JP2010163705A - ゴム物品補強用スチールコードおよびそれを用いた空気入りタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】複撚り構造のスチールコードにおける最外層フィラメントの先行破断の発生を防止して、長期に亘り高いコード強力を維持し得るゴム物品補強用スチールコードおよびそれを補強材として用いた空気入りタイヤを提供する。
【解決手段】複数のスチールフィラメントを撚り合わせた層撚り構造を有するストランド5が複数本撚り合わされてなる複撚り構造のゴム物品補強用スチールコードにおいて、少なくとも1本の前記ストランド5が、パテンティング処理した0.88質量%以上の炭素を含有する高炭素鋼線材を伸線加工して製造された高炭素鋼フィラメントであって、その伸線加工歪みが3.8以下である、抗張力2,800N/mm以上の高炭素鋼フィラメントを含む。
【選択図】図1

Description

本発明はゴム物品補強用スチールコードおよびそれを用いた空気入りタイヤ(以下、単に「コード」および「タイヤ」とも称する)に関し、詳しくは、空気入りタイヤやコンベヤベルト等の各種ゴム物品の補強用に用いられるゴム物品補強用スチールコードおよびそれを用いた空気入りタイヤに関する。
一般に、建設車輌用タイヤにおけるカーカスプライおよびベルトプライの補強や、コンベアベルトの補強に使用されるスチールコードには、高い強力が必要とされる。そのため、これら用途には、複数本のスチールフィラメントを撚り合わせたストランドを、さらに撚り合わせてなる複撚り構造のスチールコードが広く使用されている。
その一方で、タイヤについては、近年の環境問題やエネルギーの高効率化に関する要請に応えるべく、軽量化、低転がり抵抗化による低燃費化および輸送費の抑制が求められている。このため、タイヤ補強用のスチールコードの強力を増加させる手段として、材質(特に、炭素含有量)や加工法(例えば、減面率)を変えることで、フィラメントの強力を高める工夫がなされている。
しかしながら、フィラメントの抗張力を高めることでコード強力を高める従来の方法は、単撚り構造や通常の層撚り構造のスチールコードには有効であるものの、複数本のスチールフィラメントを撚り合わせたストランドが複数本撚り合わされてなる複撚り構造のスチールコードにおいては、十分有効なものではなかった。これは、かかる複撚り構造のコードにおいては、ストランド同士またはフィラメント同士の接触状態の影響により、フィラメント強力の上昇分がそのままコード強力の上昇に繋がらないためである。そのため、この問題を解消する目的で、これまでに様々な改良がなされてきている。
複撚り構造のスチールコードの改良に関して、例えば、特許文献1には、(1+6+12)+6×(1+6+12)からなる7×19構造のゴム補強用スチールコードについて、シースストランドにおける最外層のフィラメントの抗張力と、隣接する内層のフィラメントの抗張力とを、特定の比率で規定することにより、高いコード強力を得る技術が開示されている。
また、特許文献2には、複撚り構造のゴム物品補強用スチールコードにおいて、ストランドを構成する最外層シースフィラメントの抗張力を3,040N/mm以下とし、最外層シースフィラメントを除く全ての内側のフィラメントの抗張力を3,140N/mm以上とすることで、高いコード強力を得る技術が開示されている。
さらに、特許文献3には、ストランドを構成する最外層フィラメントをその内側のフィラメントよりも太径として、その先行破断を回避することにより高いコード強力を得る技術が開示されている。
さらにまた、特許文献4には、ストランドを構成するフィラメントの抗張力に関して「ストランドの中心に近い層のフィラメント抗張力≧ストランドの中心から遠い層のフィラメント抗張力」と規定するとともに、ストランドの平均抗張力に関して「コードの中心に近い層のストランドの平均抗張力<コードの中心から遠い層のストランドの平均抗張力」と規定することにより、フィラメントの先行破断を防止して、高いコード強力を得る技術が開示されている。
特許第3439329号公報(特許請求の範囲等) 特許第3709551号公報8特許請求の範囲等) 再表01/034900号公報(特許請求の範囲等) 特開2005−248373号公報(特許請求の範囲等)
特許文献1〜4に記載されているように、これまでも複撚り構造のスチールコードについてその強力を高めるため、種々の技術が提案されているが、近年の環境問題やエネルギーの高効率化に関する関心の高まりの下では、必ずしも満足し得なくなってきているのが現状である。
例えば、特許文献2に記載されたスチールコードでは、ストランドを構成する最外層シースフィラメントの抗張力を3,040N/mm以下、最外層シースフィラメントを除くすべての内側のフィラメントの抗張力を3,140N/mm以上としているが、標準的なストランド構造である3+9、3+9+15、1+6+12構造では、最外層のシースフィラメント本数が半数以上を占めていため、これらストランド構造においては、さらなる強力の向上を狙って内層のフィラメントの強力を10%も上げたとしても、トータルのコード強力としては、その上げ分の半分の5%以下にしかならないことになる。
すなわち、フィラメントの抗張力を高めてコード強力を高める従来の方法は、単撚り構造や通常の層撚り構造のスチールコードには有効であり、また、複数本のスチールフィラメントを撚り合わせてストランドとした複撚り構造のスチールコードにおいても、フィラメントの抗張力が3,040N/mm以下では有効であるが、それ以上になると、フィラメントの抗張力の上昇の分だけコード強力が上昇しないという問題があった。
また、特許文献3に記載されたスチールコードも実際のタイヤに適用されてきており、ストランドを構成する最外層フィラメントをその内側のフィラメントよりも太径とすることにより、製造直後ではその効果は十分発揮され、所望の高強力のスチールコードを得ることができるが、その一方で、長期にわたり保管された場合や、タイヤ製造時の熱履歴の影響によって、そのコード強力が製造直後対比低下してしまうという問題があった。
いずれにしても、複撚り構造のスチールコードに対する従来の高強力化の技術は、コード強力の更なる向上を図るにあたって生ずる最外層フィラメントの先行破断の問題を十分に解消し得るものではなく、今日、より優れた改良技術の実現が求められている。
そこで本発明の目的は、上記従来技術におけるような問題を生じることなく、複撚り構造のスチールコードにおける最外層フィラメントの先行破断の発生を防止して、長期に亘り高いコード強力を維持し得るゴム物品補強用スチールコードおよびそれを補強材として用いた空気入りタイヤを提供することにある。
本発明者は、上記課題を解決すべく、複撚り構造のスチールコードの長期保管やタイヤ加硫時の熱履歴の影響も考慮して、そのコード強力の改善方法につき鋭意検討した結果、ストランドを構成するフィラメントの炭素含有量が0.88質量%以上の高炭素鋼材を使用して伸線加工量(伸線歪み量)を抑制し、フィラメントの延性向上(靭性向上)を図ることで、先行破断の原因となるコアストランド最外層フィラメントへの接触荷重によるせん断応力に関して、耐せん断応力性能が向上し、その先行破断を抑制することができ、結果としてコード強力の向上を図れることが可能となることを見出して、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明のゴム物品補強用スチールコードは、複数のスチールフィラメントを撚り合わせた層撚り構造を有するストランドが複数本撚り合わされてなる複撚り構造のゴム物品補強用スチールコードにおいて、
少なくとも1本の前記ストランドが、パテンティング処理した0.88質量%以上の炭素を含有する高炭素鋼線材を伸線加工して製造された高炭素鋼フィラメントであって、伸線加工歪みが3.8以下である、抗張力2,800N/mm以上の高炭素鋼フィラメントを含むことを特徴とするものである。
本発明においては、前記高炭素鋼フィラメントの抗張力は、好ましくは3,000N/mm〜3,600N/mmである。また、前記ストランドを構成するフィラメントのうち、最外層のフィラメントのみを前記高炭素鋼フィラメントとするか、または前記ストランドを構成するフィラメントのうち、少なくとも最外層フィラメントを前記高炭素鋼フィラメントとすることができる。さらに、前記伸線加工歪みは、好ましくは3.5以下である。さらにまた、前記スチールフィラメントの線径は、好ましくは0.10〜0.40mmである。
本発明の空気入りタイヤは、本発明の前記ゴム物品補強用スチールコードを補強材として用いたことを特徴とするものである。
本発明によれば、上記構成としたことで、複撚り構造のスチールコードの最外層フィラメント同士の接触部における先行破断の発生を抑制することができ、従来に比し長期に亘り高いコード強力を維持し得るゴム物品補強用スチールコードを実現することが可能となった。よって、かかる本発明のゴム物品補強用スチールコードを空気入りタイヤの補強材として用いることにより、重量の低減、低燃費化および輸送費の抑制のいずれをも実現できる空気入りタイヤを得ることができる。
本発明の一好適例のゴム物品補強用スチールコードを示す断面図である。 本発明の一好適例の空気入りタイヤを示す部分断面図である。
以下、本発明の好適な実施形態について、図面を参照しつつ詳細に説明する。
本発明は、複数のスチールフィラメントを撚り合わせた層撚り構造を有するストランドが複数本撚り合わされてなる複撚り構造を有するゴム物品補強用スチールコードを適用対象とするものである。以下、その理由を詳述する。
単撚り構造や通常の層撚り構造等の比較的直径の小さなスチールコードは、コード強力が個々のフィラメントの抗張力で決まる。しかし、本発明が適用対象とする、ストランドを複数本撚り合わせた複撚り構造のスチールコードの場合、個々のフィラメントの引張り強力の他に、コード引張りによってストランド同士が強く接触することが影響し、その接触点でそれぞれの最外層フィラメントに応力が集中することにより最外層フィラメントの先行的なせん断破壊が生じて、個々のフィラメントの引張り強力の上昇の分だけコード強力を向上させることができない場合がある。かかる先行破断現象は、せん断破壊し易い抗張力の高いフィラメントにおいてよく現れ、特に、抗張力が3,000N/mm以上のフィラメントについては、フィラメントの抗張力の上昇に従いコード強力の向上は抑制され、長期にわたる保管やタイヤ製造時の熱履歴により、むしろ低下してしまう場合さえある。そこで本発明は、かかる観点から、このような現象が従来生じていた上記複撚り構造のスチールコードを適用対象とするものである。
本発明においては、上記複撚り構造のスチールコードにおいて、少なくとも1本の前記ストランドが、パテンティング処理した0.88質量%以上の炭素を含有する高炭素鋼線材を伸線加工して製造された高炭素鋼フィラメントであって、伸線加工歪みが3.8以下である、抗張力2,800N/mm以上の高炭素鋼フィラメントを含むことが肝要である。
本発明においては、ストランドを構成するフィラメントの炭素含有量が0.88質量%、好ましくは0.90質量%以上の高炭素鋼材を使用して伸線加工量(伸線歪み量)を3.8以下、好ましくは3.5以下に抑制することにより、当該フィラメントの延性向上(靭性向上)を図ることができる。これにより、先行破断の原因となるコアストランド最外層フィラメントへの接触荷重によるせん断応力に関して、耐せん断応力性能が向上し、その先行破断を抑制することができ、結果として、これらフィラメントの抗張力の上昇を、そのままコード強力の向上に反映させることが可能となる。なお、伸線加工量(伸線歪み量)εは、次式ε=2×ln(d0/d1)(d0:加工前の線径、d1:加工後の線径)で表される。
また、使用するスチールフィラメントの線径は、好ましくは0.10〜0.40mmであり、この線径が0.10mm未満ではスチールフィラメントの製造効率が悪くコード生産性の低下を招き、一方、0.40mmを超えると曲げ剛性が大きいため跳ね上がりの反力が大きくなり、エラスティシティーを確保してもタイヤ生産性を確保することが困難となるためである。
本発明においては、ストランドを構成するフィラメントのうち、最外層のフィラメントのみを前記高炭素鋼フィラメントとするか、または前記ストランドを構成するフィラメントのうち、少なくとも最外層フィラメントを前記高炭素鋼フィラメントとすることで、本発明の所期の効果を得ることができる。
また、本発明においては、上記複撚り構造のスチールコードにおいて、各ストランドを構成する全てのフィラメントの抗張力が3,000N/mm以上であることが好ましく、より好ましくは3,000〜3,600N/mmである。フィラメントの抗張力が2,800N/mm未満では先行破断の発生はないので、本発明を適用する必要がない。
なお、本発明においては、ストランドを構成するフィラメントの炭素含有量は0.88質量%以上、好ましくは0.90〜1.05質量%である。炭素は、鋼線材の強度を確保し、微細パーライト組織を生成せしめ、伸線加工性の良否を左右する元素である。本発明においては、強度確保の面から0.88質量%以上必要である。ただし、炭素含有量が1.10質量%を超えると、熱処理(パテンティング)上問題を生じ、正常な金属組織が得られにくくなり、好ましくない。
図1に、本発明の一好適実施形態に係るゴム物品補強用スチールコードの断面を示す。本発明の好適例としては、図示するような、3本のコアフィラメント2と、その周囲に順次配置された9本の第1シースフィラメント3と、15本の第2シースフィラメント4とからなる層撚り構造を有するシースストランド5を7本撚り合わせ、さらに1本のスパイラルフィラメント6を螺旋巻きに巻き付けた7×(3+9+15)+1構造のスチールコード1を挙げることができる。
なお、スパイラルフィラメント6は、コードの束を強化するために巻き付けられるものであるが、本発明においては必須ではなく、省略することも可能である。
本発明においては、各ストランドにおける最外層シースフィラメントの撚り方向と、シースストランドの撚り方向とが、同一であることが好ましい。これは、同一方向に撚り合わせることにより、コアストランドの最外層シースフィラメントと、シースストランドの最外層シースフィラメントとの接触角が小さくなり、接触面積が増大し、先行破断が抑制されるためである。
なお、本発明のコードにおいては、上記条件を満足するものであれば、それ以外の、各フィラメントの具体的な径や撚り方向、撚りピッチ等の条件については、特に制約されるものではなく、用途に応じて、常法に従い適宜構成することが可能である。
本発明のゴム物品補強用スチールコードにおいては、上述のように、従来の複撚り構造のスチールコードに比べコード強力が向上している。したがって、例えば、従来の複撚り構造のスチールコードの代わりに本発明のコードを用い、その複数本を互いに平行に引き揃えてゴムシートに埋没してなるプライをベルトまたはカーカスに適用した建設車両用の空気入りラジアルタイヤにおいては、重量の軽減、低燃費化および輸送費の抑制のいずれも図ることが可能となる。
本発明の空気入りタイヤの好適例としては、例えば、図2に示すような、タイヤサイズ40.00R57程度の大型のオフロード用ラジアルタイヤを挙げることができる。図示するタイヤは、左右一対のビード部にそれぞれ埋設されたビードコア21間にトロイド状に延在する1層のカーカスプライ22と、そのトレッド部23のタイヤ半径方向外側に配設された6層のベルト24を備えており、本発明のスチールコードは、かかるタイヤにおいて、カーカスプライ22の補強材等として好適に適用することができる。
本発明の空気入りタイヤは、上記本発明のスチールコードをカーカスプライまたはベルトの補強材として用いるものであればよく、それ以外のタイヤ構造の詳細および各部材の材質等については慣用されているものを適宜採用することができ、特に制限されるべきものではない。
以下、本発明を、実施例を用いてより詳細に説明する。
(実施例1〜9、比較例1〜3)
下記表1〜4に示す条件に従い、複数本のスチールフィラメントを撚り合わせた層撚り構造を有するストランド7本を撚り合わされてなる複撚り構造のゴム物品補強用スチールコードを作製した。
かかるコードの構造としては、空気入りタイヤの補強材用途に最適な図1に示す7×(3+9+15)+1構造とした。
各実施例および比較例のスチールコードについて、そのコード破断強力および当該コード破断強力の撚り減り率を製造直後およびオーブン中で145℃×40分の加熱処理後に求めた。また、コード破断強力の、製造直後から加熱後までの変化率(製造直後−加熱後変化率)につき評価した。ここで、撚り減り率(%)とは、コードを構成するフィラメントの破断強力の総和に対する、コード破断強力の差を百分率で示したものである。コード破断強力の撚り減り率および製造直後−加熱後変化率の値は、スチールコードのフィラメント総強力が同程度の場合、小さいほど結果が良好である。
Figure 2010163705
Figure 2010163705
Figure 2010163705
Figure 2010163705
上記表より、いずれの実施例もスチールコードのフィラメント総強力が同程度の比較例に比し、製造直後の撚り減り率、加熱後の撚り減り率、および製造直後−加熱後変化率の値が小さく、複撚り構造のゴム物品補強用スチールコードにおいて、高いコード強力を実現することができ、また、加熱後においてもコード強力の低下が少ないことが確かめられた。
1 スチールコード
2 コアフィラメント
3 第1シースフィラメント
4 第2シースフィラメント
5 ストランド
6 スパイラルフィラメント
21 ビードコア
22 カーカスプライ
23 トレッド部
24 ベルト

Claims (7)

  1. 複数のスチールフィラメントを撚り合わせた層撚り構造を有するストランドが複数本撚り合わされてなる複撚り構造のゴム物品補強用スチールコードにおいて、
    少なくとも1本の前記ストランドが、パテンティング処理した0.88質量%以上の炭素を含有する高炭素鋼線材を伸線加工して製造された高炭素鋼フィラメントであって、その伸線加工歪みが3.8以下である、抗張力2,800N/mm以上の高炭素鋼フィラメントを含むことを特徴とするゴム物品補強用スチールコード。
  2. 前記高炭素鋼フィラメントの抗張力が3,000N/mm〜3,600N/mmである請求項1記載のゴム物品補強用スチールコード。
  3. 前記ストランドを構成するフィラメントのうち、最外層のフィラメントのみが前記高炭素鋼フィラメントである請求項1または2記載のゴム物品補強用スチールコード。
  4. 前記ストランドを構成するフィラメントのうち、少なくとも最外層フィラメントが前記高炭素鋼フィラメントである請求項1または2記載のゴム物品補強用スチールコード。
  5. 前記伸線加工歪みが3.5以下である請求項1〜4のうちいずれか一項記載のゴム物品補強用スチールコード。
  6. 前記スチールフィラメントの線径が0.10〜0.40mmである請求項1〜5のうちいずれか一項記載のゴム物品補強用スチールコード。
  7. 請求項1〜6のうちいずれか一項記載のゴム物品補強用スチールコードを補強材として用いたことを特徴とする空気入りタイヤ。
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