JP2001124420A - 冷凍空調装置および冷凍空調装置の更新方法 - Google Patents
冷凍空調装置および冷凍空調装置の更新方法Info
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Abstract
管と既設の室内機を利用しながら、新しい冷媒を用いる
冷凍空調装置に転換する。 【解決手段】 既設の冷凍空調装置について、熱源機A
のみを新規に交換し、HFCに対する相互溶解性がない
かあるいは非常に小さい冷凍機油を用いる。
Description
冷媒の交換に関するものである。さらに詳しくは、熱源
機のみを新規に交換し、熱源機と室内機とを接続する接
続配管、及び、または室内機を交換しないで、冷媒を新
規に交換する冷凍空調装置に関するものである。
ト形の空気調和装置を図9に示す。図9において、Aは
熱源機であり、圧縮機1、四方弁2、熱源機側熱交換器
3、第1の操作弁4、第2の操作弁7、アキュムレ−タ
8を内蔵している。Bは室内機であり、流量調整弁5、
及び利用側熱交換器6を備えている。熱源機Aと室内機
Bは離れた場所に設置され、第1の接続配管C、第2の
接続配管Dにより接続されて、冷凍サイクルを形成す
る。
を介して熱源機側熱交換器3と接続され、第1の接続配
管Cの他の一端は流量調整器5と接続されている。第2
の接続配管Dの一端は第2の操作弁7を介して四方弁2
と接続され、第2の接続配管Dの他の一端は利用側熱交
換器6と接続されている。また、アキュムレ−タ8のU
字管状の流出配管の下部には返油穴(返液穴)8aが設
けられている。
って説明する。図中、実線矢印が冷房運転の流れを、破
線矢印が暖房運転の流れを示す。まず、冷房運転の流れ
を説明する。圧縮機1で圧縮された高温高圧のガス冷媒
は四方弁2を経て、熱源機側熱交換器3へと流入し、こ
こで空気・水など熱源媒体と熱交換して凝縮液化する。
凝縮液化した冷媒は第1の操作弁4、第1の接続配管C
を経て流量調整弁5へ流入し、ここで低圧まで減圧され
て低圧二相状態となり、利用側熱交換器6で空気などの
利用側媒体と熱交換して蒸発・ガス化する。蒸発・ガス
化した冷媒は第2の接続配管D、第2の操作弁7、四方
弁2、アキュムレ−タ8を経て圧縮機1へ戻る。
1で圧縮された高温高圧のガス冷媒は四方弁2、第2の
操作弁7、第2の接続配管Dを経て、利用側熱交換器6
へと流入し、ここで空気など利用側媒体と熱交換器して
凝縮液化する。凝縮液化した冷媒は流量調整弁5へ流入
し、ここで低圧まで減圧されて低圧二相状態となり、第
1の接続配管C、第1の操作弁4を経て、熱源機側熱交
換器3で空気・水などの熱源媒体と熱交換して蒸発・ガ
ス化する。蒸発・ガス化した冷媒は四方弁2、アキュム
レ−タ8を経て圧縮機1へ戻る。
て、CFC(クロロフルオロカ−ボン)やHCFC(ハ
イドロクロロフルオロカ−ボン)が用いられてきたが、
これらの分子に含まれる塩素が成層圏でオゾン層を破壊
するため、CFCは既に全廃され、HCFCも生産規制
が開始されている。
HFC(ハイドロフルオロカ−ボン)を使用する空気調
和装置が実用化されている。CFCやHCFCを用いた
空気調和装置が老朽化した場合、これらの冷媒は全廃・
生産規制されているため、HFCを用いた空気調和装置
に入れ替える必要がある。熱源機Aは、HFCで使用す
る冷凍機油・有機材料・熱交換器がHCFCとは異なる
ため、HFC専用のものと交換する必要があり、かつ元
々CFC・HCFC用の熱源機Aは老朽化しているため
交換する必要があるものであり、交換も比較的容易であ
る。
の接続配管Cと第2の接続配管Dは配管長が長い場合
や、パイプシャフトや天井裏など建物に埋設されている
場合には、新規配管に交換することは困難で、しかも老
朽化もしないため、CFCやHCFCを用いた空気調和
装置で使用していた第1の接続配管Cと第2の接続配管
Dをそのまま使用できれば、配管工事が簡略化できる。
また、室内機Bを交換するには居室での作業が必要で、
居室にいる居住者を一時的に他の部屋へ移動させるか、
居住者が居室にいない時間帯に作業をする必要がある。
また、室内機Bの冷媒接触部品は熱源機Aより寿命が長
く、熱源機Aが老朽化した場合には熱源機Aのみを交換
するのが経済的である(室内機Bの送風機や電気式膨張
弁のコイルは冷媒回路を開放することなしに交換可能で
ある)。
和装置で使用していた第1の接続配管Cと第2の接続配
管Dには、また室内機Bには、CFCやHCFCを用い
た空気調和装置の冷凍機油である鉱油やCFC・HCF
Cや冷凍機油の劣化物がスラッジとなったものが残留し
ている。
とHFC冷媒(R407C)との溶解性を示す臨界溶解
度曲線を示す図で、横軸は油量(wt%)、縦軸は温度
(℃)を示す。HFCを用いた空気調和装置の冷凍機油
(エステル油やエ−テル油などの合成油)に鉱油が一定
量以上混入すると、HFC冷媒との相溶性が失われ、ア
キュムレ−タ8に液冷媒が溜まっている場合にHFC用
冷凍機油が液冷媒の上に分離・浮遊するため、アキュム
レ−タ8の下部にある返油穴8aから圧縮機へ冷凍機油
が戻らず圧縮機の摺動部が焼き付く。また、鉱油が混入
するとHFC用冷凍機油が劣化する。また、CFC・H
CFCが混入するとこれらに含まれる塩素成分によりH
FC用冷凍機油が劣化する。また、CFC・HCFC用
冷凍機油の劣化物がスラッジとなったものに含まれる塩
素成分によりHFC用冷凍機油が劣化する。
た空気調和装置で使用していた第1の接続配管Cと第2
の接続配管Dを、洗浄装置を用いて専用の洗浄液(HC
FC141bやHCFC225)で洗浄することが行わ
れている(以下、これを洗浄方法1と称する)。また、
特開平7-83545号公報に開示された方法がある。これ
は、図11に示すように、洗浄装置を用いずに、HFC
用熱源機A、HFC用室内機B、第1の接続配管C、第
2の接続配管Dを接続し(ステップ100)、HFC、
HFC用冷凍機油を充填した後に(ステップ101)運
転することで洗浄し(ステップ102)、その後で空気
調和装置内の冷媒と冷凍機油を回収し新しい冷媒と冷凍
機油を充填してから(ステップ103)、再度運転によ
る洗浄を実施する、ということを所定回数繰り返す(ス
テップ104、105)ことが、提案されている(以
下、これを洗浄方法2と称する)。
法1では以下に示すような問題があった。第1に、使用
する洗浄液がHCFCであり、オゾン層破壊係数がゼロ
でないため、空気調和装置の冷媒をHCFCからHFC
へと代替することと矛盾する。特に、HCFC141b
はオゾン破壊係数が0.11と大きく問題である。
完全に安全なものではないことがあげられる。HCFC
141bは可燃性で、低毒性である。HCFC225は
不燃だが、低毒性である。第3に、沸点が高く(HCF
C141bは32℃、HCFC225は51.1〜5
6.1℃)、外気温度がこの沸点より低い場合、特に冬
期には、洗浄後に洗浄液が液状態で、第1の接続配管C
と第2の接続配管Dに残留する。これら洗浄液はHCF
Cであることから、塩素成分を含んでおり、HFC用冷
凍機油が劣化する。
があり、かつ上記第3の問題点が発生しないように高温
の窒素ガスなどで再洗浄するなど、洗浄工事の手間がか
かる。
調整弁5は複雑な形状をしており、また室内機Bの利用
側熱交換器6の複数の並列なパスに均等に冷媒を分配す
る分配器も複雑な形状をしており、鉱油やCFC・HC
FCや冷凍機油の劣化物がスラッジとなったものなどの
残留異物を十分に洗浄することができない。
に示すような問題があった。第1に、HFC冷媒による
洗浄が、特開平7-83545号公報の実施例では3回必要で
あり、また各洗浄運転で使用したHFC冷媒は不純物を
含むため、回収後その場での再利用は不可能である。つ
まり、通常の充填冷媒量の3倍の冷媒が必要であり、コ
スト・環境上問題である。
えるため、通常の充填冷凍機油量の3倍の冷凍機油が必
要であり、コスト・環境上問題である。また、HFC用
冷凍機油はエステル油またはエ−テル油であり、吸湿性
が高いため、交換用冷凍機油の水分管理も必要となる。
また、冷凍機油を、洗浄する人間が封入するため、過不
足が生じる危険性もあり、その後の運転において支障を
来す可能性がある(過充填時は油圧縮による圧縮部破
壊、モ−タ過熱をきたし、不足充填時は潤滑不良をきた
す)。
決するためになされたもので、環境保護上問題のあると
される冷媒を用いた既設の冷凍サイクル装置を、環境保
護上問題のないとされる冷媒に置換する冷凍サイクル装
置と、その置換方法ならびに運転方法を提供しようとす
るものである。
凍空調装置は、少なくとも圧縮機と、熱源機側熱交換器
と、利用側絞り装置と、利用側熱交換器と、アキュムレ
ータと、上記熱源機側熱交換器と上記利用側絞り装置と
を接続するための第1の接続配管と、上記利用側熱交換
器と上記圧縮機とを接続するための第2の接続配管とを
備え、少なくとも上記圧縮機および熱源機側熱交換器は
既設のものをHFC冷媒を用いる新規なものに置換し、
少なくとも上記第1及び第2の接続配管と、必要に応じ
て上記利用側熱交換器と利用側絞り装置とは既設のもの
を利用して冷媒回路を構成し、冷媒を既設の冷媒からH
FCに置換し、冷凍機油としてHFCに対して相互溶解
性がないかあるいは非常に小さい冷凍機油を用いること
を特徴とするものである。
なくとも圧縮機と、熱源機側熱交換器と、利用側絞り装
置と、利用側熱交換器と、アキュムレータと、上記熱源
機側熱交換器と上記利用側絞り装置とを接続するための
第1の接続配管と、上記利用側熱交換器と上記圧縮機と
を接続するための第2の接続配管とを備え、少なくとも
上記圧縮機および熱源機側熱交換器は既設のものをHF
C冷媒を用いる新規なものに置換し、少なくとも上記第
1及び第2の接続配管と、必要に応じて上記利用側熱交
換器と利用側絞り装置とは既設のものを利用して冷媒回
路を構成し、上記アキュムレータの最大液保持量を上記
アキュムレータの返液流量で除した値が上記圧縮機の冷
凍機油保持量を上記圧縮機の冷凍機油吐出流量で除した
値を上回るように設定され、冷媒を既設の冷媒からHF
Cに置換し、冷凍機油としてHFCに対して相互溶解性
がないかあるいは非常に小さい冷凍機油を用いることを
特徴とするものである。
求項1〜2のいずれかに記載のものにおいて、上記圧縮
機の下流の冷媒回路に冷媒から冷凍機油を分離する油分
離器を備え、かつ、上記油分離器によって冷媒から分離
した冷凍機油を上記圧縮機に戻す還流回路を設けたこと
を特徴とするものである。
求項3に記載のものにおいて、上記油分離器の下流の冷
媒回路から冷媒の一部を分流させて冷却し、上記油分離
器から上記圧縮機へ冷凍機油を戻す上記還流回路と合流
させる分岐回路を設け、上記還流回路の上記合流部また
はその下流に、冷凍機油および冷媒中の異物を捕捉する
異物捕捉手段を設けたことを特徴とするものである。
求項1〜4に記載のものにおいて、上記油分離器に、上
記油分離器から圧縮機へ液冷媒が急激に戻ることを抑止
する液バック抑止手段を備えたことを特徴とするもので
ある。
求項1〜の5いずれに記載のものにおいて、上記圧縮機
に、上記圧縮機内の冷媒を加熱制御する圧縮機加熱手段
を備えたことを特徴とするものである。
記熱源機に、上記熱源機側熱交換器と第1の接続配管と
の間に余剰冷媒貯留容器を備え、上記利用側熱交換器が
蒸発器として作用するとき、冷媒が上記余剰冷媒貯留容
器を経てあと上記第1の絞り装置を経て上記利用側熱交
換器に流入するように接続し、上記熱源機側熱交換器が
蒸発器として作用するとき、冷媒が上記余剰冷媒貯留容
器を経たあと上記第2の絞り装置を経て上記熱源機側熱
交換器に流入するように接続したことを特徴とするもの
である。
求項1〜7のいずれかに記載のものにおいて、上記冷媒
回路内を循環する冷凍機油の含有量を冷凍サイクル最低
温度における液冷媒の溶解率以下とし、かつ冷凍サイク
ル中の気液共存部分における液冷媒に対する冷凍機油の
質量割合が液冷媒の溶解率以下としたことを特徴とする
ものである。
求項1〜8のいずれかに記載のものにおいて、HFC冷
媒として非共沸混合冷媒を用いることを特徴とするもの
である。
請求項1〜9のいずれかに記載のものにおいて、上記圧
縮機が高圧シェルタイプであることを特徴とするもので
ある。
新方法は、少なくとも圧縮機と熱源機側熱交換器とを含
む第1の熱源機と、少なくとも利用側熱交換器と流量調
整器とを含む室内機と、上記第1の熱源機と上記室内機
とを接続して冷媒回路を構成する第1の接続配管と第2
の接続配管とを備え第1の冷媒を用いる冷凍サイクル装
置に対して、HFC冷媒に対して相互溶解性がないかあ
るいは非常に小さい冷凍機油を用いる圧縮機とHFC冷
媒を用いる熱源機側熱交換器とを含みHFC冷媒を用い
る熱源機冷媒回路と、この熱源機冷媒回路に挿入されこ
の冷媒回路の冷媒から冷凍機油を分離して上記圧縮機に
還流させる油分離手段とを備えた第2の熱源機を用意
し、少なくとも上記第1の熱源機を上記第2の熱源機で
置換するとともに、上記第1の冷媒をHFC冷媒で置換
して新たな冷凍サイクル装置を構成することを特徴とす
るものである。
実施の形態について説明する。なお、各図中、同一又は
相当する部分には、同一符号を付して説明を省略または
簡略化する。 実施の形態1.図1は、この発明の実施の形態1による
冷凍空調装置の一例として、空気調和装置の冷媒回路を
示す図である。図1において、Aは熱源機であり、圧縮
機1、四方弁2、熱源機側熱交換器3、第1の操作弁
4、第2の操作弁7、アキュムレ−タ8、油分離器9を
内蔵している。
られ、圧縮機1から冷媒とともに吐出される冷凍機油を
分離する。9aは油分離器9の底部より端を発し、圧縮
機1の吸入配管に至るバイパス路である。また、アキュ
ムレ−タ8のU字管状の流出配管の下部には返液穴8a
が設けられている。Bは室内機であり、第1の流量調整
弁5(利用側絞り装置)、及び利用側熱交換器6を備え
ている。
第1の操作弁4を介して熱源機側熱交換器3と接続さ
れ、他の一端は第2の流量調整器5と接続されている。
Dは、第2の接続配管であり、その一端は第2の操作弁
7を介して四方弁2と接続され、他の一端は利用側熱交
換器6と接続されている。熱源機Aと室内機Bは離れた
場所に設置され、第1の接続配管C、第2の接続配管D
により接続されて、冷凍サイクルを形成する。なお、こ
の空気調和装置は冷媒(以下、適宜、新冷媒と称する)
としてHFC(ハイドロフルオロカ−ボン)でしかも非
共沸混合冷媒であるR407Cを使い、冷凍機油として
例えばR407Cと相互溶解性が非常に小さくしかもそ
の密度が液冷媒の密度より小さなアルキルベンゼン油が
用いられている。
ボン)やHCFC(ハイドロクロロフルオロカ−ボン)
(以下、これらを適宜、旧冷媒と称する)を使った空気
調和装置が老朽化した場合の、空気調和装置交換の手順
を示す。旧冷媒CFCまたはHCFCを回収し、熱源機
Aを図1に示すものと交換する。第1の接続配管Cと第
2の接続配管D及び室内機Bは旧冷媒HCFCを使った
空気調和装置のものを再利用する。熱源機Aには予め新
冷媒HFCが充填されているので、第1の操作弁4と第
2の操作弁7は閉じたまま、室内機B、第1の接続配管
C、及び第2の接続配管Dを接続状態で真空引きをし、
その後第1の操作弁4と第2の操作弁7の開弁と新冷媒
HFCの追加充填を実施する。その後、洗浄運転を実施
することなく、通常の空調運転を実施する。
て説明する。図中実線矢印が冷房運転の流れを、破線矢
印が暖房運転の流れを示す。まず冷房運転について説明
する。圧縮機1で圧縮された高温高圧のガス冷媒は、冷
凍機油であるアルキルベンゼン油と共に圧縮機1を吐出
され、油分離器9へ流入する。ここで、アルキルベンゼ
ン油は分離され、微小量のアルキルベンゼン油とガス冷
媒が、四方弁2を経て、熱源機側熱交換器3へと流入
し、ここで空気・水など熱源媒体と熱交換器して凝縮液
化する。凝縮液化した冷媒は、第1の操作弁4を経て第
1の接続配管Cに流入する。その後、液冷媒は第1の流
量調整弁5へ流入し、ここで低圧まで減圧されて低圧二
相状態となり、利用側熱交換器6で空気などの利用側媒
体と熱交換して蒸発・ガス化する。蒸発・ガス化した冷
媒は、第2の接続配管Dに流入し、その後、第2の操作
弁7、四方弁2、アキュムレ−タ8を経て圧縮機1へ戻
る。一方、油分離器9でガス冷媒と分離されたアルキル
ベンゼン油は、バイパス路9aを経て、圧縮機1へ戻
る。
で圧縮された高温高圧のガス冷媒はアルキルベンゼン油
と共に圧縮機1を吐出され、油分離器9へ流入する。こ
こで、アルキルベンゼン油は分離され、微小量のアルキ
ルベンゼン油とガス冷媒が四方弁2、第2の操作弁7を
経て第2の接続配管Dへ流入する。その後、ガス冷媒
は、利用側側熱交換器6へと流入し、ここで空気など利
用側媒体と熱交換して凝縮液化する。凝縮液化した冷媒
は第1の流量調整弁5へ流入し、ここで低圧まで減圧さ
れて低圧二相状態となり、第1の接続配管Cに流入す
る。その後第1の操作弁4を経て、熱源機側熱交換器3
で空気・水などの熱源媒体と熱交換して蒸発・ガス化す
る。蒸発・ガス化した冷媒は四方弁2、アキュムレ−タ
8を経て圧縮機1へ戻る。一方、油分離器9でガス冷媒
と分離されたアルキルベンゼン油は、バイパス路9aを
経て、圧縮機1へ戻る。
内での挙動を説明する。新冷媒R407Cの液冷媒中に
アルキルベンゼン油を添加したときに油が分離して白濁
し始める質量比(=アルキルベンゼン油の質量/(アル
キルベンゼン油の質量+冷媒質量))の溶解率を測定し
た結果を図2に示す。図の縦軸は、液冷媒温度であり、
横軸はR407C中へのアルキルベンゼン油の溶解率を
示す。この図から判るように、アルキルベンゼン油はR
407Cの液冷媒中にわずかに溶解し、その溶解率は、
液冷媒温度の低下と共に小さくなる。圧縮機1から吐出
され、油分離器9で分離しきれずに四方弁2へ流出する
微小量のアルキルベンゼン油の流量比がこの溶解率以下
の場合には、液単相中ではアルキルベンゼン油は全て液
冷媒中に溶解する。
で分離しきれずに四方弁2へ流出する微小量のアルキル
ベンゼン油の流量比をα、アキュムレータ8の中の液冷
媒への溶解率をβ、アキュムレータ8の流出・流入の乾
き度をXr、アキュムレータ8の中の液冷媒中のアルキ
ルベンゼン油の質量比率をγとすると、γ=α/(α+
(1−Xr))であり、これがβよりも小さければ、す
なわちα<β・(1−Xr)/(1−β)の場合にはア
キュムレータ8の液冷媒にアルキルベンゼン油は溶解
し、アルキルベンゼン油はアキュムレータ8に滞留しな
い。
軸は油分離器9で分離しきれずに四方弁2へ流出する微
小量のアルキルベンゼン油の流量比αであり、横軸はア
キュムレータ8の流入乾き度Xrである。この図の実線
が、アキュムレータ8の液冷媒にアルキルベンゼン油が
溶解する限界線を示しており、この実線より下の領域に
なるように油分離器9の分離性能を向上すれば、アキュ
ムレータ8にアルキルベンゼン油は滞留しない。この図
によると、一見、乾き度Xrが1に近づくにしたがい、
αを限りなく小さくしなければならないが、アキュムレ
ータ8には返液穴8aがあり、アキュムレータ8に液面
が形成されている限りXrは例えば、98%以下にな
る。この場合、α<0.01%となるような油分離器9
を設けることで、アキュムレータ8にアルキルベンゼン
油は滞留しない。
能油分離器の例としては、実公平5-19721号公報に示さ
れたものがある。図4にその内部構造図を示す。71は
上シェル71a及び下シェル71bにより構成される円
筒形胴体部を有する密閉容器、72は先端に網状体73
を有する入口管であり、入口管72は上シェル71aの
略中央部を貫通して容器71内に突出して取り付けられ
ている。78は網状体73の上部に設けられた、多数の
小孔を有するパンチングメタルなどにより構成される円
形の均速板、79は均速板78の上部に形成される上部
空間であり、冷媒流出空間となるものである。74は冷
媒流出空間79に端部を持つ出口管、77は排油管であ
る。
個接続することで、分離効率が極めて高い油分離器を得
ることができる。図5に、図4の構造の油分離器におけ
るガス冷媒の流速と分離効率の実験結果を示す。図にお
いて、横軸は容器内平均流速(m/s)、縦軸は分離効
率(%)を示す。油分離器の内径を最大の流速が0.1
5m/s以下となるようにした油分離器では、分離効率
が95%であり、これを直列に2個使用することで、油
分離効率は99.7%となる。一般に圧縮機1から吐出
される冷凍機油は冷媒流量比で1.5wt%以下のた
め、2個の油分離器を通過した後では、冷凍機油は冷媒
流量比で0.005wt%になる。このように、既存の
油分離器の寸法の選択や油分離器を複数組み合せること
で、α<0.01%以下の油分離器を実現することは可
能であり、図1に示す油分離器9はこのようなものであ
る。冷凍サイクル中の気液共存部分の中で、アキュムレ
ータ8が最も低温で、かつ乾き度が大きいので、他の気
液共存部分でもアルキルベンゼン油が滞留することはな
い。このように、アルキルベンゼン油を用いても、圧縮
機1の中の冷凍機油は枯渇することがなく、潤滑性は確
保される。
和装置で使用していた第1の接続配管Cと第2の接続配
管Dには、また室内機Bには、CFCやHCFCを用い
た空気調和装置の冷凍機油である鉱油やCFC・HCF
Cや冷凍機油の劣化物がスラッジとなったものが残留し
ている(以下、これらを総称して残留異物と称する)。
本発明では、熱源機Aを入替え、HFC新冷媒を追加充
填した後に、特に洗浄することなく、通常空調運転を開
始する。よって、残留異物が熱源機Aに混入する。エス
テル油やエーテル油では、これら残留異物が混入する
と、HFC冷媒との相互溶解性が失われたり、劣化した
りするが、アルキルベンゼン油はもともとHFCに対し
て相互溶解性が非常に小さくしかもその密度が液冷媒の
密度より小さく、これに残留異物とくに残留鉱油が混入
してもその性質に変化はほとんどなく、圧縮機1の中の
冷凍機油は枯渇することがなく、潤滑性は確保される。
また、アルキルベンゼン油は残留異物、特に塩素化合物
に対しても鉱油以上に安定で、劣化することはほとんど
ない。よって、アルキルベンゼン油の劣化によるスラッ
ジの発生もほとんどなく、スラッジによる冷媒回路部品
の閉塞の可能性もほとんどない。特に室内機Bを再利用
する際には洗浄しても上記残留異物を完全に除去するこ
とは困難である。よって、室内機Bを再利用するには、
HFC冷媒に対して相互溶解性がないか非常に小さい冷
凍機油を用いることは有効である。
キュムレータの返液流量で除した値が圧縮機の冷凍機油
保持量を圧縮機の冷凍機油吐出流量で除した値を上回る
ように設定されていて、冷凍機油がアキュムレータの液
冷媒の上に浮かんで存在している場合には、アキュムレ
ータ内の液量が最大量になった後にアキュムレータへの
液流入が皆無(過熱状態)で、この液冷媒がアキュムレ
ータの返液機能により空になったときには圧縮機の冷凍
機油は枯渇してしまう。しかし、本発明では冷凍機油が
アキュムレータの液冷媒の上に浮かぶことなしに溶解し
ているため、圧縮機へは液冷媒とともに冷凍機油が戻
り、圧縮機の冷凍機油は枯渇することがない。これは、
残留異物とくに残留鉱油が混入してもその性質に変化は
ほとんどなく、圧縮機1の中の冷凍機油は枯渇すること
がなく、潤滑性は確保される。また、アルキルベンゼン
油は残留異物、特に塩素化合物に対しても鉱油以上に安
定で、劣化することはほとんどない。よって、アルキル
ベンゼン油の劣化によるスラッジの発生もほとんどな
く、スラッジによる冷媒回路部品の閉塞の可能性もほと
んどない。したがって、第1、第2の接続配管C,Dを
洗浄することなしに再利用することや、室内機Bを再利
用することが可能である。
の含有量を冷凍サイクル最低温度における液冷媒の溶解
率以下とし、かつ冷凍サイクル中の気液共存部分におけ
る液冷媒に対する冷凍機油の質量割合が液冷媒の溶解率
以下とすることで、HFCに対して相互溶解性がないか
あるいは非常に小さい冷凍機油を用いても冷凍機油が冷
凍サイクル内に滞留することがない。これは残留異物と
くに残留鉱油が混入してもその性質に変化はほとんどな
い。また、油分離器を用いることでこのように冷凍サイ
クル内の各部の液冷媒に対する溶解率以下に、冷凍機油
含有量を制御することが可能である。
相互溶解性がないかあるいは非常に小さい冷凍機油を用
いたことで、熱源機Aを新規に交換し、第1の接続配管
Cと第2の接続配管D及び室内機Bを交換しないで、老
朽化した旧冷媒CFCまたはHCFCを用いた空気調和
装置を新冷媒HFCを用いた空気調和装置に入れ替える
ことができる。このような方法によれば、既設配管・室
内機再利用方法として、従来の洗浄方法1とは違って、
洗浄装置を用いて専用の洗浄液(HCFC141bやH
CFC225)で洗浄するということをしないので、オ
ゾン層破壊の可能性は全く無く、また可燃性・毒性も皆
無で、洗浄液残留の懸念も無く、洗浄液を回収する必要
も無い。
転を3回繰り返してHFC冷媒やHFC冷凍機油を3回
入れ替える必要がないため、必要なHFCや冷凍機油は
1台分で済むためコスト・環境上有利である。また、交
換用冷凍機油の管理も不要で、かつ冷凍機油過不足の危
険性も全く発生しない。また、HFC用冷凍機油の非相
溶化による圧縮機内冷凍機油枯渇や冷凍機油の劣化の恐
れも無い。
油としてアルキルベンゼン油を用いた場合について説明
した。しかし、新冷媒HFCを使用する場合の冷凍機油
としては、アルキルベンゼン、ポリアルファオレフィ
ン、パラフィン系油、ナフテン系油、ポリフェニルエー
テル油、ポリフェニルチオエーテル、または塩素化パラ
フィンの少なくとも一つを主成分とする冷凍機油を用い
ることができ、同様の効果を得ることができる。要は、
置換後の新冷媒に対して、相互溶解性がないかあるいは
非常に小さい冷凍機油を選んで用いるようにする。ま
た、この実施の形態では、室内機Bが1台接続された例
について説明したが、室内機Bが並列または直列に複数
台接続された空気調和装置でも同様の効果を奏すること
は言うまでもない。また、熱源機側熱交換器3と直列ま
たは並列に氷蓄熱槽や水蓄熱槽(湯を含む)が設置され
ていても同様の効果を奏することは明らかである。ま
た、熱源機Aが複数台並列に接続された空気調和装置に
おいても同様の効果を奏することは明らかである。ま
た、空気調和装置に限らず、蒸気圧縮式の冷凍サイクル
応用品で、熱源機側熱交換器が内蔵されたユニットと利
用側熱交換器が内蔵されたユニットが離れて設置される
ものであれば、同様の効果を奏することは明らかであ
る。
形態2による冷凍空調装置の一例として、空気調和装置
の冷媒回路を示す図である。図6において、符号A〜
D、1〜9及び8a、9aは、実施の形態1と同様のも
のであるから、詳細な説明を省略する。なお、この空気
調和装置は、冷媒としてHFCでしかも非共沸混合冷媒
であるR407Cを使い、冷凍機油として例えばR40
7Cと相互溶解性が非常に小さくしかもその密度が液冷
媒の密度より小さなアルキルベンゼン油が用いられてい
る。
と第1の操作弁4との間に設けられた液溜め(余剰冷媒
貯留容器)で、逆止弁12a、12b、12c、12d
によって構成された切替弁によって、冷房運転時も暖房
運転時も一方向に冷媒が流れるようになっている。ま
た、11は液溜め10の出口配管に設けられた第2の流
量調整弁(熱源機側絞り装置)である。13は油分離器
9に設けられた液バック防止機構(液バック抑止手
段)、14は圧縮機1に設けられた加熱手段である。ま
た、圧縮機1は高圧シェルタイプの圧縮機である。
った既設の空気調和装置が老朽化した場合の、空気調和
装置交換の手順を示す。旧冷媒CFCまたはHCFCを
回収し、熱源機Aを図1に示すものと交換する。第1の
接続配管Cと第2の接続配管Dと室内機Bは旧冷媒HC
FCを使った空気調和装置のものを再利用する。熱源機
Aには予め新冷媒HFCが充填されているので、第1の
操作弁4と第2の操作弁7は閉じたまま、室内機B、第
1の接続配管C、及び第2の接続配管Dを接続状態で真
空引きをし、その後第1の操作弁4と第2の操作弁7の
開弁とHFCの追加充填を実施する。その後、洗浄運転
を実施することなく、通常の空調運転を実施する。
て説明する。図中実線矢印が冷房運転の冷媒の流れを、
破線矢印が暖房運転の流れを示す。まず冷房運転につい
て説明する。圧縮機1で圧縮された高温高圧のガス冷媒
はアルキルベンゼン油と共に圧縮機1を吐出され、油分
離器9へ流入する。ここで、アルキルベンゼン油は分離
され、微小量のアルキルベンゼン油を含むガス冷媒が、
四方弁2を経て、熱源機側熱交換器3へと流入し、ここ
で空気・水など熱源媒体と熱交換器して凝縮液化する。
凝縮液化した冷媒は逆止弁12b、液溜め10、ほぼ全
開状態の第2の流量調整弁11、逆止弁12d、第1の
操作弁4を経て第1の接続配管Cに流入する。その後、
液冷媒は第1の流量調整弁5へ流入し、ここで低圧まで
減圧されて低圧二相状態となり、利用側熱交換器6で空
気などの利用側媒体と熱交換して蒸発・ガス化する。蒸
発・ガス化した冷媒は、第2の接続配管Dに流入し、そ
の後、第2の操作弁7、四方弁2、アキュムレ−タ8を
経て圧縮機1へ戻る。一方、油分離器9でガス冷媒と分
離されたアルキルベンゼン油は、バイパス路9aを経
て、圧縮機1へ戻る。
で圧縮された高温高圧のガス冷媒はアルキルベンゼン油
と共に圧縮機1を吐出され、油分離器9へ流入する。こ
こで、アルキルベンゼン油は分離され、微小量のアルキ
ルベンゼン油とガス冷媒が四方弁2、第2の操作弁7を
経て第2の接続配管Dへ流入する。その後、ガス冷媒
は、利用側側熱交換器6へと流入し、ここで空気など利
用側媒体と熱交換して凝縮液化する。凝縮液化した冷媒
は第1の流量調整弁5へ流入し、ここで少し減圧され
て、第1の接続配管Cに流入する。その後第1の操作弁
4、逆止弁12C、液溜め10を経て、第2の流量調整
弁11へ流入し、ここで低圧まで減圧されて低圧二相状
態となり、熱源機側熱交換器3で空気・水などの熱源媒
体と熱交換して蒸発・ガス化する。蒸発・ガス化した冷
媒は四方弁2、アキュムレ−タ8を経て圧縮機1へ戻
る。一方、油分離器9でガス冷媒と分離されたアルキル
ベンゼン油は、バイパス路9aを経て、圧縮機1へ戻
る。アルキルベンゼン油の冷凍サイクル内での挙動と油
分離器9については、実施の形態1と同様であるので説
明を省略する。
のアルキルベンゼン油の挙動について説明する。外気温
度が低い場合、特に圧縮機1が起動してしばらくの間
は、吐出配管や油分離器9は冷えており、吐出ガス冷媒
の一部はこれらに冷やされて液化する。油分離器9の内
部では、液冷媒とアルキルベンゼン油が混合状態にある
が、アルキルベンゼン油の量が適度に多いため、液冷媒
とアルキルベンゼン油は相互に溶解せず、分離してい
る。バイパス路9aの返液能力がアルキルベンゼン油を
戻すだけの設定になっていれば、油分離器9aに液冷媒
の上にアルキルベンゼン油が浮かぶ状態で液冷媒とアル
キルベンゼン油が存在し、油分離器9の底部より発する
バイパス路9aへは液冷媒のみが供給され、圧縮機1へ
はしばらくアルキルベンゼン油が戻らないことになる。
また、バイパス路9aの返液能力が大きい場合には(ア
ルキルベンゼン油+アルファあれば)、油分離器9内に
液冷媒やアルキルベンゼン油の滞留はないが、吐出ガス
の一部が液化した液冷媒は一度に圧縮機1へ戻り、液バ
ック量が多くなり、圧縮機1は液圧縮や軸受け焼き付き
などの故障に至る可能性が大きい。
ック防止機構13により係る現象を回避することができ
る。すなわち、液バック防止機構13は例えば、油分離
器9のシェルの周囲を覆うように設置された電気ヒータ
ーである。圧縮機1停止中や外気温度が低い場合には液
バック防止機構13のヒーターを通電して油分離器9を
加熱して、油分離器9で液冷媒を再びガス化させる。こ
れにより、上記アルキルベンゼン油の油分離器9内部へ
の滞留や液バック過多を防ぐことができ、圧縮機1は正
常に運転することができる。
る。圧縮機1停止中に液冷媒が圧縮機1のシェル内部に
寝込んだ場合に、アルキルベンゼン油と液冷媒は二層に
分離し、アルキルベンゼン油の密度が小さいので液冷媒
の上に浮かぶ状態となる。圧縮機1の給油ポンプは圧縮
機1のシェルの底部に設けられているため、このまま圧
縮機1を起動すると、給油ポンプは液冷媒を軸受けに供
給することになり、軸受けが潤滑不良で焼き付く。しか
し、圧縮機1のシェルの(冷凍機油貯留部の)外周部に
はクランクケースヒータが巻かれているか、もしくは圧
縮機シェルにヒータが挿入されるか、モーターが回転し
ない程度に通電する(または三相電源の場合には単相通
電する)ことによる加熱手段14が、圧縮機1には設け
られているため、このような状態は回避される。すなわ
ち、電源が切られない場合においては、圧縮機1が停止
中には、加熱手段14を加熱継続することで、シェル内
部が過熱状態になり、液冷媒が寝込むことはない。ま
た、電源が切られていた場合には圧縮機1は起動前に必
ず所定時間、上記加熱手段14にて加熱し、液冷媒を蒸
発させるので、起動時には液冷媒の寝込みは解消されて
いる。このようにして、アルキルベンゼン油のようにH
FC冷媒に対する相互溶解性がないかあるいは非常に小
さい冷凍機油を用いても、寝込み起動時の潤滑不良を回
避することができる。
いかあるいは非常に小さい冷凍機油に加えて、非共沸混
合冷媒を用いることで、圧縮機1への液冷媒の寝込みを
防ぐことができる。すなわち、冷凍機油がHFC冷媒に
対する相互溶解性がないかあるいは非常に小さいため、
圧縮機1が周りの冷凍サイクルより冷却されても冷凍機
油へ溶解する液冷媒は増加しない。したがって、圧縮機
1のシェルの内圧の低下は小さい。また、冷媒が非共沸
混合冷媒の場合、圧縮機1が周りの冷凍サイクルより冷
却されてガス冷媒が一旦冷却されると、圧縮機1のシェ
ル内のガス冷媒中の沸点の高い成分が液化されるため、
逆に沸点の低い成分が相対的に増加し、同じ温度に対す
る飽和圧力としてシェルの内圧は上昇する。これによ
り、新たなガス冷媒の供給が止まり、液冷媒の寝込み量
は増加しない。
する。圧縮機1への液バックがある場合、圧縮機1が低
圧シェルタイプでは、圧縮機1内部の貯油部分でも液状
態のまま供給される可能性が大きく、その場合には圧縮
機1内部にある冷凍機油がHFC冷媒と二層分離するこ
とになる。圧縮機1の給油ポンプは圧縮機1のシェルの
底部に設けられているため、給油ポンプは液冷媒を軸受
けに供給することになり、軸受けが潤滑不良で焼き付
く。本発明では係る問題を解決するために、次の二つの
手段を提供する。
る。これにより、冷凍機油貯油部分は吐出ガス雰囲気に
あり、シェル内部に万一液冷媒が入りこんでも加熱され
てガス化する。また、液冷媒が圧縮機1に戻ってきて
も、圧縮部を通過する間に加熱されてガス化する。次
に、絞り装置(第1の流量調整弁5または第2の流量調
整弁11)の前に液溜め10を設けることで、運転状態
によって発生する余剰冷媒をこの液溜め10に溜めて、
絞り装置(第1の流量調整弁5または第2の流量調整弁
11)により蒸発器(冷房時は利用側熱交換器6、暖房
時は熱源機側熱交換器3)の出口が過熱状態になるよう
に制御して、定常的にはアキュムレータ8に液冷媒を溜
めず、アキュムレータ8を過渡的な液バック吸収機能に
特化することができる。これにより、圧縮機1への液バ
ックの可能性は著しく小さくなる。
相互溶解性がないかあるいは非常に小さい冷凍機油を用
いたことで、熱源機Aを新規に交換し、第1の接続配管
Cと第2の接続配管D及び室内機Bを交換しないで、老
朽化したCFCまたはHCFCを用いた空気調和装置を
新しいHFCを用いた空気調和装置に入れ替えることが
できる。このような方法によれば、既設配管・室内機再
利用方法として、従来の洗浄方法1とは違って、洗浄装
置を用いて専用の洗浄液(HCFC141bやHCFC
225)で洗浄するということをしないので、オゾン層
破壊の可能性は全く無く、また可燃性・毒性も皆無で、
洗浄液残留の懸念も無く、洗浄液を回収する必要も無
い。
転を3回繰り返してHFC冷媒やHFC冷凍機油を3回
入れ替える必要がないため、必要なHFCや冷凍機油は
1台分で済むためコスト・環境上有利である。また、交
換用冷凍機油の管理も不要で、かつ冷凍機油過不足の危
険性も全く発生しない。また、HFC用冷凍機油の非相
溶化による圧縮機内冷凍機油枯渇や冷凍機油の劣化の恐
れも無い。
油としてアルキルベンゼン油を用いた場合について説明
した。しかし、新冷媒HFCを使用する場合の冷凍機油
としては、アルキルベンゼン、ポリアルファオレフィ
ン、パラフィン系油、ナフテン系油、ポリフェニルエー
テル油、ポリフェニルチオエーテル、または塩素化パラ
フィンの少なくとも一つを主成分とする冷凍機油を用い
ることができ、同様の効果を得ることができる。要は、
置換後の新冷媒に対して、相互溶解性がないかあるいは
非常に小さい冷凍機油を用いるようにする。また、この
実施の形態では、室内機Bが1台接続された例について
説明したが、室内機Bが並列または直列に複数台接続さ
れた空気調和装置でも同様の効果を奏することは言うま
でもない。また、熱源機側熱交換器3と直列または並列
に氷蓄熱槽や水蓄熱槽(湯を含む)が設置されていても
同様の効果を奏することは明らかである。また、熱源機
Aが複数台並列に接続された空気調和装置においても同
様の効果を奏することは明らかである。また、空気調和
装置に限らず、蒸気圧縮式の冷凍サイクル応用品で、熱
源機側熱交換器が内蔵されたユニットと利用側熱交換器
が内蔵されたユニットが離れて設置されるものであれ
ば、同様の効果を奏することは明らかである。
形態3による冷凍空調装置の一例として、空気調和装置
の冷媒回路を示す図である。図7において、符号A〜
D、1〜14及び8a、9a、12a、12b、12
c、12dは、実施の形態2と同様のものであるから、
詳細な説明を省略する。また、この空気調和装置は、冷
媒としてHFCでしかも非共沸混合冷媒であるR407
Cを使い、冷凍機油として例えばR407Cと相互溶解
性が非常に小さくしかもその密度が液冷媒の密度より小
さなアルキルベンゼン油が用いられている。
り分岐し油分離器9のバイパス路9aに合流する液注入
回路、16はこの注入回路15の中間に挿入された冷却
器、17はバイパス路9aの中間に挿入された異物捕捉
手段であり、液注入回路15がイパス路9aと合流する
合流部またはその下流に挿入されている。
されバイパス路9aに流れる。一方、油分離器9を通過
した冷媒の一部は、液注入回路15に分流し、冷却器1
6で冷却されて液化し、バイパス路9aを流れる冷凍機
油と合流し、異物捕捉手段17に流入する。異物捕捉手
段17の内部には、後に説明するように、例えば空隙細
孔が5μmの燒結金属フィルタが内蔵されている。異物
捕捉手段17では異物が分離・捕捉された冷媒と冷凍機
油は、その下流で冷媒の本流と合流して圧縮機1に戻
る。
C,D並びに利用側熱交換器6に残留していた残留異物
を含むのでHFC用冷凍機油と残留異物は混合される。
しかし、この実施の形態においては、HFC用冷凍機油
としてアルキルベンゼン油を用いるので、基油は残留異
物に対して安定であり、問題ない。一方、アルキルベン
ゼン油に極圧剤、酸捕捉剤、酸化防止剤などの添加剤が
加えられていることもあり、その場合には残留異物によ
り添加剤が劣化して、スラッジを生成する。但し、この
スラッジ生成は化学反応で、急激には進まない。
解するが、HFC冷媒には溶解しない。また、冷凍機油
への溶解度も高温であるほど高い。すなわち、圧縮機1
内部の高温かつHFC液冷媒比率が低い状態の部分では
冷凍機油に溶解している。これらスラッジ成分は冷凍機
油と共に圧縮機1より吐出され、油分離器9で冷凍機油
とともにガス冷媒とほとんどが分離されて、バイパス路
9aへ流入する。ここで、液注入回路15の配管途中の
冷却器16で液化された液冷媒が注入され、液冷媒比率
が高くなるため冷凍機油に溶解していたスラッジ成分
は、液冷媒にほとんど溶解しないので、析出する。この
析出したスラッジを、異物捕捉手段17で捕捉すること
で、冷凍機油中のスラッジ濃度は低下し、冷媒回路部品
へのスラッジ付着による回路閉塞を回避することができ
る。
について説明する。図8は、異物捕捉手段17の一例の
断面構造を図示したものである。51は円筒状の容器、
52は容器51の上部に設けられフィルタ内に流入し、
配管側面に細孔を備えた流入配管、52aは流入配管5
2の配管側面に設けられた細孔、53は容器51の内面
に、円筒形状に形成・設置されたフィルタ、54はフィ
ルタ53と流入配管52を接続するための継手、55は
容器51の下部側面に設けられた流出配管である。
メッシュ状のものであったり、焼結金属で形成され、各
隙間は数ミクロンから数十ミクロンで、これ以上の異物
が通過することはできない。このようなスラッジ捕捉手
段17は、図7においては、流出配管55はアキュムレ
−タ8から圧縮機1に還る冷媒回路に接続され、流入配
管52は液注入回路15と合流後のバイパス路9aに接
続されている。
したスラッジ成分は、液注入回路15から注入される液
冷媒と混合することで、過飽和状態となって析出し、流
入配管52より異物捕捉器17に流入し、流入配管52
の細孔52aを通過後、残留異物はフィルタ53への衝
突により付着が加速され、フィルタ53の側面、下面に
付着または沈殿捕捉される。また、冷媒及び冷凍機油は
流出配管55より流出する。また、残留異物の中で、旧
冷媒HCFCまたはCFCには溶解するが、新冷媒HF
Cには溶解しない成分についても、上記スラッジと同様
の作用により上記異物捕捉器17に捕捉される。
相互溶解性がないかあるいは非常に小さい冷凍機油を用
い、かつ圧縮機1の吐出配管の途中に油分離器9を設置
し、油分離器9から圧縮機1へ戻る冷凍機油の全部また
は一部と液冷媒とを合流させる回路を設け、上記合流部
またはその下流に、微細な空隙を設けた異物捕捉手段1
7を設けたことで、熱源機Aを新規に交換し、第1の接
続配管Cと第2の接続配管D及び室内機Bを交換しない
で、老朽化したCFCまたはHCFCを用いた空気調和
装置を、新しいHFCを用いた空気調和装置に入れ替え
ることができる。このような方法によれば、既設配管・
室内機再利用方法として、従来の洗浄方法1とは違っ
て、洗浄装置を用いて専用の洗浄液(HCFC141b
やHCFC225)で洗浄するということをしないの
で、オゾン層破壊の可能性は全く無く、また可燃性・毒
性も皆無で、洗浄液残留の懸念も無く、洗浄液を回収す
る必要も無い。
転を3回繰り返してHFC冷媒やHFC冷凍機油を3回
入れ替える必要がないため、必要なHFCや冷凍機油は
1台分で済むためコスト・環境上有利である。また、交
換用冷凍機油の管理も不要で、かつ冷凍機油過不足の危
険性も全く発生しない。また、HFC用冷凍機油の非相
溶化による圧縮機内冷凍機油枯渇や冷凍機油の劣化やス
ラッジによる回路閉塞の恐れも無い。
油としてアルキルベンゼン油を用いた場合について説明
した。しかし、新冷媒HFCを使用する場合の冷凍機油
としては、アルキルベンゼン、ポリアルファオレフィ
ン、パラフィン系油、ナフテン系油、ポリフェニルエー
テル油、ポリフェニルチオエーテル、または塩素化パラ
フィンの少なくとも一つを主成分とする冷凍機油を用い
ることができ、同様の効果を得ることができる。要は、
置換後の新冷媒に対して、相互溶解性がないかあるいは
非常に小さい冷凍機油を選んで用いるようにする。この
実施の形態では、室内機Bが1台接続された例について
説明したが、室内機Bが並列または直列に複数台接続さ
れた空気調和装置でも同様の効果を奏することは言うま
でもない。
列に氷蓄熱槽や水蓄熱槽(湯を含む)が設置されていて
も同様の効果を奏することは明らかである。また、熱源
機Aが複数台並列に接続された空気調和装置においても
同様の効果を奏することは明らかである。また、この発
明は空気調和装置に限らず、冷凍サイクル装置など、蒸
気圧縮式の冷凍サイクル応用品で、熱源機側熱交換器が
内蔵されたユニットと利用側熱交換器が内蔵されたユニ
ットが離れて設置されるものであれば、同様の効果を奏
することは明らかである。
ので、以下のような効果を奏する。請求項1に記載の発
明によれば、HFC冷媒に対する相互溶解性がないかあ
るいは非常に小さい冷凍機油を用いたために、第1、第
2の接続配管に加えて、利用側熱交換器も旧冷媒のもの
を再利用し、環境上問題がなく、効率的な空調冷凍装置
を得ることができる。
FC冷媒に対する相互溶解性がないかあるいは非常に小
さい冷凍機油を用いたために、アキュムレータの最大液
保持量をアキュムレータの返液流量で除した値が圧縮機
の冷凍機油保持量を圧縮機の冷凍機油吐出流量で除した
値を上回るように設定された冷凍サイクルにおいても、
第1、第2の接続配管、及び、または、利用側熱交換器
を旧冷媒のものを再利用し、環境上問題がなく、効率的
な空調冷凍装置を得ることができる。
FC冷媒に対する相互溶解性がないかあるいは非常に小
さい冷凍機油を用い、しかも圧縮機吐出配管の途中に設
置した油分離器によって冷媒から分離した冷凍機油を圧
縮機に戻す回路を備えたことにより、第1、第2の接続
配管、及び/または、利用側熱交換器を旧冷媒のものを
再利用することができる。
FC冷媒に対する相互溶解性がないかあるいは非常に小
さい冷凍機油を用い、しかも圧縮機吐出配管の途中に油
分離器を設置し、上記油分離器から圧縮機へ戻る冷凍機
油の全部または一部と液冷媒とを合流させる回路を設
け、上記合流部はたはその下流に、微細な空隙を設けた
異物捕捉手段を設けたことにより、第1、第2の接続配
管,及び/または,利用側熱交換器を旧冷媒のものを再
利用することができる。
FC冷媒に対する相互溶解性がないかあるいは非常に小
さい冷凍機油を用い、しかも油分離器から圧縮機への、
液冷媒が急激に戻ることを抑止する、液バック抑止手段
を備えたことにより、第1、第2の接続配管及び、また
は利用側熱交換器を旧冷媒のものを再利用することがで
きる。
FC冷媒に対する相互溶解性がないかあるいは非常に小
さい冷凍機油を用い、しかも圧縮機停止中に液冷媒が圧
縮機内に溜まりこむことを抑止し、上記圧縮機停止中に
おいてエネルギーの供給が遮断された場合には、エネル
ギー供給開始から上記圧縮機起動前までの間に加熱する
ことで圧縮機内の液冷媒を蒸発させる圧縮機加熱手段を
備えたことにより、第1、第2の接続配管及び、または
利用側熱交換器を旧冷媒のものを再利用することができ
る。
FC冷媒に対する相互溶解性がないかあるいは非常に小
さい冷凍機油を用い、しかも運転状態により発生する余
剰冷媒を貯留する容器を、上記絞り装置の上流部分に設
けることにより、第1、第2の接続配管及び、または利
用側熱交換器を旧冷媒のものを再利用することができ
る。
FC冷媒に対する相互溶解性がないかあるいは非常に小
さい冷凍機油を用い、しかも冷凍サイクル内を循環する
冷凍機油の含有量を冷凍サイクル最低温度における液冷
媒の溶解率以下とし、かつ冷凍サイクル中の気液共存部
分における液冷媒に対する冷凍機油の質量割合が液冷媒
の溶解率以下としたことにより、第1、第2の接続配
管、及び、または、利用側熱交換器を旧冷媒のものを再
利用することができる。
FC冷媒に対する相互溶解性がないかあるいは非常に小
さい冷凍機油を用い、しかもHFC冷媒として非共沸混
合冷媒を用いることにより、第1、第2の接続配管、及
び、または、利用側熱交換器を旧冷媒のものを再利用す
ることができる。
HFC冷媒に対する相互溶解性がないかあるいは非常に
小さい冷凍機油を用い、しかも圧縮機は高圧シェルタイ
プであることにより、第1、第2の接続配管、及び、ま
たは、利用側熱交換器を旧冷媒のものを再利用すること
ができる。
冷媒とHFC冷媒に対する相互溶解性がないかあるいは
非常に小さい冷凍機油を用いる熱源機を用意し、既存の
熱源機を新たな熱源機で置換するとともに、既存の冷媒
をHFC冷媒で置換することができる。これにより、旧
冷媒を用いた既存の冷凍空調装置を、HFC冷媒を用い
た新たな冷凍空調装置に更新することができる。
装置の一例として、空気調和装置の冷媒回路を示す図。
溶解率を示す図。
油限界流出比を示す図。
の関係を示す図。
装置の一例として、空気調和装置の冷媒回路を示す図。
装置の一例として、空気調和装置の冷媒回路を示す図。
の一例を示す断面図。
路を示す図。
媒との溶解性を示す臨界溶解度曲線を示す図。
図。
D 第2の接続配管、1 圧縮機1、 2 四方弁、
3 熱源機側熱交換器、 4 第1の操作弁、 5 第
1の流量調整弁(利用側絞り装置)、 6 利用側熱交
換器、 7第2の操作弁、 8 アキュムレ−タ、 9
油分離器、 10 液溜め(余剰冷媒貯留容器)、
11 第2の流量調整弁(熱源機側絞り装置)。
Claims (11)
- 【請求項1】 少なくとも圧縮機と、熱源機側熱交換器
と、利用側絞り装置と、利用側熱交換器と、アキュムレ
ータと、上記熱源機側熱交換器と上記利用側絞り装置と
を接続するための第1の接続配管と、上記利用側熱交換
器と上記圧縮機とを接続するための第2の接続配管とを
備え、少なくとも上記圧縮機および熱源機側熱交換器は
既設のものをHFC冷媒を用いる新規なものに置換し、
少なくとも上記第1及び第2の接続配管と、必要に応じ
て上記利用側熱交換器と利用側絞り装置とは既設のもの
を利用して冷媒回路を構成し、冷媒を既設の冷媒からH
FCに置換し、冷凍機油としてHFCに対して相互溶解
性がないかあるいは非常に小さい冷凍機油を用いること
を特徴とする冷凍空調装置。 - 【請求項2】 少なくとも圧縮機と、熱源機側熱交換器
と、利用側絞り装置と、利用側熱交換器と、アキュムレ
ータと、上記熱源機側熱交換器と上記利用側絞り装置と
を接続するための第1の接続配管と、上記利用側熱交換
器と上記圧縮機とを接続するための第2の接続配管とを
備え、少なくとも上記圧縮機および熱源機側熱交換器は
既設のものをHFC冷媒を用いる新規なものに置換し、
少なくとも上記第1及び第2の接続配管と、必要に応じ
て上記利用側熱交換器と利用側絞り装置とは既設のもの
を利用して冷媒回路を構成し、上記アキュムレータの最
大液保持量を上記アキュムレータの返液流量で除した値
が上記圧縮機の冷凍機油保持量を上記圧縮機の冷凍機油
吐出流量で除した値を上回るように設定され、冷媒を既
設の冷媒からHFCに置換し、冷凍機油としてHFCに
対して相互溶解性がないかあるいは非常に小さい冷凍機
油を用いることを特徴とする冷凍空調装置。 - 【請求項3】 上記圧縮機の下流の冷媒回路に冷媒から
冷凍機油を分離する油分離器を備え、かつ、上記油分離
器によって冷媒から分離した冷凍機油を上記圧縮機に戻
す還流回路を設けたことを特徴とする請求項1〜2のい
ずれかに記載の冷凍空調装置。 - 【請求項4】 上記油分離器の下流の冷媒回路から冷媒
の一部を分流させて冷却し、上記油分離器から上記圧縮
機へ冷凍機油を戻す上記還流回路と合流させる分岐回路
を設け、上記還流回路の上記合流部またはその下流に、
冷凍機油および冷媒中の異物を捕捉する異物捕捉手段を
設けたことを特徴とする請求項3に記載の冷凍空調装
置。 - 【請求項5】 上記油分離器に、上記油分離器から圧縮
機へ液冷媒が急激に戻ることを抑止する液バック抑止手
段を備えたことを特徴とする請求項1〜4に記載の冷凍
空調装置。 - 【請求項6】 上記圧縮機に、上記圧縮機内の冷媒を加
熱制御する圧縮機加熱手段を備えたことを特徴とする請
求項1〜5のいずれに記載の冷凍空調装置。 - 【請求項7】 上記熱源機に、上記熱源機側熱交換器と
第1の接続配管との間に余剰冷媒貯留容器を備え、 上記利用側熱交換器が蒸発器として作用するとき、冷媒
が上記余剰冷媒貯留容器を経てあと上記第1の絞り装置
を経て上記利用側熱交換器に流入するように接続し、 上記熱源機側熱交換器が蒸発器として作用するとき、冷
媒が上記余剰冷媒貯留容器を経たあと上記第2の絞り装
置を経て上記熱源機側熱交換器に流入するように接続し
たことを特徴とする請求項1〜6のいずれに記載の冷凍
空調装置。、 - 【請求項8】 上記冷媒回路内を循環する冷凍機油の含
有量を冷凍サイクル最低温度における液冷媒の溶解率以
下とし、かつ冷凍サイクル中の気液共存部分における液
冷媒に対する冷凍機油の質量割合が液冷媒の溶解率以下
としたことを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載
の冷凍空調装置。 - 【請求項9】 HFC冷媒として非共沸混合冷媒を用い
ることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の冷
凍空調装置。 - 【請求項10】 上記圧縮機が高圧シェルタイプである
ことを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の冷凍
空調装置。 - 【請求項11】 少なくとも圧縮機と熱源機側熱交換器
とを含む第1の熱源機と、少なくとも利用側熱交換器と
流量調整器とを含む室内機と、上記第1の熱源機と上記
室内機とを接続して冷媒回路を構成する第1の接続配管
と第2の接続配管とを備え第1の冷媒を用いる冷凍サイ
クル装置に対して、 HFC冷媒に対して相互溶解性がないかあるいは非常に
小さい冷凍機油を用いる圧縮機とHFC冷媒を用いる熱
源機側熱交換器とを含みHFC冷媒を用いる熱源機冷媒
回路と、この熱源機冷媒回路に挿入されこの冷媒回路の
冷媒から冷凍機油を分離して上記圧縮機に還流させる油
分離手段とを備えた第2の熱源機を用意し、 少なくとも上記第1の熱源機を上記第2の熱源機で置換
するとともに、上記第1の冷媒をHFC冷媒で置換して
新たな冷凍サイクル装置を構成することを特徴とする冷
凍空調装置の更新方法。
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