JP2010185115A - 溶融金属めっき鋼帯の製造装置 - Google Patents

溶融金属めっき鋼帯の製造装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2010185115A
JP2010185115A JP2009030700A JP2009030700A JP2010185115A JP 2010185115 A JP2010185115 A JP 2010185115A JP 2009030700 A JP2009030700 A JP 2009030700A JP 2009030700 A JP2009030700 A JP 2009030700A JP 2010185115 A JP2010185115 A JP 2010185115A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
steel strip
bath
roll
support
molten metal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2009030700A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5375150B2 (ja
Inventor
Hiroyuki Fukuda
啓之 福田
Hideyuki Takahashi
秀行 高橋
Gentaro Takeda
玄太郎 武田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JFE Steel Corp
Original Assignee
JFE Steel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by JFE Steel Corp filed Critical JFE Steel Corp
Priority to JP2009030700A priority Critical patent/JP5375150B2/ja
Publication of JP2010185115A publication Critical patent/JP2010185115A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5375150B2 publication Critical patent/JP5375150B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Coating With Molten Metal (AREA)

Abstract

【課題】ワイピング時に溶融金属のスプラッシュの発生を低減する。
【解決手段】
溶融金属めっき槽上方で鋼帯を挟んでその両面に対向配置したワイピングノズルから鋼帯にガスを吹き付けて付着金属の厚さを制御する溶融金属めっき鋼帯の製造装置において、2本の浴内サポートロール(5)上方の浴面下に、該浴内サポートロール(5)外周面の浴面側を覆うロール被覆部分と鋼帯対向部分とを備えた整流板(2)と、2本の浴内サポートロール(5)のうち、鉛直方向位置が高い浴内サポートロール(5)の下方の鋼帯エッジより外側に、周速度がライン速度の1/2以上で駆動され、鋼帯面に直角方向からみたときに、ロール胴部の鋼帯側端部の位置が鋼帯エッジから100mm以下となるように、浴内サポートロール(5)に非接触に配置された、各1本の駆動ロールまたは互いに接するようにして配置された各2本の駆動ロール(12)を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、溶融めっきプロセスにおいて、スプラッシュ飛散を軽減して、安定的に溶融金属めっき鋼帯の製造装置に関するものである。
連続溶融めっきプロセス等においては、図11に示すように、一般的に溶融金属が満たされているめっき浴7に鋼帯2を浸漬させシンクロール6で方向転換した後、該鋼帯2を鉛直上方に引き上げる工程の後に、鋼帯表面に付着した溶融金属が板幅方向および板長手方向に均一に所定のめっき厚になるように、この鋼帯2を挟んで対向して設けた鋼帯幅方向に延在するガスワイピングノズル3から加圧気体を鋼帯上に噴出させて、余剰な溶融金属を絞り取り、溶融金属の付着量(めっき付着量)を制御するガスワイピング装置が設けられている。
ガスワイピングノズル3は、多様な鋼帯幅に対応すると同時に鋼帯引き上げ時の幅方向のズレなどに対応するため、通常、鋼帯幅より長く、すなわち鋼帯2の幅端部より外側まで延びている。このようなガスワイピング装置では、鋼帯2に衝突した噴流の乱れによって鋼帯下方に落下する溶融金属が周囲に飛び散る、いわゆるスプラッシュが発生して、鋼帯の表面品質の低下を招く。
また、連続プロセスにおいて、生産量を増加させるには、鋼帯移動速度を増加させればよいが、連続溶融めっきプロセスにおいてガスワイピング方式でめっき付着量を制御する場合、溶融金属の粘性により、鋼帯移動速度の増加に伴って鋼帯のめっき浴通過直後の初期付着量が増加するため、めっき付着量を一定範囲内に制御するには、ワイピングガス圧力をより高圧に設定せざるを得ず、それによってスプラッシュが大幅に増加し、良好な表面品質を維持できなくなる。
上記の問題を解決するため、溶融金属めっき槽からワイピングノズルに到達する前にある程度余剰な溶融金属を削減しておく方法が以下の通り開示されている。
特許文献1には、めっき液中サポートロールとガスワイピングノズルとの間に、鋼帯の両面に非接触で対向する溶融金属絞り部材を設けて余剰めっきを取り除いた後に、ガスワイピングでめっき厚を調整する装置で、該溶融金属絞り部材の形状は、矩形あるいは下端ほど鋼帯表裏面との距離が広くなる導入部を有する形状あるいは円柱体が望ましく、該溶融金属絞り部材の設置位置は、めっき液面の上下にまたがる位置が最も望ましいとする溶融金属めっき装置が開示されている。
特開2004−76082号公報
ところが、特許文献1に開示された方法では、溶融金属絞り部材がめっき浴面より上側あるいはめっき液面の上下にまたがる場合に、ガスワイピングによって最終的に取り除かれる溶融金属が下方に流れ落ちて、鋼帯と溶融金属絞り部材との隙間に液だまりを形成してしまい、その液溜まりの高さからガスワイピングまでの距離が短いために結果的に絞り効果が小さいこと、また、溶融金属絞り部材に固着して固体化した金属が鋼帯に付着して表面欠陥が発生するなどの問題がある。一方、溶融金属絞り部材をめっき槽内に配置した場合でも、溶融金属絞り部材の下端ほど鋼帯との距離が広くなる形状にすることによって、流路が徐々に狭くなるため溶融金属が集中して流れ込んで流速が局所的に増加し、絞り効果が小さくなる問題がある。
本発明は、上記問題点を考慮し、めっき浴通過直後の初期付着量を低減し、スプラッシュの発生を低減し、表面外観に優れる溶融金属めっき鋼帯を安定して製造できる溶融金属めっき鋼帯製造設備を提供することを課題とする。
本発明者らは、シンクロールからガスワイピングまでの間に、余剰な溶融金属を取り除くための溶融金属絞り部材を設置するにあたり、前記のように液溜まり位置とガスワイピング位置との距離が短いことで結果的に余剰めっき量を削減できない問題が発生することから、溶融金属絞り部材はめっき液面より下側に設置するのが最良であるとの結論に至った。しかしながら、溶融金属絞り部材の断面形状が従来技術のままではめっき絞り効果は小さい。そこで、めっき槽から出た鋼帯に付随する溶融金属めっきの量を効果的に削減するべく、溶融金属絞り部材周辺の溶融金属の流れを模擬する水モデル装置を用いて、詳細な流動解析を行った。その結果、鋼帯に付随して持上げられる溶融金属の量に影響しているのは、鋼帯表面近傍で鋼帯進行方向に流れるいわゆる随伴流であり、この流れを減少させるほど効果的であることがわかった。
さらに、鋼帯に付随する余剰な溶融金属を取り除くための溶融金属絞り部材形状などについて鋭意検討を重ねた結果、溶融金属絞り部材として、浴内サポートロールの外周面の浴面側1/4以上を覆う部分と鋼帯に対向する部分とを備える整流板を用いると、鋼帯表面近傍で鋼帯進行方向に流れる随伴流を減少させる作用が優れることが分かった。しかし、この整流板を用いた場合、鋼帯中央部においては、スプラッシュの発生を大幅に低減することが可能であるが、鋼帯エッジ部では、鋼帯中央部程には、スプラッシュの発生を低減する効果が得られなかった。
本発明者らは、エッジスプラッシュを防止するべく、詳細な流動解析を行った。その結果、鋼帯エッジより外側で2本のサポートロール間に発生する流れが、整流板に沿って上方に流れ、この流れが鋼帯エッジ部の随伴流を増大させ、エッジスプラッシュの発生量を増大させていることがわかった。本発明者らは、以上の知見に基づいて、さらに検討を重ねた結果、本発明を完成させた。
そして、上記課題を解決する本発明の手段は、
溶融金属めっき槽から連続的に引き上げられる鋼帯に対し、溶融金属めっき槽上方で鋼帯を挟んでその両面に対向配置したワイピングノズルからガスを吹き付けて付着金属の厚さを制御する溶融金属めっき鋼帯の製造装置において、
鋼帯の両側に鉛直方向位置をずらして配置した2本の浴内サポートロールの各浴内サポートロール上方の浴面下に、該浴内サポートロール外周面の浴面側1/4以上を覆うように形成されたロール被覆部分と、その上方に配置され鋼帯に対向するように形成された鋼帯対向部分とを備え、前記鋼帯対向部分は前記ロール被覆部分の鋼帯側端部に接続され、鋼帯及び浴内サポートロールに非接触に設けられた整流板と、
前記2本の浴内サポートロールのうちの鉛直方向位置が高い浴内サポートロールの下方の各鋼帯エッジより外側に、周速度が鋼帯移動速度の1/2以上となるように駆動され、鋼帯面に直角方向からみたときに、ロール胴部の鋼帯側端部の位置が鋼帯エッジから100mm以下となるように、浴内サポートロールに非接触に配置された、各1本の駆動ロールまたは互いに接するようにして配置された各2本の駆動ロールを備え、
1本の駆動ロールを備える場合は、該駆動ロールは、鉛直方向位置が高い浴内サポートロールとの間隔が100mm以下となるように配置され、2本の駆動ロールを備える場合は、鉛直方向位置が高い浴内サポートロールに近い駆動ロールは、鉛直方向位置が高い浴内サポートロールとの間隔が100mm以下となるように配置される、
ことを特徴とする溶融金属めっき鋼帯の製造装置である。
本発明によれば、めっき浴中に整流板と駆動ロールとを備えることによって、余剰なめっき金属を削減した後にガスワイピングでめっき厚を調整できるので、鋼帯の全幅にわたってスプラッシュの発生量を大幅に低減し、また発生が顕著になる通板速度を大幅に上昇できるので、表面欠陥の無いめっき鋼帯を高い生産性を維持したまま製造することが可能となる。
本発明の溶融金属めっき鋼帯の製造装置の一実施形態を示す図である。 本発明の溶融金属めっき鋼帯の製造装置で使用する整流板の断面形状および整流板周辺の溶融金属の流れを示す断面図である。 図2に示した整流板を使用したときの鋼帯エッジより外側の浴内サポートロール周辺の溶融金属の流れを示す図である。 図2に示した整流板を使用し、鉛直方向位置が高い浴内サポートロールの下方に2本の駆動ロールを配置したときの駆動ロールの配置状態と鋼帯エッジより外側の溶融金属の流れを示す断面図である。 浴内サポートロール、駆動ロールの配置状態を示す正面図である。 図2に示した整流板を使用し、鉛直方向位置が高い浴内サポートロールの下方に配置した2本の駆動ロールの間隔をあけたときの溶融金属の流れを示す断面図である。 図2に示した整流板を使用し、浴内サポートロールの下方の鋼帯エッジ側に1本の駆動ロールを配置したときの鋼帯エッジより外側の浴内サポートロール周辺の溶融金属の流れを示す図である。 浴内サポートロール、駆動ロールの配置状態を示す正面図である。 本発明の溶融金属めっき鋼帯の製造装置で使用する整流板の別の実施形態を示す断面図である。 本発明の溶融金属めっき鋼帯の製造装置で使用する整流板の別の実施形態を示す断面図である。 一般的な溶融金属めっき鋼帯の製造装置を示す図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。図1は、本発明の溶融金属めっき鋼帯製造装置の一実施形態を示す。図1において、1が整流板、5は浴内サポートロール、12は駆動ロールである。
浴内サポートロール5は、鋼帯の両側に鉛直方向位置をずらして配置され、鋼帯最近接部が鋼帯進行方向と同方向に、周速度が鋼帯移動速度とほぼ同じ速度となるように回転する。
整流板1は、鋼帯2を挟んで、鋼帯表面およびサポートロール5から所定の距離だけ離れた位置に設置されている。整流板1は、浴内サポートロール5外周面の浴面側を非接触に覆うように形成された部分(ロール被覆部分)と鋼帯に非接触で対向するように形成された部分(鋼帯対向部分)を備える。鋼帯対向部分は、ロール被覆部分の上方に配置され、鋼帯対向部分の下端部はロール被覆部分の鋼帯側端部に接続されている。整流板1の浴内サポートロール5を覆う部分は、浴内サポートロール5の外周面の浴面側1/4以上を覆っている。
駆動ロール12は、2本の浴内サポートロール5、5のうちの鉛直方向位置が高い浴内サポートロール5の下方の鋼帯エッジより外側に、鋼帯面に直角方向からみたときに、ロール胴部の鋼帯側端部の位置が鋼帯エッジから100mm以下となるように、また浴内サポートロールに非接触に配置された、1本の駆動ロールまたは互いに接するようにして配置された2本の駆動ロールを備える。上記駆動ロールは、鋼帯の両方のエッジの外側に、各々の軸心がサポートロールの軸心と平行になるように配置される。
整流板の作用と限定理由を説明する。
図2は、本発明の溶融金属めっき鋼帯の製造装置で使用する整流板の断面形状および整流板周辺の溶融金属の流れを示す。サポートロール5上方のめっき浴面下に整流板1を設置すると、サポートロール5と整流板の間に鋼帯2から離れる流れ8が発生し、鋼帯2の進行に伴う随伴流9が発生していても、鋼帯2と整流板1の間に鋼帯の進行と逆方向の強制的な流れ10が発生し、随伴流9を大幅に抑制できる。これにより鋼帯に付随する余剰な溶融金属量を削減できる。
浴内サポートロール5の回転によって発生する随伴流8によって鋼帯2と整流板1の間に鋼帯2の進行方向と逆方向の流れ10を十分に発生させるには、整流板1の浴内サポートロール5を覆う部分の長さは、浴内サポートロール5の外周面の浴面側1/4以上覆う長さにすることが必要である。浴内サポートロール5を覆う部分の長さが長いほど効果が向上する。ここで、整流板1が浴内サポートロール5を覆う長さは、浴内サポートロール中心線に垂直な断面で整流板1を浴内サポートロール5の中心に向かって投影したときに浴内サポートロール5外周面における整流板1の投影弧長である。
上記の整流板1を配置しても、駆動ロール12がないと、図3に示すように、2本の浴内サポートロール5の回転による流れ8によって2本のサポートロール間に発生する流れが、鋼帯エッジより外側で整流板1に沿って上方へ流れる流れ11となる。この上方への流れ11が鋼帯エッジ部の随伴流を増大させる。そのため、鋼帯エッジ部は鋼帯中央部に比べて随伴流の抑制効果が劣り、鋼帯に付随する余剰な溶融金属量が多くなり、ガスワイピングの際にエッジスプラッシュの発生量が増大する。
上記の流れ11は、2本の浴内サポートロールのうちの鉛直方向位置が高い浴内サポートロールの下方の鋼帯エッジ側に1本又は2本の駆動ロールを配置することで抑制できる。
駆動ロールの作用と限定理由を説明する。
図4は、鉛直方向位置が高い浴内サポートロール5の下方に2本の駆動ロールを配置したときの駆動ロールの配置状態を示す断面図である。図4中の矢印は、ロールの回転方向および鋼帯エッジより外側における溶融金属の流れを示す。図5は、鋼帯面に直角方向からみたときの浴内サポートロール、駆動ロールの配置状態を示す正面図である。図5には整流板1は記載されていない。
2本の駆動ロール12は互いに接し、2本の浴内サポートロール12のうちの鉛直方向位置が高い浴内サポートロール5の下方の鋼帯エッジより外側に、浴内サポートロール5とは非接触に配置されている。駆動ロール12は、鋼帯面に直角の水平方向からみたときに、ロール胴部の鋼帯側端部の位置が鋼帯エッジから100mm以下となるように配置される。
2本の駆動ロール12のうち、鉛直方向位置が高い浴内サポートロールに近い駆動ロール12は、鉛直方向位置が高い浴内サポートロール5との間隔が100mm以下となるように配置される。
2本の駆動ロール12は最近接点が同じ方向に回転するように回転駆動され、鉛直方向位置が高い浴内サポートロール5に近い駆動ロール12は、鉛直方向位置が高い浴内サポートロール5と最近接点が逆方向に回転するように回転駆動される。駆動ロールの周速度は鋼帯移動速度の1/2以上となるように回転駆動される。
2本の駆動ロールを上記のように配置すると、図4に示すように、駆動ロール12の回転による流れ13が発生し、浴内サポートロール5、5間に発生した流れが発生しなくなり、従って、鋼帯エッジより外側で整流板に沿って上方に流れる流れ(図3の流れ11)が発生しなくなり、浴内サポートロール5に随伴する流れによる吸込み流(流れ8)のみが発生し、整流板上方では下向きの流れが発生し、エッジスプラッシュの発生を防止することができる。
駆動ロール12とサポートロール5の距離が100mmより大きいか、または駆動ロール12の周速度が鋼帯移動速度の1/2より小さいと、駆動ロール12で発生した流れ13がサポートロール5で発生する流れに影響を及ぼさず、エッジスプラッシュの発生を防止できない。駆動ロール12を浴内サポートロール5に対して非接触にするのは、両ロールが接触すると、周速差が異なるため浴内サポートロール表面に疵が発生し、この疵が鋼帯に転写されて疵を発生させる。駆動ロール12を浴内サポートロール5に対して非接触にすることで、この疵の発生を防止できる。
駆動ロールのロール胴部の鋼帯側端部が鋼帯エッジから100mm超離れると、鋼帯エッジ付近の整流板間の上昇する流れ11を抑制することができず、エッジスプラッシュの発生を防止できなくなる。
駆動ロールが2本ある場合には、駆動ロール同士が接触していることがよい。2本の駆動ロール間に隙間があると、図6に示すように、鋼帯エッジ部より外側で、駆動ロール12に随伴する流れ14が発生し、この流れ14によって、鋼帯エッジ外側で整流板1に沿って上昇する流れ(図3の流れ11)が発生するため、エッジスプラッシュの発生を防止できない。
図7は、鉛直方向位置が高い浴内サポートロール5の下方に1本の駆動ロール12を配置したときの駆動ロール12の配置状態を示す断面図である。図7中の矢印は、ロールの回転方向および鋼帯エッジより外側における溶融金属の流れを示す。図8は、鋼帯面に直角方向からみたときの浴内サポートロール、駆動ロールの配置状態を示す正面図である。図8には、整流板は記載されていない。
駆動ロールが1本の場合は、駆動ロールは、図7に示すように、浴面に近い側のサポートロールの下方の鋼帯エッジより外側に設け、この浴内サポートロール5と最近接点が逆方向に回転するように回転駆動させるのが効果的である。また、この駆動ロール12は、鋼帯面に直角の水平方向からみたときに、ロール胴部の鋼帯側端部の位置が鋼帯エッジから100mm以下となるように配置され、鉛直方向位置が高い浴内サポートロール5との間隔が100mm以下となるように配置され、周速度は鋼帯移動速度の1/2以上となるように回転駆動されるのが効果的である。
整流板1は、以下がより好ましい。
整流板1と浴内サポートロール5の距離は100mm以下が好ましく、50mm以下がさらに好ましい。100mmより大きいと随伴流8の流れが弱くなるため、流れ10が発生しなくなり、鋼帯に付随する余剰な溶融金属量を削減する効果が低下する。また、50mm以下になると、鋼板に随伴する余剰な溶融金属量を削減する流れ自体を抑制することができるため、鋼帯に付随する余剰な溶融金属量を削減する効果がさらに大きくなる。整流板1と浴内サポートロール5との距離は、整流板1が浴内サポートロール5に接触しないなら小さくしても構わない。
整流板1と鋼帯2との距離は100mm以下が好ましく、50mm以下がさらに好ましい。100mmより大きくなると、鋼帯2の進行方向と逆方向の流れ10が鋼帯2の進行に伴う随伴流9に影響を及ぼさなくなり、鋼帯に付随する余剰な溶融金属量を削減する効果が低下する。また、50mm以下になると、鋼帯に付随する流れ自体を抑制することができるため、鋼帯に付随する余剰な溶融金属量を削減する効果がさらに大きくなる。整流板1と鋼帯2との距離は、整流板1が鋼帯2に接触しないなら小さくしても構わない。
整流板1は、浴内サポートロール5との距離を一定に保つ必要はなく、また鋼帯2との距離を一定に保つ必要もない。従って、整流板1の浴内サポートロール5を覆う部分の形状は円弧状に限定されず、また整流板1の鋼帯2に対向する部分は鋼帯と平行でなくてもよい。
整流板1の上端は、金属めっき浴面より100mm以内の位置になるように設置するのが好ましい。浴面からの距離が100mmより大きいと、整流板1の上方で鋼帯2の進行にともなう随伴流9が発達し、鋼帯に付随する余剰な溶融金属量を削減する効果が低下する。整流板1の上端が金属めっき浴面上にあると、ワイピングされた余剰な溶融金属が整流板1の上端に付着し、鋼板を傷つける問題がある。
整流板1の浴内サポートロール5を覆う部分の形状が図2のような円弧でなく、例えば図9(a)のような水平部分と鉛直部分が接続された逆L型形状や、図9(b)のような水平部分と鉛直部分の間に傾斜部分が存在する形状のものでもよい。
整流板1の鋼帯2に対向する部分は、図2のように鋼帯面と平行な形状のものだけでなく、例えば図10のように鋼帯進行方向で鋼帯面に対して傾斜した形状のものであってもよい。
図1に示した溶融金属めっき装置を、連続溶融亜鉛めっきラインに設置し、溶融亜鉛めっき鋼帯の製造実験を行った。整流板1はサポートロール5のフレームに取り付けた。
上記連続溶融亜鉛めっきラインにおいて、浴面と浴面に近い側の浴内サポートロール上端との距離は80mmであったので、周辺機器との取り合いを考慮して、サポートロール5と整流板1との距離を20mm、鋼帯2と整流板1との距離を20mmとし、溶融亜鉛液面との距離が30mmとなるまで整流板1の鋼帯と平行な部分の長さを伸ばした。整流板1の鋼帯幅方向長さはワイピングノズル相当の2000mmとした。2本のサポートロールの直径は250mm、胴長は2000mmであり、中心の高低差は150mmとした。
駆動ロールは、直径が250mm、胴長が250mmであり、2本のサポートロールの中心を結んだ線と平行に駆動ロールを設置した。
溶融亜鉛めっき鋼帯の製造条件は、ワイピングノズルスリットギャップ0.8mm、ワイピングノズルと鋼帯との距離7mm、溶融亜鉛浴からのノズル高さ400mm、溶融亜鉛浴温度460℃とし、製造する鋼帯のサイズは、0.8mm厚×1.2m幅、めっき付着量は片面45g/mとした。ワイピングノズルの圧力は1.0kgf/cm、鋼帯移動速度は4.0m/sとした。駆動ロールの条件および製品品質指標となるスプラッシュ発生量の調査結果を表1に示す。スプラッシュ発生量は、各製造条件で通過した鋼帯長さに対する検査工程でスプラッシュ欠陥ありと判定された鋼帯長さの比率であり、実用上問題とならない軽度のスプラッシュ欠陥を含んでいる。
Figure 2010185115
本発明の構成を満足する実施例1〜3は、本発明の構成を充足しない比較例1〜4に比べ、スプラッシュ低減効果が優れる。
本発明の装置は、スプラッシュの発生を低減し、表面外観に優れる溶融金属めっき鋼帯の製造装置として利用することができる。本発明の装置は、高速通板時にもスプラッシュの発生を抑制できるので、表面外観に優れる溶融金属めっき鋼帯を高い生産性を維持して製造する装置として利用することができる。
1 整流板
2 鋼帯
3 ワイピングノズル
4 浴上サポートロール
5 浴内サポートロール
6 シンクロール
7 溶融金属めっき浴
8 サポートロールに随伴する流れ
9 鋼帯に随伴する流れ
10 サポートロールに随伴する流れにより発生する流れ
11 サポートロールに随伴する流れにより発生する流れ
12 駆動ロール
13 駆動ロールに随伴する流れ
14 駆動ロールに随伴して駆動ロール間に発生する流れ

Claims (1)

  1. 溶融金属めっき槽から連続的に引き上げられる鋼帯に対し、溶融金属めっき槽上方で鋼帯を挟んでその両面に対向配置したワイピングノズルからガスを吹き付けて付着金属の厚さを制御する溶融金属めっき鋼帯の製造装置において、
    鋼帯の両側に鉛直方向位置をずらして配置した2本の浴内サポートロールの各浴内サポートロール上方の浴面下に、該浴内サポートロール外周面の浴面側1/4以上を覆うように形成されたロール被覆部分と、その上方に配置され鋼帯に対向するように形成された鋼帯対向部分とを備え、前記鋼帯対向部分は前記ロール被覆部分の鋼帯側端部に接続され、鋼帯及び浴内サポートロールに非接触に設けられた整流板と、
    前記2本の浴内サポートロールのうちの鉛直方向位置が高い浴内サポートロールの下方の各鋼帯エッジより外側に、周速度が鋼帯移動速度の1/2以上となるように駆動され、鋼帯面に直角方向からみたときに、ロール胴部の鋼帯側端部の位置が鋼帯エッジから100mm以下となるように、浴内サポートロールの非接触に配置された、各1本の駆動ロールまたは互いに接するようにして配置された各2本の駆動ロールを備え、
    1本の駆動ロールを備える場合は、該駆動ロールは、鉛直方向位置が高い浴内サポートロールとの間隔が100mm以下となるように配置され、2本の駆動ロールを備える場合は、鉛直方向位置が高い浴内サポートロールに近い駆動ロールは、鉛直方向位置が高い浴内サポートロールとの間隔が100mm以下となるように配置される、
    ことを特徴とする溶融金属めっき鋼帯の製造装置。
JP2009030700A 2009-02-13 2009-02-13 溶融金属めっき鋼帯の製造装置 Expired - Fee Related JP5375150B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009030700A JP5375150B2 (ja) 2009-02-13 2009-02-13 溶融金属めっき鋼帯の製造装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009030700A JP5375150B2 (ja) 2009-02-13 2009-02-13 溶融金属めっき鋼帯の製造装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010185115A true JP2010185115A (ja) 2010-08-26
JP5375150B2 JP5375150B2 (ja) 2013-12-25

Family

ID=42765944

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009030700A Expired - Fee Related JP5375150B2 (ja) 2009-02-13 2009-02-13 溶融金属めっき鋼帯の製造装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5375150B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110462092A (zh) * 2017-03-31 2019-11-15 杰富意钢铁株式会社 热浸镀金属钢带的制造方法以及其制造装置
CN110938790A (zh) * 2019-12-13 2020-03-31 张彩仲 一种自动化程度高的型钢热镀锌系统
US11313020B2 (en) * 2017-03-31 2022-04-26 Jfe Steel Corporation Method and apparatus for manufacturing hot-dip metal plated steel strip

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH03193855A (ja) * 1989-12-25 1991-08-23 Sumitomo Metal Ind Ltd ボトムドロス巻上げ防止方法および装置
JP2009030141A (ja) * 2007-07-30 2009-02-12 Jfe Steel Kk 溶融金属めっき鋼帯の製造装置及び溶融金属めっき鋼帯の製造方法
WO2009031599A1 (ja) * 2007-09-05 2009-03-12 Jfe Steel Corporation 溶融金属めっき鋼帯の製造装置
JP2010174263A (ja) * 2009-01-27 2010-08-12 Jfe Steel Corp 溶融金属めっき鋼帯製造装置
JP2010185092A (ja) * 2009-02-10 2010-08-26 Jfe Steel Corp 溶融金属めっき鋼帯の製造装置

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH03193855A (ja) * 1989-12-25 1991-08-23 Sumitomo Metal Ind Ltd ボトムドロス巻上げ防止方法および装置
JP2009030141A (ja) * 2007-07-30 2009-02-12 Jfe Steel Kk 溶融金属めっき鋼帯の製造装置及び溶融金属めっき鋼帯の製造方法
WO2009031599A1 (ja) * 2007-09-05 2009-03-12 Jfe Steel Corporation 溶融金属めっき鋼帯の製造装置
JP2009062563A (ja) * 2007-09-05 2009-03-26 Jfe Steel Kk 溶融金属めっき鋼帯の製造装置
JP2010174263A (ja) * 2009-01-27 2010-08-12 Jfe Steel Corp 溶融金属めっき鋼帯製造装置
JP2010185092A (ja) * 2009-02-10 2010-08-26 Jfe Steel Corp 溶融金属めっき鋼帯の製造装置

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110462092A (zh) * 2017-03-31 2019-11-15 杰富意钢铁株式会社 热浸镀金属钢带的制造方法以及其制造装置
EP3604601A4 (en) * 2017-03-31 2020-02-05 JFE Steel Corporation METHOD AND DEVICE FOR PRODUCING A METAL-PLATED STEEL STRIP BY HOT DIP
US11313020B2 (en) * 2017-03-31 2022-04-26 Jfe Steel Corporation Method and apparatus for manufacturing hot-dip metal plated steel strip
CN110938790A (zh) * 2019-12-13 2020-03-31 张彩仲 一种自动化程度高的型钢热镀锌系统

Also Published As

Publication number Publication date
JP5375150B2 (ja) 2013-12-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5549050B2 (ja) 溶融金属めっき鋼帯の製造装置
JP5493260B2 (ja) 溶融金属めっき鋼帯製造装置及び溶融金属めっき鋼帯の製造方法
JP5470932B2 (ja) 溶融金属めっき鋼帯製造設備及び溶融金属めっき鋼帯の製造方法
JP5375150B2 (ja) 溶融金属めっき鋼帯の製造装置
JP5418550B2 (ja) 溶融金属めっき鋼帯の製造方法
JP5444730B2 (ja) 溶融金属めっき鋼帯製造装置
JP5444744B2 (ja) 溶融金属めっき鋼帯の製造装置
JP4998696B2 (ja) 溶融金属めっき鋼帯の製造装置及び溶融金属めっき鋼帯の製造方法
JP3772804B2 (ja) 溶融めっき金属帯の製造装置及び製造方法
JP4816105B2 (ja) 溶融金属めっき鋼帯の製造方法
WO2009017209A1 (ja) 溶融金属めっき鋼帯の製造装置及び溶融金属めっき鋼帯の製造方法
JP5444705B2 (ja) 溶融金属めっき鋼帯製造装置
JP5194613B2 (ja) 溶融金属めっき鋼帯の製造装置及び溶融金属めっき鋼帯の製造方法
JP5194612B2 (ja) 溶融金属めっき鋼帯の製造装置及び溶融金属めっき鋼帯の製造方法
JP6303581B2 (ja) ワイピング装置
JPH042756A (ja) 連続溶融めっきにおけるガスワイピング方法
JP4046042B2 (ja) 連続溶融めっきのワイピング装置
JP2005256055A (ja) 連続溶融金属メッキ方法及び装置
JP4765641B2 (ja) 溶融金属めっき鋼帯の製造方法
JP2011127180A (ja) 溶融金属めっき鋼帯の製造設備及び製造方法
JP4487603B2 (ja) 連続溶融金属メッキ方法及び装置
JP2008150642A (ja) 溶融めっき鋼板の製造方法及び装置
JP6094362B2 (ja) 溶融金属めっき鋼帯のガスワイピング装置およびワイピング方法
JP5556286B2 (ja) 溶融金属めっき鋼帯のガスワイピング装置
JP2012207242A (ja) 溶融金属めっき鋼帯製造装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20111025

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20120321

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20120327

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130814

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130827

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130909

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees