JP2010184543A - 方向指示器制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】方向指示器制御装置において、車両が右左折専用車線に車線変更しても運転者がターンレバーを再操作することなく適切な方向指示器の点滅制御を行うことにある。
【解決手段】制御装置7は赤外線センサ3の検出結果に基づき分離帯30が検出された場合には、制御装置7において車両1は追い越し車線を走行していると判断する。そして、制御装置7は自動消灯処理を実行し、右側ターンシグナル4を消灯する。そして、再び分離帯30の有無を判断する。このとき分離帯30が検出された場合には、制御装置7において、車両1は右折専用車線を走行していると判断される。次に、制御装置7は右側ターンシグナル4に点滅信号Soを出力する。これにより、ターンレバー8を再操作することなく右折専用車線において右側ターンシグナル4が再点滅される。
【選択図】図1
【解決手段】制御装置7は赤外線センサ3の検出結果に基づき分離帯30が検出された場合には、制御装置7において車両1は追い越し車線を走行していると判断する。そして、制御装置7は自動消灯処理を実行し、右側ターンシグナル4を消灯する。そして、再び分離帯30の有無を判断する。このとき分離帯30が検出された場合には、制御装置7において、車両1は右折専用車線を走行していると判断される。次に、制御装置7は右側ターンシグナル4に点滅信号Soを出力する。これにより、ターンレバー8を再操作することなく右折専用車線において右側ターンシグナル4が再点滅される。
【選択図】図1
Description
この発明は、車両に備えられる方向指示器の制御を行う方向指示器制御装置に関する。
車両には、右左折や進路変更の方向を周囲に示す方向指示器が備えられている。運転席のステアリングホイールの近傍に備えられるターンレバーの操作に応じて、方向指示器制御装置は方向指示器の点滅及び消灯の制御を行う。そして、右左折や進路変更の際、ステアリングホイールが回動操作された後の戻し操作が検出されると、方向指示器制御装置は車両の右左折もしくは進路変更が終了したとみなし、方向指示器を消灯させる制御を行う(例えば、特許文献1参照。)。
ところで、上記特許文献1に記載の方向指示器では、右左折専用車線に車線変更したときにも、ステアリングホイールの戻し操作により方向指示器制御装置は方向指示器を消灯させる制御を行う。このため、運転者は右左折専用車線において、ターンレバーを再度操作して方向指示器を再点滅させなければならなかった。
この発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、右左折専用車線においても、運転者がターンレバーを再操作することなく適切な方向指示器の点滅制御を行う方向指示器制御装置を提供することにある。
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について説明する。
請求項1に記載の発明は、操作部として設けられるターンレバーの操作に基づき方向指示器の点滅制御を行うとともに、車両の車線変更を検出する第1のセンサの検出結果に基づき車線変更が完了したと判断したときには方向指示器の点滅制御を解除する方向指示器制御装置において、右折専用車線もしくは左折専用車線への車線変更または走行車線への車線変更の何れであるかを検出する第2のセンサの検出結果に基づき右折専用車線または左折専用車線への車線変更であると判断されたときには、前記方向指示器を再点滅または継続して点滅させる制御を行うことをその要旨としている。
請求項1に記載の発明は、操作部として設けられるターンレバーの操作に基づき方向指示器の点滅制御を行うとともに、車両の車線変更を検出する第1のセンサの検出結果に基づき車線変更が完了したと判断したときには方向指示器の点滅制御を解除する方向指示器制御装置において、右折専用車線もしくは左折専用車線への車線変更または走行車線への車線変更の何れであるかを検出する第2のセンサの検出結果に基づき右折専用車線または左折専用車線への車線変更であると判断されたときには、前記方向指示器を再点滅または継続して点滅させる制御を行うことをその要旨としている。
同構成によれば、方向指示器制御装置は第1のセンサの検出結果に基づき車線変更が完了したと判断したときには、車線変更にあたってターンレバーの操作を介してされた方向指示器の点滅制御を解除する消灯制御を行う。このとき変更した車線が右折専用車線または左折専用車線であると第2のセンサによって検出された場合には、方向指示器制御装置は方向指示器を再点滅または継続して点滅させる制御を行う。これにより、右折専用車線または左折専用車線に車線変更した際に、運転者がターンレバーを再操作する必要がない。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の方向指示器制御装置において、前記第2のセンサとして赤外線を送受信することで分離帯または路縁部の有無を検出する赤外線センサを備え、前記赤外線センサによって車線変更前後に亘って前記分離帯または前記路縁部を検出した場合には、右折専用車線または左折専用車線への車線変更であると判断することをその要旨としている。
同構成によれば、赤外線センサは、赤外線の送受信を通して、車線を往復の方向別に分離する構造物である分離帯または路縁部の有無を検出する。そして、方向指示器制御装置は赤外線センサによって車線変更前後に亘って分離帯または路縁部を検出した場合には、右折専用車線または左折専用車線への車線変更であると判断する。この場合には、方向指示器が再点滅または継続して点滅するため、運転者がターンレバーを再操作する必要がない。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の方向指示器制御装置において、前記第2のセンサとして車両の減速を検出する減速検出センサを備え、車線変更後に前記第2のセンサによって車両の減速を検出した場合には、右折専用車線または左折専用車線への車線変更であると判断することをその要旨としている。
通常、右折専用車線または左折専用車線へ車線変更した後、右折または左折するにあたって車両は減速する。上記構成によれば、方向指示器制御装置は車線変更後に減速検出センサにより車両が減速したと検出された場合には、右折専用車線または左折専用車線への車線変更であると判断する。このように、判断された場合には、方向指示器が再点滅または継続して点滅するため、運転者がターンレバーを再操作する必要がない。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方向指示器制御装置において、さらに前記車両の走行道路において、右折専用車線または左折専用車線の有無を検出する走行道路検出手段を備え、前記走行道路検出手段により検出される走行道路によっては、車両が右折専用車線または左折専用車線へ車線変更したと判断されたときであっても、前記方向指示器を再点滅または継続して点滅させる制御を行わないことをその要旨としている。
車両の走行道路によっては右折専用車線または左折専用車線が存在しない場合がある。このような、走行道路であると走行道路検出手段が検出した場合には、第2のセンサによる検出結果が車両の右折専用車線または左折専用車線へ車線変更判断の条件を満たしている場合であれ、方向指示器制御装置は前記方向指示器を再点滅または継続して点滅させる制御を行わない。これにより、右折専用車線または左折専用車線が存在し得ない道路の走行中において、方向指示器制御装置による誤点滅制御を防止することができる。
本発明によれば、方向指示器制御装置において、右左折専用車線においても、運転者がターンレバーを再操作することなく適切な方向指示器の点滅制御を行うことができる。
以下、本発明の一実施形態について図1〜図6を参照して説明する。なお、本実施形態においては、車両は道路の左側車線を進行する左車線通行である。
図1に示されるように、車両1には、方向指示システムとして、方向指示ユニット2と、赤外線センサ3と、舵角センサ10と、減速検出センサ群16と、ETCシステム15とが備えられている。なお、舵角センサ10は第1のセンサに相当し、ETCシステム15は走行道路検出手段に相当する。方向指示ユニット2は、車両1の外部から視認できる位置に設けられる右側ターンシグナル4及び左側ターンシグナル5とで構成される方向指示器6と、運転者が方向指示の入力操作を行うターンレバー8と、同ターンレバー8の入力操作に基づいて方向指示器6の作動を制御する制御装置7とから構成されている。
図1に示されるように、車両1には、方向指示システムとして、方向指示ユニット2と、赤外線センサ3と、舵角センサ10と、減速検出センサ群16と、ETCシステム15とが備えられている。なお、舵角センサ10は第1のセンサに相当し、ETCシステム15は走行道路検出手段に相当する。方向指示ユニット2は、車両1の外部から視認できる位置に設けられる右側ターンシグナル4及び左側ターンシグナル5とで構成される方向指示器6と、運転者が方向指示の入力操作を行うターンレバー8と、同ターンレバー8の入力操作に基づいて方向指示器6の作動を制御する制御装置7とから構成されている。
図2に示されるように、右側ターンシグナル4は、車両1の右側に備えられた右側フロントターンシグナル4aと、右側サイドターンシグナル4bと、右側リアターンシグナル4cとの総称である。右側フロントターンシグナル4aは車両1のフロント右側に、右側サイドターンシグナル4bは右側面に、右側リアターンシグナル4cはリア右側に配置されている。同様に、左側ターンシグナル5は、車両1の左側に備えられた左側フロントターンシグナル5aと、左側サイドターンシグナル5bと、左側リアターンシグナル5cとの総称である。左側フロントターンシグナル5aは車両1のフロント左側に、左側サイドターンシグナル5bは左側面に、左側リアターンシグナル5cはリア右側に配置されている。図2は、右側ターンシグナル4及び左側ターンシグナル5を点滅させた状態を示している。右側ターンシグナル4及び左側ターンシグナル5は、それぞれ同じタイミングで点滅するようになっている。
図2の右円中に拡大して示されるように、運転席のステアリングコラム18の右側には、方向指示の入力操作を行う棒状のターンレバー8が突出して設けられている。同ターンレバー8は、図示しない基端部を中心に上下方向へ回動可能である。当該ターンレバー8には、自身に上下方向に外力が付与される間のみ変位し、同外力が解除されたときには中立位置に自動的に戻るモーメンタリ式が採用されている。同ターンレバー8は、下方向へ回動操作されると右側ターンシグナル4を、上方向へ回動操作されると左側ターンシグナル5を点滅させる入力信号Siの出力を開始する。図1に示すように、当該入力信号Siに応じて制御装置7は右側ターンシグナル4または左側ターンシグナル5を点滅させる点滅信号Soを出力する。この点滅信号Soにより、右側ターンシグナル4または左側ターンシグナル5は点滅する。
また、図2に示すように、車両1の左右側部にはそれぞれ2つ、計4つの赤外線センサ3a〜3dが設けられている。くわしくは、前側の赤外線センサ3a,3bは両サイドミラー17R,17Lに設置され、後側の赤外線センサ3c,3dは両後部ドアの後方に設けられている。右側の赤外線センサ3a,3cは、道路の中央部に存在し、車線を往復の方向別に分離する構造物である分離帯30の有無を検出する。分離帯30は、例えばブロック、ポール、植木、ガードレール、フェンス、縁石等で形成される。左側の赤外線センサ3b,3dは、車両1の左方に設けられて、分離帯30との間に主に車道を形成する例えばガードレール、フェンス、縁石等でなる路縁部31の有無を検出する。このように、車両1の両側部に赤外線センサ3a〜3dを設けることで、車両1の両側方全域に亘って分離帯30及び路縁部31の有無を検出することができる。
各赤外線センサ3は、図1に示されるように、その発信部27から赤外線Saが測定対象物である分離帯30もしくは路縁部31の方向に出力され、受信部28は分離帯30の壁面30aもしくは路縁部31の壁面31aに反射した赤外線Sbを受信する。制御装置7は赤外線Sbの入力の有無に基づき分離帯30または路縁部31の有無を検出する。この赤外線センサ3は駐車時等において、障害物との近接を検出する障害物センサとして使用される。
また、図2に示されるように、ステアリングホイール19はステアリングシャフト20によって回動操作可能に支持されている。当該ステアリングシャフト20にはステアリングホイール19の回転角度を検出する舵角センサ10が設けられている。さらに、車両1には、減速検出センサ群16として減速度を検出するGセンサ(加速度センサ)11、ブレーキ操作の有無を検出するブレーキセンサ12、及び車速を検出する車速センサ13が設けられる。前記赤外線センサ3a〜3d及び減速検出センサ群16によって検出される走行状況情報に基づき、制御装置7は車両1が走行車線または右左折専用車線の何れへの車線変更であるかを判断する。さらに、車両1には、無線通信を通じて高速道路等の料金を支払いが可能であるETC(Electronic Toll Collection)システム15が備えられ、制御装置7はETCシステム15による通信記録に基づき車両1が高速道路を走行しているか否かの判断をする。そして、制御装置7は赤外線センサ3、ターンレバー8、舵角センサ10、ETCシステム15、減速検出センサ群16からの出力に基づき方向指示器6の点灯制御を行う。
次に、制御装置7による方向指示器の点灯制御の処理手順について、図5のフローチャートを参照しつつ説明する。当該フローチャートは、制御装置7に内蔵される図示しないメモリ等に予め格納された方向指示器制御プログラムに従って実行される。
まず、制御装置7はETCシステム15に記憶されている通信記録に基づき車両1が高速道路または一般道路の何れを走行しているかの判断をする(ステップS101)。ETCシステム15による通信記録に基づき車両1が高速道路を走行していると判断した場合(ステップS101でYES)には、自動消灯処理を実行する(ステップS121a)。自動消灯処理とは車線変更及び右左折後に方向指示器6を自動消灯させるプログラムである。自動消灯処理については後で詳述する。自動消灯処理を実行することで、高速道路走行中に車線変更が完了した場合には、右側ターンシグナル4または左側ターンシグナル5が自動消灯する。そして、制御装置7は当該点灯制御処理を終了する。これにより、高速道路のように右左専用車線は存在しない道路において、後述する右左折専用車線への車線変更時に方向指示器6が自動点灯する等の処理がされることはない。
一方、一般道路を走行していると判断した場合(ステップS101でNO)には、制御装置7は赤外線センサ3a,3cの検出結果に基づき車両1の右方における分離帯30の有無を判断する(ステップS102)。分離帯30が検出されない場合(ステップS102でNO)には、制御装置7は、図3に示される走行車線33及び追い越し車線34の2車線からなる道路において、走行車線33を走行していると判断する(ステップS103)。ここで、左車線通行において追い越し車線34とは、複数ある車線のうち進行方向一番右の車線をいう。そして、制御装置7は自動消灯処理を実行し(ステップS121a)、制御装置7は当該点灯制御処理を終了する。
一方、分離帯30が検出された場合(ステップS102でYES)には、制御装置7において車両1は追い越し車線34を走行していると判断される(ステップS104)。そして、追い越し車線34から走行車線33もしくは右折専用車線35の何れへの車線変更であれ、制御装置7は自動消灯処理を実行する(ステップS121b)。すなわち、前述と同様に車線変更の完了後、制御装置7は右側ターンシグナル4または左側ターンシグナル5を消灯する。
そして、再び制御装置7は赤外線センサ3a,3cの検出結果に基づき分離帯30の有無を判断する(ステップS105)。ここで、図4に示されるように、交差点付近の追い越し車線34において、その右車線には右折する車両1が走行する右折専用車線35が形成される。当該右折専用車線35は分離帯30の一部を除去した形でなる。すなわち右折専用車線35においては右方に分離帯30が存在することになる。そのため分離帯30が検出された場合(ステップS105でYES)には、制御装置7において車両1は右折専用車線35を走行していると判断される(ステップS106)。次に、制御装置7は右側ターンシグナル4に点滅信号Soを出力する(ステップS107)。これにより、図4に示されるように、ターンレバー8を再操作することなく右折専用車線35において右側ターンシグナル4が再点滅する。また、その状態で自動消灯処理が実行されることで、右折専用車線35から右折が完了すると右側ターンシグナル4が自動消灯する(ステップS121c)。そして、制御装置7は当該点滅制御処理を終了する。ここで、例えばステップS105で示す分離帯30の検出中にターンレバー8の再操作がされて、すでに制御装置7から点滅信号Soが出力されている場合には、その点滅信号Soの出力は継続される。
また、前述のように車両1の右側面には、その前後に赤外線センサ3a,3cが設けられている。したがって、図3の二点鎖線で示した追い越し車線34を走行する車両1の右前側に右折専用車線35が形成されている場合、たとえ前側の赤外線センサ3aで分離帯30を検出できなくても、後側の赤外線センサ3cで分離帯30を検出できる。このように、複数個の赤外線センサ3a,3cを設けることで、分離帯30をより精度高く検出することができる。
一方、ステップS105において、分離帯30が検出されない場合(ステップS105でNO)であれ、車両1の減速検出センサ群16の検出結果が第1〜第3の条件を満たしたときには、右折専用車線35を走行していると判断される。第1の条件はブレーキセンサ12により検出されるブレーキ操作があること(108でYES)、第2の条件はGセンサ11により検出される減速度がしきい値以上であること(ステップS109でYES)、第3の条件は車速センサ13により検出される減速率がしきい値以上であること(ステップS110でYES)である。以上3つの条件が満たされた場合には、制御装置7は右折専用車線35を走行中であると判断する(ステップS106)。なお、上記両しきい値は実験等により適切な値に決定される。そして、前述同様に制御装置7は右側ターンシグナル4に点滅信号Soを出力して右側ターンシグナル4の再点滅をさせる(ステップS107)。その状態で自動消灯処理が実行されることで、右折専用車線35から右折が完了すると右ターンシグナルが自動消灯して、制御装置7は当該点滅制御処理を終了する(ステップS121c)。そして、これにより、たとえ分離帯30がない、例えば白線で右折専用車線35が形成されている場合であれ、制御装置7は右折専用車線35であると判断することができる。第1〜第3の条件の何れかひとつでも満たさない場合には、制御装置7は右折専用車線35でないと判断して、制御装置7は当該点滅制御処理を終了する(ステップS111)。
ところで、右折専用車線35と同様に走行車線33の左車線には路縁部31の一部が除去されることで左折専用車線が形成されることがある。この場合においても、上述とほぼ同様に図5に示されるフローチャートに従って点滅制御処理は実行される。この場合には、図5のフローチャートにかっこ書きで示されるように、ステップS102及びS105の分離帯30は路縁部31と、またステップS106及びS111における右折は左折と、さらにステップS104及びS103において追い越し車線は走行車線と、あるいは走行車線は追い越し車線と、それぞれ読み代えることで左折専用車線においても同様に点滅制御処理は実行される。なお、右折専用車線35または左折専用車線の判断は、左側の赤外線センサ3b,3dにより障害物(路縁部31)が検出される。これにより、左折専用車線に車線変更したときにも、ターンレバー8を再操作することなく左側ターンシグナル5が再点滅する。
次に、方向指示器6の自動消灯処理手順を図6に示されるフローチャートに従って説明する。当該処理はメインルーチンである図5のフローチャートに示される方向指示器制御処理手順中のサブルーチンとしてステップS121a〜S121cに処理が移行した際に実行される。また、図6のフローチャートは前記メモリに記憶された自動消灯プログラムに従い実行される。ここでは、図3に示されるように、走行車線33から追い越し車線34への車線変更時について説明する。
制御装置7は方向指示器6に点滅信号Soを出力中、すなわち右側ターンシグナル4が点滅中であるかを確認する(ステップS122)。点滅信号Soを出力中でない場合(ステップS122でNO)には、制御装置7にターンレバー8の操作に伴う入力信号Siの入力があるかを確認する(S123)。入力信号Siの入力がない場合(ステップS123でNO)には車線変更及び右左折は行われずに、直進走行を続けるものとして図5の点滅制御処理のステップ101へ処理を移行し、再び高速道路または一般道路の何れを走行しているかの判断をする。一方、ターンレバー8の操作に伴う入力信号Siの入力がある場合(ステップS123でYES)には、制御装置7は方向指示器6に点滅信号Soを出力する(ステップS124)。
これにより、図3に示されるように、車線変更または右左折するにあたって、方向指示器6が点滅する。同様に予め点滅信号Soを出力していた場合(ステップS122でYES)にも、車線変更または右左折するにあたって方向指示器6が点滅する。そして、運転者はステアリングホイール19を緩やかに所定角度だけ回動操作して車両1を車線変更または右左折させた後、同所定角度だけ戻し操作をする。
このとき、制御装置7は、舵角センサ10によって検出されたステアリングホイール19の戻し操作角度が予め設定される設定角度以上であるか否かの判断をする(ステップS125)。ステアリングホイール19の戻し操作角度が設定角度未満であるときには(ステップS125でNO)、車線変更または右左折の途中であるとしてステップS123へ処理を移行し、方向指示器6を点滅させた状態を維持する。ステアリングホイール19の戻し操作角度が設定角度以上となったときには、制御装置7は車線変更または右左折が完了したと判断する(ステップS126)。このときには、図3に示されるように、前記制御装置7は点滅信号Soを出力するのを停止することで右側ターンシグナル4または左側ターンシグナル5を消灯させる(ステップS127)。そして、制御装置7は処理をメインルーチンである図5の点滅制御処理に戻す。
以上、説明した実施形態によれば、以下の作用効果を奏することができる。
(1)制御装置7は分離帯30が検出された場合(ステップS102でYES)には、制御装置7において車両1は追い越し車線34を走行していると判断する(ステップS104)。そして、制御装置7は自動消灯処理(ステップS121b)を実行し、右側ターンシグナル4を消灯する。そして、再び制御装置7は赤外線センサ3a,3cの検出結果に基づき分離帯30の有無を判断する(ステップS105)。このとき分離帯30が検出された場合(ステップS105でYES)には、制御装置7において、車両1は右折専用車線35を走行していると判断される(ステップS106)。次に、制御装置7は右側ターンシグナル4に点滅信号Soを出力する(ステップS107)。したがって、運転者は右折専用車線35において、ターンレバー8を再操作することなく、右折専用車線35において右側ターンシグナル4が再点滅される。
(1)制御装置7は分離帯30が検出された場合(ステップS102でYES)には、制御装置7において車両1は追い越し車線34を走行していると判断する(ステップS104)。そして、制御装置7は自動消灯処理(ステップS121b)を実行し、右側ターンシグナル4を消灯する。そして、再び制御装置7は赤外線センサ3a,3cの検出結果に基づき分離帯30の有無を判断する(ステップS105)。このとき分離帯30が検出された場合(ステップS105でYES)には、制御装置7において、車両1は右折専用車線35を走行していると判断される(ステップS106)。次に、制御装置7は右側ターンシグナル4に点滅信号Soを出力する(ステップS107)。したがって、運転者は右折専用車線35において、ターンレバー8を再操作することなく、右折専用車線35において右側ターンシグナル4が再点滅される。
(2)障害物センサとして設けられる赤外線センサ3a〜3dは、赤外線の送受信を通して分離帯30または路縁部31の有無を検出する。制御装置7は赤外線センサ3a〜3dによって車線変更前後に亘って分離帯30または路縁部31を検出した場合には、右折専用車線35への車線変更であると判断する。また、当該赤外線センサ3a〜3dは、一般的に車両に設けられる駐車時等において障害物との近接を検出する障害物センサを使用している。このため、新たに車両1に赤外線センサ3a〜3dを設ける必要がない。さらに、分離帯30及び路縁部31に対してそれぞれ複数(本例では2つ)の赤外線センサを設置することで、より確実に分離帯30及び路縁部31を検出することができる。
(3)制御装置7はETCシステム15に記憶されている通信記録に基づき車両1が高速道路を走行していると判断した場合(ステップS101でYES)には、自動消灯処理のみを実行する(ステップS121a)。これにより、右折専用車線35であると判断がされる条件を満たしても、高速道路走行中においては、制御装置7は右側ターンシグナル4または左側ターンシグナル5を自動点滅させることはない。これにより、制御装置7による両ターンシグナル4,5の誤点滅制御を防止できる。
なお、上記実施形態は、これを適宜変更した以下の形態にて実施することができる。
・上記実施形態においては、障害物センサとして赤外線センサ3により分離帯30等を検出していた。しかし、分離帯30等を検出することができるものであれば、その他の光式のセンサもしくは電磁波式のセンサを採用してもよい。さらに、車外を監視するカメラを設けて分離帯30の有無を検出してもよい。
・上記実施形態においては、障害物センサとして赤外線センサ3により分離帯30等を検出していた。しかし、分離帯30等を検出することができるものであれば、その他の光式のセンサもしくは電磁波式のセンサを採用してもよい。さらに、車外を監視するカメラを設けて分離帯30の有無を検出してもよい。
・上記実施形態においては、制御装置7はETCシステム15による通信記録に基づき車両1が高速道路を走行している旨判定した場合には、右左折専用車線は存在しないとして、自動消灯処理のみを実行する。しかし、高速道路走行中に限らず、カーナビゲーションシステムからの走行道路情報に基づき右左折専用車線は存在しない区間を走行中と判断した場合に、自動消灯処理のみを実行するようにしてもよい。
・上記実施形態においては、車両1の両側部にそれぞれ2つ計4つの赤外線センサ3a〜3dが設けられている。しかし、当該赤外線センサ3によって、分離帯30及び路縁部31の有無を検出可能であれば、同赤外線センサ3の数及び設置箇所はこれに限定されない。また、赤外線センサ3を駐車用の障害物検出センサと別に設けてもよい。
・上記実施形態においては、ターンレバー8はモーメンタリ式としたが、これに限らず、ターンレバー8が上下方向に回動されて所定位置を越えると当該所定位置に固定されるステーショナリータイプを採用してもよい。この場合、制御装置7からの信号またはステアリングホイール19の戻し操作角度に基づき当該ターンレバー8の保持を解除し、中立位置に復帰させる保持機構等を設ける。
・上記実施形態においては、減速検出センサ群16としてGセンサ11、ブレーキセンサ12、及び車速センサ13が設けられている。しかし、車両1の減速が検出できれば、上記した3つのセンサ11,13,16全てを設ける必要はなく、例えば車速センサ13のみ、または車速センサ13及びGセンサ11等、組み合わせて設けることも可能である。
・上記実施形態においては、S108〜S110において、第1〜第3の条件が満たされた場合には、制御装置7は右折専用車線35を走行中であると判断する。しかし、第1〜第3の条件のうち、何れか1つまたは2つが満たされた場合には、制御装置7は右折専用車線35を走行中であると判断するとしてもよい。
・上記実施形態においては、赤外線センサ3及び減速検出センサ群16を設けて右折専用車線または左折専用車線への車線変更であるかの判断をしていた。しかし、赤外線センサ3及び減速検出センサ群16のどちらか一方のみを車両1に設けて右折専用車線または左折専用車線への車線変更であるかの判断をしてもよい。
1…車両、3…赤外線センサ(第2のセンサ)、4…右側ターンシグナル、5…左側ターンシグナル、6…方向指示器、8…ターンレバー(操作部)、10…舵角センサ、15…ETCシステム、16…減速検出センサ群(第2のセンサ)、30…分離帯、31…路縁部、33…走行車線、34…追い越し車線、35…右折専用車線。
Claims (4)
- 操作部として設けられるターンレバーの操作に基づき方向指示器の点滅制御を行うとともに、車両の車線変更を検出する第1のセンサの検出結果に基づき車線変更が完了したと判断したときには方向指示器の点滅制御を解除する方向指示器制御装置において、
右折専用車線もしくは左折専用車線への車線変更または走行車線への車線変更の何れであるかを検出する第2のセンサの検出結果に基づき右折専用車線または左折専用車線への車線変更であると判断されたときには、前記方向指示器を再点滅または継続して点滅させる制御を行う方向指示器制御装置。 - 請求項1に記載の方向指示器制御装置において、
前記第2のセンサとして赤外線を送受信することで分離帯または路縁部の有無を検出する赤外線センサを備え、
前記赤外線センサによって車線変更前後に亘って前記分離帯または前記路縁部を検出した場合には、右折専用車線または左折専用車線への車線変更であると判断する方向指示器制御装置。 - 請求項1または2に記載の方向指示器制御装置において、
前記第2のセンサとして車両の減速を検出する減速検出センサを備え、
車線変更後に前記第2のセンサによって車両の減速を検出した場合には、右折専用車線または左折専用車線への車線変更であると判断する方向指示器制御装置。 - 請求項1〜3のいずれか一項に記載の方向指示器制御装置において、
さらに前記車両の走行道路において、右折専用車線または左折専用車線の有無を検出する走行道路検出手段を備え、
前記走行道路検出手段により検出される走行道路によっては、車両が右折専用車線または左折専用車線へ車線変更したと判断されたときであっても、前記方向指示器を再点滅または継続して点滅させる制御を行わない方向指示器制御装置。
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