JP2010161721A - 遅延処理装置,信号増幅装置,光電変換装置,アナログ/デジタル変換装置,受信装置および受信方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】同相信号および直交信号の少なくとも一方について遅延量を与える遅延器11I,11Qと、アナログ/デジタル変換器で、遅延器11I,11Qで前記少なくとも一方に遅延量が与えられた前記同相信号および前記直交信号がデジタル信号に変換され、プロセッサでデジタル信号処理が行なわれたときの信号の品質をもとに、遅延器11I,11Qでの遅延量を制御する遅延制御手段14と、をそなえる。
【選択図】図3
Description
そこで、本案件の目的の一つは、多値位相変調信号光を受信する側において再生されるデータの信号品質を高めることにある。
なお、前記目的に限らず、後述する発明を実施するための最良の形態に示す各構成又は作用により導かれる効果であって、従来の技術によっては得られない効果を奏することも本案件の他の目的として位置づけることができる。
(1)多値位相変調光を復調して得られる同相信号と直交信号とをデジタル信号に変換するアナログ/デジタル変換器、および、該アナログ/デジタル変換器からの前記デジタル信号についてデジタル信号処理を行なってデータを再生するプロセッサと、共に使用されうる遅延処理装置であって、同相信号および直交信号の少なくとも一方について遅延量を与える遅延器と、アナログ/デジタル変換器で、該遅延器で前記少なくとも一方に遅延量が与えられた前記同相信号および前記直交信号がデジタル信号に変換され、プロセッサでデジタル信号処理が行なわれたときの信号の品質をもとに、該遅延器での遅延量を制御する遅延制御手段と、をそなえる遅延処理装置を用いることができる。
[1]第1実施形態
・対比例
図1にコヒーレント受信機1の構成の例を示す。図 1に例示するコヒーレント受信機1は、直交偏波成分に各々データを持つ受信信号(光信号)を受信し、個別の信号復調処理系において各々の偏波成分について信号復調処理等を行なう。偏波ビームスプリッタ(PBS: Polarization Beam Splitter)2は、直交する2つの直線偏波成分に各々データを持つ受信信号について偏波分離し、それぞれ、X偏波成分用の信号復調処理系2XおよびY偏波成分用の信号復調処理系2Yにおける90度ハイブリッド回路4に導く。
信号復調処理系2X,2Yは、それぞれ、X偏波成分,Y偏波成分に変調された多値位相変調光信号について復調しデータ再生を行なう。このため、信号復調処理系2X,2Yは、それぞれ同等の要素(符号4〜9)を含む。以下、信号復調処理系2Xに着目して各要素4〜9について説明するが、信号復調処理系2Yについても同様の説明が可能である。
90度ハイブリッド回路4は、受信信号であるX偏波成分の光信号と、この光信号に対し90度位相がずれた局部発信光と、を混合し、受信信号の実部成分(同相信号、Ix信号)および虚部成分(直交信号、Qx信号)を出力する。図1に例示するようにQPSK信号を処理する90度ハイブリッド回路4では、出力する同相信号および直交信号を、ともに信号光と位相共役光とによる2出力としている。
アナログ/デジタル変換器(Analog-Digital Converter:ADC)8I,8Qは、それぞれ、AGC7I,7Qからの電気信号について多ビットのデジタル信号に変換してDSP9Aに導く。多ビットの例として、複数ビットや1バイトで構成されるデジタル信号がある。
このような構成により、図1に示すコヒーレント受信機1では、互いに直交する2つの偏波方向に独立して多値位相変調(例えば、QPSK変調)された光信号について、対応する信号復調処理系2X,2Yにおいて復調することによりデータ再生する。
図2は上述の遅延差について説明するための図である。ADC8I,8Qに入力される電圧信号は、シンボル単位に情報を持った信号である。そして、DSP9Aにおいて、電圧信号のレベルをシンボル単位に取り込むため、ADC8I,8Qでは、1シンボル内において2つのサンプリングタイミング(例えば、図2に示すt1、t2)で、入力される信号をデジタル信号に変換する。
そこで、例えば図3に示すように、ADC8I,8Qに入力される電気信号に生じる遅延差を抑制させる。図3に示すコヒーレント受信機(受信装置)10では、共通の符号を付した要素4〜8,9Bを含む各信号復調処理系12X,12Yは、ともに、位相シフタ(Phase Shifter:PS)11とともに、遅延制御部14を更にそなえる。
DSP9Bは、一例として、信号処理部9I,9Q,データ再生部9aおよびモニタ部9bをそなえる。信号処理部9I,9Qは、それぞれ、ADC8I,8Qからの同相信号,直交信号に応じた出力について、波形歪みを補償する処理を行なう歪み補償処理手段の一例であり、前述の図1に示すものと基本的に同様のものを適用できる。
この遅延制御部14での制御によって、ADC8Iに入力される同相信号と、ADC8Qに入力される直交信号と、の遅延差は最適となり、再生されるデータの品質を最適とすることができ、受信性能の劣化を最小とすることができる。
直交する2方向の偏波成分に、それぞれ多値位相変調された光信号を入力されると、PBS2で対応する偏波成分ごとに分離して、それぞれ2系統の信号復調処理系12X,12Yに導く。
各信号復調処理系12X,12Yにおいては、それぞれ、多値位相変調された光信号について、同相信号(I信号)および直交信号(Q信号)の電気信号 に変換するとともに、DSP9Bでのデジタル信号処理を通じてデータ再生を行なう。
ところで、第1実施形態におけるコヒーレント受信機10においては、位相シフタ11I,11Qおよび位相制御部14については一体化してもよい。この場合の一体化された位相シフタ11I,11Qについては、多値位相変調光に由来する同相信号および直交信号の少なくとも一方について、可変時間の遅延を付与するための遅延処理装置の要素とすることができる。
たとえば、2つの信号復調処理系12X,12Yの一方において、位相シフタ11I,11Qおよび遅延制御部14について、図5〜図9に例示するような態様でのモジュール化することができる。尚、各符号の数字(4〜8,11)に付された「I」,「Q」に関しては、双方をまとめて示す場合は省略して表記している。
また、図6に例示する態様においては、位相シフタ11,ADC8および遅延制御部14について一体としたモジュール15Aをそなえている。この場合のモジュール15Aは、多値位相変調光に由来する、アナログ電気信号の同相信号(同相アナログ信号)および直交信号(直交アナログ信号)について、アナログ/デジタル変換処理によりそれぞれデジタル電気信号に変換するアナログ/デジタル変換装置である。
また、図8に例示する態様においては、ツインPD5,TIA6,AGC7,位相シフタ11および遅延制御部14について一体化したモジュール15Cをそなえている。この場合のモジュール15Cは、多値位相変調光に由来する、光信号の同相信号および直交信号について、光電変換処理によりそれぞれ電気信号に変換する光電変換装置である。
このように、第1実施形態によれば、多値位相変調通信システムの受信側において再生されるデータの信号品質を高めることができる利点がある。
図10は第2実施形態を示す図である。図10に例示する光受信機20は、第1実施形態の場合と同様に、偏波多重された光信号の一の直線偏波成分についての信号復調処理系として適用可能である。又、偏波多重されていない多値位相変調光信号(例えば、DQPSK光信号)について受信する受信機として適用することも可能である。
ここで、遅延干渉計21は、多値位相変調光信号を入力されて、遅延干渉処理により、同相信号(I信号)および直交信号(Q信号)を出力する。この同相信号および直交信号は、多値位相変調光信号について、強度変調された光信号に変換されたものととらえることができ、それぞれ、信号光と位相共役光の2出力とすることができる。
その他、位相シフタ11I,11Qおよび位相制御部14については、例えば前述の図5〜図9に示すような態様のモジュール化を適用することができる。
図11は第3実施形態を示す図である。図11に例示するコヒーレント受信機30は、第1実施形態の場合と同様の光信号を受信するが、位相シフタ11I,11Qの配置が第1実施形態の場合と異なるものである。尚、図11中、図3と同一の符号はほぼ同様の要素である。即ち、図11に例示するコヒーレント受信機30においては、位相シフタ11IについてTIA6IおよびAGC7Iの間に、位相シフタ11QについてTIA6QおよびAGC7Qの間に、それぞれ介装される。
このようにしても、第1実施形態の場合と同様の利点を得ることができる。
なお、位相シフタ11I,11Qおよび位相制御部14については、一体化してもよいし、その他、前述の図5〜図9に例示するような態様に準じた種々のモジュール化を適用することができる。
図12は第4実施形態を示す図である。図12に例示するコヒーレント受信機40は、第1実施形態の場合と同様の光信号を受信する。第1実施形態の場合と相違する点は、位相シフタ11I,11Q(図3参照)に代えて、可変光遅延器41Iを90度ハイブリッド回路4とツインPD5Iとの間に、可変光遅延器41Qを90度ハイブリッド回路4とツインPD5Qとの間に、それぞれ介装するとともに、可変光遅延器41I,41Qでの各遅延量を制御する遅延制御部42をそなえている点である。尚、図3と同一の符号はほぼ同様の部分を示す。
遅延制御部42においては、モニタ部9bでモニタされた指標値に基づいて、各可変光遅延器41I,41Qへの光遅延量について、第1実施形態の場合に準じて、個別に制御することができる。例えば、所定刻み幅だけ光遅延量を変動させた場合のモニタ部9bからの指標値が良好な側に、遅延量を更に変動させて、最適な指標値を有する光遅延量を探索する山登り法等の手法を採用する。これにより、指標値を適切にする可変光遅延器41I,41Qでの光遅延量を与えることができる。
なお、可変光遅延器41I,41Qについては、前述の図9に準じて各要素が一体化された光フロントエンド装置又は光電変換装置とすることができる。又は、90度ハイブリッド回路4,VOA41I,41Q,ツインPD5I,5Qおよび遅延制御部42を少なくとも一体化された光電変換装置とすることもできる。
図13は第5実施形態を示す図である。図13に例示するコヒーレント受信機50は、第1実施形態の場合と同様の光信号を受信する。又、コヒーレント受信機50は、PBS2,局部発振光源3aおよびスプリッタ3bとともに、第1実施形態の場合と同等の要素4−8,11を含む信号復調処理系52X,52Yをそなえる。即ち、位相シフタ11IがAGC7IとADC8Iとの間に、位相シフタ11QがAGC7QとADC8Qとの間に、それぞれ介装される。
遅延制御部54は、OTN(Optical Transport Network)フレーマー51において信号品質の指標値となる値をモニタするモニタ部51X,51Yからのモニタ結果に基づいて位相シフタ11I,11Qでの位相シフト量を制御する。これにより、第1実施形態の場合と異なり、モニタ部9bとしての機能を不要としたDSP9A(図1参照)を適用することが可能である。
このようにしても、第1実施形態の場合と同様の利点を得ることができる。
[6]第6実施形態の説明
図14は第6実施形態を示す図である。図14に例示するコヒーレント受信機60においても、第1実施形態の場合と同様の光信号を受信する。又、コヒーレント受信機60は、PBS2,局部発振光源3aおよびスプリッタ3bとともに、第1実施形態の場合と同等の要素4−8,11を含む信号復調処理系62X,62Yをそなえる。即ち、位相シフタ11IがAGC7IとADC8Iとの間に、位相シフタ11QがAGC7QとADC8Qとの間に、それぞれ介装される。
DSP9Cは、第1実施形態のDSP9Bと同様、信号処理部9I,9Qおよびデータ再生部9aをそなえるが、第1実施形態のDSP9Bが有するモニタ部9bとは異なるモニタ部9cをそなえる。
すなわち、後述の式(3)に例示するように、信号処理部9I,9Qからそれぞれ出力される同相信号,直交信号の乗算を乗算器9c−1で行なうとともに、乗算器9c−1での乗算結果について時間平均をとった積算値を算出する。これにより、式(3)に例示するような相関値を得る。DAC9c−3は、上述の乗算器9c−1および平均化回路9c−2で積算された相関値についてアナログ信号に変換して、遅延制御部64に出力する。
たとえば、信号復調処理系62Xに着目すると、信号処理部9I,9Qからそれぞれ出力される信号Ix,Qxは、例えば式(1),(2)のようにそれぞれ表すことができる。尚、式(1),(2)において、EとELOはそれぞれ信号光と局部発振光の電界、θはデータに相当する位相、ωは信号光と局部発振光の周波数差、Tは実数成分(Ix)と虚数成分(Qx)との遅延差を示す。
換言すれば、モニタ部9cは、信号処理部9I,9Qからの出力から、ADC8I,8Qへの同相信号および直交信号の入力タイミングのずれ(又はデータ再生後の信号品質)の指標値をモニタするモニタ手段の一例である。又、遅延制御部64は、モニタ部9cからの出力に基づいて、位相シフタ11I,11Qにおける遅延量を制御する遅延制御手段の一例である。
その他、位相シフタ11I,11Qおよび遅延制御部64に関して、前述の図5〜図9に例示するような態様に準じた種々のモジュール化を適用することができる。
[7]第7実施形態の説明
図15は第7実施形態を例示する図である。図15に例示するコヒーレント受信機70においても、第1実施形態の場合と同様の光信号を受信するため、PBS2,局部発振光源3aおよびスプリッタ3bとともに、同等の要素4−9B,11を含む信号復調処理系72X,72Yをそなえる。
低周波信号発振源75は、位相シフタ11Iでの位相シフト量に揺らぎを与えるための低周波信号を発生させる。低周波重畳器76は、遅延制御部74から位相シフタ11Iへの位相シフト量の制御信号に低周波信号発振源75からの低周波信号を重畳させる。これにより、位相シフタ11Iにおいては、AGC7Iからの同相アナログ信号について、揺らぎが与えられた位相シフト量を与える。
なお、上述のコヒーレント受信機70においては、位相シフタ11Iに与えられる制御信号に低周波信号f0が重畳されているが、この他に、位相シフタ11Qに与えられる制御信号に低周波信号f0を重畳することとしてもよい。
その他、位相シフタ11I,11Qおよび遅延制御部74に関して、前述の図5〜図9に例示するような態様に準じた種々のモジュール化又を適用することができる。
図17は第8実施形態を例示する図である。図17に例示するコヒーレント受信機80においても、第7実施形態の場合と同様の光信号を受信するため、PBS2,局部発振光源3aおよびスプリッタ3bとともに、既出の符号4−9B,11で示す要素を含む信号復調処理系82X,82Yをそなえる。
さらに、低周波重畳器87I,87Qにおいて、それぞれ、位相シフタ11I,11Qに対し互いに位相が反転した低周波信号を重畳することによって、制御時に実数成分と虚数成分の遅延の変動が相殺し、同相信号および直交信号間での遅延の平均量はほぼ一定に安定させることができる。これにより、DSP9Bで実数成分(同相信号)と虚数成分(直交信号)の平均値からクロック抽出等の処理を行う際には、上述のごとき遅延量制御のためのディザリングの影響を抑圧させることが可能となる。
図18は第9実施形態を示す図である。図18に例示するコヒーレント受信機90は、第1実施形態の場合と同様の光信号を受信するため、PBS2,局部発振光源3aおよびスプリッタ3bとともに、各実施形態の場合とは異なる信号復調処理系92X,92Yをそなえる。
ここで、信号復調処理系92Xに関し、温度モニタ93Iは、同相信号についての要素4I〜7Iおよびこれら相互の接続箇所における温度特性についてモニタする。同様に、温度モニタ93Qは、直交信号についての要素4Q〜7Qおよびこれら相互の接続箇所における温度特性についてモニタする。そして、温度モニタ93I,93Qにてそれぞれモニタされた温度特性情報は遅延制御部94に出力されるようになっている。
テーブル94aは、同相信号および直交信号を伝搬させる電気素子5〜7およびこれら相互の接続箇所における温度特性およびAGC7I,7Qからの利得値に応じた位相シフタ11I,11Qへの遅延量(位相シフト量)に関する情報の対応について記憶する。即ち、テーブル94aには、位相シフタ11I,11Qへの制御量として、電気素子5−7の温度特性やAGC7の利得特性に応じて、ADC8I,8Qに入力される同相アナログ信号および直交アナログ信号の遅延差が適切(例えば最小)となる値が記憶される。
その他、位相シフタ11I,11Qおよび遅延制御部94に関して、前述の図5〜図9に例示するような態様に準じた種々のモジュール化を適用することができる。
[10]第10実施形態の説明
図19は第10実施形態を示す図である。図19に例示するコヒーレント受信機100は、第1実施形態の場合と同様の光信号を受信するため、PBS2,局部発振光源3aおよびスプリッタ3bとともに、各実施形態の場合とは異なる信号復調処理系102X,102Yをそなえる。
その他、AGC103I,103Q,VAT104I,104Qおよび遅延制御部105に関して、前述の図5〜図9に例示するような態様に準じた種々のモジュール化を適用することができる。
[11]第11実施形態の説明
図20は第11実施形態を示す図である。図20に例示するコヒーレント受信機110は、第10実施形態の場合と同様の光信号を受信するため、PBS2,局部発振光源3aおよびスプリッタ3bとともに、第10実施形態の場合とは異なる信号復調処理系112X,112Yをそなえる。
また、遅延制御部114は、モニタ部9bからのモニタ値に基づき、上述のAGC103I,103Qへの利得制御に伴い、VOA113I,113Qに対する光可変減衰量を制御する。これにより、ADC8I,8Qに入力される同相アナログ信号および直交アナログ信号間のレベル差を抑制することができるようになる。
[12]その他
上述した実施形態にかかわらず、各実施形態の態様を組み合わせる等、種々変形して実施することが可能である。
また、上述の各実施形態においては、同相信号および直交信号の双方について遅延量を与えているが、直交信号および同相信号のいずれか一方に対して遅延量を与えるようにしてもよい。
(付記1)
多値位相変調光を復調して得られる同相信号と直交信号とをデジタル信号に変換するアナログ/デジタル変換器、および、該アナログ/デジタル変換器からの前記デジタル信号についてデジタル信号処理を行なってデータを再生するプロセッサと、共に使用されうる遅延処理装置であって、
同相信号および直交信号の少なくとも一方について遅延量を与える遅延器と、
アナログ/デジタル変換器で、該遅延器で前記少なくとも一方に遅延量が与えられた前記同相信号および前記直交信号がデジタル信号に変換され、プロセッサでデジタル信号処理が行なわれたときの信号の品質をもとに、該遅延器での遅延量を制御する遅延制御手段と、をそなえる、ことを特徴とする遅延処理装置。
該遅延制御手段は、前記信号処理を行なって算出された信号の品質をもとに前記遅延量を制御する、ことを特徴とする、付記1記載の遅延処理装置。
(付記3)
該遅延制御手段は、前記信号処理を行なった結果として、前記デジタル信号に変換された前記同相信号および前記直交信号の相関値をプロセッサから受け取り、前記相関値をもとに前記遅延量を制御する、ことを特徴とする、付記1記載の遅延処理装置。
該遅延器は、電気信号または光信号として入力される、前記同相信号および前記直交信号の少なくとも一方について、前記遅延が付与された電気信号または光信号を出力する、ことを特徴とする、付記1〜3のいずれか1項記載の遅延処理装置。
(付記5)
該遅延器は、前記同相信号および前記直交信号の少なくとも一方について、可変利得で増幅するとともに、前記利得に応じた時間の遅延を与える増幅器をそなえる、ことを特徴とする、付記1〜3のいずれか1項記載の遅延処理装置。
多値位相変調光を復調して得られる同相信号と直交信号とをデジタル信号に変換するアナログ/デジタル変換器、および、該アナログ/デジタル変換器からの前記デジタル信号についてデジタル信号処理を行ってデータを再生するプロセッサと、共に使用されるうる信号増幅装置であって、
アナログ電気信号の同相信号および直交信号を独立して増幅処理する増幅手段と、
前記増幅手段の前段または後段において、前記同相信号および前記直交信号のうちの少なくとも一方について遅延量を与える遅延器と、
アナログ/デジタル変換器で、該遅延器で前記少なくとも一方に遅延量が与えられた前記同相信号および前記直交信号がデジタル信号に変換され、プロセッサでデジタル信号処理が行なわれたときの信号の品質をもとに、該遅延器での遅延量を制御する遅延制御手段と、をそなえる、ことを特徴とする信号増幅装置。
多値位相変調光を復調して得られる同相信号と直交信号とをデジタル信号に変換するアナログ/デジタル変換器、および、該アナログ/デジタル変換器からの前記デジタル信号についてデジタル信号処理を行ってデータを再生するプロセッサと、共に使用されるうる光電変換装置であって、
同相信号および直交信号について、光電変換処理によりそれぞれ電気信号に変換する光電変換手段と、
前記光電変換処理を行なう前段または後段において、前記同相信号および前記直交信号のうちの少なくとも一方について遅延量を与える遅延器と、
アナログ/デジタル変換器で、該遅延器で前記少なくとも一方に遅延量が与えられた前記同相信号および前記直交信号がデジタル信号に変換され、プロセッサでデジタル信号処理が行なわれたときの信号の品質をもとに、該遅延器での遅延量を制御する遅延制御手段と、をそなえる、ことを特徴とする光電変換装置。
多値位相変調光を復調して得られるデジタル信号の同相信号および直交信号について、デジタル信号処理を行ってデータを再生するプロセッサと、共に使用されるうるアナログ/デジタル変換装置であって、
同相信号および直交信号について、アナログ/デジタル変換処理によりそれぞれデジタル電気信号に変換するアナログ/デジタル変換手段と、
前記アナログ/デジタル変換処理を行なう前段において、前記アナログ電気信号の前記同相信号および前記直交信号のうちの少なくとも一方について遅延量を与える遅延器と、
該アナログ/デジタル変換手段で、該遅延器で前記少なくとも一方に遅延量が与えられた前記同相信号および前記直交信号についてデジタル信号に変換され、プロセッサでデジタル信号処理が行なわれたときの信号の品質をもとに、該遅延器での遅延量を制御する遅延制御手段と、をそなえる、ことを特徴とするアナログ/デジタル変換装置。
多値位相変調光を受信して同相信号および直交信号を出力する受信手段と、
該受信手段からの前記同相信号および前記直交信号のうちの少なくとも一方について遅延量を与える遅延器と、
該遅延器で前記少なくとも一方に遅延量が与えられた前記同相信号および前記直交信号についてアナログ/デジタル変換手段でデジタル信号に変換され、プロセッサでデジタル信号処理が行なわれたときの信号の品質をもとに、該遅延器での遅延量を制御する遅延制御手段と、をそなえる、ことを特徴とする受信装置。
該受信手段は、前記同相信号および前記直交信号を光信号として出力する一方、
該遅延器は、前記光信号として入力される、前記同相信号および前記直交信号の少なくとも一方について、前記遅延量が与えられた光信号を出力し、
かつ、該遅延器で前記少なくとも一方に遅延量が与えられた前記同相信号および前記直交信号について、光電変換処理によりそれぞれアナログ電気信号として出力する光電変換手段をさらにそなえる、ことを特徴とする、付記9記載の受信装置。
該受信手段から出力された光信号の同相信号および直交信号について、光電変換処理によりそれぞれアナログ電気信号に変換する光電変換手段と、
該光電変換手段からのアナログ電気信号の同相信号および直交信号の増幅処理を行なう増幅手段と、をそなえ、
該遅延器は、該増幅手段での前記増幅処理の前段のアナログ電気信号の同相信号および直交信号の少なくとも一方、又は、該増幅手段での前記増幅処理の後段のアナログ電気信号の同相信号および直交信号の少なくとも一方について、前記遅延量を与えることを特徴とする、付記9記載の受信装置。
前記少なくとも一方に遅延量が与えられた、前記アナログ電気信号としての前記同相信号および前記直交信号について、それぞれデジタル信号に変換するアナログ/デジタル変換手段をさらにそなえる、ことを特徴とする、付記10または11記載の受信装置。
(付記13)
該アナログ/デジタル変換手段にて前記デジタル信号として出力された前記同相信号および前記直交信号について、デジタル信号処理を行なうデジタル信号処理手段をそなえ、
該遅延制御手段は、該デジタル信号処理手段において前記信号処理を行なった結果をもとに、該遅延器での遅延量を制御する、ことを特徴とする、付記12記載の受信装置。
多値位相変調された光信号を入力してアナログ電気信号の同相信号および直交信号を出力するフロントエンド手段と、
前記同相信号と前記直交信号の少なくとも一方について遅延量を与える遅延器と、
該遅延器で前記少なくとも一方に遅延量が与えられた前記同相信号と前記直交信号とを入力する複数のアナログ/デジタル変換手段と、
該アナログ/デジタル変換手段からの出力についてデジタル信号処理を行なうデジタル信号処理手段と、
該デジタル信号処理手段で前記デジタル信号処理が行なわれた結果をもとに、該遅延器の遅延量を制御する遅延制御手段と、をそなえる、ことを特徴とする受信装置。
該デジタル信号処理手段は、
該アナログ/デジタル変換手段からの前記同相信号と前記直交信号に応じた出力について波形歪みを補償する処理を行なう歪み補償処理手段と、
該歪み補償処理手段からの出力をもとにデータ再生を行なうデータ再生手段と、
該歪み補償処理手段からの出力か又は該データ再生手段からの出力から、該アナログ/デジタル変換手段への前記同相信号および前記直交信号の入力タイミングのずれの指標値をモニタするモニタ手段と、をそなえ、
該遅延制御手段は、該モニタ手段からの出力に基づいて、前記遅延量を制御する、ことを特徴とする、付記14記載の受信装置。
多値位相変調光を受信して同相信号および直交信号を光信号として出力する受信手段と、
該受信手段から出力された光信号の同相信号および直交信号について、光電変換処理によりそれぞれアナログ電気信号に変換する光電変換手段と、
該光電変換手段からのアナログ電気信号の同相信号および直交信号の増幅処理を行なう増幅手段と、をそなえ、
該受信手段からの前記同相信号および前記直交信号のうちの少なくとも一方について遅延量を与える遅延器と、
該光電変換手段および該増幅手段における温度をモニタする温度モニタと、
該光電変換手段および該増幅手段における温度とともに、該増幅手段における利得に対応して、該遅延器での前記同相信号および前記直交信号のうちの少なくとも一方について設定すべき遅延量に関する情報について記憶しておき、該温度モニタからのモニタ結果および該増幅手段における前記利得に対応する遅延量に関する情報を前記記憶から抽出し、前記抽出した遅延量により該遅延器を制御する遅延制御部と、をそなえたことを特徴とする、受信装置。
多値位相変調光を受信して同相信号および直交信号を出力し、
前記同相信号および前記直交信号のうちの少なくとも一方について遅延量を与え、
前記少なくとも一方に遅延量が与えられた前記同相信号および前記直交信号についてデジタル信号に変換して信号処理を行ない、
前記信号処理を行なった結果をもとに、前記与える遅延量を制御する、ことを特徴とする受信方法。
多値位相変調光に由来する同相信号および直交信号の少なくとも一方について可変時間の遅延を付与する遅延手段と、
該遅延手段で前記遅延が付与された信号を含む前記同相信号および前記直交信号についてデジタル信号に変換されて信号処理が行なわれた結果をもとに、該遅延手段での遅延量を制御する遅延制御手段と、をそなえる、ことを特徴とする遅延処理装置。
多値位相変調光に由来する、アナログ電気信号の同相信号および直交信号の増幅処理を行なう増幅手段と、
前記増幅処理を行なう前段または後段において、前記同相信号および前記直交信号のうちの少なくとも一方について可変時間の遅延を付与する遅延手段と、
該遅延手段で前記遅延が付与された信号を含む前記同相信号および前記直交信号についてデジタル信号に変換されて信号処理が行なわれた結果をもとに、該遅延手段での遅延量を制御する遅延制御手段と、をそなえる、ことを特徴とする信号増幅装置。
多値位相変調光に由来する、光信号の同相信号および直交信号について、光電変換処理によりそれぞれ電気信号に変換する光電変換手段と、
前記光電変換処理を行なう前段または後段において、前記同相信号および前記直交信号のうちの少なくとも一方について可変時間の遅延を付与する遅延手段と、
該遅延手段で前記遅延が付与された信号を含む前記同相信号および前記直交信号についてデジタル信号に変換されて信号処理が行なわれた結果をもとに、該遅延手段での遅延量を制御する遅延制御手段と、をそなえる、ことを特徴とする光電変換装置。
2 PBS
2X,2Y,12X,12Y,52X,52Y,62X,62Y,72X,72Y,82X,82Y,92X,92Y,102X,102Y,112X,112Y 信号復調処理系
3a 局部発振光源
3b スプリッタ
4 90度ハイブリッド回路
5I,5Q ツインPD
6I,IQ TIA
7I,7Q,103I,103Q AGC
8I,8Q ADC
9A〜9C DSP
9I,9Q 信号処理部
9a データ再生部
9b,9c モニタ部
9c−1 乗算器
9c−2 平均化回路
9c−3 DAC
11I,11Q 位相シフタ(遅延器)
14,42,54,64,74,94 遅延制御部(遅延制御手段)
15A〜15D モジュール
21 遅延干渉計
22 受信フロントエンド
41I,41Q,113I,113Q VOA
75 低周波信号発振源
76,87I,87Q 低周波重畳器
77 同期検波部
86 位相反転部
93I,93Q 温度モニタ
94a テーブル
104I,104Q VAT
Claims (10)
- 多値位相変調光を復調して得られる同相信号と直交信号とをデジタル信号に変換するアナログ/デジタル変換器、および、該アナログ/デジタル変換器からの前記デジタル信号についてデジタル信号処理を行なってデータを再生するプロセッサと、共に使用されうる遅延処理装置であって、
同相信号および直交信号の少なくとも一方について遅延量を与える遅延器と、
アナログ/デジタル変換器で、該遅延器で前記少なくとも一方に遅延量が与えられた前記同相信号および前記直交信号がデジタル信号に変換され、プロセッサでデジタル信号処理が行なわれたときの信号の品質をもとに、該遅延器での遅延量を制御する遅延制御手段と、をそなえる、ことを特徴とする遅延処理装置。 - 該遅延制御手段は、前記信号処理を行なって算出された信号の品質をもとに前記遅延量を制御する、ことを特徴とする、請求項1記載の遅延処理装置。
- 該遅延制御手段は、前記信号処理を行なった結果として、前記デジタル信号に変換された前記同相信号および前記直交信号の相関値をプロセッサから受け取り、前記相関値をもとに前記遅延量を制御する、ことを特徴とする、請求項1記載の遅延処理装置。
- 多値位相変調光を復調して得られる同相信号と直交信号とをデジタル信号に変換するアナログ/デジタル変換器、および、該アナログ/デジタル変換器からの前記デジタル信号についてデジタル信号処理を行ってデータを再生するプロセッサと、共に使用されるうる信号増幅装置であって、
アナログ電気信号の同相信号および直交信号を独立して増幅処理する増幅手段と、
前記増幅手段の前段または後段において、前記同相信号および前記直交信号のうちの少なくとも一方について遅延量を与える遅延器と、
アナログ/デジタル変換器で、該遅延器で前記少なくとも一方に遅延量が与えられた前記同相信号および前記直交信号がデジタル信号に変換され、プロセッサでデジタル信号処理が行なわれたときの信号の品質をもとに、該遅延器での遅延量を制御する遅延制御手段と、をそなえる、ことを特徴とする信号増幅装置。 - 多値位相変調光を復調して得られる同相信号と直交信号とをデジタル信号に変換するアナログ/デジタル変換器、および、該アナログ/デジタル変換器からの前記デジタル信号についてデジタル信号処理を行ってデータを再生するプロセッサと、共に使用されるうる光電変換装置であって、
同相信号および直交信号について、光電変換処理によりそれぞれ電気信号に変換する光電変換手段と、
前記光電変換処理を行なう前段または後段において、前記同相信号および前記直交信号のうちの少なくとも一方について遅延量を与える遅延器と、
アナログ/デジタル変換器で、該遅延器で前記少なくとも一方に遅延量が与えられた前記同相信号および前記直交信号がデジタル信号に変換され、プロセッサでデジタル信号処理が行なわれたときの信号の品質をもとに、該遅延器での遅延量を制御する遅延制御手段と、をそなえる、ことを特徴とする光電変換装置。 - 多値位相変調光を復調して得られるデジタル信号の同相信号および直交信号について、デジタル信号処理を行ってデータを再生するプロセッサと、共に使用されるうるアナログ/デジタル変換装置であって、
同相信号および直交信号について、アナログ/デジタル変換処理によりそれぞれデジタル電気信号に変換するアナログ/デジタル変換手段と、
前記アナログ/デジタル変換処理を行なう前段において、前記アナログ電気信号の前記同相信号および前記直交信号のうちの少なくとも一方について遅延量を与える遅延器と、
該アナログ/デジタル変換手段で、該遅延器で前記少なくとも一方に遅延量が与えられた前記同相信号および前記直交信号についてデジタル信号に変換され、プロセッサでデジタル信号処理が行なわれたときの信号の品質をもとに、該遅延器での遅延量を制御する遅延制御手段と、をそなえる、ことを特徴とするアナログ/デジタル変換装置。 - 多値位相変調光を受信して同相信号および直交信号を出力する受信手段と、
該受信手段からの前記同相信号および前記直交信号のうちの少なくとも一方について遅延量を与える遅延器と、
該遅延器で前記少なくとも一方に遅延量が与えられた前記同相信号および前記直交信号についてアナログ/デジタル変換手段でデジタル信号に変換され、プロセッサでデジタル信号処理が行なわれたときの信号の品質をもとに、該遅延器での遅延量を制御する遅延制御手段と、をそなえる、ことを特徴とする受信装置。 - 多値位相変調された光信号を入力してアナログ電気信号の同相信号および直交信号を出力するフロントエンド手段と、
前記同相信号と前記直交信号の少なくとも一方について遅延量を与える遅延器と、
該遅延器で前記少なくとも一方に遅延量が与えられた前記同相信号と前記直交信号とを入力する複数のアナログ/デジタル変換手段と、
該アナログ/デジタル変換手段からの出力についてデジタル信号処理を行なうデジタル信号処理手段と、
該デジタル信号処理手段で前記デジタル信号処理が行なわれた結果をもとに、該遅延器の遅延量を制御する遅延制御手段と、をそなえる、ことを特徴とする受信装置。 - 多値位相変調光を受信して同相信号および直交信号を光信号として出力する受信手段と、
該受信手段から出力された光信号の同相信号および直交信号について、光電変換処理によりそれぞれアナログ電気信号に変換する光電変換手段と、
該光電変換手段からのアナログ電気信号の同相信号および直交信号の増幅処理を行なう増幅手段と、をそなえ、
該受信手段からの前記同相信号および前記直交信号のうちの少なくとも一方について遅延量を与える遅延器と、
該光電変換手段および該増幅手段における温度をモニタする温度モニタと、
該光電変換手段および該増幅手段における温度とともに、該増幅手段における利得に対応して、該遅延器での前記同相信号および前記直交信号のうちの少なくとも一方について設定すべき遅延量に関する情報について記憶しておき、該温度モニタからのモニタ結果および該増幅手段における前記利得に対応する遅延量に関する情報を前記記憶から抽出し、前記抽出した遅延量により該遅延器を制御する遅延制御部と、をそなえたことを特徴とする、受信装置。 - 多値位相変調光を受信して同相信号および直交信号を出力し、
前記同相信号および前記直交信号のうちの少なくとも一方について遅延量を与え、
前記少なくとも一方に遅延量が与えられた前記同相信号および前記直交信号についてデジタル信号に変換して信号処理を行ない、
前記信号処理を行なった結果をもとに、前記与える遅延量を制御する、ことを特徴とする受信方法。
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