JP2010175667A - プラズマディスプレイ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】プラズマディスプレイ装置の画像表示品質を大きく低下させることなく、データ電極駆動回路の消費電力を所定のしきい値以下にする。
【解決手段】画像信号処理回路41は、順次書込み画像データに配列する順次書込み配列部61と第1の変換前電力予測部62と第1のデータ電力変換部63とを有する順次書込み処理回路51と、飛越書込み画像データに配列する飛越書込み配列部71と第2の変換前電力予測部72と第2のデータ電力変換部73とを有する飛越書込み処理回路52と、第1の変換前電力予測部62と第2の変換前電力予測部72との大きくないほうの出力を選択する最小値選択部88と最小値選択部88の出力を累積する累積部89とを有する温度予測回路59とを備え、画像信号処理回路41は、累積部89の出力に基づき、第1のデータ電力変換部63および第2のデータ電力変換部73が変換する特定のサブフィールドの数を決定する。
【選択図】図9

Description

本発明は、AC型のプラズマディスプレイパネルを用いたプラズマディスプレイ装置に関する。
平面状に多数配列された画素を有する画像表示デバイスとして代表的なプラズマディスプレイパネル(以下、「パネル」と略記する)は、走査電極、維持電極およびデータ電極を有する放電セルが多数形成されており、各放電セル内部で発生させたガス放電により蛍光体を励起発光させてカラー表示を行っている。
このようなパネルを用いたプラズマディスプレイ装置で画像を表示する方法として主にサブフィールド法が用いられている。これは、あらかじめ輝度重みの定められた複数のサブフィールドで1フィールドを構成し、各サブフィールドで放電セルそれぞれの発光・非発光を制御して画像を表示する方法である。
プラズマディスプレイ装置は、走査電極を駆動するための走査電極駆動回路、維持電極を駆動するための維持電極駆動回路、データ電極を駆動するためのデータ電極駆動回路を備え、各電極の駆動回路はそれぞれの電極に必要な駆動電圧波形を印加する。この中で、データ電極駆動回路は画像信号に基づいて多数のデータ電極毎に独立に書込み動作のための書込みパルスを印加する必要があるので、通常は専用ICを用いて構成されている。一方、データ電極駆動回路側からパネルを見ると、各データ電極は隣接するデータ電極、走査電極および維持電極との間の浮遊容量をもつ容量性の負荷である。したがって各データ電極に駆動電圧波形を印加するためにはこの容量を充放電しなければならず、そのための消費電力が必要となる。しかし、駆動回路をIC化するためにはデータ電極駆動回路の消費電力を極力小さく抑える必要があった。
データ電極駆動回路の消費電力はデータ電極のもつ容量の充放電電流が増えると増大するが、この充放電電流は表示する画像信号に大きく依存している。例えばすべてのデータ電極に書込みパルスを印加しない場合には充放電電流は「0」となるので消費電力も最小となる。逆にすべてのデータ電極に書込みパルスを印加する場合も充放電電流は「0」となるので消費電力も小さい。ところが、データ電極に書込みパルスをランダムに印加する場合には充放電電流は大きくなり、特に隣接するデータ電極に交互に書込みパルスを印加すると、隣接するデータ電極との間の静電容量、走査電極および維持電極との間の静電容量を充放電することになるので、消費電力も非常に大きなものとなる。
データ電極駆動回路の消費電力を抑制する方法としては、例えば画像信号に基づきデータ電極駆動回路の消費電力を予測し、輝度重みの最も小さいサブフィールドから書込み動作を禁止してデータ電極駆動回路の消費電力を制限する方法(例えば、特許文献1参照)が提案されている。
また電力を抑制する効果は特許文献1よりは少ないが、画像表示品質の低下を抑えつつ電力を抑制する方法として、例えばサブフィールドの書込み動作を完全に禁止するのではなく、書込み動作の頻度を少なくしてデータ電極駆動回路の消費電力を制限する方法(例えば、特許文献2参照)が提案されている。
さらに、表示する画像に依存して電力抑制効果は大きく変動するが画像表示品質が低下しない方法として、データ電極に印加する書込みパルスの順序を変更して充放電電流を減らし、データ電極駆動回路の消費電力を制限する方法(例えば、特許文献3参照)が提案されている。
特開2000−66638号公報 特開2002−149109号公報 特開平11−282398号公報
近年は、パネルの大画面化、高精細度化がますます進み、データ電極駆動回路の電力もますます増える傾向にある。しかし上述したように、データ電極駆動回路をIC化するためにはデータ電極駆動回路の電力を無制限に増やすことはできない。もちろん同時に高画質化も求められているため、画像表示品質を大きく低下させることも許されない。また、データ電極駆動回路の消費電力を抑制するために、いくつかの画像信号の処理方法を切り替える場合であっても、切り替えに伴うフリッカ等の画像表示品質の低下も許されない。
本発明は、これらの課題に鑑みなされたものであり、画像表示品質を大きく低下させることなく、かつ消費電力を所定のしきい値以下に制御したプラズマディスプレイ装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明のプラズマディスプレイ装置は、走査電極および維持電極からなる表示電極対とデータ電極とを有する放電セルを複数備えたパネルと、走査電極に順に走査パルスを印加するとともにデータ電極に書込みパルスを印加する順次書込み動作または走査電極に1つおきに走査パルスを印加するとともにデータ電極に書込みパルスを印加する飛越書込み動作を行う書込み期間と、書込み動作を行った放電セルを発光させる維持期間とを有する複数のサブフィールドで1フィールドを構成して、走査電極、維持電極、データ電極をそれぞれ駆動する走査電極駆動回路、維持電極駆動回路、データ電極駆動回路と、入力した画像信号をデータ電極駆動回路に入力する画像データに変換する画像信号処理回路とを備えたプラズマディスプレイ装置であって、画像信号処理回路は、画像信号をサブフィールド毎の放電セルの発光・非発光を示す画像データに変換する画像データ変換回路と、画像データ変換回路の出力を順次書込み動作に対応した画像データに変換する順次書込み処理回路と、画像データ変換回路の出力を飛越書込み動作に対応した画像データに変換する飛越書込み処理回路と、順次書込み処理回路および飛越書込み処理回路のいずれかの出力を選択する画像データ選択回路と、データ電極駆動回路の温度を予測する温度予測回路とを備え、順次書込み処理回路は、画像データ変換回路の出力を順次書込み動作に対応して配列する順次書込み配列部と、順次書込み配列部の出力に基づきデータ電極駆動回路の消費電力を予測する第1の変換前電力予測部と、特定のサブフィールドに対する順次書込み配列部の出力をデータ電極駆動回路の消費電力の少ない画像データに変換する第1のデータ電力変換部と、データ電極駆動回路の消費電力が電力しきい値以下となるように特定のサブフィールドに対する書込み動作を停止するように第1のデータ電力変換部の出力を変換する第1の書込み停止部と、第1の書込み停止部の出力に基づきデータ電極駆動回路の消費電力を予測する第1の変換後電力予測部とを有し、飛越書込み処理回路は、画像データ変換回路の出力を飛越書込み動作に対応して配列する飛越書込み配列部と、飛越書込み配列部の出力に基づきデータ電極駆動回路の消費電力を予測する第2の変換前電力予測部と、特定のサブフィールドに対する飛越書込み配列部の出力をデータ電極駆動回路の消費電力の少ない画像データに変換する第2のデータ電力変換部と、データ電極駆動回路の消費電力が電力しきい値以下となるように特定のサブフィールドに対する書込み動作を停止するように第2のデータ電力変換部の出力を変換する第2の書込み停止部と、第2の書込み停止部の出力に基づきデータ電極駆動回路の消費電力を予測する第2の変換後電力予測部とを有し、温度予測回路は、第1の変換前電力予測部が予測した電力および第2の変換前電力予測部が予測した電力の大きくないほうの電力を選択する最小値選択部と、最小値選択部の出力を累積する累積部とを有し、画像信号処理回路は、累積部の出力に基づき、第1のデータ電力変換部がデータ電極駆動回路の消費電力の少ない画像データに変換する特定のサブフィールドの数、および第2のデータ電力変換部がデータ電極駆動回路の消費電力の少ない画像データに変換する特定のサブフィールドの数を決定することを特徴とする。この構成により、画像表示品質を大きく低下させることなく、かつ消費電力を所定のしきい値以下に制御したプラズマディスプレイ装置を提供することができる。
また本発明の第1のデータ電力変換部がデータ電極駆動回路の消費電力の少ない画像データに変換する特定のサブフィールドの数と、第2のデータ電力変換部がデータ電極駆動回路の消費電力の少ない画像データに変換する特定のサブフィールドの数とは等しいことが望ましい。この構成により、フリッカ等を発生することがなくなる。
本発明によれば、画像表示品質を大きく低下させることなく、かつ消費電力を所定のしきい値以下に制御したプラズマディスプレイ装置を提供することが可能となる。
以下、本発明の実施の形態におけるプラズマディスプレイ装置について、図面を用いて説明する。
(実施の形態)
図1は、本発明の実施の形態に用いるパネル10の構造を示す分解斜視図である。ガラス製の前面基板21上には、走査電極22と維持電極23とからなる表示電極対24が複数形成されている。そして走査電極22と維持電極23とを覆うように誘電体層25が形成され、その誘電体層25上に保護層26が形成されている。背面基板31上にはデータ電極32が複数形成され、データ電極32を覆うように誘電体層33が形成され、さらにその上に井桁状の隔壁34が形成されている。そして、隔壁34の側面および誘電体層33上には赤色、緑色および青色の各色に発光する蛍光体層35が設けられている。
これら前面基板21と背面基板31とは、微小な放電空間を挟んで表示電極対24とデータ電極32とが交差するように対向配置され、その外周部をガラスフリット等の封着材によって封着されている。そして放電空間には、例えばネオンとキセノンの混合ガスが放電ガスとして封入されている。放電空間は隔壁34によって複数の区画に仕切られており、表示電極対24とデータ電極32とが交差する部分に放電セルが形成されている。そしてこれらの放電セルが放電、発光することにより画像が表示される。
なお、パネル10の構造は上述したものに限られるわけではなく、例えばストライプ状の隔壁を備えたものであってもよい。
図2は、本発明の実施の形態に用いるパネル10の電極配列図である。パネル10には、行方向(ライン方向)に長いnライン分の走査電極SC1〜SCn(図1の走査電極22)およびnライン分の維持電極SU1〜SUn(図1の維持電極23)が配列され、列方向に長いm本のデータ電極D1〜Dm(図1のデータ電極32)が配列されている。そして、1対の走査電極SCi(i=1〜n)および維持電極SUiと1つのデータ電極Dj(j=1〜m)とが交差した部分に放電セルが形成され、放電セルは放電空間内にm×n個形成されている。そしてこれらの放電セルは画像を表示する際の画素に対応する。
このように配列された電極間には電極間容量が存在する。図3は、本発明の実施の形態に用いるパネル10の電極間容量を模式的に示した図であり、データ電極が関係する電極間容量を示している。表示電極対とデータ電極とが交差している部分のそれぞれには電極間容量Csが存在する。また、隣接するデータ電極の間のそれぞれには電極間容量Cdが存在する。図3には、5本の走査電極SCi−2〜SCi+2および維持電極SUi−2〜SUi+2と5本のデータ電極Dj−2〜Dj+2との交差部分の電極間容量Cs、および5本のデータ電極Dj−2〜Dj+2の間の電極間容量Cdを図示している。ただし、走査電極SCiと維持電極SUiとからなる表示電極対を1本の太い横線で示し、表示電極対とデータ電極Djとの間の電極間容量をCsで示した。
次に、パネル10を駆動する方法について説明する。本実施の形態においては、画像信号に応じた階調を表示する方法としていわゆるサブフィールド法を用いている。サブフィールド法は1フィールドを複数のサブフィールドに分割し、サブフィールド毎に各放電セルの発光・非発光を制御することによって階調表示を行う方法である。
本実施の形態においては、1フィールドを、例えば10のサブフィールドに分割し、各サブフィールドはそれぞれ(「1」、「2」、「3」、「6」、「11」、「18」、「30」、「44」、「60」、「81」)の輝度重みをもつものとして設定されている。しかし以下では説明のために、1フィールドを4つのサブフィールド(第1SF、第2SF、第3SF、第4SF)に分割し、各サブフィールドはそれぞれ(「1」、「2」、「4」、「8」)の輝度重みをもつものとして説明する。
各サブフィールドは初期化期間、書込み期間、維持期間を有する。図4は、本発明の実施の形態に用いるパネル10の各電極に印加する駆動電圧波形を示す図であり、図4には2つのサブフィールドに対する駆動電圧波形を示しているが、他のサブフィールドにおける駆動電圧波形もほぼ同様である。
サブフィールドの初期化期間では、データ電極D1〜Dmおよび維持電極SU1〜SUnに0(V)を印加するとともに、走査電極SC1〜SCnに電圧Vi1から電圧Vi2に向かって緩やかに上昇するランプ電圧を印加する。その後、維持電極SU1〜SUnに電圧Ve1を印加するとともに、走査電極SC1〜SCnに電圧Vi3から電圧Vi4に向かって緩やかに下降するランプ電圧を印加する。すると各放電セルで微弱な初期化放電が発生し、続く書込み動作に必要な壁電荷を各電極上に形成する。なお、初期化期間の動作としては、図4の第2SFの初期化期間に示したように、走査電極SC1〜SCnに対して緩やかに下降するランプ電圧を印加するだけでもよい。
続く書込み期間では、維持電極SU1〜SUnに電圧Ve2を、走査電極SC1〜SCnに電圧Vcを、データ電極D1〜Dmに0(V)をそれぞれ印加する。
そして、書込み動作を行うiライン目の走査電極SCiに走査パルス電圧Vaを印加するとともに、発光すべき放電セルに対応するデータ電極Dk(k=1〜m)に書込みパルス電圧Vdを印加する。すると走査パルス電圧Vaと書込みパルス電圧Vdとが同時に印加されたiライン目の放電セルでは書込み放電が発生し、走査電極SCiおよび維持電極SUiに壁電荷を蓄積する書込み動作が行われる。
以上の書込み動作をすべてのラインの放電セルで繰り返し、発光すべき放電セルに対して選択的に書込み放電を発生させ壁電荷を形成する。このとき走査パルスを印加する走査電極の順序は任意であるが、本実施の形態においては、走査電極SC1〜SCnに順に走査パルスを印加する、すなわち走査電極SC1、SC2、SC3、・・・、SCnの順に走査パルスを印加する書込み動作(以下、「順次書込み動作」と略称する)、および走査電極SC1〜SCnに1つおきに走査パルスを印加する、すなわち走査電極SC1、SC3、SC5、・・・、SCn−1、SC2、SC4、SC6、・・・、SCnの順に走査パルスを印加する書込み動作(以下、「飛越書込み動作」と略称する)のいずれかの書込み動作を行う。
なお、各データ電極D1〜Dmを駆動しているのは後述するデータ電極駆動回路であるが、データ電極駆動回路側から見ると各データ電極Dkは容量性の負荷である。したがって書込み期間において、各データ電極Dkに印加する電圧を接地電位0(V)から書込みパルス電圧Vdへ、あるいは書込みパルス電圧Vdから接地電位0(V)へ切り替える毎にこの容量を充放電しなければならない。そしてその充放電の回数が多いとデータ電極駆動回路の消費電力も多くなる。本実施の形態においては、詳細は後述するが、充放電の回数が少なくなるように、すなわちデータ電極駆動回路の消費電力が少なくなるように、走査電極SC1〜SCnに走査パルスを印加する順序を切り替えている。
続く維持期間では、維持電極SU1〜SUnに0(V)を印加する。そして走査電極SC1〜SCnに維持パルス電圧Vsを印加する。すると、書込み放電を起こした放電セルでは維持放電が起こり発光する。
次に、走査電極SC1〜SCnに0(V)を印加するとともに、維持電極SU1〜SUnに維持パルス電圧Vsを印加する。すると維持放電を起こした放電セルでは再び維持放電が起こり発光する。第1SFの輝度重みは「1」であるので、走査電極SC1〜SCnおよび維持電極SU1〜SUnには、例えば1回ずつ維持パルスを印加する。このようにして、書込み動作を行った放電セルを発光させる。その後、走査電極SC1〜SCnに維持パルス電圧Vsを印加し維持電極SU1〜SUnに電圧Ve1を印加していわゆる壁電荷消去を行い第1SFの維持期間を終了する。
続くサブフィールドにおいても、上述したサブフィールドの動作と同様の動作を繰り返すことにより放電セルを発光させ、画像を表示している。ただし、第2SFの維持期間においては走査電極SC1〜SCnおよび維持電極SU1〜SUnに、例えば2回ずつ維持パルスを印加し、第3SFの維持期間においては走査電極SC1〜SCnおよび維持電極SU1〜SUnに、例えば4回ずつ維持パルスを印加し、第4SFの維持期間においては走査電極SC1〜SCnおよび維持電極SU1〜SUnに、例えば8回ずつ維持パルスを印加して、各サブフィールドの輝度重みに応じた輝度で放電セルを発光させる。
図5は、本発明の実施の形態におけるプラズマディスプレイ装置100の回路ブロック図である。プラズマディスプレイ装置100は、パネル10、画像信号処理回路41、データ電極駆動回路42、走査電極駆動回路43、維持電極駆動回路44、タイミング発生回路45および各回路ブロックに必要な電源を供給する電源回路(図示せず)を備えている。
画像信号処理回路41は、画像信号を、サブフィールドのそれぞれにおける発光・非発光をデジタル信号のそれぞれのビットの「1」、「0」に対応させた画像データに変換するとともに、データ電極駆動回路42の電力が所定の電力しきい値以下となるように画像データを変換する。
データ電極駆動回路42は、m本のデータ電極D1〜Dmのそれぞれに書込みパルス電圧Vdまたは0(V)を印加するためのm個のスイッチ回路42(1)〜42(m)を備えている。そして画像信号処理回路41から出力された画像データを各データ電極D1〜Dmに対応する書込みパルスに変換し、各データ電極D1〜Dmに印加する。
ここで、データ電極駆動回路42は画像データに基づいて多数のデータ電極D1〜Dmを独立に駆動する必要があるので、複数個の専用IC(以下、「データドライバ」と呼称する)を用いて構成されている。本実施の形態においては、データ電極の数mを「4000」、1個のデータドライバの出力数を「256」とし、16個のデータドライバIC1〜IC16を用いてデータ電極駆動回路42が構成されているものとして説明する。しかし本発明は、データ電極の数、データドライバの出力数等に限定されるものではない。
このように多数のデータ電極を駆動する駆動回路をIC化することにより回路をコンパクトにまとめることができ、実装面積も小さくなりコストも下げることができる。しかしデータドライバの許容電力損失には制限があるので、個々のデータドライバの消費電力がこの制限を超えない範囲で使用しなければならない。
タイミング発生回路45は水平同期信号、垂直同期信号をもとにして各回路の動作を制御する各種のタイミング信号を発生し、それぞれの回路へ供給する。走査電極駆動回路43はタイミング信号に基づいて各走査電極SC1〜SCnをそれぞれ駆動する。維持電極駆動回路44はタイミング信号に基づいて維持電極SU1〜SUnを駆動する。
次に、画像信号とデータ電極駆動回路42の消費電力との関係について詳しく説明する。表示される画像によってデータ電極駆動回路42の消費電力は大きく異なる。このことを代表的な画像パターンを例に説明する。なお、ここで説明する消費電力は書込み動作に伴う消費電力である。
図6は走査電極毎およびデータ電極毎に階調値の変化する市松パターンを示す図であり、5×5=25の放電セルに対応する画素について図示している。
図6(a)は市松パターンの階調値を示しており、階調値「3」と階調値「12」とを水平方向にも垂直方向にも交互に繰り返す画像パターンである。
また、図6(b)は、そのパターンに対応する画像データの第1SFにおける書込みパルスの有無を示し、図6(c)、図6(d)、図6(e)はそれぞれ第2SF、第3SF、第4SFにおける書込みパルスの有無を示している。図6(b)〜図6(e)において、「0」は書込みパルスが無いことを示し、「1」は書込みパルスが有ることを示している。
図7は、データ電極駆動回路42の消費電力を見積もるための図であり、書込み期間において走査電極SC1、SC2、SC3、・・・、SCnの順に走査パルスを印加して書込み動作を行った場合、すなわち順次書込み動作を行った場合の、第1SFの書込み期間における駆動電圧波形とそのときの電流波形を示している。
図7には、走査電極SCi−2〜SCi+2に印加する走査パルスと、データ電極Dj−2〜Dj+2に印加する書込みパルスと、電極間容量の充放電によりデータ電極Djに流れる電流波形IDjとを示している。
時刻t1から時刻t2までの期間では、走査電極SCi−2に走査パルスを印加するとともにデータ電極Dj−2、Dj、Dj+2に書込みパルスを印加して書込み放電を発生させる。このときデータ電極Dj−1、Dj+1には書込みパルスを印加せず書込み放電を発生させない。
時刻t2から時刻t3までの期間では、走査電極SCi−1に走査パルスを印加するとともにデータ電極Dj−1、Dj+1に書込みパルスを印加して書込み放電を発生させる。データ電極Dj−2、Dj、Dj+2には書込みパルスを印加せず書込み放電を発生させない。
以下同様にして、図7に示した書込みパルスを印加することで、第1SFにおいて図6(b)に示した「1」の放電セルが発光する。
このときデータ電極Djに流れる電流IDjに注目すると、走査電極SC1〜SCnおよび維持電極SU1〜SUnとデータ電極Djとの間の電極間容量Csを充放電する電流に加えて、データ電極Djに隣接するデータ電極Dj−1およびデータ電極Dj+1に逆位相で印加される書込みパルスに逆らって電極間容量Cdを充放電する電流が流れる。そのために市松パターンを表示する場合のデータ電極駆動回路42の消費電力は非常に大きな値となる。
図8は、図7と同じ市松パターンを表示する場合のデータ電極駆動回路42の消費電力を見積もるための図であるが、書込み期間において走査電極SC1、SC3、SC5、・・・、SCn−1、SC2、SC4、SC6、・・・、SCnの順に走査パルスを印加して書込み動作を行った場合、すなわち飛越書込み動作を行った場合の、第1SFの書込み期間における駆動電圧波形とそのときの電極間容量の充放電の電流波形を示している。
時刻t11から時刻t12までの期間では、走査電極SCi−2に走査パルスを印加するとともにデータ電極Dj−2、Dj、Dj+2に書込みパルスを印加して書込み放電を発生させる。このときデータ電極Dj−1、Dj+1には書込みパルスを印加せず書込み放電を発生させない。
時刻t12から時刻t13までの期間では、走査電極SCiに走査パルスを印加するとともにデータ電極Dj−2、Dj、Dj+2に継続して書込みパルスを印加して書込み放電を発生させる。以下同様にして、データ電極Dj−2、Dj、Dj+2に継続して書込みパルスを印加し、データ電極Dj−1、Dj+1には継続して書込みパルスを印加しない。そのためデータ電極Djには充放電電流が流れず電流IDj=0となるため、消費電力は小さくなる。
このように、同じパターンを表示する場合であっても、走査電極SC1〜SCnに走査パルスを印加する順序に依存してデータ電極駆動回路42の消費電力は大きく変化することがわかる。
次に、画像信号処理回路41の詳細について説明する。図9は、本発明の実施の形態におけるプラズマディスプレイ装置100の画像信号処理回路41の詳細を示す回路ブロック図である。
画像信号処理回路41は、画像データ変換回路50と、順次書込み処理回路51と、飛越書込み処理回路52と、画像データ選択回路55と、温度予測回路59とを備えている。
画像データ変換回路50は、入力した画像信号を、サブフィールド毎の放電セルの発光・非発光を示す画像データに変換する。
順次書込み処理回路51は、画像データ変換回路50の出力した画像データを順次書込み動作に適した順序に配列するとともに順次書込み動作を行う場合にデータ電極駆動回路42の消費電力が所定の電力しきい値以下となるように画像データを変換する。
飛越書込み処理回路52は、画像データ変換回路50の出力した画像データを飛越書込み動作に適した順序に配列するとともに飛越書込み動作を行う場合にデータ電極駆動回路42の消費電力が所定の電力しきい値以下となるように画像データを変換する。
画像データ選択回路55は、画像データ判定部56と、画像データ選択部57とを有する。画像データ判定部56は、順次書込み処理回路51および飛越書込み処理回路52のそれぞれの画像データの画像表示品質等を比較して、順次書込みおよび飛越書込みのどちらを選択すべきかを判定する。そして、画像データ選択部57は、画像データ判定部56の判定結果にしたがって、順次書込み処理回路51の出力および飛越書込み処理回路52の出力のいずれかを選択する。
温度予測回路59は、最小値選択部88と累積部89とを有する。最小値選択部88は、後述する第1の変換前電力予測部が予測した電力および第2の変換前電力予測部が予測した電力の大きくないほうの電力を選択する。累積部89は、最小値選択部88の出力を累積する。累積時間としては、数秒から1分程度の間に設定するのが望ましく、本実施の形態では、データ電極駆動回路42の温度を精度よく見積もるために、
Σ(k)=αΣ(k−1)+P(k)
として予測電力を累積している。ここで、Σ(k)はkフィールドまでの累積結果、P(k)は最小値選択部88が出力したkフィールドの予測電力、αは定数であり、α=0.996である。ただし定数αはデータ電極駆動回路42の放熱設計等により最適に設定することが望ましい。
次に、順次書込み処理回路51について詳細に説明する。順次書込み処理回路51は、順次書込み配列部61と、第1の変換前電力予測部62(以下、単に「変換前電力予測部62」と称する)と、第1のデータ電力変換部63(以下、単に「データ電力変換部63」と称する)と、第1の書込み停止部64(以下、単に「書込み停止部64」と称する)と、第1の変換後電力予測部65(以下、単に「変換後電力予測部65」と称する)とを備えている。
順次書込み配列部61は、画像データ変換回路50の出力した画像信号を順次書込み動作に対応して配列する。本実施の形態においては、飛越書込み処理回路52の出力と位相を合わせるために、1フィールド分の画像データをメモリに取り込み、走査電極SC1、SC2、SC3、・・・、SCnの順に、対応する画像データを出力する。
変換前電力予測部62は、順次書込み配列部61の出力した画像データに基づきデータ電極駆動回路42のデータドライバIC1〜IC16それぞれの消費電力の推定値を個別に予測し、その最大値を温度予測回路59の最小値選択部88に出力する。データ電極駆動回路42の電力は、上述したように、データ電極Djのそれぞれに印加する電圧の変化の回数が多くなると大きくなる。加えて隣接するデータ電極Dj+1、Dj−1に印加する電圧が逆位相で変化するとさらに大きくなる。このような関係から、サブフィールドのそれぞれに対応する画像データの各ビットに対して、上下および左右の画素の排他的論理和の総和を計算することにより、データ電極D1〜Dmを駆動するために必要な電力を推定することができる。本実施の形態における変換前電力予測部62は、データドライバIC1〜IC16のそれぞれに対応する画像データの排他的論理和の総和を計算し、データドライバIC1〜IC16のそれぞれの電力の推定値を予測し、その最大値を出力する。
変換後電力予測部65は、変換後電力予測部65に入力した画像データに基づきデータ電極駆動回路42のデータドライバIC1〜IC16それぞれの消費電力の推定値を個別に予測し、その最大値を出力する。加えて変換後電力予測部65は、変換後電力予測部65に入力した画像データに基づきデータ電極駆動回路42のデータドライバIC1〜IC16それぞれの消費電力の推定値を個別に予測し、それらの合計をデータ電極駆動回路42の総合消費電力として出力する。
データ電力変換部63は、特定のサブフィールドに対する順次書込み配列部61の出力した画像データを、累積部89の出力に基づき、以下のようにしてデータ電極駆動回路42の消費電力が小さくなる画像データに変換する。
データ電力変換部63は、データ電極D1〜Dmのそれぞれに対して、あるタイミングで書込み動作を行う画像データとその次のタイミングで書込み動作を行う画像データとの階調値を比較する。そしてあるタイミングで書込み動作を行う画像データ(以下、「上側データ」と略記する)の階調値がその次のタイミングで書込み動作を行う画像データ(以下、「下側データ」と略記する)の階調値よりも小さい場合には、上側データをそのまま出力する。一方、上側データの階調値が下側データの階調値よりも大きい場合には、上側データと下側データとで、輝度重みの小さいサブフィールドから順に特定のサブフィールドの発光状態が同じになるように上側データを変換して出力する。ここで、上側データと下側データとの特定のサブフィールドの発光状態を同じにするとは、特定のサブフィールドの上側データと下側データとを等しくすることを意味する。
このとき発光状態を同じとする特定のサブフィールドの数は温度予測回路59の累積部89の出力に基づき決められ、その出力が大きい場合には発光状態を同じとする特定のサブフィールドの数を増加し、小さい場合には発光状態を同じとする特定のサブフィールドの数を減少するように制御する。そしてこれら特定のサブフィールドは輝度重みの小さいサブフィールドである。
また、変換により階調値に誤差が発生するが、変換前の上側データと変換後の上側データとの差を、誤差信号として下側データのさらに下側データに分散させる。この誤差の分散により平均の階調値を保つことができるので、元の画像とほぼ同じ明るさを保つことができる。
図10は、本発明の実施の形態におけるプラズマディスプレイ装置100のデータ電力変換部63の動作を説明するための図であり、図6(a)で示した市松パターンの画像信号が入力された場合に出力する画像データを示している。まず、走査電極SCi−2のラインでデータ電極Dj−2の列の放電セルに対応する画像信号の階調値「3」を下側データである走査電極SCi−1のラインの放電セルに対応する画像信号の階調値「12」と比較する。この場合には上側データが小さいため、そのまま階調値「3」、すなわち画像データ「0011」を出力する。
また、走査電極SCi−2のラインでデータ電極Dj−1の列の放電セルに対応する画像信号の階調値「12」を下側データである走査電極SCi−1のラインの放電セルに対応する画像信号の階調値「3」と比較する。この場合には上側データが大きいため、輝度重みの小さい特定のサブフィールドの発光状態が同じとなるように画像信号を変換する。
例えば発光状態を同じとする特定のサブフィールドの数が「2」であると仮定すると、第1SFと第2SFの画像データが下側データの画像データと同じになるように階調値「15」に変換し、画像データ「1111」を出力する。このとき、元の階調値「12」と置換後の階調値「15」との誤差「−3」を補正するために、走査電極SCiのラインの放電セルに対応する画像信号へ「−3」を加算する。そのため、走査電極SCiのラインでデータ電極Dj−1の列の放電セルの階調値は「12」+「−3」=「9」となる。
以下同様に、走査電極SCi−1のラインでデータ電極Dj−2の列の放電セルに対応する画像信号の階調値「12」は、下側データの階調値「3」と比較して階調値「15」に変換する。そして、走査電極SCi+1のラインの放電セルに誤差を加算して階調値「9」とする。
走査電極SCi−1のラインでデータ電極Dj−1の列の放電セルに対応する画像信号の階調値「3」はそのまま出力する。
走査電極SCiのラインでデータ電極Dj−2の列の放電セルに対応する画像信号の階調値「3」はそのまま出力する。
走査電極SCiのラインでデータ電極Dj−1の列の放電セルに対応する画像信号の階調値は、上述したように誤差を加算されて「9」に変わっているので、階調値「9」と下側データの階調値「3」とを比較して、第1SFと第2SFの画像データが下側データの画像データと同じになるように階調値「11」に変換し、元の階調値「9」と置換後の階調値「11」との誤差「−2」を補正するために、走査電極SCi+2の行の放電セルに対応する画像信号へ「−2」を加算して階調値「12」+「−2」=「10」とする。
データ電力変換部63は、このような信号処理を順次実行することにより、図10(a)に示した階調値に変換する。なお、図10(b)は、このようにして変換された画像データのLSB、すなわち第1SFにおける書込みパルスの有無を示し、同様に図10(c)、図10(d)、図10(e)はそれぞれ第2SF、第3SF、第4SFにおける書込みパルスの有無を示している。
このように、第1SFおよび第2SFの書込み期間においては、すべての走査電極に対して書込みパルスが印加され、データ電極に印加される電圧の変化がなくなるので、データ電極駆動回路42の充放電電流が減少し、データ電極駆動回路42の消費電力が小さくなる。さらに画像データの変換により生じた誤差を他の放電セルに対応する画像データに拡散しているので、表示すべき階調値の平均値が保たれ、画像データの変換による画像表示品質の低下を抑えることができる。
このように、データ電力変換部63は、画像表示品質の低下を抑えつつデータ電極駆動回路42の消費電力を抑えることができる。しかし消費電力の抑制効果には限度があるので、データ電極駆動回路42の消費電力が必ずしも所定の電力しきい値以下になるという保証はない。
書込み停止部64は、変換後電力予測部65の出力に基づき、特定のサブフィールドの書込み動作を停止させて、データ電極駆動回路42の消費電力を確実に所定の電力しきい値以下に抑えるために設けられている。ここで、書込み停止部64が書込み動作を停止させる特定のサブフィールドと、データ電力変換部63が発光状態を同じとする特定のサブフィールドとは別々に決まるものであり、必ずしも同じサブフィールドを示しているわけではない。具体的には書込み停止部64は、変換後電力予測部65の予測した電力が所定の電力しきい値を超える場合には、輝度重みの小さいサブフィールドから順に、対応する画像データをすべて「0」に変換する。このように書込み停止部64は、変換後電力予測部65の予測した電力が所定の電力しきい値以下になるまで特定のサブフィールドに対する書込み動作を停止するようにデータ電力変換部63の出力した画像データを変換するため、データ電極駆動回路42の消費電力を確実に所定の電力しきい値以下にすることができる。しかし画像表示品質も低下する。
以上のように順次書込み処理回路51は、画像データ変換回路50の出力した画像データをデータ電極駆動回路42の消費電力が電力しきい値以下となる画像データに変換するが、画像表示品質を大きく低下させる可能性もある。
次に、図9に示した飛越書込み処理回路52の詳細について説明する。飛越書込み処理回路52は、飛越書込み配列部71と、第2の変換前電力予測部72(以下、単に「変換前電力予測部72」と称する)と、第2のデータ電力変換部73(以下、単に「データ電力変換部73」と称する)と、第2の書込み停止部74(以下、単に「書込み停止部74」と称する)と、第2の変換後電力予測部75(以下、単に「変換後電力予測部75」と称する)とを備えている。
飛越書込み配列部71は、画像データ変換回路50の出力した画像データを飛越書込み動作に対応した配列の画像データに変換する。本実施の形態においては、1フィールド分の画像データをメモリに取り込み、走査電極SC1、SC3、SC5、・・・、SCn−1、SC2、SC4、SC6、・・・、SCnの順に、対応する画像データを出力する。
変換前電力予測部72、データ電力変換部73、書込み停止部74、変換後電力予測部75の回路構成は、それぞれ、上述した順次書込み処理回路51における変換前電力予測部62、データ電力変換部63、書込み停止部64、変換後電力予測部65と同様である。ただし飛越書込み配列部71が、走査電極SC1、SC3、SC5、・・・、SCn−1、SC2、SC4、SC6、・・・、SCnの順に、対応する画像データを出力するため、変換前電力予測部72、データ電力変換部73、書込み停止部74、変換後電力予測部75のそれぞれは、この順にしたがって画像データの処理を行う。
すなわち、変換前電力予測部72、変換後電力予測部75は、サブフィールドのそれぞれに対応する画像データの各ビットに対して、当該画素の2つ上、2つ下、および左右の画素の排他的論理和の総和を計算することにより、データ電極D1〜Dmを駆動するために必要な電力を予測する。
また、データ電力変換部73の動作は、データ電力変換部63と同様に、上側データの階調値が下側データの階調値よりも小さい場合には、上側データをそのまま出力する。また、上側データの階調値が下側データの階調値よりも大きい場合には、上側データと下側データとで、輝度重みの小さい特定のサブフィールドの発光状態が同じになるように上側データを変換して出力する。ただし下側データは、当該画素の2つ下の画素に対応する。
このとき発光状態を同じとする特定のサブフィールドの数は、データ電力変換部63と同様に、累積部89の出力に基づき決められる。したがって、データ電力変換部73が発光状態を同じとする特定のサブフィールドの数と、データ電力変換部63が発光状態を同じとする特定のサブフィールドの数とは、常に等しくなる。
このように飛越書込み処理回路52も順次書込み処理回路51と同様に、画像データ変換回路50の出力した画像データをデータ電極駆動回路42の消費電力が電力しきい値以下となる画像データに変換するが、画像表示品質を大きく低下させる可能性がある。
図11は、本発明の実施の形態におけるプラズマディスプレイ装置100の画像データ判定部56の動作を説明するための図である。画像データ判定部56は、順次書込み処理回路51の書込み停止部64が書込み動作を停止した(画像データをすべて「0」に変換した)特定のサブフィールドの数と、飛越書込み処理回路52の書込み停止部74が書込み動作を停止した(画像データをすべて「0」に変換した)特定のサブフィールドの数とを比較する。そして、書込み動作を停止した特定のサブフィールドの数が少ないほど画像表示品質はよいので、順次書込み処理回路51の出力と飛越書込み処理回路52の出力のうち、書込み動作を停止した特定のサブフィールドの数の少ないほうの出力を選択すべき出力と判定する。
このとき、書込み動作を停止した特定のサブフィールドの数が同じであれば、画像表示品質も同程度であると考えられるので、順次書込み処理回路51の出力と飛越書込み処理回路52のどちらの出力を選択してもよい。しかし本実施の形態においては、書込み動作を停止した特定のサブフィールドの数が同じ場合には、順次書込み処理回路51の変換後電力予測部65が予測した総合消費電力と、飛越書込み処理回路52の変換後電力予測部75が予測した総合消費電力とを比較する。そして、順次書込み処理回路51の出力と飛越書込み処理回路52の出力のうち、総合消費電力の少ないほうの出力を選択すべき出力と判定する。このようにすれば、画像表示品質が同程度の場合には、よりデータ電極駆動回路42の総合消費電力の少ない画像データを選択することができる。
そして、画像データ選択部57は、画像データ判定部56の判定結果にしたがって、順次書込み処理回路51の出力および飛越書込み処理回路52の出力のいずれかを選択する。
順次書込み処理回路51の出力および飛越書込み処理回路52の出力のいずれを選択したかに依存して走査パルスのタイミングを変更する必要があるため、タイミング発生回路45は、画像データ判定部56の判定結果に基づき、適切な駆動電圧波形を発生させるための各種タイミング信号を発生する。
このようにして、画像信号処理回路41は、画像表示品質を大きく低下させることなく、かつデータ電極駆動回路42の消費電力を所定のしきい値以下になるように画像データを変換する。
さらに本実施の形態においては、温度予測回路59の最小値選択部88は、変換前電力予測部62が予測した電力および変換前電力予測部72が予測した電力の大きくないほうの電力を選択する。そして累積部89が最小値選択部88の出力を累積することで、データ電極駆動回路42の温度との相関の高い数値を得ることができる。その理由は以下のとおりである。
画像データ判定部56は、書込み動作を停止した特定のサブフィールドの数が少ないほうの出力を選択すべき出力と判定する。したがって予測した電力が急激に変化しない場合には、変換前電力予測部62と変換前電力予測部72との予測した電力の大きくないほうの出力を選択すべき出力と判定する確率が高い。そのため画像データ判定部56は、変換前電力予測部62が予測した電力および変換前電力予測部72が予測した電力の大きくないほうの出力を選択すべき出力と判定する確率が高い。したがって変換前電力予測部62が予測した電力および変換前電力予測部72が予測した電力の大きくないほうの電力を累積することで、データ電極駆動回路42の温度との相関の高い数値を得ることができる。
そして、変換前電力予測部62が予測した電力および変換前電力予測部72が予測した電力の大きくないほうの電力を最小値選択部88が選択することで、累積部89の出力が小さくなり、発光状態を同じとする特定のサブフィールドの数も抑えられる。そのため、データ電力変換部63、データ電力変換部73において過剰なデータ変換を避けることができ、画像表示品質の低下を抑えることができる。
このように本実施の形態においては、データ電極駆動回路42の消費電力の変動が緩やかなときは、データ電極駆動回路42の温度を予測しながら、画像表示品質を重視した制御を行い、データ電極駆動回路42の消費電力が急激に増加した場合には、速やかに消費電力を抑制することができる。
加えて、データ電力変換部63およびデータ電力変換部73は、累積部89の出力に基づき、発光状態を同じとする特定のサブフィールドの数を常に等しくしながら、画像データの変換を行うことになる。このことは、データ電力変換部63が出力する画像データとデータ電力変換部73が出力する画像データとの画像表示品質も同程度であると考えられる。
したがって、書込み停止部64が書込み動作を停止した特定のサブフィールドの数と書込み停止部74が書込み動作を停止した特定のサブフィールドの数とが等しい場合に、画像データ選択回路55が画像データを切り替えても、画像データの切り替えに伴うフリッカ等の違和感がほとんど発生することがない。
なお、本実施の形態において用いた具体的な各数値は、単に一例を挙げたに過ぎず、パネルの特性やプラズマディスプレイ装置の仕様等に合わせて、適宜最適な値に設定することが望ましい。
本発明のプラズマディスプレイ装置は、画像表示品質を大きく低下させることなく、かつ消費電力を所定のしきい値以下に制御することができる効果を有し、テレビ等のディスプレイ装置として有用である。
本発明の実施の形態に用いるパネルの構造を示す分解斜視図 同パネルの電極配列図 同パネルの電極間容量を模式的に示した図 同パネルの各電極に印加する駆動電圧波形を示す図 本発明の実施の形態におけるプラズマディスプレイ装置の回路ブロック図 走査電極毎およびデータ電極毎に階調値の変化する市松パターンを示す図 データ電極駆動回路の消費電力を見積もるための図 データ電極駆動回路の消費電力を見積もるための図 本発明の実施の形態におけるプラズマディスプレイ装置の画像信号処理回路の詳細を示す回路ブロック図 同プラズマディスプレイ装置のデータ電力変換部の動作を説明するための図 同プラズマディスプレイ装置の画像データ判定部の動作を説明するための図
10 パネル
22 走査電極
23 維持電極
24 表示電極対
32 データ電極
41 画像信号処理回路
42 データ電極駆動回路
43 走査電極駆動回路
44 維持電極駆動回路
45 タイミング発生回路
50 画像データ変換回路
51 順次書込み処理回路
52 飛越書込み処理回路
55 画像データ選択回路
56 画像データ判定部
57 画像データ選択部
59 温度予測回路
61 順次書込み配列部
62 (第1の)変換前電力予測部
63 (第1の)データ電力変換部
64 (第1の)書込み停止部
65 (第1の)変換後電力予測部
71 飛越書込み配列部
72 (第2の)変換前電力予測部
73 (第2の)データ電力変換部
74 (第2の)書込み停止部
75 (第2の)変換後電力予測部
88 最小値選択部
89 累積部
100 プラズマディスプレイ装置

Claims (2)

  1. 走査電極および維持電極からなる表示電極対とデータ電極とを有する放電セルを複数備えたプラズマディスプレイパネルと、
    前記走査電極に順に走査パルスを印加するとともに前記データ電極に書込みパルスを印加する順次書込み動作または前記走査電極に1つおきに走査パルスを印加するとともに前記データ電極に書込みパルスを印加する飛越書込み動作を行う書込み期間と、書込み動作を行った放電セルを発光させる維持期間とを有する複数のサブフィールドで1フィールドを構成して、前記走査電極、前記維持電極、前記データ電極をそれぞれ駆動する走査電極駆動回路、維持電極駆動回路、データ電極駆動回路と、
    入力した画像信号を前記データ電極駆動回路に入力する画像データに変換する画像信号処理回路とを備えたプラズマディスプレイ装置であって、
    前記画像信号処理回路は、前記画像信号をサブフィールド毎の前記放電セルの発光・非発光を示す画像データに変換する画像データ変換回路と、前記画像データ変換回路の出力を前記順次書込み動作に対応した画像データに変換する順次書込み処理回路と、前記画像データ変換回路の出力を前記飛越書込み動作に対応した画像データに変換する飛越書込み処理回路と、前記順次書込み処理回路および前記飛越書込み処理回路のいずれかの出力を選択する画像データ選択回路と、前記データ電極駆動回路の温度を予測する温度予測回路とを備え、
    前記順次書込み処理回路は、前記画像データ変換回路の出力を前記順次書込み動作に対応して配列する順次書込み配列部と、前記順次書込み配列部の出力に基づき前記データ電極駆動回路の消費電力を予測する第1の変換前電力予測部と、特定のサブフィールドに対する前記順次書込み配列部の出力を前記データ電極駆動回路の消費電力の少ない画像データに変換する第1のデータ電力変換部と、前記データ電極駆動回路の消費電力が電力しきい値以下となるように特定のサブフィールドに対する書込み動作を停止するように前記第1のデータ電力変換部の出力を変換する第1の書込み停止部と、前記第1の書込み停止部の出力に基づき前記データ電極駆動回路の消費電力を予測する第1の変換後電力予測部とを有し、
    前記飛越書込み処理回路は、前記画像データ変換回路の出力を前記飛越書込み動作に対応して配列する飛越書込み配列部と、前記飛越書込み配列部の出力に基づき前記データ電極駆動回路の消費電力を予測する第2の変換前電力予測部と、特定のサブフィールドに対する前記飛越書込み配列部の出力を前記データ電極駆動回路の消費電力の少ない画像データに変換する第2のデータ電力変換部と、前記データ電極駆動回路の消費電力が電力しきい値以下となるように特定のサブフィールドに対する書込み動作を停止するように前記第2のデータ電力変換部の出力を変換する第2の書込み停止部と、前記第2の書込み停止部の出力に基づき前記データ電極駆動回路の消費電力を予測する第2の変換後電力予測部とを有し、
    前記温度予測回路は、前記第1の変換前電力予測部が予測した電力および前記第2の変換前電力予測部が予測した電力の大きくないほうの電力を選択する最小値選択部と、前記最小値選択部の出力を累積する累積部とを有し、
    前記画像信号処理回路は、前記累積部の出力に基づき、前記第1のデータ電力変換部が前記データ電極駆動回路の消費電力の少ない画像データに変換する特定のサブフィールドの数、および前記第2のデータ電力変換部が前記データ電極駆動回路の消費電力の少ない画像データに変換する特定のサブフィールドの数を決定することを特徴とするプラズマディスプレイ装置。
  2. 前記第1のデータ電力変換部が前記データ電極駆動回路の消費電力の少ない画像データに変換する特定のサブフィールドの数と前記第2のデータ電力変換部が前記データ電極駆動回路の消費電力の少ない画像データに変換する特定のサブフィールドの数とは等しいことを特徴とする請求項1に記載のプラズマディスプレイ装置。
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