JP2010179824A - タイヤ劣化判定具及びこれを用いた空気入りタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】タイヤの劣化状態の判定を非破壊で容易且つ迅速に行うことのできるタイヤ劣化判定具及びこれを用いた空気入りタイヤを提供する。
【解決手段】酸化還元指示薬を含有した支持体11を有し、空気の透過量に応じて酸化還元指示薬を変色させるようにしたタイヤ劣化判定具10をタイヤ内面に装着するようにしたので、酸化還元指示薬の変色状態により、空気の透過によるタイヤの劣化の進行具合を目視により確認することができる。これにより、専用の試験装置を用いてゴムの硬化具合を調べる必要がなく、タイヤの劣化状態の判定を非破壊で容易且つ迅速に行うことができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば乗用車、トラック、バス等に用いられる空気入りタイヤの劣化を判定するためのタイヤ劣化判定具及びこれを用いた空気入りタイヤに関するものである。
一般に、この種の空気入りタイヤにおいては、タイヤ内面に気体透過性の低いゴムからなるインナーライナー層を設け、タイヤ内部に充填された空気を所定の圧力に保つようにしている。しかしながら、充填空気は時間の経過と共にインナーライナー層を少しずつ透過するため、インナーライナー層に隣接するタイゴムやカーカス層やベルト層のゴム、繊維、スチールコードを劣化させる原因となる。
特に、重荷重用タイヤでは、トレッド部の残溝が寿命に達すると、トレッド面を切削、バフ掛けし、その残されたタイヤ本体からなる台タイヤに新しいトレッドを貼り付けることにより、更生タイヤとして再使用される場合があり、このような場合には、台タイヤの劣化の進行具合を把握することは極めて重要である。
そこで、従来では、タイヤのタイゴムやカ−カス層に相当するゴムによって形成された芯体ゴムの周囲に、タイヤのインナーライナー層と同等以上の酸素透過性を有するカバーゴムを被覆したタイヤ劣化判定具を用い、このタイヤ劣化判定具をタイヤの内部に装着してタイヤを使用した後、タイヤから取出して芯体ゴムの硬化具合を調べることにより、タイヤの劣化状態を非破壊で判定するようにしたものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2006−327469号公報
しかしながら、前記タイヤ劣化判定具では、タイヤから取出した芯体ゴムの硬化具合を調べるために専用の試験装置を用いた屈曲試験を行う必要があるため、タイヤの劣化状態の判定作業が煩雑になるとともに、判定結果を速やかに得ることができないという問題点があった。
本発明は前記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、タイヤの劣化状態の判定を非破壊で容易且つ迅速に行うことのできるタイヤ劣化判定具及びこれを用いた空気入りタイヤを提供することにある。
本発明は前記目的を達成するために、空気入りタイヤの内面に装着され、タイヤのゴム層を空気が透過することによるタイヤの劣化を判定するためのタイヤ劣化判定具において、酸化還元指示薬を含有した支持体を備え、支持体の空気透過量に応じて酸化還元指示薬を変色させるように構成している。
また、本発明は前記目的を達成するために、空気入りタイヤに装着され、タイヤのゴム層を空気が透過することによるタイヤの劣化を判定するためのタイヤ劣化判定具において、酸化還元指示薬を含有した支持体と、支持体を被覆するカバー部材とを備え、支持体の空気透過量に応じて酸化還元指示薬を変色させるように構成している。
また、本発明は前記目的を達成するために、空気入りタイヤにおいて、前記タイヤ劣化判定具を装着している。
これにより、内圧が付与されたタイヤのゴム層を透過する空気の透過量に応じて酸化還元指示薬が変色することから、酸化還元指示薬の変色状態により、空気の透過によるタイヤの劣化の進行具合を目視により確認することができる。
本発明によれば、空気の透過によるタイヤの劣化の進行具合を目視により確認することができるので、専用の試験装置を用いてゴムの硬化具合を調べる必要がなく、タイヤの劣化状態の判定を非破壊で容易且つ迅速に行うことができる。
本発明の第1の実施形態を示す空気入りタイヤの部分正面断面図 タイヤ劣化判定具の色の変化を示す図 本発明の第2の実施形態を示す空気入りタイヤの部分正面断面図 本発明の第3の実施形態を示すタイヤ劣化判定具の断面図 タイヤ劣化判定具の色の変化を示す図 本発明の第4の実施形態を示すタイヤ劣化判定具の断面図 タイヤ劣化判定具の色の変化を示す図 タイヤ劣化判定具の装着範囲を示す空気入りタイヤの部分正面断面図
図1及び図2は本発明の第1の実施形態を示すものである。同図に示す空気入りタイヤは、タイヤ外周面側に形成されるトレッド部1と、タイヤ幅方向両側に形成されるサイドウォール部2と、サイドウォール部2のタイヤ径方向内側に形成されるビード部3とから構成される。また、この空気入りタイヤは、タイヤ内面側に配置されるインナーライナ4と、インナーライナ4の外側に配置されるカーカス部材5と、タイヤ幅方向両側に配置される一対のビード部材6と、カーカス部材5の外側に配置されるベルト7と、タイヤ外周面側に配置されるトレッド部材8と、タイヤ両側面側に配置される一対のサイドウォール部材9とから形成されている。
インナーライナ4は、ブチルゴムを主体とする気体透過性の低いシート状のゴムからなり、カーカス部材5の内周面側に配置される。この場合、インナーライナ4は、カーカス部材5のゴムと同等のゴムからなるタイゴム(図示せず)を介してカーカス部材5の内周面に貼り付けられる。
カーカス部材5は、複数本のカーカスコード5aを有するシート状のゴムからなり、その幅方向両端側をビード部材6を巻き込むようにタイヤ幅方向内側から外側に向けてサイドウォール部2側に折り返される。
ビード部材6は、金属線等のワイヤを束ねてなるビードコア6aと、断面略三角形状のゴムからなるビードフィラー6bとからなり、ビードフィラー6bはビードコア6aの外周側に配置される。
ベルト7はスチールや高強度繊維等からなるベルトコード7aをシート状のゴム材で被覆してなり、カーカス部材5の外周面側に配置される。
トレッド部材8は押出成形によって形成されたゴムからなり、ベルト7の外周面側を覆うように配置される。また、トレッド部材8の外周面には、トレッド部1の溝1aが加硫成型時に形成される。
サイドウォール部材9は押出成形によって形成されたゴムからなり、カーカス部材5の幅方向両端側の外面を覆うように配置される。
また、前記空気入りタイヤの内周面には、ゴムの酸化によるタイヤの劣化を判定するためのタイヤ劣化判定具10が装着されている。このタイヤ劣化判定具10は、酸化還元指示薬を含有した支持体11からなり、空気の透過量に応じて酸化還元指示薬を変色させるようになっている。酸化還元指示薬としては、例えばフェノサフラニン、インジゴテトラスルホン酸、メチレンブルー、ジフェニルアミン、ジフェニルベンジジン、ジフェニルアミンスルホン酸、5,6−ジメチルフェロイン、エリオグラウシンA、5−メチルフェロイン、フェロイン、ニトロフェロイン等が用いられる。また、支持体11には、コロイド粒子や不織布等を固形化したものが用いられ、気体透過性の部材が好ましい。酸化還元指示薬は使用するに当たり還元され、酸化されると無色または薄い有色から濃い有色に変化する。還元した酸化還元指示薬の水溶液を白色または薄い有色の支持体11に含浸させてタイヤ劣化判定具10を作成し、タイヤ内面に設置する。作成したタイヤ劣化判定具10は、白色または薄い有色であるが、含浸した酸化還元指示薬が酸化することにより、白色または薄い有色から濃い有色に変化する。
以上のように構成された空気入りタイヤは、内部に所定圧力の空気が充填され、例えばトラック、バス等の重荷重用タイヤとして使用されるが、充填空気は時間の経過と共にインナーライナー4を少しずつ透過するため、隣接するタイゴムやカーカス5のゴム層を徐々に劣化させる。その際、タイヤ劣化判定具10の装着部分においては、タイヤ内の空気が支持体11を介してインナーライナー4を透過するため、空気の透過量に応じて支持体11の酸化還元指示薬が徐々に変色する。例えば、酸化還元指示薬にメチレンブルーを用いた場合は、白色から徐々に青色に変化する。
ここで、前記空気入りタイヤを更生タイヤとして再使用する際、タイヤ内に装着されているタイヤ劣化判定具10により、再使用可能か否かを判定することができる。即ち、タイヤ劣化判定具10の支持体11は、タイヤ使用期間中の空気の透過量に応じて酸化還元指示薬が変色しているため、酸化還元指示薬の変色具合を目視により確認することにより、空気の透過によるタイヤの劣化の進行具合を把握することができる。例えば、リムから取外したタイヤのタイヤ劣化判定具10を観察し、支持体11の酸化還元指示薬が白色または白色に近い場合は、劣化の進行度が低いとして再使用可能であると判定することができ、酸化還元指示薬が所定の色(例えば、青色)に変色していた場合は、劣化の進行度が高いとして再使用は不可能であると判定することができる。
このように、本実施形態の空気入りタイヤによれば、酸化還元指示薬を含有した気体透過性の支持体11を有し、空気の透過量に応じて酸化還元指示薬を変色させるようにしたタイヤ劣化判定具10をタイヤ内面に装着するようにしたので、酸化還元指示薬の変色状態により、空気の透過によるタイヤの劣化の進行具合を目視により確認することができる。これにより、専用の試験装置を用いてゴムの硬化具合を調べる必要がなく、タイヤの劣化状態の判定を非破壊で容易且つ迅速に行うことができる。
図3は本発明の第2の実施形態を示す空気入りタイヤの部分正面断面図であり、前記実施形態と同等の構成部分には同一の符号を付して示す。
本実施形態のタイヤ劣化判定具20は、酸化還元指示薬を含有した気体透過性の支持体21と、支持体21を被覆するゴム製のカバー部材22とからなり、前記実施形態と同様、空気の透過量に応じて支持体21の酸化還元指示薬を変色させるようになっている。
本実施形態の空気入りタイヤでは、タイヤ劣化判定具20の装着部分において、タイヤ内の空気が支持体21及びカバー部材22を介してインナーライナー4を透過するため、前記実施形態と同様、空気の透過量に応じて支持体21の酸化還元指示薬が徐々に変色する。また、タイヤの劣化状態を判定する際は、タイヤをリムから取外し、タイヤ劣化判定具20のカバー部材22を切り開いて支持体21の変色状態を目視により確認することにより、空気の透過によるタイヤの劣化の進行具合を把握することができる。
その際、支持体21がカバー部材22で覆われていることから、タイヤをリムから取外して判定作業を行うまでの間に支持体21が外部に露出することがなく、支持体21の汚損や劣化を防止することができる。
図4及び図5は本発明の第3の実施形態を示すもので、タイヤ劣化判定具以外のタイヤ構成部分は前記第2の実施形態と同様であるため図示を省略する。
本実施形態では、複数のタイヤ劣化判定具30,40,50がタイヤ内面の複数箇所に装着され、各タイヤ劣化判定具30,40,50は、酸化還元指示薬を含有した気体透過性の支持体31,41,51と、支持体31,41,51を被覆するゴム製のカバー部材32,42,52とからなり、前記実施形態と同様、支持体31,41,51の酸化還元指示薬を空気の透過量に応じて変色させるようになっている。この場合、各カバー部材32,42,52は、図4(a)(b)(c) にそれぞれ示すようにタイヤ径方向(図中上下方向)の厚さt1 ,t2 ,t3 が互いに異なるように形成されている(t1 <t2 <t3 )。また、各カバー部材32,42,52は、タイヤ径方向の厚さt1 ,t2 ,t3 が、それぞれタイヤ幅方向(図中左右方向)の厚さt1 ′,t2 ′,t3 ′及びタイヤ周方向の厚さ(図示せず)よりも小さくなるように形成されている。
本実施形態の空気入りタイヤでは、タイヤ劣化判定具30,40,50の装着部分において、タイヤ内の空気が支持体31,41,51及びカバー部材32,42,52を介してインナーライナー4を透過するため、第1の実施形態と同様、空気の透過量に応じて支持体31,41,51の酸化還元指示薬が徐々に変色する。また、タイヤの劣化状態を判定する際は、タイヤをリムから取外し、カバー部材32,42,52を切り開いて支持体31,41,51の変色状態を目視により確認することにより、空気の透過によるタイヤの劣化の進行具合を把握することができる。
その際、支持体31,41,51がカバー部材32,42,52で覆われているので、第2の実施形態と同様、タイヤをリムから取外して判定作業を行うまでの間に支持体31,41,51が外部に露出することがなく、支持体31,41,51の汚損や劣化を防止することができる。
また、各タイヤ劣化判定具30,40,50のカバー部材32,42,52は互いに厚さt1 ,t2 ,t3 が異なるので、厚さの大きい方が厚さの小さい方よりも空気の透過量が少なくなり、酸化還元指示薬の変色速度が遅くなる。即ち、図6に示すように各タイヤ劣化判定具30,40,50の変色状態A1 ,A2 ,A3 が時間差をおいて順次有色に変化するため、これらをタイヤの劣化の少ない順に劣化レベル[1],[2],[3]として判定することができる。例えば、変色速度の最も遅いタイヤ劣化判定具50が変色していた場合は(劣化レベル[3])、劣化の進行度が高いとして再使用は不可能であると判定することができる。
このように、本実施形態によれば、変色速度の異なる複数のタイヤ劣化判定具30,40,50の変色状態をそれぞれ確認することにより、空気の透過によるタイヤの劣化の進行具合を細分化して把握することができるので、タイヤの劣化状態の判定をより的確に行うことができる。
この場合、タイヤ径方向の厚さt1 ,t2 ,t3 が互いに異なるカバー部材32,42,52により各支持体31,41,51の酸化還元指示薬の変色速度が異なるようにしたので、変色速度の異なるタイヤ劣化判定具30,40,50を容易に形成することができ、タイヤの劣化具合を的確に把握することができる。
また、各カバー部材32,42,52を、タイヤ径方向の厚さt1 ,t2 ,t3 がタイヤ幅方向及び周方向の厚さよりも小さくなるように形成したので、タイヤ径方向の空気透過量を常にタイヤ幅方向及び周方向よりも多くすることができ、支持体31,41,51のタイヤ径方向の面を均一に変色させることができる。
図6及び図7は本発明の第4の実施形態を示すもので、タイヤ劣化判定具以外のタイヤ構成部分は前記第2の実施形態と同様であるため図示を省略する。
本実施形態では、複数のタイヤ劣化判定具60,70がそれぞれタイヤ内面の複数箇所に装着され、各タイヤ劣化判定具60,70は、酸化還元指示薬を含有した気体透過性の支持体61,71と、支持体61,71を被覆するゴム製のカバー部材62,72とからなり、前記実施形態と同様、空気の透過量に応じて支持体61,71の酸化還元指示薬を変色させるようになっている。この場合、各支持体61,71は互いに異なった色に変化する酸化還元指示薬を含有され、各カバー部材62,72は、図6(a)(b)にそれぞれ示すようにタイヤ径方向(図中上下方向)の厚さt1 ,t2 が互いに異なるように形成されている(t1 <t2 )。また、各カバー部材62,72は、タイヤ径方向の厚さt1 ,t2 が、それぞれタイヤ幅方向(図中左右方向)の厚さt1 ′,t2 ′及びタイヤ周方向の厚さ(図示せず)よりも小さくなるように形成されている。
本実施形態の空気入りタイヤでは、タイヤ劣化判定具60,70の装着部分において、タイヤ内の空気が支持体61,71及びカバー部材62,72を介してインナーライナー層を透過するため、第1の実施形態と同様、空気の透過量に応じて支持体61,71の酸化還元指示薬が徐々に変色する。また、タイヤの劣化状態を判定する際は、タイヤをリムから取外し、カバー部材62,72を切り開いて支持体61,71の変色状態を目視により確認することにより、空気の透過によるタイヤの劣化の進行具合を把握することができる。
その際、支持体61,71がカバー部材62,72で覆われているので、第2の実施形態と同様、タイヤをリムから取外して判定作業を行うまでの間に支持体61,71が外部に露出することがなく、支持体61,71の汚損や劣化を防止することができる。
また、各タイヤ劣化判定具60,70のカバー部材62,72は互いに厚さt1 ,t2 が異なるので、厚さの大きい方が厚さの小さい方よりも空気の透過量が少なくなり、酸化還元指示薬の変色速度が遅くなる。即ち、図7に示すように各タイヤ劣化判定具60,70の変色状態B1 ,B2 が時間差をおいて順次有色に変化するため、これらをタイヤの劣化の少ない順に劣化レベル[1],[2]として判定することができる。その際、各タイヤ劣化判定具60,70は互いに異なった色に変化するので、例えば一方のタイヤ劣化判定具60に青色に変化する酸化還元指示薬(例えば、メチレンブルー)を用い、他方のタイヤ劣化判定具70に赤色に変化する酸化還元指示薬(例えば、フェノサフラニン)を用いることにより、変色速度の遅いタイヤ劣化判定具70が赤色に変色していた場合は(劣化レベル[2])、劣化の進行度が高いとして再使用は不可能であると判定することができる。
このように、本実施形態によれば、変色速度の異なる複数のタイヤ劣化判定具60,70の変化した色をそれぞれ確認することにより、ゴムの酸化による硬化の進行具合を色の違いにより明確に把握することができるので、タイヤの劣化状態の判定をより的確に行うことができる。
尚、前記第3及び第4に実施形態では、厚さの異なるカバー部材を用いることによりタイヤ劣化判定具の変色速度が異なるようにしたものを示したが、カバー部材を厚さが等しくなるように形成し、互いに異なった種類の酸化還元指示薬を用いることにより、酸化還元指示薬の変色速度が異なるようにしてもよい。
また、前記第1乃至第4の実施形態において、タイヤ劣化判定具を加硫後のタイヤ内面に接着剤や粘着テープで接着したり、或いは前記第2乃至第4の実施形態において、タイヤ内面と一体に加硫するなど、タイヤ成形時に装着すれば、タイヤへの装着を容易に行うことができ、実用化に際して極めて有利である。
更に、前記第3及び第4の実施形態において、タイヤ劣化判定具をタイヤ周方向に等間隔で配置すれば、タイヤ静バランス性が向上し、ユニフォミティを悪化させることがないという利点がある。
また、前記第2乃至第4の実施形態では、タイヤ劣化判定具をタイヤ内面に装着したものを示したが、走行やリムへの着脱に支障がなければ、例えばビード部の外面等、他の位置に装着することも可能である。
更に、前記第1の実施形態においても、タイヤ劣化判定具10をタイヤの周方向複数箇所に装着し、各タイヤ劣化判定具10に変色速度の異なる酸化還元指示薬を用いたり、或いは互いに異なった色に変化する酸化還元指示薬を用いるようにしてもいよい。
また、前記各実施形態において、図8に示すようにタイヤ幅方向中央からトレッド幅Wの75%以内の範囲W1 、またはタイヤ径方向内側端部からタイヤ断面高さHの25%以内の範囲H1 にタイヤ劣化判定具を配置すれば、これらの範囲W1 ,H1 は走行中の撓みが少ない部分であるため、タイヤ劣化判定具の損傷や剥離の防止に効果的である。ここで、タイヤ断面高さHとは、タイヤにJATMAに規定される正規内圧を充填し、正規荷重を負荷とした状態におけるタイヤ断面高さである。
尚、前記各実施形態では、重荷重用タイヤ用タイヤに用いたものを示したが、本発明は乗用車用タイヤ、その他の用途の空気入りタイヤにも適用することができる。
10,20,30,40,50、60,70…タイヤ劣化判定具、11,21,31,41,51、61,71…支持体、22,32,42,52、62,72…カバー部材。

Claims (14)

  1. 空気入りタイヤの内面に装着され、タイヤのゴム層を空気が透過することによるタイヤの劣化を判定するためのタイヤ劣化判定具において、
    酸化還元指示薬を含有した支持体を備え、
    支持体の空気透過量に応じて酸化還元指示薬を変色させるように構成した
    ことを特徴とするタイヤ劣化判定具。
  2. 空気入りタイヤに装着され、タイヤのゴム層を空気が透過することによるタイヤの劣化を判定するためのタイヤ劣化判定具において、
    酸化還元指示薬を含有した支持体と、
    支持体を被覆するカバー部材とを備え、
    支持体の空気透過量に応じて酸化還元指示薬を変色させるように構成した
    ことを特徴とするタイヤ劣化判定具。
  3. 前記カバー部材をゴムによって形成した
    ことを特徴とする請求項2記載のタイヤ劣化判定具。
  4. 前記カバー部材をタイヤ径方向の厚さがタイヤ幅方向及び周方向の厚さよりも小さくなるように形成した
    ことを特徴とする請求項2または3記載のタイヤ劣化判定具。
  5. 空気入りタイヤの複数箇所に装着されるタイヤ劣化判定具であって、
    酸化還元指示薬の変色速度が他のタイヤ劣化判定具と異なるように形成した
    ことを特徴とする請求項1、2、3または4記載のタイヤ劣化判定具。
  6. 空気入りタイヤの複数箇所に装着されるタイヤ劣化判定具であって、
    他のタイヤ劣化判定具と異なった種類の酸化還元指示薬を用いることにより、酸化還元指示薬の変色速度が他のタイヤ劣化判定具と異なるように形成した
    ことを特徴とする請求項1、2、3または4記載のタイヤ劣化判定具。
  7. 空気入りタイヤの複数箇所に装着されるタイヤ劣化判定具であって、
    他のタイヤ劣化判定具と異なった厚さのカバー部材を用いることにより、酸化還元指示薬の変色速度が他のタイヤ劣化判定具と異なるように形成した
    ことを特徴とする請求項2、3または4記載のタイヤ劣化判定具。
  8. 空気入りタイヤの複数箇所に装着されるタイヤ劣化判定具であって、
    酸化還元指示薬が他のタイヤ劣化判定具と異なった色に変色するように形成した
    ことを特徴とする請求項1、2、3または4記載のタイヤ劣化判定具。
  9. 請求項1、2、3、4、5、6、7または8記載のタイヤ劣化判定具を装着した
    ことを特徴とする空気入りタイヤ。
  10. 前記タイヤ劣化判定具をタイヤ周方向に等間隔で配置した
    ことを特徴とする請求項9記載の空気入りタイヤ。
  11. 前記タイヤ劣化判定具を加硫後の空気入りタイヤに装着した
    ことを特徴とする請求項9または10記載の空気入りタイヤ。
  12. 前記タイヤ劣化判定具を空気入りタイヤの成形時に装着した
    ことを特徴とする請求項9または10記載の空気入りタイヤ。
  13. 前記タイヤ劣化判定具をタイヤ幅方向中央からトレッド幅の75%以内の範囲に配置した
    ことを特徴とする請求項9、10、11または12記載の空気入りタイヤ。
  14. 前記タイヤ劣化判定具をタイヤ径方向内側端部からタイヤ断面高さの25%以内の範囲に配置した
    ことを特徴とする請求項9、10、11または12記載の空気入りタイヤ。
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