JP5595688B2 - ゴム物品補強用スチールコードおよびタイヤ - Google Patents

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Description

本発明は、タイヤや工業用ベルト等のゴム物品の補強材として使用されるスチールコードに関し、特にコードの軽量化並びに高強度化をはかろうとするものである。
ゴム物品の典型例である空気入りタイヤ、中でも建設車両用タイヤは、例えば大規模土木工事現場や鉱石採掘場で供用される大型ダンプカーなどに装着され、荒れた地表上で重い負荷の下に苛酷な稼働条件が課される。この種のタイヤは、1対のビードコア間にわたりトロイド状をなして跨がるカーカスを骨格として、さらにカーカスの径方向外側に多層のベルトを配置して補強する構造が、一般的である。
上記使途の建設車両用タイヤは、特に凹凸の激しい不整地で重い荷重の下に走行されるため、そのトレッドは大きな変形を受ける結果、大きな荷重が繰り返し加わることになる。そこで、この種のタイヤのベルトやカーカスの補強材として使用されるスチールコードには、コード径当りの切断荷重を大きくするとともに、良好な耐疲労性を与えるために、複数本のフィラメントを撚り合わせたストランドの複数本を撚り合わせて成る、例えば7×(3+9+15)構造や、(3+7)+6×(3+7)+12×(3+7)構造などの複撚り構造が採用されている。
この7×(3+9+15)構造コードは、図1に示すように、3本のフィラメントによるコア1aのまわりに、コア1aと同径の複数本のフィラメントによるシース1bおよび1cの2層を配置したコアストランド1を中心として、そのまわりに同様の構造のシースストランド2の6本を撚り合わせて成る。なお、12はラッピングフィラメントである。
また、(3+7)+6×(3+7)+12×(3+7)構造コードは、図2に示すように、3本のフィラメントによるコア1aのまわりに、複数本のフィラメントによるシース1bの1層を配置したコアストランド1を中心として、そのまわりに同様の構造の第1シースストランド2の6本を撚り合わせ、さらに第1シースストランド2のまわりに同様の構造の第2シースストランド3の12本を撚り合わせて成る。
一般的に、コードの引張強さを向上させるには、該コードの断面積を大きくする必要があるが、当然スチールの使用量が増加してコードの重量が増加し、これをタイヤに適用した場合にはタイヤの重量増を招くことから、昨今の燃費向上を所期した車両の軽量化に逆行することになる。
一方、重量増加を抑制して引張強さを高める手法としては、フィラメントの炭素含有量や伸線加工率を調整することによって、フィラメントの引張強さを高くすることが有効である。しかしながら、とりわけ、複撚り構造のコードにおいては、以下に示す複撚り構造に特有の問題を解消する必要がある。
さて、複数本のフィラメントを撚り合わせた層撚り構造および複撚り構造のコードでは、その構成要素であるフィラメントの強力の総和がコード強力とはならず、撚り合わせによって各フィラメントがコード軸に対して傾く(撚り角)分、僅かに減少することになる。特に、高強力のフィラメントからなる複撚り構造のコードの場合、コード強力がフィラメント強力の総和に比べて、撚り角に起因した減少では説明されないほど減少することが問題になっていた。つまり、複撚り構造のコードを高強力のフィラメントから構成しても、所期したコード強力の向上は達成されなかったのである。
すなわち、この発明で対象とする複撚り構造のコードでは、コアストランドがコードの中心部でほぼ直線状に延び、そのまわりの全てのシースストランドから締めつけを受けるため、それらのストランドが相互に接する部分に、コード内の締めつけに起因した応力集中を招き易い。さらに、在来の複撚り構造コードは、図1に示したように、単一径のフィラメントからなる構造である。
このような複撚りコードを高張力のフィラメントで構成すると、コードに張力が負荷された際に、各シースストランドがコアストランドに向かって締めつけることに起因する応力の集中が大きくなり、コード破断に至る前に、一部のフィラメントが破断することが確認されている。換言すると、コードに張力が負荷されると、ストランド間接触部にあたる最外側シースフィラメントは、引張り荷重を受けながら、フィラメントの軸を横切る向きに圧縮荷重も受けている状態に晒されることになる。その結果、フィラメント内部に発生する剪断応力が原因で、フィラメントの破断に到るのである。そのため、複撚り構造コードでは、特にコアストランド、シースストランドの最外側のシースにおいて、フィラメントの破断が早期に発生し易く、一部のフィラメントが先行破断する結果、コードを構成するフィラメント強力の総和に対して、実際のコード強力が撚り角に起因した減少では説明されないほど低くなってしまうのである。この現象は、フィラメントに高強力材を使用した場合に、特に顕著である。
ここで、特許文献1には、コードの引張強さを高めるために、最外側層シースストランドの直ぐ内側に位置するストランドの周囲における、ゴム被覆率を50%以上に規定することが提案されている。この手法は有効であるが、シースストランド間の狭い隙間を介してコード内部までゴムを確実に侵入させる必要があり、コードをゴム中に埋設する際に高圧力を付加する等、タイヤの製造において制約を受けることになる。
また、特許文献2には、コードの引張強さを高めるために、シースストランドの最外側シースのフィラメントを、その内側の層を構成するフィラメントよりも太径とすることが提案されている。この提案によって上記したフィラメントの先行破断を抑制することができるが、例えば延性の低いフィラメントを使用する場合など、条件によっては上記抑制効果が減少することがあり、さらなる改善が期待されていた。
特開2009−84727号公報 再公表特許WO01/034900
そこで、本発明は、複撚り構造コードにおける、一部フィラメントの先行破断を回避してコード強力の低下を抑制した、高強度スチールコードおよびこのコードを用いた耐久性に優れるタイヤを提案することを目的とする。
発明者らは、上記の課題を解決する方途について鋭意究明したところ、コードに張力が負荷された際に、コード最外側層のシースストランド間の接触部となる、シースストランドの最外側シース内のフィラメントに応力が集中するのを抑制すること、そのためには最外側シースの表面に明確な凹凸形状を与えて、コアストランドに至るゴムの通り道を確保するのが有効であることを知見し、本発明を完成するに到った。
すなわち、本発明の要旨構成は、次に示すとおりである。
(1)複数本のフィラメントを撚り合わせたコアストランドのまわりに、複数本のフィラメントを層撚りしたシースストランドの複数本による層を1または複数配置した、複撚り構造のスチールコードであって、該コードの最外側層を構成するシースストランドの少なくとも1本は、少なくとも最外側シースが異なる径の2種以上のフィラメントからなることを特徴とするゴム物品補強用スチールコード。
(2)前記コードの最外側層を構成する全てのシースストランドは、少なくとも最外側シースが異なる径の2種以上のフィラメントからなることを特徴とする前記(1)に記載のゴム物品補強用スチールコード。
(3)前記コードの最外側層を構成するシースストランドの一部は、少なくとも最外側シースが異なる径の2種以上のフィラメントからなるシースストランドからなり、該異径フィラメントによるシースストランドを隣接または交互に配置することを特徴とする前記(1)に記載のゴム物品補強用スチールコード。
)1対のビード部間でトロイド状に延びるカーカスを骨格とし、このカーカスの径方向外側に複数層のベルトをそなえるタイヤにおいて、該カーカスおよびベルトのいずれか少なくとも一方に、前記(1)から()のいずれかに記載のスチールコードを適用したことを特徴とするタイヤ。
本発明によれば、複撚り構造コードにおける一部フィラメントの先行破断を回避してコード強力の低下が抑制されるから、コードの高強力化及び軽量化を同時に達成できる。従って、このスチールコードを用いることによって、耐久性能に優れ、かつ軽量のタイヤを提供できる。
従来の撚り構造7×(3+9+15)+1構造コードの断面図である。 従来の撚り構造(3+7)+6×(3+7)+12×(3+7)構造コードの断面図である。 本発明に従うコードの断面図である。 本発明に従うコードの断面図である。 本発明のコードを適用するのに好適なタイヤの断面図である。
さて、本発明に従うゴム物品補強用スチールコードは、上述した7×(3+9+15)構造や、(3+7)+6×(3+7)+12×(3+7)構造などの複撚りコードにおいて、該コードの最外側層を構成するシースストランドの少なくとも1本は、少なくとも最外側シースが異なる径の2種以上のフィラメントからなることを特徴とする。
上述したように、複撚り構造のコードにおいて、そのコードを構成するフィラメント強力の総和に対して、実際のコード強力が撚り角に起因した減少では説明されないほど低くなるのは、コードに張力が負荷された際に、各シースストランドがコアストランドに向かって締めつけられる結果、ストランドの最外側シースフィラメントに応力の集中が生じるからである。従って、この最外側シースフィラメントにおける応力集中を緩和するには、例えばタイヤにコードを適用する場合に、ゴムがコードのコアストランドの表面にまで容易に至る構造を与えること、具体的には、少なくとも最外側シースが異なる径の2種以上のフィラメントから構成することによって、最外側シースの表面に明確な凹凸形状を与えること、が極めて有効な手だてとなる。
以下、少なくとも最外側シースを異なる径の2種以上のフィラメントから構成した、種々のコード構造について、個別に説明する。
まず、7×(3+9+15)構造の複撚りコードとの比較として、その全てのシースストランドの最外側シースを異なる径の2種以上のフィラメントから構成した場合について、図3を参照して具体的に説明する。
すなわち、図3に示すスチールコードは、3本のフィラメントによるコア1aのまわりに、9本のフィラメントによる第1シース1bを撚り合わせ、さらに第1シース1bのまわりに、15本のフィラメントによる第2シース1cを撚り合わせて成る、コアストランド1を中心に、そのまわりに、シースストランド20Aの6本を撚り合わせて成る。ここで、シースストランド20Aは、3本のフィラメントによるコア2aのまわりに、9本のフィラメントによる第1シース2bを撚り合わせ、さらに第1シース2bのまわりに、16本のフィラメントによる第2シース2cを撚り合わせて成るが、第2シース2cは、異なる径の2種のフィラメントf1およびf2から構成することが肝要である。この図示例では、フィラメントf1が、コア2a並びに第1シース2bを構成するフィラメントと同径であり、フィラメントf2はより小径である。
これらフィラメントf1およびf2は、この例で、隣接する3本のフィラメントf1の間に1本のフィラメントf2を配置し、第2シース2cのフィラメントf2の部分において凹部が形成される。
また、図4に示すスチールコードは、3本のフィラメントによるコア1aのまわりに、7本のフィラメントによるシース1bを撚り合わせて成る、コアストランド1を中心に、そのまわりに、シースストランドの6本による第1層20を撚り合わせ、さらに第1層20のまわりに、シースストランドの12本による第2層30を撚り合わせて成る。ここで、第1層20は、2種のシースストランド20A及び2を交互に配置し、同様に第2層30は、2種のシースストランド30A及び3を交互に配置して成る。
すなわち、シースストランド30Aは、3本のフィラメントによるコア3aのまわりに、8本のフィラメントによるシース3bを撚り合わせて成り、シース3bは、異なる径の2種のフィラメントf1およびf2から構成する。これらフィラメントf1およびf2は、この例で、隣接する3本のフィラメントf1の間に1本のフィラメントf2を配置し、シース3bのフィラメントf2の部分において凹部が形成される。
一方、シースストランド3は、3本のフィラメントによるコア3aのまわりに、7本の同径のフィラメントによるシース3bを撚り合わせて成る。
なお、以上の例では、さらにコード外周に沿ってラッピングフィラメントをらせん状に巻き付けることも可能である。ラッピングフィラメントは、コードのばらけ防止に有効であり、特に工場での作業性の向上に寄与する。
上記した図3および図4に示す例では、少なくとも最外側シースを異なる径の2種以上のフィラメントから構成したストランドを、コードの少なくとも最外側層に配置することによって、該ストランドに小径フィラメント起因の凹部が形成されるため、この凹部を介して、ゴムをコード内部まで侵入させることができる。すると、コードに張力が負荷された際に、最外側層の各シースストランドがコアストランドに向かう締めつけ圧力は、最外側層内側のストランド周囲を被覆するゴム層にて緩和されることになる。その結果、上記した最外側シースフィラメントの先行破断を抑制することができ、コードの引張強さの低下が抑制される。
この際、図3に示したように、コードの最外側層を構成する全てのシースストランド20Aは、少なくとも最外側シース2cが異なる径の2種以上のフィラメントから構成することによって、確実にコアストランド1までのゴムの侵入経路を確保することができる。
また、図4に示したように、コードの最外側層30を構成するシースストランドの一部は、少なくとも最外側シース3bが異なる径の2種以上のフィラメントによる、シースストランド30Aからなり、該シースストランド30Aを隣接または交互に配置することによって、最外側層30の内側層へ至るゴムの侵入経路を確実に確保することができる。特に、シースストランド30Aを隣接または交互に配置することによって、全てのストランド間に隙間が設けられる結果、コアストランドの周囲を被覆するゴムの厚みを均等にすることができる。
なお、図4に示した例は、コアストランド1の回りにシースストランドを2層で配置したコードであり、この場合は、最外側層30の内側層20においても、異なる径の2種以上のフィラメントによるシースストランド20Aを少なくとも部分的に配置し、コアストランド1に至るゴムの侵入路を確保することが好ましい。かような構成によって、上記したシースフィラメントの先行破断の抑制が各層にて実現するため、コードの引張強さをより上昇することができる。
ここで、シースストランドにおいて、少なくとも最外側シース2bを異なる径の2種以上のフィラメントで構成するに際し、太径フィラメントf1に比し細径フィラメントf2の本数を抑えることが好ましい。具体的には、1ストランド当たり8本以下とすることが好ましい。なぜなら、細径のフィラメントの比率が高くなると、コードの断面積が減少し、コードの引張強さを高い領域に設定することが難しくなるからである。
そして、太径フィラメントf1と細径フィラメントf2との径差は、0.05mm以上であることが、上記した凹部によるゴム侵入路の確保がより確実に行われるために有効である。従って、かような径差が確保されれば、径の異なる3種以上のフィラメントから最外側シース、さらに内側のシースを構成してもよい。
ちなみに、シースストランドの最外側のシースを構成するフィラメントの径は0.10〜0.60mmであることが有利である。なぜなら、フィラメント径が0.10mm未満では、フィラメントが細くなって引張強さが低くなり、一方0.60mmをこえるとフィラメントのしなやかさが低くなる結果、疲労耐久性に問題を生じる、おそれがある。
さらに、図3および図4に示したように、コードの最外側層を構成するシースストランドは、該ストランドの外接円がシースストランド相互で接触する、配置を有する。すなわち、隣接するシースストランド間での間隙を狭くすることによって、ストランドが密に配置される結果、コードの単位面積当たりの引張強さを高めることができる。
前記シースストランドは、最外側シースを構成するフィラメントの少なくとも一部の径が、該最外側シースの内側のいずれか少なくとも1つの層を構成するフィラメントよりも太径である。すなわち、内層より外層のフィラメントを太径にすると、従来の同径フィラメントによる場合に比較して、各層間、さらには各ストランド間でのフィラメント同士の接触面積が増大し、コードに張力が加わった際の締め付け作用が分散される結果、応力集中による先行破断が抑制されるからである。
なお、コードを構成するフィラメントには、ゴム物品の強度を確保するために、炭素含有量が0.80〜0.85mass%の高抗張力鋼を用いることが好ましい。
そして、コードには、引張強さが3000MPa以上であるフィラメントを適用することが有意義である。なぜなら、引張強さが3000MPa以上のフィラメントを用いたときに、上述したフィラメントの総強力に対するコード強力の低下が著しいからである。
ちなみに、上記したコードは、その多数本を所定の間隔で互いに並行に揃えてゴムシートに埋設してなるプライを、タイヤのベルトまたはカーカスに適用して、タイヤの補強に供する。ここで、タイヤは、例えば図5に示す、建設車両用空気入りタイヤが有利に適合する。
このタイヤは、1対のビードコア100間でラジアル方向にトロイド状に延びるスチールコードのプライからなるカーカス101、このカーカス101のクラウン部のタイヤ径方向外側に配置した、少なくとも4層、通常は6層のベルト102およびこのベルト102のタイヤ径方向外側に配置したトレッド103から成る。
表1および表2に示す構造のスチールコードを、カーカスプライに適用したサイズ53/80R6.3のタイヤを製造し、該タイヤを解体し、ゴムが被覆された状態のコードを取り出し、コードの引張強さ並びにゴム被覆率を測定した。
コードの引張強さは、ゴム複合体から取り出したコードを、JIS Z2241に規定された引張り試験に供し、コードが破断に至るまでの最大引張り荷重を測定し、表1および表2に示す比較例の測定値を100としたときの指数として、表1および表2に表示した。
ここで、ゴム被覆率は、コードを解して最外側層の内側の層を表面に露出し、この状態のコードの側面を写真撮影し、この写真中に占めるゴムの比率を、ゴム被覆率とした。その測定結果を、表1および2に併記する。
また、コード重量を比較する指標として、コードのスパイラルフィラメントを除く全てのフィラメント断面積の総和(フィラメント総断面積:mm)を計算し、次式に従ってコード重量指数を求めた。求めたコード重量指数を表1および2に併記する。この数値が小さいほど軽量である。
(コード重量指数)=発明コードのフィラメント総断面積/比較コードのフィラメント総断面積
Figure 0005595688
Figure 0005595688
本発明に従うコードは、表1に示すように、コード径が同等のもので比較した際、引張強さが高く、かつ重量の軽減がはかられる。また、表2に示すように、本発明に従うコードは、重量が同等のもので比較した際、引張強さが高くなる。
1 コアストランド
1a コア
1b 第1シース
1c 第2シース
2 シースストランド
2a コア
2b 第1シース
2c 第2シース
3 シースストランド
3a コア
3b シース
f1 太径フィラメント
f2 細径フィラメント
12 スパイラルフィラメント
20 第1層
30 第2層
20A、30A シースストランド

Claims (4)

  1. 複数本のフィラメントを撚り合わせたコアストランドのまわりに、複数本のフィラメントを層撚りしたシースストランドの複数本による層を1または複数配置した、複撚り構造のスチールコードであって、該コードの最外側層を構成するシースストランドは、該ストランドの外接円がシースストランド相互で接触する、配置を有し、該コードの最外側層を構成するシースストランドの少なくとも1本は、少なくとも最外側シースが異なる径の2種以上のフィラメントからなり、前記最外側シースを構成するフィラメントの少なくとも一部の径が、該最外側シースの内側のいずれか少なくとも1つの層を構成するフィラメントよりも太径であることを特徴とするゴム物品補強用スチールコード。
  2. 前記コードの最外側層を構成する全てのシースストランドは、少なくとも最外側シースが異なる径の2種以上のフィラメントからなることを特徴とする請求項1に記載のゴム物品補強用スチールコード。
  3. 前記コードの最外側層を構成するシースストランドの一部は、少なくとも最外側シースが異なる径の2種以上のフィラメントからなるシースストランドからなり、該異径フィラメントによるシースストランドを隣接または交互に配置することを特徴とする請求項1に記載のゴム物品補強用スチールコード。
  4. 一対のビード部間でトロイド状に延びるカーカスを骨格とし、このカーカスの径方向外側に複数層のベルトをそなえるタイヤにおいて、該カーカスおよびベルトのいずれか少なくとも一方に、請求項1から3のいずれかに記載のスチールコードを適用したことを特徴とするタイヤ。
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