JP2008081610A - オフセットインキ印刷方法 - Google Patents

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通夫 藪野
Takeshi Sasaki
健 佐々木
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Abstract

【課題】従来の黄、紅、藍、墨プロセス4色印刷で表現していたRGBの色再現領域よりもより広い色領域を再現することを可能とする印刷方法。
【解決手段】黄インキ、紅インキ、及び藍インキのうちいずれか2つ又は3つ、ならびに墨インキを使用するオフセット印刷において、ISO規格の新聞ジャパンカラー標準用紙に印刷した黄、紅、藍の各濃度値を、黄が0.85〜0.95、紅が0.88〜1.00、藍が0.84〜1.00の範囲内で各色インキを単独又は重ね合わせにより印刷した時、L*a*b*表色系による色度が特定の範囲内にあり、上記インキの2色の刷り重ねの色度が特定の範囲内になることを特徴とする高彩度の色再現に優れたオフセットインキ印刷方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、黄、紅、藍、墨のプロセス4色からなるオフセットインキ印刷方法であって
、4色で高彩度の色再現性に優れたインキシステムを用いた印刷方法に関する。
90年代より始まったIT革命は、印刷現場を取り巻く環境を著しくデジタル化の方向
へと導いてきており、このデジタル化によって、従来の印刷方式のワークフロー(撮影・
ポジ・スキャン・データ・デザイン・EPS・面付け・フィルム・刷版・印刷)が多段階
式過程であったのに対し、デジタルカメラによる撮影・DTP・CTP・印刷とその過程
を飛躍的に短縮することに成功した。それによって、入稿データの「RGB」化が標準化
しつつあり、取り扱われるデータがより色再現領域の広いものへとシフトしつつあるのが
現状である。しかし、現在主流となっている黄、紅、藍、墨のプロセス4色(CMYK)
からなる平版オフセット印刷では、減色混合による色相となるため、必然的に色再現領域
がRGBのそれよりも狭いものとなり、デジタルデータと印刷物との間の色再現性の差異
が問題となっていった。特に浸透乾燥型インキを用いる更紙用印刷(特に新聞印刷)にお
いては、用紙の白色度、平滑性の問題があり、コート紙用印刷よりも、更に色再現領域が
狭くなり、デジタルデータからの見本印刷物との色再現性の差異が非常に問題となってし
まう。
これを解決する手段として、特許文献1では高彩度の印刷システムとして5〜7色のイ
ンキセットを使用する印刷方法が確立され、それぞれの特定した色相を持つインキセット
を用いる印刷方法として、プロセス4色に橙、緑を加えた6色(ヘキサクロム印刷)やプ
ロセス4色に橙、緑、紫を加えた7色(ハイファイ印刷)等が確立されている。また、ヘ
キサクロムインキに代表されるように、色再現領域を広げる手段として一部の色に蛍光顔
料を含有させる等の手法もとられるが、印刷適性の劣化(転移不良、光沢低下等)や耐光
性不足による印刷物の褪色等のデメリットもある。更に、使用するインキの色数が6色、
7色となり、印刷機の胴数が6胴以上の高価な多色印刷機を必要とする事に加え、それと
同数の多色分解した版数が必須条件となり、新たに始めるには巨額な設備投資と、色調管
理の複雑化などで本システムを用いるには限られた範囲に止まっている。
特開2001−260516号公報
本発明は、このような従来の技術における問題点を解決する為になされたものであり、
その課題とするところは、従来多く普及している4色印刷機を用いて、RGBの色再現領
域を限りなく表現することができる、黄、紅、藍、墨のプロセス4色からなるオフセット
インキ及びこれらを用いたオフセットインキ印刷方法を提供する事である。
すなわち、本発明は、黄インキ、紅インキ、及び藍インキのうちいずれか2つ又は3つ、ならびに墨インキを使用するオフセット印刷において、ISO規格の新聞ジャパンカラー標準用紙に印刷した黄、紅、藍の各濃度値を、黄が0.85〜0.95、紅が0.88〜1.00、藍が0.84〜1.00の範囲内で各色インキを単独又は重ね合わせにより印刷した時、L*a*b*表色系による色度(JIS Z 8729)が、
黄インキで、L*:75〜85、a*:0〜−10、b*:60〜70
紅インキで、L*:52〜62、a*:46〜56、b*:−5〜−15
藍インキで、L*:52〜62、a*:−20〜−30、b*:−24〜−34
の範囲内にあり、上記インキの2色の刷り重ねの色度が、
紅インキ×黄インキの刷り重ねで、L*:50〜60、a*:37〜50、b*:27〜37
藍インキ×黄インキの刷り重ねで、L*:50〜60、a*:−35〜−45、b*:16〜26
藍インキ×紅インキの刷り重ねで、L*:35〜45、a*:10〜20、b*:−30〜−40
の範囲内になることを特徴とする高彩度の色再現に優れたオフセットインキ印刷方法であって、上記3色の組み合わせ、及び、上記2色と墨インキとの組み合わせ、更には、上記3色と墨インキとの組み合わせで印刷することにより、L*a*b*表色系の色空間を広げることが可能なオフセットインキ印刷方法に関する。
本発明が提供するオフセットインキ印刷方法を用いることにより、従来の黄、紅、藍、墨プロセス4色印刷で表現していたRGBの色再現領域よりもより広い色領域を再現することが可能になる。また、本発明では、印刷物の色再現領域を向上させる手段として蛍光顔料を使用していないため、印刷適性、印刷物の経時での褪色等を劣化させることなく、高彩度の印刷物を得ることができる。
次に、好ましい実施の形態を挙げて本発明を更に具体的に説明する。
本発明は、顔料と、合成樹脂、植物油、石油系溶剤とを必要に応じてステアリン酸アルミニウム、アルミキレート等のゲル化剤と共に加熱溶解したビヒクル成分と、耐摩擦剤等の補助剤とからなる黄、紅、藍、墨の4色からなるオフセットインキであって、ISO規格の新聞用ジャパンカラー標準用紙、例えば日本製紙(株)製新聞用紙(JCNペーパー準拠、秤量43g/m2、L*:82、a*:−0.4、b*:4.6)に印刷し、黄、紅、藍の各色を Gretag Macbeth Spectro Eye(45/0、D50、2度視野:Status T)濃度計にて測定した際の濃度値が、黄が0.85〜0.95、紅が0.88〜1.00、藍が0.84〜1.00の範囲内であるときに単色及び各単色の刷り重ねのL*a*b*表色系による色度(JIS Z 8729)が、黄インキで、L*:75〜85、好ましくは78〜83、a*:0〜−10、好ましくは−2〜−8、b*:60〜70、好ましくは62〜68、紅インキで、L*:52〜62、好ましくは55〜58、a*:46〜56、好ましくは47〜50、b*:−5〜−15、好ましくは−7〜−10、藍インキで、L*:52〜62、好ましくは56〜60、a*:−20〜−30、好ましくは−24〜−27、b*:−24〜−34、好ましくは−27〜−30、更には、紅インキ×黄インキの刷り重ねで、L*:50〜60、a*:37〜50、b*:27〜37、藍インキ×黄インキの刷り重ねで、L*:50〜60、a*:−35〜−45、b*:16〜26、藍インキ×紅インキの刷り重ねで、L*:35〜45、a*:10〜20、b*:−30〜−40の範囲内になることを特徴とする。
色再現領域の表現方法としては、XYZ表色系(CIE1931表色系)、X1010Z10表色系(CIE1964表色系)、L*a*b*表色系(CIE1976)、ハンターLab表色系、マンセル表色系、L*u*v*表色系(CIE1976)等挙げられる。
L*a*b*表色系では、色相に関係なく比較できる明るさの度合いとして「明度」をL*で表現し、L*が大きくなるほど色が明るく、小さくなるほど暗くなることを示している。また、各色によって異なる「色相」をa*、b*の値で示し、a*は赤(+)から緑(−)方向、そしてb*は黄(+)から青(−)方向を示し、各方向とも絶対値が大きくなるに従って色鮮やかになり、0に近づくに従ってくすんだ色になることを示している。これによって一つの色を、L*、a*、b*を用いて数値化することが可能となる。また「明度」「色相」とは別に、鮮やかさの度合いを数値化する方法として「彩度(C)」があり、以下の計算式にて求めることができる。
Figure 2008081610
Cに関しても同様に、絶対値が大きくなるに従って色鮮やかになり、値が小さくなるにつれてくすんだ色になることを示している。
一つの印刷物(印刷物以外のカラースペースも含む)で表現できる全ての色再現領域を演色領域(ガモット)と呼ぶが、ガモットを表す最も簡便な方法として、a*を横軸、b*縦軸とした2次元空間に、単色ベタ部(黄、紅、藍)、及び、単色ベタ刷り重ね部(黄×紅、紅×藍、藍×黄)計6色のa*対b*の値を、プロットした六角形の面積で表現することが可能である。ガモットの面積が広い程、色再現領域が広いことを示している。
本発明では、a*、b*の2次元だけではなく、明度「L*」も考慮した演色領域として、L*a*b*表色系における色空間(カラースペース)を、横軸a*を−80〜+80、縦軸b*を−80〜+80の範囲で10ステップずつの区切りで表現し、高さL*を0〜100の10ステップずつの区切りでスライスして表現した最大6875色数を示す色再現領域を模式的に表現し、その再現色数が多い程インキ再現できる演色領域が広いことを数値で表現した。
ジャパンカラーとは、ISO/TC130国内委員会が策定した印刷に関する標準色の
ことで、新聞ジャパンカラー(Japan Color for Newspapers:以下JCNと称す)では、ISO12642 SCIDチャート(928色)、ISO12647によるパターン(80色)に加え、新聞印刷における重要な印刷色(肌色、グレー、鮮やか色)の再現が調べられるように設計した「JCN2002チャート」を用い測色値(L*a*b*値)をデータで示している。印刷条件は、新聞印刷に関する国際規格ISO2864−2、ISO12647−3の標準条件をもとに、日本国内で普通に使われている新聞インキ、印刷用紙(JCNでは標準用紙の色特性が決められている)を使用することで定義されている。一般的なJCN準拠のインキを、JCN標準用紙に印刷した場合の黄、紅、藍、単色ベタ部のL*a*b*値、及びそれより計算したC値は、黄インキで、L*:77、a*:−4、b*:58、C:58、紅インキで、L*:53、a*:44、b*:0、C:44、藍インキで、L*:58、a*:−23、b*:−26、C:35程度になるといわれている。このときのベタ濃度は、黄インキで0.86、紅インキで0.89、藍インキ0.85となる。
本発明に用いられる黄顔料としては、ジスアゾイエロー系化合物、例えば、C.I.ピグメントイエロー12、C.I.ピグメントイエロー13、等であって、ISO規格の新聞ジャパンカラー標準用紙に印刷したときの墨インキ濃度値が1.10〜1.20の範囲の上に、黄インキの濃度を0.85〜0.95の範囲で刷り重ねした場合のL*値が31を超えない透明性を有していれば、二次色、三次色の重ね刷りをした際の下刷りインキへの影響が少なく、良好な色再現領域を得ることができる。更には、補色としてC.I.ピグメントイエロー83を上記黄顔料の0.5〜10%、好ましくは2〜5%加えて使用することも可能である。
本発明で使用される紅顔料としては、ローダミンB、ローダミン3G、ローダミン6Gなどのローダミン系染料のモリブデン、タングステン金属レーキ化合物、又は、フェロシアン化胴レーキ化合物が挙げられるが、C.I.ピグメントレッド169は必ず含有し、その含有量は全インキに対し10〜30%、より好ましくは10〜20%含有することが好ましい。
本発明で使用される紅顔料としては、上記C.I.ピグメントレッド169を単独で使用しても良いし、さらにC.I.ピグメントレッド81またはC.I.ピグメントバイオレッド1を2種類以上組み合わせて使用することも可能である。
藍顔料としては、フタロシアニン系化合物、例えばC.I.ピグメントブルー15:3、C.I.ピグメントブルー15:4等が挙げられる。更には、補色としてC.I.ピグメントグリーン7を上記藍顔料の5〜15%、好ましくは8〜11%加えて使用することも可能である。本発明で使用する藍顔料である銅フタロシアニン系化合物は、結晶多型(同質異晶)を示す物質であり、その結晶構造の違いによってα、β、γ、ε、π、τ、ρ、χ、R型などに分類されるが、結晶安定性、分散性が優れているβ型を使用することが好ましく、更には比表面積が74m2/g以上の微細なβ型銅フタロシアニンであることが好ましい。
墨顔料としては、カーボンブラック、例えばC.I.ピグメントブラック7等が挙げられる。
本発明に用いられる合成樹脂としては、ロジン変性フェノール樹脂、石油樹脂、アルキッド樹脂、ロジン変性アルキッド樹脂、石油樹脂変性アルキッド樹脂、ロジンエステル等が考えられる。好ましくは、ロジン変性フェノール樹脂を使用する。ロジン変性フェノール樹脂は、特に限定されないが、重量平均分子量1万〜30万のものを使用するのが好ましい。分子量1万以下ではインキの粘弾性が低下し、40万以上ではインキとしての流動性が不十分となる。
植物油としては、たとえばパーム核油、ヤシ油、綿実油、落花生油、パーム油、コーン油、オリーブ油、亜麻仁油、コーン油、大豆油、サフラワー油、桐油等の植物油由来のものが例示できるとともに、それらの熱重合油および酸素吹き込み重合油なども使用できる。また、本発明ではこれら植物油を単独で用いても良いし、2種以上組み合わせて用いることもできる。
また、インキに用いられる石油系溶剤は、芳香族炭化水素の含有率が1%以下でアニリン点が75〜95℃好ましくは80〜95℃及び、沸点が260℃〜350℃好ましくは280〜350℃の範囲にある石油系溶剤である。アニリン点が75%未満の場合には、樹脂を溶解させる能力が高すぎる為、インキのセット性が遅くなり好ましくなく、また95℃を超える場合には樹脂の溶解性が乏しい為、光沢、着肉等が悪くなり好ましくない。沸点が260℃未満に場合には、印刷機上でのインキ溶剤の蒸発が多くなり、インキの流動性の劣化により、インキがローラー、ブランケット、版等への転移性が悪くなり好ましくない。
更に、本発明のオフセットインキ組成物には、必要に応じてゲル化剤、顔料分散剤、金属ドライヤー、乾燥抑制剤、酸化防止剤、耐摩擦向上剤、裏移り防止剤、非イオン系界面活性剤、多価アルコールなどの添加剤を適宜使用することができる。
次に具体例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明の範囲はこれら記載実施例に限定されるものではない。なお、以下の記述の部は重量部、%は重量%を表す。

(オフセット用ロジン変性フェノール樹脂ゲルワニスAの製造)
コンデンサー、温度計、及び攪拌機を装着した四つ口フラスコにロジン変性フェノール樹脂(荒川化学工業(株)製:重量平均分子量15万、酸価20、軟化点160℃)38.5部、大豆油30部、AFソルベント5号(新日本石油(株)製)30部を仕込み、180℃に昇温して、同温で30分間攪拌した後、放冷し、ゲル化剤としてエチルアセトアセテートアルミニウムジイソプロポキシド1.0部(川研ファインケミカル(株)製ALCH)を仕込み、180℃で30分間攪拌してオフセット用ロジン変性フェノール樹脂ゲルワニスA(以下ゲルワニスAと称す)を得た。
インキ実施例(黄インキ)
表1のような配合にてC.I.ピグメントイエロー12(東洋インキ製造(株)製LIONOL YELLOW 1245−P)をニーダー中で温度75℃の条件下、ゲルワニスAを徐々に添加して混練して一次脱水を行った。次にニーダー温度100℃〜120℃、減圧度76mmHgの条件下で1時間バキュームし、ベースインキ中の水分を0.5%以下になるように二次脱水を行った。脱水後、残りのゲルワニスA、AFソルベント5号、大豆油を添加して混練して希釈し、ニーダーより未分散ベースインキを取り出した。取り出したベースインキをロール温度60℃の3本ロールを用いて、分散粒子系測定機(グラインドメーター)で7.5ミクロン以下になるまで練肉し、黄のベースインキ1を得た。次いで、ベースインキ1に対して、表2の配合でゲルワニスA、大豆油、コンパウンド、AFソルベント5号を添加し黄インキ1を得た。
インキ実施例(紅インキ)
黄インキと同様に、表1の配合にてC.I.ピグメントレッド169(BASF社製FanalPinkD4810)を用い、紅のベースインキ2を得た。次いで、ベースインキ2に対して、表2の配合でゲルワニスA、大豆油、コンパウンド、AFソルベント5号を添加し紅インキ2を得た。
インキ実施例(藍インキ)
表2の配合にて、C.I.ピグメントブルー15:3(東洋インキ製造(株)製LIONOL BLUE FG 7330)をワニスと混合し、分散粒子系測定機(グラインドメーター)で7.5ミクロン以下になるまで練肉後、更に大豆油、コンパウンド、AFソルベント5号を添加し藍インキ3を得た。
尚、比較となるインキは一般的な新聞インキを使用した。
黄インキの透明性の評価については、以下の試験法で評価した。
濃度値1.10〜1.20の範囲内で印刷した墨インキ上に、濃度0.80〜1.10の範囲で黄インキを刷り重ねし、L*を測定した。結果を表4に示す。
実施例の黄インキは、濃度値1.10まで上げてもL*が31を超えず、下刷りの墨インキに影響を与え難く、透明性に優れているといえる(L*は値が小さいほど黒く、大きくなるほど白くなることを示している)。
一方、比較例はL*が高く、上刷りの黄インキが不透明であるために下刷りの墨インキの黒さを阻害してしまっていることがわかる。
印刷評価試験
上記実施例及び比較例のインキについて、下記印刷条件の下、黄、紅、藍の各ベタ濃度値を、黄:0.85〜0.95、紅:0.88〜1.00、藍:0.84〜1.00の範囲内で印刷し、印刷物の評価を実施した。尚、墨インキは、一般的なオフセット印刷インキを使用し、濃度値1.12〜1.20の範囲内で印刷した。
印刷条件
印刷機 :LITHOPIA BT2−800 NEO(三菱重工(株))
:刷り順:墨→藍→紅→黄
用紙 :新聞用更紙:超軽量紙(秤量43g/m2)(日本製紙(株))
(測色値:L*:82、a*:−0.4、b*:4.6)
湿し水 :NEWSKING ALKY(東洋インキ製造(株))0.5%水道水溶液
印刷速度:10万部/時

印刷物測定条件
濃度 :Gretag Macbeth Spectro Eye(45/0、D50、2度視野:Status T)にて印刷物の単色(黄、紅、藍、墨)ベタ部の濃度値を測定。
測色 :Gretag Macbeth Spectro Eye(45/0、D50、2度視野:Status T)にて印刷物の単色ベタ部(黄、紅、藍)、及び、単色ベタ刷り重ね部(黄×紅、紅×藍、藍×黄)のL*、a*、b*値を測定。
C値はa*及びb*から下記の計算式にて求めた。
Figure 2008081610

結果を表3に示す。比較例と比べて実施例のC値が大きく、印刷物の彩度が高い。また、a*を横軸、b*縦軸とした2次元空間に、各a*、b*値をプロットし、2次元のガモットで比較した結果、実施例の色再現領域が広いことがわかる(表5)。
Figure 2008081610
Figure 2008081610
Figure 2008081610
Figure 2008081610










Figure 2008081610

Claims (1)

  1. 黄インキ、紅インキ、及び藍インキのうちいずれか2つ又は3つ、ならびに墨インキを使用するオフセット印刷において、ISO規格の新聞ジャパンカラー標準用紙に印刷した黄、紅、藍の各濃度値を、黄が0.85〜0.95、紅が0.88〜1.00、藍が0.84〜1.00の範囲内で各色インキを単独又は重ね合わせにより印刷した時、L*a*b*表色系による色度(JIS Z 8729)が、
    黄インキで、L*:75〜85、a*:0〜−10、b*:60〜70
    紅インキで、L*:52〜62、a*:46〜56、b*:−5〜−15
    藍インキで、L*:52〜62、a*:−20〜−30、b*:−24〜−34
    の範囲内にあり、上記インキの2色の刷り重ねの色度が、
    紅インキ×黄インキの刷り重ねで、L*:50〜60、a*:37〜50、b*:27〜37
    藍インキ×黄インキの刷り重ねで、L*:50〜60、a*:−35〜−45、b*:16〜26
    藍インキ×紅インキの刷り重ねで、L*:35〜45、a*:10〜20、b*:−30〜−40
    の範囲内になることを特徴とする高彩度の色再現に優れたオフセットインキ印刷方法であって、紅インキとしてC.I.ピグメントレッド169を含有するインキを使用することを特徴とし、上記3色の組み合わせ、及び、上記2色と墨インキとの組み合わせ、更には、上記3色と墨インキとの組み合わせで印刷することにより、L*a*b*表色系の色空間を広げることが可能なオフセットインキ印刷方法。
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