JP2013150505A - 電動機、空気調和機、および電動機の製造方法 - Google Patents

電動機、空気調和機、および電動機の製造方法 Download PDF

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洋樹 麻生
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Abstract

【課題】安価に軸受の電食を抑制可能な電動機、この電動機を内蔵した空気調和機、およびこの電動機の製造方法を得る。
【解決手段】環状の固定子鉄心8と、回転子14と、基板側軸受15aと、反基板側軸受15bと、ガードリング4aが設けられ回転子14を回転駆動する回路が実装された駆動回路基板4と、モールド樹脂2と、モールド樹脂2の内周部2aに嵌め込まれるとともに、反基板側軸受15bの外輪15b−1と電気的に接続された状態でこの外輪15b−1が内側に嵌め込まれた導電性ブラケット20と、一端がガードリング4aと電気的に接続され、他端が導電性ブラケット20と電気的に接続されたリード線5とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、電動機、空気調和機、および電動機の製造方法に関する。
近年、電動機は、パルス幅変調(Pulse Width Modulation)方式(以下、適宜、PWM方式という)のインバータにより駆動する方式を採用するケースが多くなってきている。こうしたPWM方式のインバータ駆動の電動機では、巻線の中性点電位が零とならないため、軸受の外輪と内輪との間に電位差(以下、軸電圧という)が発生する。この軸電圧にはインバータのスイッチングによる高周波成分が含まれており、軸電圧が軸受内部の油膜の絶縁破壊電圧に達すると、軸受内部に電流(以下、軸電流という)が流れ軸受内部に電食が発生する。電食が進行した場合、軸受内輪、軸受外輪または軸受転動体に波状摩耗現象が発生し、この摩耗現象に起因した異常音が電動機における不具合の主要因の1つとなっている。
従来の電動機では、軸受外輪を保持する導電性ブラケットが2つ設けられ、各ブラケットが電気的に接続されている。各ブラケットとそれに保持される軸受外輪が電気的に接続されるため、各軸受外輪が電気的に接続された状態となり、各軸受外輪が同電位となる。そのため、一方の軸受の外輪、この軸受の内輪、回転軸、他方の軸受の内輪、およびこの軸受の外輪という経路に電流が流れなくなる。従って、軸電流が低減され、軸受内輪、軸受外輪または軸受転動体における波状摩耗の発生が抑制され、波状摩耗現象に起因した異常音の発生が抑制される(例えば下記特許文献1参照)。
特開2010−158152号公報
しかしながら、上記特許文献1に示される電動機は、2つの導電性ブラケットを備えるため、モールド樹脂で構成されるモールド固定子で片側の軸受を保持する電動機に比べて、製造費が高くなるという課題があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、安価に軸受の電食を抑制可能な電動機、空気調和機、および電動機の製造方法を得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、環状の固定子鉄心と、この固定子鉄心の内側に配置され、前記固定子鉄心と対向して回転軸の外周に配置された永久磁石を有する回転子と、前記回転軸の一端を回転自在に支持する第1の軸受と、前記回転軸の他端を回転自在に支持する第2の軸受と、前記回転軸の軸線方向において前記回転子と前記第1の軸受との間にて前記軸線方向に対して略垂直に配置され、前記回転軸の一端を取り囲み前記第1の軸受の近傍に形成された円周状銅箔パターンが設けられ、前記回転子を回転駆動する回路が実装された駆動回路基板と、前記固定子鉄心および前記駆動回路基板を一体的に成形すると共に、内部に前記回転子を収容可能に形成されたすり鉢状の凹部が設けられたモールド樹脂と、前記凹部の開口部を塞ぐようにして前記モールド樹脂の内周部に嵌め込まれるとともに、前記第2の軸受の外輪と電気的に接続された状態でこの外輪が内側に嵌め込まれた導電性ブラケットと、一端が前記円周状銅箔パターンと電気的に接続され、他端が前記導電性ブラケットと電気的に接続された導電性部材と、を備えたことを特徴とする。
この発明によれば、安価にベアリングの電食を抑制することができる、という効果を奏する。
図1は、本発明の実施の形態にかかる電動機の側面断面図である。 図2は、電動機の主要部の模式的に示す図である。 図3は、回転子の製造工程を示す図である。 図4は、本発明の実施の形態にかかる電動機を内蔵した空気調和機の構成図である。
以下に、本発明にかかる電動機、空気調和機、および電動機の製造方法の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
実施の形態.
図1は、本発明の実施の形態にかかる電動機100の側面断面図であり、図2は、電動機100の主要部を模式的に示す図である。図1に示される電動機100は、主たる構成として、固定子6と、駆動回路基板4と、リード線5と、回転子14と、基板側軸受15aと、反基板側軸受15bと、導電性の金属をプレス加工して製造される導電性ブラケット20とを有して構成され、例えばインバータで駆動されるブラシレスDCモータである。
固定子組立3は、電動機100の構成要素の内、固定子6と駆動回路基板4とリード線5とが一体に成形されたものである。回転子組立15は、電動機100の構成要素の内、回転子14、基板側軸受15a、および反基板側軸受15bが組み合わされたものである。
図1に示されるモールド固定子1は、回転軸10を中心とする円筒状に形成され、固定子組立3とモールド樹脂2とから構成されている。固定子組立3には駆動回路基板4等が取り付けられる。ただし、駆動回路基板4等は、強度的に弱い構造であるため低圧成形が望ましく、駆動回路基板4等を一体に成形するには、例えば不飽和ポリエステル樹脂等の熱硬化性樹脂(モールド樹脂2)が用いられる。
駆動回路基板4、リード線5、および固定子6は、モールド樹脂2により機械的に結合されて一体的に成形されている。モールド樹脂2は、電動機100の外郭を構成すると共に、モールド固定子1の基板側面(図1の上側)にて軸受ハウジング2bを構成する。軸受ハウジング2bは、基板側軸受15aの外輪15a−1を取り囲んで支持する。
モールド樹脂2には、モールド樹脂2の負荷(ファン等)側の面とは反対側の面(図1の下側)に設けられた開口部からモールド固定子1内部へ回転子組立15を収容可能に形成されたすり鉢状の凹部19が設けられている。開口部は、図1において導電性ブラケット20が設けられている部分である。
固定子6は、巻線7、固定子鉄心8、およびインシュレータ9で構成され、固定子鉄心8は、厚さが0.1〜0.7mm程度の電磁鋼板が帯状に打ち抜かれ、かしめ、溶接、および接着等で積層され製作される。この帯状の固定子鉄心8は、複数個のティース(図示せず)を備え、ティースにはインシュレータ9が施される。インシュレータ9は、例えば、PBT(ポリブチレンテレフタレート)等の熱可塑性樹脂を用いて、固定子鉄心8と一体に又は別体で成形される。インシュレータ9が施されたティースには集中巻の巻線7が巻回される。複数個の集中巻の巻線7を接続して、例えば、三相のシングルY結線の巻線が形成される。但し、分布巻でもよい。
駆動回路基板4は、軸受ハウジング2bに保持される基板側軸受15aの近傍にてモールド固定子1に内蔵されている。具体的には、駆動回路基板4は、回転軸10の軸線方向において基板側軸受15aと巻線7との間に配設され、軸線方向に対して略垂直に配置されている。駆動回路基板4には電動機100を駆動するための電力変換回路(図示せず)が実装され、電力変換回路は、インバータ回路などを含んで構成される。インバータ回路は、回転子14を回転駆動するための交流電力を直流電源から変換生成する。インバータ回路からの電圧は、駆動回路基板4と巻線7とを電気的に接続する端子(図示せず)を介して巻線7に印加される。なお、駆動回路基板4には、インバータ回路の他にも例えば、位置検出用磁石11が発生する磁束密度変化によって回転子14の回転速度もしくは回転位置を検出するホール素子や、駆動回路基板4と電動機100の外部の回路とを電気的に接続する接続リードなどが実装されているが、図1ではこれらの図示を省略している。
駆動回路基板4の中心には、図2に示されるように回転子組立15(回転軸10)を挿通するための穴18が設けられている。駆動回路基板4の固定子6側面とは反対側の面(基板側軸受15a側面)上には、穴18を取り囲むように形成された円周状の銅箔パターンであるガードリング4aが、穴18の近傍、すなわち駆動回路基板4の外周側よりも内周側に設けられている。このガードリング4aは、回路グランド(図示せず)へ接続されている。円周状のガードリング4aを駆動回路基板4の内周側に設けることによって、ガードリング4aと外輪15a−1との間に静電容量が形成される。そして、ガードリング4aと外輪15a−1との間は、軸電圧の高周波成分に対して低インピーダンス、すなわち導通状態となる。
また駆動回路基板4には、例えば駆動回路基板4の外周側に位置するリード線接続端子17が設けられると共に、ガードリング4aとリード線接続端子17とを繋ぐ銅箔パターン16が設けられている。
リード線5は、一端がリード線接続端子17に半田等で電気的に接続され、他端が導電性ブラケット20と接触する位置でモールド樹脂2から露出するように配置されている。なお、リード線5の他端は、後述するように、モールド樹脂2の内周部2aに導電性ブラケット20が組み付けられた際、この導電性ブラケット20の外周側周縁部20aと電気的に接続される。
なお、リード線5の他端が配置される場所は、モールド樹脂2の負荷側の面とは反対側の面と、導電性ブラケット20の外周側周縁部20aとの間に限定されるものではない。導電性ブラケット20には、導電性ブラケット20の外周側周縁部20aと導電性ブラケット20の中心との間において回転子14側に突となる湾曲凹状の窪みが環状に設けられている。この窪みはモールド樹脂2の内周部2aに圧入されるため、この窪みの外周側面(外周側当接部20b)と接触するようにリード線5の他端を設けてもよい。このように構成することによって、導電性ブラケット20がモールド樹脂2の内周部2aに圧入された際、導電性ブラケット20の中心から半径方向へ生じる外周側当接部20bの付勢力によって、リード線5の他端と外周側当接部20bとを堅牢に接続できるため、リード線5と導電性ブラケット20との電気的接続をより確実に行う事ができる。
また、リード線5は、固定子6の外周部をおいてインシュレータ9等の絶縁体に固定される。インシュレータ9等の絶縁体に固定することにより、固定子鉄心8との絶縁を図ることができると共に、一体成型時の位置ずれを抑制することができる等の効果がある。なお、リード線5の接続場所は、リード線接続端子17に限定されるものではなく、直接銅箔パターン16またはガードリング4aに接続してもよい。
回転子14は、回転軸10と、回転軸10の外周部に設けられた円環状の回転子絶縁部12と、回転子絶縁部12の外周側に周設され固定子鉄心8と対向して配設された永久磁石である回転子磁石13と、回転軸10の軸線方向において回転子磁石13と駆動回路基板4との間に設けられる位置検出用磁石11とを有して構成されている。回転子14は、固定子鉄心8からの回転磁界によって回転力を得て回転軸10にトルクを伝達し、回転軸10に設けられた図示しない負荷(例えば空気調和機の室内機および/または室外機に内蔵されるファン)を駆動する。
回転子絶縁部12は、回転軸10と回転子磁石13とを絶縁すると共に、回転軸10と固定子鉄心8とを絶縁するために設けられる。回転子磁石13、回転軸10、および位置検出用磁石11は、縦型成形機により射出された回転子絶縁部12で一体的に形成される。回転子絶縁部12には、PBT (ポリブチレンテレフタレート)、PPS(ポリフェニレンサルファイド)等の熱可塑性樹脂(樹脂部14a)が用いられるが、これらの樹脂にガラス充填剤を配合したものも好適である。
回転子磁石13には、熱可塑性樹脂に磁性材を混合して成形された樹脂磁石、希土類磁石(ネオジム、サマリウム鉄)、またはフェライト焼結磁石等が使用される。
回転軸10の軸線方向において、ファン等が取り付けられる回転軸10の負荷側(図1の上側)には基板側軸受15aが取り付けられ、負荷側と反対側(図1の下側)の回転軸10には反基板側軸受15bが取り付けられる。回転軸10は、これら基板側軸受15aおよび反基板側軸受15bによって、回転自在に支持される。
基板側軸受15aは例えば玉軸受けであり、回転軸10と一体的に回転する内輪15a−3と、軸受ハウジング2bの内周面に嵌め込まれる外輪15a−1と、これらの内外輪間に配置された複数個の転動体15a−2とを備えて構成されている。
反基板側軸受15bは例えば玉軸受けであり、回転軸10と一体的に回転する内輪15b−3と、導電性ブラケット20の内周面に嵌め込まれる外輪15b−1と、これらの内外輪間に配置された複数個の転動体15b−2とを備えて構成されている。
回転子組立15がモールド固定子1の反駆動回路基板4側の開口部から凹部19へ挿入された際、回転軸10に取り付けられた基板側軸受15aが軸受ハウジング2bに組み込まれる。そして、基板側軸受15a側の回転軸10(回転軸10の一端)は、軸受ハウジング2bを貫通し、この回転軸10には上述したファン等が取り付けられる。一方、反基板側軸受15b側の回転軸10(回転軸の他端)には、反基板側軸受15bが組み込まれる。そして、導電性ブラケット20がモールド樹脂2の内周部2aへ圧入された際、導電性ブラケット20の内周部に反基板側軸受15bが組み見込まれる。
ここで、本実施の形態にかかる電動機100では、導電性ブラケット20の外周側周縁部20aがモールド樹脂2の負荷(ファン等)側の面とは反対側の面に設けられているため、リード線5の他端が、導電性ブラケット20のモールド樹脂2側の面と電気的に接続される。すなわち、モールド樹脂2の内周部2aへ導電性ブラケット20が圧入されることによって、モールド樹脂2の反負荷側面から外部に露出しているリード線5の他端が、導電性ブラケット20の外周側周縁部20aと電気的に接続される。
以下、動作を説明する。インバータのスイッチングに伴い、回転軸10の軸端間等に軸電圧が誘起されたとき、ガードリング4aと外輪15a−1との間が高周波的に導通状態になる。これは、駆動回路基板4上のガードリング4aと基板側軸受15aとが近接して配置されていることによって、ガードリング4aと外輪15a−1との間に静電容量が形成され、軸電圧の高周波成分に対してガードリング4aと外輪15a−1との間が低インピーダンス(導通状態)となるためである。さらに、ガードリング4aと外輪15b−1とが、銅箔パターン16、リード線接続端子17、リード線5、および導電性ブラケット20を介して電気的に接続されているため、外輪15a−1と外輪15b−1とが同電位になる。2つの外輪が同電位化されることによって、例えば外輪15a−1、転動体15a−2、内輪15a−3、回転軸10、内輪15b−3、転動体15b−2、および外輪15b−1という経路を通流する軸電流が低減する。従って、内輪、外輪、または転動体における波状摩耗の発生が抑制され、波状摩耗現象に起因した異常音の発生が抑制される。
図3は、本実施の形態にかかる電動機100の製造工程を示す図である。以下図3により、電動機100の製造工程について説明する。
(1)固定子6および駆動回路基板4を製造する(ステップS1)。
(2)固定子6に駆動回路基板4を組み付ける(ステップS2)。
(3)駆動回路基板4のリード線接続端子17にリード線5を半田付けし、リード線5を組み付け、固定子組立3を製造する(ステップS3)。
(4)固定子組立3を熱硬化性樹脂にて一体成形しモールド固定子1を製造する(ステップS4)。
(5)回転子14を製造する(ステップS5)。
(6)回転子14に基板側軸受15aおよび反基板側軸受15bを圧入して回転子組立15を製造する(ステップS6)。
(7)モールド固定子1の凹部19に回転子組立15を挿入する(ステップS7)。
(8)導電性ブラケット20をモールド固定子1の凹部19に圧入し電動機100を製造する(ステップS8)。このような製造工程を採用することによって、本実施の形態にかかる電動機100を効率良く製造することが可能である。
図4は、本発明の実施の形態にかかる電動機100を内蔵した空気調和機300の構成図である。空気調和機300は、室内機310と、室内機310に接続される室外機320とを備える。室内機310は室内機用送風機(図示せず)を搭載し、室外機320は室外機用送風機330を搭載している。
そして、室外機用送風機330および室内機用送風機は、駆動源として上述した電動機100を備える。空気調和機300の主用部品である室外機用送風機330および室内機用送風機に電動機100を搭載することにより、空気調和機300の耐久性が向上すると共に、基板側軸受15aおよび反基板側軸受15bから発生する電食による騒音を軽減することができる。これら軸受の電食によって特に問題となるのは騒音であり、空気調和機300の室内機310は、居住空間で長時間使用するために静音性が求められ、電食の耐力を向上することが製品の信頼性に大きく寄与する。なお、本実施の形態にかかる電動機100は、空気調和機300の他にも、例えば換気扇、家電機器、工作機などに搭載して利用することができる。
以上に説明したように、本実施の形態にかかる電動機100は、環状の固定子鉄心8と、この固定子鉄心8の内側に配置され、固定子鉄心8と対向して回転軸10の外周に配置された永久磁石(回転子磁石13)を有する回転子14と、回転軸10の一端を回転自在に支持する第1の軸受(基板側軸受15a)と、回転軸10の他端を回転自在に支持する第2の軸受(反基板側軸受15b)と、回転軸10の軸線方向において回転子14と基板側軸受15aとの間にて軸線方向に対して略垂直に配置され、回転軸10の一端を取り囲み基板側軸受15aの近傍に形成された円周状銅箔パターン(ガードリング4a)が設けられ、回転子14を回転駆動する回路が実装された駆動回路基板4と、固定子鉄心8および駆動回路基板4を一体的に成形すると共に、内部に回転子14を収容可能に形成されたすり鉢状の凹部19が設けられたモールド樹脂2と、この凹部19の開口部を塞ぐようにしてモールド樹脂2の内周部2aに嵌め込まれるとともに、反基板側軸受15bの外輪15b−1と電気的に接続された状態でこの外輪15b−1が内側に嵌め込まれた導電性ブラケット20と、一端がガードリング4aと電気的に接続され、他端が導電性ブラケット20と電気的に接続された導電性部材(リード線5)とを備えるようにしたので、インバータのスイッチングに伴い回転軸10の軸端間等に電圧が誘起された場合、軸電圧に含まれる高周波成分に対して、基板側軸受15aの外輪15a−1と反基板側軸受15bの外輪15b−1とが導通状態となり、2つの外輪が同電位になり、軸電流が低減される。一般的なPWM方式のインバータ駆動の電動機では、印加される電源に不平衡が生じ、あるいは固定子鉄心8に施された各相の巻線7に不平衡が生じることによって、巻線7の中性点電位が零とならない。そのため、インバータのスイッチングに伴い、回転軸10の軸端間等に電圧が誘起され、外輪15a−1と外輪15b−1との間に電位差(軸電圧)が発生する。この軸電圧にはインバータのスイッチングによる高周波成分が含まれ、軸電圧が軸受内部の油膜の絶縁破壊電圧に達すると、軸受内部に軸電流が流れ、この軸電流が軸受内部に電食を発生させる要因となる。本実施の形態にかかる電動機100は、上記従来技術のように2つの導電性ブラケットを用いなくとも軸電流を低減することができるため、電動機100を安価に製造することができると共に、軸受の内輪、外輪、または転動体における波状摩耗の発生を抑制し、波状摩耗現象に起因した異常音を低減することが可能である。また、本実施の形態にかかる電動機100は、片方の軸受保持部(モールド樹脂2)がモールド固定子1の一部として形成されているため、前述した従来技術に比べて部品点数を減らすことができ、製造費を抑えることが可能である。
また、本実施の形態にかかるリード線5は、固定子鉄心8と絶縁するように設けられているので、一体成型時の位置ずれを抑制することが可能である。
また、本実施の形態にかかるガードリング4aと基板側軸受15aとは、誘電体層(例えばガードリング4aと基板側軸受15aとの間に介在するモールド樹脂2)にて絶縁されているので、誘電体層で分離されたガードリング4aと外輪15a−1との間に静電容量を形成することができる。
また、本実施の形態にかかるガードリング4aは、駆動回路基板4の基板側軸受15a側の面上、かつ、駆動回路基板4の内周側に設けられているので、ガードリング4aと外輪15a−1との間は、軸電圧の高周波成分に対して導通状態にすることが可能である。
また、本実施の形態にかかる固定子鉄心8と回転軸10との間には、誘電体層(回転子絶縁部12)が設けられているため、回転軸10と回転子磁石13とを絶縁することができると共に、回転軸10と固定子鉄心8とを絶縁することが可能である。そのため、回転子14のラジアル方向のインピーダンスが高くなり、回転子14から固定子6へ流れる軸電流を低減することが可能である。
また、本実施の形態にかかる誘電体層(回転子絶縁部12)は、回転軸10と回転子磁石13との間に設けられているため、回転軸10と回転子磁石13とを絶縁することが可能である。そのため、回転子14のラジアル方向のインピーダンスが高くなり、回転子14から固定子6へ流れる軸電流を低減することが可能である。
また、本実施の形態にかかる駆動回路基板4には、その内周側に設けられリード線5の一端が接続されるリード線接続端子17と、ガードリング4aとリード線接続端子17とを電気的に接続する銅箔パターン16とが設けられているので、リード線5と銅箔パターン16との電気的に接続する際、リード線接続端子17が駆動回路基板4の外周側に位置するため、例えばリード線5を半田付けする作業が容易化される。
また、本実施の形態にかかるリード線5は、モールド樹脂2によって固定子鉄心8および駆動回路基板4と一体的に形成されているため、リード線5を固定子鉄心8および駆動回路基板4と一体的に形成しない場合に比して、部品点数を減らすことができ製造費を抑えることが可能である。
また、本実施の形態にかかるモールド樹脂2は、熱可塑性樹脂であるため、低圧成形が可能となり、強度的に弱い駆動回路基板4等を容易に一体成形することが可能である。
なお、本発明の実施の形態にかかる電動機、この電動機を内蔵した空気調和機、およびこの電動機の製造方法は、本発明の内容の一例を示すものであり、更なる別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、一部を省略するなど、変更して構成することも可能であることは無論である。
以上のように、本発明は、電動機に適用可能であり、特に、安価にベアリングの電食を抑制可能な発明として有用である。
1 モールド固定子
2 モールド樹脂
2a 内周部
2b 軸受ハウジング
3 固定子組立
4 駆動回路基板
4a ガードリング(円周状銅箔パターン)
5 リード線(導電性部材)
6 固定子
7 巻線
8 固定子鉄心
9 インシュレータ
10 回転軸
11 位置検出用磁石
12 回転子絶縁部(誘電体層)
13 回転子磁石(永久磁石)
14 回転子
14a 樹脂部
15 回転子組立
15a 基板側軸受(第1の軸受)
15a−1、15b−1 外輪
15a−2、15b−2 転動体
15a−3、15b−3 内輪
15b 反基板側軸受(第2の軸受)
16 銅箔パターン
17 リード線接続端子(接続端子)
18 穴
19 凹部
20 導電性ブラケット
20a 外周側周縁部
20b 外周側当接部
100 電動機
300 空気調和機
310 室内機
320 室外機
330 室外機用送風機

Claims (11)

  1. 環状の固定子鉄心と、
    この固定子鉄心の内側に配置され、前記固定子鉄心と対向して回転軸の外周に配置された永久磁石を有する回転子と、
    前記回転軸の一端を回転自在に支持する第1の軸受と、
    前記回転軸の他端を回転自在に支持する第2の軸受と、
    前記回転軸の軸線方向において前記回転子と前記第1の軸受との間にて前記軸線方向に対して略垂直に配置され、前記回転軸の一端を取り囲み前記第1の軸受の近傍に形成された円周状銅箔パターンが設けられ、前記回転子を回転駆動する回路が実装された駆動回路基板と、
    前記固定子鉄心および前記駆動回路基板を一体的に成形すると共に、内部に前記回転子を収容可能に形成されたすり鉢状の凹部が設けられたモールド樹脂と、
    前記凹部の開口部を塞ぐようにして前記モールド樹脂の内周部に嵌め込まれるとともに、前記第2の軸受の外輪と電気的に接続された状態でこの外輪が内側に嵌め込まれた導電性ブラケットと、
    一端が前記円周状銅箔パターンと電気的に接続され、他端が前記導電性ブラケットと電気的に接続された導電性部材と、
    を備えたことを特徴とする電動機。
  2. 前記導電性部材は、前記固定子鉄心と絶縁されていることを特徴とする請求項1に記載の電動機。
  3. 前記円周状銅箔パターンと前記第1の軸受とは、誘電体層にて絶縁されていることを特徴とする請求項1または2に記載の電動機。
  4. 前記円周状銅箔パターンは、前記駆動回路基板の前記第1の軸受側の面上、かつ、駆動回路基板の内周側に設けられていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の電動機。
  5. 前記固定子鉄心と前記回転軸との間には、誘電体層が設けられていることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の電動機。
  6. 前記誘電体層は、前記回転軸と前記永久磁石との間に設けられていることを特徴とする請求項5に記載の電動機。
  7. 前記駆動回路基板には、その内周側に設けられ前記導電性部材の一端が接続される接続端子と、前記円周状銅箔パターンと前記接続端子とを電気的に接続する銅箔パターンとが設けられていることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の電動機。
  8. 前記導電性部材は、前記モールド樹脂によって前記固定子鉄心および前記駆動回路基板と一体的に形成されていることを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の電動機。
  9. 前記モールド樹脂は、熱可塑性樹脂であることを特徴とする請求項8に記載の電動機。
  10. 請求項1から9のいずれか1項に記載の電動機の製造方法であって、
    固定子と前記駆動回路基板を製造するステップと、
    前記固定子に前記駆動回路基板を組み付けるステップと、
    前記駆動回路基板に前記導電性部材を接続して固定子組立を製造するステップと、
    前記固定子組立を熱硬化性樹脂にて一体成形してモールド固定子を製造するステップと、
    前記回転子の製造ステップと、
    前記回転子に前記第1の軸受および前記第2の軸受を圧入して回転子組み立てを製造するステップと、
    前記凹部へ前記回転子組立を挿入するステップと、
    前記導電性ブラケットを前記凹部に圧入し前記電動機を製造するステップと、
    を含むことを特徴とする電動機の製造方法。
  11. 請求項1から9のいずれか1項に記載の電動機を、室外機用送風機および/または室内機用送風機の駆動用電動機として備えたことを特徴とする空気調和機。
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