JP2010185092A - 溶融金属めっき鋼帯の製造装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】スプラッシュの発生を低減し、表面外観に優れる溶融金属めっき鋼帯を安定して製造できる溶融金属めっき鋼帯製造設備を提供する。
【解決手段】溶融金属めっき槽から連続的に引き上げられる鋼帯(2)に対し、溶融金属めっき槽上方で鋼帯を挟んでその両面に対向配置したワイピングノズル(3)からガスを吹き付けて付着金属の厚さを制御する溶融金属めっき鋼帯の製造装置において、浴内サポートロール(5)上方の浴面下の鋼帯の両側に、浴内サポートロール(5)の外周面の浴面側1/4以上を覆うように形成されたロール被覆部分と、その上方に配置され鋼帯に対向するように形成された鋼帯対向部分とを備え、鋼帯対向部分がロール被覆部分の鋼帯側端部に接続されてなる第一整流板(1)と、鋼帯エッジより外側に、浴内サポートロール(5)外周の30%以上を囲む第二整流板(11)が設置されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、溶融めっきプロセスにおいて、スプラッシュ飛散を軽減して、安定的に溶融金属めっき鋼帯を製造する装置に関するものである。
連続溶融めっきプロセス等においては、図8に示すように、一般的に溶融金属が満たされているめっき浴7に鋼帯2を浸漬させシンクロール6で方向転換した後、該鋼帯2を鉛直上方に引き上げる工程の後に、鋼帯表面に付着した溶融金属が板幅方向および板長手方向に均一に所定のめっき厚になるように、この鋼帯2を挟んで対向して設けた鋼帯幅方向に延在するガスワイピングノズル3から加圧気体を鋼帯上に噴出させて、余剰な溶融金属を絞り取り、溶融金属の付着量(めっき付着量)を制御するガスワイピング装置が設けられている。
ガスワイピングノズル3は、多様な鋼帯幅に対応すると同時に鋼帯引き上げ時の幅方向のズレなどに対応するため、通常、鋼帯幅より長く、すなわち鋼帯2の幅端部より外側まで延びている。このようなガスワイピング装置では、鋼帯2に衝突した噴流の乱れによって鋼帯下方に落下する溶融金属が周囲に飛び散る、いわゆるスプラッシュが発生して、鋼帯の表面品質の低下を招く。
また、連続プロセスにおいて、生産量を増加させるには、鋼帯通板速度を増加させればよいが、連続溶融めっきプロセスにおいてガスワイピング方式でめっき付着量を制御する場合、溶融金属の粘性により、ライン速度の増加に伴って鋼帯のめっき浴通過直後の初期付着量が増加するため、めっき付着量を一定範囲内に制御するには、ワイピングガス圧力をより高圧に設定せざるを得ず、それによってスプラッシュが大幅に増加し、良好な表面品質を維持できなくなる。
上記の問題を解決するため、溶融金属めっき槽からワイピングノズルに到達する前にある程度余剰な溶融金属を削減しておく装置が以下の通り開示されている。
特許文献1には、めっき液中サポートロールとガスワイピングノズルとの間に、鋼帯の両面に非接触で対向する溶融金属絞り部材を設けて余剰めっきを取り除いた後に、ガスワイピングでめっき厚を調整する装置で、該溶融金属絞り部材の形状は、矩形あるいは下端ほど鋼帯表裏面との距離が広くなる導入部を有する形状あるいは円柱体が望ましく、該溶融金属絞り部材の設置位置は、めっき液面の上下にまたがる位置が最も望ましいとする溶融金属めっき装置が開示されている。
特許文献2には、めっき液面から出たところに、鋼帯両面に鋼帯に対して傾斜させたブレード掻き取り装置を設けて余剰めっきを取り除いた後に、ガスワイピングでめっき厚を調整する装置で、該ブレードの鋼帯に最も近接する部分が直径30mm以下の丸みを有することが特徴の溶融金属めっき装置が開示されている。
特開2004−76082号公報 特開2005−15837号公報
ところが、特許文献1に開示された装置では、溶融金属絞り部材がめっき浴面より上側あるいはめっき液面の上下にまたがる場合に、ガスワイピングによって最終的に取り除かれる溶融金属が下方に流れ落ちて、鋼帯と溶融金属絞り部材との隙間に液だまりを形成してしまい、その液溜まりの高さからガスワイピングまでの距離が短いために結果的に絞り効果が小さいこと、また、溶融金属絞り部材に固着して固体化した金属が鋼帯に付着して表面欠陥が発生するなどの問題がある。一方、溶融金属絞り部材をめっき浴中に配置した場合でも、溶融金属絞り部材の下端ほど鋼帯との距離が広くなる形状にすることによって、流路が徐々に狭くなるため溶融金属が集中して流れ込んで流速が局所的に増加し、絞り効果が小さくなる問題がある。
また、特許文献2に開示された装置では、例えブレードを傾斜させて鋼帯先端部に丸みを与えても、特許文献1と同様に上端に液だまりができてしまうためにそこからガスワイピングまでの距離が短いために結果的に絞り効果が小さい。
従って、特許文献1、2に開示の装置では、めっき浴通過直後の初期付着量を低減する効果が十分に発現されないため、ガスワイピング部で溶融金属のスプラッシュの発生を低減する効果が不十分である。
本発明は、上記問題点を考慮し、めっき浴通過直後の初期付着量を低減し、通常通板速度においても、また高速通板時においても、スプラッシュの発生を低減し、表面外観に優れる溶融金属めっき鋼帯を安定して製造できる溶融金属めっき鋼帯製造設備を提供することを課題とする。
本発明者らは、シンクロールからガスワイピングまでの間に、余剰な溶融金属を取り除くための溶融金属絞り部材を設置するにあたり、前記のように液溜まり位置とガスワイピング位置との距離が短いことで結果的に余剰めっき量を削減できない問題が発生することから、溶融金属絞り部材はめっき液面より下側に設置するのが最良であるとの結論に至った。しかしながら、溶融金属絞り部材の断面形状が従来技術のままではめっき絞り効果は小さい。そこで、めっき槽から出た鋼帯に付随する溶融金属めっきの量を効果的に削減するべく、詳細な流動解析を行った。その結果、鋼帯に付随して持上げられる溶融金属の量に影響しているのは、鋼帯表面近傍で鋼帯進行方向に流れるいわゆる随伴流であり、この流れを鋼帯全幅にわたって減少させることが効果的であることがわかった。
本発明者らは、以上の知見に基づいて、鋼帯に付随する余剰な溶融金属を取り除くための溶融金属絞り部材形状などについて鋭意検討を重ねた結果、以下の特徴を有する発明を完成させた。
[1]溶融金属めっき槽から連続的に引き上げられる鋼帯に対し、溶融金属めっき槽上方で鋼帯を挟んでその両面に対向配置したワイピングノズルからガスを吹き付けて付着金属の厚さを制御する溶融金属めっき鋼帯の製造装置において、
浴内サポートロール上方の浴面下の鋼帯の両側に、浴内サポートロールの外周面の浴面側1/4以上を覆うように形成されたロール被覆部分と、その上方に配置され鋼帯に対向するように形成された鋼帯対向部分とを備え、鋼帯対向部分がロール被覆部分の鋼帯側端部に接続されてなる第一整流板が鋼帯及び浴内サポートロールに非接触に設置され、さらに、鋼帯エッジより外側に、浴内サポートロール外周の30%以上を囲み、かつ少なくとも浴内サポートロール中心と前記第一整流板の浴内サポートロール被覆部の鋼板側端部を結ぶ線より下、浴内サポートロール中心から鋼板面に鉛直方向に伸ばした線より上にある浴内サポートロールの外周を囲むように形成された第二整流板が設置され、前記第二整流板は、鋼帯幅方向の長さが100mm以上、浴内サポートロールとのギャップが1mm以上、かつ鋼帯エッジとのギャップが100mm以下である、ことを特徴とする溶融金属めっき鋼帯の製造装置。
[2]前記[1]において、前記第二整流板は、鋼帯幅方向への移動機構を備えることを特徴とする溶融金属めっき鋼帯の製造装置。
本発明によれば、浴内サポートロールの外周面の浴面側1/4以上を覆うように形成されたロール被覆部分と鋼帯対向部分とを備えた第一整流板と、鋼帯エッジより外側に配置した浴内サポートロール外周を囲むように形成した第二整流板とを備えることで、余剰なめっき金属を鋼帯全幅にわたって削減した後にガスワイピングでめっき厚を調整できるので、鋼帯の全幅にわたってスプラッシュの発生量を大幅に低減し、また発生が顕著になる通板速度を大幅に上昇できるので、表面欠陥の無いめっき鋼帯を高い生産性を維持したまま製造することが可能となる。
本発明の溶融金属めっき鋼帯の製造装置の一実施形態を示す図。 本発明の溶融金属めっき鋼帯の製造装置において、鋼帯、浴内サポートロールに対する、ロール被覆部分と鋼帯対向部分を備えた第一整流板、及び、鋼帯エッジより外側に浴内サポートロール外周を囲むように配置した第二整流板の配置状態を説明する図。 第一整流板の断面形状及び該整流板周辺の溶融金属の流れを示す図。 第二整流板を設置したときの鋼帯エッジ外側の溶融金属の流れを示す図。 本発明の溶融金属めっき鋼帯の製造装置において、第二整流板の配置状態を説明する図。 第二整流板の移動機構を備えた溶融金属めっき鋼帯の製造装置の一実施形態を示す正面図。 比較例の絞り部材(溶融金属絞り部材)の配置を示す図。 一般的な溶融金属めっき装置を示す図。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。以下の図において、説明済みの図に示された部分の作用と同じ作用の部分には同じ符号を付してその説明を省略する。
図1は、本発明の溶融金属めっき鋼帯の製造装置の一実施形態を示す。図1において、1は、ロール被覆部分と鋼帯対向部分を備えた第一整流板、11は、鋼帯エッジより外側に、浴内サポートロール外周を囲むように配置した第二整流板である。
図2は、鋼帯2、浴内サポートロール5に対する、第一整流板1及び第二整流板11の配置状態を説明する図で、(a)は図1の浴内サポートロール5、第一整流板1及び第二整流板11部分の拡大図、(b)は(a)のA−A矢視図である。図2では、図1において鋼帯2の一方の側(鋼帯2の右側)に配置された第一整流板1と第二整流板11が示されている。
図3は、図1の溶融金属めっき鋼帯の製造装置に設置される第一整流板1の断面形状の一実施形態及び該第一整流板1周辺の溶融金属の流れを示す図である。8は浴内サポートロール5に随伴する流れ、9は鋼帯2に随伴する流れ、10は流れ8により発生する流れである。
第一整流板1は、浴内サポートロールの外周面の浴面側1/4以上を覆うように形成されたロール被覆部分と、その上方に配置され鋼帯に対向するように形成された鋼帯対向部分とを備え、鋼帯対向部分がロール被覆部分の鋼帯側端部に接続されている。第一整流板1の鋼帯幅方向の長さは鋼帯巾以上である。第一整流板1は、浴内サポートロール上方の浴面下の鋼帯の両側に、鋼帯及び浴内サポートロールに非接触に設置されている。
第二整流板11は、鋼帯エッジより外側に、浴内サポートロール5の外周を囲む形状に、浴内サポートロールに非接触に形成されている。浴内サポートロール5の同一半径方向に第一整流板1のロール被覆部分と第二整流板11のロールを囲む部分があるときは、第二整流板11のロールを囲む部分は、第一整流板1のロール被覆部分の内側に配置されている。
めっき浴面下の浴内サポートロール上方に第一整流板1を設置すると、浴内サポートロールと整流板の間に鋼帯2から離れる流れ8が発生する。流れ8が発生すると、鋼帯2の進行に伴う随伴流9が発生していても、鋼帯2と第一整流板1の間に鋼帯の進行と逆方向の強制的な流れ10が発生し、随伴流9を大幅に抑制できる。これにより鋼帯に付随する余剰な溶融金属めっきの量を削減できる。この第一整流板1を使用することで、溶融金属めっき槽からワイピングノズルに到達する前に余剰な溶融金属を削減しておくことが可能となる。本発明者らはこの発明について特許出願済みである(特願2007−229781)。
浴内サポートロール5の回転によって発生する随伴流9によって鋼帯2と第一整流板1の間に鋼帯2の進行方向と逆方向の流れ10を十分に発生させるには、第一整流板1の浴内サポートロール5を覆う部分の長さは、浴内サポートロール5の外周面の浴面側1/4以上覆う長さにすることが必要である。浴内サポートロール5を覆う部分の長さが長いほど効果が向上する。ここで、第一整流板1が浴内サポートロール5を覆う長さは、浴内サポートロール中心線に垂直な断面で第一整流板1を浴内サポートロール5の中心に向かって投影したときに浴内サポートロール5外周面における第一整流板1の投影弧長である。
溶融金属絞り部材の寸法、形状は、適用する設備と鋼帯の通板速度等を考慮して、適宜のものに決定する必要がある。
一例を挙げる、鋼帯対向分部分の鋼帯走行方向寸法が10〜300mm(ただし、浴面より上に飛び出してはならない)のものを使用できる。
第一整流板1と浴内サポートロール5の距離は100mm以下が好ましく、50mm以下がさらに好ましい。100mmより大きいと随伴流8の流れが弱くなるため、鋼帯2の進行方向と逆方向の流れ10が発生しなくなり、鋼帯に付随する余剰な溶融金属量を削減する効果が低下する。50mm以下になると、鋼板に随伴する余剰な溶融金属量を削減する流れ自体を抑制することができるため、鋼帯に付随する余剰な溶融金属量を削減する効果がさらに大きくなる。第一整流板1と浴内サポートロール5との距離は、第一整流板1が浴内サポートロール5に接触しないなら小さくしても構わない。
第一整流板1と鋼帯2との距離は100mm以下が好ましく、50mm以下がさらに好ましい。100mmより大きくなると、鋼帯2の進行方向と逆方向の流れ10が鋼帯2の進行に伴う随伴流9に影響を及ぼさなくなり、鋼帯に付随する余剰な溶融金属量を削減する効果が低下する。50mm以下になると、鋼帯に付随する流れ自体を抑制することができるため、鋼帯に付随する余剰な溶融金属量を削減する効果がさらに大きくなる。第一整流板1と鋼帯2との距離は、第一整流板1が鋼帯2に接触しないなら小さくしても構わない。
第一整流板1は、浴内サポートロール5との距離を一定に保つ必要はなく、また鋼帯2との距離を一定に保つ必要もない。従って、第一整流板1の浴内サポートロール5を覆う部分の形状は円弧状に限定されず、また第一整流板1の鋼帯2に対向する部分は鋼帯と平行でなくてもよい。
第一整流板1の上端は、金属めっき浴面より100mm以内の位置になるように設置するのが好ましい。浴面からの距離が100mmより大きいと、第一整流板1の上方で鋼帯2の進行に伴う随伴流9が発達し、鋼帯に付随する余剰な溶融金属量を削減する効果が低下する。第一整流板1の上端が金属めっき浴面上にあると、ワイピングされた余剰な溶融金属が第一整流板1の上端に付着し、鋼板を傷つける問題がある。
上述の第一整流板1を使用することで、鋼帯に付随する余剰な溶融金属量を削減できることで、従来装置に比べてスプラッシュの発生を低減できるようになるが、更に、浴内サポートロール5の鋼帯エッジより外側に、浴内サポートロール5を囲む第二整流板11を設置することで、スプラッシュの発生をさらに低減することが可能になる。
図4を用いて第二整流板11の作用を説明する。
第一整流板1が設置された状態で、第二整流板11がない場合、図4(a)に示すように、鋼帯エッジの外側で2つの浴内サポートロール5、5間に発生する流れが、第一整流板1に沿って上方に流れる。この上方への流れが鋼帯エッジ部の随伴流を増大させるため、エッジスプラッシュの発生量を増大させる。第二整流板11を設置すると、図4(b)に示すように、浴内サポートロール5周囲で随伴する流れが第二整流板11に沿って円周方向に流れる。この場合、第一整流板1の上方への流れが発生しなくなり、鋼帯エッジ部の随伴流が削減されることで、鋼帯に付随する余剰な溶融金属量を鋼帯全幅にわたって削減できることから、エッジスプラッシュの発生をさらに低減することができる。
図4(b)では、第二整流板の断面形状は、浴内サポートロール5の全周を囲む円形であるが、切り欠き等が入っていても構わない。第二整流板11が浴内サポートロール5の全周を囲む場合、周方向に分割可能な構造であってもよい。第二整流板11は浴内サポートロール5の全周を囲む必要はない。エッジスプラッシュ低減の効果を発生させるには、第二整流板11は、浴内サポートロール5外周の30%以上を囲み、かつ浴内サポートロール5の外周を囲む部分は、図5に示すように、少なくとも、浴内サポートロール中心Oと前記第一整流板の浴内サポートロール被覆部の鋼板側端部を結ぶ線aより下、浴内サポートロール中心Oから鋼板面に鉛直方向に伸ばした線bより上の浴内サポートロール5の外周部分の全てを囲むように形成されていればよい。なお、浴内サポートロール5の外周を囲む部分の比率(%)は、浴内サポートロール中心線に垂直な断面で第二整流板11を浴内サポートロール5の中心に向かって投影したときに浴内サポートロール5外周面における第二整流板1の投影弧長の浴内サポートロール5外周長に対する比率(%)である。
第二整流板11の浴内サポートロールの外周を囲む部分が前記条件を満足しなくなると、エッジスプラッシュ抑制効果が得られなくなる。
第二整流板11と浴内サポートロール5のギャップは1mm以上が望ましい。1mmより小さいと、浴内サポートロール5と第二整流板11間に溶融金属中の不純物(酸化金属等)が詰まり、浴内サポートロール5の回転を阻害し、流れ10が弱まりスプラッシュ低減の効果が低下し、また浴内サポートロール5、第二整流板11の摩耗、損傷が激しくなる。
第二整流板11の鋼帯幅方向の長さは100mm以上が好ましい。100mm未満になると第二整流板11の無い鋼帯エッジ近傍で2つのサポートロール5、5の間に発生する流れが発生し、第一整流板1に沿って上方に流れる流れが強くなりエッジスプラッシュの低減効果が低下する。
鋼帯エッジと第二整流板11とのギャップは100mm以下が好ましい。100mmを超えると第二整流板11と鋼帯との間で2つのサポートロール5の間に発生する流れが大きくなり、第一整流板1に沿って上方に流れる流れが強くなりエッジスプラッシュが多くなる。
溶融金属めっき鋼帯の製造装置では、通板される鋼帯幅が変わるため、第二整流板11は、図6に示すように、鋼帯幅方向への移動を自在にする移動機構12を備えることが好ましい。鋼帯幅が変わったときに、第二整流板11と鋼帯エッジとのギャップDが100mm以下の所定ギャップとなるように、移動機構12によって、変化した鋼帯幅に対応する鋼帯エッジ移動量Wに対応し、第二整流板11を鋼帯幅方向にWだけ移動することで、スプラッシュ発生を安定して低減できる。移動機構12は公知の移動機構を用いることができる。図6中、鋼帯2、第二整流板11は幅変更前の鋼帯、鋼帯幅変更前の第二整流板の位置を示し、鋼帯2’、第二整流板11’は幅変更後の鋼帯、鋼帯幅変更後の第二整流板の位置を示す。
第二整流板11は少なくとも一方のサポートロール5の周囲に設置することで、エッジスプラッシュの発生を低減することができる。浴面より遠い側のサポートロール5の周囲に第二整流板11を設置することがエッジスプラッシュ低減により効果的である。これは、浴面より遠い側のサポートロール5に随伴する流れの方が大きいためである。
図1に示した溶融金属めっき装置を、連続溶融亜鉛めっきラインに設置し、溶融亜鉛めっき鋼帯の製造実験を行った。
上記連続溶融亜鉛めっきラインにおいて、浴面と浴面に近い側の浴内サポートロール5上端との距離は80mmであったので、周辺機器との取り合いを考慮して、サポートロール5と第一整流板1との距離を20mm、鋼帯2と第一整流板1との距離を20mmとし、溶融亜鉛液面との距離が30mmとなるまで第一整流板1の鋼帯と平行な部分の長さを伸ばした。第一整流板1のロール被覆部分は、浴内サポートロール5の外周の浴面側1/3を覆うようにした。第一整流板1の鋼帯幅方向長さはワイピングノズル相当の2000mmとした。2つのサポートロールの直径は250mmであり、中心の高低差は150mmとした。鋼帯エッジより外側に、サポートロール5の外周の全て又は一部を囲む厚さ3mmの第二整流板11を設置した。第一整流板1、第二整流板11にはSUS316Lを用いた。
溶融亜鉛めっき鋼帯製造条件は、ワイピングノズルスリットギャップ0.8mm、ワイピングノズルと鋼帯との距離7mm、溶融亜鉛浴からのノズル高さ400mm、溶融亜鉛浴温度460℃とし、製造する鋼帯のサイズは、1.2mm厚×1.1m幅、めっき付着量は片面45g/mとした。
その他の製造条件と第二整流板11の鋼帯幅方向長さ、浴内サポートロール5の外周を覆う割合、浴内サポートロール5とのギャップ、鋼帯エッジからのギャップおよび製品品質指標となるスプラッシュ発生量の調査結果を表1に示す。実施例5及び比較例3では、第二整流板11の上端が図5の線aの上にあるように配置した。浴内サポートロール5の外周を囲む割合が30%の実施例5は、第二整流板11の下端は線bより下方にあり、浴内サポートロール5の外周を囲む割合が25%の比較例3も第二整流板11の上端が図5の線aの上にあり、第二整流板11の下端は図5の線bより下方にある。
表1には、比較のために、第一整流板1のみを配置した例、第一整流板1と第二整流板11の両方を配置しない例、第一整流板1と第二整流板11に代えて先行技術に記載の絞り部材を配置した例も記載した。
スプラッシュ発生量は、各製造条件で通過した鋼帯長さに対する検査工程でスプラッシュ欠陥ありと判定された鋼帯長さの比率であり、実用上問題とならない軽度のスプラッシュ欠陥を含んでいる。
Figure 2010185092
実施例1は実施例2〜5と比べ鋼帯エッジ位置外側の浴内サポートロール5の周囲に設置した第二整流板11と浴内サポートロール5とのギャップが小さく、第二整流板11の長さが短く、第二整流板11と鋼帯エッジとのギャップが広い条件であるが、十分なエッジスプラッシュ防止効果が得られた。
本発明例の実施例1〜5は、本発明で規定する第1整流板と第2整流板を配置しない比較例5、第一整流板だけを配置した比較例4、第一整流板と第2整流板に代えて先行技術の絞り部材を配置した比較例6、第1整流板と第2整流板を配置し、第2整流板の配置条件が本発明範囲を外れる条件とした比較例1〜3に比べて、スプラッシュ発生量が大幅に低減されている。
本発明範囲の中では、第二整流板11とサポートロール5のギャップを広くしたもの、第二整流板11が浴内サポートロール5を覆う長さを長くしたもの、第二整流板11と鋼帯エッジとのギャップを狭くしたものの方が、スプラッシュ発生を低減する効果が優れる。また、第二整流板11が浴内サポートロール5の外周を囲む割合が高い方がスプラッシュ発生を低減する効果が優れる。
通板速度を4.0m/secに高めたときも、比較例に比べて良好なスプラッシュ低減効果が発現されている。
本発明の装置は、スプラッシュの発生を低減し、表面外観に優れる溶融金属めっき鋼帯の製造設備として利用することができる。本発明の装置は、高速通板時にもスプラッシュの発生を抑制できるので、表面外観に優れる溶融金属めっき鋼帯を高い生産性を維持して製造する装置として利用することができる。
1 第一整流板
2 鋼帯
3 ワイピングノズル
4 浴上サポートロール
5 浴内サポートロール
6 シンクロール
7 溶融金属めっき浴
8 浴内サポートロールに随伴する流れ
9 鋼帯に随伴する流れ
10 浴内サポートロールに随伴する流れにより発生する流れ
11 第二整流板
12 移動機構
13 絞り部材(溶融金属絞り部材)
W 鋼帯エッジの移動量
D 鋼帯エッジと第二整流板のギャップ

Claims (2)

  1. 溶融金属めっき槽から連続的に引き上げられる鋼帯に対し、溶融金属めっき槽上方で鋼帯を挟んでその両面に対向配置したワイピングノズルからガスを吹き付けて付着金属の厚さを制御する溶融金属めっき鋼帯の製造装置において、
    浴内サポートロール上方の浴面下の鋼帯の両側に、浴内サポートロールの外周面の浴面側1/4以上を覆うように形成されたロール被覆部分と、その上方に配置され鋼帯に対向するように形成された鋼帯対向部分とを備え、鋼帯対向部分がロール被覆部分の鋼帯側端部に接続されてなる第一整流板が鋼帯及び浴内サポートロールに非接触に設置され、さらに、鋼帯エッジより外側に、浴内サポートロール外周の30%以上を囲み、かつ少なくとも浴内サポートロール中心と前記第一整流板の浴内サポートロール被覆部の鋼板側端部を結ぶ線より下、浴内サポートロール中心から鋼板面に鉛直方向に伸ばした線より上にある浴内サポートロールの外周を囲むように形成された第二整流板が設置され、前記第二整流板は、鋼帯幅方向の長さが100mm以上、浴内サポートロールとのギャップが1mm以上、かつ鋼帯エッジとのギャップが100mm以下である、ことを特徴とする溶融金属めっき鋼帯の製造装置。
  2. 前記第二整流板は、鋼帯幅方向への移動機構を備えることを特徴とする請求項1に記載の溶融金属めっき鋼帯の製造装置。
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