JP2010179223A - 酸性ガスの中和処理方法及びその装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】フロンガス類等のハロゲン化合物を分解処理した際に発生する酸性ガスやゴミ焼却炉から排出される酸性ガス等の各種酸性ガスを中和して無害化するための酸性ガスの中和処理方法及びその装置を提供することを目的とする。
【解決手段】中和塔11内に、炭酸カルシウム、酸化カルシウム又は酸化カルシウムと炭酸カルシウムの混合物からなる中和剤12を充填し、該中和塔11内を中和剤12と接触するように酸性ガスを通過させることによって、酸性ガスを中和処理する酸性ガスの中和処理方法と、中和剤12を充填してなる中和塔11と、該中和塔11に酸性ガスを供給する手段と、酸性ガスを中和剤12に接触させて排出する手段を有する酸性ガスの中和処理装置を基本として提供する。
【選択図】図1

Description

本発明はフロンガス類等のハロゲン化合物を分解処理した際に発生する酸性ガスやゴミ焼却炉から排出される酸性ガス等の各種酸性ガスを中和して無害化するための酸性ガスの中和処理方法及びその装置に関するものである。
クロロフルオロカーボン(CFC)、ハイドロクロロフルオロカーボン(HCFC)やハイドロフルオロカーボン(HFC)等のフロンガス類は環境汚染物質であるため、地球環境保護の観点等からフロン回収・破壊法による規制や使用削減が求められている。そのため、フロンガス類については各種の分解処理方法が提供されており、出願人も効果的な分解処理方法として各種の過熱蒸気反応法を提供している(特許文献1,特許文献2)。
これらの過熱蒸気反応法によれば、過熱蒸気を利用してフロンガス類を常圧で効果的に分解処理することができるが、分解処理によってHClやHFが含まれた酸性ガスが発生するため、この酸性ガスを無害化するために中和処理をすることが必要となる。従来は、酸性ガスに水酸化カルシウム(CaH)の混合溶液をシャワーリングして、中和する手段が知られている。その中和反応は次の通りである。
Ca(OH)+2HCl → CaCl+2H
Ca(OH)+2HF → CaF+2H
図3は従来の水酸化カルシウムの混合溶液を使用した中和処理方法を概略的に示すシステム図であり、フロンガス類を過熱蒸気を利用して分解すること等によって生成された酸性ガス41を配管42を介して第1の洗浄塔43に供給し、更に配管44を介して第2の洗浄塔45に供給する。第1の洗浄塔43及び第2の洗浄塔45は、所定濃度の水酸化カルシウムの混合溶液からなる中和液46を貯留した中和タンク47に浸漬されている。中和タンク47内の中和液46は中和液移送ポンプ48を使用して配管49を介して第1の洗浄塔43及び第2の洗浄塔45の上方からシャワーリングされて、第1の洗浄塔43及び第2の洗浄塔45を通過して再び中和タンク47に戻り、この作業を循環してして行う。そして、第1の洗浄塔43及び第2の洗浄塔45内において、中和液46が酸性ガス41と接触することによって酸性ガス41が中和されて無害化される。
なお、中和液46は酸性ガス41と接触することによって温度が上昇するため、配管49の途中において、冷却塔50を通過させて冷却水によって冷却することにより所定温度を保つようにしている。51は冷却塔50への冷却水の供給管、52は冷却塔50からの冷却水の排出管である。このようにして酸性ガス41は中和されて無害化された後、第2の洗浄塔45からブロワ53に吸引されて配管54を介して大気に放出される。なお、図示例では第1の洗浄塔43と第2の洗浄塔45の2つの洗浄塔を使用したが、フューエルセーフの観点から第3の洗浄塔を使用する等、洗浄塔の個数は任意に設定することができる。
中和タンク47内の中和液46は第1の洗浄塔43及び第2の洗浄塔45へのシャワーリングを繰り返して酸性ガス41と接触して中和処理を繰り返すことによって、塩化カルシウム(CaCl)やフッ化カルシウム(CaF)を生成し、スラリー状となって徐々に酸性ガス41の中和能力を失ってゆく。そのため、中和タンク47内のpHをpH計(図示略)で測定し、pH7付近を示すと中和液46全体を交換し、新たな水酸化カルシウムの混合溶液からなる中和液46を満たして使用する。
使用済みの中和液46はスラリー状となっているため、中和タンク47からスラリー移送ポンプ55を使用して配管56を介して凝集タンク57に排出する。そして、凝集タンク57内に適宜の凝集剤58を添加して混合することによってスラリー状の使用済みの中和液46を所定サイズのフロックを形成するように凝集させる。次に凝集タンク57から残渣移送ポンプ59を使用して配管60を介して脱水機61に供給して所定の含水率まで脱水し、脱水残渣62と脱水液63に分離し、脱水残渣62を産業廃棄物として処理するとともに脱水液63を廃棄する。
また、日常生活や社会生活、各種工場の生産活動に伴って排出される各種ゴミの最終処理や減容化のために焼却炉を使用して焼却する手段が一般的に行われている。かかるごみの焼却は、衛生上は優れた処理方法であるが、ごみを焼却する過程で酸性ガスやダイオキシン類など環境汚染の原因となる物質も生成されることとなる。よって、ゴミ焼却によって発生する酸性ガスについても無害化のための処理が要求されている。従来は焼却炉から排出される酸性ガスに水酸化カルシウムを散布する手段(乾式法)、水酸化カルシウムの混合溶液をシャワーリングする手段(湿式法)、水酸化カルシウムと吸水性高分子粒子をスラリー状として酸性ガスと接触させるとともにスラリー中の水分を酸性ガスの熱によって揮発させる手段(半乾式法)が提供されている(特許文献3)。
特許第3607624号 特許第3669881号 特開平9−192449号
図3に示すような粉体の水酸化カルシウムを水と混合した従来の水酸化カルシウムの混合溶液を中和液として使用する中和方法は、水酸化カルシウムを10〜15重量%混合した混合溶液を製作する必要があり、中和液として循環させるための設備を必要とする。そのため、混合溶液の循環ポンプの故障、配管詰まりが発生しやすい。また、使用後の中和液に凝集剤を添加して凝集させ、その後に固液分離のために脱水する設備や排水設備を必要とするため、中和装置が大きく複雑となる。更に、脱水後の残渣も50%程度の含水率があるため、処理量が多くなり、再利用もできない。更に、この処理はバッチ処理となり、連続して処理することができない。また、水酸化カルシウムの混合溶液は専ら中和のためのみに使用されるものである。
そして、水酸化カルシウム(CaH)が酸性ガス中の二酸化炭素(CO)と反応して炭酸カルシウム(CaCO)を生成するため、その分だけ相対的に酸の処理量が減少してしまうため、使用効率が悪く70%程度しか利用できない。更に水酸化カルシウム(CaH)は粉体であるため、中和タンクに投入する際に粉体が飛散する等の二次災害を生じる。
そこで、発明者らは従来の水酸化カルシウムの混合溶液や粉体を使用した中和方法に代えて、より簡便な方法でコンパクトに各種の酸性ガスを連続的に中和して無害化するための酸性ガスの中和処理方法及びその装置を提供することを目的としている。
本発明はその目的を達成するために、酸性ガスを炭酸カルシウムと所定時間接触するように通過させることにより、中和処理する中和処理方法、及び中和塔内に炭酸カルシウムを充填し、該中和塔内を炭酸カルシウムと接触するように酸性ガスを通過させることによって、酸性ガスを中和処理する酸性ガスの中和処理方法を基本として提供する。
そして、中和塔内に一定量の炭酸カルシウムを充填し、該中和塔内に充填された炭酸カルシウムと接触するように一定量の酸性ガスを中和塔内に供給して通過させることによって、酸性ガスを中和処理するとともに、中和処理後の中和塔から表面に中和生成物が生成された炭酸カルシウムを排出し、これを循環させ、循環途中において表面露出させることによって中和生成物を除去して、再び炭酸カルシウムとして中和塔内に供給し、酸性ガスを中和処理する方法を提供する。
また、中和塔内に炭酸カルシウムを連続的に供給して一定量を充填し、該中和塔内に供給された炭酸カルシウムと接触するように一定量の酸性ガスを連続して中和塔内に供給して通過させることによって、酸性ガスを中和処理するとともに、中和処理後の中和塔から表面に中和生成物が生成された炭酸カルシウムを順次連続して排出し、これを循環させ、循環途中において表面露出させることによって中和生成物を除去して、再び炭酸カルシウムとして中和塔内に連続的に供給し、酸性ガスを連続して中和処理する方法を提供する。
更に、中和塔内に一定量の炭酸カルシウムを充填し、該中和塔内に充填された炭酸カルシウムと接触するように一定量の酸性ガスを中和塔内に供給して通過させることによって、酸性ガスを中和処理するとともに、中和処理後の中和塔を、新たに一定量の炭酸カルシウムを充填した中和塔と交換した後、新たな中和塔内に充填された炭酸カルシウムと接触するように一定量の酸性ガスを新たな中和塔内に供給して通過させることによって、酸性ガスを中和処理する方法を提供する。
そして、中和塔内に冷却空気を供給して中和熱を軽減し、中和塔に充填する炭酸カルシウムを所定の塊状として、酸性ガスが通過可能とし、炭酸カルシウムを直径10mm〜30mm程度の粒状とする。また、炭酸カルシウムに代えて、酸化カルシウム又は酸化カルシウムと炭酸カルシウムの混合物を使用し、或いは炭酸カルシウムに代えて、所定の塊状又は直径10mm〜30mm程度の粒状とした水酸化カルシウムを使用し、酸性ガスが、CFC,HCFC,HFC,PFC,SF等の有機ハロゲン化合物を分解した際に発生する酸性ガス、或いはゴミ焼却炉から排出される酸性ガスである。
そして、酸性ガスの中和処理装置として、炭酸カルシウムを充填してなる中和塔と、該中和塔に酸性ガスを供給する手段と、酸性ガスを炭酸カルシウムに接触させて排出する手段を有する酸性ガスの中和処理装置、及び中和剤としての炭酸カルシウムを貯留する中和剤タンクと、該中和剤タンク内の炭酸カルシウムを連続的又は間欠的に中和塔に供給する中和剤供給手段と、炭酸カルシウムを充填する中和塔と、該中和塔に酸性ガスを供給する酸性ガス供給手段と、酸性ガスを炭酸カルシウムに接触させて排出する酸性ガス排出手段と、中和塔から表面に中和生成物が生成された炭酸カルシウムを連続的又は間欠的に排出する中和剤排出手段とからなる酸性ガスの中和処理装置を基本として提供する。
そして、中和生成物が生成されて中和塔から排出された炭酸カルシウムを循環させ、循環途中において表面露出させることによって中和生成物を除去して、再び中和剤タンクに供給して貯留する構成、中和塔に中和熱を低減させるための冷却空気を供給する冷却空気供給手段を有する構成、中和生成物が生成されて中和塔から排出された炭酸カルシウムを貯留する中和残渣タンクを有する構成を提供する。
更に、中和剤としての炭酸カルシウムを充填した中和塔と、該中和塔に酸性ガスを供給する酸性ガス供給手段と、酸性ガスを炭酸カルシウムに接触させて排出する酸性ガス排出手段とからなり、中和塔を交換可能とした酸性ガスの中和処理装置、及び中和剤としての炭酸カルシウムを充填した中和塔と、該中和塔に酸性ガスを供給する酸性ガス供給手段と、酸性ガスを炭酸カルシウムに接触させて排出する酸性ガス排出手段とからなり、中和処理の終了した中和塔を新たな炭酸カルシウムが充填された中和塔と交換可能とした酸性ガスの中和処理装置を提供する。
また、過熱蒸気を使用してCFC,HCFC,HFC,PFC,SF等の有機ハロゲン化合物を分解する反応器から排出された酸性ガスを、酸性ガス供給手段を介して、中和塔に供給する構成、中和塔に充填する中和剤としての炭酸カルシウムを所定の塊状として、酸性ガスが通過可能とした構成、中和剤としての炭酸カルシウムを直径10mm〜30mm程度の粒状とした構成、炭酸カルシウムに代えて、酸化カルシウム又は酸化カルシウムと炭酸カルシウムの混合物を使用し、或いは炭酸カルシウムに代えて、所定の塊状又は直径10mm〜30mm程度の粒状とした水酸化カルシウムを使用する構成を提供する。
以上記載した本発明によれば、従来の水酸化カルシウムの混合溶液をシャワーリングしたり、水酸化カルシウムの粉体を酸性ガスに散布する手段に比べて、酸性ガスを炭酸カルシウムや酸化カルシウムからなる塊状、或いは粒状の中和剤、更には所定の塊状又は直径10mm〜30mm程度の粒状とした水酸化カルシウムからなる中和剤を充填した中和塔内を通過させるだけでよいため、飛散することがなく取り扱いが簡便、かつ、コンパクトに各種の酸性ガスを連続的に、或いはバッチ処理によって中和して無害化することができる。そして、炭酸カルシウムや酸化カルシウムからなる中和剤は酸性ガスの補足率が高く、中和剤としての性能が高い。しかも従来の水酸化カルシウムの混合溶液のように、中和後の残渣がスラリー状となることもなく、脱水処理等が不要で、廃棄が容易である。更に、路盤材等の建設副資材としての再利用も可能である。
特に、中和塔内に冷却空気を供給することにより、中和塔内の温度を概ね400℃〜500℃に保つことができ、塩化水素を含む酸性ガスを中和することによって生成される塩化カルシウムが770℃付近の温度で溶解し液体となることを防ぐことができる。そのため、液化した塩化カルシウムが中和剤の周囲を被覆し、中和剤の排出等を阻害することを未然に防いで、中和剤の排出をスムーズに行うことができる。更に中和剤を循環させて使用することにより、循環途中において中和剤の表面を露出させることによって中和生成物を除去して、中和剤を再生して繰り返して使用することができる。
そして、炭酸カルシウムや酸化カルシウムからなる中和剤は中和剤タンクから中和塔内に連続的に又間欠的に投入するだけでよく、取り扱いが簡単である。また、中和塔をカートリッジとして構成することも可能であり、中和剤に触れることなく、中和塔を交換するだけでよい。更に、炭酸カルシウムや酸化カルシウムからなる中和剤は酸としか反応しないため、処理量が安定しており、又仮に酸性ガスの中にフロンガス等の未分解の有機ガスが存在していたとしても中和塔内で炭酸カルシウムや酸化カルシウムからなる中和剤、或いは所定の塊状又は直径10mm〜30mm程度の粒状とした水酸化カルシウムからなる中和剤と接触することによって分解されるため、安全で信頼性が高い。
本発明の第1実施形態を概略的に示すシステム図。 本発明の第2実施形態を概略的に示すシステム図。 従来の中和処理方法を概略的に示すシステム図。
本発明が中和して無害化する対象は、例えばCFC,HCFC,HFC,PFC,SF等の有機ハロゲン化合物を過熱蒸気を使用して分解処理した際に発生する塩化水素(HCl)やフッ化水素(HF)、ゴミ焼却炉から排出される塩化水素(HCl),二酸化硫黄(SO)等の各種酸性ガスであり、酸性ガスであれば、その種類や発生原因には特に限定はない。
以下図面に基づいて本発明にかかる酸性ガスの中和処理方法及びその装置の実施形態を説明する。図1は本発明の第1実施形態を概略的に示すシステム図であり、本発明を過熱蒸気を使用してフロンガス類を分解した際に発生する酸性ガスの中和に適用したものである。
図において1は被分解処理物としてのフロンガスであり、所定の被分解物タンクから供給される。2は加熱して過熱蒸気を得るための水であり、所定の水タンクから供給される。なお、水に代えて予め加熱した過熱蒸気を供給してもよい。3は空気であり、所定のエアコンプレッサから供給される。このフロンガス1,水2,空気3が配管4を介して適当な比率で混合されて予備加熱器5によって所定温度に加熱されて、反応器6に送り込まれる。反応器6はフロンガス1を過熱蒸気によって分解処理するための装置であり、加熱ヒータ7によって所定の温度に加熱されている。分解処理するために必要な過熱蒸気の温度はフロンガスの種類や量、更には空気の投入の有無によっても異なるが、概ね850℃〜950℃程度に制御することによって分解することができる。なお、空気3は、空気中の酸素によって酸化反応を促進するためのものであり、省略することもできる。
反応器6内を所定温度に加熱されたフロンガス1が過熱蒸気とともに一定時間保持されて通過することにより、過熱蒸気中のフロンガス1が分解処理され、塩化水素(HCl)やフッ化水素(HF)を含む分解ガスとしての酸性ガスが発生する。この酸性ガスは900℃〜1000℃の温度を有しているため、配管8を介して次段の冷却ジャケット9に送り込んで、500℃前後まで冷却する。この500℃程度の酸性ガスが本願発明の中和対象であり、酸性ガス供給手段としての配管10を介して中和塔11に供給される。中和塔11への酸性ガスの供給は連続的であっても間欠的であってもよい。
中和塔11は、竪型に配置された円筒体であって、内部に中和剤12が充填されている。中和剤12は炭酸カルシウム(CaCO)又は酸化カルシウム(CaO)或いは炭酸カルシウムと酸化カルシウムの混合物からなり、直径10mm〜30mm程度の粒状に成形した状態で使用することが適当であるが、直径30mmを超える所定サイズの塊状であってもよい。要すれば、配管10を介して供給された酸性ガスが中和塔11に充填された中和剤12に効率よく接触して、その間を通過できる形状であれば特に限定はない。そのため、粉体状であれば酸性ガスが中和剤12の間を通過できず、又あまりに大きなブロック状であれば、酸性ガスとの接触が十分ではなく、不適当である。このように、本発明は中和剤12として、飛散することがなく取り扱いが簡便、かつ、酸性ガスの補足率が高く、中和剤としての性能が高い炭酸カルシウム又は酸化カルシウム或いは炭酸カルシウムと酸化カルシウムの混合物を塊状、粒状にして使用することに特徴を有するものである。
中和剤12は中和剤タンク13に貯留されており、中和剤タンク13の下部から取り出されて中和剤供給手段としてのスクリュー移送機14によって搬送され、中和塔11の上部から連続的又は間欠的に供給される。そして、使用済みの中和剤12が中和塔11の下部から取り出されて、中和剤排出手段としてのスクリュー移送機15によって連続的又は間欠的に搬送され、中和残渣タンク16に排出されて貯留される。
中和塔11に供給された酸性ガスは中和塔11内に充填された中和剤12と接触することにより中和される。その中和メカニズムを塩化水素(HCl)とフッ化水素(HF)を例として説明すると次のとおりである。
[中和剤12として炭酸カルシウム(CaCO)を使用する場合]
CaCO+2HF → CaF+HO+CO
CaCO+2HCl → CaCl+HO+CO
[中和剤12として酸化カルシウム(CaO)を使用する場合]
CaO+2HF → CaF+H
CaO+2HCl → CaCl+H
酸性ガスに塩化水素(HCl)を含んでいる場合は、中和されることによって塩化カルシウム(CaCl)が生成される。塩化カルシウムは通常は固体であるが、770℃付近で溶解し液体となる。この液体となった塩化カルシウムが中和塔11内において中和剤12の周囲を被覆し、中和塔11からの排出工程において冷却されて再び固体化して中和剤12を結合させるため、中和塔11の下部からクリュー移送機15で排出することができなくなる。そこで、このような塩化カルシウムの液体化を防ぐため、中和塔11内の温度を700℃程度以上に昇温させることがないように、中和塔11内に、所定のコンプレッサから供給された冷却空気17を配管18を介して、冷却効果の高い位置から連続的に或いは間欠的に適宜噴射し、中和塔11内の温度を概ね400℃〜500℃となるようにする。
中和剤12は酸性ガスと接触することによって、塩化カルシウムやフッ化カルシウムを生成し、これら生成物によって表面が被覆されるため、徐々に中和能力を失ってゆく。そこで、中和後の排ガスを排出する配管19に酸濃度計(図示略)を装備して排ガスの酸濃度を常時監視し、中和剤12の中和能力が低下する前に交換するようにする。中和剤12の交換は、配管10からの酸性ガスの供給を停止し、中和塔11内の使用済みの中和剤12をスクリュー移送機15を使用して全て中和残渣タンク16へ排出した後、新たな中和剤12をスクリュー移送機14を使用して中和剤タンク13から中和塔11に供給するバッチ式によって行うことができる。また、別タンクから中和塔11上部に中和剤12を投入しながら、下部から使用済みの中和剤12を排出すれば、連続運転できる。
或いは配管10からの酸性ガスの供給量や酸濃度を考慮して、スクリュー移送機14及びスクリュー移送機15の速度を同調させて、中和塔11の上部からスクリュー移送機14によって一定量の中和剤12を連続的に供給しながら、中和塔11の下部からスクリュー移送機15によって同量の使用済みの中和剤12を排出することにより、連続的に運転することができる。更に、中和塔11にレベルセンサを設置し、レベルセンサの設定値によって、スクリュー移送機14及びスクリュー移送機15を駆動させることにより、連続的に運転することもできる。即ち、中和塔11内には常に一定量の新たな中和剤12が貯留された状態として運転することができる。
また、中和剤タンク13、スクリュー移送機14,15、中和残渣タンク16等の中和剤12の供給・排出手段を装備することなく、中和剤12の充填された中和塔11をカートリッジとして構成し、使用済みの中和剤12を中和塔11毎交換して使用することもできる。なお、塩化カルシウムやフッ化カルシウムが生成された使用済みの中和剤12は中和残渣タンク16に貯留された後、残渣廃棄物タンク28に移送されて産業廃棄物として廃棄処理するか、路盤材等として再利用する。
中和後の排ガスは中和塔11の上部から配管19を介して粉塵除去塔20に供給され、粉塵除去塔20の上部からシャワーリングされた水によって中和剤12の粉塵が除去される。21は粉塵除去塔20内の水を循環させて上部からシャワーリングするためのポンプ、22は冷却水を粉塵除去塔20に循環させるための配管、23は循環する水を冷却するための冷却ジャケットである。粉塵の除去された排ガスは粉塵除去塔20の上部から配管24を介して、ミスト除去塔25に供給されてミストが除去された後、ブロワ26に吸引されて配管27から大気に開放される。このブロワ26の吸引による圧力勾配によって酸性ガスは、反応器6から中和塔11、粉塵除去塔20及びミスト除去塔25と移動する。
次に本発明の第2実施形態を図2に基づいて説明する。図1に示す第1実施形態と同一の構成については同一の符号を付して、その説明を省略する。図2は本発明の第2実施形態を概略的に示すシステム図であり、表面に中和生成物が生成された中和処理後の中和剤12を中和塔11から排出させた後に循環させ、循環途中において中和剤12を相互に接触させて中和生成物を剥離することによって、その表面を露出させて中和剤12として再生し、再び中和剤12として中和塔11内に供給するものである。
中和残渣タンク16は配管31によって中和剤タンク13と連結されており、中和剤タンク13は配管32によってフィルタ33と連結され、フィルタ33は配管34によって真空ポンプ35と連結されている。よって、真空ポンプ35を駆動すると、配管34,フィルタ33及び配管32を介して中和剤タンク13内の空気が吸引除去されて負圧となる。負圧となった中和剤タンク13は配管31によって中和残渣タンク16と連結されているため、中和残渣タンク16内の使用済みの中和剤12が配管31を通って中和剤タンク13に吸引移動されて循環することとなる。なお、真空ポンプ35に代えて、他の吸引ポンプを使用することもできる。
この吸引移動の途中において使用済みの中和剤12は相互に衝接するため、使用済みの中和剤12の表面に形成された塩化カルシウムやフッ化カルシウム中和生成物が剥離して除去され、中和剤12の表面に再び炭酸カルシウムや酸化カルシウムが露出することとなり、中和剤12として再生される。また、冷却空気17の噴射による冷却時に使用済み中和剤12の表面が急速に収縮することによっても中和生成物が剥離する。再生された中和剤12は再び中和剤タンク13からスクリュー移送機14を介して中和塔11内に順次供給される。一方、使用済みの中和剤12から剥離した中和生成物は中和剤タンク13から配管32によってフィルタ33に補足されるため、適宜フィルタ33を交換することによって廃棄すればよい。このように第2実施形態によれば、中和剤12を循環・再生することにより、繰り返して使用することができる。
そして、一定回数繰り返して使用することにより、中和剤12が摩耗し、減少した場合は中和残渣タンク16から使用済みの中和剤12を残渣廃棄物タンク28に移送させ産業廃棄物として廃棄処理するか、路盤材等として再利用する。なお、中和剤12を中和残渣タンク16から中和剤タンク13に吸引するときはスクリュー移送機14及び酸性ガスの供給を停止させておく。また、中和剤タンク13からスクリュー移送機14を介して中和剤12を中和塔11に供給している場合は、酸性ガスも中和塔11に連続して供給することが可能である。
反応器6内に、2.6m/hのフロンCFC−22を、5.2m/hの過熱蒸気、7.8m/hの空気とともに供給して分解して、19.42m/hの酸性ガスを得た。酸性ガス19.42m/h中のHClは2.59m/h、HFは5.18m/hであり、残部は過熱蒸気とCOと空気であった。この酸性ガスを、中和剤12として粒径10mmの粒状の炭酸カルシウムを充填した中和塔11に連続的に供給して通過させることにより、酸性ガスを中和させて、配管19から排出される中和後の排ガスの酸濃度を測定した。使用した中和塔11は直径300mmであり、その中に150Kgの中和剤12を120Kg/hの流量で連続的に供給した。よって、中和塔11内の有効高さ800mm程度の範囲に常時120Kgの中和剤12が充填され、残る30Kgは中和塔11外で循環しつつ表面に形成された中和生成物を剥離して再生されている。なお、フロンCFC−22の分解反応式は次の通りである。
CHClF+HO+0.5O→ 2HF+HCl+CO
実施例1の酸性ガスを、中和剤として粒径10mmの粒状の酸化カルシウムを充填した中和塔11に連続的に供給して通過させることにより、酸性ガスを中和させて、配管19から排出される中和後の排ガスの酸濃度を測定した。
反応器6内に、2.2m/hのフロンCFC−134aを、4.4m/hの過熱蒸気、19.8m/hの空気とともに供給して分解して、31.84m/hの酸性ガスを得た。酸性ガス31.84m/h中のHClは0m/h、HFは8.78m/hであり、残部は過熱蒸気とCOと空気であった。この酸性ガスを、中和剤として粒径10mmの粒状の炭酸カルシウムを充填した中和塔11に連続的に供給して通過させることにより、酸性ガスを中和させて、配管19から排出される中和後の排ガスの酸濃度を測定した。なお、フロンCFC−134aの分解反応式は次の通りである。
+HO+1.5O→ 4HF+2CO
実施例3の酸性ガスを、中和剤として粒径10mmの粒状の酸化カルシウムを充填した中和塔11に連続的に供給して通過させることにより、酸性ガスを中和させて、配管19から排出される中和後の排ガスの酸濃度を測定した。
反応器6内に、1.9m/hのフロンCFC−R12を、7.4m/hの過熱蒸気とともに供給して分解して、12.96m/hの酸性ガスを得た。酸性ガス12.96m/h中のHClは3.7m/h、HFは3.7m/hであり、残部は過熱蒸気とCOであった。この酸性ガスを、中和剤として粒径10mmの粒状の炭酸カルシウムを充填した中和塔11に連続的に供給して通過させることにより、酸性ガスを中和させて、配管19から排出される中和後の排ガスの酸濃度を測定した。なお、フロンCFC−R12の分解反応式は次の通りである。
CCl+2HO → 2HF+2FCl+CO
実施例5の酸性ガスを、中和剤として粒径10mmの粒状の酸化カルシウムを充填した中和塔11に連続的に供給して通過させることにより、酸性ガスを中和させて、配管19から排出される中和後の排ガスの酸濃度を測定した。
[比較例1〜3]
実施例1と同一の酸性ガスを、図3に示す第1の洗浄塔43に供給し、水酸化カルシウムを15重量%混合した混合溶液をシャワーリングして中和し、第1の洗浄塔43から排出された中和後の排ガスの酸濃度を測定して比較例1とした。同様にして実施例3と同一の酸性ガスを中和した排ガスの酸濃度を測定したものを比較例2とし、実施例5と同一の酸性ガスを中和した排ガスの酸濃度を測定したものを比較例3とした。
[比較例4〜6]
実施例1の酸性ガスを直径250mm、高さ2000mmの円柱体に供給し、上部から水酸化カルシウムの粉体を1Kg/minの落下速度で散布して中和し、中和後の排ガスの酸濃度を測定して比較例4とした。同様にして実施例3と同一の酸性ガスを中和した排ガスの酸濃度を測定したものを比較例5とし、実施例5と同一の酸性ガスを中和した排ガスの酸濃度を測定したものを比較例6とした。上記した実施例1〜実施例6及び比較例1〜比較例6の中和後の排ガスの酸濃度等を表1に示す。
Figure 2010179223
表1に示すように、炭酸カルシウムや酸化カルシウムからなる中和剤を使用した本発明は、HClやHFを<1ppm以下の濃度に中和できている。これに対して、図3に示す従来の酸性ガスに水酸化カルシウムの混合溶液をシャワーリングした比較例1,2,3は、第1の洗浄塔でシャワーリングしたのみではHClやHFの酸濃度は50〜100ppm或いは100〜200ppmであって中和がされておらず、水酸化カルシウムの混合溶液のシャワーリングを繰り返して行う必要がある。更に、水酸化カルシウムの粉体を酸性ガスに散布する比較例4,5,6では、HClやHFの酸濃度は780ppm以上あり、中和が不十分であることが判る。また、従来の水酸化カルシウムの混合溶液は、使用後に凝集剤を添加して凝集させ、その後に脱水して固液分離しても、脱水後の残渣も50%程度の含水率があるため、処理量が多くなるのに対して、本発明では残渣量が少なく、その処理のための費用が少ないとともに、再利用も可能である。
さらに、本発明では中和剤12として、所定の塊状又は直径10mm〜30mm程度の粒状とした水酸化カルシウムを使用することもできる。本発明が解決しようとする課題は、水酸化カルシウムの中和能力そのものを問題とするのではなく、専ら粉体の水酸化カルシウムを水と混合した従来の水酸化カルシウムの混合溶液からなる中和液の欠点を解消するものである。そのため、水酸化カルシウムを原料としても、所定の塊状又は直径10mm〜30mm程度の粒状とすれば、その欠点を解消できるため、本発明の中和剤12として使用することも可能である。中和方法及びその装置も前記した第1実施形態と第2実施形態をそのまま使用することができ、実施例1〜6と同等の中和能力を有する。なお、HClやHFに対する中和反応は次の通りであり、従来と同様である。
Ca(OH)+2HCl → CaCl+2H
Ca(OH)+2HF → CaF+2H
なお、所定の塊状又は直径10mm〜30mm程度の粒状とした水酸化カルシウムは粉体から造粒する必要があり、又水酸化カルシウムそのものが原料となる炭酸カルシウムや酸化カルシウムに比べて高価であるため、中和剤12としては炭酸カルシウムや酸化カルシウムを原料とすることが、より実際的である。
本発明にかかる酸性ガスの中和処理方法及びその装置によれば、酸性ガスを炭酸カルシウムや酸化カルシウムからなる塊状、或いは粒状の中和剤を充填した中和塔内を通過させるだけでよいため、中和剤が飛散することがなく取り扱いが簡便、かつ、コンパクトにフロンガス類等のハロゲン化合物を分解処理した際に発生する酸性ガスやゴミ焼却炉から排出される酸性ガス等の各種酸性ガスを連続的に、或いはバッチ処理によって中和して無害化することができる。
1…フロンガス
2…水
3…空気
4,8,10,18,19,22,24,27,31,32,34…配管
5…予備加熱器
6…反応器
7…加熱ヒータ
9,23…冷却ジャケット
11…中和塔
12…中和剤
13…中和剤タンク
14,15…スクリュー移送機
16…中和残渣タンク
17…冷却空気
20…粉塵除去塔
21…ポンプ
25…ミスト除去塔
26…ブロワ
33…フィルタ
35…真空ポンプ

Claims (24)

  1. 酸性ガスを炭酸カルシウムと所定時間接触するように通過させることにより、中和処理することを特徴とする酸性ガスの中和処理方法。
  2. 中和塔内に炭酸カルシウムを充填し、該中和塔内を炭酸カルシウムと接触するように酸性ガスを通過させることによって、酸性ガスを中和処理することを特徴とする酸性ガスの中和処理方法。
  3. 中和塔内に一定量の炭酸カルシウムを充填し、該中和塔内に充填された炭酸カルシウムと接触するように一定量の酸性ガスを中和塔内に供給して通過させることによって、酸性ガスを中和処理するとともに、中和処理後の中和塔から表面に中和生成物が生成された炭酸カルシウムを排出し、これを循環させ、循環途中において表面露出させることによって中和生成物を除去して、再び炭酸カルシウムとして中和塔内に供給し、酸性ガスを中和処理することを特徴とする酸性ガスの中和処理方法。
  4. 中和塔内に炭酸カルシウムを連続的に供給して一定量を充填し、該中和塔内に供給された炭酸カルシウムと接触するように一定量の酸性ガスを連続して中和塔内に供給して通過させることによって、酸性ガスを中和処理するとともに、中和処理後の中和塔から表面に中和生成物が生成された炭酸カルシウムを順次連続して排出し、これを循環させ、循環途中において表面露出させることによって中和生成物を除去して、再び炭酸カルシウムとして中和塔内に連続的に供給し、酸性ガスを連続して中和処理することを特徴とする酸性ガスの中和処理方法。
  5. 中和塔内に一定量の炭酸カルシウムを充填し、該中和塔内に充填された炭酸カルシウムと接触するように一定量の酸性ガスを中和塔内に供給して通過させることによって、酸性ガスを中和処理するとともに、中和処理後の中和塔を、新たに一定量の炭酸カルシウムを充填した中和塔と交換した後、新たな中和塔内に充填された炭酸カルシウムと接触するように一定量の酸性ガスを新たな中和塔内に供給して通過させることによって、酸性ガスを中和処理することを特徴とする酸性ガスの中和処理方法。
  6. 中和塔内に冷却空気を供給して中和熱を軽減する請求項2,3,4又は5記載の酸性ガスの中和処理方法。
  7. 中和塔に充填する炭酸カルシウムを所定の塊状として、酸性ガスが通過可能とした請求項2,3,4,5又は6記載の酸性ガスの中和処理方法。
  8. 中和塔に充填する炭酸カルシウムを直径10mm〜30mm程度の粒状とした請求項2,3,4,5又は6記載の酸性ガスの中和処理方法。
  9. 炭酸カルシウムに代えて、酸化カルシウム又は酸化カルシウムと炭酸カルシウムの混合物を使用する請求項1,2,3,4,5,6,7又は8記載の酸性ガスの中和処理方法。
  10. 炭酸カルシウムに代えて、所定の塊状又は直径10mm〜30mm程度の粒状とした水酸化カルシウムを使用する請求項1,2,3,4,5又は6記載の酸性ガスの中和処理方法。
  11. 酸性ガスが、CFC,HCFC,HFC,PFC,SF等の有機ハロゲン化合物を分解した際に発生する酸性ガスである請求項1,2,3,4,5,6,7,8,9又は10記載の酸性ガスの中和処理方法。
  12. 酸性ガスが、ゴミ焼却炉から排出される酸性ガスである請求項1,2,3,4,5,6,7,8,9又は10記載の酸性ガスの中和処理方法。
  13. 炭酸カルシウムを充填してなる中和塔と、該中和塔に酸性ガスを供給する手段と、酸性ガスを炭酸カルシウムに接触させて排出する手段を有することを特徴とする酸性ガスの中和処理装置。
  14. 中和剤としての炭酸カルシウムを貯留する中和剤タンクと、該中和剤タンク内の炭酸カルシウムを連続的又は間欠的に中和塔に供給する中和剤供給手段と、炭酸カルシウムを充填する中和塔と、該中和塔に酸性ガスを供給する酸性ガス供給手段と、酸性ガスを炭酸カルシウムに接触させて排出する酸性ガス排出手段と、中和塔から表面に中和生成物が生成された炭酸カルシウムを連続的又は間欠的に排出する中和剤排出手段とからなることを特徴とする酸性ガスの中和処理装置。
  15. 中和生成物が生成されて中和塔から排出された炭酸カルシウムを循環させ、循環途中において表面露出させることによって中和生成物を除去して、再び中和剤タンクに供給して貯留する請求項14記載の酸性ガスの中和処理装置。
  16. 中和塔に中和熱を低減させるための冷却空気を供給する冷却空気供給手段を有する請求項13,14又は15記載の酸性ガスの中和処理装置。
  17. 中和生成物が生成されて中和塔から排出された炭酸カルシウムを貯留する中和残渣タンクを有する請求項13,14,15又は16記載の酸性ガスの中和処理装置。
  18. 中和剤としての炭酸カルシウムを充填した中和塔と、該中和塔に酸性ガスを供給する酸性ガス供給手段と、酸性ガスを炭酸カルシウムに接触させて排出する酸性ガス排出手段とからなり、中和塔を交換可能としたことを特徴とする酸性ガスの中和処理装置。
  19. 中和剤としての炭酸カルシウムを充填した中和塔と、該中和塔に酸性ガスを供給する酸性ガス供給手段と、酸性ガスを炭酸カルシウムに接触させて排出する酸性ガス排出手段とからなり、中和処理の終了した中和塔を新たな炭酸カルシウムが充填された中和塔と交換可能としたことを特徴とする酸性ガスの中和処理装置。
  20. 過熱蒸気を使用してCFC,HCFC,HFC,PFC,SF等の有機ハロゲン化合物を分解する反応器から排出された酸性ガスを、酸性ガス供給手段を介して、中和塔に供給する請求項13,14,15,16,17,18又は19記載の酸性ガスの中和処理装置。
  21. 中和塔に充填する中和剤としての炭酸カルシウムを所定の塊状として、酸性ガスが通過可能とした請求項13,14,15,16,17,18,19又は20記載の酸性ガスの中和処理装置。
  22. 中和剤としての炭酸カルシウムを直径10mm〜30mm程度の粒状とした請求項13,14,15,16,17,18,19,20又は21記載の酸性ガスの中和処理装置。
  23. 炭酸カルシウムに代えて、酸化カルシウム又は酸化カルシウムと炭酸カルシウムの混合物を使用する請求項13,14,15,16,17,18,19,20,21又は22記載の酸性ガスの中和処理装置。
  24. 炭酸カルシウムに代えて、所定の塊状又は直径10mm〜30mm程度の粒状とした水酸化カルシウムを使用する請求項13,14,15,16,17,18,19又は20記載の酸性ガスの中和処理装置。
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