JP2010174104A - 光学的立体造形用樹脂組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】 光硬化感度が高く、低粘度で造形時の取扱性に優れ、解像度が高く、硬化時の体積収縮率が小さく、しかも靭性が大きくて破損しにくく且つ熱変形温度が高くて耐熱性に優れる立体造形物を与える光学的立体造形用樹脂組成物の提供。
【解決手段】 ラジカル重合性有機化合物(A)、カチオン重合性有機化合物(B)、ラジカル重合開始剤(C)、カチオン重合開始剤(D)及びポリアルキレンエーテル系化合物(E)を含有し、ラジカル重合性有機化合物(A)の少なくとも一部として式;CH2=C(R2)−CO−O−CH2−R1−CH2−O−CO−C(R2)=CH2(式中、R1は橋架け環式炭化水素基、R2は水素原子又はメチル基を示す)で表されるジ(メタ)アクリレート化合物(A-1)を含有し、且つカチオン重合性有機化合物(B)の一部としてポリオキセタン化合物(B-1)を含有する光学的立体造形用樹脂組成物。
【選択図】 なし

Description

本発明は、高い熱変形温度を有していて耐熱性に優れ、しかも靭性が大きくて破損しにくく耐久性に優れ、更に寸法精度、耐水性、耐湿性、力学的特性などに優れる光学的立体造形物を、速い光硬化速度および高い造形精度で円滑に且つ生産性良く製造することのできる光学的立体造形用樹脂組成物および当該光学的立体造形用樹脂組成物を用いて光学的立体造形物を製造する方法に関する。
近年、三次元CADに入力されたデータに基づいて液状の光硬化性樹脂組成物を立体的に光学造形する方法が、金型などを作製することなく目的とする立体造形物を良好な寸法精度で製造し得ることから、広く採用されるようになっている。
光学的立体造形法の代表的な例としては、容器に入れた液状光硬化性樹脂の液面に所望のパターンが得られるようにコンピューターで制御された紫外線レーザーを選択的に照射して所定厚みを硬化させ、ついで該硬化層の上に1層分の液状樹脂を供給し、同様に紫外線レーザーで前記と同様に照射硬化させ、連続した硬化層を得る積層操作を繰り返すことによって最終的に立体造形物を得る方法を挙げることができる。この光学的立体造形方法は、形状のかなり複雑な造形物をも容易に且つ比較的短時間に得ることが出来る。
光学的立体造形に用いる樹脂または樹脂組成物については、活性エネルギー線による硬化感度が高くて短縮された造形時間で立体造形物を製造できること、低粘度で造形時の取り扱い性に優れること、経時的に水分や湿気の吸収が少なく硬化感度の低下がないこと、造形物の解像度が高く造形精度に優れていること、硬化時の体積収縮率が小さいことなどが必要とされている。それと共に、近年、光学的立体造形物を高温下で使用したり、外力のかかる条件下で使用することが多くなっており、それに伴って熱変形温度が高くて耐熱性に優れ、しかも靭性が大きくて破損しにくく耐久性に優れる立体造形物の製造が可能な光学的立体造形用樹脂組成物が求められるようになっている。しかしながら、光学的立体造形物における靭性の向上と、熱変形温度の向上とは通常二律背反の関係にあり、立体造形物の柔軟性を高めて靭性を向上させようとすると、立体造形物の熱変形温度が低下して耐熱性が低下するというのが一般的である。
光学的立体造形用の樹脂組成物としては、従来、アクリレート系光硬化性樹脂組成物、ウレタンアクリレート系光硬化性樹脂組成物、エポキシ系光硬化性樹脂組成物、エポキシアクリレート系光硬化性樹脂組成物、ビニルエーテル系光硬化性樹脂組成物が提案されて用いられてきた。これらの中で、エポキシ系光硬化性樹脂組成物は寸法精度に優れる造形物を形成できることから近年注目されている。
しかし、エポキシ系光硬化性樹脂組成物は光照射により生成するカチオンで反応が進むため、反応速度が遅く、造形に時間がかかりすぎることが指摘されている。
そこで、反応速度の向上による造形時間の短縮などを目的として、エポキシ化合物などのカチオン重合性有機化合物と共にラジカル重合性有機化合物を含む光学的立体造形用樹脂組成物が用いられるようになっている。
上記のような状況下において、エポキシ基を有するカチオン重合性有機化合物および不飽和二重結合を有するラジカル重合性有機化合物を含有し、オキセタン化合物を含有しない光学的立体造形用樹脂組成物に、テトラエチレンオキシド単位および/または2−置換テトラエチレンオキシド単位からなり且つ両末端に水酸基を有するポリエーテルからなる柔軟性向上剤(引っ張り伸び性向上剤)を配合した光学的立体造形用樹脂組成物が提案されている(特許文献1を参照)。そしてこの特許文献1には、ポリエーテルを配合した当該光学的立体造形用樹脂組成物を用いて光造形を行うと、引っ張り伸び性が向上するだけでなく、荷重たわみ性に優れる立体造形物(荷重たわみ温度の低下の少ない立体造形物)が得られると記載されている(特許文献1を参照)。
しかしながら、本発明者らが、この特許文献1に記載されている光学的立体造形用樹脂組成物、特にその実施例1、実施例10などに記載されている光学的立体造形用樹脂組成物を用いて追試の光造形実験を行ったところ、光造形が困難であったり、また光造形が可能であっても形成された立体造形物が弱くて脆く、荷重たわみ性(耐熱性)、引っ張り伸び性、靭性に優れる実用可能な立体造形物を得ることができなかった。
また、本発明者らは、カチオン重合性有機化合物およびラジカル重合性有機化合物を含む光学的立体造形用樹脂組成物中に、カチオン重合性有機化合物の一部としてオキセタン化合物を含有させると共に、更にポリアルキレンエーテル系化合物を含有させると、当該光学的立体造形用樹脂組成物は、造形速度、解像度、造形精度に優れ、硬化時の体積収縮率が小さいだけでなく、靭性が大きくて耐衝撃性および耐久性に優れていて破損しにくい立体造形物を与えることを見出して先に出願した(特許文献2を参照)。
そして、本発明者らは本発明者らの開発したこの特許文献2の光学的立体造形用樹脂組成物をベースとして更に研究を続けてきた。特許文献2の光学的立体造形用樹脂組成物は、造形速度が速く、解像度および造形精度が高く、硬化時の体積収縮率が小さく、しかも靭性が大きくて耐衝撃性および耐久性に優れていて破損しにくい立体造形物を与えるという優れた諸特性を有するが、その一方で立体造形物の熱変形温度が未だ十分に高いとは言い難い点がある。
靭性が大きくて耐衝撃性および耐久性に優れ、しかも熱変形温度が高くて耐熱性に優れる光学的立体造形物が近年求められていることから、特許文献2の光学的立体造形用樹脂組成物が有する前記した優れた諸特性と併せて、耐熱性の点でも優れる立体造形物を製造できる光学的立体造形用樹脂組成物の開発が急務である。
特開2003−73457号公報 特開2005−15739号公報
ポール・エフ・ヤコブ(Paul F. Jacobs)著、「Rapid Prototyping & Manufacturing, Fundamentals of Stereo-Lithography」,"Society of Manufacturing Engineers",1992年,p28−39
本発明の目的は、活性エネルギー線による硬化感度が高くて、短縮された活性エネルギー線照射時間で立体造形物を生産性良く製造することができ、低粘度で造形時の取り扱い性に優れ、造形物の解像度が高く造形精度に優れ、硬化時の体積収縮率が小さいという優れた特性と共に、靭性が大きくて破損しにくく耐久性に優れ且つ熱変形温度が高くて耐熱性に優れる立体造形物を製造できるという特性を併せ持つ光学的立体造形用樹脂組成物を提供することである。
さらに、本発明の目的は、上記した優れた諸特性に加えて、吸湿伸びが小さくて寸法安定性に優れる立体造形物を製造できるという光学的立体造形用樹脂組成物を提供することである。
そして、本発明の目的は、上記した光学的立体造形用樹脂組成物を用いて立体造形物を製造する方法を提供することである。
上記の課題を解決すべく本発明者らは鋭意検討を重ねてきた。その結果、ラジカル重合性有機化合物、カチオン重合性有機化合物、活性エネルギー線感受性ラジカル重合開始剤および活性エネルギー線感受性カチオン重合開始剤を含有する光学的立体造形用樹脂組成物中に、ポリアルキレンエーテル系化合物を含有させると共に、ラジカル重合性有機化合物の少なくとも一部として、分子中に橋架け環式炭化水素基を有する特定のジ(メタ)アクリレート化合物を含有させ、更にカチオン重合性有機化合物の一部として、オキセタン基を2個以上有するポリオキセタン化合物を含有させると、ポリアルキレンエーテル系化合物、分子中に橋架け環式炭化水素基を有する特定のジ(メタ)アクリレート化合物およびポリオキセタン化合物という3種類の化合物の相乗作用によって、活性エネルギー線による硬化感度が高くて、短縮された活性エネルギー線照射時間で造形物を生産性よく製造でき、低粘度で造形時の取り扱い性に優れ、造形物の解像度が高く造形精度に優れ、硬化時の体積収縮率が小さいという優れた諸特性と共に、靭性が大きくて破損しにくく耐久性に優れ且つ熱変形温度が高くて耐熱性に優れる立体造形物を与えるという効果を同時奏することのできる光学的立体造形用樹脂組成物が得られることを見出した。
前記した光学的立体造形用樹脂組成物の開発に当っては、ラジカル重合性有機化合物、カチオン重合性有機化合物、活性エネルギー線感受性ラジカル重合開始剤および活性エネルギー線感受性カチオン重合開始剤を含有する光学的立体造形用樹脂組成物において、ポリオキセタン化合物を含有させずに、ポリアルキレンエーテル系化合物と分子中に橋架け環式炭化水素基を有する特定のジ(メタ)アクリレート化合物の2つを含有させた場合、および分子中に橋架け環式炭化水素基を有する特定のジ(メタ)アクリレート化合物を含有させずに、ポリアルキレンエーテル系化合物およびポリオキセタン化合物の2つを含有させた場合には、いずれも、光造形して得られる立体造形物の熱変形温度が高くならず、立体造形物の耐熱性の向上が困難であること、またラジカル重合性有機化合物、カチオン重合性有機化合物、活性エネルギー線感受性ラジカル重合開始剤および活性エネルギー線感受性カチオン重合開始剤を含有する光学的立体造形用樹脂組成物において、ポリアルキレンエーテル系化合物を含有させずに、分子中に橋架け環式炭化水素基を有する特定のジ(メタ)アクリレート化合物とポリオキセタン化合物の2つを含有させた場合には、光造形して得られる立体造形物は、特に靭性が低くて耐衝撃性に劣り、耐久性が不十分であることが同時に判明した。
かかる点から、ラジカル重合性有機化合物、カチオン重合性有機化合物、活性エネルギー線感受性ラジカル重合開始剤および活性エネルギー線感受性カチオン重合開始剤を含有する光学的立体造形用樹脂組成物において、ポリアルキレンエーテル系化合物と分子中に橋架け環式炭化水素基を有する特定のジ(メタ)アクリレート化合物とポリオキセタン化合物の3つを同時に含有することが極めて有意であることが裏付けられた。
更に、本発明者らは、ラジカル重合性有機化合物、カチオン重合性有機化合物、活性エネルギー線感受性ラジカル重合開始剤、活性エネルギー線感受性カチオン重合開始剤およびポリアルキレンエーテル系化合物を含有し、更にラジカル重合性有機化合物の少なくとも一部として分子中に橋架け環式炭化水素基を有する特定のジ(メタ)アクリレート化合物を含有し、且つカチオン重合性有機化合物の一部としてポリオキセタン化合物を含有する前記した光学的立体造形用樹脂組成物において、カチオン重合性有機化合物の一部として、ポリオキセタン化合物と共に、シクロアルケンオキシド構造を分子中に有するカチオン重合性有機化合物を所定の量で含有させると、光造形して得られる立体造形物の吸湿伸びが小さく、且つ耐熱性がより向上することを見出した。
また、本発明者らは、当該光学的立体造形用樹脂組成物において、カチオン重合性有機化合物の一部として、ポリオキセタン化合物と共に、またはポリオキセタン化合物およびシクロアルケンオキシド構造を分子中に有するカチオン重合性有機化合物と共に、水素添加ビスフェノール系ジグリシジルエーテルを所定の量で含有させると、光学的立体造形用樹脂組成物の耐水性がより良好になり、高湿度下でも水分や湿分の吸収が少なくて高い硬化感度を維持し、しかも厚膜硬化性、解像度、紫外線透過性などが一層良好になり、更に光学的立体造形用樹脂組成物の粘度が低くなって造形が円滑に行われるようになり、更に光造形により得られる立体造形物の体積収縮率が一層低減されることを見出した。
また、本発明者らは、当該光学的立体造形用樹脂組成物において、カチオン重合性有機化合物の一部として、ポリオキセタン化合物と共に、オキセタン基を1個有するモノオキセタン化合物を含有させると、光学的立体造形用樹脂組成物の光硬化感度がより向上することを見出し、それらの種々の知見に基づいて本発明を完成した。
すなわち、本発明は、
(1)(i) ラジカル重合性有機化合物(A)、カチオン重合性有機化合物(B)、活性エネルギー線感受性ラジカル重合開始剤(C)、活性エネルギー線感受性カチオン重合開始剤(D)およびポリアルキレンエーテル系化合物(E)を含有する光学的立体造形用樹脂組成物であって;
(ii) ラジカル重合性有機化合物(A)の少なくとも一部として、下記の一般式(A−1);
Figure 2010174104

(式中、R1は橋架け環式炭化水素基を示し、R2は水素原子またはメチル基を示す。)
で表されるジ(メタ)アクリレート化合物(A−1)を含有し;且つ、
(iii) カチオン重合性有機化合物(B)の一部として、オキセタン基を2個以上有するポリオキセタン化合物(B−1)を含有する;
ことを特徴とする光学的立体造形用樹脂組成物である。
そして、本発明は、
(2) 光学的立体造形用樹脂組成物の全質量に基づいて、ラジカル重合性有機化合物(A)を10〜50質量%、カチオン重合性有機化合物(B)を30〜80質量%、活性エネルギー線感受性ラジカル重合開始剤(C)を0.1〜10質量%、活性エネルギー線感受性カチオン重合開始剤(D)を0.1〜10質量%およびポリアルキレンエーテル系化合物(E)を1〜30質量%の割合で含有し、ラジカル重合性有機化合物(A)の質量に基づいて上記の一般式(A−1)で表されるジ(メタ)アクリレート化合物(A−1)を50〜100質量%の割合で含有し、カチオン重合性有機化合物(B)の質量に基づいてポリオキセタン化合物(B−1)を5〜40質量%の割合で含有する前記(1)の光学的立体造形用樹脂組成物である。
さらに、本発明は、
(3) ポリアルキレンエーテル系化合物(E)が、ポリテトラメチレングリコール、およびテトラメチレンエーテル単位と式:−CH2CH2CH(R3)CH2O−(式中R3は低級アルキル基を示す)で表されるアルキル置換テトラメチレンエーテル単位がランダムに結合したポリエーテルから選ばれる少なくとも1種の数平均分子量500〜10,000のポリアルキレンエーテルである前記(1)または(2)の光学的立体造形用樹脂組成物;
(4) 一般式(A−1)で表されるジ(メタ)アクリレート化合物(A−1)が、下記の化学式(A−1a);
Figure 2010174104

で表されるトリシクロデカンジメタノールジアクリレートである前記(1)〜(3)のいずれかの光学的立体造形用樹脂組成物;
である。
また、本発明は、
(5) カチオン重合性有機化合物(B)の一部として、シクロアルケンオキシド構造を分子中に有するエポキシ化合物(B−2)を、カチオン重合性有機化合物(B)の質量に基づいて10〜60質量%の割合で含有する前記(1)〜(4)のいずれかの光学的立体造形用樹脂組成物;
(6) カチオン重合性有機化合物(B)の一部として、下記の一般式(B−3);
Figure 2010174104

(式中、R4は水素原子またはメチル基を示す。)
で表される水素添加ビスフェノール系ジグリシジルエーテル(B−3)を、カチオン重合性有機化合物(B)の質量に基づいて30〜80質量%の割合で含有する前記(1)〜(5)のいずれかの光学的立体造形用樹脂組成物;
(7) カチオン重合性有機化合物(B)の一部として、オキセタン基を1個有するモノオキセタン化合物(B−4)を、カチオン重合性有機化合物(B)の質量に基づいて30質量%以下の量で更に含有する前記(1)〜(6)のいずれかの光学的立体造形用樹脂組成物;
である。
そして、本発明は、
(8) 前記(1)〜(7)のいずれかの光学的立体造形用樹脂組成物を用いて光学的立体造形物を製造する方法である。
本発明の光学的立体造形用樹脂組成物は、ラジカル重合性有機化合物(A)、カチオン重合性有機化合物(B)、活性エネルギー線感受性ラジカル重合開始剤(C)および活性エネルギー線感受性カチオン重合開始剤(D)を含有する光学的立体造形用樹脂組成物中に、ポリアルキレンエーテル系化合物(E)を含有し、更にラジカル重合性有機化合物(A)の少なくとも一部として、分子中に橋架け環式炭化水素基を有する特定のジ(メタ)アクリレート化合物(A−1)を含有し、しかもカチオン重合性有機化合物(B)の一部として、オキセタン基を2個以上有するポリオキセタン化合物(B−1)を含有していることにより、ポリアルキレンエーテル系化合物(E)、分子中に橋架け環式炭化水素基を有する特定のジ(メタ)アクリレート化合物(A−1)およびポリオキセタン化合物(B−1)という3種類の化合物の相乗作用によって、活性エネルギー線による硬化感度が高くて、短縮された活性エネルギー線照射時間で造形物を生産性良く製造でき、低粘度で造形時の取り扱い性に優れ、造形物の解像度が高く造形精度に優れ、硬化時の体積収縮率が小さいという優れた諸特性を有すると共に、靭性が大きくて耐衝撃性および耐久性に優れ、しかも熱変形温度が高くて耐熱性に優れる立体造形物を製造することができる。
更に、上記した本発明の光学的立体造形用樹脂組成物において、カチオン重合性有機化合物(B)の一部として、ポリオキセタン化合物(B−1)と共に、シクロアルケンオキシド構造を分子中に有するカチオン重合性有機化合物(B−2)を所定の量で含有する光学的立体造形用樹脂組成物を用いることにより、吸湿伸びの小さく且つ耐熱性により優れる立体造形物を製造することができる。
また、上記した本発明の光学的立体造形用樹脂組成物において、カチオン重合性有機化合物(B)の一部として、ポリオキセタン化合物(B−1)と共に、またはポリオキセタン化合物(B−1)およびシクロアルケンオキシド構造を分子中に有するカチオン重合性有機化合物(B−1)と共に、水素添加ビスフェノール系ジグリシジルエーテル(B−3)を所定の量で含有する光学的立体造形用樹脂組成物は、保存時に光学的立体造形用樹脂組成物の耐水性がより向上し、高湿度下でも水分や湿分の吸収が少なくて高い硬化感度を維持することができ、しかも厚膜硬化性、解像度、紫外線透過性などに一層優れており、その上粘度が低くて光造形を行い易く、更に光造形により得られる立体造形物の体積収縮率を一層低減することができる。
また、上記した本発明の光学的立体造形用樹脂組成物において、カチオン重合性有機化合物(B)の一部として、ポリオキセタン化合物(B−1)と共に、モノオキセタン化合物(B−4)を含有する光学的立体造形用樹脂組成物は、より高い光硬化感度を有する。
以下に本発明について詳細に説明する。
本発明の光学的立体造形用樹脂組成物は、活性エネルギー線の照射によって重合する活性エネルギー線重合性化合物として、ラジカル重合性有機化合物(A)およびカチオン重合性有機化合物(B)を含有する。
なお、本明細書でいう「活性エネルギー線」とは、紫外線、電子線、X線、放射線、高周波などのような光学的立体造形用樹脂組成物を硬化させ得るエネルギー線をいう。
本発明で用いるラジカル重合性有機化合物(A)は、活性エネルギー線感受性ラジカル重合開始剤(C)の存在下に活性エネルギー線を照射したときに重合反応および/または架橋反応を生ずる化合物であり、本発明では、ラジカル重合性有機化合物(A)の少なくとも一部として、下記の一般式(A−1);
Figure 2010174104

(式中、R1は橋架け環式炭化水素基を示し、R2は水素原子またはメチル基を示す。)
で表される、分子中に橋架け環式炭化水素基を有するジ(メタ)アクリレート化合物(A−1)を含有することが必要である。
上記の一般式(A−1)におけるR1が示す「橋架け環式炭化水素基」とは、「隣り合う2つの脂環が2個以上の炭素原子を互いに共有している2価の多脂環式炭化水素基」をいう。
橋架け環式炭化水素基R1の具体例としては、トリシクロデカニレン基[下記の化学式(a)]、アダマンチレン基(トリシクロ〔3.3.1.13,7〕デシル基)[下記の化学式(b)]、イソボルニレン基[下記の化学式(c)]、ビシクロノニレン基[下記の化学式(d)]、ビシクロ〔2.1.0〕ペンチレン基[下記の化学式(e)]、ビシクロ〔3.2.1〕オクチレン基[下記の化学式(f)]、トリシクロ〔2.2.1.02,6〕ヘプチレン基[下記の化学式(g)]などを挙げることができる。これらの橋架け環式炭化水素基は、場合によりアルキル基、ハロゲン、アルコキシル基などにより置換されていてもよい。
Figure 2010174104
橋架け環式炭化水素基を有するジ(メタ)アクリレート化合物(A−1)の具体例としては、R1がトリシクロデカニレン基であるトリシクロデカンジメタノールジ(メタ)アクリレート、R1がアダマンチレン基であるアダマンタンジメタノールジ(メタ)アクリレート、R1がイソボルニレン基であるイソボルネンジメタノールジ(メタ)アクリレート、R1がビシクロノニレン基であるビシクロノナンジメタノールジ(メタ)アクリレート、R1がビシクロ〔2.1.0〕ペンチレン基であるビシクロ〔2.1.0〕ペンタンジメタノールジ(メタ)アクリレート、R1がビシクロ〔3.2.1〕オクチレン基であるビシクロ〔3.2.1〕オクタンジメタノールジ(メタ)アクリレート、R1がトリシクロ〔2.2.1.02,6〕ヘプチレン基であるトリシクロ〔2.2.1.02,6〕ヘプタンジメタノールジ(メタ)アクリレートなどを挙げることができる。
そのうちでも、ジ(メタ)アクリレート化合物(A−1)としては、下記の化学式(A−1a)で表されるトリシクロデカンジメタノールジアクリレートが、入手容易性、光造形して得られる立体造形物の耐熱性の向上効果、長期保存可能な点などから好ましく用いられる。
Figure 2010174104
本発明の光学的立体造形用樹脂組成物は、光学的立体造形用樹脂組成物に含まれるラジカル重合性有機化合物(A)の合計質量に基づいて、ジ(メタ)アクリレート化合物(A−1)を、50質量%以上の割合で含有していることが好ましく、50〜100質量%の割合で含有していることがより好ましく、60〜100質量%の割合で含有していることが更に好ましく、80〜100質量%の割合で含有していることが特に好ましい。
ラジカル重合性有機化合物(A)の合計質量に基づいて、ジ(メタ)アクリレート化合物(A−1)の含有量が上記した割合で含有していることにより、光学的立体造形用樹脂組成物から得られる光造形物の耐熱性が良好になり、しかも光学的立体造形用樹脂組成物の粘度が低くなり、光学的立体造形時の取り扱い性が良好になる。
ジ(メタ)アクリレート化合物(A−1)の含有量が少なすぎると、光学的立体造形用樹脂組成物から得られる立体造形物の熱変形温度が高くならず、耐熱性の向上した立体造形物が得られにくくなり、しかも光学的立体造形用樹脂組成物の粘度が高くなり、光学的立体造形が行いにくくなる。
本発明の光学的立体造形用樹脂組成物は、ラジカル重合性有機化合物(A)として、橋架け環式炭化水素基を有するジ(メタ)アクリレート化合物(A−1)と共に、必要に応じて、ジ(メタ)アクリレート化合物(A−1)以外の他のラジカル重合性有機化合物を含有することができる。他のラジカル重合性有機化合物としては、光学的立体造形用樹脂組成物において従来から用いられているラジカル重合性有機化合物のいずれもが使用でき、代表例としては、(メタ)アクリレート系化合物、不飽和ポリエステル化合物、アリルウレタン系化合物などを挙げることができ、これらの1種または2種以上を用いることができる。
そのうちでも、ジ(メタ)アクリレート化合物(A−1)以外の他のラジカル重合性有機化合物としては、1分子中に少なくとも1個の(メタ)アクリル基を有する化合物が好ましく用いられ、具体例としては、エポキシ化合物と(メタ)アクリル酸との反応生成物、アルコール類の(メタ)アクリル酸エステル、ポリエステル(メタ)アクリレート、ポリエーテル(メタ)アクリレートなどを挙げることができる。
他のラジカル重合性有機化合物として用い得る上記したエポキシ化合物と(メタ)アクリル酸との反応生成物としては、芳香族エポキシ化合物、脂環族エポキシ化合物および/または脂肪族エポキシ化合物と、(メタ)アクリル酸との反応により得られるエポキシ(メタ)アクリレート系反応生成物を挙げることができる。そのうちでも、芳香族エポキシ化合物と(メタ)アクリル酸との反応により得られるエポキシ(メタ)アクリレート系反応生成物が好ましく用いられる。具体例としては、ビスフェノールAやビスフェノールFなどのビスフェノール系化合物またはそのアルキレンオキサイド付加物とエピクロルヒドリンなどのエポキシ化剤との反応によって得られるグリシジルエーテルを、(メタ)アクリル酸と反応させて得られるエポキシ(メタ)アクリレート、エポキシノボラック樹脂と(メタ)アクリル酸を反応させて得られるエポキシ(メタ)アクリレート系反応生成物などを挙げることができる。
また、他のラジカル重合性有機化合物として用い得る上記したアルコール類の(メタ)アクリル酸エステルとしては、分子中に少なくとも1個の水酸基をもつ芳香族アルコール、脂肪族アルコール、脂環族アルコールおよび/またはそれらのアルキレンオキサイド付加体と、(メタ)アクリル酸との反応により得られる(メタ)アクリレートを挙げることができる。
より具体的には、例えば、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレートやその他のジペンタエリスリトールポリ(メタ)アクリレート、前記したジオール、トリオール、テトラオール、ヘキサオールなどの多価アルコールのアルキレンオキシド付加物の(メタ)アクリレート、エチレンオキシド変性ビスフェノールAジアクリレート、プロピレンオキシド変性ビスフェノールAジアクリレートなどを挙げることができる。
そのうちでも、アルコール類の(メタ)アクリレートとしては、多価アルコールと(メタ)アクリル酸との反応により得られる1分子中に2個以上の(メタ)アクリル基を有する(メタ)アクリレート、例えばジペンタエリスリトールポリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレートなどが好ましく用いられる。
また、前記した(メタ)アクリレート化合物のうちで、メタクリレート化合物よりも、アクリレート化合物が重合速度の点から好ましく用いられる。
さらに、他のラジカル重合性有機化合物として用い得る上記したポリエステル(メタ)アクリレートとしては、水酸基含有ポリエステルと(メタ)アクリル酸との反応により得られるポリエステル(メタ)アクリレートを挙げることができる。
また、上記したポリエーテル(メタ)アクリレートとしては、水酸基含有ポリエーテルとアクリル酸との反応により得られるポリエーテルアクリレートを挙げることができる。
本発明において、ラジカル重合性有機化合物(A)として、橋架け環式炭化水素基を有するジ(メタ)アクリレート化合物(A−1)と共に他のラジカル重合性有機化合物を用いる場合は、当該他のラジカル重合性有機化合物として、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレートなどのジペンタエリスリトールポリアクリレート、エチレンオキシド変性ペンタエリスリトールテトラアクリレート、エチレンオキシド変性トリメチロールプロパントリアクリレート、プロピレンオキシド変性ペンタエリスリトールテトラアクリレート、プロピレンオキシド変性トリメチロールプロパントリアクリレートなどのアルキレンオキシド変性多価アルコール(アルキレンオキシド変性ペンタエリスリトールやトリメチロールプロパンなど)のポリアクリレート、ビスフェノールAジグリシジルエーテルとアクリル酸とを反応させて得られるエポキシアクリレート(例えば、昭和高分子社製「VR−77」)、イソボルニルアクリレート、ラウリルアクリレート、イソステアリルアクリレートなどが、反応性、造形物(硬化物)の力学的特性などの点から好ましく用いられる。
本発明で用いるカチオン重合性有機化合物(B)は、活性エネルギー線感受性カチオン重合開始剤(D)の存在下に活性エネルギー線を照射したときに重合反応および/または架橋反応を生ずる化合物であり、本発明では、カチオン重合性有機化合物(B)の一部として、分子中にオキセタン基を2個以上有するポリオキセタン化合物(B−1)を含有する。
ポリオキセタン化合物(B−1)としては、オキセタン基を2個有する化合物、オキセタン基を3個以上有する化合物、オキセタン基を4個以上有する化合物のいずれもが使用でき、そのうちでもオキセタン基を2個有するジオキセタン化合物が好ましく用いられる。ジオキセタン化合物としては、下記の一般式(B−1a);
Figure 2010174104

(式中、2個のR5は互いに同じかまたは異なる炭素数1〜5のアルキル基、R6は芳香環を有しているかまたは有していない2価の有機基、mは0または1を示す。)
で表されるジオキセタン化合物(B−1a)が、入手性、反応性、低吸湿性、硬化物の力学的特性などの点から好ましく用いられる。
上記の一般式(B−1a)において、R5の例としては、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチルを挙げることができる。また、R6の例としては、炭素数1〜12の直鎖状または分岐状のアルキレン基(例えば、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ネオペンチレン基、n−ペンタメチレン基、n−ヘキサメチレン基など)、式:−CH2−Ph−CH2−または−CH2−Ph−Ph−CH2−で表される2価の基、水素添加ビスフェノールA残基、水素添加ビスフェノールF残基、水素添加ビスフェノールZ残基、シクロヘキサンジメタノール残基、トリシクロデカンジメタノール残基などを挙げることができる。
ジオキセタン化合物(B−1a)の具体例としては、下記の式(B−1a1)または式(B−1a2)で表されるジオキセタン化合物を挙げることができる。
Figure 2010174104

(式中、2個のR5は互いに同じかまたは異なる炭素数1〜5のアルキル基、R6は芳香環を有しているかまたは有していない2価の有機基を示す。)
上記の式(B−1a1)で表されるジオキセタン化合物の具体例としては、ビス(3−メチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ビス(3−プロピル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ビス(3−ブチル−3−オキセタニルメチル)エーテルなどを挙げることができる。
また、上記の式(B−1a2)で表されるジオキセタン化合物の具体例としては、上記の式(B−1a2)において2個のR5が共にメチル、エチル、プロピル、ブチルまたはペンチル基で、R6がエチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ネオペンチレン基、n−ペンタメチレン基、n−ヘキサメチレン基など)、式:−CH2−Ph−CH2−または−CH2−Ph−Ph−CH2−で表される2価の基、水素添加ビスフェノールA残基、水素添加ビスフェノールF残基、水素添加ビスフェノールZ残基、シクロヘキサンジメタノール残基、トリシクロデカンジメタノール残基であるジオキセタン化合物を挙げることができる。
そのうちでも、ポリオキセタン化合物(B−1)としては、上記の式(B−1a1)において、2個のR5が共にメチル基またはエチル基であるビス(3−メチル−3−オキセタニルメチル)エーテルおよび/またはビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテルが、入手の容易性、低吸湿性、硬化物の力学的特性などの点から好ましく用いられ、特にビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテルがより好ましく用いられる。
本発明の光学的立体造形用樹脂組成物は、光学的立体造形用樹脂組成物に含まれるカチオン重合性有機化合物(B)の合計質量に基づいて、ポリオキセタン化合物(B−1)を、5〜40質量%の割合で含有していることが好ましく、5〜35質量%の割合で含有していることがより好ましく、5〜30質量%の割合で含有していることが更に好ましい。
カチオン重合性有機化合物(B)の合計質量に基づいて、ポリオキセタン化合物(B−1)を上記した割合で含有していることにより、光学的立体造形用樹脂組成物の光硬化感度を長期にわたって高く維持することができると共に、光学的立体造形用樹脂組成物をから得られる光造形物の耐熱性が良好になり、しかも光学的立体造形用樹脂組成物の粘度が低くなり、光学的立体造形時の取り扱い性が良好になる。
ポリオキセタン化合物(B−1)の含有量が少なすぎると、光学的立体造形用樹脂組成物の光硬化感度の低下、光造形して得られる立体造形物の耐熱性の低下、光学的立体造形用樹脂組成物の粘度の上昇などが生じ易くなり、一方ポリオキセタン化合物(B−1)の含有量が多すぎると光造形して得られる立体造形物の機械的強度が低下し易くなる。
本発明の光学的立体造形用樹脂組成物は、カチオン重合性有機化合物(B)として、ポリオキセタン化合物(B−1)以外の他のカチオン重合性有機化合物を含有する。その際の他のカチオン重合性有機化合物としては、光学的立体造形用樹脂組成物で用いられているカチオン重合性有機化合物のいずれもが使用でき、代表例としては、エポキシ化合物、環状エーテル化合物、環状アセタール化合物、環状ラクトン化合物、環状チオエーテル化合物、スピロオルソエステル化合物、ビニルエーテル化合物などを挙げることができる。本発明では他のカチオン重合性有機化合物として、前記したカチオン重合性有機化合物のうちの1種または2種以上を用いることができる。
本発明で用い得る、ポリオキセタン化合物(B−1)以外の他のカチオン重合性有機化合物の具体例としては、
(1)脂環族エポキシ樹脂、脂肪族エポキシ樹脂、芳香族エポキシ樹脂などのエポキシ化合物;
(2)トリメチレンオキシド、3,3−ジメチルオキセタン、3,3−ジクロロメチルオキセタン、3−メチル,3−フェノキシメチルオキセタンなどのモノオキセタン化合物、テトラヒドロフラン、2,3−ジメチルテトラヒドロフランのようなオキソラン化合物、トリオキサン、1,3−ジオキソラン、1,3,6−トリオキサンシクロオクタンのような環状エーテルまたは環状アセタール化合物;
(3)β−プロピオラクトン、ε−カプロラクトンなどの環状ラクトン化合物;
(4)エチレンスルフィド、チオエピクロロヒドリンなどのチイラン化合物;
(5)1,3−プロピンスルフィド、3,3−ジメチルチエタンなどのようなチエタン化合物;
(6)エチレングリコールジビニルエーテル、アルキルビニルエーテル、3,4−ジヒドロピラン−2−メチル(3,4−ジヒドロピラン−2−カルボキシレート)、トリエチレングリコールジビニルエーテルなどのビニルエーテル化合物;
(7)エポキシ化合物とラクトンの反応によって得られるスピロオルソエステル化合物;
などを挙げることができる。
そのうちでも、本発明では、ポリオキセタン化合物(B−1)以外の他のカチオン重合性有機化合物として、エポキシ化合物が好ましく用いられ、1分子中に2個以上のエポキシ基を有するポリエポキシ化合物がより好ましく用いられる。エポキシ化合物としては、1種類以上を用いてもまたは2種類以上を用いてもよい。
本発明の光学的立体造形用樹脂組成物は、光学的立体造形用樹脂組成物に含まれるカチオン重合性有機化合物(B)の合計質量に基づいて、ポリオキセタン化合物(B−1)以外のカチオン重合性有機化合物(特にエポキシ化合物)を、カチオン重合性有機化合物(B)の合計質量に基づいて、60〜95質量%の割合で含有していることが好ましく、65〜95質量%の割合で含有していることがより好ましく、70〜95質量%の割合で含有していることが更に好ましい。
カチオン重合性有機化合物(B)の合計質量に基づいて、ポリオキセタン化合物(B−1)以外のカチオン重合性有機化合物(特にエポキシ化合物)を上記した割合で含有していることにより、光造形して得られる立体造形物の機械的強度などが良好になる。
ポリオキセタン化合物(B−1)以外の他のカチオン重合性有機化合物として好ましく用い得るエポキシ化合物のうち、上記した脂環族エポキシ樹脂としては、シクロヘキセンまたはシクロペンテン環含有化合物などのようなシクロアルケン構造を有する化合物を過酸化水素、過酸などの適当な酸化剤でエポキシ化して得られるシクロアルケンオキシド構造を有するエポキシ化合物(B−2)や、少なくとも1個の脂環族環を有する多価アルコールのポリグリシジルエーテルなどを挙げることができる。
ここで、本明細書でいう、「シクロアルケンオキシド構造」とは、「シクロアルケン環中の不飽和2重結合部分がオキシド化(エポキシ化)している構造」をいう。
また、ポリオキセタン化合物(B−1)以外の他のカチオン重合性有機化合物として好ましく用い得るエポキシ化合物のうち、上記した脂肪族エポキシ樹脂としては、例えば、脂肪族多価アルコールまたはそのアルキレンオキサイド付加物のポリグリシジルエーテル、脂肪族長鎖多塩基酸のポリグリシジルエステル、グリシジルアクリレートやグリシジルメタクリレートのホモポリマー、コポリマーなどを挙げることができる。より具体的には、例えば、1,4−ブタンジオールのジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールのジグリシジルエーテル、グリセリンのトリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンのトリグリシジルエーテル、ソルビトールのテトラグリシジルエーテル、ジペンタエリスリトールのヘキサグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールのジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールのジグリシジルエーテル、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリンなどの脂肪族多価アルコールに1種または2種以上のアルキレンオキサイドを付加することにより得られるポリエーテルポリオールのポリグリシジルエーテル、脂肪族長鎖二塩基酸のジグリシジルエステルなどを挙げることができる。さらに、前記のエポキシ化合物以外にも、例えば、脂肪族高級アルコールのモノグリシジルエーテル、高級脂肪酸のグリシジルエステル、エポキシ化大豆油、エポキシステアリン酸ブチル、エポキシステアリン酸オクチル、エポキシ化アマニ油、エポキシ化ポリブタジエンなどを挙げることができる。
また、ポリオキセタン化合物(B−1)以外の他のカチオン重合性有機化合物として好ましく用い得るエポキシ化合物のうち、上記した芳香族エポキシ樹脂としては、例えば少なくとも1個の芳香核を有する1価または多価フェノール或いはそのアルキレンオキサイド付加体のモノまたはポリグリシジルエーテルを挙げることができ、具体的には、例えばビスフェノールAやビスフェノールFまたはそのアルキレンオキサイド付加体とエピクロルヒドリンとの反応によって得られるグリシジルエーテル、エポキシノボラック樹脂、フェノール、クレゾール、ブチルフェノールまたはこれらにアルキレンオキサイドを付加することにより得られるポリエーテルアルコールのモノグリシジルエーテルなどを挙げることができる。
本発明の光学的立体造形用樹脂組成物において、ポリオキセタン化合物(B−1)以外の他のカチオン重合性有機化合物として、シクロアルケンオキシド構造を分子中に有するエポキシ化合物(B−2)、そのうちでもシクロアルケンオキシド構造に基づくエポキシ基を1分子中に2個以上有するエポキシ化合物を用いると、光学的立体造形用樹脂組成物の光硬化感度が向上する。
本発明の光学的立体造形用樹脂組成物において、他のカチオン重合性有機化合物として好ましく用いられるシクロアルケンオキシド構造を分子中に有するエポキシ化合物(B−2)の代表例としては、シクロブテンオキシド構造、シクロペンテンオキシド構造、シクロヘキセンオキシド構造、シクロヘプテンオキシド構造、シクロオクテンオキシド構造、シクロデセンオキシド構造、シクロドデセンオキシド構造などのような炭素数4〜12のシクロアルケンオキシド構造のうちの1つまたは2つ以上を分子中に有するエポキシ化合物を挙げることができる。その際に、シクロアルケンオキシド構造におけるシクロアルカン環を形成している炭素原子は置換されていなくてもよいし、シクロアルカン環を形成している炭素原子のうちの1個または2個以上が置換されていてもよいし、またシクロアルカン環を形成している炭素原子が有する結合手が、有機化合物中の他の基に結合したり、他の構造部分と結合して縮合環を形成していてもよい。
さらに、シクロアルケンオキシド構造を有するエポキシ化合物(B−2)では、「シクロアルケンオキシド構造」の存在箇所(結合位置)、存在個数(結合数)は特に制限されない。
限定されるものではないが、ポリオキセタン化合物(B−1)以外の他のカチオン重合性有機化合物として好ましく用いられるシクロアルケンオキシド構造を有するエポキシ化合物(B−2)の具体例としては、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル−5,5−スピロ−3,4−エポキシ)シクロヘキサン−メタ−ジオキサン、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)アジペート、ビニルシクロヘキセンジオキサイド、4−ビニルエポキシシクロヘキサン、ビス(3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル)アジペート、3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシル−3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキサンカルボキシレート、メチレンビス(3,4−エポキシシクロヘキサン)、エチレングリコールのジ(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)エーテル、エチレンビス(3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート)、エポキシヘキサヒドロフタル酸ジオクチル、エポキシヘキサヒドロフタル酸ジ−2−エチルヘキシル、ジシクロペンタジエンジエポキサイド、下記の化学式(B−2a)〜(B−2h)で表されるエポキシ化合物などを挙げることができる。
Figure 2010174104

[上記の式(B−2h)中、R7は、水素原子または炭素数1〜3のメチル基、エチル基、n−プロピル基またはイソプロピル基を示す。]
本発明では、シクロアルケンオキシド構造を分子中に有するエポキシ化合物(B−2)として上記で例示した化合物の1種または2種以上を用いることができる。
そのうちでも、本発明では、シクロアルケンオキシド構造を分子中に有するエポキシ化合物(B−2)として、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキサンカルボキシレートが、入手が容易で、しかも光造形して得られる立体造形物の耐熱性の向上に大きく寄与する点から好ましく用いられる。
本発明の光学的立体造形用樹脂組成物中に、カチオン重合性有機化合物(B)として、ポリオキセタン化合物(B−1)と共にシクロアルケンオキシド構造を分子中に有するエポキシ化合物(B−2)を含有させる場合は、エポキシ化合物(B−2)の含有量は、カチオン重合性有機化合物(B)の合計質量に基づいて、60質量%以下であることが好ましく、5〜50質量%であることがより好ましく、10〜40質量%であることが更に好ましい。
エポキシ化合物(B−2)の含有量が多くなり過ぎると、光造形して得られる立体造形物の吸湿伸びが大きくなり、寸法安定性が低下する。
また、本発明の光学的立体造形用樹脂組成物中に、ポリオキセタン化合物(B−1)と共に用いられる他のカチオン重合性有機化合物として、下記の一般式(B−3);
Figure 2010174104

(式中、R4は水素原子またはメチル基を示す。)
で表される水素添加ビスフェノール系ジグリシジルエーテル(B−3)を含有させると、光学的立体造形用樹脂組成物を高湿度下においても水分や湿分の吸収が少なくて高い硬化感度が維持されると共に、厚膜硬化性、解像度、紫外線透過性などが良好になり、また光学的立体造形用樹脂組成物の粘度が低くなって造形が円滑に行われるようになり、更に光造形して得られる立体造形物の体積収縮率を低くすることができる。
本発明で他のカチオン重合性有機化合物として好ましく用いられる水素添加ビスフェノール系ジグリシジルエーテル(B−3)としては、具体的には、水素化ビスフェノールAジグリシジルエーテル、水素化ビスフェノールFジグリシジルエーテルおよび水素化ビスフェノールZジグリシジルエーテルを挙げることができる。本発明では、水素添加ビスフェノール系ジグリシジルエーテル(B−3)として、前記したジグリシジルエーテルの1種のみを用いてもよいし、または2種以上を併用してもよい。そのうちでも、水素添加ビスフェノール系ジグリシジルエーテル(B−3)としては、水素化ビスフェノールAジグリシジルエーテルが、入手性や造形物の耐吸湿性などの点から好ましく用いられる。
本発明の光学的立体造形用樹脂組成物中に、ポリオキセタン化合物(B−1)以外の他のカチオン重合性有機化合物として、上記した水素添加ビスフェノール系ジグリシジルエーテル(B−3)を含有させる場合は、水素添加ビスフェノール系ジグリシジルエーテル(B−3)の含有量は、カチオン重合性有機化合物(B)の合計質量に基づいて、80質量%以下であることが好ましく、30〜80質量%であることがより好ましく、30〜60質量%であることが更に好ましい。
また、本発明の光学的立体造形用樹脂組成物は、カチオン重合性有機化合物(B)の一部として、分子中にオキセタン基を1個有するモノオキセタン化合物(B−4)を必要に応じて含有していてもよい。モノオキセタン化合物(B−4)を含有すると、光学的立体造形用樹脂組成物の光硬化感度が向上し、光学的立体造形時間を短縮することができる。
モノオキセタン化合物(B−4)としては、1分子中にオキセタン基を1個有する化合物であればいずれも使用できるが、特に1分子中にオキセタン基を1個有し且つアルコール性水酸基を1個有するモノオキセタンモノアルコール化合物が好ましく用いられる。
そのような、モノオキセタンモノアルコール化合物のうちでも、下記の一般式(B−4a)で表されるモノオキセタンモノアルコール化合物(B−4a)および下記の一般式(B−4b)で表されるモノオキセタンモノアルコール化合物(B−4b)のうちの少なくとも1種が、入手の容易性、高反応性、粘度が低いなどの点から、モノオキセタン化合物(B−4)としてより好ましく用いられる。
Figure 2010174104

(式中、R8およびR9は炭素数1〜5のアルキル基、R10はエーテル結合を有していてもよい炭素数2〜10のアルキレン基を示す。)
上記の一般式(B−4a)において、R8の例としては、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチルを挙げることができる。
モノオキセタンアルコール(B−4a)の具体例としては、3−ヒドロキシメチル−3−メチルオキセタン、3−ヒドロキシメチル−3−エチルオキセタン、3−ヒドロキシメチル−3−プロピルオキセタン、3−ヒドロキシメチル−3−ノルマルブチルオキセタン、3−ヒドロキシメチル−3−プロピルオキセタンなどを挙げることができ、これらの1種または2種以上を用いることができる。そのうちでも、入手の容易性、反応性などの点から、3−ヒドロキシメチル−3−メチルオキセタン、3−ヒドロキシメチル−3−エチルオキセタンがより好ましく用いられる。
上記の一般式(B−4b)において、R9の例としては、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチルを挙げることができる。
また、上記の一般式(B−4b)において、R10は炭素数2〜10のアルキレン基であれば、鎖状のアルキレン基または分岐したアルキレン基のいずれであってもよく、或いはアルキレン基(アルキレン鎖)の途中にエーテル結合(エーテル系酸素原子)を有する炭素数2〜10の鎖状または分岐状のアルキレン基であってもよい。R10の具体例としては、エチレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基、ヘプタメチレン基、3−オキシペンチレン基などを挙げることができる。そのうちでも、R10はトリメチレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基またはヘプタメチレン基であることが、合成の容易性、化合物が常温で液体である取り扱い易いなどの点から好ましい。
本発明の光学的立体造形用樹脂組成物中に、ポリオキセタン化合物(B−1)以外の他のカチオン重合性有機化合物として、モノオキセタン化合物(B−4)を含有させる場合は、モノオキセタン化合物(B−4)の含有量は、カチオン重合性有機化合物(B)の合計質量に基づいて、30質量%以下であることが好ましく、0〜25質量%であることがより好ましく、0〜20質量%であることが更に好ましい。
モノオキセタン化合物(B−4)の含有量が多くなり過ぎると、光造形して得られる立体造形物の耐熱性が低下するため、望ましくない。
活性エネルギー線感受性ラジカル重合開始剤(C)[ラジカル重合開始剤(C)]としては、活性エネルギー線を照射したときにラジカル重合性有機化合物(A)のラジカル重合を開始させ得る重合開始剤のいずれもが使用でき、例えば、ベンジルまたはそのジアルキルアセタール系化合物、フェニルケトン系化合物、アセトフェノン系化合物、ベンゾインまたはそのアルキルエーテル系化合物、ベンゾフェノン系化合物、チオキサントン系化合物などを挙げることができる。
具体的には、ベンジルまたはそのジアルキルアセタール系化合物としては、例えば、ベンジルジメチルケタール、ベンジル−β−メトキシエチルアセタールなどを挙げることができる。
フェニルケトン系化合物としては、例えば、1−ヒドロキシ−シクロヘキシルフェニルケトンなどを挙げることができる。
また、アセトフェノン系化合物としては、例えば、ジエトキシアセトフェノン、2−ヒドロキシメチル−1−フェニルプロパン−1−オン、4′−イソプロピル−2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオフェノン、p−ジメチルアミノアセトフェノン、p−tert−ブチルジクロロアセトフェノン、p−tert−ブチルトリクロロアセトフェノン、p−アジドベンザルアセトフェノンなどを挙げることができる。
そして、ベンゾイン系化合物としては、例えば、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインノルマルブチルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテルなどを挙げることができる。
また、ベンゾフェノン系化合物としては、例えば、ベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル、ミヒラースケトン、4,4′−ビスジエチルアミノベンゾフェノン、4,4′−ジクロロベンゾフェノンなどを挙げることができる。
そして、チオキサントン系化合物としては、例えば、チオキサントン、2−メチルチオキサントン、2−エチルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントンなどを挙げることができる。
本発明では、1種または2種以上のラジカル重合開始剤(C)を所望の性能に応じて配合して使用することができる。
そのうちでも、本発明ではラジカル重合開始剤(C)として、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンが、得られる硬化物の色相が良好(黄色度が小さいなど)である点から好ましく用いられる。
本発明では、活性エネルギー線感受性カチオン重合開始剤(D)[カチオン重合開始剤(D)]として、活性エネルギー線を照射したときにカチオン重合性有機化合物(B)のカチオン重合を開始させ得る重合開始剤のいずれも使用できる。そのうちでも、カチオン重合開始剤(D)としては、活性エネルギー線を照射したときにルイス酸を放出するオニウム塩が好ましく用いられる。そのようなオニウム塩の例としては、第VIIa族元素の芳香族スルホニウム塩、VIa族元素の芳香族オニウム塩、第Va族元素の芳香族オニウム塩などを挙げることができる。具体的には、例えば、トリアリールスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、テトラフルオロホウ酸トリフェニルフェナシルホスホニウム、ヘキサフルオロアンチモン酸トリフェニルスルホニウム、ビス−[4−(ジフェニルスルフォニオ)フェニル]スルフィドビスジヘキサフルオロアンチモネート、ビス−[4−(ジ4’−ヒドロキシエトキシフェニルスルフォニォ)フェニル]スルフィドビスジヘキサフルオロアンチモネート、ビス−[4−(ジフェニルスルフォニォ)フェニル]スルフィドビスジヘキサフルオロフォスフェート、テトラフルオロホウ酸ジフェニルヨードニウムなどを挙げることができる。
本発明では、上記したようなカチオン重合開始剤のうちの1種または2種以上を用いることができる。そのうちでも、本発明では芳香族スルホニウム塩がより好ましく用いられる。
また、本発明では、反応速度を向上させる目的で、カチオン重合開始剤(D)と共に必要に応じて光増感剤、例えばベンゾフェノン、アルコキシアントラセン、ジアルコキシアントラセン、チオキサントンなどを用いてもよい。
本発明の光学的立体造形用樹脂組成物は、上記した成分とともに、更に、ポリアルキレンエーテル系化合物(E)を含有していることが必要である。
ポリアルキレンエーテル系化合物(E)を含有していることにより、靭性が高くて、耐衝撃性および耐久性に優れる立体造形物が得られる。
ポリアルキレンエーテル系化合物としては、特に下記の一般式(E−1);

X−O−(R11−O−)p−(R12−O−)q−X’ (E−1)

[式中、R11およびR12は互いに異なる直鎖状または分岐状の炭素数2〜10のアルキレン基、XおよびX’はそれぞれ独立して水素原子、アルキル基、フェニル基、アセチル基またはベンゾイル基を示し、pおよびqはそれぞれ独立して0または1以上の整数(但しpとqの両方が同時に0にはならない)を示す。]
で表されるポリアルキレンエーテル系化合物が好ましく用いられる。
上記の一般式(E−1)で表されるポリアルキレンエーテル系化合物[以下「ポリアルキレンエーテル系化合物(E−1)」ということがある]において、pおよびqの両方が1以上の整数で且つpとqの合計が3以上である場合には、オキシアルキレン単位(アルキレンエーテル単位):−R11−O−およびオキシアルキン単位(アルキレンエテール単位):−R12−O−はランダム状に結合していてもよいし、ブロック状に結合してもよいし、またはランダム結合とブロック状結合が混在していてもよい。
上記のポリアルキレンエーテル系化合物(E−1)において、R11およびR12の具体例としては、エチレン基、n−プロピレン基、イソプロピレン基、n−ブチレン基(テトラメチレン基)、イソブチレン基、tert−ブチレン基、直鎖状または分岐状のペンチレン基[例えば−CH2CH2CH2CH2CH2−,−CH2CH2CH(CH3)CH2−など]、直鎖状または分岐状のヘキシレン基[例えば−CH2CH2CH2CH2CH2CH2−,−CH2CH2CH(CH3)CH2CH2−,−CH2CH2CH(C25)CH2−など]、ヘプチレン基、オクチレン基、ノニレン基、デカニレン基などを挙げることができる。そのうちでも、R11およびR12は、エチレン基、n−プロピレン基、イソプロピレン基、n−ブチレン基(テトラメチレン基)、n−ペンチレン基、式:−CH2CH2CH(CH3)CH2−で表される分岐状のペンチレン基、n−ヘキシレン基、式:−CH2CH2CH(CH3)CH2CH2−または−CH2CH2CH(C25)CH2−で表される分岐状のヘキシレン基のいずれかであることが好ましい。
また、上記のポリアルキレンエーテル系化合物(E−1)において、XおよびX’の具体例としては、水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、フェニル基、アセチル基、ベンゾイル基などを挙げることができ、そのうちでもXおよびX’の少なくとも一方、特に両方が水素原子であることが好ましい。XおよびX’の少なくとも一方が水素原子であると、ポリアルキレンエーテル系化合物(E−1)を含有する光学的立体造形用樹脂組成物に活性エネルギー線を照射して硬化した際に、ポリアルキレンエーテル系化合物(E−1)の両端の水酸基がカチオン重合性有機化合物やラジカル重合開始剤などと反応して、ポリアルキレンエーテル系化合物(E−1)が硬化した樹脂中で結合した状態になり、耐衝撃性などの特性がより向上する。
上記のポリアルキレンエーテル系化合物(E)の数平均分子量は500〜10,000の範囲であることが好ましく、特に500〜5,000の範囲であることが好ましい。かかる点から、ポリアルキレンエーテル系化合物(E−1)におけるオキシアルキレン単位の繰り返し数を示すpおよびqは、当該ポリアルキレンエーテル系化合物(E−1)の数平均分子量が前記範囲になるような値であることが好ましい。
ポリアルキレンエーテル系化合物(E)の好適な例としては、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ポリエチレンオキサイド−ポリプロピレンオキサイドブロック共重合体、エチレンオキサイドとプロピレンオキサイドのランダム共重合体、式:−CH2CH2CH(R3)CH2O−(式中R3は低級アルキル基であり、好ましくはメチルまたはエチル基)で表されるアルキル置換基を有するオキシテトラメチレン単位(アルキル置換基を有するテトラメチレンエーテル単位)が結合したポリエーテル、オキシテトラメチレン単位と前記した式:−CH2CH2CH(R3)CH2O−(式中R3は低級アルキル基)で表されるアルキル置換基を有するオキシテトラメチレン単位がランダムに結合したポリエーテルなどを挙げることができる。
そのうちでも、ポリアルキレンエーテル系化合物(E)としては、数平均分子量が上記した500〜10,000の範囲にある、ポリテトラメチレングリコールおよびテトラメチレンエーテル単位と式:−CH2CH2CH(R3)CH2O−(式中R3は低級アルキル基)で表されるアルキル置換基を有するテトラメチレンエーテル単位がランダムに結合したポリエーテルのうちのいずれか一方、またはそれら2つの混合物が好ましく用いられ、その場合には、得られる光造形物の靭性の向上効果に加えて、吸湿性が低くて寸法安定性や物性の安定性に優れる光造形物を得ることができる。
本発明の光学的立体造形用樹脂組成物は、ポリアルキレンエーテル系化合物(E)を、光学的立体造形用樹脂組成物の全質量に基づいて、1〜30質量%の割合で含有することが好ましく、1〜25質量%の割合で含有することがより好ましく、1〜20質量%の割合で含有することが更に好ましく、1〜15質量%の割合で含有することが特に好ましい。
ポリアルキレンエーテル系化合物(E)の含有量が少なすぎると、靭性、耐衝撃性、耐久性に優れる立体造形物が得られなくなり、一方ポリアルキレンエーテル系化合物(E)の含有量が多すぎると得られる立体造形物の熱変形温度が低くなって耐熱性が低下したり、光学的立体造形用樹脂組成物の粘度が高くなり、光造形時の取り扱い性が不良になり易くなる。
本発明の光学的立体造形用樹脂組成物は、組成物の粘度、反応速度、造形速度、得られる立体造形物の靭性、耐衝撃性、耐久性、熱変形温度(耐熱性)、寸法精度、力学的特性などの点から、光学的立体造形用樹脂組成物の全質量に基づいてラジカル重合性有機化合物(A)を10〜50質量%、更には10〜40質量%、特に15〜35質量%、カチオン重合性有機化合物(B)を30〜80質量%、更には40〜80質量%、特に45〜75質量%、ラジカル重合開始剤(C)を0.1〜10質量%、更には1〜8質量%、特に1〜5質量%、カチオン重合開始剤(D)を0.1〜10質量%、更には1〜8質量%、特に1〜7質量%、およびポリアルキレンエーテル系化合物(E)を1〜30質量%、更には1〜25質量%、特に1〜15質量%の割合で含有し、ラジカル重合性有機化合物(A)の質量に基づいて上記の一般式(A−1)で表されるジ(メタ)アクリレート化合物(A−1)を50〜100質量%、更には60〜100質量%、特に80〜100質量%の割合で含有し、カチオン重合性有機化合物(B)の質量に基づいてポリオキセタン化合物(B−1)を5〜40質量%、更には5〜35質量%、特に5〜30質量%の割合で含有することが好ましい。
本発明の光学的立体造形用樹脂組成物は、本発明の効果を損なわない限り、必要に応じて、顔料や染料などの着色剤、消泡剤、レベリング剤、増粘剤、難燃剤、酸化防止剤、充填剤(架橋ポリマー粒子、シリカ、ガラス粉、セラミックス粉、金属粉など)、改質用樹脂などの1種または2種以上を適量含有していてもよい。
本発明の光学的立体造形用樹脂組成物を用いて光学的に立体造形を行うに当たっては、従来既知の光学的立体造形方法および装置のいずれもが使用できる。好ましく採用され得る光学的立体造形法の代表例としては、液状をなす本発明の光学的造形用樹脂組成物に所望のパターンを有する硬化層が得られるように活性エネルギー線を選択的に照射して硬化層を形成し、次いでこの硬化層に未硬化の液状光学的造形用樹脂組成物を供給し、同様に活性エネルギー光線を照射して前記の硬化層と連続した硬化層を新たに形成する積層操作を繰り返すことによって最終的に目的とする立体的造形物を得る方法を挙げることができる。
その際の活性エネルギー線としては、上述のように、紫外線、電子線、X線、放射線、高周波などを挙げることができる。そのうちでも、300〜400nmの波長を有する紫外線が経済的な観点から好ましく用いられ、その際の光源としては、紫外線レーザー(例えば半導体励起固体レーザー、Arレーザー、He−Cdレーザーなど)、高圧水銀ランプ、超高圧水銀ランプ、低圧水銀ランプ、キセノンランプ、ハロゲンランプ、メタルハライドランプ、紫外線LED(発光ダイオード)、紫外線蛍光灯などを使用することができる。
光学的立体造形用樹脂組成物よりなる造形面に活性エネルギー線を照射して所定の形状パターンを有する各硬化樹脂層を形成するに当たっては、レーザー光などのような点状に絞られた活性エネルギー線を使用して点描または線描方式で硬化樹脂層を形成してもよいし、または液晶シャッターまたはデジタルマイクロミラーシャッター(DMD)などのような微小光シャッターを複数配列して形成した面状描画マスクを通して造形面に活性エネルギー線を面状に照射して硬化樹脂層を形成させる造形方式を採用してもよい。
本発明の光学的立体造形用樹脂組成物は、光学的立体造形分野に幅広く用いることができ、何ら限定されるものではないが、代表的な応用分野としては、設計の途中で外観デザインを検証するための形状確認モデル、部品の機能性をチェックするための機能試験モデル、鋳型を制作するためのマスターモデル、金型を制作するためのマスターモデル、試作金型用の直接型などを挙げることできる。特に、本発明の光学的立体造形用樹脂組成物は、精密な部品などの形状確認モデルや機能試験モデルの作製に威力を発揮する。より具体的には、例えば、精密部品、電気・電子部品、家具、建築構造物、自動車用部品、各種容器類、鋳物などのモデル、母型、加工用などの用途に有効に用いることができる。
以下に本発明を実施例によって具体的に説明するが、本発明は実施例に何ら限定されるものではない。以下の例中、「部」は質量部を意味する。
また、以下の例中、光学的立体造形用樹脂組成物の粘度、吸湿率、硬化深度(Dp)、臨界硬化エネルギー(Ec)および作業硬化エネルギー(E10)の測定、並びに光造形して得られた光造形物の力学的特性[引張り特性(引張破断強度、引張破断伸度、引張弾性率)、曲げ特性(曲げ強度、曲げ弾性率)]、収縮率、硬さ、熱変形温度および湿度80%下での伸び率の測定または算出は、次のようにして行なった。
(1)光学的立体造形用樹脂組成物の粘度:
光学的立体造形用樹脂組成物を25℃の恒温槽に入れて、光硬化性樹脂組成物の温度を25℃に調節した後、B型粘度計(株式会社東機産業製)を使用して回転速度20rpmで測定した。
(2)光学的立体造形用樹脂組成物の硬化深度(Dp)、臨界硬化エネルギー(Ec)及び作業硬化エネルギー(E10):
非特許文献1に記載されている理論にしたがって測定した。具体的には、光学的立体造形用樹脂組成物よりなる造形面(液面)に、半導体励起固体レーザのレーザ光(波長355nmの紫外光、液面レーザ強度100mW)を、照射スピードを6段階変化(照射エネルギー量を6段階変化)させて照射して光硬化膜を形成させた。生成した光硬化膜を光学的立体造形用樹脂組成物液から取り出して、未硬化樹脂を取り除き、6段階のエネルギーに対応する部分の硬化膜の厚さを定圧のノギスで測定した。光硬化膜の厚さをY軸、照射エネルギー量をX軸(対数軸)としてプロットし、プロットして得られた直線の傾きから硬化深度[Dp(mm)]を求めると共に、X軸の切片を臨界硬化エネルギー[Ec(mJ/cm2)]とし、0.25mmの厚さに硬化させるのに必要な露光エネルギー量を作業硬化エネルギー[(E10/(mJ/cm2)]とした。
(3)光造形物の引張り特性(引張破断強度、引張破断伸度、引張弾性率):
以下の実施例または比較例で作製した光造形物(JIS K−7113に準拠したダンベル形状の試験片)を紫外線(高圧水銀灯)(波長365nm;強度3.0mW/cm2)を20分間照射して後硬化したものを用いて、JIS K−7113にしたがって、試験片の引張破断強度(引張強度)、引張破断伸度(引張伸度)および引張弾性率を測定した。
(4)光造形物の降伏強度:
上記(3)の引張り特性の試験において、光造形物が弾性から塑性に移る点における強度を降伏強度とした。
(5)光造形物の曲げ特性(曲げ強度、曲げ弾性率):
以下の実施例または比較例で作製した光造形物(JIS K−7171に準拠したバー形状の試験片)を紫外線(高圧水銀灯)(波長365nm;強度3.0mW/cm2)を20分間照射して後硬化したものを用いて、JIS K−7171にしたがって、試験片の曲げ強度および曲げ弾性率を測定した。
(6)光造形物の衝撃強度:
以下の実施例または比較例で作製した光造形物(JIS K−7110に準拠した直方体形状の試験片)を紫外線(高圧水銀灯)(波長365nm;強度3.0mW/cm2)を20分間照射して後硬化したものを用いて、JIS K−7110にしたがって、試験片のノッチ付きアイゾット衝撃強度を測定した。
(7)収縮率:
光硬化させる前の光学的立体造形用樹脂組成物(液体)の比重(d0)と、光硬化して得られた光硬化物を紫外線(高圧水銀灯)(波長365nm;強度3.0mW/cm2)を20分間照射して後硬化したものの比重(d1)から、下記の数式により収縮率を求めた。

収縮率(%)={(d1−d0)/d1}×100
(8)光造形物の経時硬さ(ショアD硬度):
以下の実施例および比較例で作製した光造形物(JIS K−7113に準拠したダンベル形状の試験片)を後硬化処理することなく、その造形直後、造形1時間後および造形2時間後の硬さ(ショアD硬度)を、25℃で、高分子計器社製の「アスカーD型硬度計」を使用して、JIS K−6253に準拠してデュロメーター法により測定した。
(9)後硬化処理後の光造形物の硬さ(ショアD硬度):
以下の実施例および比較例で作製した光造形物(JIS K−7113に準拠したダンベル形状の試験片)を紫外線(高圧水銀灯)(波長365nm;強度3.0mW/cm2)を20分間照射して後硬化したものの硬度(ショアD硬度)を、高分子計器社製の「アスカーD型硬度計」を使用して、JIS K−6253に準拠して、デュロメーター法により測定した。
(10)光造形物の熱変形温度:
以下の実施例または比較例で作製した光造形物(JIS K−7171に準拠したバー形状の試験片)を紫外線(高圧水銀灯)(波長365nm;強度3.0mW/cm2)を20分間照射して後硬化したものを用い、東洋精機社製「HDTテスタ6M−2」を使用して、試験片に1.81MPaの荷重を加えるJIS K−7207(A法)および試験片に0.45MPaの荷重を加えるJIS K−7207(A法)に準拠して、試験片の熱変形温度を測定した。
(11)光造形物の湿度80%下での伸び率:
以下の実施例または比較例で作製した長方形状の紐状光造形物(長さ×幅×厚さ=200mm×10mm×1mm)を紫外線(高圧水銀灯)(波長365nm;強度3.0mW/cm2)を20分間照射して後硬化したものを、湿度80%に調湿したデシケーターに入れ、温度25℃でそのまま14日間放置した後、デシケーターから取り出して長さを測定して、デシケーターに入れる前の長さ(200mm)に対する伸び率(%)を求めた。
《実施例1》
(1) トリシクロデカンジメタノールジアクリレート(新中村化学工業株式会社製「NK−A−DCP」)200部、ジペンタエリスリトールポリアクリレート(新中村化学工業株式会社製「NK−A−9550」)30部、ビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル(東亞合成株式会社製「OXT221」)140部、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート(ダウケミカル社製「UVR−6105」)197部、水素化ビスフェノールAジグリシジルエーテル(新日本理化株式会社製「HBE100」)281部、ポリアルキレンエーテル系化合物(オキシテトラメチレ単位とアルキル基置換オキシテトラメチレン単位がランダムに結合したポリアルキレンエーテル、数平均分子量3500)(保土ケ谷化学工業株式会社製「PTMGL3500」)90部、1−ヒドロキシ−シクロヘキシルフェニルケトン(チバ・スペシャルティー・ケミカルズ社製「イルガキュア184」)(ラジカル重合開始剤)21部およびトリアリールスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート系カチオン重合開始剤(サンアプロ社製「CPI−101A」)41部(全部の合計1000部)をよく混合して光学的立体造形用樹脂組成物を調製した。この光造形用樹脂組成物の粘度を上記した方法で測定したところ472mPa・s(25℃)であった。
(2) 上記(1)で得られた光学的立体造形用樹脂組成物の硬化深度(Dp)、臨界硬化エネルギー(Ec)および作業硬化エネルギー(E10)を上記した方法で測定したところ、下記の表1に示すとおりであった。
(3) 上記(1)で得られた光学的立体造形用樹脂組成物を用いて、超高速光造形システム(ナブテスコ株式会社製「SOLIFORM500B」)を使用して、半導体レーザー(定格出力1000mW;波長355nm;スペクトラフィジックス社製「半導体励起固体レーザーBL6型)で、液面100mW、液面照射エネルギー80mJ/cm2の条件下に、スライスピッチ(積層厚み)0.10mm、1層当たりの平均造形時間2分で光学的立体造形を行って、物性測定用のJIS K−7113に準拠したダンベル形状の試験片、JIS K−7171に準拠したバー形状の試験片、JIS K−7110に準拠した直方体形状の試験片および長方形の紐状造形物を作製し、その物性を上記した方法で測定した。その結果を下記の表1に示す。
《実施例2》
(1) トリシクロデカンジメタノールジアクリレート(新中村化学工業株式会社製「NK−A−DCP」)194部、ジペンタエリスリトールポリアクリレート(新中村化学工業株式会社製「NK−A−9550」)29部、ビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル(東亞合成株式会社製「OXT221」)136部、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート(ダウケミカル社製「UVR−6105」)191部、水素化ビスフェノールAジグリシジルエーテル(新日本理化株式会社製「HBE100」)272部、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル(ナガセケムテックス株式会社製「EX−212」)29部、ポリアルキレンエーテル系化合物(オキシテトラメチレ単位とアルキル基置換オキシテトラメチレン単位がランダムに結合したポリアルキレンエーテル、数平均分子量3500)(保土ケ谷化学工業株式会社製「PTMGL3500」)87部、1−ヒドロキシ−シクロヘキシルフェニルケトン(チバ・スペシャルティー・ケミカルズ社製「イルガキュア184」)(ラジカル重合開始剤)21部およびトリアリールスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート系カチオン重合開始剤(サンアプロ社製「CPI−101A」)41部(全部の合計1000部)をよく混合して光学的立体造形用樹脂組成物を調製した。この光造形用樹脂組成物の粘度を上記した方法で測定したところ416mPa・s(25℃)であった。
(2) 上記(1)で得られた光学的立体造形用樹脂組成物の硬化深度(Dp)、臨界硬化エネルギー(Ec)および作業硬化エネルギー(E10)を上記した方法で測定したところ、下記の表1に示すとおりであった。
(3) 上記(1)で得られた光学的立体造形用樹脂組成物を用いて、実施例1の(3)と同様にして光学的立体造形を行って、物性測定用のJIS K−7113に準拠したダンベル形状の試験片、JIS K−7171に準拠したバー形状の試験片、JIS K−7110に準拠した直方体形状の試験片および長方形の紐状造形物を作製し、その物性を上記した方法で測定した。その結果を下記の表1に示す。
《実施例3》
(1) トリシクロデカンジメタノールジアクリレート(新中村化学工業株式会社製「NK−A−DCP」)200部、ジペンタエリスリトールポリアクリレート(新中村化学工業株式会社製「NK−A−9550」)30部、ビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル(東亞合成株式会社製「OXT221」)70部、3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン70部、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート(ダウケミカル社製「UVR−6105」)197部、水素化ビスフェノールAジグリシジルエーテル(新日本理化株式会社製「HBE100」)281部、ポリアルキレンエーテル系化合物(オキシテトラメチレ単位とアルキル基置換オキシテトラメチレン単位がランダムに結合したポリアルキレンエーテル、数平均分子量3500)(保土ケ谷化学工業株式会社製「PTMGL3500」)90部、1−ヒドロキシ−シクロヘキシルフェニルケトン(チバ・スペシャルティー・ケミカルズ社製「イルガキュア184」)(ラジカル重合開始剤)21部およびトリアリールスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート系カチオン重合開始剤(サンアプロ社製「CPI−101A」)41部(全部の合計1000部)をよく混合して光学的立体造形用樹脂組成物を調製した。この光造形用樹脂組成物の粘度を上記した方法で測定したところ460mPa・s(25℃)であった。
(2) 上記(1)で得られた光学的立体造形用樹脂組成物の硬化深度(Dp)、臨界硬化エネルギー(Ec)および作業硬化エネルギー(E10)を上記した方法で測定したところ、下記の表1に示すとおりであった。
(3) 上記(1)で得られた光学的立体造形用樹脂組成物を用いて、実施例1の(3)と同様にして光学的立体造形を行って、物性測定用のJIS K−7113に準拠したダンベル形状の試験片、JIS K−7171に準拠したバー形状の試験片、JIS K−7110に準拠した直方体形状の試験片および長方形の紐状造形物を作製し、その物性を上記した方法で測定した。その結果を下記の表1に示す。
《比較例1》
(1) トリシクロデカンジメタノールジアクリレート(新中村化学工業株式会社製「NK−A−DCP」)200部の代わりに、エトキシ化ビスフェノールAジアクリレート(新中村化学工業株式会社製「NK−A−BPE4」)200部を用いた以外は実施例1の(1)と同じ配合組成を採用して、光学的立体造形用樹脂組成物を調製した。この光造形用樹脂組成物の粘度を上記した方法で測定したところ676mPa・s(25℃)であった。
(2) 上記(1)で得られた光学的立体造形用樹脂組成物の硬化深度(Dp)、臨界硬化エネルギー(Ec)および作業硬化エネルギー(E10)を上記した方法で測定したところ、下記の表2に示すとおりであった。
(3) 上記(1)で得られた光学的立体造形用樹脂組成物を用いて、実施例1の(3)と同様にして光学的立体造形を行って、物性測定用のJIS K−7113に準拠したダンベル形状の試験片、JIS K−7171に準拠したバー形状の試験片、JIS K−7110に準拠した直方体形状の試験片および長方形の紐状造形物を作製し、その物性を上記した方法で測定した。その結果を下記の表2に示す。
《比較例2》
(1) トリシクロデカンジメタノールジアクリレート(新中村化学工業株式会社製「NK−A−DCP」)200部の代わりに、エトキシ化ペンタエリスリトールテトラアクリレート(新中村化学工業株式会社製「NK−A−TM4E」)200部を用いた以外は実施例1の(1)と同じ配合組成を採用して、光学的立体造形用樹脂組成物を調製した。この光造形用樹脂組成物の粘度を上記した方法で測定したところ452mPa・s(25℃)であった。
(2) 上記(1)で得られた光学的立体造形用樹脂組成物の硬化深度(Dp)、臨界硬化エネルギー(Ec)および作業硬化エネルギー(E10)を上記した方法で測定したところ、下記の表2に示すとおりであった。
(3) 上記(1)で得られた光学的立体造形用樹脂組成物を用いて、実施例1の(3)と同様にして光学的立体造形を行って、物性測定用のJIS K−7113に準拠したダンベル形状の試験片、JIS K−7171に準拠したバー形状の試験片、JIS K−7110に準拠した直方体形状の試験片および長方形の紐状造形物を作製し、その物性を上記した方法で測定した。その結果を下記の表2に示す。
《比較例3》
(1) トリシクロデカンジメタノールジアクリレート(新中村化学工業株式会社製「NK−A−DCP」)232部、ジペンタエリスリトールポリアクリレート(新中村化学工業株式会社製「NK−A−9550」)35部、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート(ダウケミカル社製「UVR−6105」)229部、水素化ビスフェノールAジグリシジルエーテル(新日本理化株式会社製「HBE100」)327部、ポリアルキレンエーテル系化合物(オキシテトラメチレ単位とアルキル基置換オキシテトラメチレン単位がランダムに結合したポリアルキレンエーテル、数平均分子量3500)(保土ケ谷化学工業株式会社製「PTMGL3500」)105部、1−ヒドロキシ−シクロヘキシルフェニルケトン(チバ・スペシャルティー・ケミカルズ社製「イルガキュア184」)(ラジカル重合開始剤)24部およびトリアリールスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート系カチオン重合開始剤(サンアプロ社製「CPI−101A」)48部(全部の合計1000部)をよく混合して光学的立体造形用樹脂組成物を調製した。この光造形用樹脂組成物の粘度を上記した方法で測定したところ944mPa・s(25℃)であった。
(2) 上記(1)で得られた光学的立体造形用樹脂組成物の硬化深度(Dp)、臨界硬化エネルギー(Ec)および作業硬化エネルギー(E10)を上記した方法で測定したところ、下記の表2に示すとおりであった。
(3) 上記(1)で得られた光学的立体造形用樹脂組成物を用いて、実施例1の(3)と同様にして光学的立体造形を行って、物性測定用のJIS K−7113に準拠したダンベル形状の試験片、JIS K−7171に準拠したバー形状の試験片、JIS K−7110に準拠した直方体形状の試験片および長方形の紐状造形物を作製し、その物性を上記した方法で測定した。その結果を下記の表2に示す。
《比較例4》
(1) トリシクロデカンジメタノールジアクリレート(新中村化学工業株式会社製「NK−A−DCP」)220部、ジペンタエリスリトールポリアクリレート(新中村化学工業株式会社製「NK−A−9550」)33部、ビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル(東亞合成株式会社製「OXT221」)154部、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート(ダウケミカル社製「UVR−6105」)216部、水素化ビスフェノールAジグリシジルエーテル(新日本理化株式会社製「HBE100」)309部、1−ヒドロキシ−シクロヘキシルフェニルケトン(チバ・スペシャルティー・ケミカルズ社製「イルガキュア184」)(ラジカル重合開始剤)23部およびトリアリールスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート系カチオン重合開始剤(サンアプロ社製「CPI−101A」)45部(全部の合計1000部)をよく混合して光学的立体造形用樹脂組成物を調製した。この光造形用樹脂組成物の粘度を上記した方法で測定したところ246mPa・s(25℃)であった。
(2) 上記(1)で得られた光学的立体造形用樹脂組成物の硬化深度(Dp)、臨界硬化エネルギー(Ec)および作業硬化エネルギー(E10)を上記した方法で測定したところ、下記の表2に示すとおりであった。
(3) 上記(1)で得られた光学的立体造形用樹脂組成物を用いて、実施例1の(3)と同様にして光学的立体造形を行って、物性測定用のJIS K−7113に準拠したダンベル形状の試験片、JIS K−7171に準拠したバー形状の試験片、JIS K−7110に準拠した直方体形状の試験片および長方形の紐状造形物を作製し、その物性を上記した方法で測定した。その結果を下記の表2に示す。
Figure 2010174104
Figure 2010174104
上記の表1および表2にみるように、実施例1〜3の光学的立体造形用樹脂組成物は、ラジカル重合性有機化合物(A)、カチオン重合性有機化合物(B)、活性エネルギー線感受性ラジカル重合開始剤(C)および活性エネルギー線感受性カチオン重合開始剤(D)を含有する光学的立体造形用樹脂組成物中に、ポリアルキレンエーテル系化合物(E)を含有し、更にラジカル重合性有機化合物(A)の少なくとも一部として、分子中に橋架け環式炭化水素基を有する特定のジ(メタ)アクリレート化合物(A−1)を含有し、しかもカチオン重合性有機化合物(B)の一部として、オキセタン基を2個以上有するポリオキセタン化合物(B−1)を含有していることにより、活性エネルギー線による硬化感度が高く、低粘度で造形時の取り扱い性に優れ、造形物の解像度が高く造形精度に優れ、硬化時の体積収縮率が小さいという優れた諸特性を有するだけでなく、靭性が大きくて耐衝撃性に優れ、しかも熱変形温度が高くて耐熱性に優れている。
それに対して、比較例1および2の光学的立体造形用樹脂組成物は、ラジカル重合性有機化合物(A)として、橋架け環式炭化水素基を有するジ(メタ)アクリレート化合物(A−1)(トリシクロデカンジメタクリレート)を含有していないために、光造形して得られた立体造形物の熱変形温度が、実施例1〜3の光学的立体造形用樹脂組成物から得られた立体造形物に比べて大幅に低くて耐熱性の点で不十分である。
また、比較例3の光学的立体造形用樹脂組成物は、ポリオキセタン化合物(B−1)[ビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル]を含有していないために、実施例1〜3の光学的立体造形用樹脂組成物に比べて、光造形して得られた立体造形物の熱変形温度が低くて耐熱性に劣り、しかも耐衝撃性も低く、靭性および耐久性の点でも劣っている。
さらに、比較例4の光学的立体造形用樹脂組成物は、ポリアルキレンエーテル系化合物(E)(オキシテトラメチレ単位とアルキル基置換オキシテトラメチレン単位とのランダム共重合体)を含有していないために、実施例1〜3の光学的立体造形用樹脂組成物に比べて、光造形して得られた立体造形物の耐衝撃性が大幅に低く、靭性および耐久性に劣っている。
本発明の光学的立体造形用樹脂組成物は、活性エネルギー線による硬化感度が高く、低粘度で造形時の取り扱い性に優れ、造形物の解像度が高く造形精度に優れ、硬化時の体積収縮率が小さいという優れた諸特性を有するだけでなく、靭性が大きくて耐衝撃性に優れ、しかも熱変形温度が高くて耐熱性に優れる立体造形物を与える。そのため、本発明の光学的立体造形用樹脂組成物を用いて、精密部品、電気・電子部品、家具、建築構造物、自動車用部品、各種容器類、鋳物、金型、母型などのためのモデルや加工用モデル、複雑な熱媒回路の設計用の部品、複雑な構造の熱媒挙動の解析企画用の部品、その他の複雑な形状や構造を有する諸物性に優れる各種の立体造形物を、高い造形速度および寸法精度で円滑に得ることができる。

Claims (8)

  1. (i) ラジカル重合性有機化合物(A)、カチオン重合性有機化合物(B)、活性エネルギー線感受性ラジカル重合開始剤(C)、活性エネルギー線感受性カチオン重合開始剤(D)およびポリアルキレンエーテル系化合物(E)を含有する光学的立体造形用樹脂組成物であって;
    (ii) ラジカル重合性有機化合物(A)の少なくとも一部として、下記の一般式(A−1);
    Figure 2010174104

    (式中、R1は橋架け環式炭化水素基を示し、R2は水素原子またはメチル基を示す。)
    で表されるジ(メタ)アクリレート化合物(A−1)を含有し;且つ、
    (iii) カチオン重合性有機化合物(B)の一部として、オキセタン基を2個以上有するポリオキセタン化合物(B−1)を含有する;
    ことを特徴とする光学的立体造形用樹脂組成物。
  2. 光学的立体造形用樹脂組成物の全質量に基づいて、ラジカル重合性有機化合物(A)を10〜50質量%、カチオン重合性有機化合物(B)を30〜80質量%、活性エネルギー線感受性ラジカル重合開始剤(C)を0.1〜10質量%、活性エネルギー線感受性カチオン重合開始剤(D)を0.1〜10質量%およびポリアルキレンエーテル系化合物(E)を1〜30質量%の割合で含有し、ラジカル重合性有機化合物(A)の質量に基づいて上記の一般式(A−1)で表されるジ(メタ)アクリレート化合物(A−1)を50〜100質量%の割合で含有し、カチオン重合性有機化合物(B)の質量に基づいてポリオキセタン化合物(B−1)を5〜40質量%の割合で含有する請求項1に記載の光学的立体造形用樹脂組成物。
  3. ポリアルキレンエーテル系化合物(E)が、ポリテトラメチレングリコール、およびテトラメチレンエーテル単位と式:−CH2CH2CH(R3)CH2O−(式中R3は低級アルキル基を示す)で表されるアルキル置換テトラメチレンエーテル単位がランダムに結合したポリエーテルから選ばれる少なくとも1種の数平均分子量500〜10,000のポリアルキレンエーテルである請求項1または2に記載の光学的立体造形用樹脂組成物。
  4. 一般式(A−1)で表されるジ(メタ)アクリレート化合物(A−1)が、下記の化学式(A−1a);
    Figure 2010174104

    で表されるトリシクロデカンジメタノールジアクリレートである請求項1〜3のいずれか1項に記載の光学的立体造形用樹脂組成物。
  5. カチオン重合性有機化合物(B)の一部として、シクロアルケンオキシド構造を分子中に有するエポキシ化合物(B−2)を、カチオン重合性有機化合物(B)の質量に基づいて10〜60質量%の割合で含有する請求項1〜4のいずれか1項に記載の光学的立体造形用樹脂組成物。
  6. カチオン重合性有機化合物(B)の一部として、下記の一般式(B−3);
    Figure 2010174104

    (式中、R4は水素原子またはメチル基を示す。)
    で表される水素添加ビスフェノール系ジグリシジルエーテル(B−3)を、カチオン重合性有機化合物(B)の質量に基づいて30〜80質量%の割合で含有する請求項1〜5のいずれか1項に記載の光学的立体造形用樹脂組成物。
  7. カチオン重合性有機化合物(B)の一部として、オキセタン基を1個有するモノオキセタン化合物(B−4)を、カチオン重合性有機化合物(B)の質量に基づいて30質量%以下の量で更に含有する請求項1〜6のいずれか1項に記載の光学的立体造形用樹脂組成物。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の光学的立体造形用樹脂組成物を用いて光学的立体造形物を製造する方法。
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