JPH06182144A - 乾式ガス処理方法 - Google Patents
乾式ガス処理方法Info
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- JPH06182144A JPH06182144A JP4335829A JP33582992A JPH06182144A JP H06182144 A JPH06182144 A JP H06182144A JP 4335829 A JP4335829 A JP 4335829A JP 33582992 A JP33582992 A JP 33582992A JP H06182144 A JPH06182144 A JP H06182144A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 ガス処理装置の単純化、有害ガスを吸着する
物質の消費量の低減を可能とした乾式ガス処理法を提供
する。 【構成】 塩化水素,硫黄酸化物等の炭酸カルシウムと
反応する酸性成分を含む800°C以下の高熱ガスを、
粒径5〜50mmの炭酸カルシウム石からなるガス吸収
層を通過させる第1ステップと、このガス吸収層内の使
用済みの物質を水洗して、上記炭酸カルシウム石と上記
酸性成分との反応により炭酸カルシウム石の表層部に生
成されたカルシウム塩を除去し、この炭酸カルシウム石
群に精製する第2ステップと、この精製された炭酸カル
シウム石群を上記第1ステップでの再使用に供する第3
ステップとを含む構成としてある。
物質の消費量の低減を可能とした乾式ガス処理法を提供
する。 【構成】 塩化水素,硫黄酸化物等の炭酸カルシウムと
反応する酸性成分を含む800°C以下の高熱ガスを、
粒径5〜50mmの炭酸カルシウム石からなるガス吸収
層を通過させる第1ステップと、このガス吸収層内の使
用済みの物質を水洗して、上記炭酸カルシウム石と上記
酸性成分との反応により炭酸カルシウム石の表層部に生
成されたカルシウム塩を除去し、この炭酸カルシウム石
群に精製する第2ステップと、この精製された炭酸カル
シウム石群を上記第1ステップでの再使用に供する第3
ステップとを含む構成としてある。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、有害ガスの除去、およ
び脱臭に好適な炭酸カルシウムを利用した乾式ガス処理
方法に関するものである。
び脱臭に好適な炭酸カルシウムを利用した乾式ガス処理
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、地球環境を保護,公害防止の観点
から、大気汚染防止に関する規制は、益々厳しくなりつ
つある。このため、例えば工業上、物質を燃焼させた
り、反応させた際に発生する塩化水素,硫黄酸化物等の
有害ガスを除去するための処理が行われている。このう
ち、塩化水素の処理については、工業用燃焼炉におい
て、水酸化カルシウムや苛性ソーダを吸収剤として塩化
水素を除去する湿式処理法が一般的に採用されている。
この方法によれば、塩化水素と水酸化カルシウムとの反
応を促進するために、処理ガスである塩化水素を水冷却
した後、水酸化カルシウムを吹き込み、これに塩化水素
を吸収させている。また、硫黄酸化物(SOx)につい
ては、湿式脱硫装置を用いて行う方法が公知である。さ
らに、従来乾式ガス処理法も採用されており、これによ
れば有害ガスを吸着剤(活性炭)に吸着させて除去して
いる。
から、大気汚染防止に関する規制は、益々厳しくなりつ
つある。このため、例えば工業上、物質を燃焼させた
り、反応させた際に発生する塩化水素,硫黄酸化物等の
有害ガスを除去するための処理が行われている。このう
ち、塩化水素の処理については、工業用燃焼炉におい
て、水酸化カルシウムや苛性ソーダを吸収剤として塩化
水素を除去する湿式処理法が一般的に採用されている。
この方法によれば、塩化水素と水酸化カルシウムとの反
応を促進するために、処理ガスである塩化水素を水冷却
した後、水酸化カルシウムを吹き込み、これに塩化水素
を吸収させている。また、硫黄酸化物(SOx)につい
ては、湿式脱硫装置を用いて行う方法が公知である。さ
らに、従来乾式ガス処理法も採用されており、これによ
れば有害ガスを吸着剤(活性炭)に吸着させて除去して
いる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述した塩化水素を除
去する湿式処理法の場合、水酸化カルシウムと塩化水素
との接触効率が35〜65%と悪い。このため、未反応
の水酸化カルシウムと反応後の塩酸カルシウムを集塵装
置で回収しなければならない。また、苛性ソーダを吸収
剤として使用する場合、苛性ソーダは水溶液でしか使用
できないため、有害ガスの処理は湿式に限定される。そ
して、その使用により食塩が生成されるが、濃度,PH
制御用の水処理のための設備が必要となる。また、塩化
水素用の湿式処理,湿式脱硫装置のいずれの場合も、吸
収剤としての苛性ソーダ,水酸化カルシウムを用いた処
理の後、副産物としてボウ硝や石膏,亜硫酸カルシウム
が生じるので、副産物回収のための設備が必要となる。
去する湿式処理法の場合、水酸化カルシウムと塩化水素
との接触効率が35〜65%と悪い。このため、未反応
の水酸化カルシウムと反応後の塩酸カルシウムを集塵装
置で回収しなければならない。また、苛性ソーダを吸収
剤として使用する場合、苛性ソーダは水溶液でしか使用
できないため、有害ガスの処理は湿式に限定される。そ
して、その使用により食塩が生成されるが、濃度,PH
制御用の水処理のための設備が必要となる。また、塩化
水素用の湿式処理,湿式脱硫装置のいずれの場合も、吸
収剤としての苛性ソーダ,水酸化カルシウムを用いた処
理の後、副産物としてボウ硝や石膏,亜硫酸カルシウム
が生じるので、副産物回収のための設備が必要となる。
【0004】このように、湿式ガス処理法の場合、水処
理,副産物回収用の設備を設けなければならず、大きな
スペース,多大な費用が要求されるという問題が生じて
いる。一方、上記乾式ガス処理法の場合、使用済みの吸
着剤(活性炭)の再生方法として約800°Cに熱し
て、有害ガスを直接大気に放出するか、或は水中洗浄に
より水処理して吸着剤を再生するか、或は有害ガスを吸
着したままで吸着剤を投棄することが行われており、二
次公害を引起こすという問題が生じている。本発明は、
斯る従来の問題点を課題としてなされたもので、装置の
単純化、有害ガスを吸着する物質の消費量の低減を可能
とした乾式ガス処理法を提供しようとするものである。
理,副産物回収用の設備を設けなければならず、大きな
スペース,多大な費用が要求されるという問題が生じて
いる。一方、上記乾式ガス処理法の場合、使用済みの吸
着剤(活性炭)の再生方法として約800°Cに熱し
て、有害ガスを直接大気に放出するか、或は水中洗浄に
より水処理して吸着剤を再生するか、或は有害ガスを吸
着したままで吸着剤を投棄することが行われており、二
次公害を引起こすという問題が生じている。本発明は、
斯る従来の問題点を課題としてなされたもので、装置の
単純化、有害ガスを吸着する物質の消費量の低減を可能
とした乾式ガス処理法を提供しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は、塩化水素,硫黄酸化物等の炭酸カルシウ
ムと反応する酸性成分を含む800°C以下の高熱ガス
を、粒径5〜50mmの炭酸カルシウム石からなるガス
吸収層を通過させる第1ステップと、このガス吸収層内
の使用済みの物質を水洗して、上記炭酸カルシウム石と
上記酸性成分との反応により炭酸カルシウム石の表層部
に生成されたカルシウム塩を除去し、この炭酸カルシウ
ム石群に精製する第2ステップと、この精製された炭酸
カルシウム石群を上記第1ステップでの再使用に供する
第3ステップとを含む構成とした。
に、本発明は、塩化水素,硫黄酸化物等の炭酸カルシウ
ムと反応する酸性成分を含む800°C以下の高熱ガス
を、粒径5〜50mmの炭酸カルシウム石からなるガス
吸収層を通過させる第1ステップと、このガス吸収層内
の使用済みの物質を水洗して、上記炭酸カルシウム石と
上記酸性成分との反応により炭酸カルシウム石の表層部
に生成されたカルシウム塩を除去し、この炭酸カルシウ
ム石群に精製する第2ステップと、この精製された炭酸
カルシウム石群を上記第1ステップでの再使用に供する
第3ステップとを含む構成とした。
【0006】
【作用】上記発明のように構成することにより、炭酸カ
ルシウムを無駄なく使用でき、水処理も小容量化する。
ルシウムを無駄なく使用でき、水処理も小容量化する。
【0007】
【実施例】次に、本発明の一実施例を図面にしたがって
説明する。図1は、本発明に係る乾式ガス処理法を適用
した固定層タイプの装置を示し、反応塔1,洗浄水供給
部2,炭酸カルシウム補給部3、および水処理部4とか
らなっている。反応塔1の内部には、ガス吸収層を形成
する炭酸カルシウム層11が設けてある。この炭酸カル
シウム層11は、メッシュスクリーン床の上に粒径5〜
50mmの炭酸カルシウム石を敷きつめて形成してあ
り、図示する例では上下に2段配置してある。また、こ
の炭酸カルシウム層11の下方に形成したガス流入口1
2には、例えば塩化水素,硫黄酸化物等の炭酸カルシウ
ム石と反応する酸性有害ガスを含んだ被処理ガスを導き
入れるガス流入管13が接続してあり、炭酸カルシウム
層11の上方にはガス流出口14が形成してある。さら
に、反応塔1の底部は汚水槽15になっている。
説明する。図1は、本発明に係る乾式ガス処理法を適用
した固定層タイプの装置を示し、反応塔1,洗浄水供給
部2,炭酸カルシウム補給部3、および水処理部4とか
らなっている。反応塔1の内部には、ガス吸収層を形成
する炭酸カルシウム層11が設けてある。この炭酸カル
シウム層11は、メッシュスクリーン床の上に粒径5〜
50mmの炭酸カルシウム石を敷きつめて形成してあ
り、図示する例では上下に2段配置してある。また、こ
の炭酸カルシウム層11の下方に形成したガス流入口1
2には、例えば塩化水素,硫黄酸化物等の炭酸カルシウ
ム石と反応する酸性有害ガスを含んだ被処理ガスを導き
入れるガス流入管13が接続してあり、炭酸カルシウム
層11の上方にはガス流出口14が形成してある。さら
に、反応塔1の底部は汚水槽15になっている。
【0008】洗浄水供給部2は、開閉弁16を設けた洗
浄水供給管17、およびタイマ18を備えている。洗浄
水供給管17は、各炭酸カルシウム層11の上方に至っ
ており、ノズル19を介して炭酸カルシウム層11の全
面にわたって、一様に洗浄水を噴霧することが可能とな
っている。また、タイマ18により、各開閉弁16を設
定時間だけ開の状態にし、設定時間経過後は閉の状態に
し、洗浄時間を設定することが可能となっている。
浄水供給管17、およびタイマ18を備えている。洗浄
水供給管17は、各炭酸カルシウム層11の上方に至っ
ており、ノズル19を介して炭酸カルシウム層11の全
面にわたって、一様に洗浄水を噴霧することが可能とな
っている。また、タイマ18により、各開閉弁16を設
定時間だけ開の状態にし、設定時間経過後は閉の状態に
し、洗浄時間を設定することが可能となっている。
【0009】炭酸カルシウム補給部3は、炭酸カルシウ
ム槽20を備え、ここから各炭酸カルシウム層11の全
面にわたって、一様に上記粒径の炭酸カルシウム石を補
給できるように形成したものである。水処理部4は、ポ
ンプ21,水処理装置22を備え、汚水槽15内の汚水
をポンプ21により水処理装置22に送り、ここで汚水
から有害物質を分離した後、清浄化された水を外部に放
流するものである。
ム槽20を備え、ここから各炭酸カルシウム層11の全
面にわたって、一様に上記粒径の炭酸カルシウム石を補
給できるように形成したものである。水処理部4は、ポ
ンプ21,水処理装置22を備え、汚水槽15内の汚水
をポンプ21により水処理装置22に送り、ここで汚水
から有害物質を分離した後、清浄化された水を外部に放
流するものである。
【0010】次に、上記構成からなる装置による本発明
に係る乾式ガス処理方法について説明する。反応塔1内
には、予め炭酸カルシウム補給部3から上記メッシュス
クリーン床上に上記粒径の炭酸カルシウム石が供給さ
れ、所望の厚さの炭酸カルシウム層11が形成されてい
るものとする。まず第1ステップで、ガス流入管13よ
り上述した被処理ガスを反応塔1内に送り込む。このガ
スは、炭酸カルシウムの分解点が825°Cがであるこ
とに鑑み、800°C以下とする。この送り込まれたガ
ス中の有害ガス、例えば塩化水素,硫黄酸化物等は、炭
酸カルシウム層11を通り抜ける過程で、炭酸カルシウ
ム石と反応して、炭酸カルシウム石の表層部をカルシウ
ム塩に変えるとともに、水,二酸化炭素を生成する。そ
して、これにより被処理ガスから炭酸カルシウムと反応
する有害ガスはカルシウム塩等に変化することにより除
かれ、無害化された残りの被処理ガスのみがガス流出口
14から放出される。
に係る乾式ガス処理方法について説明する。反応塔1内
には、予め炭酸カルシウム補給部3から上記メッシュス
クリーン床上に上記粒径の炭酸カルシウム石が供給さ
れ、所望の厚さの炭酸カルシウム層11が形成されてい
るものとする。まず第1ステップで、ガス流入管13よ
り上述した被処理ガスを反応塔1内に送り込む。このガ
スは、炭酸カルシウムの分解点が825°Cがであるこ
とに鑑み、800°C以下とする。この送り込まれたガ
ス中の有害ガス、例えば塩化水素,硫黄酸化物等は、炭
酸カルシウム層11を通り抜ける過程で、炭酸カルシウ
ム石と反応して、炭酸カルシウム石の表層部をカルシウ
ム塩に変えるとともに、水,二酸化炭素を生成する。そ
して、これにより被処理ガスから炭酸カルシウムと反応
する有害ガスはカルシウム塩等に変化することにより除
かれ、無害化された残りの被処理ガスのみがガス流出口
14から放出される。
【0011】第2ステップで、適当なタイミングで洗浄
水供給部2から炭酸カルシウム層11上に洗浄水を所定
時間だけ噴霧する。即ち、開閉弁16を開として、洗浄
水供給管17からノズル19を介して洗浄水を炭酸カル
シウム層11上に噴霧する。噴霧された洗浄水は、炭酸
カルシウム石を覆う、表層部のカルシウム塩を溶かし、
これを含んだ水溶液をメッシュスクリーンを通して滴下
させ、下方の汚水槽15内に一旦溜める。このカルシウ
ム塩は水に溶解し易く、少量の洗浄水で簡単に洗い流せ
る。第3ステップで、洗浄水の噴霧により、表層部が洗
い流されて精製された炭酸カルシウム群を、再度ガス処
理に供する。
水供給部2から炭酸カルシウム層11上に洗浄水を所定
時間だけ噴霧する。即ち、開閉弁16を開として、洗浄
水供給管17からノズル19を介して洗浄水を炭酸カル
シウム層11上に噴霧する。噴霧された洗浄水は、炭酸
カルシウム石を覆う、表層部のカルシウム塩を溶かし、
これを含んだ水溶液をメッシュスクリーンを通して滴下
させ、下方の汚水槽15内に一旦溜める。このカルシウ
ム塩は水に溶解し易く、少量の洗浄水で簡単に洗い流せ
る。第3ステップで、洗浄水の噴霧により、表層部が洗
い流されて精製された炭酸カルシウム群を、再度ガス処
理に供する。
【0012】一方、汚水槽15内に溜められた汚水はポ
ンプ21により水処理装置22に送られ、ここで汚水か
ら有害物質を分離,除去し、清浄化された水を機外に放
流する。ところで、上記精製を繰り返す毎に、炭酸カル
シウム石の表層部が洗い流されて、炭酸カルシウム石の
粒は、小さくなり、その量も減少してゆく。そこで、炭
酸カルシウム補給部3から各炭酸カルシウム層11に新
たに炭酸カルシウム石を補給してガス処理能力の低下を
防ぐ。以下、上記工程の繰り返しとなる。
ンプ21により水処理装置22に送られ、ここで汚水か
ら有害物質を分離,除去し、清浄化された水を機外に放
流する。ところで、上記精製を繰り返す毎に、炭酸カル
シウム石の表層部が洗い流されて、炭酸カルシウム石の
粒は、小さくなり、その量も減少してゆく。そこで、炭
酸カルシウム補給部3から各炭酸カルシウム層11に新
たに炭酸カルシウム石を補給してガス処理能力の低下を
防ぐ。以下、上記工程の繰り返しとなる。
【0013】上記第1ステップにおいて、炭酸カルシウ
ム層11内には、温度条件によっては、炭酸カルシウム
石の表面層が一部分解して酸化カルシウム、或は洗浄後
においては水酸化カルシウム、或は重炭酸カルシウムに
変化したものが存在することが考えられるが、これらの
物質は、有害ガスとの反応、ガス処理作用に関しては、
炭酸カルシウムと基本的に変わりはない。なお、本方法
に用いる炭酸カルシウムは、硬質のものがよく、斯る炭
酸カルシウムの好ましい例としては、例えば石灰石,白
亜,ホワイチング,石粉、および貝殻がある。また、炭
酸カルシウム層11の厚みは、被処理ガスが炭酸カルシ
ウム層11を通過する際の圧力損失,炭酸カルシウムと
の接触時間をどのように選定するかによって定めればよ
い。
ム層11内には、温度条件によっては、炭酸カルシウム
石の表面層が一部分解して酸化カルシウム、或は洗浄後
においては水酸化カルシウム、或は重炭酸カルシウムに
変化したものが存在することが考えられるが、これらの
物質は、有害ガスとの反応、ガス処理作用に関しては、
炭酸カルシウムと基本的に変わりはない。なお、本方法
に用いる炭酸カルシウムは、硬質のものがよく、斯る炭
酸カルシウムの好ましい例としては、例えば石灰石,白
亜,ホワイチング,石粉、および貝殻がある。また、炭
酸カルシウム層11の厚みは、被処理ガスが炭酸カルシ
ウム層11を通過する際の圧力損失,炭酸カルシウムと
の接触時間をどのように選定するかによって定めればよ
い。
【0014】次に、上記装置、および方法を使ったテス
ト結果について説明する。テスト条件は、炭酸カルシウ
ム層11の厚みを100〜140mmとし、反応塔1に
は、ガス発生炉から塩化水素ガス(200〜250°
C)を送り込み、炭酸カルシウム層11でのガス通過速
度を3〜4m/秒とし、30分毎に炭酸カルシウム層1
1の炭酸カルシウム石の量の2倍の量の水で洗浄した。
また、反応塔1の入口部でのガス中の塩化水素の濃度平
均は500〜700PPMであった。図2はテスト結果
を示し、洗浄直後は、95〜100%の高い率で塩化水
素が除去され、また洗浄後10〜15分程度の間は、塩
化水素は比較的よく除去されるが、その後塩化水素除去
作用は急速に落ちることが確認された。また、反応塔1
の出口部でのガス中の塩化水素の濃度平均は、0〜20
PPMであった。なお、図2中破線は、洗浄を行った時
間を示している。
ト結果について説明する。テスト条件は、炭酸カルシウ
ム層11の厚みを100〜140mmとし、反応塔1に
は、ガス発生炉から塩化水素ガス(200〜250°
C)を送り込み、炭酸カルシウム層11でのガス通過速
度を3〜4m/秒とし、30分毎に炭酸カルシウム層1
1の炭酸カルシウム石の量の2倍の量の水で洗浄した。
また、反応塔1の入口部でのガス中の塩化水素の濃度平
均は500〜700PPMであった。図2はテスト結果
を示し、洗浄直後は、95〜100%の高い率で塩化水
素が除去され、また洗浄後10〜15分程度の間は、塩
化水素は比較的よく除去されるが、その後塩化水素除去
作用は急速に落ちることが確認された。また、反応塔1
の出口部でのガス中の塩化水素の濃度平均は、0〜20
PPMであった。なお、図2中破線は、洗浄を行った時
間を示している。
【0015】上述した本発明に係る乾式ガス方法の適用
により、湿式ガス処理方法の場合における高価な苛性ソ
ーダに代えて、安価な炭酸カルシウムを使用でき、炭酸
カルシウムと有害ガスとの反応物質を、少量の水で、副
生物を残すことなく、流し去ることができ、汚水処理の
設備も小規模で足り、ガス処理設備が全体的に極めて簡
易なものとなる。なお、被処理ガスの温度が高い場合、
図1中矢印Aでしめすように、ガス流入管13から流入
して来るガスを汚水槽15内の液面に衝突させて、上向
きに反転させるようにして、ガスの顕熱を利用して、汚
水を蒸発減量化するのが好ましい。
により、湿式ガス処理方法の場合における高価な苛性ソ
ーダに代えて、安価な炭酸カルシウムを使用でき、炭酸
カルシウムと有害ガスとの反応物質を、少量の水で、副
生物を残すことなく、流し去ることができ、汚水処理の
設備も小規模で足り、ガス処理設備が全体的に極めて簡
易なものとなる。なお、被処理ガスの温度が高い場合、
図1中矢印Aでしめすように、ガス流入管13から流入
して来るガスを汚水槽15内の液面に衝突させて、上向
きに反転させるようにして、ガスの顕熱を利用して、汚
水を蒸発減量化するのが好ましい。
【0016】図3は、本発明に係る乾式ガス処理法を適
用した移動層タイプの第1の装置を示し、炭酸カルシウ
ム循環部5、洗浄水供給部2a,汚水槽15a、および
水処理部4とからなっている。炭酸カルシウム循環部5
は、炭酸カルシウム供給ホッパ31,フィルタ32,搬
送手段33,回収タンク34、および炭酸カルシウム補
給ホッパ35を含み、管路36を介して炭酸カルシウム
石を循環させるとともに、炭酸カルシウム補給ホッパ3
5から炭酸カルシウム石を適宜補給して、その減量分を
補えるようにしてある。
用した移動層タイプの第1の装置を示し、炭酸カルシウ
ム循環部5、洗浄水供給部2a,汚水槽15a、および
水処理部4とからなっている。炭酸カルシウム循環部5
は、炭酸カルシウム供給ホッパ31,フィルタ32,搬
送手段33,回収タンク34、および炭酸カルシウム補
給ホッパ35を含み、管路36を介して炭酸カルシウム
石を循環させるとともに、炭酸カルシウム補給ホッパ3
5から炭酸カルシウム石を適宜補給して、その減量分を
補えるようにしてある。
【0017】フィルタ32は、上記固定層タイプの装置
の場合と同様の、炭酸カルシウムと反応する酸性有害ガ
スを含んだ被処理ガスが流れる横方向に配置したダクト
37の断面全体にわたって配置してあり、図示する例で
は、ガスが流れる方向に2列設けてある。このフィルタ
32の表裏面(図2中、左右の面)には、通気性の幕、
例えばメッシュスクリーンが張設してあり、このフィル
タ32をガスが通過可能となっている。また、フィルタ
32の内部は、炭酸カルシウム供給ホッパ31から供給
された炭酸カルシウム石を上から下に移動させ、ガス吸
収層としての炭酸カルシウム石の移動層を形成する空間
になっており、フィルタ32の底部から搬送手段33上
に炭酸カルシウム石を落下させている。なお、この装置
に使用する炭酸カルシウム石の粒径,具体例(石灰石,
白亜等),ダクト37内のガス温度等については、上記
固定層の装置の場合と同様である。
の場合と同様の、炭酸カルシウムと反応する酸性有害ガ
スを含んだ被処理ガスが流れる横方向に配置したダクト
37の断面全体にわたって配置してあり、図示する例で
は、ガスが流れる方向に2列設けてある。このフィルタ
32の表裏面(図2中、左右の面)には、通気性の幕、
例えばメッシュスクリーンが張設してあり、このフィル
タ32をガスが通過可能となっている。また、フィルタ
32の内部は、炭酸カルシウム供給ホッパ31から供給
された炭酸カルシウム石を上から下に移動させ、ガス吸
収層としての炭酸カルシウム石の移動層を形成する空間
になっており、フィルタ32の底部から搬送手段33上
に炭酸カルシウム石を落下させている。なお、この装置
に使用する炭酸カルシウム石の粒径,具体例(石灰石,
白亜等),ダクト37内のガス温度等については、上記
固定層の装置の場合と同様である。
【0018】搬送手段33は、図示する例では、通水性
のベルト38を使ったベルトコンベアで、この上方に洗
浄水供給部2aが配置してある。そして、洗浄水供給部
2aのノズル19aを介して、ベルト38上の炭酸カル
シウム石全体に、一様に洗浄水を噴霧して、その表層部
のカルシウム塩を溶かした水溶液を汚水槽15a内に流
下させるようにしてある。汚水槽15a内の水溶液は、
上記固定層タイプの装置におけるものと同様の水処理部
4にて処理される。
のベルト38を使ったベルトコンベアで、この上方に洗
浄水供給部2aが配置してある。そして、洗浄水供給部
2aのノズル19aを介して、ベルト38上の炭酸カル
シウム石全体に、一様に洗浄水を噴霧して、その表層部
のカルシウム塩を溶かした水溶液を汚水槽15a内に流
下させるようにしてある。汚水槽15a内の水溶液は、
上記固定層タイプの装置におけるものと同様の水処理部
4にて処理される。
【0019】次に、上記構成からなる装置による本発明
に係る乾式ガス処理方法について説明する。炭酸カルシ
ウム供給ホッパ31からフィルタ32内への炭酸カルシ
ウム石の連続供給、搬送手段33の作動、および洗浄水
供給部2aから搬送手段33上への洗浄水の噴霧が開始
されているものとする。まず第1ステップで、ダクト3
7内に上述した被処理ガスを送り込み、フィルタ32内
の炭酸カルシウム石の移動層を通過させる。上記固定層
タイプの装置の場合と同様に、被処理ガスは、800°
C以下で、上記移動層を通過する過程で、ガス中の、例
えば塩化水素,硫黄酸化物等の有害ガスは、炭酸カルシ
ウムと反応して、炭酸カルシウム石の表層部をカルシウ
ム塩に変えるとともに、水,二酸化炭素を生成する。そ
して、これにより被処理ガスから炭酸カルシウムと反応
する有害ガスはカルシウム塩等に変化することにより除
かれ、残りの無害化された被処理ガスのみが図3中右側
に排出される。
に係る乾式ガス処理方法について説明する。炭酸カルシ
ウム供給ホッパ31からフィルタ32内への炭酸カルシ
ウム石の連続供給、搬送手段33の作動、および洗浄水
供給部2aから搬送手段33上への洗浄水の噴霧が開始
されているものとする。まず第1ステップで、ダクト3
7内に上述した被処理ガスを送り込み、フィルタ32内
の炭酸カルシウム石の移動層を通過させる。上記固定層
タイプの装置の場合と同様に、被処理ガスは、800°
C以下で、上記移動層を通過する過程で、ガス中の、例
えば塩化水素,硫黄酸化物等の有害ガスは、炭酸カルシ
ウムと反応して、炭酸カルシウム石の表層部をカルシウ
ム塩に変えるとともに、水,二酸化炭素を生成する。そ
して、これにより被処理ガスから炭酸カルシウムと反応
する有害ガスはカルシウム塩等に変化することにより除
かれ、残りの無害化された被処理ガスのみが図3中右側
に排出される。
【0020】第2ステップで、表層部にカルシウム塩の
層ができて、フィルタ32の底部から搬送手段33上に
落下した炭酸カルシウム石に対して、洗浄水供給管17
aからノズル19aを介して洗浄水を噴霧する。噴霧し
た水により、炭酸カルシウム石を覆う、表層部のカルシ
ウム塩を溶かし、その水溶液を通水性のベルト38を通
して滴下させ、下方の汚水槽15a内に一旦溜める。第
3ステップで、洗浄水の噴霧により、表層部が洗い流さ
れて精製された粒状の炭酸カルシウム石群を、回収タン
ク34,管路36、および炭酸カルシウム供給ホッパ3
1等を介して、再度フィルタ32内でのガス処理に供す
る。
層ができて、フィルタ32の底部から搬送手段33上に
落下した炭酸カルシウム石に対して、洗浄水供給管17
aからノズル19aを介して洗浄水を噴霧する。噴霧し
た水により、炭酸カルシウム石を覆う、表層部のカルシ
ウム塩を溶かし、その水溶液を通水性のベルト38を通
して滴下させ、下方の汚水槽15a内に一旦溜める。第
3ステップで、洗浄水の噴霧により、表層部が洗い流さ
れて精製された粒状の炭酸カルシウム石群を、回収タン
ク34,管路36、および炭酸カルシウム供給ホッパ3
1等を介して、再度フィルタ32内でのガス処理に供す
る。
【0021】一方、汚水槽15a内に溜められた汚水の
清浄化処理、上記精製を繰り返すことによる炭酸カルシ
ウム石の減量分の炭酸カルシウム補給ホッパ35からの
補給については上記同様である。以下、上記工程の繰り
返しとなる。ところで、上述した各ステップは、各炭酸
カルシウム石毎に追跡してみた場合の処理内容で、実際
は、この炭酸カルシウム石の移動層を使う装置では、連
続的に、かつ並行して各上記ステップの処理内容が実施
されていることになる。そして、このようにして被処理
ガス中の有害ガスを一定の濃度以下に、定常的かつ連続
的に低減させ得るようになっている。
清浄化処理、上記精製を繰り返すことによる炭酸カルシ
ウム石の減量分の炭酸カルシウム補給ホッパ35からの
補給については上記同様である。以下、上記工程の繰り
返しとなる。ところで、上述した各ステップは、各炭酸
カルシウム石毎に追跡してみた場合の処理内容で、実際
は、この炭酸カルシウム石の移動層を使う装置では、連
続的に、かつ並行して各上記ステップの処理内容が実施
されていることになる。そして、このようにして被処理
ガス中の有害ガスを一定の濃度以下に、定常的かつ連続
的に低減させ得るようになっている。
【0022】図4は、本発明に係る乾式ガス処理法を適
用した移動層タイプの第2の装置を示し、炭酸カルシウ
ム循環部5a、洗浄水供給部2a,汚水槽15a、およ
び水処理部4とからなっている。炭酸カルシウム循環部
5aは、反応塔41,搬送手段33,回収タンク34、
および炭酸カルシウム補給ホッパ35を含み、管路36
を介して炭酸カルシウム石を循環させるとともに、炭酸
カルシウム補給ホッパ35から炭酸カルシウム石を適宜
補給して、その減量分を補えるようにしてある。
用した移動層タイプの第2の装置を示し、炭酸カルシウ
ム循環部5a、洗浄水供給部2a,汚水槽15a、およ
び水処理部4とからなっている。炭酸カルシウム循環部
5aは、反応塔41,搬送手段33,回収タンク34、
および炭酸カルシウム補給ホッパ35を含み、管路36
を介して炭酸カルシウム石を循環させるとともに、炭酸
カルシウム補給ホッパ35から炭酸カルシウム石を適宜
補給して、その減量分を補えるようにしてある。
【0023】反応塔41の下部には、被処理ガスを導く
ガス流入管42に接続した分配器43が配設してあり、
ガス流入管42からのガスを反応塔41内に、一様に分
散させるようにしてある。また、反応塔41の上部には
管路36の端部が接続してあり、この接続部の開口部か
ら炭酸カルシウム石を反応塔41の内部に一様に分布,
充満させるように供給可能となっている。即ち、反応塔
41の内部にガス吸収層としての炭酸カルシウム移動層
の形成が可能となっている。さらに、反応塔41の上部
には、ガス流出口44、底部には開閉手段45を有する
炭酸カルシウム排出口46が形成してある。そして、分
配器43を出て、ガス流出口44に向かって上方に流れ
る被処理ガスを、反応塔41の内部に充満した炭酸カル
シウム石と接触させ、上記同様に無害化して、ガス流出
口44から放出させている。
ガス流入管42に接続した分配器43が配設してあり、
ガス流入管42からのガスを反応塔41内に、一様に分
散させるようにしてある。また、反応塔41の上部には
管路36の端部が接続してあり、この接続部の開口部か
ら炭酸カルシウム石を反応塔41の内部に一様に分布,
充満させるように供給可能となっている。即ち、反応塔
41の内部にガス吸収層としての炭酸カルシウム移動層
の形成が可能となっている。さらに、反応塔41の上部
には、ガス流出口44、底部には開閉手段45を有する
炭酸カルシウム排出口46が形成してある。そして、分
配器43を出て、ガス流出口44に向かって上方に流れ
る被処理ガスを、反応塔41の内部に充満した炭酸カル
シウム石と接触させ、上記同様に無害化して、ガス流出
口44から放出させている。
【0024】一方、被処理ガスと接触した炭酸カルシウ
ム石については、炭酸カルシウム排出口46から開閉手
段45を介して搬送手段33上に落下させている。搬送
手段33、および炭酸カルシウム循環部5aの他の構成
要素、および洗浄水供給部2a,汚水槽15a、および
水処理部4については、上記第1の装置におけるものと
実質的に同様であるので説明を省略する。なお、この装
置に使用する炭酸カルシウム石の粒径,具体例(石灰
石,白亜等),ガス流入管42内のガス温度等について
も、上記固定層の装置の場合と同様である。
ム石については、炭酸カルシウム排出口46から開閉手
段45を介して搬送手段33上に落下させている。搬送
手段33、および炭酸カルシウム循環部5aの他の構成
要素、および洗浄水供給部2a,汚水槽15a、および
水処理部4については、上記第1の装置におけるものと
実質的に同様であるので説明を省略する。なお、この装
置に使用する炭酸カルシウム石の粒径,具体例(石灰
石,白亜等),ガス流入管42内のガス温度等について
も、上記固定層の装置の場合と同様である。
【0025】次に、上記構成からなる装置による本発明
に係る乾式ガス処理方法について説明する。管路36か
ら反応塔41内への炭酸カルシウム石の連続供給、搬送
手段33の作動、および洗浄水供給部2aから搬送手段
33上への洗浄水の噴霧が開始されているものとする。
まず第1ステップで、ガス流入管42から分配器43を
介して反応塔41内に上述した被処理ガスを送り込み、
反応塔41内の炭酸カルシウム石の移動層を対向通過さ
せる。被処理ガスの温度等については上記同様で、無害
化された被処理ガスは、図4中右側に放出される。
に係る乾式ガス処理方法について説明する。管路36か
ら反応塔41内への炭酸カルシウム石の連続供給、搬送
手段33の作動、および洗浄水供給部2aから搬送手段
33上への洗浄水の噴霧が開始されているものとする。
まず第1ステップで、ガス流入管42から分配器43を
介して反応塔41内に上述した被処理ガスを送り込み、
反応塔41内の炭酸カルシウム石の移動層を対向通過さ
せる。被処理ガスの温度等については上記同様で、無害
化された被処理ガスは、図4中右側に放出される。
【0026】第2ステップで、表層部にカルシウム塩の
層ができて、反応塔41の底部から搬送手段33上に落
下した炭酸カルシウム石に対して、洗浄水供給部2aか
らノズル19aを介して洗浄水を噴霧する。噴霧した水
により、炭酸カルシウム石を覆う、表層部のカルシウム
塩を溶かし、その水溶液をベルト38を通して滴下さ
せ、下方の汚水槽15a内に一旦溜める。第3ステップ
で、洗浄水の噴霧により、表層部が洗い流されて精製さ
れた炭酸カルシウム石群を、回収タンク34,管路36
等を介して、再度反応塔41内でのガス処理に供する。
層ができて、反応塔41の底部から搬送手段33上に落
下した炭酸カルシウム石に対して、洗浄水供給部2aか
らノズル19aを介して洗浄水を噴霧する。噴霧した水
により、炭酸カルシウム石を覆う、表層部のカルシウム
塩を溶かし、その水溶液をベルト38を通して滴下さ
せ、下方の汚水槽15a内に一旦溜める。第3ステップ
で、洗浄水の噴霧により、表層部が洗い流されて精製さ
れた炭酸カルシウム石群を、回収タンク34,管路36
等を介して、再度反応塔41内でのガス処理に供する。
【0027】一方、汚水槽15a内に溜められた汚水の
清浄化処理、上記精製を繰り返すことによる炭酸カルシ
ウム石の減量分の炭酸カルシウム補給ホッパ35からの
補給については上記同様である。以下、上記工程の繰り
返しとなる。ところで、上記第1の装置の場合と同様
に、上述した各ステップは、各炭酸カルシウム石毎に追
跡してみた場合の処理内容で、実際は、この炭酸カルシ
ウム石の移動層を使う装置では、連続的に、かつ並行し
て各上記ステップの処理内容が実施されていることにな
る。そして、このようにして、上記第1の装置を用いた
場合と同様の作用を生じるようになっている。
清浄化処理、上記精製を繰り返すことによる炭酸カルシ
ウム石の減量分の炭酸カルシウム補給ホッパ35からの
補給については上記同様である。以下、上記工程の繰り
返しとなる。ところで、上記第1の装置の場合と同様
に、上述した各ステップは、各炭酸カルシウム石毎に追
跡してみた場合の処理内容で、実際は、この炭酸カルシ
ウム石の移動層を使う装置では、連続的に、かつ並行し
て各上記ステップの処理内容が実施されていることにな
る。そして、このようにして、上記第1の装置を用いた
場合と同様の作用を生じるようになっている。
【0028】
【発明の効果】以上の説明より明らかなように、本発明
によれば、塩化水素,硫黄酸化物等の炭酸カルシウムと
反応する酸性成分を含む800°C以下の高熱ガスを、
粒径5〜50mmの炭酸カルシウム石からなるガス吸収
層を通過させる第1ステップと、このガス吸収層内の使
用済みの物質を水洗して、上記炭酸カルシウム石と上記
酸性成分との反応により炭酸カルシウム石の表層部に生
成されたカルシウム塩を除去し、この炭酸カルシウム石
群に精製する第2ステップと、この精製された炭酸カル
シウム石群を上記第1ステップでの再使用に供する第3
ステップとを含む構成としてある。このため、、湿式ガ
ス処理方法の場合における高価な苛性ソーダに代えて、
安価な炭酸カルシウムを使用でき、炭酸カルシウムと有
害ガスとの反応物質を、少量の水で、副生物を残すこと
なく、流し去ることができ、汚水処理の設備も小規模で
足り、ガス処理設備が全体的に極めて簡易なものにする
ことが可能になる等の効果を奏する。
によれば、塩化水素,硫黄酸化物等の炭酸カルシウムと
反応する酸性成分を含む800°C以下の高熱ガスを、
粒径5〜50mmの炭酸カルシウム石からなるガス吸収
層を通過させる第1ステップと、このガス吸収層内の使
用済みの物質を水洗して、上記炭酸カルシウム石と上記
酸性成分との反応により炭酸カルシウム石の表層部に生
成されたカルシウム塩を除去し、この炭酸カルシウム石
群に精製する第2ステップと、この精製された炭酸カル
シウム石群を上記第1ステップでの再使用に供する第3
ステップとを含む構成としてある。このため、、湿式ガ
ス処理方法の場合における高価な苛性ソーダに代えて、
安価な炭酸カルシウムを使用でき、炭酸カルシウムと有
害ガスとの反応物質を、少量の水で、副生物を残すこと
なく、流し去ることができ、汚水処理の設備も小規模で
足り、ガス処理設備が全体的に極めて簡易なものにする
ことが可能になる等の効果を奏する。
【図1】 本発明に係る乾式ガス処理法を適用した固定
層タイプの装置の全体構成を示す概略図である。
層タイプの装置の全体構成を示す概略図である。
【図2】 図1に示す装置を用いて行った塩化水素除去
テストの結果を示す図である。
テストの結果を示す図である。
【図3】 本発明に係る乾式ガス処理法を適用した移動
層タイプの第1の装置の全体構成を示す概略図である。
層タイプの第1の装置の全体構成を示す概略図である。
【図4】 本発明に係る乾式ガス処理法を適用した移動
層タイプの第2の装置の全体構成を示す概略図である。
層タイプの第2の装置の全体構成を示す概略図である。
1 反応塔 2,2a 洗浄水供給部 3 炭酸カルシウム補給部 4 水処理部 5,5a 炭酸カルシウム循環部
Claims (1)
- 【請求項1】 塩化水素,硫黄酸化物等の炭酸カルシウ
ムと反応する酸性成分を含む800°C以下の高熱ガス
を、粒径5〜50mmの炭酸カルシウム石からなるガス
吸収層を通過させる第1ステップと、このガス吸収層内
の使用済みの物質を水洗して、上記炭酸カルシウム石と
上記酸性成分との反応により炭酸カルシウム石の表層部
に生成されたカルシウム塩を除去し、この炭酸カルシウ
ム石群に精製する第2ステップと、この精製された炭酸
カルシウム石群を上記第1ステップでの再使用に供する
第3ステップとを含むことを特徴とする乾式ガス処理方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4335829A JPH06182144A (ja) | 1992-12-16 | 1992-12-16 | 乾式ガス処理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4335829A JPH06182144A (ja) | 1992-12-16 | 1992-12-16 | 乾式ガス処理方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06182144A true JPH06182144A (ja) | 1994-07-05 |
Family
ID=18292873
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4335829A Pending JPH06182144A (ja) | 1992-12-16 | 1992-12-16 | 乾式ガス処理方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06182144A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH07299327A (ja) * | 1994-05-10 | 1995-11-14 | Kurita Water Ind Ltd | 塩化水素含有ガスの中和処理装置 |
JPH08108039A (ja) * | 1994-10-11 | 1996-04-30 | Netsushii Kogyo Kk | 排ガス処理装置 |
JPH10323536A (ja) * | 1997-05-26 | 1998-12-08 | Kurita Water Ind Ltd | 有機塩素化合物の分解装置 |
JPH11276851A (ja) * | 1998-03-27 | 1999-10-12 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | 塩化水素、二酸化硫黄の除去装置 |
JP2009136775A (ja) * | 2007-12-06 | 2009-06-25 | Chubu Electric Power Co Inc | 分解処理装置における固着反応処理剤の除去方法及び分解処理装置の反応管封止装置 |
JP2010179223A (ja) * | 2009-02-04 | 2010-08-19 | Daioh Shinyo Co Ltd | 酸性ガスの中和処理方法及びその装置 |
-
1992
- 1992-12-16 JP JP4335829A patent/JPH06182144A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH07299327A (ja) * | 1994-05-10 | 1995-11-14 | Kurita Water Ind Ltd | 塩化水素含有ガスの中和処理装置 |
JPH08108039A (ja) * | 1994-10-11 | 1996-04-30 | Netsushii Kogyo Kk | 排ガス処理装置 |
JPH10323536A (ja) * | 1997-05-26 | 1998-12-08 | Kurita Water Ind Ltd | 有機塩素化合物の分解装置 |
JPH11276851A (ja) * | 1998-03-27 | 1999-10-12 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | 塩化水素、二酸化硫黄の除去装置 |
JP2009136775A (ja) * | 2007-12-06 | 2009-06-25 | Chubu Electric Power Co Inc | 分解処理装置における固着反応処理剤の除去方法及び分解処理装置の反応管封止装置 |
JP2010179223A (ja) * | 2009-02-04 | 2010-08-19 | Daioh Shinyo Co Ltd | 酸性ガスの中和処理方法及びその装置 |
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