JP2010151872A - プラズマディスプレイ装置の駆動方法 - Google Patents

プラズマディスプレイ装置の駆動方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2010151872A
JP2010151872A JP2008326924A JP2008326924A JP2010151872A JP 2010151872 A JP2010151872 A JP 2010151872A JP 2008326924 A JP2008326924 A JP 2008326924A JP 2008326924 A JP2008326924 A JP 2008326924A JP 2010151872 A JP2010151872 A JP 2010151872A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
image signal
gradation
lighting
display
subfields
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2008326924A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuhiro Yamada
和弘 山田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Corp
Original Assignee
Panasonic Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Panasonic Corp filed Critical Panasonic Corp
Priority to JP2008326924A priority Critical patent/JP2010151872A/ja
Publication of JP2010151872A publication Critical patent/JP2010151872A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Transforming Electric Information Into Light Information (AREA)
  • Control Of Indicators Other Than Cathode Ray Tubes (AREA)
  • Control Of Gas Discharge Display Tubes (AREA)

Abstract

【課題】動画擬似輪郭の抑制と良好な階調表示とを両立させつつ画像表示品質を犠牲にすることなくプラズマディスプレイ装置のデータ電極駆動回路の消費電力を削減する。
【解決手段】組合せの数の異なる複数の表示用組合せ集合を備え、赤の画像信号、緑の画像信号、青の画像信号のそれぞれの信号レベルを比較して、相対的な信号レベルが所定のしきい値未満の色の画像信号に対しては、相対的な信号レベルが所定のしきい値以上の色の画像信号に対する表示用組合せ集合よりも組合せ数の少ない表示用組合せ集合を用い、相対的な信号レベルが所定のしきい値以上の色の画像信号であってかつ動画領域であって階調に傾斜のある傾斜階調領域に対しては、最大の輝度重みをもつ点灯サブフィールドよりも小さい輝度重みをもつ非点灯サブフィールドの中で輝度重みが最大の最大中間非点灯サブフィールドを周囲のサブフィールドに分散させる階調補正を行う。
【選択図】図10

Description

本発明は、AC型のプラズマディスプレイパネルを用いたプラズマディスプレイ装置の駆動方法に関する。
平面状に多数配列された画素を有する画像表示デバイスとして代表的なプラズマディスプレイパネル(以下、「パネル」と略記する)は、走査電極、維持電極およびデータ電極を有する放電セルが多数形成されており、各放電セル内部で発生させたガス放電により蛍光体を励起発光させてカラー表示を行っている。
このようなパネルを用いたプラズマディスプレイ装置では、画像を表示する方法として主にサブフィールド法が用いられている。これは、あらかじめ輝度重みの定められた複数のサブフィールドで1フィールド期間を構成し、各サブフィールドにおいて放電セルそれぞれの点灯・非点灯を制御して画像を表示する方法である。
一般にサブフィールドを用いて階調表示を行う画像表示装置では、動画領域部分において、いわゆる動画擬似輪郭と呼ばれるノイズ状の画質劣化が観測される場合があった。動画擬似輪郭は、階調値の連続的な変化に対しサブフィールドの点灯パターンが不連続に変化することが原因となっている。この動画擬似輪郭は、例えばサブフィールドの数を増加すると改善されることが知られているが、サブフィールドの数を増やすと点灯のための時間が少なくなり必要な輝度が得られないという課題があった。
このため、サブフィールドの数をあまり増やさずに、動画擬似輪郭の原因となる中間非点灯サブフィールドを分散させることにより、動画擬似輪郭を抑制しつつ、一定の階調性をも確保する方法が開示されている。ここで中間非点灯サブフィールドは、1フィールドを構成するサブフィールドのうち、最大の輝度重みをもつ点灯サブフィールドよりも小さい輝度重みをもつ非点灯サブフィールドである(例えば、特許文献1参照)。
プラズマディスプレイ装置は、走査電極を駆動するための走査電極駆動回路、維持電極を駆動するための維持電極駆動回路、データ電極を駆動するためのデータ電極駆動回路を備え、各電極の駆動回路はそれぞれの電極に必要な駆動電圧波形を印加する。この中で、データ電極駆動回路は画像信号に基づいて多数のデータ電極毎に独立に書込み動作のための書込みパルスを印加する。
データ電極駆動回路側からパネルを見ると、各データ電極は隣接するデータ電極、走査電極および維持電極との間の浮遊容量をもつ容量性の負荷である。したがって各データ電極に駆動電圧波形を印加するためにはこの容量を充放電しなければならず、そのための消費電力が必要となる。
データ電極駆動回路の消費電力はデータ電極のもつ容量の充放電電流が増えると増大するが、この充放電電流は表示する画像信号に大きく依存している。例えばすべてのデータ電極に書込みパルスを印加しない場合には充放電電流は「0」となるので消費電力も最小となる。逆にすべてのデータ電極に書込みパルスを印加する場合も充放電電流は「0」となるので消費電力も小さい。ところが、データ電極に書込みパルスをランダムに印加する場合には充放電電流は大きくなり消費電力も大きなものとなる。
そこで、データ電極駆動回路の消費電力を削減する方法として、例えば画像信号に基づきデータ電極駆動回路の消費電力を算出し、消費電力が大きい場合には、輝度重みの最も小さいサブフィールドから書込み動作を禁止してデータ電極駆動回路の消費電力を制限する方法等が提案されている(例えば、特許文献2参照)。あるいは、もとの画像信号を、データ電極駆動回路の消費電力の小さくなる画像信号に置き換えてデータ電極駆動回路の消費電力を下げる方法等が開示されている(例えば、特許文献3参照)。
特開2004−4782号公報 特開2000−66638号公報 特開2002−149109号公報
しかしながら特許文献1に記載の方法によれば、動画擬似輪郭の抑制と良好な階調表示とを両立できるものの、データ電極の充放電の頻度が増加し、データ電極駆動回路の消費電力が増加するという問題があった。
また上記特許文献2、3に記載の方法は、消費電力が増加しすぎた場合に、プラズマディスプレイ装置を破壊から守るために主に使用され、画像の表示品質を大きく損なうおそれがあった。
加えて、近年は大画面化、高精細化にともない、データ電極駆動回路の消費電力が定常的に増加する傾向にある。そのため、画像表示品質を犠牲にすることなく定常的に使用できる電力削減方法が望まれていた。
本発明はこれらの課題に鑑みなされたものであり、動画擬似輪郭の抑制と良好な階調表示とを両立させつつ画像表示品質を犠牲にすることなくデータ電極駆動回路の消費電力を削減できるプラズマディスプレイ装置の駆動方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、1フィールド期間をあらかじめ輝度重みの定められた複数のサブフィールドで構成するとともに、サブフィールドの任意の組合せの中から複数の組合せを選択して表示用組合せ集合を作成し、表示用組合せ集合に属するサブフィールドの組合せを用いて放電セルの点灯・非点灯を制御して階調を表示するプラズマディスプレイ装置の駆動方法であって、組合せの数の異なる複数の表示用組合せ集合を備え、赤の画像信号、緑の画像信号、青の画像信号のそれぞれの信号レベルを比較して、相対的な信号レベルが所定のしきい値未満の色の画像信号に対しては、相対的な信号レベルが所定のしきい値以上の色の画像信号に対する表示用組合せ集合よりも組合せ数の少ない表示用組合せ集合を用い、相対的な信号レベルが所定のしきい値以上の色の画像信号であってかつ動画領域であって階調に傾斜のある傾斜階調領域に対しては、最大の輝度重みをもつ点灯サブフィールドよりも小さい輝度重みをもつ非点灯サブフィールドの中で輝度重みが最大の最大中間非点灯サブフィールドを周囲のサブフィールドに分散させる階調補正を行うことを特徴とする。この方法により、動画擬似輪郭の抑制と良好な階調表示とを両立させつつ画像表示品質を犠牲にすることなくデータ電極駆動回路の消費電力を削減できるプラズマディスプレイ装置の駆動方法を提供することができる。
また本発明のプラズマディスプレイ装置の駆動方法は、組合せの数の少ない表示用組合せ集合におけるある階調とその次に高い階調とのハミング距離の平均値が、組合せの数の多い表示用組合せ集合におけるある階調とその次に高い階調とのハミング距離の平均値よりも小さいことが望ましい。
本発明によれば、動画擬似輪郭の抑制と良好な階調表示とを両立させつつ画像表示品質を犠牲にすることなくデータ電極駆動回路の消費電力を削減できるプラズマディスプレイ装置の駆動方法を提供することが可能となる。
以下、本発明の実施の形態におけるプラズマディスプレイ装置について、図面を用いて説明する。
(実施の形態)
図1は、本発明の実施の形態におけるプラズマディスプレイ装置のパネル10の構造を示す分解斜視図である。ガラス製の前面基板21上には、走査電極22と維持電極23とからなる表示電極対24が複数形成されている。そして表示電極対24を覆うように誘電体層25が形成され、その誘電体層25上に保護層26が形成されている。背面基板31上にはデータ電極32が複数形成され、データ電極32を覆うように誘電体層33が形成され、さらにその上に井桁状の隔壁34が形成されている。そして、隔壁34の側面および誘電体層33上には赤色に発光する蛍光体層35R、緑色に発光する蛍光体層35Gおよび青色に発光する蛍光体層35Bが設けられている。
これら前面基板21と背面基板31とは、微小な放電空間を挟んで表示電極対24とデータ電極32とが交差するように対向配置され、その外周部をガラスフリット等の封着材によって封着されている。そして放電空間には、例えばネオンとキセノンの混合ガスが放電ガスとして封入されている。放電空間は隔壁34によって複数の区画に仕切られており、表示電極対24とデータ電極32とが交差する部分に放電セルが形成されている。そしてこれらの放電セルが放電、点灯することにより画像が表示される。
なお、パネル10の構造は上述したものに限られるわけではなく、例えばストライプ状の隔壁を備えたものであってもよい。
図2は、本発明の実施の形態におけるプラズマディスプレイ装置のパネル10の電極配列図である。パネル10には、行方向に長いn本の走査電極SC1〜SCn(図1の走査電極22)およびn本の維持電極SU1〜SUn(図1の維持電極23)が配列され、列方向に長いm本のデータ電極D1〜Dm(図1のデータ電極32)が配列されている。そして、1対の走査電極SCi(i=1〜n)および維持電極SUiと1つのデータ電極Dj(j=1〜m)とが交差した部分に放電セルが形成され、放電セルは放電空間内にm×n個形成されている。そして赤色の蛍光体層35Rが設けられた放電セル、緑色の蛍光体層35Gが設けられた放電セル、および青色の蛍光体層35Bが設けられた放電セルからなる隣り合った3つの放電セルが画像を表示する際の1つの画素に対応する。
図3は、本発明の実施の形態におけるプラズマディスプレイ装置40の回路ブロック図である。プラズマディスプレイ装置40は、パネル10、画像信号処理回路41、データ電極駆動回路42、走査電極駆動回路43、維持電極駆動回路44、タイミング発生回路45および各回路ブロックに必要な電源を供給する電源回路(図示せず)を備えている。
画像信号処理回路41は、詳細は後述するが、入力した画像信号をパネル10で表示できる画素数および階調数の各色の画像信号に変換し、さらに、放電セルのサブフィールド毎の点灯・非点灯をデジタル信号のそれぞれのビットの「1」・「0」に対応させた各色の画像データに変換する。
データ電極駆動回路42は、画像信号処理回路41から出力された各色の画像データを各データ電極D1〜Dmに対応する書込みパルスに変換し、各データ電極D1〜Dmに印加する。
タイミング発生回路45は水平同期信号、垂直同期信号に基づき、各回路ブロックの動作を制御する各種のタイミング信号を発生し、それぞれの回路ブロックへ供給する。走査電極駆動回路43、維持電極駆動回路44は、それぞれのタイミング信号に基づき駆動電圧波形を作成し、走査電極SC1〜SCn、維持電極SU1〜SUnのそれぞれに印加する。
次に、パネル10を駆動するための駆動電圧波形とその動作について説明する。本実施の形態においては、1フィールドを10のサブフィールド(SF1、SF2、・・・、SF10)に分割し、各サブフィールドはそれぞれ(1、2、3、6、11、18、30、44、60、81)の輝度重みをもつものとして説明する。このように本実施の形態においては、後に配置されたサブフィールドの輝度重みほど大きくなるように設定されている。ただし、本発明はサブフィールド数や各サブフィールドの輝度重みが上記の値に限定されるものではない。
図4は、本発明の実施の形態におけるプラズマディスプレイ装置40の駆動電圧波形を示す図である。
初期化期間では、まずその前半部において、データ電極D1〜Dmおよび維持電極SU1〜SUnを電圧0(V)に保持し、走査電極SC1〜SCnに対して放電開始電圧以下となる電圧Vi1から放電開始電圧を超える電圧Vi2に向かって緩やかに上昇する傾斜波形電圧を印加する。すると、すべての放電セルにおいて微弱な初期化放電を起こし、走査電極SC1〜SCn、維持電極SU1〜SUnおよびデータ電極D1〜Dm上に壁電圧が蓄積される。ここで、電極上の壁電圧とは電極を覆う誘電体層上や蛍光体層上等に蓄積した壁電荷により生じる電圧を指す。
続いて初期化期間の後半部において、維持電極SU1〜SUnを正の電圧Ve1に保ち、走査電極SC1〜SCnに電圧Vi3から電圧Vi4に向かって緩やかに下降する傾斜波形電圧を印加する。すると、すべての放電セルにおいて再び微弱な初期化放電を起こし、走査電極SC1〜SCn、維持電極SU1〜SUnおよびデータ電極D1〜Dm上の壁電圧が書込み動作に適した値に調整される。
なお、1フィールドを構成するサブフィールドのうちいくつかのサブフィールドでは初期化期間の前半部を省略してもよく、その場合には、直前のサブフィールドで維持放電を行った放電セルに対して選択的に初期化動作が行われる。図4には、SF1の初期化期間では前半部および後半部を有する初期化動作、SF2以降のサブフィールドの初期化期間では後半部のみを有する初期化動作を行う駆動電圧波形を示した。
書込み期間では、維持電極SU1〜SUnを電圧Ve2に保ち、走査電極SC1〜SCnに電圧Vcを印加する。次に、各色の画像データに基づきデータ電極D1〜Dmのうち1行目に点灯させるべき放電セルのデータ電極Dk(k=1〜m)に電圧Vdの書込みパルスを印加するとともに、1行目の走査電極SC1に電圧Vaの走査パルスを印加する。すると、データ電極Dkと走査電極SC1との間および維持電極SU1と走査電極SC1との間に書込み放電が起こり、この放電セルの走査電極SC1上に正の壁電圧、維持電極SU1上に負の壁電圧が蓄積される。このようにして、1行目に点灯すべき放電セルで書込み放電を起こして各電極上に壁電圧を蓄積する書込み動作が行われる。一方、書込みパルスを印加しなかったデータ電極Dh(h≠k)と走査電極SC1との交差部では書込み放電は発生しない。以上の書込み動作をn行目の放電セルに至るまで順次行い、書込み期間が終了する。
なお上述したように、各データ電極D1〜Dmを駆動しているのはデータ電極駆動回路42であるが、データ電極駆動回路42側から見ると各データ電極Djは容量性の負荷である。したがって書込み期間において、各データ電極Djに印加する電圧を電圧0(V)から電圧Vdへ、あるいは電圧Vdから電圧0(V)へ切換える毎にこの容量を充放電しなければならない。そしてその充放電の回数が多いとデータ電極駆動回路42の消費電力も多くなる。
続く維持期間では、維持電極SU1〜SUnを電圧0(V)に戻し、走査電極SC1〜SCnに電圧Vsの維持パルスを印加する。すると書込み放電を起こした放電セルでは、走査電極SCi上と維持電極SUi上との間の電圧は電圧Vsに走査電極SCi上および維持電極SUi上の壁電圧の大きさが加算されたものとなり放電開始電圧を超える。そして、走査電極SCiと維持電極SUiとの間に維持放電が起こり点灯する。このとき走査電極SCi上に負の壁電圧が蓄積され、維持電極SUi上に正の壁電圧が蓄積される。
続いて走査電極SC1〜SCnを電圧0(V)に戻し、維持電極SU1〜SUnに電圧Vsの維持パルスを印加する。すると、維持放電を起こした放電セルでは、維持電極SUi上と走査電極SCi上との間の電圧が放電開始電圧を超えるので再び維持電極SUiと走査電極SCiとの間に維持放電が起こり、維持電極SUi上に負の壁電圧が蓄積され走査電極SCi上に正の壁電圧が蓄積される。以降同様に、走査電極SC1〜SCnと維持電極SU1〜SUnとに、輝度重みに応じた数の維持パルスを印加することにより、書込み期間において書込み放電を起こした放電セルでは維持放電が継続して行われる。なお、書込み期間において書込み放電が起きなかった放電セルでは維持放電は発生せず、初期化期間の終了時における壁電圧が保持される。こうして維持期間における維持動作が終了する。
続くSF2〜SF10においても維持パルス数を除いてSF1と同様の動作を行う。
このようにしてサブフィールド法においては、1フィールド期間をあらかじめ輝度重みの定められた複数のサブフィールドで構成する。そしてサブフィールドの任意の組合せの中から複数の組合せを選択して表示用組合せ集合を作成し、表示用組合せ集合に属するサブフィールドの組合せを用いて放電セルの点灯・非点灯を制御して階調を表示している。複数のサブフィールドの組合せを選択して作成した表示用組合せ集合を「コーディングテーブル」と呼ぶ。本実施の形態においては各色の画像信号、すなわち赤の画像信号sigR、緑の画像信号sigG、青の画像信号sigBのそれぞれに対して、組合せの数の異なる第1のコーディングテーブルおよび第2のコーディングテーブルを備え、各色の画像信号の信号レベルに応じて使用するコーディングテーブルを切換えている。
次に、本実施の形態において用いる表示用組合せ集合、すなわちコーディングテーブルについて説明する。なお、説明を簡単にするために、赤の画像信号sigR、緑の画像信号sigG、青の画像信号sigBのそれぞれに対して、黒を表示したときの階調を「0」とし、輝度重み「N」に対応する階調を「N」と表記する。したがって、輝度重み「1」をもつSF1のみで点灯する放電セルの階調は「1」であり、輝度重み「1」のSF1と輝度重み「2」のSF2との両方で点灯させる放電セルの階調は「3」である。
まず第1のコーディングテーブルについて説明する。
図5は、本発明の実施の形態におけるプラズマディスプレイ装置40で用いる第1のコーディングテーブルを示す図である。図5において、最も左の列に示した数値は表示に用いる表示用階調の値を示し、その右側にはその階調を表示する際に各サブフィールドで放電セルを点灯させるか否かを示しており、「0」は非点灯、「1」は点灯を示している。例えば図5において、階調「2」を表示するためには、SF2でのみ放電セルを点灯させればよく、階調「15」を表示するためには、SF1、SF3およびSF5で放電セルを点灯させればよい。なお、階調「3」を表示する場合には、SF1およびSF2で放電セルを点灯させる方法と、SF3でのみ点灯させる方法とがあるが、このように複数の組合せが可能である場合には、できるだけ輝度重みの小さいサブフィールドで点灯させる組合せを選択する。すなわち、階調「3」を表示する場合にはSF1およびSF2で放電セルを点灯させる。
上述したように画像信号処理回路41は、各色の画像信号(赤の画像信号sigR、緑の画像信号sigG、青の画像信号sigB)を、放電セルのサブフィールド毎の点灯・非点灯をデジタル信号のそれぞれのビットの「1」・「0」に対応させた各色の画像データ(赤の画像データdataR、緑の画像データdataG、青の画像データdataB)に変換する。したがって、階調「0」を表示する画像データ「0000000000」はSF1〜SF10で非点灯であり、階調「1」を表示する画像データ「1000000000」はSF1のみで点灯し、階調「2」を表示する画像データ「0100000000」はSF2のみで点灯し、階調「3」を表示する画像データ「1100000000」はSF1とSF2とで点灯する。
なお、2つの画像データに対して、対応するビットを比較したとき、等しくないビットの個数をハミング距離と称する。例えば階調「0」の画像データと、階調「1」の画像データとはSF1に対するビットが等しくないので、それらのハミング距離は「1」である。また、階調「0」の画像データと、階調「3」の画像データとはSF1およびSF2に対するビットが等しくないので、それらのハミング距離は「2」である。図5の右欄には、その表示用階調とその次に高い表示用階調とのハミング距離を記載している。ここで、その次に高い表示用階調とは、その表示用階調未満であって、かつ最も高い階調を示す。例えば表示用階調「10」の右欄には、その表示用階調「10」とその次に高い表示用階調「8」とのハミング距離「3」を記載している。
第1のコーディングテーブルは、40通りのサブフィールドの組合せを有するコーディングテーブルである。またその表示用階調とその次に高い表示用階調とのハミング距離が大きいコーディングテーブルであり、その値は「1」、「2」、「3」のいずれかであってそれらの平均値は「1.73」である。
通常、各色の画像信号に対してはこのサブフィールドの組合せにしたがって階調表示を行う。しかし、動きのある傾斜階調領域に対してこの組合せをそのまま用いると強い動画擬似輪郭が発生する場合がある。
特許文献1にも記載されているように、1フィールドを構成するサブフィールドのうち、最大の輝度重みをもつ点灯サブフィールドよりも小さい輝度重みをもつ非点灯サブフィールド(以下、「中間非点灯サブフィールド」と略記する)が、階調の傾斜や動きの組合せによって発生する動画擬似輪郭の原因となる。特に中間非点灯サブフィールドの中でも最大の輝度重みをもつもの(以下、「最大中間非点灯サブフィールド」と略記する)が動画擬似輪郭の主要な原因となっている。
図6は、動きのある傾斜階調領域に対して動画擬似輪郭が発生する理由を説明するための図である。ここで、図6(a)に示すように、例えば階調値が「115」〜「169」の範囲で左側が暗く右に行くにつれて明るくなるような傾斜階調領域が左方向に移動する画像について考える。図6(b)は上記の傾斜階調領域をサブフィールドに展開した図であり、横軸は水平方向の画面位置に対応し縦軸は時間経過に対応する。ここでは図面を見やすくするために6つのサブフィールド(SF4、SF5、・・・、SF9)についてのみ図示した。図6(b)のハッチングは非点灯サブフィールドを示している。傾斜階調領域が静止している場合であれば矢印Cに示すように人間の視線も画面上に静止するため本来の階調を認識することができる。しかし傾斜階調領域が左方向に移動すると視線も左方向に移動することになり、その結果、矢印Aで示したところでは視線が最大中間非点灯サブフィールドを追う形となり、傾斜階調領域の中に非常に暗い暗線を認識することになる。なお、図5の矢印Aは、図6(b)の矢印Aと同じ視線の動きを表すものである。
このように、傾斜階調領域内の中間非点灯サブフィールドを追う速度で視線が移動した場合に強い動画擬似輪郭が発生することがわかる。上記の例においては、階調値が「115」〜「169」まで増加する間にSF4からSF9までが経過するような速度で視線が動くと最大中間非点灯サブフィールドを連続して認識し、動画擬似輪郭として暗線が現われることがわかる。
この動画擬似輪郭は、最大中間非点灯サブフィールドが連続しないように分散させることで抑制することができる。本実施の形態においては、画面内の傾斜階調領域の位置と傾斜の程度およびその動き量に基づき動画擬似輪郭の発生する領域を予想し、その領域で最大中間非点灯サブフィールドを、以下のようにして分散させている。
コーディングテーブルの所定の表示用階調に対して、その表示用階調の最大中間非点灯サブフィールドを点灯させる他の表示用階調を補正用階調として複数選択する。そして上記所定の表示用階調の代わりに、選択した複数の補正用階調を画素単位、走査ライン単位、あるいはランダムに切換えながら使用する。
図7は、本発明の実施の形態における補正用階調を示す図であり、図7(a)は補正前の階調値とサブフィールドの組合せを、図7(b)は補正後の階調値とサブフィールドの組合せを、図7(c)は各階調に対する各サブフィールドの平均の点灯確率を、それぞれ示している。説明の簡単のために、図7には、中間非点灯サブフィールドの存在する「131」〜「169」の階調についてのみ図示している。例えば補正前の階調「145」の中間非点灯サブフィールドはSF7であるので、SF7を点灯させる階調「131」および階調「157」を補正用階調として選択する。このとき、もとの階調「145」は補正用階調「131」と「157」のいずれかに補正されるが、それぞれの補正確率が1/2であれば、平均値としては階調「144」が表示される。平均値として表示される階調ともとの階調との差は、それぞれの補正確率を最適化することにより解消できる。あるいは誤差拡散等の手法を用いて解消することができる。このようにして中間非点灯サブフィールドSF7が、SF6とSF8とに分散され、補正領域の動画擬似輪郭も分散されて画像表示品質が向上する。
同様に、例えば補正前の階調「157」に対しては、階調「157」の中間非点灯サブフィールドがSF6であるので、SF6を点灯させる階調「145」および階調「164」を補正用階調として選択する。これにより、階調「157」の中間非点灯サブフィールドSF6がSF5とSF7とに分散される。
このように、補正用階調として補正前の階調の最大中間非点灯サブフィールドを点灯させる階調を選んで階調補正を行うことにより、動画擬似輪郭の原因となる最大中間非点灯サブフィールドをそれ以外のサブフィールドに分散させ、動画擬似輪郭を抑制することができる。
このように、動画擬似輪郭は、階調値の傾斜とその動きとから決まる特定の領域で中間非点灯サブフィールドが多く存在したり、輝度重みの大きい最大中間非点灯サブフィールドが存在することが原因で発生する。したがって、本実施の形態では、階調値の傾斜とその動きにより擬似輪郭発生領域を抽出し、この擬似輪郭発生領域において動画擬似輪郭の発生原因となる中間非点灯サブフィールド、特に最大中間非点灯サブフィールドを周囲のサブフィールドに分散させる階調補正を行って、動画擬似輪郭を効果的に抑制する。
しかしながら、単純に最大中間非点灯サブフィールドを周囲のサブフィールドに分散させる階調補正を行うと、隣り合う画素の画像データのハミング距離が大きくなり、データ電極駆動回路42の消費電力が増大する。そこで、本実施の形態においては、その表示用階調とその次に高い表示用階調とのハミング距離の小さい第2のコーディングテーブルを設け、第1のコーディングテーブルと第2のコーディングテーブルとを以下のように使い分けることにより、動画擬似輪郭を抑制しつつデータ電極駆動回路42の消費電力も抑制している。
図8は、本発明の実施の形態におけるプラズマディスプレイ装置40で用いる第2のコーディングテーブルを示す図であり、11通りのサブフィールドの組合せを有するコーディングテーブルである。また第2のコーディングテーブルは最大中間非点灯サブフィールドの存在しないサブフィールドの組合せの集合であって、その表示用階調とその次に高い表示用階調とのハミング距離が最も小さく、その値は「1」である。
なお、画像を表示する場合、サブフィールドの組合せの数が多いコーディングテーブルを用いると、表示できる階調数が増えるので画像の表現能力を向上させることができる。しかしながらハミング距離が大きくなると、書込み期間において、各データ電極Djに印加する電圧を電圧0(V)から電圧Vdへ、あるいは電圧Vdから電圧0(V)へ切換える頻度が増え、データ電極駆動回路42の消費電力が大きくなる。
したがって、サブフィールドの組合せの数が多いコーディングテーブルを用いると、表示できる階調数が増えて画像の表現能力が向上するが、その表示用階調とその次に高い表示用階調とのハミング距離が大きくなるため消費電力が大きくなる。また動画擬似輪郭を抑制するために最大中間非点灯サブフィールドを分散させる階調補正を施すとさらに消費電力が増加する。一方、サブフィールドの組合せの数が少ないコーディングテーブルを用いると表示できる階調数が減るので画像の表現能力は低下するが、その表示用階調とその次に高い表示用階調とのハミング距離が小さくなって消費電力が抑制される。さらに、図8に示した第2のコーディングテーブルは最大中間非点灯サブフィールドの存在しないサブフィールドの組合せの集合であるので、動画擬似輪郭も発生しない。
そのため、表示できる階調が少なくても画像表示品質が低下しない画像信号であれば、その画像信号に対してサブフィールドの組合せの数が少ないコーディングテーブルを用いることで動画擬似輪郭を抑制しつつデータ電極駆動回路42の消費電力を抑制することができる。
本実施の形態においては、各色の画像信号のそれぞれの信号レベルを比較して、相対的に信号レベルの大きい色の画像信号に対しては表示できる階調数の多いコーディングテーブルを用いて画像表示品質を確保する。そして動画擬似輪郭の発生しやすい領域では階調補正を施し、最大中間非点灯サブフィールドを周囲のサブフィールドに分散させて動画擬似輪郭を抑制する。一方、相対的に信号レベルの小さい色の画像信号に対しては、表示できる階調数が少なくても画像表示品質が大きく低下することがないので、ハミング距離の小さいコーディングテーブルを用いて消費電力を抑制する。このとき動画擬似輪郭の発生しやすい領域であってもハミング距離が小さいので動画擬似輪郭が発生するおそれはない。
具体的には、まず各色の画像信号の相対的な信号レベルを判定する。
赤の画像信号sigRに対しては、赤の画像信号sigRと緑の画像信号sigGとを比較して、
(条件R1)sigG×Kr≦sigR
が成り立つ領域では、赤の画像信号sigRの相対的な信号レベルは大きいと判定する。
(条件R2)sigR<sigG×Kr
が成り立つ領域では、赤の画像信号sigRの相対的な信号レベルは小さいと判定する。
ただし、所定の定数Krは赤の画像信号sigRに対して設定された定数であり、本実施の形態においては、Kr=0.75である。
また、緑の画像信号sigGに対しては、赤の画像信号sigRと緑の画像信号sigGと青の画像信号sigBとを比較して、
(条件G1)max(sigR,sigB)×Kg≦sigG
が成り立つ領域では、緑の画像信号sigGの相対的な信号レベルは大きいと判定する。ここでmax(A,B)は、数値A、Bのうち大きいほうを選択することを示している。
(条件G2)sigG<max(sigR,sigB)×Kg
が成り立つ領域では、緑の画像信号sigGの相対的な信号レベルは小さいと判定する。
ただし、所定の定数Kgは緑の画像信号sigGに対して設定された定数であり、本実施の形態においては、Kg=0.25である。
また、青の画像信号sigBに対しては、青の画像信号sigBと緑の画像信号sigGとを比較して、
(条件B1)sigG×Kb≦sigB
が成り立つ領域では、青の画像信号sigBの相対的な信号レベルは大きいと判定する。
(条件B2)sigB<sigG×Kb
が成り立つ領域では、青の画像信号sigBの相対的な信号レベルは小さいと判定する。
ただし、所定の定数Kbは青の画像信号sigBに対して設定された定数であり、本実施の形態においては、Kb=0.75である。
図9は、本発明の実施の形態におけるプラズマディスプレイ装置40の赤の画像信号sigRに対する信号レベルの判定を模式的に示す図であり、縦軸に赤の画像信号sigRの信号レベル、横軸に緑の画像信号sigGの信号レベルを示している。なお図面を見やすくするために、青の画像信号sigBの信号レベルは「0」とした。図9の(条件R1)が成立する画像信号は、緑の画像信号sigGに対して赤の画像信号sigRの相対的な信号レベルは高く、また(条件R2)が成立する画像信号は、緑の画像信号sigGに対して赤の画像信号sigRの相対的な信号レベルが低いと判定する。
なお、各色の画像信号の信号レベルが等しい場合、緑の発光は赤の発光、青の発光に比べて最も輝度が高く、階調に対する視覚感度も最も高い。本実施の形態においては、上記に考慮して、赤の画像信号sigRと緑の画像信号sigGとを比較して赤の画像信号sigRの相対的な信号レベルの大きさを判定し、青の画像信号sigBと緑の画像信号sigGとを比較して青の画像信号sigBの相対的な信号レベルの大きさを判定した。
次に、動画擬似輪郭の発生しやすい擬似輪郭発生領域を検出する。本実施の形態においても特許文献1と同様にして、動画領域であって、かつ階調に傾斜のある傾斜階調領域を擬似輪郭発生領域として検出する。
そして、各色の画像信号の相対的な信号レベルと、擬似輪郭発生領域であるか否かにより、2つのコーディングテーブルを切換えるとともに、階調補正の有無を制御している。
図10は、本発明の実施の形態におけるプラズマディスプレイ装置40の画像信号に対するコーディングテーブルの使い分けを示す図である。各色の画像信号の相対的な信号レベルが大きく、かつ擬似輪郭発生領域では、第1のコーディングテーブルを用い、さらに階調補正を行って最大中間非点灯サブフィールドを周囲のサブフィールドに分散させて動画擬似輪郭を抑えている。また各色の画像信号の相対的な信号レベルが大きく、かつ擬似輪郭発生領域以外の領域では第1のコーディングテーブルを用いるが階調補正を行わない。
また各色の画像信号の相対的な信号レベルが小さい場合には、擬似輪郭発生領域であるか否かにかかわらず第2のコーディングテーブルを用いる。第2のコーディングテーブルには中間非点灯サブフィールドが存在しないので、階調補正を行う必要がない。
このように、本実施の形態においては、組合せの数の異なる複数の表示用組合せ集合を備え、赤の画像信号、緑の画像信号、青の画像信号のそれぞれの信号レベルを比較して、相対的な信号レベルが所定のしきい値未満の色の画像信号に対しては、相対的な信号レベルが所定のしきい値以上の色の画像信号に対する表示用組合せ集合よりも組合せ数の少ない表示用組合せ集合を用い、相対的な信号レベルが所定のしきい値以上の色の画像信号であってかつ動画領域であって階調に傾斜のある傾斜階調領域に対しては、最大の輝度重みをもつ点灯サブフィールドよりも小さい輝度重みをもつ非点灯サブフィールドの中で輝度重みが最大の最大中間非点灯サブフィールドを周囲のサブフィールドに分散させる階調補正を行い、動画擬似輪郭の抑制と良好な階調表示とを両立させつつ画像表示品質を犠牲にすることなくデータ電極駆動回路42の消費電力を削減している。
次に、本実施の形態における画像信号処理回路41の詳細について説明する。図11は、本発明の実施の形態におけるプラズマディスプレイ装置40の画像信号処理回路41の詳細を示す回路ブロック図である。画像信号処理回路41は、色分離部51と、R比較部53Rと、G比較部53Gと、B比較部53Bと、擬似輪郭検出部54と、R補正部55Rと、G補正部55Gと、B補正部55Bと、Rデータ変換部58Rと、Gデータ変換部58Gと、Bデータ変換部58Bとを備えている。
色分離部51は、NTSC画像信号等の入力画像信号を3つの原色信号、すなわち赤の画像信号sigR、緑の画像信号sigG、青の画像信号sigBに分離する。入力画像信号として各色の画像信号を入力する場合には色分離部51を省略してもよい。
R比較部53Rは、赤の画像信号sigRに対して設定された所定の定数Krを用いて、緑の画像信号sigGの定数倍と赤の画像信号sigRとを比較する。本実施の形態においては定数Krの値は「0.75」である。そして(条件R1)、(条件R2)のいずれが成り立つかを示す信号を比較結果としてR補正部55RとRデータ変換部58Rとに出力する。
G比較部53Gは、緑の画像信号sigGに対して設定された所定の定数Kgを用いて、赤の画像信号sigRおよび青の画像信号sigBの大きいほうの定数倍と緑の画像信号sigGとを比較する。本実施の形態においては定数Kgの値は「0.25」である。そして(条件G1)、(条件G2)のいずれが成り立つかを示す信号を比較結果としてG補正部55GとGデータ変換部58Gとに出力する。
B比較部53Bは、青の画像信号sigBに対して設定された所定の定数Kbを用いて、緑の画像信号sigGの定数倍と青の画像信号sigBとを比較する。本実施の形態においては定数Kbの値は「0.75」である。そして(条件B1)、(条件B2)のいずれが成り立つかを示す信号を比較結果としてB補正部55BとBデータ変換部58Bとに出力する。
擬似輪郭検出部54は擬似輪郭発生領域を検出する。図12は、本発明の実施の形態におけるプラズマディスプレイ装置40の擬似輪郭検出部54の回路ブロック図である。擬似輪郭検出部54は動き検出部541と傾斜検出部542と論理積部543とを備えている。動き検出部541は各色の画像信号のフィールド間差分によって、画像信号の中から動きのある領域を検出する。
傾斜検出部542は各色の画像信号の隣接画素間の差分によって、画像信号の中から階調に傾斜のある傾斜階調領域を検出する。論理積部543は動き検出部541の出力と傾斜検出部542の出力との論理積を求めることにより、動きのある傾斜階調領域を擬似輪郭発生領域として検出する。
R補正部55Rは、表示用階調を複数の補正用階調に補正する。図13は本発明の実施の形態におけるプラズマディスプレイ装置40の画像信号処理回路41のR補正部55Rの回路ブロック図である。R補正部55Rは、補正値発生部551と補正値切換部552と加算部553、556と、減算部554と、遅延部555とを有する。
補正値発生部551は、各階調に対して定められた2つの補正値「−m1」および「+m2」を発生する。なお補正値「−m1」および「+m2」は、赤の画像信号sigRを赤の画像データdataRに変換した際に、変換前の表示用階調の最大中間非点灯サブフィールドが点灯する表示用階調となるように設定されている。またR補正部55Rが階調補正を行わない場合には、補正値発生部551は補正値「0」を発生する。補正値切換部552は、2つの補正値を画素単位、ライン単位で交互に、あるいはランダムに切換える。またR補正部55Rが階調補正を行わない場合には、補正値切換部552は補正値「0」を選択する。加算部553は、補正値切換部552の出力と赤の画像信号とを加算する。減算部554は、補正前の画像信号と補正画像信号との差を計算し、この差信号を遅延部555で遅延した後、加算部556を用いて入力した画像信号に加算する。このようにR補正部55Rを帰還型の回路構成とすることにより、周辺の画素を含めた平均的な階調値を補正前の階調値に近づけることができ、階調補正にともなう階調の誤差を擬似的に補正することができる。
G補正部55G、B補正部55Bも、R補正部55Rと同様の構成である。
Rデータ変換部58Rは、コーディング選択部581と、2つのコーディングテーブル582a、582bとを有し、赤の画像信号sigRを赤の画像データdataR、すなわち赤の放電セルの点灯・非点灯を制御するサブフィールドの組合せに変換する。
コーディング選択部581は、R比較部53Rの比較結果に基づいて2つのコーディングテーブル582a、582bのいずれか1つを選択する。具体的には、(条件R1)が成り立つ領域では第1のコーディングテーブル582aを、(条件R2)が成り立つ領域では第2のコーディングテーブル582bをそれぞれ選択する。コーディングテーブル582a、582bのそれぞれは、例えばROM等のデータ変換テーブルを用いて構成され、入力した赤の画像信号sigRを赤の画像データdataRに変換する。
ここで、コーディングテーブル582aは、図5に示した第1のコーディングテーブルであり、コーディングテーブル582bは、図8に示した第2のコーディングテーブルである。
Gデータ変換部58G、Bデータ変換部58Bも、Rデータ変換部58Rと同様である。
このように構成することで、赤の画像信号sigR、緑の画像信号sigG、青の画像信号sigBのそれぞれの信号レベルを比較して、相対的に信号レベルの小さい色の画像信号は、相対的に信号レベルの大きい色の画像信号よりもサブフィールドの組合せの数の少ない表示用組合せ集合を用いて放電セルの点灯・非点灯を制御することができる。また相対的に信号レベルの大きい色の画像信号に対して、擬似輪郭発生領域では最大中間非点灯サブフィールドを分散させて動画擬似輪郭の発生を抑制することができる。
なお、本実施の形態において、補正値発生部551は各階調に対して定められた2つの補正値を発生するものとして説明したが、各階調に対して3つ以上の補正値を発生し、最大中間非点灯サブフィールドをさらに広範囲に分散させてもよい。
また擬似輪郭検出部54は、動きの有無だけではなくその大きさと方向をも検出するとともに、階調の傾斜の程度とその方向をも検出し、それらの検出結果に基づき擬似輪郭発生領域をさらに精度よく検出してもよい。
なお、本実施の形態においてはコーディングテーブルの数が2つであるとして説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、3つ以上の複数のコーディングテーブルを切換えて用いる構成であってもよい。
また本発明は、サブフィールド数や各サブフィールドの輝度重みが上記の値に限定されるものではなく、さらに本実施の形態において用いた具体的な数値等は、単に一例を挙げたに過ぎず、パネルの特性やプラズマディスプレイ装置の仕様等に合わせて、適宜最適な値に設定することが望ましい。
本発明は、動画擬似輪郭の抑制と良好な階調表示とを両立させつつ画像表示品質を犠牲にすることなくデータ電極駆動回路の消費電力を削減できるので、プラズマディスプレイ装置の駆動方法として有用である。
本発明の実施の形態におけるプラズマディスプレイ装置のパネルの構造を示す分解斜視図 同プラズマディスプレイ装置のパネルの電極配列図 同プラズマディスプレイ装置の回路ブロック図 同プラズマディスプレイ装置の駆動電圧波形を示す図 同プラズマディスプレイ装置で用いる第1のコーディングテーブルを示す図 動きのある傾斜階調領域に対して動画擬似輪郭が発生する理由を説明するための図 同プラズマディスプレイ装置の補正用階調を示す図 同プラズマディスプレイ装置で用いる第2のコーディングテーブルを示す図 同プラズマディスプレイ装置の赤の画像信号に対する信号レベルの判定を模式的に示す図 同プラズマディスプレイ装置の画像信号に対するコーディングテーブルの使い分けを示す図 同プラズマディスプレイ装置の画像信号処理回路の詳細を示す回路ブロック図 同プラズマディスプレイ装置の擬似輪郭検出部の回路ブロック図 同プラズマディスプレイ装置の画像信号処理回路のR補正部の回路ブロック図
符号の説明
10 パネル
22 走査電極
23 維持電極
24 表示電極対
32 データ電極
40 プラズマディスプレイ装置
41 画像信号処理回路
42 データ電極駆動回路
43 走査電極駆動回路
44 維持電極駆動回路
45 タイミング発生回路
51 色分離部
53R R比較部
53G G比較部
53B B比較部
54 擬似輪郭検出部
55R R補正部
55G G補正部
55B B補正部
58R Rデータ変換部
58G Gデータ変換部
58B Bデータ変換部
541 動き検出部
542 傾斜検出部
543 論理積部
551 補正値発生部
552 補正値切換部
553,556 加算部
554 減算部
555 遅延部
581 コーディング選択部
582a,582b コーディングテーブル

Claims (2)

  1. 1フィールド期間をあらかじめ輝度重みの定められた複数のサブフィールドで構成するとともに、前記サブフィールドの任意の組合せの中から複数の組合せを選択して表示用組合せ集合を作成し、前記表示用組合せ集合に属するサブフィールドの組合せを用いて放電セルの点灯・非点灯を制御して階調を表示するプラズマディスプレイ装置の駆動方法であって、
    組合せの数の異なる複数の表示用組合せ集合を備え、
    赤の画像信号、緑の画像信号、青の画像信号のそれぞれの信号レベルを比較して、
    相対的な信号レベルが所定のしきい値未満の色の画像信号に対しては、相対的な信号レベルが所定のしきい値以上の色の画像信号に対する表示用組合せ集合よりも組合せ数の少ない表示用組合せ集合を用い、
    相対的な信号レベルが所定のしきい値以上の色の画像信号であって、かつ動画領域であって階調に傾斜のある傾斜階調領域に対しては、最大の輝度重みをもつ点灯サブフィールドよりも小さい輝度重みをもつ非点灯サブフィールドの中で輝度重みが最大の最大中間非点灯サブフィールドを周囲のサブフィールドに分散させる階調補正を行うことを特徴とするプラズマディスプレイ装置の駆動方法。
  2. 組合せの数の少ない表示用組合せ集合におけるある階調とその次に高い階調とのハミング距離の平均値は、組合せの数の多い表示用組合せ集合におけるある階調とその次に高い階調とのハミング距離の平均値よりも小さいことを特徴とする請求項1に記載のプラズマディスプレイ装置の駆動方法。
JP2008326924A 2008-12-24 2008-12-24 プラズマディスプレイ装置の駆動方法 Pending JP2010151872A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008326924A JP2010151872A (ja) 2008-12-24 2008-12-24 プラズマディスプレイ装置の駆動方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008326924A JP2010151872A (ja) 2008-12-24 2008-12-24 プラズマディスプレイ装置の駆動方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2010151872A true JP2010151872A (ja) 2010-07-08

Family

ID=42571074

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008326924A Pending JP2010151872A (ja) 2008-12-24 2008-12-24 プラズマディスプレイ装置の駆動方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2010151872A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2012049839A1 (ja) * 2010-10-12 2012-04-19 パナソニック株式会社 プラズマディスプレイ装置の駆動方法およびプラズマディスプレイ装置
JPWO2012090451A1 (ja) * 2010-12-27 2014-06-05 パナソニック株式会社 プラズマディスプレイパネルの駆動方法およびプラズマディスプレイ装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2012049839A1 (ja) * 2010-10-12 2012-04-19 パナソニック株式会社 プラズマディスプレイ装置の駆動方法およびプラズマディスプレイ装置
JPWO2012090451A1 (ja) * 2010-12-27 2014-06-05 パナソニック株式会社 プラズマディスプレイパネルの駆動方法およびプラズマディスプレイ装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5239811B2 (ja) プラズマディスプレイ装置の駆動方法
JP4867170B2 (ja) 画像表示方法
JP4160575B2 (ja) プラズマディスプレイ装置及びその駆動方法
JP4604906B2 (ja) 画像表示方法
JP2008197430A (ja) プラズマディスプレイ装置の駆動方法
JP2010151872A (ja) プラズマディスプレイ装置の駆動方法
JP5003664B2 (ja) プラズマディスプレイ装置の駆動方法
JP2003302929A (ja) プラズマディスプレイ装置
JP5277917B2 (ja) プラズマディスプレイ装置の駆動方法
JP4626724B2 (ja) プラズマディスプレイ装置の駆動方法
KR101056299B1 (ko) 플라즈마 디스플레이 장치
JP2009192780A (ja) プラズマディスプレイ装置
JP2009192648A (ja) プラズマディスプレイ装置およびプラズマディスプレイパネルの駆動方法
JP2013104997A (ja) 画像表示装置およびその駆動方法
WO2012098904A1 (ja) 画像表示装置および画像表示装置の駆動方法
WO2012049839A1 (ja) プラズマディスプレイ装置の駆動方法およびプラズマディスプレイ装置
KR20050106697A (ko) 플라즈마 디스플레이 패널의 구동방법 및 장치
JP2009192651A (ja) プラズマディスプレイパネルの駆動方法およびプラズマディスプレイ装置
JP2010175669A (ja) プラズマディスプレイ装置
JP2013125241A (ja) 画像表示装置およびその駆動方法
JP2009086407A (ja) プラズマディスプレイ装置
JP2005004043A (ja) プラズマディスプレイ装置
JP2013104940A (ja) 画像表示装置
JP2013104939A (ja) 画像表示装置
JP2013104996A (ja) 画像表示装置