JP5210218B2 - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents

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Description

本発明は電動パワーステアリング装置に関する。
電動パワーステアリング装置では、ステアリング軸にトーションバーを介して連結されるピニオン軸をギヤハウジングに枢支し、ピニオン軸に噛合うラック軸をギヤハウジングに直線動可能に支持し、電動モータの駆動軸に連結されるウォームギヤをギヤハウジングに枢支し、ピニオン軸の中間部に固定されてウォームギヤに噛合うウォームホイールをギヤハウジングに枢支している。電動モータは、運転者がステアリング軸に加えた操舵トルクに応じた操舵アシストトルクを、ウォームギヤとウォームホイールの噛合い、ピニオン軸とラック軸の噛合いを介してラック軸に付与するものである。
このような電動パワーステアリング装置では、組立時に、ウォームギヤ等の部品の寸法誤差に影響されることなくウォームギヤとウォームホイールの軸間距離を簡易に設定するととともに、組立後に、ウォームギヤとウォームホイールの噛合いが経時変化したときに、それらの軸間距離を簡易に調整し、それらのバックラッシュを除去することが必要とされる。
特許文献1に記載の電動パワーステアリング装置では、ウォームギヤの先端軸を支持する軸受の外周とギヤハウジングの間に、リング体と軸受ケースを介装し、軸受ケースの内周とリング体の外周とを傾斜面を介して接触させている。そして、ウォームギヤに対する軸方向の外側に皿ばね、調整ねじを設け、調整ねじにより加圧される皿ばねを、リング体と一体の軸受の外輪の一端面に当接させている。電動パワーステアリング装置の組立時或いは組立後に、皿ばねのばね力により軸受及びリング体を軸方向に押圧し、軸受を軸受ケースの傾斜面に沿って移動させることにより、ウォームギヤをウォームホイールへ向けて偏倚させてそれらの軸間距離を調整し、ひいてはそれらのバックラッシュを除去するものである。
特開2001-10512
特許文献1に記載の電動パワーステアリング装置には以下の問題点がある。
(1)バックラッシュ調整手段として、ウォームギヤの軸受の外周側にリング体と軸受ケースを設け、ウォームギヤの軸受の軸方向の外側に皿ばねと調整ねじを設ける。従って、ウォームギヤの軸受まわりの径方向と軸方向の双方向で外方サイズが大きくなり、電動パワーステアリング装置が大型になる。
(2)皿ばねをウォームギヤの軸受の軸方向の外側に設けるものであり、電動パワーステアリング装置の大型化を抑制しようとするとき、皿ばねの設置スペースは小さくなり、皿ばねの設計の自由度が低くなる。
(3)皿ばねを加圧する調整ねじは、ギヤハウジングに螺合するものであって、ねじ部を伴うものであるから、電動パワーステアリング装置の組立性が悪い。
本発明の課題は、電動パワーステアリング装置において、ウォームギヤとウォームホイールのバックラッシュを除去可能にしながら、電動パワーステアリング装置の小型化、設計の自由度、組立性を向上することにある。
請求項1の発明は、電動モータの駆動軸に連結されるウォームギヤをギヤハウジングに枢支し、操舵軸の中間部に固定されてウォームギヤに噛合うウォームホイールをギヤハウジングに枢支してなる電動パワーステアリング装置において、ウォームギヤにおける電動モータの側の基端軸が、ギヤハウジングに固定される基準軸受に支持され、ギヤハウジングに固定される先端軸受にカラーを軸方向に摺動可能に挿入し、ウォームギヤにおける電動モータに対する反対側の先端軸の先端がカラーの内径部に遊挿され、カラーはウォームギヤの先端軸の根元部との間に介装される弾発体を付帯し、ウォームギヤは、カラーとの間に介装される弾発体の付勢力により、ウォームホイールの中心軸に近接する側に常に付勢されるようにしたものである。
請求項2の発明は、請求項1の発明において更に、前記先端軸受及びカラーが基準軸受の支持中心に対してウォームホイールの側に偏倚され、弾発体はウォームギヤの先端軸をカラーの中心軸に調芯させるように付勢するようにしたものである。
請求項3の発明は、請求項2の発明において更に、前記弾発体がコイルばねからなり、コイルばねの両端のそれぞれがカラーとウォームギヤの先端軸の根元部のそれぞれに取着されるようにしたものである。
請求項4の発明は、請求項3の発明において更に、前記弾発体がウォームギヤの先端軸の先端をカラーの内径部に対しフローティング支持するようにしたものである。
請求項5の発明は、請求項4の発明において更に、前記ウォームギヤの先端軸の先端外周に弾性体を被着したものである。
請求項6の発明は、請求項4の発明において更に、前記カラーがウォームギヤの側に向けて拡径する拡径状内径部を備え、ウォームギヤの先端軸の先端を該カラーの拡径状内径部に支持するように構成したものである。
請求項7の発明は、請求項1〜6のいずれかの発明において更に、前記基準軸受がウォームギヤの中心軸を揺動自在に支持するようにしたものである。
(請求項1)
(a)カラーはウォームギヤの先端軸の根元部との間に介装される弾発体を付帯し、ウォームギヤは、カラーとの間に介装される弾発体の付勢力により、ウォームホイールの中心軸に近接する側に常に付勢される。これにより、ウォームギヤとウォームホイールの軸間距離は組立時と組立後のいずれであっても常時自動的に両者のバックラッシュを除去するように調整され、それらの組立段階の寸法誤差、又は組立後の磨耗等による噛合状態の経時変化に起因するバックラッシュを常時ゼロとなるように調整する。
(b)バックラッシュ調整手段を構成するカラーと弾発体が、ウォームギヤの先端軸のための先端軸受の径方向と軸方向の双方向で該先端軸受の内側に設けられる。従って、ウォームギヤのための先端軸受まわりの径方向と軸方向の双方向で電動パワーステアリング装置の外方サイズが大きくなることがなく、電動パワーステアリング装置の小型化を図ることができる。
(c)カラーとウォームギヤの先端軸の根元部との間に弾発体を介装した。従って、弾発体をウォームギヤのための先端軸受の軸方向の内側に設けるものになり、電動パワーステアリング装置の小型化を図りながら、弾発体をカラーとウォームギヤの先端軸の根元部との間の空きスペースの広い範囲に設置でき、弾発体の設計の自由度が高くなる。
(d)バックラッシュ調整手段の構成部品がカラーと弾発体であって、ねじ部を伴なうものがないから、電動パワーステアリング装置の組立性を向上できる。
(請求項2)
(e)先端軸受及びカラーが基準軸受の支持中心に対してウォームホイールの側に偏倚され、弾発体はウォームギヤの先端軸をカラーの中心軸に調芯させるように付勢する。従って、ウォームギヤは、カラーとの間に介装される弾発体の付勢力により、ウォームホイールの中心軸に近接する側に常に確実に付勢される。
(請求項3)
(f)弾発体がコイルばねからなり、コイルばねの両端のそれぞれがカラーとウォームギヤの先端軸の根元部のそれぞれに取着される。従って、コイルばねからなる弾発体により、ウォームギヤの先端軸を簡易にカラーの中心軸に調芯させる
(請求項4)
(g)コイルばねからなる弾発体がウォームギヤの先端軸の先端をカラーの内径部に対しフローティング支持する。従って、ウォームギヤが弾発体によりフローティング支持される状態で、ウォームホイールの中心軸に近接する側に常に付勢され、ウォームギヤとウォームホイールのフリクションを増大させることなく、両者のバックラッシュを常時自動的に除去する。
(請求項5)
(h)コイルばねの弾発体によりフローティング支持されているウォームギヤの先端軸の先端がそのフローティングによりカラーの内径部に衝突することがあっても、それによる衝撃を先端軸の先端外周の弾性体により吸収し、打音を防止する。
(請求項6)
(i)カラーがウォームギヤの側に向けて拡径する拡径状内径部を備え、ウォームギヤの先端軸の先端を該カラーの拡径状内径部に支持するように構成した。コイルばねの弾発体によりフローティング支持されているウォームギヤの先端軸の先端をカラーの拡径状内径部に突き当て支持することになり、ウォームギヤの先端軸の先端をカラーの内径部に対しガタなくフローティング支持するものになる。従って、ウォームギヤを弾発体によりフローティング支持しながら、そのフローティング中のカラーの内径部との衝突を生じることがないようにし、打音を回避する。
(請求項7)
(j)ウォームギヤの基端軸を支持する基準軸受が該ウォームギヤの中心軸を揺動自在に支持する。従って、ウォームギヤを、カラーとの間の弾発体の付勢力により基準軸受まわりに揺動させ、ウォームホイールの中心軸に近接する側に変位させることができ、ウォームギヤとウォームホイールのバックラッシュを除去できる。
図1は電動パワーステアリング装置を一部破断して示す正面図である。 図2は図1のII−II線に沿う断面図である。 図3は図2のIII−III線に沿う断面図である。 図4はバックラッシュ調整手段を示す断面図である。 図5はカラーに対するウォームギヤのフローティング支持状態を示す断面図である。 図6はカラーに対するウォームギヤのフローティング支持状態の変形例を示す断面図である。 図7はカラーに対するウォームギヤのフローティング支持状態の変形例を示す断面図である。
電動パワーステアリング装置10は、図1、図2に示す如く、不図示のブラケットにより車体フレーム等に固定されるギヤハウジング11を有する。そして、ステアリングホイールが結合されるステアリング軸12にトーションバー13を介してピニオン軸14を同軸上に連結し、このピニオン軸14にピニオン15を設け、このピニオン15に噛合うラック16Aを備えたラック軸16をギヤハウジング11に左右直線動可能に支持している。ステアリング軸12とピニオン軸14の間には、操舵トルク検出装置17を設けてある。尚、ステアリング軸12とピニオン軸14は軸受12A、14A、14Bを介してギヤハウジング11に支持される。
操舵トルク検出装置17は、図2に示す如く、ステアリング軸12、ピニオン軸14に係合している円筒状のコア17Cを囲む2個の検出コイル17A、17Bをギヤハウジング11に設けている。コア17Cは、ピニオン軸14のガイドピン17Dに係合する縦溝17Eを備えて軸方向にのみ移動可能とされるとともに、ステアリング軸12のスライダピン17Fに係合するスパイラル溝17Gを備える。これにより、運転者がステアリングホイールに加えた操舵トルクがステアリング軸12に付与され、トーションバー13の弾性ねじり変形により、ステアリング軸12とピニオン軸14の間に回転方向の相対変位を生ずると、ステアリング軸12とピニオン軸14の回転方向の変位がコア17Cを軸方向に変位させるものとなり、このコア17Cの変位による検出コイル17A、17Bの周辺の磁気的変化に起因する検出コイル17A、17Bのインダクタンスが変化する。即ち、コア17Cがステアリング軸12側へ移動すると、コア17Cが近づく方の検出コイル17Aのインダクタンスが増加し、コア17Cが遠ざかる方の検出コイル17Bのインダクタンスが減少し、このインダクタンスの変化により操舵トルクを検出できる。
ギヤハウジング11内でラック軸16の一端を挟んでピニオン15と相対する部分に設けられているシリンダ部18には、図2に示す如く、ラックガイド19が内蔵され、ラックガイド19(ブッシュ19A)はシリンダ部18に被着されるキャップ20により背面支持されるばね21によりラック軸16の側に弾発され、ラック軸16のラック16Aをピニオン15に押し付けるとともに、ラック軸16の一端を摺動自在に支持する。尚、ラック軸16の他端側は軸受22により支持される。また、ラック軸16の中間部には連結ボルト22A、22Bにより左右のタイロッド23A、23Bが連結される。
ギヤハウジング11には、図3に示す如く、電動モータ30のモータケース31が取付けられる。電動モータ30の駆動軸32にはウォームギヤ40がスプライン結合され、ウォームギヤ40は後述される軸受61、62によりギヤハウジング11に両端支持される。ウォームギヤ40はウォームホイール50と噛合い、ウォームホイール50をピニオン軸14(操舵軸)の中間部に固定してある。電動モータ30は操舵トルク検出装置17が検出した操舵トルクに基づいて駆動され、この電動モータ30の発生トルクが、ウォームギヤ40とウォームホイール50の噛合い、ピニオン15とラック16Aの噛合いを介してラック軸16に操舵アシストトルクになって付与され、運転者がステアリング軸12に付与する操舵トルクをアシストする。
しかるに、電動パワーステアリング装置10は、ウォームギヤ40をギヤハウジング11に対して図4、図5に示す如くに支持し、ウォームギヤ40とウォームホール50のバックラッシュ調整手段60を以下の如く具備する。
ウォームギヤ40における電動モータ30の側に突設してある基端軸41が、ギヤハウジング11に固定される基準軸受61に支持される。基準軸受61は例えば玉軸受からなり、外輪をギヤハウジング11に設けた孔に嵌合され、外輪の一端面を孔の一側に設けた段差面に突き当て支持され、孔の他側に螺着したナット61Aにより外輪の他端面を押し当て支持される。ウォームギヤ40の基端軸41は基準軸受61の内輪に挿通され、基端軸41のウォームギヤ40寄りに設けてあるフランジ部41Fを内輪の一端面に突き当て支持され、基端軸41の電動モータ30寄りに螺着したナット61Bにより内輪の他端面を押し当て支持される。ウォームギヤ40の基端軸41は基準軸受61の内輪に圧入又はかしめ等により締結されても良い。このようにして、ウォームギヤ40の基端軸41は基準軸受61の内輪に固定され、基端軸41の先端41Aを電動モータ30の駆動軸32にスプライン連結される。ウォームギヤ40に作用する軸方向荷重は基準軸受61により支持される。
尚、基準軸受61は例えばアンギュラ玉軸受からなり、ウォームギヤ40の中心軸(基端軸41及び後述する先端軸42)をギヤハウジング11に対して揺動自在に支持する。
ギヤハウジング11に先端軸受62が固定される。先端軸受62は基準軸受61との間にウォームギヤ40を挟む。先端軸受62は例えば玉軸受からなり、外輪をギヤハウジング11に設けた孔に圧入固定される。
カラー70が先端軸受62の内輪の内周に対して軸方向に摺動可能に挿入される(カラー70は先端軸受62の内輪に対して相対回転しない)。カラー70は先端軸受62の内輪からウォームギヤ40の側に突出する側の端部外周にフランジ部71を備えるとともに、内径部72を備える。
ウォームギヤ40における電動モータ30に対する反対側に突設してある先端軸42(基準軸41と同軸をなす)の先端42Aがカラー70の内径部72に遊挿される。先端軸42の先端42Aの外径は、カラー70の内径部72の内径より小径とされる。
カラー70はウォームギヤ40の先端軸42の根元部42Bとの間に介装される弾発体80を付帯する。弾発体80はコイルばね81からなり、ウォームギヤ40の先端軸42及びカラー70の外周を囲むように設けられ、コイルばね81の両端のそれぞれがカラー70のフランジ部71と、ウォームギヤ40の先端軸42の根元部42Bに備えたフランジ部43のそれぞれに取着される。コイルばね81の両端は上記フランジ部71、43のそれぞれに螺動される如くにして取着され、コイルばね81の両端の素線間に上記フランジ部71、43のそれぞれを挟着する。
ウォームギヤ40は、カラー70との間に介装される弾発体80の付勢力により、ウォームホイール50の中心軸50Cに近接する側に常に付勢される。
このとき、先端軸受62の支持中心62C(カラー70の中心軸70Cと同じ)は、基準軸受61の支持中心61Cに対してウォームホイール50の側に偏心量eだけ偏倚される。ウォームホイール50の中心軸50Cに対する基準軸受61の軸間距離をH1、ウォームホイール50の中心軸50Cに対する先端軸受62の軸間距離をH2とするとき、H1=H2+eになる。また、ウォームギヤ40とウォームホイール50をバックラッシュなし(ゼロ)に噛合いさせたときの両者の軸間距離をH0とするとき、H0>H2とする。また、弾発体80はウォームギヤ40の先端軸42をカラー70の中心軸70Cに調芯させるように付勢(近接させる方向に付勢)する。そして、弾発体80はウォームギヤ40の先端軸42の先端42Aをカラー70の内径部72に対しフローティング支持する。
バックラッシュ調整手段60によるウォームギヤ40とウォームホイール50のバックラッシュ調整動作は以下の如くである。
先端軸受62及びカラー70が基準軸受61の支持中心61Cに対してウォームホイール50の側に偏倚され、弾発体80(コイルばね81)がウォームギヤ40の先端軸42をカラー70の中心軸70Cに近接させる方向に付勢し、ウォームギヤ40をウォームホイール50の中心軸50Cに近接する側に常に付勢する。これにより、ウォームギヤ40とウォームホイール50の軸間距離は組立時と組立後のいずれであっても常時自動的に調整され、それらの組立段階の寸法誤差、又は組立後の磨耗等による噛合状態の経時変化に起因するバックラッシュを常時ゼロとなるように調整する。
本実施例によれば以下の作用効果を奏する。
(a)カラー70はウォームギヤ40の先端軸42の根元部42Bとの間に介装される弾発体80を付帯し、ウォームギヤ40は、カラー70との間に介装される弾発体80の付勢力により、ウォームホイール50の中心軸に近接する側に常に付勢される。これにより、ウォームギヤ40とウォームホイール50の軸間距離は組立時と組立後のいずれであっても常時自動的に両者のバックラッシュを除去するように調整され、それらの組立段階の寸法誤差、又は組立後の磨耗等による噛合状態の経時変化に起因するバックラッシュを常時ゼロとなるように調整する。
(b)バックラッシュ調整手段60を構成するカラー70と弾発体80が、ウォームギヤ40の先端軸42のための先端軸受62の径方向と軸方向の双方向で該先端軸受62の内側に設けられる。従って、ウォームギヤ40のための先端軸受62まわりの径方向と軸方向の双方向で電動パワーステアリング装置10の外方サイズが大きくなることがなく、電動パワーステアリング装置10の小型化を図ることができる。
(c)カラー70とウォームギヤ40の先端軸42の根元部42Bとの間に弾発体80を介装した。従って、弾発体80をウォームギヤ40のための先端軸受62の軸方向の内側に設けるものになり、電動パワーステアリング装置10の小型化を図りながら、弾発体80をカラー70とウォームギヤ40の先端軸42の根元部42Bとの間の空きスペースの広い範囲に設置でき、弾発体80の設計の自由度が高くなる。
(d)バックラッシュ調整手段60の構成部品がカラー70と弾発体80であって、ねじ部を伴なうものがないカラー70、電動パワーステアリング装置10の組立性を向上できる。
(e)先端軸受62及びカラー70が基準軸受61の支持中心に対してウォームホイール50の側に偏倚され、弾発体80はウォームギヤ40の先端軸42をカラー70の中心軸に調芯させるように付勢する。従って、ウォームギヤ40は、カラー70との間に介装される弾発体80の付勢力により、ウォームホイール50の中心軸に近接する側に常に確実に付勢される。
(f)弾発体80がコイルばね81からなり、コイルばね81の両端のそれぞれがカラー70とウォームギヤ40の先端軸42の根元部42Bのそれぞれに取着される。従って、コイルばね81からなる弾発体80により、ウォームギヤ40の先端軸42を簡易にカラー70の中心軸に調芯させる
(g)コイルばね81からなる弾発体80がウォームギヤ40の先端軸42の先端42Aをカラー70の内径部72に対しフローティング支持する。従って、ウォームギヤ40が弾発体80によりフローティング支持される状態で、ウォームホイール50の中心軸に近接する側に常に付勢され、ウォームギヤ40とウォームホイール50のフリクションを増大させることなく、両者のバックラッシュを常時自動的に除去する。
(h)ウォームギヤ40の基端軸41を支持する基準軸受61が該ウォームギヤ40の中心軸を揺動自在に支持する。従って、ウォームギヤ40を、カラー70との間の弾発体80の付勢力により基準軸受61まわりに揺動させ、ウォームホイール50の中心軸に近接する側に変位させることができ、ウォームギヤ40とウォームホイール50のバックラッシュを除去できる。
図6はカラー70に対するウォームギヤ40のフローティング支持状態において、ウォームギヤ40の先端軸42の先端42Aの外周に設けた環状溝にOリング(弾性体)90を被着したものである。これによれば、コイルばね81の弾発体80によりフローティング支持されているウォームギヤ40の先端軸42の先端42Aがそのフローティングによりカラー70の内径部72に衝突することがあっても、それによる衝撃を先端軸42の先端外周のOリング90により吸収し、打音を防止する。
図7はカラー70に対するウォームギヤ40のフローティング支持状態において、カラー70がウォームギヤ40の側に向けて拡径するテーパ状の拡径状内径部72Aを備え、ウォームギヤ40の先端軸42のテーパ状先端42Aを該カラー70の拡径状内径部72Aに支持する。このとき、弾発体80のコイルばね81は、ウォームギヤ40の先端軸42の根元部42Bに設けたフランジ部43に対し、カラー70のフランジ部71を引き寄せる引込力F(図7)を予め付与され、ウォームギヤ40の先端軸42の先端42Aをカラー70の拡径状内径部72Aに常に確実に当接させる。これによれば、コイルばね81の弾発体80によりフローティング支持されているウォームギヤ40の先端軸42の先端42Aをカラー70の拡径状内径部72Aに突き当て支持することになり、ウォームギヤ40の先端軸42の先端42Aをカラー70の内径部72に対しガタなくフローティング支持するものになる。従って、ウォームギヤ40を弾発体80によりフローティング支持しながら、そのフローティング中のカラー70の内径部72との衝突を生じることがないようにし、打音を回避する。
尚、カラー70は、拡径状内径部72Aの大径端につながるストレート状内径部72B、ストレート状内径部72Bにつながってウォームギヤ40の側に大きく拡開するテーパ状の拡径状開口部72Cを備える。ウォームギヤ40の先端軸42はカラー70の拡径状開口部72C、ストレート状内径部72Bを介して拡径状内径部72Aに支持される位置をスムースに誘導されて組付けられる。
以上、本発明の実施例を図面により詳述したが、本発明の具体的な構成はこの実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても本発明に含まれる。
本発明は、電動パワーステアリング装置において、ウォームギヤにおける電動モータの側の基端軸が、ギヤハウジングに固定される基準軸受に支持され、ギヤハウジングに固定される先端軸受にカラーを軸方向に摺動可能に挿入し、ウォームギヤにおける電動モータに対する反対側の先端軸の先端がカラーの内径部に遊挿され、カラーはウォームギヤの先端軸の根元部との間に介装される弾発体を付帯し、ウォームギヤは、カラーとの間に介装される弾発体の付勢力により、ウォームホイールの中心軸に近接する側に常に付勢される。従って、電動パワーステアリング装置において、ウォームギヤとウォームホイールのバックラッシュを除去可能にしながら、電動パワーステアリング装置の小型化、設計の自由度、組立性を向上することができる。
10 電動パワーステアリング装置
11 ギヤハウジング
14 ピニオン軸(操舵軸)
30 電動モータ
32 駆動軸
40 ウォームギヤ
41 基端軸
42 先端軸
42A 先端
42B 根元部
50 ウォームホイール
61 基準軸受
62 先端軸受
70 カラー
72 内径部
72A 拡径状内径部
80 弾発体
81 コイルばね
90 Oリング(弾性体)

Claims (7)

  1. 電動モータの駆動軸に連結されるウォームギヤをギヤハウジングに枢支し、操舵軸の中間部に固定されてウォームギヤに噛合うウォームホイールをギヤハウジングに枢支してなる電動パワーステアリング装置において、
    ウォームギヤにおける電動モータの側の基端軸が、ギヤハウジングに固定される基準軸受に支持され、
    ギヤハウジングに固定される先端軸受にカラーを軸方向に摺動可能に挿入し、
    ウォームギヤにおける電動モータに対する反対側の先端軸の先端がカラーの内径部に遊挿され、
    カラーはウォームギヤの先端軸の根元部との間に介装される弾発体を付帯し、
    ウォームギヤは、カラーとの間に介装される弾発体の付勢力により、ウォームホイールの中心軸に近接する側に常に付勢されることを特徴とする電動パワーステアリング装置。
  2. 前記先端軸受及びカラーが基準軸受の支持中心に対してウォームホイールの側に偏倚され、弾発体はウォームギヤの先端軸をカラーの中心軸に調芯させるように付勢する請求項1に記載の電動パワーステアリング装置。
  3. 前記弾発体がコイルばねからなり、コイルばねの両端のそれぞれがカラーとウォームギヤの先端軸の根元部のそれぞれに取着される請求項2に記載の電動パワーステアリング装置。
  4. 前記弾発体がウォームギヤの先端軸の先端をカラーの内径部に対しフローティング支持する請求項3に記載の電動パワーステアリング装置。
  5. 前記ウォームギヤの先端軸の先端外周に弾性体を被着した請求項4に記載の電動パワーステアリング装置。
  6. 前記カラーがウォームギヤの側に向けて拡径する拡径状内径部を備え、ウォームギヤの先端軸の先端を該カラーの拡径状内径部に支持するように構成した請求項4に記載の電動パワーステアリング装置。
  7. 前記基準軸受がウォームギヤの中心軸を揺動自在に支持する請求項1〜6のいずれかに記載の電動パワーステアリング装置。
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