JP2010172070A - リニアモータ - Google Patents

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Abstract

【課題】複数のコアの各々に巻かれたコイルが千鳥状に配設されるとともに、ヒートパイプを用いて放熱が行われるリニアモータを提供する。
【解決手段】複数のコアブロック142の各々に嵌合した2つのボビン170にそれぞれコイル140を巻き、複数のコアブロック142を、隣接する2つのコアブロック142が対向方向において180度反転した姿勢となるように並べ、各連結部150において桁材252に固定し、連結する。2列の磁石列の各々に対向する複数のコアの群の各々において、複数のコアブロック142の配列方向において互いに隣接するもの同士に関して、コイル140が千鳥状にかつ対向方向に隙間を隔てて配設され、その隙間にヒートパイプ280の一端部を挿入し、他端部に複数のフィンを設けてコイル140が発する熱を伝達,放熱させる。また、フィンをカバーで覆って導風筒を形成し、ファンの送風により熱を電機子の近傍空間外へ排出する。
【選択図】図5

Description

本発明は、リニアモータに関するものであり、特に、コイルに発生する熱の放出に関するものである。
リニアモータには、下記の特許文献1および2に記載されているように、互いに相対移動させられる電機子と磁石列とを備えたものがある。特許文献1に記載のリニアモータは、磁石列が互いに対向して2列、固定して設けられ、それら磁石列の間を電機子が移動させられるものとされている。2列の磁石列はそれぞれ、長手形状のヨークに複数の永久磁石が極性が交互に変わる状態で固定されて成り、電機子は、互いに独立した複数のコアブロックの各々にコイルが巻かれ、それらコアブロックが移動方向に一列に並んで配列されるとともに、それぞれ移動子の裏面に取り付けられ、移動子を介して一体的に連結されて成るものとされている。コアブロックは、その磁石列と対向する両端にそれぞれフランジを備えるとともに、対向方向の中央部に、配列方向に平行な方向の寸法がフランジより大きい取付部が設けられ、両端のフランジの各々と取付部との間にそれぞれコイルが巻かれている。複数のコアブロックは、各取付部に設けられた係合突部および係合凹部が隣接するコアブロック同士で係合させられることにより対向方向に位置決めされるとともに、取付部において移動子に取り付けられ、それぞれコイルが巻かれた複数のコアを含む2つのコア群がそれぞれ、2列の磁石列の各々に対向させられ、コイルへの電流供給によってコイルと磁石との間に生じる推進力により、移動子が一直線に沿って移動させられる。
特許文献2に記載のリニアモータは、固定して設けられた1列の磁石列と、その磁石列に対向して設けられ、磁石列に平行な一直線に沿って移動させられる電機子とを有する。電機子は、櫛歯の複数の歯によりそれぞれ構成され、一体に設けられた複数のコアを備え、それらコアにコイルが千鳥状に巻かれている。複数のコアのうち、それらコアの並び方向において互いに隣接する2つのコアのうちの一方は、コアの基端部側にコイルが巻かれ、他方はコアの先端部側にコイルが巻かれているのである。
このようにリニアモータが2列対向型であっても、単列型であっても、電流供給によりコイルが熱を発生する。そのため、下記の特許文献3に記載のリニアモータにおいては、ヒートパイプを用いて放熱が行われるようにされている。ヒートパイプは、その一端部がコイルと共に熱伝導性を有する合成樹脂により固められるとともに、他端部がヒートシンクに嵌合され、コイルに発生する熱がヒートパイプからヒートシンクへ逃がされ、外部へ放出されてコイルの温度上昇が抑制されるようにされているのである。
特開2000−37070公報 特開2002−34230公報 米国特許第6005310号公報
本発明は、以上の事情を背景として為されたものであり、複数のコアの各々に巻かれたコイルが千鳥状に配設されるとともに、ヒートパイプを用いて放熱が行われるリニアモータの提供を課題とする。
上記の課題は、複数の永久磁石が極性が交互に変わる状態で長手形状のヨークに固定されて成る磁石列と、複数のコアにそれぞれコイルが巻かれて成る電機子とが互いに近接して配置され、コイルに電流が供給されることにより一直線に沿って相対移動させられるリニアモータにおいて、上記磁石列に対向する対向方向に延びる複数のコアを上記一直線に平行な方向に並んだ状態に整列させ、それら複数のコアの整列方向において互いに隣接するもの同士に関して、コイルを、千鳥状にかつ上記対向方向に隙間を隔てて配設し、それらコイル間の隙間に、ヒートパイプの一端部を挿入する一方、他端部を隙間の外部に突出させ、それら突出した他端部の各々に複数のフィンを設けることにより解決される。
磁石列が固定子とされ、電機子が可動子とされてもよく、逆にされてもよい。
複数のコアは、一体に設けられたものでもよく、互いに独立した複数のコアブロックでもよい。
磁石列は、鉛直に設けられてもよく、水平に設けられてもよく、鉛直および水平に対して傾斜した方向に設けられてもよい。電機子は磁石列の姿勢に応じた姿勢で配設される。
上記構成のリニアモータにおいては、電流供給によりコイルに発生する熱はヒートパイプに伝わり、ヒートパイプから複数のフィンに伝達されて放熱される。ヒートパイプは高い熱伝達特性を有し、そのヒートパイプにより伝達された熱は複数のフィンの広い放熱面から効果的に放熱されるため、コイルの熱が良好に放熱される。また、ヒートパイプは、その一端部が、整列方向において互いに隣接するコイル間の対向方向の隙間に挿入されるため、1つのヒートパイプに2つのコイルから熱が伝達され、放熱が均等に効率良く行われる。それにより、電機子を構成するコイルの温度上昇が良好に抑制され、コイルへの供給電流を増大させることにより、所定の推進力を得つつ、コイルの巻数を低減させて電機子を小形,軽量化することができ、あるいはコイルの巻数は変えず、電機子を大形化させることなく、リニアモータの推進力を増大させることができる。また、2つのコイルが1つのヒートパイプを共用するため、電機子の小形,軽量化等の効果を安価に得ることができる。さらに、放熱性の向上により、電機子に結合される部材への熱の伝達が軽減され、リニアモータにより移動させられる可動部材の移動精度の低下が抑制される。
発明の態様
以下に、本願において特許請求が可能と認識されている発明(以下、「請求可能発明」という場合がある。請求可能発明は、少なくとも、請求の範囲に記載された発明である「本発明」ないし「本願発明」を含むが、本願発明の下位概念発明や、本願発明の上位概念あるいは別概念の発明を含むこともある。)の態様をいくつか例示し、それらについて説明する。各態様は請求項と同様に、項に区分し、各項に番号を付し、必要に応じて他の項の番号を引用する形式で記載する。これは、あくまでも請求可能発明の理解を容易にするためであり、請求可能発明を構成する構成要素の組み合わせを、以下の各項に記載されたものに限定する趣旨ではない。つまり、請求可能発明は、各項に付随する記載,実施形態の記載,従来技術等を参酌して解釈されるべきであり、その解釈に従う限りにおいて、各項の態様にさらに他の構成要素を付加した態様も、また、各項の態様から構成要素を削除した態様も、請求可能発明の一態様となり得るのである。
なお、以下の各項において、(1)項が請求項1に相当し、(2)項が請求項2に、(3)項が請求項3に、(4)項が請求項4に、(5)項が請求項5に、(6)項が請求項6に、(9)項が請求項7に、(10)項が請求項8に、(11)項が請求項9に、(14)項が請求項10にそれぞれ相当する。
(1)複数の永久磁石が極性が交互に変わる状態で長手形状のヨークに固定されて成る磁石列と、複数のコアにそれぞれコイルが巻かれて成る電機子とが互いに近接して配置され、コイルに電流が供給されることにより一直線に沿って相対移動させられるリニアモータであって、
前記磁石列に対向する対向方向に延びる複数のコアが前記一直線に平行な方向に並んだ状態に整列し、それら複数のコアの前記整列方向において互いに隣接するもの同士に関して、前記コイルが、千鳥状にかつ前記対向方向に隙間を隔てて配設され、それらコイル間の前記隙間に、ヒートパイプの一端部が挿入される一方、他端部が前記隙間の外部に突出させられ、それら突出した他端部の各々に複数のフィンが設けられたことを特徴とするリニアモータ。
(2)前記磁石列が、前記対向方向において互いに対向して2列配設され、それら2列の磁石列の各々に対向する状態で前記複数のコアの群がそれぞれ配設され、各コア群に関して前記複数のコイルが千鳥状に配設され、それら千鳥状に配設されたコイルの隙間に前記ヒートパイプの前記一端が挿入された(1)項に記載のリニアモータ。
磁石列が2列配設されたリニアモータによれば、1列配設されたリニアモータに比較して大きい駆動力が得られる。
本項のリニアモータにおいては、2つの磁石列に対応する2つのコア群の各々に関してコイルが千鳥状に配設されるため、2つの磁石列の一方に対応するコア群と他方に対応するコア群とに関して千鳥状に配設される場合に比較して、1つのコイルの各巻き数が小さくて済み、各コイルからのヒートパイプによる放熱がより効率良く行われる。
(3)前記複数のコアが、互いに独立したコアブロックであり、それら複数のコアブロックが連結装置により互いに連結された(1)項または(2)項に記載のリニアモータ。
複数のコアが互いに独立したコアブロックであれば、コイルの巻付けを複数のコアが連結されていない状態で行うことができ、隣接するコア同士がコイルの巻付けを互いに妨げ合うことがなく、また、複数のコアブロックをそれぞれ、コイルの巻付けに適した姿勢とすることができる。そのため、コイルの巻付けを容易に行うことができるとともに、1つのコアブロックについてコイルを巻き付けることが可能なスペースの面積(対向方向に平行な断面の面積)に対してコイルが占める率(占積率)を高くすることができる。
複数のコアブロックは連結装置により機械的に連結されてもよいが、接着により連結されてもよい。
電機子の両側に磁石列が2列配設される場合、電気子のそれら磁石列の各々に対向する両端のいずれにも複数のコアを連結する連結部を設けることができない。それに対し、コイルを千鳥状に設ければ、コイルが巻かれず、コアブロックの表面が露出した部分が生じるため、その部分を連結に利用することができ、連結専用の部分を設ける場合に比較してコアブロックを対向方向において小形化し、軽量化することができ、その点に関してコイルの千鳥状の配置は2列対向型のリニアモータに適していると言える。(4)項に記載のリニアモータについても同様である。
(4)前記磁石列が前記対向方向において互いに対向して2列配設され、前記複数のコアが、互いに独立し、かつ、両端において前記2列の磁石列にそれぞれ対向させられるとともに連結装置により互いに連結された複数のコアブロックにより構成され、それら複数のコアブロックの前記2列の磁石列の一方に対向する部分に巻かれたコイルと、前記2列の磁石列の他方に対向する部分に巻かれたコイルとが千鳥状にかつ前記対向方向において隙間を隔てて配設され、それら隙間に前記ヒートパイプの前記一端部が挿入された(1)項に記載のリニアモータ。
複数のコアブロックのうち、隣接する2つのコアブロックの一方の、2列の磁石列の一方に対向する部分と、他方のコアブロックの、他方の磁石列に対向する部分とにそれぞれコイルが巻かれる。2列の磁石列に対して、コイルが千鳥状に配置されたコア群が1群、対向させられるのであり(コアブロックのみに着目すれば複数のコアの群がそれぞれ、2列の磁石列に対向させられている)、隣接するコアブロックの各コイルについて1つのヒートパイプおよびそのヒートパイプに設けられた複数のフィンにより放熱が行われる。
(5)前記複数のコアブロックの各々が、四角形の平板の両端にそれぞれフランジが形成された形状を有し、それら平板状コアブロックがそれらの中央部間にアルミニウム合金製のスペーサが挟まれた状態で前記整列方向に配列された(3)項または(4)項に記載のリニアモータ。
隣接するコアブロックの間隔がスペーサにより、隣接するコアブロックの各フランジ同士が接触しない大きさに決められる。そのため、コアブロックに、隣接するコアブロック間の間隔を決める位置決め部を設けなくてよく、その分、コアブロックを軽量化することができる。スペーサはアルミニウム合金製であるため、強磁性材料によりコアブロックと一体に形成される位置決め部より比重が小さく、スペーサが配設されても電機子の軽量化の効果が得られる。また、アルミニウム合金は非磁性材料であるため、磁路を形成せず、磁束はコアブロックおよび永久磁石等を通って形成される。
(6)前記複数のコアブロックの各々が、四角形の平板の両端にそれぞれフランジが形成された形状を有し、それら複数のコアブロックの各々に、各コアブロックを前記整列方向および前記対向方向に直角な方向である直交方向に貫通する貫通穴が形成され、かつ、前記連結装置が、前記複数のコアブロックの前記直交方向の両端の一方と他方とにそれぞれ跨って延びる2本の桁材と、前記複数のコアブロックの各々の貫通穴にそれぞれ挿通され、前記2本の桁材を結合することにより、それら2本の桁材を前記複数のコアブロックの両端面に押し付け、それら複数のコアブロックを連結する結合部材とを含む(3)項ないし(5)項のいずれかに記載のリニアモータ。
結合部材は、強磁性材料製とされることが望ましく、また、前記貫通穴に0.1mm以下の片側隙間で挿通されることが望ましく、0.05mm以下、0.025mm以下の片側隙間で挿通されることがさらに望ましい。コアブロックに貫通穴が形成されることにより、貫通穴近傍における磁束密度が局部的に高くなることを回避すべく、結合部材も磁路の一部として機能するようにするためである。さらに、隣接するコアブロック間にアルミニウム合金製のスペーサが設けられない態様においては、2本の桁材に形成される貫通穴の直径および形成位置の精度も高くされ、連結装置が複数のコアブロックの位置決め装置の機能も果たすようにされることが望ましい。結合部材として、例えば、ボルトあるいはリベットが採用可能である。
コアブロックのコイルが巻かれない部分に貫通穴が設けられてもよく、あるいは、コアブロックに貫通穴を設けるための部分であって、連結専用の部分が設けられてもよい。前者のコアブロックは、後者に比較して小形化が可能である。
(7)前記スペーサが前記ヒートパイプの前記一端部を構成する(5)項に記載のリニアモータ。
スペーサにヒートパイプの一部を構成させることができ、その分コアブロックを小形化することができる。
(8)前記スペーサに形成された穴に前記ヒートパイプの前記一端部が挿入された(5)項に記載のリニアモータ。
スペーサの内部をヒートパイプ配設スペースとして利用することができ、その分コアブロックを小形化することができる。
(9)前記連結装置が、前記複数のコアブロックの前記整列方向と前記対向方向とに直交する方向である直交方向の両端の一方と他方とにそれぞれ跨って延びる2本の桁材と、前記スペーサとを含み、スペーサが2本の桁材を結合することにより、それら2本の桁材を前記複数のコアブロックの両端面に押し付け、それら複数のコアブロックを連結する(5)項,(7)項および(8)項のいずれかに記載のリニアモータ。
スペーサに2本の桁材を結合する結合部材の機能をも果たさせることにより、複数のコアブロックを連結するために各コアブロックに貫通穴を開ける必要がなくなり、コアブロック全体を均等に磁力線が通って磁界が形成される。
(10)さらに、
前記整列方向に延び、前記電機子と共同して前記複数のコアに対応する複数の前記ヒートパイプに設けられた前記フィンを囲む導風筒を形成するカバーと、
前記導風筒の少なくとも一端部に設けられ、その導風筒内に空気の流れを生じさせるファンと
を含む(1)項ないし(9)項のいずれかに記載のリニアモータ。
ヒートパイプから放熱フィンに伝達された熱は、ファンによって導風筒内に生じさせられた空気の流れにより効率的に運び去られ、ヒートパイプおよび放熱フィンからの放熱が促される。電機子が可動部材とされる場合、電機子の停止中も放熱フィンの周辺に空気流が得られ、放熱が良好に行われる。
(11)前記複数のコアの各々にボビンが嵌合され、それらボビンに前記複数のコイルの各々が巻かれており、かつ、それらボビンが、前記コアに嵌合される筒部と、その筒部の中央位置より片側の端に寄った2つの位置からそれぞれ外向きに突出させられた1対のフランジとを有し、前記複数のコアのうち互いに隣接するコアに、前記対向方向に関して互いに180度反転させられた状態で嵌合されることにより、前記一対のフランジの内側面間に巻かれた前記コイルが千鳥状の配置となるとともに、互いに隣接するボビンの各一対のフランジの外側面間に前記ヒートパイプが挿入されるべき前記隙間が形成される構造を有する(1)項ないし(10)項のいずれかに記載のリニアモータ。
ボビンの筒部の1対のフランジの間の部分以外の部分により、隣接するコアブロックの各ボビンの1対のフランジの内側面間に巻かれたコイルが、千鳥状にかつ対向方向に隙間を隔てて配設されるスペースが確保される。本ボビンは、コイル巻付け部材と、スペーサとが一体に形成されたものなのである。したがって、本ボビンを使用すれば、コイルの千鳥状の配置が容易となる。
(12)前記複数のコアの各々が四角形の横断面形状を有し、前記複数のコアの各々にそれぞれボビンを介して前記コイルが巻かれ、それらボビンの各々が、非導電性材料から成り、各コアの外周を囲む四角筒部と、その四角筒部の前記対向方向に隔たった2箇所からそれぞれ外向きに突出させられた一対の外向きフランジとを備え、それら一対の外向きフランジの少なくとも一方の、他方の外向きフランジと対向する内側面に、前記四角筒部の一側面に接するとともに前記内側面の外周縁に至る溝が形成され、前記コイルの巻きはじめの部分が前記外周縁から前記四角筒部の前記一側面に接する位置まで前記溝により導かれた後その四角筒部に巻かれている(1)項ないし(11)項のいずれかに記載のリニアモータ。
フランジの内側面に溝が形成されない場合には、コイルの巻き始めの部分がフランジの外周縁から四角筒部の表面まで延び、この部分が四角筒部に巻かれるコイルと干渉して、コイルがフランジ内側面に密着することを妨げるため、コイルの巻き乱れの原因となる。本項のボビンにおいては、巻き始めの部分が溝内に収容されることにより、四角筒部に巻かれるコイルと干渉せず、コイルに巻き乱れが生じることが良好に回避される。
本項に記載の特徴は、(1)項ないし(11)項に記載の各特徴とは独立して採用可能である。その場合、1対の外向きフランジは、四角筒部の対向方向の両端にそれぞれ設けられてもよく、四角筒部の片側の端に寄った2つの位置に設けられてもよい。
(13)前記複数のコアの各々が四角形の横断面形状を有し、前記複数のコアの各々にそれぞれボビンを介してコイルが巻かれ、それらボビンの各々が非導電性材料製の2部材から成り、それら2部材の一方が第一係合部を、他方が第二係合部をそれぞれ有し、それら2部材が前記コアの各々に、前記整列方向および前記対向方向に直角な方向から嵌合され、前記第一係合部と前記第二係合部とにおいて互いに係合させられることにより、コアの外周を囲む四角筒部と、その四角筒部の前記対向方向に隔たった2箇所からそれぞれ外向きに突出させられた一対の外向きフランジとを備えたボビンとなる構造を有する(1)項ないし(12)項のいずれかに記載のリニアモータ。
例えば、(5)項,(6)項に記載のコアブロックのように、四角形の平板の両端にそれぞれフランジが形成されたものであっても、容易にボビンを嵌合することができる。
本項に記載の特徴は、(1)項ないし(12)項に記載の各特徴とは独立して採用可能である。
(14)当該リニアモータがU相,V相,W相の3相を有する三相交流により作動するものであり、前記複数のコイルのうち、少なくとも前記U相,V相,W相の各相のコイルであって前記整列方向において互いに隣接するコアに巻かれたコイルのすべてが接続部のない巻き線によって形成された(1)項ないし(13)項のいずれかに記載のリニアモータ。
接続部には、かしめ,圧着等、機械的に行われる接続部も、溶着により行われる接続部も含まれる。
コイルの接続箇所が少なくて済み、作業工数が少なく、電機子の製造コストを低減させることができ、また、接続不良によるリニアモータの不良発生が低減し、信頼性が向上する。さらに、コイルに確保されるべき接続用の部分が少なくて済み、その分、コイルの所要長さが低減する。
本項に記載の特徴は、(1)項ないし(13)項に記載の各特徴とは独立して採用可能である。
(15)前記整列方向が水平である(1)項ないし(14)項のいずれかに記載のリニアモータと、
そのリニアモータの上方を覆い、上に向かって開いた1つ以上の開口を有するカバーを含むリニアモータシステム。
フィンが放つ熱を含む空気あるいはファンによって導風筒から送り出される熱気がカバーの開口から外部へ排出される。
本項および次項に記載の特徴は、(1)項ないし(14)項に記載の各特徴とは独立して採用可能である。
(16)前記開口に設けられ、前記カバーの下方の空気を上方へ排出する排気ファンを含む(15)項に記載のリニアモータシステム。
熱気のカバー外部への排出が積極的に行われ、コイルの冷却が良好に行われる。
(17)電子回路部品を供給する部品供給装置と、
回路基板を保持する基板保持装置と、
前記電子回路部品を保持する保持ヘッドと、
その保持ヘッドを前記基板保持装置に保持された回路基板に平行な平面内の任意の位置へ移動させるヘッド移動装置と
を含み、前記保持ヘッドにより前記部品供給装置から電子回路部品を受け取り、前記基板保持装置に保持された回路基板に装着する電子回路部品装着機であって、
前記ヘッド移動装置が、前記(1)項ないし(14)項のいずれかに記載のリニアモータを含む電子回路部品装着機。
リニアモータのコイルの放熱が効率良く行われることにより、リニアモータからヘッド移動装置の構成要素へ伝達される熱が低減され、その構成要素の熱変形が抑制されて装着精度の低下が抑制される。
(18)さらに、
前記ヘッド移動装置の上方を覆い、上に向かって開いた開口を有するカバーを含む(17)項に記載の電子回路部品装着機。
本項に記載の電子回路部品装着機によれば、(15)項に記載の作用および効果が得られる。
(19)前記開口に設けられ、前記カバーの下方の空気を上方へ排出する排気ファンを含む(18)項に記載の電子回路部品装着機。
本項に記載の電子回路部品装着機によれば、(16)項に記載の作用および効果が得られる。
一実施形態であるリニアモータを備えた電子回路部品装着機を概略的に示す平面である。 図1に示す電子回路部品装着機を示す斜視図である。 図1に示すリニアモータの磁石列および電機子のコアブロックの一部を示す平面図(一部断面)である。 図1に示すリニアモータの電機子を示す平面図である。 図4に示す電機子を示す平面断面図である。 図4に示す電機子を示す側面図である。 図4に示す電機子を示す正面断面図である。 図4に示す電機子を示す正面図である。 図4に示す電機子を構成するコアブロックにボビンが嵌合された状態を示す斜視図である。 図9に示すボビンを示す側面図である。 図9に示すボビンを示す正面図である。 図9に示すボビンを形成するボビン形成部材を示す斜視図である。 図12に示すボビン形成部材を示す右側面図である。 図12に示すボビン形成部材を示す左側面図である。 図12に示すボビン形成部材を示す平面図である。 図12に示すボビン形成部材を示す正面図である。 図12に示すボビン形成部材を示す側面断面図である。 図12に示すボビン形成部材を溝が形成された部分において断面にして示す背面図である。 図4に示す電機子におけるコアブロックについてのコイルの巻付け順序およびコイルの結線を説明する図である。 図4に示す電機子について、3相のうちの1相を構成する3つのコアブロックへのコイルの巻付けを説明する図である。 図4に示す電機子の一部のコアブロックの各々にボビンが嵌合され、コイルが巻かれた状態を示す平面図である。 図4に示す電機子をヒートパイプおよびフィンと共に示す斜視図である。 図22に示す電機子にファンおよび連結アームが取り付けられた状態を示す斜視図である。 図23に示す電機子にカバーが被せられた状態を示す斜視図である。 図24に示す電機子にY軸スライドが連結された状態を示す斜視図である。 別の実施形態であるリニアモータの電機子の一部のコアブロックの各々にボビンが嵌合され、コイルが巻かれた状態および連結装置の桁材を示す平面図である。 図26に示すコアブロックの1つおよび連結装置を示す正面図(一部断面)である。 さらに別の実施形態であるリニアモータの電機子の一部のコアブロックの各々にボビンが嵌合され、コイルが巻かれた状態および連結装置の桁材を示す平面図である。 図28に示すコアブロックの1つおよび連結装置を示す正面図(一部断面)である。 さらに別の実施形態であるリニアモータの一部を示す平面図である。 図30に示すリニアモータの電機子のコアブロックの1つにボビンが嵌合された状態を示すとともに、連結装置を示す正面図(一部断面)である。 さらに別の実施形態であるリニアモータの電機子の一部を概略的に示す平面図である。 図32に示す電機子の隣接するコアブロック間に配設されたスペーサおよびヒートパイプを示す側面断面図である。 さらに別の実施形態であるリニアモータの電機子の隣接するコアブロック間に配設されたスペーサおよびヒートパイプを示す側面断面図である。
以下、請求可能発明のいくつかの実施形態を、図を参照しつつ詳しく説明する。なお、請求可能発明は、下記実施形態の他、上記〔発明の態様〕の項に記載された態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変更を施した態様で実施することができる。
図1に、請求可能発明の一実施形態であるリニアモータシステムを含み、請求可能発明の一実施形態である電子回路部品装着機が概略的に示されている。本電子回路部品装着機は、装着機本体10と、1対の電子回路部品装着部12,14とを備えている。これら電子回路部品装着部12,14は、基板搬送装置16により搬送される回路基板18の部品装着面に平行な平面、本電子回路部品装着機では水平面内において基板搬送方向と直交する方向に対して対称に設けられ、基板搬送方向に並んで設けられている。基板搬送方向をX軸方向、水平面内において基板搬送方向と直交する方向をY軸方向とする。基板搬送装置16は、例えば、コンベヤの一種であるベルトコンベヤにより構成され、装着機本体10を構成するベース20上に電子回路部品装着部12,14にわたって設けられている。
電子回路部品装着部12,14の構成は同じであり、基板搬送方向において下流側の電子回路部品装着部14を代表的に説明する。
電子回路部品装着部14は、図1に示すように、1対の部品供給装置30,32,基板保持装置34,1対の保持ヘッド36,38および1対のヘッド移動装置40,42を備えている。部品供給装置30,32はそれぞれ、Y軸方向において基板搬送装置16の両側に設けられ、例えば、フィーダ支持台(図示省略)上に取り付けられた部品供給具としての複数のフィーダ44によって電子回路部品を供給するものとされている。これらフィーダ44は、例えば、電子回路部品を部品保持テープに保持させた状態で供給するテープフィーダとされ、各部品供給部が基板搬送方向に平行な方向に沿って並ぶ状態で設けられている。フィーダは、バルクフィーダ,スティックフィーダ等、テープフィーダ以外の部品フィーダでもよい。また、部品供給装置は、トレイにより電子回路部品を供給する装置でもよく、フィーダとトレイとの両方によって電子回路部品を供給する装置でもよい。
基板保持装置34は、例えば、支持面を備え、回路基板18を下方から支持する支持部材としての複数の支持ピンおよびそれら支持ピンが着脱可能に取り付けられる支持台と、回路基板18の基板搬送方向に平行な両縁部をクランプするクランプ装置とを含んで構成される。支持部材は、バキュームカップを備え、回路基板を負圧により吸着し、支持面に押し付けて保持する機能を備えた保持型の支持部材としてもよい。
保持ヘッド36,38およびヘッド移動装置40,42を説明する。
ヘッド移動装置40,42はそれぞれ、図1に示すように、X軸方向移動装置60,62およびY軸方向移動装置64,66を含む。Y軸方向移動装置64,66はそれぞれ、Y軸スライド68,70と、可動部材駆動装置たるリニアモータ72,74とを含み、Y軸スライド68,70の移動は共通の案内装置76により案内される。
案内装置76は、図1および図2に示すように、前記ベース20のX軸方向における中央部と、中央部からX軸方向において基板搬送方向の下流側(図1においては右側)に隔たった部分とにそれぞれ、Y軸方向に平行に設けられた案内部材としてのガイドレール78,80を含む。ガイドレール78は、ベース20の上記中央部に設けられた取付台82上に設けられ、ガイドレール80は、ベース20の上記下流側の端部に設けられた側壁部84上に設けられている。
Y軸スライド68,70はそれぞれ、図1に示すように、長手形状の本体部85を備え、その本体部85の長手方向の両端部にそれぞれ設けられた脚部86の各々に、被案内部材としてのガイドブロック88(図2参照)が設けられ、ガイドレール78,80にY軸方向に摺動可能に嵌合されている。Y軸スライド68,70はそれぞれの移動領域の大部分が共通であり、案内装置76はY軸方向移動装置64,66のそれぞれの構成要素である。リニアモータ72,74については、後に詳細に説明する。
前記X軸方向移動装置60,62はそれぞれ、図1および図2に示すように、Y軸スライド68,70上に設けられ、可動部材としてのX軸スライド90,92,X軸スライド駆動装置94,96および案内装置98,100を含む。X軸スライド駆動装置94は、図25に示すように、駆動源たる電動回転モータの一種であるX軸移動用モータ102と、運動変換機構の一種である送りねじ機構たるボールねじ機構104とを含む。X軸移動用モータ102は、駆動源の一種である電動回転モータたるサーボモータにより構成されている。サーボモータは回転角度の精度の良い制御が可能なモータである。ボールねじ機構104は、Y軸スライド68上にX軸方向に平行に設けられたねじ軸106と、X軸スライド90に設けられ、ボールを保持してねじ軸106に螺合されたナット108とを含む。X軸スライド90にはガイドブロック110が設けられ、X軸スライド90は1対のガイドレール112を含む案内装置98により案内され、Y軸スライド68上においてX軸方向の任意の位置へ移動させられる。X軸スライド駆動装置96および案内装置100はそれぞれ、X軸スライド駆動装置94および案内装置98と同様に構成され、X軸スライド92はY軸スライド70上においてX軸方向の任意の位置へ移動させられる。
保持ヘッド36,38はそれぞれ、図1に示すように、X軸スライド90,92上に設けられ、水平面内において、2つの部品供給装置30,32のうち、Y軸方向において同じ側に位置する部品供給装置から基板保持装置34を含む領域の任意の位置へ移動させられる。本保持ヘッド36,38はそれぞれ、電子回路部品を負圧により吸着して保持する部品保持具としての少なくとも1つの吸着ノズル(図示省略)により、フィーダ44から電子回路部品を受け取り、回路基板18に装着する。
前記リニアモータ72,74を説明する。
前記ベース20のX軸方向における中央部には、図1に示すように、前記取付台82上に前記ガイドレール78に隣接して2列の磁石列120,122がそれぞれ、Y軸方向に平行に延びるとともに、X軸方向に距離を隔てて互いに対向して設けられている。ガイドレール78と磁石列120,122とは、取付台82への取付けにより、X軸方向およびY軸方向において互いに位置決めされた状態で保持される。Y軸スライド68,70全体が可動部材と考えることも、1対の脚部86あるいは1対の脚部86に設けられたガイドブロック88が可動部材と考えることも、ガイドレール78により案内される脚部86が可動部材と考えることも、その脚部86に設けられたガイドブロック88が可動部材と考えることもできる。Y軸スライド68,70全体あるいは1対の脚部86あるいはそれら脚部86に設けられたガイドブロック88が可動部材を構成すると考える場合、可動部材はガイドレール78,80により案内され、取付台82,側壁部84およびベース20を含んで、磁石列とガイドレールとを位置決めして保持する保持部材が構成されると考えられる。また、ガイドレール78により案内される脚部86あるいはその脚部86に設けられたガイドブロック88が可動部材を構成すると考える場合、取付台82が保持部材を構成すると考えられる。
2つの磁石列120,122はそれぞれ、図3に示すように、ヨーク124と、ヨーク124に固定された複数の永久磁石126とを含む。ヨーク124は長手形状を成し、その長手方向がY軸方向に平行となる姿勢で取付台82上に固定され、複数の永久磁石126は、図3に示すように、磁石列120,122の各ヨーク124の互いに対向する面に、極性が交互に変わる状態で、ヨーク124の長手方向に適宜の間隔を隔てて、本リニアモータ72,74では等間隔に固定されている。
リニアモータ72,74はそれぞれ、上記磁石列120,122の間に磁束が通る隙間を有してY軸方向に移動可能に配設された電機子130,132を含む。本リニアモータ72,74は、磁石列120,122が固定子を構成し、電機子130,132が可動子を構成し、2列の磁石列120,122が対向する2列対向型のリニアモータである。磁石列120,122は、電機子130,132が近接して配置され、永久磁石126と電機子130,132のコアとの間に磁束が通る空隙が得られる間隔を隔てて対向させられ、電機子130,132の各々と2列の磁石列120,122との電磁作用により、Y軸スライド68,70を移動させる推進力が生じさせられる。リニアモータ72,74はそれぞれ、2列の磁石列120,122を含み、固定子を共用していると考えることができる。電機子130,132は同様に構成されており、一方の電機子130を代表して説明する。
電機子130は、図4ないし図6に示すように、それぞれコイル140が巻かれ、互いに独立した複数のコアブロック142が結合装置としての連結装置144により連結されて成る。複数のコアブロック142はそれぞれ、強磁性材料、例えば、珪素鋼により作られ、図3に電機子130について示すように、磁石列120,122に対向する対向方向に延びる状態で配設されるとともに、複数の永久磁石126が並ぶ方向に平行に一直線に並んだ状態で配列され、連結装置144により連結されている。本リニアモータ72,74では、対向方向はX軸方向に平行であり、整列方向である配列方向はY軸方向に平行であり、いずれも水平である。
複数のコアブロック142はそれぞれ、図5および図9に示すように、横断面形状(対向方向に直角な方向の断面形状)が長方形の平板の両端であって、対向方向の両端にそれぞれフランジ146,148が形成され、中央部に連結部150が設けられた形状を有する。連結部150は、幅(配列方向に平行な方向の寸法)がフランジ146,148より大きくされ、コアブロック142の両端のフランジ146,148の各々と中央の連結部150との間の部分にそれぞれ、コイル巻付け部152,154が設けられている。また、連結部150には、対向方向と配列方向とに直交する直交方向に貫通して貫通穴156が形成されている。貫通穴156は、横断面形状が円形を成す。直交方向は、本リニアモータ72,74では鉛直である。
複数のコアブロック142の各コイル巻付け部152,154にはそれぞれ、図5,図6および図9に示すように、ボビン170を介してコイル140が巻かれている。これらボビン170は同様に構成されており、1つを代表して説明する。
ボビン170は、図10および図11に示すように、非導電性材料の一種である合成樹脂、例えば、難燃性の合成樹脂の一種であるポリアミド系の合成樹脂製の2つのボビン形成部材172,174から成る。ボビン形成部材172,174はそれぞれ、ボビン170を、コアブロック142に嵌合された状態で前記直交方向の中央位置において、直交方向に直角な平面によって分割することにより得られる2つの部材に相当する。ボビン形成部材172,174は同じ形状,寸法のものであり、一方のボビン形成部材172を代表して説明する。なお、ボビン形成部材172の説明にあたり、その方向は、電機子130を構成する状態におけるコアブロック142およびボビン170と同様に、対向方向,配列方向および直交方向を使用する。
ボビン形成部材172は、図12および図14に示すように、横断面形状がコの字形を成す筒部形成部180と、図15に示すように、筒部形成部180の前記対向方向に平行な方向の一端部と、その一端部から他端部側へ隔たった部分であって、対向方向における中央位置より一端部側の部分との2箇所からそれぞれ、外向きに突出させられた1対の外向きフランジ形成部182,184とを備えている。
図13および図16に示すように、筒部形成部180のコの字の1対の側壁部186,188のうち、一方の側壁部186の、ボビン170の分割により得られる端面から突部190が直交方向に突出させられるとともに、その突部190の1対のフランジ形成部182,184の間に対応する部分にスリット192が形成されている。突部190は、側壁部186の1対のフランジ形成部182,184の間の部分より薄くされ、その内側面(側壁部188と対向する面)は、側壁部186の内側面と同一平面内に位置するが、外側面は、側壁部186の外側面の1対のフランジ形成部182,184の間の部分より内側面側へ引っ込まされている。
また、筒部形成部180の側壁部188のうち、1対の外向きフランジ形成部182,184の間の部分以外の部分は、図16に示すように、直交方向において、外向きフランジ形成部182,184の間の部分より短くされ、ボビン170の分割により得られる端面から引っ込んだ引込み部200が形成されている。さらに、側壁部188の1対の外向きフランジ形成部182,184の間の部分は、図13および図14に示すように、その内側面の引込み部200に対向方向において隣接する部分が外側面側へ引っ込まされて引込み部202が形成されるとともに、引込み部202の内側面に対向方向に延びる突条204が形成されている。
図15,図17および図18に示すように、1対の外向きフランジ形成部182,184のうち、対向方向において中央位置側の外向きフランジ形成部184の外向きフランジ形成部182と対向する内側面に、筒部形成部180の直交方向に平行な2つの外側面にそれぞれ接するとともに、内側面の外周縁(直交方向において、ボビン170の分割により得られる端面とは反対側の縁)に至る2つの溝210が形成されている。これら溝210は、深さが外周縁側ほど深くなり、外周縁側の部分(外向きフランジ形成部184の筒部形成部180より直交方向において突出した部分に形成された部分)は、ちょうどコイル140を形成する巻き線が収容される深さを有し、ボビン170の分割により得られる端面側の端は内側面内に位置するものとされている。
さらに、ボビン形成部材172には、図15および図18に示すように、溝210が形成された外向きフランジ形成部184にリブ220が形成され、強度の向上が図られている。また、リブ220および1対の外向きフランジ形成部182,184の各外周縁の幅方向の中央部をそれぞれ、対向方向に平行に貫通して切欠222,224が形成されている。これら切欠222,224はそれぞれ、横断面形状が半円形を成す。
ボビン形成部材172,174は、図7に示すように、前記コアブロック142の2箇所のコイル巻付け部152,154の各々に嵌合されてボビン170を形成する。コアブロック142には、対向方向に隔たった2箇所にそれぞれボビン170が嵌合されるのであり、各ボビン170にコイル140が巻き付けられる。コイル巻付け部152を例に取れば、ボビン形成部材172は、筒部形成部180において、コアブロック142の前記直交方向における一方の側からコイル巻付け部152に嵌合され、ボビン形成部材174は他方の側から嵌合される。ボビン形成部材172,174は、対向方向において外向きフランジ形成部182,184が同じ側に位置する姿勢でコイル巻付け部152に嵌合され、互いに付き合わされるとともに、各々に形成された突条204がスリット192に嵌合され、直交方向において係合させられる。本ボビン170では、ボビン形成部材172,174にそれぞれ形成された係合突部たる突条204が第一係合部を構成し、係合凹部たるスリット192が第二係合部を構成している。
突部190のスリット192が形成されていない部分は、図11に示すように、引込み部200に嵌合され、突条204とスリット192との嵌合を許容する。また、突条204は筒部形成部180の側壁部188の内側面から引っ込んだ引込み部202の内側面に設けられ、スリット192が設けられた突部190は厚さが薄くされているため、突条204がスリット192に嵌入させられた状態では、図10に示すように、ボビン形成部材172,174は、各筒部形成部180の内側面同士が同一平面内に位置し、凹凸のない平らな嵌合面が得られ、各外向きフランジ形成部182,184の間の部分の外側面同士も同一平面内に位置し、凹凸のない平らなコイル巻付け面が得られる。
このようにボビン形成部材172,174がコアブロック142に嵌合され、互いに係合させられることにより形成されるボビン170は、図10および図11に示すように、ボビン形成部材172,174の各筒部形成部180により形成され、横断面形状が長方形状を成し、コアブロック142のコイル巻付け部152を囲む四角筒部230と、ボビン形成部材172,174の各外向きフランジ形成部182,184により形成される1対の外向きフランジ232,234とを有し、外向きフランジ232,234は、四角筒部230の対向方向に隔たった2箇所であって、その対向方向の中央位置より片側に寄った2箇所、本ボビン170では四角筒部230の対向方向の一端と、対向方向の中央位置から上記一端側に寄った部分とからそれぞれ外向きに突出させられる。
四角筒部230は、図9に示すように、対向方向において、コアブロック142の1対のフランジ146,148の各々と連結部150との間にちょうど嵌合される長さを有し、四角筒部230の1対の外向きフランジ232,234の間の部分がコイル巻付け部236を構成し、四角筒部230の中央位置側の外向きフランジ234に対して、外向きフランジ232とは反対側の部分はスペーサ238を構成し、スペーサ238により、1対の外向きフランジ232,234がコイル巻付け部152の対向方向において中央位置よりフランジ146側に寄った位置に位置する状態に保たれるとともに、コイル巻付け部152にコイル140が巻かれず、コイル140が千鳥状に配設されることを許容する部分が得られる。また、対向方向において中央位置側の外向きフランジ234の、外向きフランジ232と対向する内側面の4箇所に前記溝210が配置される。これら溝210は、四角筒部230の直交方向に平行な2つの外側面にそれぞれ接するとともに、外向きフランジ234の内側面の外周縁に至る状態で位置し、その外周縁側の部分の深さが最大である。1種類のボビン形成部材を2つ合わせることによってボビン170が得られ、ボビン170の形成が容易である。
コアブロック142のコイル巻付け部154にも同様に、ボビン形成部材172,174が嵌合されてボビン170が形成される。ボビン形成部材172,174はコイル巻付け部154に、図21に示すように、対向方向において、コイル巻付け部152に嵌合されるボビン170と同じ向きに嵌合され、1対の外向きフランジ232,234は、四角筒部230の対向方向の中央位置より片側に寄った2つの位置からそれぞれ外向きに突出させられる。2つのボビン170は、対向方向において同じ向きに嵌合されるため、一方のボビン170の外向きフランジ232,234は連結部150側に位置し、他方のボビン170の外向きフランジ232,234はフランジ146側に位置することとなる。コアブロック142の2つのコイル巻付け部152,154および2つのフランジ146,148はそれぞれ、同じ形状,寸法のものであるため、2つのコイル巻付け部152,154および2つのフランジ146,148を区別することなく、2つのボビン170はコアブロック142に対向方向における向きが同じになるように嵌合されればよい。
上記のようにコアブロック142に嵌合されたボビン170の1対の外向きフランジ232,234の間の部分に巻き線が巻き付けられてコイル140が形成される。本リニアモータ72,74は、U相,V相,W相の3相を有する三相交流により作動するものであり、電機子130は、図5および図19に示すように、U相,V相,W相の各相毎に3つずつのコアブロック142にそれぞれコイル140が巻き付けられるとともに、各相のコイル140同士が結線されたコイル群を2セット含む。
コイル140は、U相,V相,W相の各相毎に、3つのコアブロック142に図19に示す順序で巻かれ、3つずつのコアブロック142に連続して巻かれる。図19が、コイル140の巻順および結線を下方から見た状態を示す図である。1つの相を例に取れば、図20(a)に示すように、3つのコアブロック142を位置決め治具(図示省略)に直列に、かつ、各コアブロック142のボビン170が対向方向において同じ方向を向くとともに、外向きフランジ232,234が連結部150に隣接するボビン170が巻付け方向において上流側に位置する状態でセットする。そして、まず、1つ目のコアブロック142の巻付け方向において上流側のボビン170の外向きフランジ232,234の間にコイル140を巻き付ける。
コイル140は、図20(b)に示すように、巻き始めが下向きとなり、巻き終わりが上向きとなるように巻かれる。図5においてU,V,Wの各相の符号に施された下線および上線はコイル140への通電方向を表し、コイル140は通電方向と同じ方向に巻かれる。コイル140の巻き始めの部分は、外向きフランジ234に形成された溝210に嵌め入れられ、溝210により四角筒部230の外側面に接する位置まで導かれた後、四角筒部230に巻き付けられる。溝210はボビン170の4箇所にある。この理由は後に説明する。
コイル140の巻き終わり部分は、図20(a)に示すように、外向きフランジ232の切欠222に嵌め入れられ、外向きフランジ232に引っ掛けられた状態で、巻順において下流側のボビン170へ渡され、そのボビン170の外向きフランジ234の溝210に嵌め入れられ、四角筒部230に巻き付けられる。切欠222に嵌入させられた巻き線は、外向きフランジ232に、浮上がりおよび配列方向に平行な方向のずれを防止された状態で係合させられてボビン170からの外れが防止され、巻き線の巻きが緩んでコイル140がばらばらになることが防止される。切欠222は係合部の一種である係合凹部であり、外れ防止部を構成している。コイル140は、1つのコアブロック142の2つのボビン170に巻き付けられたならば、そのまま2つ目のコアブロック142の2つのボビン170に、1つ目のコアブロック142の2つのボビン170と同様に巻き付けられ、さらに3つ目のコアブロック142の2つのボビン170に巻き付けられる。同相の3つのコアブロック142にそれぞれ巻かれたコイル140は1本でつながっており、接続部がない。
3つのコアブロック142へのコイル140の巻付け後、図20(c)に示すように、2つ目のコアブロック142を、1つ目および3つ目のコアブロック142に対して対向方向において180度反転(直交方向に平行な軸線まわりに180度回転)させ、各連結部150を互いに当接させる。それにより、図21に示すように、1つ目および3つ目のコアブロック142と2つ目のコアブロック142とにおいて、対向方向におけるボビン170の向きが逆になり、配列方向において互いに隣接する2つのコアブロック142について、連結部150の両側においてそれぞれ、コイル140が対向方向における位置を互いに異にし、配列方向においてはコイル140の一部同士が互いに重なり合って、千鳥状に配設されるとともに、3つのコアブロック142についてコイル140が図19に示す順序で巻かれた状態が得られる。図20(a),(c)は、コアブロック142を上から見た状態を示す図である。図19は電機子130を下から見た状態を示す図であり、a,bに添えられた数字はコイル140の巻順を示し、図中、INはコイル140の巻き始めを示し、OUTは巻き終わりを示す。
さらに、ボビン170の外向きフランジ232,234は、対向方向において中央位置より端に寄った位置に設けられているため、隣接する2つのコアブロック142の各ボビン170の外向きフランジ234の各外側面(外向きフランジ232と対向する面とは反対側の面)間であって、千鳥状に配置され、配列方向において一部が重複する2つのコイル140の間に隙間240が形成される。
このようにコアブロック142に嵌合された2つのボビン170にはそれぞれ、対向方向における一部にのみコイル140が巻かれるが、配列方向においては、隣接するコアブロック142のボビン170との間の空間の全部を使ってコイル140を巻くことができるため、2つのボビン170についてそれぞれ、コイル140を千鳥状に配置することなく、コイル巻付け部152,154の各々の全部(隙間240の分は除く)にコイル140を巻く場合と同じ数、巻くことができる。
3相の各々について3つずつのコアブロック142に連続してコイル140が巻かれ、図19に示すように、W相,V相,U相の順に配列される。この場合にも、相を異にし、互いに隣接するコアブロック142は、対向方向の向きが180度反転した姿勢となり、コイル140が相に関係なく、千鳥状に配置されるようにされる。そして、2セットのコイル群の各々においてW相,V相,U相の各コイル140が結線されるとともに、同相のコイル140同士が結線される。結線は、互いに結線されるべき2つの端部に嵌めたかしめ部材をかしめることにより機械的に行われ、合計5箇所、行われる。
上記のように配列された複数のコアブロック142は、図4,図6および図7に示すように、桁材250,252を用いて連結されている。桁材250,252はそれぞれ、横断面形状が矩形の棒状を成し、非磁性材料の一種であるアルミニウム合金により作られ、一方の桁材250は、複数のコアブロック142の各連結部150の上面に跨って当接させられ、他方の桁材252は各連結部150の下面に跨って当接させられる。そして、図7に示すように、結合部材としてのボルト254が、桁材252側から、連結部150の貫通穴156に嵌合されるとともに、桁材250に形成された雌ねじ穴256に螺合され、桁材250,252が複数のコアブロック142の連結部150の、直交方向の両端面に押し付けられ、複数のコアブロック142を連結する。ボルト254は、コアブロック142と同様に強磁性材料により作られ、貫通穴156は、ボルト254が0.025mm以下の片側隙間で挿通される大きさに形成されている。本リニアモータ72,74では、桁材250,252,複数ずつのボルト254および雌ねじ穴256が前記連結装置144を構成している。また、隣接するコアブロック142の間隔は、互いに当接させられた連結部150により規定され、隣接するフランジ146,148の間には隙間が形成される。本電機子130では、連結部150が複数のコアブロック142を配列方向に位置決めする位置決め部を構成している。
上記のように連結された複数のコアブロック142はそれぞれ、対向方向の2箇所にコイル140が巻かれ、2つのコアが一体に形成されたものと考えることができ、前記2列の磁石列120,122の各々に対向する状態で複数のコアの群が2群、配設されている。これら2群のコア群の各々において、複数のコアブロック142(コア)の隣接するもの同士に関してコイル140が千鳥状に配設されるとともに、それらコイル140間に隙間240が形成されている。
隣接するコイル140間に形成された隙間240は直交方向に延び、図5ないし図8に示すように、ヒートパイプ280の下端部が挿入されている。ヒートパイプ280は、図4,図5および図7に示すように、横断面形状が長方形を成し、隙間240に殆ど隙間なく挿入される挿入部282と、コアブロック142から上方へ、隙間240の外部へ突出させられ、横断面形状が円形を成す放熱部284とを備えている。隙間240は合成樹脂製のボビン170の外向きフランジ234によって画定されており、ヒートパイプ280は電気的に絶縁された状態で、隣接するコアブロック142の各ボビン170に巻かれた2つのコイル140の間に挿入されることとなる。挿入部282は、隙間240に直交方向の全体にわたって挿入され、その下端部は、図7に示すように、ボビン170から下方へ突出させられ、コイル140全体について熱の伝達を行う。ヒートパイプ280は、挿入部282も含めて全体が中空の筒状を成し、熱伝導性の高い金属であり、非磁性材料製である金属、例えば、銅により作られ、内周面に毛細管層が設けられるとともに熱媒液が含浸させられ、熱媒液の蒸発,凝縮により熱がヒートパイプ280の先端部である上端部へ伝達され、放熱される。ヒートパイプ280は、アルミニウム合金等、他の金属材料により作られてもよい。
放熱部284には、図6および図7に示すように、複数の放熱フィン(以後、フィンと略称する)286が取り付けられている。複数のフィン286はそれぞれ、アルミニウムにより作られ、対向方向に平行な方向における断面形状がコの字形を成し、図4および図7に示すように、2つのコア群の各々について、隣接する2つのヒートパイプ280の各放熱部284に跨って圧入されるとともに、積み重ねられており、配列方向に平行に2列のフィン群が設けられている。
前記桁材250,252の長手方向(配列方向)の両端面にはそれぞれ、図4,図6および図8に示すように、取付部材としての取付板290,292がボルト294によって固定されている。取付板290,292にはそれぞれ、図6および図22に示すように、温度検出装置たる熱電対296が取り付けられ、電機子130の温度が検出されて制御装置のコンピュータへ入力されるようにされている。コアブロック142,ボビン170,コイル140,ヒートパイプ280の挿入部282の全部,桁材250,252,取付板290,292および最下端のフィン286は、図8および図22に示すように、合成樹脂、例えば、エポキシ樹脂の充填により形成された樹脂体298により固められている。但し、コアブロック142の対向方向の両端面および取付板290,292の各外側面はそれぞれ、合成樹脂により覆われず、外部に臨まされ、取付板290,292の各外側面は電機子130の配列方向における両端面を構成している。また、前述のように結線されたコイル140に接続されて電流を供給する電流供給線299の端部も樹脂体298に固定されている。
このように構成された電機子130には、図25に示すように、結合装置たる連結装置300によってY軸スライド68が連結される。本連結装置300は2つの結合部材たる連結アーム301,302を含む。連結アーム301,302は金属製、例えば、鉄製とされ、それぞれ、図4,図8および図23に示すように、その長手方向の両端部に固定部306,309を備えている。連結アーム301,302は、ステンレス鋼製とされてもよい。固定部306は、上記取付板290,292にそれぞれ、固定装置たる複数のボルト304によって着脱可能に固定され、その固定部306から対向方向に平行な方向であって、前記ガイドレール78側へ水平にアーム部308が延び出させられ、そのアーム部308の延び出し端部に固定部309が設けられている。アーム部308は板状を成し、図1および図25に示すように、電機子130から磁石列122を越えて、磁石列122の反対側まで延び出させられ、その反対側において固定部309が前記Y軸スライド68のガイドレール78に嵌合される脚部86に、複数のボルト310によって着脱可能に固定されている。連結アーム301,302は電機子130の配列方向における両端面にそれぞれ固定され、複数のコアブロック142が並ぶ配列方向と直交する方向であって、対向方向に平行で水平な方向に延びて、電機子130とY軸スライド68とを一体的に移動可能に連結している。本リニアモータ72,74では、2つの連結アーム301,302の各々の複数のコアブロック142の配列方向に平行な方向の寸法(図23においてL1で表される)は、電機子130の配列方向に平行な方向の寸法(図23においてL2で表される)のほぼ10分の1とされている。上記寸法L1は、寸法L2の4分の1以下とすることが望ましく、6分の1以下、8分の1以下とすることがさらに望ましい。連結アーム301,302による電機子130とY軸スライド68との連結により、コイル140に電流が供給され、電機子130が移動させられれば、Y軸スライド68がガイドレール78,80に案内されて電機子130と一体的にY軸方向に移動させられる。ガイドレール78は電機子130の移動を案内する案内装置でもあり、電機子130は2列の磁石列120,122の間をY軸方向に平行な一直線に沿って移動させられる。
なお、結合部材は複数設けられることが望ましいが、1つとすることも可能である。また、結合部材は合成樹脂製としてもよい。
図23に示すように、前記2列のフィン群の各々の両側にファン320が設けられている。これらファン320は、連結アーム301,302の各固定部306上に配設されている。また、前記複数のヒートパイプ280の各々に取り付けられた複数ずつのフィン286の全部が、図24に示すようにカバー322によって覆われている。カバー322は配列方向に直角な断面形状がコの字形を成し、フィン286に被せられるとともに、配列方向の両端部がそれぞれ、取付部材としてのブラケット324に固定されている。ブラケット324は、アーム部308にを介して電機子130に固定されており、上記ファン320もこのブラケット324に取り付けられている。その結果、カバー322が樹脂体298と共同して配列方向に延びる導風筒326を形成しており、その導風筒326の両端部にそれぞれ、ファン320が2つずつ設けられた状態となっている。これら複数本のヒートパイプ280,フィン286,ファン320およびカバー322が放熱装置330を構成し、本放熱装置330は、電機子130に前記配列方向および対向方向と直交する方向において隣接する空間であって、上方において隣接する空間に設けられている。
前記ベース20には、図2に示すように、X軸方向の中央部に、1対のコラム350がY軸方向に距離を隔てて立設されるとともに、それらコラム350の上端部間にカバー352が設けられ、リニアモータ72,74の上方を覆っている。カバー352には、1つ以上、本電子回路部品装着機では複数、例えば、6つの開口354が上に向かって開いた状態で設けられている。これら開口354は、Y軸方向であってリニアモータ72,74の電機子130,132の移動方向に平行な方向に距離を隔てた3箇所であって、Y軸方向における中央部と両端部とにそれぞれ、2つずつ、X軸方向に並んで設けられており、各開口354内にそれぞれファン356が設けられ、カバー352の下方の空気を上方へ排出する。なお、カバー352は、電子回路部品装着部12のY軸方向移動装置64,66のリニアモータ72,74も覆い、カバー352に設けられた開口354およびファン356により、電子回路部品装着部12,14の各リニアモータ72,74について排気が行われる。
上記電子回路部品装着部12,14の各2つずつの保持ヘッド36,38は、制御装置360(図2参照)を構成する4つのコンピュータによりそれぞれ制御される。
以上のように構成された電子回路部品装着機においては、2つの電子回路部品装着部12,14においてそれぞれ、回路基板18への電子回路部品の装着が並行して行われる。また、2つの電子回路部品装着部12,14の各々において2つの保持ヘッド36,38がそれぞれヘッド移動装置40,42により移動させられ、電子回路部品を回路基板18に装着する。1つの電子回路部品装着部の2つの保持ヘッド36,38は回路基板18に交互に電子回路部品を装着し、2つの保持ヘッド36,38の一方による電子回路部品の装着時に他方は部品供給装置へ移動してフィーダ44から電子回路部品を受け取り、一方の保持ヘッドによる電子回路部品の装着後、その保持ヘッドと交替して回路基板18に電子回路部品を装着する。
保持ヘッド36,38はそれぞれ、Y軸方向へはリニアモータ72,74の駆動により移動させられ、X軸方向へはX軸移動用モータ102の駆動により移動させられる。リニアモータ72,74においてはそれぞれ、複数のコイル140へ電流が供給され、磁石列120,122の各永久磁石126との間の電磁作用により推進力が生じさせられ、電機子130,132が移動させられる。図示を省略するリニアエンコーダによりY軸スライド68,70の各位置が検出され、それに基づいてリニアモータ72,74が制御され、Y軸スライド68,70が所定の位置へ移動させられる。コアブロック142には、図3に示すように磁力線が通る。コアブロック142を桁材250,252に固定するためのボルト254は強磁性材料により作られるとともに、貫通穴156との間の隙間は極く僅かであり、ボルト254も磁力線が通り、磁束密度が極端に高い部分が生じることがなく、良好に推進力が生じさせられる。また、ヒートパイプ280および桁材250,252は非磁性材料製であり、磁力線は通らない。そして、電機子130,132にそれぞれ連結されたY軸スライド68,70がガイドレール78,80により案内されつつY軸方向へ移動させられ、任意の位置において停止させられる。桁材250,252はアルミニウム合金製であり、コアブロック142より比重が小さく、電機子130,132の重量増大が抑えられ、走行速度の低下が回避される。
電機子130,132において複数のコイル140は、電流の供給により発熱する。その熱はヒートパイプ280によって運び出され、ヒートパイプ280の放熱部284およびフィン286によって放熱されるとともに、ファン320によって導風筒326に生じさせられる空気流によって電機子130,132の近傍空間外へ排出される。ヒートパイプ280の挿入部282は横断面形状が長方形状を成し、隣接するコアブロック142の各ボビン170の外向きフランジ234により画定された隙間240に挿入されて、外向きフランジ234および隙間を埋める合成樹脂を介してではあるが、2つのコイル140と面接触し、その接触面積が大きく、放熱性が良い。電機子130,132の各々において複数のコアブロック142の配列方向に隔たって設けられた2つずつのファン320は、導風筒326の一方の開口から導風筒326内に流入して他方の開口から流出する向きの空気流であって、互いに反対向きの開口、本リニアモータ72,74では、電機子130,132の各導風筒326の互いに対向する側の開口とは反対側の開口から空気が排出される向きの空気流を生じさせるように回転させられる。
また、リニアモータ72,74の上方に設けられたカバー352に設けられたファン356も回転させられる。それにより、ファン356の作用により、電機子130,132から放たれた熱により高温となり、導風筒326から排出された空気は開口354から電子回路部品装着機の外へ排出される。カバー352には6つの開口354がY軸方向に距離を隔てた3箇所にそれぞれ設けられて空気の排出が均等に行われるとともに、電機子130,132からの熱気の排出が、互いに反対向きであって、互いに対向する側とは反対側に行われるため、電機子130,132の位置にかかわらず、排熱が良好に行われる。
また、ファン356の回転により、保持ヘッド36,38が移動させられて電子回路部品の受取りおよび装着を行う装着エリアの空気がカバー352側へ流れ、開口354から排出され、装着エリア側へは戻らないため、リニアモータ72,74の近傍から装着エリア側へ高温の空気が流れて温度が上昇することが抑制される。
このように、電機子130,132においてはそれぞれ、ヒートパイプ280およびフィン286による放熱およびファン320による排気によって冷却が行われるとともに、電機子130,132とY軸スライド68,70とはそれぞれ、2つの連結アーム301,302の各アーム部308によって連結されているのみであり、両者の接触部分が少なく、また、磁石列122を越えて延びる連結アーム301,302は、横断面積が小さく、かつ、連結方向に長いため、電機子130,132からY軸スライド68,70へ熱が伝わり難く、Y軸スライド68,70やガイドレール78等の熱変形が抑制される。ファン320,356は、一連の回路基板18への電子回路部品の装着が行われる間、常時、作動させられており、Y軸スライド68,70が停止させられている間も導風筒326内に空気の流れが生じさせられ、また、カバー352の開口354から熱気が排出され、電機子130,132が冷却される。
別の実施形態であるリニアモータ400を図26および図27に基づいて説明する。
本リニアモータ400は、図26に示すように、電機子402を構成する複数のコアブロック404がそれぞれ、長方形の平板の両端にそれぞれフランジ406,408が形成された形状を有し、対向方向の中央部に、前記直交方向に貫通して貫通穴410が形成されている。コアブロック404の貫通穴410が形成された部分が連結部412を構成し、この連結部412は、コアブロック404のボビン414が嵌合され、コイル416が巻かれる部分と同じ幅を有する。コアブロック404には、1つのボビン414を介して、対向方向に隔たった2箇所にそれぞれコイル416が巻かれる。
ボビン414は、図27に示すように、同じ形状,寸法を有する2つのボビン形成部材418,420から成る。ボビン形成部材418を例に取れば、横断面形状がコの字形を成し、対向方向においてコアブロック404のフランジ406,408の間の部分にちょうど嵌合される長さの筒部形成部426と、対向方向における一端部と、前記連結部412に対応する部分に他端部側に隣接する部分とにそれぞれ設けられた1対ずつの外向きフランジ形成部428,430とを有する。これら2対の外向きフランジ形成部428,430はいずれも、筒部形成部426の連結部412に対応する部分の両側の部分のそれぞれ、対向方向における中央位置より片側の端に寄った位置に設けられている。一方の対の外向きフランジ形成部428,430については、筒部形成部426の対向方向の一端と、筒部形成部426の連結部412に対応する部分と上記一端との間の部分の対向方向における中央位置より上記一端側に寄った部分とに設けられ、他方の対の外向きフランジ形成部428,430については、筒部形成部426の連結部412に対応する部分に隣接する端と、筒部形成部426のその端と対向方向の他端との間の部分の対向方向における中央位置より連結部412に対応する部分に隣接する端側に寄った部分とに設けられているのである。
また、筒部形成部426の底壁部の連結部412に対応する部分には、底壁部を配列方向に貫通して開口432が形成されている。ボビン形成部材418にはまた、図27に示すように、前記ボビン形成部材172と同様に、筒部形成部426の1対の側壁部の一方について、2箇所の外向きフランジ形成部428,430の間の部分にそれぞれ、スリット436が形成され、他方について突条438が形成されるとともに、図26に示すように、外向きフランジ形成部430について2つの溝440およびリブ442が形成されている。
ボビン形成部材418,420は、図27に示すように、コアブロック404に、直交方向の両側からそれぞれ嵌合され、突条438とスリット436とが嵌合させられ、直交方向において互いに係合させられてボビン414を形成する。ボビン414は四角筒部450と、対向方向に隔たった2箇所にそれぞれ設けられた外向きフランジ452,454とを備え、四角筒部450の、2対の各外向きフランジ452,454の間の部分であるコイル巻付け部以外の部分はスペーサとして機能する。本ボビン414は、それぞれ筒部および1対のフランジとを有する2つのボビンが一体的に設けられたものと考えることもできる。ボビン414が嵌合されたコアブロック404は、前記コアブロック142と同様に、例えば、3つ、直列に並べられ、外向きフランジ452,454の間にコイル416が巻かれるとともに、2つ目のコアブロック404が1つ目および3つ目のコアブロック404に対して180度反転させられる。それにより、図26に示すように、配列方向において互いに隣接するコアブロック404同士に関して、コイル416が千鳥状に配設されるとともに、対向する外向きフランジ454の間に隙間456が形成され、ヒートパイプ(図示省略)の下部が挿入される。
また、コアブロック404の連結部412は、直交方向に隔たった両端面がそれぞれ、ボビン414の開口432から外部へ臨まされる。そのため、複数のコアブロック404の各連結部412の上面と下面とにそれぞれ跨って桁材458,460が配設され、図27に示すように、ボルト462が下側の桁材460側から貫通穴410に挿入されるとともに、桁材458に形成された雌ねじ穴464に螺合されて複数のコアブロック404が連結される。桁材458,460,ボルト462および雌ねじ穴464が連結装置466を構成している。連結装置466は、雌ねじ穴464および桁材460のボルト462が嵌合される穴の直径および形成位置の精度が高くされ、複数のコアブロック404を配列方向において位置決めする位置決め装置の機能を果たす。本リニアモータのコアブロック404は、対向方向の中央部の幅がボビン414が嵌合される部分と同じであり、フランジ406,408より幅の大きい連結部が設けられる場合に比較して重量が軽減される。連結部412の幅が他の部分と同じでも、ボルト462は強磁性材料により作られるとともに、前記ボルト254の貫通穴156への嵌合と同様に。貫通穴410に殆ど隙間なく嵌合され、磁力線が通るため、リニアモータ400に電機子402の移動に必要な推進力が得られる。
さらに別の実施形態であるリニアモータ470を図28および図29に基づいて説明する。
本リニアモータ470の電機子472においては、複数のコアブロック474の各々にボビン476が嵌合され、対向方向の1個所にコイル478が巻かれている。複数のコアブロック474はそれぞれ、長方形の平板の両端にそれぞれフランジ480,482が形成された形状を有し、対向方向の中央位置より端側、例えば、フランジ482側寄りの部分に、前記直交方向に貫通して貫通穴484が形成されている。
ボビン476は、同じ形状,寸法の2つのボビン形成部材490,492から成る。ボビン形成部材490を例に取れば、コアブロック474の対向方向の両端のフランジ480,482間にちょうど嵌合される長さの筒部形成部494と、筒部形成部494から外向きに突出させられた1対の外向きフランジ形成部496,498とを有する。外向きフランジ形成部496は、筒部形成部494の対向方向の一端部に設けられ、外向きフランジ形成部498は、対向方向の中央位置より外向きフランジ形成部496側に寄った位置に設けられている。また、外向きフランジ形成部498の内側面には溝500が2つ形成されるとともに、外側面にはリブ502が形成され、筒部形成部494の底壁部のリブ502と、対向方向において外向きフランジ形成部496が形成されていない側の端との間の部分には、配列方向に貫通して開口504が形成されている。さらに、筒部形成部494の1対の側壁部の外向きフランジ形成部496,498の間の部分に対応する部分の一方にはスリット508が形成され、他方には突条510が形成されている。
ボビン形成部材490,492は、図29に示すように、コアブロック474に直交方向の両側からそれぞれ嵌合され、突条510とスリット508とが嵌合されて直交方向において係合させられてボビン476が形成される。ボビン476は、四角筒部520と、四角筒部520の対向方向の中央位置より片側の端に寄った2つの位置から突出させられた1対の外向きフランジ522,524とを備え、外向きフランジ522,524の間の部分であるコイル巻付け部にコイル478が巻かれる。ボビン476が嵌合されたコアブロック474には、コアブロックの対向方向に隔たった2箇所にそれぞれ巻かれるコイルが1個所にまとめて巻かれることを除いて、前記コアブロック142と同様にコイル478が巻かれる。そして、複数のコアブロック474が、隣接するコアブロック474が対向方向において180度、反転させられて配列されることにより、図28に示すように、各コアブロック474がそれぞれ2列の磁石列(図示省略)に対向させられ、各磁石列の各々に対向する複数のコアの群が得られるとともに、複数のコアブロック474の2列の磁石列の一方に対向する部分に巻かれたコイル478と、他方に対向する部分に巻かれたコイル478とが千鳥状に配設され、2列の磁石列の一方に対応するコア群と他方に対応するコア群とに関してコイル478が千鳥状に配設される。また、ボビン476の2つの外向きフランジ522,524のうち、対向方向において中央位置側に位置する外向きフランジ524の間に隙間526が形成され、ヒートパイプ(図示省略)の下部が挿入される。
一列に配列された複数のコアブロック474には、ボビン476の開口504により開放された直交方向の両端面にそれぞれ、スペーサ530を介して桁材532,534が跨って配設される。桁材532は板状を成し、図28に示すように、ヒートパイプとの干渉を避けるための開口535が形成されている。そして、図29に示すように、下側の桁材534からボルト536がコアブロック474の貫通穴484に挿入され、上側の桁材532に形成された雌ねじ穴538に螺合され、桁材532,534がスペーサ530を介してコアブロック474の上端面と下端面とに押し付けられ、複数のコアブロック474が連結される。本リニアモータ470では、桁材532,534,ボルト536,雌ねじ穴538およびスペーサ530が連結装置540を構成している。連結装置540は、複数のコアブロック474を配列方向において位置決めする位置決め装置の機能も果たす。また、コアブロック474のコイル478を千鳥状に配設するためにコイル478が巻かれず、スペーサとして機能する部分が連結部542を構成し、コイル巻付け部およびスペーサ部に加えて連結部を設ける場合に比較してコアブロックを短いものとすることができ、重量を軽減することができる。さらに、コアブロックの対向方向に隔たった2箇所に巻かれるコイルが1個所にまとめて巻かれるため、コイルの巻付けが簡単になり、また、コイル巻付けのための1対の外向きフランジが1つのコアブロックについて1個所、設けられればよく、フランジ数が少なくて済み、その分もコアブロックを短くし、重量を軽減することができる。スペーサ530および桁材532,534はいずれもアルミニウム合金製とされ、軽く、電機子の重量増大が小さく抑えられ、コアブロックの小形化による重量軽減効果を享受することができる。
さらに別の実施形態を図30および図31に示す。
本実施形態のリニアモータ550は、1列の磁石列552と、その磁石列に対向する電機子554とを備えた単列型のリニアモータである。磁石列552は、複数の永久磁石556が長手形状のヨーク558に極性が交互に変わる状態で等間隔に固定されて成る。電機子554は、互いに独立した複数のコアブロック562が連結装置564により連結され、各コアブロック562にボビン566を介してコイル568が巻かれている。
コアブロック562は、長方形の平板の両端にそれぞれフランジ572,574が形成された形状を有し、ボビン566が1つ嵌合されている。ボビン566は、例えば、前記ボビン170と同様に構成され、ボビン形成部材172,174と同様に構成された2つのボビン形成部材576,578がそれぞれ、コアブロック562に直交方向の両側から嵌合されるとともに、互いに係合させられて成り、四角筒部580と、対向方向の中央位置より、対向方向の片側の端に寄った位置に設けられた1対の外向きフランジ582,584とを有する。
本リニアモータ550も三相交流のリニアモータであり、コイル568は、四角筒部580の1対の外向きフランジ582,584の間の部分に巻かれるが、例えば、各相毎に3つずつのコアブロック562にコイル568が連続して巻かれる。3つのコアブロック562が直列に並べられた状態で、それらコアブロック562にコイル568が順次巻かれ、巻き後、2つ目のコアブロック562を1つ目および3つ目の各コアブロック562に対して対向方向において180度反転させ、3つのコアブロック562を配列方向に並べる。それにより、各コアブロック562に巻かれたコイル568が千鳥状に配置されるとともに、各コアブロック562の中央位置側の外向きフランジ584の間に隙間586が形成され、ヒートパイプ(図示省略)の下部が挿入される。
複数のコアブロック562はコイル568が巻かれ、一直線状に配列された状態でそれぞれ、連結材590に固定され、連結される。連結材590は長手形状の板状を成し、図30に示すように、複数のコアブロック562の対向方向の一方の側に位置するフランジ572,574に当てられ、複数のコアブロック562の各々に対向方向に平行に形成された雌ねじ穴592に、連結材590を通って挿入されたボルト594が螺合される。ボルト594はコアブロック562毎に直交方向に隔たった2箇所にそれぞれ螺合され、複数のコアブロック562は配列方向に等間隔に並ぶ状態で連結材590に固定される。連結材590,雌ねじ穴592およびボルト594が連結装置564を構成している。連結装置564は、雌ねじ穴592および連結材590のボルト594が嵌合される穴の直径および形成位置精度が高くされ、複数のコアブロック562を配列方向において位置決めする位置決め装置の機能を果たす。
連結材590にはまた、図30に示すように、配列方向の両端部にそれぞれ、板状のアーム部600が、対向方向に平行に、かつ複数のコアブロック562とは反対側へ延び出す向きに設けられ、結合部たる連結部を構成しており、図示を省略するY軸スライドの脚部がボルトによって固定される。
本リニアモータにおいても、コイル568への電流供給によって生じさせられる推進力によって電機子554が移動させられてY軸スライドが移動させられ、コイル568が発する熱はヒートパイプおよびヒートパイプに取り付けられた複数のフィンにより放熱される。連結材590およびボルト594は強磁性材料によって作られており、それらを磁力線が通り、推進力が生じさせられる。
リニアモータにおいて電機子の複数のコアが互いに独立した複数のコアブロックにより構成される場合、それらコアブロックがスペーサを用いて互いに連結されるようにしてもよい。その実施形態を図32および図33に基づいて説明する。
本実施形態のリニアモータ620は2列対向型であり、電機子622のコアブロック624は、長方形の平板の両端にそれぞれフランジ626,628が形成された形状を有し、前記リニアモータ470のコアブロック474と同様に、対向方向の片側、1個所にコイル630が巻かれる。そのため、コアブロック624に嵌合されるボビンは、図示は省略するが、前記ボビン476と同様に、四角筒部および1対の外向きフランジを有する。そして、隣接するコアブロック624においてコイル630が千鳥状に配設され、各ボビンの対向方向において中央位置側の外向きフランジの間に隙間632が形成され、その隙間632にスペーサ634が配設される。図32において×印が付された長方形は、ボビンに巻かれたコイル630を概略的に示し、ボビンも含まれる。このボビンの四角筒部の底壁の対向方向において隙間632に対応する部分には、配列方向に貫通して開口が形成され、コアブロック474の隙間632に隣接する部分の上面および下面が外部に開放されている。
スペーサ634は、横断面形状が矩形の角柱状を成し、非磁性材料製の金属、例えば、アルミニウム合金により作られ、隙間632に嵌合されて、隣接するコアブロック624の対向方向における中央部間に挟まれ、複数のコアブロック624を配列方向において位置決めする。また、本スペーサ634は、図33に示すように、ヒートパイプ636の一端部を構成している。スペーサ634の直交方向における一方の端部である下端部には大径の頭部638が設けられ、他方の端部である上端部の先端面である上端面から雄ねじ部640が突出させられるとともに、その雄ねじ部640の先端面である上端面から中空円筒部642が同心状に突出させられている。これらスペーサ634,雄ねじ部640および中空円筒部642を貫通して貫通穴644が形成されるとともに、その両端開口がそれぞれ栓材646,648により塞がれて行き止まり穴とされ、その内周面に毛細管層が形成されるとともに熱媒液が含浸させられ、全体がヒートパイプ636として機能するようにされている。
複数のコアブロック624がボビンが嵌合され、コイル630が巻かれるとともに、隣接するコアブロック624の各コイル630が千鳥状に配置された状態で、複数のコアブロック624の各上面と下面とのそれぞれ、ボビンの開口により外部に開放された部分に跨って板状の桁材660,662が配設される。そして、下側の桁材662に形成された貫通穴663を通って隙間632にスペーサ634が嵌合され、スペーサ634に設けられた連結用の雄ねじ部640および中空円筒部642が上側の桁材660に形成された貫通穴665を通って上方へ突出させられるとともに、雄ねじ部640にナット664が螺合される。スペーサ634の直交方向の長さは、コアブロック624より公差範囲で短くされており、桁材660,662がそれぞれ、複数のコアブロック624の各上面と下面とに押し付けられ、複数のコアブロック624が互いに連結される。桁材660,662,雄ねじ部640およびナット664が連結装置666を構成している。
電流供給によりコイル630が発する熱はスペーサ634へ伝達され、ヒートパイプ636により放熱される。図示は省略するが、ヒートパイプ636の隙間632から突出した部分には放熱フィンが設けられている。コアブロック624には貫通穴が形成されていないため、コイル630への電流供給により発生させられる磁力線は、コアブロック524全体を通って流れることができる。本スペーサ634は、ヒートパイプ636の一端部を構成するとともに、雄ねじ部640がヒートパイプ636と同心状に形成されているため、ヒートパイプがスペーサとは別体とされ、スペーサにヒートパイプ挿入用の穴を形成するとともに、桁材を固定するためのボルトを貫通する貫通穴を形成する場合に比較して、スペーサを横断面形状が小さいものとすることができ、スペーサにヒートパイプを設けるとともに、スペーサにおいてコアブロックの桁材への固定を行うことが容易である。
隣接するコアブロックの間にスペーサを挟んで配列する場合、スペーサとヒートパイプとを別体とし、スペーサに形成された穴にヒートパイプの一端部が挿入されるようにしてもよい。
例えば、図34に示すリニアモータ700の電機子702において、複数のコアブロック704間に挟まれるスペーサ706は、アルミニウム合金により作られ、直交方向の一端部である下端部に頭部710を有し、他端部である上端部に雄ねじ部712が突設されるとともに、直交方向に貫通して形成された挿入穴714にヒートパイプ716の下部が挿入されている。コイルへの電流供給により発生した熱は、スペーサ706からヒートパイプ716へ伝達され、上方へ放熱される。ヒートパイプ716の挿入穴714から上方への突出部には、放熱フィン(図示省略)が設けられている。その他の構成は、図32および図33に示す実施形態と同じであり、同じ作用を成す構成要素には同一の符号を付して対応関係を示し、説明を省略する。
なお、前記コアブロック142のように対向方向の2箇所にコイルが巻かれる場合にも、前記コアブロック474と同様に、コアブロックのコイルが千鳥状に配設されることを許容するためにコイルが巻かれない部分に貫通穴を形成し、その貫通穴に挿通されたボルトによって2本の桁材を結合することにより、複数のコアブロックが互に連結されるようにしてもよい。この場合、コアブロックは、配列方向の幅が対向方向全部においてコイルが巻かれる部分と同じ幅にされるとともに、前記連結部150,412のように、対向方向において連結専用の部分を設けることが不要となり、コアブロックを小形化することができる。
また、前記コアブロック142のように対向方向の2箇所にコイルが巻かれる場合にも、スペーサを用いて2本の桁材を連結するようにしてもよい。その場合、例えば、コアブロックは、連結部に貫通穴が形成されないことを除いて前記コアブロック404と同様に構成され、隣接するコアブロックの各連結部の間にスペーサが挟まれ、そのスペーサに形成された貫通穴を通ってボルトが挿通され、一方の桁材に形成された雌ねじ穴に螺合され、2本の桁材を連結部の直交方向の両端面に押し付けて複数のコアブロックを結合する。スペーサを、図32および図33に示すスペーサ634と同様に、連結ねじおよびヒートパイプが一体に設けられたものとし、あるいは図34に示すスペーサ706と同様に連結ねじが一体に設けられるとともにヒートパイプが挿入されるものとし、ヒートパイプが対向方向において3箇所に設けられるようにしてもよい。
さらに、ボビンは、筒部の直交方向に平行な1対の側壁部をそれぞれ、対向方向における位置を異にする2つの分割面により切断することにより得られる2部材から成るものとしてもよい。この2つの分割面は、ボビンを対称に分割する面とされてもよく、非対称に分割する面とされてもよい。
また、リニアモータが単列型であっても、2列対向型であっても、複数のコアは一体に設けられてもよい。一体の複数のコアは、磁石列と電機子とが沿って相対移動させられる一直線に平行な方向に並んで整列した状態に作られ、それらが並ぶ方向は整列方向と称される。
さらに、リニアモータが三相交流で作動させられる場合、電機子の相毎のコアブロックの数は3つに限らず、1つあるいは2つでもよく、あるいは4つ以上でもよく、三相の各コイルが互いに接続されたコイル群は1セットでもよく、3セット以上設けてもよい。
また、コアブロックにボビンを2つ嵌合する場合、前記コアブロック142およびボビン170を例に取れば、2つのボビン170がそれぞれ、各々の一対の外向きフランジ232,234がいずれもコアブロック142の1対のフランジ146,148に隣接するように嵌合されたコアブロック142と、各々の1対の外向きフランジ232,234がいずれもコアブロック142の対向方向の中心側(連結部150側)に位置するように嵌合されたコアブロック142との2種類のコアブロック142を用意し、それら2種類のコアブロック142を交互に配列して、コイル140が千鳥状にかつ対向方向に隙間を隔てて配設されるようにしてもよい。この場合も、例えば、3相交流のリニアモータにおいて1相毎に3つのコアブロック142にコイル140を巻く場合、種類が同じである2つのコアブロック142と種類が異なる1つのコアブロック142とを交互に直列に並べ、それら3つのコアブロック142に、前記リニアモータ72,74において3つのコアブロック142にコイル140を巻く場合と同様にコイル140を巻き、2つ目のコアブロック142を180度反転させて3つのコアブロック142を1列に配列する。
この場合、1つのコアブロック142に嵌合される2つのボビン170は、互いに180度反転(コアブロック142の直交方向に平行な軸線まわりに180度回転)させられた位置関係にあり、ボビン170の4箇所に溝210が設けられることにより、2つのボビン170のいずれについても巻始め部分を溝210に嵌め入れて、四角筒部230の外側面に接する位置まで導かせることができるとともに、その直列方向における向きを問うことなく(コアブロック142を位置決め治具にセットする際に、対向方向に平行な軸線まわりにおいて180度異なる2つの姿勢のどちらでセットしてもよい)、コイル140を巻くことができる。
前記図1〜図25に示すリニアモータ72,74においては、コアブロック142に、2つのボビン170の一方は、その外向きフランジ232,234が連結部150側に位置し、他方は、その外向きフランジ232,234がフランジ側に位置するように嵌合されるため、1つのボビン170について溝210が2つ設けられれば、コアブロック142の直列方向における向きを問うことなく、ボビン170にコイル140を巻くことができるが、ボビン170の4箇所に溝210が設けられることにより、上記のように2つのボビン170の嵌合箇所が異なる2種類のコアブロック142を用意してボビン170にコイル140を巻き、千鳥状に配設することもできる。
さらに、ヘッド移動装置は、基板保持装置に保持された回路基板に平行な平面内において直交する2方向の両方についてそれぞれ、保持ヘッドをリニアモータにより移動させる装置としてもよい。
12,14:電子回路部品装着部 18:回路基板 30,32:部品供給装置 34:基板保持装置 36,38:保持ヘッド 40,42:ヘッド移動装置 68,70:Y軸スライド 72,74:リニアモータ 120,122:磁石列 124:ヨーク 126:永久磁石 130,132:電機子 140:コイル 142:コアブロック 144:連結装置 146,148:フランジ 150:連結部 156:貫通穴 170:ボビン 172,174:ボビン形成部材 192:スリット 204:突条 230:四角筒部 232,234:外向きフランジ 240:隙間 250,252:桁材 254:ボルト 256:雌ねじ穴 280:ヒートパイプ 286:放熱フィン 301,302:連結アーム 320:ファン 322:カバー 326:導風筒 352:カバー 354:開口 356:ファン 400:リニアモータ 402:電機子 404:コアブロック 406,408:フランジ 410:貫通穴 412:連結部 414:ボビン 416:コイル 418,420:ボビン形成部材 436:スリット 438:突条 450:四角筒部 452,454:外向きフランジ 456:隙間 458,460:桁材 462:ボルト 464:雌ねじ穴 466:連結装置 470:リニアモータ 472:電機子 474:コアブロック 476:ボビン 478:コイル 480,482:フランジ 484:貫通穴 490,492:ボビン形成部材 508:スリット 510:突条 520:四角筒部 522,524:外向きフランジ 526:隙間 532,534:桁材 536:ボルト 538:雌ねじ穴 540:連結装置 542:連結部 550:リニアモータ 552:磁石列 554:電機子 556:永久磁石 558:ヨーク 562:コアブロック 564:連結装置 566:ボビン 568:コイル 572,574:フランジ 576,578:ボビン形成部材 580:四角筒部 582,584:外向きフランジ 586:隙間 590:連結材 592:雌ねじ穴 594:ボルト 620:リニアモータ 622:電機子 624:コアブロック 626,628:フランジ 630:コイル 632:隙間 634:スペーサ 636:ヒートパイプ 640:雄ねじ部 642:中空円筒部 644:貫通穴 660,662:桁材 664:ナット 666:連結装置 700:リニアモータ 702:電機子 704:コアブロック 706:スペーサ 712:雄ねじ部 716:ヒートパイプ

Claims (10)

  1. 複数の永久磁石が極性が交互に変わる状態で長手形状のヨークに固定されて成る磁石列と、複数のコアにそれぞれコイルが巻かれて成る電機子とが互いに近接して配置され、コイルに電流が供給されることにより一直線に沿って相対移動させられるリニアモータであって、
    前記磁石列に対向する対向方向に延びる複数のコアが前記一直線に平行な方向に並んだ状態に整列し、それら複数のコアの前記整列方向において互いに隣接するもの同士に関して、前記コイルが、千鳥状にかつ前記対向方向に隙間を隔てて配設され、それらコイル間の前記隙間に、ヒートパイプの一端部が挿入される一方、他端部が前記隙間の外部に突出させられ、それら突出した他端部の各々に複数のフィンが設けられたことを特徴とするリニアモータ。
  2. 前記磁石列が、前記対向方向において互いに対向して2列配設され、それら2列の磁石列の各々に対向する状態で前記複数のコアの群がそれぞれ配設され、各コア群に関して前記複数のコイルが千鳥状に配設され、それら千鳥状に配設されたコイルの隙間に前記ヒートパイプの前記一端が挿入された請求項1に記載のリニアモータ。
  3. 前記複数のコアが、互いに独立したコアブロックであり、それら複数のコアブロックが連結装置により互いに連結された請求項1または2に記載のリニアモータ。
  4. 前記磁石列が前記対向方向において互いに対向して2列配設され、前記複数のコアが、互いに独立し、かつ、両端において前記2列の磁石列にそれぞれ対向させられるとともに連結装置により互いに連結された複数のコアブロックにより構成され、それら複数のコアブロックの前記2列の磁石列の一方に対向する部分に巻かれたコイルと、前記2列の磁石列の他方に対向する部分に巻かれたコイルとが千鳥状にかつ前記対向方向において隙間を隔てて配設され、それら隙間に前記ヒートパイプの前記一端部が挿入された請求項1に記載のリニアモータ。
  5. 前記複数のコアブロックの各々が、四角形の平板の両端にそれぞれフランジが形成された形状を有し、それら平板状コアブロックがそれらの中央部間にアルミニウム合金製のスペーサが挟まれた状態で前記整列方向に配列された請求項3または4に記載のリニアモータ。
  6. 前記複数のコアブロックの各々が、四角形の平板の両端にそれぞれフランジが形成された形状を有し、それら複数のコアブロックの各々に、各コアブロックを前記整列方向および前記対向方向に直角な方向である直交方向に貫通する貫通穴が形成され、かつ、前記連結装置が、前記複数のコアブロックの前記直交方向の両端の一方と他方とにそれぞれ跨って延びる2本の桁材と、前記複数のコアブロックの各々の貫通穴にそれぞれ挿通され、前記2本の桁材を結合することにより、それら2本の桁材を前記複数のコアブロックの両端面に押し付け、それら複数のコアブロックを連結する結合部材とを含む請求項3ないし5のいずれかに記載のリニアモータ。
  7. 前記連結装置が、前記複数のコアブロックの前記整列方向と前記対向方向とに直交する方向である直交方向の両端の一方と他方とにそれぞれ跨って延びる2本の桁材と、前記スペーサとを含み、スペーサが2本の桁材を結合することにより、それら2本の桁材を前記複数のコアブロックの両端面に押し付け、それら複数のコアブロックを連結する請求項5に記載のリニアモータ。
  8. さらに、
    前記整列方向に延び、前記電機子と共同して前記複数のコアに対応する複数の前記ヒートパイプに設けられた前記フィンを囲む導風筒を形成するカバーと、
    前記導風筒の少なくとも一端部に設けられ、その導風筒内に空気の流れを生じさせるファンと
    を含む請求項1ないし7のいずれかに記載のリニアモータ。
  9. 前記複数のコアの各々にボビンが嵌合され、それらボビンに前記複数のコイルの各々が巻かれており、かつ、それらボビンが、前記コアに嵌合される筒部と、その筒部の中央位置より片側の端に寄った2つの位置からそれぞれ外向きに突出させられた1対のフランジとを有し、前記複数のコアのうち互いに隣接するコアに、前記対向方向に関して互いに180度反転させられた状態で嵌合されることにより、前記一対のフランジの内側面間に巻かれた前記コイルが千鳥状の配置となるとともに、互いに隣接するボビンの各一対のフランジの外側面間に前記ヒートパイプが挿入されるべき前記隙間が形成される構造を有する請求項1ないし8のいずれかに記載のリニアモータ。
  10. 当該リニアモータがU相,V相,W相の3相を有する三相交流により作動するものであり、前記複数のコイルのうち、少なくとも前記U相,V相,W相の各相のコイルであって前記整列方向において互いに隣接するコアに巻かれたコイルのすべてが接続部のない巻き線によって形成された請求項1ないし9のいずれかに記載のリニアモータ。
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