JP2010175697A - 濃度分布マスク - Google Patents

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大亮 中村
Koki Hayashi
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Abstract

【課題】パターンの解像度が高く、かつ、低露光の露光量を精密に制御することができる濃度分布マスクを得る。
【解決手段】微小網点図形の厚さが、透過光の位相を、180度を中心として170度以上190度以下位相シフトする厚さであり、前記微小網点図形の透過率が1%以上10%以下であり、前記微小網点図形を透過する光量と前記微小網点図形間の微小間隙を通過する光量を同じ値にして光を相殺させた遮光領域を形成した濃度分布マスクを製造する。
【選択図】図3

Description

本発明は、液晶パネルに形成する微小立体形状の配列、半導体基板などに形成される微小立体形状の配列やMEMSやバイオチップ等の微小立体形状の配列を製造するために用いる濃度分布マスクに関するものである。特に、撮像デバイスの半導体において、画像を投影されて受光する半導体の各受光素子毎にマイクロレンズ(単位レンズ)の微小立体形状の配列を製造する場合や、それらを形成する金型や母型で微小立体形状の配列を製造する場合に用いる濃度分布マスクに関するものである。
ビデオカメラ、ディジタルカメラ、携帯電話に用いられる撮像デバイスは高画素化が求められている。画素が微細になると、画素を構成するCCD、CMOS等からなる受光素子も微細になる。微細な受光素子への集光効率を高めるため、広くマイクロレンズが利用されている。これは、画素への入射光を効率よくマイクロレンズにて集光して、受光素子に入射させ、受光感度を向上させるためである。
特許文献1には、被露光基板の表面に感光性レジストの層を形成し、この感光性レジスト層に、濃度分布マスクのパターンを投影露光し、現像してマイクロレンズの微小立体形状を得る技術が開示されている。この方法は、濃度分布マスクのレチクルに微小図形(微小網点図形)を微細ピッチで形成し、その濃度分布マスクのパターンを、その微小図形(微小網点図形)と微細ピッチが解像されない光の波長以下の寸法に投影されるようにステッパーで縮小投影して光学基板の感光性レジストを露光することで露光濃度を分布させる。これにより、隣接するマイクロレンズ同士を接して形成することが可能になる。
従来の濃度分布マスクは、透明基板にクロム(Cr)などの金属薄膜のパターンを形成した濃度分布マスクが広く用いられている。また、特許文献2では、そのマスクのパターンを金属と珪素を含む金属シリサイド系材料で形成する技術が提案されていた。すなわち、特許文献2では、透明基板の表面にMoSiO層を10nm形成し、その上に100nmのMoSi層を形成した構成、あるいは、透明基板の表面に10nmのMoSiAl層を形成し、その上に100nmのMoSi層を形成するなどの構成で微小網点図形を形成していた。
特表平08−504515号公報 特開2007−271891号公報
しかし、特許文献1及び特許文献2では、濃度分布マスクの遮光領域及び低露光を与える領域では、微小網点図形間の微小間隙が小さくなり、わずかな形状の違いによりマスクの露光量が大きく変わり、低露光の露光量を精密に制御することが困難である問題があった。また、特許文献2では、金属シリサイドの反射率が50%前後と高く、その金属シリサイドのパターンと露光対象物との間で光の多重散乱を発生するため、パターンの解像度を低下させる問題もあった。
そのため、本発明は、パターンの解像度が高く、かつ、低露光の露光量を精密に制御することができる濃度分布マスクを得ることを課題とする。
本発明は、上記課題を解決するために、濃度分布マスクにおいて、微小網点図形の厚さが、透過光の位相を、180度を中心として170度以上190度以下位相シフトする厚さであり、前記微小網点図形の透過率が1%以上10%以下であり、前記微小網点図形を透過する光量と前記微小網点図形間の微小間隙を通過する光量を同じ値にして光を相殺させた遮光領域を形成したことを特徴とする濃度分布マスクである。
また、本発明は、上記の濃度分布マスクにおいて、上記微小網点図形を酸化モリブデンシリサイド又は酸化窒化モリブデンシリサイド又は窒化モリブデンシリサイドで形成したことを特徴とする濃度分布マスクである。
本発明の濃度分布マスクは、微小網点図形を透過する光を180度位相シフトさせ、微小網点図形を透過する光量と前記微小網点図形間の微小間隙を通過する光量を同じ値にして光を相殺させた遮光領域を形成するため、遮光領域の形成する微小網点図形間の微小間隙の大きさを比較的大きくできるので、低露光を制御する微小網点図形の寸法が制御し易く、低露光の制御が精密に行える効果があり、パターンの解像度を高くできる効果がある。
(a)本発明の濃度分布マスクを示す平面図である。(b)本発明の濃度分布マスクで形成される微小立体形状配列の概略的な断面図である。 (a)本発明で形成する微小立体形状配列の等高線をあらわす平面図である。(b)本発明の濃度分布マスクの微小立体形状毎の単位領域における微小網点図形の配列を示す平面図である。 (a)本発明の濃度分布マスクの微小網点図形の平面図である。(b)本発明の原理を説明する濃度分布マスクの断面図である。 本発明の濃度分布マスクの微小網点図形間の微小間隙の寸法とマスクの透過率の関係のシミュレーション結果を示すグラフである。 (a)本発明の濃度分布マスクによる露光量の光強度分布を示す平面図である。(b)図5(a)の各直線に沿った位置の露光量の光強度分布を示すグラフである。
<第1の実施形態>
以下、図1から図5によって、本発明の第1の実施形態を説明する。図1(a)に本実施形態の濃度分布マスク1を示す。この濃度分布マスク1には、被露光基板10に形成する微小立体形状2の5倍や4倍や1.25倍の寸法に拡大した単位領域3に、微細な微小網点図形4(又は微小網点図形間の微小間隙5)を千鳥足状に市松模様に配置したパターンを形成し、パターン露光時に、縮小投影型露光装置(ステッパー)でそのパターンを縮小して、微小網点図形4及び微小網点図形間の微小間隙5を露光光の波長以下の寸法にして被露光基板10の感光性レジスト材料層に投影する。あるいは、濃度分布マスク1を被露光基板10に形成するパターンと同じ縮尺の寸法の、ただし、微小網点図形4及び微小網点図形間の微小間隙5は波長以下の微細なパターンに形成し、マスクアライナーで濃度分布マスク1のパターンを被露光基板10に、コンタクト露光あるいはプロキシミティ露光又は投影露光で転写しても良い。
本発明の濃度分布マスク1を得るにあたり、先ず、図2(a)に平面図を示すように、微小立体形状2を形成する濃度分布マスク1の単位領域3毎に、単位領域3を同心の環状の等高線6により環状領域7に分割する。
(単位領域)
図2(b)に、濃度分布マスク1の個々の単位領域3の平面図を示す。図2(b)に示すように、点線の交点で位置を示す格子点8に、矩形の微小網点図形4を千鳥足状に配列した市松模様のパターンを濃度分布マスク1に形成する。
格子点8(グリッド)のピッチの上限は以下の様に設定する。ステッパーの被露光基板10側の投影レンズの開口比をNaとし、露光する光の波長をλとすると、(λ/Na)に0.2から0.5の係数K1を掛け算した値の寸法より小さいピッチのグリッドとする。図3で点線で示す平行線及び格子点8は、微小網点図形4を配置する座標を決めるために仮に設定しているもので、濃度分布マスク上には存在しないパターンである。
かかるピッチとした格子点8(座標)上に、微小網点図形4(あるいは微小網点図形間の微小間隙5)を図2(b)の様に互い違いに千鳥足状に配列する。この投影レンズの開口比Naは最大1.3まで可能である。例えば、被露光基板10を露光する光の波長λが0.365μmの場合、投影レンズのNaが0.5程度でK1が0.2の場合、微小網点図形4が置かれる格子点8のピッチの上限は概ね0.15μmになる。この場合は、縮尺が5倍の濃度分布マスク1には、0.75μmのピッチの格子点8上に微小網点図形4を互い違いに千鳥足状に配列したパターンを形成する。この微小網点図形をステッパーで5分の1に縮小して被露光基板側10の感光性レジスト材料層に投影する。あるいは、概ね0.1μmのピッチの格子点8(グリッド)に微小網点図形4を千鳥足状に設置し、1:1の縮尺の濃度分布マスク1のパターンを形成した濃度分布マスク1を作製し、その濃度分布マスク1の微小網点図形をマスクアライナーで被露光基板10の感光性レジスト材料層に投影する露光処理を行うこともできる。こうして露光された感光性レジスト材料層を現像することにより、被露光基板10に微小立体形状2を配列したマイクロレンズアレイを作製することができる。
(濃度分布マスクの階調)
図2(a)の等高線6で分割した環状領域7毎に、指定された階調(グレースケール:濃度)に従って、図2(b)に示すように、寸法(面積)を変えた微小網点図形4を設置する。すなわち、矩形の微小網点図形4の辺の長さを0から格子点8のピッチの2倍の大きさにまで変えることによりマスクの光の透過率を変えて階調を調整する。矩形の微小網点図形4の辺の長さがちょうどグリッドのピッチと等しい場合は、微小網点図形4と、その間の同じ大きさの正方形の開口パターンとで市松模様が形成される。矩形の微小網点図形4の辺の長さが開口パターンより大きい場合は、隣接する矩形の微小網点図形4同士が重なり合い、その間の矩形の開口パターンの寸法が小さくなる。こうして単位面積当たりに形成される光透過部の割合により濃度分布マスク1の階調を調整する。
図2(b)の濃度分布マスク1のパターンは、マイクロレンズの微小立体形状2の中心に近い環状領域7ほど、個々の微小網点図形4の面積を大きくし、微小網点図形間の微小間隙5を小さくすることで濃度を濃くするように階調を分布させたパターンを形成する。そして、この微小網点図形4と微小網点図形間の微小間隙5を拡大して図3(a)に示す。この濃度分布マスク1により被露光基板10のポジ型の感光性レジスト材料層を露光する。
図3(b)に、濃度分布マスク1の側面図を示す。本実施形態の濃度分布マスク1は、露光光L0が照射された場合、露光光は、マスクの面積に対する開口率がBである微小網点図形間の微小間隙5を通過して被露光基板10の面に達する光L1と、透過率Aの微小網点図形4を透過して被露光基板10に達する光L2とに分かれる。濃度分布マスク1の微小網点図形4の厚さtを約λ/(2(n−1))にする。ここで、λは露光光の波長で
あり、nは微小網点図形4の材料の屈折率である。微小網点図形4をこの厚さにすることで、それを透過した光L2を、微小網点図形間の微小間隙5を通過した光L1に対して位相を180度シフトさせる。すなわち位相を反転させる位相差マスクを形成する。微小網点図形4を透過する光の位相シフト量が、180度を中心として170度以上190度以下になるように微小網点図形4の材料の組成と膜厚を調整することが望ましい。
濃度分布マスク1の遮光領域、すなわち、被露光基板10に露光する光量を0にする濃度分布マスク1の領域では、微小網点図形4を透過する光L2の光量に、微小網点図形間の微小間隙5を通過する光L1の光量を等しくする。微小網点図形間の微小間隙5を通過する光L1の露光光L0に対する割合を微小網点図形間の微小間隙5の開口率Bと定義する。この開口率Bは、間隙での光の回折効果により、微小網点図形間の微小間隙5の面積の割合からはずれた値になる。正確な開口率Bはシミュレーション計算で得る必要がある。微小網点図形4を透過する光L2の露光光L0に対する割合は、A*(1−B)と考えられる。濃度分布マスク1の遮光領域では、開口率Bを調整することで光L1と光L2の光量を等しくする。それにより、微小網点図形間の微小間隙5を通過した光L1と微小網点図形4を透過した光L2の位相はほぼ反転した関係にあるので、光L1と光L2が互いに相殺されて被露光基板10上にパターン露光される効果が得られる。光L1と光L2を相殺させる関係式B=A*(1−B)の解は、開口率B=(1−√(1−4A))/2である。この式により、透過率Aが1%、すなわちA=0.01の場合、開口率Bを0.01にする、また、透過率Aが2%の場合はBを0.02にすることで、被露光基板10への総体の露光量を0にする。また、透過率Aが10%、すなわち、A=0.1の場合は、開口率Bを0.11にすることで、光L1と光L2を相殺させて被露光基板10への総体の露光量を0にする。
微小網点図形4の厚さのバラツキや組成のバラツキによって、透過率Aには10%程度のバラツキがある。そのバラツキによって、微小網点図形4を透過した光L2の10分の1程度の光が打ち消し合わされないで残ることが考えられるため、それを露光量の1%以下に抑えるため、微小網点図形4の透過率Aは10%以下であることが望ましい。また、微小網点図形間の微小間隙5の寸法が開口率Bの平方根にほぼ比例するので、微小網点図形間の微小間隙5の形状の作成し易さから、開口率Bは1%以上が望ましく、それを与える微小網点図形4の透過率Aは1%以上あることが望ましい。すなわち、微小網点図形4は、位相を反転させる厚さtにおいて透過率Aが1%以上10%以下の材料で形成することが望ましい。
この条件は、以下の材料を微小網点図形4に用いることで実現できる。露光光として水銀ランプのi線(波長λ=365nm)を用いる場合、酸化モリブデンシリサイド(MoSiO)で、酸素(O)の原子%が40%の成分組成の薄膜を、厚さt=λ/(2(n−1))の条件を満足する140nmから200nmの厚さtで形成して微小網点図形4を形成すれば、その微小網点図形4の透過率Aはi線の波長で6%程度になり、必要な条件を満たす。また、酸化窒化モリブデンシリサイド(MoSiON)で、酸素(O)の原子%が40%で窒素(N)の原子%が18%の成分組成の薄膜を、厚さt=λ/(2(n−1))の条件を満足する140nmの厚さtで形成した微小網点図形4は、透過率Aがi線の波長で3%程度になり、必要な条件を満たす。また、KrFエキシマレーザーの波長λ(=248nm)で露光する場合に、窒化モリブデンシリサイド(MoSiN)を、窒素(N)が48原子%で、Siが34原子%でMoが18原子%にした組成の薄膜をλ/(2(n−1))を満たす85.5nmの厚さtで形成した微小網点図形4は、透過率Aが3%程度になり、必要な条件を満たす。更に、ArFエキシマレーザーの波長λ(=193nm)で露光する場合に、MoSiONを、λ/(2(n−1))を満たす70nmの厚さtで形成して透過率Aを6%にした微小網点図形4を形成することもできる。これ以外に、モリブデンシリサイド酸化炭化物(MoSiOC)やモリブデンシリサイド酸化窒化炭化物(MoSiONC)も利用できる。それ以外のシリサイドやクロムなどの金属に窒素や酸素を適量含有させて透過率を上げて吸収係数を下げて(ただし透過率を10%以下に調整)使用できる。シリサイドとしては、モリブデンシリサイドのほかに、タングステンシリサイド(WSiON、N又はOで調整)、ジルコン(ZnSiON、N又はOで調整)、酸化タンタルシリサイド(TaSiO)、酸化窒化タンタルシリサイド(TaSiON)、酸化チタンシリサイド(TiSiO)、酸化窒化チタンシリサイド(TiSiON)、CrSiON、CrSiFなどが使用できる。また、クロムフロライド(CrFO、Oで調整)も使用できる。
(露光強度分布のシミュレーション)
以下で、図1(a)の濃度分布マスク1を、水銀ランプのi線(波長λ=365nm)で露光して、マスクのパターンを5分の1に縮小して被露光基板10に投影して、縦横が約1.75μmの正方形の領域毎に微小立体形状2を形成する場合を説明する。図1(a)の濃度分布マスク1は、MoSiONの約140nmの厚さの微小網点図形4を階調の指定に応じて寸法を変えて千鳥足状に設置する。濃度分布マスク1には、微小立体形状2を形成するパターンを5倍の寸法の単位領域3毎に形成する。濃度分布マスク1を被露光基板10に縮小投影する投影レンズのNaは0.63にし、コヒーレンスファクターσ(照明光学系の開口数Naと投影レンズの開口数Naとの比)は0.6にする。濃度分布マスクの微小網点図形4は、MoSiONを約140nmの厚さに形成することで透過光の位相を180度シフトさせ、また、光の透過率Aを4%にするように酸素(O)と窒素(N)の成分比を調整したMoSiON薄膜を形成する。この濃度分布マスク1の格子点8が、被露光基板10に投影されるイメージの格子点8のピッチは0.625μmに設定する。
図4に、図1(a)の濃度分布マスク1、すなわち位相差マスクに関して、微小網点図形間の微小間隙5の縦横の寸法(被露光基板10上のイメージの寸法に換算した値)と、被露光基板10上に投影される光量との関係のシミュレーション結果を示す。図4には、比較のため、微小網点図形4の透過率が0であるバイナリマスクにおける微小網点図形の間の間隙の寸法と被露光基板10に投影される光量との関係を併記した。本実施形態の位相差マスクの濃度分布マスク1の微小網点図形間の微小間隙5が、縦横0.375μm(被露光基板10上のイメージの寸法に換算した値)に形成される場合に、微小網点図形間の微小間隙5の開口率Bが微小網点図形4の透過率の4%程度になり、微小網点図形間の微小間隙5を通過した光L1が微小網点図形4を透過した光L2を相殺する。このシミュレーションにより得た正確な開口率Bは、微小網点図形間の微小間隙5の面積の比からずれた値になった。図5(a)の平面図に、図1(a)の濃度分布マスク1のパターンが縮小投影露光された被露光基板10上のポジ型の感光性レジスト材料層への露光の光強度分布のシミュレーション結果を示す。図5(b)のグラフに、図5(a)の0度の直線、45度の直線に沿った光強度分布を縦軸であらわす。図5(b)に示すように、被露光基板10のポジ型の感光性レジスト材料層で形成する微小立体形状2毎に3次元的なお椀形(凹状)の湾曲面の光強度分布で露光される。こうして露光されたポジ型の感光性レジスト材料層を現像することで被露光基板10に凸状の微小立体形状2の配列を形成する。
図4の透過率のグラフが示すように、本実施形態の濃度分布マスク1は、被露光基板10に投影する光量を0にする領域では、その微小網点図形間の微小間隙5を縦横0.375μm(被露光基板10上のイメージに換算:5倍の寸法の濃度分布マスクでの微小網点図形間の微小間隙5は1.875μm)にすることで被露光基板10に投影する光量を0にできる。このように微小網点図形間の微小間隙5を比較的大きな寸法に形成して、投影する光量を0にできるので、濃度分布マスク1における、露光量が0近くの低露光量を得る領域において、その領域の微小網点図形間の微小間隙5が容易に製造できる効果がある。これにより、濃度分布マスク1による低露光量を容易に精密に制御できる効果がある。
濃度分布マスク1で微小立体形状2を形成する際に、露光量が60%以上の領域は、微小立体形状を形成するための感光性レジスト材料層の反応が飽和してしまうことが多いので、実際には、露光量が0から60%程度の低露光領域が微小立体形状を形成するために有効に使われる。本実施形態の濃度分布マスク1は、この低露光領域で、露光量の制御を精密に行えるので、濃度分布マスク1全体の露光量を精密化できる効果がある。また、濃度分布マスク1において、低露光領域さえしっかり作りこめれば、露光時間を長くして露光量を倍増することで、高露光量の露光も良く制御して行うことが可能になる効果がある。
(濃度分布マスクの製造方法)
濃度分布マスク1は、微小網点図形4を酸化モリブデンシリサイド又は酸化窒化モリブデンシリサイド又は窒化モリブデンシリサイドで形成することが特に望ましい。以下では、酸化窒化モリブデンシリサイドで微小網点図形4を形成する濃度分布マスク1の製造方法を説明する。
(工程1)合成石英ガラス基板からなる透明基板上に、反応性スパッタにより、酸化窒化モリブデンシリサイド(MoSiON)の薄膜を膜厚140nmに成膜する。これは、モリブデン(Mo)とシリコン(Si)との混合ターゲット(Mo:Si=1:2mol%)を用い、アルゴン(Ar)と亜酸化窒素(NO)との混合ガス雰囲気(Ar;84体積%、NO;16体積%、圧力;1.5×10−3Torr)で反応性スパッタを行う。
(工程2)次に、こうして得たマスクブランクスの薄膜の上にネガ型の感光性レジスト膜を形成し、その感光性レジスト膜に、電子ビームのベクタービーム描画装置またはレーザー光線による描画装置によって図3(a)のように矩形の微小網点図形4を千鳥足状に描画する。次に、そのマスク用感光性レジストを現像してマスク用感光性レジストのパターンを形成する。
(工程3)透明基板上のMoSiONの薄膜を、形成されたマスク用感光性レジストのパターンをエッチングマスクにして、CF+O混合ガスのエッチングガスを用いてドライエッチングする。
本実施形態では、被露光基板10の感光性レジスト材料層に、図1(a)に示す濃度分布マスク1のパターンを露光し現像する。それにより、図1(b)に示すように、撮像デバイスの被露光基板10の平坦化層11上のカラーフィルタ層12上に、受光素子毎の各画素毎に個々の単位レンズの微小立体形状2を形成したマイクロレンズアレイを製造する。
本実施形態で、微小網点図形4は、位相を反転させる厚さtにおいて透過率Aが1%以上10%以下になるように、酸素原子や窒素原子を加えた組成のモリブデンシリサイド材料で形成するが、そのように組成を調整したモリブデンシリサイドは、光が反射しにくい効果がある。そのため、その濃度分布マスク1を被露光基板10に縮小投影する際に光の反射によるゴーストが出にくく、被露光基板10にパターンの解像度が高い良好な露光パターンを形成することができる効果がある。また、微小網点図形4をモリブデンシリサイドで形成した濃度分布マスク1は、従来の微小網点図形4をCr膜で形成した濃度分布マスク1に比べて、微小網点図形4の薄膜が被露光基板10の半導体基板などから剥がれにくく微小網点図形4に欠陥が発生しにくい効果がある。また、モリブデンシリサイドの薄膜をドライエッチングして微小網点図形4を形成するため、Cr膜をドライエッチングして微小網点図形4を形成するよりもドライエッチングがし易く、精密な微小網点図形4と微小網点図形間の微小間隙5を容易に精密に製造することができ、濃度分布マスク1の製造コストを低減できる効果がある。
本発明は、被露光基板10にマイクロレンズアレイなどの微小立体形状2を形成するた
めの露光用の濃度分布マスク1に利用できる。また、濃度分布マスク1の微小網点図形をCr膜の代わりにモリブデンシリサイド薄膜等で形成した濃度分布マスク1が得られるので、環境に対して有害なCrの使用を低減できる産業上に有用な効果がある。
1・・・濃度分布マスク
2・・・微小立体形状
3・・・単位領域
4・・・微小網点図形
5・・・微小網点図形間の微小間隙
6・・・等高線
7・・・環状領域
8・・・格子点
10・・・被露光基板
11・・・平坦化層
12・・・カラーフィルタ層

Claims (2)

  1. 濃度分布マスクにおいて、微小網点図形の厚さが、透過光の位相を、180度を中心として170度以上190度以下位相シフトする厚さであり、前記微小網点図形の透過率が1%以上10%以下であり、前記微小網点図形を透過する光量と前記微小網点図形間の微小間隙を通過する光量を同じ値にして光を相殺させた遮光領域を形成したことを特徴とする濃度分布マスク。
  2. 請求項1記載の濃度分布マスクにおいて、前記微小網点図形を酸化モリブデンシリサイド又は酸化窒化モリブデンシリサイド又は窒化モリブデンシリサイドで形成したことを特徴とする濃度分布マスク。
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