JP2010182769A - 薄膜形成方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】予備成膜を含む基板の成膜に関する工程のリードタイムを短縮化して、生産効率を向上させることを可能とする薄膜形成方法を提供する。
【解決手段】成膜室内に予備成膜を施した後に、成膜室内で基板を成膜するための薄膜形成方法であって、予備成膜の開始前に、成膜室内の温度を予備成膜温度Tに上げるステップと、前記予備成膜の実施中、成膜室内の温度を予備成膜温度Tより低くかつ成膜温度T以上の温度範囲で温度プロファイルを前記予備成膜中通して一定値とならないように予備成膜を行うステップと、成膜室内の温度が成膜温度Tに達した後に、基板への成膜を開始するステップとを含む薄膜形成方法。
【選択図】図2

Description

成膜室内で予備成膜をした後に、その成膜室内で基板を成膜するための薄膜形成方法に関する。
光電変換層などの半導体膜を成膜した基板は、薄膜太陽電池などに代表的される工業製品に用いられている。この半導体膜を基板に成膜するためには、一般的に成膜装置が用いられる。この成膜装置は、その内部に設けられた成膜室内で基板を成膜するように構成されている。しかしながら、成膜室内には不純物が付着することがあり、このような不純物が、薄膜中に混入し、膜質を低下させるおそれがある。
そこで、成膜中の基板に、このような不純物の影響を与えないことを目的として、特許文献1には、基板の成膜開始前に成膜室内を予め被膜するための予備的な成膜(以下、「予備成膜」という)を行う方法が開示されている。
特開2001−007367号公報
しかしながら、特許文献1のような予備成膜の工程においては、予備成膜中における成膜室2内の予備成膜温度が、通常、基板を成膜中の成膜室2内の成膜温度よりも高く設定されている。そのため、予備成膜を一定の予備成膜温度で実施した後に、成膜室内の温度を予備成膜温度から成膜温度まで下げる必要がある。このことが、基板の成膜に関する工程のリードタイムを長くする要因となっており、その結果、生産効率が低下することとなる。
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、予備成膜を含む基板の成膜に関する工程のリードタイムを短縮化して、生産効率を向上させることを可能とする薄膜形成方法を提供することにある。
課題を解決するために本発明の薄膜形成方法は、成膜室内に予備成膜を施した後に、前記成膜室内で基板を成膜するための薄膜形成方法であって、前記予備成膜の開始前に、予備成膜温度に上げるステップと、前記予備成膜の実施中、前記予備成膜温度より低くかつ成膜温度以上の温度範囲で温度プロファイルを前記予備成膜中通して一定値とならないように予備成膜を行うステップと、前記成膜室内の温度が前記成膜温度に達した後に、前記基板への成膜を開始するステップとを含む。
また、課題を解決するために本発明の基板を成膜するための薄膜形成方法は、成膜室内に予備成膜を施した後に、前記成膜室内で基板を成膜するための薄膜形成方法であって、前記予備成膜の開始前に、前記成膜室内の温度を成膜温度以上の加熱温度に上げた後に、前記成膜室内の温度を前記加熱温度から下げ始めるステップと、前記予備成膜の開始から終了までの間に、前記加熱温度より低くかつ成膜温度以上の温度範囲で予備成膜中の温度プロファイルを予備成膜中通して一定値とならないように予備成膜を行うステップと、前記成膜室内の温度が前記成膜温度に達した後に、前記基板への成膜を開始するステップとを含む。
本発明の薄膜形成方法によれば、以下の効果を得ることができる。本発明の基板を成膜するための薄膜形成方法は、成膜室内に予備成膜を施した後に、前記成膜室内で基板を成膜するための薄膜形成方法であって、前記予備成膜の開始前に、予備成膜温度に上げるステップと、前記予備成膜の実施中、前記予備成膜温度より低くかつ成膜温度以上の温度範囲で温度プロファイルを前記予備成膜中通して一定値とならないように予備成膜を行うステップと、前記成膜室内の温度が前記成膜温度に達した後に、前記基板への成膜を開始するステップとを含む。そのため、前記予備成膜の開始から終了までの間にも、前記成膜室の温度を前記予備成膜温度より低くすることによって、前記予備成膜の終了時には、前記成膜室の温度を前記予備成膜温度から前記成膜温度により近付けた状態とすることができる。従って、前記予備成膜終了後から前記成膜を開始できる前記成膜温度に達するまでの時間が短縮されることとなる。よって、生産効率を向上させることができる。
本発明の薄膜形成方法は、成膜室内に予備成膜を施した後に、前記成膜室内で基板を成膜するための薄膜形成方法であって、前記予備成膜の開始前に、前記成膜室内の温度を成膜温度以上の加熱温度に上げた後に、前記成膜室内の温度を前記加熱温度から下げ始めるステップと、前記予備成膜の開始から終了までの間に、前記予備成膜温度より低くかつ成膜温度以上の温度範囲で予備成膜中の温度プロファイルを予備成膜中通して一定値とならないように予備成膜を行うステップと、前記成膜室内の温度が前記成膜温度に達した後に、前記基板への成膜を開始するステップとを含む。そのため、前記予備成膜の終了までの間に、前記成膜室の温度を前記予備成膜温度より低くすることによって、前記予備成膜の終了時には、前記成膜室の温度を前記予備成膜温度から前記成膜温度により近付けた状態とすることができる。従って、前記予備成膜終了後から前記成膜を開始できる前記成膜温度に達するまでの時間が短縮されることとなる。よって、生産効率を向上させることができる。
本発明の実施形態における成膜装置を含む薄膜光電変換素子の製造装置の内部構造を概略的に表す平面図である。 本発明の第1実施形態において成膜室内の温度変化のグラフを表す図である。 本発明の第2実施形態において成膜室内の温度変化のグラフを表す図である。
[第1実施形態]
本発明の第1実施形態における薄膜形成方法について以下に説明する。図1は、本発明の第1実施形態における成膜装置1の内部構造を概略的に表す図である。成膜装置1には成膜室2が設けられており、成膜室2内には互いに対向する高電圧電極3と接地電極4とが設けられている。基板5は、高電圧電極3と接地電極4との間で、矢印Aで示す搬送方向に沿って搬送される構成となっている。接地電極4内にはヒーター6が設けられており、このヒーター6による加熱を制御することによって、成膜室2内および基板5の温度を制御するように構成されている。また、成膜室2内を脱気して真空状態にすることを可能にする真空ポンプ7が成膜室2に接続されている。さらに、成膜室2内に伝熱媒体用ガスおよび成膜用ガスなどを供給可能に構成したガス供給管8が接続されている。
伝熱媒体用ガスは、ヒーター6から発せられる熱を成膜室2内全体に効率的に熱伝導するために導入されるガスである。伝熱媒体用ガスの一例としては、Hを主体とするHガスが挙げられる。成膜用ガスは、予備成膜工程では成膜室2内を成膜するため、かつ成膜工程では基板5を成膜するために導入されるガスである。成膜用ガスの一例として、HとSiHとの混合ガスが挙げられる。
ここで、本発明の第1実施形態におけるヒーター6の温度および作動時間の制御について、図2の実線Bで示す温度プロファイルを参照しながら説明する。
(1)ヒーター6の加熱開始から時間tの間、成膜室2内の温度を予備成膜温度Tに安定させるまで、ヒーター6によって成膜室2内を加熱する。一例として、時間tが、ヒーター6によって成膜室2内の温度を予備成膜温度Tに安定させるまで必要な時間を予め求めたものであってもよい。また別の一例として、成膜室2内の温度が予備成膜温度Tに安定したことをセンサなどによって検知した後に、ヒーター6によって成膜室2を予備成膜温度Tに加熱することを停止するように制御がされてもよい。
(2)時間tの経過後、予備成膜工程に必要な時間tの間、成膜室2内の温度を成膜温度T以上に維持しながら成膜温度Tに向けて下げるように、ヒーター6によって成膜室2内を加熱する。成膜室2内の温度を予備成膜温度Tから成膜温度Tに下げ始めるタイミングは、予備成膜を開始してから終了するまでの間であれば、任意のタイミングとしてよい。
(3)時間tの経過後、時間tの間、さらに成膜室2内の温度を下げて成膜室2内の温度を予備成膜温度Tより低くかつ成膜温度T以上の温度を維持しながら、成膜温度Tに向けて下げるように、ヒーター6によって成膜室2内を加熱する。
本発明の第1実施形態における成膜装置1において、成膜開始前に行なわれる予備成膜工程などの薄膜形成方法について説明する。
(1)真空ポンプ7により成膜室2内を脱気して真空状態にし、ガス供給管8によって成膜室2内に伝熱媒体用ガスを供給する。伝熱媒体用ガスが成膜室2内に充填された状態で、ヒーター6によって時間tの間成膜室2内を加熱し、成膜室2内の温度を予備成膜温度Tに上げて、成膜室2内の温度を予備成膜温度Tに安定させる。
(2)時間tの経過後、真空ポンプ7によって成膜室2内の伝熱媒体用ガスを脱気し、かつガス供給管8から成膜室2内に成膜用ガスを供給する。成膜用ガスが成膜室2内に充填された状態で、予備成膜を実施する。具体的には、高電圧電極3と接地電極4との間に電圧を印加して、成膜室2内を成膜する。時間tの間、予備成膜を実施するとともに、成膜室2内の温度を予備成膜温度Tより低く、成膜温度T以上の温度となるように維持しながら、成膜温度Tに向けて下げるようにヒーター6により成膜室2内を加熱する。
(3)時間tの経過後、真空ポンプ7によって成膜室2内の成膜用ガスを脱気し、かつガス供給管8から成膜室2内に伝熱媒体用ガスを供給する。伝熱媒体用ガスが成膜室2内に充填された状態で、時間tの間、成膜室2内の温度を成膜温度Tに安定させるようにヒーターにより成膜室2内を加熱する。
(4)時間tの経過後、真空ポンプ7によって成膜室2内の伝熱媒体用ガスを脱気し、かつガス供給管8から成膜室2内に成膜用ガスを供給する。成膜用ガスが成膜室2内に充填された状態で、成膜を開始する。具体的には、高電圧電極3と接地電極4との間に電圧を印加して、高電圧電極3と接地電極4との間に位置する基板2を成膜する。
以上のように本発明の第1実施形態によれば、予備成膜の開始から終了までの間にも、成膜室2内の温度を予備成膜温度Tから成膜温度Tまで下げることによって、予備成膜の終了時に成膜室2内の温度を予備成膜温度Tから成膜温度Tに近付けた状態とすることができる。従って、予備成膜終了後から成膜を開始できる成膜温度Tに達するまでの時間が短縮されることとなる。よって、生産効率を向上させることができる。
ここまで本発明の第1実施形態について述べたが、本発明は既述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想に基づいて各種の変形および変更が可能である。
例えば、本発明の第1実施形態の変形例として、成膜室2内の温度が、予備成膜温度Tより低く成膜温度T以上の温度範囲であるならば、途中で一定の温度T(T≦T<T)に保持されてもよい。このため、予備成膜終了までに成膜温度Tに到達してもよく、この場合には、時間tを最小にすることができる。
[第2実施形態]
本発明の第2実施形態における薄膜形成方法について以下に説明する。第2実施形態では、第1実施形態と同様の成膜装置1を用いるものとする。第2実施形態は、第1実施形態とヒーター6の温度および作動時間の制御に関する温度プロファイルが異なる。
ここで、第2実施形態におけるヒーター6の温度および作動時間の制御について、図3の実線Cで示す温度プロファイルを参照しながら説明する。
(1)ヒーター6の加熱開始から時間tの間、成膜室2内の温度を成膜温度T以上の温度に上げて、成膜温度T以上の加熱温度Tに達した後に成膜温度Tに向けて下げるように、ヒーター6によって成膜室2内を加熱する。このとき、時間tの間は、成膜温度T以上となるようにヒーターの温度または作動時間を制御する。
(2)時間tの経過後、予備成膜工程に必要な時間tの間、加熱温度Tより低くかつ成膜温度T以上の温度範囲で予備成膜中の温度プロファイルを予備成膜中通して一定値とならないように、すなわち変化させながら、ヒーター6によって成膜室2内を加熱する。
(3)時間tの経過後、時間tの間、さらに成膜室2内の温度を下げて成膜室2内の温度を加熱温度Tより低くかつ成膜温度T以上の温度を維持しながら、成膜温度Tに向けて下げるように、ヒーター6によって成膜室2内を加熱する。
本発明の第2実施形態における成膜装置1において、成膜開始前に行なわれる予備成膜工程などの薄膜形成方法について説明する。
(1)真空ポンプ7により成膜室2内を脱気して真空状態にし、ガス供給管8によって成膜室2内に伝熱媒体用ガスを供給する。伝熱媒体用ガスが成膜室2内に充填された状態で、ヒーター6によって時間tの間成膜室2内を加熱し、成膜室2内の温度を、成膜温度T以上の加熱温度Tに上げた後に、成膜温度Tに向けて下げる。このとき、時間tの間は、成膜温度T以上となるようにヒーターの温度または作動時間を制御する。
(2)時間tの経過後、真空ポンプ7によって成膜室2内の伝熱媒体用ガスを脱気し、かつガス供給管8から成膜室2内に成膜用ガスを供給する。成膜用ガスが成膜室2内に充填された状態で、予備成膜を実施する。具体的には、高電圧電極3と接地電極4との間に電圧を印加して、成膜室2内を成膜する。時間tの間、予備成膜を実施するとともに、予備成膜中に成膜室2内の温度を成膜温度Tに向けて下げるようにヒーター6により成膜室2内を加熱する。
(3)時間tの経過後、真空ポンプ7によって成膜室2内の成膜用ガスを脱気し、かつガス供給管8から成膜室2内に伝熱媒体用ガスを供給する。伝熱媒体用ガスが成膜室2内に充填された状態で、時間tの間、成膜温度Tに向けて降温するようにヒーターにより成膜室2内を加熱する。
(4)時間tの経過後、真空ポンプ7によって成膜室2内の伝熱媒体用ガスを脱気し、かつガス供給管8から成膜室2内に成膜用ガスを供給する。成膜用ガスが成膜室2内に充填された状態で、成膜を開始する。具体的には、高電圧電極3と接地電極4との間に電圧を印加して、高電圧電極3と接地電極4との間に位置する基板2を成膜する。
以上のように本発明の第2実施形態によれば、予備成膜の開始から成膜室2内の温度を、成膜温度Tより高い加熱温度Tから成膜温度Tまで下げることによって、予備成膜の終了時に成膜室2内の温度を加熱温度Tから成膜温度Tにより近付けた状態とすることができる。従って、予備成膜終了後から成膜を開始できる成膜温度Tに達するまでの時間がさらに短縮されることとなる。よって、生産効率を向上させることができる。
ここまで本発明の第2実施形態について述べたが、本発明は既述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想に基づいて各種の変形および変更が可能である。
例えば、本発明の第2実施形態の変形例として、成膜室2内の温度が、加熱温度Tより低く成膜温度T以上の温度範囲であるならば、途中で一定の温度T(T≦T<T)に保持されてもよい。このため、予備成膜終了までに成膜温度Tに到達してもよく、この場合には、時間tを最小にすることができる。
ここで、本発明の実施例1および実施例2と比較例との対比を行う。
[実施例1]
実施例1は、薄膜太陽電池の製造過程に用いられる本発明の第1実施形態における基板の成膜に関するものである。図2の実線Bで示すように、時間tの間、成膜室2内の温度を予備成膜温度Tまで上げて、成膜室2内の温度を予備成膜温度Tに安定させる。時間tの経過後、予備成膜を実施する時間tの間、成膜室2内の温度を成膜温度Tに向けて下げる。時間tの経過後、時間tの間、成膜室2内の温度をさらに成膜温度Tに向けて下げて、成膜室2内の温度を成膜温度Tに安定させる。時間tの経過後、成膜を開始する。
[実施例2]
実施例2は、薄膜太陽電池の製造過程に用いられる本発明の第2実施形態における基板の成膜に関するものである。図3の実線Cで示すように、時間tの間、成膜室2内の温度を成膜温度T以上の加熱温度Tに上げて、加熱温度Tに達した後、予備成膜開始前に成膜温度Tに向けて下げはじめる。時間tの経過後、予備成膜を実施する時間tの間も、成膜室2内の温度を成膜温度Tに向けて下げ続ける。時間tの経過後、成膜を開始する。
[比較例]
比較例は、薄膜太陽電池の製造過程に用いられる基板の成膜に関するものである。図2および図3の実線Dで示すように、時間tの間、成膜室2内の温度を予備成膜温度Tまで上げて、成膜室2内の温度を予備成膜温度Tに安定させる。時間tの経過後、予備成膜を実施する時間tの間、成膜室2内の温度を予備成膜温度Tの一定値に維持する。時間tの経過後、図2においては時間t’の間または図3においては時間t’(=t’)の間、成膜室2内の温度を成膜温度Tに向けて下げて、成膜室2内の温度を成膜温度Tに安定させる。時間t’または時間t’の経過後、成膜を開始する。
ここで、図2を用いて実施例1と比較例とを対比すると、実施例1は比較例に対して、予備成膜の終了後から成膜室2内の温度を成膜温度Tに安定させるまでの時間が、Δt(=t’−t)分短くなっている。よって、本発明の実施例1では、比較例に対して時間Δt分(最大でΔt=t’)、成膜に関わる工程のリードタイムを短くできる。
実施例1と比較例との対比における予備成膜の効果について図2を参照しながら説明する。実施例1において、予備成膜の時間tと成膜温度Tと実線Bとによって囲まれる面積Sが大きいほど、予備成膜の効果が上がるが、時間tが長くなることとなる。一方で、面積Sが小さいほど、時間tが短くなることとなるが、予備成膜の効果が低くなる。この面積Sが、比較例における予備成膜の時間t2と成膜温度Tと実線Dとによって囲まれる面積S’の1/4以上である場合、実施例1の薄膜太陽電池は、比較例と同等の性能を有することが確認できた。なお、実際の量産過程においては、実線Bで示す温度プロファイルのバラツキおよびマージンなどを考慮すると、面積Sは、面積S’の1/2以上となっていることがより好ましい。
さらに、図3を用いて実施例2と比較例とを対比すると、実施例2は比較例に対して、予備成膜の終了後から成膜室2内の温度を成膜温度Tに安定させるまでの時間が、Δt(=t’−t)分短くなっている。よって、本発明の実施例2では、比較例に対して時間Δt分(最大でΔt=t’)、成膜に関わる工程のリードタイムを短くできる。
実施例2と比較例との対比における予備成膜の効果について図3を参照しながら説明する。なお、実施例2の加熱温度Tは、比較例1の予備成膜温度Tと異なる値とすることも可能であるが、図3においては、実施例2の加熱温度Tは、比較例1の予備成膜温度Tと等しいものとしている。実施例2において、図3に示した予備成膜の時間t2と成膜温度Tと実線Cとによって囲まれる面積Sが、比較例における予備成膜の時間t2と成膜温度Tと実線Dとによって囲まれる面積S’ (=S’)の1/4以上である場合、実施例2の薄膜太陽電池は、比較例と同等の性能を有することが確認できた。なお、実際の量産過程においては、実線Cで示す温度プロファイルのバラツキおよびマージンなどを考慮すると、面積Sは、面積S’の1/2以上となっていることがより好ましい。
1 成膜装置
2 成膜室
3 高電圧電極
4 接地電極
5 基板
6 ヒーター
7 真空ポンプ
8 ガス供給管
A 矢印
B,C,D 温度プロファイル
予備成膜温度
成膜温度
加熱温度
,t,t,t’,Δt,t,t’,Δt 時間
,S’,S,S’ 面積

Claims (2)

  1. 成膜室内に予備成膜を施した後に、前記成膜室内で基板を成膜するための薄膜形成方法であって、
    前記予備成膜の開始前に、前記成膜室内の温度を予備成膜温度に上げるステップと、
    前記予備成膜の実施中、前記成膜室内の温度を、前記予備成膜温度より低くかつ成膜温度以上の温度範囲で温度プロファイルを前記予備成膜中通して一定値とならないように予備成膜を行うステップと、
    前記成膜室内の温度が前記成膜温度に達した後に、前記基板への成膜を開始するステップとを含む薄膜形成方法。
  2. 成膜室内に予備成膜を施した後に、前記成膜室内で基板を成膜するための薄膜形成方法であって、
    前記予備成膜の開始前に、前記成膜室内の温度を成膜温度以上の加熱温度に上げた後に、前記成膜室内の温度を前記加熱温度から下げ始めるステップと、
    前記予備成膜の開始から終了までの間に、前記加熱温度より低くかつ成膜温度以上の温度範囲で予備成膜中の温度プロファイルを予備成膜中通して一定値とならないように予備成膜を行うステップと、
    前記成膜室内の温度が前記成膜温度に達した後に、前記基板への成膜を開始するステップとを含む薄膜形成方法。
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