JP2007125880A - 紫色相の再現性に優れた平版インキ印刷方法 - Google Patents

紫色相の再現性に優れた平版インキ印刷方法 Download PDF

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Yoshie Ochiai
可江 落合
Takeshi Sasaki
健 佐々木
Yasuyuki Kawada
育考 川田
Isao Hosoi
功 細井
Kazutaka Maeda
和宇 前田
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Abstract

【課題】従来黄、紅、藍、墨プロセス4色に加えて、紫等の特色を加え5〜7色印刷で表現していたRGBとくにB(ブルーバイオレット)の色再現領域を、紅、藍の刷り重ねで再現することが可能とする印刷方法の提供。
【解決手段】紅が1.52〜1.56、藍が1.63〜1.67の濃度範囲内で印刷した時のL*a*b*表色系による色度(JIS Z 8729)が、紅インキで、L*:50〜55、a*:75〜83、b*:−14〜−20、藍インキで、L*:52〜58、a*:−40〜−45、b*:−45〜−53の範囲内にある上記2色のインキを刷り重ねることを特徴とする平版印刷方法であって、刷り重ね部の色度が、L*:23〜29、a*:28〜33、b*:−63〜−68の範囲内になることを特徴とする高彩度の色再現に優れた平版印刷方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、黄、紅、藍、墨のプロセス4色からなる平版インキ印刷方法であって、特に
紅、藍の刷り重ねによる紫(ブルーバイオレット)色相の色再現性に優れたインキシステ
ムを用いた印刷方法に関する。
90年代より始まったIT革命は、印刷現場を取り巻く環境を著しくデジタル化の方向
へと導いてきており、このデジタル化によって、従来の印刷方式のワークフロー(撮影・
ポジ・スキャン・データ・デザイン・EPS・面付け・フィルム・刷版・印刷)が多段階
式過程であったのに対し、デジタルカメラによる撮影・DTP・CTP・印刷とその過程
を飛躍的に短縮することに成功した。それによって、入稿データの「RGB」化が標準化
しつつあり、取り扱われるデータがより色再現領域の広いものへとシフトしつつあるのが
現状である。
しかし、現在主流となっている黄、紅、藍、墨のプロセス4色(CMYK)からなる平
版オフセット印刷では、減色混合による色相となるため、「RGB」として入稿されたデ
ータを、より狭い色再現領域のCMYKに色分解することはもちろん、色を重ねるごとに
色相に濁りが生じ、必然的に色再現領域がRGBのそれよりも狭いものとなりデジタルデ
ータと印刷物との間の色再現性の差異が問題となっていった。特に、紅、藍の2色で表現
される紫(ブルーバイオレット、RGBの「B」にあたる)色相に関しては、紫顔料単一
で表現される色再現領域よりも、彩度、明度ともに劣り、プロセス4色(YMCK)で「
RGB」入稿データの「B」の領域を再現することが困難であった。
これらを解決する手段として、特許文献1では高彩度の印刷システムとして5〜7色の
インキセットを使用する印刷方法が確立され、それぞれの特定した色相を持つインキセッ
トを用いる印刷方法として、プロセス4色に橙、緑を加えた6色(ヘキサクロム印刷)や
プロセス4色に橙、緑、紫を加えた7色(ハイファイ印刷)等が確立されている。また、
ヘキサクロムインキに代表されるように、二次色、三次色の濁りを抑え、色再現領域を広
げる手段として一部の色に蛍光顔料を含有させる等の手法もとられるが、印刷適性の劣化
(転移不良、光沢低下等)や耐光性不足による印刷物の褪色等のデメリットもある。更に
、使用するインキの色数が6色、7色となり、印刷機の胴数が6胴以上の高価な多色印刷
機を必要とする事に加え、それと同数の多色分解した版数が必須条件となり、新たに始め
るには巨額な設備投資と、色調管理の複雑化などで本システムを用いるには限られた範囲
に止まっている。
特開2001-260516号公報
本発明は、このような従来の技術における問題点を解決する為になされたものであり、
その課題とするところは、従来多く普及している4色印刷機を用いて、RGBの色再現領
域、特にB(ブルーバイオレット)の領域を限りなく表現することができる、平版印刷用
インキを提供する事である。
一般的に、色再現領域を広げるためには、各色の理想的な分光反射率曲線に近づける必要
がある。
すなわち、人が色を認識する波長領域は400nm〜700nmの光(この波長を可視光線という)において、黄インキでは、500nm〜700nmの波長領域での反射率が100%、400nm〜500nmの波長領域での反射率が0%であり、紅インキでは、400nm〜500nm、600nm〜700nmの波長領域での反射率が100%、500nm〜600nmの波長領域での反射率が0%であり、藍インキでは、400nm〜600nmの波長領域での反射率が100%、600nm〜700nmの波長領域での反射率が0%であることが理想であると言われている(理想のプロセスインキの分光反射率曲線を表4に示す)。
しかし、現状使用されているプロセス4色からなる、黄、紅、藍、墨のオフセット印刷
用インキ組成物の反射スペクトルは理想の反射スペクトルとはかけ離れている。完全反射
しなければならない部分での不必要吸収があるためにインキの濁り成分が存在し、色再現
性を狭めている。

すなわち、本発明は、紅が1.52〜1.56、藍が1.63〜1.67の濃度範囲内で
印刷した時のL*a*b*表色系による色度(JIS Z 8729)が、
紅インキで、L*:50〜55、a*:75〜83、b*:−14〜−20
藍インキで、L*:52〜58、a*:−40〜−45、b*:−45〜−53
の範囲内にある上記2色のインキを刷り重ねることを特徴とする平版印刷方法であって、
刷り重ね部の色度が、L*:23〜29、a*:28〜33、b*:−63〜−68
の範囲内になることを特徴とする高彩度の色再現に優れた平版印刷方法に関するものであ
る。
また、本発明は、上記記載のインキと黄、及び、墨インキとの組み合わせにより、黄、
紅、藍、墨のプロセス4色でL*a*b*表色系の色再現領域を広げることが可能な高彩度
の色再現性に優れた平版インキ印刷方法に関するものである。

さらに、これら(a)紅、(b)藍が、下記の反射率を有する上記印刷方法に関する。
(a)400nm〜700nmの波長領域において、最大反射率を100%としたとき
に、400nm〜500nmの波長領域での最大反射率が50%〜100%、500nm
〜560nmの波長領域での反射率が1〜20%、630nm〜700nmの反射率が9
0%〜100%の反射スペクトルを有することを特徴とする紅色相化合物をインキの全重量に対して15〜30重量%含有する紅インキ。
(b)400nm〜700nmの波長領域において、最大反射率を100%としたときに
、400nm〜530nmの波長領域の反射率が50〜100%、600nm〜700n
mの反射率が1〜30%の反射スペクトルを有することを特徴とする藍色相化合物をインキの全重量に対して10〜25重量%含有する藍インキ。
本発明が提供する平版インキ印刷方法を用いることにより、従来黄、紅、藍、墨プロセ
ス4色に加えて、紫等の特色を加え5〜7色印刷で表現していたRGBとくにB(ブルー
バイオレット)の色再現領域を、紅、藍の刷り重ねで再現することが可能になる。また、
本発明では、印刷物の色再現領域を向上させる手段として蛍光顔料を使用していないため
、印刷適性、印刷物の経時での褪色等を劣化させることなく、高彩度の印刷物を得ること
ができる。
次に、好ましい実施の形態を挙げて本発明を更に具体的に説明する。
本発明は、顔料と、合成樹脂、植物油、石油系溶剤とを必要に応じてステアリン酸アルミ
ニウム、アルミキレート等のゲル化剤と共に加熱溶解したビヒクル成分と、耐摩擦剤等の
補助剤とからなる黄、紅、藍、墨の4色からなる平版インキであって、ISO規格のジャ
パンカラー標準用紙、例えば三菱製紙(株)製「特菱アート両面四六版/110kg」に
印刷し、グレタグマクベスD196濃度計にて測定した際の濃度値が、紅が1.52〜1
.56、藍が1.63〜1.67の範囲内であるときに単色及び各単色の刷り重ねのL*
a*b*表色系による色度(JIS Z 8729)が、紅インキで、L*:50〜55、好ましくは
51〜54、a*:75〜83、好ましくは76〜81、b*:−14〜−20、好ましく
は−15〜−18、藍インキで、L*:52〜58、好ましくは52〜57、a*:−40〜−45、好ましくは−41〜−44、b*:−45〜−53、好ましくは−46〜−51の範囲内になることを特徴とし、更には、藍インキ×紅インキの刷り重ねで、L*:23〜29、a*:28〜33、b*:−63〜−68の範囲内になることを特徴とする。
色再現領域の表現方法としては、XYZ表色系(CIE1931表色系)、X1010Z1
0表色系(CIE1964表色系)、L*a*b*表色系(CIE1976)、ハンターLa
b表色系、マンセル表色系、L*u*v*表色系(CIE1976)等挙げられる。
L*a*b*表色系では、色相に関係なく比較できる明るさの度合いとして「明度」をL*で表現し、L*が大きくなるほど色が明るく、小さくなるほど暗くなることを示している。
また、各色によって異なる「色相」をa*、b*の値で示し、a*は赤(+)から緑(−)
方向、そしてb*は黄(+)から青(−)方向を示し、各方向とも絶対値が大きくなるに
従って色鮮やかになり、0に近づくに従ってくすんだ色になることを示している。これに
よって一つの色を、L*、a*、b*を用いて数値化することが可能となる。
RGBの「B(ブルーバイオレット)」の色再現領域は、L*a*b*表色系では,L*が50以下、好ましくは10〜40、a*が20〜80、好ましくは30〜70、より好ましくは30〜60、b*が−20〜80、好ましくは−30〜−70内で表される領域にあり、該当色のa*、b*の両数値が交わる点が円の外側にあるほど高彩度の色相を示す。
また「明度」「色相」とは別に、鮮やかさの度合いを数値化する方法として「彩度(C
)」があり、以下の計算式にて求めることができる。
Figure 2007125880
Cに関しても同様に、絶対値が大きくなるに従って色鮮やかになり、値が小さくなるに
つれてくすんだ色になることを示している。
更に、L*a*b*表色系で表された個々の色が持つ数値より、微妙な色の違い(色差)
も数値で表すことが可能になる。2つの色の色差(「△E」と表現)は、以下の計算式に
て求めることができる。
Figure 2007125880
△Eの絶対値が小さいほど2つの色が近似しており、大きいほど異なっていることを示
している。
一つの印刷物(印刷物以外のカラースペースも含む)で表現できる全ての色再現領域を
演色領域(ガモット)と呼ぶが、ガモットを表す最も簡便な方法として、a*を横軸、b*縦軸とした2次元空間に、単色ベタ部(黄、紅、藍)、及び、単色ベタ刷り重ね部(黄×紅、紅×藍、藍×黄)計6色のa*対b*の値を、プロットした六角形の面積で表現することが可能である。ガモットの面積が広い程、色再現領域が広いことを示している。
本発明に用いられる黄、墨インキに関しては従来公知の酸化重合型平版印刷インキすべ
てが対象となりうる。
紅顔料としてはローダミンB、ローダミン3G、ローダミン6Gなどのローダミン系染
料のタングステン、モリブデン金属レーキ化合物、例えばC.I.ピグメントレッド81、C.I.ピグメントバイオレット1等が挙げられ、インキの全重量に対して15〜30重量%、好ましくは18〜29重量%、より好ましくは20〜28重量%含有していることが望ましい。
藍顔料としては、銅フタロシアニン系化合物、例えばC.I.ピグメントブルー15:3、C.I.ピグメントブルー15:4等が挙げられ、インキの全重量に対して10〜25重量%、好ましくは12〜22重量%、より好ましくは14〜19重量%含有していることが望ましい。更に、補色としてC.I.ピグメントグリーン7を上記藍顔料の全重量に対して5〜15重量%、好ましくは8〜11重量%加えて使用することも可能である。
本発明に用いられる合成樹脂としては、ロジン変性フェノール樹脂、石油樹脂、アルキ
ッド樹脂、ロジン変性アルキッド樹脂、石油樹脂変性アルキッド樹脂、ロジンエステル等
が考えられる。好ましくは、ロジン変性フェノール樹脂を使用する。ロジン変性フェノー
ル樹脂は、特に限定されないが、重量平均分子量1万〜30万のものを使用するのが好ま
しい。分子量1万以下ではインキの粘弾性が低下し、40万以上ではインキとしての流動
性が不十分となる。
植物油としては、たとえばパーム核油、ヤシ油、綿実油、落花生油、パーム油、コーン
油、オリーブ油、亜麻仁油、コーン油、大豆油、サフラワー油、桐油等の植物油由来のも
のが例示できるとともに、それらの熱重合油および酸素吹き込み重合油なども使用できる
。また、本発明ではこれら植物油を単独で用いても良いし、2種以上組み合わせて用いる
こともできる。
また、インキに用いられる石油系溶剤は、芳香族炭化水素の含有率が1%以下でアニリ
ン点が75〜95℃好ましくは80〜95℃及び、沸点が260℃〜350℃好ましくは
280〜350℃の範囲にある石油系溶剤である。アニリン点が75%未満の場合には、
樹脂を溶解させる能力が高すぎる為、インキのセット性が遅くなり好ましくなく、また9
5℃を超える場合には樹脂の溶解性が乏しい為、光沢、着肉等が悪くなり好ましくない。
沸点が260℃未満に場合には、印刷機上でのインキ溶剤の蒸発が多くなり、インキの流
動性の劣化により、インキがローラー、ブランケット、版等への転移性が悪くなり好まし
くない。また、350℃を超える場合には、ヒートセット型のインキの乾燥が劣る為、好
ましくない。
更に、本発明の平版インキ組成物には、必要に応じてゲル化剤、顔料分散剤、金属ドラ
イヤー、乾燥抑制剤、酸化防止剤、耐摩擦向上剤、裏移り防止剤、非イオン系界面活性剤
、多価アルコールなどの添加剤を適宜使用することができる。
[実施例]
次に具体例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明の範囲はこれら記載実施例に
限定されるものではない。なお、以下の記述の部は重量部、%は重量%を表す。
ロジン変性フェノール樹脂の製造例
撹拌機、冷却器、温度計をつけた4つ口フラスコにP−オクチルフェノール1000部、
35%ホルマリン850部、93%水酸化ナトリウム60部、トルエン1000部を加え
て、90℃で6時間反応させた。その後6N塩酸125部、水道水1000部の塩酸溶液
を添加し、撹拌、静置し、上層部を取り出し、不揮発分49%のレゾールタイプフェノー
ル樹脂のトルエン溶液2000部を得て、これをレゾール液とした。
撹拌機、水分分離器付き冷却器、温度計をつけた4つ口フラスコに、ガムロジン1000
部を仕込み、窒素ガスを吹き込みながら200℃で溶解し、上記で製造したレゾール液1
800部を添加し、トルエンを除去しながら230℃で4時間反応させた後、グリセリン
110部を仕込み、260℃で10時間反応させ、酸価20以下として、重量平均分子量
50000、新日本石油化学(株)AFソルベント6号での白濁温度90℃のロジン変性
フェノール樹脂を得た。
白濁温度とは、新日本石油化学(株)製AFソルベント溶剤90重量%と、樹脂10重
量%を試験管に入れ、200℃で溶解し、徐々に温度を下げていき白濁した温度を白濁温
度とする。白濁温度が低いほど樹脂の溶剤に対する溶解性が良いことを示す。
ワニス製造例
ロジン変性フェノール樹脂40部、桐油15部、大豆油30部、AFソルベント5号(
新日本石油化学(株)製溶剤)14部、ALCH(川研ファインケミカル(株)製ゲル化
剤)1.0部を190℃で1時間加熱撹拌して、ワニスを得た。
インキ実施例(紅インキ)
表1のような配合にてC.I.ピグメントレッド81(不二化成(株)製ファナルロー
ズRNN−P)をニーダー中で温度75℃の条件下、ワニスを徐々に添加して混練して一
次脱水を行った。次にニーダー温度100℃〜120℃、減圧度76mmHgの条件下で
1時間バキュームし、ベースインキ中の水分を0.5%以下になるように二次脱水を行っ
た。脱水後、残りのワニス、石油系溶剤を添加して混練して希釈し、ニーダーより未分散
ベースインキを取り出した。取り出したベースインキをロール温度60℃の3本ロールを
用いて、分散粒子系測定機(グラインドメーター)で7.5ミクロン以下になるまで練肉
し、紅のベースインキ1を得た。次いで、ベースインキ1に対して、表2の配合でワニス
、植物油、コンパウンド、金属ドライヤー、乾燥抑制剤を添加し紅インキを得た。
インキ実施例(藍インキ)
表2の配合にて、C.I.ピグメントブルー15:3(東洋インキ製造(株)製LIO
NOL BLUE GLA−SD)、C.I.ピグメントグリーン7(東洋インキ製造(
株)製LIONOL GREEN YS−2A)をワニスと混合し、分散粒子系測定機(
グラインドメーター)で7.5ミクロン以下になるまで練肉後、更に植物油、コンパウン
ド、金属ドライヤー、乾燥抑制剤を添加し藍インキを得た。
インキ比較例(紫インキ)
表2の配合にて、C.I.ピグメントバイオレット23(東洋インキ製造(株)製LI
ONOGEN VIOLET R6200)をワニスと混合し、分散粒子系測定機(グラ
インドメーター)で7.5ミクロン以下になるまで練肉後、更に植物油、コンパウンド、
金属ドライヤー、乾燥抑制剤を添加し紫インキを得た。
印刷評価試験
上記実施例及び比較例のインキについて、下記印刷条件の下、紅、藍の各ベタ濃度値を
、紅:1.52〜1.56、藍:1.63〜1.67の範囲内で印刷し、印刷物の評価を
実施した。尚、黄、墨インキは、一般的な酸化重合型平版印刷インキを使用し、黄:1.
40〜1.44、墨:1.85〜1.90の濃度範囲内で印刷した。また、紫インキに関
しては、一般的に濃度管理不可能の為、任意の色相になる範囲でインキ転移量を変えて印
刷した。
実施例:紅インキ、藍インキと、公知の黄、墨インキとの組み合わせで印刷。
比較例1:公知の黄、紅、藍、墨インキの組み合わせで印刷。
比較例2:比較例1と同様の条件で紫インキを追加し、紅×藍のベタ部刷り重ねした部
分(ブルーバイオレット色相)に紫インキを使用し、紫インキのみ転移量を3段階にふって
(比較例2〜4)印刷した。
印刷条件
印刷機 :ハイデルベルグスピードマスター 菊全5色機(ハイデルベルグジャパン(
株))
用紙 :特菱アート両面 110Kg(三菱製紙(株))
湿し水 :アストロマーク3((株)日研化学研究所)2.0%水道水溶液
印刷速度:10000枚/時

印刷物測定条件
濃度 :グレタグマクベスD196にて印刷物の単色ベタ部の濃度値を測定
測色 :X−Rite938にて印刷物の単色ベタ部(黄、紅、藍、紫)、及び、単
色ベタ刷り重ね部(黄×紅、紅×藍、藍×黄)のL*、a*、b*値を測定。
C値、及び△Eは、L*、a*、b*から下記の計算式にて求めた。
Figure 2007125880
光沢 :村上色彩技術研究所製、デジタル光沢計にて60°−60°反射光沢を測定。
結果を表3に示す。比較例と比べて実施例の紅×藍のC値が大きく、つまり印刷物の彩度が高く、紫インキを使用した場合に近いことがわかる。
また、実施例の紅×藍と比較例の紫インキとの△Eが小さく、それぞれの色相が近似し
ていることがわかる。更に、a*を横軸、b*縦軸とした2次元空間に、各a*、b*値をプロットし、2次元のガモットで比較した結果、ブルーバイオレット色相に関して実施例の色再現領域が広いことがわかる(表5)。
また、得られた分光反射率曲線を表6に示す。比較例の従来インキに比べ、実施例のインキの方が理想の分光反射率曲線に近くなっており、完全反射しなければならない部分の不必要吸収が少なくなっている。そのため、インキの濁り成分が減少し、色再現領域が広がっている(表3)。
Figure 2007125880
Figure 2007125880
Figure 2007125880
Figure 2007125880
Figure 2007125880








Figure 2007125880

Claims (3)

  1. 紅が1.52〜1.56、藍が1.63〜1.67の濃度範囲内で印刷した時のL*a*b*表色系による色度(JIS Z 8729)が、
    紅インキで、L*:50〜55、a*:75〜83、b*:−14〜−20
    藍インキで、L*:52〜58、a*:−40〜−45、b*:−45〜−53
    の範囲内にある上記2色のインキを刷り重ねることを特徴とする平版印刷方法であって、
    刷り重ね部の色度が、L*:23〜29、a*:28〜33、b*:−63〜−68
    の範囲内になることを特徴とする高彩度の色再現に優れた平版印刷方法。
  2. 請求項1記載のインキと黄、及び、墨インキとの組み合わせにより、黄、紅、藍、墨の
    プロセス4色でL*a*b*表色系の色再現領域を広げることが可能な高彩度の色再現性に
    優れた平版インキ印刷方法。
  3. (a)紅、(b)藍の反射率が、下記であることを特徴とする請求項1の平版インキ印刷方法。
    (a)400nm〜700nmの波長領域において、最大反射率を100%としたとき
    に、400nm〜500nmの波長領域での最大反射率が50%〜100%、500nm
    〜560nmの波長領域での反射率が1〜20%、630nm〜700nmの反射率が9
    0%〜100%の反射スペクトルを有することを特徴とする紅色相化合物をインキの全重量に対して15〜30重量%含有する紅インキ。
    (b)400nm〜700nmの波長領域において、最大反射率を100%としたときに
    、400nm〜530nmの波長領域の反射率が50〜100%、600nm〜700n
    mの反射率が1〜30%の反射スペクトルを有することを特徴とする藍色相化合物をインキの全重量に対して10〜25重量%含有する藍インキ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009012293A (ja) * 2007-07-04 2009-01-22 Toyo Ink Mfg Co Ltd 浸透乾燥型オフセット印刷用インキの印刷方法及び印刷物
CN107757166A (zh) * 2017-10-23 2018-03-06 深圳当纳利印刷有限公司 一种最大化非涂布纸印刷色域的色彩管理方法及装置

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