JP2010170852A - 電気化学デバイス電極バインダー用組成物、電気化学デバイス電極用組成物、電気化学デバイス電極および電気化学デバイス - Google Patents

電気化学デバイス電極バインダー用組成物、電気化学デバイス電極用組成物、電気化学デバイス電極および電気化学デバイス Download PDF

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Abstract

【課題】 集電体に対する密着性が高くてプレス加工時に剥離が生じることがなく、高い柔軟性を有する電極層を形成することができる電気化学デバイス電極バインダー用組成物、電気化学デバイス電極用組成物、この電極用組成物から得られる電気化学デバイス電極、およびこの電気化学デバイス電極を具えた電気化学デバイスを提供する。
【解決手段】 それぞれ共役ジエンおよび芳香族ビニル化合物を含有し、ポリマーとされたときのTgが異なる2つ以上の混合単量体を多段階で乳化重合することによって得られる、ポリマー粒子の平均粒子径が70〜140nmで、少なくとも一つの段階で重合されたポリマーのTgが−50〜5℃であるラテックスよりなる(A)成分と、リン酸アルカリ金属塩および/またはリン酸アンモニウム塩よりなる(B)成分とを含有してなり、全固形分中の(B)成分の割合が3〜10質量%である。
【選択図】 なし

Description

本発明は、二次電池、電気二重層キャパシタ、リチウムイオンキャパシタなどの電気化学デバイスの電極を得るための電気化学デバイス電極バインダー用組成物、電気化学デバイス電極用組成物、この電気化学デバイス電極用組成物から得られる電気化学デバイス電極、およびこの電気化学デバイス電極を具えた電気化学デバイスに関する。
例えばリチウムイオン二次電池やリチウムイオンキャパシタなどの電気化学デバイスに用いられる電極を製造する方法としては、バインダーと電極活物質とを含有してなる液状の組成物を、集電体の表面に塗布して乾燥することにより、当該集電体上に電極層を形成する方法が知られている。
このような電気化学デバイス電極を得るためのバインダーとしては、有機溶剤中にポリテトラフルオロエチレンやポリフッ化ビニリデン等のフッ素樹脂が溶解されてなるものが知られている。然るに、フッ素樹脂は、集電体を構成する金属との密着性が十分に高いものではない上、柔軟性が十分に高いものではないため、特に倦回型電池を製造する場合には、得られる電極層にクラックが生じたり、得られる電極層と集電体との剥離が生じたりする、という問題がある。
一方、集電体を構成する金属との密着性が高く、しかも、柔軟性が高い電極層を形成することができるバインダーとして、スチレン−ブタジエン系ラテックスよりなるもの(特許文献1)が知られている。
そして、近年、電気化学デバイスの高容量化の要請から、電極層を構成する材料として、バインダー成分の含有量を低減する傾向にあり、また、電極の製造工程において電極層に対するプレス加工が行われている。然るに、バインダー成分が低い電極層においては、プレス加工時に電極層が集電体から剥離しやすい。そのため、電極物質によってプレス加工機の汚染が生じるばかりでなく、電極層の一部が剥離した状態で電極が電気化学デバイスに組み込まれ、デバイス性能の信頼性が低下する、という問題が指摘されている。
このような問題は、バインダー成分としてガラス転移温度が低くて粘着性の高いポリマーを使用した場合に顕著となるため、ポリマーのガラス転移温度が高い例えば室温以上のラテックスを用いることにより、抑制することができる。
しかしながら、ポリマーのガラス転移温度が高いバインダーを用いた場合には、得られる電極層は、柔軟性が低くてクラックが生じやすいものとなる、という問題がある。
特開平11−25989号公報
本発明は、以上のような事情に基づいてなされたものであって、その目的は、集電体に対する密着性が高くてプレス加工時に剥離が生じることがなく、しかも、高い柔軟性を有する電極層を形成することができる電気化学デバイス電極バインダー用組成物、電気化学デバイス電極用組成物、この電気化学デバイス電極用組成物から得られる電気化学デバイス電極、およびこの電気化学デバイス電極を具えた電気化学デバイスを提供することにある。
本発明の電気化学デバイス電極バインダー用組成物は、それぞれ共役ジエンおよび芳香族ビニル化合物を含有し、ポリマーとされたときのガラス転移温度Tgが異なる2つ以上の混合単量体を多段階で乳化重合することによって得られる、ポリマー粒子の平均粒子径が70〜140nmであって、少なくとも一つの段階で重合されたポリマーのTgが−50℃〜5℃であるラテックスよりなる(A)成分と、
リン酸アルカリ金属塩および/またはリン酸アンモニウム塩よりなる(B)成分と
を含有してなり、
全固形分中の前記(B)成分の割合が3〜10質量%であることを特徴とする。
本発明の電気化学デバイス電極バインダー用組成物においては、前記(B)成分がトリポリリン酸アルカリ金属塩および/またはトリポリリン酸アンモニウム塩よりなることが好ましい。
また、前記混合単量体の各々は、共役ジエン、芳香族ビニル化合物、(メタ)アクリレート化合物およびエチレン性不飽和カルボン酸を含有してなるものであることが好ましい。
本発明の電気化学デバイス電極用組成物は、電極活物質と、
上記の電気化学デバイス電極バインダー用組成物と
を含有することを特徴とする。
本発明の電気化学デバイス電極は、上記の電気化学デバイス電極用組成物から得られる電極層を有することを特徴とする。
本発明の電気化学デバイスは、上記の電気化学デバイス電極を具えてなることを特徴とする。
本発明によれば、集電体に対する密着性が高くてプレス加工時に剥離が生じることがなく、しかも、高い柔軟性を有する電極層を形成することができる。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
1.(A)成分(ラテックス):
本発明の電気化学デバイス電極バインダー用組成物(以下、「電極バインダー用組成物」という。)においては、(A)成分としてラテックスが含有されている。
このラテックスは、それぞれ共役ジエンおよび芳香族ビニル化合物を含有し、ポリマーとされたときのガラス転移温度Tgが異なる2つ以上の混合単量体を多段階で乳化重合することによって得られるものであるが、ラテックスを得るための単量体(以下、「原料単量体」という。)としては、共役ジエンおよび芳香族ビニル化合物と共に、(メタ)アクリレート化合物およびエチレン性不飽和カルボン酸を用いることが好ましい。
1−1.共役ジエン:
原料単量体を構成する共役ジエンとしては、1,3−ブタジエン、イソプレン、2−クロロ−1、3−ブタジエン、クロロプレンなどを、1種単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができ、これらの中では、1,3−ブタジエンが好ましい。
原料単量体における共役ジエンの使用割合は、33〜48.5質量%であることが好ましく、より好ましくは35〜45質量%である。この割合が過小である場合には、得られるポリマーのガラス転移温度が高く、得られる電極層の柔軟性や集電体に対する密着性が低下する傾向にある。一方、この割合が過大である場合には、得られる電極層の表面が粘着性を有する傾向にあるため、プレス加工時に電極層がロールへ貼り付く等、加工性に劣るものとなりやすい。
1−2.芳香族ビニル化合物:
原料単量体を構成する芳香族ビニル化合物としては、例えばスチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、ビニルトルエン、クロルスチレン、ジビニルベンゼンなどを、1種単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができ、これらの中では、スチレンが好ましい。
全原料単量体における芳香族ビニル化合物の使用割合は、40〜50質量%であることが好ましく、より好ましくは43〜48質量%である。この割合が過小である場合には、活物質として用いられるグラファイトに対する相互作用が低下する結果、得られる電極層は活物質が脱落しやすいものとなる傾向にある。一方、この割合が過大である場合には、得られるポリマーは堅くてもろい性質となり、得られる電極層の柔軟性や集電体に対する密着性が低下する傾向にある。
1−3.(メタ)アクリレート化合物:
原料単量体を構成する(メタ)アクリレート化合物としては、例えばメチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、i−プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、i−ブチル(メタ)アクリレート、n−アミル(メタ)アクリレート、i−アミル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、2−ヘキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、i−ノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、ヒドロキシメチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、エチレングリコール(メタ)アクリレートなどを、1種単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができ、これらの中では、メチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、i−ブチル(メタ)アクリレートが好ましく、特に好ましくはメチル(メタ)アクリレートである。
全原料単量体における(メタ)アクリレート化合物の使用割合は、8〜12.5質量%であることが好ましく、より好ましくは9〜12質量%である。この割合が過小である場合には、得られるポリマーは電解液との親和性が低く、電池中においてバインダーが電気抵抗成分となりやすいため、電池内部抵抗が上昇する傾向にある。一方、この割合が過大である場合には、得られるポリマーは、電解液の吸収が過大なものとなり、電池中において結着性が失われやすく、高温貯蔵時に電池の劣化が生じやすくなる。
1−4.エチレン性不飽和カルボン酸:
原料単量体を構成するエチレン性不飽和カルボン酸としては、(メタ)アクリル酸およびイタコン酸の両方を用いることが好ましい。
全原料単量体におけるエチレン性不飽和カルボン酸の使用割合は、3.5〜6質量%であることが好ましく、より好ましくは4〜5質量%である。この割合が過小である場合には、後述する電気化学デバイス電極用組成物を調製する際に、ポリマー粒子の分散安定性が不足し、凝集物を生じやすく、結果として得られる電極層の集電体に対する密着性が低下する等の問題が生じやすい傾向にある。一方、この割合が過大である場合には、電気化学デバイス電極用組成物の調製後の貯蔵過程において、経時的な粘度の上昇が生じ、塗工性の劣るものとなり易い傾向にある。
また、エチレン性不飽和カルボン酸におけるイタコン酸の割合は、60〜85質量%であることが好ましく、より好ましくは65〜75質量%である。この割合が過小である場合には、カルボン酸含有ポリマーの分子量が過度に大きくなる傾向にあり、結果として電気化学デバイス電極用組成物の調製後の貯蔵過程において、経時的な粘度の上昇が生じ、塗工性の劣るものとなり易い傾向にある。一方、この割合が過大である場合には、他のモノマーとの共重合が生じにくく、結果としてポリマー粒子の分散安定性が不足する傾向にある。
1−5.共重合性化合物:
原料単量体中には、上記の共役ジエン、芳香族ビニル化合物、(メタ)アクリレート化合物およびエチレン性不飽和カルボン酸以外に、これらと共重合可能な化合物(以下、「共重合性化合物」という。)が含有されていてもよい。
かかる共重合性化合物の具体例としては、(メタ)アクリルアミド、N−メチロールアクリルアミドなどのエチレン性不飽和カルボン酸のアルキルアミド;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルなどのカルボン酸ビニルエステル;エチレン性不飽和ジカルボン酸の酸無水物、モノアルキルエステル、モノアミド類;アミノエチルアクリルアミド、ジメチルアミノメチルメタクリルアミド、メチルアミノプロピルメタクリルアミドなどのエチレン性不飽和カルボン酸のアミノアルキルアミド;(メタ)アクリロニトリル、α−クロルアクリロニトリルなどのシアン化ビニル系化合物などが挙げられる。
1−6.ポリマー粒子:
本発明の電極バインダー用組成物において、ラテックス中のポリマー粒子の平均粒子径は、70〜140nmであり、好ましくは80〜120nmである。
この平均粒子径が70nm未満である場合には、後述する電極用組成物を集電体に塗工して乾燥する際に、ポリマー粒子の塗工層表面への移動が生じるため、得られる電極層の表面が粘着質になり易く、その結果、プレス加工時に電極層の剥れが生じやすくなる。一方、この平均粒子径が140nmを超える場合には、得られる電極層は集電体に対する密着性が低いものとなる傾向にあり、その結果、プレス加工時に電極層の剥れが生じやすくなる。
2.ラテックスの調製:
(A)成分として用いられるラテックスは、2段階の乳化重合工程によって得られるものであることが好ましい。そして、第1段階の乳化重合工程に供される混合単量体(以下、「単量体[1]」という。)および第2段階の乳化重合工程に供される混合単量体(以下、「単量体[2]」という。)としては、共役ジエン、芳香族ビニル化合物、(メタ)アクリレート化合物およびエチレン性不飽和カルボン酸を含有してなるものを用いることが好ましい。
2−1.単量体[1]:
第1段階の乳化重合工程に供される単量体[1]としては、共役ジエン、芳香族ビニル化合物および(メタ)アクリレート化合物よりなる非カルボン酸系単量体の割合が80〜92質量%で、エチレン性不飽和カルボン酸の割合が8〜20質量%であるものを用いることが好ましい。
エチレン性不飽和カルボン酸の割合が過小である場合には、後述する電気化学デバイス電極用組成物を調製する際に、ポリマー粒子の分散安定性が不足し、凝集物を生じやすく、結果として電極の密着性が低下する等の問題が生じやすい傾向にある。一方、エチレン性不飽和カルボン酸の割合が過大である場合には、電気化学デバイス電極用組成物の調製後の貯蔵過程において、経時的な粘度の上昇が生じ、塗工性の劣るものとなり易い傾向にある。
また、単量体[1]において、非カルボン酸系単量体中の(メタ)アクリレート化合物の割合は14〜30質量%であることが好ましい。(メタ)アクリレート化合物の割合が過小である場合には、カルボン酸系単量体と非カルボン酸系単量体との共重合性が低くなり、カルボン酸残基が有効にポリマー粒子に取り込まれにくいため、電気化学デバイス電極用組成物を調製する際に、ポリマー粒子の分散安定性が不足し、凝集物を生じやすく、結果として電極の密着性が低下する等の問題が生じやすい傾向にある。一方、(メタ)アクリレート化合物の割合が過大である場合には、得られるポリマーは、電解液への膨潤が過剰となり、電池性能を低下させる傾向にある。
また、単量体[1]において、非カルボン酸系単量体中の共役ジエンの割合は20〜45質量%であることが好ましく、芳香族ビニル化合物の割合は40〜85質量%であることが好ましい。
また、エチレン性不飽和カルボン酸中のイタコン酸の割合は、50〜85質量%であることが好ましい。
また、単量体[1]は、そのポリマーのガラス転移温度Tgが−50〜50℃であることが好ましく、より好ましくは−40〜40℃である。このガラス転移温度Tgが−50℃未満である場合には、得られる電極バインダー用組成物が過度に粘着質になり易く、その結果、プレス加工時に電極層の剥れが生じやすくなる。一方、このガラス転移温度Tgが50℃を超える場合には、得られる電極層の柔軟性が低下し、電極の倦回時にワレが発生しやすくなる。
本発明において、各混合単量体のポリマーのガラス転移温度Tgは、各段階での重合体をサンプリングして作製したポリマーフィルムを、120℃で1時間乾燥処理した後、示差走査熱量測定(DSC:昇温速度10℃/ min)によって測定したものである。
2−2.単量体[2]:
第2段階の乳化重合工程に供される単量体[2]としては、共役ジエン、芳香族ビニル化合物および(メタ)アクリレート化合物からなる非カルボン酸系単量体97.3〜100質量%と、エチレン性不飽和カルボン酸0〜1.5質量%とを含むものを用いることが好ましい。
単量体[2]における非カルボン酸系単量体の割合が過小である場合には、後述する電気化学デバイス電極用組成物を調製する際に、ポリマー粒子の分散安定性が不足し、凝集物を生じやすく、結果として電極の密着性が低下する等の問題が生じやすい傾向にある。 また、単量体[2]におけるエチレン性不飽和カルボン酸の割合が過大である場合には、電気化学デバイス電極用組成物の調製後の貯蔵過程において、経時的な粘度の上昇が生じ、塗工性の劣るものとなり易い傾向にある。
また、単量体[2]において、非カルボン酸系単量体中の(メタ)アクリレート化合物の割合は0〜11.5質量%であることが好ましい。(メタ)アクリレート化合物の割合が過大である場合には、得られるポリマーは、電解液への膨潤が過剰となり、電池性能を低下させる傾向にある。
また、単量体[2]は、そのポリマーのガラス転移温度Tgが−50〜50℃であることが好ましく、より好ましくは−40〜40℃である。このガラス転移温度Tgが−50℃未満である場合には、得られる電極バインダー用組成物が過度に粘着質になり易く、その結果、プレス加工時に電極層の剥れが生じやすくなる。一方、このガラス転移温度Tgが50℃を超える場合には、得られる電極層の柔軟性が低下し、電極の倦回時にワレが発生しやすくなる。
また、単量体[1]および単量体[2]から得られるポリマーのTgは、それぞれ上記の範囲とすることが好ましいが、本発明においては、単量体[1]および単量体[2]から得られるポリマーの少なくとも一方のTgが−50℃〜5℃とされる。単量体[1] および単量体[2] から得られるポリマーの両方のTgが5℃を超える場合には、得られる電極層の柔軟性が著しく低下し、倦回時のワレが発生しやすくなる。
また、原料単量体において、単量体[1]と単量体[2]との割合は、質量比で20:80〜30:70であることが好ましく、より好ましくは22:78〜28:72 である。
単量体[1]の割合が過小である場合には、得られるポリマー粒子中のカルボン酸含有量が不足し、分散安定性が不足する傾向にある。一方、単量体[1]の割合が過大である場合には、得られるポリマー粒子中のカルボン酸含有量が過大となり、経時的な粘度の上昇が生じやすい傾向にある。
また、単量体[1]および単量体[2]は、それぞれのポリマーのガラス転移温度Tgが異なるものとされるが、単量体[1]のポリマーのガラス転移温度Tgより単量体[2]のポリマーのガラス転移温度Tgが低いことが好ましい。
また、単量体[1]のポリマーのガラス転移温度をTg1とし、単量体[2]のポリマーのガラス転移温度をTg2としたとき、Tg1−Tg2が10〜80℃であることが好ましく、より好ましくは15〜70℃である。この値が10℃未満である場合には、得られる電極層の柔軟性とプレス加工時の剥れ性とのバランスが低下する傾向にある。一方、この値が80℃を超える場合には、得られる電極層の柔軟性が低下する傾向にある。
2−3.乳化重合:
乳化重合工程は、水性媒体中において、乳化剤、重合開始剤および分子量調節剤の存在下に行われる。
2−3−1.乳化剤:
乳化剤としては、アニオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤、両性界面活性剤などを単独でまたは2種以上組み合わせて用いることができる。
アニオン性界面活性剤としては、高級アルコールの硫酸エステル、アルキルベンゼンスルホン酸塩、脂肪族スルホン酸塩、ポリエチレングリコールアルキルエーテルの硫酸エステルなどを用いることができる。
ノニオン性界面活性剤としては、ポリエチレングリコールのアルキルエステル型のもの、アルキルエーテル型のもの、アルキルフェニルエーテル型のものなどを用いることができる。
両性界面活性剤の具体例としては、アニオン部分が、カルボン酸塩、硫酸エステル塩、スルホン酸塩、リン酸エステル塩で、カチオン部分が、アミン塩、第4級アンモニウム塩であるものを用いることができ、具体的には、ラウリルベタイン、ステアリルベタインなどのベンタイン類、ラウリル−β−アラニン、ウラリルジ(アミノエチル)グリシン、オクチルジ(アミノエチル)グリシンなどのアミノ酸タイプのものを例示することができる。
乳化剤の使用量は、用いられる単量体100質量部に対して0.5〜5質量部であることが好ましい。
2−3−2.重合開始剤:
重合開始剤としては、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウムなどの水溶性重合開始剤、過酸化ベンゾイル、ラウリルパーオキサイド、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル等の油溶性重合開始剤、重亜硫酸ナトリウム等の還元剤との組み合わせによるレドックス系重合開始剤などを、単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
重合開始剤の使用量は、単量体100質量部に対して0.3〜3質量部であることが好ましい。
2−3−3.分子量調節剤:
分子量調節剤としては、クロロホルム、四塩化炭素などのハロゲン化炭化水素類、n−ヘキシルメルカプタン、n−オクチルメルカプタン、n−トデシルメルカプタン、t−ドテジルメルカプタン、チオグリコール酸などのメルカプタン類、ジメチルキサントゲンジサルファイド、ジイソプロピルキサントゲンジサルファイドなどのキサントゲン類、ターピノーレン、α−メチルスチレンダイマーなどの通常の乳化重合に使用されるものを用いることができる。
分子量調節剤の使用量は、単量体100質量部に対して通常5質量部以下である。
2−4.乳化重合の条件:
第1段階の乳化重合工程は、重合温度が例えば40〜80℃、重合時間が例えば2〜4時間の条件で行われる。
また、第1段階の乳化重合工程においては、重合転化率が50%以上であることが好ましく、より好ましくは60%以上である。
第2段階の乳化重合工程は、重合温度が例えば40〜80℃、重合時間が例えば2〜6時間の条件で行われる。
3.(B)成分(リン酸アルカリ金属塩・リン酸アンモニウム塩):
本発明の電極バインダー用組成物においては、(B)成分としてリン酸アルカリ金属塩および/またはリン酸アンモニウム塩(以下、「特定のリン酸塩」という。)が含有されている。
この特定のリン酸塩としては、ヘキサメタリン酸、トリポリリン酸などのアルカリ金属塩、アンモニウム塩を用いることができ、これらの中では、トリポリリン酸アルカリ金属塩、トリポリリン酸アンモニウム塩が好ましく、トリポリリン酸ナトリウムがさらに好ましい。
本発明の電極バインダー用組成物においては、全固形分中の(B)成分の割合が3〜10質量%とされ、好ましくは3〜9質量%、さらに好ましくは3〜8質量%である。
(B)成分の割合が過小である場合には、プレス加工時における電極層の剥離抑制について十分な効果が得られない。一方、(B)成分の割合が過大である場合には、得られる電極層の密着性が低下する傾向にある。
本発明の電極バインダー用組成物において、「固形分」とは、分散媒である水等以外の成分を意味する。
4.電極バインダー用組成物:
本発明の電極バインダー用組成物においては、上記の(A)成分であるラテックスと、(B)成分である特定のリン酸塩とが必須の成分として含有されているが、必要に応じて他の成分が含有されていてもよい。
かかる他の成分としては、増粘剤、ポリアクリル酸ソーダなどの分散剤、ラテックスの安定化剤としてのノニオン性またはアニオン性界面活性剤、消泡剤などの添加剤などを用いることができる。
本発明の電極バインダー用組成物の分散媒としては、水を用いることができ、前述のように、ポリマー粒子を乳化重合して得る場合には、重合時に使用した水分散媒をそのまま用いたり、或いはこれを濃縮して用いたりすることができる。
また、本発明の電極バインダー組成物の分散媒は、必要に応じて活物質に好適な有機系分散媒に置換して用いることができる。
かかる有機系分散媒については特に限定されず、芳香族炭化水素化合物、非芳香族炭化水素化合物、含塩素炭化水素化合物、含窒素炭化水素化合物、含硫黄炭化水素化合物等などを用いることができ、その具体例としては、トルエン、N−メチルピロリドン(NMP)、メチルイソブチルケトン(MIBK)、シクロヘキサノン、ジメチルスルホキシド(DMSO)、ジメチルホルムアミド(DMF)等を挙げることができる。
上記有機分散媒への置換の方法は特に限定されないが、例えば乳化重合して得られるラテックスに有機分散媒を添加し、減圧蒸留にて水を揮発させる方法、前記ラテックスより水を揮発させ、得られる固形分を有機分散媒に再分散する方法などを利用することができる。
本発明の電極バインダー用組成物中の(A)成分の濃度は使用する(B)成分の種類により、取り扱いやすい粘度範囲となるように適宜設定可能である。
また、本発明の電極バインダー用組成物における固形分濃度は、15〜50質量%であることが好ましく、より好ましくは20〜40質量%である。この固形分濃度が50質量%を超える場合には、電極バインダー用組成物の粘度が高くなるために、計量等の配合プロセス等における取扱いが難しくなる場合がある。一方、この固形分濃度が15質量%未満である場合には、後述する電気化学デバイス電極用組成物の調製において、活物質、導電カーボン等に対して固形分換算で規定量の電極バインダー用組成物を添加しようとすると、得られる電気化学デバイス電極用組成物の固形分が低下してしまい、所望の厚みの電極を作製することが困難となる場合がある。なお、本発明において「固形分換算」とは、組成物から分散媒を除いた成分で換算することを示す。
本発明の電極バインダー用組成物によれば、ラテックス中に特定のリン酸塩が含有されているため、集電体に対する密着性が高くてプレス加工時に剥離が生じることがなく、しかも、高い柔軟性を有する電極層を形成することができる。
5.電気化学デバイス電極用組成物:
本発明の電気化学デバイス電極用組成物(以下、「電極用組成物」という。)は、電極活物質と、上記の電極バインダー用組成物とを含有してなるスラリー状のものである。
5−1.電極活物質:
電極活物質は、特に限定されるものではないが、リチウムイオン二次電池電極に用いる場合には、負極用として、カーボン、例えばフェノール樹脂、ポリアクリロニトリル、セルロース等の有機高分子化合物を焼成することにより得られる炭素材料、コークスやピッチを焼成することにより得られる炭素材料、人造グラファイト、天然グラファイトなどを用いることができ、また、電気二重層キャパシタ電極に用いる場合には、活性炭、活性炭繊維、シリカ、アルミナなどを用いることができ、また、リチウムイオンキャパシタ電極に用いる場合には、黒鉛、難黒鉛化炭素、ハードカーボン、コークスなとの炭素材料や、ポリアセン系有機半導体(PAS)などを用いることができる。
5−2.添加剤:
電極用組成物には、増粘剤、分散剤、ラテックスの安定化剤としてのノニオン性またはアニオン性界面活性剤、消泡剤などの添加剤が含有されていてもよい。
5−3.電極用組成物の調製:
電極用組成物においては、電極活物質100質量部に対して、電極バインダー用組成物における固形分が0.1〜10質量部の割合で含有されていることが好ましく、より好ましくは0.3〜4質量部である。電極バインダー用組成物の固形分の割合が過小である場合には、良好な密着性が得られなくなる傾向にある。一方、電極バインダー用組成物の固形分の割合が過大である場合には、過電圧が上昇して電池特性に影響を及ぼす傾向にある。
電極用組成物の調製において、電極バインダー用組成物と、電極活物質と、必要に応じて用いられる添加剤とを混合する手段としては、攪拌機、脱泡機、ビーズミル、高圧ホモジナイザーなどを利用することができる。
また、電極用組成物の調製においては、減圧下で行うことができ、これにより、得られる電極層内に気泡が生じることを防止することができる。
6.電気化学デバイス電極:
本発明においては、上記の電極用組成物を集電体の表面に塗布して乾燥処理し、得られる塗膜をプレス加工することにより、当該集電体の表面に電極層が形成され、以て、電気化学デバイス電極が得られる。
6−1.集電体:
集電体としては、金属箔、エッチング金属箔、エキスパンドメタルなどからなるもの用いることができ、集電体を構成する材料としては、アルミニウム、銅、ニッケル、タンタル、ステンレス、チタンなどの金属材料から目的とする電気化学デバイスの種類に応じて適宜選択して用いることができる。また、集電体の厚みは、例えばリチウム二次電池用の電極を構成する場合には、5〜30μm、好ましくは8〜25μmであり、例えば電気二重層キャパシタ用の電極を構成する場合には、5〜100μm、好ましくは10〜70μm、より好ましくは15〜30μmである。
6−2.電極層の形成:
電極用組成物を塗布する手段としては、ドクターブレード法、リバースロール法、コンマバー法、グラビヤ法、エアーナイフ法などを利用することができる。
また、電極用組成物の塗布膜の乾燥処理の条件としては、処理温度が例えば20〜250℃であることが好ましく、50〜150℃であることが更に好ましい。また、処理時間が例えば1〜120分間であることが好ましく、5〜60分間であることが更に好ましい。
また、プレス加工する手段としては、高圧スーパープレス、ソフトカレンダー、1トンプレス機などを利用することができる。
プレス加工の条件としては、用いる加工機に応じて適宜設定される。
このようにして形成される電極層は、例えば厚みが40〜100μmであり、密度が1.3〜2.0g/cm2 である。
7.電気化学デバイス:
このようにして得られる電気化学デバイス電極は、例えばリチウムイオン二次電池、電気二重層キャパシタ、リチウムイオンキャパシタなどの電気化学デバイスの電極として好適に用いることができる。
本発明の電気化学デバイス電極を用いてリチウムイオン二次電池を構成する場合には、電解液として、リチウム化合物からなる電解質が溶媒中に溶解されてなるものが用いられる。
電解質の具体例としては、LiClO4 、LiBF4 LiI、LiPF6 LiCF3 SO3 、LiAsF6 、LiSbF6 、LiAlCl4 、LiCl、LiBr、LiB(C2 5 4 、LiCH3 SO3 、LiC4 9 SO3 、Li(C4 3 SO2 2 N、Li[CO2 2 2 Bなどが挙げられる。
溶媒の具体例としては、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ブチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、メチルエチルカーボネート等のカーボネート類、γ−ブチロラクトン等のラクトン類、トリメトキシシラン、1,2−ジメトキシエタン、ジエチルエーテル、2−エトキシエタン、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン等のエーテル類、ジメチルスルホキシド等のスルホキシド類、1,3−ジオキソラン、4−メチル−1,3−ジオキソラン等のオキソラン類、アセトニトリル、ニトロメタン等の窒素含有化合物、ギ酸メチル、酢酸メチル、酢酸ブチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、リン酸トリエステル等のエステル類、ジグライム、トリグライム、テトラグライム等のグライム類、アセトン、ジエチルケトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類、スルホラン等のスルホン類、2−メチル−2−オキサゾリジノン等のオキサゾリジノン類、1,3−プロパンスルトン、4−ブタンスルトン、ナフタスルトン等のスルトン類などが挙げられる。
また、本発明の電気化学デバイス電極を用いて電気二重層キャパシタを構成する場合には、電解液として、上記の溶媒中に、テトラエチルアンモニウムテトラフルオロボレート、トリエチルメチルアンモニウムテトラフルオロボレート、テトラエラルアンモニウムヘキサフルオロホスフェート等の電解質が溶解されてなるものが用いられる。
また、本発明の電気化学デバイス電極を用いてリチウムイオンキャパシタを構成する場合には、電解液として、上記のリチウムイオン二次電池を構成する場合と同様のものを用いることができる。
以下、本発明の実施例について具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、以下の実施例および比較例中の「部」は、特に断らない限り質量基準である。
また、以下の各種物性値の測定方法および諸特性の評価方法は下記の通りである。
(1)ポリマー粒子の数平均粒子径:
測定装置として、22mWのHe−Neレーザー(λ=632.8nm)を光源とするALV社製光散乱測定装置「ALV5000」を使用して測定した。
(2)ピール強度:
この二次電池電極から、幅2cm×長さ12cmの試験片を切り出し、この試験片の電極層側の表面を、両面テープを用いてアルミ板に貼り付けた。また、試験片の集電体の表面に、幅18mmテープ(商品名「セロテープ(登録商標)」(ニチバン社製))(JIS Z1522に規定)を貼り付け、90°方向に50mm/minの速度でテープを剥離したときの強度(g/2cm)を6回測定し、その平均値をピール強度(g/2cm)として算出した。
なお、ピール強度の値が大きいほど、集電体と電極層との密着強度が高く、集電体から電極層が剥離し難いと評価することができる。
(3)電極層の柔軟性:
上記(1)と同様にして作製した二次電池電極から、幅2cm×長さ12cmの試験片を切り出し、この試験片の集電体側の面を2mmφのSUS軸に当て、上下に3往復移動させた後、電極層の状態を光学顕微鏡により観察し、電極層の割れの有無を調べ、下記の3段階で評価した。
○・・・・電極層に割れが認められない場合
△・・・・電極層の端部にのみ割れが認められる場合
×・・・・電極層全面に割れが認められる場合
なお、電極層の割れが認められないほど、電極層の柔軟性が高いと評価することができる。
(4)プレス加工性:
上記(1)と同様にして作製した二次電池電極から、幅5cm×長さ5cmの試験片を切り出し、この試験片を、ロール間ギャップが30μmに設定された定位型金属ロールプレスに3回通した後、目視により電極層の剥離状態を観察した。そして、電極層の表面を1cm×1cm角の25領域に分割し、下記式によって剥離頻度を算出した。
剥離頻度(%)=(剥離が認められる領域の数/25)×100
なお、剥離頻度が小さいほど、プレス加工性が良好であると評価することができる。
(5)サイクル特性
グローブボックス内において、2極式コインセル(商品名「HSフラットセル」(宝泉社製))内に、直径16.16mmの円形に打ち抜いた負極を載置した。次いで、直径18mmの円形に打ち抜いたポリプロピレン製多孔膜からなるセパレータ(商品名「セルガード#2400」(セルガード社製))を載置するとともに、空気が入らないように電解液を注入した。その後、直径15.95mmに打ち抜いた正極を載置し、外装ボディーをネジで閉めて封止することにより二次電池を作製した。
ここで、使用した電解液は、エチレンカーボネート/エチルメチルカーボネート混合溶媒(質量比=1/1)に、LiPF6 が1モル/リットルの濃度で溶解されてなるものである。
また、正極としては、以下のようにして作製したもの用いた。
LiCoO2 (キシダ化学社製)100質量部、デンカブラック(電気化学工業社製)5質量部およびポリフッ化ビニリデン5質量部を、N−メチル−2−ピロリドン110質量部に分散させることによって、スラリー状の正極用組成物を調製し、この正極用組成物を、厚みが20μmのアルミ箔よりなる集電体上に塗工した。その後、80℃で20分間、次いで120℃で20分間乾燥処理し、更に、150℃で2時間真空乾燥処理し、その後、得られる電極層の密度が3.5g/cm3 となるようにロールプレス機によりプレス加工することにより、正極を作製した。
得られた二次電池に対し、定電流(1C)−定電圧(4.2V)方式により2.5時間充電し、定電流(1C)方式により放電するサイクルを繰り返し、3サイクル目の放電容量に対する50サイクル目の放電容量の割合(%)を測定した。
〈実施例1〉
(1)電極バインダー用組成物の調製:
攪拌機を備えた温度調節の可能なオートクレーブ中に、水200部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.6部、過硫酸カリウム1.0部、重亜硫酸ナトリウム0.5部、α−メチルスチレンダイマー0.2部およびドデシルメルカプタン0.1部、および第1段階の乳化重合用の混合単量体として表1に示す組成の単量体[1]を一括して仕込み、オートクレーブ内の温度を70℃に昇温し2時間重合反応させた。
次いで、重合添加率が80%以上であることを確認した後、オートクレーブ内の温度を70℃に維持したまま、第2段階の乳化重合用の混合単量体として表1に示す単量体[2]を6時間かけて添加した。この際、単量体[2]の添加開始から3時間経過した時点で、α−メチルスチレンダイマー0.5部およびドデシルメルカプタン0.1部を添加した。単量体[2]の添加が終了した後、オートクレーブ内の温度を80℃に昇温し、更に2時間反応させることにより、ラテックスを得た。
以上において、各混合単量体のポリマーのガラス転移温度、および、得られたラテックスにおけるポリマー粒子の数平均粒子径を下記表1に示す。
そして、得られたラテックスのpHを7.5に調整し、トリポリリン酸ナトリウム5部(固形分換算)を添加した。その後、水蒸気蒸留によって残留する単量体の除去処理を行い、減圧下で固形分の濃度が50質量%となるまで濃縮することにより、電気化学デバイス用バインダーを得た。
(2)電極用組成物の調製:
二軸型プラネタリーミキサー(プライミクス社製「TKハイビスミックス 2P−03」)内に、増粘剤としてダイセル化学社製の「CMC2200」を1部(固形分換算)、負極活物質としてグラファイト100部(固形分換算)、および水68部を投入し、60rpmで1時間攪拌を行った。その後、調製した電極バインダー用組成物1部(固形分換算)を加え、さらに1時間攪拌を行った。得られたペーストに水を加えて固形分の濃度を50質量%に調整した後、攪拌脱泡機(THINKY社製「泡とり練太郎」)を用い、200rpmで2分間、1800rpmで5分間、更に真空下において1800rpmで1. 5分攪拌混合することにより、電極用組成物を調製した。
(3)二次電池電極(負極)の作製: 銅箔よりなる集電体の表面に、電極用組成物を、乾燥後の膜厚が80μmとなるよう、ドクターブレード法によって均一に塗布し、120℃で20分間乾燥処理し、その後、得られる電極層の密度が1.8g/cm3 となるようにロールプレス機によりプレス加工することにより、二次電池電極(負極)を作製した。
得られた二次電池電極について、電極層のピール強度、柔軟性およびプレス加工性、並びにサクイル特性を評価した結果を下記表1に示す。
〈実施例2〉
電極バインダー用組成物の調製において、トリポリリン酸ナトリウムの使用量を5部から8部に変更したこと以外は実施例1と同様にして、ラテックス、電極バインダー用組成物および電極用組成物を調製し、二次電池電極を作製した。
得られたラテックスにおけるポリマー粒子の数平均粒子径、得られた二次電池電極について、電極層のピール強度、柔軟性およびプレス加工性、並びにサクイル特性を評価した結果を下記表1に示す。
〈実施例3〉
電極バインダー用組成物の調製において、トリポリリン酸ナトリウム5部の代わりにトリポリリン酸アンモニウム5部を用いたこと以外は実施例1と同様にして、ラテックス、電極バインダー用組成物および電極用組成物を調製し、二次電池電極を作製した。
得られたラテックスにおけるポリマー粒子の数平均粒子径、得られた二次電池電極について、電極層のピール強度、柔軟性およびプレス加工性、並びにサクイル特性を評価した結果を下記表1に示す。
〈実施例4〜5〉 電極バインダー用組成物の調製において、単量体[1]または単量体[2]として、表1に示す組成のものを用いたこと以外は実施例1と同様にして、ラテックス、電極バインダー用組成物および電極用組成物を調製し、二次電池電極を作製した。
各混合単量体のポリマーのガラス転移温度、得られたラテックスにおけるポリマー粒子の数平均粒子径、得られた二次電池電極について、電極層のピール強度、柔軟性およびプレス加工性、並びにサクイル特性を評価した結果を下記表1に示す。
〈実施例6〉
電極バインダー用組成物の調製において、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムの使用量を0.6部から0.8部に変更した以外は実施例1と同様にして、ラテックス、電極バインダー用組成物および電極用組成物を調製し、二次電池電極を作製した。
得られたラテックスにおけるポリマー粒子の数平均粒子径、得られた二次電池電極について、電極層のピール強度、柔軟性およびプレス加工性、並びにサクイル特性を評価した結果を下記表1に示す。
〈比較例1〉
電極バインダー用組成物の調製において、トリポリリン酸ナトリウムを用いなかったこと以外は実施例1と同様にして、ラテックス、電極バインダー用組成物および電極用組成物を調製し、二次電池電極を作製した。
得られたラテックスにおけるポリマー粒子の数平均粒子径、得られた二次電池電極について、電極層のピール強度、柔軟性およびプレス加工性、並びにサクイル特性を評価した結果を下記表1に示す。
〈比較例2〉
電極バインダー用組成物の調製において、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムの使用量を0.6部から0.08部に変更した以外は実施例1と同様にして、ラテックス、電極バインダー用組成物および電極用組成物を調製し、二次電池電極を作製した。
得られたラテックスにおけるポリマー粒子の数平均粒子径、得られた二次電池電極について、電極層のピール強度、柔軟性およびプレス加工性、並びにサクイル特性を評価した結果を下記表1に示す。
〈比較例3〉
電極バインダー用組成物の調製において、単量体[2]として、表1に示す組成のものを用いたこと以外は実施例1と同様にして、ラテックス、電極バインダー用組成物および電極用組成物を調製し、二次電池電極を作製した。
単量体[2]のポリマーのガラス転移温度、得られたラテックスにおけるポリマー粒子の数平均粒子径、得られた二次電池電極について、電極層のピール強度、柔軟性およびプレス加工性、並びにサクイル特性を評価した結果を下記表1に示す。
〈比較例4〉
電極バインダー用組成物の調製において、トリポリリン酸ナトリウムの使用量を5部から1部に変更したこと以外は実施例1と同様にして、ラテックス、電極バインダー用組成物および電極用組成物を調製し、二次電池電極を作製した。
得られたラテックスにおけるポリマー粒子の数平均粒子径、得られた二次電池電極について、電極層のピール強度、柔軟性およびプレス加工性、並びにサクイル特性を評価した結果を下記表1に示す。
〈比較例5〉
電極バインダー用組成物の調製において、トリポリリン酸ナトリウムの使用量を5部から15部に変更したこと以外は実施例1と同様にして、ラテックス、電極バインダー用組成物および電極用組成物を調製し、二次電池電極を作製した。
得られたラテックスにおけるポリマー粒子の数平均粒子径、得られた二次電池電極について、電極層のピール強度、柔軟性およびプレス加工性、並びにサクイル特性を評価した結果を下記表1に示す。
〈比較例6〉
電極バインダー用組成物の調製において、トリポリリン酸ナトリウム5部の代わりにポリアクリル酸ソーダ5部を用いたこと以外は実施例1と同様にして、ラテックス、電極バインダー用組成物および電極用組成物を調製し、二次電池電極を作製した。
得られたラテックスにおけるポリマー粒子の数平均粒子径、得られた二次電池電極について、電極層のピール強度、柔軟性およびプレス加工性、並びにサクイル特性を評価した結果を下記表1に示す。

Figure 2010170852

Claims (6)

  1. それぞれ共役ジエンおよび芳香族ビニル化合物を含有し、ポリマーとされたときのガラス転移温度Tgが異なる2つ以上の混合単量体を多段階で乳化重合することによって得られる、ポリマー粒子の平均粒子径が70〜140nmであって、少なくとも一つの段階で重合されたポリマーのTgが−50℃〜5℃であるラテックスよりなる(A)成分と、
    リン酸アルカリ金属塩および/またはリン酸アンモニウム塩よりなる(B)成分と
    を含有してなり、
    全固形分中の前記(B)成分の割合が3〜10質量%であることを特徴とする電気化学デバイス電極バインダー用組成物。
  2. 前記(B)成分がトリポリリン酸アルカリ金属塩および/またはトリポリリン酸アンモニウム塩よりなることを特徴とする請求項1に記載の電気化学デバイス電極バインダー用組成物。
  3. 前記混合単量体の各々は、共役ジエン、芳香族ビニル化合物、(メタ)アクリレート化合物およびエチレン性不飽和カルボン酸を含有してなるものであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電気化学デバイス電極バインダー用組成物。
  4. 電極活物質と、
    請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の電気化学デバイス電極バインダー用組成物とを含有することを特徴とする電気化学デバイス電極用組成物。
  5. 集電体に請求項4に記載の電気化学デバイス電極用組成物を塗布して乾燥することによって得られる電極層を有することを特徴とする電気化学デバイス電極。
  6. 請求項5に記載の電気化学デバイス電極を具えてなることを特徴とする電気化学デバイス。
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