JP2010183065A - 半導体およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】SOI構造を有するCMOSトランジスタにおいて、CMOSトランジスタのチャネル領域に応力を印加する構造の製造方法の提供。
【解決手段】単結晶のシリコン基板11の表面に素子分離領域13Iにより画成されたnチャネルMOSトランジスタ10Aが形成された第1の素子領域13AとpチャネルMOSトランジスタ10Bが形成された第2の素子領域13Bとを含む単結晶シリコンの活性層13を形成し、シリコン基板と活性層との間に形成されたシリコン酸化膜を有し、シリコン酸化膜は第1の素子領域の下および第2の素子領域の下に連続して延在し、nチャネルMOSトランジスタのチャネル領域のシリコン酸化膜は最大の膜厚を有し、ゲート長方向に向かって膜厚を減少させ、pチャネルMOSトランジスタのチャネル領域のシリコン酸化膜は最小またはゼロの膜厚を有し、チャネル領域から、ゲート長方向に向かって膜厚を増大させることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は一般に半導体装置に係り、特に内部応力により動作速度を向上させた半導体装置、およびその製造方法に関する。
微細化技術の進歩により、今日ではゲート長が65nm以下、例えば45nmあるいは35nmの超微細化・超高速半導体装置の製造が可能となっている。近い将来には、ゲート長が25nmあるいは18nmの半導体装置の製造が可能になると考えられている。
このような超微細化・超高速半導体装置では、素子領域の面積が縮小されるため、半導体装置の動作速度がチャネル領域に印加される応力により大きく影響される。例えばnチャネルMOSトランジスタでは、チャネル領域に面内引張り応力を印加することにより、電子移動度が増大することが知られており、またpチャネルMOSトランジスタでは、チャネル領域に一軸性圧縮応力を印加することにより、ホール移動度が増大することが知られている。
特開2007−329379号公報 特開2007−88158号公報 特開2005−244021号公報 特許第2718767号公報 特開2008−4577公報
Tanabe, R., et al., J. Comput Electron (2007) 6:49-53, DOI10.1007/s10825-006-0050-5 Published online: 18 January 2007 Springer Science +Business Media, LLC 2007
このため従来、nチャネルMOSトランジスタではゲート電極に引張り応力膜を形成し、ゲート電極をチャネル領域に押しつけることで、チャネル領域を構成するSi結晶に面内引張り応力が印加されたのと等価な歪みを誘起し、またpチャネルMOSトランジスタではソース/ドレイン領域に格子定数の大きいSiGe混晶層をエピタキシャル成長し、チャネル領域を構成するSi結晶を基板面に対して垂直方向に引き延ばし、これによりチャネル領域に、チャネル方向に一軸性圧縮応力が印加されたのと等価な歪みを誘起する技術が提案されている。
しかし、このような従来の応力源を含む半導体装置は構造が複雑で、製造工程も複雑になり、製造費用が増加する問題を有している。また特にSiGe混晶をエピタキシャル成長させて応力源とする技術では、SiGe混晶とシリコン基板との界面に欠陥が形成されやすく、またGeの拡散を制御する必要があるなど、困難な問題を解決する必要がある。
一の側面によれば、半導体装置は、単結晶シリコンよりなるシリコン基板と、前記シリコン基板の表面に形成され、単結晶シリコンよりなり、素子分離領域により画成された第1の素子領域と第2の素子領域とを含む活性層と、前記シリコン基板と前記活性層との間に形成されたシリコン酸化膜と、前記第1の素子領域に形成されたnチャネルMOSトランジスタと、前記第2の素子領域に形成されたpチャネルMOSトランジスタと、を有し、前記シリコン酸化膜は、前記第1の素子領域の下、および前記第2の素子領域の下を延在し、前記シリコン酸化膜は前記第1の素子領域では、前記nチャネルMOSトランジスタのチャネル領域において最大の膜厚を有し、前記nチャネルMOSトランジスタのチャネル領域から、前記nチャネルMOSトランジスタのゲート長方向に向かって膜厚を連続的に減少させ、前記シリコン酸化膜は前記第2の素子領域では、前記pチャネルMOSトランジスタのチャネル領域において最小またはゼロの膜厚を有し、前記pチャネルMOSトランジスタのチャネル領域から、前記pチャネルMOSトランジスタのゲート長方向に向かって膜厚を連続的に増大させることを特徴とする。
他の側面によれば半導体装置の製造方法は、シリコン基板の表面に素子分離領域を、前記素子分離領域がnチャネルMOSトランジスタのための第1の素子領域とpチャネルMOSトランジスタのための第2の素子領域を画成するように形成する工程と、前記シリコン基板中、前記第1の素子領域において、酸素原子をイオン注入法により、前記素子分離領域の下端よりも深く導入する工程と、前記酸素原子を導入したシリコン基板を熱処理して前記酸素原子を拡散させ、前記シリコン基板中にシリコン酸化膜を、前記シリコン酸化膜が、前記素子分離領域よりも深い位置で少なくとも前記第1の素子領域の下、および前記第2の素子領域の下を延在するように、かつ前記シリコン酸化膜が、前記第1の素子領域では前記第1の素子領域中の第1の位置において最大の膜厚を有し、前記第1の位置から離間するにつれて膜厚を連続的に減少させるように、また前記第2の素子領域では前記第2の素子領域中の第2の位置において最小またはゼロの膜厚を有し、前記第2の位置から離間するにつれて膜厚を連続的に増大させるように形成する工程と、前記第1の素子領域において前記活性層上にnチャネルMOSトランジスタを、前記第1の位置に前記nチャネルMOSトランジスタのチャネル領域が位置するように、また前記nチャネルMOSトランジスタのソース領域とドレイン領域が、前記第1の位置に対して前記シリコン酸化膜の膜厚が減少する方向にそれぞれ配置されるように形成する工程と、前記第2の素子領域において前記活性層上にpチャネルMOSトランジスタを、前記第2の位置に前記pチャネルMOSトランジスタのチャネル領域が位置するように、また前記pチャネルMOSトランジスタのソース領域とドレイン領域が、前記第2の位置に対して前記シリコン酸化膜の膜厚が増大する方向にそれぞれ配置されるように形成する工程と、を含むことを特徴とする。
前記第1の素子領域の下および前記第2の素子領域の下に、前記シリコン酸化膜を延在するように形成し、またその際、前記シリコン酸化膜を、前記第1の素子領域では、前記nチャネルMOSトランジスタのチャネル領域において最大の膜厚を有し、前記nチャネルMOSトランジスタのチャネル領域から、前記nチャネルMOSトランジスタのゲート長方向に向かって膜厚を連続的に減少させるように、さらに前記第2の素子領域では、前記pチャネルMOSトランジスタのチャネル領域において最小またはゼロの膜厚を有し、前記pチャネルMOSトランジスタのチャネル領域から、前記pチャネルMOSトランジスタのゲート長方向に向かって膜厚を連続的に増大させるように形成することにより、前記活性層のうち、前記nチャネルMOSトランジスタのチャネル領域となる部分に強い引張り応力を、また前記pチャネルMOSトランジスタのチャネル領域となる部分に強い圧縮応力を印加することが可能となる。その結果、前記nチャネルMOSトランジスタのチャネル領域において電子の移動度が向上し、また前記pチャネルMOSトランジスタのチャネル領域においてホールの移動度が向上し、半導体装置の動作速度が、簡単な構成により向上する。またこのような半導体装置は、SOI構造を有しており、ゲート長をさらに縮小した場合であってもショートチャネル効果が抑制され、またリーク電流の低減や寄生容量の低減により、消費電力が低減され、動作速度がさらに向上する。
またシリコン基板の表面と裏面にMOSトランジスタを形成することにより、シリコン基板の面積利用効率を向上させることができる。
第1の実施形態による半導体装置の概略を示す図である。 図1の半導体装置の製造工程を示す図(その1)である。 図1の半導体装置の製造工程を示す図(その2)である。 図1の半導体装置の製造工程を示す図(その3)である。 図1の半導体装置の製造工程を示す図(その4)である。 図1の半導体装置の製造工程を示す図(その5)である。 図1の半導体装置の製造工程を示す図(その6)である。 図1の半導体装置の製造工程を示す図(その7)である。 図1の半導体装置の製造工程を示す図(その8)である。 図1の半導体装置の製造工程を示す図(その9)である。 図1の半導体装置の製造工程を示す図(その10)である。 図1の半導体装置の製造工程を示す図(その11)である。 図1の半導体装置の製造工程を示す図(その12)である。 図1の半導体装置の一部を拡大して示す図である。 シリコン酸化膜膜厚、およびnチャネルMOSトランジスタとpチャネルMOSトランジスタの間隔と、活性層中に形成される歪みとの関係を示す図である。 図1の半導体装置の一変形例を示す図である。 第2の実施形態による半導体装置の概略を示す図である。 図6の半導体装置を使った半導体集積回路の例を示す図である。 図6の半導体装置を使った半導体集積回路の別の例を示す図である。 図6の半導体装置より構成したCMOS回路の例を示す。 第2の実施形態による半導体装置の製造工程を示す図(その1)である。 第2の実施形態による半導体装置の製造工程を示す図(その2)である。 酸素イオンの注入量プロファイルの例を示す図である。 酸素イオンの注入量プロファイルの別の例を示す図である。 マスクを使った酸素イオンの注入の例を示す図である。 マスクを使った酸素イオンの注入の別の例を示す図である。 第2の実施形態で使われる保護リングを示す図である。
[第1の実施形態]
図1は、本発明の第1の実施形態による半導体装置10の概略的構成を示す断面図である。より詳細な構成は、後で図2A〜2Lを参照して行う製造方法の説明において説明する。
図1を参照するに、半導体装置10は、単結晶シリコンよりなるシリコン基板11と、前記シリコン基板11の表面に形成され、単結晶シリコンよりなり、素子分離領域13Iにより画成された第1の素子領域13Aと第2の素子領域13Bとを含むシリコン活性層13と、前記シリコン基板11と前記シリコン活性層13との間に形成されたシリコン酸化膜12と、前記第1の素子領域13Aに形成されたnチャネルMOSトランジスタ10Aと、前記第2の素子領域13Bに形成されたpチャネルMOSトランジスタ10Bと、を有し、前記シリコン酸化膜12は、少なくとも前記第1の素子領域13Aの全体および前記第2の素子領域13Bの下を連続して延在する。
前記シリコン酸化膜13は、前記第1の素子領域13Aでは、前記nチャネルMOSトランジスタ10Aのチャネル領域CHaにおいて最大の膜厚D1を有し、前記チャネル領域CHaから前記nチャネルMOSトランジスタ10Aのゲート長方向に向かって膜厚を連続的に減少させ、また前記シリコン酸化膜13は、前記第2の素子領域13Bでは、前記pチャネルMOSトランジスタのチャネル領域CHbにおいて最小またはゼロの膜厚D2を有し、前記チャネル領域CHbから、前記pチャネルMOSトランジスタのゲート長方向に向かって膜厚を連続的に増大させる。
このような構成によれば、前記nチャネルMOSトランジスタ10Aのチャネル領域CHaには、前記シリコン活性層13が前記シリコン酸化膜12の厚さがD1の厚膜部により押し上げられる結果、図1中に矢印で示す引張り応力が作用する。また前記pチャネルMOSトランジスタ10Bのチャネル領域CHbには、前記シリコン活性層13が前記シリコン酸化膜12の厚さがD2の薄膜部により引き下げられる結果、図1中に矢印で示す圧縮応力が作用する。
その結果、前記活性層13のチャネル領域CHaにおいてはSi結晶の対称性が変調を受け、等価な散乱状態の数が減少し、電子移動度が向上する。また前記活性層のチャネル領域CHbにおいてもSi結晶の対称性が変調され、その結果、重いホールと軽いホールの縮退が解け、ホール移動度が向上する。
なお図1においてシリコン活性層13に付した格子状パタ―ンは、前記シリコン活性層13の変形を、わかりやすく定性的に視覚化するためのものであり、実際にシリコン活性層13中にこのような構造が存在するという意味ではない。
以下、図2A〜2Jを参照しながら、前記半導体装置10の製造工程を説明する。
図2Aを参照するに、前記単結晶シリコン基板11の表面には、パッド酸化膜13aおよびSiNパターン13bをマスクに、前記素子分離領域13Iに対応して素子分離溝13Tが、例えば100nmの深さに形成され、次に図2Bの工程において前記素子分離溝13Tを高密度プラズマCVD法により堆積したシリコン酸化膜13oxにより埋め込む。
さらに図2Cの工程で余剰のシリコン酸化膜13oxを、前記SiNパターン13bをストッパとしたCMP(化学機械研磨)法により除去し、さらに前記SiNパターン13bを選択ウェットエッチングにより除去することにより、図2Dの構造を得る。
次に前記図2Dの工程において残留しているパッド酸化膜13aを、前記シリコン酸化膜13oxの突出部共々、CMP法およびウェットエッチングにより除去し、図2Eに示すように、前記シリコン基板11の表面に、前記素子領域13Aおよび13BがSTI(シャロートレンチアイソレーション)構造の素子分離領域13Iにより画成された構造が得られる。図2Eの工程までは前記シリコン基板11の表面は平坦であり、化学機械研磨法が適用可能である。
次に図2Fの工程において、前記シリコン基板11の表面に、前記素子領域13Aを露出するマスクパターンM1が、例えばCVD酸化膜あるいはSiN膜をパターニングすることにより形成され、前記パターンR1をマスクに、酸素原子をイオン注入法により、500℃〜600℃の基板温度において、例えば180keV程度の加速電圧下、例えば4×1017〜8×1017cm-2のドーズ量で導入することにより、前記素子領域13Aに酸素を含む領域12Aが、前記素子分離領域13Iの下端部よりも深い位置に形成される。
次に図2Gの工程において前記マスクパターンM1が除去され、さらに前記シリコン基板11の表面に、前記素子領域13Bを露出するマスクパターンM2が、同様に例えばCVD酸化膜あるいはSiN膜をパターニングすることにより形成され、前記パターンR2をマスクに、酸素原子をイオン注入法により、500℃〜600℃の基板温度において、例えばより低い150keV程度の加速電圧下、例えばより低い1×1017〜4×1017cm-2のドーズ量で導入することにより、前記素子領域13Bに酸素を含む領域12Bが、前記素子分離領域13Iの下端部よりも深い位置に形成される。
さらに図2Hに示すように前記マスクパターンM2を除去した後、前記図2Hの構造を、30〜60%の酸素を含むアルゴンガス雰囲気中、1300℃を超える温度で熱処理し、前記酸素原子を前記領域12Aおよび12Bにおいて拡散させる。このような熱処理の結果、前記シリコン基板11中には、前記酸素原子導入領域12Aおよび12Bが連続し、かつ導入された酸素原子がシリコン基板11中のSi原子と結合し、図2Iに示すように、連続的なシリコン酸化膜12が形成される。また前記シリコン酸化膜12の上には当初のシリコン基板11の一部であった単結晶シリコン層13が活性層として、略一定の膜厚で形成される。また図2Iの構造では、前記素子分離領域13Iの下端部が前記シリコン酸化膜12に連続しているのがわかる。
このような構造では、前記素子領域13Aにおいては前記単結晶シリコン層13が押し上げられて引き延ばされ、矢印に示すように引張り応力を受け、一方前記素子領域13Bでは前記単結晶シリコン層13が引き下げられて圧縮され、矢印に示すように圧縮応力を受ける。
そこで本実施形態では、このようにして前記シリコン酸化膜12の上に形成された単結晶シリコン膜13を活性層として使い、この活性層中に所望のnチャネルMOSトランジスタおよびpチャネルMOSトランジスタを形成する。
より具体的には、図2Jに示すように前記単結晶シリコン層13のうち、前記素子領域13Aの凸状頂部に前記nチャネルMOSトランジスタ10Aのゲート電極15Aを、例えば厚さが約1nmの熱酸化膜よりなるゲート絶縁膜14Aを介して形成し、また前記素子領域13Bの凹部底に、同様な熱酸化膜よりなるゲート絶縁膜14Bを介して前記pチャネルMOSトランジスタ10Bのゲート電極15Bを形成する。
さらに図2Jの工程では、前記素子領域13Bをレジストパターンによりマスクした状態で、前記素子領域13Aにおいて前記ゲート電極15Aを自己整合マスクとして使い、例えばリン(P)やヒ素(As)などのn型不純物をイオン注入により前記単結晶シリコン層13に導入し、前記ゲート電極15Aに対してゲート長方向外側に、n型ソースエクステンション領域13Senおよびn型ドレインエクステンション領域13Denを形成する。また図2Jの工程では、前記素子領域13Aをレジストパターンによりマスクした状態で、前記素子領域13Bにおいて前記ゲート電極15Bを自己整合マスクとして使い、例えばホウ素(B)などのp型不純物をイオン注入により前記単結晶シリコン層13に導入し、前記ゲート電極15Bに対してゲート長方向外側に、p型ソースエクステンション領域13Sepおよびp型ドレインエクステンション領域13Depを形成する。これにより、前記素子領域13Aにおいては前記単結晶シリコン層13中、前記ゲート電極15Aの直下に前記チャネル領域CHaが形成され、また前記素子領域13Bにおいては、前記単結晶シリコン層13中、前記ゲート電極15Bの直下に前記チャネル領域CHbが形成される。
さらに図2Kの工程において前記ゲート電極15A,15Bの側壁面に側壁絶縁膜SWを形成し、前記素子領域13Bをレジストパターンで保護した状態で前記ゲート電極15Aおよび前記側壁絶縁膜SWをマスクに、PやAsなどのn型不純物元素を前記単結晶シリコン層13中、前記素子領域13Aにイオン注入することにより、前記単結晶シリコン層13中、前記nチャネルMOSトランジスタ10Aのチャネル領域CHaから見て前記側壁絶縁膜SWのさらに外側に、n+型のソース領域13SNおよびn+型のドレイン領域13DNが形成される。また前記図2Kの工程においては、前記素子領域13Aをレジストパターンで保護した状態で前記ゲート電極15Bおよび前記側壁絶縁膜SWをマスクに、Bなどのp型不純物元素を前記単結晶シリコン層13中、前記素子領域13Bにイオン注入することにより、前記単結晶シリコン層13中、前記nチャネルMOSトランジスタ10Bのチャネル領域CHbから見て前記側壁絶縁膜SWのさらに外側に、p+型のドレイン領域13SPおよびp+型のドレイン領域13DPが形成される。また前記ゲート電極15A,15Bとしてポリシリコンを使う場合には、図2Kの工程において前記ゲート電極15Aが、前記ソース領域15SNおよびドレイン領域15DNと同時にn+型にドープされ、また前記ゲート電極15Bが、前記ソース領域15SPおよびドレイン領域15DPと同時にp+型にドープされる。
さらに図2Lの工程において、前記図2Kの構造上に有機あるいは無機の低誘電率平坦化膜16を例えば塗布法により形成し、さらに前記平坦化膜16中に前記ソース領域13SP,ドレイン領域13DP,ソース領域13SN,ドレイン領域13DNにそれぞれコンタクトするビアプラグ16A〜16Fを形成することで、概要を前記図1で説明した、所望の半導体装置10が形成される。
なお図1あるいは図2Lの半導体装置10において、前記ゲート絶縁膜14A,14Bは熱酸化膜に限定されるものではなく、図3の拡大図に示すように、膜厚が1nm以下の界面酸化膜14a上にHfO2やLa23などの高誘電体材料膜(いわゆるhigh−K膜)14bを2〜3nmの膜厚で形成したものであってもよい。また前記ゲート絶縁膜14A,14Bとしては、前記界面酸化膜上に、HfやLaのアルミネート膜を1〜1.5nmの膜厚で形成し、その上にHfO2膜やLa23膜を1〜1.5nmの膜厚で形成したものであってもよい。なお図3はnチャネルMOSトランジスタ10Aの構成のみを示しているが、pチャネルMOSトランジスタも同様な構成とすることができる。ただし図3の構成において前記単結晶シリコン層13は、図示の都合上示していないが、その下のシリコン基板11上において、前記シリコン酸化膜12共々、図1あるいは図2Lに示すように湾曲しており、その結果、前記単結晶シリコン層13中には前記チャネル領域CHaに図3中に矢印で示すように引張り応力が形成されている。また前記図3には、ソース領域13SN,ドレイン領域13DNおよびゲート電極15A上に形成されたシリサイド層17が示されている。
図4は、図5に示すように前記単結晶シリコン層13の膜厚yが10nmで、前記シリコン酸化膜12の、前記pチャネルMOSトランジスタ10Bのチャネル領域CHb中央部直下における膜厚D2がゼロ、すなわちD2=0nmである場合についての、前記nチャネルMOSトランジスタ10Aのチャネル領域CHaに誘起される引張り歪みの大きさεを、前記nチャネルMOSトランジスタ10Aと前記pチャネルMOSトランジスタ10Bとの間の距離L、より正確には前記ゲート電極15Aと15Bとの間の間隔Lと、前記シリコン酸化膜12の、前記nチャネルMOSトランジスタ10Aのチャネル領域CHaにおける膜厚d(=D1)との関係をシミュレーションにより求めた結果を示す。なお図5は、前記図1の半導体装置の一変形例を示す図であり、前記シリコン酸化膜12が、前記pチャネルMOSトランジスタのチャネル領域CHbのうち、ゲート長方向の略中央部において消失している。
図4を参照するに、このような構造では、チャネル領域CHa最上部におけるゲート長方向への引張歪みεは、前記シリコン酸化膜12の膜厚をdとして、近似的にε=y/dで表される。
一方、前記nチャネルMOSトランジスタ10Aのチャネル領域CHa直下の歪みεは、隣接するpチャネルMOSトランジスタとの間の間隔ないしピッチLにも関係しており、前記間隔Lを使って、ε=C・d/pと表現される。ただしここでCは比例定数である。
そこで、例えば前記単結晶シリコン層13の膜厚が10nmで、また前記間隔Lが100nmである場合、2%の歪みε(ε=0.02)を得ようとすると、前記nチャネルMOSトランジスタにおいて、前記チャネル領域CHa直下での前記シリコン酸化膜12の膜厚D1を約250nmとすればよいことがわかる。また同様に、前記単結晶シリコン層13の膜厚が10nmで、また前記間隔Lが100nmである場合、1%の歪みε(ε=0.01)を得ようとすると、前記nチャネルMOSトランジスタにおいて、前記チャネル領域CHa直下での前記シリコン酸化膜12の膜厚D1を約125nmとすればよいことがわかる。
シリコン層中における歪みと電子移動度の関係は、例えば非特許文献1より公知であり、例えばnチャネルMOSトランジスタ10Aにおいて前記チャネル領域CHaに2%の歪みを誘起した場合、電子移動度は1.4倍程度、またpチャネルMOSトランジスタ10Bにおいて前記チャネル領域CHbに2%の歪みを誘起した場合、ホール移動度は約2倍増大することがわかっている。
このように、本実施形態によれば、前記第1の素子領域13Aの全体および前記第2の素子領域13Bの下に前記シリコン酸化膜12を連続して延在するように形成し、またその際、前記シリコン酸化膜12を、前記第1の素子領域13Aでは、前記nチャネルMOSトランジスタのチャネル領域CHaにおいて例えば250nmの最大膜厚D1を有し、前記nチャネルMOSトランジスタのチャネル領域CHaから、前記nチャネルMOSトランジスタのゲート長方向に向かって膜厚を連続的に減少させるように形成し、さらに前記第2の素子領域13Bでは、前記pチャネルMOSトランジスタのチャネル領域CHbにおいて最小またはゼロの膜厚D2を有し、前記pチャネルMOSトランジスタのチャネル領域CHbから、前記pチャネルMOSトランジスタのゲート長方向に向かって膜厚を連続的に増大させるように形成することにより、前記単結晶シリコン層13よりなる活性層のうち、前記nチャネルMOSトランジスタのチャネル領域CHaとなる部分に、例えば1〜2%の強い引張り応力を、また前記pチャネルMOSトランジスタのチャネル領域CHbとなる部分に、同様に例えば1〜2%の強い圧縮応力を印加することが可能となる。その結果、前記nチャネルMOSトランジスタ10Aのチャネル領域CHaにおいて電子の移動度が向上し、また前記pチャネルMOSトランジスタ10Bのチャネル領域CHbにおいてホールの移動度が向上し、半導体装置の動作速度が、簡単な構成により向上する。
さらに、かかる構成の半導体装置10は、いわゆるSOI(silicon-on-insulator)構成を有しているため、ゲート長を縮小してもショートチャネル効果の発生が抑制され、またリーク電流が低減され、さらのソース/ドレイン領域の接合容量が低減するなど、半導体装置の動作速度を向上する上で有用な様々な効果が、付随的に得られる。
本発明では、図2Fおよび図2Gの工程においてマスクプロセスと酸素イオンの注入プロセスが必要であるが、従来の応力源を有する半導体装置のように、nチャネルMOSトランジスタのゲート電極には引張応力膜を、pチャネルMOSトランジスタのゲート電極のは圧縮応力膜を、分けて形成したり、pチャネルMOSトランジスタのソース/ドレイン領域に溝部を形成し、これをSiGeエピタキシャル層で埋め込んだりする余計なプロセスを省略でき、簡単な構成および製造工程により、非常に高性能の、高速動作に適した半導体装置を製造することが可能となる。本発明は、SOI構造を有していることから、将来さらにゲート長が縮小された場合にも有効な技術である。また本実施形態による半導体装置を使うことにより、SOI構造の採用および応力印加により動作速度が向上し、またSOI構造の採用により消費電力が低減されたCMOS素子を製造することが可能となる。
[第2の実施形態]
図6は、第2の実施形態による半導体装置20の構成を示す断面図である。ただし図中、先に説明した部分に対応する部分には同一の参照符号を付し、説明を省略する。
図6を参照するに、本実施形態では前記シリコン基板11の第1の主面11Topの直下に前記シリコン酸化膜12に対応するシリコン酸化膜12Topが酸素イオンのイオン注入により形成され、その結果、先の実施形態と同様に、前記シリコン基板11中、前記シリコン酸化膜12Top直上において凸形状に湾曲したシリコン活性層13Topが形成される。前記活性層層13Top中には、前記凸形状部に対応して、図6中に矢印で示すように引張応力が誘起される。
そこで前記シリコン活性層13Top上に、n型ゲート電極15Aとn型ソースエクステンション領域およびドレインエクステンション15Sen,15Denと、n+型ソース領域およびドレイン領域15SN,15DNと、を形成することにより、チャネル領域13CHaに引張応力を有するnチャネルMOSトランジスタ10Aを形成することができる。
また図6の実施形態では、前記シリコン基板11の前記第1の主面に対向する第2の主面11Bottomの直下に、前記シリコン酸化膜12に対応するシリコン酸化膜12Bottomが酸素イオンのイオン注入により形成され、その結果、前記シリコン基板11中、前記シリコン酸化膜12Bottom直上において凹形状に湾曲したシリコン活性層13Bottomが形成される。前記シリコン活性層13Bottom中には、前記凹形状部に対応して、図6中に矢印で示すように圧縮応力が誘起される。
そこで前記シリコン活性層13Bottom上に、p型ゲート電極15Bとp型ソースエクステンション領域およびドレインエクステンション15Sep,15Depと、p+型ソース領域およびドレイン領域15SP,15DPと、を形成することにより、チャネル領域13CHbに圧縮応力を有するpチャネルMOSトランジスタ10Bを形成することができる。
なお図6の例では、図7Aに概略的に示すように前記シリコン酸化膜12Top,12Bottomは、前記シリコン基板11中において互い違いに形成されているが、図7Bに示すように、第1の主面11Topにおけるシリコン酸化膜12Topが、前記第2の主面11Bottomにおけるシリコン酸化膜12Bottomに対応するように形成することも可能である。ここで図7A,7Bは、本実施形態の半導体装置により構成される半導体集積回路の構成例を示している。
図7Aの構成では、前記第1の主面11Top上のnチャネルMOSトランジスタに対応して、前記第2の主面11Bottom上にpチャネルMOSトランジスタが形成され、前記第1の主面11Top上のpチャネルMOSトランジスタに対応して、前記第2の主面11Bottom上にnチャネルMOSトランジスタが形成される。
一方図7Bの構成では、前記第1の主面11Top上のnチャネルMOSトランジスタに対応して、前記第2の主面11Bottom上にもnチャネルMOSトランジスタが形成され、前記第1の主面11Top上のpチャネルMOSトランジスタに対応して、前記第2の主面11Bottom上にもpチャネルMOSトランジスタが形成される。なお図7A,7Bにおいて、各トランジスタの詳細は図示していない。
特に図7Aの構成では、図8に示すように、前記シリコン基板11中を貫通し、nチャネルMOSトランジスタ10Aのドレイン領域13DNとpチャネルMOSトランジスタ10Bのドレイン領域13DPを接続するビアプラグ11Vを形成することにより、CMOS素子を通常のCMOS素子の半分の面積で構築することが可能となる。たたし図8の実施例では、前記主面11Top上に層間絶縁膜16Topが、また主面11Bottom上に層間絶縁膜16Bottomが形成されており、前記層間絶縁膜16Top中には、前記n型ソース領域13SNにコンタクトしてビアプラグ11Vが形成され、また前記層間絶縁膜16Bottom中には、前記p型ソース領域13SPにコンタクトしてビアプラグ11Vが形成されている。
このように本実施形態によれば、シリコン基板11の表面、すなわち第1の主面11Topと裏面、すなわち第2の主面11Bottomに、それぞれのMOSトランジスタを形成することにより、シリコン基板11の面積利用効率を向上させることができる。
以下、図6の半導体装置20の製造工程を、図9Aおよび図9Bを参照しながら説明する。
図9Aを参照するに、前記シリコン基板11の第1の主面11Topに酸素イオンをイオン注入により、例えば先に図2Fで説明した条件下で導入し、さらにこれを例えば1300℃の温度で熱処理することにより、前記シリコン酸化膜12Topが、酸素イオン注入領域の一端Aから他端Bまでの範囲で形成される。またこれに伴い、前記シリコン基板11の表側、すなわち第1の主面11Topの側には、前記シリコン酸化膜12Topの上に、引張応力を有するシリコン活性層13Topが形成される。
次に図9Bの工程において前記シリコン基板11の第1の主面11Bottomに酸素イオンをイオン注入により、図9Aと同様な条件下で導入し、さらにこれを例えば1300℃の温度で熱処理することにより、前記シリコン酸化膜12Bottomが、酸素イオン注入領域の一端Aから他端Bまでの範囲で形成される。またこれに伴い、前記シリコン基板11の裏側側、すなわち第2の主面11Bottomの側には、前記シリコン酸化膜12Bottomの下に、圧縮応力を有するシリコン活性層13Bottomが形成される。
さらにこのようにして形成されたシリコン層13Topおよび13Bottom上にnチャネルMOSトランジスタおよびpチャネルMOSトランジスタをそれぞれ、先に図2L〜図2Jで説明したように形成することにより、図6の構成が得られる。
ここで図9Aのイオン注入は、前記シリコン基板11上、前記酸素イオン注入領域の一端Aから他端Bまで、図10Aに示す注入量プロファイルに従って行うのが好ましく、また図9Bのイオン注入は図10Bに示す注入量プロファイルに従って行うのが好ましい。
例えば図10Aの注入量プロファイルは、図9Aのイオン注入工程の際、図11(A)〜(C)に示すように、前記シリコン基板11の第1の主面11Top上に形成されるイオン注入マスクをレジストパターンR1からレジストパターンR3へと順次変更し、レジスト開口部の大きさをRw1〜Rw3と順次縮小させることにより、実現することができる。
同様に図10Bの注入量プロファイルは、図9Bのイオン注入工程の際、図12(A)〜(C)に示すように、前記シリコン基板11の第2の主面11Bottom上に形成されるイオン注入マスクの大きさを、レジストパターンR4〜R6へと順次縮小させることにより、実現することができる。なお図11,12において、レジストパターンを変更する順序は図示のものに限定されるものではない。また図11,12のマスクプロセスは、先の図2Fおよび図2Gのイオン注入工程においても有効である。
なお本実施形態において、図13(A),(B)に示すように、前記シリコン基板11に対応するシリコンウェハWの主面11Bottomに、表面に熱酸化膜Woを形成されたシリコンよりなるリング状部材Wを拡散接合などにより接合し、裏面、すなわち第2の主面11Bottomに形成される半導体装置を保護するのが望ましい。このような保護リングは、図9Aの工程よりも前に装着しておくのが望ましい。
以上、本発明を好ましい実施形態について説明したが、本発明はかかる特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した要旨内において様々な変形・変更が可能である。
(付記1)
単結晶シリコンよりなり、第1の主面と、前記第1の主面に対向する第2の主面を有するシリコン基板と、
前記第1の主面に形成され、単結晶シリコンよりなり、前記第1の主面上の第1の素子分離領域により画成された第1の素子領域と第2の素子領域とを含む第1の活性層と、
前記シリコン基板と前記第1の活性層との間に形成された第1のシリコン酸化膜と、
前記第1の素子領域に形成された第1のnチャネルMOSトランジスタと、
前記第2の素子領域に形成された第1のpチャネルMOSトランジスタと、
を有し、
前記第1のシリコン酸化膜は、前記第1の素子領域の下、および前記第2の素子領域の下を延在し、
前記第1のシリコン酸化膜は前記第1の素子領域では、前記第1のnチャネルMOSトランジスタのチャネル領域において最大の膜厚を有し、前記第1のnチャネルMOSトランジスタのチャネル領域から、前記第1のnチャネルMOSトランジスタのゲート長方向に向かって膜厚を連続的に減少させ、
前記第1のシリコン酸化膜は前記第2の素子領域では、前記第1のpチャネルMOSトランジスタのチャネル領域において最小またはゼロの膜厚を有し、前記第1のpチャネルMOSトランジスタのチャネル領域から、前記第1のpチャネルMOSトランジスタのゲート長方向に向かって膜厚を連続的に増大させることを特徴とする半導体装置。
(付記2)
前記第1のシリコン酸化膜は、前記第2の素子領域において、前記第1のpチャネルMOSトランジスタのチャネル領域の下を連続して延在することを特徴とする付記1記載の半導体装置。
(付記3)
前記第1のシリコン酸化膜は、前記第2の素子領域中、前記第1のpチャネルMOSトランジスタのチャネル領域のうち、ゲート長方向上の中央部において消失していることを特徴とする付記1記載の半導体装置。
(付記4)
前記第1の素子分離領域は、前記第1の活性層中に形成された第1の素子分離溝と、前記第1の素子分離溝を充填する第1の素子分離酸化膜とを含み、前記第1の素子分離酸化膜は前記第1のシリコン酸化膜に連続することを特徴とする付記1〜3のうち、いずれか一項記載の半導体装置。
(付記5)
さらに前記第2の主面に形成され、単結晶シリコンよりなり、前記第2の主面上の第2の素子分離領域により画成された第3の素子領域と第4の素子領域とを含む第2の活性層と、
前記シリコン基板と前記第2の活性層との間に形成された第2のシリコン酸化膜と、
前記第3の素子領域に形成された第2のnチャネルMOSトランジスタと、
前記第4の素子領域に形成された第2のpチャネルMOSトランジスタと、
を有し、
前記第2のシリコン酸化膜は、前記第3の素子領域の下、および前記第4の素子領域の下を延在し、
前記第2のシリコン酸化膜は前記第3の素子領域では、前記第2のnチャネルMOSトランジスタのチャネル領域において最大の膜厚を有し、前記第2のnチャネルMOSトランジスタのチャネル領域から、前記第2のnチャネルMOSトランジスタのゲート長方向に向かって膜厚を連続的に減少させ、
前記第2のシリコン酸化膜は前記第4の素子領域では、前記第2のpチャネルMOSトランジスタのチャネル領域において最小またはゼロの膜厚を有し、前記第2のpチャネルMOSトランジスタのチャネル領域から、前記第2のpチャネルMOSトランジスタのゲート長方向に向かって膜厚を連続的に増大させることを特徴とする請求項1〜4のうち、いずれか一項記載の半導体装置。
(付記6)
前記第2のpチャネルMOSトランジスタは、前記第1のnチャネルMOSトランジスタの直下に形成され、前記第2のnチャネルMOSトランジスタは、前記第1のpチャネルMOSトランジスタの直下に形成されることを特徴とする付記5記載の半導体装置。
(付記7)
前記第1のnチャネルMOSトランジスタとその直下の第2のpチャネルMOSトランジスタとは、前記シリコン基板中を延在するビアプラグにより電気的に接続され、CMOS回路を構成することを特徴とする付記6記載の半導体装置。
(付記8)
シリコン基板の表面に素子分離領域を、前記素子分離領域がnチャネルMOSトランジスタのための第1の素子領域とpチャネルMOSトランジスタのための第2の素子領域を画成するように形成する工程と、
前記シリコン基板中、前記第1の素子領域において、酸素原子をイオン注入法により、前記素子分離領域の下端よりも深く導入する工程と、
前記酸素原子を導入したシリコン基板を熱処理して前記酸素原子を拡散させ、前記シリコン基板中にシリコン酸化膜を、前記シリコン酸化膜が前記素子分離領域よりも深い位置で、前記第1の素子領域の下、および前記第2の素子領域の下を延在するように、かつ前記シリコン酸化膜が、前記第1の素子領域では前記第1の素子領域中の第1の位置において最大の膜厚を有し、前記第1の位置から離間するにつれて膜厚を連続的に減少させるように、また前記第2の素子領域では前記第2の素子領域中の第2の位置において最小またはゼロの膜厚を有し、前記第2の位置から離間するにつれて膜厚を連続的に増大させるように形成する工程と、
前記第1の素子領域において前記活性層上にnチャネルMOSトランジスタを、前記第1の位置に前記nチャネルMOSトランジスタのチャネル領域が位置するように、また前記nチャネルMOSトランジスタのソース領域とドレイン領域が、前記第1の位置に対して前記シリコン酸化膜の膜厚が減少する方向にそれぞれ配置されるように形成する工程と、
前記第2の素子領域において前記活性層上にpチャネルMOSトランジスタを、前記第2の位置に前記pチャネルMOSトランジスタのチャネル領域が位置するように、また前記pチャネルMOSトランジスタのソース領域とドレイン領域が、前記第2の位置に対して前記シリコン酸化膜の膜厚が増大する方向にそれぞれ配置されるように形成する工程と、
を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
(付記9)
前記熱処理工程は、酸素を含む雰囲気中、前記シリコン基板を、1300℃を超える温度で実行されることを特徴とする付記8記載の半導体装置の製造方法。
10,20 半導体装置
10A nチャネルMOSトランジスタ
10B pチャネルMOSトランジスタ
11 シリコン基板
11Top 第1の主面
11Bottom 第2の主面
12,12Top,12Bottom シリコン酸化膜
12A,12B 酸素注入領域
13,13Top,13Bottom 単結晶シリコン層
13A nチャネルMOSトランジスタの素子領域
13B pチャネルMOSトランジスタの素子領域
13I 素子分離領域
13T 素子分離溝
13Sep p型ソースエクステンション領域
13Dep p型ドレインエクステンション領域
13Sen n型ソースエクステンション領域
13Den n型ドレインエクステンション領域
13SP p型ソース領域
13DP p型ドレイン領域
13SN n型ソース領域
13DN n型ドレイン領域
13a パッド酸化膜
13b SiN膜
13ox シリコン酸化膜
14A,14B ゲート絶縁膜
15A,15B ゲート電極
16 低誘電率平坦化膜
16A〜16F コンタクトプラグ
17 シリサイド領域
CHa,CHb チャネル領域
R1〜R6 レジストパターン
Rw1〜Rw3 レジスト窓

Claims (7)

  1. 単結晶シリコンよりなり、第1の主面と、前記第1の主面に対向する第2の主面を有するシリコン基板と、
    前記第1の主面に形成され、単結晶シリコンよりなり、前記第1の主面上の第1の素子分離領域により画成された第1の素子領域と第2の素子領域とを含む第1の活性層と、
    前記シリコン基板と前記第1の活性層との間に形成された第1のシリコン酸化膜と、
    前記第1の素子領域に形成された第1のnチャネルMOSトランジスタと、
    前記第2の素子領域に形成された第1のpチャネルMOSトランジスタと、
    を有し、
    前記第1のシリコン酸化膜は、前記第1の素子領域の下、および前記第2の素子領域の下を延在し、
    前記第1のシリコン酸化膜は前記第1の素子領域では、前記第1のnチャネルMOSトランジスタのチャネル領域において最大の膜厚を有し、前記第1のnチャネルMOSトランジスタのチャネル領域から、前記第1のnチャネルMOSトランジスタのゲート長方向に向かって膜厚を連続的に減少させ、
    前記第1のシリコン酸化膜は前記第2の素子領域では、前記第1のpチャネルMOSトランジスタのチャネル領域において最小またはゼロの膜厚を有し、前記第1のpチャネルMOSトランジスタのチャネル領域から、前記第1のpチャネルMOSトランジスタのゲート長方向に向かって膜厚を連続的に増大させることを特徴とする半導体装置。
  2. 前記第1の素子分離領域は、前記第1の活性層中に形成された第1の素子分離溝と、前記第1の素子分離溝を充填する第1の素子分離酸化膜とを含み、前記第1の素子分離酸化膜は前記第1のシリコン酸化膜に連続することを特徴とする請求項1記載の半導体装置。
  3. さらに前記第2の主面に形成され、単結晶シリコンよりなり、前記第2の主面上の第2の素子分離領域により画成された第3の素子領域と第4の素子領域とを含む第2の活性層と、
    前記シリコン基板と前記第2の活性層との間に形成された第2のシリコン酸化膜と、
    前記第3の素子領域に形成された第2のnチャネルMOSトランジスタと、
    前記第4の素子領域に形成された第2のpチャネルMOSトランジスタと、
    を有し、
    前記第2のシリコン酸化膜は、前記第3の素子領域の下、および前記第4の素子領域の下を延在し、
    前記第2のシリコン酸化膜は前記第3の素子領域では、前記第2のnチャネルMOSトランジスタのチャネル領域において最大の膜厚を有し、前記第2のnチャネルMOSトランジスタのチャネル領域から、前記第2のnチャネルMOSトランジスタのゲート長方向に向かって膜厚を連続的に減少させ、
    前記第2のシリコン酸化膜は前記第4の素子領域では、前記第2のpチャネルMOSトランジスタのチャネル領域において最小またはゼロの膜厚を有し、前記第2のpチャネルMOSトランジスタのチャネル領域から、前記第2のpチャネルMOSトランジスタのゲート長方向に向かって膜厚を連続的に増大させることを特徴とする請求項1または2記載の半導体装置。
  4. 前記第2のpチャネルMOSトランジスタは、前記第1のnチャネルMOSトランジスタの直下に形成され、前記第2のnチャネルMOSトランジスタは、前記第1のpチャネルMOSトランジスタの直下に形成されることを特徴とする請求項3記載の半導体装置。
  5. 前記第1のnチャネルMOSトランジスタとその直下の第2のpチャネルMOSトランジスタとは、前記シリコン基板中を延在するビアプラグにより電気的に接続され、CMOS回路を構成することを特徴とする請求項4記載の半導体装置。
  6. シリコン基板の表面に素子分離領域を、前記素子分離領域がnチャネルMOSトランジスタのための第1の素子領域とpチャネルMOSトランジスタのための第2の素子領域を画成するように形成する工程と、
    前記シリコン基板中、前記第1の素子領域において、酸素原子をイオン注入法により、前記素子分離領域の下端よりも深く導入する工程と、
    前記酸素原子を導入したシリコン基板を熱処理して前記酸素原子を拡散させ、前記シリコン基板中にシリコン酸化膜を、前記シリコン酸化膜が前記素子分離領域よりも深い位置で、前記第1の素子領域の下、および前記第2の素子領域の下を延在するように、かつ前記シリコン酸化膜が、前記第1の素子領域では前記第1の素子領域中の第1の位置において最大の膜厚を有し、前記第1の位置から離間するにつれて膜厚を連続的に減少させるように、また前記第2の素子領域では前記第2の素子領域中の第2の位置において最小またはゼロの膜厚を有し、前記第2の位置から離間するにつれて膜厚を連続的に増大させるように形成する工程と、
    前記第1の素子領域において前記活性層上にnチャネルMOSトランジスタを、前記第1の位置に前記nチャネルMOSトランジスタのチャネル領域が位置するように、また前記nチャネルMOSトランジスタのソース領域とドレイン領域が、前記第1の位置に対して前記シリコン酸化膜の膜厚が減少する方向にそれぞれ配置されるように形成する工程と、
    前記第2の素子領域において前記活性層上にpチャネルMOSトランジスタを、前記第2の位置に前記pチャネルMOSトランジスタのチャネル領域が位置するように、また前記pチャネルMOSトランジスタのソース領域とドレイン領域が、前記第2の位置に対して前記シリコン酸化膜の膜厚が増大する方向にそれぞれ配置されるように形成する工程と、
    を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  7. 前記熱処理工程は、酸素を含む雰囲気中、前記シリコン基板を、1300℃を超える温度で実行されることを特徴とする請求項6記載の半導体装置の製造方法。
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