JP2010167905A - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】電動パワーステアリング装置において、ウォームギヤとウォームホイールの噛み合いによるフリクションの増大を防ぎながら異音を防ぎ、電動パワーステアリング装置の小型化、設計の自由度、組立性を向上する。
【解決手段】電動パワーステアリング装置において、モータの無回転時に、ウォームギヤ40の先端軸42の先端42Aの全周をカラー70の拡径状内径部72Aの全周に着座させて該ウォームギヤ40の中心軸を該カラー70の中心軸と同軸の中立位置に設定し、モータの回転時には、ウォームギヤ40の歯面とウォームホイール50の歯面の回転接触圧によりウォームホイール50の中心軸から離隔するウォームギヤ40の先端軸42の先端42Aを、弾発体80により付勢されているカラー70の拡径状内径部72Aの周方向の一部により支持する。
【選択図】図4

Description

本発明は電動パワーステアリング装置に関する。
電動パワーステアリング装置では、ステアリング軸にトーションバーを介して連結されるピニオン軸をギヤハウジングに枢支し、ピニオン軸に噛合うラック軸をギヤハウジングに直線動可能に支持し、電動モータの駆動軸に連結されるウォームギヤをギヤハウジングに枢支し、ピニオン軸の中間部に固定されてウォームギヤに噛合うウォームホイールをギヤハウジングに枢支している。電動モータは、運転者がステアリング軸に加えた操舵トルクに応じた操舵アシストトルクを、ウォームギヤとウォームホイールの噛合い、ピニオン軸とラック軸の噛合いを介してラック軸に付与するものである。
このような電動パワーステアリング装置では、組立時に、ウォームギヤ等の部品の寸法誤差に影響されることなくウォームギヤとウォームホイールの軸間距離を簡易に設定するととともに、組立後に、ウォームギヤとウォームホイールの噛合い時の異音が発生しないことが求められる。
特許文献1に記載の電動パワーステアリング装置では、ウォームギヤの先端軸を支持する軸受の外周とギヤハウジングの間に、リング体と軸受ケースを介装し、軸受ケースの内周とリング体の外周とを傾斜面を介して接触させている。そして、ウォームギヤに対する軸方向の外側に皿ばね、調整ねじを設け、調整ねじにより加圧される皿ばねを、リング体と一体の軸受の外輪の一端面に当接させている。電動パワーステアリング装置の組立時或いは組立後に、皿ばねのばね力により軸受及びリング体を軸方向に押圧し、軸受を軸受ケースの傾斜面に沿って移動させることにより、ウォームギヤをウォームホイールへ向けて偏倚させてそれらの軸間距離を調整し、ひいてはそれらのバックラッシュを除去するものである。
特開2001-10512
特許文献1に記載の電動パワーステアリング装置には以下の問題点がある。
(1)バックラッシュ調整手段として、ウォームギヤの軸受の外周側にリング体と軸受ケースを設け、ウォームギヤの軸受の軸方向の外側に皿ばねと調整ねじを設ける。従って、ウォームギヤとウォームホイールのバックラッシュをなくすことにより両者の噛合い時の異音をなくすことができても、両者の噛合いフリクション(噛合いに伴なう摩擦抵抗)が大きくなる。
(2)ウォームギヤの軸受まわりの径方向と軸方向の双方向で外方サイズが大きくなり、電動パワーステアリング装置が大型になる。
(3)皿ばねをウォームギヤの軸受の軸方向の外側に設けるものであり、電動パワーステアリング装置の大型化を抑制しようとするとき、皿ばねの設置スペースは小さくなり、皿ばねの設計の自由度が低くなる。
(4)皿ばねを加圧する調整ねじは、ギヤハウジングに螺合するものであって、ねじ部を伴うものであるから、電動パワーステアリング装置の組立性が悪い。
本発明の課題は、電動パワーステアリング装置において、ウォームギヤとウォームホイールの噛み合いによるフリクションの増大を防ぎながら異音を防ぎ、電動パワーステアリング装置の小型化、設計の自由度、組立性を向上することにある。
請求項1の発明は、電動モータの駆動軸に連結されるウォームギヤをギヤハウジングに枢支し、操舵軸の中間部に固定されてウォームギヤに噛合うウォームホイールをギヤハウジングに枢支してなる電動パワーステアリング装置において、ウォームギヤにおける電動モータの側の基端軸が、ギヤハウジングに固定される基準軸受に支持され、ウォームギヤにおける電動モータに対する反対側の先端軸が、ギヤハウジングに固定される先端軸受にカラーを介して支持され、カラーは先端軸受に対して軸方向に摺動可能に挿入され、先端軸受からウォームギヤの側に向けて突出している側に設けたフランジ部と先端軸受の端面との間に該カラーをウォームギヤの側に向けて付勢する弾発体を介装し、カラーはウォームギヤの側に向けて拡径する拡径状内径部を備え、ウォームギヤの先端軸の先端を該カラーの拡径状内径部に支持するように構成し、モータの無回転時に、ウォームギヤの先端軸の先端の全周をカラーの拡径状内径部の全周に着座させて該ウォームギヤの中心軸を該カラーの中心軸と同軸の中立位置に設定し、モータの回転時には、ウォームギヤの歯面とウォームホイールの歯面の回転接触圧によりウォームホイールの中心軸から離隔するウォームギヤの先端軸の先端を、弾発体により付勢されているカラーの拡径状内径部の周方向の一部により支持するようにしたものである。
請求項2の発明は、請求項1の発明において更に、前記基準軸受がウォームギヤの中心軸を揺動自在に支持するようにしたものである。
請求項3の発明は、請求項1又は2の発明において更に、前記ウォームギヤの先端軸の先端がカラーの拡径状内径部に支持されるR状又はテーパ状の面取部を備えるようにしたものである。
請求項4の発明は、請求項1〜3のいずれかの発明において更に、前記ウォームギヤの先端軸の先端がグリースを介してカラーの拡径状内径部に支持されるようにしたものである。
(請求項1)
(a)ウォームギヤの先端軸の先端はカラーの拡径状内径部に支持される。このとき、カラーは弾発体によりウォームギヤに向かう軸方向に付勢されている。
モータ(ウォームギヤ)が無回転時に、ウォームギヤの先端軸の先端の全周をカラーの拡径状内径部の全周に着座させて該ウォームギヤの中心軸を該カラーの中心軸と同軸の中立位置に設定する。このとき、ウォームギヤとカラーの中心軸は同軸にあり、ウォームギヤとウォームホイールは適度なバックラッシュ(バックラッシュはゼロ、又は一定のバックラッシュ)を設定されている(図7(A))。また、カラーは弾発体によりウォームギヤの側に向けて付勢されており、ウォームギヤとウォームホイールの軸間距離はA1である(図3、図4)。
他方、モータ(ウォームギヤ)の回転時には、ウォームギヤの歯面とウォームホイールの歯面の回転接触圧によりウォームホイールの中心軸から離隔するウォームギヤの先端軸の先端を、弾発体により付勢されているカラーの拡径状内径部の周方向の一部により支持する。このとき、ウォームギヤの先端軸の先端がカラーを弾発体の付勢力に抗して軸受に押し込むように動作し、ウォームギヤは、ウォームホイールとは反対側に偏倚する(図7(B))。これにより、モータの回転によるウォームギヤとウォームホイールの噛合い時に、それらの歯面同士の衝突を、それらの軸間距離A2を増加させること(ウォームギヤをウォームホイールから逃がすこと)(バックラッシュは増加する)によって緩和し、両者の衝突による異音を低減させることができる。また、ウォームギヤとウォームホイールの軸間距離を増加させることにより、両者の噛合い時のフリクョンの増大を防ぐことができる(図5、図6)。
(b)フリクション及び異音防止手段を構成するカラーと弾発体が、ウォームギヤの先端軸のための軸受の径方向と軸方向の双方向で該軸受の内側に設けられる。従って、ウォームギヤのための先端軸受まわりの径方向と軸方向の双方向で電動パワーステアリング装置の外方サイズが大きくなることがなく、電動パワーステアリング装置の小型化を図ることができる。
(c)カラーをウォームギヤの側に向けて付勢する弾発体を、カラーの軸受からウォームギヤの側に向けて突出している側に設けたフランジ部と先端軸受の端面との間に介装した。従って、弾発体をウォームギヤのための軸受の軸方向の内側に設けるものになり、電動パワーステアリング装置の小型化を図りながら、弾発体をカラーの軸受からの突出部まわりの空きスペースの広い範囲に設置でき、弾発体の設計の自由度が高くなる。
(d)フリクション及び異音防止手段の構成部品がカラーと弾発体であって、ねじ部を伴なうものがないから、電動パワーステアリング装置の組立性を向上できる。
(請求項2)
(e)ウォームギヤの基端軸を支持する基準軸受が該ウォームギヤの中心軸を揺動自在に支持する。従って、ウォームギヤを基準軸受まわりに揺動させてウォームホイールの反対側へ偏倚させることができる。
(請求項3)
(f)ウォームギヤの先端軸の先端がカラーの拡径状内径部に支持されるR状又はテーパ状の面取部を備える。従って、ウォームギヤの先端軸の先端をカラーの拡径状内径部により安定的に支持できる。
(請求項4)
(g)ウォームギヤの先端軸の先端がグリースを介してカラーの拡径状内径部に支持される。従って、ウォームギヤの先端軸の先端をカラーの拡径状内径部により支持する摺動フリクションを低減して安定的に支持できる。
図1は電動パワーステアリング装置を一部破断して示す正面図である。 図2は図1のII−II線に沿う断面図である。 図3は図2のIII−III線に沿う、ウォームギヤの中立状態を示す断面図である。 図4は図3の要部拡大断面図である。 図5はウォームギヤの偏倚状態を示す断面図である。 図6は図5の要部拡大断面図である。 図7はカラーによるウォームギヤの支持状態を示し、(A)は中立状態を示す断面図、(B)は偏倚状態を示す断面図である。
電動パワーステアリング装置10は、図1、図2に示す如く、不図示のブラケットにより車体フレーム等に固定されるギヤハウジング11を有する。そして、ステアリングホイールが結合されるステアリング軸12にトーションバー13を介してピニオン軸14を同軸上に連結し、このピニオン軸14にピニオン15を設け、このピニオン15に噛合うラック16Aを備えたラック軸16をギヤハウジング11に左右直線動可能に支持している。ステアリング軸12とピニオン軸14の間には、操舵トルク検出装置17を設けてある。尚、ステアリング軸12とピニオン軸14は軸受12A、14A、14Bを介してギヤハウジング11に支持される。
操舵トルク検出装置17は、図2に示す如く、ステアリング軸12、ピニオン軸14に係合している円筒状のコア17Cを囲む2個の検出コイル17A、17Bをギヤハウジング11に設けている。コア17Cは、ピニオン軸14のガイドピン17Dに係合する縦溝17Eを備えて軸方向にのみ移動可能とされるとともに、ステアリング軸12のスライダピン17Fに係合するスパイラル溝17Gを備える。これにより、運転者がステアリングホイールに加えた操舵トルクがステアリング軸12に付与され、トーションバー13の弾性ねじり変形により、ステアリング軸12とピニオン軸14の間に回転方向の相対変位を生ずると、ステアリング軸12とピニオン軸14の回転方向の変位がコア17Cを軸方向に変位させるものとなり、このコア17Cの変位による検出コイル17A、17Bの周辺の磁気的変化に起因する検出コイル17A、17Bのインダクタンスが変化する。即ち、コア17Cがステアリング軸12側へ移動すると、コア17Cが近づく方の検出コイル17Aのインダクタンスが増加し、コア17Cが遠ざかる方の検出コイル17Bのインダクタンスが減少し、このインダクタンスの変化により操舵トルクを検出できる。
ギヤハウジング11内でラック軸16の一端を挟んでピニオン15と相対する部分に設けられているシリンダ部18には、図2に示す如く、ラックガイド19が内蔵され、ラックガイド19(ブッシュ19A)はシリンダ部18に被着されるキャップ20により背面支持されるばね21によりラック軸16の側に弾発され、ラック軸16のラック16Aをピニオン15に押し付けるとともに、ラック軸16の一端を摺動自在に支持する。尚、ラック軸16の他端側は軸受22により支持される。また、ラック軸16の中間部には連結ボルト22A、22Bにより左右のタイロッド23A、23Bが連結される。
ギヤハウジング11には、図3に示す如く、電動モータ30のモータケース31が取付けられる。電動モータ30の駆動軸32にはウォームギヤ40がスプライン結合され、ウォームギヤ40は後述される軸受61、62によりギヤハウジング11に両端支持される。ウォームギヤ40はウォームホイール50と噛合い、ウォームホイール50をピニオン軸14(操舵軸)の中間部に固定してある。電動モータ30は操舵トルク検出装置17が検出した操舵トルクに基づいて駆動され、この電動モータ30の発生トルクが、ウォームギヤ40とウォームホイール50の噛合い、ピニオン15とラック16Aの噛合いを介してラック軸16に操舵アシストトルクになって付与され、運転者がステアリング軸12に付与する操舵トルクをアシストする。
しかるに、電動パワーステアリング装置10は、ウォームギヤ40をギヤハウジング11に対して図3〜図7に示す如くに支持し、ウォームギヤ40とウォームホール50のフリクション及び異音防止手段60を以下の如く具備する。
ウォームギヤ40における電動モータ30の側に突設してある基端軸41が、ギヤハウジング11に固定される基準軸受61に支持される。基準軸受61は例えば玉軸受からなり、外輪をギヤハウジング11に設けた孔に嵌合され、外輪の一端面を孔の一側に設けた段差面に突き当て支持され、孔の他側に螺着したナット61Aにより外輪の他端面を押し当て支持される。ウォームギヤ40の基端軸41は基準軸受61の内輪に挿通され、基端軸41のウォームギヤ40寄りに設けてあるフランジ部41Fを内輪の一端面に突き当て支持され、基端軸41の電動モータ30寄りに螺着したナット61Bにより内輪の他端面を押し当て支持される。ウォームギヤ40の基端軸41は基準軸受61の内輪に圧入又はかしめ等により締結されても良い。このようにして、ウォームギヤ40の基端軸41は基準軸受61の内輪に固定され、基端軸41の先端41Aを電動モータ30の駆動軸32にスプライン連結される。ウォームギヤ40に作用する軸方向荷重は基準軸受61により支持される。
尚、基準軸受61は例えばアンギュラ玉軸受からなり、ウォームギヤ40の中心軸(基端軸41及び後述する先端軸42)をギヤハウジング11に対して揺動自在に支持する。
ウォームギヤ40における電動モータ30に対する反対側に突設してある先端軸42(基端軸41と同軸をなす)が、ギヤハウジング11に固定される先端軸受62にカラー70を介して支持される。先端軸受62の支持中心62C(カラー70の中心軸70Cと同じ)は、基準軸受61の支持中心61Cと同軸配置される。先端軸受62は例えば玉軸受からなる、外輪をギヤハウジング11に設けた孔に圧入固定される。
カラー70は軸受62の内輪の内周に対して軸方向に摺動可能に挿入され(カラー70は軸受60の内輪に対して相対回転しない)、軸受62の内輪からウォームギヤ40の側に突出している側に設けたフランジ部71と、軸受62の内輪の端面との間に、該カラー70をウォームギヤ40の側に向けて付勢する弾発体80を予圧縮状態で介装する。弾発体80は、圧縮コイルばねからなる(皿ばね等でも可)。弾発体80は、カラー70のフランジ部71と先端軸受62の内輪の端面との間で、カラー70の外周まわりに設置される。
カラー70は軸受62へ挿入されて弾発体80により付勢可能にされる組込状態下で、ウォームギヤ40の側に向けて拡径するテーパ状(R状でも可)の拡径状内径部72Aを備え、ギヤハウジング11に組込みされるウォームギヤ40の先端軸42の先端42Aをカラー70の拡径状内径部72Aに誘導して押当て支持する。ウォームギヤ40の先端軸42の先端42Aはカラー70の拡径状内径部72Aに対して軸方向には摺動自在に支持され、回転方向には概ね転動(僅かな摺動を伴なう)支持される。
尚、ウォームギヤ40の先端軸42の先端42Aはカラー70の拡径状内径部72Aに支持されるR状又はテーパ状の面取部42Bを備える。また、ウォームギヤ40の先端軸42の先端42AはグリースGを介してカラー70の拡径状内径部72Aに支持される。
カラー70は、拡径状内径部72Aの大径端につながるストレート状内径部72B、ストレート状内径部72Bにつながってウォームギヤ40の側に大きく拡開するテーパ状の拡径状開口部72Cを備える。ウォームギヤ40の先端軸42はカラー70の拡径状開口部72C、ストレート状内径部72Bを介して拡径状内径部72Aに支持される位置をスムースに誘導されて組付けられる。
フリクション及び異音防止手段60によるウォームギヤ40とウォームホイール50のフリクション及び異音防止動作は以下の如くである。
ウォームギヤ40の先端軸42の先端42Aはカラー70の拡径状内径部72Aに支持される。このとき、カラー70は弾発体80によりウォームギヤ40に向かう軸方向に付勢されている。
モータ30(ウォームギヤ40)が無回転時に、ウォームギヤ40の先端軸42の先端42Aの全周をカラー70の拡径状内径部72Aの全周に着座させて該ウォームギヤ40の中心軸を該カラー70の中心軸と同軸の中立位置に設定する。このとき、ウォームギヤ40とカラー70の中心軸は同軸にあり、ウォームギヤ40とウォームホイール50は適度なバックラッシュ(バックラッシュはゼロ、又は一定のバックラッシュ)を設定されている(図7(A))。また、カラー70は弾発体80によりウォームギヤ40の側に向けて付勢されており、ウォームギヤ40とウォームホイール50の軸間距離はA1である(図3、図4)。
他方、モータ30(ウォームギヤ40)の回転時には、ウォームギヤ40の歯面とウォームホイール50の歯面の回転接触圧によりウォームホイール50の中心軸から離隔するウォームギヤ40の先端軸42の先端42Aを、弾発体80により付勢されているカラー70の拡径状内径部72Aの周方向の一部により支持する。このとき、ウォームギヤ40の先端軸42の先端42Aがカラー70を弾発体80の付勢力に抗して軸受62に押し込むように動作し、ウォームギヤ40は、ウォームホイール50とは反対側に偏倚する(図7(B))。これにより、モータ30の回転によるウォームギヤ40とウォームホイール50の噛合い時に、それらの歯面同士の衝突を、それらの軸間距離A2を増加させること(ウォームギヤ40をウォームホイール50から逃がすこと)(バックラッシュは増加する)によって緩和し、両者の衝突による異音を低減させることができる。また、ウォームギヤ40とウォームホイール50の軸間距離を増加させることにより、両者の噛合い時のフリクョンの増大を防ぐことができる(図5、図6)。
本実施例によれば、以下の作用効果を奏する。
(i)フリクション及び異音防止手段60を構成するカラー70と弾発体80が、ウォームギヤ40の先端軸42のための軸受62の径方向と軸方向の双方向で該軸受62の内側に設けられる。従って、ウォームギヤ40のための偏軸受62まわりの径方向と軸方向の双方向で電動パワーステアリング装置10の外方サイズが大きくなることがなく、電動パワーステアリング装置10の小型化を図ることができる。
(ii)カラー70をウォームギヤ40の側に向けて付勢する弾発体80を、カラー70の先端軸受62からウォームギヤ40の側に向けて突出している側に設けたフランジ部71と先端軸受62の端面との間に介装した。従って、弾発体80をウォームギヤ40のための先端軸受62の軸方向の内側に設けるものになり、電動パワーステアリング装置10の小型化を図りながら、弾発体80をカラー70の先端軸受62からの突出部まわりの空きスペースの広い範囲に設置でき、弾発体80の設計の自由度が高くなる。
(iii)フリクション及び異音防止手段60の構成部品がカラー70と弾発体80であって、ねじ部を伴なうものがないから、電動パワーステアリング装置10の組立性を向上できる。
(iv)ウォームギヤ40の基端軸41を支持する基準軸受61が該ウォームギヤ40の中心軸を揺動自在に支持する。従って、ウォームギヤ40を基準軸受61まわりに揺動させてウォームホイール50に対する反対側へ偏倚させることができる。
(v)ウォームギヤ40の先端軸42の先端42Aがカラー70の拡径状内径部72Aに支持されるR状又はテーパ状の面取部42Bを備える。従って、ウォームギヤ40の先端軸42の先端42Aをカラー70の拡径状内径部72Aにより安定的に支持できる。
(vi)ウォームギヤ40の先端軸42の先端42AがグリースGを介してカラー70の拡径状内径部72Aに支持される。従って、ウォームギヤ40の先端軸42の先端42Aをカラー70の拡径状内径部72Aにより支持する摺動フリクションを低減して安定的に支持できる。
以上、本発明の実施例を図面により詳述したが、本発明の具体的な構成はこの実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても本発明に含まれる。
本発明は、電動パワーステアリング装置において、ウォームギヤとウォームホイールの噛み合いによるフリクションの増大を防ぎながら異音を防ぎ、電動パワーステアリング装置の小型化、設計の自由度、組立性を向上するができる。
10 電動パワーステアリング装置
11 ギヤハウジング
14 ピニオン軸(操舵軸)
30 電動モータ
32 駆動軸
40 ウォームギヤ
41 基端軸
42 先端軸
42A 先端
42B 面取部
50 ウォームホイール
61 基準軸受
62 先端軸受
70 カラー
71 フランジ部
72A 拡径状内径部
80 弾発体

Claims (4)

  1. 電動モータの駆動軸に連結されるウォームギヤをギヤハウジングに枢支し、操舵軸の中間部に固定されてウォームギヤに噛合うウォームホイールをギヤハウジングに枢支してなる電動パワーステアリング装置において、
    ウォームギヤにおける電動モータの側の基端軸が、ギヤハウジングに固定される基準軸受に支持され、
    ウォームギヤにおける電動モータに対する反対側の先端軸が、ギヤハウジングに固定される先端軸受にカラーを介して支持され、
    カラーは先端軸受に対して軸方向に摺動可能に挿入され、先端軸受からウォームギヤの側に向けて突出している側に設けたフランジ部と先端軸受の端面との間に該カラーをウォームギヤの側に向けて付勢する弾発体を介装し、
    カラーはウォームギヤの側に向けて拡径する拡径状内径部を備え、ウォームギヤの先端軸の先端を該カラーの拡径状内径部に支持するように構成し、
    モータの無回転時に、ウォームギヤの先端軸の先端の全周をカラーの拡径状内径部の全周に着座させて該ウォームギヤの中心軸を該カラーの中心軸と同軸の中立位置に設定し、
    モータの回転時には、ウォームギヤの歯面とウォームホイールの歯面の回転接触圧によりウォームホイールの中心軸から離隔するウォームギヤの先端軸の先端を、弾発体により付勢されているカラーの拡径状内径部の周方向の一部により支持することを特徴する電動パワーステアリング装置。
  2. 前記基準軸受がウォームギヤの中心軸を揺動自在に支持する請求項1に記載の電動パワーステアリング装置。
  3. 前記ウォームギヤの先端軸の先端がカラーの拡径状内径部に支持されるR状又はテーパ状の面取部を備える請求項1又は2に記載の電動パワーステアリング装置。
  4. 前記ウォームギヤの先端軸の先端がグリースを介してカラーの拡径状内径部に支持される請求項1〜3のいずれかに記載の電動パワーステアリング装置。
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