JP2010150329A - 蓄熱材用マイクロカプセル粒子 - Google Patents

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Abstract

【課題】、高温環境下に長時間曝されたとしても、蓄熱材の漏洩が生じ難く、耐熱性に優れる蓄熱材用マイクロカプセル粒子を提供する。
【解決手段】架橋性樹脂からなるカプセル壁と、それに内包された蓄熱材とから構成される蓄熱材用マイクロカプセル粒子であって、上記架橋性樹脂が、多官能重合性単量体を含む重合性単量体から構成され、上記蓄熱材が、数平均分子量(Mn)が1,300〜4,000の多官能脂肪酸エステル化合物であり、当該蓄熱材の含有量が、上記架橋性樹脂100重量部に対して、30〜100重量部であることを特徴とする蓄熱材用マイクロカプセル粒子である。
【選択図】なし

Description

本発明は、蓄熱材を内包した蓄熱材用マイクロカプセル粒子に関し、更に詳細には、高温環境下に長時間曝されても、耐熱性に優れる蓄熱材用マイクロカプセル粒子に関する。
近年、熱エネルギーを有効に利用することにより、省エネルギー化を図ることが求められている。その有効な方法として、物質が固体から液体に相変化する時に熱を蓄え(蓄熱)、液体から固体に相変化する時に熱を放出(放熱)するという蓄熱材の性質を利用する方法が用いられている。
蓄熱材の熱交換効率を高めるために、蓄熱材をマイクロカプセル化する方法が提案されている。マイクロカプセル化により、蓄熱材が融解(液状)と凝固(固体状)を繰り返す際、蓄熱材の相状態に関係なく、外観を一定に保つことが可能となるため、蓄熱材の取り扱いが容易となり、広範囲な用途で用いることができる。
マイクロカプセル化した蓄熱材(蓄熱材用マイクロカプセル粒子)に求められる性能としては、強固なカプセル壁によって蓄熱材を内包させることができ、蓄熱材の漏洩が生じ難い性能が代表的に挙げられ、様々な検討がなされている。
なお、ここでいう「蓄熱材の漏洩」とは、カプセル壁が破壊されて蓄熱材が外部へ漏出する場合や、蓄熱材とカプセル壁を構成する樹脂との相溶性が高過ぎて、カプセル壁から外部へ蓄熱材が滲出する場合等の蓄熱材を好適に内包させた状態を維持することができなくなった際に生じる不具合のことを指していう。
近年、蓄熱材用マイクロカプセル粒子の使用用途の広範囲化が求められている。
具体的には、高温環境下といった厳しい環境に長時間曝すような用途に用いたとしても、蓄熱材用マイクロカプセル粒子としての性能を損なわず、蓄熱材の漏洩が生じ難く、耐熱性に優れる蓄熱材用マイクロカプセル粒子の開発が求められている。
特許文献1では、シェル層が架橋モノマー成分から構成され、蓄熱材料として、炭素数14〜20の鎖状飽和炭化水素(ヘキサデカン)を用いる蓄熱カプセルが開示されている。また、特許文献2では、シェル層がメラミン−ホルマリン樹脂から構成され、蓄熱材として、ペンタエリスリトールテトラステアレートを用いる蓄熱性マイクロカプセルが開示されている。
特許文献1では、破壊され難いカプセル壁についての検討がなされ、特許文献2では、蓄熱材の繰り返し使用による耐久性について検討がなされている。
しかしながら、特許文献1及び2共に、高温環境下といった厳しい環境に長時間曝すような用途に用いた場合の検討がなされていない。
特開2006−257415号公報 特開2007−145943号公報
本発明の目的は、高温環境下に長時間曝されたとしても、蓄熱材の漏洩が生じ難く、耐熱性に優れる蓄熱材用マイクロカプセル粒子を提供することにある。
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意検討したところ、蓄熱材として、特定の分子量を有する多官能脂肪酸エステル化合物を特定量用いることにより、高温環境下に長時間曝されたとしても、蓄熱材の漏洩が生じ難い蓄熱材用マイクロカプセル粒子が得られることを見出し、これらの知見に基づいて本発明を完成するに到った。
すなわち本発明の蓄熱材用マイクロカプセル粒子は、架橋性樹脂からなるカプセル壁と、それに内包された蓄熱材とから構成される蓄熱材用マイクロカプセル粒子であって、
上記架橋性樹脂が、多官能重合性単量体を含む重合性単量体から構成され、
上記蓄熱材が、数平均分子量(Mn)が1,300〜4,000の多官能脂肪酸エステル化合物であり、当該蓄熱材の含有量が、上記架橋性樹脂100重量部に対して、30〜100重量部である。
前記蓄熱材用マイクロカプセル粒子において、前記多官能重合性単量体の成分比率が、重合性単量体全量の10〜100重量%であることが好ましい。
前記蓄熱材用マイクロカプセル粒子において、前記多官能重合性単量体が、(メタ)アクリル系多官能重合性単量体であることが好ましい。
上記の如き本発明の蓄熱材用マイクロカプセル粒子によれば、高温環境下に長時間曝されたとしても、蓄熱材の漏洩が生じ難く、耐熱性に優れる蓄熱材用マイクロカプセル粒子が提供される。
本発明の蓄熱材用マイクロカプセル粒子は、架橋性樹脂からなるカプセル壁と、それに内包された蓄熱材とから構成される蓄熱材用マイクロカプセル粒子であって、
上記架橋性樹脂が、多官能重合性単量体を含む重合性単量体から構成され、
上記蓄熱材が、数平均分子量(Mn)が1,300〜4,000の多官能脂肪酸エステル化合物であり、当該蓄熱材の含有量が、架橋性樹脂100重量部に対して、30〜100重量部であることを特徴とするものである。
以下、本発明の蓄熱材用マイクロカプセル粒子(以下、単に「カプセル粒子」と称することがある。)について説明する。
(1)重合性単量体組成物の調製工程
先ず、カプセル壁となる架橋性樹脂を構成する重合性単量体を、攪拌装置で保温しながら攪拌、混合し、均一に分散させた後に、特定の特性を有する蓄熱材を特定量加え、攪拌、混合し、溶解して、重合性単量体組成物の調製を行う。
本発明において、架橋性樹脂の構成成分となる重合性単量体を、攪拌装置で攪拌、混合する際の保温温度は、好適な攪拌、混合を行うことができれば特に限定されないが、30〜70℃に設定することが好ましく、35〜65℃に設定することがより好ましく、40〜60℃に設定することがさらに好ましい。
本発明においては、カプセル壁となる架橋性樹脂を構成する重合性単量体として、「多官能重合性単量体」を含む重合性単量体を用いる。
ここで、「多官能重合性単量体」とは、重合可能な官能基を、分子内に2つ以上もつ架橋性の重合性単量体のことをいう。
なお、重合可能な官能基としては、炭素−炭素不飽和二重結合(−C=C−)等が好ましい。
このような「多官能重合性単量体」としては、例えば、ジビニルベンゼン、ジビニルビフェニル、及びジビニルナフタレン等のジビニル系多官能重合性単量体;ジアリルフタレート、及びトリアリルイソシアヌレート等のアリル系多官能重合性単量体;エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、及びトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル系多官能重合性単量体;等が挙げられる。
これらの多官能重合性単量体は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
これらの中でも、好適なカプセル壁が得られ易いことから、(メタ)アクリル系多官能重合性単量体、及びジビニル系多官能重合性単量体が好ましく用いられ、(メタ)アクリル系多官能重合性単量体がより好ましく用いられ、なかでも、エチレングリコールジメタクリレートが特に好ましく用いられる。
本発明において、多官能重合性単量体の成分比率は、重合性単量体全量の10〜100重量%であることが好ましく、30〜100重量%であることがより好ましく、50〜100重量%であることがさらに好ましい。
上記多官能重合性単量体の成分比率が、上記範囲未満である場合には、架橋性成分を有する重合性単量体の成分比率が少な過ぎるため、カプセル壁としての強度が十分に得られず、カプセル壁は破壊され易く、蓄熱材を漏洩させてしまう原因になる場合がある。
本発明においては、カプセル壁となる架橋性樹脂を構成する重合性単量体として、「多官能重合性単量体」と共に、「単官能重合性単量体」を併用して用いることもできる。
ここで、「単官能重合性単量体」とは、重合可能な官能基を、分子内に1つもつ重合性単量体のことをいう。
なお、重合可能な官能基としては、炭素−炭素不飽和二重結合(−C=C−)等が好ましい。
このような「単官能重合性単量体」としては、例えば、スチレン、ビニルトルエン、及びα−メチルスチレン等のモノビニル芳香族系単官能重合性単量体、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、及び(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチル等の(メタ)アクリル系単官能重合性単量体;エチレン、プロピレン、及びブチレン等のオレフィン系単官能重合性単量体;等が挙げられる。
これらの単官能重合性単量体は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
これらの中でも、好適なカプセル壁が得られ易いことから、モノビニル芳香族系単官能重合性単量体、及び(メタ)アクリル系単官能重合性単量体が好ましく用いられ、モノビニル芳香族系単官能重合性単量体がより好ましく用いられ、なかでも、スチレンが特に好ましく用いられる。
本発明において、単官能重合性単量体の成分比率は、重合性単量体全量の90重量%以下であることが好ましく、70重量%以下であることがより好ましく、50重量%以下であることがさらに好ましい。
本発明においては、蓄熱材として、特定の特性を有する「多官能脂肪酸エステル化合物」を特定量用いる。
ここで、「多官能脂肪酸エステル化合物」とは、「高級脂肪酸(R−COOH)」のカルボキシル基(−COOH)と「多価アルコール(R’−OH)」の水酸基(−OH)とが脱水縮合することによりできたエステル結合(R−COO−R’)を、分子内に2つ以上もつエステル化合物のことをいう。
「多官能脂肪酸エステル化合物」の原料となる「高級脂肪酸(R−COOH)」とは、炭素数が12以上の脂肪酸のことをいい、直鎖飽和高級脂肪酸、直鎖不飽和高級脂肪酸、分岐飽和高級脂肪酸、及び分岐不飽和高級脂肪酸とに大別される。これらの中でも直鎖飽和高級脂肪酸が好ましく用いられる。
このような直鎖飽和高級脂肪酸としては、例えば、ラウリン酸(C12)、ミリスチン酸(C14)、パルミチン酸(C16)、ステアリン酸(C18)、アラキン酸(C20)、ベヘン酸(C22)、リグノセリン酸(C24)、セロチン酸(C26)、モンタン酸(C28)、及びメリシン酸(C30)等が挙げられる。
これらの「多官能脂肪酸エステル化合物」の原料となる「高級脂肪酸(R−COOH)」は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
これらの中でも、本発明で特定する蓄熱材が得られ易いことから、炭素数が12〜28の直鎖飽和高級脂肪酸が好ましく用いられ、炭素数が12〜22の直鎖飽和高級脂肪酸がより好ましく用いられ、炭素数が14〜18の直鎖飽和高級脂肪酸が更に好ましく用いられる。
「多官能脂肪酸エステル化合物」の原料となる「多価アルコール(R’−OH)」とは、分子内に水酸基(−OH)を、2つ以上もつ2価以上のアルコールのことをいう。
2価アルコールとしては、例えば、エチレングリコール、ネオペンチルグリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、及び1,4−シクロヘキサンジメタノール等が挙げられる。
3価アルコールとしては、例えば、グリセリン、トリメチロールプロパン、1,2,4−ブタントリオール、及び1,2,6−ヘキサントリオール等が挙げられる。
4価アルコールとしては、例えば、ジグリセリン、ペンタエリスリトール、ジトリメチロールプロパン、及びテトラヒドロキシシクロヘキサン等が挙げられる。
5価アルコールとしては、例えば、トリグリセリン、キシリトール、アラビトール、及びペンタヒドロキシベンゼン等が挙げられる。
6価アルコールとしては、例えば、ジペンタエリスリトール、テトラグリセリン、ソルビトール、及びマンニトール等が挙げられる。
7価アルコールとしては、例えば、ペンタグリセリン等が挙げられる。
8価アルコールとしては、例えば、ショ糖、ヘキサグリセリン、及びトリペンタエリスリトール等が挙げられる。
これらの「多官能脂肪酸エステル化合物」の原料となる「多価アルコール(R’−OH)」は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
これらの中でも、本発明で特定する蓄熱材が得られ易いことから、4価以上の多価アルコールが好ましく用いられ、6価以上の多価アルコールがより好ましく用いられ、なかでも、ジペンタエリスリトール、及びヘキサグリセリンが特に好ましく用いられる。
本発明において、蓄熱材として用いる「多官能脂肪酸エステル化合物」の数平均分子量(Mn)は、1,300〜4,000であり、好ましくは1,400〜3,000、より好ましくは1,500〜2,000である。
上記多官能脂肪酸エステル化合物の数平均分子量(Mn)が、上記範囲未満である場合には、カプセル壁を形成する架橋性樹脂と蓄熱材との相溶性が高くなり過ぎ、特に、高温環境下に長時間曝すと、蓄熱材の漏洩が生じ易くなる場合がある。一方、上記多官能脂肪酸エステル化合物の数平均分子量(Mn)が、上記範囲を超える場合には、重合性単量体組成物の調製工程において、重合性単量体と蓄熱材との相溶性が低くなり過ぎ、カプセル壁を好適に形成させることができず、蓄熱材の漏洩が生じ易くなる場合がある。
本発明において、蓄熱材として用いる多官能脂肪酸エステル化合物の重量平均分子量(Mw)は、1,300〜12,000であることが好ましく、1,400〜8,000であることがより好ましく、1,500〜3,000であることがさらに好ましい。
上記多官能脂肪酸エステル化合物の重量平均分子量(Mw)が、上記範囲未満である場合には、カプセル壁を形成する架橋性樹脂と蓄熱材との相溶性が高くなり過ぎ、特に、高温環境下に長時間曝すと、蓄熱材の漏洩が生じ易くなる場合がある。一方、上記多官能脂肪酸エステル化合物の重量平均分子量(Mw)が、上記範囲を超える場合には、重合性単量体組成物の調製工程において、重合性単量体と蓄熱材との相溶性が低くなり過ぎ、カプセル壁を好適に形成させることができず、蓄熱材の漏洩が生じ易くなる場合がある。
本発明において、蓄熱材として用いる多官能脂肪酸エステル化合物の数平均分子量(Mn)と重量平均分子量(Mw)との比である分子量分布(Mw/Mn)は、1〜3であることが好ましく、1〜2であることがより好ましく、1〜1.5であることがさらに好ましい。
上記多官能脂肪酸エステル化合物の分子量分布(Mw/Mn)が、上記範囲を超える場合には、蓄熱材の低分子量成分が、カプセル壁から外部へ滲出し易くなり、蓄熱材を好適に内包させた状態を維持することが難しくなる場合がある。
なお、多官能脂肪酸エステル化合物の重量平均分子量(Mw)及び数平均分子量(Mn)は、ゲルパミエーションクロマトグラフ(GPC)法によって、GPC測定装置を用いて測定され、ポリスチレン換算して求められる値であり、例えば、東ソー社製のGPC測定装置(商品名:HLC−8220GPC)を用いて測定することができる。
本発明において、蓄熱材の融点(Tm)(蓄熱材の相転移温度)は、0〜100℃であることが好ましく、10〜90℃であることがより好ましく、20〜80℃であることがさらに好ましい。
ここで、「融点(Tm)」とは、示差走査熱量計(DSC)によるDSC曲線において、ピークのトップの温度として定義される値のことをいう。
なお、蓄熱材の融点(Tm)は、示差走査熱量分析機を用いて測定される値であり、例えば、セイコーインスツル社製の示差走査熱量分析機(商品名:RDC−220)を用いて測定することができる。
上記蓄熱材の融点(Tm)(蓄熱材の相転移温度)が、上記範囲にある場合には、蓄熱材用マイクロカプセル粒子を使用する環境下において、蓄熱材の相転移に伴う発熱/吸熱反応の効果を、熱交換効率良く繰り返し利用することができるため好ましい。
本発明において、蓄熱材の含有量は、カプセル壁となる架橋性樹脂100重量部に対して、30〜100重量部であり、好ましくは40〜90重量部、より好ましくは50〜80重量部である。
上記蓄熱材の含有量が、上記範囲未満である場合には、蓄熱材としての機能を十分に発揮させることができず、蓄熱性能に劣る場合がある。一方、上記蓄熱材の含有量が、上記範囲を超える場合には、重合性単量体組成物の調製工程において、蓄熱材が重合性単量体に溶解し難くなり、カプセル壁を好適に形成させることができず、蓄熱材の漏洩が生じ易くなる場合がある。
(2)懸濁液を得る工程(液滴形成工程)
上記(1)重合性単量体組成物の調製工程により得られた重合性単量体組成物を、水系分散媒体中に懸濁させて懸濁液(重合性単量体組成物分散液)を得る。
ここで、「懸濁」とは、水系分散媒体中で重合性単量体組成物の液滴を形成させることを意味する。
液滴形成のための分散処理は、例えば、インライン型乳化分散機(荏原製作所社製、商品名:エバラマイルダー MDN303V)、高速乳化・分散機(プライミクス社製、商品名:T.K.ホモミクサー MARK II型)等の強攪拌が可能な装置を用いて行なうことができる。
水系分散媒体としては、水単独でもよいが、低級アルコール、及び低級ケトン等の水に溶解可能な溶剤を併用することもできる。
液滴形成において、蓄熱材用マイクロカプセル粒子の粒径コントロール、及び円形度を向上させるために、水系分散媒体中に分散安定化剤を含有させて用いることが好ましい。
分散安定化剤としては、例えば、硫酸バリウム、及び硫酸カルシウム等の硫酸塩;炭酸バリウム、炭酸カルシウム、及び炭酸マグネシウム等の炭酸塩;リン酸カルシウム等のリン酸塩;酸化アルミニウム、及び酸化チタン等の金属酸化物、並びに、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、及び水酸化第二鉄等の金属水酸化物などの金属化合物;ポリビニルアルコール、メチルセルロース、及びゼラチン等の水溶性高分子化合物;アニオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤、及び両性界面活性剤等の有機高分子化合物;等が挙げられる。
これらの中でも、金属化合物、特に難水溶性の金属水酸化物が好ましく用いられる。
分散安定化剤の添加量は、重合性単量体100重量部に対して、0.1〜20重量部であることが好ましく、0.2〜10重量部であることがより好ましい。
重合開始剤としては、例えば、過硫酸カリウム、及び過硫酸アンモニウム等の無機過硫酸塩;4,4’−アゾビス(4−シアノバレリック酸)、2,2’−アゾビス(2−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)プロピオンアミド、2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)ジヒドロクロライド、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、及び2,2’−アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ化合物;ジ−t−ブチルパーオキシド、ベンゾイルパーオキシド、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ヘキシルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシピバレート、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ−t−ブチルパーオキシイソフタレート、及びt−ブチルパーオキシイソブチレート等の有機過酸化物;等が挙げられる。
これらの中でも、有機過酸化物が好ましく用いられる。
重合開始剤を添加する時機は、重合性単量体組成物を、分散安定化剤を含有する水系分散媒体中に分散させた後、液滴形成前の段階で添加されてもよいが、重合性単量体組成物に直接添加されてもよい。
重合開始剤の添加量は、重合性単量体100重量部に対して、0.1〜20重量部であることが好ましく、0.3〜15重量部であることがより好ましく、1.0〜10重量部であることがさらに好ましい。
(3)重合工程
上記(2)懸濁液を得る工程(液滴形成工程)により得られた懸濁液を、加熱し、重合反応を行い、蓄熱材用マイクロカプセル粒子の水分散液を得る。
重合温度は、特に限定されないが、50〜100℃であることが好ましく、60〜95℃であることがより好ましい。
重合に要する時間は、重合性単量体の成分、及び重合開始剤の種類により変動するが、1〜20時間であることが好ましく、2〜15時間であることがより好ましい。
重合性単量体組成物の液滴を安定に分散させた状態で重合を行うために、本工程においても上記(2)懸濁液を得る工程(液滴形成工程)に引き続き、攪拌による分散処理を行いながら重合反応を進行させてもよい。
(4)分離・洗浄、濾過、脱水、及び乾燥工程
上記(3)重合工程により得られる蓄熱材用マイクロカプセル粒子の水分散液を、分離・洗浄、濾過、及び脱水といった一連の操作を必要に応じて数回繰り返し行い、得られた固形分を乾燥させて、蓄熱材用マイクロカプセル粒子を得る。
先ず、蓄熱材用マイクロカプセル粒子の水分散液中に残存する分散安定化剤を除去するために、蓄熱材用マイクロカプセル粒子の水分散液に、酸又はアルカリを添加し洗浄を行なうことが好ましい。
使用した分散安定化剤が、酸に可溶な無機化合物である場合、蓄熱材用マイクロカプセル粒子の水分散液へ酸を添加し、一方、使用した分散安定化剤が、アルカリに可溶な無機化合物である場合、蓄熱材用マイクロカプセル粒子の水分散液へアルカリを添加する。
分散安定化剤として、酸に可溶な無機化合物を使用した場合、蓄熱材用マイクロカプセル粒子の水分散液へ酸を添加し、pHを6.5以下に調整することが好ましい。より好適にはpH6.0以下に調整することが好ましい。
添加する酸としては、硫酸、塩酸、硝酸等の無機酸、及び蟻酸、酢酸等の有機酸を用いることができるが、分散安定化剤の除去効率が大きいことや製造設備への負担が小さいことから、特に硫酸が好適である。
(蓄熱材用マイクロカプセル粒子)
以下において、前述の懸濁重合法により得られる蓄熱材用マイクロカプセル粒子の粒径特性について述べる。
本発明において、蓄熱材用マイクロカプセル粒子の体積平均粒径(Dv)は、3〜50μmであることが好ましく、5〜30μmであることがより好ましく、8〜25μmであることがさらに好ましい。
上記蓄熱材用マイクロカプセル粒子の体積平均粒径(Dv)が、上記範囲未満である場合には、懸濁重合法で製造し難いばかりでなく、表面積が大きくなることによって蓄熱の持続性が悪くなる場合がある。一方、上記蓄熱材用マイクロカプセル粒子の体積平均粒径(Dv)が、上記範囲を超える場合には、カプセル壁が相対的に薄くなるため、カプセル壁が破損し易くなり、蓄熱材の漏洩が生じ易くなる場合がある。
蓄熱材用マイクロカプセル粒子の体積平均粒径(Dv)と個数平均粒径(Dn)との比である粒径分布(Dv/Dn)は、1〜1.8であることが好ましく、1〜1.5であることがより好ましく、1〜1.3であることがさらに好ましい。
上記蓄熱材用マイクロカプセル粒子の粒径分布(Dv/Dn)が、上記範囲を超える場合には、小粒径粒子の割合が増えて、上記した様に蓄熱の持続性が悪くなる場合がある。
なお、蓄熱材用マイクロカプセル粒子の体積平均粒径(Dv)、及び個数平均粒径(Dn)は、粒径測定機を用いて測定される値であり、例えば、ベックマン・コールター社製の粒径測定機(商品名:マルチサイザー)を用いて測定することができる。
蓄熱材用マイクロカプセル粒子の平均円形度は、0.94〜1であり、0.96〜1であることが好ましく、0.97〜1であることがさらに好ましい。
ここで、「円形度」とは、粒子像と同じ投影面積を有する円の周囲長を、粒子の投影像の周囲長で除した値として定義される。また、本発明における平均円形度は、粒子の形状を定量的に表現する簡便な方法として用いたものであり、蓄熱材用マイクロカプセル粒子の凹凸の度合いを示す指標であり、平均円形度は蓄熱材用マイクロカプセル粒子が完全な球形の場合に1を示し、蓄熱材用マイクロカプセル粒子の表面形状が複雑になるほど小さな値となる。平均円形度は、0.4μm以上の円相当径の粒子について測定された各粒子の円形度(Ci)をn個の粒子について下記計算式1よりそれぞれ求め、次いで、下記計算式2より平均円形度(Ca)を求める。
計算式1:
円形度(Ci)=粒子の投影面積に等しい円の周囲長/粒子投影像の周囲長
Figure 2010150329
計算式2:
上記計算式2において、fiは、円形度(Ci)の粒子の頻度である。
上記円形度及び平均円形度は、例えば、シスメックス社製のフロー式粒子像分析装置「FPIA−2000」、「FPIA−2100」、及び「FPIA−3000」等を用いて測定することができる。
本発明において、蓄熱材用マイクロカプセル粒子の潜熱量(Q)は、10J/g以上であることが好ましい。
なお、蓄熱材用マイクロカプセル粒子の潜熱量(Q)は、示差走査熱量分析機を用いて測定される値であり、例えば、セイコーインスツル社製の示差走査熱量分析機(商品名:SSC 6200)を用いて測定することができる。
上記蓄熱材用マイクロカプセル粒子の潜熱量(Q)が、上記範囲未満である場合には、蓄熱材としての機能を十分に発揮させることができず、蓄熱性能に劣る場合がある。
以下に、実施例及び比較例を挙げて、本発明を更に具体的に説明するが、本発明は、これらの実施例のみに限定されるものではない。なお、部及び%は、特に断りのない限り重量基準である。
本実施例及び比較例において行った試験方法は以下のとおりである。
(1)多官能脂肪酸エステル化合物
(1−1)重量平均分子量(Mw)、数平均分子量(Mn)及び分子量分布(Mw/Mn)
測定試料(多官能脂肪酸エステル化合物)を、テトラヒドロフランに溶解して、0.2重量%溶液とした後、0.45μmのメンブランフィルターで濾過し、以下の測定条件で、多官能脂肪酸エステル化合物の重量平均分子量(Mw)、及び数平均分子量(Mn)を測定してポリスチレン換算して求め、それらの値から分子量分布(Mw/Mn)を算出して求めた。
<測定条件>
GPC測定装置:HLC−8220GPC(東ソー社製)
カラム:Shodex GPC KF−402HQ 2本(昭和電工社製)
溶離液:テトラヒドロフラン(THF)
溶離速度:0.3ml/分
検知器:RI(極性(+))
カラム温度:40℃
注入量:20μl
(1−2)融点(Tm)
測定試料(多官能脂肪酸エステル化合物)を、試料用ホルダーに6〜8mgを計量し、示差走査熱量分析機(セイコーインスツル社製、商品名:RDC−220)を用いて、−20℃〜100℃まで10℃/分で昇温する条件で測定を行ない、DSC曲線を得た。当該DSC曲線のピークのトップを融点(Tm)として求めた。
(2)蓄熱材用マイクロカプセル粒子
(2−1)体積平均粒径(Dv)、個数平均粒径(Dn)、及び粒径分布(Dv/Dn)
蓄熱材用マイクロカプセル粒子を約0.1g秤量し、ビーカーに取り、分散剤としてアルキルベンゼンスルホン酸水溶液(富士フィルム社製、商品名:ドライウエル)0.1mlを加え、更に専用電解液(ベックマン・コールター社製、商品名:アイソトンII−PCを10〜30ml加え、超音波分散機で20W、3分間分散処理させた後、粒径測定機(ベックマン・コールター社製、商品名:マルチサイザー)を用いて、アパーチャー径;100μm、媒体;アイソトンII−PC、測定粒子個数;100,000個の条件下で、蓄熱材用マイクロカプセル粒子の体積平均粒径(Dv)、及び個数平均粒径(Dn)を測定し、粒径分布(Dv/Dn)を算出した。
(2−2)平均円形度
容器中に、予めイオン交換水10mlを入れ、その中に分散剤としての界面活性剤(アルキルベンゼンスルホン酸)0.02gを加え、更に蓄熱材用マイクロカプセル粒子0.02gを加え、超音波分散機で60W、3分間分散処理を行った。
測定時の蓄熱材用マイクロカプセル粒子濃度を3,000〜10,000個/μlとなるように調整し、0.4μm以上の円相当径の蓄熱材用マイクロカプセル粒子1,000〜10,000個についてフロー式粒子像分析装置(シメックス社製、商品名:FPIA−2100)を用いて測定した。測定値から平均円形度を求めた。
円形度は下記計算式1に示され、平均円形度は、その数平均を取ったものである。
計算式1:
(円形度)=(粒子の投影面積に等しい円の周囲長)/(粒子投影像の周囲長)
(2−3)潜熱量(J/g)
精秤した測定試料(蓄熱材用マイクロカプセル粒子)を、示差走査熱量計(セイコーインスツルメント社製、型式名:SSC 6200)に導入し、0℃〜100℃まで10℃/分で昇温する条件で測定を行ない、DSC曲線を得た。当該DSC曲線のピークとベースラインとの差の積分値を潜熱量(Q)として、潜熱量(Q)を、精秤した測定試料の重量で除し、単位重量当たりの潜熱量に換算して求めた。
(2−4)耐熱性
測定試料(蓄熱材用マイクロカプセル粒子)10gを密閉可能な容器に入れ、密閉した後、この容器を100℃の温度に保持した恒温水槽の中に沈めた。100時間経過した後、恒温水槽から容器を取り出し、容器内の測定試料(蓄熱材用マイクロカプセル粒子)をランダムに採取し、走査型電子顕微鏡(SEM)(HITACHI社製、商品名:S−4700)を用い、2,000倍の倍率で蓄熱材用マイクロカプセル粒子表面の写真撮影を行った。
先ず、撮影された蓄熱材用マイクロカプセル粒子表面の拡大写真から、50〜100個程度の蓄熱材用マイクロカプセル粒子が観察されるように、写真画像を切り出し、粒子の全個数をカウントした。
次いで、切り出した写真画像に写された粒子のうち、カプセル壁から外部へ蓄熱材が滲出している粒子の個数をカウントし、全粒子の個数に占める滲出粒子の個数割合(個数%)を求めた。
(実施例1)
単官能重合性単量体としてスチレン50部、及び多官能重合性単量体として(メタ)アクリル系単量体であるエチレングリコールジメタクリレート50部を、攪拌装置で50℃に保温しながら攪拌、混合し、均一に分散させた。
ここに、蓄熱材として多官能脂肪酸エステル化合物であるジペンタエリスリトールヘキサミリステート(数平均分子量Mn=1,840、融点Tm=64℃)40部を加え、攪拌、混合し、溶解して、重合性単量体組成物を調製した。
他方、室温下で、イオン交換水500部に、25%塩化マグネシウム水溶液25部を加え、攪拌させた。
ここに、10%水酸化ナトリウム水溶液14部を、攪拌しながら、徐々に加え、水酸化マグネシウムコロイド分散液(難水溶性の金属水酸化物コロイド分散液)を調製した。
上記により得られた水酸化マグネシウムコロイド分散液に、室温下で、上記重合性単量体組成物を投入し、液滴が安定するまで撹拌させた。
ここに、重合開始剤としてt−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート(日油社製、商品名:パーブチルO)3部を加え、インライン型乳化分散機(荏原製作所社製、商品名:エバラマイルダー MDN303V)を用いて、15,000rpmの回転数で18分間高剪断攪拌して、重合性単量体組成物の液滴形成を行い、重合性単量体組成物の液滴が分散した懸濁液(重合性単量体組成物分散液)を得た。
上記により得られた懸濁液(重合性単量体組成物分散液)を、攪拌翼を装着した反応器内に投入して、昇温を開始し、温度を80℃に維持しながら、重合反応を行った。
重合転化率が80%に達したときに、さらに昇温し、温度を90℃に維持しながら、重合反応を4時間継続させた。その後、反応器を、室温まで冷却し、蓄熱材用マイクロカプセル粒子の水分散液を得た。
上記により得られた蓄熱材用マイクロカプセル粒子の水分散液を、室温下で、攪拌しながら硫酸を滴下し、pHが6.0以下となるまで酸洗浄を行い、蓄熱材用マイクロカプセル粒子表面に付着した水酸化マグネシウムを溶解させた。
酸洗浄後の蓄熱材用マイクロカプセル粒子の水分散液を濾過分離し、得られた固形分に、新たにイオン交換水500部を加え、再スラリー化させて、水洗浄処理(洗浄・濾過・脱水)を数回繰り返し行い、再び固形分を得た。
上記により得られた固形分を、乾燥機の容器内に入れ、40℃で65時間、乾燥を行ない、実施例1の蓄熱材用マイクロカプセル粒子を得た。
(比較例1)
実施例1において、蓄熱材の種類を、ペンタエリスリトールテトラステアレート(数平均分子量Mn=1,250、融点Tm=76℃)に変更したこと以外は、実施例1と同様にして比較例1の蓄熱材用マイクロカプセル粒子を作製し、試験に供した。
(比較例2)
実施例1において、単官能重合性単量体を用いず、多官能重合性単量体の種類及び添加量を、ジビニルベンゼン100部に変更し、蓄熱材の種類及び添加量を、脂肪族炭化水素であるヘキサデカン(分子量=226、融点Tm=18℃)50部に変更したこと以外は、実施例1と同様にして比較例2の蓄熱材用マイクロカプセル粒子を作製し、試験に供した。
但し、ヘキサデカンは、ゲルパーメーションクロマトグラフィーによる数平均分子量の算出ができなかったので、上記分子量は理論分子量である。
(結果)
各実施例及び比較例で作製した蓄熱材用マイクロカプセル粒子の試験結果を、表1に示す。
Figure 2010150329
(結果のまとめ)
表1に記載されている試験結果より、以下のことが分かる。
比較例1の蓄熱材用マイクロカプセル粒子は、蓄熱材として、本発明で特定する分子量未満の脂肪酸エステル化合物を用いたことに起因し、高温環境下で蓄熱材の漏洩が確認され、耐熱性に劣る蓄熱材用マイクロカプセル粒子であった。
比較例2の蓄熱材用マイクロカプセル粒子は、蓄熱材として、本発明で特定する以外の脂肪族炭化水素を用いたことに起因し、高温環境下で蓄熱材の漏洩が多く確認され、耐熱性に非常に劣る蓄熱材用マイクロカプセル粒子であった。
これに対して、実施例1の蓄熱材用マイクロカプセル粒子は、蓄熱材として、本発明で特定する脂肪酸エステル化合物を特定量用いたことに起因し、蓄熱材の漏洩が生じ難く、耐熱性に優れる蓄熱材用マイクロカプセル粒子であった。

Claims (3)

  1. 架橋性樹脂からなるカプセル壁と、それに内包された蓄熱材とから構成される蓄熱材用マイクロカプセル粒子であって、
    上記架橋性樹脂が、多官能重合性単量体を含む重合性単量体から構成され、
    上記蓄熱材が、数平均分子量(Mn)が1,300〜4,000の多官能脂肪酸エステル化合物であり、当該蓄熱材の含有量が、上記架橋性樹脂100重量部に対して、30〜100重量部であることを特徴とする蓄熱材用マイクロカプセル粒子。
  2. 前記多官能重合性単量体の成分比率が、重合性単量体全量の10〜100重量%であることを特徴とする請求項1に記載の蓄熱材用マイクロカプセル粒子。
  3. 前記多官能重合性単量体が、(メタ)アクリル系多官能重合性単量体であることを特徴とする請求項1又は2に記載の蓄熱材用マイクロカプセル粒子。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014500359A (ja) * 2010-11-24 2014-01-09 ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア マイクロカプセル化潜熱蓄熱材料を含む熱可塑性成形組成物
WO2014109413A1 (ja) 2013-01-10 2014-07-17 Jx日鉱日石エネルギー株式会社 マイクロカプセル蓄熱材、その製造方法およびその使用
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JP2018016692A (ja) * 2016-07-26 2018-02-01 Jsr株式会社 組成物、成形体及び建築材料

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