JP2005297613A - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 出力軸に対して駆動歯車が偏心又は偏角している場合においても、継体部分でのラジアル隙間を低減でき、しかも、駆動歯車を支持する転がり軸受等の隙間に影響されることなく駆動歯車の軸線方向へのガタつきを低減できるようにする。
【解決手段】 操舵補助用の電動モータの出力軸11にウォーム3を連動連結するための継体2を、可撓性を有し、回転中心軸に対してラジアル方向外側部に連動連結用の伝動孔(21a),21bを、また回転中心軸のアキシャル方向両側に可撓凸部23,23をそれぞれ有する構成とし、一方の可撓凸部23に出力軸11の端面を当接させ、他方の可撓凸部23にウォーム3の軸部32端面を当接させて各可撓凸部23,23を撓ませ、各可撓凸部23,23の弾性復元力をウォーム3に加えるようにした。
【選択図】 図1
【解決手段】 操舵補助用の電動モータの出力軸11にウォーム3を連動連結するための継体2を、可撓性を有し、回転中心軸に対してラジアル方向外側部に連動連結用の伝動孔(21a),21bを、また回転中心軸のアキシャル方向両側に可撓凸部23,23をそれぞれ有する構成とし、一方の可撓凸部23に出力軸11の端面を当接させ、他方の可撓凸部23にウォーム3の軸部32端面を当接させて各可撓凸部23,23を撓ませ、各可撓凸部23,23の弾性復元力をウォーム3に加えるようにした。
【選択図】 図1
Description
本発明は操舵補助力の発生源として電動モータを用いてなる電動パワーステアリング装置に関する。
車両用の電動パワーステアリング装置は、操舵補助用の電動モータ及び該電動モータの回転力を操舵手段に伝える減速歯車機構を備えており、ステアリングホイールの操作に応じた操舵手段の動作を前記電動モータの回転により補助し、舵取りのための運転者の労力負担を軽減するように構成されている。
減速歯車機構は前記電動モータの出力軸に継体により連動連結される駆動歯車と、該駆動歯車に噛合し、前記操舵手段に繋がる従動歯車とを備えている。前記継体は出力軸及び駆動歯車にセレーション嵌合されたセレーション筒体が用いられており、出力軸の回転力をセレーション筒体から駆動歯車に伝動するようにしてある(例えば、特許文献1。)。また、駆動歯車は継体に対し反電動モータ側へ離隔した部分が転がり軸受を介してハウジング内に回転自在に支持されている。
また、電動モータ側が転がり軸受により支持された駆動歯車の反電動モータ側を駆動歯車及び従動歯車の回転中心間距離が短くなる方向へ弾圧する弾圧手段を備え、該弾圧手段により駆動歯車及び従動歯車の噛合部に予圧を加え、噛合部のバックラッシュ量を少なくして転舵時のバックラッシュによる歯打ち音を低減するように構成された電動パワーステアリング装置も知られている(例えば、特許文献1。)。
特開2002−21943号公報
ところが、特許文献1のようにセレーション筒体からなる継体を備える電動パワーステアリング装置にあっては、セレーション筒体、出力軸及び駆動歯車のセレーション部の寸法誤差等により出力軸の軸線に対して駆動歯車が偏心又は偏角した場合、前記噛合部のバックラッシュ量が多くなるため、前記継体部分に適宜のラジアル隙間が必要である。しかしながら、ラジアル隙間が大きくなると継体部分にガタつきが発生することになり、ガタつきによる異音が車室に洩れ、運転者に不快感を与えることになると言う問題がある。
また、転がり軸受には複数の転動体を介して嵌合された内輪及び外輪間にラジアル隙間があり、このラジアル隙間によって駆動歯車が軸線方向へガタつき、このガタつきによって発生する異音が車室の内部に洩れることになり、運転者に不快感を与えることになるため、前記ラジアル隙間を低減する必要がある。
このラジアル隙間を低減する手段として、転がり軸受の外輪の一側に当接するねじ環を設けるか、又は駆動歯車を軸線方向へ弾圧するばね体を設けることにより、転がり軸受の外輪及び内輪を軸線方向へ相対移動させてラジアル隙間をなくするように構成されているが、何れの方法にあっても、特別の部材が必要であり、構造が複雑になる。
また、噛合部に予圧を加えるように構成された場合、駆動歯車は出力軸の軸線に対して偏角することになり、この偏角を許容すべく前記継体部分のラジアル隙間が大きくなるため、転がり軸受のラジアル隙間が大きくなるように構成されている。従って、継体部分及び転がり軸受部分にガタつきが発生し易くなる。
本発明は斯る事情に鑑みてなされたものであり、主たる目的は出力軸に対して駆動歯車が偏心又は偏角している場合においても、継体部分でのラジアル隙間を低減でき、しかも、駆動歯車を支持する転がり軸受等の隙間に影響されることなく駆動歯車の軸線方向へのガタつきを低減できる電動パワーステアリング装置を提供することにある。また、他の目的は前記噛合部に予圧を加えるように構成された場合、駆動歯車の前記出力軸との連動連結部分のラジアル隙間を大きくすることなく、駆動歯車の偏角量を多くすることができる電動パワーステアリング装置を提供することにある。また、他の目的は駆動歯車の偏角量を確保でき、しかも噛合反力による音鳴りを低減できる電動パワーステアリング装置を提供することにある。
第1発明に係る電動パワーステアリング装置は、電動モータの出力軸に継体により連動連結される駆動歯車と、該駆動歯車に噛合し、操舵手段に繋がる従動歯車とを備え、前記電動モータの回転によって操舵補助するようにした電動パワーステアリング装置において、前記継体は可撓性を有し、回転中心軸に対してラジアル方向外側部に連動連結部を、また回転中心軸のアキシャル方向一側又は両側に可撓凸部をそれぞれ有することを特徴とする。
第1発明にあっては、可撓性を有する継体が駆動歯車及び出力軸を連動連結しているため、出力軸に対して駆動歯車が偏心又は偏角している場合、継体を撓ませることができ、継体部分でのラジアル隙間を低減できる。また、継体の回転中心軸部には可撓凸部が設けられており、駆動歯車が出力軸に連動連結される場合、出力軸及び駆動歯車の一方又は両方の端面を可撓凸部に当接させ、該可撓凸部を撓ませることができるため、この可撓凸部の弾性復元力を駆動歯車に加えることができ、該駆動歯車を軸線方向に移動させることができる。従って、駆動歯車を支持する軸受等の隙間に影響されることなく駆動歯車の軸線方向へのガタつきを低減でき、このガタつきによる音鳴りをなくし得る。また、可撓凸部は継体の回転中心軸部に設けられているため、継体が撓む場合においても可撓凸部の弾性復元力を安定させることができる。
第2発明に係る電動パワーステアリング装置は、前記出力軸及び前記駆動歯車は複数の偏心ピンを有しており、前記継体は前記偏心ピンのそれぞれが内嵌された伝動孔を有することを特徴とする。
第2発明にあっては、出力軸の回転力を継体の回転中心軸に対してラジアル方向外側部から偏心ピンを経て駆動歯車に伝動するため、出力軸に対して駆動歯車が偏心又は偏角している場合、継体を出力軸の軸線と交差する方向へ撓ませることができ、継体から駆動歯車に加わるラジアル方向の弾性復元力を低減できる。従って、駆動歯車を支持する軸受への負担を低減でき、駆動歯車の回転性を維持することができる。また、駆動歯車及び従動歯車の噛合部に予圧を加えるように構成された場合、弾圧手段が噛合部に加える予圧の減少を少なくすることができ、噛合部のバックラッシュ量が少ない状態を維持することができる。
第3発明に係る電動パワーステアリング装置は、前記駆動歯車及び従動歯車の回転中心間距離が短くなる方向への移動を可能に前記駆動歯車の反電動モータ側を支持する軸受部材と、該軸受部材を収容する収容孔と、前記軸受部材を前記回転中心間距離が短くなる方向へ弾圧する弾圧手段と、前記軸受部材又は前記収容孔に保持された弾性筒体とを備えることを特徴とする。
第3発明にあっては、駆動歯車及び従動歯車の噛合部に予圧を加えるように構成された電動パワーステアリング装置において、前記噛合部に噛合反力が発生し、該噛合反力により前記回転中心間距離が長くなる方向へ駆動歯車が移動する場合、軸受部材が弾性筒体を介して収容孔に接触し、駆動歯車の移動を制限することになるが、軸受部材が弾性筒体を介して収容孔に接触するため、軸受部材と収容孔との接触面積を多くでき、弾性筒体の硬度を比較的低くでき、噛合反力による音鳴りを低減できる。
第4発明に係る電動パワーステアリング装置は、電動モータの出力軸に連動連結される駆動歯車と、該駆動歯車の電動モータ側を支持部材に回転自在に支持する転がり軸受と、前記駆動歯車に噛合し、操舵手段に繋がる従動歯車と、前記駆動歯車及び従動歯車の回転中心間距離が短くなる方向へ前記駆動歯車の反電動モータ側を弾圧する弾圧手段とを備え、前記電動モータの回転によって操舵補助するようにした電動パワーステアリング装置において、前記転がり軸受の内側に弾性体が配置されており、該弾性体に前記出力軸及び前記駆動歯車が連動連結されていることを特徴とする。
第4発明にあっては、駆動歯車を支持する転がり軸受の内側に出力軸及び駆動歯車の連動連結部があるため、駆動歯車を従動歯車に向けて弾圧する弾圧手段によってバックラッシュ量を調整する場合、転がり軸受への支持部を支点として偏角する駆動歯車の連動連結部でのラジアル隙間の量を低減でき、しかも、バックラッシュ量の調整代を充分に確保することができる。
第1発明によれば、出力軸に対して駆動歯車が偏心又は偏角している場合においても、継体部分でのラジアル隙間を低減でき、しかも、駆動歯車を支持する軸受等の隙間に影響されることなく駆動歯車の軸線方向へのガタつきを低減でき、さらに継体が撓む場合においても可撓凸部の弾性復元力を安定させることができる。
第2発明によれば、継体から駆動歯車に加わるラジアル方向の弾性復元力を低減できるので、駆動歯車を支持する軸受への負担を低減でき、駆動歯車の回転性を維持することができる。
第3発明によれば、噛合反力により回転中心間距離が長くなる方向へ駆動歯車が移動する場合、軸受部材と収容孔との接触面積を多くでき、弾性筒体の硬度を比較的低くでき、噛合反力による音鳴りを低減できる。
第4発明によれば、転がり軸受への支持部を支点として偏角する駆動歯車の連動連結部でのラジアル隙間の量を低減でき、しかも、バックラッシュ量の調整代を充分に確保することができる。
以下本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて詳述する。
実施の形態1
図1は本発明に係る電動パワーステアリング装置の構成を示す減速歯車機構部分の拡大断面図、図2は電動パワーステアリング装置の全体構成を示す断面図、図3は要部の分解した拡大斜視図、図4は要部の断面図、図5は継体の断面図である。
実施の形態1
図1は本発明に係る電動パワーステアリング装置の構成を示す減速歯車機構部分の拡大断面図、図2は電動パワーステアリング装置の全体構成を示す断面図、図3は要部の分解した拡大斜視図、図4は要部の断面図、図5は継体の断面図である。
電動パワーステアリング装置は、操舵補助用の電動モータ1と、該電動モータ1の出力軸11に継体2を介して連動連結される駆動歯車としてのウォーム3及び該ウォーム3に噛合する従動歯車としてのウォームホイール4を有する減速歯車機構Aと、ウォームホイール4を支持した回転軸(後記する)を有し、ウォームホイール4に繋がる操舵手段5とを備えている。
この操舵手段5は、一端部が舵取りのためのステアリングホイールBに繋がり、他端部に筒部51aを有する第1の操舵軸51と、筒部51a内に挿入されてその一端部が第1の操舵軸51の筒部51aに連結され、ステアリングホイールBに加わる操舵トルクの作用によって捩れるトーションバー52と、該トーションバー52の他端部に連結され、ウォームホイール4に繋がる回転軸としての第2の操舵軸53とを備え、該第2の操舵軸53がユニバーサルジョイント及び中間軸を介して例えばラックピニオン式の舵取機構(不図示)に繋がる。
減速歯車機構Aのウォーム3は中央部に歯部31を有し、両端に軸部32,33を有する金属製の軸部材からなり、一方の軸部32が転がり軸受6を介して支持部材7に回転自在に収容支持された状態で出力軸11に連動連結され、他方の軸部33が軸受部材8を介して支持部材7に収容支持されている。尚、軸部32は転がり軸受6の内輪に圧入されている。
ウォームホイール4は外周部に歯を有し、中心部に嵌合孔を有しており、第2の操舵軸53の途中に嵌合固定されている。
支持部材7はウォーム3を収容し、該ウォーム3の軸部31,32を、転がり軸受6及び軸受部材8を介して回転自在に支持した第1収容部7aと、ウォームホイール4を収容し、該ウォームホイール4を第2の操舵軸53及び該第2の操舵軸53に嵌合された2つの転がり軸受9,10を介して支持した第2収容部7bとを有する。
第1収容部7aはウォーム3の軸線方向に長くなっており、その長手方向一端部には転がり軸受6を遊嵌合により支持する支持孔71と、該支持孔71に連なる段部72及びねじ孔73と、モータ取付部74が設けられており、転がり軸受6の外輪に接触して外輪を段部72との間で固定するためのねじ環20がねじ孔73に螺着されている。また、モータ取付部74に電動モータ1が複数本のボルトにより取付けられている。
電動モータ1の出力軸11及びウォーム3の軸部32は、出力軸11に突設された2つの偏心ピン12,12と、軸部32に突設された2つの偏心ピン34,34と、縁部に各偏心ピン12,34が内嵌された伝動部としての伝動孔21a,21a、21b,21bを有し、板厚方向が出力軸11の軸線方向となり、可撓性を有する板状の継体2とにより連動連結されている。
偏心ピン12,12は、出力軸11の端部に外嵌(スプライン嵌合)された筒部12aからラジアル方向へ延出されたアーム12bの端部に一体に設けられている。偏心ピン34,34は、軸部32に外嵌(スプライン嵌合)された筒部34aからラジアル方向へ延出されたアーム34bの端部に一体に設けられている。
継体2は合成ゴム、合成樹脂等の可撓性を有する弾性材料によって板厚が比較的厚く成形された板状であり、回転中心軸に対してラジアル方向外側部(外周部)に等配された伝動孔21a,21a、21b,21bと、出力軸11の回転方向への撓みを抑制する撓み抑制手段22と、回転中心軸のアキシャル方向両側に成形により一体に突設された可撓凸部23,23とを有する。可撓凸部23,23は先端を平坦面とし、出力軸11の端面及び軸部32の端面と当接することにより高さが低くなるように撓み、この撓みによる弾性復元力がウォーム3に軸線方向への押圧力として加わるようにしてある。また、伝動孔21a,21a、21b,21bの両端部には補強用の環状凸部24a,24bが一体に成形されている。尚、可撓凸部23,23は円柱形としてあるが、その他、円錐台形、半円球であってもよく、その形状は特に制限されない。
撓み抑制手段22は、各伝動孔21a,21bに対応する4つの成形用ピンがキャビティに突設された成形用型の前記成形用ピンに合繊糸を長円形に複数回巻き掛けた状態でキャビティに合成ゴム、合成樹脂等の可撓性を有する材料を充填して成形することにより各伝動孔21a,21bの周り、及び各伝動孔21a,21b間を合繊糸22aにより補強し、出力軸11の回転方向へ撓み難いようにしている。この場合、合繊糸22aは成形用ピンに長円形に巻き掛けられているため、板厚方向には撓み抑制効果が小さく、撓み易くなっている。尚、合繊糸22aは一方向で隣り合う2つの成形用ピンにそれぞれ巻き掛けられた後、異方向で隣り合う2つの成形用ピンにそれぞれ巻き掛けられることにより各伝動孔21a,21bの両縁近傍に亘って補強されている(図1、図5参照)。また、巻き掛けられた合繊糸22aの糸間には前記材料が充填され、一体的になっている。
第1収容部7aの他端部には、軸受部材8を収容する収容孔75及び該収容孔75の中心部に臨む貫通孔76が設けられており、また、支持部材7の外側には受座77が突設されている。
軸受部材8は軸部33に内輪が外嵌された転がり軸受81と、該転がり軸受81の外輪に外嵌固定された軸受ハウジング82とを備えている。軸受ハウジング82は、転がり軸受81に外嵌され、収容孔75に遊嵌された有底の円筒部82aと、該円筒部82aの底部に円筒部82aと同芯的に突設され、貫通孔76に挿入された軸部82bとを有しており、軸部82b及び受座77に引張りコイルバネからなる弾圧部材30が掛設され、ウォーム3を該ウォーム3及びウォームホイール4の回転中心間距離Hが短くなる方向へ弾圧している。
円筒部82aの外周部には合成ゴム、合成樹脂等の弾性材料からなる弾性筒体83が保持されている。この弾性筒体83は加硫成形などの成形手段により一体に成形されているが、嵌入、接着等により保持してもよい。また、円筒部82aと弾性筒体83との接触面は平滑面としてあるが、その他、凹凸面又は粗面としてもよい。また、弾性筒体83は収容孔75の内周に装着してもよい。
尚、支持部材7内には、トーションバー52の捩れに応じた操舵軸51、53の相対回転変位量によってステアリングホイールBに加わる操舵トルクを検出するトルクセンサ40が内装されており、該トルクセンサ40が検出したトルク等に基づいて電動モータ1が駆動制御されるように構成されている。
以上のように構成された電動パワーステアリング装置は、ウォーム3及び電動モータ1を組込む場合、軸部32,33に転がり軸受6,軸受部材8がそれぞれ外嵌され、さらに軸部32に偏心ピン34,34が取付けられたウォーム3を支持部材7の第1収容部7aに挿入し、該ウォーム3側の偏心ピン34,34に継体2を取付け、該継体2の伝動孔21a,21aに出力軸11側の偏心ピン12,12を嵌入しつつ電動モータ1をモータ取付部74に取付ける一方、支持部材7の貫通孔76に挿入された軸部82b及び受座77に弾圧部材(引張りコイルバネ)30の両端部を掛止することにより、ウォーム3を回転中心間距離Hが短くなる方向に弾圧し、噛合部に予圧を加える。
予圧が加えられたウォーム3は、転がり軸受6の軸線方向中央近傍位置Oを中心として回転中心間距離Hが短くなる方向に揺動し、継体2は板厚方向に撓む。この場合、弾圧部材30の弾圧力がF方向に加わり、予圧がF1方向に加わり、継体2を撓ませる力がF2方向に加わり、ウォーム3の電動モータ1側端部には継体2の弾性復元力が前記F2と反対方向に加わることになるため、噛合部に加わる予圧は低減されることになる。しかしながら、継体2の回転中心軸に対してラジアル方向外側部に出力軸11側の偏心ピン12,12及びウォーム3側の偏心ピン34,34が連動連結されており、継体2の全体が板厚方向に撓み易いように構成されているため、継体2からウォーム3に加わるラジアル方向の弾性復元力を低減できる。図示した継体2には2つの偏心ピン12,12と、2つの偏心ピン34,34とが周長の1/4間隔で結合されているため、各偏心ピン12,34に対して継体2の全体を板厚方向に撓ませることができる。従って、ウォーム3を支持する転がり軸受6への負担を低減でき、ウォーム3の回転性を維持することができるとともに、弾圧部材30が噛合部に加える予圧の減少を少なくすることができ、噛合部のバックラッシュ量が少ない状態を維持することができる。尚、ウォームホイール4の歯部分が合成樹脂製である場合、周囲温度により歯部分が膨張し、周囲湿度により歯部分が膨潤することになり、また、周囲温度により歯部分が収縮し、周囲湿度により歯部分が収縮することになり、この膨張、収縮によってもウォーム3の偏角は変わることになる。
また、以上のように電動モータ1をモータ取付部74に取付けた場合、出力軸11の端面及び軸部32の端面が継体2の可撓凸部23,23に当接し、該可撓凸部23,23を高さが低くなるように撓ませるため、この可撓凸部23,23の撓みによる弾性復元力がウォーム3に軸線方向への押圧力として加わり、ウォーム3を軸線方向に移動させることができる。従って、ウォーム3を支持する転がり軸受6等の隙間に影響されることなくウォーム3の軸線方向へのガタつきを低減でき、このガタつきによる音鳴りをなくし得る。また、可撓凸部23,23は継体2の回転中心軸部に設けられているため、継体2が撓む場合においても可撓凸部23,23の弾性復元力を安定させることができる。
また、出力軸11の回転力が継体2からウォーム3に伝動される場合、回転方向への撓みが抑制された伝動孔21a,21bから継体2に前記回転力が伝動されるため、継体2の回転方向の剛性を高めることができ、回転方向のトルク伝動機能を高めることができる。また、継体2の耐久性を得ることができる。
また、回転方向のトルクが継体2に加わった場合、該継体2は各伝動孔21a,21bの間の角度θ=90°が増減し、継体2が捩じれて各伝動孔21a,21bの間に周方向の変位が発生するため、電動モータ1が駆動されない操舵領域での操舵負荷を低減することができ、操舵フィーリングを改善することができる。つまり、電動パワーステアリング装置は車両の高速走行時など操舵角が1°程度に小さいときは電動モータ1が駆動されず、適度の操舵角を超えたときに電動モータ1が駆動されるように構成されているため、電動モータ1が駆動されない操舵中立位置の近傍領域での操舵時、ステアリングホイールBの操舵力がウォームホイール4及びウォーム3を介して電動モータ1の出力軸11に伝動され、該出力軸11を回転させるための負荷がステアリングホイールBに加わり、操舵負荷が大きくなるが、ウォーム3と出力軸11とは継体2により連動連結されているため、この継体2の周方向の捩じれ変位により電動モータ1が駆動されない操舵領域での操舵負荷を低減することができ、操舵フィーリングを改善することができる。
また、前記噛合部に噛合反力が発生し、該噛合反力により前記回転中心間距離Hが長くなる方向へウォーム3が揺動する場合、軸受部材8の円筒部82aの外周部に設けた弾性筒体83が収容孔75と接触するため、軸受部材8と収容孔75との接触面積を多くすることができ、さらに弾性筒体83の硬度を比較的低くでき、噛合反力による音鳴りを低減できる。
実施の形態2
図6は電動パワーステアリング装置の他の構成を示す要部の拡大した断面図、図7は図6のVII −VII 線の断面図である。
この電動パワーステアリング装置は、実施の形態1のように転がり軸受6と離隔した位置に継体2を配置する代わりに、軸部32に結合された伝動筒部35を転がり軸受6の内輪6aに内嵌し、該伝動筒部35内に伝動孔50a,50aを有する非円形の弾性体50を保持し、該弾性体50の伝動孔50a,50aに出力軸11側の偏心ピン12,12を嵌入することにより出力軸11及びウォーム3を連動連結したものである。
図6は電動パワーステアリング装置の他の構成を示す要部の拡大した断面図、図7は図6のVII −VII 線の断面図である。
この電動パワーステアリング装置は、実施の形態1のように転がり軸受6と離隔した位置に継体2を配置する代わりに、軸部32に結合された伝動筒部35を転がり軸受6の内輪6aに内嵌し、該伝動筒部35内に伝動孔50a,50aを有する非円形の弾性体50を保持し、該弾性体50の伝動孔50a,50aに出力軸11側の偏心ピン12,12を嵌入することにより出力軸11及びウォーム3を連動連結したものである。
伝動筒部35は筒部12aよりも大径に形成されており、内側に非円形の伝動孔35aが設けられており、該伝動孔35aに弾性体50が内嵌されている。また、伝動筒部35の外周部には転がり軸受6に対する軸線方向への移動を規制する段部35b及び止め輪35cが設けられている。
弾性体50は伝動孔35aに対応して非円形に形成されており、偏心した位置に2つの伝動孔50a,50aが設けられている。
弾性体50は伝動孔35aに対応して非円形に形成されており、偏心した位置に2つの伝動孔50a,50aが設けられている。
実施の形態2にあっては、ウォーム3の偏角支点となる転がり軸受6の内側に伝動孔50a,50aを有する弾性体50が配置されており、該弾性体50に伝動筒部35が外嵌され、弾性体50の伝動孔50a,50aに偏心ピン12,12が嵌入されているため、弾圧部材30により噛合部に予圧が加えられる場合、転がり軸受6への支持部(転がり軸受6の軸線方向中央近傍位置O)を支点として偏角するウォーム3の連動連結部でのラジアル隙間量を低減でき、しかも、バックラッシュ量の調整代を充分に確保することができる。
その他の構成及び作用は実施の形態1と同様であるため、同様の部品については同じ符号を付し、その詳細な説明及び作用効果の説明を省略する。
その他の構成及び作用は実施の形態1と同様であるため、同様の部品については同じ符号を付し、その詳細な説明及び作用効果の説明を省略する。
尚、以上説明した実施の形態では、回転中心軸のアキシャル方向両側に可撓凸部23,23を有する継体2を備え、各可撓凸部23,23を撓ませるように構成したが、その他、回転中心軸のアキシャル方向一側にだけ可撓凸部23を有する継体を備え、1つの可撓凸部23を撓ませることによりウォーム3を軸線方向に押圧するように構成してもよい。この場合、出力軸11及び軸部32の一方を可撓凸部23に当接させ、出力軸11及び軸部32の他方には継体2の回転中心軸のアキシャル方向他側に当接する凸部を突設し、継体2のアキシャル方向への移動を規制する。このように回転中心軸部に凸部を設けることにより、出力軸11の軸線に対する継体2の撓みを阻害しないため、継体2からウォーム3に加わるラジアル方向の弾性復元力を低減できる。
また、可撓性を有する継体2は撓み抑制手段22を有する構成としたが、その他、この継体2は撓み抑制手段22が設けられていない構成としてもよい。また、継体2は合成ゴム、合成樹脂等の弾性材料により形成された構成とする他、可撓性を有する金属板により形成され、回転中心軸のアキシャル方向一側又は両側に薄肉の可撓凸部23を有する構成としてもよい。また、撓み抑制手段22は合繊糸22aからなる構成である他、巻き掛けられた合繊糸22aのように長円形となる筒体からなる構成としてもよいし、また、各伝動孔21a,21bの周りに配置された筒体からなる構成としてもよいし、また、図8、図9に示すように板厚方向が出力軸11の軸線方向となり、回転中心軸から4つの板片が放射状に延出された略+字形の芯体からなる構成としてもよい。
図8は撓み抑制手段の他の構成を示す拡大断面図、図9は図8のIX−IX線の断面図である。撓み抑制手段22は、板厚方向が出力軸11の軸線方向となり、中心部から4つの板片22cが放射状に延出された略+字形の芯体22bからなる。この芯体22bは各伝動孔21a,21bに対応する4つの成形用ピンがキャビティに突設された成形用型の前記キャビティに配置され、この状態で前記キャビティに合成ゴム、合成樹脂等の可撓性を有する材料を充填して成形することにより継体2の各伝動孔21a,21bの間を芯体22bにより補強し、出力軸11の回転方向へ撓み難いようにしている。芯体22bは継体2の弾性材料よりも高い剛性を有する鉄板、アルミニウム板、合成樹脂板等の材料からなる。尚、芯体22bなどからなる撓み抑制手段25を有する構成においても、電動モータ1が駆動されない操舵領域での操舵負荷を低減することができる。
また、以上説明した実施の形態では、出力軸11及び軸部32とは別個に形成された偏心ピン12,34を出力軸11及び軸部32に装着した構成としたが、その他、偏心ピン12,34は出力軸11,軸部32とそれぞれ一体に形成された構成としてもよい。
また、以上説明した実施の形態では、回転中心間距離Hを調節可能とした電動パワーステアリング装置について説明したが、その他、回転中心間距離Hを調節することができない電動パワーステアリング装置であってもよい。
また、以上説明した実施の形態では、弾圧手段として引張りコイルバネからなる弾圧部材30を用いたが、その他、圧縮コイルバネ等からなる弾圧部材を用いてもよいのであり、弾圧手段の構成、及び弾圧手段の配置位置は特に制限されない。
また、以上説明した実施の形態では、弾圧手段として引張りコイルバネからなる弾圧部材30を用いたが、その他、圧縮コイルバネ等からなる弾圧部材を用いてもよいのであり、弾圧手段の構成、及び弾圧手段の配置位置は特に制限されない。
また、以上説明した実施の形態では、減速歯車機構Aとしてウォーム3である駆動歯車及びウォームホイール4である従動歯車を備えたウォーム歯車としたが、その他、ベベルギヤ、ハイポイドギヤ、ヘリカルギヤ等であってもよい。
1 電動モータ
11 出力軸
12,34 偏心ピン
2 継体
21a,21b 伝動孔(連動連結部)
22 撓み抑制手段
23 可撓凸部
3 ウォーム(駆動歯車)
4 ウォームホイール(従動歯車)
5 操舵手段
6 転がり軸受
7 支持部材
75 収容孔
8 軸受部材
83 弾性筒体
30 弾圧部材(弾圧手段)
50 弾性体
11 出力軸
12,34 偏心ピン
2 継体
21a,21b 伝動孔(連動連結部)
22 撓み抑制手段
23 可撓凸部
3 ウォーム(駆動歯車)
4 ウォームホイール(従動歯車)
5 操舵手段
6 転がり軸受
7 支持部材
75 収容孔
8 軸受部材
83 弾性筒体
30 弾圧部材(弾圧手段)
50 弾性体
Claims (4)
- 電動モータの出力軸に継体により連動連結される駆動歯車と、該駆動歯車に噛合し、操舵手段に繋がる従動歯車とを備え、前記電動モータの回転によって操舵補助するようにした電動パワーステアリング装置において、前記継体は可撓性を有し、回転中心軸に対してラジアル方向外側部に連動連結部を、また回転中心軸のアキシャル方向一側又は両側に可撓凸部をそれぞれ有することを特徴とする電動パワーステアリング装置。
- 前記出力軸及び前記駆動歯車は複数の偏心ピンを有しており、前記継体は前記偏心ピンのそれぞれが内嵌された伝動孔を有する請求項1記載の電動パワーステアリング装置。
- 前記駆動歯車及び従動歯車の回転中心間距離が短くなる方向への移動を可能に前記駆動歯車の反電動モータ側を支持する軸受部材と、該軸受部材を収容する収容孔と、前記軸受部材を前記回転中心間距離が短くなる方向へ弾圧する弾圧手段と、前記軸受部材又は前記収容孔に保持された弾性筒体とを備える請求項1又は2記載の電動パワーステアリング装置。
- 電動モータの出力軸に連動連結される駆動歯車と、該駆動歯車の電動モータ側を支持部材に回転自在に支持する転がり軸受と、前記駆動歯車に噛合し、操舵手段に繋がる従動歯車と、前記駆動歯車及び従動歯車の回転中心間距離が短くなる方向へ前記駆動歯車の反電動モータ側を弾圧する弾圧手段とを備え、前記電動モータの回転によって操舵補助するようにした電動パワーステアリング装置において、前記転がり軸受の内側に弾性体が配置されており、該弾性体に前記出力軸及び前記駆動歯車が連動連結されていることを特徴とする電動パワーステアリング装置。
Priority Applications (1)
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|---|---|---|---|
| JP2004112427A JP2005297613A (ja) | 2004-04-06 | 2004-04-06 | 電動パワーステアリング装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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| JP2004112427A JP2005297613A (ja) | 2004-04-06 | 2004-04-06 | 電動パワーステアリング装置 |
Publications (1)
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| JP2005297613A true JP2005297613A (ja) | 2005-10-27 |
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ID=35329709
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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| JP2004112427A Pending JP2005297613A (ja) | 2004-04-06 | 2004-04-06 | 電動パワーステアリング装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
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-
2004
- 2004-04-06 JP JP2004112427A patent/JP2005297613A/ja active Pending
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