JP2010161334A - サーミスタ素子の製造方法及びサーミスタ素子 - Google Patents

サーミスタ素子の製造方法及びサーミスタ素子 Download PDF

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Abstract

【課題】 Pt線以外の電極線を使用することが可能で低コストなサーミスタ素子の製造方法及びサーミスタ素子を提供すること。
【解決手段】 サーミスタ材料であるセラミックス粉体の成型体1を焼成して金属酸化物焼結体3とする工程と、成型体1又は金属酸化物焼結体3に電極ペースト2を塗布する工程と、電極ペースト2を焼き付けて金属酸化物焼結体3に電極材4を形成する工程と、金属酸化物焼結体3の電極材4に少なくとも一対の電極線5を接続する工程と、を有している。
【選択図】 図1

Description

本発明は、例えば自動車関係等の温度計測に用いられるサーミスタ素子の製造方法及びサーミスタ素子に関する。
一般に、自動車エンジン周りの触媒温度や排気系温度等を計測する温度センサとして、サーミスタ温度センサが採用されている。このサーミスタ温度センサに用いられるサーミスタ素子は、例えば、上記自動車関連技術、情報機器、通信機器、医療用機器、住宅設備機器等の温度センサとして利用され、大きな負の温度係数を有する酸化物半導体の焼結体の素子を用いている。
自動車エンジン周りの触媒温度等を測定するには、1000℃付近の高温まで測定可能なサーミスタ素子が求められる。このようなサーミスタ素子は、一般的に、例えばY(Cr,Mn)O系ペロブスカイト型酸化物等の金属酸化物焼結体と、該金属酸化物焼結体に接続されたPt(白金)線である電極線と、からなるものが利用されている。従来、このサーミスタ素子では、室温と1000℃の高温との間のヒートサイクルに耐えるために、金属酸化物焼結体中に2本のPt線が挿入され、これらPt線が金属酸化物焼結体の焼結によって固定された素子形状が採用されている(特許文献1参照)。
このような従来のサーミスタ素子では、Pt線を金属酸化物の焼結前に挿入する必要があり、焼結時の収縮によって接続を行うために金属酸化物とPt線とを同時に焼成する必要がある。サーミスタ素子には、1000℃での耐熱性が求められるので、金属酸化物は1400℃以上の焼結温度を有するものが望まれ、それゆえ、電極線には、1400℃以上でも安定なPt線が使用されている。
特開2008−108801号公報
上記従来の技術には、以下の課題が残されている。
すなわち、近年、Pt線のコスト上昇により、Ptの使用量を極力抑えることが望まれている。このため、単純にPt線の線径を細くすれば、Ptの使用量を抑えることができるが、Pt線自体の強度が弱くなり、好ましくない。
本発明は、前述の課題に鑑みてなされたもので、Pt線以外の電極線を使用することが可能で低コストなサーミスタ素子の製造方法及びサーミスタ素子を提供することを目的とする。
本発明は、前記課題を解決するために以下の構成を採用した。すなわち、本発明のサーミスタ素子の製造方法は、サーミスタ材料であるセラミックス粉体の成型体を焼成して金属酸化物焼結体とする工程と、前記成型体又は前記金属酸化物焼結体に電極ペーストを塗布する工程と、前記電極ペーストを焼き付けて前記金属酸化物焼結体に電極材を形成する工程と、前記金属酸化物焼結体の前記電極材に少なくとも一対の電極線を接続する工程と、を有していることを特徴とする。
すなわち、このサーミスタ素子の製造方法では、電極ペーストを焼き付けて金属酸化物焼結体に電極材を形成する工程と、金属酸化物焼結体の電極材に少なくとも一対の電極線を接続する工程と、を有しているので、電極線を同時に焼成せず、直接、金属酸化物焼結体に接続するのではなく、電極材を介して接続することで、Pt線よりも融点が低い線材を採用することができる。したがって、低コストで強度が高い線材を使用可能になり、線材選択の高い自由度が得られる。
また、本発明のサーミスタ素子の製造方法は、前記電極線が、JIS規定のSUS310Sの線材であることを特徴とする。すなわち、このサーミスタ素子の製造方法では、電極線が、JIS規定のSUS310Sの線材であるので、1000℃以上の高温であっても高い電気伝導性を有して耐熱性や耐蝕性があり、低コストで高い信頼性を得ることができる。
また、本発明のサーミスタ素子の製造方法は、前記電極ペーストが、Ptペーストであり、前記電極線の表面が、Ptで覆われていることを特徴とする。すなわち、このサーミスタ素子の製造方法では、電極ペーストがPtペーストであり、電極線の表面がPtで覆われているので、同一材料(Pt)により高い接合強度を得ることができる。なお、上記Ptペーストは、種々の添加剤を含むものでも構わない。
また、本発明のサーミスタ素子の製造方法は、前記電極線が、前記電極材に電極ペーストの焼き付け又は溶接によって接続されることを特徴とする。すなわち、このサーミスタ素子の製造方法では、電極線が、電極材に電極ペーストの焼き付け又は溶接によって接続されるので、電極材に電極線を強固に接続させることができる。
また、本発明のサーミスタ素子の製造方法は、前記成型体を、チップ状に形成し、前記電極ペーストを、前記成型体の側面に塗布し、前記焼成後、前記電極線を前記金属酸化物焼結体の側面に前記電極材を介して接続することを特徴とする。すなわち、このサーミスタ素子の製造方法では、電極線が、チップ状の金属酸化物焼結体の側面に電極材を介して接続されるので、作製が容易なチップ状の成型体を使用することができ、高い生産性を得ることができる。特に、チップ状の成型体を作製する際、切断精度により寸法精度が決まると共に抵抗値の精度も決まるため、切断寸法をコントロールすることにより、様々な抵抗値を有する素子を容易に作製することが可能になる。特に、電極ペーストとしてPtペーストを採用すれば、1400℃以上の焼成をしても、表面酸化されることがないので、電極材焼成後、その上に電極線を取り付けても、導通をとることができる。なお、上記チップ状の形態には、ブロック状の形態も含まれる。
また、本発明のサーミスタ素子の製造方法は、前記電極線を接続した状態で、前記電極材と前記電極線との接合部を含めて前記金属酸化物焼結体の全体を無機接着剤で覆って該無機接着剤を硬化させる工程を有していることを特徴とする。
すなわち、このサーミスタ素子の製造方法では、少なくとも電極材と電極線との接合部を無機接着剤で覆って該無機接着剤を硬化させるので、電極線の接合強度をより強化することができ、ヒートサイクルによる電極線の接合部の剥がれを防止することができる。
さらに、本発明のサーミスタ素子の製造方法は、前記無機接着剤が、セラミックスを主成分とする無機接着剤であることを特徴とする。
すなわち、このサーミスタ素子の製造方法では、無機接着剤が、セラミックスを主成分とする無機接着剤であるので、高い耐熱性及び熱伝導性を得ることができる。
本発明のサーミスタ素子は、上記本発明のサーミスタ素子の製造方法により作製されたことを特徴とする。すなわち、このサーミスタ素子では、上記本発明のサーミスタ素子の製造方法により作製されているので、低コストで強度の高い電極線を使用でき、振動試験や引張試験等の結果を飛躍的に向上させることが可能になる。
本発明によれば、以下の効果を奏する。
すなわち、本発明に係るサーミスタ素子の製造方法及びサーミスタ素子によれば、電極ペーストを焼き付けて金属酸化物焼結体に電極材を形成する工程と、金属酸化物焼結体の電極材に少なくとも一対の電極線を接続する工程と、を有しているので、電極線を同時に焼成しないため、Pt線よりも融点が低く、低コストで強度が高い線材を使用可能になり、線材選択の高い自由度が得られる。したがって、Pt使用量を極力抑えて、安価にサーミスタ素子を提供することができると共に、強度の高い電極線を使用でき、振動試験や引張試験等の結果を向上させることが可能になる。
このように本発明の製法で作製されたサーミスタ素子は、高い信頼性を有しており、特に自動車エンジン周りの触媒温度や排気系温度を検出する高温測定用センサとして好適である。
本発明に係るサーミスタ素子の製造方法及びサーミスタ素子の第1実施形態において、工程順に示す成型体及び金属酸化物焼結体の正面図である。 第1実施形態において、サーミスタ素子を示す側面図である。 第1実施形態において、サーミスタ温度センサを示す断面図である。 本発明に係るサーミスタ素子の製造方法及びサーミスタ素子の第2実施形態において、サーミスタ素子を示す断面図である。
以下、本発明に係るサーミスタ素子の製造方法及びサーミスタ素子の第1実施形態を、図1から図3を参照しながら説明する。なお、以下の説明に用いる各図面では、各部材を認識可能又は認識容易な大きさとするために必要に応じて縮尺を適宜変更している。
本実施形態のサーミスタ素子の製造方法は、まず、焼成後にペロブスカイト型酸化物等の金属酸化物焼結体となるサーミスタ材料のセラミックス粉末(例えば、La、Cr及びMnOの各粉末)を秤量後に、シート状に加工したセラミックスグリーンシートとする。ここで、セラミックスグリーンシートとは、セラミックス粉末、水又は溶剤、有機バインダー等からなる焼成前のセラミックス成型体を意味する。さらに、図1の(a)に示すように、セラミックスグリーンシートを切断して所定寸法のチップ状(ブロック状)の成型体1とする。
次に、チップ状に切断された成型体1の両側面に1400℃以上の融点を有する電極ペースト2を塗布する。この電極ペースト2としては、Pt粒を含むPtペーストが採用される。このPtペーストとしては、セラミックス粉体を少量混ぜたPtペーストが好ましい。
このセラミックス粉体は、すでにペロブスカイト(例えば、(Y,La,Ca)(Cr,Mn)O)となっているサーミスタ粉(これに絶縁体材料、例えばYを混ぜた粉も含む)であり、仮焼後若しくは焼成後に砕いた粉、つまり焼成後にサーミスタになる焼成前のセラミックス粉や焼成後にサーミスタになっているセラミックスを砕いた粉でもよい。特に、セラミックス粉体は上記仮焼粉であることが好ましい。
また、Ptペーストとして、Pd,Au,Ag,酸化物(Al,ZrO等)などを含むPt系ペーストを採用しても構わない。
さらに、この状態で脱バインダー処理後、所定の焼成温度及び時間で焼成を行って、図1の(b)に示すように、成型体1を金属酸化物焼結体3とすると共に電極ペースト2を焼き付けて金属酸化物焼結体3の両側面にPtの電極材4を形成する。
次に、図1の(c)に示すように、金属酸化物焼結体3の両側面の電極材4上にそれぞれ電極線5を取り付け、さらに電極線5を覆うように電極ペースト2を塗布する。
この電極線5としては、大気中で1000℃以上の耐熱性のある金属線(耐熱合金線)が使用され、特にJIS規定のSUS310Sの線材が好ましい。また、電極線5の表面が、Ptで覆われていることがより好ましい。すなわち、SUS310Sの表面にPtのメッキが施された電極線5が採用される。また、外側がPtで覆われたPt−SUSクラッド線を採用しても構わない。また、インコネル(Inconel:登録商標)線やNi系合金線、Pd系合金線等を採用しても構わない。
なお、電極線5として、SUS310S線のようにステンレス鋼においてCrNi比を大きくすることで、大気中で1000℃以上の耐熱性を保障することが可能になる。ここでいう耐熱性とは、大気中で1000℃以上高い導電性を有し、なおかつ強度の高い線材であることをいう。なお、他のSUS線の場合、例えば、SUS316L線、SUS304線では、大気中で1000℃以上で放置すると酸化により線が脆くなる。その他遷移金属線、例えばMo,W線においても、大気中で1000℃以上では酸化し、導電性がなくなり、電極線とならない。
SUS310S線も大気中で放置すると、酸化する現象が見られ、表面の導電性はないが、酸化が表面から少なくとも10μm以下であり、0.3mmΦ程度のSUS310S線の中央部は酸化されずに残り、中央部には導電性がある。なお、電極材4への電極線取付けは、電極線5の加熱前に行い、また、電極線5は電極材4に直接接触し、かつ、電極線5まわりが電極ペーストで覆われた状態で加熱するので、接触部の表面酸化による絶縁を抑える事ができる。
この電極線5を電極材4上に取り付けて電極ペースト2で覆った状態で、図1の(d)に示すように、1000℃以上かつ上記焼成より低い温度で焼き付けを行って、電極線5を金属酸化物焼結体3の両側面に電極材4を介して接続する。このように電極ペースト2を二段階で付けることで、下地となる電極材4の形成と電極線5の接続とを行う。このようにして、図2に示すように、金属酸化物焼結体3と2本の電極線5とを有するサーミスタ素子6が得られる。
次に、図3に示すように、金属酸化物焼結体3の周囲を包み込むように絶縁セラミックス製のチューブ7を嵌め込む。さらに、アルミナ製の2孔式絶縁管8の各孔8aに2本の電極線5をそれぞれ挿通し、電極線5を根本まで2孔式絶縁管8で保護する。その後、この状態のサーミスタ素子6を先端部が閉塞された円筒状ステンレス製のケース9に入れ、密閉性を確保することにより、サーミスタ温度センサ10が得られる。
このように本実施形態のサーミスタ素子の製造方法では、電極ペースト2を焼き付けて金属酸化物焼結体3に電極材4を形成する工程と、金属酸化物焼結体3の電極材4に一対の電極線5を接続する工程と、を有しているので、電極線5を同時に焼成せず、焼結時の収縮によって直接、金属酸化物焼結体3に接続するのではなく、電極材4を介して接続することで、Pt線よりも融点が低い線材を採用することができる。したがって、低コストで強度が高い線材を使用可能になり、線材選択の高い自由度が得られる。
また、成型体1に、1400℃以上の融点を有するPtペーストの電極ペースト2を塗布して焼成時に焼き付けて電極材4を形成するので、焼成時に同時に電極ペースト2を焼き付けることができ、工程数を削減することができる。
また、電極線5として、JIS規定のSUS310Sの線材を採用すれば、1000℃以上の高温であっても高い電気伝導性を有して耐熱性や耐蝕性があり、低コストで高い信頼性を得ることができる。
さらに、電極ペースト2がPtペーストであり、電極線5の表面をPtで覆うことで、同一材料(Pt)により高い接合強度を得ることができる。
また、電極線5が、チップ状の金属酸化物焼結体3の側面に電極材4を介して接続されるので、作製が容易なチップ状の成型体1を使用することができ、高い生産性を得ることができる。特に、チップ状の成型体1を作製する際、切断精度により寸法精度が決まると共に抵抗値の精度も決まるため、切断寸法をコントロールすることにより、様々な抵抗値を有する素子を容易に作製することが可能になる。
このように作製されたサーミスタ素子6では、低コストで強度の高い電極線5を使用でき、振動試験や引張試験等の結果を飛躍的に向上させることが可能になる。
次に、本発明に係るサーミスタ素子の製造方法及びサーミスタ素子の第2実施形態について、図4を参照して以下に説明する。なお、以下の各実施形態の説明において、上記実施形態において説明した同一の構成要素には同一の符号を付し、その説明は省略する。
第2実施形態と第1実施形態との異なる点は、第1実施形態では、電極材4と電極線5とを電極ペースト2で覆って接続及び固定を行っているのに対し、第2実施形態のサーミスタ素子26の製造方法では、図4に示すように、電極材4と電極線5との接続を溶接等により行った後、さらに電極材4と電極線5との接合部を含めて金属酸化物焼結体3の全体を無機接着剤27で覆って該無機接着剤27を硬化させる工程を有している点である。
この第2実施形態では、まずシート成型法により、上述したサーミスタグリーンシートを作製し、積層して所定の厚さのシート成型体を作製する。次に、シート成型体の両面に電極ペースト2を塗布し、乾燥後、所定の間隔で切断してチップ状の成型体1とする。さらに、電極ペースト2を塗布したチップ状の成型体1を焼成し、電極を焼き付けることで、サーミスタと電極ペースト2とを同時焼成して、電極材4及び金属酸化物焼結体3を形成する。
次に、電極材4に電極線5を溶接により接続及び固定する。さらに、無機接着剤27に、電極線5を取り付けた金属酸化物焼結体3を浸す。すなわち、無機接着剤27で電極線5の接合部を含めて金属酸化物焼結体3の全体を覆うようにして封止する。そして、無機接着剤27を乾燥、硬化させることにより、サーミスタ素子26が作製される。
なお、抵抗値調整は、サーミスタ材料組成だけでなく、シート成型体の厚み、切断寸法で調整可能である。
上記無機接着剤27は、セラミックスを主成分とする無機接着剤である。このセラミックスとしては、アルミナ、ジルコニア、シリカ、マグネシア等が採用可能である。本実施形態では、無機接着剤27として、1000℃〜1200℃の耐熱性を有する一液性加熱硬化型の無機接着剤(主成分アルミナ)を用いている。
この無機接着剤27の乾燥硬化方法は下記の工程で行う。
(1)無機接着剤27の塗布後、室温、大気中で24h乾燥。
(2)90℃、2hで加熱脱水。
(3)150℃、1h以上加熱。
(4)1000℃、10h以上加熱。
このように、第2実施形態では、電極材4と電極線5との接合部を無機接着剤27で覆って該無機接着剤27を硬化させるので、電極線5の接合強度をより強化することができ、ヒートサイクルによる電極線5の接合部の剥がれを防止することができる。
なお、ヒートサイクル試験の条件は、室温と1000℃とを交互にして100サイクルとした。(Y,La,Ca)(Cr,Mn)O)とYの混合材料からなる上記サーミスタ素子を作製し、上記ヒートサイクル試験を行った。その結果、試験前後で、25℃、50℃の抵抗値を測定し、±1%以内の抵抗値変化率であり、接合部が強固に固定されていることを確認した。
さらに、無機接着剤27が、セラミックスを主成分とする無機接着剤であるので、高い耐熱性及び熱伝導性を得ることができる。
また、硬化させることにより緻密なセラミックスコーティング相が得られるので、無機接着剤27の主成分のセラミックスと電極ペースト2とで電極線5周りを緻密に覆うことができる。その結果、電極線5の表面酸化を抑える事ができ、電極材4と電極線5の導電性を確保できる。
なお、第1実施形態のように、電極材4と電極線5とを電極ペースト2で覆って接続及び固定した後、さらに無機接着剤27で全体を覆い、乾燥、硬化しても構わない。
なお、本発明の技術範囲は上記各実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上記実施形態における電極線を接続する工程では、電極線に電極ペーストを覆うように塗布して焼き付けることで電極材に接続しているが、電極線を溶接によって電極材に接続しても構わない。
また、上記実施形態では、電極ペーストを成型体に塗布して焼成時に同時に焼き付けて電極材を金属酸化物焼結体に形成しているが、成型体を焼成して金属酸化物焼結体とした後に、電極ペーストを塗布して焼成(焼き付け)することで、電極材を形成しても構わない。そして、この後、電極材に電極線を取り付けて電極ペーストを再度塗布して焼き付ける、又は溶接することで、電極線を接続しても構わない。
また、成型体としては、セラミックスグリーンシートをチップ状に切断したものを採用したが、チップ状の押出成型品や粉末プレス品を採用しても構わない。
1…成型体、2…電極ペースト、3…金属酸化物焼結体、4…電極材、5…電極線、6,26…サーミスタ素子、9…ケース、10…サーミスタ温度センサ、27…無機接着剤

Claims (8)

  1. サーミスタ材料であるセラミックス粉体の成型体を焼成して金属酸化物焼結体とする工程と、
    前記成型体又は前記金属酸化物焼結体に電極ペーストを塗布する工程と、
    前記電極ペーストを焼き付けて前記金属酸化物焼結体に電極材を形成する工程と、
    前記金属酸化物焼結体の前記電極材に少なくとも一対の電極線を接続する工程と、を有していることを特徴とするサーミスタ素子の製造方法。
  2. 請求項1に記載のサーミスタ素子の製造方法において、
    前記電極線が、JIS規定のSUS310Sの線材であることを特徴とするサーミスタ素子の製造方法。
  3. 請求項1又は2に記載のサーミスタ素子の製造方法において、
    前記電極ペーストが、Ptペーストであり、
    前記電極線の表面が、Ptで覆われていることを特徴とするサーミスタ素子の製造方法。
  4. 請求項1から3のいずれか一項に記載のサーミスタ素子の製造方法において、
    前記電極線が、前記電極材に電極ペーストの焼き付け又は溶接によって接続されることを特徴とするサーミスタ素子の製造方法。
  5. 請求項1から4のいずれか一項に記載のサーミスタ素子の製造方法において、
    前記成型体を、チップ状に形成し、
    前記電極ペーストを、前記成型体の側面に塗布し、
    前記焼成後、前記電極線を前記金属酸化物焼結体の側面に前記電極材を介して接続することを特徴とするサーミスタ素子の製造方法。
  6. 請求項1から5のいずれか一項に記載のサーミスタ素子の製造方法において、
    前記電極線を接続した状態で、前記電極材と前記電極線との接合部を含めて前記金属酸化物焼結体の全体を無機接着剤で覆って該無機接着剤を硬化させる工程を有していることを特徴とするサーミスタ素子の製造方法。
  7. 請求項6に記載のサーミスタ素子の製造方法において、
    前記無機接着剤が、セラミックスを主成分とする無機接着剤であることを特徴とするサーミスタ素子の製造方法。
  8. 請求項1から7のいずれか一項に記載のサーミスタ素子の製造方法により作製されたことを特徴とするサーミスタ素子。
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