JP2010158152A - 電動機およびそれを備えた電気機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】PWM方式でインバータ駆動される電動機において、軸受の電食の発生を抑制する。
【解決手段】巻線を巻装した固定子鉄心11を含む固定子と、固定子に対向して周方向に磁石32を保持した回転体30とその回転体30の中央を貫通するように回転体30を締結したシャフト16とを含む回転子と、シャフト16を支持する出力軸側軸受15aおよび反出力軸側軸受15bと、軸受15aを固定する導電性のブラケット17と、軸受15bを固定する導電性のブラケット19を備え、ブラケット17とブラケット19とを電気的に接続し、かつシャフト16と回転体30の外周との間に誘電体層50を設ける。
【選択図】図2

Description

本発明は、電動機に関するもので、特に軸受の電食の発生を抑制するように改良された電動機に関する。
近年、電動機はパルス幅変調(Pulse Width Modulation)方式(以下、適宜、PWM方式という)のインバータにより駆動する方式を採用するケースが多くなってきている。こうしたPWM方式のインバータ駆動の場合、巻線の中性点電位が零とならないため、軸受の外輪と内輪間に電位差(以下、軸電圧という)を発生させる。軸電圧は、スイッチングによる高周波成分を含んでおり、軸電圧が軸受内部の油膜の絶縁破壊電圧に達すると、軸受内部に微小電流が流れ軸受内部に電食が発生する。電食が進行した場合、軸受内輪、軸受外輪または軸受ボールに波状摩耗現象が発生して異常音に至ることがあり、電動機における不具合の主要因の1つとなっている。
なお、電動機をPWM方式にてインバータ駆動する駆動回路(制御回路などを含む)の電源供給回路と、その電源供給回路の1次側回路および1次側回路側の大地へのアースとは電気的に絶縁された構成であった。
従来、電食を抑制するためには、以下のような対策が考えられている。
(1)軸受内輪と軸受外輪を導通状態にする。
(2)軸受内輪と軸受外輪を絶縁状態にする。
(3)軸電圧を低減する。
上記(1)の具体的方法としては、軸受の潤滑剤を導電性にすることが挙げられる。但し、導電性潤滑剤は、時間経過とともに導電性が悪化することや摺動信頼性に欠けるなどの課題がある。また、回転軸にブラシを設置し、導通状態にする方法も考えられるが、この方法もブラシ摩耗粉やスペースが必要となるなどの課題がある。
上記(2)の具体的方法としては、軸受内部の鉄ボールを非導電性のセラミックボールに変更することが挙げられる。この方法は、電食抑制の効果は非常に高いが、コストが高い課題があり、汎用的な電動機には採用できない。
上記(3)の具体的方法としては、固定子鉄心と導電性を有した金属製のブラケットとを電気的に短絡させることで、静電容量を変化させて軸電圧を低減する方法が、従来、公知である(例えば、特許文献1参照)。また、モールドモータの構造的観点においても、固定子鉄心と導電性を有した金属製のブラケットとを電気的に導通させる構成が、従来、公知である(例えば、特許文献2参照)。また、電動機の軸受の電食を抑制する従来技術には、電動機の固定子鉄心などを大地のアースへ電気的に接続する構成も多々開示されている(例えば、特許文献3参照)。
ところで、静電容量と抵抗とを並列接続したときのインピーダンスは、Z=1/jωC+Rの関係式で表される。ここで、Zはインピーダンス、jは虚数、ωは角周波数、Cは静電容量、Rは抵抗を示す。この式からわかるように、静電容量が大きくまたは抵抗が小さくなるとインピーダンスは低くなる。また、逆に静電容量が小さくまたは抵抗が大きくなるとインピーダンスは高くなる。
特許文献1では、固定子鉄心とブラケットとを短絡させることにより、固定子側のインピーダンスを低くし、これによって軸受の電食を抑制している。
すなわち、一般的に、洗濯機や食器洗い乾燥機などの水まわりで使用され、感電のおそれのある電動機は、充電部の絶縁(基礎絶縁)以外に、独立した絶縁を追加(以下、付加絶縁という)する必要がある。一方、これ以外のエアコン室内機、エアコン室外機、給湯機、空気清浄機などに使用される電動機は、感電のおそれがないため、付加絶縁は必要としない。したがって、エアコン室内機、エアコン室外機、給湯機、空気清浄機などに使用される電動機は、回転子を絶縁構造としていないために、回転子側(軸受内輪側)のインピーダンスは、低い状態にある。それに対して、固定子側(軸受外輪側)は、絶縁構造となっているため、インピーダンスは高い状態にある。この場合、軸受内輪側の電位は高いのに対して軸受外輪側の電位は低いためアンバランス状態となり、高い軸電圧が発生してしまうこととなる。そして、このような高い軸電圧により軸受に電食が発生する可能性があった。
このような状態を避けるために、特許文献1は、固定子鉄心とブラケットとを短絡させることで、その間の静電容量成分を無くし、上述したように固定子側(軸受外輪側)のインピーダンスを低くし、回転子側(軸受内輪側)のインピーダンスに近似させる方法を採用している。
また、近年、固定子側の固定子鉄心などの固定部材をモールド材などでモールドして、信頼性を高めたモールドモータが提案されている。そこで、金属製のブラケットに代えてこのような絶縁性のモールド材で軸受を固定し、軸受外輪側に発生する不要な高周波電圧や軸受内外輪間を流れる不要な高周波電流を抑制することが考えられる。ところが、このようなモールド材は樹脂であり軸受を固定するには強度が不十分であったり、樹脂成形のため寸法精度が悪く、軸受のクリープ不具合が発生しやすくなったりするなどの課題があった。すなわち、ベアリングのような軸受は一般的に、例えば外輪とハウジング内周面との間に隙間がある場合、伝達負荷によってシャフトにラジアル方向の力が発生する。このような力が発生すると、径方向の相対差によって滑り現象が発生しやすくなり、このような滑り現象がクリープと呼ばれている。このようなクリープは、一般的に、外輪をブラケットなどのハウジングに強固に固定することで抑制できる。また、近年の電動機の高出力化に伴い、軸受をより強固に固定することが必要となっている。このため、例えば、予め鋼板で加工され寸法精度の良好な金属製のブラケットを軸受の固定に採用するなど、クリープ対策を施すことが必要不可欠となっている。とりわけ、軸受は回転軸に対して2箇所で受ける構造が一般的であるが、ここで述べた強度的な面や実施の容易性などの理由から、2つの軸受に対して金属製のブラケットで固定することが好ましい。
特開2007−159302号公報 特許第3775370号公報 特開2004−242412号公報
しかしながら、まず、特許文献1のような従来の方法は、次のような課題があった。すなわち、この従来の方法は短絡させる方法なので、インピーダンスの調整が不可能であり、回転子の磁石材質や構造によっては、軸電圧が高くなってしまう場合があった。また、他の課題として、インピーダンスを低くする方法なので、軸受内輪と軸受外輪間には常に電位が高い状態でバランスを保つ必要があることが挙げられる。このような状態の場合、電動機の使用環境や固定子と回転子の組立精度バラツキなどによって、インピーダンスのバランスが崩れてしまうと、逆に軸電圧が高くなり電食が発生しやすくなってしまうというケースも可能性として考察された。
また、上述のように強度的な理由から金属製のブラケットを採用した場合、絶縁樹脂のようなモールド材で軸受を固定する場合と比べて、固定子側のインピーダンスが低くなる可能性がある。すなわち、樹脂ハウジングは、強固な絶縁性能のため軸受内外輪間には電流が流れない状態であったものが、導電性ブラケットを採用することで、絶縁性能が低下し軸受内外輪間に電流が流れる状態となり、電食が発生しやすくなってしまうというケースも可能性として考察された。また、導電性のブラケットの採用は、固定子のインピーダンスを低くすることになるため、軸受内輪および外輪とも電位が高くなり、これによる特許文献1と同様の課題があった。
また、本件出願の課題における構成は、上述したとおり、電動機をPWM方式にてインバータ駆動する駆動回路(制御回路などを含む)の電源供給回路と、その電源供給回路の1次側回路および1次側回路側の大地へのアースとは電気的に絶縁された構成である。したがって、従来技術の、電動機の固定子鉄心などを大地のアースへ電気的に接続する構成を採用し、これを加味した構成によって課題解決を図ることは、電動機の仕様・特性の観点で、さらなる別の課題も考察され、難しいものがあった。
本発明の電動機は、上記課題に鑑みなされたものであり、軸受における電食の発生を抑制した電動機およびそれを備えた電気機器を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の電動機は、巻線を巻装した固定子鉄心を含む固定子と、固定子に対向して周方向に永久磁石を保持した回転体とその回転体の中央を貫通するように回転体を締結したシャフトとを含む回転子と、シャフトを支持する軸受と、軸受を固定する2つの導電性のブラケットとを備え、2つのブラケットを電気的に接続し、かつシャフトと回転体の外周との間に誘電体層を設けた構成である。
また、この誘電体層は、電食抑制用の絶縁物である。
このような構成により、シャフトと回転体の外周との間に設けた誘電体層により、低インピーダンスの回転子において、等価的に誘電体層による静電容量が直列接続された構成となり、回転子側のインピーダンスを高くすることが可能となる。このようにして回転子側のインピーダンスを高くすると、高インピーダンスである固定子側のインピーダンスに近似させることができ、その結果、軸受内輪側と軸受外輪側との高周波的な電位が等しくなるようにバランスをとることができる。そして、固定子側および回転子側のインピーダンスは高い状態であるため、軸受内輪側および外輪側の電位が低い状態でバランスをとることができ、使用環境などに影響されることなく軸電圧を抑制できる。
また、2つのブラケットを電気的に接続することで、両ブラケットを同電位とし、シャフトを介しての高周波電流の流れを抑制している。さらに、両ブラケットを同電位とすることで、一方の軸受内輪外輪間の電位差と他方の軸受内輪外輪間の電位差とを近似あるいは同一とすることが可能となる。このような構成において、誘電体層を利用して回転子側のインピーダンスを適切に調整することで、それぞれの軸受に対して、内輪外輪間の電位差、すなわち軸電圧を低くできる。このように、導電性のブラケットでそれぞれ固定された2つの軸受に対して、軸受内輪と外輪との間の電位差を低くできるため、軸受の固定強度を確保しながら、PWMなどによる高周波によって生じる軸受の電食の発生を抑制することが可能となる。
また、誘電体層の幅や材料を変えることにより、静電容量を可変できるため、回転子側のインピーダンスを最適に設定することも可能となる。なお誘電体層とは、誘電体の誘電率および厚さや誘電体に接する導電物(電極)表面積を意図的に変化させる層のことを指し、あたかもシャフトと回転体との間に誘電素子を介在させることを意図している。
また、本発明の電動機は、2つのブラケットが電気的に接続されるとともに固定子鉄心とは絶縁された構成である。
このような構成により、固定子側のインピーダンスをより高くすることができる。すなわち、固定子側のインピーダンスをこのように高くするとともに、誘電体層により回転子側のインピーダンスも高くすることで、軸受内輪側および外輪側それぞれの電位を低くできる。そして、軸受内輪側および外輪側の電位が低い状態でバランスをとることができ、使用環境などに影響されることなく軸電圧を抑制できる。
また、本発明の電動機は、2つのブラケットの少なくとも一方と巻線を巻装した固定子鉄心とが絶縁樹脂により一体成形された構成である。
このような構成により、2つの導電性ブラケットを電動機内部で接続ピンなどを介して電気的に接続することで、使用環境や外部応力などに対して、信頼性の高い電気的接続とすることができる。
また、本発明の電動機は、誘電体層が、シャフトと回転体との間に、シャフトの周りを周回するように設けられた構成である。
また、本発明の電動機は、誘電体層が、回転体の内周側と外周側との間に、シャフトの周りを周回するように設けられた構成であってもよい。
また、本発明の電動機は、回転体が、外周部を構成する外側鉄心と、シャフトに締結された内周部を構成する内側鉄心と、誘電体層とを有し、外側鉄心と内側鉄心とが誘電体層を介して固着されている構成である。
このような構成とすることにより、容易に製造可能な回転体の構造とすることができるため、回転子側のインピーダンスを高めた回転子の生産性を向上することができる。
また、本発明の電動機は、誘電体層が、その内側と外側とを絶縁分離するように配置されている。
また、本発明の電動機は、誘電体層が、径方向幅が異なる複数種類の円弧を組み合わせた形状であってもよい。
また、本発明の電動機は、回転子が、固定子の内周側に回転自在に配置された構成である。
また、本発明の電動機は、固定子鉄心とシャフトとの間のインピーダンスが高くなるように誘電体層を設けた構成である。
また、本発明の電気機器は、上述した電動機を搭載している。
以上のように、本発明の電動機によれば、2つのブラケットのインピーダンスを大きく低下させることなく同一としたうえで、回転子側(軸受内輪側)のインピーダンスを高くし、固定子側(軸受外輪側)の2つのブラケットのインピーダンスと近似させ、軸受内輪側と軸受外輪側との高周波的な電位のバランスをとることができるため、軸受における電食の発生を抑制した電動機およびそれを備えた電気機器を提供することができる。
本発明の実施の形態1におけるブラシレスモータの断面を示した構造図 同モータの要部を模式的に示した図 同モータの回転体の具体的な構成例を示した図 同モータの回転子の他の構成例を示した図 実施例1の軸電圧の測定方法を示す図 完全波形崩れの一例を示す図 一部波形崩れの一例を示す図 波形崩れなしの一例を示す図 電流方向が軸受外輪から軸受内輪の場合の軸電圧の波形を示す図 実施例1と比較例1〜4との評価結果を示す図 本発明の実施の形態1における他の構成例としてのアウタロータ型の電動機の断面を示した構造図 本発明の実施の形態2における電気機器(エアコン室内機)の構造図 本発明の実施の形態3における電気機器(エアコン室外機)の構造図 本発明の実施の形態4における電気機器(給湯機)の構造図 本発明の実施の形態5における電気機器(空気清浄機)の構造図
以下、本発明の電動機およびそれを備えた電気機器について、図面を用いて説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における電動機の断面を示した構造図である。本実施の形態では、電気機器としてのエアコン用に搭載され、送風ファンを駆動するためのブラシレスモータである電動機の一例を挙げて説明する。また、本実施の形態では、回転子が固定子の内周側に回転自在に配置されたインナロータ型の電動機の例を挙げて説明する。
図1において、固定子鉄心11には、固定子鉄心11を絶縁するインシュレータとしての樹脂21が介在して、固定子巻線12が巻装されている。そして、このような固定子鉄心11は、他の固定部材とともにモールド材としての絶縁樹脂13にてモールド成形されている。本実施の形態では、これらの部材をこのようにモールド一体成形することにより、外形が概略円筒形状をなす固定子10が構成されている。
固定子10の内側には、空隙を介して回転子14が挿入されている。回転子14は、回転子鉄心31を含む円板状の回転体30と、回転体30の中央を貫通するようにして回転体30を締結したシャフト16とを有している。回転体30は、固定子10の内周側に対向して周方向に永久磁石であるフェライト樹脂磁石32を保持している。また、詳細については以下で説明するが、回転体30は、図1に示すように、最外周部のフェライト樹脂磁石32から内周側のシャフト16に向かって、回転子鉄心31の外周部を構成する外側鉄心31a、誘電体層50、回転子鉄心31の内周部を構成する内側鉄心31bと順に配置するような構造を有している。図1では、回転体30として、これらの回転子鉄心31、誘電体層50およびフェライト樹脂磁石32が一体成形された構成例を示している。このように、固定子10の内周側と回転体30の外周側とが対向するように配置されている。
回転子14のシャフト16には、シャフト16を支持する2つの軸受15が取り付けられている。軸受15は、複数の鉄ボールを有した円筒形状のベアリングであり、軸受15の内輪側がシャフト16に固定されている。図1では、シャフト16がブラシレスモータ本体から突出した側となる出力軸側において、軸受15aがシャフト16を支持し、その反対側(以下、反出力軸側と呼ぶ)において、軸受15bがシャフト16を支持している。そして、これらの軸受15は、それぞれ導電性を有した金属製のブラケットにより、軸受15の外輪側が固定されている。図1では、出力軸側の軸受15aがブラケット17により固定され、反出力軸側の軸受15bがブラケット19により固定されている。以上のような構成により、シャフト16が2つの軸受15に支承され、回転子14が回転自在に回転する。
さらに、このブラシレスモータには制御回路を含めた駆動回路を実装したプリント基板18が内蔵されている。このプリント基板18を内蔵したのち、ブラケット17を固定子10に圧入することにより、ブラシレスモータが形成される。また、プリント基板18には、巻線の電源電圧Vdc、制御回路の電源電圧Vccおよび回転数を制御する制御電圧Vspを印加するリード線や制御回路のグランド線などの接続線20が接続されている。
なお、駆動回路を実装したプリント基板18上のゼロ電位点部は、大地のアースおよび1次側(電源)回路とは絶縁され、大地のアースおよび1次側電源回路の電位とは、フローティングされた状態である。ここで、ゼロ電位点部とは、プリント基板18上における基準電位としての0ボルト電位の配線のことであり、通常グランドと呼ばれるグランド配線を示している。接続線20に含まれるグランド線は、このゼロ電位点部、すなわちグランド配線に接続される。また、駆動回路が実装されたプリント基板18に接続される巻線の電源電圧を供給する電源回路、制御回路の電源電圧を供給する電源回路、制御電圧を印加するリード線および制御回路のグランド線などは、巻線の電源電圧を供給する電源回路に対する1次側(電源)回路、制御回路の電源電圧を供給する電源回路に対する1次側(電源)回路、これら1次側(電源)回路と接続された大地のアースおよび独立して接地された大地のアースのいずれとも電気的に絶縁されている。つまり、1次側(電源)回路電位および大地のアースの電位に対して、プリント基板18に実装された駆動回路は電気的に絶縁された状態であることから、電位が浮いた状態となっている。これは電位がフローティングされた状態とも表現され、よく知られている。また、このようなことから、プリント基板18に接続される巻線の電源電圧を供給する電源回路および制御回路の電源電圧を供給する電源回路の構成は、フローティング電源とも呼称され、これもよく知られた表現である。
以上のように構成された本ブラシレスモータに対して、接続線20を介して各電源電圧および制御信号を供給することにより、プリント基板18の駆動回路により固定子巻線12が駆動される。固定子巻線12が駆動されると、固定子巻線12に駆動電流が流れ、固定子鉄心11から磁界が発生する。そして、固定子鉄心11からの磁界とフェライト樹脂磁石32からの磁界とにより、それら磁界の極性に応じて吸引力および反発力が生じ、これらの力によってシャフト16を中心に回転子14が回転する。
次に、本ブラシレスモータのより詳細な構成について説明する。
まず、本ブラシレスモータは、上述したように、シャフト16が2つの軸受15で支持されるとともに、それぞれの軸受15もブラケットにより固定され、支持されている。さらに、上述したようなクリープによる不具合を抑制するため、本実施の形態では、それぞれの軸受15が、導電性を有した金属製のブラケットにより固定されるような構成としている。すなわち、本実施の形態では、予め鋼板で加工され寸法精度の良好な導電性のブラケットを軸受15の固定に採用している。特に、電動機の高出力化が要求される場合には、このような構成とすることがより好ましい。
具体的には、まず、反出力軸側の軸受15bに対して、軸受15bの外周径とほぼ等しい外周径のブラケット19により固定している。また、このブラケット19は、絶縁樹脂13とモールド一体成形されている。すなわち、図1に示すように、反出力軸側における絶縁樹脂13の形状は、本ブラシレスモータ本体から反出力軸方向へと突出する本体突出部13aを有した形状である。この本体突出部13aの本体内部側に、インナーブラケットとしてブラケット19を配置し、絶縁樹脂13とモールド一体成形している。ブラケット19は中空円筒状となるカップ形状を有しており、より具体的には、一方を開いた円筒部19aと、開いた側の円筒端部から外方向に少しだけ広がった環状のつば部19bとを有している。円筒部19aの内周径は軸受15bの外周径とほぼ等しく、円筒部19aに軸受15bを圧入することにより、軸受15bはブラケット19を介するようにして絶縁樹脂13にも固定されることになる。このように構成することで、軸受15bの外輪側は金属製のブラケット19に固定されるため、クリープによる不具合を抑制できる。また、つば部19bの外周径は軸受15bの外周径よりも少しだけ大きくしている。すなわち、つば部19bの外周径は、軸受15bの外周径よりも大きく、かつ少なくとも回転体30の外周径よりも小さくしている。ブラケット19をこのような形状とすることにより、例えばつば部が回転体30の外周を超えて固定子10まで広がるような構造に比べて、コスト高となる金属材料の使用を抑制している。また、このように金属製のブラケット19の面積を抑制し、さらに絶縁樹脂13でブラケット19の外郭を覆うようにモールド一体成形しているため、軸受15bから発生する騒音を抑制することもできる。
次に、出力軸側の軸受15aに対しては、固定子10の外周径とほぼ等しい外周径のブラケット17により固定している。ブラケット17は概略円板形状であり、円板の中央部に軸受15aの外周径とほぼ等しい径の突出部を有しており、この突出部の内側は中空となっている。プリント基板18を内蔵したのち、このようなブラケット17の突出部の内側を軸受15aに圧入するとともに、ブラケット17の外周に設けた接続端部と固定子10の接続端部とが嵌合するように、ブラケット17を固定子10に圧入することにより、本ブラシレスモータが形成される。このように構成することで、組立作業の容易化を図るとともに、軸受15aの外輪側は金属製のブラケット17に固定されるため、クリープによる不具合も抑制している。
また、ブラケット19には、導通ピン22が予め電気的に接続されている。すなわち、図1に示すように、ブラケット19のつば部19bに導通ピン22の一方の先端部22aが接続されている。導通ピン22は絶縁樹脂13の内部に配置され、ブラケット19と同様に絶縁樹脂13とモールド一体成形されている。なお、導通ピン22を電動機内部として絶縁樹脂13の内部に配置することで、導通ピン22を錆や外力などから予防し、使用環境や外部応力などに対して、信頼性の高い電気的接続としている。導通ピン22は、絶縁樹脂13の内部において、つば部19bから本ブラシレスモータの外周方向へと延伸し、本ブラシレスモータの外周近辺からシャフト16とほぼ平行して出力軸側へとさらに延伸している。そして、絶縁樹脂13の出力軸側の端面から、導通ピン22の他方の先端部22bが露出している。さらに、先端部22bには、導通ピン22をブラケット17に電気接続するための導通ピン23が接続されている。すなわち、ブラケット17を固定子10に圧入したとき、導通ピン23がブラケット17に接触し、ブラケット17と導通ピン23との導通が確保される。このような構成により、ブラケット17とブラケット19との2つのブラケットは、導通ピン22を介して電気的に接続される。また、ブラケット17およびブラケット19は、絶縁樹脂13により固定子鉄心11と絶縁された状態で、この2つのブラケットが電気的に接続される。
そして、本実施の形態では、回転体30において、シャフト16と回転体30の外周との間に誘電体層50を設けている。
図2は、図1に示す本ブラシレスモータの要部を模式的に示した図である。図2に示すように、ブラケット17とブラケット19とは電気的に接続されており、固定子鉄心11とは接続しない状態となっている。
ここで、ブラケット17とブラケット19とを接続しない場合、両ブラケットの形状や配置状態が異なるため、両ブラケットのインピーダンスは異なる。このため、ブラケット17に誘起される電位とブラケット19に誘起される電位にアンバランスを発生させる。この電位のアンバランスは、シャフト16を介して出力軸側から反出力軸側または反出力軸側から出力軸側に高周波電流が流れやすい状態となることが懸念される。
本実施の形態では、ブラケット17とブラケット19とを電気的に接続することで両ブラケットを同電位とし、電位のアンバランスを抑制して、シャフト16を介しての高周波電流が流れにくい状態としている。
また、ブラケット17とブラケット19とを接続する導通ピン22を固定子鉄心11にも接続すると、固定子側のインピーダンスが低くなる。そして、インピーダンスが低くなると、上述したように、固定子側、すなわち軸受における外輪側の電位が高い状態となる。これに対し、本実施の形態では、導通ピン22と固定子鉄心11とを絶縁した状態として、インピーダンスの低下を抑制し、軸受外輪側の電位を低い状態に抑えている。また、これによって、以下で説明するように、固定子側と回転子側とのインピーダンスのバランスを取りやすい状態としている。さらに、本実施の形態では、上述したようにブラケット17を固定子10に圧入するのみで、固定子鉄心11との絶縁を確保しながら、ブラケット17とブラケット19とを電気的に接続できる。このため、製造工程において、容易に、固定子側のインピーダンスの低下を抑えながら、両ブラケットを同電位とすることができる。
次に、図2に示すように、回転体30は、最外周部にフェライト樹脂磁石32を配置し、さらに、内周側に向かって、回転子鉄心31を構成する外側鉄心31a、誘電体層50、回転子鉄心31を構成する内側鉄心31bと順に配置されている。また、誘電体層50は、絶縁樹脂で形成された層である。本実施の形態では、電食抑制用として、このような誘電体層50を設けている。図2では、誘電体層50が、回転体30の内周側と外周側との間でシャフト16の周りを周回するようなリング状に形成された一例を示している。回転体30は、このように、フェライト樹脂磁石32、外側鉄心31a、誘電体層50を形成する絶縁樹脂、および内側鉄心31bが一体形成された構成である。また、内側鉄心31bの内周の締結部51において、回転体30がシャフト16に締結される。これにより、軸受15に支承される回転子14が構成される。
回転体30において、誘電体層50は、絶縁物である絶縁樹脂で形成された層であり、外側鉄心31aと内側鉄心31bとを直列的に絶縁分離している。一方、誘電体層50は、所定の誘電率を有した絶縁樹脂で形成されており、高周波電流は、外側鉄心31aと内側鉄心31bとの間を流れることができる。
ところで、このような誘電体層50を設けない場合、上述したように、固定子鉄心を基準としたブラケット間のインピーダンスは高く、逆に、回転体に電気的に接続されたシャフト間のインピーダンスは低い。このようなインピーダンス成分を有した等価回路に対して、固定子鉄心などから発生したパルス幅変調の高周波電流などが流れ込むことになる。このため、ブラケットに電気的に接続された軸受の外輪と、軸受内輪側のシャフトとの間で、高周波電流による電位差が生じる。
本実施の形態では、インピーダンスの低い回転子の回転体において、図2に示すような誘電体層50を設けることにより、ブラケット側のインピーダンスに近似するように回転子14のインピーダンスを高くしている。すなわち、外側鉄心31aと内側鉄心31bとの間に誘電体層50を設けることで、回転子14は、等価的に誘電体層50による静電容量が直列接続された構成となり、回転子14のインピーダンスを高くできる。そして、回転子14のインピーダンスを高くすることにより、回転子14からシャフト16へと流れる高周波の電圧降下が大きくなるため、これによって、高周波電流によりシャフト16に発生する電位を低くできる。このような原理に基づき、本実施の形態のブラシレスモータは、ブラケット17および19に電気的に接続された軸受15の外輪と、軸受15の内輪側のシャフト16との間での高周波電流による電位差を低くしている。なお、上述したように、本実施の形態では、ブラケット17および19と固定子鉄心11とを絶縁した状態とすることで、ブラケット17および19のインピーダンスの低下を抑制し、ブラケット17および19も高いインピーダンス状態としている。このため、軸受内輪と軸受外輪間には常に電位が低い状態で、その電位差が低くなるようにバランスが保たれている状態となり、これによって、軸受における電食の発生を抑制している。
さらに、本実施の形態では、ブラケット17とブラケット19とを導通ピン22を介して電気的に接続することで、両ブラケットを同電位とし、シャフトを介しての高周波電流の流れを抑制している。さらに、両ブラケットを同電位とすることで、軸受15aの内輪外輪間の電位差と軸受15bの内輪外輪間の電位差とを近似あるいは同一とすることが可能となる。このような構成において、誘電体層50を利用して回転子側のインピーダンスを適切に調整することで、軸受15aおよび軸受15bそれぞれに対して、内輪外輪間の電位差、すなわち軸電圧を低くできる。よって、一方の軸受は電食を抑制できるが、他方の軸受に電食が発生するというような不具合を抑制できる。このように、導電性のブラケットでそれぞれ固定された2つの軸受に対して、軸受内輪と外輪との間の電位差を低くできるため、軸受の固定強度を確保しながら、PWMなどによる高周波によって生じる軸受の電食の発生を抑制することが可能となる。
また、誘電体層50の幅や材料を変えることにより、静電容量を可変できるため、回転子14側のインピーダンスを最適に設定することもできる。すなわち、誘電体層50を形成する絶縁樹脂の誘電率を低くする、絶縁樹脂の厚さ(電極間距離)を大きくする、または電極面積を小さくすることなどにより、誘電体層50による静電容量を低くできる。そして、このようにして、誘電体層50による静電容量を低くすることで、回転子14のインピーダンスを高くできる。
また、誘電体層50を形成する絶縁樹脂として、シンジオタクチックポリスチレン(以下、SPSという)樹脂を使用することで、低誘電率化することが可能となり、絶縁樹脂の厚さが小さくても、回転子14のインピーダンスをより高くすることができる。すなわち、一般的に電動機の絶縁樹脂に使用される樹脂は、ポリブチレンテレフタレート(以下、PBTという)樹脂やポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂などにガラス繊維などの無機充填剤で強化されたものを使用しており、その材料は誘電率が約3.5程度となっている。これに対し、SPS樹脂の誘電率は、非強化品で2.6、強化品で2.8と一般的な樹脂よりも低誘電率である。したがって、絶縁樹脂の厚みの上限が構造上規制され、PBT樹脂などではインピーダンスが低く足りない場合は、SPS樹脂を使用することで静電容量を小さくすることが可能となる。
さらに、図2に示すように、誘電体層50が外側鉄心31aと内側鉄心31bとに分離するような回転体30の構成とすることにより、製造工程において、シャフト16がない状態で回転子鉄心と絶縁樹脂を一体成形することが可能となる。このため、シャフトと回転子鉄心間の誘電体層を設けるような構造と比較して、図2に示すような構造は、シャフトがない状態で回転体30を成形することが可能となり、生産性を高めることができる。また、図2に示すような構造であれば、シャフト16の品種が変わっても、シャフト16をカシメまたは圧入することで固定することが可能となるため、品種切替の対応が容易となり、これによっても、生産性を向上することができる。
図3は、本発明の実施の形態1におけるブラシレスモータの回転体の具体的な構成例を示した図である。図3は、回転体を上面から見た構成例を示している。図3に示す回転体は、外側鉄心31aと内側鉄心31bとの径方向の間において、径方向の幅が異なる複数種類の円弧を組み合わせたような形状の誘電体層50を有している。すなわち、誘電体層50は、少なくとも外周側と内周側のいずれかにおいて、凸の突起形状と凹の突起形状とを繰り返し周回するような形状である。また、外側鉄心31aと内側鉄心31bとが、このような形状の誘電体層50に嵌合している。
図2に示したように誘電体層50を完全なリング形状とした場合、回転時における空転などのおそれがある。これに対し、図3に示すような誘電体層50の形状とすることにより、空転防止のための突起が誘電体層50と鉄心との間に挿入された構造となり、空転防止とともに回転強度を高めることができる。より具体的には、空転防止のための突起が互いに対向する位置となるように、各突起を外側鉄心31aおよび内側鉄心31bそれぞれに設けている。
図4は、本発明の実施の形態1におけるブラシレスモータの回転子の他の構成例を示した図である。
図4に示す回転体30は、最外周部にフェライト樹脂磁石32を配置し、さらに、内周側に向かって、回転子鉄心31、絶縁樹脂で形成された誘電体層50と順に配置されている。図4に示す回転体30は、このように、フェライト樹脂磁石32、回転子鉄心31、誘電体層50を形成する絶縁樹脂が一体形成された構成である。また、誘電体層50の内周の締結部51において、回転体30がシャフト16に締結される。すなわち、回転体30が誘電体層50を介してシャフト16に締結された構成である。回転子14はこのような構成であってもよく、回転子鉄心31とシャフト16との間に誘電体層50による静電容量が直列接続された構成となり、回転子14のインピーダンスを高くできる。
以下、本発明について実施例を用いてより具体的に説明する。なお、本発明は以下の実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を変更しない限りにおいて、これらの実施例によって限定されるものではない。
(実施例1)
図3に示すような構成で、誘電体層には誘電率3.6のPBT樹脂および誘電率2.8のSPS樹脂を使用し、最小部の樹脂厚を2.5mmの回転子として、図1に示すような構成のブラシレスモータを作製し、軸電圧を測定した。
また測定は、同一固定子を使用し、それぞれの回転子を入れ替える方法で測定を実施した。軸受には、ミネベア製608(グリースはちょう度239のものを使用)を使用した。
図5は、本実施例1の軸電圧の測定方法を示す図である。軸電圧測定時には直流安定化電源を使用し、巻線の電源電圧Vdcを391V、制御回路の電源電圧Vccを15Vとし、回転数1000r/minの同一運転条件下で測定を行った。なお、回転数は制御電圧Vspにて調整し、運転時のブラシレスモータ姿勢はシャフト水平とした。
軸電圧の測定は、デジタルオシロスコープ130(テクトロニクス製DPO7104)と高電圧差動プローブ120(テクトロニクス製P5205)により、電圧波形を観測して、波形崩れが発生しないかどうか確認を行い、ピーク−ピーク間の測定電圧を軸電圧とした。
また、軸電圧の波形崩れについては、完全波形崩れ、一部波形崩れ、波形崩れなしの3分類に区分けを行った。
図6から図8は、このような波形崩れの一例を示す図であり、図6は完全波形崩れ、図7は一部波形崩れ、図8は波形崩れなしの場合の波形を示している。図6から図8において、測定時の横軸時間は50μs/divの同一条件としている。なお、デジタルオシロスコープ130は、絶縁トランス140にて絶縁している。
また、高電圧差動プローブ120の+側120aは、長さ約30cmのリード線110を介し、リード線の導体を直径約15mmのループ状にして、その内周をシャフト16の外周に導電接触させることで、シャフト16に電気的に接続している。高電圧差動プローブ120の−側120bは、長さ約30cmのリード線111を介し、ブラケット17にリード線111の先端を導電性テープ112にて導電接触させることで、ブラケット17に電気的に接続している。このような構成で、ブラケット17とシャフト16との間の電圧である出力軸側の軸受15aの軸電圧の測定を実施した。
また、反出力軸側の軸受15bの軸電圧も同様に、高電圧差動プローブ120の+側120aは、長さ約30cmのリード線110を介し、リード線の導体を直径約15mmのループ状にして、その内周をシャフト16の外周に導電接触させることで、シャフト16に電気的に接続している。高電圧差動プローブ120の−側120bは、樹脂部分を一部切削しブラケット19の一部を露出させた部分に長さ約30cmのリード線111を介し、ブラケット19にリード線111の先端を導電性テープ112にて導電接触させることで、ブラケット19に電気的に接続している。
また、電流方向については、軸電圧波形の向きから判断している。図6から図8に記載している電圧波形はゼロ電圧ラインよりも上向きであることから、シャフト16(軸受内輪)側の電位がブラケット17またはブラケット19(軸受外輪)側よりも高いことがわかる。したがって、電流の方向は軸受内輪側から軸受外輪側へ流れているものと判断できる。逆に図9のように電圧波形がゼロ電圧ラインよりも下向きの場合は、電流の方向は軸受外輪側から軸受内輪側へ流れているものと判断している。
また、インピーダンスの測定は、エヌエフ回路設計ブロック製のLCRメータZM2353およびテストリード2325Aを使用して、次のようにして行った。すなわち、接続線20における巻線の電源電圧Vdc、制御回路の電源電圧Vcc、回転数を制御する制御電圧Vspを印加するリード線および制御回路のグランド線を短絡させて束ねた。この束ねた線(以下、電源リード線という)と出力軸側のブラケット17との間のインピーダンス(以下、出力軸側ブラケットインピーダンスと呼ぶ)、電源リード線と反出力軸側のブラケット19との間のインピーダンス(以下、反出力軸側ブラケットインピーダンスと呼ぶ)、および電源リード線とシャフト16との間のインピーダンス(以下、回転子側インピーダンスと呼ぶ)を測定した。また、ブラシレスモータ姿勢はシャフト水平とし、測定条件は電圧1V、周波数10kHzにて測定を実施した。なお、測定は未回転の状態で実施するため、シャフトとブラケット間が導通状態となってしまうことから、シャフトとブラケット間に模擬的に絶縁を施してインピーダンスの測定を行った。具体的には、導電体の金属ボールに代えて、絶縁体のセラミックボールを内蔵した軸受に交換して、インピーダンスの測定を実施した。
また、上記仕様での電食抑制効果を確認するために、それぞれのブラシレスモータを準備し、電食耐久試験にて電食抑制の効果確認を実施した。
なお、電食耐久試験は、巻線の電源電圧Vdcを391V、制御回路の電源電圧Vccを15V、回転数を1000r/min(制御電圧Vspにて調整)、ブラシレスモータ姿勢をシャフト水平、雰囲気温度を10℃とし、無負荷の条件下で試験を実施した。
また、電食を通常よりも加速するため、軸受の鉄ボール7個の内1個のみを鉄ボールとして残りをセラミックボールとする特殊な軸受を取り付けた。
また、電食の判定は、聴感での異常とベアリング内部の波状摩耗を確認した時点で、電食寿命と判断している。
(比較例1)
図3と同一の形状の回転子で、外側鉄心31aと内側鉄心31bとの間が絶縁されていないものを使用した。また、ブラケット17とブラケット19とが電気的に接続されていない図1と同一の形状でブラシレスモータを作製し、実施例1と同様な方法で評価を実施した。
(比較例2)
図3と同一の形状の回転子で、外側鉄心31aと内側鉄心31bとの間が絶縁されていないものを使用した。また、ブラケット17とブラケット19とが電気的に接続されている図1と同一の形状でブラシレスモータを作製し、実施例1と同様な方法で評価を実施した。
(比較例3)
図3と同一の形状の回転子で、誘電体層50にPBT樹脂を使用した。また、ブラケット17とブラケット19とが電気的に接続されていない図1と同一の形状でブラシレスモータを作製し、実施例1と同様な方法で評価を実施した。
(比較例4)
図3と同一の形状の回転子で、誘電体層50にSPS樹脂を使用した。また、ブラケット17とブラケット19とが電気的に接続されていない図1と同一の形状でブラシレスモータを作製し、実施例1と同様な方法で評価を実施した。
図10は、実施例1と比較例1〜4との評価結果を示す図である。
図10から明らかなように、誘電体層50を設けることにより、回転子側インピーダンスが高くなっている。そして、回転子側インピーダンスと、出力軸側ブラケットインピーダンスおよび反出力軸側ブラケットインピーダンスとの整合が図れ、軸電圧を低くすることができる。なお、回転子側インピーダンスは、出力軸側ブラケットインピーダンスや反出力軸側ブラケットインピーダンスに対して、約2倍程度に調整することでインピーダンスの整合が図れ、軸電圧が低くなっている。これは、出力軸側ブラケットインピーダンスおよび反出力軸側ブラケットインピーダンスに対して、回転子側インピーダンスが並列接続された状態となるため、回転子側インピーダンスの約50%程度で整合が図れるものと考察される。なお、10kHz時のインピーダンスは1kHz時のインピーダンスよりも低く約1/10程度であり、また100kHz時のインピーダンスよりも高く約10倍程度となる。1kHzから100kHzの範囲ではインピーダンスの共振点は確認されないことから、この周波数範囲のインピーダンス成分は、誘導性成分よりも容量性成分が支配的であると考察される。
また、軸電圧を低くすることで、波形崩れ(軸受内部の油膜の絶縁破壊電圧)の回数は極端に減少しており、軸受の電食発生を抑制する効果をより高めることができる。さらに、ブラケット17とブラケット19とを電気的に接続することにより、出力軸側ブラケットインピーダンスと反出力軸側ブラケットインピーダンスとが合成されて1つのインピーダンスとして機能するため電流方向が同一となり、かつブラケット17とブラケット19とが同電位となることで、シャフト16を介しての電流が流れなくなる。このため、軸受の電食発生を抑制する効果をより高めることができる。さらには、絶縁材料にSPS樹脂を使用することでPBT樹脂を使用した場合よりも、同一絶縁厚さでインピーダンスを高くすることができる。
また、電食耐久試験結果においても、誘電体層50を設け、ブラケット17とブラケット19とを電気的に接続することで、電食寿命を2〜6倍程度にすることができる。
これらの結果からもわかるように、本発明の電動機は、従来の電動機に比べて、軸電圧が低減し、電動機の軸受電食の発生抑制に極めて優れた効果を持つ。
以上説明したように、本発明の電動機は、巻線を巻装した固定子鉄心を含む固定子と、固定子に対向して周方向に永久磁石を保持した回転体と、回転体の中央を貫通するように回転体を締結したシャフトとを含む回転子と、シャフトを支持する軸受と、軸受を固定する2つの導電性ブラケットとを備え、2つの導電性ブラケットは電気的に接続され、かつシャフトと回転体の外周との間に誘電体層を設けた構成である。このため、出力軸側と反出力軸側の軸受外輪が同電位となり、出力軸側の軸受と反出力軸側の軸受との間での電流が流れない回路とすることができる。また、2つの軸受外輪側のインピーダンスを合成して1つのインピーダンスとしているため、軸受内輪側のインピーダンスと近似させることが容易となる。また、シャフトと回転体の外周との間に設けた誘電体層により、低インピーダンスの回転子において、等価的に誘電体層による静電容量が直列接続された構成となり、回転子側のインピーダンスを高くすることが可能となる。その結果、軸受内輪側と軸受外輪側とのインピーダンスを近似させることができる。これによって、軸受内輪側と軸受外輪側との高周波的な電位のバランスをとることができ、PWMなどによる高周波によって生じる軸受の電食の発生を抑制することが可能となる。したがって、本発明の電動機によれば、軸受における電食の発生を抑制した電動機を提供することができる。また、本発明の電動機を電気機器に組み込むことにより、軸受における電食の発生を抑制した電動機を備えた電気機器を提供することができる。
なお、本実施の形態では、誘電体層の形状として図1から図4に示した形状の例を挙げて説明したが、これ以外の形状であってもよく、誘電体層の静電容量により回転子のインピーダンスを高くできればよい。
また、回転子が固定子の内周側に回転自在に配置されたインナロータ型のブラシレスモータである電動機の例を挙げて説明したが、回転子が固定子の外周側に配置されたアウタロータ型の電動機にも本発明を適用することができる。図11は、本実施の形態における他の構成例としてのアウタロータ型の電動機の断面を示した構造図である。なお、図11において、図1と同様の構成要素については同一の符号を付している。図11において、固定子巻線12が巻装された固定子鉄心11は絶縁樹脂13にてモールド成形されて、固定子10が構成されている。さらに、固定子10にはブラケット17およびブラケット19が一体成形されており、ブラケット17に軸受15aが固定され、ブラケット19に軸受15bが固定されている。軸受15aおよび軸受15bの内輪側にはシャフト16が貫通し、シャフト16の一方の端部に中空円筒形状の回転体30が締結されている。また、回転体30の内周側中空部に固定子鉄心11が配置される。そして、回転体30において、外側鉄心31aと内側鉄心31bとで挟むようにして、環状の誘電体層50を設けている。また、軸受15aと軸受15bとを導通ピン22などで電気的に接続している。このようなアウタロータ型の電動機においても、図1のような構成と同様、図11に示すように誘電体層50を設け、かつブラケット17とブラケット19を電気的に接続する構造を設けることにより、同様の効果を得ることができる。
(実施の形態2)
本発明にかかる電気機器の例として、まず、エアコン室内機の構成を実施の形態2として、詳細に説明する。
図12において、エアコン室内機210の筐体211内には電動機201が搭載されている。その電動機201の回転軸にはクロスフローファン212が取り付けられている。電動機201は電動機駆動装置213によって駆動される。電動機駆動装置213からの通電により、電動機201が回転し、それに伴いクロスフローファン212が回転する。そのクロスフローファン212の回転により、室内機用熱交換器(図示せず)によって空気調和された空気を室内に送風する。ここで、電動機201は、例えば、上記実施の形態1のものが適用できる。
本発明の電気機器は、電動機と、その電動機が搭載された筐体とを備え、電動機として上記構成の本発明の電動機を採用したものである。
(実施の形態3)
次に、本発明にかかる電気機器の例として、エアコン室外機の構成を実施の形態3として、詳細に説明する。
図13において、エアコン室外機301は、筐体311の内部に電動機308を搭載している。その電動機308は回転軸にファン312を取り付けており、送風用電動機として機能する。
エアコン室外機301は、筐体311の底板302に立設した仕切り板304により、圧縮機室306と熱交換器室309とに区画されている。圧縮機室306には圧縮機305が配設されている。熱交換器室309には熱交換器307および上記送風用電動機が配設されている。仕切り板304の上部には電装品箱310が配設されている。
その送風用電動機は、電装品箱310内に収容された電動機駆動装置303により駆動される電動機308の回転に伴い、ファン312が回転し、熱交換器307を通して熱交換器室309に送風する。ここで、電動機308は、例えば、上記実施の形態1のものが適用できる。
本発明の電気機器は、電動機と、その電動機が搭載された筐体とを備え、電動機として上記構成の本発明の電動機を採用したものである。
(実施の形態4)
次に、本発明にかかる電気機器の例として、給湯機の構成を実施の形態4として、詳細に説明する。
図14において、給湯機330の筐体331内には電動機333が搭載されている。その電動機333の回転軸にはファン332が取り付けられている。電動機333は電動機駆動装置334によって駆動される。電動機駆動装置334からの通電により、電動機333が回転し、それに伴いファン332が回転する。そのファン332の回転により、燃料気化室(図示せず)に対して燃焼に必要な空気を送風する。ここで、電動機333は、例えば、上記実施の形態1のものが適用できる。
本発明の電気機器は、電動機と、その電動機が搭載された筐体とを備え、電動機として上記構成の本発明の電動機を採用したものである。
(実施の形態5)
次に、本発明にかかる電気機器の例として、空気清浄機の構成を実施の形態5として、詳細に説明する。
図15において、空気清浄機340の筐体341内には電動機343が搭載されている。その電動機343の回転軸には空気循環用ファン342が取り付けられている。電動機343は電動機駆動装置344によって駆動される。電動機駆動装置344からの通電により、電動機343が回転し、それに伴いファン342が回転する。そのファン342の回転により空気を循環する。ここで、電動機343は、例えば、上記実施の形態1のものが適用できる。
本発明の電気機器は、電動機と、その電動機が搭載された筐体とを備え、電動機として上記構成の本発明の電動機を採用したものである。
上述の説明では、本発明にかかる電気機器の実施例として、エアコン室外機、エアコン室内機、給湯機、空気清浄機などに搭載される電動機を取り上げたが、その他の電動機にも、また、各種情報機器に搭載される電動機や、産業機器に使用される電動機にも適用できることは言うまでもない。
また、本件出願の実施の形態における構成は、上述したとおり、電動機をPWM方式にてインバータ駆動する駆動回路(制御回路などを含む)の電源供給回路と、その電源供給回路の1次側回路および1次側回路側の大地のアースとは電気的に絶縁された構成である。そして、従来技術の、電動機の固定子鉄心などを大地のアースへ電気的に接続する構成を採用しなくとも、軸受の電食を抑制する効果が得られている。
本発明の電動機は、軸電圧を減少させることが可能であり、軸受の電食発生を抑制するのに最適である。このため、主に電動機の低価格化および高寿命化が要望される電気機器で、例えばエアコン室内機、エアコン室外機、給湯機、空気清浄機などに搭載される電動機に有効である。
10 固定子
11 固定子鉄心
12 固定子巻線
13 絶縁樹脂
14 回転子
15 軸受
16 シャフト
17 ブラケット(出力軸側)
18 プリント基板
19 ブラケット(反出力軸側)
20 接続線
21 樹脂(インシュレータ)
22 ブラケット(反出力軸側)側の導通ピン
23 ブラケット(出力軸側)側の導通ピン
30 回転体
31 回転子鉄心
31a 外側鉄心
31b 内側鉄心
32 磁石
50 誘電体層
51 締結部
110,111 リード線
112 導電性テープ
120 差動プローブ
130 デジタルオシロスコープ
140 絶縁トランス
201,308,333,343 電動機
210 エアコン室内機
211,311,331,341 筐体
212 クロスフローファン
213,303,334,344 電動機駆動装置
301 エアコン室外機
302 底板
304 仕切り板
305 圧縮機
306 圧縮機室
307 熱交換器
309 熱交換器室
310 電装品箱
312,332,342 ファン
330 給湯機
340 空気清浄機

Claims (14)

  1. 巻線を巻装した固定子鉄心を含む固定子と、
    前記固定子に対向して周方向に永久磁石を保持した回転体と、前記回転体の中央を貫通するように前記回転体を締結したシャフトとを含む回転子と、
    前記シャフトを支持する軸受と、
    前記軸受を固定する2つの導電性のブラケットとを備え、
    前記2つのブラケットを電気的に接続し、かつ、
    前記シャフトと前記回転体の外周との間に誘電体層を設けたことを特徴とする電動機。
  2. 前記2つのブラケットは、電気的に接続されるとともに、前記固定子鉄心とは絶縁されていることを特徴とする請求項1に記載の電動機。
  3. 前記2つのブラケットの少なくとも一方と、前記巻線を巻装した前記固定子鉄心とは、絶縁樹脂により一体成形されていることを特徴とする請求項1または2に記載の電動機。
  4. 前記2つのブラケットは、電動機内部で電気的に接続されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の電動機。
  5. 前記誘電体層は、電食抑制用の絶縁物であることを特徴とする請求項1に記載の電動機。
  6. 前記誘電体層は、絶縁樹脂であることを特徴とする請求項1または5に記載の電動機。
  7. 前記誘電体層は、前記シャフトと前記回転体との間に、前記シャフトの周りを周回するように設けられたことを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の電動機。
  8. 前記誘電体層は、前記回転体の内周側と外周側との間に、前記シャフトの周りを周回するように設けられたことを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の電動機。
  9. 前記回転体は、外周部を構成する外側鉄心と、前記シャフトに締結された内周部を構成する内側鉄心と、前記誘電体層とを有し、
    前記外側鉄心と前記内側鉄心とが前記誘電体層を介して固着されていることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の電動機。
  10. 前記誘電体層は、その内側と外側とを絶縁分離するように配置されていることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の電動機。
  11. 前記誘電体層は、径方向幅が異なる複数種類の円弧を組み合わせた形状を有していることを特徴とする請求項9または10に記載の電動機。
  12. 前記回転子は、前記固定子の内周側に回転自在に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の電動機。
  13. 前記固定子鉄心と前記シャフトとの間のインピーダンスが高くなるように前記誘電体層を設けたことを特徴とする請求項1に記載の電動機。
  14. 請求項1から13のいずれか1項に記載の電動機を搭載したことを特徴とする電気機器。
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