JP2010156533A - ループ式ヒートパイプ - Google Patents
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Abstract
【課題】簡素な構造と優れた熱伝達能力をもつループ式ヒートパイプを実現すること。
【解決手段】ループ式ヒートパイプ1は、蒸発部2と蒸気リッチ管部4と凝縮部3と液リッチ管部5とを順次接続して構成される。ループ式ヒートパイプの流体移動経路は、ノズル部6とディフューザ部7とをもつ。ループ式ヒートパイプ1は、外部震動源によりあるいは内部液体の沸騰による力により、ノズル部6により決定される方向へ流れる。これにより良好なヒートパイプを実現することができる。
【選択図】 図1
【解決手段】ループ式ヒートパイプ1は、蒸発部2と蒸気リッチ管部4と凝縮部3と液リッチ管部5とを順次接続して構成される。ループ式ヒートパイプの流体移動経路は、ノズル部6とディフューザ部7とをもつ。ループ式ヒートパイプ1は、外部震動源によりあるいは内部液体の沸騰による力により、ノズル部6により決定される方向へ流れる。これにより良好なヒートパイプを実現することができる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、小さい流体抵抗損失により熱エネルギー又は振動エネルギーにより流体を循環させるループ式ヒートパイプ(以下、ヒートパイプとも略称される)に関する。
たとえばマイクロプロセッサ、インバータ、モータ、内燃機関及び二次電池は、強力な冷却手段を要求している。良く知られている自励振動型ヒートパイプは、液体の沸騰による液体の圧力振動を利用して液体及びバブルを移動させる。しかし、自励振動型ヒートパイプの流速及び流量が小さいため、その熱移動能力の増加は困難だった。
特許文献1(USP3532159)は、同軸2重管構造の非振動型ヒートパイプを記載している。このヒートパイプは、蒸発領域から凝縮領域への蒸気通路の途中に設けられたノズル36と、凝縮領域の直後に設けられたリキッドディフユーザ38とをもつ。蒸気を膨張させるノズル36は、蒸発領域から凝縮領域への蒸気通路の途中に設けられている。リキッドディフユーザ38は、凝縮領域で凝縮した液体を蒸発部に戻す液体通路の入口(凝縮領域の出口)に設けられている。
けれども、そのリキッドディフユーザ38は先細形状となっている。気体の速度エネルギーを圧力エネルギーに変換するには進行方向に向けて流路断面積を連続的に増大させる必要があるので、このリキッドディフユーザ38は液体だけを通過させると考えられる。つまり、このヒートパイプは、通常のヒートパイプと同様に、蒸発領域から凝縮領域へは蒸気流を流し、凝縮領域から蒸発領域へは液体流を流す。定圧の凝縮領域から高圧の蒸発領域へ液体流を戻すために、不足する液体圧力を補う必要がある。このため、毛細管現象が利用されると思われる。
特許文献2(USP4281709)は、特許文献1と同様の構造をもつ同軸2重管構造の非振動型ヒートパイプを記載する。このヒートパイプは、特許文献1と同様のノズル(JET)15及びディフユーザ19を蒸気通路にもつ。しかし、このディフユーザ19は、その直前のノズル15よりも大きな断面積変化率をもつ。その結果、ディフユーザ19は大きな圧力損失を発生する。したがって、相対的に高圧のベーバライザ21と相対的に低圧のコンデンサ23との間の圧力差は、十分に回復されない。コンデンサ23からベーバライザ21へ液体を戻すために、毛細管現象が利用される必要がある。
特許文献3(USP3801843)は、ステータやロータのスロットを軸方向に貫通するヒートパイプを開示する。特許文献4(USP693467B2)は、互いに隣接する2つのティースの間に設けられたスロット開口近傍を軸方向に貫通するヒートパイプを開示している。
(発明の目的)
本発明の目的は、簡素な構造と優れた熱輸送能力をもつループ式ヒートパイプを実現することである。
本発明の目的は、簡素な構造と優れた熱輸送能力をもつループ式ヒートパイプを実現することである。
(発明の要約)
ループ式ヒートパイプに関する2つの独立発明が以下に説明される。
この2つのループ式ヒートパイプは、流体が一方向に流れる閉ループ状の管路を有する。管路は、外部に熱を放出する放熱部と、外部から熱を吸収する吸熱部と、放熱部から吸熱部へ流体を流す往き管と、吸熱部から放熱部へ前記流体を戻す戻り管とを有する。
ループ式ヒートパイプに関する2つの独立発明が以下に説明される。
この2つのループ式ヒートパイプは、流体が一方向に流れる閉ループ状の管路を有する。管路は、外部に熱を放出する放熱部と、外部から熱を吸収する吸熱部と、放熱部から吸熱部へ流体を流す往き管と、吸熱部から放熱部へ前記流体を戻す戻り管とを有する。
第1発明の管路は、流れ方向前方へ向けて流路断面積を絞るノズル部を形成する少なくとも1つの急斜面部と、流れ方向前方へ向けて流路断面積を増大するディフューザ部を形成する少なくとも1つの緩斜面部とをもつ。ノズル部は、ディフューザ部よりも大きな長手方向単位長さ当たりの流路断面積変化量をもつ。ノズル部及びディフューザ部内の流体は、振動源により振動される。
すなわち、管路内で振動する流体は、急斜面部(ノズル部とも言う)と緩斜面部(ディフューザ部とも言う)とにより、管路の長手方向一方側へ付勢される。
好適な態様において、流体は、蒸気を含む液体流である気液2相流又は液体流からなる。振動源は、管路の外部に配置されて管路を通じて流体を強制振動させる外部振動源からなる。
好適な態様において、管路は、外部振動源により管路の長手方向へ振動される。好適な態様において、管路は、外部振動源により管路の長手方向と直角方向へ振動される。
好適な態様において、管路は、外部振動源により管路の長手方向へ振動される。好適な態様において、管路は、外部振動源により管路の長手方向と直角方向へ振動される。
好適には、ノズル部とディフューザ部とのペアは直列に複数設けられる。好適には、急斜面部及び緩斜面部は、流体管路の管壁の一断面に長手方向断面が略鋸歯状となるように形成される。
まず、液体を主成分とする流体が、管路の長手方向に対して直角に振動される例が以下に説明される。緩斜面部に近接する液体は、緩斜面部から流路直角断面積が増大する方向への振動分力により付勢される。反対に、急斜面部に近接する液体は、急斜面部から上記と逆方向への振動分力により付勢される。しかし、急斜面部に隣接する液体量は少ないため、受け取るエネルギー量が少ない。その結果、液体を主成分とする流体は、ディフューザ部の流路直角断面積増大方向へ付勢される。上記原理は、急斜面部を流路と直角方向へ設けた場合を考えるとわかりやすい。急斜面部は、もはや流体を流体管路の長手方向へ付勢しない。
次に、液体を主成分とする流体が、管路の長手方向へ振動される例が説明される。ノズル部内にて、流体が、流路直角断面積が小さい部分から流路直角断面積が大きい部分へと流れる振動期間に、渦の発生などにより大きな流体流体抵抗が発生する。ノズル部内にて、流体が、流路直角断面積が大きい部分から流路直角断面積が小さい部分へ流れる振動期間に、上記渦は発生せず、流体抵抗は小さい。すなわち、前方に向けて細くなるノズル部と、前方に向けて広がるディフューザ部とが設けられた管路の流体抵抗は、長手方向一方側に大きく、長手方向他方側に小さい。結局、外部から振動される管路内の流体は、流体抵抗が小さい方向へ循環する。
好適な態様において、流体は、蒸気を含む液体流からなり、振動源は、吸熱部における流体の沸騰により流体を自励振動させる。好適な態様において、急斜面部及び緩斜面部は、少なくとも吸熱部に設けられる。その結果、上記した強制振動の場合と同様に、流体は管路の長手方向一方側へ付勢される。たとえば、吸熱部において流体に局所的な沸騰が生じたり、放熱部において流体に局所的な凝縮が生じたりすると、圧力振動波が管路内に発生する。
極端に言えば、沸騰による泡の発生は、点状の爆発とみなすことができる。圧力波は、沸騰点からその周囲へ球状に伝播する。この球状の圧力波は、管路の壁面である急斜面部や緩斜面部で反射して再び流体を付勢する。急斜面部と緩斜面部との形状の違いにより、流体管路の一方向への圧力波伝達は、流体管路の一方向への圧力波伝達よりも強くなる。その結果、主として液体である流体は、この圧力波により管路の長手方向一方向側へ付勢される。
たとえば、吸熱部(蒸発部)における液体の沸騰により吸熱部内で発生した圧力振動は、液体を管路の長手方向一方側へ付勢したり、液体を管路の長手方向他方側へ付勢したりする。ノズル部の順方向と逆方向との流体抵抗の差が大きいため、液体は、ノズル部を順方向へ流れる。なお、順方向とは、ノズル部の流路断面積が小さくなる方向である。ディフューザ部の順方向と逆方向との流体抵抗の差は、ノズル部より小さい。この流れは流体流の慣性効果により安定に維持される。
好適な態様において、金属管を押しつぶす向きに塑性変形することにより、急斜面部(ノズル部)及び緩斜面部(ディフューザ部)は簡単に形成される。
好適な態様において、金属管を押しつぶす向きに塑性変形することにより、急斜面部(ノズル部)及び緩斜面部(ディフューザ部)は簡単に形成される。
好適な態様において、急斜面部の斜角の最大値は、緩斜面部の斜角の最大値の2倍以上10倍以下とされる。これにより、ノズル部における順方向への流体抵抗と、逆方向への流体抵抗との差を大きくすることができる。
好適な態様において、管路は、厚さ方向に重ねられる複数枚の金属プレートの内部に形成される。複数枚の金属プレートの周縁部は、接合される。流路断面積の変更は、前記金属プレートの幅の変更による前記管路の流路幅の変更によりなされる。その結果、プレート型のループ式ヒートパイプにノズル部(急斜面部)及びディフューザ部(緩斜面部)を容易に形成することができる。
好適な態様において、往き管及び戻り管は、金属プレートの幅方向に隣接し、往き管の緩斜面部と戻り管の緩斜面部とは、金属プレートの幅方向に隣接する。このようにすれば、流体管路を高密度に形成することができる。
好適な態様において、管路は、厚さ方向に重ねられる複数枚の金属プレートの内部に形成される。複数枚の金属プレートの周縁部は、接合される。流路断面積の変更は、前記金属プレートの幅の変更による前記管路の流路幅の変更によりなされる。その結果、プレート型のループ式ヒートパイプにノズル部(急斜面部)及びディフューザ部(緩斜面部)を容易に形成することができる。
好適な態様において、往き管及び戻り管は、金属プレートの幅方向に隣接し、往き管の緩斜面部と戻り管の緩斜面部とは、金属プレートの幅方向に隣接する。このようにすれば、流体管路を高密度に形成することができる。
好適な態様において、装置は、プレート状に形成された複数のループ式ヒートパイプの吸熱部を厚さ方向に貫通する金属製の棒部と、棒部の一端に固定された底面を有する金属製の台座部と、記台座部の頂面に固定された半導体素子とをもつ。
半導体素子の熱は、台座部及び棒部を通じてループ式ヒートパイプの蒸発部に伝達される。したがって、半導体素子から複数のプレート型のループ式ヒートパイプへ良好に熱伝達することができる。
好適な態様において、管路の吸熱部は、交流モータのステータコアに直接又は熱伝導部材を介して接触することにより、ステータコアから吸熱する。管路の吸熱部は、磁気振動する前記ステータコアから受け取った振動を内部の流体に伝達する。
半導体素子の熱は、台座部及び棒部を通じてループ式ヒートパイプの蒸発部に伝達される。したがって、半導体素子から複数のプレート型のループ式ヒートパイプへ良好に熱伝達することができる。
好適な態様において、管路の吸熱部は、交流モータのステータコアに直接又は熱伝導部材を介して接触することにより、ステータコアから吸熱する。管路の吸熱部は、磁気振動する前記ステータコアから受け取った振動を内部の流体に伝達する。
好適な態様において、管路は、C字状の断面を有する。管路は、ステータコアのスロットの内面に密着する。管路は、端部がステータコアのスロットの長手方向端部から突出する。すなわち、交流モータのステータコアは、内部を流れる磁束の周期変化に応じて磁歪効果により径方向及び周方向へ振動するので、外部振動源となることができる。
したがって、ループ式ヒートパイプの吸熱部(蒸発部)は、吸熱すべきステータコアから受け取る振動力により内部の流体を管路の長手方向一方側へ付勢することができる。その結果、ループ式ヒートパイプを強制振動させる振動装置を省略することができる。モータの発熱が大きい時、ステータコアの振動は大きくなる。したがって、モータ発熱量が大きい時、ループ式ヒートパイプの熱伝達量を自動的に増大することができる。
したがって、ループ式ヒートパイプの吸熱部(蒸発部)は、吸熱すべきステータコアから受け取る振動力により内部の流体を管路の長手方向一方側へ付勢することができる。その結果、ループ式ヒートパイプを強制振動させる振動装置を省略することができる。モータの発熱が大きい時、ステータコアの振動は大きくなる。したがって、モータ発熱量が大きい時、ループ式ヒートパイプの熱伝達量を自動的に増大することができる。
好適な態様において、C字状の断面を有する管路が、ステータコアのスロットの内面に密着する。この管路は、端部がスロットの長手方向端部から突出するプレート型のループ式ヒートパイプを構成する。
好適な態様において、管路の吸熱部は、外部振動源を構成する内燃機関のシリンダブロックに直接又は熱伝導部材を介して接触乃至内蔵される。管路の吸熱部は、シリンダブロックから吸熱する。好適には、吸熱部は急斜面部(ノズル部)と緩斜面部(ディフューザ部)とを有する。
被冷却対象であるシリンダブロックが振動体であるので、ループ式ヒートパイプを振動させる振動装置を省略することができる。更に、シリンダブロックの発熱量は、シリンダブロックの振動振幅が大きい場合、又は、振動周波数が大きい場合に増大する。したがって、シリンダブロックに吸熱部が内蔵されたループ式ヒートパイプの熱伝達量を、シリンダブロックの発熱量に略比例して増加させることができる。
好適な態様において、管路の吸熱部は、外部振動源を構成する内燃機関のシリンダブロックに直接又は熱伝導部材を介して接触乃至内蔵される。管路の吸熱部は、シリンダブロックから吸熱する。好適には、吸熱部は急斜面部(ノズル部)と緩斜面部(ディフューザ部)とを有する。
被冷却対象であるシリンダブロックが振動体であるので、ループ式ヒートパイプを振動させる振動装置を省略することができる。更に、シリンダブロックの発熱量は、シリンダブロックの振動振幅が大きい場合、又は、振動周波数が大きい場合に増大する。したがって、シリンダブロックに吸熱部が内蔵されたループ式ヒートパイプの熱伝達量を、シリンダブロックの発熱量に略比例して増加させることができる。
好適な態様において、管路の吸熱部は、低融点の軽金属(たとえばアルミニウム合金)により鋳造されたシリンダブロックのシリンダボアを螺旋状に巻回される。管路の吸熱部は、シリンダブロックよりも強度及び融点が大きい金属材料(たとえば鋼管)により形成される。
シリンダボアを囲んで配置された螺旋巻き状の鋼管からなる吸熱部は、シリンダブロックを強化することができる。したがって、シリンダブロックを小型軽量化することができる。更に、シリンダブロックは流路断面積が大きな冷却水通路を必要としないため、更に小型化されることができる。
シリンダボアを囲んで配置された螺旋巻き状の鋼管からなる吸熱部は、シリンダブロックを強化することができる。したがって、シリンダブロックを小型軽量化することができる。更に、シリンダブロックは流路断面積が大きな冷却水通路を必要としないため、更に小型化されることができる。
好適な態様において、圧電振動素子又は振動モータからなる外部振動源へ印加する駆動電圧の振幅又は周波数の少なくとも一方を制御する制御部をもつ。この制御部は、駆動電圧の振幅又は周波数の少なくとも一方を増大させて放熱量を増大させる。この制御部は、駆動電圧の振幅又は周波数の少なくとも一方を減少させて放熱量を減少させる。その結果、必要な冷却性能に応じて強制振動型ループ式ヒートパイプの熱移動能力を精密に制御することができる。
好適な態様において、プレート状の管路の吸熱部は、ハウジングに固定されて内部において電流が流れる電気装置に密着乃至内蔵される。放熱部は、急斜面部及び前記緩斜面部を内蔵して外部冷却流体に放熱する。外部振動源は、電気装置から所定距離離れて配置されたプレート状の管路の前記放熱部をその厚さ方向へ振動させる。
好適には、電気装置は、CPUやパワースイッチング回路などの電力半導体回路装置からなる。好適には、電気装置は、バッテリや電気二重層キャパシタなどの蓄電装置からなる。すなわち、外部振動源は、電気装置に固定された吸熱部から離れて配置される放熱部を振動させる。放熱部は、急斜面部及び緩斜面部をもつ。その結果、外部振動源から電気装置への振動力の伝達を低減することができる。更に、管路の放熱部の内面又は外面に形成される境界層が、振動により破壊されるため、放熱部の熱抵抗を大幅に増大することができる。
好適な態様において、吸熱部と放熱部との間のプレート状の管路の中間部は、往き管及び前記戻り管を内蔵する。更に、プレート状の管路の中間部は、厚さ方向へ波形状に曲げられている。放熱部の厚さ方向への振動は、この波形の中間部により良好に吸収される。したがって、管路の破損を防止し、かつ、電気装置の振動を低減することができる。
好適な態様において、プレート状の管路の中間部と吸熱部との境界部は、ハウジングに固定されている。ハウジングに固定された境界部は、放熱部から電気装置への振動伝達を遮断する。
好適な態様において、プレート状の管路の中間部と吸熱部との境界部は、ハウジングに固定されている。ハウジングに固定された境界部は、放熱部から電気装置への振動伝達を遮断する。
好適な態様において、1つの外部振動源は、平行に配列された複数のプレート型のループ式ヒートパイプの放熱部をその厚さ方向へ振動させる。
好適な態様において、複数のプレート状の流体管路の放熱部は、厚さ方向へ冷却風通路を挟んで配列されて冷却風通路を流れる冷却風により冷却される。
好適な態様において、複数のプレート状の流体管路の放熱部は、厚さ方向へ冷却風通路を挟んで配列されて冷却風通路を流れる冷却風により冷却される。
第2発明のループ式ヒートパイプは、管路の所定位置に磁界を貫通させるヨークと、ヨークに巻かれたソレノイドコイルとを有するソレノイドバルブを有する。管路内の液体は、軟磁性粉末を含む。軟磁性粉末としては、ソフトフェライト粉末や軟鉄粉末を採用することができる。界面活性剤を液体に混ぜることにより、軟磁性粉末を分散させることができる。ソレノイドコイルが通電される場合に、ソレノイドバルブは流体内の軟磁性粉末を前記所定位置に集積する。集積した軟鉄粉末は、流体の流れを抑制する。その結果、簡素で信頼性が高いループ式ヒートパイプの流量制御機構を実現することができる。軟磁性粉末は、流体内の熱移動及び流体から流体管路への熱移動を促進する。
本発明のループ式ヒートパイプの好適な実施形態を以下に説明する。ただし、本発明は下記の実施形態に限定解釈されるべきではない。本発明の技術思想を他の公知技術を組み合わせて実現することも可能である。
(実施形態1)
本発明の基本的な技術思想を表す実施形態1が、図1を参照して説明される。図1は、管型のループ式ヒートパイプを示す模式断面図である。1は、両端が接合されたループ管である。ループ管1中の流体は、後述する振動源により振動される。ループ状の流体移動経路1Aがループ管1内に形成されている。液体がループ管1に密封されている。液体の封入量は、必要に応じて適宜設定される。空気はできるかぎり除去される。ループ管1は、アルミニウム又は銅又はステンレス又はチタンで形成される。大きな蒸発潜熱又は大きな比熱をもつ液体を採用することが好ましい。たとえばエタノール、アンモニア及び炭酸ガス、水又はそれらの混合物が上記液体として採用される。
(実施形態1)
本発明の基本的な技術思想を表す実施形態1が、図1を参照して説明される。図1は、管型のループ式ヒートパイプを示す模式断面図である。1は、両端が接合されたループ管である。ループ管1中の流体は、後述する振動源により振動される。ループ状の流体移動経路1Aがループ管1内に形成されている。液体がループ管1に密封されている。液体の封入量は、必要に応じて適宜設定される。空気はできるかぎり除去される。ループ管1は、アルミニウム又は銅又はステンレス又はチタンで形成される。大きな蒸発潜熱又は大きな比熱をもつ液体を採用することが好ましい。たとえばエタノール、アンモニア及び炭酸ガス、水又はそれらの混合物が上記液体として採用される。
ループ管1の一端部からなる蒸発部(吸熱部)2の外面は、高温の外部流体(二次流体とも言う)に接触するか、又は高温の固体又は液体に接触する。ループ管1の他端部からなる凝縮部(放熱部)3の外面は、低温の外部流体に曝されるか又は低温の固体又は液体に接触する。
4は、蒸発部2の出口と凝縮部3の入口とを接続する蒸気リッチ管部(往き管)である。5は、凝縮部3の出口と蒸発部2の入口とを接続する液リッチ管部(戻り管)である。管部4及び管部5は隣接して平行に配置されている。管部4及び管部5の長さは、蒸発部2と凝縮部3との間の距離により決定される。蒸発部2、凝縮部3、管部4、5の流路断面積(流路と直角な方向の断面積)は必要に応じて決定される。管部4の流路断面積は、管部5の流路断面積よりも大きくされることができる。流路断面積は、流路方向に対して直角な方向における流路の断面積を意味する。
4は、蒸発部2の出口と凝縮部3の入口とを接続する蒸気リッチ管部(往き管)である。5は、凝縮部3の出口と蒸発部2の入口とを接続する液リッチ管部(戻り管)である。管部4及び管部5は隣接して平行に配置されている。管部4及び管部5の長さは、蒸発部2と凝縮部3との間の距離により決定される。蒸発部2、凝縮部3、管部4、5の流路断面積(流路と直角な方向の断面積)は必要に応じて決定される。管部4の流路断面積は、管部5の流路断面積よりも大きくされることができる。流路断面積は、流路方向に対して直角な方向における流路の断面積を意味する。
蒸発部2は、高温二次流体又は発熱体から熱を受け取って液体を蒸発させる。管部4は、蒸発部2で生じた蒸気を含む流体を凝縮部3に流す。凝縮部3は、低温の二次流体や固体に放熱して蒸気を凝縮させる。管部5は、凝縮部3で凝縮しなかった蒸気流を蒸発部2に戻す。凝縮部3で凝縮した水滴は、流体の流れにより蒸発部2へ戻る。
管部4は、3つのノズル部6と3つのディフューザ部7とを交互にもつ。管部5は、3つのノズル部6と3つのディフューザ部7とを交互にもつ。管部4、5に設けられるノズル部6及びディフューザ部7の数は自由である。ノズル部6及びディフューザ部7を蒸発部2又は凝縮部3に設けることも可能である。ノズル部6の流路断面積は、流体流移動方向8へ向けて連続的に減少する。
ディフューザ部7の流路断面積は、流体流移動方向8へ向けて連続的に増大する。ディフューザ部7の流路単位長さ当たりの流路断面積変化率kdは、ノズル部6の流路単位長さ当たりの流路断面積変化率knよりも小さく設定される。knはkdの数倍とされることが好ましい。kdの減少は、境界層の剥離による渦損失を低減する。ノズル部6の流体移動方向(図1の矢印により示す膨張方向)の流体抵抗は、ノズル部6の逆方向の流体抵抗よりも大幅に小さいので、流体は図1に矢印のように流れる。
ディフューザ部7の流路断面積は、流体流移動方向8へ向けて連続的に増大する。ディフューザ部7の流路単位長さ当たりの流路断面積変化率kdは、ノズル部6の流路単位長さ当たりの流路断面積変化率knよりも小さく設定される。knはkdの数倍とされることが好ましい。kdの減少は、境界層の剥離による渦損失を低減する。ノズル部6の流体移動方向(図1の矢印により示す膨張方向)の流体抵抗は、ノズル部6の逆方向の流体抵抗よりも大幅に小さいので、流体は図1に矢印のように流れる。
蒸発部2及び凝縮部3における金属管と流体との間の熱抵抗は、金属管内表面に接する境界層の厚さに正相関をもつ。高速の蒸気流がループ管1の内面の境界層の厚さを減らすので、ループ管1の熱抵抗が低減される。
ディフューザ部7における流路断面の増加率をk、ディフューザ部7の長手方向単位長さをL、流路断面の半径をrとする時、k=L/rは0.05〜0.15とされることが好ましい。その結果、ディフューザ部7の流体損失を減らすことができる。
ディフューザ部7における流路断面の増加率をk、ディフューザ部7の長手方向単位長さをL、流路断面の半径をrとする時、k=L/rは0.05〜0.15とされることが好ましい。その結果、ディフューザ部7の流体損失を減らすことができる。
ループ式ヒートパイプの運転開始時点において、蒸発部2が凝縮液を保持することが重要である。良い方法は、蒸発部2を凝縮部3よりも上方に配置することである。これにより、凝縮液は、運転開始時点において凝縮部3の内表面に確保される。ノズル部6及びディフューザ部7は、銅管やアルミ管の加工により形成されることができる。銅やアルミニウムなどの高熱伝導性金属は軟質であり、塑性変形加工は容易である。ループ管1内の流体を一方向に付勢する方法は、後で説明される。
(変形態様)
並列に設けられた多数の蒸発部2及び凝縮部3が、1つ管部4と1つの管部5との間に配置されることができる。蒸発部2及び凝縮部3は、ノズル部6やディフューザ部7をもつことができる。
(変形態様)
並列に設けられた多数の蒸発部2及び凝縮部3が、1つ管部4と1つの管部5との間に配置されることができる。蒸発部2及び凝縮部3は、ノズル部6やディフューザ部7をもつことができる。
(実施形態2)
実施形態2が図2、図3を参照して説明される。図2は、実施形態1で説明した管型のループ式ヒートパイプを内蔵する間接熱交換器を示す模式縦断面図である。図3は、このヒートパイプの模式横断面図である。
この間接熱交換器は、高温流体11及び低温流体12が流れる円筒13をもつ。14は、高温流体11と低温流体12とを分離する隔壁である。ループ管1は、螺旋コイル状に形成されている。ループ管1は、半周ごとに隔壁14を貫通している。図示省略されたループ管1の両端は、円筒13の軸方向に配置された戻り管により接続されている。ループ管1は、全体としてループ状に形成されている。ループ管1に板状の金属フィンを設けることが好ましい。この間接熱交換器は、たとえばインタークーラーやEGRクーラーなどに採用することができる。
実施形態2が図2、図3を参照して説明される。図2は、実施形態1で説明した管型のループ式ヒートパイプを内蔵する間接熱交換器を示す模式縦断面図である。図3は、このヒートパイプの模式横断面図である。
この間接熱交換器は、高温流体11及び低温流体12が流れる円筒13をもつ。14は、高温流体11と低温流体12とを分離する隔壁である。ループ管1は、螺旋コイル状に形成されている。ループ管1は、半周ごとに隔壁14を貫通している。図示省略されたループ管1の両端は、円筒13の軸方向に配置された戻り管により接続されている。ループ管1は、全体としてループ状に形成されている。ループ管1に板状の金属フィンを設けることが好ましい。この間接熱交換器は、たとえばインタークーラーやEGRクーラーなどに採用することができる。
(実施形態3)
実施形態3が、図4A、図4Bを参照して説明される。図4Aは、プレート型のループ式ヒートパイプを示す模式横断面図である。図4Bは、その側面図である。このヒートパイプの特徴は、図1に示されるヒートパイプを扁平に形成した点にある。
21は、銅板を5枚積層して周縁部を接合した金属板積層体である。ループ状の流体移動経路21Aが、金属板積層体21の内部に形成されている。ループ状の流体移動経路21Aは、蒸発部22、凝縮部23、蒸気リッチ管部24及び液リッチ管部25をもつ。金属板積層体21は、大型銅板28と、斜線で図示される小型銅板29A、29Bとを交互に積層した後、接合することにより形成されている。ループ状の流体移動経路21Aは、小型銅板29A、29Bを打ち抜いて形成される。ループ状の流体移動経路21Aは、その厚さ方向両側の大型銅板28、28により密閉されている。大型銅板28は、小型銅板29Aから面方向外側に飛び出すことにより、冷却用のフィン28Aを構成している。フィン28Aは、外部の二次流体(たとえば空気)に放熱する。
実施形態3が、図4A、図4Bを参照して説明される。図4Aは、プレート型のループ式ヒートパイプを示す模式横断面図である。図4Bは、その側面図である。このヒートパイプの特徴は、図1に示されるヒートパイプを扁平に形成した点にある。
21は、銅板を5枚積層して周縁部を接合した金属板積層体である。ループ状の流体移動経路21Aが、金属板積層体21の内部に形成されている。ループ状の流体移動経路21Aは、蒸発部22、凝縮部23、蒸気リッチ管部24及び液リッチ管部25をもつ。金属板積層体21は、大型銅板28と、斜線で図示される小型銅板29A、29Bとを交互に積層した後、接合することにより形成されている。ループ状の流体移動経路21Aは、小型銅板29A、29Bを打ち抜いて形成される。ループ状の流体移動経路21Aは、その厚さ方向両側の大型銅板28、28により密閉されている。大型銅板28は、小型銅板29Aから面方向外側に飛び出すことにより、冷却用のフィン28Aを構成している。フィン28Aは、外部の二次流体(たとえば空気)に放熱する。
(実施形態4)
実施形態4が図5を参照して説明される。図5はプレート型のループ式ヒートパイプを示す模式縦断面図である。このヒートパイプは、2枚の銅板31、32により構成されている。
銅板31、32は、ループ状の流体移動経路の厚さ方向半分がプレス成形によりそれぞれ形成された平板からなる。銅板31は半円筒部311と平板部312とからなる。銅板32は半円筒部321と平板部322とからなる。平板部312、322は接合されている。半円筒部311、321は向かい合わせに配置されて円形断面のループ状の流体移動経路を構成している。図5は、ループ状の流体移動経路のうちの蒸気リッチ管部1Bと、液リッチ管部1Cとを示す。平板部312、322は、外部の二次流体との伝熱フィンを構成している。図5に示すヒートパイプを厚さ方向Tに複数積層して積層構造のヒートパイプとしてもよい。
実施形態4が図5を参照して説明される。図5はプレート型のループ式ヒートパイプを示す模式縦断面図である。このヒートパイプは、2枚の銅板31、32により構成されている。
銅板31、32は、ループ状の流体移動経路の厚さ方向半分がプレス成形によりそれぞれ形成された平板からなる。銅板31は半円筒部311と平板部312とからなる。銅板32は半円筒部321と平板部322とからなる。平板部312、322は接合されている。半円筒部311、321は向かい合わせに配置されて円形断面のループ状の流体移動経路を構成している。図5は、ループ状の流体移動経路のうちの蒸気リッチ管部1Bと、液リッチ管部1Cとを示す。平板部312、322は、外部の二次流体との伝熱フィンを構成している。図5に示すヒートパイプを厚さ方向Tに複数積層して積層構造のヒートパイプとしてもよい。
(実施形態5)
実施形態5が図6を参照して説明される。図6は、間接熱交換器を示す模式縦断面図である。この間接熱交換器は、多数のプレート型のループ式ヒートパイプ101の蒸発部102を積層することにより作製されている。
間接熱交換器は、二次流体である高温ガスGを冷却する装置である。間接熱交換器は、角箱形状のケース100を有する。図6は、ケース100の前端面から後端面に流れる高温ガスGの流れ方向と直角な断面を示す。Hは水平方向、Vは垂直方向である。ケース100の右端壁からケース100内に5本のプレート型のループ式ヒートパイプ101の蒸発部102が互いに所定間隔を隔てて水平に挿入されている。
103は、蒸気リッチ管部及び液リッチ管部がそれぞれ形成されたプレートからなる管部である。管部103は5枚設けられている。5枚の管部103はそれぞれ蒸発部102と図略の凝縮部とを接続している。凝縮部(図示せず)は、蒸発部102と同様の形状を有している。フィン(スペーサプレート)104が、V方向において互いに隣接する2枚の蒸発部102の間のスペースに配置されている。フィン104は、山形に折られた金属薄板からなる。
高温ガスGは、フィン104と蒸発部102との間のギャップからなる高温ガス通路を流れる。高温ガスの熱は、フィン104を通じて、又は、直接に蒸発部102に与えられる。蒸発部2に与えられた熱は、蒸発部102内の凝縮液を蒸発させる。この熱交換器は、コンパクトで高い熱移動性能をもつ。
実施形態5が図6を参照して説明される。図6は、間接熱交換器を示す模式縦断面図である。この間接熱交換器は、多数のプレート型のループ式ヒートパイプ101の蒸発部102を積層することにより作製されている。
間接熱交換器は、二次流体である高温ガスGを冷却する装置である。間接熱交換器は、角箱形状のケース100を有する。図6は、ケース100の前端面から後端面に流れる高温ガスGの流れ方向と直角な断面を示す。Hは水平方向、Vは垂直方向である。ケース100の右端壁からケース100内に5本のプレート型のループ式ヒートパイプ101の蒸発部102が互いに所定間隔を隔てて水平に挿入されている。
103は、蒸気リッチ管部及び液リッチ管部がそれぞれ形成されたプレートからなる管部である。管部103は5枚設けられている。5枚の管部103はそれぞれ蒸発部102と図略の凝縮部とを接続している。凝縮部(図示せず)は、蒸発部102と同様の形状を有している。フィン(スペーサプレート)104が、V方向において互いに隣接する2枚の蒸発部102の間のスペースに配置されている。フィン104は、山形に折られた金属薄板からなる。
高温ガスGは、フィン104と蒸発部102との間のギャップからなる高温ガス通路を流れる。高温ガスの熱は、フィン104を通じて、又は、直接に蒸発部102に与えられる。蒸発部2に与えられた熱は、蒸発部102内の凝縮液を蒸発させる。この熱交換器は、コンパクトで高い熱移動性能をもつ。
(実施形態6)
実施形態6が、図7を参照して説明される。図7は、多数のループ状の流体移動経路111をもつ一枚のプレート型のループ式ヒートパイプを示す部分模式図である。各流体移動経路111は、互いにプレートの面方向へ隣接している。図7は、4本の流体移動経路111を示す。
110は、互いに隣接する2つの流体移動経路111を隔てる隔壁である。互いに隣接する2つの流体移動経路111は、互いに逆方向へ流体を流す。一つの流体移動経路111のノズル部は、隣接する流体移動経路111のノズル部に隣接している。このヒートパイプは、薄い隔壁により、2つの流体移動経路111を分離することができる。したがって、この一つのヒートパイプは、多数の流体移動経路111をもつことができる。各流体移動経路111は、互いに独立する複数のループを構成することができる。各流体移動経路111を順次接続することにより、1つの蛇行状のループ式ヒートパイプを構成することができる。
実施形態6が、図7を参照して説明される。図7は、多数のループ状の流体移動経路111をもつ一枚のプレート型のループ式ヒートパイプを示す部分模式図である。各流体移動経路111は、互いにプレートの面方向へ隣接している。図7は、4本の流体移動経路111を示す。
110は、互いに隣接する2つの流体移動経路111を隔てる隔壁である。互いに隣接する2つの流体移動経路111は、互いに逆方向へ流体を流す。一つの流体移動経路111のノズル部は、隣接する流体移動経路111のノズル部に隣接している。このヒートパイプは、薄い隔壁により、2つの流体移動経路111を分離することができる。したがって、この一つのヒートパイプは、多数の流体移動経路111をもつことができる。各流体移動経路111は、互いに独立する複数のループを構成することができる。各流体移動経路111を順次接続することにより、1つの蛇行状のループ式ヒートパイプを構成することができる。
(実施形態7)
実施形態7が、図8を参照して説明される。図8は、角箱形状のケース100を有する間接熱交換器を示す模式縦断面図である。この間接熱交換器は、4枚のプレート型のループ式ヒートパイプ101をもつ。4枚のヒートパイプ101は、V方向(厚さ方向)において、互いに所定間隔を隔てて積層されている。この間接熱交換器は、高温ガスGを外気流AIRにより冷却する。
図8において、高温ガスG及び外気流AIRは、紙面と直角方向へ流れる。Hは水平方向である。Vは垂直方向である。4枚のプレート型のループ式ヒートパイプ101は、隔壁105を貫通して水平に配置されている。蒸発部102は、隔壁105の左側の高温ガス通路に配置されている。凝縮部104は、隔壁105の右側の外気室に配置されている。104は、山形に折られた金属薄板からなるフィン(スペーサ)である。この熱交換器は、圧力が異なる高温ガスと外気流との間の熱交換を良好に行う。
実施形態7が、図8を参照して説明される。図8は、角箱形状のケース100を有する間接熱交換器を示す模式縦断面図である。この間接熱交換器は、4枚のプレート型のループ式ヒートパイプ101をもつ。4枚のヒートパイプ101は、V方向(厚さ方向)において、互いに所定間隔を隔てて積層されている。この間接熱交換器は、高温ガスGを外気流AIRにより冷却する。
図8において、高温ガスG及び外気流AIRは、紙面と直角方向へ流れる。Hは水平方向である。Vは垂直方向である。4枚のプレート型のループ式ヒートパイプ101は、隔壁105を貫通して水平に配置されている。蒸発部102は、隔壁105の左側の高温ガス通路に配置されている。凝縮部104は、隔壁105の右側の外気室に配置されている。104は、山形に折られた金属薄板からなるフィン(スペーサ)である。この熱交換器は、圧力が異なる高温ガスと外気流との間の熱交換を良好に行う。
(実施形態8)
実施形態8が図9を参照して説明される。図9は、積層されたプレート型のループ式ヒートパイプをもつ半導体素子冷却装置を示す。200は、半導体モジュールであるが、半導体チップでもよい。
201は、ボルト状のヒートシンクである。ヒートシンク201は、径大な頭部202と、頭部202からまっすぐに延びる棒部203とからなる。半導体モジュール200は、頭部202の先端面に固定されている。104は4枚のヒートパイプである。ヒートパイプ104の中央部は、棒部203が貫通する貫通孔をもつ。
204は、リング状の金属スペーサである。棒部203は、ヒートパイプ104及び金属スペーサ204を交互に貫通している。ナット205は、ヒートパイプ104及び金属スペーサ204を頭部202へ押しつけた状態にて棒部203に嵌められている。半導体モジュール200の熱は、ボルト状のヒートシンク201又は金属スペーサ204を通じて各ループ式ヒートパイプ104に良好に伝達される。
各ヒートパイプ104の周辺部は、ヒートパイプ104と平行に流れる冷却空気流により冷却される。互いに隣り合う2枚のヒートパイプの間に山形に折られた冷却フィンを設けることができる。半導体モジュール200は、CPU、LED、レーザー素子、パワートランジスタ及びパワーダイオードを内蔵する。ボルト状のヒートシンク201は、ヒートパイプを内蔵することができる。
実施形態8が図9を参照して説明される。図9は、積層されたプレート型のループ式ヒートパイプをもつ半導体素子冷却装置を示す。200は、半導体モジュールであるが、半導体チップでもよい。
201は、ボルト状のヒートシンクである。ヒートシンク201は、径大な頭部202と、頭部202からまっすぐに延びる棒部203とからなる。半導体モジュール200は、頭部202の先端面に固定されている。104は4枚のヒートパイプである。ヒートパイプ104の中央部は、棒部203が貫通する貫通孔をもつ。
204は、リング状の金属スペーサである。棒部203は、ヒートパイプ104及び金属スペーサ204を交互に貫通している。ナット205は、ヒートパイプ104及び金属スペーサ204を頭部202へ押しつけた状態にて棒部203に嵌められている。半導体モジュール200の熱は、ボルト状のヒートシンク201又は金属スペーサ204を通じて各ループ式ヒートパイプ104に良好に伝達される。
各ヒートパイプ104の周辺部は、ヒートパイプ104と平行に流れる冷却空気流により冷却される。互いに隣り合う2枚のヒートパイプの間に山形に折られた冷却フィンを設けることができる。半導体モジュール200は、CPU、LED、レーザー素子、パワートランジスタ及びパワーダイオードを内蔵する。ボルト状のヒートシンク201は、ヒートパイプを内蔵することができる。
(実施形態9)
実施形態9が図10を参照して説明される。図10は、図9と類似する積層プレート型のループ式ヒートパイプを用いた半導体素子冷却装置を示す。ただし、図9に示される金属スペーサ204は省略される。各ヒートパイプ104は、各ヒートパイプ104の間の冷却空気流の通路を確保するために、曲げられている。ヒートパイプ104は、波状に曲げられることができる。各ヒートパイプ104は、互いに異なる位置で曲げられることができる。
この実施例の冷却装置は、図9に示される金属スペーサ204を用いることなく、ヒートパイプ104間の冷却空気通路を確保することができる。この冷却装置は短いヒートシンク201の棒部203をもつので、最も外側のヒートパイプ104の放熱が良好となる。
実施形態9が図10を参照して説明される。図10は、図9と類似する積層プレート型のループ式ヒートパイプを用いた半導体素子冷却装置を示す。ただし、図9に示される金属スペーサ204は省略される。各ヒートパイプ104は、各ヒートパイプ104の間の冷却空気流の通路を確保するために、曲げられている。ヒートパイプ104は、波状に曲げられることができる。各ヒートパイプ104は、互いに異なる位置で曲げられることができる。
この実施例の冷却装置は、図9に示される金属スペーサ204を用いることなく、ヒートパイプ104間の冷却空気通路を確保することができる。この冷却装置は短いヒートシンク201の棒部203をもつので、最も外側のヒートパイプ104の放熱が良好となる。
(実施形態10)
実施形態10が図11を参照して説明される。図11は、積層プレート型のループ式ヒートパイプを用いた半導体素子冷却装置を示す。200は半導体モジュールであるが、半導体チップでもよい。300は厚板状のヒートシンクである。一枚のヒートパイプが、ヒートシンク300の裏側に接合されている。
このヒートパイプは、厚さ方向に延在する縦板部301と、ヒートシンク300の裏側に接合された横板部302とを交互に有している。
縦板部301は、横板部302に対して直角に曲げられている。各縦板部301は、横板部302の幅に等しいギャップを隔てて平行に配置される。冷却空気流が、このギャップ内において縦板部301に対して平行に流れている。
各縦板部301の長さはLである。縦板部301の長さ方向の一端は、横板部302を通じてヒートシンク300から熱を受け取る。
受け取った熱は、各縦板部301を長さ方向へ流れた後、冷却空気流に放熱する。各縦板部301は、それぞれループ状の流体移動経路が形成されている。縦板部301のうちヒートシンク300に近い部分は蒸発部をなす。縦板部301のうちヒートシンク300から離れた部分は凝縮部をなす。 この冷却装置は、簡素な構造により小型発熱体を良好に冷却することができる。
実施形態10が図11を参照して説明される。図11は、積層プレート型のループ式ヒートパイプを用いた半導体素子冷却装置を示す。200は半導体モジュールであるが、半導体チップでもよい。300は厚板状のヒートシンクである。一枚のヒートパイプが、ヒートシンク300の裏側に接合されている。
このヒートパイプは、厚さ方向に延在する縦板部301と、ヒートシンク300の裏側に接合された横板部302とを交互に有している。
縦板部301は、横板部302に対して直角に曲げられている。各縦板部301は、横板部302の幅に等しいギャップを隔てて平行に配置される。冷却空気流が、このギャップ内において縦板部301に対して平行に流れている。
各縦板部301の長さはLである。縦板部301の長さ方向の一端は、横板部302を通じてヒートシンク300から熱を受け取る。
受け取った熱は、各縦板部301を長さ方向へ流れた後、冷却空気流に放熱する。各縦板部301は、それぞれループ状の流体移動経路が形成されている。縦板部301のうちヒートシンク300に近い部分は蒸発部をなす。縦板部301のうちヒートシンク300から離れた部分は凝縮部をなす。 この冷却装置は、簡素な構造により小型発熱体を良好に冷却することができる。
(実施形態11)
実施形態11が図12を参照して説明される。図12は、一枚のプレート型のループ式ヒートパイプを示す。このヒートパイプの両端部は、螺旋状に巻かれた円筒ドラムからなる。冷却空気流CAが、右側の円筒状のドラム内を軸方向に貫通する。
高温のガス流れが、左側の円筒状のドラム内を軸方向に貫通する。左側の円筒状のドラムが高温のガス流から得た熱は、蒸気リッチ管部を通じて右側の円筒状のドラムに伝達される。右側の円筒状のドラムは、冷却空気流CAにより冷却される。右側の円筒状のドラムにより冷却された流体は、液リッチ管部を通じて左側の円筒状のドラムに戻る。吸熱部(蒸発部)及び放熱部(凝縮部)が円筒状のドラム形状をもつので、円筒パイプ内への収容が容易となる。
実施形態11が図12を参照して説明される。図12は、一枚のプレート型のループ式ヒートパイプを示す。このヒートパイプの両端部は、螺旋状に巻かれた円筒ドラムからなる。冷却空気流CAが、右側の円筒状のドラム内を軸方向に貫通する。
高温のガス流れが、左側の円筒状のドラム内を軸方向に貫通する。左側の円筒状のドラムが高温のガス流から得た熱は、蒸気リッチ管部を通じて右側の円筒状のドラムに伝達される。右側の円筒状のドラムは、冷却空気流CAにより冷却される。右側の円筒状のドラムにより冷却された流体は、液リッチ管部を通じて左側の円筒状のドラムに戻る。吸熱部(蒸発部)及び放熱部(凝縮部)が円筒状のドラム形状をもつので、円筒パイプ内への収容が容易となる。
(実施形態12)
実施形態12が図13を参照して説明される。図13は、プレート状に形成されたループ式ヒートパイプ21を示す。このヒートパイプ21は、重ね合わせた3枚の金属プレート20の周縁部を接合して構成されている。中央の金属プレート20は、2個のループ状の流体移動経路22、23をもつ。流体移動経路22、23は、多重リング状に形成されている。このヒートパイプ21は、更に多くの流体移動経路をもつことができる。
(実施形態13)
実施形態13は図14を参照して説明される。図14は、一枚のプレート型のループ式ヒートパイプ400の蒸発部の断面図である。ヒートパイプ400は、2枚の金属プレート401、402の周縁部を接合して形成されている。山形に折られた金属シート403が2枚の金属プレート401、402の間に収容されている。金属シート403の平坦な表面は、蒸気流の流れと平行に設定されている。金属シート403は、毛細管現象により凝縮液を保持することができる金属ファイバーからなる不織布により構成されている。不織布の表面は親水性をもつ。
実施形態12が図13を参照して説明される。図13は、プレート状に形成されたループ式ヒートパイプ21を示す。このヒートパイプ21は、重ね合わせた3枚の金属プレート20の周縁部を接合して構成されている。中央の金属プレート20は、2個のループ状の流体移動経路22、23をもつ。流体移動経路22、23は、多重リング状に形成されている。このヒートパイプ21は、更に多くの流体移動経路をもつことができる。
(実施形態13)
実施形態13は図14を参照して説明される。図14は、一枚のプレート型のループ式ヒートパイプ400の蒸発部の断面図である。ヒートパイプ400は、2枚の金属プレート401、402の周縁部を接合して形成されている。山形に折られた金属シート403が2枚の金属プレート401、402の間に収容されている。金属シート403の平坦な表面は、蒸気流の流れと平行に設定されている。金属シート403は、毛細管現象により凝縮液を保持することができる金属ファイバーからなる不織布により構成されている。不織布の表面は親水性をもつ。
(実施形態14)
実施形態14が図15を参照して説明される。図15は、一枚のプレート型のループ式ヒートパイプ21を示す。このヒートパイプ21は、周縁部が接合された2枚の金属プレートからなる。
ノズル部6及びディフューザ部7を含むループ状の流体移動経路(管部)21Aが、2枚の金属プレートのプレス成形により形成されている。すなわち、2枚の金属プレートに形成されたループ状の凹部を重ねることにより、ノズル部6及びディフューザ部7を含むループ状の流体移動経路21Aが形成されている。ノズル部6及びディフューザ部7は、ループ状の管部の長手方向に交互に形成されている。
ヒートパイプ21は、図略の外部振動源により強制的に振動させられる。振動方向は、流体移動経路21Aの長手方向と直角方向、かつ、ヒートパイプ21の厚さ方向と直角方向である。すなわち、ヒートパイプ21は、長板状のループ式ヒートパイプ21の幅方向へ振動される。
実施形態14が図15を参照して説明される。図15は、一枚のプレート型のループ式ヒートパイプ21を示す。このヒートパイプ21は、周縁部が接合された2枚の金属プレートからなる。
ノズル部6及びディフューザ部7を含むループ状の流体移動経路(管部)21Aが、2枚の金属プレートのプレス成形により形成されている。すなわち、2枚の金属プレートに形成されたループ状の凹部を重ねることにより、ノズル部6及びディフューザ部7を含むループ状の流体移動経路21Aが形成されている。ノズル部6及びディフューザ部7は、ループ状の管部の長手方向に交互に形成されている。
ヒートパイプ21は、図略の外部振動源により強制的に振動させられる。振動方向は、流体移動経路21Aの長手方向と直角方向、かつ、ヒートパイプ21の厚さ方向と直角方向である。すなわち、ヒートパイプ21は、長板状のループ式ヒートパイプ21の幅方向へ振動される。
振動周波数は、騒音低減のために超音波周波数とされることが好ましい。外部振動源は、振動モータや超音波振動子などの振動機器とされることができる。放熱すべき機器が振動する場合、この放熱すべき機器を外部振動震動源として採用することができる。
ヒートパイプ21のノズル部6は、ヒートパイプ21の長手方向に対して傾斜する管内壁(急斜面部)60をもつ。ディフューザ部7は、ヒートパイプ21の長手方向に対して傾斜する管内壁(緩斜面部)70をもつ。急斜面部は、緩斜面部よりも大きな斜角をもつ。
ノズル部6の急斜面部60及びディフューザ部7の緩斜面部70は、ヒートパイプ21の幅方向(X方向)への振動により、幅方向に往復する。図15の点線は、急斜面部60及び緩斜面部70の変位状態を示す。緩斜面部70及び急斜面部60が矢印(図15参照)の方向へ変位することにより、急斜面部60及び緩斜面部70に接する流体が付勢される。
その結果、ディフューザ部7内の流体Aは図15の右へ付勢される。ノズル部6内の流体Bは左へ付勢される。
ディフューザ部7に隣接する流体Aの質量は、ノズル部6に隣接する流体Bの質量より大きいため、ループ状の流体移動経路21A内の流体は、全体として右方向へ付勢される。これは、急斜面部60がX方向へ延在していると考えると理解が容易となる。この場合には、流体は左側へ付勢されない。液体成分が多い気液2相流又は液体流が、流体として採用されることが好ましい。この実施形態の強制振動型ヒートパイプは、ヒートパイプの幅方向の強制振動を利用するので、幅方向振動型ヒートパイプと呼ばれる。ヒートパイプ21はプレート型でなくてもよい。
ヒートパイプ21のノズル部6は、ヒートパイプ21の長手方向に対して傾斜する管内壁(急斜面部)60をもつ。ディフューザ部7は、ヒートパイプ21の長手方向に対して傾斜する管内壁(緩斜面部)70をもつ。急斜面部は、緩斜面部よりも大きな斜角をもつ。
ノズル部6の急斜面部60及びディフューザ部7の緩斜面部70は、ヒートパイプ21の幅方向(X方向)への振動により、幅方向に往復する。図15の点線は、急斜面部60及び緩斜面部70の変位状態を示す。緩斜面部70及び急斜面部60が矢印(図15参照)の方向へ変位することにより、急斜面部60及び緩斜面部70に接する流体が付勢される。
その結果、ディフューザ部7内の流体Aは図15の右へ付勢される。ノズル部6内の流体Bは左へ付勢される。
ディフューザ部7に隣接する流体Aの質量は、ノズル部6に隣接する流体Bの質量より大きいため、ループ状の流体移動経路21A内の流体は、全体として右方向へ付勢される。これは、急斜面部60がX方向へ延在していると考えると理解が容易となる。この場合には、流体は左側へ付勢されない。液体成分が多い気液2相流又は液体流が、流体として採用されることが好ましい。この実施形態の強制振動型ヒートパイプは、ヒートパイプの幅方向の強制振動を利用するので、幅方向振動型ヒートパイプと呼ばれる。ヒートパイプ21はプレート型でなくてもよい。
(実施形態15)
実施形態15が図16を参照して説明される。図16は、強制振動されるプレート型のループ式ヒートパイプを示す。図16のヒートパイプの構造は、図15に示されるヒートパイプ21と同じである。ただし、図略の外部振動源は、ヒートパイプ21をその長手方向Yへ強制振動させる。
(a)は、ヒートパイプ21が右側へ振動させられた状態を示す。これは、ヒートパイプ21が静止し、かつ、流体が左側へ移動する場合に等しい。その結果、ノズル部6はディフューザとなり、ディフューザ部7はノズルとなる。ディフューザとして動作するノズル部6が急斜面部60をもつので、その流体抵抗は大きい。結局、流体の左方向移動速度は小さい。
(b)は、ヒートパイプ21を左側へ振動させる状態を示す。これは、ヒートパイプ21が静止し、かつ、流体が右側へ移動する場合に等しい。
その結果、ノズル部6はノズルとなり、ディフューザ部7はディフューザとなる。ディフューザとして動作するディフューザ部7は緩斜面部70をもつのでその流体損失は小さくなる。ノズル部6は急斜面部60をもつが、その流体損失は非常に小さい。結局、流体の右方向移動速度は大きい。
実施形態15が図16を参照して説明される。図16は、強制振動されるプレート型のループ式ヒートパイプを示す。図16のヒートパイプの構造は、図15に示されるヒートパイプ21と同じである。ただし、図略の外部振動源は、ヒートパイプ21をその長手方向Yへ強制振動させる。
(a)は、ヒートパイプ21が右側へ振動させられた状態を示す。これは、ヒートパイプ21が静止し、かつ、流体が左側へ移動する場合に等しい。その結果、ノズル部6はディフューザとなり、ディフューザ部7はノズルとなる。ディフューザとして動作するノズル部6が急斜面部60をもつので、その流体抵抗は大きい。結局、流体の左方向移動速度は小さい。
(b)は、ヒートパイプ21を左側へ振動させる状態を示す。これは、ヒートパイプ21が静止し、かつ、流体が右側へ移動する場合に等しい。
その結果、ノズル部6はノズルとなり、ディフューザ部7はディフューザとなる。ディフューザとして動作するディフューザ部7は緩斜面部70をもつのでその流体損失は小さくなる。ノズル部6は急斜面部60をもつが、その流体損失は非常に小さい。結局、流体の右方向移動速度は大きい。
(c)は、ヒートパイプをY方向へ高速振動させる状態を示す。つまり、(a)の動作と(b)の動作とが交互に実施される。(b)の動作期間に流体は強力に右方向へ移動するため、流体の慣性により、流体は、(a)の動作期間に右方向へ移動する。
この実施形態の強制振動型ヒートパイプは、ヒートパイプの長手方向の強制振動を利用するので、長手方向振動型ヒートパイプと呼ばれる。液体成分が多い気液2相流又は液体流が、流体として採用されることが好ましい。ヒートパイプ21はプレート型でなくてもよい。
(変形態様)
上記幅方向強制振動及び長手方向強制振動は、実施例1〜13に適用されることができる。上記幅方向強制振動及び長手方向強制振動を同時にヒートパイプ21に与えることも可能である。
この実施形態の強制振動型ヒートパイプは、ヒートパイプの長手方向の強制振動を利用するので、長手方向振動型ヒートパイプと呼ばれる。液体成分が多い気液2相流又は液体流が、流体として採用されることが好ましい。ヒートパイプ21はプレート型でなくてもよい。
(変形態様)
上記幅方向強制振動及び長手方向強制振動は、実施例1〜13に適用されることができる。上記幅方向強制振動及び長手方向強制振動を同時にヒートパイプ21に与えることも可能である。
(実施形態16)
実施形態16が、図17を参照して説明される。図17は、エンジン600の模式縦断面図である。601はシリンダブロックである。602はシリンダヘッドである。603はピストンである。604はループ式ヒートパイプの蒸発部(吸熱部)である。605は蒸気リッチ管部(往き管)である。606は凝縮部(放熱部)である。607は液リッチ管部(戻り管)である。このループ式ヒートパイプは、既述した強制振動型ループ式ヒートパイプである。図15、図16に示される急斜面部60及び緩斜面部70は、螺旋巻きされた蒸発部604に設けられる。シリンダブロック601の振動は、急斜面部60及び緩斜面部70に良好に伝達される。
鋼管又は銅管により形成されてた蒸発部604は、コイル状に形成されている。蒸発部604は、アルミ合金製のシリンダブロック601に埋設されている。蒸発部604は、シリンダボアを囲んでいる。凝縮部606は、いわゆるラジエータとして車両走行風WINDが当たる部位に配置されている。コイル状の蒸発部604がシリンダボアに近接して配置されているので、シリンダボアの内面は、蒸発部604により良好に冷却される。シリンダボア内の爆発力は、シリンダブロック601を径方向外側へ付勢する。シリンダボアを囲むコイル状の蒸発部604がこの爆発力を受け止めるので、シリンダブロック601の強度が増大する。その結果、シリンダブロック601の体積及び重量を低減することができる。
実施形態16が、図17を参照して説明される。図17は、エンジン600の模式縦断面図である。601はシリンダブロックである。602はシリンダヘッドである。603はピストンである。604はループ式ヒートパイプの蒸発部(吸熱部)である。605は蒸気リッチ管部(往き管)である。606は凝縮部(放熱部)である。607は液リッチ管部(戻り管)である。このループ式ヒートパイプは、既述した強制振動型ループ式ヒートパイプである。図15、図16に示される急斜面部60及び緩斜面部70は、螺旋巻きされた蒸発部604に設けられる。シリンダブロック601の振動は、急斜面部60及び緩斜面部70に良好に伝達される。
鋼管又は銅管により形成されてた蒸発部604は、コイル状に形成されている。蒸発部604は、アルミ合金製のシリンダブロック601に埋設されている。蒸発部604は、シリンダボアを囲んでいる。凝縮部606は、いわゆるラジエータとして車両走行風WINDが当たる部位に配置されている。コイル状の蒸発部604がシリンダボアに近接して配置されているので、シリンダボアの内面は、蒸発部604により良好に冷却される。シリンダボア内の爆発力は、シリンダブロック601を径方向外側へ付勢する。シリンダボアを囲むコイル状の蒸発部604がこの爆発力を受け止めるので、シリンダブロック601の強度が増大する。その結果、シリンダブロック601の体積及び重量を低減することができる。
従来の水冷エンジンは、シリンダボアの近傍に大きい冷却水孔をもつ。この冷却水孔は、シリンダブロック601の強度を低下させる。この問題は、この実施例のコイル状の蒸発部604により解決される。たとえば、この実施例のシリンダブロックは、大きな爆発力を発生するディーゼルエンジンのシリンダブロック601の体積及び重量を低減することができる。更に、エンジンルームの小型化や燃費の向上が可能となり、冷却水ポンプの省略も可能となる。
この実施例の強制振動型ヒートパイプの動作が以下に説明される。
シリンダボア内の燃焼(爆発)により、シリンダブロック601は強く振動される。振動するシリンダブロック601は、ループ式ヒートパイプの蒸発部604をその長手方向又は幅方向へ強く振動させる。冷却対象であるシリンダブロック601が、強制振動型ループ式ヒートパイプの蒸発部を振動させるための外部振動源を構成する。つまり、このループ式ヒートパイプは、実施例14又は実施例15で説明した幅方向振動型ループ式ヒートパイプ又は長手方向振動型ループ式ヒートパイプの原理により内部の気液2相流又は液体流を一方向へ移動させる。
このヒートパイプは、独立の外部振動源を必要としないため、コストダウンが可能となる。一般的に、シリンダブロックの冷却必要性は、エンジンが高速回転する場合、及び、その爆発力が大きい場合に増大する。エンジンが高速回転する場合、及び、その爆発力が大きい場合、このヒートパイプの流体移動量すなわち熱輸送量は増大する。つまり、このヒートパイプは、放熱負荷の増大に応じて自動的に熱移動量を増大することができる。
シリンダブロックは、上記ヒートパイプの他に、従来の冷却水通水孔をもつこともできる。ヒートパイプは小型であるので、その凝縮部(放熱部)は車体に容易に密着させることができる。その結果、エンジンの熱を車体を通じて放熱することもできる。
シリンダボア内の燃焼(爆発)により、シリンダブロック601は強く振動される。振動するシリンダブロック601は、ループ式ヒートパイプの蒸発部604をその長手方向又は幅方向へ強く振動させる。冷却対象であるシリンダブロック601が、強制振動型ループ式ヒートパイプの蒸発部を振動させるための外部振動源を構成する。つまり、このループ式ヒートパイプは、実施例14又は実施例15で説明した幅方向振動型ループ式ヒートパイプ又は長手方向振動型ループ式ヒートパイプの原理により内部の気液2相流又は液体流を一方向へ移動させる。
このヒートパイプは、独立の外部振動源を必要としないため、コストダウンが可能となる。一般的に、シリンダブロックの冷却必要性は、エンジンが高速回転する場合、及び、その爆発力が大きい場合に増大する。エンジンが高速回転する場合、及び、その爆発力が大きい場合、このヒートパイプの流体移動量すなわち熱輸送量は増大する。つまり、このヒートパイプは、放熱負荷の増大に応じて自動的に熱移動量を増大することができる。
シリンダブロックは、上記ヒートパイプの他に、従来の冷却水通水孔をもつこともできる。ヒートパイプは小型であるので、その凝縮部(放熱部)は車体に容易に密着させることができる。その結果、エンジンの熱を車体を通じて放熱することもできる。
(実施形態17)
実施形態17が、図18を参照して説明される。図18はモータの軸方向断面図である。700はインナーロータ型モータのフレーム(金属支持部材)である。701はステータコアである。702はステータコイルである。703はロータである。704は回転軸である。705は軸受けである。
710は既述した強制振動型のループ式ヒートパイプである。ヒートパイプ710は、プレート型のヒートパイプである。711は蒸発部(吸熱部)である。712は凝縮部(放熱部)である。713は蒸気リッチ管部(往き管)及び液リッチ管部(戻り管)である。ヒートパイプ710は、2枚の金属プレートの周縁部を接合して形成される。ループ状の流体移動経路が2枚の金属プレートの間に形成される。たとえば水である所定量の流体が流体移動経路に封入されている。強制振動型のヒートパイプの構造や動作については既述した実施形態14、15と同じである。
実施形態17が、図18を参照して説明される。図18はモータの軸方向断面図である。700はインナーロータ型モータのフレーム(金属支持部材)である。701はステータコアである。702はステータコイルである。703はロータである。704は回転軸である。705は軸受けである。
710は既述した強制振動型のループ式ヒートパイプである。ヒートパイプ710は、プレート型のヒートパイプである。711は蒸発部(吸熱部)である。712は凝縮部(放熱部)である。713は蒸気リッチ管部(往き管)及び液リッチ管部(戻り管)である。ヒートパイプ710は、2枚の金属プレートの周縁部を接合して形成される。ループ状の流体移動経路が2枚の金属プレートの間に形成される。たとえば水である所定量の流体が流体移動経路に封入されている。強制振動型のヒートパイプの構造や動作については既述した実施形態14、15と同じである。
ヒートパイプ710は、インナーロータ型モータのステータコア701のスロットを軸方向に貫通している。ヒートパイプ710の蒸発部711の一主面は、径方向最外側に位置するスロット底面に密着している。ヒートパイプ710の両端部は、スロットから飛び出した後、径方向外側へ曲げられている。この曲げは、ヒートパイプ710の厚さ方向であるため、比較的容易である。
更に曲げられたヒートパイプ710の両端部は、フレーム700の内周面に密着している。この両端部は、凝縮部712を構成している。良熱伝導性材料が、凝縮部712とフレーム700の内周面との間に配置される。フレーム700の内周面は、プレート型の凝縮部712との密着のために平坦に形成されている。プレート型の凝縮部712は、フレーム700の円筒状の内周面に合わせて部分円筒状に形成されることができる。ヒートパイプ71は、容易に曲げることができる。
更に曲げられたヒートパイプ710の両端部は、フレーム700の内周面に密着している。この両端部は、凝縮部712を構成している。良熱伝導性材料が、凝縮部712とフレーム700の内周面との間に配置される。フレーム700の内周面は、プレート型の凝縮部712との密着のために平坦に形成されている。プレート型の凝縮部712は、フレーム700の円筒状の内周面に合わせて部分円筒状に形成されることができる。ヒートパイプ71は、容易に曲げることができる。
このヒートパイプの動作が以下に説明される。ヒートパイプ710は、図15、図16に示す実施例14、15で説明した強制振動型のループ式ヒートパイプである。交流モータのステータコア701は、交流磁束の変化により磁歪振動する。振動方向は、主として径方向又は周方向である。すなわち、冷却されるべきステータコア701が、この強制振動型のヒートパイプの蒸発部711を振動させる外部振動源を兼ねる。
蒸発部711は、既述した急斜面部(ノズル部)及び緩斜面部(ディフューザ部)をもつ。外部振動装置を必要としないので、コストダウンを実現することができる。交流モータのステータコア701の鉄損は高速回転時に増大する。この高速回転時に、ステータコア701の振動が増大するため、ループ式ヒートパイプ710の熱移動量も自動的に増大する。
蒸発部711は、既述した急斜面部(ノズル部)及び緩斜面部(ディフューザ部)をもつ。外部振動装置を必要としないので、コストダウンを実現することができる。交流モータのステータコア701の鉄損は高速回転時に増大する。この高速回転時に、ステータコア701の振動が増大するため、ループ式ヒートパイプ710の熱移動量も自動的に増大する。
ヒートパイプ710の更なる詳細構造が図19を参照して説明される。図19は、ステータコアのスロット部分を図示する模式径方向断面図である。プレート型のループ式ヒートパイプ710の蒸発部711は、C字状の断面をもつ。蒸発部711は、スロットSに面するステータコア701のほぼ全表面を覆っている。
蒸発部711の底面部711Aは、スロットSの底面を覆う。蒸発部711の側面部711B、711Cは、ティースの側面を覆う。蒸発部711の先端部711D、711Eは、スロットSの開口を狭めるティースの鍔部に密着する。ヒートパイプ710は、たとえば1〜2mmの厚さをもつ。電気絶縁層が、蒸発部711の外表面に形成されている。ヒートパイプ710は、ステータコイル702を保護するインシュレータシートを兼ねる。
蒸発部711の底面部711Aは、スロットSの底面を覆う。蒸発部711の側面部711B、711Cは、ティースの側面を覆う。蒸発部711の先端部711D、711Eは、スロットSの開口を狭めるティースの鍔部に密着する。ヒートパイプ710は、たとえば1〜2mmの厚さをもつ。電気絶縁層が、蒸発部711の外表面に形成されている。ヒートパイプ710は、ステータコイル702を保護するインシュレータシートを兼ねる。
図20は、ステータコイル702のコイルエンド近傍を示す模式軸方向部分断面図である。ヒートパイプ710の蒸気リッチ管部(往き管)及び液リッチ管部(戻り管)713は、ステータコア701の端面に密着しつつ径方向外側へ延在する。ヒートパイプ710は、フレーム700の孔714を貫通してフレーム700の外側に延長されている。
ヒートパイプ710は、フレーム700の外周面に固定された凝縮部(図示せず)に達している。ヒートパイプ710の凝縮部は、フレーム700の外面に密着している。ヒートパイプ710の凝縮部は、外気流又は冷却液体又はフレーム700により良好に冷却される。フレーム700は、ステータコア701により振動される。ヒートパイプ710の全体は、ステータコア701及びフレーム700により強く強制振動される。その結果、ヒートパイプ710の流体輸送能力が向上する。
ヒートパイプ710は、フレーム700の外周面に固定された凝縮部(図示せず)に達している。ヒートパイプ710の凝縮部は、フレーム700の外面に密着している。ヒートパイプ710の凝縮部は、外気流又は冷却液体又はフレーム700により良好に冷却される。フレーム700は、ステータコア701により振動される。ヒートパイプ710の全体は、ステータコア701及びフレーム700により強く強制振動される。その結果、ヒートパイプ710の流体輸送能力が向上する。
(実施形態18)
実施形態18が、図21を参照して説明される。図21は、電気装置8を冷却する冷却装置9をループ式ヒートパイプの厚さ方向に切断した状態を示す模式断面図である。
電気装置8は、自動車用の3相インバータ装置である。電気装置8は、6つのパワースイッチングモジュール板81〜86を図略のバスバーにより接続することにより構成されている。モジュール板81〜86は、両面電極型のカードモジュールである。このカードモジュールは、パワーMOSトランジスタを挟んで平行に配置された2枚の電極板兼用の放熱板を有する。
2枚の放熱板は、カードモジュールの2つの主面に露出している。6つのパワースイッチングモジュール板81〜86は、U相上アーム板、U相下アーム板、V相上アーム板、V相下アーム板、W相上アーム板、及びW相下アーム板からなる。80は電気装置8を収容するハウジングである。ハウジング80は、ハッチングされていない。ハッチングされている87は、ハウジング80の開口を塞ぐ6つのスペーサである。スペーサ87は、パワースイッチングモジュール板81〜86の厚さ方向に積層されている。
実施形態18が、図21を参照して説明される。図21は、電気装置8を冷却する冷却装置9をループ式ヒートパイプの厚さ方向に切断した状態を示す模式断面図である。
電気装置8は、自動車用の3相インバータ装置である。電気装置8は、6つのパワースイッチングモジュール板81〜86を図略のバスバーにより接続することにより構成されている。モジュール板81〜86は、両面電極型のカードモジュールである。このカードモジュールは、パワーMOSトランジスタを挟んで平行に配置された2枚の電極板兼用の放熱板を有する。
2枚の放熱板は、カードモジュールの2つの主面に露出している。6つのパワースイッチングモジュール板81〜86は、U相上アーム板、U相下アーム板、V相上アーム板、V相下アーム板、W相上アーム板、及びW相下アーム板からなる。80は電気装置8を収容するハウジングである。ハウジング80は、ハッチングされていない。ハッチングされている87は、ハウジング80の開口を塞ぐ6つのスペーサである。スペーサ87は、パワースイッチングモジュール板81〜86の厚さ方向に積層されている。
冷却装置9は、7枚のプレート型のループ式ヒートパイプ91〜97と、圧電振動装置9Aとをもつ。圧電振動装置9Aは、これらループ式ヒートパイプ91〜97をその厚さ方向へ超音波振動させる。98は、パワースイッチングモジュール板81〜86の厚さ方向に積層されている6つのスペーサである。6つのスペーサ98は、ハッチングされている。ループ式ヒートパイプ91〜97は、太線状に略示されている。ハウジング80は、右方向が開口したボックスである。積層されたパワースイッチングモジュール板81〜86が、ハウジング80に収容されている。
7つのヒートパイプ91〜97の各内端部99Aと6つのパワースイッチングモジュール板81〜86とは交互に積層されている。
ヒートパイプ91〜97及びモジュール板81〜86は、ハウジング80の上板80Aと下板80Bとの間に圧入されている。7つのプレート状のループ式ヒートパイプ91〜97の内端部99Aは、6つのスペーサ87の間と、上板80Aとスペーサ87との間と、スペーサ87と下板80Bとの間とを通じて右側に延長されている。上板80A及びスペーサ87と下板80Bとループ式ヒートパイプ91〜97とは接着されている。
7つのヒートパイプ91〜97の各内端部99Aと6つのパワースイッチングモジュール板81〜86とは交互に積層されている。
ヒートパイプ91〜97及びモジュール板81〜86は、ハウジング80の上板80Aと下板80Bとの間に圧入されている。7つのプレート状のループ式ヒートパイプ91〜97の内端部99Aは、6つのスペーサ87の間と、上板80Aとスペーサ87との間と、スペーサ87と下板80Bとの間とを通じて右側に延長されている。上板80A及びスペーサ87と下板80Bとループ式ヒートパイプ91〜97とは接着されている。
ハウジング80から出たヒートパイプ91〜97は、中間部99Bと、外端部99Cとをもつ。7つの中間部99Bは、厚さ方向に波形に曲がっている。7つの外端部99Cは、中間部90から更に右側に延長されている。7つの内端部99Aは、流体管路の吸熱部をそれぞれ内蔵する。7つの外端部99Cは、流体管路の放熱部をそれぞれ内蔵する。7つの中間部99Bは、それぞれ往き管と戻り管とを内蔵する。
各吸熱部、往き管、放熱部及び戻り管は、既述したヒートパイプにより構成されている。ヒートパイプ91〜97の外端部99Cに内蔵された流体管路の放熱部は、既述した緩斜面部(ディフューザ部)と急斜面部(ノズル部)とのペアを少なくとも1つ有している。ヒートパイプ91〜97と6つのスペーサ98とは交互に積層されている。 ヒートパイプ91〜97と6つのスペーサ98とは接着されている。ヒートパイプ97の外端部99Cの下面は、圧電振動装置9Aに接着されている。圧電振動装置9Aの下面は、図略のハウジング80に固定されている。
各吸熱部、往き管、放熱部及び戻り管は、既述したヒートパイプにより構成されている。ヒートパイプ91〜97の外端部99Cに内蔵された流体管路の放熱部は、既述した緩斜面部(ディフューザ部)と急斜面部(ノズル部)とのペアを少なくとも1つ有している。ヒートパイプ91〜97と6つのスペーサ98とは交互に積層されている。 ヒートパイプ91〜97と6つのスペーサ98とは接着されている。ヒートパイプ97の外端部99Cの下面は、圧電振動装置9Aに接着されている。圧電振動装置9Aの下面は、図略のハウジング80に固定されている。
ヒートパイプ91〜97の中間部99B及び外端部99Cは、スペーサ87、98により隔てられている。図略のファンが、中間部99B及び外端部99Cと平行方向に冷却風を流している。この冷却装置9の動作が以下に説明される。コントローラ(制御部)9Bは、圧電振動装置9Aを振動させる。圧電振動装置9Aは、ヒートパイプ91〜97の各外端部99C及びスペーサ98は上下に振動させる。その結果、外端部99C内のディフューザ部及びノズル部内の液体は一方向へ流れる。液体は、中間部99Bを経てハウジング80の内部の内端部99A内の吸熱部を循環する。波状に形成された中間部99Bは振動を吸収する。更に、ハウジング80に固定されたスペーサ87も、中間部99Bから内端部99Aへの振動伝達を防止する。
(変形態様)
コントローラ(制御部)9Bは、モジュール板81〜86の電流に応じて圧電振動装置9Aの振動数又は振幅を制御する。従って、モジュール板81〜86の発熱量が小さい時、圧電振動装置9Aの消費電力が節約される。モジュール板81〜86は、三相インバータ以外のパワー半導体に置換されることができる。モジュール板81〜86は、バッテリ又は電気二重層キャパシタ又は燃料電池のセルに置換されることができる。
ヒートパイプ91〜97は、これらセルを収容する電池ケースに密着して使用されることができる。この電池ケースは、ループ式ヒートパイプ91〜97を内蔵することができる。ループ式ヒートパイプ91〜97は、電池のセル内の電極板を構成することができる。
コントローラ(制御部)9Bは、モジュール板81〜86の電流に応じて圧電振動装置9Aの振動数又は振幅を制御する。従って、モジュール板81〜86の発熱量が小さい時、圧電振動装置9Aの消費電力が節約される。モジュール板81〜86は、三相インバータ以外のパワー半導体に置換されることができる。モジュール板81〜86は、バッテリ又は電気二重層キャパシタ又は燃料電池のセルに置換されることができる。
ヒートパイプ91〜97は、これらセルを収容する電池ケースに密着して使用されることができる。この電池ケースは、ループ式ヒートパイプ91〜97を内蔵することができる。ループ式ヒートパイプ91〜97は、電池のセル内の電極板を構成することができる。
(実施形態19)
実施形態19が図22を参照して説明される。この実施形態は、自励振動型のループ式ヒートパイプにより構成されている。図22は、このヒートパイプ21の蒸発部を示す。このヒートパイプ21の蒸発部は、ノズル部6の急斜面部60及びディフューザ部7の緩斜面部70をもつ。ノズル部6及びディフューザ部7内の水は、加熱されて局部的に沸騰する。
図22は、1つの核沸騰が沸騰点Bで生じている状態を示す。圧力波は、沸騰点Bから球状に伝播する。圧力波は、流体管路の管壁面である急斜面部60及び緩斜面部70で反射するので、複雑な圧力変化がノズル部6及びディフューザ部7内の液体に与えられる。急斜面部60と緩斜面部70との形状の違いにより、流体管路の一方向への圧力波が他方向のそれよりも強くなる。その結果、流体は流体管路の一方向へ付勢される。
たとえば沸騰点Bで発生した圧力波は、急斜面部60の反射などにより、内部の液体を図22の右方向へ付勢する。放熱部において気液2相流中に局所的な凝縮が生じる場合にも、圧力波が流体管路内に発生する。その結果、内部の気液2相流中は一方向へ付勢される。つまり、急斜面部60及び緩斜面部70をもつ流体管路は、その長手方向一方側と他方側とで異なる流体抵抗をもつので、局所沸騰又は局所凝縮により生じた圧力波は、流体管路内の液体を流体管路の長手方向一方側へ付勢する。
内部液体の核沸騰により内部の液体を駆動する自励振動型ループ式ヒートパイプは従来公知ではある。しかし、急斜面部60(ノズル部6)及び緩斜面部70(ディフューザ部7)を用いることにより、各沸騰エネルギーを液体駆動エネルギーに変換することは従来知られていない。
実施形態19が図22を参照して説明される。この実施形態は、自励振動型のループ式ヒートパイプにより構成されている。図22は、このヒートパイプ21の蒸発部を示す。このヒートパイプ21の蒸発部は、ノズル部6の急斜面部60及びディフューザ部7の緩斜面部70をもつ。ノズル部6及びディフューザ部7内の水は、加熱されて局部的に沸騰する。
図22は、1つの核沸騰が沸騰点Bで生じている状態を示す。圧力波は、沸騰点Bから球状に伝播する。圧力波は、流体管路の管壁面である急斜面部60及び緩斜面部70で反射するので、複雑な圧力変化がノズル部6及びディフューザ部7内の液体に与えられる。急斜面部60と緩斜面部70との形状の違いにより、流体管路の一方向への圧力波が他方向のそれよりも強くなる。その結果、流体は流体管路の一方向へ付勢される。
たとえば沸騰点Bで発生した圧力波は、急斜面部60の反射などにより、内部の液体を図22の右方向へ付勢する。放熱部において気液2相流中に局所的な凝縮が生じる場合にも、圧力波が流体管路内に発生する。その結果、内部の気液2相流中は一方向へ付勢される。つまり、急斜面部60及び緩斜面部70をもつ流体管路は、その長手方向一方側と他方側とで異なる流体抵抗をもつので、局所沸騰又は局所凝縮により生じた圧力波は、流体管路内の液体を流体管路の長手方向一方側へ付勢する。
内部液体の核沸騰により内部の液体を駆動する自励振動型ループ式ヒートパイプは従来公知ではある。しかし、急斜面部60(ノズル部6)及び緩斜面部70(ディフューザ部7)を用いることにより、各沸騰エネルギーを液体駆動エネルギーに変換することは従来知られていない。
(実施形態20)
実施形態20が図23(A)〜(C)を参照して説明される。図23(A)は、A−A線矢視断面図である。図23(B)は、B−B線矢視断面図である。図23(C)は、ループ式ヒートパイプの長手方向と直角方向の断面図である。この実施形態は、既述した強制振動型又は自励振動型のループ式ヒートパイプが、流量調整用のバルブ800をもつ点をその特徴としている。
バルブ800は、公知の従来のループ式ヒートパイプに設けられることができる。1は、プレート型のループ管である。1Aは、ループ管1内に形成されたループ状の流体移動経路1Aである。液体がループ管1に密封されている。たとえば、液体は水である。鉄粉からなる軟鉄粉末が液体に混入されている。液体に界面活性剤を混入してもよい。ループ管1はアルミニウムや銅やステンレスやチタンなどの非磁性の金属管により構成されている。ループ管1は、既述した蒸発部2、凝縮部3、管部4、管部5を構成している。
実施形態20が図23(A)〜(C)を参照して説明される。図23(A)は、A−A線矢視断面図である。図23(B)は、B−B線矢視断面図である。図23(C)は、ループ式ヒートパイプの長手方向と直角方向の断面図である。この実施形態は、既述した強制振動型又は自励振動型のループ式ヒートパイプが、流量調整用のバルブ800をもつ点をその特徴としている。
バルブ800は、公知の従来のループ式ヒートパイプに設けられることができる。1は、プレート型のループ管である。1Aは、ループ管1内に形成されたループ状の流体移動経路1Aである。液体がループ管1に密封されている。たとえば、液体は水である。鉄粉からなる軟鉄粉末が液体に混入されている。液体に界面活性剤を混入してもよい。ループ管1はアルミニウムや銅やステンレスやチタンなどの非磁性の金属管により構成されている。ループ管1は、既述した蒸発部2、凝縮部3、管部4、管部5を構成している。
バルブ800は、ループ管1の外側に設けられた電磁弁である。バルブ800は、C字形のヨークと801と、ソレノイドコイル802とからなる。ヨーク801は軟磁性のフェライトにより構成されている。ソレノイドコイル802は、ヨーク801に巻かれている。ソレノイドコイル802への通電により、ヨーク801は、非磁性のループ管1を貫通してループ管1内に磁界を形成する。磁界は、直流磁界であることが好ましい。磁界は、ノズル部6の近傍にてプレート型のループ管1の厚さ方向に流れる。
ソレノイドコイル802に通電しない場合、軟鉄粉末は液体とともに流れる。ソレノイドコイル802に通電すると、軟鉄粉末はヨーク802の近傍に集積し、液体の流れを阻害する。ソレノイドコイル802の電流の増大とともに軟鉄粉末の集積量は増大し、液体の流れを阻害する。結局、ソレノイドコイル802の電流を制御することにより、液体の流量が制御される。その結果、ループ管1の熱移動量が制御される。
たとえば、エンジンが冷たい時にソレノイドコイル802の電流を増大することにより、エンジンの温度上昇が実現される。エンジンの温度上昇の後、ソレノイドコイル802の電流を遮断することにより液体流量が増大する。ループ式ヒートパイプの熱移動量が増大する。
ソレノイドコイル802に通電しない場合、軟鉄粉末は液体とともに流れる。ソレノイドコイル802に通電すると、軟鉄粉末はヨーク802の近傍に集積し、液体の流れを阻害する。ソレノイドコイル802の電流の増大とともに軟鉄粉末の集積量は増大し、液体の流れを阻害する。結局、ソレノイドコイル802の電流を制御することにより、液体の流量が制御される。その結果、ループ管1の熱移動量が制御される。
たとえば、エンジンが冷たい時にソレノイドコイル802の電流を増大することにより、エンジンの温度上昇が実現される。エンジンの温度上昇の後、ソレノイドコイル802の電流を遮断することにより液体流量が増大する。ループ式ヒートパイプの熱移動量が増大する。
(変形態様)
ヒートパイプを磁性体で形成するか、又は、ヒートパイプに磁性体を結合することにより、ヒートパイプを電磁振動させることも可能である。すなわち、この磁性体を磁歪振動させれば、ヒートパイプに振動を与えることができる。また、外部からこの磁性体に磁界変化を与えることにより、ヒートパイプを振動させることができる。
ヒートパイプを磁性体で形成するか、又は、ヒートパイプに磁性体を結合することにより、ヒートパイプを電磁振動させることも可能である。すなわち、この磁性体を磁歪振動させれば、ヒートパイプに振動を与えることができる。また、外部からこの磁性体に磁界変化を与えることにより、ヒートパイプを振動させることができる。
Claims (17)
- 流体が一方向に流れる閉ループ状の管路を有するループ式ヒートパイプにおいて、
前記管路は、外部に熱を放出する放熱部と、外部から熱を吸収する吸熱部と、前記放熱部から前記吸熱部へ前記流体を流す往き管と、前記吸熱部から前記放熱部へ前記流体を戻す戻り管とを有し、
前記管路は、流れ方向前方に向けて流路断面積を絞るノズル部を形成する少なくとも1つの急斜面部と、流れ方向前方に向けて流路断面積を増大するディフューザ部を形成する少なくとも1つの緩斜面部とをもち、
前記ノズル部は、前記ディフューザ部よりも大きな流路断面積の変化率をもち、
前記ノズル部及び前記ディフューザ部内の前記流体は、振動源により振動されることを特徴とするループ式ヒートパイプ。 - 前記流体は、蒸気を含む液体流又は液体流からなり、
前記振動源は、前記管路の外部に配置されて前記管路を通じて前記流体を強制振動させる外部振動源からなる請求項1記載のループ式ヒートパイプ。 - 前記管路は、前記外部振動源により前記管路の長手方向へ振動される請求項2記載のループ式ヒートパイプ。
- 前記管路は、前記外部振動源により前記管路の長手方向と直角方向へ振動される請求項2記載のループ式ヒートパイプ。
- 前記流体は、蒸気を含む液体流からなり、
前記振動源は、前記吸熱部における前記流体の沸騰により前記流体を自励振動させる請求項1記載のループ式ヒートパイプ。 - 前記急斜面部及び前記緩斜面部は、少なくとも前記吸熱部に設けられる請求項5記載のループ式ヒートパイプ。
- 前記管路は、厚さ方向に重ねられる複数枚の金属プレートの内部に形成され、
前記複数枚の金属プレートの周縁部は、接合され、
前記流路断面積の変更は、前記金属プレートの幅の変更による前記管路の流路幅の変更によりなされる請求項1記載のループ式ヒートパイプ。 - プレート状に形成された複数の前記ループ式ヒートパイプの吸熱部を厚さ方向に貫通する金属製の棒部と、前記棒部の一端に固定された底面を有する金属製の台座部と、前記台座部の頂面に固定された半導体素子とを有する請求項1記載のループ式ヒートパイプ。
- 前記管路の吸熱部は、交流モータのステータコアに直接又は熱伝導部材を介して接触することにより、前記ステータコアから吸熱し、
前記管路の吸熱部は、磁気振動する前記ステータコアから受け取った振動を内部の流体に伝達する請求項2記載のループ式ヒートパイプ。 - 前記管路は、C字状の断面を有し、
前記管路は、前記ステータコアのスロットの内面に密着し、
前記管路は、端部が前記スロットの長手方向端部から突出するプレート型のループ式ヒートパイプを構成する請求項9記載のループ式ヒートパイプ。 - 前記管路の吸熱部は、前記外部振動源を構成する内燃機関のシリンダブロックに直接又は熱伝導部材を介して接触乃至内蔵され、
前記管路の吸熱部は、前記シリンダブロックから吸熱する請求項2記載のループ式ヒートパイプ。 - 前記管路の吸熱部は、低融点の軽金属により鋳造されたシリンダブロックのシリンダボアを螺旋状に巻回され、
前記管路の吸熱部は、前記シリンダブロックよりも強度及び融点が大きい金属材料により形成される請求項11記載のループ式ヒートパイプ。 - 圧電振動素子又は振動モータからなる前記外部振動源へ印加する駆動電圧の振幅又は周波数の少なくとも一方を制御する制御部をもち、
前記制御部は、駆動電圧の振幅又は周波数の少なくとも一方を増大させて放熱量を増大させ、
前記制御部は、駆動電圧の振幅又は周波数の少なくとも一方を減少させて放熱量を減少させる請求項4記載のループ式ヒートパイプ。 - プレート状の前記管路の前記吸熱部は、ハウジングに固定されて内部において電流が流れる電気装置に密着乃至内蔵され、
前記放熱部は、前記急斜面部及び前記緩斜面部を内蔵して外部冷却流体に放熱し、
前記外部振動源は、前記電気装置から所定距離離れて配置された前記プレート状の管路の前記放熱部をその厚さ方向へ振動させる請求項2記載のループ式ヒートパイプ。 - 前記プレート状の管路の中間部は、前記吸熱部と前記放熱部との間に配置されて前記往き管及び前記戻り管を内蔵し、
前記プレート状の管路の中間部は、厚さ方向へ波形状に曲げられている請求項14記載のループ式ヒートパイプ。 - 前記プレート状の管路の前記中間部と前記吸熱部との境界部は、前記ハウジングに固定される請求項14記載のループ式ヒートパイプ。
- 流体が一方向に流れる閉ループ状の管路を有するループ式ヒートパイプにおいて、
前記管路は、外部に熱を放出する放熱部と、外部から熱を吸収する吸熱部と、前記放熱部から前記吸熱部へ前記流体を流す往き管と、前記吸熱部から前記放熱部へ前記流体を戻す戻り管とを有し、
前記管路の所定位置に磁界を貫通させるヨークと、前記ヨークに巻かれたソレノイドコイルとを有するソレノイドバルブを有し、
前記流体は、軟磁性粉末を含み、
前記ソレノイドバルブは、前記ソレノイドコイルの通電により、前記流体内の軟磁性粉末を前記所定位置に集積し、
前記集積した軟鉄粉末は、前記流体の流れを抑制することを特徴とするループ式ヒートパイプ。
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- 2009-04-16 JP JP2009099719A patent/JP2010156533A/ja active Pending
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