、熱源側熱交換器14は、上下に2つに分割されて構成されている。以下の説明において、上部の熱交換器を上部熱交換器14a、下部の熱交換器を下部熱交換器14bと称するものとする。
冷媒熱交換器16は、メイン冷媒回路Aにおける上部熱交換器14aと負荷側絞り装置52とを結ぶ液配管1を流れる冷媒(一次側)と、バイパス回路Dにおけるバイパス用絞り装置20とアキュムレーター18とを結ぶバイパス管を流れる冷媒(二次側)と、の間で熱交換を行なうものである。この冷媒熱交換器16は、メイン冷媒回路Aを流れる高温・高圧の冷媒と、バイパス用絞り装置20によって減圧され低圧・低温となった冷媒と、で熱交換させることで、メイン冷媒回路Aを流れる冷媒の過冷却をとり、負荷側絞り装置52の制御を安定にする機能を有している。
アキュムレーター18は、圧縮機11の吸入側に設置されており、暖房運転中に発生する上部熱交換器14aの出口側における二相冷媒を気液分離するものである。このように、アキュムレーター18を圧縮機11の吸入側に設置することによって、圧縮機11に液冷媒が吸入されることを抑制できる。したがって、アキュムレーター18を設けることによって、圧縮機11が液圧縮することで発生する破損・故障を抑制できる。また、アキュムレーター18は、運転状態によって発生する余剰冷媒を貯留するための機能も兼ね備えている。なお、アキュムレーター18で気液分離された液冷媒及び冷媒と分離された異物は、アキュムレーター18の底部に貯留されるようになっている。
異物回収回路Bは、アキュムレーター18の下部、開閉弁21、異物回収器19、逆止弁23、及び、冷媒熱交換器16とアキュムレーター18との間におけるバイパス回路Dのバイパス管、が直列に接続されて構成されている。開閉弁21は、開閉が制御されることによって、アキュムレーター18内の冷凍機油を圧縮機11へ供給するか否かを切り替える機能を有している。異物回収器19は、既設冷媒配管の洗浄運転によって、熱源側ユニット10へ回収されてきた異物を含む冷凍機油をメイン冷媒回路Aから分離し、回収するためのものである。
逆止弁23は、異物回収器19と、アキュムレーター18の流入管(バイパス回路Dのバイパス管)と、の間に設けられ、異物回収器19からバイパス回路Dへの方向のみに冷媒の流れを許容し、メイン冷媒回路A(詳しくはバイパス回路D)から異物回収器19方向への冷媒の流入を防止するものである。異物回収回路Bとバイパス回路Dとの接続部分(図に示すc部)におけるバイパス回路Dのバイパス管は、図1の拡大図に示すように、径を絞ることで絞り部を形成しておくことが望ましい。
アキュムレーター18で冷媒と分離され、底部に溜まった異物は、開閉弁21の開閉により、アキュムレーター18と異物回収器19との差圧を利用して、異物回収器19へ移動させることができる。回収した異物を異物回収器19へ移動させるために必要な差圧を利用する方法には、たとえばアキュムレーター18と異物回収器19とのヘッド差を利用する方法や、異物回収器19内を真空に引いておく方法、あるいは、図中に示すc部のように、バイパス回路Dのバイパス管の径を絞ることで絞り部の静圧が低下することによって発生するアキュムレーター18との差圧を利用する方法等がある。
油貯留回路Cは、油分離器12と四方弁13との間、下部熱交換器14b、開閉弁22、及び、圧縮機11の吸入側が順次されて構成されている。具体的には、油貯留回路Cは、油分離器12と四方弁13との間の分岐点aと下部熱交換器14bの伝熱管の一端とを接続させるとともに、圧縮機11とアキュムレーター18との間の合流点bと下部熱交換器14bの伝熱管のもう一端とを開閉弁22を介して接続させて構成されている。また、分岐点aと下部熱交換器14bとの間には、油充てんポート31が設置されている。
油充てんポート31は、洗浄運転後に必要となる冷凍機油を熱源側ユニット10(詳しくは油貯留回路C)へ封入するためのものである。この油充てんポート31は、分岐点aと下部熱交換器14bとを接続している回路上にあって、合流点bから下部熱交換器14bとの間で必要な冷凍機油を貯留できる容積を確保できる位置に設置されている。開閉弁22は、下部熱交換器14bと合流点bとの間に設けられ、洗浄運転中は貯留している油がアキュムレーター18へ流入しないように閉止制御され、洗浄運転終了後はアキュムレーター18を介して圧縮機11へ異物混入や劣化のない冷凍機油を供給できるよう開放制御されるものである。
なお、合流点bの位置は、圧縮機11とアキュムレーター18との間に限定するものではなく、運転モードによらず常時圧縮機11の吸入側に至る経路であればよく、四方弁13からアキュムレーター18を介し圧縮機11に至るまでの配管上にあればよい。また、四方弁13から下部熱交換器14bを介して合流点bとを接続した配管は、従来、除霜運転によって溶け出し、下部熱交換器14bに残ったシャーベット状の霜(氷)を完全に溶かして排水するために設けられていた配管を利用するとよい。
バイパス回路Dは、冷媒熱交換器16と負荷側絞り装置52との間、バイパス用絞り装置20、冷媒熱交換器16の二次側、及び、アキュムレーター18が順次されて構成されている。バイパス回路Dは、上述したように熱源側熱交換器14の出口(冷房運転時の冷媒出口)における過冷却度を制御するために形成されている。バイパス用絞り装置20は、減圧弁や膨張弁としての機能を有し、冷媒を減圧して膨張させるものである。このバイパス用絞り装置20は、開度が可変に制御可能なもの、たとえば電子式膨張弁等で構成されているものとする。このバイパス用絞り装置20の開度制御によって、上部熱交換器14bにおける熱交換量を制御することができる。
また、熱源側ユニット10には、空気調和装置100の全体を統括制御する制御手段40が設けられている。具体的には、制御手段40は、必要とする冷房能力、暖房能力に応じた圧縮機11の駆動周波数の制御、運転状態やモード毎に応じたバイパス用絞り装置20及び負荷側絞り装置52の開度制御、及び、運転状態やモード毎に応じた各開閉弁(開閉弁21、開閉弁22、逆止弁23、及び、開閉弁24)の開閉制御、運転状態やモード毎に応じた四方弁13の切替制御を実行するようになっている。
つまり、制御手段40は、ユーザーからの運転指示に基づいて、図示省略の各温度センサーや図示省略の各圧力センサから送られる情報を利用し、各アクチュエーター(圧縮機11、バイパス用絞り装置20、負荷側絞り装置52、各開閉弁、及び、四方弁13)を制御するようになっている。なお、ここでは、制御手段40が、熱源側ユニット10内に備えられている場合を例に図示しているが、これに限定するものでない。たとえば、制御手段40を負荷側ユニット50内に備えてもよく、熱源側ユニット10及び負荷側ユニット50の外部に備えてもよい。
[負荷側ユニット50]
負荷側ユニット50には、負荷側絞り装置52と、負荷側熱交換器51と、が直列に接続されて搭載されている。負荷側絞り装置52は、減圧弁や膨張弁としての機能を有し、冷媒を減圧して膨張させるものである。この負荷側絞り装置52は、開度が可変に制御可能なもの、たとえば電子式膨張弁等で構成されているものとする。負荷側熱交換器51は、冷房運転時には蒸発器、暖房運転時には凝縮器(放熱器)として機能するものであり、冷媒と空気(図示省略のファンから供給される空気)との間で熱交換を行ない、冷媒を蒸発ガス化、もしくは、凝縮液化するものである。なお、空気調和装置100に負荷側ユニット50が1台搭載されている場合を例に示しているが、複数台搭載してもよい。
負荷側ユニット50には、負荷側絞り装置52と、負荷側熱交換器51と、が直列に接続されて搭載されている。負荷側絞り装置52は、減圧弁や膨張弁としての機能を有し、冷媒を減圧して膨張させるものである。この負荷側絞り装置52は、開度が可変に制御可能なもの、たとえば電子式膨張弁等で構成されているものとする。負荷側熱交換器51は、冷房運転時には蒸発器、暖房運転時には凝縮器(放熱器)として機能するものであり、冷媒と空気(図示省略のファンから供給される空気)との間で熱交換を行ない、冷媒を蒸発ガス化、もしくは、凝縮液化するものである。なお、空気調和装置100に負荷側ユニット50が1台搭載されている場合を例に示しているが、複数台搭載してもよい。
[冷媒配管(液配管1及びガス配管2)]
熱源側ユニット10と負荷側ユニット50とを連絡するガス配管2は、圧縮機11で圧縮されて気体になった冷媒を導通させる冷媒配管である。また、熱源側ユニット10と負荷側ユニット50とを連絡する液配管1は、負荷側熱交換器51で凝縮されて液体となった冷媒を導通させる冷媒配管である。なお、冷媒配管の構成素材や、配管径、配管長等を特に限定するものではない。
熱源側ユニット10と負荷側ユニット50とを連絡するガス配管2は、圧縮機11で圧縮されて気体になった冷媒を導通させる冷媒配管である。また、熱源側ユニット10と負荷側ユニット50とを連絡する液配管1は、負荷側熱交換器51で凝縮されて液体となった冷媒を導通させる冷媒配管である。なお、冷媒配管の構成素材や、配管径、配管長等を特に限定するものではない。
[使用可能な冷媒]
空気調和装置100に用いられる冷媒としては、非共沸混合冷媒や擬似共沸混合冷媒、単一冷媒等がある。非共沸混合冷媒には、HFC(ハイドロフルオロカーボン)冷媒であるR407C(R32/R125/R134a)等がある。この非共沸混合冷媒は、沸点が異なる冷媒の混合物であるので、液相冷媒と気相冷媒との組成比率が異なるという特性を有している。擬似共沸混合冷媒には、HFC冷媒であるR410A(R32/R125)やR404A(R125/R143a/R134a)等がある。この擬似共沸混合冷媒は、非共沸混合冷媒と同様の特性の他、R22の約1.6倍の動作圧力という特性を有している。
空気調和装置100に用いられる冷媒としては、非共沸混合冷媒や擬似共沸混合冷媒、単一冷媒等がある。非共沸混合冷媒には、HFC(ハイドロフルオロカーボン)冷媒であるR407C(R32/R125/R134a)等がある。この非共沸混合冷媒は、沸点が異なる冷媒の混合物であるので、液相冷媒と気相冷媒との組成比率が異なるという特性を有している。擬似共沸混合冷媒には、HFC冷媒であるR410A(R32/R125)やR404A(R125/R143a/R134a)等がある。この擬似共沸混合冷媒は、非共沸混合冷媒と同様の特性の他、R22の約1.6倍の動作圧力という特性を有している。
また、単一冷媒には、HCFC(ハイドロクロロフルオロカーボン)冷媒であるR22やHFC冷媒であるR134a等がある。この単一冷媒は、混合物ではないので、取扱いが容易であるという特性を有している。特に、従来の空気調和装置で用いられてきた冷媒R22等のHCFC冷媒は、HFC冷媒と比較してオゾン破壊係数が高く環境面での悪影響が大きいことが指摘されている。このような背景からHFC冷媒や自然冷媒等、オゾン破壊係数の小さい冷媒への移行が進んでおり、既設冷媒配管を利用した空気調和装置が普及する背景ともなっている。したがって、空気調和装置100の冷凍サイクルに使用できる冷媒としては、一般的にオゾン破壊係数の小さい冷媒が採用されることが望ましい。
[動作]
熱源側ユニット10及び負荷側ユニット50の双方をリプレースする場合の更新動作を説明する。なお、熱源側ユニット10及び負荷側ユニット50の双方をリプレースする場合を例に説明するが、熱源側ユニット10及び負荷側ユニット50のうち少なくとも1つがリプレースされればよい。更新動作は、(1)更新後に必要な冷凍機油の充てん、(2)ユニットのリプレース、(3)新しい冷媒の充てん、(4)異物回収を含めた洗浄運転、(5)劣化のない冷凍機油の供給、の順に実行される。
熱源側ユニット10及び負荷側ユニット50の双方をリプレースする場合の更新動作を説明する。なお、熱源側ユニット10及び負荷側ユニット50の双方をリプレースする場合を例に説明するが、熱源側ユニット10及び負荷側ユニット50のうち少なくとも1つがリプレースされればよい。更新動作は、(1)更新後に必要な冷凍機油の充てん、(2)ユニットのリプレース、(3)新しい冷媒の充てん、(4)異物回収を含めた洗浄運転、(5)劣化のない冷凍機油の供給、の順に実行される。
(1)更新後に必要な冷凍機油の充てん
リプレースするに先だって、予め油充てんポート31から、洗浄運転後に必要な冷凍機油量を、下部熱交換器14bを介した開閉弁22までの配管(油貯留回路C)及び下部熱交換器14bの伝熱管へ貯留しておく。このときの充てん方法には、たとえば油充てんポート31と下部熱交換器14bとのヘッド差によって充てんする方法や、予めアキュムレーター18内に多めの冷凍機油を入れておき、開閉弁22及び開閉弁24の開閉制御によって、充てんする方法がある。
リプレースするに先だって、予め油充てんポート31から、洗浄運転後に必要な冷凍機油量を、下部熱交換器14bを介した開閉弁22までの配管(油貯留回路C)及び下部熱交換器14bの伝熱管へ貯留しておく。このときの充てん方法には、たとえば油充てんポート31と下部熱交換器14bとのヘッド差によって充てんする方法や、予めアキュムレーター18内に多めの冷凍機油を入れておき、開閉弁22及び開閉弁24の開閉制御によって、充てんする方法がある。
後者の充てん方法は、開閉弁22及び開閉弁24を開放した状態で製造ラインにて所定時間運転確認を行なうことで、余剰の冷凍機油が圧縮機11から多量に持ち出され下部熱交換器14bに流れるようになり、その後開閉弁22及び開閉弁24を閉止することで下部熱交換器14bに冷凍機油を溜めておくことを利用したものである。また、製造ラインで空気調和装置100を真空引きした後、油充てんポート31に所定の油量が貯留された容器を接続し、容器内の圧力と空気調和装置100との圧力(真空)との差圧を利用して充てんする方法もある。なお、油充てんポート31から下部熱交換器14bまでの配管長や配管径、及び、下部熱交換器14bのパス数や伝熱管のパスパターン及び配管径は、必要な冷凍機油の量に応じて選定しておけばよい。
(2)ユニットのリプレース
冷凍機油が充てんされた後、熱源側ユニット10及び負荷側ユニット50のそれぞれを新しい熱源側ユニット10及び負荷側ユニット50に起き換える(リプレースする)。なお、熱源側ユニット10及び負荷側ユニット50のうち少なくとも1つがリプレースされればよいが、ここでは熱源側ユニット10及び負荷側ユニット50の双方をリプレースする場合を例に説明するものとする。置き換えた熱源側ユニット10及び負荷側ユニット50を既設の液配管1及びガス配管2で接続し、これにより冷凍サイクルが形成され、空気調和装置100は冷媒を循環させることが可能となる。
冷凍機油が充てんされた後、熱源側ユニット10及び負荷側ユニット50のそれぞれを新しい熱源側ユニット10及び負荷側ユニット50に起き換える(リプレースする)。なお、熱源側ユニット10及び負荷側ユニット50のうち少なくとも1つがリプレースされればよいが、ここでは熱源側ユニット10及び負荷側ユニット50の双方をリプレースする場合を例に説明するものとする。置き換えた熱源側ユニット10及び負荷側ユニット50を既設の液配管1及びガス配管2で接続し、これにより冷凍サイクルが形成され、空気調和装置100は冷媒を循環させることが可能となる。
(3)新しい冷媒の充てん
既設冷媒配管(既設の液配管1及びガス配管2)内に残留している異物を回収する洗浄運転を行うために、入れ替えた熱源側ユニット10と負荷側ユニット50とを真空引きした後、冷媒を充てんする。ここで充てんする冷媒量は、洗浄運転で異物を既設冷媒配管から剥ぎ取って熱源側ユニット10まで回収するのに必要な流速を確保できる量であればよい。また、封入された新しい冷媒は、リプレース前に使用されていた冷媒を補充するための冷媒であってもよく、リプレース前に使用されていた冷媒と異なる冷媒であってもよい。
既設冷媒配管(既設の液配管1及びガス配管2)内に残留している異物を回収する洗浄運転を行うために、入れ替えた熱源側ユニット10と負荷側ユニット50とを真空引きした後、冷媒を充てんする。ここで充てんする冷媒量は、洗浄運転で異物を既設冷媒配管から剥ぎ取って熱源側ユニット10まで回収するのに必要な流速を確保できる量であればよい。また、封入された新しい冷媒は、リプレース前に使用されていた冷媒を補充するための冷媒であってもよく、リプレース前に使用されていた冷媒と異なる冷媒であってもよい。
(4)異物回収を含めた洗浄運転
必要量の新しい冷媒が充てんされた状態において空気調和装置100の運転を開始させて、充てんされた新しい冷媒で既設冷媒配管内に残留している冷凍機油やその劣化物等の異物を押し流す。押し流された異物は、アキュムレーター18で分離される。そして、アキュムレーター18で分離された異物を異物回収器19で回収し、アキュムレーター18で分離された冷媒のみを既設冷媒配管内に流れるようにする。このようにして空気調和装置100の更新を実行する。
必要量の新しい冷媒が充てんされた状態において空気調和装置100の運転を開始させて、充てんされた新しい冷媒で既設冷媒配管内に残留している冷凍機油やその劣化物等の異物を押し流す。押し流された異物は、アキュムレーター18で分離される。そして、アキュムレーター18で分離された異物を異物回収器19で回収し、アキュムレーター18で分離された冷媒のみを既設冷媒配管内に流れるようにする。このようにして空気調和装置100の更新を実行する。
空気調和装置100の更新動作について詳細に説明する。
空気調和装置100が冷房運転と同様に更新動作を開始すると、まず圧縮機11が駆動される。そして、圧縮機11から吐出した高温・高圧のガス冷媒は、油分離器12及び四方弁13を経由して熱源側熱交換器14へ流入し、周囲の空気と熱交換し凝縮、液化する。その後、冷媒は、冷媒熱交換器16の一次側へと流入する。冷媒熱交換器16では、メイン冷媒回路Aから一部バイパスされた液冷媒がバイパス用絞り装置20を介して減圧されて二次側を流れており、この冷媒とメイン冷媒回路Aを流れる冷媒とで熱交換する。こうすることによって、メイン冷媒回路A側を流れる冷媒は、過冷却度を増加させ、液配管1を通り、負荷側ユニット50へ到達する。
空気調和装置100が冷房運転と同様に更新動作を開始すると、まず圧縮機11が駆動される。そして、圧縮機11から吐出した高温・高圧のガス冷媒は、油分離器12及び四方弁13を経由して熱源側熱交換器14へ流入し、周囲の空気と熱交換し凝縮、液化する。その後、冷媒は、冷媒熱交換器16の一次側へと流入する。冷媒熱交換器16では、メイン冷媒回路Aから一部バイパスされた液冷媒がバイパス用絞り装置20を介して減圧されて二次側を流れており、この冷媒とメイン冷媒回路Aを流れる冷媒とで熱交換する。こうすることによって、メイン冷媒回路A側を流れる冷媒は、過冷却度を増加させ、液配管1を通り、負荷側ユニット50へ到達する。
液冷媒が負荷側ユニット50へ到達するまでの間、液冷媒の流れによって、既設の液配管1内に滞留していた異物や既設ユニットで使用されていた冷凍機油やその劣化物等を配管内部から剥ぎ取り、液冷媒と一緒に押し流す。負荷側ユニット50に到達した液冷媒は、負荷側絞り装置52によって、減圧・膨張され低圧の二相冷媒となった後、負荷側熱交換器51へ流入する。ここで、負荷側絞り装置52の開度を調整し、負荷側絞り装置52の出口側における冷媒の飽和圧力から決まる蒸発温度が、負荷側熱交換器51が周囲空気と熱交換したとき、完全にガス化しないような温度差に制御する。たとえば、負荷側熱交換器51の出口における過熱度が負の値となるように制御すればよい。
また、負荷側絞り装置52の開度制御のみに限定するものではなく、負荷側ユニット50での蒸発能力を制御すればよいから、負荷側ユニット50のファン(図示省略)の回転数による制御としてもよい。さらに、負荷側絞り装置52の開度制御に、ファンの回転数制御を加えてもよい。結局、負荷側熱交換器51の出口からガス配管2に至る既設冷媒配管に、二相冷媒を流れるようにすることで、異物の回収効率が向上する。
負荷側ユニット50から流出した二相冷媒は、最終的に、ガス配管2を通り四方弁13を介してアキュムレーター18に到達する。アキュムレーター18では、ガス冷媒、液冷媒、及び、異物が分離される。そして、分離されたガス冷媒は、再び圧縮機11へ吸入される。一方、分離された液冷媒及び異物は、アキュムレーター18の底部に蓄積されていく。このとき、アキュムレーター18の底部の劣化した冷凍機油等が圧縮機11へ供給されないよう、開閉弁24は閉止しておく。このような動作の洗浄運転を、既設冷媒配管内の異物が熱源側ユニット10へ回収されるのに充分な時間継続する。
この洗浄運転は、圧縮機11内、アキュムレーター18内、もしくはその両方等に洗浄運転用に予め封入された冷凍機油を用いて行なうため、油貯留回路Cによって冷凍機油を圧縮機11へ供給する必要はなく、開閉弁22は常に閉止となっているものとする。その後、既設冷媒配管の残留異物が、空気調和装置100の運転において故障の要因とならないレベルまでアキュムレーター18で捕獲・回収できたと判断されれば、洗浄運転と並行し、異物の移動・回収を開始する。
異物の移動・回収運転は、開閉弁21を開放することによって実行する。開閉弁21を開放すると、アキュムレーター18の底部に堆積した異物が異物回収器19へ移動する。このとき、アキュムレーター18と異物回収器19との間に生じる上述したような差圧を利用することにより、異物の回収が促進されることになる。開閉弁21を開放するタイミングは、既設冷媒配管内の異物をすべてアキュムレーター18に回収し終わった後でもよいし、洗浄運転と並行してでもよい。
洗浄運転と並行して異物を移動させる場合、洗浄運転中も開閉弁21を開放することから、異物回収器19には、異物だけでなく、液冷媒も貯留されることになる。一方、異物を回収し終わった後で開閉弁21を開放する場合、異物を回収し終わった後、負荷側絞り装置52等の制御によって負荷側熱交換器51の出口側がガス冷媒となるように調整すれば、一定時間経過の後、アキュムレーター18の底部には異物と冷凍機油のみとすることができる。この場合、異物回収器19は、異物回収のための容積だけがあればよく、容器の小型化が可能になる。したがって、負荷側ユニット10のコンパクト化を実現できることになる。
この洗浄運転中に既設冷媒配管内を流れていた冷凍機油は、塩素成分等の影響によって劣化しており、その後の空調運転で使用することはできない。したがって、異物を異物回収器19へ移動させた後には、開閉弁21を閉止し、異物回収回路Bをメイン冷媒回路Aから切り離す。結局、洗浄運転を開始する前に封入されていた圧縮機11内の冷凍機油は、圧縮機11へ返油されず、異物と一緒に異物回収器19へ移動することになる。よって、その後の空調運転で必要な劣化のない冷凍機油量が不足した状態となっている。
(5)劣化のない冷凍機油の供給
空気調和装置100が運転を開始すると、まず圧縮機11が起動する。圧縮機11は、吸入配管から冷媒を吸入して圧縮、吐出する。したがって、圧縮機11の起動中は必ず、分岐点aと合流点bの間に(分岐点aの静圧)>(合流点bの静圧)となる差圧が発生していることになる。この状態で開閉弁22を開放すると、圧縮機11から吐出された高圧の冷媒のうちの一部が分岐点aで分流し、油貯留回路Cへ導かれ、下部熱交換器14bに流れ込む。
空気調和装置100が運転を開始すると、まず圧縮機11が起動する。圧縮機11は、吸入配管から冷媒を吸入して圧縮、吐出する。したがって、圧縮機11の起動中は必ず、分岐点aと合流点bの間に(分岐点aの静圧)>(合流点bの静圧)となる差圧が発生していることになる。この状態で開閉弁22を開放すると、圧縮機11から吐出された高圧の冷媒のうちの一部が分岐点aで分流し、油貯留回路Cへ導かれ、下部熱交換器14bに流れ込む。
このとき、油充てんポート31から下部熱交換器14bに至るまでの配管及び下部熱交換器14bの伝熱管内に貯留された冷凍機油が、分岐点aと合流点bとの差圧によってアキュムレーター18へ流れ込み、底部に貯留される。そして、開閉弁24を開放することによって、アキュムレーター18の底部に貯留されている劣化のない冷凍機油が圧縮機11へ供給される。なお、開閉弁24を開放して劣化のない冷凍機油を圧縮機11に供給できるタイミングは、異物回収器19へ異物及び劣化した冷凍機油を回収した後の空調運転を開始するタイミングに限定するものではなく、圧縮機11が運転していて、圧力差が確保されている場合であれば圧縮機11へ冷凍機油を供給することが可能である。
また、油充てんポート31が設置されている配管は運転モードによらず高圧であり、四方弁13とアキュムレーター18とを接続する配管は運転モードによらず低圧であるから、圧縮機11が運転している状態であれば(分岐点aの静圧)>(合流点bの静圧)の関係を満たしている。したがって、圧縮機11への冷凍機油の供給のために開閉弁22を開放するタイミングは、冷房モードに限るものではなく、暖房モードでもよい。同じく、洗浄モードについても、既設冷媒配管の異物を回収できれば冷房モードに限るものではなく、暖房モードでもよい。
この実施の形態では、熱源側ユニット10が1台搭載されている場合を例に説明しているが、これに限定するものではない。たとえば、空気調和装置100に要求される空調負荷が大きい場合に備えて、熱源側ユニット10を複数台搭載してもよい。さらに、複数台組み合わせて使用する室外ユニットであっても、冷凍機油を充てんしたユニットは少なくとも1台以上とし、配管長や配管径、室内機の接続容量に応じて決定する必要な油量に応じて台数を変更してもよい。また、実施の形態に係る空気調和装置100は、たとえば冷凍装置やルームエアコン、パッケージエアコン、冷蔵庫や、加湿器、調湿装置、ヒートポンプ給湯機等に適用することが可能である。
1 液配管、2 ガス配管、10 熱源側ユニット、11 圧縮機、12 油分離器、13 四方弁、14 熱源側熱交換器、14a 上部熱交換器、14b 下部熱交換器、16 冷媒熱交換器、17 毛細管、18 アキュムレーター、19 異物回収器、20 バイパス用絞り装置、21 開閉弁、22 開閉弁、23 逆止弁、24 開閉弁、31 油充てんポート、40 制御手段、50 負荷側ユニット、51 負荷側熱交換器、52 負荷側絞り装置、100 空気調和装置、A メイン冷媒回路、B 異物回収回路、C 油貯留回路、D バイパス回路、a 分岐点、b 合流点。
Claims (7)
- 負荷側熱交換器及び負荷側絞り装置が直列に接続されて搭載された少なくとも1台以上の負荷側ユニットと、
圧縮機、油分離器、上下のパスに分割された熱源側熱交換器、及び、アキュムレーターが直列に接続されて搭載された少なくとも1台以上の熱源側ユニットと、を接続した空気調和装置であって、
前記熱源側熱交換器の下部を構成する下部熱交換器の一端を前記油分離器の下流側における高圧部に、他端を前記圧縮機の吸入側における低圧部に接続する油貯留回路を設け、 前記油貯留回路及び前記下部熱交換器に予め冷凍機油を充てん可能にしている
ことを特徴とする空気調和装置。 - 前記油貯留回路における前記油分離器と前記下部熱交換器との間に前記冷凍機油を充てんする油充てんポートを、前記油貯留回路における前記下部熱交換器と前記圧縮機の吸入側との間に開閉弁を、それぞれ設けている
ことを特徴とする請求項1に記載の空気調和装置。 - 前記圧縮機の運転中に前記開閉弁を開放することによって、前記冷凍機油を前記圧縮機へ供給可能にしている
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の空気調和装置。 - 前記負荷側ユニット及び前記熱源側ユニットのうち少なくとも1つをリプレースするに先立って、
前記熱源側ユニットを真空引きする際に、前記冷凍機油が前記油充てんポートから充てんされている
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の空気調和装置。 - 前記冷凍機油は、
前記開閉弁の開放後、所定時間経過に閉止することで充てんされる
ことを特徴とする請求項4に記載の空気調和装置。 - 前記アキュムレーターの下部に異物回収器を設け、
前記アキュムレーターで分離された異物を、前記アキュムレーターと前記異物回収器との差圧を利用して、前記異物回収器へ移動させる
ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の空気調和装置。 - 負荷側熱交換器及び負荷側絞り装置が搭載された少なくとも1台以上の負荷側ユニット、圧縮機、油分離器、アキュムレーター、及び、上下のパスに分割された熱源側熱交換器が搭載された少なくとも1台以上の熱源側ユニットのうち少なくとも1つをリプレースするユニットの更新方法であって、
前記熱源側熱交換器の下部を構成する下部熱交換器の一端を前記油分離器の下流側における高圧部に、他端を前記圧縮機の吸入側における低圧部に接続している油貯留回路に冷凍機油を予め充てんしておき、
前記負荷側ユニット及び前記熱源側ユニットのうち少なくとも1つをリプレースし、
リプレースされた前記負荷側ユニット及び前記熱源側ユニットのうち少なくとも1つに接続された既設冷媒配管を洗浄し、
前記既設冷媒配管の洗浄後に前記油貯留回路に充てんされている冷凍機油を前記圧縮機に供給する
ことを特徴とするユニットの更新方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009028019A JP2010185585A (ja) | 2009-02-10 | 2009-02-10 | 空気調和装置及びユニットの更新方法 |
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JP2010185585A true JP2010185585A (ja) | 2010-08-26 |
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JP2009028019A Withdrawn JP2010185585A (ja) | 2009-02-10 | 2009-02-10 | 空気調和装置及びユニットの更新方法 |
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JP (1) | JP2010185585A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2014163548A (ja) * | 2013-02-22 | 2014-09-08 | Fujitsu General Ltd | 空気調和装置 |
-
2009
- 2009-02-10 JP JP2009028019A patent/JP2010185585A/ja not_active Withdrawn
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