JP2010156760A - 電子写真機器用無端ベルト - Google Patents

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Abstract

【課題】表面平滑性に優れ、且つ、ベルト表面の柔軟性を有しつつ、耐トナー付着性に優れた電子写真機器用無端ベルトを提供すること。
【解決手段】基層の表面に弾性層が設けられてなる電子写真機器用無端ベルトにおいて、前記基層を、合成樹脂材料を主成分とする基層用材料にて形成し、前記弾性層を、ゴム材料に対して、樹脂架橋剤を配合せしめて、樹脂架橋を施すことによって形成された、全有機成分の質量分率が93%以上の架橋ゴムにて構成すると共に、かかる弾性層に対して、所定の化合物を用いて、表面処理を施した。
【選択図】図1

Description

本発明は、電子写真機器用無端ベルトに係り、特に、フルカラーLBP(レーザービームプリンタ)やフルカラーPPC(プレーンペーパーコピア)等の電子写真技術を利用した電子写真機器において、中間転写ベルト等として好適に用いられ得る電子写真機器用無端ベルトに関するものである。
従来より、フルカラーLBPやフルカラーPPC等の電子写真技術を利用した電子写真機器においては、導電性を有する無端ベルト(シームレスベルト)が様々な用途に用いられている。例えば、感光体(感光ドラム)上に形成されたトナー像を、ベルト表面に一次転写し、その後、ベルト表面のトナー像を被印刷物(紙)に二次転写するという役割を果たす電子写真機器用無端ベルトとして、中間転写ベルトが、広く知られている。
また、昨今、電子写真機器に対して、印刷速度の高速化や機器の高寿命化が要求されているところ、その一部材である電子写真機器用無端ベルトに対しても、機器の高速運転に耐えることが出来、高寿命であることが要求されるところから、剛性に優れた合成樹脂からなるベルト(樹脂ベルト)が多く採用されるようになっている(特許文献1及び2参照)。
しかしながら、従来の樹脂ベルトを、電子写真機器において中間転写ベルトとして用いると、例えば凹凸紙や厚紙、粗悪紙等を印刷する場合、充分な転写効率を確保して印刷の画質を維持するために、機器において、紙質に応じて給紙速度を変化させる必要があったのであり、電子写真機器の等速性能を欠くという問題があった。また、かかる樹脂ベルトを構成する合成樹脂は、一般に硬いものであるところから、トナーに対して不必要なストレスを与え、得られる画質に悪影響を及ぼす恐れがあるという問題も、内在していた。
このような状況下において、近年では、合成樹脂製の基層の表面に、表層として、ゴム材料からなる弾性層が設けられてなる導電性ベルトや無端管状フィルム等が、種々、提案されている(特許文献3及び4参照)。このようなゴム材料からなる弾性層を有する電子写真機器用無端ベルトにおいては、ベルトの耐久性を確保する観点から、結晶性の高いゴム材料が広く用いられており、また、耐久性及びその他の特性の更なる向上を図ることを目的として、弾性層中に、無機充填剤等の各種添加剤が配合されている。
ところで、上述の如き中間転写ベルトを採用する電子写真機器においては、最終的にトナー像を被印刷物(紙)の目的とする箇所に正確に転写するために、通常、中間転写ベルト表面の位置情報を把握する為の機構(位置情報把握機構)を有している。かかる位置情報把握機構としては、一般に、ベルト表面にレーザー光を照射し、その反射光を所定の検知器にて検知する手法が採用されている。このような位置情報把握機構を有する電子写真機器において、樹脂ベルトを中間転写ベルトとして用いる際には、樹脂ベルト(中間転写ベルト)の表面が比較的平滑であり、充分な光沢度を有することから、かかるベルトに対して特段の処理を施す必要は無かった。
しかしながら、従来の、合成樹脂製の基層の表面に、表層として、ゴム材料からなる弾性層が設けられてなる電子写真機器用無端ベルトにあっては、その弾性層が、上述の如く、一般に結晶性の高いゴム材料にて形成されており、また無機充填剤等が配合されているところから、ベルト表面の粗さが樹脂ベルトと比較して粗くなり、光沢度が低いという問題があった。なお、かかる問題は、例えば、ベルト表面若しくは裏面に、レーザー光を反射させるための反射部(銀パッチ等)を設けること等によって解決することが可能ではあるものの、このような作業の追加は、ベルト及び電子写真機器のコスト増を招くこととなる。
また、そのような弾性層を有する電子写真機器用無端ベルトは、その表面粗さが比較的大きいことから、中間転写ベルトとして用いた場合、二次転写後(被印刷物への転写後)においてもベルト表面にトナーが残留し、その結果、画質に悪影響を及ぼす恐れがあるという問題があったのである。
特開2001−152013号公報 特開2001−354854号公報 特許第3734739号公報 特開2007−240939号公報
ここにおいて、本発明は、かかる事情を背景にして為されたものであって、その解決すべき課題とするところは、表面平滑性に優れ、且つ、ベルト表面の柔軟性を有しつつ、耐トナー付着性に優れた電子写真機器用無端ベルトを提供することにある。
そして、本発明者等が、そのような課題を解決すべく、鋭意検討を重ねたところ、合成樹脂からなる基層の表面に弾性層(架橋ゴム層)が設けられてなる電子写真機器用無端ベルトであって、かかる弾性層を、ゴム材料を樹脂架橋剤にて樹脂架橋してなる、全有機成分が所定割合以上の架橋ゴムにて構成すると共に、その表面を、所定の塩素化合物(又は、所定の塩素化合物及びBF3 )を用いて表面処理したものが、上記課題を悉く解決することを見出し、本発明を完成するに至ったのである。
すなわち、本発明は、基層の表面に弾性層が設けられてなる電子写真機器用無端ベルトにおいて、前記基層が、合成樹脂材料を主成分とする基層用材料からなり、前記弾性層が、ゴム材料に対して、樹脂架橋剤を配合せしめて、樹脂架橋を施すことによって形成された、全有機成分の質量分率が93%以上の架橋ゴムにて構成されていると共に、該弾性層が、1)下記一般式(I)で表わされる塩素化合物及び分子内に−CONCl−構造を有する塩素化合物からなる群より選ばれた一種又は二種以上を用いて、或いは、2)下記一般式(I)で表わされる塩素化合物及び分子内に−CONCl−構造を有する化合物からなる群より選ばれた一種又は二種以上と、BF3 とを用いて、表面処理されていることを特徴とする電子写真機器用無端ベルトを、その要旨とするものである。
X(OCl)n ・・・(I)
[但し、上記式(I)中、Xは水素原子、アルカリ金属原子、アルカリ土類金属原子 又はアルキル基を表わし、nは正の整数を表わす。]
なお、そのような本発明に従う電子写真機器用無端ベルトの好ましい第一の態様によれば、前記弾性層の表面粗さ:Rzが2μm以下である。
また、本発明の電子写真機器用無端ベルトにおける好ましい第二の態様によれば、前記ゴム材料が、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ブチルゴム及びクロロプレンゴムのうちの少なくとも一種以上である。
さらに、本発明の好ましい第三の態様によれば、前記樹脂架橋剤が、フェノール樹脂、エポキシ樹脂及びアミノ樹脂のうちの少なくとも一種以上、又は、光重合性樹脂である。
さらにまた、本発明の好ましい第四の態様によれば、前記弾性層に有機系難燃剤が配合されている。
加えて、本発明の好ましい第五の態様によれば、前記基層用材料が、ポリイミド樹脂及び/又はポリアミドイミド樹脂を主成分とするものである。
そして、本発明の好ましい第六の態様によれば、前記表面処理前の弾性層が、前記基層が予め外周面上に準備された円筒基体を軸中心に回転せしめる一方、該円筒基体の外周面に近接するノズルより、少なくとも前記ゴム材料及び前記樹脂架橋剤を含む液状材料を、該ノズルを前記円筒基体の軸方向に移動させながら前記基層の表面に吐出せしめることによって形成された塗膜に対して、架橋操作を施すことによって形成されている。
このように、本発明に従う電子写真機器用無端ベルトにあっては、合成樹脂材料を主成分とする基層用材料からなる基層の表面に、所定の弾性層が設けられてなるものである。そして、かかる弾性層が、ゴム材料を、樹脂架橋剤を用いて樹脂架橋された、全有機成分の質量分率が93%以上の架橋ゴムにて形成されているのであり、ベルト表面の平滑性を悪化させる一因となる硫黄を架橋剤(加硫剤)として用いていないところから、本発明の電子写真機器用無端ベルトは、表面平滑性が優れたものとなるのである。また、弾性層を構成する架橋ゴムは、その全有機成分の質量分率が所定割合以上であることから、ゴム材料を架橋(加硫)する際に従来より一般的に用いられている各種無機充填剤については、全く含まないか、含んでいても僅かな量に過ぎず、かかる全有機成分の質量分率を所定割合以上としたことも、優れた表面平滑性の発揮に大きく寄与するものである。そして、表面平滑性に優れたベルト、換言すれば、表面が平滑な本発明の電子写真機器用無端ベルトは、良好な光沢度を発揮すると共に、耐トナー付着性が優れたものとなるのである。なお、本明細書において、「耐トナー付着性に優れている」とは、ベルト表面にトナーが付着し難いことを意味するものである。
また、上述の如き、本発明の電子写真機器用無端ベルトにおける弾性層にあっては、その表面が、所定の塩素化合物を用いて、又は所定の塩素化合物とBF3 とを用いて、表面処理されているところから、かかる弾性層を構成する架橋ゴムの分子内には、塩素化合物に由来する塩素原子(及びBF3 に由来するフッ素原子)が効果的に導入されたものとなっている。このため、本発明に係る電子写真機器用無端ベルトは、弾性層の表面に更にウレタン樹脂等の表層が設けられてなる従来のベルトと比較して、その表面が、充分な柔軟性を有していると共に、耐トナー付着性がより一層、向上せしめられたものとなっているのである。
以下、図面を適宜、参考にしつつ、本発明を更に具体的に説明する。
図1には、本発明に従う電子写真機器用無端ベルトの一例が、部分断面図にて表わされている。そこにおいて、本発明の電子写真機器用無端ベルト2は、基層4の表面に、所定の架橋ゴムからなる弾性層6が設けられており、かかる弾性層6の表面8は、所定の化合物を用いて表面処理が施されているのである。
具体的に、先ず、基層4は、合成樹脂材料を主成分とする基層用材料を用いて、構成されている。そして、そのような基層用材料を構成する合成樹脂材料としては、従来より電子写真機器用無端ベルトにおいて用いられているもの、例えば、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、フッ素系樹脂、ポリカーボネート樹脂等の何れをも、単独で若しくは二種以上のものを併せて用いることが可能であるが、それらの中でも、優れた剛性等を発揮するポリイミド樹脂及び/又はポリアミドイミド樹脂が、本発明において特に有利に用いられる。
また、基層用材料には、必要に応じて、上述の如き合成樹脂材料と共に、導電剤や難燃剤、炭酸カルシウム等の充填剤、レベリング剤(離型剤)等の添加剤が、適宜、配合される。
基層用材料に配合される導電剤は、特に限定されるものではなく、例えば、カーボンブラックやグラファイト等の導電性粉末、アルミニウム粉末やステンレス粉末等の金属粉末、導電性酸化亜鉛(c−ZnO)、導電性酸化チタン(c−TiO2 )、導電性酸化鉄(c−Fe34)や導電性酸化錫(c−SnO2 )等の導電性金属酸化物、第四級アンモニウム塩、リン酸エステル、スルホン酸塩、脂肪族多価アルコールや脂肪族アルコールサルフェート塩等のイオン導電剤を、用いることが出来る。また、基層用材料に配合される難燃剤としては、無機系難燃剤や、後述する有機系難燃剤を、例示することが出来る。
なお、上述の合成樹脂材料等を用いた基層用材料の調製は、ベルトの製造方法に応じて行なわれる。例えば、後述する製造方法に従って、本発明の電子写真機器用無端ベルトを製造する場合には、上述の合成樹脂材料等を、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルアセトアミド(DMAc)、トルエンやアセトン等の有機溶媒に添加し、混合することによって、液状の基層用材料が調製される。
そして、図1に示す電子写真機器用無端ベルト2は、そのような基層用材料を用いて形成された基層4の表面に、所定の架橋ゴムからなる弾性層6が設けられており、更にかかる弾性層6の表面8が、所定の化合物を用いて表面処理されているところに大きな特徴が存するのである。すなわち、弾性層6は、ゴム材料に対して、樹脂架橋剤を配合せしめて、樹脂架橋を施すことによって形成された、全有機成分の質量分率が93%以上の架橋ゴムにて構成されていると共に、その表面は、1)下記一般式(I)で表わされる塩素化合物及び分子内に−CONCl−構造を有する塩素化合物からなる群より選ばれた一種又は二種以上を用いて、或いは、2)下記一般式(I)で表わされる塩素化合物及び分子内に−CONCl−構造を有する化合物からなる群より選ばれた一種又は二種以上と、BF3 とを用いて、表面処理されているのである。
X(OCl)n ・・・(I)
[但し、上記式(I)中、Xは水素原子、アルカリ金属原子、アルカリ土類金属原子 又はアルキル基を表わし、nは正の整数を表わす。]
このような弾性層6は、第一に、ベルト表面の平滑性を悪化させる一因となる硫黄に代えて、架橋剤(加硫剤)として樹脂架橋剤を用いて形成されたものであるところから、従来の硫黄加硫によって形成されたゴム層を有する電子写真機器用無端ベルトと比較して、その表面はより平滑なものとなっているのである。また、硫黄加硫に代えて樹脂架橋を採用したことと共に、本発明のベルト2における弾性層6は、全有機成分の質量分率が93%以上の架橋ゴムにて構成されているのであり、ゴム材料を架橋(加硫)する際に従来より一般的に添加される種々の無機充填剤については、全く含まないか、含んでいても僅かな量に制限されるのであり、弾性層6における全有機成分の質量分率を所定割合以上と限定した点も、本発明の電子写真機器用無端ベルト2が優れた表面平滑性を発揮することに寄与するものである。そして、本発明に係る電子写真機器用無端ベルト2にあっては、その優れた表面平滑性により、良好な光沢度を発揮すると共に、耐トナー付着性においても優れたものとなるのである。
なお、本明細書及び特許請求の範囲において、全有機成分の質量分率とは、弾性層(6)を構成する架橋ゴムについて、JIS−K−6226−1:2003 又はJIS−K−6226−2:2003 に準じて、測定されたものである。
また、弾性層6は、その表面が、所定の塩素化合物を用いて、或いは、所定の塩素化合物及びBF3 を併用して、表面処理が施されていることから、本発明の電子写真機器用無端ベルト2の表面は、弾性層6が有する柔軟性を維持しつつ、耐トナー付着性がより一層、向上せしめられたものとなっているのである。
上述の如き弾性層6を、基層2の表面に形成せしめるに際しては、一般に、ゴム材料、樹脂架橋剤、及び必要に応じて各種添加剤を配合してなる材料(弾性層用材料)が調製される。
先ず、弾性層用材料を構成するゴム材料としては、後述の如き樹脂架橋剤を用いることによって樹脂架橋せしめることが可能なものであれば、従来より公知の各種ゴム材料の何れをも用いることが可能である。それらの中でも、特に、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)、ブタジエンゴム(BR)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、ブチルゴム(IIR)又はクロロプレンゴム(CR)が、有利に用いられ得る。なお、これら各種ゴム材料は、単独で用い得ることは勿論のこと、2種以上を併用することも可能である。
また、樹脂架橋剤としては、従来より公知の樹脂架橋剤の中から、使用するゴム材料に応じたものが適宜に選択され、使用される。樹脂架橋剤としては、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、アミノ樹脂、光重合性樹脂、グアナミン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ジアリルフタレート樹脂、フェノキシ樹脂、ウレタン樹脂等を例示することが出来るが、これらの中でも、特に、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、アミノ樹脂及び光重合性樹脂が、樹脂架橋剤として本発明において有利に用いられる。なお、これら樹脂架橋剤にあっても、単独で用い得ることは勿論のこと、2種以上を併用することも可能である。また、本発明のベルトにあっては、これら樹脂架橋剤を用いて形成した架橋ゴムからなる弾性層の表面を、所定の化合物を用いて、表面処理してなるものであり、かかる表面処理を効果的なものとするためには、架橋ゴム中に不飽和結合が存在していることが必要とされる。従って、樹脂架橋によって得られる架橋ゴム(弾性層)中に不飽和結合が有利に存在するように、後述する樹脂架橋剤の使用量や、樹脂架橋を実施する際の架橋条件が決定されることとなる。
樹脂架橋剤として用いられるフェノール樹脂としては、ノボラック型フェノール樹脂、レゾール型フェノール樹脂やレゾール型キシレン樹脂等を、例示することが出来る。
また、樹脂架橋剤として用いられるエポキシ樹脂としては、ビスフェノールA型グリシジルエーテル系、ビスフェノール型グリシジルエーテル系、ノボラック型グリシジルエーテル系、ポリエチレングリコール型グリシジルエーテル系、ポリプロピレングリコール型グリシジルエーテル系、グリセリン型グリシジルエーテル系、芳香族型グリシジルエーテル系、芳香族型グリシジルアミン系、フェノール型グリシジルアミン系、ハイドロフタル酸型グリシジルエステル系、及びダイマー酸型グリシジルエステル系等の各種エポキシ樹脂を、挙げることが出来る。
さらに、アミン樹脂とは、尿素(ユリア)、メラミン、ベンゾグアナミン、アニリン等のアミノ基を有する化合物に、ホルムアルデヒドを付加縮合せしめて得られる熱硬化性樹脂の総称である。本発明において、樹脂架橋剤として用いられるアミン樹脂としては、ユリア樹脂、メラミン樹脂、メチロールメラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、アニリン樹脂、アセトグアナミン樹脂、ホルムグアナミン樹脂やメチロールグアナミン樹脂等を、例示することが出来る。
さらにまた、樹脂架橋剤として用いられる光合成樹脂としては、光重合性モノマーや光重合性オリゴマー等が挙げられ、光重合性モノマーとしては(メタ)アクリレートモノマーを、また、光重合性オリゴマーとしては(メタ)アクリレートオリゴマーを、それぞれ例示することが出来る。
より具体的には、(メタ)アクリレートモノマーとしては、トリメチロールプロパンオキシド変性トリアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、メトキシポリエチレングリコールアクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、2−エチルヘキシルカルビトールアクリレート、ポリエチレングリコールモノエチルエーテルメタクリレート、エトキシ化シクロヘキサンジメタクリレート、エトキシ化2−メチル−1,3−プロパンジオールジアクリレート、エトキシ化ポリプロピレングリコールジメタクリレート、エトキシ化グリセリントリアクリレート、エトキシ化ペンタエリスリトールテトラアクリレート等の、エチレンオキシド単位を含有するものや、フェノキシポリエチレングリコールアクリレート、パラクミルフェノキシエチレングリコールアクリレート、パラクミルフェノールエチレンオキシド変性アクリレート、ビスフェノールA−エチレンオキシド変性ジアクリレート、プロポキシエトキシビスフェノールAジアクリレート、9,9−ビス(3−フェニル−4−アクリロイルポリオキシエトキシ)フルオレン、エトキシ化イソシアヌル酸トリアクリレート、ノニルフェノキシポリエチレングリコールアクリレート等の、エチレンオキシド単位と環状不飽和構造単位とを含有するもの等を、例示することが出来る。これらは、単独で、若しくは二種以上のものが併せて、使用される。
また、(メタ)アクリレートオリゴマーとしては、ポリエチレンポリプロピレングリコールジアクリレート、及びポリエチレングリコールジアクリレート等の、エチレンオキシド単位を含有するものや、カーボネートアクリルオリゴマー、ポリテトラメチレングリコールジアクリレート、ポリカプロラクトンジアクリレートやポリエステルアクリレート等の、エチレンオキシド単位を含有しないもの等を、例示することが出来る。これらは、単独で、若しくは二種以上のものが併せて、使用される。
なお、樹脂架橋剤として、上述の如き光重合性樹脂を用いる場合であって、紫外線照射によってゴム材料の樹脂架橋を実施する場合には、光重合性樹脂と共に光重合開始剤が弾性層用材料に配合される。なお、光重合開始剤は、特に限定されるものではなく、市販の各種光重合開始剤の中から適宜、選択して、使用することが出来る。また、光重合開始剤は、その添加効果を充分に発揮させるために、光重合性樹脂:100重量部に対して、好ましくは0.01〜10重量部、より好ましくは0.05〜8重量部、さらに好ましくは0.1〜5重量部となるような量的割合において、弾性層用材料に配合される。
本発明の電子写真機器用無端ベルト(2)の弾性層を作製するに際しては、弾性層用材料に、上述したゴム材料及び樹脂架橋剤に加えて、各種添加剤が、それぞれの添加目的に応じて適宜、配合される。
例えば、電子写真機器用無端ベルト(2)に導電性を付与せしめるべく、弾性層用材料には、一般に、導電剤が配合される。かかる導電剤としては、従来より広く用いられているカーボンブラックや金属酸化物等も用いることが可能ではある。しかしながら、かかるカーボンブラック等を用いる場合、その使用量は、本発明の範囲内となるように、換言すれば、弾性層(6)を構成する架橋ゴムにおいて、その全有機成分の質量分率が93%以上となるような量的割合においてのみ使用することが可能であり、その使用量が限定されるため、ベルト(2)に要求される電気特性を満たすことが困難となる恐れがある。このため、本発明においては、弾性層用材料には、第四級アンモニウム塩、リン酸エステル、スルホン酸塩、脂肪族多価アルコールや脂肪族アルコールサルフェート塩等のイオン導電剤が、有利に用いられるのである。尚、このようなイオン導電剤は、本発明の目的を阻害しない限り、ベルト(2)に要求される電気特性を発揮し得るような量的割合において、使用することが可能である。
また、昨今、電子写真機器用無端ベルトに対しても難燃性が要求されていることから、弾性層用材料には難燃剤が配合されることが好ましい。架橋ゴムに難燃性を付与せしめるための難燃剤としては、従来より各種のものが知られており、一般に、無機系難燃剤と有機系難燃剤に大別されるが、無機系難燃剤(アンチモン系、金属水酸化物系)を用いると、上述の如き、導電剤としてカーボンブラック等を用いた場合と同様の問題(弾性層における全有機成分の質量分率を93%以上とするためには、使用量が限定されるという問題)が生ずる。このため、本発明においては、有機系難燃剤が有利に用いられることとなる。かかる有機系難燃剤を用いることによって、弾性層に難燃性を付与しつつ、その全有機成分の質量分率を容易に93%以上とすることが、可能ならしめられるのである。
本発明において用いられる有機系難燃剤としては、例えば、臭素系難燃剤やリン系難燃剤を挙げることが出来る。
具体的に、臭素系難燃剤としては、a)デカブロモジフェニルエーテル、b)テトラブロモビスフェノール−A及びその誘導体、c)ビス(ペンタブロモフェニル)エタン等の多ベンゼン環化合物、d)臭素化ポリスチレン及びポリ臭素化スチレン等を、例示することが出来る。
また、リン系難燃剤としては、a)芳香族リン酸エステル類、b)芳香族縮合リン酸エステル類、c)含ハロゲンリン酸エステル類、d)含ハロゲン縮合リン酸エステル類、e)フォスファゼン誘導体等を、例示することが出来る。
なお、このような有機系難燃剤は、本発明の範囲内において、適宜、使用量が決定され、弾性層用材料に配合される。
その他にも、本発明の範囲内において、例えばレベリング剤等の各種添加剤も配合することが可能である。
なお、上述したゴム材料を用いた弾性層用材料の調製は、基層用材料の調製と同様に、ベルトの製造方法に応じて適宜、行なわれる。例えば、以下に述べる製造方法に従って、本発明の電子写真機器用無端ベルトを製造する場合には、上述のゴム材料等を、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルアセトアミド(DMAc)、トルエンやアセトン等の有機溶媒に添加し、混合することによって、液状の弾性層用材料が調製される。
本発明に係る電子写真機器用無端ベルト(2)を製造するに際しては、通常、上述してきた基層用材料及び弾性層用材料を用いて、先ず、表面処理が施される前のベルト(以下、表面処理前ベルトという)が作製される。表面処理前ベルトは、好ましくは、以下の手法に従って作製される。
先ず、軸中心に回転可能な円筒状乃至は円柱状の基体と、かかる基体の外周面と近接する位置で、基体の軸方向に沿って移動可能な二つのノズル(第1ノズル、第2ノズル)とを準備する。その一方、液状の基層用材料及び液状の弾性層用材料を調製し、それら液状材料を、異なるエアー加圧タンクに各々、収容する。
図2に示すように、円筒状の基体10を垂直にした状態で、軸中心に回転させる。かかる基体10を回転させた状態で、基層用材料12が収容されたエアー加圧タンク14に所定の圧力をかけて、内蔵する基層用材料12を第1ノズル16に圧送し、かかる第1ノズル16から、基体10の外周面に対して基層用材料12を吐出させる。この基層材料12の吐出と同時に、第1ノズル16を、基体10の軸方向に沿って(図2においては下方に)、一定速度で移動させる。これによって、基体10の外周面には、基層用材料12からなる一定幅の帯(塗膜)が、らせん状に形成されるのであり、第1ノズル16を基体10の一方の端部側から他方の端部側へ(図2においては上方から下方へ)移動せしめることによって、基体10の外周面には、基層用材料12のらせん状塗膜の連続からなる全体塗膜が形成されるのである。なお、基層用材料12のらせん状塗膜は、通常、上側の帯と下側の帯との間に所定の間隔が生ずるように、基体10の外周面上に形成される。
そのようにして基体10の外周面上に形成された全体塗膜に対して、所定条件にて加熱処理を施し、有機溶媒を除去することにより、先ず、表面処理前ベルトの基層が形成されるのである。
次いで、外周面上に基層が形成された基体10を、先程と同様に(図2に示すように)、軸中心に回転させる。基体10を軸中心に回転させた状態で、弾性層用材料が収容されたエアー加圧タンクに所定の圧力をかけて、内蔵する弾性層用材料を、基体10の外周面(形成された基層の表面)に近接する第2ノズルに圧送し、かかる第2ノズルから、基体10の外周面上の基層に対して、弾性層用材料を吐出させる。この弾性層用材料の吐出と同時に、第2ノズルを、基体10の軸方向に沿って一定速度で移動させる。これによって、基体10の外周面に形成された基層の表面に、弾性層用材料からなる一定幅の帯(塗膜)が、らせん状に形成されるのであり、第2ノズルを基体10の一方の端部側から他方の端部側へ移動せしめることによって、基体10の外周面上の基層には、その表面に、弾性層用材料のらせん状塗膜の連続からなる全体塗膜が形成されるのである。
そして、得られた全体塗膜に対して、弾性層用材料に含まれる樹脂架橋剤に応じた架橋処理(例えば、加熱、紫外線照射、電子線照射等)を施すことによって、基層の表面に(表面処理前の)弾性層が設けられた2層構造の表面処理前ベルトが得られるのである。
なお、上述してきた手法においては、円筒状の基体10に代えて、中実の円柱状基体を用いることも可能であるが、回転部の負担を軽く出来るという観点から、円筒状基体が有利に用いられる。具体的には、鉄、アルミニウム、ステンレス等の金属製の回転ドラム等が、好適に用いられ得る。また、基体10の直径は、通常、120〜500mmであり、軸方向の長さは、通常、300〜600mmである。更に、基体10の回転数は、低すぎると重量によって形成された塗膜が下に落ちてしまう恐れがあり、その一方、回転数が高すぎると、遠心力で形成された塗膜が飛び散る恐れがあることから、一般には、50〜500rpm程度に設定される。
また、液状材料(基層用材料、弾性層用材料)を吐出するためのノズルとしては、ニードルノズル等が用いられ、その吐出部形状は、丸形状、平形形状、矩形状等のものを用いることが出来る。
さらに、上述の手法においては、通常、基層用材料からなる塗膜の厚さは、50〜130μmとなるように、好ましくは60〜90μmとなるように、また、弾性層用材料からなる塗膜の厚さは、10〜300μmとなるように、好ましくは80〜220μmとなるように、各ノズルから液状材料(基層用材料又は弾性層用材料)が吐出される。このような厚さの各塗膜を形成せしめるべく、種々の条件、具体的には、基体10の軸方向に沿って移動するノズルの移動速度、基体10とノズルとの距離、各液状材料の粘度、ノズル形状、吐出圧等が、適宜、設定されることとなる。
そして、以上のようにして作製された表面処理前ベルトに対して、以下に述べる表面処理を実施することにより、本発明に係る電子写真機器用無端ベルト2が製造されるのである。
本発明において、表面処理に用いられ得る化合物は、(α)下記一般式(I)で表わされる塩素化合物、(β)分子内に−CONCl−構造を有する塩素化合物、及び、BF3 である。
X(OCl)n ・・・(I)
[但し、上記式(I)中、Xは水素原子、アルカリ金属原子、アルカリ土類金属原子 又はアルキル基を表わし、nは正の整数を表わす。]
具体的には、(α)上記一般式(I)で表わされる塩素化合物において、アルカリ金属原子としては、リチウム、ナトリウム及びカリウム等の各原子を、また、アルカリ土類金属原子としては、マグネシウムやカルシウム等の各原子を、更に、アルキル基としては、メチル基、エチル基、第三級ブチル基、トリフルオロメチル基等を、例示することが出来る。
そのような一般式(I)で表わされる化合物としては、具体的に、メチルハイポクロライド、エチルハイポクロライド、第三級ブチルハイポクロライド、トリフルオロメチルハイポクロライド等のアルキルハイポクロライドや、メチルハイポフルオライド、エチルハイポフルオライド、第三級ブチルハイポフルオライド、トリフルオロメチルハイポフルオライド等のアルキルハイポフルオライド等といった、アルキルハイポハライドや、次亜塩素酸、更に、次亜塩素酸リチウム、次亜塩素酸ナトリウム、次亜塩素酸マグネシウム、次亜塩素酸カリウム等の次亜塩素酸塩等を、例示することが出来る。なお、これらを2種以上、併用することも可能である。
また、(β)分子内に−CONCl−構造を有する塩素化合物としては、具体的に、N−クロロスクシンイミドやN−クロロフタルイミド等の酸イミドハロゲン化合物、トリクロロイソシアヌル酸やジクロロイソシアヌル酸等のイソシアヌル酸ハライド、ジクロロジメチルヒダントイン等のハロゲン化ヒダントイン等を、例示することが出来る。なお、これらにあっても、2種以上のものを併用することは可能である。
本発明においては、表面処理前の弾性層に対して、1)上記化合物(α)及び(β)からなる群より選ばれた一種又は二種以上を用いて、或いは、2)上記化合物(α)及び(β)からなる群より選ばれた一種又は二種以上と、BF3 とを用いて、表面処理が実施される。かかる表面処理は、それら化合物を、処理前の弾性層に対して接触せしめることによって実施されることとなるが、好ましくは、接触せしめる化合物を、水又は所定の有機溶媒に溶解乃至は分散させてなる処理液を調製し、かかる処理液を弾性層の表面に接触させることによって実施することが望ましい。
なお、処理液の調製に用いられる溶媒としては、水や、トルエン、アセトン、メチルエチルケトン、テトラヒドロフラン、酢酸エチル、酢酸ブチル、ヘキサン、メタノール、エタノール、プロパノール、第三級ブタノール、イソプロピルアルコール、ジエチルエーテル、N−メチル−2−ピロリドン等を、例示することが出来る。また、処理液中の上記化合物の含有量は、ベルト表面が全面に亘って充分に処理され得る量であれば、特に限定されるものではないが、一般に、各化合物の濃度が、0.01〜40重量%程度となるように、処理液が調製される。このような濃度に調製された処理液を用いることによって、表面処理後の弾性層の表面が、適度な硬度を維持しつつ、耐トナー付着性の向上がより図られたものとなるのである。
上記化合物(α)及び(β)からなる群より選ばれた一種又は二種以上と、BF3 とを用いて、表面処理を実施する場合、それらを所定の溶媒にて混合してなる一の処理液であっても、また、それらを個別に所定の溶媒に混合して、二以上の処理液とした場合であっても、本発明においては使用することが可能である。なお、このように、化合物(α)及び化合物(β)からなる群より選ばれた一種又は二種以上と、BF3 とを、所定の溶媒に混合して、一の処理液を調製する場合、化合物(α)及び化合物(β)からなる群より選ばれた一種又は二種以上の化合物(ここではXと総称する)と、BF3 との重量比は適宜に決定されるが、好ましい範囲として、X:BF3 =1:99〜90:10(重量比)を例示することが出来る。これらの範囲内では、弾性層を構成する架橋ゴムへの反応性と、弾性層表面に対するBF3 によるフッ素原子の導入効果とのバランスが、優れたものとなるからである。
上述の如き所定の処理液を用いて、弾性層の表面処理を実施する際は、通常、室温付近で実施されることとなるが、必要に応じて、高温下において、処理液を弾性層表面に接触せしめることも可能である。
また、処理液を弾性層表面に接触せしめる方法は、特に限定されるものではなく、従来より公知の種々の方法を採用することが可能である。具体的には、表面処理前ベルトに処理液を塗工する方法や、ロールに処理液を吹き付ける方法等が挙げられる。特に、上述した手法に従って、円筒状基体の表面に表面処理前ベルトを作製した場合には、かかる表面処理前ベルトが形成された円筒状基体を、表面処理前ベルトの少なくとも一部が所定の槽内の処理液と接するように配置し、かかる状態にて、円筒状基体を軸中心に回転せしめることによって、表面処理前ベルトの全面に亘って処理液を接触せしめる方法が、有利に採用される。
以上のようにして、処理液を表面処理前ベルトの表面に接触せしめることにより、(処理前の)弾性層を構成する架橋ゴム中の不飽和結合が効果的に切断され、下記一般式(I)で表わされる塩素化合物及び分子内に−CONCl−構造を有する塩素化合物からなる群より選ばれた一種又は二種以上の化合物に由来する塩素原子(及びBF3 に由来するフッ素原子)が、架橋ゴムの分子構造中に効果的に導入され、以て、かかる表面処理後の弾性層は、充分な柔軟性を有すると共に、耐トナー付着性がより一層、向上されたものとなるのである。
X(OCl)n ・・・(I)
[但し、上記式(I)中、Xは水素原子、アルカリ金属原子、アルカリ土類金属原子 又はアルキル基を表わし、nは正の整数を表わす。]
そして、表面処理前ベルトの表面に処理液を接触せしめた後、かかる表面を、水を含む液体で洗浄し、必要に応じて、エアーブロー等で水滴を除去することにより、本発明に係る電子写真機器用無端ベルト2が得られるのである。なお、かかる洗浄の際における洗浄時間等の条件は、適宜に決定されることとなる。
このようにして得られた電子写真機器用無端ベルト2にあっては、その弾性層6が、ゴム材料を樹脂架橋せしめてなる、全有機成分の質量分率が所定割合以上の架橋ゴムにて構成されており、また、かかる弾性層の表面は、所定の化合物を用いて表面処理が施されているものである。このような構成を有する本発明の電子写真機器用無端ベルトは、その表面の平滑性が効果的に向上せしめられ得て、有利には、表面粗さ:Rzが2μm以下となる平滑性が実現されるものであり、また、ベルト表面の柔軟性を有しつつ、優れた耐トナー付着性をも発揮するのである。
以下に、本発明の実施例を幾つか示し、本発明を更に具体的に明らかにすることとするが、本発明が、そのような実施例の記載によって、何等の制約をも受けるものでないことは、言うまでもないところである。また、本発明には、以下の実施例の他にも、更には上記した具体的記述以外にも、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて、当業者の知識に基づいて、種々なる変更、修正、改良等を加え得るものであることが、理解されるべきである。
−基層用材料の調製−
先ず、ポリイミド樹脂(PI)として新日本理化株式会社製のリカコートEN-20 (商品名)を、また、ポリアミドイミド樹脂(PAI)として東洋紡績株式会社製のバイロマックスHR-16NN (商品名)を準備し、これらのうちの何れか一方の樹脂:100重量部と、カーボンブラック:10重量部とを、N−メチル−2−ピロリドン(NMP):800重量部に配合して、混合することにより、2種類の液状基層用材料を調製した。尚、下記表において、「基層」の欄にPI又はPAIと示されているが、これは、各々の実施例又は比較例で用いた基層用材料に含まれる樹脂を示すものである。
−弾性層用材料の調製−
下記表1〜3に示す各成分を、所定量のシクロヘキサノン中に、それぞれ下記表1〜3に示す各割合にて配合し、混合することにより、液状の弾性層用材料を複数種、調製した。なお、かかる調製に際して使用した各成分は、以下の通りである。
・アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)
:ニポール DN101(商品名)、日本ゼオン株式会社製
・ブタジエンゴム(BR):ニポール BR1220 (商品名)、日本ゼオン株式会社製
・スチレンブタジエンゴム(SBR):タフデン 1000 (商品名)、旭化成株式会社製
・ブチルゴム(IIR):JSR BUTYL 365 (商品名)、JSR株式会社製
・クロロプレンゴム(CR)
:デンカクロロプレン DCR-75 (商品名)、電気化学工業株式会社製
・フェノール樹脂架橋剤
:スミライトレジン PR-11078 (商品名)、住友ベークライト株式会社製
・エポキシ樹脂架橋剤
:デナコール EX-622 (商品名)、ナガセケムテックス株式会社製
・アミノ樹脂架橋剤:スーパーベッカミン J-820-60 (商品名)、DIC株式会社製
・光重合性モノマー:NKエステル A-PTMG65 (商品名)、新中村化学工業株式会社製
・光重合開始剤
:イルガキュア-819(商品名)、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ株式会社製
・有機系難燃剤A
:含ハロゲンリン酸エステル、CR-570(商品名)、大八化学工業株式会社製
・有機系難燃剤B
:非ハロゲンリン酸エステル、CR-741(商品名)、大八化学工業株式会社製
・有機系難燃剤C
:フォスファゼン誘導体、ラビトル FP-110 (商品名)、株式会社伏見製薬所製
・無機系難燃剤:Magnifin (商品名)、アルベマール日本株式会社製
・イオン導電剤:4級アンモニウム塩(テトラブチルアンモニウムハイドロゲンサルファート、TBAHS )、和光純薬工業株式会社製
・カーボンブラック:デンカブラック(商品名)、電気化学工業株式会社製
・シリカ:ニプシール ER (商品名)、東ソー・シリカ株式会社製
・炭酸カルシウム:白艶華 CCR(商品名)、白石カルシウム株式会社製
・加硫促進剤A:サンセラー TBT(商品名)、三新化学工業株式会社製
・加硫促進剤B:サンセラー DM (商品名)、三新化学工業株式会社製
−ベルトの作製−
基体として、アルミニウム製の円筒状金型を準備する一方、2つのノズルを有するディスペンサ(液体定量吐出装置)を準備した。かかるディスペンサのノズルは、内径φ:1mmのニードルノズルである。次いで、先に準備した液状の基層用材料及び弾性層用材料を、それぞれ別のエアー加圧タンクに収容し、金型の外周面とノズルとのクリアランスを1mmとして、金型及びノズルをセットした。金型を垂直にした状態で、回転数:200rpmで軸中心に回転させながら、基層用材料を吐出するノズルを、1mm/secの移動速度にて軸方向下方に移動させると共に、エアー加圧タンクに0.4MPaの圧力をかけて基層用材料をノズルに圧送し、かかるノズルから基層用材料を吐出せしめて、金型の外周面上にらせん状にコーティングし、らせん状塗膜の連続からなる全体塗膜を形成した(図2参照)。なお、形成された全体塗膜の厚さは80μmであった。形成された全体塗膜に対して、加熱処理(常温→250℃:2時間、250℃:1時間)を施すことにより、金型の外周面上に基層を形成せしめた。
次いで、かかる基層が形成された金型を、回転数:200rpmで軸中心に回転させながら、弾性層用材料を吐出するノズルを、1mm/secの移動速度にて軸方向に沿って移動させると共に、エアー加圧タンクに0.8MPaの圧力をかけて弾性層用材料をノズルに圧送し、かかるノズルから弾性層用材料を吐出せしめて、金型の外周面上にある基層の表面にらせん状にコーティングし、らせん状塗膜の連続からなる全体塗膜を形成した。なお、形成された全体塗膜の厚さは170μmであった。形成された塗膜に対して、樹脂架橋剤として光重合性樹脂を用いたもの以外(実施例1〜14、比較例1〜8)については、加熱処理(常温→170℃:3時間、170℃:0.5時間)を施し、一方、樹脂架橋剤として光重合性樹脂を用いたもの(実施例15)については、全体塗膜に対して紫外線を照射せしめて、樹脂架橋を実施することにより、金型の外周面上に、基層表面に弾性層が設けられてなるベルトを作製した。なお、紫外線の照射は、アイグラフィックス株式会社製の紫外線照射機「UB031-2A/BM 」(商品名、水銀ランプ形式)を用いて、照射強度:120mW/cm2 、照射時間:30秒の条件にて実施した。これにより、用いた基層用材料及び弾性層用材料が異なる23種類のベルトを作製した。
−弾性層の表面処理−
得られたベルトのうち、下記表1〜3に示す所定のもの(実施例1〜16、比較例2〜4及び比較例7、8)に対して、弾性層の表面処理を行なった。先ず、酢酸エチルとターシャリーブチルアルコール(TBA)との混合溶媒[酢酸エチル:TBA=9:1(重量比)]に、各成分を下に示す各割合で配合し、表面処理液A(固形分:2%)、表面処理液B(固形分:2%)及び表面処理液C(固形分:2%)を調製した
〔表面処理液A〕
・次亜塩素酸t−ブチル 2重量部
・酢酸エチル 9.8重量部
・ターシャリーブチルアルコール 88.2重量部
〔表面処理液B〕
・三フッ化ホウ素−ジエチルエーテル錯体 2重量部
・酢酸エチル 9.8重量部
・ターシャリーブチルアルコール 88.2重量部
〔表面処理液C〕
・トリクロロイソシアヌル酸 2重量部
・酢酸エチル 9.8重量部
・ターシャリーブチルアルコール 88.2重量部
表面処理液A又は表面処理液Cのみを用いて、或いは、表面処理液Aと表面処理液Bとの混合溶液を用いて、大気雰囲気中、室温下にて、所定のベルトの表面にローラー塗工せしめた後(塗工時間:30秒)、ベルト表面を水で洗浄し、エアーブローにより水滴を除去した。なお、下記表1〜3において、「F・Cl処理」とは表面処理液Aと表面処理液Bとの混合溶液を用いた表面処理を、また、「Cl処理1」とは表面処理液Aのみを用いた表面処理を、更に、「Cl処理2」とは表面処理液Cのみを用いた表面処理を、それぞれ示す。
−表層の形成−
本発明の優れた効果をより明らかにすべく、一部のベルトについては表層を設けた(比較例5、比較例6)。先ず、溶媒としての水に、各成分を下記に示す各割合で配合してなる液状のウレタン樹脂層形成材料(固形分:10%)と、溶媒としてのトルエンに、各成分を下記に示す各割合で配合してなる液状のアクリルフッ素樹脂層形成材料(固形分:15%)とを調製した。
〔ウレタン樹脂層形成材料〕
・ウレタン樹脂 100重量部
[日本ポリウレタン株式会社製、ニッポラン5199(商品名)]
・フッ素添加剤 0.1重量部
[DIC株式会社製、メガファック F-482(商品名)]
・架橋剤 2重量部
[旭化成株式会社製、デュラネート TPA-B80E (商品名)]
〔アクリルフッ素樹脂層形成材料〕
・アクリル樹脂 70重量部
[根上工業株式会社製、プレコート200 (商品名)]
・フッ素変性アクリレート樹脂 30重量部
[DIC株式会社製、ディフェンサ TR230K (商品名)]
・架橋剤 2重量部
[旭化成株式会社製、デュラネート TPA-B80E (商品名)]
・カーボンブラック 20重量部
[三菱化学株式会社製、カーボンブラック MA-100 (商品名)]
調製したウレタン樹脂層形成材料又はアクリルフッ素樹脂層形成材料を、所定のベルト(弾性層)の表面に塗工し、その後、150℃で0.5時間、加熱処理を施すことにより、比較例5においてはウレタン樹脂からなる表層(厚さ:6μm)を、比較例6においてはアクリルフッ素樹脂からなる表層(厚さ:6μm)を、それぞれ設けた。
Figure 2010156760
Figure 2010156760
Figure 2010156760
このようにして得られた23種類のベルトの各特性を、以下の手法に従って測定、乃至は評価した。
−弾性層における全有機成分の質量分率の算出−
各ベルトの弾性層の一部を採取して試料とし、株式会社島津製作所製の熱重量分析装置(TGA-50H :商品名)を用いて、JIS−K−6226−1:2003 又はJIS−K−6226−2:2003 に準じて測定された全有機成分の重量と、用いた試料の重量から、全有機成分の質量分率を算出した。
全有機成分の重量=試料重量−灰分重量(−カーボンブラック重量)
なお、カーボンブラックは、試料に含まれている場合にのみ検出される。
全有機成分の質量分率=[全有機成分の重量/試料重量]×100(%)
−表面粗さの測定−
JIS−B−0601に準じて、株式会社東京精密製の表面粗さ測定機(サーフコム1400D :商品名)を用いて、ベルト表面の表面粗さ:Rz(μm)を測定した。
−基層と弾性層との密着性の評価−
各ベルトの一部を試料として用いて、MIT試験機(東洋精機株式会社製、MIT-DA:商品名)により、試料の両折曲げ試験を100回実施した(角度:135度、速度:175rpm)。その後、屈曲部の基層と弾性層との密着状態(及び弾性層と表層との密着状態)を目視で観察し、以下の基準に従って評価した。
○:浮き、剥がれ、クラックの何れも認められない。
×:浮き、剥がれ若しくはクラックの何れかが認められる。
−防染性(ベルト表面、画像)の評価−
先ず、各ベルトについて、白色光度計(有限会社東京電色製、TC-6D S/A :商品名)を用いて、ベルト表面の白色度を測定した。なお、この測定結果を、以下において、そのベルトの初期白色度とする。市販のフルカラーデジタル複合機(コニカミノルタビジネステクノロジーズ社製、bizhab C550 :商品名)に中間転写ベルトとして組み込み、23.5℃×53%RHの環境下で10000枚、画像出力(テストパターン印刷)を行なった。その後、一旦、ベルトをレーザービームプリンタから取り外し、再度、ベルト表面の白色度を測定した。この測定結果を稼働後の白色度とする。その後、再び同機に組み込み、先程と同様の画像出しを行なった。
測定したベルトの初期白色度と、稼働後の白色度との差を算出し、その差の大小を以下の基準に従って評価した。なお、その評価結果を、下記表4〜6において「ベルト表面」として示している。
○:初期白色度と、稼働後の白色度との差が、1.0未満である。
×:初期白色度と、稼働後の白色度との差が、1.0以上である。
再稼働後に得られたハーフトーン及びベタパターンの画像を目視で観察し、以下の基準に従って評価した。なお、その評価結果を、下記表4〜6において「画像」として示している。
○:画像に濃度ムラが認められない。
×:画像に濃度ムラが認められる。
−難燃性の評価−
米国アンダーライターズ・ラボラトリーズ・INC.(UL)が規定したUL規格94(第5版、第11章)に準じたVTM燃焼性試験を行なった。なお、この試験における評価を下記表7に示すが、かかる表7から明らかなように、VTM−0が最も優れた評価であり、以下、VTM−1、VTM−2となる。
Figure 2010156760
Figure 2010156760
Figure 2010156760
Figure 2010156760
かかる表4〜表6からも明らかなように、本発明に従う電子写真機器用無端ベルト(実施例1〜16)にあっては、何れも、表面平滑性に優れており(平面粗さ:Rzが小さく)、中間転写ベルトとして用いた場合には、優れた耐トナー付着性を発揮し、ベルト表面の汚れや画像ムラの発生を効果的に抑制し得るものであることが、確認されたのである。
本発明に従う電子写真機器用無端ベルトの一例を示す部分断面図である。 本発明に従う電子写真機器用無端ベルトの製造方法の一例のうち、その一工程を示す説明図である。
符号の説明
2 電子写真機器用無端ベルト 4 基層
6 弾性層 10 基体
12 基層用材料 14 エアー加圧タンク
16 第1ノズル

Claims (8)

  1. 基層の表面に弾性層が設けられてなる電子写真機器用無端ベルトにおいて、
    前記基層が、合成樹脂材料を主成分とする基層用材料からなり、
    前記弾性層が、ゴム材料に対して、樹脂架橋剤を配合せしめて、樹脂架橋を施すことによって形成された、全有機成分の質量分率が93%以上の架橋ゴムにて構成されていると共に、該弾性層が、1)下記一般式(I)で表わされる塩素化合物及び分子内に−CONCl−構造を有する塩素化合物からなる群より選ばれた一種又は二種以上を用いて、或いは、2)下記一般式(I)で表わされる塩素化合物及び分子内に−CONCl−構造を有する化合物からなる群より選ばれた一種又は二種以上と、BF3 とを用いて、表面処理されていることを特徴とする電子写真機器用無端ベルト。
    X(OCl)n ・・・(I)
    [但し、上記式(I)中、Xは水素原子、アルカリ金属原子、アルカリ土類金属原子 又はアルキル基を表わし、nは正の整数を表わす。]
  2. 前記弾性層の表面粗さ:Rzが2μm以下である請求項1に記載の電子写真機器用無端ベルト。
  3. 前記ゴム材料が、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ブチルゴム及びクロロプレンゴムのうちの少なくとも一種以上である請求項1又は請求項2に記載の電子写真機器用無端ベルト。
  4. 前記樹脂架橋剤が、フェノール樹脂、エポキシ樹脂及びアミノ樹脂のうちの少なくとも一種以上である請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載の電子写真機器用無端ベルト。
  5. 前記樹脂架橋剤が光重合性樹脂である請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載の電子写真機器用無端ベルト。
  6. 前記弾性層に有機系難燃剤が配合されている請求項1乃至請求項5の何れか1項に記載の電子写真機器用無端ベルト。
  7. 前記基層用材料が、ポリイミド樹脂及び/又はポリアミドイミド樹脂を主成分とするものである請求項1乃至請求項6の何れか1項に記載の電子写真機器用無端ベルト。
  8. 前記表面処理前の弾性層が、前記基層が予め外周面上に準備された円筒基体を軸中心に回転せしめる一方、該円筒基体の外周面に近接するノズルより、少なくとも前記ゴム材料及び前記樹脂架橋剤を含む液状材料を、該ノズルを前記円筒基体の軸方向に移動させながら前記基層の表面に吐出せしめることによって形成された塗膜に対して、架橋操作を施すことによって形成されている請求項1乃至請求項7の何れか1項に記載の電子写真機器用無端ベルト。
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