JP2010160336A - 電子写真感光体およびそれを備えた画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】導電性支持体上に、電荷発生層と電荷輸送層とがこの順で積層された感光層が少なくとも積層されてなり、前記電荷発生層が、電荷発生材料としてのオキソチタニルフタロシアニンと、添加剤としての特定のエナミン系化合物とを含有し、波長360〜420nmの光に感光特性を有することを特徴とする電子写真感光体により、上記の課題を解決する。
【選択図】なし
Description
d∝(π/4)(λf/D) (1)
(式中、dは感光体上のスポット径、λはレーザー光の波長、fはfθレンズの焦点距離、Dはレンズ径を意味する)
したがって、これらは潜像の書き込み密度、すなわち解像度の向上に非常に有利に働く。
第1の問題は、感光体の安定性に関する。すなわち、従来の書き込み波長は450nmよりも長いため、電荷輸送層の電荷輸送材料が黄色であっても感光体表面側から書き込みが可能であった。しかし、短波長レーザーでは、電荷輸送材料が書き込み光を遮ると光感度が低下するばかりでなく、電荷輸送材料そのものの劣化を促進することになり、感光体の機能そのものを低下させてしまう。
したがって、短波長レーザーを使用する場合には、電荷輸送材料として光学的に無色に近いものが使用されるべきであり、そのような電荷輸送材料の開発が必要になる。これに関しては、これまでに開発されてきた電荷輸送材料の中から、製膜後に無色透明に近い材料を分子構造として選択することとなる。
前記電荷発生層が、電荷発生材料としてのオキソチタニルフタロシアニンと、添加剤としての一般式(I):
Ar1およびAr2は、同一または異なって、置換基を有してもよいアリール基または置換基を有してもよい1価の複素環残基であり、Ar1およびAr2はそれらに結合する原子または原子団を介して互いに結合して環構造を形成してもよく;
Ar3は、置換基を有してもよいアリール基、置換基を有してもよいシクロアルキル基、置換基を有してもよいアルキル基または置換基を有してもよい1価の複素環残基であり;
Ar4およびAr5は、同一または異なって、水素原子、置換基を有してもよいアリール基、置換基を有してもよいアルキル基または置換基を有してもよい1価の複素環残基であり、Ar4およびAr5は共に水素原子ではなく、それらに結合する原子または原子団を介して互いに結合して環構造を形成してもよく;
mは、1〜6の整数であり、mが2以上のとき、複数のaは同一でも異なってもよくかつそれらに結合する原子または原子団を介して互いに結合して環構造を形成してもよく;
R1は、水素原子、ハロゲン原子または置換基を有してもよいアルキル基であり;
R2、R3およびR4は、同一または異なって、水素原子、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアリール基または置換基を有してもよい1価の複素環残基であり;
nは、0〜3の整数であり、nが2または3のとき、複数のR2およびR3はそれぞれ同一でも異なってもよく、nが0のとき、Ar3は置換基を有してもよい1価の複素環残基である]
で示されるエナミン系化合物とを含有し、波長360〜420nmの光に感光特性を有することを特徴とする感光体が提供される。
前記露光手段が、波長360〜420nmに中心発振波長を有する露光光源を備えたことを特徴とする画像形成装置が提供される。
すなわち、上記の短波長光源によりオキソチタニルフタロシアニンの光吸収により高次のエネルギー準位に電荷が励起された後、最低励起準位を経てフリーキャリアになるが、この間にキャリアが副次的にトラップに捕獲されることによって感度の不安定化がもたらされる。ここにエナミン系化合物が共存することにより電荷分離が円滑になり、キャリアがトラップに捕獲されることなく、電荷発生層から電荷輸送層にホールが注入されるものと考えられる。
図1は、本発明のエナミン系化合物(後述する例示化合物1)の可視−紫外線吸収スペクトルを示す図である。
この吸収スペクトルは、エナミン系化合物を0.01%濃度でテトラヒドロフラン(THF)に溶解し、分光光度計(日立株式会社製)で測定した結果である。
図2は、本発明の感光体の要部の構成を示す模式断面図であり、導電性基体1上に、下引き層6および電荷発生材料2を含有する電荷発生層3と電荷輸送材料4を含有する電荷輸送層5とがこの順で積層された感光層(積層型感光層)21が積層されてなる。図中、7はバインダー樹脂(結着樹脂)を示す。
本発明の感光体は、電荷発生層と電荷輸送層とを逆順で形成した逆二層型積層構造であってもよいが、前記積層型が好ましい。
導電性支持体は、感光体の電極としての役割を果たすとともに、他の各層の支持部材としても機能する。
導電性支持体の構成材料は、当該分野で用いられる材料であれば特に限定されない。
具体的には、アルミニウム、アルミニウム合金、銅、真鍮、亜鉛、ニッケル、ステンレス鋼、クロム、モリブデン、バナジウム、インジウム、チタン、金、白金などの金属および合金材料:ポリエチレンテレフタレート、ポリアミド、ポリエステル、ポリオキシメチレン、ポリスチレン、セルロース、ポリ乳酸などの高分子材料、硬質紙、ガラスなどからなる基体表面に金属箔をラミネートしたもの、金属材料または合金材料を蒸着したもの、導電性高分子、酸化スズ、酸化インジウム、カーボンブラックなどの導電性化合物の層を蒸着もしくは塗布したものなどが挙げられる。
後述する実施形態のように、浸漬塗布法により導電性支持体上に各層を塗布形成する場合には、その形状としては円筒状が好ましい。
導電性支持体の表面には、必要に応じて、画質に影響のない範囲内で、陽極酸化皮膜処理、薬品、熱水などによる表面処理、着色処理、表面を粗面化するなどの乱反射処理が施されていてもよい。
本発明の感光体は、導電性支持体と感光層との間に下引き層を有していてもよい。
下引き層は、導電性支持体から感光層への電荷の注入を防止し、導電性支持体表面の欠陥である凹凸の度合を軽減して表面を均一化し、感光層の成膜性を高め、導電性支持体と感光層との密着性(接着性)を向上させる機能を有すると共に、繰返し使用時の帯電性の劣化防止、低温/低湿環境下での帯電特性の改善などの機能を有する。
金属酸化物微粒子は、下引き層の体積抵抗値を容易に調節でき、積層型感光層への電荷の注入をさらに抑制できると共に、各種環境下において感光体の電気特性を維持できる。
金属酸化物微粒子としては、例えば、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化錫、酸化インジウム、シリカ、酸化アンチモンなどが挙げられる。
金属酸化物微粒子は、下引き層中に30〜95重量%含有するのが好ましい。より好ましくは、40〜90重量%である。
金属酸化物微粒子を添加した下引き層用塗布液を、例えば、ボールミル、ダイノーミル、超音波分散機などの一般的な粉砕機を用いて予め分散させてもよい。
これらの塗布方法の中でも、浸漬塗布法は、塗布液を満たした塗工槽に基体を浸漬した後、一定速度または逐次変化する速度で引上げることによって基体の表面上に層を形成する方法であり、比較的簡単で、生産性および原価の点で優れている。したがって、浸漬塗布法は、感光体を製造する場合に多く利用されている。なお、浸漬塗布法に用いる装置には、塗布液の分散性を安定させるために、超音波発生装置に代表される塗布液分散装置を設けてもよい。
このような乾燥工程における温度は、使用した有機溶剤を除去し得る温度であれば特に限定されないが、40〜130℃が適当であり、80〜130℃が特に好ましい。
乾燥温度が40℃未満では、乾燥時間が長くなることがある。また、乾燥温度が140℃を超えると、感光体の繰返し使用時の電気的特性が悪化して、得られる画像が劣化するおそれがある。
また乾燥時間は、10分間〜2時間程度が適当である。
下引き層の膜厚が0.01μm未満では、下引き層として実質的に機能しなくなり、導電性支持体の欠陥を被覆して均一な表面性を得ることができず、導電性支持体からの感光層への電荷の注入を防止することができなくなるおそれがあり、下引き層の膜厚が5μmを超えると、均一な下引き層を形成し難く、また感光体の感度も低下するおそれがある。
電荷発生層3は、電荷発生材料としてのオキソチタニルフタロシアニンと、一般式(I)で示されるエナミン系化合物とを含有し、必要に応じてバインダー樹脂を含有する。
で示される。
X1、X2、X3およびX4のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基のような炭素数1〜4のアルキル基が挙げられる。
X1、X2、X3およびX4のアルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、イソブトキシ基、t−ブトキシ基のような炭素数1〜4のアルコキシ基が挙げられる。
具体的には、水で膨潤させたオキソチタニウムフタロシアニンを有機溶剤で処理する方法、および膨潤処理を行わずに、水を有機溶剤中に添加し、その中にオキソチタニウムフタロシアニンを投入する方法などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
このような特定の結晶型を有するオキソチタニルフタロシアニン結晶を含有する感光体は、高感度かつ高品質な画像を提供することができるとともに、繰返し使用に対する電位安定性に優れ、反転現像を用いる電子写真プロセスでの地カブリなどの発生が効果的に抑制することができる。この電気的な安定性に関しては、近赤外レーザ(780nm)で照射された場合だけでなく、短波長光源の場合、例えば405nmに中心発振波長を有するGaN系半導体レーザーの使用に際しても同様に安定した電気特性を提供する。
このような電荷発生材料としては、例えば、アゾ系顔料(モノアゾ系顔料、ビスアゾ系顔料、トリスアゾ系顔料など)、インジゴ系顔料(インジゴ、チオインジゴなど)、ペリレン系顔料(ペリレンイミド、ペリレン酸無水物など)、多環キノン系顔料(アントラキノン、ピレンキノンなど)、フタロシアニン系顔料(α型、β型、Y型などの他の結晶型のオキソチタニウムフタロシアニン結晶、金属フタロシアニン、無金属フタロシアニン、ハロゲン化無金属フタロシアニンなど)、スクアリリウム色素、ピリリウム塩類、チオピリリウム塩類、トリフェニルメタン系色素(メチルバイオレット、クリスタルバイオレット、ナイトブルー、ビクトリアブルーなど)アクリジン系色素(エリスロシン、ローダミンB、ローダミン3R、アクリジンオレンジ、フラペオシンなど)、チアジン系色素(メチレンブルー、メチレングリーンなど)、オキサジン系色素(カプリブルー、メルドラブルーなど)、ビスベンゾイミダゾール系色素、キナクリドン系色素、キノリン系色素、レーキ系色素、アゾレーキ系色素、ジオキサジン系色素、アズレニウム系色素、トリアリルメタン系色素、キサンテン系色素、シアニン系色素、などの有機顔料または染料(有機光導電性材料)、さらにセレン、非晶質シリコンなどの無機材料(無機光導電性材料)などが挙げられる。
上記のアゾ顔料としては、カルバゾール骨格、スチリルスチルベン骨格、トリフェニルアミン骨格、ジベンゾチオフェン骨格、オキサジアゾール骨格、フルオレノン骨格、ビススチルベン骨格、ジスチリルオキサジアゾール骨格またはジスチリルカルバゾール骨格を有するアゾ顔料が挙げられる。
b、cおよびdは、同一または異なって、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアルコキシ基、置換基を有してもよいジアルキルアミノ基、置換基を有してもよいアリール基、ハロゲン原子または水素原子であり;
i、jおよびkは、同一または異なって、1〜5の整数であり、i、kまたはjが2以上のとき、対応する複数のb、cまたはdはそれぞれ同一でも異なってもよくかつそれらに結合する原子または原子団を介して互いに結合して環構造を形成してもよく;
Ar4、Ar5、aおよびmは、一般式(1)と同義である]
で示される化合物が特に好ましい。
Ar1およびAr2の置換基を有してもよいアリール基としては、例えば炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、炭素数2〜6のジアルキルアミノ基およびハロゲン原子で置換されていてもよいアリール基が挙げられる。
具体的には、フェニル基、p−トリル基、4−メトキシフェニル基、4−クロロフェニル基、4−フルオロフェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基などが挙げられる。
Ar1およびAr2の置換基を有してもよい1価の複素環残基としては、例えば炭素数1〜4のアルキル基で置換されていてもよい1価の複素環残基が挙げられる。
具体的には、ベンゾチアゾリル基、チエニル基などが挙げられる。
具体的には、フェニル基、o−トリル基、m−トリル基、p−トリル基、4−イソプロピルフェニル基、3,4−ジメチルフェニル基、2−フルオロフェニル基、4−メトキシフェニル基、2,4−ジメトキシフェニル基、2−メチル−4−メトキシフェニル基、2,5−ジメチル−4−メトキシフェニル基、4−ビフェニリル基、p−テルフェニル基、4−ジメチルアミノフェニル基、4−トリフルオロメチルフェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、2−メチル−1−ナフチル基、4−メチル−1−ナフチル基、5−メチル−1−ナフチル基、4−メトキシ−1−ナフチル基、2−メチル−4−メトキシ−1−ナフチル基、4−(4−メチル−フェノキシ)フェニル基、4−(フェニルチオ)フェニル基、2,5−ジメチル−4−(フェニルチオ)フェニル基などが挙げられる。
具体的には、シクロへキシル基、シクロペンチル基、4、4−ジメチルシクロへキシル基などが挙げられる。
Ar3の置換基を有してもよいアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、2−チエニルメチル基、1−ナフチルメチル基などが挙げられる。
Ar3の置換基を有してもよい1価の複素環残基としては、フリル基、チエニル基、5−メチル−2−フリル基、5−メチル−2−チエニル基、5−メチル−N−エチルカルバゾールー4−イル基が挙げられる。
具体的には、フェニル基、o−トリル基、m−トリル基、p−トリル基、4−イソプロピルフェニル基、3,4−ジメチルフェニル基、2−フルオロフェニル基、4−クロロフェニル基、4−(2−フルオロエチル)フェニル基、4−メトキシフェニル基、2,4−ジメトキシフェニル基、2−メチル−4−メトキシフェニル基、2,5−ジメチル−4−メトキシフェニル基、4−ビフェニリル基、p−テルフェニル基、4−ジメチルアミノフェニル基、4−トリフルオロメチルフェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、2−メチル−1−ナフチル基、4−メチル−1−ナフチル基、5−メチル−1−ナフチル基、4−メトキシ−1−ナフチル基、6−メトキシ−2−ナフチル基、2−メチル−4−メトキシ−1−ナフチル基、9−アントリル基、1−ピレニル基、4−(4−メチル−フェノキシ)フェニル基、4−(フェニルチオ)フェニル基、2,5−ジメチル−4−(フェニルチオ)フェニル基、p−(フェニルチオ)フェニル基およびp−スチリルフェニル基などが挙げられる。
Ar4およびAr5の置換基を有してもよい1価の複素環残基としてはAr3の置換基を有してもよいアルキル基と同様のものが挙げられる。
具体的には、8−クロマニル基、フリル基、チエニル基、5−メチル−2−フリル基、5−メチル−2−チエニル基、5−メチル−N−エチルカルバゾールー4−イル基、チアゾリル基、ベンゾフリル基、ベンゾチオフェニル基、N−メチルインドリル基、ベンゾチアゾリル基、ベンゾオキサゾリル基などが挙げられる。
aの置換基を有してもよいアルコキシ基としては、例えばメトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基およびイソプロポキシ基などが挙げられる。
aの置換基を有してもよいジアルキルアミノ基としては、例えばジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基およびジイソプロピルアミノ基などが挙げられる。
aの置換基を有してもよいアリール基としては、例えばフェニル基、o−トリル基、m−トリル基、p−トリル基、4−メトキシフェニル基などが挙げられる。
aのハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などが挙げられる。
R1の置換基を有してもよいアルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、トリフルオロメチル基、フルオロメチル基および1−メトキシエチル基などが挙げられる。
R2、R3およびR4の置換基を有してもよいアリール基としては、例えばフェニル基、o−トリル基、m−トリル基、p−トリル基、4−メトキシフェニル基などが挙げられる。
R2、R3およびR4の置換基を有してもよい1価の複素環残基としては、Ar1、Ar2およびAr3と同様のものが挙げられる。
b、cおよびdの置換基を有してもよいアルコキシ基としては、例えばメトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基およびイソプロポキシ基などが挙げられる。
b、cおよびdの置換基を有してもよいジアルキルアミノ基としては、例えばジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基およびジイソプロピルアミノ基などが挙げられる。
b、cおよびdの置換基を有してもよいアリール基としては、Ar1、Ar2およびAr3と同様のものが挙げられる。
b、cおよびdのハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などが挙げられる。
これらの化合物の中でも、例示化合物1、43および111が特に好ましい。
なお、これらの化合物は特開2004−151666号公報に記載の方法により合成することができる。
乾式法としては、例えば、電荷発生材料を導電性支持体の表面に真空蒸着する方法が挙げられる。
湿式法としては、例えば、オキソチタニルフタロシアニン、一般式(I)で示されるエナミン系化合物およびバインダー樹脂適当な有機溶剤に溶解または分散して電荷発生層用塗布液を調製し、この塗布液を導電性支持体上に形成された下引き層表面に塗布し、次いで乾燥して有機溶剤を除去する方法が挙げられる。
電荷発生層用塗布液の調製は、塗布および乾燥方法は、下引き層の形成方法に準ずる。
具体的には、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ポリウレタン樹脂、アクリル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸共重合樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル−ポリビニルアルコール共重合樹脂、ポリカーボネート樹脂、フェノキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂などが挙げられ、これらの1種または2種以上を使用できる。これらの中でも、ポリビニルブチラール樹脂が好ましい。
この重量比が20/80未満の場合には、電荷発生量が不十分で、感度が悪化することがある。一方、この重量比が90/10を超える場合には、電荷発生層での電荷分離・電荷輸送層への電荷の注入がスムーズにいかず、感度が悪化することがある。
酸化防止剤としては、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール(2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール:BHT)のようなヒンダードフェノールなどのフェノール系酸化防止剤、ヒンダードアミンなどのアミン系酸化防止剤、ビタミンE、ハイドロキノン、パラフェニレンジアミン、アリールアルカンおよびそれらの誘導体、有機硫黄系化合物、有機燐系化合物などが挙げられ、これらを単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
レベリング剤としては、例えばリシロキサン、シリコーン系レベリング剤などが挙げられる。
可塑剤としては、例えばフタル酸エステルなどの二塩基酸エステル、脂肪酸エステル、リン酸エステル、塩素化パラフィンおよびエポキシ型可塑剤などが挙げられる。
電荷輸送層は、電荷発生層上に設けられ、電荷発生材料が発生した電荷を受入れ、これを輸送する能力を有する電荷輸送材料、バインダー樹脂、必要に応じて公知の可塑剤、増感剤などを含有する。
具体的には、電荷輸送材料およびバインダー樹脂を適当な溶剤に溶解または分散させて電荷輸送層用塗布液を調製し、この塗布液を浸漬塗布法により電荷発生層上に塗布し、乾燥により溶剤を除去する方法により形成するのが好ましい。
電荷輸送層用塗布液の調製、塗布および乾燥方法は、下引き層および電荷発生層の形成方法に準ずる。
感光体が、露光光源が波長360〜420nmに中心発振波長を有する書き込み露光光源(半導体レーザー光)を使用する画像形成装置に用いられる場合には、電荷輸送材料としては、360nm以上の波長領域に吸収を示さないアリールアミン系の化合物が特に好ましい。
また、電荷輸送層には、画像形成装置のクリーニングブレードとの摺刷などによって引き起こされる感光体表面の磨耗劣化を抑制する目的でフィラー粒子の添加してもよい。
このようなフィラーには、大別して、有機系フィラー粒子と金属酸化物を中心とする無機系フィラー粒子がある。
一般に、感光体表面の濡れ性を制御し、異物などの付着を抑制する目的にはフッ素系材料を中心とする有機系フィラーが用いられる。一方、耐刷性を向上させる目的には無機系フィラーが主に用いられ、本発明では、後者を用いるのが好ましい。
これらの中でも、光散乱を考慮して媒質の屈折率との差が小さいことから、酸化珪素(シリカ)が特に好ましい。
本発明の感光体は、電荷輸送層の表面の磨耗劣化を抑制する手段として、電荷輸送層の表面に架橋性(反応性)保護層を有するのが好ましい。
保護層は、バインダー樹脂、必要に応じて上記の金属酸化物微粒子とから構成され、電荷輸送層中の金属酸化物微粒子は0.1〜30重量%程度が好ましい。
また、保護層には、必要に応じて上記の電荷輸送材料や酸化防止剤を添加することが好ましく、添加により電位安定性や画質の向上を図ることができる。
保護層の形成方法は、下引き層の形成方法に準じる。
後述する波長360〜420nmに中心発振波長を有する露光光源(書き込み光源)を備えた画像形成装置を用いて、本発明の感光体を帯電し、それを露光して静電潜像を形成し、得られた静電潜像を現像する手段としては、通常の乾式の1成分あるいは2成分の現像であっても、高い解像度の画像を形成することができる。用いるトナー粒子としては、粒子径6μm以下程度のものが好ましく、有機溶剤中にトナー粒子を分散させた低粘度の液体現像剤を用いることもできる。このような方式では、トナー粒子径が1μm程度以下と非常に小さいこと、帯電量が大きいことから、画像の乱れがなく、高い解像度の出力画像を形成することができる。このような場合の有機溶剤に対する耐性の向上にあたっては、上記のような反応性保護層膜の導入が有用である。
図4は、本発明の画像形成装置の構成を示す模式側面図である。
なお、半導体レーザー31、回転多面鏡32、結像レンズ34およびミラー35は、露光手段49を構成する。
また、コロナ帯電器36は、レーザービーム33の結像点よりも感光体1の回転方向上流側に設けられ、感光体1の表面を均一に帯電させる。したがって、レーザービーム33が、均一に帯電された感光体1表面を露光することになり、レーザービーム33によって露光された部位の帯電量と露光されなかった部位の帯電量とに差異が生じて前記の静電潜像が形成される。
帯電器としては、コロナ帯電器に限定されず、コロトロン帯電器、スコロトロン帯電器、鋸歯帯電器、ローラ帯電器などであってもよい。
また、感光体を複数設けることで複数の異なるトナーを用いて重ね併せ画像を形成可能な構成も採用できる。この構成はタンデム方式と称される。
すなわち、本発明による画像形成装置は、各種の環境下において、長期間に亘り安定して画質低下のない画像を形成することができる。また、感光体1の寿命が長く、クリーナ46も簡易な構成で済むことから、低コストでメンテナンス頻度の少ない画像形成装置が実現される。さらに、感光体1が光に曝されてもその電気特性が低下しないので、メンテナンス時などに感光体1が光に曝されることに起因する画質の低下を抑えことができる。
感光体1を、コロナ帯電器36、現像器37およびクリーナ46から選択される少なくとも1つと一体化してプロセスカートリッジとしてもよい。
例えば、感光体1、コロナ帯電器36、現像器37およびクリーナ46を組込んだプロセスカートリッジ、感光体1、コロナ放電器36および現像器37を組込んだプロセスカートリッジ、感光体1およびクリーナ46を組込んだプロセスカートリッジ、感光体1および現像器37を組込んだプロセスカートリッジなどが挙げられる。
このようにいくつかの部材を一体化したプロセスカートリッジを用いることにより、装置の保守管理が容易になる。
すなわち、感光体の直径が小さいもの、低速のローエンドプリンタなどでは、省スペース化の観点から除電ランプを省くことができる。
直径30mmのアルミニウム製の円筒状導電性基体上に感光層を形成して感光体を作製し、その特性を評価した。
酸化チタン(石原産業株式会社製、製品名:タイベークTTO55A)7重量部と共重合ナイロン(東レ株式会社製、製品名:アミランCM8000:)13重量部とを、メチルアルコール159重量部と1,3−ジオキソラン106重量部との混合溶剤に加え、ペイントシェーカーを用いて8時間分散処理して下引き層用塗布液(全量1kg)を調製した。
得られた下引き層用塗布液を塗布槽に満たし、導電性支持体を浸漬した後引き上げ、得られた塗膜を自然乾燥させて、膜厚1.0μmの下引き層を形成した。
得られた化合物の化学分析の結果、上記構造式で示されるオキソチタニルフタロシアニンであることを確認した(収率88.5%)。
次いで、例示化合物1のエナミン系化合物5重量部、ポリカーボネート(出光興産株式会社製、製品名:タフロンGH503)4.4重量部およびポリカーボネート(帝人化成株式会社製、製品名:パンライトTS2040)3.6重量部を混合し、テトラヒドロフラン(THF)49重量部を溶剤として電荷発生層添加液(全量1kg)を調製した。
得られた電荷発生層用塗布液を、下引き層の場合と同様の浸漬塗布法で、先に形成した下引き層上に塗布し、得られた塗膜を自然乾燥させて、膜厚0.3μmの電荷発生層を形成した。
得られた電荷輸送層用塗布液を、下引き層の場合と同様の浸漬塗布法で、先に形成した電荷発生層上に塗布し、得られた塗膜を温度120℃で1時間乾燥させて、膜厚20μmの電荷輸送層を形成し、感光体を得た。
予め、次のようにして電荷発生材料として使用する、前記構造式(A’)で示されるオキソチタニルフタロシアニン結晶を得た。
o−フタロジニトリル40g、四塩化チタン18gおよびα−クロロナフタレン500mlを、窒素雰囲気下、温度200〜250℃で3時間加熱撹拌して反応させた。次いで、温度100〜130℃まで放冷後、熱時濾過し、温度100℃に加熱したα−クロロナフタレン200mlで洗浄してジクロロチタニウムフタロシアニン粗生成物を得た。
得られた粗生成物を、室温でα−クロロナフタレン200mlおよびメタノール200mlで順次洗浄し、次いでメタノール500ml中で1時間熱懸洗を行った。濾過後、得られた粗生成物を、水500ml中でpHが6〜7になるまで、熱懸洗を繰り返した。その後、乾燥してオキソチタニルフタロシアニン中間結晶を得た。次いで、得られた中間結晶を、メチルエチルケトンに混合し、ペイントコンディショナー装置(レッドレベル社製)を用いて直径2mmのガラスビーズと共にミリング処理し、メタノールで洗浄した後、乾燥して結晶を得た。
また、得られた結晶のCuKα線(1.541Å)を用いたX線回折スペクトルの結果、ブラッグ角(2θ±0.2°)7.3°、9.4°、9.7°および27.3°に主要な回折ピークをし、そのうち9.4°と9.7°の重なったピーク束に最大回折ピークを示すオキソチタニルフタロシアニン結晶であることを確認した(図3参照)。
電荷発生材料含有液を調製する際にオキソチタニルフタロシアニンに代えて実施例2のオキソチタニルフタロシアニン結晶を用いたこと、および電荷発生層添加液を調製する際に例示化合物1に代えて例示化合物43を用いたこと以外は、実施例1と同様にして感光体を作製した。
電荷発生材料含有液を調製する際にオキソチタニルフタロシアニンに代えて実施例2のオキソチタニルフタロシアニン結晶を用いたこと、および電荷発生層添加液を調製する際に例示化合物1に代えて例示化合物111を用いたこと以外は、実施例1と同様にして感光体を作製した。
電荷発生材料含有液を調製する際にオキソチタニルフタロシアニンに代えて実施例2のオキソチタニルフタロシアニン結晶を用いたこと、および電荷発生層用塗布液を調製する際に電荷発生材料含有液20重量部に電荷発生層添加液0.41重量部を添加したこと以外は、実施例1と同様にして感光体を作製した。すなわち、電荷発生層中の電荷発生材料/エナミン系化合物(重量比)を90/10に設定した。
電荷発生材料含有液を調製する際にオキソチタニルフタロシアニンに代えて実施例2のオキソチタニルフタロシアニン結晶を用いたこと、および電荷発生層用塗布液を調製する際に電荷発生材料含有液20重量部に電荷発生層添加液14.9重量部を添加したこと以外は、実施例1と同様にして感光体を作製した。すなわち、電荷発生層中の電荷発生材料/エナミン系化合物(重量比)を20/80に設定した。
電荷発生材料含有液を調製する際にオキソチタニルフタロシアニンに代えて実施例2のオキソチタニルフタロシアニン結晶を用いたこと、および下引き層を設けなかったこと以外は、実施例1と同様にして感光体を作製した。すなわち、電荷発生層中の電荷発生材料/エナミン系化合物(重量比)を60/40に設定した。
電荷発生材料含有液を調製する際にオキソチタニルフタロシアニンに代えて実施例2のオキソチタニルフタロシアニン結晶を用いたこと、および電荷発生層添加液を添加しなかったこと以外は、実施例1と同様にして感光体を作製した(エナミン系化合物の添加なし)。
電荷発生材料含有液を調製する際にオキソチタニルフタロシアニンに代えて実施例2のオキソチタニルフタロシアニン結晶を用いたこと、および電荷発生層添加液を調製する際に例示化合物1に代えて下記構造式(C)で示されるトリフェニルアミン系化合物(TPD)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして感光体を作製した。すなわち、電荷発生層中の電荷発生材料/TPD(重量比)を60/40に設定した。
電荷発生材料含有液を調製する際にオキソチタニルフタロシアニンに代えて、下記構造式(D)で示されるペリレン化合物(クラリアントジャパン株式会社製、製品名:PV FAST RED B)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして感光体を作製した。すなわち、電荷発生層中のペリレン化合物/エナミン系化合物(重量比)を60/40に設定した。
以上のように作製した実施例1〜7および比較例1〜3の感光体を、それぞれ帯電部材(スコロトロン帯電器)と共に、カラー複合機(シャープ株式会社社製、型式:MX−4500N)の画像形成装置用プロセスカートリッジに装着し、画像露光光源として405nmの中心発振波長を有する半導体レーザーを用い、コリメーターレンズ、アパーチャー、シリンダレンズ、ポリゴンミラー、fθレンズ、樽型トロイダルレンズ、反射ミラーからなる像露光装置により書き込みを行った。
現像には2成分現像(体積平均粒径6.5μmのトナー)を行い、転写部材として転写ベルト(トナー像が直接転写紙に転写される)を用い、除電光には780nmの半導体レーザーを用い、感光体全面に光照射により除電を行うようにした。試験環境は温度25℃相対湿度50%とした。
実施例2の感光体についてのみ、画像露光光源として780nmの中心発振波長を有する半導体レーザーを用いた試験も行なった。これを比較例4とする。
表面電位計(トレック・ジャパン社製、型式:model 344)を用いて、べた画像印字時の電位VL(−V)を測定し下記の基準で判定して、感光体感度の指標とした。
VL<100(V):実使用上問題なし
VL≧100(V):画像濃度に影響し、実使用上問題あり
ハーフトーン画像(1ドット画像)を形成し、目視観察によりドット形成状態(ドットの再現性、散逸状態および輪郭の先鋭度)を下記の基準(ランク)で判定した。
◎:ドット再現性が良好、かつ散逸もなく、輪郭の先鋭度に優れている
○:上記3項目とも若干の劣化はあるが、実使用上問題なし
△:3項目いずれかが、実使用上問題となる
×:3項目中2項目以上が、実使用不可能となる
以上の評価結果を、感光体の構成材料と共に表2に示す。
(1)電荷発生層に、オキソチタニルフタロシアニンと、特定量の特定のエナミン系化合物とを含有する本発明の感光体(実施例1〜7)は、波長360〜420nmの光に感光特性を有し、画像露光光源として405nmの中心発振波長を有する半導体レーザーを用いた試験において高画質の画像を得ることができる。特に特定のオキソチタニルフタロシアニン結晶を用いた感光体(実施例2〜4)では、特に高感度化を実現できる。
(3)電荷発生層にエナミン系化合物の代わりにTPD(トリフェニルアミン系化合物)を含有する感光体(比較例2)では、TPDが波長360〜420nmに吸収帯を有さず、オキソチタニルフタロシアニンの光吸収を邪魔するために、十分な感度が得られないものと考えられる。
2 電荷発生材料
3 電荷発生層
4 電荷輸送材料
5 電荷輸送層
6 下引き層(中間層)
7 バインダー樹脂(結着樹脂)
21 感光層(積層型感光層)
30 レーザープリンタ(画像形成装置)
31 レーザー
32 回転多面鏡
33 レーザービーム
34 結像レンズ
35 ミラー
36 コロナ帯電器
37 現像器
38 転写紙カセット
39 給紙ローラ
40 レジストローラ
41 転写帯電器
42 分離帯電器
43 搬送ベルト
44 定着器
45 排紙トレイ
46 クリーナ
47 矢符
48 転写紙
49 露光手段
Claims (8)
- 導電性支持体上に、電荷発生層と電荷輸送層とがこの順で積層された感光層が少なくとも積層されてなり、
前記電荷発生層が、電荷発生材料としてのオキソチタニルフタロシアニンと、添加剤としての一般式(I):
Ar1およびAr2は、同一または異なって、置換基を有してもよいアリール基または置換基を有してもよい1価の複素環残基であり、Ar1およびAr2はそれらに結合する原子または原子団を介して互いに結合して環構造を形成してもよく;
Ar3は、置換基を有してもよいアリール基、置換基を有してもよいシクロアルキル基、置換基を有してもよいアルキル基または置換基を有してもよい1価の複素環残基であり;
Ar4およびAr5は、同一または異なって、水素原子、置換基を有してもよいアリール基、置換基を有してもよいアルキル基または置換基を有してもよい1価の複素環残基であり、Ar4およびAr5は共に水素原子ではなく、それらに結合する原子または原子団を介して互いに結合して環構造を形成してもよく;
aは、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアルコキシ基、置換基を有してもよいジアルキルアミノ基、置換基を有してもよいアリール基、ハロゲン原子または水素原子であり;
mは、1〜6の整数であり、mが2以上のとき、複数のaは同一でも異なってもよくかつそれらに結合する原子または原子団を介して互いに結合して環構造を形成してもよく;
R1は、水素原子、ハロゲン原子または置換基を有してもよいアルキル基であり;
R2、R3およびR4は、同一または異なって、水素原子、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアリール基または置換基を有してもよい1価の複素環残基であり;
nは、0〜3の整数であり、nが2または3のとき、複数のR2およびR3はそれぞれ同一でも異なってもよく、nが0のとき、Ar3は置換基を有してもよい1価の複素環残基である]
で示されるエナミン系化合物とを含有し、波長360〜420nmの光に感光特性を有することを特徴とする電子写真感光体。 - 前記一般式(I)で示されるエナミン系化合物が、副式(II):
b、cおよびdは、同一または異なって、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアルコキシ基、置換基を有してもよいジアルキルアミノ基、置換基を有してもよいアリール基、ハロゲン原子または水素原子であり;
i、jおよびkは、同一または異なって、1〜5の整数であり、i、kまたはjが2以上のとき、対応する複数のb、cまたはdはそれぞれ同一でも異なってもよくかつそれらに結合する原子または原子団を介して互いに結合して環構造を形成してもよく;
Ar4、Ar5、aおよびmは、一般式(1)と同義である]
で示される化合物である請求項1に記載の電子写真感光体。 - 前記オキソチタニルフタロシアニンと前記エナミン系化合物との重量比が20/80〜90/10である請求項1〜3のいずれか1つに記載の電子写真感光体。
- 前記オキソチタニルフタロシアニンが、CuKα線(1.541Å)を用いたX線回折スペクトルにおいて、少なくともブラッグ角(2θ±0.2°)9.4°または9.7°に最大回折ピークを示し、かつ少なくとも7.3°、9.4°、9.7°および27.3°に回折ピークを有するオキソチタニルフタロシアニン結晶である請求項1〜4に記載の電子写真感光体。
- 前記導電性支持体と前記感光層との間に下引き層を有する請求項1〜5のいずれか1つに記載の電子写真感光体。
- 請求項1〜6のいずれか1つに記載の電子写真感光体と、前記電子写真感光体を帯電させる帯電手段と、帯電された前記電子写真感光体を露光して静電潜像を形成する露光手段と、露光によって形成された前記静電潜像を現像してトナー像を形成する現像手段と、現像によって形成された前記トナー像を記録媒体上に転写する転写手段と、転写された前記トナー像を前記記録材上に定着して画像を形成する定着手段と、前記電子写真感光体に残留するトナーを除去し回収するクリーニング手段と、前記電子写真感光体に残留する表面電荷を除電する除電手段を少なくとも備え、
前記露光手段が、波長360〜420nmに中心発振波長を有する露光光源を備えたことを特徴とする画像形成装置。 - 前記露光光源が、青色半導体レーザーである請求項7に記載の画像形成装置。
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