JP2010168417A - 活性エネルギー線硬化型インキセット - Google Patents

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Abstract

【課題】ISO規格のジャパンカラー準拠インキよりも再現可能な演色領域に優れる黄、紅、藍、墨のプロセス4色に、更に橙、緑、青インキを追加し、最大7色印刷を行うことで、RGBの色再現領域により近い色領域を再現可能にする活性エネルギー線硬化型インキセットを提供する。
【解決手段】黄インキ、紅インキ、藍インキおよび墨インキの4種類、ならびに橙インキ、緑インキおよび青インキから選ばれる1種類以上の活性エネルギー線硬化型インキを使用するインキセットにおいて、特定の顔料を顔料成分として含有することを特徴とする活性エネルギー線硬化型インキセット。
【選択図】図1

Description

本発明は、黄、紅、藍、墨、橙、緑、青の最大7色からなる活性エネルギー線硬化型インキセットであって、高彩度の色再現性に優れた活性エネルギー線硬化型インキセットに関する。
90年代より始まったIT革命は、印刷現場を取り巻く環境を著しくデジタル化の方向へと導いてきており、このデジタル化によって、従来の印刷方式のワークフロー(撮影・ポジ・スキャン・データ・デザイン・EPS・面付け・フィルム・刷版・印刷)が多段階式過程であったのに対し、デジタルカメラによる撮影・DTP・CTP・印刷とその過程を飛躍的に短縮することに成功した。それによって、入稿データの「RGB」化が標準化しつつあり、取り扱われるデータがより色再現領域の広いものへとシフトしつつあるのが現状である。
しかし、現在主流となっている黄、紅、藍、墨のプロセス4色(CMYK)からなる平版オフセット印刷では、「RGB」として入稿されたデータを、より狭い色再現領域のCMYKに色分解せざるを得ず、撮影段階の色空間の設定や,最終的な「RGB」から「CMYK」への色変換が適切に行われないと色再現がうまくいかない等の問題も発生している。その様な環境の中で、「標準化」ということが重要なポイントとなっており、「ジャパンカラー」も標準化の1つの手段として注目されている。
一方、黄、紅、藍、墨のプロセス4色からなる平版オフセット印刷では、減色混合による色相となるため、色を重ねるごとに色相に濁りが生じ、必然的に色再現領域がRGBのそれよりも狭いものとなり、デジタルデータと印刷物との間の色再現性の差異が問題となっていった。各インキの印刷濃度を上げることで多少の色再現領域の拡大は可能であったが、減色混合の限界である色相の濁りが再現できる演色領域を狭めていた。
これを解決する手段として、特許文献1では高彩度の印刷システムとして5〜7色のインキセットを使用する印刷方法が確立され、それぞれの特定した色相を持つインキセットを用いる印刷方法として、プロセス4色に橙、緑を加えた6色(ヘキサクロム印刷)やプロセス4色に橙、緑、紫を加えた7色(ハイファイ印刷)等が確立されている。
これに対し、出願人は、業界に先駆けて、特許文献2のようにプロセス4色でも高彩度の印刷物ができることを実現した。
しかしながら、プロセス4色のインキセットだけで高彩度の印刷物を作製するのは限界があり、さらなる高彩度の印刷物が望まれている。
特開2001−260516号公報 特開2008−105177号公報
本発明は、このような従来の技術における問題点を解決する為になされたものであり、その課題とするところは、ISO規格のジャパンカラー準拠インキよりも再現可能な演色領域(ガモット)に優れる黄、紅、藍、墨のプロセス4色に、更に橙、緑、青インキを追加し、最大7色印刷を行うことで、「RGB」の色再現領域により近い色領域を再現可能にする活性エネルギー線硬化型インキセットを提供する事である。
一般的に、印刷に用いる色数を増やすことで色再現領域を広げることが可能であることは知られているが、5〜7色の多色印刷においてもRGBの色再現領域全てをカバーできるには至っていない。
また、蛍光顔料を用いた多色印刷では経時での褪色による劣化という問題が存在することも知られている。
すなわち、本発明は、黄インキ、紅インキ、藍インキおよび墨インキの4種類、ならびに橙インキ、緑インキおよび青インキから選ばれる1種類以上の活性エネルギー線硬化型インキを使用するインキセットにおいて、黄インキが、ジスアゾイエロー系化合物を顔料成分として含有し、紅インキが、ローダミン系染料の金属レーキ化合物を顔料成分として含有し、藍インキが、フタロシアニン系化合物を顔料成分として含有し、橙インキが、モノアゾレーキ系化合物を顔料成分として含有し、緑インキが、ハロゲン化フタロシアニン系化合物を顔料成分として含有し、青インキが、トリアリルメタン系化合物を顔料成分として含有することを特徴とする活性エネルギー線硬化型インキセットに関するものである。
また、本発明は、ジスアゾイエロー系化合物が、C.I.ピグメントイエロー12またはC.Iピグメントイエロー13であり、黄インキ全量の5〜20重量%含有し、さらに、L値が6.0〜8.0の墨インキ上に濃度1.40〜2.00の範囲で刷り重ねた場合のL値が12.0を超えない透明性を有する黄インキであることを特徴とする上記の活性エネルギー線硬化型インキセットに関するものである。
さらに、本発明は、ローダミン系染料の金属レーキ化合物が、C.I.ピグメントレッド81またはC.Iピグメントバイオレット1であり、紅インキ全量の15〜30重量%含有する紅インキであることを特徴とする上記の活性エネルギー線硬化型インキセットに関するものである。
また、本発明は、フタロシアニン系化合物が、C.I.ピグメントブルー15:3またはC.I.ピグメントブルー15:4であり、藍インキ全量の10〜25重量%含有し、さらに、C.I.ピグメントグリーン7が、0.5〜2.0%含有する藍インキであることを特徴とする上記の活性エネルギー線硬化型インキセットに関するものである。
さらに、本発明は、モノアゾレーキ系化合物が、C.I.ピグメントレッド48:1であり、橙インキ全量の15〜35重量%含有する橙インキであることを特徴とする上記の活性エネルギー線硬化型インキセットに関するものである。
また、本発明は、ハロゲン化フタロシアニン系化合物が、C.I.ピグメントグリーン7またはC.I.ピグメントグリーン36であり、緑インキ全量の10〜30重量%含有し、さらに、ジスアゾイエロー系化合物として、C.I.ピグメントイエロー12またはC.Iピグメントイエロー13を0.5〜10重量%含有する緑インキあることを特徴とする上記の活性エネルギー線硬化型インキセットに関するものである。
さらに、本発明は、トリアリルメタン系化合物が、C.I.ピグメントブルー1であり、インキ全量の10〜25重量%含有する青インキであることを特徴とする上記の活性エネルギー線硬化型インキセットに関するものである。
また、本発明は上記の活性エネルギー線硬化型インキセットを印刷して得られる印刷物に関するものである。
本発明が提供する活性エネルギー線硬化型インキ組成物を用いることにより、従来のプロセス印刷や6色、7色の多色印刷で表現していた色再現領域を越え、よりRGBの色再現領域に近づくことが可能になる。また、本発明では、印刷物の色再現領域を向上させる手段として蛍光顔料を使用していないため、印刷適性、印刷物の経時での褪色等を劣化させることなく、高彩度の印刷物を得ることができる。
図1はa平面での印刷物の評価結果を表す。
次に、好ましい実施の形態を挙げて本発明を更に具体的に説明する。
本発明は、顔料と、合成樹脂、光重合開始剤、エチレン性不飽和二重結合を有するモノマー、エチレン性不飽和二重結合を有するオリゴマーとを必要に応じて、アルミキレート等の顔料分散剤、耐摩擦剤等の補助剤を加え混合することで得られる黄、紅、藍、墨、橙、緑、青の7色からなる活性エネルギー線硬化型インキであって、ISO規格のジャパンカラー標準用紙、例えば三菱製紙(株)製「特菱アート両面四六版/110kg」に印刷し、黄、紅、藍の各色をグレタグマクベスD196濃度計にて測定した際の濃度値が、黄が1.50〜1.60、紅が1.50〜1.60、藍が1.70〜1.80、更に橙が紅濃度として1.55〜1.65、緑が藍濃度として1.90〜2.00、青が藍濃度として1.80〜1.90の濃度範囲内(基準濃度値)であるときに単色及び各単色の刷り重ねのL表色系による色度が、黄インキで、L:84〜92、好ましくは85〜90、a:−3〜−11、好ましくは−4〜−9、b:95〜105、好ましくは98〜102、、紅インキで、L:48〜55、好ましくは49〜54、a:77〜85、好ましくは78〜83、b:−13〜−20好ましくは−15〜−19、藍インキで、L:52〜58、好ましくは52〜57、a:−38〜−43、好ましくは−39〜−42、b:−46〜−54、好ましくは−47〜−52、橙インキで、L:52〜60、好ましくは54〜59、a:68〜75、好ましくは70〜73、b:49〜56、好ましくは52〜55、緑インキで、L:55〜65、好ましくは58〜62、a:−72〜−80、好ましくは−74〜−78、b:22〜30、好ましくは24〜28、青インキで、L:27〜35、好ましくは29〜33、a:23〜31、好ましくは25〜29、b:−77〜−85、好ましくは−79〜−83、更には、黄×橙インキの刷り重ねで、L:53〜58、a:67〜72、b:82〜87、紅インキ×橙インキの刷り重ねで、L:46〜51、a:72〜77、b:45〜50、紅インキ×青インキの刷り重ねで、L:10〜15、a:58〜63、b:−73〜−78、藍インキ×青インキの刷り重ねで、L:25〜30、a:17〜22、b:−74〜−79、藍インキ×緑インキの刷り重ねで、L:42〜47、a:−79〜−84、b:0〜5、黄インキ×緑インキの刷り重ねで、L:56〜61、a:−74〜−79、b:58〜63の範囲になることを特徴とする。
色再現領域の表現方法としては、XYZ表色系(CIE1931表色系)、X10Y10Z10表色系(CIE1964表色系)、L表色系(CIE1976)、ハンターLab表色系、マンセル表色系、L表色系(CIE1976)等挙げられる。
表色系では、色相に関係なく比較できる明るさの度合いとして「明度」をLで表現し、Lが大きくなるほど色が明るく、小さくなるほど暗くなることを示している。また、各色によって異なる「色相」をa、bの値で示し、aは赤(+)から緑(−)方向、そしてbは黄(+)から青(−)方向を示し、各方向とも絶対値が大きくなるに従って色鮮やかになり、0に近づくに従ってくすんだ色になることを示している。これによって一つの色を、L、a、bを用いて数値化することが可能となる。
一つの印刷物(印刷物以外のカラースペースも含む)で表現できる全ての色再現領域を演色領域(ガモット)と呼ぶが、ガモットを表す最も簡便な方法として、aを横軸、b縦軸とした2次元空間に、例えばプロセス4色印刷の場合、単色ベタ部(黄、紅、藍)、及び、単色ベタ刷り重ね部(黄×紅、紅×藍、藍×黄)計6色のa対bの値を、プロットした六角形の面積で表現することが可能である。ガモットの面積が広い程、色再現領域が広いことを示している。
本発明で使用される黄インキに関し、L値6.0〜8.0の範囲内で印刷した墨インキ上に、濃度1.40〜2.00の範囲で刷り重ねした場合のL値が12.0を超えない透明性を有していれば、二次色、三次色の重ね刷りをした際の下刷りインキへの影響が少なく、良好な色再現領域を得ることができる。更には、補色としてC.I.ピグメントイエロー83を上記黄顔料の0.5〜10%、好ましくは2〜5%加えて使用することも可能である。
本発明で使用される紅インキに関し、紅顔料としては、ローダミンB、ローダミン3G、ローダミン6Gなどのローダミン系染料のモリブデン、タングステン金属レーキ化合物が挙げられるがこれらに限定されるものではない。また、補色としてC.I.ピグメントレッド48:1を上記紅顔料の0.01〜0.10%、好ましくは0.01〜0.05%加えて使用することも可能である。
本発明で使用する藍インキに関し、藍顔料である銅フタロシアニン系化合物は、結晶多型(同質異晶)を示す物質であり、その結晶構造の違いによってα、β、γ、ε、π、τ、ρ、χ、R型などに分類されるが、結晶安定性、分散性が優れているβ型を使用することが好ましい。本発明においては、上記銅フタロシアニン化合物に対し、フタロシアニン分子のベンゼン環上の水素原子をハロゲン化合物で置換したハロゲン化銅フタロシアニン化合物を5〜15%より好ましくは8〜11%加えて使用することにより、藍インキ単色の色再現領域を損なうことなく、刷り重ねた際の緑及び紫方向の色再現領域を広げることが可能になる。
墨インキに関し、顔料としては、カーボンブラック、例えばC.I.ピグメントブラック7等が挙げられる。
本発明で使用する橙インキに関し、橙顔料としてはC.I.ピグメントレッド48:1が挙げられる。
本発明で使用する緑インキに関し、緑顔料としては、ハロゲン化されたフタロシアニン系化合物が挙げられる。最も多く使われているものは塩素化銅フタロシアニンであり、他に、塩素の代わりに臭素化したものや塩素と臭素を含むもの、また、銅を含まないものなどがある。具体的にはC.I.ピグメントグリーン7またはC.I.ピグメントグリーン36をインキの全重量に対して15〜30%好ましくは16〜25%含有することが好ましい。更に、これらの顔料は単独で用いても良いし、2種類以上組み合わせて用いることもできる。また、上記のハロゲン化されたフタロシアニン系化合物に対し、ジスアゾイエロー系化合物として、C.I.ピグメントイエロー12またはC.Iピグメントイエロー13を10〜30%より好ましくは15〜25%加えて使用する事により、緑方向の色再現性をより広く表現することが可能になる。
本発明で使用する青インキに関し、青顔料としてはC.I.ピグメントブルー1、C.I.ピグメントブルー1:2が挙げられる。一般の多色印刷で用いられるピグメントバイオレットを使用した紫インキでは、紫部分の色再現領域が狭くなり、本発明の課題を解決することができない。
本発明に用いられるバインダー樹脂としての合成樹脂としては、例えば、ポリ塩化ビニル、ポリ(メタ)アクリル酸エステル、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、セルロース誘導体(例えば、エチルセルロース、酢酸セルロース、ニトロセルロース)、塩化ビニルー酢酸ビニル共重合体、ポリアマイド樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ジアリルフタレート樹脂、アルキッド樹脂、ロジン変性アルキッド樹脂、石油樹脂、尿素樹脂、ブタジエンーアクリルニトリル共重合体のような合成ゴム等が挙げられる。これらの樹脂は、その中の1種または2種以上を用いることができる。何れもエチレン性不飽和ニ重結合を有するモノマー可溶である樹脂が用いられる。
本発明において、モノマーとは単官能または多官能の(メタ)アクリレート類をいい、これらを適宜用いることでインキ組成物の粘度を調節することが出来る
本発明において使用されている オリゴマーとしてはアルキッドアクリレート、エポキシアクリレート、ウレタン変性アクリレート等が使用されている
活性エネルギー線硬化型インキにはその硬化作用を促す成分として1種もしくは2種以上の光重合開始剤を適宜添加することができる。
光重合開始剤としては、ベンゾフェノン、4−メチルベンゾフェノン、4,4−ジエチルアミノベンゾフェノン、ジエチルチオキサントン、2−メチル−1−(4−メチルチオ)フェニル−2−モルフォリノプロパン−1−オン、4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルサルファイド、1−クロロ−4−プロポキシチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニルケトン、ビス−2,6−ジメトキシベンゾイル−2,4,4−トリメチルペンチルフォスフィンオキサイド、1−〔4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル〕−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、2,2−ジメチル−2−ヒドロキシアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2,4,6−トリメチルベンジル−ジフェニルフォスフィンオキサイド、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(モルフォリノフェニル)−ブタン−1−オン等が挙げられる。光重合開始剤と併用して、p−ジメチルアミノ安息香酸エチルエステル、ペンチル4−ジメチルアミノベンゾエート等の光促進剤を使用してもよい。
本発明において、補助剤としては、例えば、耐摩擦剤、ブロッキング防止剤、スベリ剤、スリキズ防止剤としては、カルナバワックス、木ろう、ラノリン、モンタンワックス、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックスなどの天然ワックス、フィッシャートロプスワックス、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、ポリテトラフルオロエチレンワックス、ポリアミドワックスなどの合成ワックス、シリコーン添加剤、レベリング剤、体質等を適宜使用することができる。
本発明における活性エネルギー線硬化型インキセットは、通常の印刷インキと同様に公知の印刷方法、例えばオフセット印刷、凸版印刷、スクリーン印刷、フレキソ印刷にて印刷することができる。
本発明で使用する活性エネルギー線としては、紫外線、電子線が挙げられる。しかし、これに限定される必要はない。
次に具体例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明の範囲はこれら記載実施例に限定されるものではない。なお、本発明において、部は重量部、%は重量%を表す。
(ワニス製造例)
ダップトートDT170(東都化成(株)製)30部を90℃〜100℃に加熱したDPHA(日本化薬(株)製)70部に投入し、90℃〜100℃で1時間加熱溶解させ、ワニスを得た。
[黄インキ実施例]
顔料としてC.I.ピグメントイエロー13(ZAY−452 大日精化工業(株)製)を用い、表1の配合比率で分散粒子系測定機(グラインドメーター)で7.5ミクロン以下になるまで3本ロールを用いて練肉し、黄インキ1を得た。
[紅インキ実施例]
顔料としてC.I.ピグメントレッド81/C.I.ピグメントホワイト21(ファーナルローズトーナー170 有本化学工業(株)製)、C.I.ピグメントレッド81/C.I.ベーシックレッド12(Pink MP−617 有本化学工業(株)製)、C.I.ピグメントレッド48:1(LIONOL RED 2BFG3300 東洋インキ製造(株)製)を用い、表1の配合比率で分散粒子系測定機(グラインドメーター)で7.5ミクロン以下になるまで3本ロールを用いて練肉し、紅インキ1を得た。
[藍インキ実施例]
顔料としてC.I.ピグメントブルー15:3(LIONOL BLUE FG7351 東洋インキ製造(株)製)、C.I.ピグメントグリーン7(LIONOL GREEN YS−2A 東洋インキ製造(株)製)を用い、表1の配合比率で分散粒子系測定機(グラインドメーター)で7.5ミクロン以下になるまで3本ロールを用いて練肉し、藍インキ1を得た。
[橙インキ実施例]
顔料としてC.I.ピグメントレッド48:1(LIONOL RED FG3300 東洋インキ製造(株)製)を用い、表1の配合比率で分散粒子系測定機(グラインドメーター)で7.5ミクロン以下になるまで3本ロールを用いて練肉し、橙インキ1を得た。
[緑インキ実施例]
顔料としてC.I.ピグメントグリーン7(LIONOL GREEN YS−2A 東洋インキ製造(株)製)、C.I.ピグメントイエロー13(ZAY−452 大日精化工業(株)製)を用い、表1の配合比率で分散粒子系測定機(グラインドメーター)で7.5ミクロン以下になるまで3本ロールを用いて練肉し、緑インキ1を得た。
[青インキ実施例]
顔料としてC.I.ピグメントブルー1(NO.11FANAL BLUE 大同化成工業(株)製)を用い、表1の配合比率で分散粒子系測定機(グラインドメーター)で7.5ミクロン以下になるまで3本ロールを用いて練肉し、青インキ1を得た。
[比較例のインキ]
比較例のインキとしてここでは最も一般的な東洋インキ製造株式会社製紫外線硬化型インキであるFDカルトンACE各色を用いた。
Figure 2010168417
<黄インキの透明性の評価>
黄インキの透明性の評価については、以下の試験法で評価した。
値6.0〜8.0の範囲内で印刷した墨インキ上に、濃度1.50〜2.00の範囲で黄インキを刷り重ねし、Lを測定した。結果を表2に示す。
Figure 2010168417
実施例の黄インキは、濃度値を2.00まで上げてもLが12.0を越えず、下刷りの墨インキに影響を与え難く、透明性に優れているといえる(Lは値が小さいほど黒く、大きくなるほど白くなることを示している)。
一方、比較例はLが高く、上刷りの黄インキが不透明であるために下刷りの墨インキの黒さを阻害してしまっていることがわかる。
<印刷物評価試験>
実施例及び比較例のインキについて、下記印刷条件下で、黄、紅、藍、橙、緑、青の各ベタ濃度値を、黄が1.50〜1.60、紅が1.50〜1.60、藍が1.70〜1.80、更に橙が紅濃度として1.55〜1.65、緑が藍濃度として1.90〜2.00、青が藍濃度として1.80〜1.90の範囲内で印刷し、印刷物の評価を実施した。尚、墨インキは、高濃度タイプの紫外線硬化型印刷インキを使用し、濃度値1.45〜2.15の範囲内で印刷した。
(印刷条件)
印刷機 :ハイデルベルグスピードマスター 菊全8色機(ハイデルベルグジャパ ン(株))
用紙 :特菱アート両面 110Kg(三菱製紙(株))
湿し水 :アストロマーク3((株)日研化学研究所)2.0%水道水溶液
印刷速度:10000枚/時
濃度 :グレタグマクベスD196にて印刷物の単色(黄、紅、藍、墨、橙、 緑、青)ベタ部の濃度値を測定。
結果を図1に表す。また、単色ベタ部及び重ね刷り部のL測定値を表3に表す。
Figure 2010168417
これらの結果より、ISO規格のジャパンカラー標準用紙、例えば三菱製紙(株)製「特菱アート両面四六半/110kg」に、黄、紅、藍、緑の各濃度値を、黄が1.50〜1.60、紅が1.50〜1.60、藍が1.70〜1.80、更に橙が紅濃度として1.55〜1.65、緑が藍濃度として1.90〜2.00、青が藍濃度として1.80〜1.90の範囲内で印刷した場合に、本発明のインキを用いて得られた印刷物の演色領域(ガモット)は、一般的なISO規格のジャパンカラー準拠インキならびに一般的な紫外線硬化型インキを用いて得られた演色領域(ガモット)を包含するかたちで、より広い面積を有することから、より広い色再現領域を有することがわかる。
したがって、本発明により、ジャパンカラーの色域を包含すると共に、従来の紫外線硬化型インキでは再現できなかった色再現領域を再現することを可能にし、より広範囲の演色領域を表現することが可能な活性エネルギー線硬化型インキを提供することができる。

Claims (8)

  1. 黄インキ、紅インキ、藍インキおよび墨インキの4種類、
    ならびに
    橙インキ、緑インキおよび青インキから選ばれる1種類以上の活性エネルギー線硬化型インキを使用するインキセットにおいて、
    黄インキが、ジスアゾイエロー系化合物を顔料成分として含有し、
    紅インキが、ローダミン系染料の金属レーキ化合物を顔料成分として含有し、
    藍インキが、フタロシアニン系化合物を顔料成分として含有し、
    橙インキが、モノアゾレーキ系化合物を顔料成分として含有し、
    緑インキが、ハロゲン化フタロシアニン系化合物を顔料成分として含有し、
    青インキが、トリアリルメタン系化合物を顔料成分として含有する
    ことを特徴とする活性エネルギー線硬化型インキセット。
  2. ジスアゾイエロー系化合物が、C.I.ピグメントイエロー12またはC.Iピグメントイエロー13であり、黄インキ全量の5〜20重量%含有し、さらに、L値が6.0〜8.0の墨インキ上に濃度1.40〜2.00の範囲で刷り重ねた場合のL値が12.0を超えない透明性を有する黄インキであることを特徴とする請求項1記載の活性エネルギー線硬化型インキセット。
  3. ローダミン系染料の金属レーキ化合物が、C.I.ピグメントレッド81またはC.Iピグメントバイオレット1であり、紅インキ全量の15〜30重量%含有する紅インキであることを特徴とする請求項1記載の活性エネルギー線硬化型インキセット。
  4. フタロシアニン系化合物が、C.I.ピグメントブルー15:3またはC.I.ピグメントブルー15:4であり、藍インキ全量の10〜25重量%含有し、さらに、C.I.ピグメントグリーン7が、0.5〜2.0%含有する藍インキであることを特徴とする請求項1記載の活性エネルギー線硬化型インキセット。
  5. モノアゾレーキ系化合物が、C.I.ピグメントレッド48:1であり、橙インキ全量の15〜35重量%含有する橙インキであることを特徴とする請求項1記載の活性エネルギー線硬化型インキセット。
  6. ハロゲン化フタロシアニン系化合物が、C.I.ピグメントグリーン7またはC.I.ピグメントグリーン36であり、緑インキ全量の10〜30重量%含有し、さらに、ジスアゾイエロー系化合物として、C.I.ピグメントイエロー12またはC.Iピグメントイエロー13を0.5〜10重量%含有する緑インキあることを特徴とする請求項1記載の活性エネルギー線硬化型インキセット。
  7. トリアリルメタン系化合物が、C.I.ピグメントブルー1であり、インキ全量の10〜25重量%含有する青インキであることを特徴とする請求項1記載の活性エネルギー線硬化型インキセット。
  8. 請求項1〜7いずれかに記載の活性エネルギー線硬化型インキセットを印刷して得られる印刷物。
JP2009009782A 2009-01-20 2009-01-20 活性エネルギー線硬化型インキセット Pending JP2010168417A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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