JP2011040309A - 電気化学デバイス電極バインダー用組成物、電気化学デバイス電極用組成物、電気化学デバイス電極、及び電気化学デバイス - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、二次電池、電気二重層キャパシタ、リチウムイオンキャパシタ等の電気化学デバイスに用いられる電極を製造するための材料となる電気化学デバイス電極バインダー用組成物及び電気化学デバイス電極用組成物、この電気化学デバイス電極用組成物を用いて製造された電気化学デバイス電極、並びに電気化学デバイスに関する。
リチウムイオン二次電池やリチウムイオンキャパシタ等の電気化学デバイスに用いられる電極(電気化学デバイス電極)を製造する方法としては、バインダーと電極活物質を含有するペースト状、スラリー状、又は液状の電極用組成物を集電体の表面に塗布した後、乾燥し、集電体の表面上に電極層を形成する方法が知られている。このような電気化学デバイス電極を製造するための電極用組成物に含有されるバインダーとしては、ポリテトラフルオロエチレンやポリフッ化ビニリデン等のフッ素樹脂が有機溶剤に溶解されたものが知られている。
但し、フッ素樹脂は、集電体を構成する金属との密着性が十分に高いものではない上、柔軟性についても十分に高いものではない。このため、特に捲回型電池を製造する場合には、電極層にクラックが発生し易くなる、或いは電極層が集電体から剥離し易くなる等の問題を生ずることがある。
一方、集電体を構成する金属との密着性が高く、柔軟性の高い電極層を形成することが可能なバインダー用の樹脂成分としては、スチレン−ブタジエン系ラテックス(例えば、特許文献1参照)が知られている。
近年、電気化学デバイスの高容量化の要請に応えるべく、電極層を構成する材料に含まれるバインダー成分の割合を低減する傾向にある。一方、一般的な電極の製造工程においては、電極層に対するプレス加工が行われている。しかしながら、バインダー成分の含有割合が低い材料を用いて形成された電極層は、プレス加工時に電極層が集電体から剥離し易いといった問題を生ずることがある。電極層が集電体から剥離した場合には、電極活物質等の電極を構成する材料によってプレス加工に用いる機器が汚染されることがある。また、電極層の一部が剥離した状態の電極が組み込まれた電気化学デバイスは、その性能の信頼性が低下してしまうという問題が指摘されている。
上記のような種々の問題は、ガラス転移温度が低く、粘着性の高いポリマーをバインダー用の樹脂成分として使用した場合に顕著となる傾向にある。従って、ガラス転移温度の高い(例えば、室温以上等)ポリマーのラテックスを用いれば、上記のような種々の問題の発生を抑制することができる。しかしながら、ガラス転移温度の高いポリマーをバインダー用の樹脂成分として用いた場合には、形成される電極層は、柔軟性が低く、クラックが発生し易くなるといった問題がある。
本発明は、このような従来技術の有する問題点に鑑みてなされたものであり、その課題とするところは、集電体と電極層との密着強度が高く、集電体から電極層が剥離し難く、プレス適性が良好であるとともに、柔軟性の高い電気化学デバイス電極を形成可能な電気化学デバイス電極バインダー用組成物、及び電気化学デバイス電極用組成物を提供することにある。
また、本発明の課題とするところは、集電体と電極層との密着強度が高く、集電体から電極層が剥離し難く、プレス適性が良好であるとともに、柔軟性が高い電気化学デバイス電極を提供することにある。
更に、本発明の課題とするところは、高度な製品信頼性を有する電気化学デバイスを提供することにある。
本発明者らは上記課題を達成すべく鋭意検討した結果、結着樹脂、特定の構造式で表されるアミド化合物、及び電極活物質を配合することによって、上記課題を達成することが可能であることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明によれば、以下に示す電気化学デバイス電極バインダー用組成物、電気化学デバイス電極用組成物、電気化学デバイス電極、及び電気化学デバイスが提供される。
[1](A)結着樹脂と、(B)下記一般式(1)又は(2)で表される化合物と、を含有する電気化学デバイス電極バインダー用組成物。
前記一般式(1)中、R1は、置換又は非置換の炭素数5〜30の1価の炭化水素基を示し、R2及びR3は、相互に独立に、水素原子、又は置換若しくは非置換の炭素数1〜10の1価の炭化水素基を示す。
前記一般式(2)中、R4及びR8は、相互に独立に、置換又は非置換の炭素数5〜30の1価の炭化水素基を示し、R5及びR7は、相互に独立に、水素原子、又は置換若しくは非置換の1価の炭素数1〜10の炭化水素基を示し、R6は、炭素数2〜4の2価の炭化水素基を示す。
[2]前記一般式(1)中、R1が、炭素数8〜18の1価の炭化水素基である前記[1]に記載の電気化学デバイス電極バインダー用組成物。
[3]前記一般式(2)中、R8及びR8が、相互に独立に、炭素数8〜18の1価の炭化水素基である前記[1]に記載の電気化学デバイス電極バインダー用組成物。
[4]前記(A)結着樹脂100質量部に対する、前記(B)化合物の含有量が、0.1〜200質量部である前記[1]〜[3]のいずれかに記載の電気化学デバイス電極バインダー用組成物。
[5]前記(A)結着樹脂が、スチレンブタジエン系共重合体、(メタ)アクリル系重合体、及びフッ素系重合体からなる群より選択される少なくとも一種である前記[1]〜[4]のいずれかに記載の電気化学デバイス電極バインダー用組成物。
[6]前記[1]〜[5]のいずれかに記載の電気化学デバイス電極バインダー用組成物と、(C)電極活物質と、を含有する電気化学デバイス電極用組成物。
[7]集電体と、前記集電体の表面上に前記[6]に記載の電気化学デバイス電極用組成物が塗布及び乾燥されて形成された電極層と、を備えた電気化学デバイス電極。
[8]前記[7]に記載の電気化学デバイス電極を備えた電気化学デバイス。
本発明の電気化学デバイス電極バインダー用組成物及び電気化学デバイス電極用組成物は、集電体と電極層との密着強度が高く、集電体から電極層が剥離し難く、プレス適性が良好であるとともに、柔軟性の高い電気化学デバイス電極を形成可能であるといった効果を奏するものである。
本発明の電気化学デバイス電極は、集電体と電極層との密着強度が高く、集電体から電極層が剥離し難く、プレス適性が良好であるとともに、柔軟性が高いといった効果を奏するものである。
本発明の電気化学デバイスは、集電体と電極層との密着強度が高く、集電体から電極層が剥離し難く、プレス適性が良好であるとともに、柔軟性の高い電気化学デバイス電極を備えたものであり、高度な製品信頼性を有するものである。
以下、本発明を実施するための形態について説明するが、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、当業者の通常の知識に基づいて、以下の実施の形態に対し適宜変更、改良等が加えられたものも本発明の範囲に入ることが理解されるべきである。
1.電気化学デバイス電極バインダー用組成物:
本発明の電気化学デバイスバインダー電極用組成物は、(A)結着樹脂(以下、「(A)成分」ともいう)と、(B)前記一般式(1)又は(2)で表される化合物(以下、「アミド化合物」又は「(B)成分」ともいう)と、を含有するものであり、通常、スラリー状又はペースト状の組成物である。以下、その詳細について説明する。
本発明の電気化学デバイスバインダー電極用組成物は、(A)結着樹脂(以下、「(A)成分」ともいう)と、(B)前記一般式(1)又は(2)で表される化合物(以下、「アミド化合物」又は「(B)成分」ともいう)と、を含有するものであり、通常、スラリー状又はペースト状の組成物である。以下、その詳細について説明する。
[1](A)結着樹脂:
(A)成分は結着樹脂であり、バインダーとして機能する成分である。この(A)成分としては、一般的な電池電極バインダーやキャパシタ電極バインダー等に用いられるものを採用することができる。(A)成分の好適例としては、スチレンブタジエン系重合体、(メタ)アクリル系重合体、及びフッ素系重合体等を挙げることができる。なお、これらの結着樹脂は、一種単独で又は二種以上を組み合わせて用いることができる。
(A)成分は結着樹脂であり、バインダーとして機能する成分である。この(A)成分としては、一般的な電池電極バインダーやキャパシタ電極バインダー等に用いられるものを採用することができる。(A)成分の好適例としては、スチレンブタジエン系重合体、(メタ)アクリル系重合体、及びフッ素系重合体等を挙げることができる。なお、これらの結着樹脂は、一種単独で又は二種以上を組み合わせて用いることができる。
スチレンブタジエン系重合体は、芳香族ビニル化合物に由来する構成単位及び共役ジエン化合物に由来する構成単位を必須の構成単位として有する重合体である。また、(メタ)アクリル系重合体は、アクリル酸エステルに由来する構成単位とメタクリル酸エステルに由来する構成単位の少なくともいずれかを必須の構成単位として有する重合体である。更に、フッ素系重合体は、フッ素原子を含有する重合性化合物(フッ素系単量体)に由来する構成単位を必須の構成単位として有する重合体である。
なお、本明細書において「(メタ)アクリル酸〜」というときは、「アクリル酸〜」と「メタクリル酸〜」のいずれをも意味する。また、「〜(メタ)アクリレート」というときは、「〜アクリレート」と「〜メタクリレート」のいずれをも意味する。
(A)成分は、共役ジエン化合物、芳香族ビニル化合物、(メタ)アクリレート化合物、エチレン性不飽和化合物、及びフッ素系単量体等の重合性単量体に由来する構成単位を有するポリマーであることが好ましい。なお、これらの重合性単量体は、一種単独で又は二種以上を組み合わせて用いることができる。
[1−1]共役ジエン化合物:
共役ジエン化合物の具体例としては、1,3−ブタジエン、イソプレン、2−クロロ−1、3−ブタジエン、クロロプレン等を挙げることができる。これらのうち、1,3−ブタジエンが好ましい。これらの共役ジエン化合物は、一種単独で又は二種以上を組み合わせて用いることができる。
共役ジエン化合物の具体例としては、1,3−ブタジエン、イソプレン、2−クロロ−1、3−ブタジエン、クロロプレン等を挙げることができる。これらのうち、1,3−ブタジエンが好ましい。これらの共役ジエン化合物は、一種単独で又は二種以上を組み合わせて用いることができる。
[1−2]芳香族ビニル化合物:
芳香族ビニル化合物の具体例としては、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、ビニルトルエン、クロルスチレン、ジビニルベンゼン等を挙げることができる。これらのうち、スチレンが好ましい。これらの芳香族ビニル化合物は、一種単独で又は二種以上を組み合わせて用いることができる。
芳香族ビニル化合物の具体例としては、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、ビニルトルエン、クロルスチレン、ジビニルベンゼン等を挙げることができる。これらのうち、スチレンが好ましい。これらの芳香族ビニル化合物は、一種単独で又は二種以上を組み合わせて用いることができる。
[1−3](メタ)アクリレート化合物:
(メタ)アクリレート化合物の具体例としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、i−プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、i−ブチル(メタ)アクリレート、n−アミル(メタ)アクリレート、i−アミル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、2−ヘキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、i−ノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、ヒドロキシメチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、エチレングリコール(メタ)アクリレート等を挙げることができる。これらのうち、メチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、i−ブチル(メタ)アクリレートが好ましく、メチル(メタ)アクリレートが更に好ましい。これらの(メタ)アクリレート化合物は、一種単独で又は二種以上を組み合わせて用いることができる。
(メタ)アクリレート化合物の具体例としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、i−プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、i−ブチル(メタ)アクリレート、n−アミル(メタ)アクリレート、i−アミル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、2−ヘキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、i−ノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、ヒドロキシメチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、エチレングリコール(メタ)アクリレート等を挙げることができる。これらのうち、メチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、i−ブチル(メタ)アクリレートが好ましく、メチル(メタ)アクリレートが更に好ましい。これらの(メタ)アクリレート化合物は、一種単独で又は二種以上を組み合わせて用いることができる。
[1−4]エチレン性不飽和カルボン酸:
エチレン性不飽和カルボン酸の具体例としては、(メタ)アクリル酸、イタコン酸等を挙げることができる。
エチレン性不飽和カルボン酸の具体例としては、(メタ)アクリル酸、イタコン酸等を挙げることができる。
[1−5]フッ素系単量体:
フッ素系単量体の具体例としては、フッ化ビニリデン、六フッ化プロピレン、フッ化ビニル、またはテトラフルオロエチレン、パーフルオロアルキルビニルエーテル、フルオロアルキル(メタ)アクリレート等を挙げることができる。これらのうち、フッ化ビニリデン、六フッ化プロピレン、テトラフルオロエチレン、フルオロアルキル(メタ)アクリレートが好ましい。これらのフッ素系単量体は、一種単独で又は二種以上を組み合わせて用いることができる。
フッ素系単量体の具体例としては、フッ化ビニリデン、六フッ化プロピレン、フッ化ビニル、またはテトラフルオロエチレン、パーフルオロアルキルビニルエーテル、フルオロアルキル(メタ)アクリレート等を挙げることができる。これらのうち、フッ化ビニリデン、六フッ化プロピレン、テトラフルオロエチレン、フルオロアルキル(メタ)アクリレートが好ましい。これらのフッ素系単量体は、一種単独で又は二種以上を組み合わせて用いることができる。
電気化学デバイス電極バインダー用組成物を用いて、例えば電気化学デバイスの正極を作製する場合には、作製される正極には耐酸化性が要求されることが多い。このような要求に応えるためには、(A)成分フッ素系単量体に由来する構成単位を導入することが有効である。
[1−6]その他の単量体:
(A)成分を製造するための原料である単量体成分には、上述の重合性単量体以外の単量体として、上述の重合性単量体と共重合可能な化合物(以下、「共重合性化合物」ともいう)が含まれていてもよい。
(A)成分を製造するための原料である単量体成分には、上述の重合性単量体以外の単量体として、上述の重合性単量体と共重合可能な化合物(以下、「共重合性化合物」ともいう)が含まれていてもよい。
共重合性化合物の具体例としては、(メタ)アクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド等のエチレン性不飽和カルボン酸のアルキルアミド;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のカルボン酸ビニルエステル;エチレン性不飽和ジカルボン酸の酸無水物、モノアルキルエステル、又はモノアミド;アミノエチルアクリルアミド、ジメチルアミノメチルメタクリルアミド、メチルアミノプロピルメタクリルアミド等のエチレン性不飽和カルボン酸のアミノアルキルアミド;(メタ)アクリロニトリル、α−クロルアクリロニトリル等のシアン化ビニル系化合物等を挙げることができる。これらの共重合性化合物は、一種単独で又は二種以上を組み合わせて用いることができる。
[1−7]スチレンブタジエン系重合体:
(A)成分としてスチレンブタジエン系重合体を用いる場合において、単量体成分に含有される共役ジエン化合物の割合は、20〜58質量%であることが好ましく、30〜55質量%であることが更に好ましい。共役ジエン化合物の含有割合が20質量%未満であると、得られるポリマーのガラス転移温度が高くなり過ぎてしまい、形成される電極層の柔軟性や、集電体に対する電極層の密着性が低下する傾向にある。一方、共役ジエン化合物の含有割合が58質量%超であると、形成される電極層の表面が徐々に粘着性を示す傾向にあるため、プレス加工時に電極層がロールへ貼り付いてしまう等、加工性が低下する傾向にある。
(A)成分としてスチレンブタジエン系重合体を用いる場合において、単量体成分に含有される共役ジエン化合物の割合は、20〜58質量%であることが好ましく、30〜55質量%であることが更に好ましい。共役ジエン化合物の含有割合が20質量%未満であると、得られるポリマーのガラス転移温度が高くなり過ぎてしまい、形成される電極層の柔軟性や、集電体に対する電極層の密着性が低下する傾向にある。一方、共役ジエン化合物の含有割合が58質量%超であると、形成される電極層の表面が徐々に粘着性を示す傾向にあるため、プレス加工時に電極層がロールへ貼り付いてしまう等、加工性が低下する傾向にある。
また、単量体成分に含有される芳香族ビニル化合物の割合は、10〜55質量%であることが好ましく、20〜50質量%であることが更に好ましい。芳香族ビニル化合物の含有割合が20質量%未満であると、例えば、電極活物質として用いられるグラファイトとの相互作用が低下してしまい、形成される電極層からグラファイトが脱落し易くなる傾向にある。一方、芳香族ビニル化合物の含有割合が55質量%超であると、得られるポリマーは堅くて脆いものになり易く、形成される電極層の柔軟性や、集電体に対する電極層の密着性が低下する傾向にある。
また、上記ポリマーは、共役ジエン系化合物や芳香族ビニル化合物以外の重合性単量体(その他の単量体)に由来する構成単位を有するものであってもよい。その他の単量体の具体例としては、(メタ)アクリレート化合物やエチレン性不飽和カルボン酸を挙げることができる。単量体成分に含有される(メタ)アクリレート化合物の割合は、5〜30質量%であることが好ましく、10〜25質量%であることが更に好ましい。(メタ)アクリレート化合物の含有割合が5質量%未満であると、得られるポリマーの電解液との親和性が低くなってバインダーが電気抵抗成分となり易く、電池の内部抵抗が上昇する傾向にある。一方、(メタ)アクリレート化合物の含有割合が25質量%超であると、得られるポリマーが電解液を過剰に吸収するようになり、電池内において結着性が消失し易く、高温貯蔵時に電池の劣化が生じ易くなる傾向にある。
単量体成分に含有されるエチレン性不飽和カルボン酸の割合は、0.5〜6質量%であることが好ましく、1〜5質量%であることが更に好ましい。エチレン性不飽和カルボン酸の含有割合が0.5質量%未満であると、電気化学デバイス電極バインダー用組成物を調製する際に、ポリマーからなる粒子(ポリマー粒子)の分散安定性が不足し、凝集物を生じやすくなる傾向にある。このため、集電体に対する電極層の密着性が低下する等の問題が生じ易くなる傾向にある。一方、エチレン性不飽和カルボン酸の含有割合が6質量%超であると、調製した電気化学デバイス電極バインダー用組成物の粘度が貯蔵過程で経時的に上昇してしまい、塗工性が低下する傾向にある。
[1−8](メタ)アクリル系重合体:
(A)成分として(メタ)アクリル系重合体を用いる場合において、単量体成分に含有される(メタ)アクリレート化合物の割合は、50〜100質量%であることが好ましく、70〜100質量%であることが更に好ましい。(メタ)アクリル系重合体の含有割合が50質量%未満であると、電極(電極板)の柔軟性が不足し易くなり、クラックが入ってしまう場合がある。
(A)成分として(メタ)アクリル系重合体を用いる場合において、単量体成分に含有される(メタ)アクリレート化合物の割合は、50〜100質量%であることが好ましく、70〜100質量%であることが更に好ましい。(メタ)アクリル系重合体の含有割合が50質量%未満であると、電極(電極板)の柔軟性が不足し易くなり、クラックが入ってしまう場合がある。
また、上記(メタ)アクリル系重合体は、(メタ)アクリレート化合物以外の単量体に由来する構成単位を有するものであってもよい。(メタ)アクリレート化合物以外の単量体としては、芳香族ビニル化合物やシアン化ビニル化合物を挙げることができる。単量体成分に含有される芳香族ビニル化合物の割合は、0〜20質量%であることが好ましく、0〜10質量%であることが更に好ましい。芳香族ビニル化合物の含有割合が20質量%超であると、電極(電極板)の柔軟性が不足し易くなり、クラックが入ってしまう場合がある。
単量体成分に含有されるシアン化ビニルの割合は、0〜30質量%であることが好ましく、0〜20質量%であることが更に好ましい。シアン化ビニルの含有割合が30質量%超であると、電極(電極板)の柔軟性が不足し易くなり、クラックが入ってしまう場合がある。また、単量体成分に含有されるエチレン性不飽和カルボン酸の割合は、0.5〜6質量%であることが好ましく、1〜5質量%であることが更に好ましい。エチレン性不飽和カルボン酸の含有割合が0.5質量%未満であると、電気化学デバイス電極バインダー用組成物を調製する際に、ポリマーからなる粒子(ポリマー粒子)の分散安定性が不足し、凝集物を生じ易くなる傾向にある。一方、エチレン性不飽和カルボン酸の含有割合が6質量%超であると、調製した電気化学デバイス電極バインダー用組成物の粘度が貯蔵過程で経時的に上昇する場合があり、塗工性が低下する傾向にある。
[1−9]フッ素系重合体:
(A)成分としてフッ素系重合体を用いる場合において、単量体成分に含有されるフッ化ビニリデンの割合は、85〜100質量%であることが好ましい。フッ化ビニリデンの含有割合が85質量%未満であると、集電体に対する電極層の密着性が低下する場合があり、電極層が剥離し易くなる傾向にある。
(A)成分としてフッ素系重合体を用いる場合において、単量体成分に含有されるフッ化ビニリデンの割合は、85〜100質量%であることが好ましい。フッ化ビニリデンの含有割合が85質量%未満であると、集電体に対する電極層の密着性が低下する場合があり、電極層が剥離し易くなる傾向にある。
また、上記フッ素系重合体は、テトラフルオロエチレンに由来する構成単位を有するものであってもよい。単量体成分に含有されるテトラフルオロエチレンの割合は、0〜5質量%であることが好ましい。テトラフルオロエチレンの含有割合が5質量%超であると、電極(電極板)の柔軟性が不足し易くなり、クラックが入ってしまう場合がある。単量体成分に含有される六フッ化プロピレンの割合は、0〜10質量%であることが好ましい。六フッ化プロピレンの含有割合が10質量%超であると、集電体に対する電極層の密着性が低下する場合があり、電極層が剥離し易くなる傾向にある。更に、上記フッ素系重合体は、上記フッ素系単量体以外の単量体に由来する構成単位を有するものであってもよい。また、特開平3−7784号公報に記載されているように、フッ素系重合体をシードとし、上記(メタ)アクリレート化合物を重合して得られる重合体を(A)成分として用いてもよい。
[1−10]ポリマー粒子:
結着樹脂((A)成分)は、ポリマー粒子を形成し、ラテックスの状態で電気化学デバイス電極バインダー用組成物に含有されていることが好ましい。ラテックスに含まれるポリマー粒子の数平均粒子径は、70〜350nmであることが好ましく、80〜300nmであることが更に好ましい。ポリマー粒子の数平均粒子径が70nm未満であると、集電体の表面上に塗布した電気化学デバイス電極用組成物からなる塗工層を乾燥する際に、ポリマー粒子が塗工層の表面へ移動し、形成される電極層の表面が粘着質になる傾向にある。このため、プレス加工時に電極層が剥離し易くなる場合がある。一方、ポリマー粒子の数平均粒子径が350nm超であると、集電体に対する電極層の密着性が低下する傾向にある。このため、プレス加工時に電極層が剥離し易くなる場合がある。
結着樹脂((A)成分)は、ポリマー粒子を形成し、ラテックスの状態で電気化学デバイス電極バインダー用組成物に含有されていることが好ましい。ラテックスに含まれるポリマー粒子の数平均粒子径は、70〜350nmであることが好ましく、80〜300nmであることが更に好ましい。ポリマー粒子の数平均粒子径が70nm未満であると、集電体の表面上に塗布した電気化学デバイス電極用組成物からなる塗工層を乾燥する際に、ポリマー粒子が塗工層の表面へ移動し、形成される電極層の表面が粘着質になる傾向にある。このため、プレス加工時に電極層が剥離し易くなる場合がある。一方、ポリマー粒子の数平均粒子径が350nm超であると、集電体に対する電極層の密着性が低下する傾向にある。このため、プレス加工時に電極層が剥離し易くなる場合がある。
[1−11]ガラス転移温度(Tg):
(A)成分のガラス転移温度(Tg)は、−40〜50℃であることが好ましく、−35〜30℃であることが更に好ましい。(A)成分のガラス転移温度(Tg)が−40℃未満であると、極板表面の粘着性が過度に上昇し易くなり、プレス加工時にロールへの貼り付きが生じ易く、結果として電極層が剥離し易くなる場合がある。一方、(A)成分のガラス転移温度(Tg)が50℃超であると、形成される電極層の柔軟性が低くなり、電極層にクラックが発生し易くなる傾向にある。
(A)成分のガラス転移温度(Tg)は、−40〜50℃であることが好ましく、−35〜30℃であることが更に好ましい。(A)成分のガラス転移温度(Tg)が−40℃未満であると、極板表面の粘着性が過度に上昇し易くなり、プレス加工時にロールへの貼り付きが生じ易く、結果として電極層が剥離し易くなる場合がある。一方、(A)成分のガラス転移温度(Tg)が50℃超であると、形成される電極層の柔軟性が低くなり、電極層にクラックが発生し易くなる傾向にある。
[2](B)アミド化合物:
(B)成分はアミド化合物であり、下記一般式(1)又は(2)で表される成分である。この(B)成分を含有する本発明の電気化学デバイス電極バインダー用組成物を用いれば、(B)成分を含有しない電気化学デバイス電極バインダー用組成物を用いた場合に比して、集電体との密着強度が高く、集電体から剥離し難い電極層を形成することができる。また、(B)成分を含有する本発明の電気化学デバイス電極バインダー用組成物を用いれば、プレス適性が良好であるとともに、柔軟性の高い電気化学デバイス電極を形成することができる。
(B)成分はアミド化合物であり、下記一般式(1)又は(2)で表される成分である。この(B)成分を含有する本発明の電気化学デバイス電極バインダー用組成物を用いれば、(B)成分を含有しない電気化学デバイス電極バインダー用組成物を用いた場合に比して、集電体との密着強度が高く、集電体から剥離し難い電極層を形成することができる。また、(B)成分を含有する本発明の電気化学デバイス電極バインダー用組成物を用いれば、プレス適性が良好であるとともに、柔軟性の高い電気化学デバイス電極を形成することができる。
前記一般式(1)中、R1は、置換又は非置換の炭素数5〜30の炭化水素基を示す。なお、R1は、炭素数8〜18の炭化水素基であることが好ましい。また、前記一般式(1)中、R2及びR3は、相互に独立に、水素原子、又は置換又は非置換の炭素数1〜10の炭化水素基を示す。
前記一般式(2)中、R4及びR8は、相互に独立に、置換又は非置換の炭素数5〜30の炭化水素基を示し、R5及びR7は、相互に独立に、水素原子、又は置換若しくは非置換の炭素数1〜10の炭化水素基を示し、R6は、炭素数2〜4の2価の炭化水素基を示す。
前記一般式(1)中、R2及びR3で表される「炭素数1〜10の炭化水素基」の具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、シクロヘキシル基、フェニル基等を挙げることができる。また、R2及びR3に導入されることのある置換基の具体例としては、水酸基、アミノ基、カルボキシル基、アミド基等を挙げることができる。これらのうち、水酸基が好ましい。
前記一般式(2)中、R4及びR8で表される「炭素数5〜30の炭化水素基」の具体例としては、R1と同様のものを挙げることができる。また、R5及びR7で表される「炭素数1〜10の炭化水素基」、及びこれらの基に導入されることのある置換基の具体例としては、R2及びR3と同様のものを挙げることができる。
(B)成分の具体例としては、オクチルアミド、ラウリルアミド、ステアリルアミド、N−メチロールアルキルアミド、エチレンビスオクチルアミド、エチレンビスラウリルアミド、エチレンビスステアリン酸アミド等を挙げることができる。なお、N−メチロールアルキルアミドを構成するアルキル基の炭素数は、8〜18であることが好ましい。
(A)成分100質量部に対する(B)成分の含有量は、0.1〜200質量部であることが好ましく、0.3〜180質量部であることが更に好ましく、1〜150質量部であることが特に好ましい。(B)成分の含有量が0.1質量部未満であると、(B)成分を含有させることによる効果が十分に発揮されなくなる傾向にある。一方、(B)成分の含有量が200質量部超であると、形成される電極層の集電体に対する密着性が低下する傾向にある。
[3]分散媒:
本発明の電気化学デバイス電極バインダー用組成物は、通常、(A)及び(B)成分が分散媒中に分散しているものである。分散媒としては、水を用いることができる。前述のように、(A)成分が、ポリマー粒子を形成してラテックスの状態で電気化学デバイス電極バインダー用組成物に含有されている場合には、このラテックスは、乳化重合によって調製することができる。このため、乳化重合時に使用した水をそのまま分散媒とする、或いは乳化重合時に使用した水を濃縮して分散媒とすることもできる。
本発明の電気化学デバイス電極バインダー用組成物は、通常、(A)及び(B)成分が分散媒中に分散しているものである。分散媒としては、水を用いることができる。前述のように、(A)成分が、ポリマー粒子を形成してラテックスの状態で電気化学デバイス電極バインダー用組成物に含有されている場合には、このラテックスは、乳化重合によって調製することができる。このため、乳化重合時に使用した水をそのまま分散媒とする、或いは乳化重合時に使用した水を濃縮して分散媒とすることもできる。
一方、分散媒としての水を、必要に応じて電極活物質に好適な有機系分散媒に置換してもよい。有機系分散媒としては、例えば、芳香族炭化水素化合物、非芳香族炭化水素化合物、含塩素炭化水素化合物、含窒素炭化水素化合物、含硫黄炭化水素化合物等を用いることができる。有機系分散媒の具体例としては、トルエン、N−メチルピロリドン(NMP)、メチルイソブチルケトン(MIBK)、シクロヘキサノン、ジメチルスルホキシド(DMSO)、ジメチルホルムアミド(DMF)等を挙げることができる。
水を有機系分散媒へと置換する方法は特に限定されないが、例えば、(1)乳化重合により調製されたラテックスに有機系分散媒を添加し、減圧蒸留にて水を揮発させる方法、(2)ラテックスから水を揮発させ、得られた固形分を有機系分散媒に再分散させる方法等が好ましい。
本発明の電気化学デバイス電極バインダー用組成物の固形分濃度は、20〜53質量%であることが好ましく、25〜50質量%であることが更に好ましい。固形分濃度が上記範囲内にあることで混合物の粘度が高くなり過ぎず、計量等の配合プロセスにおける取扱いが容易であるという点で好ましい。また、所望の厚みの電極層を形成するのに十分な固形分を含む点で好ましい。なお、本明細書における「固形分」とは、組成物中に含まれる全ての成分から分散媒を除いた成分のことをいう。
2.電気化学デバイス電極用組成物:
本発明の電気化学デバイス電極用組成物は、前述の電気化学デバイス電極バインダー用組成物と、(C)電極活物質(以下、「(C)成分」ともいう)と、を含有するものであり、通常、スラリー状又はペースト状の組成物である。以下、その詳細について説明する。
本発明の電気化学デバイス電極用組成物は、前述の電気化学デバイス電極バインダー用組成物と、(C)電極活物質(以下、「(C)成分」ともいう)と、を含有するものであり、通常、スラリー状又はペースト状の組成物である。以下、その詳細について説明する。
[1](C)電極活物質:
(C)成分は電極活物質であり、製造しようとする電気化学デバイス電極の種類に応じて、種々選択して配合することができる。例えば、リチウムイオン二次電池の負極を製造するために用いられる場合には、電極活物質の具体例としては、カーボン;フェノール樹脂、ポリアクリロニトリル、セルロース等の有機高分子化合物を焼成して得られる炭素材料;コークス、ピッチ等を焼成して得られる炭素材料;人造グラファイト;天然グラファイト等を挙げることができる。
(C)成分は電極活物質であり、製造しようとする電気化学デバイス電極の種類に応じて、種々選択して配合することができる。例えば、リチウムイオン二次電池の負極を製造するために用いられる場合には、電極活物質の具体例としては、カーボン;フェノール樹脂、ポリアクリロニトリル、セルロース等の有機高分子化合物を焼成して得られる炭素材料;コークス、ピッチ等を焼成して得られる炭素材料;人造グラファイト;天然グラファイト等を挙げることができる。
また、電気二重層キャパシタ電極を製造するために用いられる場合には、電極活物質の具体例としては、活性炭、活性炭繊維、シリカ、アルミナ等を挙げることができる。更に、リチウムイオンキャパシタ電極を製造するために用いられる場合には、電極活物質の具体例としては、黒鉛、難黒鉛化炭素、ハードカーボン、コークス等の炭素材料;ポリアセン系有機半導体(PAS)等を挙げることができる。
本発明の電気化学デバイス電極用組成物に含有される、(A)成分と(B)成分の合計量は、(C)成分100質量部に対して0.1〜10質量部であることが好ましく、0.3〜4質量部であることが好ましい。(A)成分と(B)成分の固形分の合計含有量が0.1質量部未満であると、集電体に対する密着性が不十分となる傾向にある。一方、10質量部超であると、製造される電気化学デバイスの過電圧が上昇する等、電池特性に影響を及ぼす傾向にある。
[2]その他の成分:
本発明の電気化学デバイス電極用組成物には、(A)〜(C)成分以外の「その他の成分」が更に含有されていてもよい。「その他の成分」としては、例えば、増粘剤、ポリアクリル酸ソーダ等の分散剤、ラテックスの安定化剤としてのノニオン性又はアニオン性界面活性剤、消泡剤等の添加剤等を挙げることができる。
本発明の電気化学デバイス電極用組成物には、(A)〜(C)成分以外の「その他の成分」が更に含有されていてもよい。「その他の成分」としては、例えば、増粘剤、ポリアクリル酸ソーダ等の分散剤、ラテックスの安定化剤としてのノニオン性又はアニオン性界面活性剤、消泡剤等の添加剤等を挙げることができる。
[3]:電気化学デバイス電極用組成物の調製方法:
電気化学デバイス電極用組成物を調製する方法は特に限定されない。例えば、(B)成分を(A)成分に予め添加して混合物を調製しておき、この混合物を(C)成分と混合する、或いは(C)成分に対して、(A)成分及び(B)成分をそれぞれ単独で添加することにより、電気化学デバイス電極用組成物を調製することができる。各成分の混合には、撹拌機、脱泡機、ビーズミル、高圧ホモジナイザー等を使用することができる。なお、上記の混合は、減圧下で行うことがこのましい。減圧下で各成分を混合することにより、得られる電気化学デバイス電極用組成物を用いて形成される電極層内に気泡が生ずるのを防止することができる。
電気化学デバイス電極用組成物を調製する方法は特に限定されない。例えば、(B)成分を(A)成分に予め添加して混合物を調製しておき、この混合物を(C)成分と混合する、或いは(C)成分に対して、(A)成分及び(B)成分をそれぞれ単独で添加することにより、電気化学デバイス電極用組成物を調製することができる。各成分の混合には、撹拌機、脱泡機、ビーズミル、高圧ホモジナイザー等を使用することができる。なお、上記の混合は、減圧下で行うことがこのましい。減圧下で各成分を混合することにより、得られる電気化学デバイス電極用組成物を用いて形成される電極層内に気泡が生ずるのを防止することができる。
(B)成分を(A)成分に予め添加して混合物を作製しておく場合における、混合物の固形分濃度は、20〜53質量%であることが好ましく、25〜50質量%であることが更に好ましい。固形分濃度が53質量%超であると、混合物の粘度が高くなるために、計量等の配合プロセスにおける取扱いが難しくなる場合がある。一方、固形分濃度が20質量%未満であると、得られる電気化学デバイス電極用組成物の固形分の含有割合が低下してしまい、所望の厚みの電極層を形成することが困難となる場合がある。
電気化学デバイス電極用組成物の好適な固形分濃度は、一般的には、作製しようとする電極の種類により異なる。例えば、電気化学デバイス電極用組成物が、リチウムイオン電池電極用の正極スラリーとして使用される場合には、電気化学デバイス電極用組成物の固形分濃度は50〜75質量%であることが好ましい。また、電気化学デバイス電極用組成物が、リチウムイオン電池電極用の負極スラリーとして使用される場合には、電気化学デバイス電極用組成物の固形分濃度は30〜60質量%であることが好ましい。更に、電気化学デバイス電極用組成物が、キャパシタ電極用スラリーとして使用される場合には、電気化学デバイス電極用組成物の固形分濃度は20〜40質量%であることが好ましい。
3.電気化学デバイス電極:
本発明の電気化学デバイス電極は、集電体と、この集電体の表面上に前述の電気化学デバイス電極用組成物が塗布及び乾燥されて形成された電極層と、を備えたものである。本発明の電気化学デバイス電極の電極層は、これまで述べてきた電気化学デバイス電極用組成物を用いて形成されている。このため、本発明の電気化学デバイス電極は、集電体と電極層との密着強度が高く、集電体から電極層が剥離し難く、プレス適性が良好であるとともに、柔軟性が高いといった特性を有するものである。
本発明の電気化学デバイス電極は、集電体と、この集電体の表面上に前述の電気化学デバイス電極用組成物が塗布及び乾燥されて形成された電極層と、を備えたものである。本発明の電気化学デバイス電極の電極層は、これまで述べてきた電気化学デバイス電極用組成物を用いて形成されている。このため、本発明の電気化学デバイス電極は、集電体と電極層との密着強度が高く、集電体から電極層が剥離し難く、プレス適性が良好であるとともに、柔軟性が高いといった特性を有するものである。
[1]集電体:
集電体としては、金属箔、エッチング金属箔、エキスパンドメタル等を用いることができる。集電体を構成する材料としては、例えば、アルミニウム、銅、ニッケル、タンタル、ステンレス、チタン等の金属材料を挙げることができる。なお、製造しようとする電気化学デバイスの種類に応じて、これらの金属材料から適当なものを選択すればよい。集電体の厚みについても、製造しようとする電気化学デバイスの種類に応じて適宜設定すればよい。リチウム二次電池用の電極を作製する場合には、集電体の厚みは5〜30μmとすることが好ましく、8〜25μmとすることが更に好ましい。また、電気二重層キャパシタ用の電極を作製する場合には、電極層の厚みは5〜100μmとすることが好ましく、10〜70とすることが更に好ましく、15〜30μmとすることが特に好ましい。
集電体としては、金属箔、エッチング金属箔、エキスパンドメタル等を用いることができる。集電体を構成する材料としては、例えば、アルミニウム、銅、ニッケル、タンタル、ステンレス、チタン等の金属材料を挙げることができる。なお、製造しようとする電気化学デバイスの種類に応じて、これらの金属材料から適当なものを選択すればよい。集電体の厚みについても、製造しようとする電気化学デバイスの種類に応じて適宜設定すればよい。リチウム二次電池用の電極を作製する場合には、集電体の厚みは5〜30μmとすることが好ましく、8〜25μmとすることが更に好ましい。また、電気二重層キャパシタ用の電極を作製する場合には、電極層の厚みは5〜100μmとすることが好ましく、10〜70とすることが更に好ましく、15〜30μmとすることが特に好ましい。
[2]電極層:
電極層は、前述の電気化学デバイス電極用組成物を集電体の表面上に塗布して塗布層(塗工層)を形成した後、乾燥することによって形成することができる。なお、塗工層を乾燥した後、必要に応じてプレス加工してもよい。
電極層は、前述の電気化学デバイス電極用組成物を集電体の表面上に塗布して塗布層(塗工層)を形成した後、乾燥することによって形成することができる。なお、塗工層を乾燥した後、必要に応じてプレス加工してもよい。
集電体の表面上に電気化学デバイス電極用組成物を塗布する方法の具体例としては、ドクターブレード法、リバースロール法、コンマバー法、グラビヤ法、エアーナイフ法等を挙げることができる。また、塗工膜を乾燥する際の温度は、20〜250℃とすることが好ましく、50〜150℃とすることが更に好ましい。また、塗工層の乾燥時間は、1〜120分間とすることが好ましく、5〜60分間とすることが更に好ましい。
塗工層を乾燥した後、プレス加工する場合において、このプレス加工には、高圧スーパープレス、ソフトカレンダー、1トンプレス機等の加工機を利用することができる。なお、プレス加工の条件は、利用する加工機に応じて適宜設定される。このようにして形成される電極層の厚みは、通常、40〜100μmである。また、電極層の密度は、通常、1.3〜2.0g/cm2である。
4.電気化学デバイス:
本発明の電気化学デバイスは、上述の電気化学デバイス電極を備えたものである。即ち、本発明の電気化学デバイスは、集電体と電極層との密着強度が高く、集電体から電極層が剥離し難く、プレス適性が良好であるとともに、柔軟性の高い電気化学デバイス電極を備えたものであるので、高度な製品信頼性を有するものである。
本発明の電気化学デバイスは、上述の電気化学デバイス電極を備えたものである。即ち、本発明の電気化学デバイスは、集電体と電極層との密着強度が高く、集電体から電極層が剥離し難く、プレス適性が良好であるとともに、柔軟性の高い電気化学デバイス電極を備えたものであるので、高度な製品信頼性を有するものである。
電気化学デバイスの具体例としては、リチウムイオン二次電池、電気二重層キャパシタ、リチウムイオンキャパシタ等を挙げることができる。
電気化学デバイスがリチウムイオン二次電池である場合には、例えば、電解質としてのリチウム化合物を溶媒に溶解させた電解液が用いられる。電解質の具体例としては、LiClO4、LiBF4、LiI、LiPF6、LiCF3SO3、LiAsF6、LiSbF6、LiAlCl4、LiCl、LiBr、LiB(C2H5)4、LiCH3SO3、LiC4F9SO3、Li(C4F3SO2)2N、Li[CO2)2]2B等を挙げることができる。
溶媒の具体例としては、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ブチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、メチルエチルカーボネート等のカーボネート類;γ−ブチロラクトン等のラクトン類;トリメトキシシラン、1,2−ジメトキシエタン、ジエチルエーテル、2−エトキシエタン、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン等のエーテル類;ジメチルスルホキシド等のスルホキシド類;1,3−ジオキソラン、4−メチル−1,3−ジオキソラン等のオキソラン類;アセトニトリル、ニトロメタン等の窒素含有化合物;ギ酸メチル、酢酸メチル、酢酸ブチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、リン酸トリエステル等のエステル類;ジグライム、トリグライム、テトラグライム等のグライム類;アセトン、ジエチルケトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類;スルホラン等のスルホン類;
2−メチル−2−オキサゾリジノン等のオキサゾリジノン類;1,3−プロパンスルトン、1,4−ブタンスルトン、1,8−ナフタスルトン等のスルトン類等を挙げることができる。
2−メチル−2−オキサゾリジノン等のオキサゾリジノン類;1,3−プロパンスルトン、1,4−ブタンスルトン、1,8−ナフタスルトン等のスルトン類等を挙げることができる。
電気化学デバイスが電気二重層キャパシタである場合には、電気二重層キャパシタ用の電解質を上記の溶媒に溶解させた電解液が用いられる。電気二重層キャパシタ用の電解質の具体例としては、テトラエチルアンモニウムテトラフルオロボレート、トリエチルメチルアンモニウムテトラフルオロボレート、テトラエチルアンモニウムヘキサフルオロホスフェート等を挙げることができる。また、電気化学デバイスがリチウムイオンキャパシタである場合には、電解液として、リチウムイオン二次電池に用いられる上述の電解液と同様のものを用いることができる。
以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、実施例、比較例中の「部」及び「%」は、特に断らない限り質量基準である。また、各種物性値の測定方法、及び諸特性の評価方法を以下に示す。
[数平均粒子径]:
22mWのHe−Neレーザー(λ=632.8nm)を光源とする光散乱測定装置(商品名「ALV5000」、ALV社製)を使用して、ポリマー粒子の数平均粒子径(nm)を測定した。
22mWのHe−Neレーザー(λ=632.8nm)を光源とする光散乱測定装置(商品名「ALV5000」、ALV社製)を使用して、ポリマー粒子の数平均粒子径(nm)を測定した。
[ガラス転移温度(Tg)]:
pHを7.5に調整したエマルジョン(分散体)をガラス板上に塗布し、120℃で1時間乾燥することにより重合体のフィルムを作製した。作製したフィルムを試験片とし、示差走査熱量計(セイコー電子工業社製)を使用してポリマーのガラス転移温度(Tg(℃))を測定した。
pHを7.5に調整したエマルジョン(分散体)をガラス板上に塗布し、120℃で1時間乾燥することにより重合体のフィルムを作製した。作製したフィルムを試験片とし、示差走査熱量計(セイコー電子工業社製)を使用してポリマーのガラス転移温度(Tg(℃))を測定した。
[ピール強度]:
電極から切り出した幅2cm×長さ12cmの試験片の電極層側の表面を、両面テープを使用してアルミ板上に貼り付けた。また、試験片の集電体側の表面に、幅18mmのテープ(商品名「セロテープ(登録商標)」、ニチバン社製)(JIS Z1522に規定)を貼り付け、90°方向に50mm/minの速度でテープを剥離したときの強度(mN/2cm)を6回測定し、その平均値をピール強度(mN/2cm)として算出した。なお、ピール強度の値が大きいほど、集電体と電極層との密着強度が高く、集電体から電極層が剥離し難いと評価することができる。
電極から切り出した幅2cm×長さ12cmの試験片の電極層側の表面を、両面テープを使用してアルミ板上に貼り付けた。また、試験片の集電体側の表面に、幅18mmのテープ(商品名「セロテープ(登録商標)」、ニチバン社製)(JIS Z1522に規定)を貼り付け、90°方向に50mm/minの速度でテープを剥離したときの強度(mN/2cm)を6回測定し、その平均値をピール強度(mN/2cm)として算出した。なお、ピール強度の値が大きいほど、集電体と電極層との密着強度が高く、集電体から電極層が剥離し難いと評価することができる。
[極板柔軟性]:
電極から切り出した幅2cm×長さ12cmの試験片の集電体側の表面を直径2mmのSUS軸に当て、上下に3往復させたときの電極層の状態を光学顕微鏡により観察し、以下に示す三段階で「極板柔軟性」を評価した。なお、割れが見られないほど、極板の柔軟性が高いと評価することができる。
○:電極層に割れが見られない
△:電極層の端部にのみ割れが見られる
×:電極層の全面に割れが見られる
電極から切り出した幅2cm×長さ12cmの試験片の集電体側の表面を直径2mmのSUS軸に当て、上下に3往復させたときの電極層の状態を光学顕微鏡により観察し、以下に示す三段階で「極板柔軟性」を評価した。なお、割れが見られないほど、極板の柔軟性が高いと評価することができる。
○:電極層に割れが見られない
△:電極層の端部にのみ割れが見られる
×:電極層の全面に割れが見られる
[極板のプレス適性]:
電極から切り出した幅5cm×長さ5cmの試験片を、ロール間ギャップを30μmに設定した定位型金属ロールプレスに3回通し、試験片(極板)の剥れ具合を目視観察した。目視観察に際しては、試験片(極板)を1cm×1cm□の25領域に分割し、下記式により「剥離頻度(%)」を算出した。なお、剥離頻度が小さいほど、プレス適性が良好であると評価できる。
「剥離頻度(%)」=(剥離の見られる領域の数/25)×100
電極から切り出した幅5cm×長さ5cmの試験片を、ロール間ギャップを30μmに設定した定位型金属ロールプレスに3回通し、試験片(極板)の剥れ具合を目視観察した。目視観察に際しては、試験片(極板)を1cm×1cm□の25領域に分割し、下記式により「剥離頻度(%)」を算出した。なお、剥離頻度が小さいほど、プレス適性が良好であると評価できる。
「剥離頻度(%)」=(剥離の見られる領域の数/25)×100
(実施例1)
撹拌機を備えた温度調節の可能なオートクレーブ内に、水200部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.6部、過硫酸カリウム1.0部、重亜硫酸ナトリウム0.5部、α−メチルスチレンダイマー0.2部、及びドデシルメルカプタン0.1部を入れた。一段目重合成分として、ブタジエン6部、スチレン115部、メタクリル酸メチル3.5部、アクリル酸0.5部、及びイタコン酸2.5部を一括して添加し、70℃に昇温して2時間重合反応させた。重合添加率が80%以上であることを確認した後、反応温度を70℃に維持した状態で、二段目重合成分として、ブタジエン31.5部、スチレン35.5部、メタクリル酸メチル8部、アクリル酸0.5部、及びイタコン酸2.5部を6時間かけて添加した。なお、二段目重合成分の添加開始から3時間経過した時点で、α−メチルスチレンダイマー0.5部、及びドデシルメルカプタン0.1部を更に添加した。二段目重合成分の添加終了後、温度を80℃に昇温し、更に2時間重合反応させた。重合反応終了後、反応液(ラテックス)のpHを7.5に調整した。残留モノマーを水蒸気蒸留によって除去した後、減圧下で固形分48%となるまで反応液(ラテックス)を濃縮した。なお、得られたラテックスに含まれるポリマーのTgは0℃であり、ポリマー粒子の数平均粒子径は120nmであった。得られたラテックス100部に対し、N−メチロールステアリン酸アミドの水分散体(商品名「ハイドリンK808」、中京油脂社製)を10部(固形分換算)添加して、電気化学デバイス電極バインダーを得た。
撹拌機を備えた温度調節の可能なオートクレーブ内に、水200部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.6部、過硫酸カリウム1.0部、重亜硫酸ナトリウム0.5部、α−メチルスチレンダイマー0.2部、及びドデシルメルカプタン0.1部を入れた。一段目重合成分として、ブタジエン6部、スチレン115部、メタクリル酸メチル3.5部、アクリル酸0.5部、及びイタコン酸2.5部を一括して添加し、70℃に昇温して2時間重合反応させた。重合添加率が80%以上であることを確認した後、反応温度を70℃に維持した状態で、二段目重合成分として、ブタジエン31.5部、スチレン35.5部、メタクリル酸メチル8部、アクリル酸0.5部、及びイタコン酸2.5部を6時間かけて添加した。なお、二段目重合成分の添加開始から3時間経過した時点で、α−メチルスチレンダイマー0.5部、及びドデシルメルカプタン0.1部を更に添加した。二段目重合成分の添加終了後、温度を80℃に昇温し、更に2時間重合反応させた。重合反応終了後、反応液(ラテックス)のpHを7.5に調整した。残留モノマーを水蒸気蒸留によって除去した後、減圧下で固形分48%となるまで反応液(ラテックス)を濃縮した。なお、得られたラテックスに含まれるポリマーのTgは0℃であり、ポリマー粒子の数平均粒子径は120nmであった。得られたラテックス100部に対し、N−メチロールステアリン酸アミドの水分散体(商品名「ハイドリンK808」、中京油脂社製)を10部(固形分換算)添加して、電気化学デバイス電極バインダーを得た。
二軸型プラネタリーミキサー(商品名「TKハイビスミックス 2P−03」、プライミクス社製)内に、増粘剤(商品名「CMC2200」、ダイセル化学社製)1部(固形分換算)、負極活物質としてグラファイト100部(固形分換算)、及び水68部を投入し、60rpmで1時間撹拌した。電気化学デバイス電極バインダー1部(固形分換算)を更に投入し、更に1時間撹拌してペーストを得た。得られたペーストに水を投入して固形分の含有率を50%に調整した後、撹拌脱泡機(商品名「泡とり練太郎」、THINKY社製)を使用して、200rpmで2分間、1800rpmで5分間、真空下、1800rpmで1.5分撹拌混合することにより、電気化学デバイス電極用組成物(リチウムイオン二次電池電極用スラリー)を得た。
得られたリチウムイオン二次電池電極用スラリーを、銅製の集電体(銅箔)の表面上に、乾燥後の膜厚が80μmとなるようにドクターブレード法によって均一に塗布した後、120℃で20分間乾燥処理した。その後、ロールプレス機によりプレス加工することにより、密度1.8g/cm3の電極層が集電体の表面上に形成されたリチウムイオン二次電池負極を得た。得られたリチウムイオン二次電池負極のピール強度は480mN/2cm、極板柔軟性の評価結果は「○」、及び剥離頻度は11%であった。
(実施例2)
撹拌機を備えた温度調節の可能なオートクレーブ内に、水200部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.6部、過硫酸カリウム1.0部、重亜硫酸ナトリウム0.5部、α−メチルスチレンダイマー0.2部、及びドデシルメルカプタン0.1部を入れた。一段目重合成分として、ブタジエン6部、スチレン115部、メタクリル酸メチル3.5部、アクリル酸0.5部、及びイタコン酸2.5部を一括して添加し、70℃に昇温し2時間重合反応させた。重合添加率が80%以上であることを確認した後、反応温度を70℃に維持した状態で、二段目重合成分として、ブタジエン31.5部、スチレン35.5部、メタクリル酸メチル8部、アクリル酸0.5部、及びイタコン酸2.5部を6時間かけて添加した。なお、二段目重合成分の添加開始から3時間経過した時点で、α−メチルスチレンダイマー0.5部、及びドデシルメルカプタン0.1部を更に添加した。二段目重合成分の添加終了後、温度を80℃に昇温し、更に2時間重合反応させた。重合反応終了後、反応液(ラテックス)のpHを7.5に調整した。残留モノマーを水蒸気蒸留によって除去した後、減圧下で固形分48%となるまで反応液(ラテックス)を濃縮した。なお、得られたラテックスに含まれるポリマーのTgは0℃であり、ポリマー粒子の数平均粒子径は120nmであった。
撹拌機を備えた温度調節の可能なオートクレーブ内に、水200部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.6部、過硫酸カリウム1.0部、重亜硫酸ナトリウム0.5部、α−メチルスチレンダイマー0.2部、及びドデシルメルカプタン0.1部を入れた。一段目重合成分として、ブタジエン6部、スチレン115部、メタクリル酸メチル3.5部、アクリル酸0.5部、及びイタコン酸2.5部を一括して添加し、70℃に昇温し2時間重合反応させた。重合添加率が80%以上であることを確認した後、反応温度を70℃に維持した状態で、二段目重合成分として、ブタジエン31.5部、スチレン35.5部、メタクリル酸メチル8部、アクリル酸0.5部、及びイタコン酸2.5部を6時間かけて添加した。なお、二段目重合成分の添加開始から3時間経過した時点で、α−メチルスチレンダイマー0.5部、及びドデシルメルカプタン0.1部を更に添加した。二段目重合成分の添加終了後、温度を80℃に昇温し、更に2時間重合反応させた。重合反応終了後、反応液(ラテックス)のpHを7.5に調整した。残留モノマーを水蒸気蒸留によって除去した後、減圧下で固形分48%となるまで反応液(ラテックス)を濃縮した。なお、得られたラテックスに含まれるポリマーのTgは0℃であり、ポリマー粒子の数平均粒子径は120nmであった。
一方、別の容器に、ステアリルアミド10部(固形分換算)、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.2部(固形分換算)、エーテルサルフェート型乳化剤(商品名「アデカリアソープSR1025」、ADEKA社製)0.15部(固形分換算)、及び水24部を投入して撹拌した。内温を70℃に維持した状態で超音波処理を行うことにより均一なラウリルアミド分散液を得た。得られたラウリルアミド分散液と、ラテックスの全量とを混合することにより、電気化学デバイス電極バインダーを得た。その後、得られた電気化学デバイス電極バインダーを用いたこと以外は、前述の実施例1と同様の操作により、電気化学デバイス電極用組成物(リチウムイオン二次電池電極用スラリー)を得た。更に、得られたリチウムイオン二次電池電極用スラリーを用いたこと以外は、前述の実施例1と同様の操作により、リチウムイオン二次電池負極を得た。得られたリチウムイオン二次電池負極の各種物性値の測定結果及び評価結果を表1に示す。
(実施例3、4、比較例2、3)
ステアリルアミドに代えて、表1に示す(B)成分を用いたこと以外は、前述の実施例2と同様の操作により、電気化学デバイス電極用組成物(リチウムイオン二次電池電極用スラリー)、及びリチウムイオン二次電池負極を得た。得られたリチウムイオン二次電池負極の各種物性値の測定結果及び評価結果を表1に示す。
ステアリルアミドに代えて、表1に示す(B)成分を用いたこと以外は、前述の実施例2と同様の操作により、電気化学デバイス電極用組成物(リチウムイオン二次電池電極用スラリー)、及びリチウムイオン二次電池負極を得た。得られたリチウムイオン二次電池負極の各種物性値の測定結果及び評価結果を表1に示す。
(実施例5)
N−メチロールステアリン酸アミドの水分散体(商品名「ハイドリンK808」、中京油脂社製)に代えて、エチレンビスステアリン酸アミドの水分散体(商品名「ハイミクロンG−110」)を用いたこと以外は、前述の実施例1と同様の操作により、電気化学デバイス電極用組成物(リチウムイオン二次電池電極用スラリー)、及びリチウムイオン二次電池負極を得た。得られたリチウムイオン二次電池負極の各種物性値の測定結果及び評価結果を表1に示す。
N−メチロールステアリン酸アミドの水分散体(商品名「ハイドリンK808」、中京油脂社製)に代えて、エチレンビスステアリン酸アミドの水分散体(商品名「ハイミクロンG−110」)を用いたこと以外は、前述の実施例1と同様の操作により、電気化学デバイス電極用組成物(リチウムイオン二次電池電極用スラリー)、及びリチウムイオン二次電池負極を得た。得られたリチウムイオン二次電池負極の各種物性値の測定結果及び評価結果を表1に示す。
(実施例6、8、9)
表1に示す配合処方としたこと以外は、前述の実施例1と同様の操作により、電気化学デバイス電極用組成物(リチウムイオン二次電池電極用スラリー)、及びリチウムイオン二次電池負極を得た。得られたリチウムイオン二次電池負極の各種物性値の測定結果及び評価結果を表1に示す。
表1に示す配合処方としたこと以外は、前述の実施例1と同様の操作により、電気化学デバイス電極用組成物(リチウムイオン二次電池電極用スラリー)、及びリチウムイオン二次電池負極を得た。得られたリチウムイオン二次電池負極の各種物性値の測定結果及び評価結果を表1に示す。
(実施例7)
重合反応の際に使用するドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムの量を0.08部としたこと以外は、前述の実施例1と同様の操作により、電気化学デバイス電極用組成物(リチウムイオン二次電池電極用スラリー)、及びリチウムイオン二次電池負極を得た。得られたリチウムイオン二次電池負極の各種物性値の測定結果及び評価結果を表1に示す。
重合反応の際に使用するドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムの量を0.08部としたこと以外は、前述の実施例1と同様の操作により、電気化学デバイス電極用組成物(リチウムイオン二次電池電極用スラリー)、及びリチウムイオン二次電池負極を得た。得られたリチウムイオン二次電池負極の各種物性値の測定結果及び評価結果を表1に示す。
(比較例1)
(B)成分を用いなかったこと以外は、前述の実施例1と同様の操作により、電気化学デバイス電極用組成物(リチウムイオン二次電池電極用スラリー)、及びリチウムイオン二次電池負極を得た。得られたリチウムイオン二次電池負極の各種物性値の測定結果及び評価結果を表1に示す。
(B)成分を用いなかったこと以外は、前述の実施例1と同様の操作により、電気化学デバイス電極用組成物(リチウムイオン二次電池電極用スラリー)、及びリチウムイオン二次電池負極を得た。得られたリチウムイオン二次電池負極の各種物性値の測定結果及び評価結果を表1に示す。
(実施例10)
二軸型プラネタリーミキサー(商品名「TKハイビスミックス 2P−03」、プライミクス社製)内に、活性炭(商品名「クラレコールYP」、クラレケミカル社製)100部、導電性カーボン(商品名「デンカブラック」、電気化学工業社製)6部、増粘剤(商品名「CMC2200」、ダイセル化学社製)2部、及び水278部を投入し、60rpmで1時間撹拌した。次いで、実施例1で得た電気化学デバイス電極バインダー4部(固形分換算)を更に投入し、更に1時間撹拌してペーストを得た。得られたペーストに水を投入して固形分の含有率を25%に調整した後、撹拌脱泡機(商品名「泡とり練太郎」、THINKY社製)を使用して、200rpmで2分間、1800rpmで5分間、真空下、1800rpmで1.5分撹拌混合することにより、電気化学デバイス電極用組成物(電気二重層キャパシタ電極用スラリー)を得た。
二軸型プラネタリーミキサー(商品名「TKハイビスミックス 2P−03」、プライミクス社製)内に、活性炭(商品名「クラレコールYP」、クラレケミカル社製)100部、導電性カーボン(商品名「デンカブラック」、電気化学工業社製)6部、増粘剤(商品名「CMC2200」、ダイセル化学社製)2部、及び水278部を投入し、60rpmで1時間撹拌した。次いで、実施例1で得た電気化学デバイス電極バインダー4部(固形分換算)を更に投入し、更に1時間撹拌してペーストを得た。得られたペーストに水を投入して固形分の含有率を25%に調整した後、撹拌脱泡機(商品名「泡とり練太郎」、THINKY社製)を使用して、200rpmで2分間、1800rpmで5分間、真空下、1800rpmで1.5分撹拌混合することにより、電気化学デバイス電極用組成物(電気二重層キャパシタ電極用スラリー)を得た。
得られた電気二重層キャパシタ電極用スラリーを、アルミ製の集電体(アルミ箔)の表面上に、乾燥後の膜厚が150μmとなるようにドクターブレード法によって均一に塗布した後、120℃で20分間乾燥処理した。その後、ロールプレス機によりプレス加工することにより、密度1.3g/cm3の電極層が集電体の表面上に形成された電気二重層キャパシタ電極を得た。得られた電気二重層キャパシタ電極の各種物性値の測定結果及び評価結果を表1に示す。
(比較例4)
比較例1で得た電気化学デバイス電極バインダーを用いたこと以外は、前述の実施例7と同様の操作により、電気化学デバイス電極用組成物(電気二重層キャパシタ電極用スラリー)、及び電気二重層キャパシタ電極を得た。得られた電気二重層キャパシタ電極の各種物性値の測定結果及び評価結果を表1に示す。
比較例1で得た電気化学デバイス電極バインダーを用いたこと以外は、前述の実施例7と同様の操作により、電気化学デバイス電極用組成物(電気二重層キャパシタ電極用スラリー)、及び電気二重層キャパシタ電極を得た。得られた電気二重層キャパシタ電極の各種物性値の測定結果及び評価結果を表1に示す。
表1に示す結果から、実施例1〜10で得たリチウムイオン二次電池電極用スラリー及び電気二重層キャパシタ電極用スラリーを用いれば、比較例1〜4で得たリチウムイオン二次電池電極用スラリー及び電気二重層キャパシタ電極用スラリーを用いた場合に比して、集電体と電極層との密着強度が高く、集電体から電極層が剥離し難く、プレス適性の良好な電極を形成可能であることが明らかである。
本発明の電気化学デバイス電極用組成物は、AV機器、OA機器、通信機器等に好適に使用可能な二次電池等の電気化学デバイスを構成するための材料として好適である。
Claims (8)
- 前記一般式(1)中、R1が、炭素数8〜18の1価の炭化水素基である請求項1に記載の電気化学デバイス電極バインダー用組成物。
- 前記一般式(2)中、R8及びR8が、相互に独立に、炭素数8〜18の1価の炭化水素基である請求項1に記載の電気化学デバイス電極バインダー用組成物。
- 前記(A)結着樹脂100質量部に対する、前記(B)化合物の含有量が、0.1〜200質量部である請求項1〜3のいずれか一項に記載の電気化学デバイス電極バインダー用組成物。
- 前記(A)結着樹脂が、スチレンブタジエン系共重合体、(メタ)アクリル系重合体、及びフッ素系重合体からなる群より選択される少なくとも一種である請求項1〜4のいずれか一項に記載の電気化学デバイス電極バインダー用組成物。
- 請求項1〜5のいずれか一項に記載の電気化学デバイス電極バインダー用組成物と、
(C)電極活物質と、
を含有する電気化学デバイス電極用組成物。 - 集電体と、
前記集電体の表面上に請求項6に記載の電気化学デバイス電極用組成物が塗布及び乾燥されて形成された電極層と、
を備えた電気化学デバイス電極。 - 請求項7に記載の電気化学デバイス電極を備えた電気化学デバイス。
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- 2009-08-13 JP JP2009187666A patent/JP2011040309A/ja active Pending
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