JP5404322B2 - 多接合型太陽電池の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、p型シリコン層,i型シリコン層,n型シリコン層を有する光電変換層を複数備えた多接合型太陽電池の製造時間の短縮を図る方法に関するものである。
昨今、発電時に化石燃料を使用せず、有害な物質を排出しない太陽電池が注目を集めている。すなわち、太陽電池は光を電気に変換する光電変換装置であるが、ランニングコストがほとんどかからず、大気を汚染せず環境に優しいため、太陽電池を普及させたいという市場の要望は強い。
しかし太陽電池は、導入コストが高く、これが普及の足枷となっている。そのため、太陽電池を普及させるためには、導入コストを下げる必要がある。
そこで、太陽電池の導入コストを下げるためには、製造コストを下げる工夫が必要である。
特許文献1には、複数の基板を同時に成膜して太陽電池を製造するプラズマCVD(Chemical Vapor Deposition)装置及びCVD方法が開示されている。このCVD装置及びCVD方法を実施することによって、太陽電池が効率よく製造され、製造コストを下げることができる。
特開2005−139524号公報
ところで、特許文献1に開示されている発明を実施すると、太陽電池が効率よく製造できるものの、さらなる生産性の向上化が望まれている。特に、多接合型の太陽電池では、p型シリコン層,i型シリコン層,及びn型シリコン層からなる光電変換層を複数形成しなければならない。特に、同一チャンバで成膜する場合、アモルファスシリコン薄膜層と結晶質シリコン薄膜層のように成膜時の基板温度条件が異なる光電変換層を備えた多接合型太陽電池では、ある光電変換層を成膜後に基板温度を変更してからでなければ、その次のシリコン薄膜層を効率良く成膜することができない。よって、基板の温度を変更する時間は、各シリコン薄膜層が実質的に成膜されておらず、多接合型太陽電池の製造時間を延引する要因となっている。
そこで本発明は、光電変換性能を低下させることなく、成膜可能な温度条件が異なる複数の光電変換層を有する多接合型太陽電池の製造時間を短縮することができる方法を提供することを目的としている。
上記課題を解決するための請求項1の発明は、基板上に異なる光電変換層を複数備えた多接合型太陽電池の基板を同一の成膜室で連続的に製造する際に、第1の光電変換層を形成するのに適した第1温度領域と、第2の光電変換層を形成するのに適した第2温度領域とが相違し、第1の光電変換層と第2の光電変換層が、連続して成膜される場合において、成膜室に備えた加熱装置の設定を変えることによって、成膜室内の基板の温度を任意に変更可能であり、前記基板の第1の光電変換層を形成中に、前記加熱装置の設定温度を、基板温度が第1温度領域内の温度から、第2温度領域に近付くように設定することを特徴とする多接合型太陽電池の製造方法である。
請求項1の発明では、成膜室に備えた加熱装置の設定を変えることによって、成膜室内の基板の温度を任意に変更可能である。よって、基板の第1の光電変換層を形成中に、成膜室内の基板の温度を、第1温度領域内の温度から第2温度領域に近付くように変更可能である。これにより、第1の光電変換層が良好に形成されると共に、第2の光電変換層の成膜を、早期に開始することができる。その結果、基板の成膜に要する時間が短縮され、多接合型太陽電池の製造時間を短縮することができる。
請求項2の発明は、基板温度が第1温度領域を逸脱する前に第1の光電変換層が形成されることを特徴とする請求項1に記載の多接合型太陽電池の製造方法である。
請求項2の発明では、第1の光電変換層が、基板温度が第1温度領域を逸脱する前に形成されるので、当該基板の第1の光電変換層は良好に成膜される。
請求項3の発明は、成膜前の基板を成膜室に収容する前に、当該基板の温度を第1温度領域内あるいは第1温度領域以上の温度に昇温させておくことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の多接合型太陽電池の製造方法である。
請求項3の発明では、成膜前の基板を成膜室に収容する前に、当該基板の温度を第1温度領域内あるいは第1温度領域以上の温度に昇温させておくので、基板が成膜室内に配置されると直ちに、光電変換層の成膜を開始することができる。その結果、多接合型太陽電池の製造時間を短縮することができる。
請求項4の発明は、第1の光電変換層が、p型シリコン層,i型シリコン層,n型シリコン層を有するアモルファスシリコン薄膜層であり、第2の光電変換層が、p型シリコン層,i型シリコン層,n型シリコン層を有する結晶質シリコン薄膜層であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の多接合型太陽電池の製造方法である。
請求項4の発明を実施すると、光電変換層として、p型シリコン層,i型シリコン層,n型シリコン層を有するアモルファスシリコン薄膜層と、結晶質シリコン薄膜層とを備える多接合型太陽電池を、比較的短時間で製造することができる。
請求項5の発明は、アモルファスシリコン薄膜層を成膜する際の基板の温度領域が190〜210℃であり、結晶質シリコン薄膜層を成膜する際の基板の温度領域が160〜180℃であることを特徴とする請求項4に記載の多接合型太陽電池の製造方法である。
請求項5の発明では、アモルファスシリコン薄膜層を成膜する際の基板の温度領域を190〜210℃とし、結晶質シリコン薄膜層を成膜する際の基板の温度領域を160〜180℃とすることにより、アモルファスシリコン薄膜層と結晶質シリコン薄膜層を良好に成膜することができる。
請求項6の発明は、複数の基板を同時に同一の成膜室で成膜することを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の多接合型太陽電池の製造方法である。
請求項6の発明では、複数の基板を同時に同一の成膜室で成膜するので、成膜室に配置された各基板の成膜時間が各々短縮される。すなわち、同時に同一の成膜室で製造される複数の基板の製造時間を短縮することができる。
請求項7の発明は、基板に最後に成膜される光電変換層を形成中に、前記加熱装置の設定温度を、最後に成膜される最終光電変換層を形成するのに適した温度領域内の温度から、次に成膜室内に収容されて成膜される基板の、最初に形成される光電変換層を成膜するのに適した温度領域に近付くように設定することを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の多接合型太陽電池の製造方法である。
請求項7の発明では、ある多接合型太陽電池の基板の最後に成膜される最終光電変換層の形成が完了し、次に製造する多接合型太陽電池の基板が成膜室内に配置されたときには、既に最初の光電変換層を形成するのに適した温度領域に近い温度まで基板を加熱できるように、加熱装置が設定されている。よって、比較的早期に、最初の光電変換層を成膜できる温度環境が整う。そして、次に製造する多接合型太陽電池の基板の光電変換層の成膜を速やかに開始できる。その結果、多接合型太陽電池の製造時間を短縮することができる。
本発明では、多接合型太陽電池の基板の第1の光電変換層の成膜が完了したときには、既に第2の光電変換層を形成するのに適した第2温度領域に近い温度まで基板を加熱できるように、加熱装置が設定されているので、比較的早期に第2の光電変換層を成膜できる温度環境が整う。
また、ある多接合型太陽電池の基板の成膜が完了し、次に製造する多接合型太陽電池の基板が成膜室内に配置されたときには、既に最初の光電変換層を形成するのに適した温度領域に近い温度まで基板を加熱できるように、加熱装置が設定されている。よって、比較的早期に、最初の光電変換層を成膜できる温度環境が整い、次に製造する多接合型太陽電池の基板の光電変換層の成膜を速やかに開始できる。
その結果、多接合型太陽電池の製造時間を短縮することができる。
本発明を実施して多接合型太陽電池の基板を成膜する際の加熱装置の設定温度及び基板温度と、時間の関係を示すグラフである。 多接合型太陽電池の断面図である。 図2のIII部拡大した、本発明を実施して製造した多接合型太陽電池の断面概念図である。 成膜室内に多接合型太陽電池の基板が配置された状態の斜視図である。 搬送用チャンバから成膜室に基板を搭載したホルダが移動した状態を示す平面図である。 本発明を実施して多接合型太陽電池の基板を成膜する際の、図1とは別の加熱装置の設定温度及び基板温度と、時間の関係を示すグラフである。
以下では、まず、太陽電池を製造するための装置と、太陽電池の基本的な製造工程を説明し、その後、本発明の特徴的な構成を説明する。
太陽電池1の光電変換層は、成膜室14内においてガラス等の透光性を有する基板2(絶縁性基板)上に各シリコン層を成膜して形成される。
図4に示すように成膜室14は、直方体形状を呈する筐体であり、一面には基板2を搭載したホルダ13を出し入れ可能な開口15を備えている。開口15の周囲にはフランジ19が設けてあり、別の搬送用チャンバ30のフランジ37がパッキン41で気密を保ち接続可能である。また、開口15は図示しない扉を備えており、この扉で成膜室14を開閉することができる。搬送用チャンバ30には図示しないヒータが設けてあり、収容した基板2を第1温度領域又は第1温度領域以上の温度となるように加熱することができる。
図5に示すように、成膜室14の内部には、複数のヒータ23a〜23f(加熱装置)と、5基の電極25a〜25eが設けられている。すなわち図5において直線(線分)で示されているのがヒータ23であり、長方形で示されているのが電極25である。
ヒータ23a〜23fは、いずれも板状の面ヒータであるが、その内部構造は、公知のプラズマCVDに使用されるものと同じであり、例えば板体の内部にシーズヒータが埋め込まれたものや、板面状のセラミックヒータ、或いはハロゲンランプが面状に配置されたもの等を採用することができる。
複数のヒータ23a〜23fのうち、両端に配置されるヒータ23aとヒータ23fは、各々成膜室14の内壁に取り付けられ、その他のヒータ23b〜23dは、所定の間隔を開けて成膜室14内に平行に設置されている。
電極25a〜25eは、高周波電源(図示せず)に接続されている。
電極25a〜25eが、複数のヒータ23a〜23fと交互に縦設された結果、成膜室14の内部は、成膜室14の内壁に取り付けられたヒータ23a,電極25a,ヒータ23b,電極25b,ヒータ23c,電極25c,ヒータ23d,電極25d,ヒータ23e,電極25e及び成膜室14の対向する内壁に取り付けられたヒータ23fが平行に設置された状態となる。
また、成膜室14には開閉弁20と真空ポンプ21とを備えた配管22が接続されており、成膜室14内を減圧し、真空状態に近付けることができるようになっている。さらに成膜室14には図示しない原料ガス供給源から原料ガスを導く配管26,28が接続されている。配管26には開閉弁27が設けられており、開閉弁27を開閉することによって、成膜室14内への原料ガス(シランガス)の供給と供給の遮断とを切り換えることができるようになっている。また、同様に配管28には開閉弁29が設けてあり、成膜室14内に原料ガス(結晶質シリコン薄膜層形成ガス)が供給可能になっている。
ここで、本発明における「結晶質シリコン」とは、結晶シリコンと非晶質シリコンの混晶系であり、成膜条件によって結晶分率が変化する材料である。
太陽電池1を製造するにあたり、透明導電膜(第一電極層)3が被覆された基板2を図4に示すようにホルダ13に固定し、搬送用チャンバ30(図5)で成膜室14まで搬送し、ホルダ13ごと基板2を搬送用チャンバ30側から成膜室14側に移動させる。
搬送用チャンバ30内と成膜室14内は、予め高真空状態となっている。すなわち、基板2を備えたホルダ13を収容した搬送用チャンバ30が成膜室14に接近し、搬送用チャンバ30に設けられたフランジ37が成膜室14のフランジ19と接続されると、両フランジ間がパッキン41で気密が保たれる。そして、搬送用チャンバ30と成膜室14とが接続されると、搬送用チャンバ30の図示しない開口に設けられた扉と、成膜室14の開口15の扉(図示せず)が開かれ、基板2を固定したホルダ13が、高真空状態の搬送用チャンバ30から同じく高真空状態の成膜室14へと移動する。
ここでホルダ13は、上が開いたコの字形を呈しており、ホルダ13が成膜室14内に入ると、ホルダ13の内部13a(図4)に、成膜室14に吊り下げられた電極25を配置できるようになっている。その結果、ホルダ13に搭載された基板2は、電極25と対向する。
ホルダ13が成膜室14内に配置されると、成膜室14の開口15の扉(図示せず)を閉じて後述する成膜作業が実施される。すなわち、図4に示す状態で成膜作業が実施される。
まず、配管26を介して原料ガスを成膜室14内に供給し、高真空状態の成膜室14内を原料ガス雰囲気状態にする。そして電極25に、図示しない高周波交流電源から電力を供給し、電極25を所定の電位に設定する。各ヒータ23は、予め通電されていて、基板2は成膜室14内に配置されると直ちに成膜に適した温度に設定される。
成膜作業が完了すると、成膜された基板2(太陽電池モジュール)を備えたホルダ13を成膜室14側から搬送用チャンバ30側へ移動させ、ホルダ13が搬送用チャンバ30によって後工程(レーザスクライブ工程等)を実施する場所へ搬送される。
具体的には、太陽電池1は、成膜室14内で成膜される前に、最初の工程として基板2の上に、透明導電膜(第一電極層)3を成膜する。透明導電膜3には、酸化インジウム錫(ITO)、酸化錫(SnO2)酸化亜鉛(ZnO)等が用いられる。透明導電膜3は真空蒸着、熱CVDまたはスパッタなどの方法によって基板2上に形成される。
続いて、第一レーザスクライブ工程を行い、透明導電膜3に対して周知のレーザスクライブによって第1溝8を形成する。なお、基板2は、図示しないXYテーブル上に透明導電膜3側を下にして載置されており、XYテーブルを移動させることによって溝を形成するのに必要な方向に基板2を移動させることができるようになっている。
そして、基板2を分離形成型のプラズマCVD装置の成膜室14(図4)に入れると、基板2とヒータ23,電極25とが対向する。その結果、基板2はヒータ23によって設定温度に加熱可能であり、さらに電極25を介して提供される高周波電流によって、成膜室14内に存在する原料ガスの成分がイオン化して基板2の表面に付着し、成膜される。
基板2にp型シリコン層6,i型シリコン層7,およびn型シリコン層8を順次成膜し、図2に示すようなシリコン薄膜層4(光電変換層)を形成する。そして成膜室14から取り出した基板2に対して第二レーザスクライブ工程を行い、シリコン薄膜層4に第2溝10を形成する。
続いて、マグネトロンスパッタ装置等の公知の装置によって、図2に示すようにシリコン薄膜層4の上に、0.01〜5.0重量%(より好ましくは0.01〜3.0重量%)のアルミニウム、インジウム、錫、ビスマス、ガリウム、亜鉛、マグネシウムを少なくとも1種を包含する銀(Ag)合金からなる裏面側電極層11(第2電極層)を形成する。
さらに続いて第三レーザスクライブ工程を行い、裏面側電極層11とシリコン薄膜層4の双方に共通溝31を形成する。第三レーザスクライブ工程を行う際に使用する装置及び手順は、先の第二レーザスクライブ工程と同一である。
そして、裏面側電極層11の上からフィルム膜(図示せず)を被覆して太陽電池1は完成する。フィルム膜を設けることにより、裏面側電極層11の露出を防ぎ、太陽電池1の損傷や摩耗を防止する。
以上の工程を経て太陽電池1が製造されるが、多接合型太陽電池(以下、符号1を付す)は、シリコン薄膜層12を複数の光電変換層で構成したものである。本実施の形態のシリコン薄膜層12は、アモルファスシリコン薄膜層4と結晶質シリコン薄膜層5の2つの光電変換層で構成されている。
すなわち、図3に示すようにタンデム型太陽電池1のシリコン薄膜層12は、アモルファスシリコン薄膜層4(光電変換層)のn型シリコン層8の上に結晶質シリコン薄膜層5(光電変換層)のp型シリコン層16,i型シリコン層17,及びn型シリコン層18を順次成膜(積層)して構成される。
なお、アモルファスシリコン薄膜層4のn型シリコン層8と結晶質シリコン薄膜層5のp型シリコン層16の間には、シリコンオキサイド(SiO)、酸化亜鉛(ZnO)などから成る中間層24(反射層)を設けてもよい。
以上、簡単に説明した多接合型太陽電池の製造に関し、本発明者が実験によって確認したところ、光電変換層であるアモルファスシリコン薄膜層4を成膜するのに適した基板2の第1温度領域は190℃〜210℃の範囲であり、結晶質シリコン薄膜層5を成膜するのに適した基板2の第2温度領域は160℃〜180℃の範囲であって、両者は相違している。そのため、従来はアモルファスシリコン薄膜層4の成膜が完了してから結晶質シリコン薄膜層5を成膜できるようにヒータ(加熱装置)の設定温度を変更していた。
この各ヒータ23の設定温度の変更の仕方を、図1を参照しながら説明する。
以下において各ヒータ23の温度の設定と、電極25への通電及び通電の遮断は、図示しない制御装置によって制御される。
基板2が成膜室14(図4)内に収容される前に、各ヒータ23は通電されており、基板を200℃に加熱可能に設定されている。すなわち各ヒータ23の設定温度は、最初に形成するアモルファスシリコン薄膜層4(光電変換層)を実質的に形成可能な第1温度領域(190℃〜210℃)のうち、例えば最適な200℃に設定されている。
また、基板2は、搬送用チャンバ30内の図示しないヒータで、少なくとも上記200℃(成膜室14内の各ヒータ23の設定温度)よりも高い温度(例えば220℃)となるように加熱されている。すなわち、時刻t0における基板2の温度は220℃である。
したがって、成膜室14内に基板2が配置されると、基板2の温度は下がりながら第1温度領域内の200℃に近づく。すなわち基板2は成膜室14内の各ヒータ23で加熱されるが、各ヒータ23の設定温度が第1温度領域内(例えば200℃)に設定されているので、基板2の温度は、やがてアモルファスシリコン薄膜層4のp型シリコン層6を成膜するのに適した設定温度(200℃)に落ち着く。時刻t0において、成膜室14内に原料ガス(シランガス)が供給され、時刻t1において各電極25に通電すると、基板2上にp型シリコン層6の成膜が開始される。
所定時間が経過し、電源25をOFFにするとp型シリコン層6の成膜が完了する。そして成膜室14内の原料ガスを真空ポンプ21で排出し、i型シリコン層7用の原料ガス(シランガス)が供給され、電源25を投入(ON)するとi型シリコン層7の成膜が開始される。同様にi型シリコン層7の成膜が完了すると、成膜室14内の原料ガスを入れ替え、n型シリコン層8の成膜を行う。
図1に示す例では、アモルファスシリコン薄膜層4のn型シリコン層8の成膜が完了する前の時刻tAにおいて、成膜室14の各ヒータ23の設定温度を90℃(次に形成する結晶質シリコン薄膜層5の成膜温度よりも相当に低い温度)に設定している。そのため、基板2の温度が時刻tAで降下しており、基板2の温度が第1温度領域の下限値(190℃)を下回る前の時刻t2で電源25による通電を停止し、n型シリコン層8の成膜を完了している。
すなわち、アモルファスシリコン薄膜層4の形成が完了するのは時刻t2であり、時刻t2における基板2の温度は、アモルファスシリコン薄膜層4を形成するのに最適な200℃よりも低いが、第1温度領域の下限値である190℃よりは高い。アモルファスシリコン薄膜層4が形成された基板2の温度は、やがて第2温度領域内(180℃以下160℃以上)に入り、時刻t3において、第2の光電変換層である結晶質シリコン薄膜層5の形成が開始される。
時刻t2を過ぎると、成膜室14内を真空ポンプ21で高真空状態とする。そして成膜室14内が高真空状態となる時刻t3において、成膜室14内に結晶質シリコン薄膜層5用の原料ガスを供給して結晶質シリコン薄膜層5の形成を開始する。すなわち、真空ポンプ21で成膜室14内のアモルファスシリコン薄膜層4用の原料ガス(シランガス)を排出し、開閉弁29を開いて配管28から結晶質シリコン形成用の原料ガスを成膜室14内に供給し、時刻t3において結晶質シリコン薄膜層5のp型シリコン層16の成膜が開始される。
時刻t3における基板2の温度は、第2温度領域内の180℃程度であるが、やがて結晶質シリコン層5を成膜するのに最適な170℃に到達する。すなわち時刻tBにおいて、成膜室14内の各ヒータ23の設定温度を90℃から170℃に切り換えることにより、低下し続けた基板2の温度が、やがて170℃で安定する。
そして、p型シリコン層16に続き、i型シリコン層17,n型シリコン層18が成膜されるが、n型シリコン層18の成膜が完了する前の時刻tCにおいて、各ヒータ23の設定温度を、アモルファスシリコン薄膜層4を形成するのに最適な200℃に切り換える。その結果、基板2の温度は時刻tCで上昇を開始する。基板2の温度が第2温度領域の上限である180℃を超える前の時刻t4において、結晶質シリコン薄膜層5(n型シリコン層18)の成膜が完了する。よって、結晶質シリコン薄膜層5は、時刻t3から時刻t4の間において、基板2の温度が第2温度領域内(その大半は最適な温度である170℃)で形成される。
以上のようにして、成膜室14内におけるタンデム型太陽電池1の第1ロットの基板2の成膜は時刻t4で完了する。そして、成膜が終了した第1ロットの基板2を成膜室14内から搬送用チャンバ30側へ移動させ、成膜室14とは別の場所で裏面側電極層11が形成され、タンデム型太陽電池1が完成する。すなわち時刻t5において、予め成膜室14の近くで待機していた高真空状態の搬送用チャンバ30(図5)と成膜室14とを気密を保った状態で接続し、基板2を搬送用チャンバ30側へ移動させる。
さらに時刻t6において、成膜室14の開口15の図示しない扉を閉じ、成膜前の第2ロットの基板2を搭載した別の搬送用チャンバ30を接続し、第2ロットの基板2を成膜室14内に配置する。基板2は、搬送用チャンバ30の中で予め220℃まで加熱されている。また、時刻t6において基板2が成膜室14内に配置された際には、成膜室14内の各ヒータ23の温度は200℃に設定されている。したがって、第2ロットの基板2の温度は、搬送用チャンバ30から出ると同時に低下し始め、成膜室14内に配置され、開口15の図示しない扉が閉じられた際には、210℃程度(第1温度領域の上限)となる。さらに基板2の温度は、各ヒータ23の設定温度である200℃まで低下し続ける。
ここで第1ロットの基板2と同様に、第2ロットの基板2の成膜も設定温度200℃に到達する前の時刻t7に開始される。すなわち、時刻t6において第2ロットの基板2が成膜室14内に配置されると、配管28を介して成膜室14内に結晶質シリコン薄膜層5用の原料ガスが導入される。そして時刻t7において電極25に通電し、アモルファスシリコン薄膜層4のp型シリコン層6の成膜が開始される。
そして、順にp型シリコン層6,i型シリコン層7,n型シリコン層8が成膜され、アモルファスシリコン薄膜層5が形成される。各ヒータ23の設定温度は、時刻tDにおいてn型シリコン層8が成膜されている途中で200℃から90℃に切り換えられ、基板2の温度は低下する。
そして、時刻t8でアモルファスシリコン薄膜層4のn型シリコン層8の成膜が終了し、続いて基板2の温度が第2温度領域内に入る時刻t9において結晶質シリコン薄膜層5の形成を開始する。以下、第1ロットの基板2と同様の手順で各ヒータ23の設定温度が時刻tE及び時刻tFで切り換えられ、時刻t10で結晶質シリコン薄膜層5の成膜が終了し、時刻t11において第2ロットの基板2が成膜室14から搬出される。
第2ロットの基板2が搬出され、空になった成膜室14内には、時刻t12において第3ロットの基板2が搬入される。そして、第1ロットの基板2及び第2ロットの基板2に成膜したときと同様に、時刻tG,時刻tH,及び時刻tIにおいて各ヒータ23の設定温度を切り換え、第3ロットの基板2上にアモルファスシリコン薄膜層4と結晶質シリコン薄膜層5を形成し、時刻t13において第3ロットの基板2は成膜室14から搬出される。
上記説明において、あるシリコン層の成膜を完了し、次に形成するシリコン層の成膜を開始する前に、成膜室14内は一旦真空度の高い状態にされる。すなわち、真空ポンプ21で成膜室14内の原料ガスを排出し、次に成膜するシリコン層の原料ガスを成膜室14内に導入する。よって、例えば「i型シリコン層7の成膜中」というのは、i型シリコン層7の原料ガスを高真空状態の成膜室14内に導入し電源を投入する工程を含むものとする。
ところで、従来の手法によって同じタンデム型太陽電池1の基板2を成膜すると、基板2は成膜室14内に収納されてから初めてヒータ23で加熱されるため、基板2の温度が第1温度領域に到達するのが遅くなり、その分だけアモルファスシリコン薄膜層4の成膜開始時期が遅れる。また、第1ロットの基板2の成膜が完了し、第2ロットの基板2が成膜室14内に収納されてから各ヒータ23の設定温度が第1温度領域内の温度に切り換えられるので、本発明を実施した場合と比較して基板2の温度が第1温度領域に到達するのが遅くなる。
よって、本発明を実施すると、従来よりも第2ロットの基板2の成膜開始時刻を早めることができる。その結果、成膜室14内の基板2(ホルダ13)を入れ替えて連続的に基板2を成膜すると、累積的に製造時間の短縮効果が得られ、1日に製造できるタンデム型太陽電池1の数が増加し、製造単価を下げることができる。
3つ以上の光電変換層を備える多接合型太陽電池を製造する際にも本発明を実施することができる。例えば、3つの光電変換層を備える多接合型太陽電池の場合には、最初の光電変換層を成膜するのに適した温度領域が第1温度領域となり、2つ目の光電変換層を成膜するのに適した温度領域が第2温度領域となり、3つ目の光電変換層を成膜するのに適した温度領域が最終温度領域となる。
また、第1の光電変換層とは、先に成膜される光電変換層を指し、第2の光電変換層とは、第1の光電変換層に続いて成膜される光電変換層を指す。さらに、2つ目の光電変換層に続いて3つ目の光電変換層が成膜される多接合型太陽電池の場合においては、2つ目の光電変換層を第1の光電変換層(先に成膜される光電変換層)とみなし、3つ目の光電変換層を第2の光電変換層と見なすこともできる。そして、4つ以上の光電変換層を有する多接合型太陽電池の場合では、最後から2番目に成膜される光電変換層を第1の光電変換層とみなした場合に、最後に成膜される光電変換層を第2の光電変換層と見なすことができる。
ここで、図1又は図6において、例えば、アモルファスシリコン層と結晶質シリコン層の間に、別の光電変換層が成膜される場合を想定すると、製造される太陽電池は多接合型となり、結晶質シリコン層が最後に成膜される光電変換層となる。
よって、あるロット(例えば第1ロット)の基板2の、上記想定した2つ目の光電変換層を成膜中に、各ヒータ23(加熱装置)の設定温度を、基板2の温度が、当該光電変換層を好適に成膜できる温度領域内の温度から最終温度領域(3つ目の光電変換層である結晶質シリコン層5を好適に成膜できる温度領域)に近付くように設定する。そして、当該ロットの基板2の、最後に形成される光電変換層(結晶質シリコン層5)を成膜中に、各ヒータ23(加熱装置)の設定温度を、基板2の温度が、第2温度領域内(最終温度領域内)の温度から、次のロット(例えば第2ロット)の基板2の、最初に形成される光電変換層(第1の光電変換層であるアモルファスシリコン層4)を好適に成膜できる温度領域(第1温度領域)に近付くように設定する。
本発明を実施する場合、成膜される光電変換層の数が多くなるほど、多接合型太陽電池の製造時間の短縮効果が得られる。
従来はアモルファスシリコン薄膜層4を成膜する際に許容される第1温度領域と、結晶質シリコン薄膜層5を成膜する際に許容される第2温度領域とが十分に認識されていなかったため、各シリコン薄膜層を成膜中に設定温度を変更するという発想に結びつかず、時間を無用に消費していた。ところが、本発明者は、図1で第1温度領域及び第2温度領域として示される許容範囲を見出し、当該シリコン薄膜層の成膜中の基板の温度が、この許容範囲内に収まっているならば、必ずしも当該シリコン薄膜層の成膜が完了するのを待たなくても、基板の温度を次に成膜するシリコン薄膜層の設定温度に移行させてもよいのではないかという発想の基に実験を行った結果、製造されたタンデム型太陽電池の品質に悪影響を及ぼすことなく、製造時間を短縮できることが判明した。
すなわち、実験結果を示す表1から、成膜温度条件が異なる複数の光電変換層を備えているタンデム型(又は、多接合型)太陽電池を製造する場合には、各光電変換層の成膜中には、当該光電変換層の許容される温度範囲を逸脱することなく成膜を実施すれば、タンデム型(又は、多接合型)太陽電池の品質を良好に保ちながら製造時間を短縮できるという効果を見出すことができる。
Figure 0005404322
表1における各値は、ソーラーシミュレータを用いて評価したものである。表1において、短絡電流Iscとは、出力端子を短絡した場合に流れる電流(電圧がゼロのときの電流)であり、開放電圧Vocとは、出力端子を開放した場合に発生している電圧(電流がゼロの時の電圧)である。また、出力Pmaxとは、最大出力を得る曲線上の点(最適動作点)の出力であり、曲線因子FFは、開放電圧Voc×短絡電流Iocと、最適動作点での電流Imp×電圧Vmpの面積比で定義される因子である。
表1に示されるように、電流−電圧特性が、本発明を実施して製造されたタンデム型(又は、多接合型)太陽電池は、従来の処方によって製造されたタンデム型(又は、多接合型)太陽電池と比較して遜色がない。すなわち、従来の処方によって製造されたタンデム型(又は、多接合型)太陽電池と、本発明を実施して製造されたタンデム型(又は、多接合型)太陽電池とでは、性能がほぼ同等である。
実験を実施する際に、基板2の温度は、K型熱電対を使用して測定し、さらにデータロガーとしてDATA PAQ社製の製品であるReflow Tracker(DP9161A)を使用して、測定温度を記録した。データロガーは、本体温度が70℃以上になると、故障防止のために機能を停止する。従って、成膜室14内のように200℃を超える環境でも動作させるために、温度上昇をできる限り抑える目的から、データロガーの表面を、厚さ20mmのテフロン樹脂(登録商標)で覆い、また、データロガーの取り付け位置を、プラズマ放電およびヒータ近傍からできるだけ離れた位置とした。
さらに、プラズマ放電(電極25への通電)によるデータへのノイズを低減するために、K型熱電対のセンサ先端は、基板2の裏側に設置した。また、ヒータ23として、新日電熱工業株式会社製の温媒ヒータパネルを使用し、温媒の温調には、株式会社松井製作所製のMCJ−135AZ−OMを使用した。
成膜室14の内圧は、通常3000Pa以下の高真空状態であるため、成膜室14内の熱移動は、対流では行われにくく、主に放射によって行われる。従って、ヒータ23と基板2の間の熱移動の速度は、温度差のみで決定されるため、通常50℃〜300℃程度で使用されるヒータパネルを用いた温度調整方法では、基板2の温度変化の応答速度を十分に把握していることが重要である。なお、ヒータパネルおよび基板の熱容量をできる限り小さくしておくと、効果的に熱移動の応答性を向上させることができる。さらに、プラズマCVDの場合には、プラズマ強さや、ガス流量の影響も大きい。
また、今現在形成中の光電変換層のうち、p型シリコン層,i型シリコン層,及びn型シリコン層のいずれを成膜しているときであっても、当該光電変換層を良好に形成できる温度領域内で、基板温度を次に形成する光電変換層の温度領域側に変更してもよい。
さらに、光電変換層の組み合わせは任意であり、アモルファスシリコン薄膜層と結晶質シリコン薄膜層の組み合わせ以外に、例えばアモルファスシリコン薄膜層とアモルファスシリコンゲルマニウム薄膜層という組み合わせや、アモルファスシリコン薄膜層と微結晶シリコンゲルマニウム薄膜層という組み合わせや、アモルファスシリコン薄膜層とアモルファスシリコンゲルマニウム薄膜層と微結晶シリコン薄膜層という組み合わせ、及びアモルファスシリコン薄膜層と微結晶シリコンゲルマニウム薄膜層と微結晶シリコン薄膜層という組み合わせにおいても、本発明を実施すると太陽電池の製造時間を短縮できる。
ここで、「微結晶シリコン」とは、「結晶質シリコン」と同様に、結晶シリコンと非晶質シリコンの混晶系であり、成膜条件によって結晶分率が変化する材料である。
図1では、アモルファスシリコン薄膜層4の成膜時の目標温度を200℃に設定し、結晶質シリコン薄膜層5の成膜時の目標温度を170℃に設定した場合を示した。これら両薄膜層とは別の薄膜層をさらに積層する場合には、ヒータ(加熱装置)は、当該別の薄膜層(光電変換層)を良好に形成できる設定温度(例えば190℃,160℃等)にも設定できるようにする。
図1に示すグラフでは、搬送用チャンバ30内で成膜される前の基板2が予め加熱昇温されており、この基板2が成膜室14のヒータ23の設定温度である200℃まで降下し設定温度で安定する例を示したが、基板2が成膜室14に搬入されてから、一旦成膜持の設定温度以下まで温度を下げ、その後成膜時の設定温度まで昇温させるようにすることもできる。
図6は、本発明を実施してタンデム型太陽電池の基板を成膜する際の、図1とは別の加熱装置の設定温度及び基板温度と、時間の関係を示すグラフである。図6のグラフに示すように、基板2を成膜室14に搬入するときのヒータ23の設定温度を、200℃よりも低く設定する。その結果、成膜室14内に搬入された基板2の温度は200℃を超えて低下する。そして、時刻taにおいてヒータの設定温度を200℃に設定すると、基板2の温度は速やかに200℃まで昇温する。
すなわち、成膜室14内は高真空状態であるため、自然に放熱されるのを待つ以外に、基板2の温度を下げる手段がないため、基板2の温度をいきなり設定温度200℃に設定するのでは、やや時間が掛かる。しかし、基板2に対向配置されたヒータ23で加熱すると、基板2は容易に昇温するので、一旦、200℃よりも低い温度に下げておき、その後にヒータ23で加熱することによって、基板2の温度を成膜に適した設定温度に速やかに設定することができるようになる。
1 タンデム型太陽電池(多接合型太陽電池)
2 基板(絶縁性基板)
3 透明導電膜(第1電極層)
4 アモルファスシリコン薄膜層(光電変換層)
5 結晶質シリコン薄膜層(光電変換層)
6 アモルファスシリコン薄膜層のp型シリコン層
7 アモルファスシリコン薄膜層のi型シリコン層
8 アモルファスシリコン薄膜層のn型シリコン層
11 裏面側電極(第2電極層)
12 シリコン薄膜層
14 成膜室
16 結晶質シリコン薄膜層のp型シリコン層
17 結晶質シリコン薄膜層のi型シリコン層
18 結晶質シリコン薄膜層のn型シリコン層
21 真空ポンプ
23a〜23f ヒータ
25a〜25e 電極
30 搬送用チャンバ

Claims (7)

  1. 基板上に異なる光電変換層を複数備えた多接合型太陽電池の基板を同一の成膜室で連続的に製造する際に、
    第1の光電変換層を形成するのに適した第1温度領域と、第2の光電変換層を形成するのに適した第2温度領域とが相違し、第1の光電変換層と第2の光電変換層が、連続して成膜される場合において、
    成膜室に備えた加熱装置の設定を変えることによって、成膜室内の基板の温度を任意に変更可能であり、
    前記基板の第1の光電変換層を形成中に、前記加熱装置の設定温度を、基板温度が第1温度領域内の温度から、第2温度領域に近付くように設定することを特徴とする多接合型太陽電池の製造方法。
  2. 基板温度が第1温度領域を逸脱する前に第1の光電変換層が形成されることを特徴とする請求項1に記載の多接合型太陽電池の製造方法。
  3. 成膜前の基板を成膜室に収容する前に、当該基板の温度を第1温度領域内あるいは第1温度領域以上の温度に昇温させておくことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の多接合型太陽電池の製造方法。
  4. 第1の光電変換層が、p型シリコン層,i型シリコン層,n型シリコン層を有するアモルファスシリコン薄膜層であり、第2の光電変換層が、p型シリコン層,i型シリコン層,n型シリコン層を有する結晶質シリコン薄膜層であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の多接合型太陽電池の製造方法。
  5. アモルファスシリコン薄膜層を成膜する際の基板の温度領域が190〜210℃であり、結晶質シリコン薄膜層を成膜する際の基板の温度領域が160〜180℃であることを特徴とする請求項4に記載の多接合型太陽電池の製造方法。
  6. 複数の基板を同時に同一の成膜室で成膜することを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の多接合型太陽電池の製造方法。
  7. 基板に最後に成膜される光電変換層を形成中に、前記加熱装置の設定温度を、最後に成膜される光電変換層を形成するのに適した最終温度領域内の温度から、次に成膜室内に収容されて成膜される基板の、最初に形成される光電変換層を成膜するのに適した温度領域に近付くように設定することを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の多接合型太陽電池の製造方法。
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