JP4222461B2 - バッチ式熱処理方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体ウエハ等の被処理体を熱処理するバッチ式の熱処理方法に関し、特に、被処理体の温度を変化させながら熱処理を行うバッチ式熱処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体ウエハの表面に、酸化膜を形成したり、ドーパントの拡散を効率良く行うために、バッチ式の熱処理装置が使用される。
バッチ式の熱処理装置は、多数の半導体ウエハが載置されたウエハボートを反応管内にロードし、反応管内を所定の処理温度にまで昇温した後、処理ガスを導入して熱処理を行い、熱処理後、ウエハボートを反応管からアンロードする。
【0003】
熱処理装置の反応管内には、温度分布や処理ガスの濃度分布が必然的に存在し、同一のウエハ上でも処理条件が異なる場合がある。処理条件が異なると、形成される膜の厚さが不均一となってしまう。
【0004】
この問題を解決する手法として、半導体ウエハを昇温しながら(又は降温しながら)熱処理を行う方法が提案されている。
【0005】
例えば、ウエハの温度を上昇させながら熱処理を行う場合には、ウエハの周辺部の温度がウエハの中心部の温度よりも高い状態で熱処理がなされ、一定温度で熱処理する場合よりも、ウエハの周辺部の熱処理能力が向上する。逆に、ウエハの温度を下降させながら熱処理を行う場合には、ウエハの周辺部の温度がウエハの中心部の温度よりも低い状態で熱処理がなされ、一定温度で熱処理する場合よりも、ウエハの中心部での熱処理能力が向上する。従って、一定温度で熱処理する場合に発生する膜厚のむらを相殺するような熱処理方法を選択することにより、比較的均一な厚さの膜を形成することができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
従来の熱処理装置において、昇温又は降温しながら熱処理を行う場合には、昇温又は降温を開始するとほぼ同時に処理ガスを供給している。
【0007】
しかし、ウエハの昇温又は降温を開始した直後は、ウエハの中心と周縁部との温度が所望の関係(昇温しながら熱処理を行う場合には、周辺部温度>中心部温度;降温しながら熱処理を行う場合には、周辺部温度<中心部温度)が成立しておらず、場合により、温度関係が逆の状態で熱処理が行われてしまう。例えば、ウエハの周縁部に形成される膜が薄くなり易い場合に、周縁部の膜形成速度を向上するために、見かけ上昇温しながら熱処理しているにもかかわらず、実際には、ウエハの周縁部温度が中心部温度より低い状態で熱処理を行う事態が起こりうる。
【0008】
半導体装置の小型化に伴う絶縁膜等の薄膜化により、熱処理が比較的短時間で終了する場合が増加している。例えば、近時では、MOSFETのゲート酸化膜を、数原子層だけ成長させる場合もある。このような場合には、ウエハの昇温又は降温を開始した直後に、処理ガスを導入すると、所期の温度条件と異なる条件で熱処理がほぼ完了し、所期の膜厚と異なったり、膜厚が不均一になってしまう虞がある。
【0009】
このような問題は、成膜処理、拡散処理、エッチング処理等の熱処理全般について発生する。
【0010】
本発明は、上記実状に鑑みてなされたものであり、被処理体の温度を変化させつつ熱処理を施す場合に、所期の処理結果が得られるバッチ式熱処理方法を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、この発明の第1の観点に係るバッチ式熱処理方法は、
ヒータ部を備える加熱炉内に複数の被処理体を収容し、ヒータ部を制御して、被処理体の温度を変化させながら加熱炉内に処理ガスを供給して、被処理体に熱処理を施すバッチ式熱処理方法において、
前記加熱炉内の被処理体上の中心部の温度と周縁部の温度とを測定し、
測定した中心部の温度と周縁部の温度との差が所定値に達してから加熱炉内に処理ガスを供給して、被処理体に熱処理を施し、
記ヒータ部を制御して、加熱炉内の温度を一旦降下した後、上昇させ、測定した前記被処理体の周縁部の温度と中心部の温度との差が所定値より大きくなった後に、前記加熱炉内に処理ガスを供給する、
ことを特徴とする。
【0014】
この発明の第2の観点に係るバッチ式熱処理方法は、
ヒータ部を備える加熱炉内に複数の被処理体を収容し、ヒータ部を制御して、被処理体の温度を変化させながら加熱炉内に処理ガスを供給して、被処理体に熱処理を施すバッチ式熱処理方法において、
前記加熱炉内の被処理体上の中心部の温度と周縁部の温度とを測定し、
測定した中心部の温度と周縁部の温度との差が所定値に達してから加熱炉内に処理ガスを供給して、被処理体に熱処理を施し、
記ヒータ部を制御して、加熱炉内の温度を一旦上昇した後、降下させ、測した前記被処理体の中心部の温度と周縁部の温度との差が所定値より大きくなった後に、前記加熱炉内に処理ガスを供給する、
ことを特徴とする。
【0017】
この発明の第3の観点に係るバッチ式熱処理方法は、
ヒータ部を備える加熱炉内に複数の被処理体を収容し、ヒータ部を制御して、被処理体の温度を変化させながら加熱炉内に処理ガスを供給して、被処理体に熱処理を施すバッチ式熱処理方法において、
前記加熱炉内の被処理体上の中心部の温度と周縁部の温度とを測定し、
測定した中心部の温度と周縁部の温度との差が所定値に達してから加熱炉内に処理ガスを供給して、被処理体に熱処理を施し、
前記ヒータ部は、縦方向に分割して配置され、独立して制御可能な複数のヒータから構成されており、
前記加熱炉内の、前記ヒータにより定義される縦方向に分割された複数のゾーン別に目標温度軌道を予め記憶し、各ゾーンの目標温度軌道に従って、前記ヒータを個別に制御し、
記加熱炉内の複数のゾーンの所定の第1のゾーンについては、時間の経過に伴って温度を上昇させる温度目標軌道が、前記第1のゾーンよりも下方に位置する第2のゾーンについては、時間の経過に伴って温度を下降させる温度目標軌道が、それぞれ予め記憶されており、
記温度目標軌道に従って、前記第1のゾーンについては昇温しながら、第2のゾーンについては降温しながら、前記加熱炉内に処理ガスを供給する、
ことを特徴とする。
【0018】
この発明の第4の観点に係るバッチ式熱処理方法は、
ヒータ部を備える加熱炉内に複数の被処理体を収容し、ヒータ部を制御して、被処理体の温度を変化させながら加熱炉内に処理ガスを供給して、被処理体に熱処理を施すバッチ式熱処理方法において、
前記加熱炉内の被処理体上の中心部の温度と周縁部の温度とを測定し、
測定した中心部の温度と周縁部の温度との差が所定値に達してから加熱炉内に処理ガスを供給して、被処理体に熱処理を施し、
前記ヒータ部は、縦方向に分割して配置され、独立して制御可能な複数のヒータから構成されており、
前記加熱炉内の、前記ヒータにより定義される縦方向に分割された複数のゾーン別に目標温度軌道を予め記憶し、各ゾーンの目標温度軌道に従って、前記ヒータを個別に制御し、
前記加熱炉内の複数のゾーンの所定の第1のゾーンについては、時間の経過に伴って温度を下降させる温度目標軌道が、前記第1のゾーンよりも下方に位置する第2のゾーンについては、時間の経過に伴って温度を上昇させる温度目標軌道が、それぞれ予め記憶されており、
前記温度目標軌道に従って、前記第1のゾーンについては降温しながら、第2のゾーンについては昇温しながら、前記加熱炉内に処理ガスを供給する、
ことを特徴とする。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のバッチ式熱処理装置及び熱処理方法の実施の形態を説明する。この熱処理装置は、図1に示すように、例えば、石英で作られた反応管2を備え、反応管2の下側には金属性の筒状のマニホールド21が設けられている。
【0023】
反応管2内には、多数枚、例えば、150枚の被処理体を成すウエハW(製品ウエハ)が水平な状態で、上下に間隔をおいてウエハ保持具であるウエハボート23に棚状に配置されている。このウエハボート23は蓋体24の上に保温筒(断熱体)25を介して保持されている。
【0024】
反応管2の周囲には、例えば、抵抗体より成るヒータ部3が設けられている。ヒータ部3は、縦方向に分割されて、5段に配置されたヒータ31〜35から構成される。ヒータ31〜35には、電力コントローラ36〜40より、それぞれ独立して電力が供給される。反応管2、マニホールド21、ヒータ部3により加熱炉が構成される。
ヒータ31〜35により、反応管2内は、図3(a)に示すように5つのゾーンに分けられている。
【0025】
また、マニホールド21には、反応管2内にガスを供給するガス供給管41が設けられている。ガス供給管41には、ガス流量を調整するためのマスフローコントローラ(MFC)等の流量調整部44を介してHCl酸化処理用の酸素と塩酸との混合ガスが供給される。さらに、マニホールド21には、排気管27が接続されている。排気管27は、図示しない真空ポンプに接続されている。排気管27には、反応管2内の圧力を調整するための、コンビネーションバルブ、バタフライバルブやバルブ駆動部等を含む圧力調整部28が設けられている。
【0026】
反応管2の内面には、垂直方向に一列に5つの熱電対(温度測定部)Sin1〜Sin5が配置されている。熱電対Sin1〜Sin5は、半導体ウエハWの金属汚染を防止するため、例えば、石英のパイプ等によりカバーされており、図3(a)に示す5つのゾーンにそれぞれ配置されている。
【0027】
また、反応管2の外面には、垂直方向に一列に複数の熱電対Sout1〜Sout5が配置されている。熱電対Sout1〜Sout5も、図3(a)に示す5つのゾーンに対応して、それぞれ配置されている。
【0028】
この縦型熱処理装置は、反応管2内の処理雰囲気の温度、ガス流量、圧力といった処理パラメータを制御するための制御部(コントローラ)100を備えている。制御部100は、熱電対Sin1〜Sin5とSout1〜Sout5の出力信号を取り込み、ヒータ31〜35の電力コントローラ36〜40、圧力調整部28、流量調整部44に制御信号を出力する。
【0029】
図2は、制御部100の構成を示す。
図示するように、制御部100は、モデル記憶部111と,レシピ記憶部112と、ROM113と、RAM114と、I/Oポート115と、CPU116と、これらを相互に接続するバス117とから構成される。
【0030】
モデル記憶部111は、熱電対Sin1〜Sin5及びSout1〜Sout5の出力信号(測定温度)及びヒータ31〜35への供給電力からウエハボート23に載置されている各ゾーンのウエハWの中心部の温度Tcと周縁部の温度Teとを推定(計算)し、さらに、ウエハ温度を目標値に設定するためにヒータ31〜35に供給すべき電流(電力)を求めるモデル(数学モデル;高次・多次元関数)を記憶している。
【0031】
レシピ記憶部112には、この熱処理装置で実行される熱処理の種類に応じて、制御手順を定めるレシピが記憶されている。各レシピは温度レシピ(処理対象たるウエハWが経るべき温度変化の目標値;温度目標軌道)を含んでいる。
【0032】
本実施の形態での熱処理であるHCl酸化処理は、処理ガスとして酸素と塩酸とを反応管2に導入し、4HCl+O→2HO+Clの反応により水蒸気(HO)と塩素(Cl)を生成し、この水蒸気によって酸化膜を形成する処理である。酸化の際に、塩酸が分解されて発生した塩素が触媒のような働きをし、酸化膜形成を促進させる。ガス供給管41中では塩酸が完全に(十分に)分解されず、反応管2の内部に入ってから分解が進む。
【0033】
ウエハボート23の上端領域では、ウエハWの周縁部より中心部の方が処理ガスの滞留時間(到達時間;ガスが、ガス供給管41を噴出してからそこに到達するまでの時間)が長い。従って、ウエハの中心部分の方が、塩酸が十分に分解されて塩素が生成される。同様に、水蒸気も、ウエハの中心部分の方が端部よりも多く生成される。従って、酸化膜としてCAP型の膜(中心部が周縁部よりも厚い膜)が形成され易い。一方、ウエハボート23の下端領域では、処理ガスが下端領域に届くまでに、十分な時間が経過しているので、塩酸は十分に分解されおり、十分な量の塩素や水蒸気がウエハWの周縁部には供給される。しかし、塩素と水蒸気が、ウエハWの周縁部での酸化反応で消費されるため、ウエハWの中央部では、周縁部と比較すると、塩素と水蒸気の量(密度)が少ない。このため、酸化膜としてCUP型の膜(中心部が周縁部よりも薄い膜)になり易い。
【0034】
従って、全ウエハを同一の温度レシピで処理するとウエハW毎及び個々のウエハW上の膜厚のばらつきが発生する。そこで、この実施の形態においては、ウエハW間及びウエハW上で膜厚が均一になるように、図3(a)に例示する5つのゾーン別に、図3(b)に示すように、温度レシピ(温度目標軌道)が用意されている。図3(b)に示すように、ウエハボート23の上端領域(第1、第2ゾーン)では、昇温しながら熱処理するような温度レシピが、ウエハボート23の下端領域(第4、第5ゾーン)では、降温しながら熱処理するような温度レシピが、ウエハボート23の中段領域(第3ゾーン)では、ほぼ一定の温度に維持しながら熱処理するような温度レシピが設定されている。
【0035】
ウエハボート23の上端領域で昇温しながら熱処理することにより、ウエハWの周縁部が中心部よりも高温状態で酸化処理が進み、CAP型の膜形成が是正(修正)されて、平坦な酸化膜が形成される。また、ウエハボート23の下端領域で、降温しながら熱処理することにより、ウエハWの周縁部が中心部よりも低温状態で酸化処理が進み、CUP型の膜形成が是正(修正)されて、平坦な酸化膜が形成される。
【0036】
ROM113は、EEPROM、フラッシュメモリ、ハードディスク等から構成され、CPU116の動作プログラム等を記憶する記録媒体である。
【0037】
RAM114は、CPU116のワークエリア等として機能する。
I/Oポート115は、熱電対Sin1〜Sin5及びSout1〜Sout5からの測定信号をCPU116に供給すると共に、CPU116が出力する制御信号を各部へ出力する。また、I/Oポート115には、操作パネル118が接続されている。
バス117は、各部の間で情報を伝達する。
【0038】
CPU116は、DSP等から構成されてもよく、ROM113に記憶された制御プログラムに従って動作し、操作パネル118からの指示に応答し、レシピ記憶部112に記憶されているレシピに従って、熱処理装置の動作を制御する。具体的には、CPU116は、モデル記憶部111に記憶されているモデルを読み出し、また、レシピ記憶部112に記憶されている複数のレシピの内から該当するものを選択して読み出す。そして、レシピに従って処理動作を実行する。特に、この実施の形態においては、CPU116は、熱電対Sin1〜Sin5及びSout1〜Sout5からの測定値及び電力コントローラ36〜40への指示値(電力コントローラ36〜40がヒータ31〜35に供給した電力を示す値)を取り込んで、ウエハWの中心部の温度Tcと周縁温度Teとを刻一刻と推定し、中心部の温度Tcと周縁部の温度Teとの平均値Tavがレシピに含まれている温度レシピが指示する値(セットポイント)に一致するように、電力コントローラ36〜40に、供給電力を指示する。
【0039】
さらに、CPU116は、ウエハWの中心部の温度Tcと周縁温度Teとの温度差Tdを求め、この温度差Tdに基づいて、処理ガスを供給するタイミングを制御する。
また、CPU116は、通常の熱処理装置の制御と同様に、流量調整部44への指示、圧力調整部28への指示等も行う。
【0040】
次に、上記構成のバッチ式熱処理装置による熱処理について説明する。
まず、ウエハボート23に、製品ウエハ(処理対象のウエハ)Wが必要枚数載置される。
ヒータ部3によって反応管2内を約400゜Cに設定しておく。次に、被処理体であるウエハWが所定枚数、例えば100枚搭載されたウエハボート23を、昇降台26によって上昇させてウエハWを反応管2内にロードし、マニホールド21の下端のフランジと蓋体24とを気密状態とする。
【0041】
CPU116は、ウエハボート23のロードが完了すると、ROM113から読み出したレシピに従って、圧力調整部28を含む排気系を制御して、排気動作を開始する。
【0042】
一方、CPU116は、図3(b)に示す温度レシピに従った動作を開始し、まず、ヒータ部3に供給する電力を増加させて昇温を開始する。
【0043】
CPU116は、熱電対Sin1〜Sin5及びSout1〜Sout5の出力信号及びヒータ31〜35に供給するパワー(電力)の値を取り込み、ROM113から読み出したモデルに従って、上段(ゾーン1)、中上段(ゾーン2)、中段(ゾーン3)、中下段(ゾーン4)、下段(ゾーン5)の5つのゾーンに配置されているウエハWの中心部の温度Tcと周縁部の温度Teとを計算(推定)する。次に、各ゾーンのウエハWについて、推定した中心部の温度Tcと周縁部の温度Teから、平均温度Tav=(Tc+Te)/2を求める。
【0044】
CPU116は、各ゾーンのウエハWの温度の平均温度Tavが全体として温度目標軌道(図3(b))が指示している温度の組み合わせに最も近づくように、ヒータ31〜35に供給する電力を電力コントローラ36〜40を介して制御する。
【0045】
例えば、5つのゾーンのウエハの温度の平均値がTav1、Tav2、Tav3、Tav4、Tav5であると計算され、温度目標軌道が指示する温度がTt1、Tt2、Tt3、Tt4、Tt5である場合には、実際の温度と目標温度との差が全体として最も小さくなるように制御を行う。例えば、最小2乗法を用いて、(Tav1−Tt1)+(Tav2−Tt2)+(Tav3−Tt3)+(Tav4−Tt4)+(Tav5−Tt5)が最小に成るように、ヒータ31〜35に供給する電力を個々に制御する。
【0046】
CPU116は、上述の温度制御を繰り返し、平均温度Tavが、温度目標軌道(図3(b))が示す値に達すると、昇温処理を一旦終了し、一定温度を維持するための保温処理に移る。
【0047】
その後、処理をステップS2に移し、熱電対Sin1〜Sin5及びSout1〜Sout5の出力信号とヒータ31〜35に供給している電力値とを取り込んで、ヒータ31〜35を制御する動作を繰り返す。
【0048】
昇温が終了すると、CPU116は、各ゾーンの温度を一定に維持するように温度制御を続ける。
【0049】
CPU116は、反応管2内の温度が安定すると、温度レシピに従って、第1、第2ゾーンの温度を一旦下降させ、第4、第5ゾーンの温度を一旦上昇させる。
【0050】
続いて、第1、第2ゾーンの温度を徐々に上昇させ、第4、第5ゾーンの温度を徐々に下降させる。この際、各ゾーンのウエハWの中心部の温度Tcと周辺部の温度Teを検出し、第1、第2ゾーンについては、ウエハの周縁部の温度Teが中心部の温度Tcよりも高くなり、かつ、第4、第5ゾーンについては、ウエハの周縁部の温度Teが中心部の温度Tcよりも低くなったか否かを判別し、条件が成立するまで待機する。条件が成立すると、流量調整部44を制御して、処理ガス(HCl+O)を反応管2内に供給し、酸化膜の形成を開始する。酸化処理の間も、上段、中上段、中段、中下段、下段の各ゾーンのウエハWの温度が全体として温度目標軌道が規定する温度に最も近づくように温度制御を行う。
【0051】
このため、各ゾーンのウエハWは、互いに異なる温度プロセスで酸化処理が成される。ただし、モデル及びレシピが、均一な膜が形成できるように調整された値(処理ガスの濃度の影響等を、熱に換算して調整された値)であるので、ウエハ間で比較的均一な厚さの酸化膜が成長する。しかも、CAP型の酸化膜が形成され易い上端部では、周縁部が中心部より高温となるように昇温しながら熱処理を行い、CUP型の膜が形成され易い下端部では、中心部が周縁部より高温となるように、降温しながら酸化膜形成処理を行う。従って、各ウエハWには比較的均一な膜厚の酸化膜が形成される。
【0052】
処理ガスの供給後、一定時間が経過して酸化処理が終了すると、CPU116は、処理ガスの供給を停止し、反応管2内にパージガスを供給して、処理ガスをパージすると共に、冷却処理を開始し、ヒータ部3への電力の供給を停止(又は低減)する等して、降温動作を開始する。
【0053】
CPU116は、ウエハWの温度が、目標値(アンロードできる温度)に達すると、降温処理を終了し、蓋体24を降下させ、処理済のウエハボート23をアンロードする。
【0054】
以上の動作を第5ゾーンを例として具体的に説明すると、温度目標軌道とウエハWの中心部の温度Tcと周縁部の温度Te、さらに、温度TcとTeとの差Tdとの時間の経過に対する変化は、図4に示すようになる。
【0055】
熱処理工程が開始し、温度目標軌道の温度が降下し始めた直後の期間P1では、ウエハWの周辺部の温度Teが中心部の温度Tcよりも高い(0>Td)。この期間P1で、処理ガスを供給すると、CUP型の膜形成を是正したいにもかかわらず、周辺部の膜厚が中央部よりもかえって厚くなるように酸化膜が形成されてしまう。
【0056】
そこで、CPU116は、ウエハWの中心部の温度Tcが周辺部の温度Teよりも高くなった後、即ち、温度差Tdが正の値になるまで待機し、温度差Tdが正の値になったタイミングP2の後に処理ガスを供給する。すると、ウエハWの中心部の温度Tcが周縁部の温度Teより高い状態でのみ酸化膜形成処理が行われる。一定時間(=期間P3)だけ酸化処理を実行すると、処理ガスの供給を停止し、その後、ヒータ31〜35への供給電力を制御して、一旦一定温度に維持した後、反応管2内を冷却する。
【0057】
以上説明したように、この実施の形態によれば、ウエハの温度を変化させながら熱処理を行う場合に、温度変化直後の不安定な時期に処理ガスを供給せず、中心部と周縁部との温度関係が安定してから、処理ガスを供給しているので、適切に熱処理を行うことができる。
【0058】
(変形例)
図4に示す期間P4では、ウエハW上の温度分布が平衡し、ウエハWの中心部の温度Tcと周縁部の温度Teとの差Tdは、ほぼ一定値Tsを維持する。この期間P4、即ち、温度差Tdが一定値を維持している期間にのみ処理ガスを反応管2内に導入することにより、温度差Tdの変動の影響を受けることなく、熱処理を行うことが可能である。このよう処理を実行するためには、実験等により、半導体ウエハWの中心の温度Tcと周縁部の温度Teとの差Tdがほぼ一定になるタイミング又は温度差を予め求めておき、条件が成立した段階で、処理ガスを供給するようにすればよい。例えば、実験により、温度差Tdが50℃でほぼ一定となることが判別した場合には、温度差Td>0且つ温度差Td=50℃となった時点で、制御部100が処理ガスを反応管2内に供給するようにすればよい。
【0059】
次に、モデルとレシピの設計手法について、説明する。
モデルは、熱電対Sin1〜Sin5及びSout1〜Sout5の出力(測定値)及びヒータ31〜35への供給電力等から、ウエハWの温度を推測し、さらに、推定測した温度の組を目的とする温度とするために、ヒータ31〜35に供給する電力を特定可能な数学モデルならば任意のモデル(多変数、多次元、多出力関数)を利用可能である。
このようなモデルとしては、例えば、米国特許第5,517,594号公報に開示されたモデルを使用することができる。
【0060】
以下、米国特許第5,517,594号公報に開示されたモデルを例に説明する。
まず、図1に示す熱処理装置に、中心と中心から所定距離離れた周縁部とにそれぞれ熱電対を組み込んだ5枚のテスト用ウエハを用意する。次に、これらの5枚のテスト用ウエハが、図3(a)の5つのゾーンに1枚ずつ位置するように、テスト用ウエハと通常のウエハとをウエハボート23に載置する。次に、このウエハボート23を反応管2にロードする。次に、ヒータ31〜35に高周波帯域の信号及び低周波帯域の信号を印加し、熱電対Sin1〜Sin5及びSout1〜Sout5の出力、テスト用ウエハ上の中心及び周縁部に配置した熱電対の出力(ウエハ温度)、ヒータに供給される電流等のデータを、例えば、1〜5秒のサンプリング周期で取得する。
【0061】
次に、一定の温度範囲、例えば400℃〜1100℃の範囲で、100℃間隔で温度帯域を設定する(広温度帯域を1つのモデルでカバーすると温度の推定等が不正確になってしまうため)。
【0062】
取得したデータから、各温度帯域について、数式1に示すARX(自動回帰)モデルを設定する。
【数1】
+AAt−1+AAt−2+...+AAt−n
=BBt−1+BBt−2+...+BBt−n +e
:時点tでの以下の内容を成分とするp行1列のベクトル
内容:熱電対Sin1〜Sin5の出力の平衡温度ybiasからの変動量(この例では5成分)、熱電対Sout1〜Sout5の出力の平衡温度ybiasからの変動量(この例では5成分)、ウエハの中心部にセットした熱電対の出力の平衡温度ybiasからの変動量(この例では5つ)、ウエハの周縁部にセットした熱電対の出力の平衡温度ybiasからの変動量(この例では5つ)。従って、この例では、yは20行1列のベクトルとなる。
:時点tでのヒータ電力平衡値ubiasからの変動量を成分とするm行1列のベクトル(この例では、ヒータが5ゾーンのため、5行1列)。
:ホワイトノイズを成分とするm行1列のベクトル。
n:遅れ(例えば8)。
AA〜AA:p行p列の行列(この例では、20行20列)。
BB〜BB:p行m列の行列(この例では、20行5列)。
ここで、各係数AA〜AAとBB〜BB を、最小二乗法等を用いて決定する。
【0063】
求められたARXモデルを空間状態方程式で表現すると、数式2で示すようになる。
【数2】
Figure 0004222461
【0064】
ここから、熱電対(Sin1〜Sin5、Sout1〜Sout5)、温度Tthermo、ヒータ電力uからウエハ温度を推測するモデルを求める。
【0065】
数式1の出力yを測定可能部分S(P行1列)とウエハ温度W(P行1列)に分ける。それに応じて、CをCとCに分割し、ybiasをSbiasとWbiasに分割する。
【0066】
ウエハ温度モデルは数式3により計算される。
【数3】
+1=AX+BU+k
=C+[I、0]e
上式に対して適切なリカッチ方程式を解き、フィードバックゲインLを求めると、ウエハ温度モデルは数式4で示すようになる。
【0067】
【数4】
+1 =AX+B(U+Ubias)+L(Tthermo―CSX+Sbias
Tmodel 、t=CX+Wbias
ここで、Tmodel 、tが予測ウエハ温度である。
【0068】
次に、テスト用ウエハを用いてウエハ温度を再度測定する。数式4に基づいて推定されたウエハ温度Tmodelと実測値Twaterを比較し、モデルをチューニングする。このチューニング動作を必要に応じて複数回繰り返す。
実際の膜形成の処理速度を向上するため、作成したモデルの次数を10次程低次元化し、熱処理装置に実装する。
一方、CPU116の動作プログラムに関しては、温度の設定値から推測したウエハ温度の変動の時間平均を最小化するように動作を設定する。
【0069】
さらに、成膜処理の種類に応じて、各ゾーン内で均一な成膜が可能となるような温度目標軌道Ttraj(t)、すなわち、温度レシピを設計する。
続いて、5つのゾーンが全てこの温度目標軌道を追従するように制御を行ってテスト的に熱処理を実行する。処理後、形成された膜の厚さを測定し、膜厚のばらつき等をチェックする。
例えば、ゾーン1のウエハ上に形成される膜の厚さが下段のウエハ上にの膜厚よりも小さい場合、直接的な原因は不明でも、ゾーン1の温度を相対的に上昇させることにより、膜厚をほぼ等しくすることができる。そこで、最小二乗法等を用いて、ばらつきが最も小さくなるように、温度目標軌道Ttraj(t)を修正する。これが、図3(b)に示すようなゾーン毎の温度レシピである。この温度レシピをさらにチューニングすることも可能である。
【0070】
このようにして、ウエハの温度推定及びウエハ温度を目標温度とするための出力を定義するモデルと、レシピがそれぞれ設定され、モデル記憶部111とレシピ記憶部112に記憶される。
【0071】
その後、実際の熱処理時に、これらのモデル及びレシピは適宜選択されまた読み出されて制御に使用される。
【0072】
以上、この発明の実施の形態に係るバッチ式の熱処理装置及び熱処理方法、さらに、制御に使用するモデル及びレシピの設計手法を説明したが、この発明は上記実施の形態に限定されず種々の変形及び応用が可能である。
【0073】
例えば、上記実施の形態においては、ウエハWを昇温しながら熱処理を実行する場合には、ウエハWの周縁部の温度Teが中心部の温度Tcよりも大きくなった後に、処理ガスを供給し、ウエハWを降温しながら熱処理を実行する場合には、ウエハWの中心部の温度Tcが周縁部の温度Teよりも大きくなった後に、処理ガスを供給している。しかし、これに限定されるものではなく、例えば、ウエハWの中心部の温度Tcと周縁部の温度Teとの差が予め定めた基準値よりも大きくなった後に、処理ガスを供給するようにしてもよい。
【0074】
例えば、上記実施の形態においては、反応管2の内外に配置した複数の温度センサSin1〜Sin5とSout1〜Sout5の出力及びヒータ31〜35のパワーから、数学モデルにより、非接触で各ゾーンのウエハWの中心部の温度Tcと周縁部の温度Teを求めた。しかし、この方法によらず、放射温度計を使用して、直接ウエハの温度を測定し、測定値をCPU116に供給することにより、同様の制御を行うことも可能である。
【0075】
また、ダミーウエハの中心部と周縁部に熱電対(温度センサ)を配置し、このウエハをウエハボート23に配置し、熱電対の出力からウエハの温度を直接測定することも可能である。
【0076】
ただし、放射温度計を使用する方法は、形成される膜が光不透過性の膜である場合等には、温度を測定できない。また、ウエハWがウエハボート23に積層して配置されている場合には、ウエハWの温度を測定できない。
さらに、温度センサを配置したダミーウエハを使用する方法では、反応管2内の高温状態により、ダミーウエハに装着したセンサやワイヤから金属が蒸発し、反応管2内が金属で汚染されるおそれがある。この数学モデルを使用することにより、反応管内の金属汚染を抑えつつ各ゾーンのウエハの中心部及び周縁部の温度Tc、Teを比較的正確に測定(推定)することができる。
【0077】
また、機器構成や動作も上記実施の形態に限定されない。例えば、上記実施の形態では、ヒータの数と反応管2内のゾーンを5つとしたが、ヒータの数や温度ゾーンの数は任意である。また、ヒータは、電気抵抗型のものに限定されず、ランプ等でもよい。また、温度を測定するための構成も熱電対に限定されず、任意の温度センサを適用可能である。
【0078】
また、上側のゾーンについては昇温しながら、下側のゾーンについては降温しながら熱処理を行う例を示したが、熱処理の内容に応じて、上側のゾーンについては降温しながら、下側のゾーンについては、昇温しながら熱処理を行ってよい。また、ゾーン分けを行わず、全体に1つの温度レシピを設定してもよい。
【0079】
上記実施の形態においては、熱処理として塩酸と酸素ガスとを用いた酸化処理について説明したが、他のガスを用いた酸化処理にも同様に適用可能である。また、酸化処理以外の様々な成膜処理、例えば、CVDプロセスにも適用可能である。また、成膜処理に限定されず、不純物の拡散処理やエッチング処理等の熱処理にも同様に適用可能である。
【0080】
例えば、CVDによる成膜プロセスで、ウエハWの中心部よりも周縁部で厚く成膜される場合には、ウエハ温度を降下させながら成膜処理を行い、さらに、ウエハの周縁部の温度が中心部の温度よりも低くなった時点からプロセスガスを供給するようにすればよい。
【0081】
同様に、不純物の拡散プロセスで、ウエハWの中心部よりも周縁部の方が高濃度で拡散される場合には、ウエハ温度を降下させながら拡散処理を行い、さらに、ウエハの周縁部の温度が中心部の温度よりも低くなった時点から拡散ガスを供給するようにすればよい。
【0082】
また、被処理体は、半導体ウエハに限定されず、例えば、液晶表示装置のガラス基板やプラズマディスプレイパネルの基板等でもよい。
【0083】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、様々な熱処理を適切に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態に係る熱処理装置の構造を示す図である。
【図2】制御部の構成例を示す回路図である。
【図3】(a)は反応管内のゾーンを示し、(b)はゾーン別の温度目標軌道の例を示す図である。
【図4】ウエハの温度変化を説明するための図である。
【符号の説明】
2 反応管
3 ヒータ部
21 マニホールド
23 ウエハボート
24 蓋体
25 保温筒(断熱体)
31 上段ヒータ
32 中上段ヒータ
33 中段ヒータ
34 中下段ヒータ
35 下段ヒータ
36〜40 電力コントローラ

Claims (4)

  1. ヒータ部を備える加熱炉内に複数の被処理体を収容し、ヒータ部を制御して、被処理体の温度を変化させながら加熱炉内に処理ガスを供給して、被処理体に熱処理を施すバッチ式熱処理方法において、
    前記加熱炉内の被処理体上の中心部の温度と周縁部の温度とを測定し、
    測定した中心部の温度と周縁部の温度との差が所定値に達してから加熱炉内に処理ガスを供給して、被処理体に熱処理を施し、
    前記ヒータ部を制御して、加熱炉内の温度を一旦降下した後、上昇させ、測定した前記被処理体の周縁部の温度と中心部の温度との差が所定値より大きくなった後に、前記加熱炉内に処理ガスを供給する、
    ことを特徴とするバッチ式熱処理方法。
  2. ヒータ部を備える加熱炉内に複数の被処理体を収容し、ヒータ部を制御して、被処理体の温度を変化させながら加熱炉内に処理ガスを供給して、被処理体に熱処理を施すバッチ式熱処理方法において、
    前記加熱炉内の被処理体上の中心部の温度と周縁部の温度とを測定し、
    測定した中心部の温度と周縁部の温度との差が所定値に達してから加熱炉内に処理ガスを供給して、被処理体に熱処理を施し、
    前記ヒータ部を制御して、加熱炉内の温度を一旦上昇した後、降下させ、測定した前記被処理体の中心部の温度と周縁部の温度との差が所定値より大きくなった後に、前記加熱炉内に処理ガスを供給する、
    ことを特徴とするバッチ式熱処理方法。
  3. ヒータ部を備える加熱炉内に複数の被処理体を収容し、ヒータ部を制御して、被処理体の温度を変化させながら加熱炉内に処理ガスを供給して、被処理体に熱処理を施すバッチ式熱処理方法において、
    前記加熱炉内の被処理体上の中心部の温度と周縁部の温度とを測定し、
    測定した中心部の温度と周縁部の温度との差が所定値に達してから加熱炉内に処理ガスを供給して、被処理体に熱処理を施し、
    前記ヒータ部は、縦方向に分割して配置され、独立して制御可能な複数のヒータから構成されており、
    前記加熱炉内の、前記ヒータにより定義される縦方向に分割された複数のゾーン別に目標温度軌道を予め記憶し、各ゾーンの目標温度軌道に従って、前記ヒータを個別に制御し、
    前記加熱炉内の複数のゾーンの所定の第1のゾーンについては、時間の経過に伴って温度を上昇させる温度目標軌道が、前記第1のゾーンよりも下方に位置する第2のゾーンについては、時間の経過に伴って温度を下降させる温度目標軌道が、それぞれ予め記憶されており、
    前記温度目標軌道に従って、前記第1のゾーンについては昇温しながら、第2のゾーンについては降温しながら、前記加熱炉内に処理ガスを供給する、
    ことを特徴とするバッチ式熱処理方法。
  4. ヒータ部を備える加熱炉内に複数の被処理体を収容し、ヒータ部を制御して、被処理体の温度を変化させながら加熱炉内に処理ガスを供給して、被処理体に熱処理を施すバッチ式熱処理方法において、
    前記加熱炉内の被処理体上の中心部の温度と周縁部の温度とを測定し、
    測定した中心部の温度と周縁部の温度との差が所定値に達してから加熱炉内に処理ガスを供給して、被処理体に熱処理を施し、
    前記ヒータ部は、縦方向に分割して配置され、独立して制御可能な複数のヒータから構 成されており、
    前記加熱炉内の、前記ヒータにより定義される縦方向に分割された複数のゾーン別に目標温度軌道を予め記憶し、各ゾーンの目標温度軌道に従って、前記ヒータを個別に制御し、
    前記加熱炉内の複数のゾーンの所定の第1のゾーンについては、時間の経過に伴って温度を下降させる温度目標軌道が、前記第1のゾーンよりも下方に位置する第2のゾーンについては、時間の経過に伴って温度を上昇させる温度目標軌道が、それぞれ予め記憶されており、
    前記温度目標軌道に従って、前記第1のゾーンについては降温しながら、第2のゾーンについては昇温しながら、前記加熱炉内に処理ガスを供給する、
    ことを特徴とするバッチ式熱処理方法。
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