JP2012176699A - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 電動パワーステアリング装置において、駆動歯車をラジアル方向へ付勢して駆動歯車と従動歯車のバックラッシュを除去するに際し、駆動歯車がラジアル方向にだけ動くようにすること。
【解決手段】 電動パワーステアリング装置10において、付勢手段80が、ギヤハウジング11に枢支される駆動歯車40の軸端42Aまわりにばねケース81を位置決めして固定化し、板ばね82の環部82Aを駆動歯車40の軸端42Aの周囲に巻付け、板ばね82の環部82Aから半径方向に延びる脚片82Bを弾発的な予変形状態にしてばねケース81の取付部81Bに取着してなるもの。
【選択図】 図4

Description

本発明は電動パワーステアリング装置に関する。
電動パワーステアリング装置では、ステアリング軸にトーションバーを介して連結されるピニオン軸をギヤハウジングに枢支し、ピニオン軸に噛合うラック軸をギヤハウジングに直線動可能に支持し、電動モータの駆動軸に連結されるウォームギヤをギヤハウジングに枢支し、ピニオン軸の中間部に固定されてウォームギヤに噛合うウォームホイールをギヤハウジングに枢支している。電動モータは、運転者がステアリング軸に加えた操舵トルクに応じた操舵アシストトルクを、ウォームギヤとウォームホイールの噛合い、ピニオン軸とラック軸の噛合いを介してラック軸に付与するものである。
このような電動パワーステアリング装置では、組立時に、ウォームギヤ等の部品の寸法誤差に影響されることなくウォームギヤとウォームホイールの軸間距離を簡易に設定するととともに、組立後に、ウォームギヤとウォームホイールの噛合いが経時変化したときに、それらの軸間距離を簡易に調整し、それらのバックラッシュを除去することが必要とされる。
特許文献1に記載の電動パワーステアリング装置では、ウォームギヤとウォームホイールの噛合い部に予圧を加えるように、ウォームギヤの先端軸を支持する軸受をラジアル方向(半径方向)へ付勢する付勢手段を設けている。付勢手段の付勢力により、ウォームギヤとウォームホイールの軸間距離を調整し、それらのバックラッシュを除去するものである。
ここで、特許文献1に記載される付勢手段は以下の通りである。即ち、ウォームギヤにおける電動モータの側の基端軸が、ギヤハウジングに固定される基準軸受に支持され、ウォームギヤにおける電動モータに対する反対側の先端軸が、ギヤハウジングに固定される先端軸受にカラーを介して支持され、カラーは先端軸受に対して軸方向に摺動可能に挿入され、先端軸受からウォームギヤの側に向けて突出している側に設けたフランジ部と先端軸受の端面との間に該カラーをウォームギヤの側に向けて付勢する弾発体を介装し、カラーはウォームギヤの側に向けて拡径する拡径状内径部を備え、ウォームギヤの先端軸の先端を該カラーの拡径状内径部に支持するように構成した。これにより、ウォームギヤは、弾発体により付勢されるカラーの拡径状内径部の周方向の一部により該ウォームギヤの先端軸の先端を常に押し当て支持され、ウォームホイールの中心軸に近接する側に常に付勢される。
特開2010-167904
特許文献1に記載の電動パワーステアリング装置では、カラーの拡径状内径部の円錐面をウォームギヤの先端軸の先端の円錐面に押し当てることで、ウォームギヤをウォームホイールの側に付勢している。
ところが、ウォームギヤとウォームホイールの噛合い反力は、ウォームギヤの半径方向に限らず、ウォームギヤの軸方向へも及ぶ。従って、ウォームギヤはこの噛合い反力により軸方向へも動こうとするが、ウォームギヤとカラーの上述の円錐面同士では、このウォームギヤの軸方向への動きを制止できない。そうすると、ウォームギヤとウォームホイールの噛合い部で噛合い不良が生じ、ウォームギヤとウォームホイールの歯の異常磨耗、バックラッシュの増加、歯打ち音の発生を招く。
本発明の課題は、電動パワーステアリング装置において、駆動歯車をラジアル方向へ付勢して駆動歯車と従動歯車のバックラッシュを除去するに際し、駆動歯車がラジアル方向にだけ動くようにすることにある。
請求項1に係る発明は、電動モータにより駆動される駆動歯車をギヤハウジングに枢支するとともに、駆動歯車に噛合いして操舵軸につながる従動歯車をギヤハウジングに枢支し、駆動歯車と従動歯車との噛合部に予圧を加えるように、駆動歯車をラジアル方向へ付勢する付勢手段を有してなる電動パワーステアリング装置において、前記付勢手段が、ギヤハウジングに枢支される駆動歯車の軸端まわりにばねケースを位置決めして固定化し、板ばねの環部を駆動歯車の軸端の周囲に巻付け、板ばねの環部から半径方向に延びる脚片を弾発的な予変形状態にしてばねケースの取付部に取着してなるようにしたものである。
請求項2に係る発明は、請求項1に係る発明において更に、前記ばねケースが位置決め凸部を外周に設け、この位置決め凸部をギヤハウジングに設けたスリットに係着可能にしてなるようにしたものである。
請求項3に係る発明は、請求項1又は2に係る発明において更に、前記板ばねがC字状の環部と、該環部の両端につながるC字状の両端脚片とからなり、両端脚片をばねケースの一対をなす両側取付部のそれぞれに取着してなるようにしたものである。
請求項4に係る発明は、請求項1〜3のいずれかに係る発明において更に、前記板ばねの環部を駆動歯車の軸端の外周に設けたブッシュに巻付けてなるようにしたものである。
請求項5に係る発明は、請求項1〜4のいずれかに係る発明において更に、前記駆動歯車の軸受を保持する軸受ケースを有し、この軸受ケースの外周に被案内面を有し、この軸受ケースの被案内面に接して該軸受ケースの動きを該軸受の付勢方向へ案内する案内面を備えた案内部材がギヤハウジングに設けられてなるようにしたものである。
(請求項1)
(a)ギヤハウジングに枢支される駆動歯車の軸端まわりにばねケースを位置決めして固定化し、付勢手段を構成する板ばねの環部を駆動歯車の軸端の周囲に巻付け、この板ばねの環部から半径方向に延びる脚片を弾発的な予変形状態にしてばねケースの取付部に取着した。これにより、板ばねは駆動歯車の軸端に巻付けた環部の半径方向、換言すれば駆動歯車のラジアル方向にだけ弾発力を及ぼすものになる。従って、駆動歯車と従動歯車の噛合い反力が駆動歯車の半径方向に限らず、駆動歯車の軸方向に及んでも、駆動歯車を常にラジアル方向にだけ弾発している板ばねが駆動歯車の軸方向への動きを許容するところがない。よって、駆動歯車はラジアル方向にだけ動くものになり、従動歯車との噛合い不良を起こさず、駆動歯車と従動歯車の歯の異常磨耗、フリクションの増加を防ぎ、歯打ち音の発生を防ぐことができる。
(b)付勢手段がばねケースに板ばねを組込んだ予組立体の状態でギヤハウジングに組付けられるものになり、組立性を向上できる。
(請求項2)
(c)ばねケースが位置決め凸部を外周に設け、この位置決め凸部をギヤハウジングに設けたスリットに係着する。ばねケースに設けた位置決め凸部と板ばねのための取付部との位置関係に基づき、このばねケースの位置決め凸部をギヤハウジングのスリットに係着させて組付けるだけで、ばねケースの中の板ばねが及ぼす弾発力の方向を直ちに、正しく駆動歯車のラジアル方向に合致させることができる。
(請求項3)
(d)板ばねがC字状の環部と、該環部の両端につながるC字状の両端脚片とからなり、両端脚片をばねケースの一対をなす両側取付部のそれぞれに取着する。これにより、板ばねの駆動歯車の軸端への巻付け性、板ばねのばねケースへの取着性を向上できる。
(請求項4)
(e)板ばねの環部を駆動歯車の軸端の外周に設けたブッシュに巻付けることにより、板ばねが駆動歯車の軸端にフリクションを及ぼさずに、ラジアル方向への弾発力を及ぼすことができる。
(請求項5)
(f)駆動歯車の軸受を保持する軸受ケースを有し、この軸受ケースの外周に被案内面を有し、この軸受ケースの被案内面に接して該軸受ケースの動きを該軸受の付勢方向へ案内する案内面を備えた案内部材がギヤハウジングに設けられる。付勢手段により付勢される駆動歯車の軸受を、案内部材によりその付勢方向であるラジアル方向に正しく案内し、駆動歯車と従動歯車の噛合い部の噛合い不良及びトルクむらの発生を防止できる。
このとき、駆動歯車の軸受を保持する軸受ケースのラジアル方向(付勢手段の付勢方向)への動きを案内する案内部材の案内面が平坦面からなるとともに、この案内面に当接する軸受ケースの被案内面も平坦面からなる。両者は面接触をなし、その面圧は小さくなり、それらの案内面と被案内面の変形を回避でき、その案内機能を安定維持できる。
図1は電動パワーステアリング装置を一部破断して示す正面図である。 図2は図1のII−II線に沿う断面図である。 図3は図2のIII−III線に沿う断面図である。 図4は図3の軸受支持構造を拡大して示す断面図である。 図5は軸受支持構造の組立状況を示す斜視図である。 図6は軸受支持構造を分解して示す斜視図である。 図7は軸受支持ユニットを示す斜視図である。
電動パワーステアリング装置10は、図1、図2に示す如く、不図示のブラケットにより車体フレーム等に固定されるギヤハウジング11を有する。そして、ステアリングホイールが結合されるステアリング軸12にトーションバー13を介してピニオン軸14を同軸上に連結し、このピニオン軸14にピニオン15を設け、このピニオン15に噛合うラック16Aを備えたラック軸16をギヤハウジング11に左右直線動可能に支持している。ステアリング軸12とピニオン軸14の間には、操舵トルク検出装置17を設けてある。尚、ステアリング軸12とピニオン軸14は軸受12A、14A、14Bを介してギヤハウジング11に支持される。
操舵トルク検出装置17は、図2に示す如く、ステアリング軸12、ピニオン軸14に係合している円筒状のコア17Cを囲む2個の検出コイル17A、17Bをギヤハウジング11に設けている。コア17Cは、ピニオン軸14のガイドピン17Dに係合する縦溝17Eを備えて軸方向にのみ移動可能とされるとともに、ステアリング軸12のスライダピン17Fに係合するスパイラル溝17Gを備える。これにより、運転者がステアリングホイールに加えた操舵トルクがステアリング軸12に付与され、トーションバー13の弾性ねじり変形により、ステアリング軸12とピニオン軸14の間に回転方向の相対変位を生ずると、ステアリング軸12とピニオン軸14の回転方向の変位がコア17Cを軸方向に変位させるものとなり、このコア17Cの変位による検出コイル17A、17Bの周辺の磁気的変化に起因する検出コイル17A、17Bのインダクタンスが変化する。即ち、コア17Cがステアリング軸12側へ移動すると、コア17Cが近づく方の検出コイル17Aのインダクタンスが増加し、コア17Cが遠ざかる方の検出コイル17Bのインダクタンスが減少し、このインダクタンスの変化により操舵トルクを検出できる。
ギヤハウジング11内でラック軸16の一端を挟んでピニオン15と相対する部分に設けられているシリンダ部18には、図2に示す如く、ラックガイド19が内蔵され、ラックガイド19(ブッシュ19A)はシリンダ部18に被着されるキャップ20により背面支持されるばね21によりラック軸16の側に弾発され、ラック軸16のラック16Aをピニオン15に押し付けるとともに、ラック軸16の一端を摺動自在に支持する。尚、ラック軸16の他端側は軸受22により支持される。また、ラック軸16の中間部には連結ボルト22A、22Bにより左右のタイロッド23A、23Bが連結される。
ギヤハウジング11には、図3に示す如く、電動モータ30のモータケース31が取付けられる。電動モータ30の駆動軸32には、駆動歯車としてのウォームギヤ40がカップリング33を介して接続される。カップリング33は、電動モータ30の駆動軸32にスプライン結合される駆動環33Aと、ウォームギヤ40の後述する基端軸41にスプライン結合される従動環33Bと、駆動環33Aと従動環33Bの間にそれらの周方向で介装されるゴム環33Cにより構成されている。
ウォームギヤ40は後述される軸受61、62によりギヤハウジング11に両端支持される。ウォームギヤ40は従動歯車としてのウォームホイール50と噛合い、ウォームホイール50をピニオン軸14(操舵軸)の中間部に固定してある。電動モータ30は操舵トルク検出装置17が検出した操舵トルクに基づいて駆動され、この電動モータ30の発生トルクが、ウォームギヤ40とウォームホイール50の噛合い、ピニオン15とラック16Aの噛合いを介してラック軸16に操舵アシストトルクになって付与され、運転者がステアリング軸12に付与する操舵トルクをアシストする。
しかるに、電動パワーステアリング装置10は、ウォームギヤ40をギヤハウジング11に対して図3に示す如くに支持し、ウォームギヤ40とウォームホイール50のバックラッシュを除去する。
ウォームギヤ40における電動モータ30の側に突設してある基端軸41が、ギヤハウジング11に固定される基準軸受61に支持される。基準軸受61は例えば玉軸受からなり、外輪をギヤハウジング11に設けた孔に嵌合され、外輪の一端面を孔の一側に設けた段差面に突き当て支持され、孔の他側に螺着したナット61Aにより外輪の他端面を押し当て支持される。ウォームギヤ40の基端軸41は基準軸受61の内輪に挿通され、基端軸41のウォームギヤ40寄りに設けてあるフランジ部41Fを内輪の一端面に突き当て支持され、基端軸41の電動モータ30寄りに結合されるカップリング33の従動環33Bの端面により内輪の他端面を押し当て支持される。ウォームギヤ40の基端軸41は基準軸受61の内輪に圧入又はかしめ等により締結されても良い。このようにして、ウォームギヤ40の基端軸41は基準軸受61の内輪に固定され、基端軸41の先端41Aを電動モータ30の駆動軸32に前述のカップリング33を介して連結される。ウォームギヤ40に作用する軸方向荷重は基準軸受61により支持される。
尚、基準軸受61は例えばアンギュラ玉軸受からなり、ウォームギヤ40の中心軸(基端軸41及び後述する先端軸42)をギヤハウジング11に対して揺動自在に支持する。
ウォームギヤ40における電動モータ30に対する反対側に突設してある先端軸42(基端軸41と同軸をなす)が、ギヤハウジング11に設けられる軸受支持ユニット70に内蔵した先端軸受62により支持される。そして、ウォームギヤ40の先端軸42の先端軸受62を、軸受支持ユニット70に付帯する状態で、ギヤハウジング11に設けられている付勢手段80によりラジアル方向へ付勢し、ウォームギヤ40とウォームホイール50のバックラッシュを除去する。
軸受支持ユニット70は、図4、図6、図7に示す如く、ウォームギヤ40の先端軸受62を保持する軸受ケース71の外周に被案内面71Aを設け、この軸受ケース71の被案内面71Aが摺接して該軸受ケース71の動きを、該先端軸受62の付勢手段80による付勢方向へ案内する案内面72Aを備えた案内部材72がギヤハウジング11に設けられる。
本実施例において、軸受ケース71は樹脂からなる環状成形体とされ、先端軸受62の外輪を隙間なく装填して備えるとともに、円形状の外形の相対して平行をなす2つの平坦面を被案内面71Aとする。
案内部材72はギヤハウジング11と別体とされ、環状枠体の円形状外周の1カ所から外方へ突き出る突片73を、ギヤハウジング11の軸受孔11Aの外周部の1カ所に切欠いたスリット11Bに係着する周方向位置決め状態で、その円形状外周を軸受孔11Aに隙間なく嵌合されて固定的に取着される。案内部材72が環状枠体の矩形状内周に相対して平行をなす2つの平坦な案内面72Aを備える。両側の案内面72Aは軸受ケース71の被案内面71Aを摺接させ、軸受ケース71が保持する先端軸受62を付勢手段80により付勢方向へ案内する。
尚、先端軸受62は例えば玉軸受からなる。ウォームギヤ40の先端軸42は先端軸受62の内輪に圧入され、先端軸42のウォームギヤ40寄りに設けてあるフランジ部42Fを内輪の一端面に突き当て支持され、先端軸42の先端42Aを先端軸受62が保持されている軸受ケース71から案内部材72の枠体の中央窓部72B、後述するばねケース81の中央窓部81Cを経て外方に突き出す。先端軸受62及び軸受ケース71は、先端軸42の軸方向で、それらのウォームギヤ40寄りの内方端(フランジ部42Fとの突き当て面)とギヤハウジング11(軸受孔11Aの奥側段差面)との間に隙間G1を設けるとともに、それらのばねケース81寄りの外方端との間に隙間G2を設けている。これにより、ウォームギヤ40(軸41、42)は、モータ側基準軸受61を揺動中心とした円弧運動をして揺動でき、ウォームギヤ40をウォームホイール50に押し付けできる。即ち、ウォームギヤ40に作用する軸方向荷重はモータ側基準軸受61のみで支持する。
付勢手段80は、図4〜図7に示す如く、ギヤハウジング11の軸受孔11Aに上述の如くに枢支されるウォームギヤ40の先端軸42の先端42Aまわりに、ばねケース81の中央窓部81Cを介して該ばねケース81を位置決めして固定化する。ばねケース81は円筒体からなり、その円筒部の外周の1カ所から外方へ突き出る位置決め凸部81Aを、ギヤハウジング11の軸受孔11Aの外周部の1カ所に切欠いた前述のスリット11Bに係着する周方向位置決め状態で、その円筒部の外周を軸受孔11Aに隙間なく嵌合されて固定的に取着される。
付勢手段80は、板ばね82の環部82Aをウォームギヤ40の先端軸42の先端42Aの周囲に巻付け、板ばね82の環部82Aから半径方向の外方に延びる脚片82Bを、弾発的な予変形状態にしてばねケース81の円筒部の一端に設けられている孔あき底部に立設されている取付部81Bに取着する。付勢手段80はばねケース81に板ばね82を上述の如くに組込んだ予組立体とされてギヤハウジング11の軸受孔11Aに取着される。
本実施例では、板ばね82がΩ状をなす。即ち、板ばね82はC字状の環部82Aと、環部82Aの両端のそれぞれにつながるC字状の脚片82Bとからなり、両端脚片82B、82Bをばねケース81の底部に立設されていて一対をなすピン状の両側取付部81B、81Bのそれぞれに係着させた。板ばね82はこの取付状態で、予変形の弾性撓みを付与された脚片82Bの弾性復元力に起因する弾発力により、ウォームギヤ40とウォームホイール50との噛合い部に予圧を加えるように、ウォームギヤ40の先端軸42に挿通されている先端軸受62をラジアル方向(前述の軸受支持ユニット70の案内部材72が軸受ケース71を案内する方向)へ付勢するものである。
このとき、板ばね82の環部82Aはウォームギヤ40の先端軸42の先端42Aの外周に設けたフランジ付ブッシュ83に巻付けられる。先端軸42の先端42Aは、先端軸42の軸受62に挿通される部分よりも細径とされており、先端軸42の軸受62に挿通される部分と先端42Aとの境界の段差面にブッシュ83のフランジ83Fを突当てるものとしている。
ギヤハウジング11の軸受孔11Aに設けた軸受支持ユニット70、付勢手段80は、軸受孔11Aの開口に取着されるキャップ84により外界に対し被覆される。
本実施例によれば、以下の作用効果を奏する。
(a)ギヤハウジング11に枢支されるウォームギヤ40の軸端42Aまわりにばねケース81を位置決めして固定化し、付勢手段80を構成する板ばね82の環部82Aをウォームギヤ40の軸端42Aの周囲に巻付け、この板ばね82の環部82Aから半径方向に延びる脚片82Bを弾発的な予変形状態にしてばねケース81の取付部81Bに取着した。これにより、板ばね82はウォームギヤ40の軸端42Aに巻付けた環部82Aの半径方向、換言すればウォームギヤ40のラジアル方向にだけ弾発力を及ぼすものになる。従って、ウォームギヤ40とウォームホイール50の噛合い反力がウォームギヤ40の半径方向に限らず、ウォームギヤ40の軸方向に及んでも、ウォームギヤ40を常にラジアル方向にだけ弾発している板ばね82がウォームギヤ40の軸方向への動きを許容するところがない。よって、ウォームギヤ40はラジアル方向にだけ動くものになり、ウォームホイール50との噛合い不良を起こさず、ウォームギヤ40とウォームホイール50の歯の異常磨耗、フリクションの増加を防ぎ、歯打ち音の発生を防ぐことができる。
(b)付勢手段80がばねケース81に板ばね82を組込んだ予組立体の状態でギヤハウジング11に組付けられるものになり、組立性を向上できる。
(c)ばねケース81が位置決め凸部81Aを外周に設け、この位置決め凸部81Aをギヤハウジング11に設けたスリット11Bに係着する。ばねケース81に設けた位置決め凸部81Aと板ばね82のための取付部81Bとの位置関係に基づき、このばねケース81の位置決め凸部81Aをギヤハウジング11のスリット11Bに係着させて組付けるだけで、ばねケース81の中の板ばね82が及ぼす弾発力の方向を直ちに、正しくウォームギヤ40のラジアル方向に合致させることができる。
(d)板ばね82がC字状の環部82Aと、該環部82Aの両端につながるC字状の両端脚片82Bとからなり、両端脚片82Bをばねケース81の一対をなす両側取付部81Bのそれぞれに取着する。これにより、板ばね82のウォームギヤ40の軸端42Aへの巻付け性、板ばね82のばねケース81への取着性を向上できる。
(e)板ばね82の環部82Aをウォームギヤ40の軸端42Aの外周に設けたブッシュ83に巻付けることにより、板ばね82がウォームギヤ40の軸端42Aにフリクションを及ぼさずに、ラジアル方向への弾発力を及ぼすことができる。
(f)ウォームギヤ40の軸受62を保持する軸受ケース71を有し、この軸受ケース71の外周に被案内面71Aを有し、この軸受ケース71の被案内面71Aに接して該軸受ケース71の動きを該軸受62の付勢方向へ案内する案内面72Aを備えた案内部材72がギヤハウジング11に設けられる。付勢手段80により付勢されるウォームギヤ40の軸受62を、案内部材72によりその付勢方向であるラジアル方向に正しく案内し、ウォームギヤ40とウォームホイール50の噛合い部の噛合い不良及びトルクむらの発生を防止できる。
このとき、ウォームギヤ40の軸受62を保持する軸受ケース71のラジアル方向(付勢手段80の付勢方向)への動きを案内する案内部材72の案内面72Aが平坦面からなるとともに、この案内面72Aに当接する軸受ケース71の被案内面71Aも平坦面からなる。両者は面接触をなし、その面圧は小さくなり、それらの案内面72Aと被案内面71Aの変形を回避でき、その案内機能を安定維持できる。
以上、本発明の実施例を図面により詳述したが、本発明の具体的な構成はこの実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても本発明に含まれる。
本発明は、電動モータにより駆動される駆動歯車をギヤハウジングに枢支するとともに、駆動歯車に噛合いして操舵軸につながる従動歯車をギヤハウジングに枢支し、駆動歯車と従動歯車との噛合部に予圧を加えるように、駆動歯車をラジアル方向へ付勢する付勢手段を有してなる電動パワーステアリング装置において、前記付勢手段が、ギヤハウジングに枢支される駆動歯車の軸端まわりにばねケースを位置決めして固定化し、板ばねの環部を駆動歯車の軸端の周囲に巻付け、板ばねの環部から半径方向に延びる脚片を弾発的な予変形状態にしてばねケースの取付部に取着してなるものである。これにより、電動パワーステアリング装置において、駆動歯車をラジアル方向へ付勢して駆動歯車と従動歯車のバックラッシュを除去するに際し、駆動歯車がラジアル方向にだけ動くようにすることができる。
10 電動パワーステアリング装置
11 ギヤハウジング
14 ピニオン軸(操舵軸)
30 電動モータ
32 駆動軸
40 ウォームギヤ(駆動歯車)
41 基端軸
42 先端軸
42A 先端
50 ウォームホイール(従動歯車)
62 先端軸受
70 軸受支持ユニット
71 軸受ケース
71A 被案内面
72 案内部材
72A 案内面
72B スラスト支持面
80 付勢手段
81 ばねケース
81A 位置決め凸部
81B 取付部
82 板ばね
82A 環部
82B 脚片
83 ブッシュ

Claims (5)

  1. 電動モータにより駆動される駆動歯車をギヤハウジングに枢支するとともに、駆動歯車に噛合いして操舵軸につながる従動歯車をギヤハウジングに枢支し、駆動歯車と従動歯車との噛合部に予圧を加えるように、駆動歯車をラジアル方向へ付勢する付勢手段を有してなる電動パワーステアリング装置において、
    前記付勢手段が、ギヤハウジングに枢支される駆動歯車の軸端まわりにばねケースを位置決めして固定化し、板ばねの環部を駆動歯車の軸端の周囲に巻付け、板ばねの環部から半径方向に延びる脚片を弾発的な予変形状態にしてばねケースの取付部に取着してなることを特徴とする電動パワーステアリング装置。
  2. 前記ばねケースが位置決め凸部を外周に設け、この位置決め凸部をギヤハウジングに設けたスリットに係着可能にしてなる請求項1に記載の電動パワーステアリング装置。
  3. 前記板ばねがC字状の環部と、該環部の両端につながるC字状の両端脚片とからなり、両端脚片をばねケースの一対をなす両側取付部のそれぞれに取着してなる請求項1又は2に記載の電動パワーステアリング装置。
  4. 前記板ばねの環部を駆動歯車の軸端の外周に設けたブッシュに巻付けてなる請求項1〜3のいずれかに記載の電動パワーステアリング装置。
  5. 前記駆動歯車の軸受を保持する軸受ケースを有し、この軸受ケースの外周に被案内面を有し、この軸受ケースの被案内面に接して該軸受ケースの動きを該軸受の付勢方向へ案内する案内面を備えた案内部材がギヤハウジングに設けられてなる請求項1〜4のいずれかに記載の電動パワーステアリング装置。
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JP2020521924A (ja) * 2017-05-31 2020-07-27 ジェイテクト ユーロップ プラグ、プラグ要素及び減速機

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