JP2010170565A - 熱処理装置、温度制御方法、半導体装置の製造方法及び補正値取得方法 - Google Patents
熱処理装置、温度制御方法、半導体装置の製造方法及び補正値取得方法 Download PDFInfo
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Abstract
【解決手段】所定位置での検出温度をその目標温度とするよう、少なくとも2つの加熱ゾーンを有する加熱装置を制御する温度制御方法であって、前記加熱ゾーンの数よりも多く、且つ各加熱ゾーンにおいて少なくとも一つの所定位置での温度を検出し、検出された複数の所定位置における検出温度と、前記目標温度との差を、縮小するように前記加熱装置を制御することを特徴とする。
【選択図】図1
Description
即ち、本発明によれば、熟練作業者がいなくても、被処理物の全領域に渡って、簡単に短時間で、かつ誤差を小さくして目標温度に調整(均熱調整)することができる。本発明は、例えば、複数の加熱ゾーンを有し、また、複数の熱電対付きウェーハ位置での温度が検出され得る縦型CVD装置や枚葉装置等に容易に適用できる。
本発明の最も基本的な形態は、所定位置での検出温度をその目標温度とするよう、少なくとも1つの加熱ゾーンを有する加熱装置を制御する温度制御方法において、前記加熱ゾーンの数よりも多い複数の所定位置での温度を検出し、検出された複数の検出温度の最大値と最小値の間に前記目標温度が含まれるように前記加熱装置を制御するようにすることであるが、以下に説明する実施の形態においては、これを基本構成として、更に複数の検出温度と目標温度との差の平均値が最小となるように温度制御を行う場合の形態について説明する。
図1は、この発明の温度制御方法が適用された熱処理装置の実施の形態である縦型拡散炉を示す構成図、図2は、図1の縦型拡散炉の外壁の内部を示す拡大図である。図1および図2に示した縦型拡散炉10は、外壁11の中に配置された均熱管12と反応管13と、炉内を加熱するためのヒータ14と、ヒータ14の温度を検出するヒータ熱電対15a,15b,15c,15dと、均熱管12と反応管13との間の温度を検出するカスケード熱電対16a,16b,16c,16dと、ウェーハ温度(ウェーハおよびウェーハの配置された領域の温度)を検出するための熱電対付きウェーハ18a,18a’,18b,18b’,18b”,18c,18c’,18dを含む複数のウェーハを搭載したボート17と、ヒータ熱電対15a,15b,15c,15dおよびカスケード熱電対16a,16b,16c,16dの検出温度と目標温度Yとからヒータ14への操作量Z(電力値)を求める温度コントローラ19とから構成されている。なお、上記構成において、カスケード熱電対16a,16b,16c,16dは、本発明の第1の温度検出器を構成し、熱電対付きウェーハ18a,18a’,18b,18b’,18b”,18c,18c’,18dにおける熱電対は、本発明の第2の温度検出器を構成している。
ΔPU2=αU2×ΔTU
・・・=・・・・
・・・=・・・・
ΔPU8=αU8×ΔTU
ΔPCU2=αCU2×ΔTCU
・・・=・・・・
・・・ =・・・・
ΔPCU8=αCU8×ΔTCU
ΔPCL1=αCL1×ΔTCL
ΔPCL2=αCL2×ΔTCL
・・・=・・・・
・・・ =・・・・
ΔPCL8=αCL8×ΔTCL
ΔPL1=αL1×ΔTL
ΔPL2=αL2×ΔTL
・・・=・・・・
・・・=・・・・
ΔPL8=αL8×ΔTL
と表すことができる。
・・・・(6)
∂J/∂ΔTCU=0
∂J/∂ΔTCL=0
∂J/∂ΔTL=0
例えば、拡散装置に適用された場合の拡散プロセスについては、以下のようなものがある。
(1)パイロジェニック酸化
水素ガスを酸素ガスにより燃焼させて水蒸気を生成し、その水蒸気を反応室に導入して、ウェーハまたはウェーハ上に堆積されている膜を酸化する。
処理温度は700〜1000℃であり、圧力は常圧で処理される。酸化速度を考慮すると、好適な処理温度としては800〜1000℃である。
(2)ドライ酸化
酸素ガスを反応室内に導入して、ウェーハまたはウェーハ上に堆積されている膜を酸化する。処理温度は700〜1000℃で常圧で処理される。酸化速度を考慮すると、好適な処理温度としては800〜1000℃である。
(3)燐拡散
三塩化燐(POCl3)、酸素ガス、及び窒素ガスをキャリアガスとして、反応室内に導入する。処理温度は800〜1000℃で常圧で処理される。
(4)アニール処理
窒素ガスなどの不活性ガスを反応室内に導入し、処理温度は800〜1100℃、圧力は常圧で処理される。
実施の形態1では、実プロセス前に補正値を求める場合について説明したが、実プロセス中に直接補正値を求めるようにしても良い。実施の形態2は、実プロセス前に干渉行列Mだけを求め、実プロセスである基板処理中に8枚の熱電対付きウェーハの検出温度と目標温度との誤差P0を取得し、式(20)に代入することによって、カスケード熱電対に対する目標温度の補正値を求めて、この求められた補正値を目標温度に加えて温度制御することができる。
実施の形態2では、熱電対付きウェーハにおいては、熱電対が基板処理中に露出することになるので、金属汚染が生じる虞がある。そこで、熱電対付きウェーハに替えて、炉内にプロファイル熱電対を挿入するようにしても良い。プロファイル熱電対200は、例えば図3に示されるように、石英管またはSiC等のセラミック管201で熱電対を覆っている構造を有するので、熱電対204による金属汚染を低減することができる。セラミック管201の中には、複数(8本)の熱電対204が熱電対封入部202により封入され、その温度検出信号が配線203を介して得られる。各熱電対は実施の形態1に示した熱電対付きウェーハそれぞれに対応する位置(高さ位置)に設けられている。このプロファイル熱電対は、単管で構成され、比較的空間の狭い反応室内に挿入するのに適している。なお、更にこれを複数設けることにより、より多数の位置での温度検出も可能となる。
また、実プロセスで検出温度と目標温度との誤差を検出する場合に、図4に示すような、ヒータ熱電対(ヒータ制御用熱電対)300として、カスケード熱電対304を8本設け、このカスケード熱電対の検出温度とその目標温度との差を誤差P0として取得し、式(20)に代入することにより、目標温度の補正値を求め、この求められた補正値を目標温度に加えて温度制御するようにしても良い。なお、図4に示すヒータ制御用熱電対300は、カスケード熱電対304が封入された石英またはSiCのセラミック管301を熱電対封入部305に8本並設し、これを均熱管(図1の12)と反応管(図1の13)との間に湾曲させて挿入できるようにしたものである。このようなカスケード熱電対304は、別々にセラミック管301に封入されているので、カスケード熱電対304相互間の干渉を防止し得る。なお、このような干渉の恐れが無い場合は、一つのセラミック管に複数の熱電対を挿入するようにしても良い。
以上に説明した実施の形態は、いずれも実プロセス前に干渉行列Mを求めるようにしたものであるが、基板処理時間が長く、また、干渉行列を求める際の多少の温度昇降をしても支障が生じない半導体装置等の加熱処理をする場合は、実プロセスである基板処理中に干渉行列を求め、更に誤差と補正値を求めて目標温度を補正するようにしても良い。
以上に述べた実施の形態は加熱ゾーンが縦方向に分割される縦型装置について説明したが、一枚から数枚までのウェーハを処理し、加熱ゾーンがウェーハ面内方向に分割される枚葉装置にも本発明は適用できる。
図5はこの枚葉装置を示すものであり、(a)は側面図、(b)は複数のゾーンを示す平面図である。この場合、熱電対付きウェーハによる温度検出に替えて放射温度計を用いると非接触で測定でき、金属汚染を防止することが容易となる。図5に示す枚葉装置は、処理室である反応管1aを有する加熱炉1にウェーハ(基板2)を載置するサセプタ4が設けられ、加熱炉1内を所定の温度に加熱しつつ反応ガスを供給して基板2上に薄膜を形成する。加熱源であるヒータ3は加熱ゾーンとして(1)、(2)、(3)の3ゾーンを有し、各ゾーンからの熱は、主として熱容量のある基板2を支持するサセプタ4及び基板2、そしてガス管5より流入される反応ガスに吸収される。
このような枚葉装置においても、本発明を適用することにより、ウェーハの面内方向への温度均一性を向上させることができる。
なお、縦型装置において説明した熱電対付きウェーハにおいて、更に同一ウェーハ面内に複数の熱電対を設けることにより、縦型装置においても、面内方向への温度均一性を向上させることも可能である。
Claims (5)
- 処理室と、
少なくとも1つの加熱ゾーンを有し、前記処理室内に設けられた被処理物を加熱する加熱装置と、
前記加熱装置による加熱温度を第1の所定位置にて検出するため、各加熱ゾーンに対向して少なくとも1つ設けた第1の温度検出器と、
前記第1の温度検出器により検出される第1の所定位置における検出温度と該第1の所定位置における検出温度についての第1の目標温度とに基づいて前記加熱装置を制御する制御装置と、
前記加熱ゾーンの数より多く、各加熱ゾーンに対向して前記第1の所定位置より前記被処理物に近い第2の所定位置での前記加熱装置による加熱温度を検出する温度検出器を含む第2の温度検出器を備えた熱処理装置であって、
前記制御装置は、
前記第2の温度検出器により検出される第2の所定位置における検出温度と該第2の所定位置における第2の目標温度とを比較した差と共に、前記第2の所定位置を検出しない前記第2の温度検出器により検出される検出温度と前記第2の目標温度とを比較した差を小さくするように、前記第1の目標温度の補正値を取得し、前記補正値により前記第1の目標温度を補正して温度制御を行うことを特徴とする熱処理装置。 - 少なくとも1つの加熱ゾーンに対向するよう設けられ、被処理基板を加熱する加熱装置による加熱温度を検出する第1の温度検出器と、前記第1の温度検出器により検出される第1の所定位置における検出温度と該検出温度についての第1の目標温度とに基づいて温度制御する温度制御方法であって、
前記加熱ゾーンの数より多く、各加熱ゾーンの前記第1の所定位置より前記被処理物に近い第2の所定位置での前記加熱装置による加熱温度を検出する温度検出器を含む第2の温度検出器を備え、
前記第2の温度検出器により検出される前記第2の所定位置における検出温度と前記第2の所定位置についての第2の目標温度とを比較した差と共に、前記第2の所定位置を検出しない第2の温度検出器により検出される検出温度と前記第2の目標温度とを比較した差を小さくするように、前記第1の目標温度の補正値を取得し、前記補正値により前記第1の目標温度を補正して温度制御を行うことを特徴とする温度制御方法。 - 少なくとも1つの加熱ゾーンに対向するよう設けられ、被処理基板を加熱する加熱装置を制御して、前記加熱温度を検出する第1の温度検出器と、前記第1の温度検出器により検出される第1の所定位置における検出温度と該検出温度についての第1の目標温度に基づいて温度制御する制御装置により、被処理基板に加熱処理を施す半導体装置の製造方法であって、
前記加熱ゾーンの数より多く、各加熱ゾーンの前記第1の所定位置より前記被処理物に近い第2の所定位置での前記加熱装置による加熱温度を検出する温度検出器を含む第2の温度検出器を備え、
前記第2の温度検出器により検出される前記第2の所定位置における検出温度と前記第2の所定位置についての第2の目標温度とを比較した差と共に、前記第2の所定位置を検出しない第2の温度検出器により検出される検出温度と前記第2の目標温度とを比較した差を小さくするように、前記第1の目標温度の補正値を取得し、前記補正値により前記第1の目標温度を補正して温度制御を行うことを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 少なくとも1つの加熱ゾーンに対向するよう設けられ、被処理基板を加熱する加熱装置による加熱温度を検出する第1の温度検出器と、前記第1の温度検出器により検出される第1の所定位置における検出温度と該検出温度についての第1の目標温度とに基づいて温度制御する際に、前記第1の温度の補正値を取得する補正値取得方法であって、
前記加熱ゾーンの数より多く、各加熱ゾーンの前記第1の所定位置より前記被処理物に近い第2の所定位置での前記加熱装置による加熱温度を検出する温度検出器を含む第2の温度検出器を備え、
前記第2の温度検出器により検出される前記第2の所定位置における検出温度と前記第2の所定位置についての第2の目標温度とを比較した差と共に、前記第2の所定位置を検出しない第2の温度検出器により検出される検出温度と前記第2の目標温度とを比較した差を小さくするように、前記第1の目標温度の補正値を取得することを特徴とする補正値取得方法。 - 前記補正値の取得は、実際に被処理物を処理する実プロセスの前に行われることを特徴とする請求項4に記載の補正値取得方法。
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