JP2010163938A - 排気再循環装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】変速動作に伴うバイパス弁の不要な作動を抑制することを可能とする排気再循環装置を提供する。
【解決手段】エンジンには変速機が接続されている。このエンジンには、排気の一部を排気系から吸気系に導入するEGR通路と、同EGR通路に設けられて排気を冷却するEGRクーラと、EGRクーラを迂回して排気を排気系から吸気系に導入するバイパス通路と、同バイパス通路に設けられたバイパス弁とを備える排気再循環装置が備えられている。排気再循環装置において、バイパス弁の開度を機関負荷に基づいて変更することによりEGRクーラ及びバイパス通路を流れる排気の量を調整する(ステップS110、ステップS120)。変速機の変速動作時であると判定されるときには、その判定がなされる直前の開度にバイパス弁の開度を保持する開度保持を実行する(ステップS170)。
【選択図】図2

Description

この発明は、車載内燃機関に設けられる排気再循環装置に関する。
従来、排気の一部をEGRガスとして排気系から吸気系に導入する排気再循環装置(以下、EGR装置と称する)が知られている。例えば特許文献1のEGR装置は、排気冷却手段としてのEGRクーラによりEGRガスを冷却する冷却通路と、EGRクーラを迂回するバイパス通路とを備えている。
また、こうしたEGR装置では、バイパス通路に設けられたバイパス弁の開度が機関運転状態に応じて変更されることにより、EGRガスの総量のうちでEGRクーラを通過するEGRガスの量とバイパス通路を通過するEGRガスの量とが制御され、これにより排気通路に設けられた触媒の温度が適切な高温状態に維持される。より具体的には、機関負荷が低く排気温度が低いときには、バイパス通路を通過するEGRガスの量が多くなるようにバイパス弁の開度を調整することにより、排気温度の低下を抑えるようにしている。一方、機関負荷が高く排気温度も高いときには、EGRクーラを通過するEGRガスの量が多くなるようにバイパス弁の開度を調整することにより、排気温度の過剰な上昇を抑えるようにしている。
特開2008‐138638号公報
ところで、変速機が搭載される車両においては、同変速機の変速動作に際して、その変速機の状態が一時的にニュートラル状態(機関出力軸から変速機の出力軸への駆動力伝達が断たれる状態)にされ、このときには機関回転速度の上昇を抑えるために、一時的に機関出力は低くされる。この場合、機関負荷が低下するため、上記バイパス弁の開度も機関負荷の低下に応じて変更される。
ここで、変速機の変速動作時における機関負荷の低下は一時的なものであり、変速動作が完了すれば変速後の変速比に応じた機関負荷にまで復帰する。それにもかかわらず、変速動作毎にバイパス弁の開度が変更されてしまうと、同バイパス弁の不要な作動が生じしてしまい、例えばバイパス弁の耐久性が低下してしまうといった不都合の発生等が懸念される。
この発明は、上記実情に鑑みてなされたものでありその目的は、変速動作に伴うバイパス弁の不要な作動を抑制することを可能とする排気再循環装置を提供することにある。
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について記載する。
請求項1に記載の発明は、変速機が接続されるとともに同変速機の変速動作時において変速機の状態がニュートラル状態にされるときには機関負荷が一時的に低下される内燃機関に適用されて、排気の一部を排気系から吸気系に導入する排気再循環通路と、同排気再循環通路に設けられて排気を冷却する冷却器と、冷却器を迂回して排気を排気系から吸気系に導入するバイパス通路と、バイパス通路に設けられたバイパス弁とを備え、同バイパス弁の開度を機関負荷に基づいて変更することにより冷却器及びバイパス通路を流れる排気の量を調整する排気再循環装置において、変速機の変速動作時であると判定されるときには、バイパス弁の開度を判定がなされる直前の開度に保持する開度保持手段を備えることをその要旨とする。
上記構成によれば、変速機の変速動作に際して機関負荷が一時的に低下されても、上記バイパス弁の開度は変速動作直前の開度に保持される。従って、変速動作毎にバイパス弁の開度が変更されてしまうといったことを抑えることができ、これにより変速動作に伴うバイパス弁の不要な作動を抑制することができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の排気再循環装置において、変速機の動作状態がニュートラル状態であり、かつ車速が所定速度以上であるという条件が満たされるときに変速機が変速動作時であると判定されることをその要旨とする。
また、請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の排気再循環装置において、変速機は手動変速機であり、アクセルペダルの踏み込み量が所定量以下であり、かつ車速が所定速度以上であり、かつ減速時フューエルカットの非実行時であるという条件が満たされるときに変速機が変速動作時であると判定されることをその要旨とする。
また、請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の排気再循環装置において、変速機は手動変速機であって、アクセルペダルの踏み込み量が所定量以下であり、かつ車速が所定速度以上であり、かつ減速時フューエルカットの非実行時であるという条件が満たされるとき、または前記変速機の動作状態がニュートラル状態であり、かつ車速が所定速度以上であるという条件が満たされるときに変速機が変速動作時であると判定されることをその要旨とする。
変速機の変速動作時には、同変速機の状態が一旦ニュートラル状態にされる。そして、このニュートラル状態のときには機関回転速度の上昇を抑えるべく、機関負荷が低下される。従って、変速機の動作状態がニュートラル状態であるという条件が満たされるときに変速機が変速動作時であると判定することが可能である。ここで、上記変速機が、車両の運転者によるシフト操作に応じて変速段が変更される手動変速機の場合、車両停止中に変速機の動作状態がニュートラル状態にされることがある。また、上記変速機が、車両の走行状態に応じて変速段が自動的に変更される自動変速機の場合、燃料消費を抑えるべく車両停止中にニュートラル状態にされるものがある。そのため、そうした「変速機の動作状態がニュートラル状態である」という条件だけでは、変速機が変速動作時であると判定することはできない。一方、変速動作は車両走行中に行われるため、車速が所定速度以上であるといった条件を追加することにより、車両停止中のニュートラル状態を変速動作時であると誤判定することを回避することができる。そこで、請求項2や請求項4に記載の構成では、変速機の動作状態がニュートラル状態であり、かつ車速が所定速度以上である、すなわち車両走行中であるという条件が満たされるときに変速機が変速動作時であると判定するようにしている。従って、上記開度保持手段によるバイパス弁の開度保持を、機関負荷の一時的な低下にあわせて実施することができる。
他方、上記変速機が手動変速機の場合、変速段の変更に際して変速機がニュートラル状態にされるときには、まず運転者によりアクセルペダルの踏み込みが戻されてその踏み込み量は所定量以下になる。ここで、アクセルペダルの踏み込み量が所定量以下になる状況としては、車両停止中であって機関がアイドル運転状態になっている状況などもある。一方、上述したように変速動作は車両走行中に行われるため、車速が所定速度以上であるといった条件を追加することにより、そうしたアイドル運転状態を変速動作時であると誤判定することを回避することができる。ただし、減速時フューエルカットの実行時にも、アクセルペダルの踏み込み量が所定量以下になり、かつ車速が所定速度以上であるといった条件が満たされるため、そうした条件が減速時フューエルカットの実行により満たされたものではないことを判定する必要もある。
そこで、請求項3や請求項4に記載の構成では、手動変速機が変速動作時であると判定するための条件として、アクセルペダルの踏み込み量が所定量以下であり、かつ車速が所定速度以上であり、かつ減速時フューエルカットの非実行時であるという条件が満たされるときに、手動変速機が変速動作時であると判定するようにしており、これによっても上記開度保持手段によるバイパス弁の開度保持を、機関負荷の一時的な低下にあわせて実施することができる。
なお、手動変速機の変速動作時には、運転者によりアクセルペダルの踏み込み量が所定量以下に戻された後に変速機の状態はニュートラル状態にされる。そのため、ニュートラル状態を検出してから上記開度保持手段によるバイパス弁の開度保持を行っていては、その開度保持の開始タイミングが機関負荷の低下に対して遅れてしまうおそれがある。この点、請求項3や請求項4に記載の構成によれば、変速機の状態がニュートラル状態にされる前に必ず行われるアクセルペダルの踏み込み量の減少が検出された時点でバイパス弁の開度保持が開始されるため、そうした開始タイミングの遅れを適切に抑えることもできる。
請求項5に記載の発明は、請求項3または4に記載の排気再循環装置において、開度保持手段は、バイパス弁の開度保持を開始してから所定時間経過したときに、強制的にバイパス弁の開度保持を解除することをその要旨とする。
手動変速機の場合、運転者の熟練度によっては変速操作に時間がかかることがあり、アクセルペダルの踏み込み量が所定量以下であるといった状態や、変速機の動作状態がニュートラル状態であるといった状態が比較的長く維持されるおそれがあり、この場合には、バイパス弁の開度保持も比較的長く維持されてしまう。ここで、上記開度保持手段によるバイパス弁の開度保持は、本来、変速機の変速動作時において機関負荷が一時的に低下されることに対処するための処理であり、そうした開度保持が比較的長い間維持される状態は、好ましい状態でない。この点、上記構成によれば、バイパス弁の開度保持についてその実行時間に制限が設けられるため、運転者の熟練度によらず、バイパス弁の開度保持を適切に行うことができるようになる。
請求項6に記載の発明は、請求項1〜5のいずれか1項に記載の排気再循環装置において、開度保持手段は、変速機の状態がニュートラル状態から非ニュートラル状態に変化したときにバイパス弁の開度保持を解除することをその要旨とする。
上記構成によれば、変速動作時において一時的にニュートラル状態にされた変速機の状態が、非ニュートラル状態に変化したとき、すなわち変速後の変速段に向けて変速機の状態が変化し始めるときであって、機関負荷の一時的な低下が解除されるときに、バイパス弁の開度保持が解除される。従って、同構成によれば、バイパス弁の開度保持が解除されるタイミングを適切に設定することができる。
ちなみに、上記請求項2、4、及び6の各構成において、上記変速機が、車両の運転者によるシフト操作によって変速段が変更される手動変速機の場合には、クラッチペダルが踏み込まれたことを検出したり、シフトレバーの位置がニュートラル位置にあることを検出したりすることにより、変速機の動作状態がニュートラル状態であるか否かを判断することができる。また、上記変速機が、機関の運転状態に応じて自動的に変速段が変更される自動変速機の場合には、自動変速機の変速制御を行う制御装置からニュートラル要求が出ていることを検出することにより変速機の動作状態がニュートラル状態であるか否かを判断することができる。また、自動変速機の状態をニュートラル状態にするために駆動されるバルブの動作状態を検出することによっても、変速機の動作状態がニュートラル状態であるか否かを判断することができる。
請求項7に記載の発明は、請求項1〜6のいずれか1項に記載の排気再循環装置において、内燃機関は、ディーゼル機関であることをその要旨とする。
ディーゼル機関においては、EGRクーラを通過するEGRガスの量が多くなるようにバイパス弁の開度が調整されていた状態から、変速動作に伴う機関負荷の一時的な低下により、バイパス通路を通過するEGRガスの量が多くなるようにバイパス弁の開度が調整された場合、特に、以下のような不都合が生じる可能性がある。
すなわちEGRクーラにて冷却する必要のあった比較的温度の高い排気が、バイパス通路等を介してより多く気筒内に導入されるようになるため、気筒内温度が上昇しやすくなる。なお、変速動作に伴う機関負荷の一時的な低下により、排気温度も一時的に低下するものの、排気系内に存在する排気の温度が低下するまでには応答遅れが生じる。従って、機関負荷が一時的に低下されても、ある程度の時間は気筒内温度が上昇しやすくなる。ここで気筒内にて燃焼される燃料の炭素成分は、その燃焼速度が緩慢であれば二酸化炭素として排出されるのであるが、燃焼速度が速い場合には煤として排出されやすくなる傾向がある。従って、気筒内温度が上昇しやすくなる上記状態の後、再び機関負荷が増大されるときには、燃料の燃焼速度も速くなり、煤が発生しやすくなる。
この点、請求項1〜6のいずれか1項に記載の排気再循環装置によれば、変速機の変速動作時であると判定されるときには、その判定がなされる直前の開度にバイパス弁の開度が保持される。そのため、EGRクーラを通過するEGRガスの量が多くなるようにバイパス弁の開度が調整されていた状態から、変速動作に伴う機関負荷の一時的な低下により、バイパス通路を通過するEGRガスの量が多くなるようにバイパス弁の開度が調整されるといったことが抑制される。そしてこれにより比較的温度の高い排気が気筒内に導入されるといったことも抑制されるため、煤の発生を抑えることも可能になる。
請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の排気再循環装置において、排気再循環通路は、排気系から吸気系に導入する排気の量を調整するEGR弁と、同EGR弁の開度を機関運転状態に応じて制御するEGR弁制御手段とをさらに備えており、EGR弁制御手段は、開度保持手段によりバイパス弁の開度保持が行われている間、EGR弁の開度を、機関運転状態に応じて設定される開度よりも閉じ側になるように制御することをその要旨とする。
上述したように、変速機の変速動作時であると判定されるときには、その判定がなされる直前の開度にバイパス弁の開度を保持することにより、比較的温度の高い排気が気筒内に導入されるといったことが抑制され、もって煤の発生を抑えることも可能になる。
ここで、EGRクーラを通過するEGRガスの量が多くなるようにバイパス弁の開度が保持されたとしても、逆にいえばバイパス通路を通過するEGRガスの量が少ないままの状態で維持されたとしても、バイパス通路を介して高温の排気が気筒内に導入されてしまうため、場合によっては煤が発生してしまうおそれがある。また、バイパス通路が閉塞するようにバイパス弁の開度が保持される場合であっても、バイパス通路内にあってバイパス弁よりも下流側に存在する残留EGRガスについては気筒内に導入されてしまうため、この場合も煤が発生してしまうおそれがある。
そこで、上記構成では、バイパス弁の開度保持が行われている間、機関運転状態に応じて設定される開度よりも閉じ側になるようにEGR弁の開度を制御するようにしている。そのため、気筒内に導入されるEGRガスの量そのものを抑えることができるようになり、これにより煤の発生をより確実に抑えることができるようになる。なお、同構成において、EGR弁の開度を閉じ側に制御する際には、例えばディーゼル機関の排気系に設けられる触媒の床温を低下させない程度にEGR弁の開度を閉じ側に制御することが望ましい。
本発明の第1の実施形態についてその適用対象となるディーゼル機関の構成を示す模式図。 同実施形態にかかる開度保持制御の処理手順を示すフローチャート。 同実施形態にかかる開度保持制御の処理手順を示すフローチャート。 エンジン回転速度及びエンジン負荷とEGRガスの制御態様との関係を示す概念図。 同実施形態にかかるEGR弁制御の処理手順を示すフローチャート。 同実施形態の開度保持制御について、これが実行されるときの状態遷移を示すタイミングチャート。 第2の実施形態にかかる開度保持制御の処理手順についてその一部を示すフローチャート。
(第1の実施形態)
以下、この発明にかかる排気再循環装置を、手動変速機を搭載した車両の排気再循環装置に具体化した第1の実施形態について、図1〜図6を参照して詳細に説明する。
図1に、本実施形態が適用されるディーゼル機関の構成を示す。同図1に示すように、車両1には複数(本実施形態では4つ)の気筒を有するディーゼル機関10(以下、単にエンジンと称する)が搭載されている。エンジン10の出力軸31は、クラッチ機構32、手動変速機としての変速機33、及び車軸35を介して駆動輪36に連結されている。クラッチ機構32は、エンジン10の出力軸31と変速機33の入力軸34との連結及び非連結を切り替えるものである。クラッチ機構32の作動状態について、詳しくは、クラッチペダル43の未操作時においては、エンジン10の出力軸31と変速機33の入力軸34とを連結する状態(連結状態)となり、クラッチペダル43が踏み込み操作されるとエンジン10の出力軸31と変速機33の入力軸34とを連結しない状態(非連結状態)となる。
こうしたエンジン10の吸気通路11には、その上流側より順に、排気の流勢により吸気を圧縮する過給機12のコンプレッサ室、同過給機12による圧縮で昇温した吸気を冷却するインタークーラ13、開度調節を通じて吸気の流量を調整するスロットル弁14が配設されている。
吸気通路11は、スロットル弁14の下流にてエンジン10の各気筒に分岐され、各気筒の燃焼室15に接続されている。各気筒の燃焼室15には、コモンレール17内に蓄圧された高圧燃料を燃焼室15内に噴射供給するインジェクタ16が配設されている。
一方、エンジン10の排気通路18は、各気筒に分岐した状態から1つに集合されて、その下流側が過給機12の排気タービンに接続されている。そして、排気通路18にあって、過給機12の排気タービンよりも下流側には、排気中の有害成分を浄化するための触媒が担持された触媒コンバータ19が設置されている。
また、このエンジン10には、排気系である排気通路18内から吸気系である吸気通路11内に排気の一部(以下、EGRガスと称する)を還流させる排気再循環装置20(以下、EGR装置と称する)が設けられている。EGR装置20は、排気通路18内から吸気通路11内にEGRガスを導入するための排気再循環通路23(以下、EGR通路と称する)を備えている。このEGR通路23には、EGRガスを冷却する冷却器としてのEGRクーラ24が設けられている。また、EGR装置20は、EGRクーラ24を迂回して排気通路18内から吸気通路11内にEGRガスを導入するバイパス通路25を備えている。このバイパス通路25は、より具体的にはEGR通路23にあって、EGRクーラ24よりも排気流れ上流側から同EGRクーラ24の下流側へとEGRガスが流れるように配設されており、その途中には開度の調整が可能なバイパス弁44が設けられている。また、EGR通路23にあって、バイパス通路25との接続箇所よりも下流側には、吸気通路11内に導入させるEGRガスの量を調整するためのEGR弁27が配設されている。EGR通路23にあってEGR弁27の下流側は、吸気通路11にあってスロットル弁14の下流側に接続されている。
こうしたエンジン10の制御は、電子制御装置28により実施される。電子制御装置28は、機関制御に係る各種演算処理を実施する中央演算処理装置(CPU)、機関制御用のプログラムやデータの記憶された読込専用メモリ(ROM)、CPUの演算結果等を一時的に記憶するランダムアクセスメモリ(RAM)、外部との信号の入出力のための入出力ポート(I/O)を備えて構成されている。
こうした電子制御装置28の入力ポートには、シフトレバー41の操作位置であるシフト位置eshiftを検出するシフトポジションセンサや、車両1の運転者によるアクセルペダル42の踏み込み量を検出するアクセルセンサ45、そして変速機33の出力軸の回転等に基づいて車両1の車速SPを検出する車速センサ37が接続されている。さらに、電子制御装置28の入力ポートには、クラッチペダル43の踏み込みを検出するクラッチスイッチ46、吸入空気量を検出するエアフローメータ、そしてエンジン10の出力軸31の回転角度(クランク角)を検出するクランク角センサ等、機関運転状態を検出するための各種センサが接続されている。
また、電子制御装置28の出力ポートには、スロットル弁14、インジェクタ16、バイパス弁44、そしてEGR弁27等の駆動回路が接続されている。そして、電子制御装置28は、上記各種センサから把握される機関運転状態に応じて上記駆動回路に指令信号を出力することによって、吸気絞り制御や燃料噴射制御等の機関制御を実行する。
また、本実施形態においては、電子制御装置28は、そうした機関制御の一環として、機関負荷に基づいてバイパス弁44の開度を制御するバイパス弁開度制御とEGR弁27の開度を制御するEGR弁制御を実行する。
バイパス弁開度制御が行われることにより、EGR装置20では、EGRガスの総量のうちでEGRクーラ24を通過するEGRガスの量とバイパス通路25を通過するEGRガスの量とが制御され、これにより排気通路18に設けられた触媒コンバータ19の温度が適切な高温状態に維持される。より具体的には、機関負荷が低く排気温度が低いときには、バイパス通路25を通過するEGRガスの量が多くなるようにバイパス弁44の開度を全開に調整することにより、排気温度の低下を抑えるようする。一方、機関負荷が高く排気温度も高いときには、EGRクーラ24を通過するEGRガスの量が多くなるようにバイパス弁44の開度を全閉に調整することにより、排気温度の過剰な上昇を抑えるようにする。
また、EGR弁制御を行うことにより、上記EGRクーラ24や上記バイパス通路25を流れて吸気通路11に導入されるEGRガスの量を調整する。こうしたEGR弁制御及びバイパス弁開度制御の詳細については、後述することとする。
ところで、手動式の変速機33が搭載される車両1においては、同変速機33の変速動作に際して、その変速機33の状態が一時的にニュートラル状態(エンジン10の出力軸31から変速機33の出力軸35への駆動力伝達が断たれる状態)にされ、このときには機関回転速度の上昇を抑えるためにアクセルペダル42が戻される。すなわち一時的に機関出力は低くされる。この場合、機関負荷が低下するため、上記バイパス弁44の開度も機関負荷の低下に応じて変更される。
ここで、変速機33の変速動作時における機関負荷の低下は一時的なものであり、変速動作が完了すれば変速後の変速比に応じた機関負荷にまで復帰する。それにもかかわらず、変速動作毎にバイパス弁44の開度が変更されてしまうと、同バイパス弁44の不要な作動が生じてしまい、例えばバイパス弁の耐久性が低下してしまうといった不都合の発生等が懸念される。
そこで、本実施形態のEGR装置20においては、変速機33の変速動作に伴うバイパス弁44の不要な作動を抑制するべく、変速機33の変速動作時にはバイパス弁44の開度を保持する開度保持制御を行うようにしている。以下、この開度保持制御、上記EGR弁制御、及びバイパス弁開度制御について図2〜図6を参照して説明する。
まず、はじめに、変速機33が変速動作時であるか否かを判定するための方法について説明する。
変速機33の変速動作時には、同変速機33の状態が一旦ニュートラル状態にされる。そして、このニュートラル状態のときには機関回転速度の上昇を抑えるべく、エンジン負荷が低下される。従って、変速機33の動作状態がニュートラル状態であるという条件が満たされるときに変速機33が変速動作時であると判定することが可能である。ここで、手動式の変速機33の場合、車両停止中に変速機33の動作状態がニュートラル状態にされることがある。そのため、「変速機の動作状態がニュートラル状態である」という条件だけでは、変速機33が変速動作時であると判定することはできない。一方、変速動作は車両走行中に行われるため、車速が所定速度以上であるといった条件を追加することにより、車両停止中のニュートラル状態を変速動作時であると誤判定することを回避することができる。そこで、変速動作時であると判定する条件として、条件1:変速機33の動作状態がニュートラル状態であり、かつ車速が所定速度以上であって車両走行中である、といった条件が満たされるときに、変速機33が変速動作時であると判定するようにしている。
他方、変速段の変更に際して変速機33がニュートラル状態にされるときには、まず運転者によりアクセルペダル42の踏み込みが戻されてその踏み込み量は所定量以下になる。ここで、アクセルペダル42の踏み込み量が所定量以下になる状況としては、車両停止中であって機関がアイドル運転状態になっている状況などもある。一方、上述したように変速動作は車両走行中に行われるため、車速が所定速度以上であるといった条件を追加することにより、そうしたアイドル運転状態を変速動作時であると誤判定することを回避することができる。ただし、減速時フューエルカットの実行時にも、アクセルペダル42の踏み込み量が所定量以下になり、かつ車速が所定速度以上であるといった条件が満たされるため、そうした条件が減速時フューエルカットの実行により満たされたものではないことを判定する必要もある。そこで、変速動作時であると判定する条件として、条件2:アクセルペダル42の踏み込み量が所定量以下であり、かつ車速が所定速度以上であり、かつ減速時フューエルカットの非実行時である、といった条件が満たされるときにも、変速機33が変速動作時であると判定するようにしている。
図2に、本実施形態に採用される開度保持手段に相当する開度保持制御の処理手順を示す。なお、本制御の処理は、機関運転中に電子制御装置28によって繰り返し実施されるものとなっている。
本制御の処理が開始されると、まずエンジン回転速度及びエンジン負荷(機関負荷)に基づいてマップからバイパス弁開度ebypassを読み込む(ステップS110)。ここで、エンジン回転速度としては、クランク角センサからの検出値が用いられる。また、エンジン負荷は、アクセルペダル42の操作量に基づいて設定される燃料噴射量がそのパラメータとされている。そして、こうしたエンジン回転速度及びエンジン負荷に基づいて、図4に示すマップからバイパス弁開度ebypassが読み込まれる。具体的には、図4のマップにおいて、例えば、エンジン回転速度及びエンジン負荷の値が領域Aに含まれる場合は、バイパス弁開度ebypassを全開として読み込む。また、エンジン回転速度及びエンジン負荷の値が領域Bに含まれる場合は、バイパス弁開度ebypassを全閉として読み込む。そして、エンジン回転速度及びエンジン負荷の値が領域Cに含まれる場合は、EGR弁27の開度は全閉にされるように制御され、これによりバイパス弁開度ebypassについては、例えば前回の開度に維持される。
こうしてマップからバイパス弁開度ebypassを読み込んだ後、同バイパス弁開度ebypassにバイパス弁44の開度を設定する(ステップS120)。こうしたステップS110及びステップS120の処理が、上記バイパス弁開度制御に相当する。
次に、車速SPが「0」よりも大きい値であるか否かが判断される(ステップS130)。こうした条件を判断することによって、車両1が停止中ではないかを確認する。車速SPが「0」であると判断されると(ステップS130:NO)、車両1は停止中であるとして本処理はいったん終了される。
一方、車速SPが「0」よりも大きい値であると判断されると(ステップS130:YES)、車両1は走行中であるとして、次のステップS140の処理が行われる。
このステップS140では、シフト位置eshiftが「1」であるか否かが判断される。ここで、シフト位置eshiftについては、シフトレバー41の操作位置がニュートラル位置である場合には「1」として、それ以外の場合には「0」として、上記シフトポジションセンサから検出される。
そして、シフト位置eshiftが「1」である場合には(ステップS140:YES)、上記条件1が成立するため、バイパス弁44の開度保持を実行する(ステップS170)。具体的には、上記バイパス弁開度制御に相当するステップS110及びステップS120の処理にて設定された開度ebypassのままバイパス弁44の開度を保持する。これにより、バイパス弁44の開度は、変速機33の変速動作時であると判定される直前の開度に保持される。そして、本処理は一旦終了される。
一方、シフト位置eshiftが「0」である場合には(ステップS140:NO)、アクセル踏込量ACCPが「0」であるか否かが判断される(ステップS150)。こうした条件を判断することによって、車両1の運転者が変速段の変更をすべくアクセルペダル42の踏み込みを戻す状況であるかが判断される。なお、ここでアクセル踏込量ACCPとしては、アクセルセンサ45からの検出値が用いられる。そして、アクセル踏込量ACCPが「0」でないと判断される場合には(ステップS150:NO)、本処理は一旦終了される。
アクセル踏込量ACCPが「0」であると判断される場合には(ステップS150:YES)、車両1の運転者が変速段の変更を行う状況であるとして、次に、減速時フューエルカットの非実行時か否かが判断され(ステップS160)、減速時フューエルカットの実行時である場合には(S160:NO)、本処理は一旦終了される。
一方、減速時フューエルカットの非実行時であると判断される場合には(ステップS160:YES)、ステップS130、ステップS150、及び同ステップS160にて肯定判定されることになり、上記条件2が成立するため、上述したバイパス弁44の開度保持を実行する(ステップS170)。
このように上記条件1及び条件2のうちのどちらか一方が満たされるときには、ステップS170にてバイパス弁44の開度保持が実行されることとなる。
そして、さらに本開度保持制御においては、バイパス弁44の開度保持を一定時間後に解除するか否かの判断を行うようにしている。こうした開度保持の解除について、図3を参照して次に詳しく説明する。
図2の上記ステップS170にてバイパス弁44の開度保持が実行された後、図3に示すように、バイパス弁44の開度保持を開始してから所定時間Tαが経過したか否かが判断される(ステップS180)。
ここで、手動変速機の場合、運転者の熟練度によっては変速操作に時間がかかることがあり、アクセルペダル42の踏み込み量が所定量以下であるといった状態や、変速機33の動作状態がニュートラル状態であるといった状態が比較的長く維持されるおそれがあり、この場合には、バイパス弁44の開度保持も比較的長く維持されてしまう。ここで、開度保持制御によるバイパス弁44の開度保持は、本来、変速機33の変速動作時において機関負荷が一時的に低下されることに対処するための処理であり、そうした開度保持が比較的長い間維持される状態は、好ましい状態でない。すなわち機関負荷が比較的長い間継続して低下しているのであれば、その低下している機関負荷に応じてバイパス弁44の開度を設定することが望ましい。
そこで、こうした開度保持の長時間の維持を抑制すべく、本実施形態においては、上述したようにバイパス弁44の開度保持を開始してから所定時間Tα経過したか否かを判断するステップS180の処理を行う。なお、所定時間Tαとしては、例えば、開度保持制御によってバイパス弁44が開度保持されたまま上記所定時間Tαが経過した場合に、開度保持を解除してバイパス弁44の開度を機関負荷に基づいて変更することが有効であると判断される値であり、実験によって予め設定された値である。
そして、開度保持を開始してから所定時間Tαが経過したと判断されると(ステップS180:NO)、バイパス弁44の開度を機関負荷に基づいて変更することが有効であるとして、強制的にバイパス弁44の開度保持を解除する(ステップS200)。
一方、開度保持を開始してから所定時間Tαが経過していないと判断されると(ステップS180:YES)、つづいて、シフト位置eshiftが「0」であるか否かが判断される(ステップS190)。
そして、シフト位置eshiftが「0」であると判断されると(ステップS190:YES)、変速機33の状態がニュートラル状態から非ニュートラル状態に変化したとして、バイパス弁44の開度保持を解除する(ステップS200)。
一方、シフト位置eshiftが「1」であると判断される場合には(ステップS190:NO)、開度保持の開始から変速機33の状態がニュートラル状態のまま変化していないとして、バイパス弁44の開度保持が継続される。こうしてステップS180又はステップS190にて肯定判定されるまでバイパス弁44の開度保持は継続される。
このように、バイパス弁44の開度保持は、ステップS180又はステップS190にて肯定判定される場合に解除される。そして開度保持の実行が解除されると、バイパス弁44の開度は、先の図4に示すマップ態様に基づいて再び調整される。
ところで、ディーゼル機関においては、EGRクーラ24を通過するEGRガスの量が多くなるようにバイパス弁44の開度が調整されていた状態から、変速動作に伴う機関負荷の一時的な低下により、バイパス通路25を通過するEGRガスの量が多くなるようにバイパス弁44の開度が調整された場合、特に、以下のような不都合が生じる可能性がある。
すなわちEGRクーラ24にて冷却する必要のあった比較的温度の高い排気が、バイパス通路25等を介してより多く気筒内に導入されるようになるため、気筒内温度が上昇しやすくなる。なお、変速動作に伴う機関負荷の一時的な低下により、排気温度も一時的に低下するものの、排気系内に存在する排気の温度が低下するまでには応答遅れが生じる。従って、機関負荷が一時的に低下されても、ある程度の時間は気筒内温度が上昇しやすくなる。ここで気筒内にて燃焼される燃料の炭素成分は、その燃焼速度が緩慢であれば二酸化炭素として排出されるのであるが、燃焼速度が速い場合には煤として排出されやすくなる傾向がある。従って、気筒内温度が上昇しやすくなる上記状態の後、再び機関負荷が増大されるときには、燃料の燃焼速度も速くなり、煤が発生しやすくなる。
この点、本実施形態では、変速機33の変速動作時であると判定されるときには、その判定がなされる直前の開度にバイパス弁44の開度が保持される。そのため、EGRクーラ24を通過するEGRガスの量が多くなるようにバイパス弁44の開度が調整されていた状態から、変速動作に伴う機関負荷の一時的な低下により、バイパス通路25を通過するEGRガスの量が多くなるようにバイパス弁44の開度が調整されるといったことが抑制される。そしてこれにより比較的温度の高い排気が気筒内に導入されるといったことも抑制されるため、煤の発生を抑えることも可能になる。
ここで、EGRクーラ24を通過するEGRガスの量が多くなるようにバイパス弁44の開度が保持されたとしても、逆にいえばバイパス通路25を通過するEGRガスの量が少ないままの状態で維持されたとしても、バイパス通路25を介してある程度の量の高温の排気が気筒内に導入されてしまうため、場合によっては煤が発生してしまうおそれがある。また、本実施形態のように、バイパス弁44の開度が全閉及び全開のいずれかに制御される場合でも、同様な不具合の発生が懸念される。すなわちバイパス通路25が閉塞するようにバイパス弁44の開度が全閉に保持される場合であっても、バイパス通路25内にあってバイパス弁44よりも下流側に存在する残留EGRガスについては気筒内に導入されてしまうため、この場合も煤が発生してしまうおそれがある。
そこで、こうした煤の発生を抑制すべく、本実施形態においては、上記EGR弁制御手段に相当するEGR弁制御も行うようにしている。
このEGR弁制御について図5を参照して説明する。なお、本制御の処理は、上記開度保持制御と同様、機関運転中に電子制御装置28によって繰り返し実施されるものとなっている。
図5に示すように、本EGR弁制御においては、まず機関運転状態に応じてEGR弁27の開度であるEGR弁開度epegfinを設定する(ステップS210)。ここで、EGR弁27の開度の設定態様としては、先の図4に示したマップにおいて、機関運転状態が領域A及び領域Bのうちのどちらかの領域内である場合は全開に、領域C内である場合は全閉にそれぞれ設定するようにしている。
そして、バイパス弁44について上述した開度保持が実行中であるか否かが判断される(ステップS220)。ここで、開度保持が実行中でないと判断されると(ステップS220:NO)、本処理はいったん終了される。
一方、開度保持が実行中であると判断されると(ステップS220:YES)、EGR弁27の閉じ側制御を実行する(ステップS230)。この閉じ側制御について、具体的には、ステップS210にて機関運転状態に応じて設定される開度よりも閉じ側の開度となるように、EGR弁27の開度を開度epegfinαに制御する。本実施形態において、開度epegfinαは、EGR弁27を全開よりも閉じ量Δepegfinだけ閉じ側とした開度であり、全閉よりもやや大きい開度に設定されている。なお、この開度epegfinαとしては、触媒コンバータ19の床温を低下させない程度の開度であり、実験によって予め設定された値である。なお、先の図4に示したマップにおいて、機関運転状態が領域C内にあり、EGR弁27の開度が全閉にされている場合には、同EGR弁27の開度は全閉に維持される。ちなみに、閉じ量Δepegfinを排気温度に基づいて可変設定するようにしてもよい。また、EGR弁27の開度を機関運転状態に応じて全閉から全開の間で可変設定する場合には、機関運転状態に基づいて設定された開度を閉じ側に変更するようにしてもよい。
そして、EGR弁27の閉じ側制御である開度epegfinαの制御は、次のステップS240において、バイパス弁44の開度保持が解除されたと判断されるまで継続される(S240:NO)。そして、バイパス弁44の開度保持が解除されたと判断されると(ステップS240:YES)、EGR弁27の閉じ側制御が終了され(ステップS250)、EGR弁27の開度は、先の図4に示すマップ態様に基づいて再び調整される。
つづいて、本実施形態の開度保持制御及びEGR弁制御が実行されるときの状態遷移について、図6を参照して説明する。なお、この図6では、機関運転状態が先の図4の領域Aにあるときに、すなわちバイパス弁44及びEGR弁27の開度が全開に制御されているときに上記開度保持制御及びEGR弁制御が実行される場合について説明する。
図6に示すように、変速機33の変速動作時には、まず車両1の運転者によりアクセルペダル42の踏み込みが戻され、アクセル踏込量ACCPが「0」となる(タイミングt1)。このとき、同図6に一点鎖線にて示すように、開度保持制御が行われない場合には、機関負荷の低下によりバイパス弁44の開度も全開にされていく。一方、本実施形態では、タイミングt1において、車速SPが「0」より大きく、かつ減速時フューエルカットが非実行時であるとの判断もなされることにより、バイパス弁44の開度保持が実行されて同バイパス弁44の開度は全閉に維持される。そして、車両1の運転者によりシフトレバー41が操作されて、シフト位置eshiftが任意の変速段である「0」からニュートラル状態である「1」とされる(タイミングt2)。こうして、同図6に示すように、アクセル踏込量ACCPが「0」である、かつ車速SPが「0」より大きい、かつ減速時フューエルカットの非実行時であるといった条件が満たされると、シフト位置eshiftがニュートラル状態となる前にバイパス弁44の開度保持が開始される。
そして、こうしてバイパス弁44の開度保持が実行中となると、EGR弁27の閉じ側制御が実行され、EGR弁27の開度は、もとの開度である全開から閉じ量Δepegfinだけ小さい開度である開度epegfinαに設定される。
また、そうしたバイパス弁44の開度保持の実行中において、車両1の運転者によるシフトレバー41の操作が完了し、シフト位置eshiftが「1」から「0」とされると(タイミングt3)、バイパス弁44の開度保持が解除される。加えて、こうしてバイパス弁44の開度保持が解除されると、EGR弁27の閉じ側制御も終了される。
なお、図6には示していないが、上記アクセル踏込量ACCPが「0」であるといった条件及び上記減速時フューエルカット非実行時であるといった条件に代わり、車速SPが「0」より大きい、かつシフト位置eshiftが「0」から「1」とされるといった条件が満たされる場合にも、バイパス弁44の開度保持が実行される。この場合においては、図6におけるタイミングt2に相当するシフト位置eshiftが「0」から「1」とされるタイミングにてバイパス弁44の開度保持の実行が開始される。
また、上記シフト位置eshiftが「1」から「0」とされるといった条件に代わり、開度保持を開始してから所定時間Tαが経過したといった条件が満たされてバイパス弁44の開度保持の実行が解除される場合もある。この場合においては、図6におけるタイミングt1に相当するバイパス弁44の開度保持の実行が開始されるタイミングから、タイミングt3に相当するシフト位置eshiftの「1」から「0」への変更が完了するタイミングまでに、上記所定時間Tαが経過すると、同所定時間Tαが経過したタイミングにてバイパス弁44の開度保持の解除がなされる。
以上説明した本実施形態によれば、以下の効果が得られるようになる。
(1)変速機33の変速動作に際して機関負荷が一時的に低下されても、バイパス弁44の開度は変速動作直前の開度に保持される。従って、変速動作毎にバイパス弁の開度が変更されてしまうといったことを抑えることができ、これにより変速動作に伴うバイパス弁44の不要な作動を抑制することができる。
(2)変速機33の動作状態がニュートラル状態であり、かつ車速SPが「0」よりも大きい値である、すなわち車両1が走行中であるという条件が満たされるときに変速機33が変速動作時であると判定するようにしている。従って、開度保持制御によるバイパス弁44の開度保持を、機関負荷の一時的な低下にあわせて実施することができる。
(3)手動変速機である変速機33が変速動作時であると判定するための条件として、アクセル踏込量ACCPが「0」であり、かつ車速SPが「0」よりも大きい値であり、かつ減速時フューエルカットの非実行時であるという条件が満たされるときに、変速機33が変速動作時であると判定するようにしており、これによっても開度保持制御によるバイパス弁の開度保持を、機関負荷の一時的な低下にあわせて実施することができる。
(4)手動変速機の変速動作時には、運転者によりアクセルペダル42の踏み込み量が所定量以下に戻された後に変速機の状態はニュートラル状態にされる。そのため、ニュートラル状態を検出してから開度保持制御によるバイパス弁44の開度保持を行っていては、その開度保持の開始タイミングが機関負荷の低下に対して遅れてしまうおそれがある。
この点、本実施形態によれば、変速機33の状態がニュートラル状態にされる前に必ず行われるアクセルペダル42の踏み込み量の減少が検出された時点でバイパス弁44の開度保持が開始されるため、そうした開始タイミングの遅れを適切に抑えることもできる。
(5)バイパス弁44の開度保持についてその実行時間に制限が設けられるため、シフト操作に要する時間のばらつき等、運転者の熟練度によらず、バイパス弁44の開度保持を適切に行うことができるようになる。
(6)変速動作時において一時的にニュートラル状態にされた変速機33の状態が非ニュートラル状態に変化したとき、すなわち変速後の変速段に向けて変速機33の状態が変化し始めるときであって、機関負荷の一時的な低下が解除されるときに、バイパス弁44の開度保持が解除される。従って、本実施形態においては、バイパス弁44の開度保持が解除されるタイミングを適切に設定することができる。
(7)ディーゼル機関においては、EGRクーラ24を通過するEGRガスの量が多くなるようにバイパス弁44の開度が調整されていた状態から、変速動作に伴う機関負荷の一時的な低下により、バイパス通路25を通過するEGRガスの量が多くなるようにバイパス弁44の開度が調整された場合、特に、煤が発生しやすくなるおそれがある。この点、本実施形態では、変速機33の変速動作時であると判定されるときには、その判定がなされる直前の開度にバイパス弁44の開度が保持される。そのため、EGRクーラ24を通過するEGRガスの量が多くなるようにバイパス弁44の開度が調整されていた状態から、変速動作に伴う機関負荷の一時的な低下により、バイパス通路25を通過するEGRガスの量が多くなるようにバイパス弁44の開度が調整されるといったことが抑制される。そしてこれにより比較的温度の高い排気が気筒内に導入されるといったことも抑制されるため、煤の発生を抑えることも可能になる。
(8)バイパス弁44の開度保持にあわせて、EGR弁27の閉じ側制御を行うようにしている。そのため、気筒内に導入されるEGRガスの量そのものを抑えることができるようになり、これにより煤の発生をより確実に抑えることができるようになる。
(第2の実施形態)
以下、この発明にかかる排気再循環制御を具体化した第2の実施形態について、図7を参照して説明する。なお、本実施形態と上記第1の実施形態とは、先の図1にて示したディーゼル機関10(以下エンジンと称する)の構成や、先の図2にて示したバイパス弁の開度保持制御についてその一部が異なっている。以下では、そうした相違点を中心に、本実施形態における排気再循環装置を説明する。なお、本実施形態においても、上記第1の実施形態と同様に、先の図5に示したEGR弁制御が実行される。
本実施形態において、エンジン10に搭載される変速機33は自動変速機であり、車両1の走行状態に応じて変速段の変更が自動的に行われる。周知のように、こうした自動変速機でも、変速動作時には、同変速機の状態が一旦ニュートラル状態にされ、そのニュートラル状態時には、機関出力が低下されることにより機関負荷は一時的に低下される。
図7に、本実施形態における開度保持手段に相当する開度保持制御の処理手順を示す。なお、本制御の処理も、機関運転中に電子制御装置28によって繰り返し実施される。
まず、開度保持制御は、先の図2に示した処理手順と同様に、エンジン回転速度及びエンジン負荷に基づいてマップからバイパス弁開度ebypassを読み込み(ステップS110)、バイパス弁44の開度を読み込まれたバイパス弁開度ebypassに設定する(ステップS120)。なお、本実施形態におけるバイパス弁44の開度の設定態様については、上記第1の実施形態と同様である。
こうしてステップS120の処理にて、バイパス弁開度ebypassが設定されると、本処理においては、ニュートラル信号が「1」であるか否かが判断される(ステップS330)。このニュートラル信号は、自動変速機の変速制御を行う制御装置からニュートラル要求が出ているときには「1」にされ、そうでないときには「0」にされる信号であり、ニュートラル信号が「1」であるか否かを判断することにより、変速機33の動作状態がニュートラル状態であるか否かが判断される。ニュートラル信号が「0」であると判断されると(ステップS330:NO)、変速機33がニュートラル状態ではないとされ、本処理は一旦終了される。
一方、ニュートラル信号が「1」であると判断される場合には(ステップS330:YES)、変速機33がニュートラル状態であるとされ、次の処理が行われる。
ここで、本実施形態の変速機33では、燃料消費を抑えるべく車両停止中にも変速機の状態はニュートラル状態にされる。そのため、そうした「変速機の動作状態がニュートラル状態である」という条件だけでは、変速機が変速動作時であると判定することはできない。一方、変速動作は車両走行中に行われるため、車速が所定速度以上であるといった条件を追加することにより、車両停止中のニュートラル状態を変速動作時であると誤判定することを回避することができる。
そこで、次のステップS340では、車速SPが「0」よりも大きい値か否かが判断される。こうした条件を判断することによって、車両1が停止中ではないかを確認する。車速SPが「0」であると判断されると(ステップS340:NO)、車両1は停止中であるとして本処理は一旦終了される。一方、車速SPが「0」よりも大きい値であると判断されると(ステップS340:YES)、車両1は走行中であるとしてバイパス弁44の開度保持を実行する(ステップS350)。
こうしたステップS330及びステップS340の判定処理が、変速機33の変速動作時であると判定するための条件であり、この条件が満たされるとステップS350にて、上述したバイパス弁44の開度保持が実行される。
次に、上記ステップS350にてバイパス弁44の開度保持が実行された後、ニュートラル信号が「0」であるか否かが判断される(ステップS360)。そして、ニュートラル信号が「1」であると判断されると(ステップS360:NO)、変速機33の動作状態はニュートラル状態のまま変化していないとして、バイパス弁44の開度保持の実行が継続される。これによりステップS360にて肯定判定されるまで、バイパス弁44の開度保持が継続される。
一方、ニュートラル信号が「0」であると判断されると(ステップS360:YES)、変速機33の状態がニュートラル状態から非ニュートラル状態に変化したとして、バイパス弁44の開度保持が解除される(ステップS370)。こうして開度保持の実行が解除されると、バイパス弁44の開度は、先の図4に示すマップ態様に基づいて再び調整される。
以上説明した本実施形態によれば、変速機33が自動変速機の場合でも、上記第1の実施形態における(1)、(2)、そして(6)〜(8)の効果に準ずる効果が得られるようになる。
尚、上記各実施形態は、これを適宜変更した以下の形態にて実施することもできる。
・上記第1の実施形態においては、変速機33の動作状態がニュートラル状態であると判断する条件として、シフトレバー41の位置がニュートラル位置にあることが検出されることを条件に採用していた。この他、クラッチペダルが踏み込まれたことを検出することを条件として変速機がニュートラル状態であると判断してもよい。
・上記第1及び第2の実施形態においては、機関負荷に応じてバイパス弁44の開度を全開と全閉とで調整するようにしていた。バイパス弁の開度の調整態様はこれに限らず、全開から全閉にかけて機関負荷に応じて開度が適宜変更されるようにしてもよい。
・上記第1及び第2の実施形態においては、機関運転状態に応じてEGR弁27の開度を全開と全閉とで調整するようにしていた。EGR弁の開度の調整態様はこれに限らず、全開から全閉にかけて機関運転状態に応じて開度が適宜変更されるようにしてもよい。
・上記第1及び第2の実施形態においては、バイパス弁44の開度によらずEGR弁27の開度を開度epegfinαに制御するようにしていた。この他、開度epegfinαについては、バイパス弁の開度に応じてその都度設定される値としてもよい。ただし、EGR弁の開度としては、機関運転状態に応じて設定される開度よりも閉じ側になるように設定する必要がある。また、EGR弁の開度として、触媒コンバータの床温を低下させない程度の開度に設定することが望ましい。こうした形態によっても、上記第1及び第2の実施形態における(8)の効果に準じた効果が得られる。
・先の図5に示したEGR弁制御を省略してもよい。
・上記第2の実施形態においては、ニュートラル信号が「1」であることをもって、変速機33の動作状態がニュートラル状態であると判断するようにしていた。この他、油圧バルブ等、自動変速機の状態をニュートラル状態にするために駆動されるバルブの動作状態を検出することによっても、自動変速機の動作状態がニュートラル状態であるか否かを判断することができる。
・上記第1の実施形態においては、変速機の変速動作時であると判定するための条件として、条件1や条件2が設定されていたが、いずれか一方の条件のみを設定するようにしてもよい。
・上記第1の実施形態において、ステップS180の処理を省略してもよい。
・上記第1の実施形態においては、車両1の運転者によりアクセルペダル42の踏み込みが戻されたと判断する条件として、アクセル踏込量ACCPが「0」であるといった条件を採用していた。この他、「0」以外の所定の踏み込み量を設定するとともに、アクセル踏込量ACCPが設定された所定量以下であることをアクセルペダルの踏み込みが戻されたと判断する条件としてもよい。ただし、同条件として採用するアクセル踏込量の所定量は、アクセルペダルが戻されたと想定できる値であり、実験等によって予め設定された値とする。
・上記第1及び第2の実施形態においては、車両1が走行中であると判断する条件として、車速SPが「0」よりも大きい値であるといった条件を採用していた。この他、「0」以外の所定の速度を設定するとともに、車速SPが設定された所定速度以上であることを車両が走行中であると判断する条件としてもよい。ただし、同条件として採用する車速SPの所定速度は、車両が走行中であると想定できる値であり、実験等によって予め設定された値とする。
・上記第1及び第2の実施形態では、ディーゼルエンジンを備える車両にこの発明を適用した例を示したが、この発明はディーゼルエンジンに限らず、EGRクーラ及びバイパス通路を備える排気再循環装置を搭載した内燃機関であればガソリンエンジン等であっても適用することができる。こうした形態においても、上記第1及び第2の実施形態における(1)〜(6)の効果に準ずる効果を少なくとも得ることができる。
1…車両、10…ディーゼル機関(エンジン)、11…吸気通路、12…過給機、13…インタークーラ、14…スロットル弁、15…燃焼室、16…インジェクタ、17…コモンレール、18…排気通路、19…触媒コンバータ、20…排気再循環装置(EGR装置)、23…排気再循環通路(EGR通路)、24…EGRクーラ、25…バイパス通路、27…EGR弁、28…電子制御装置、31…出力軸、32…クラッチ機構、33…変速機、34…入力軸、35…車軸、36…駆動輪、37…車速センサ、41…シフトレバー、42…アクセルペダル、43…クラッチペダル、44…バイパス弁、45…アクセルセンサ、46…クラッチスイッチ。

Claims (8)

  1. 変速機が接続されるとともに同変速機の変速動作時において当該変速機の状態がニュートラル状態にされるときには機関負荷が一時的に低下される内燃機関に適用されて、排気の一部を排気系から吸気系に導入する排気再循環通路と、同排気再循環通路に設けられて排気を冷却する冷却器と、前記冷却器を迂回して排気を排気系から吸気系に導入するバイパス通路と、前記バイパス通路に設けられたバイパス弁とを備え、同バイパス弁の開度を機関負荷に基づいて変更することにより前記冷却器及び前記バイパス通路を流れる排気の量を調整する排気再循環装置において、
    前記変速機の変速動作時であると判定されるときには、前記バイパス弁の開度を前記判定がなされる直前の開度に保持する開度保持手段を備える
    ことを特徴とする排気再循環装置。
  2. 請求項1に記載の排気再循環装置において、
    前記変速機の動作状態がニュートラル状態であり、かつ車速が所定速度以上であるという条件が満たされるときに前記変速機が変速動作時であると判定される
    ことを特徴とする排気再循環装置。
  3. 請求項1に記載の排気再循環装置において、
    前記変速機は、手動変速機であり、
    アクセルペダルの踏み込み量が所定量以下であり、かつ車速が所定速度以上であり、かつ減速時フューエルカットの非実行時であるという条件が満たされるときに前記変速機が変速動作時であると判定される
    ことを特徴とする排気再循環装置。
  4. 請求項1に記載の排気再循環装置において、
    前記変速機は、手動変速機であって、
    アクセルペダルの踏み込み量が所定量以下であり、かつ車速が所定速度以上であり、かつ減速時フューエルカットの非実行時であるという条件が満たされるとき、または前記変速機の動作状態がニュートラル状態であり、かつ車速が所定速度以上であるという条件が満たされるときに前記変速機が変速動作時であると判定される
    ことを特徴とする排気再循環装置。
  5. 請求項3または4に記載の排気再循環装置において、
    前記開度保持手段は、前記バイパス弁の開度保持を開始してから所定時間経過したときに、強制的に前記バイパス弁の開度保持を解除する
    ことを特徴とする排気再循環装置。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の排気再循環装置において、
    前記開度保持手段は、前記変速機の状態がニュートラル状態から非ニュートラル状態に変化したときに前記バイパス弁の開度保持を解除する
    ことを特徴とする排気再循環装置。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の排気再循環装置において、
    前記内燃機関は、ディーゼル機関である
    ことを特徴とする排気再循環装置。
  8. 請求項7に記載の排気再循環装置において、
    前記排気再循環通路は、前記排気系から前記吸気系に導入する排気の量を調整するEGR弁と、同EGR弁の開度を機関運転状態に応じて設定するEGR弁制御手段とをさらに備えており、
    前記EGR弁制御手段は、前記開度保持手段により前記バイパス弁の開度保持が行われている間、前記EGR弁の開度を、機関運転状態に応じて設定される開度よりも閉じ側になるように制御する
    ことを特徴とする排気再循環装置。
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