JP2010149859A - 車両用走行制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、車両用走行制御装置に係り、車両加速によって運転者に与える違和感を軽減することにある。
【解決手段】自車両を目標車速で定速走行させると共に、自車両の前方に先行車両が存在する場合には自車両を前記先行車両に目標車間距離若しくは目標車間時間を維持しつつ追従走行させる走行制御を実行する車両用走行制御装置において、走行制御における先行車両への追従走行の継続時間を測定する追従走行継続時間測定手段と、走行制御が先行車両への追従走行から目標車速での定速走行に移行する場合における目標加速度を、追従走行継続時間測定手段により測定される継続時間に応じて変更する目標加速度変更手段と、を備える。
【選択図】図9

Description

本発明は、車両用走行制御装置に係り、特に、先行車両への追従走行時や所定車速での定速走行時に自車両を目標加速度で走行させるうえで好適な車両用走行制御装置に関する。
従来から、自車両を運転者の設定した目標車速で走行させる装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。この装置においては、自車両を目標車速で走行させるうえで、自車速をその目標車速に近づけるための目標加速度を運転者の選択により任意に変更することが可能である。このため、上記従来の装置によれば、運転者の選択した目標加速度で自車両を目標車速まで加速することが可能となっている。
特開2002−248966号公報
一般に、同じ加速度であっても、自車両の走行環境や周辺状況などの走行状況によっては運転者に与える加速感が異なるものとなる。しかし、上記従来の装置では、運転者が目標加速度を任意に設定することは可能であっても、目標加速度が自車両の走行状況に関係なく一律に定められるため、例えば自車両が設定目標車速よりも低速で先行車両に追従して走行していた状況から先行車両の車線変更等によってその目標車速で走行するように加速される状況に至る際、先行車両への追従走行が長時間にわたるときは短時間で終了するときに比べて、同じ加速度に対して運転者に違和感を与えることがある。
本発明は、上述の点に鑑みてなされたものであり、車両加速によって運転者に与える違和感を軽減することが可能な車両用走行制御装置を提供することを目的とする。
上記の目的は、自車両を目標車速で定速走行させると共に、自車両の前方に先行車両が存在する場合には自車両を前記先行車両に目標車間距離若しくは目標車間時間を維持しつつ追従走行させる走行制御を実行する車両用走行制御装置であって、前記走行制御における先行車両への追従走行の継続時間を測定する追従走行継続時間測定手段と、前記走行制御が先行車両への追従走行から目標車速での定速走行に移行する場合における目標加速度を、前記追従走行継続時間測定手段により測定される前記継続時間に応じて変更する目標加速度変更手段と、を備える車両用走行制御装置により達成される。
この態様の発明において、走行制御が先行車両への追従走行から目標車速での定速走行に移行する場合における目標加速度は、先行車両への追従走行の継続時間に応じて変更される。走行制御が先行車両への追従走行から目標車速での定速走行に移行する場合において、それまでの先行車両への追従走行の継続時間が長ければ長いほど、運転者はその追従走行に伴う加速度に慣れる傾向にあると判断できるので、目標加速度を小さくすることが運転者に与える違和感を軽減するうえで適切である。従って、本発明によれば、先行車両への追従走行の継続時間に対応した適切な目標加速度を設定することで、車両加速によって運転者に与える違和感を軽減することができる。
この場合、上記した車両用走行制御装置において、前記目標加速度変更手段は、前記目標加速度を、前記追従走行継続時間測定手段により測定される前記継続時間が長いほど小さくすることとすればよい。
また、上記した車両用走行制御装置において、自車両の走行する車線が走行レーンであるか或いは走行レーンに隣接する追越レーンであるかを検出する走行状況検出手段を備え、前記目標加速度変更手段は、更に、前記走行状況検出手段により自車両の走行する車線が追越レーンであることが検出される場合は、走行レーンであることが検出される場合に比して、前記目標加速度を大きくすることとすれば、追越レーン走行時に運転者に与える加速感が損われることはなく、車両加速によって運転者に与える違和感を軽減することが可能となる。
尚、上記した車両用走行制御装置において、前記走行制御が先行車両への追従走行から目標車速での定速走行に移行することにより前記目標加速度変更手段による前記目標加速度で自車両の加速が開始された後に、自車両の目標加速度を、時間の経過に伴って該目標加速度変更手段による前記目標加速度から増大させる加速度増大手段を備えることとすれば、目標車速への追従性が悪化するのを防止することが可能となる。
尚、「目標車間距離」とは、追従制御において自車両と先行車両との間に空けるべき距離のことであり、また、「目標車間時間」とは、追従制御において自車両が先行車両の位置に達するまでに要すべき時間のことである。
本発明によれば、車両加速によって運転者に与える違和感を軽減することができる。
本発明の第1実施例である車両用走行制御装置のシステム構成図である。 本実施例の車両用走行制御装置において、走行制御の実行時に基本目標加速度を演算するのに用いるマップを表した図である。 本実施例の車両用走行制御装置において実行される制御ルーチンの一例のフローチャートである。 本実施例の車両用走行制御装置において、走行制御の実行時に基本目標加速度a0を設定された目標車間距離に応じて補正するのに用いるマップを表した図である。 本実施例の車両用走行制御装置において、走行制御の実行時に基本目標加速度a0を走行中のレーン位置に応じて補正するのに用いるマップを表した図である。 本実施例の車両用走行制御装置において、走行制御の実行時に基本目標加速度a0を自車両周辺の照度に応じて補正するのに用いるマップを表した図である。 本実施例の車両用走行制御装置において、走行制御の実行時に基本目標加速度a0を車両ワイパーの作動状態に応じて補正するのに用いるマップを表した図である。 本発明の第2実施例である車両用走行制御装置において演算される目標加速度aが時間変化する状況を模式的に表した図である。 本実施例の車両用走行制御装置において実行される制御ルーチンの一例のフローチャートである。 本実施例の車両用走行制御装置において、追従制御から定速制御への制御移行時に基本目標加速度a0を補正するのに用いるマップを表した図である。 本実施例の車両用走行制御装置において、追従制御から定速制御への制御移行完了後に基本目標加速度a0を補正するのに用いるマップを表した図である。 本変形例の車両用走行制御装置において、追従制御から定速制御への制御移行時に基本目標加速度a0を補正するのに用いるマップを表した図である。 本変形例の車両用走行制御装置において、追従制御から定速制御への制御移行完了後に基本目標加速度a0を補正するのに用いるマップを表した図である。 本発明の第3実施例である車両用走行制御装置のシステム構成図である。 本実施例の車両用走行制御装置において実行される制御ルーチンの一例のフローチャートである。
以下、図面を用いて、本発明の具体的な実施の形態について説明する。
図1は、本発明の第1実施例である車両に搭載される車両用走行制御装置10のシステム構成図を示す。本実施例の車両用走行制御装置10は、自車両を自車線上で自車両と同方向に向けて走行する先行車両に追従して走行させる制御(以下、追従制御と称す)と、その先行車両が存在しない場合に自車両を所定車速で定速走行させる制御(以下、定速制御と称す)とを走行制御として実行するクルーズコントロールシステムである。
図1に示す如く、車両用走行制御装置10は、コンピュータを主体に構成された電子制御ユニット(以下、制御ECUと称す)12を備えている。制御ECU12には、共に車両運転者の操作可能なクルーズコントロールスイッチ14及び車間距離設定スイッチ16が接続されている。クルーズコントロールスイッチ14は、走行制御としての追従制御及び定速制御をオン・オフするためのスイッチである。また、車間距離設定スイッチ16は、追従制御が実行される際における目標車間距離を多段階(例えば、短モード,中モード,長モードの3段階)で切り替えるためのスイッチである。制御ECU12は、クルーズコントロールスイッチ14の状態に基づいて走行制御の実行条件が成立するか否かを判別し、また、車間距離設定スイッチ16の状態に基づいて追従制御における目標車間距離を車両運転者の意思に従って設定する。
制御ECU12には、また、車輪などに配設された車速センサ18、及び、車体前端のバンパやフロントグリル等に配設されたレーダセンサ20が接続されている。車速センサ18は、自車両の車速に応じた信号を制御ECU12に対して出力する。レーダセンサ20は、例えばミリ波レーダやレーザレーダ,カメラ等により構成されており、自車両の前方の所定範囲内に存在する障害物(具体的には、先行車両)に応じた信号を制御ECU12に対して出力する。制御ECU12は、車速センサ18の出力信号に基づいて、自車両の車速を検出する。また、制御ECU12は、レーダセンサ20の出力信号に基づいて、自車両が走行するのに注意すべき自車線上を走行する先行車両の有無を検出すると共に、かかる先行車両が存在するときには自車両とその先行車両との車間距離や相対速度を検出する。
制御ECU12には、また、ナビゲーションECU22が接続されている。ナビゲーションECU22は、道路地図データや道路種別,道路ごとの車線数や曲率を示すデータなどを格納するデータベースを有している。ナビゲーションECU22には、GPS受信機24及びリアカメラ26が接続されている。GPS受信機24は、GPS衛星から送信されるGPS信号を受信する。GPS受信機24の受信信号は、ナビゲーションECU22に供給される。また、リアカメラ26は、車体後端のバンパ等に配設されており、自車両の後方に広がる道路路面を撮影する。リアカメラ26の画像信号は、ナビゲーションECU22に供給される。
ナビゲーションECU22は、GPS受信機24の受信信号及びリアカメラ26からの画像信号に基づいて、自車両の走行する道路の種類や車線数,曲率,位置を検出すると共に、また、自車両の走行する道路に描かれている車線を抽出して、自車両の走行する道路における全車線のうちの走行車線の位置を検出する。ナビゲーションECU22の検出したデータは、制御ECU12に供給される。制御ECU12は、ナビゲーションECU22からのデータに基づいて自車両の走行する道路の各種情報を取得する。
制御ECU12には、また、照度センサ28及びワイパースイッチ30が接続されている。照度センサ28は、自車両の周辺における照度に応じた信号を制御ECU12に対して出力する。また、ワイパースイッチ30は、車両フロントガラスを拭くための車両ワイパーの作動・停止及び作動速度を切り替えるためのスイッチであり、車両運転者のスイッチ操作により或いは降雨や降雪の検知により作動切替される。制御ECU12は、照度センサ28の出力に基づいて自車両周辺の照度を検出すると共に、ワイパースイッチ30の状態に基づいて車両ワイパーが作動しているか否かを判定し、更には、作動しているときはその作動速度をも検出する。
制御ECU12には、また、アクセルペダルセンサ32及びスロットルアクチュエータ34が接続されている。アクセルペダルセンサ32は、車両運転者のアクセル操作するアクセルペダルの近傍に配設されており、アクセルペダルの開度に応じた信号を制御ECU12に出力する。制御ECU12は、アクセルペダルセンサ32の出力信号に基づいて、車両運転者によるアクセルペダル開度を検出する。スロットルアクチュエータ34は、車両のスロットル弁を開弁させてエンジンに吸入空気を導入するためのアクチュエータである。制御ECU12は、アクセルペダル開度或いは後に詳述する如く演算された目標加速度に基づいてスロットル弁の実現すべき開度を演算し、そのスロットル開度が実現されるようにスロットルアクチュエータ34へ駆動指令を行う。スロットルアクチュエータ34は、制御ECU12からの駆動指令に従ってスロットル弁を開弁させることにより、エンジンに適当な量の吸入空気を導入して、車両に適当な駆動力を付与する。
次に、本実施例の車両用走行制御装置10の動作について説明する。図2は、本実施例の車両用走行制御装置10において、制御ECU12が走行制御としての追従制御及び定速制御を実行する際に基本となる目標加速度a0を演算するのに用いるマップを表した図を示す。図3は、本実施例の車両用走行制御装置10において制御ECU12が実行する制御ルーチンの一例のフローチャートを示す。また、図4〜図7はそれぞれ、本実施例の車両用走行制御装置10において、制御ECU12が走行制御としての追従制御及び定速制御を実行する際に目標加速度aを得るうえで基本目標加速度a0を補正するのに用いるマップを表した図を示す。
本実施例において、制御ECU12は、ACC基本目標加速度40、ACC目標加速度補正係数演算部42、ACC目標加速度決定部44、及びスロットル開度調停・演算部46を有している。
制御ECU12は、まず所定時間ごとに、走行制御としての追従制御及び定速制御の実行条件が成立するか否かを判別する(ステップ100)。尚、この条件は、車両運転者の操作によりクルーズコントロールスイッチ14が走行制御の実行を許可する状態(オン状態)にありかつ車速センサ18に基づく自車速が走行制御の実行を許可する領域内(例えば40km/h以上)にある場合に成立する。
そして、上記の判別の結果、走行制御の実行条件が成立する場合は、その時点での自車速を定速制御によって定速走行すべき目標車速として設定すると共に、以後所定時間ごとに、その走行制御の実行がキャンセルされるまで、以下の処理を実行する。尚、上記の目標車速は、一旦設定された後でも、運転者の加速操作や減速操作により可変できるようにしてもよい。
制御ECU12は、上記の如く設定される目標車速Vaを取り込むと共に、車速センサ18の出力信号、車間距離設定スイッチ16の状態、及びレーダセンサ20の出力信号に基づいて、自車両の現在車速V0、追従制御時の車間距離設定値(目標車間距離)、及び先行車両に関連する情報(具体的には、その有無や車間距離,相対速度)を取り込む(ステップ102)。そして、取り込んだ先行車両に関する情報に基づいて、自車両の走行する進行方向の道路において自車線上の所定範囲内に先行車両が存在するか否かを判別する(ステップ104)。
その判別の結果、自車線上に先行車両が存在しない場合は、次に、自車両を目標車速Vaで走行させる定速制御を実行すべく、まず、基本となる目標加速度a0をACC基本目標加速度40において演算する(ステップ106)。この基本目標加速度a0の演算は、図2(A)〜(C)に示す如きマップをそれぞれ参照して行われ、具体的には、目標車速Vaと現在車速V0との車速偏差について目標車速Vaが現在車速V0よりも大きいほど比例的に大きくなるように(図2(A))、現在車速V0が大きいほど小さくなるように(図2(B))、また、加速開始からの経過時間が長いほど小さくなるように(図2(C))、次式(1)に示す所定の演算式fを用いて行われる。
a0=f((車速偏差)、(自車速)、(加速経過時間)) ・・・(1)
次に、制御ECU12は、ナビゲーションECU22から供給されるデータ、照度センサ28の出力信号、及びワイパースイッチ30の状態に基づいて、自車両の走行状況として、少なくとも自車両の走行する自車線の全車線に対する位置を含む自車両の走行する道路の各種情報、自車両周辺の照度、及び車両ワイパーの作動状態を取り込む(ステップ108)。そして、それらの取り込んだ各種データに基づいて、目標車速Vaでの定速走行を実現するのに現時点で自車両の目標とすべき目標加速度aを演算するのに必要な、上記ステップ106において演算された基本目標加速度a0に乗算すべき加速度補正係数Kaを、ACC目標加速度補正係数演算部42において演算する(ステップ110)。
この加速度補正係数Kaの演算は、図4〜図7に示す如きマップをそれぞれ参照して行われ、具体的には、設定された追従制御時の目標車間距離が長いほど反比例的に小さくなるように(図4)、片側2車線以上の自動車専用道路において自車両の走行する自車線が全車線のうち追越レーンであるときは、追越レーンに隣接する走行レーンであるときに比べて大きくなるように(図5)、自車両周辺の照度が低く暗いものであるほど小さくなるように(図6)、また、車両ワイパーの作動状態が高速作動状態であるほど小さくなるように(図7)、次式(2)に示す所定の演算式gを用いて行われる。
尚、加速度補正係数Kaは、設定された目標車間距離や照度に応じて図4及び図6に示す如くリニアに変更されるが、これに限らず、下向きや上向きに凸の曲線状に変更されるものであっても、階段状に変更されるものであってもよい。また、車両ワイパーの作動状態に応じて図7に示す如く変更されるが、この際、作動速度に応じてリニアに或いは下向きや上向きに凸の曲線状に或いは階段状に変更されるものであってもよい。
Ka=g((目標車間距離)、(走行中レーン)、(照度)、(ワイパー作動状態))
・・・(2)
一方、制御ECU12は、上記ステップ104における判別の結果、自車線上に先行車両が存在する場合は、自車両をその先行車両に追従走行させる追従制御を実行すべく、まず、基本となる目標加速度a0をACC基本目標加速度40において演算する(ステップ112)。この基本目標加速度a0の演算は、設定された追従制御時の目標車間距離と実際の自車両と先行車両との車間距離との偏差、及び、自車両と先行車両との相対速度に基づいて行われ、具体的には、車間距離偏差について実際の車間距離が長いほど大きくなるように、また、相対速度について自車両が減速側すなわち先行車両から離れる側に大きいほど大きくなるように、次式(3)に示す所定の演算式fを用いて行われる。
a0=f((車間距離偏差)、(相対速度)) ・・・(3)
そして、制御ECU12は、目標車速Vaでの定速走行を実現するのに現時点で自車両の目標とすべき目標加速度aを演算するのに必要な、上記ステップ106において演算された基本目標加速度a0に乗算すべき加速度補正係数Kaを“1”に設定する(ステップ114)。
制御ECU12は、上記の如く、基本目標加速度a0を演算する(ステップ106又は112)と共に、加速度補正係数Kaを演算する(ステップ110又は114)と、次に、その基本目標加速度a0に加速度補正係数Kaを乗算することにより、自車両の目標とすべき目標加速度aをACC目標加速度決定部44において演算する(ステップ116)。そして、スロットル開度調停・演算部46において、その演算された目標加速度aに基づいてスロットル弁の実現すべき開度を演算し(ステップ118)、そのスロットル開度が実現されるようにスロットルアクチュエータ34へ駆動指令を行う。この場合、スロットルアクチュエータ34は、制御ECU12からの駆動指令に従って適当な開度にスロットル弁を開弁させることにより、エンジンに適当な量の吸入空気を導入して、車両に目標加速度aが実現される適当な駆動力を与える。
上記の処理が繰り返し行われると、自車線上に先行車両が存在するときは追従制御が実行されて、先行車両の車速が自車両の車速よりも高くて自車両が先行車両から離れる傾向にあるときに自車両が目標車間距離を維持するように加速され、その目標車間距離に達した後は先行車両の車速変化に合わせて目標車間距離を維持しつつ先行車両に追従して走行する。一方、例えば追従制御中における自車線上の先行車両の車線変更などによって自車線上に先行車両が存在しないときは定速制御が実行されて、自車速V0が目標車速Vaよりも低いときに自車両がその目標車速Vaに向けて加速され、その目標車速Vaに達した後はその目標車速Vaを維持しつつ走行する。
ここで、定速制御において、車両に付与すべき目標加速度aが、自車速V0と目標車速Vaとの車速偏差、自車速V0、及び加速開始からの経過時間に基づいて演算される基本目標加速度a0であるものとすると、その目標加速度aが自車両の走行状況に関係なく定められることとなるため、その目標加速度aで車両が加速された際に、走行状況によっては同じ加速度に対して運転者は違和感を覚えることがある。
例えば、自車両が自動車専用道路で追越レーンを走行するときは、走行レーンを走行するときに比べて、運転者は、自車両が大きな加速を伴って速やかに定速走行することを望んでいると判断できるので、走行レーンの走行時と同じ目標加速度aで加速がなされると、運転者が所望の加速が得られていないと感じてしまうおそれがある。また、自車両が照度が低く暗い道路を走行するときは、照度が高く明るい道路を走行するときに比べて、運転者は、同じ加速度でも大きな加速度を感じる傾向にあると判断できるので、照度の明るい道路での走行時と同じ目標加速度aで加速がなされると、運転者が過度の加速が得られていると感じてしまうおそれがある。更に、自車両が雨や雪の降っている道路を走行するときは、それらの降っていない道路を走行するときに比べて、運転者は、同じ加速度でも大きな加速を感じる傾向にあると判断できるので、雪などの降っていない道路での走行時と同じ目標加速度aで加速がなされると、運転者が過度の加速が得られていると感じてしまうおそれがある。
これに対して、本実施例の車両用走行制御装置10においては、定速制御の実行時、車両に付与すべき目標加速度aが、自車速V0と目標車速Vaとの車速偏差、自車速V0、及び加速開始からの経過時間に基づいて演算される基本目標加速度a0に、自車両の走行状況に応じた加速度補正係数Kaを乗算する補正を加えることにより得られるものとなっている。
具体的には、自車線が追越レーンであるときは走行レーンであるときに比べて、演算によって大きな加速度補正係数Kaが設定され、大きな目標加速度aが得られる。また、自車両周辺の照度が低く暗いときは高く明るいときに比べて、その照度が暗いものであるほど、演算によって小さな加速度補正係数Kaが設定され、小さな目標加速度aが得られる。更に、車両ワイパーの作動状態が遅いもの(作動停止を含んでもよい。)であるときは速いものであるときに比べて、高速作動であるほど、演算によって小さな加速度補正係数Kaが設定され、小さな目標加速度aが得られる。
従って、本実施例の車両用走行制御装置10においては、自車両の定速制御が行われる際の目標加速度aを、自車両の走行状況に応じて異ならせて変更することができる。具体的には、その目標加速度aを、追越レーン走行時は走行レーン走行時に比べて大きめに設定することができる。また、夜間走行などの車両周辺が暗い環境にあるほど小さめに設定することができる。更に、雨天走行などの天候が悪化しているほど小さめに設定することができる。
このため、定速制御において、追越レーンでの走行時は走行レーンでの走行時に比べて自車両が大きな加速度で加速されることとなるので、車両運転者が不足した加速度を感じることは回避される。また、夜間走行などの車両周辺が暗い環境にあるほど自車両が小さな加速度で加速されることとなるので、車両運転者が大きな加速度を感じることは回避される。更に、雨天走行などの天候が悪化しているほど自車両が小さな加速度で加速されることとなるので、車両運転者が大きな加速度を感じることは回避される。
このように、本実施例の車両用走行制御装置10によれば、例えば追従制御の対象である先行車両の車線変更などにより定速制御が実行されて自車両が加速される場合、その加速が車両の走行状況に応じた加速度を伴って行われて運転者の意思に合致するものとなるので、車両加速によって運転者に与える違和感を軽減することが可能となっており、適切な走行制御を実行することが可能となっている。
尚、上記の第1実施例においては、制御ECU12が、ナビゲーションECU22からのデータに基づいて自車両の走行する車線が走行レーンであるか或いは走行レーンに隣接する追越レーンであるかを検出すること、照度センサ28の出力信号に基づいて自車両周辺の照度を検出すること、又はワイパースイッチ30の状態に基づいて車両ワイパーの作動状態を検出することにより特許請求の範囲に記載した「走行状況検出手段」が、自車線が走行レーンであるか或いは追越レーンであるかに応じて、自車両周辺の照度に応じて、又は車両ワイパーの作動状態に応じて、定速制御における目標加速度aを変更することにより特許請求の範囲に記載した「目標加速度変更手段」が、それぞれ実現されている。
ところで、上記の第1実施例においては、定速制御において車両に付与すべき目標加速度aを各種の走行状況に応じて変更することとしているが、先行車両に追従する追従制御において車両に付与すべき目標加速度aを各種の走行状況に応じて変更することとしてもよい。
また、上記の第1実施例においては、車両に付与すべき目標加速度aを、自車線の位置と自車両周辺の照度と車両ワイパーの作動状態との3つの走行状況に応じて変更することとしているが、それらの走行状況のうちの少なくとも一つの走行状況に応じて変更することとすればよい。
上記した第1実施例では、車両に付与すべき目標加速度aを、自車線の位置、自車両周辺の照度、及び車両ワイパーの作動状態の走行状況に応じて変更することとしている。これに対して、本発明の第2実施例においては、追従制御において先行車両が車線変更や加速により自車両の前方から退出することにより、自車両の走行制御が追従制御から定速制御へ移行する際、目標加速度aをその追従制御が継続した時間に応じて変更することとしている。以下、図8乃至図10を参照して、本実施例の特徴部について説明する。尚、本実施例では、上記第1実施例で示した構成と同一の構成部分については、同一の符号を付してその説明を省略又は簡略する。
図8は、本実施例の車両用走行制御装置10において演算される目標加速度aが時間変化する状況を模式的に表した図を示す。図9は、本実施例の車両用走行制御装置10において制御ECU12が実行する制御ルーチンの一例のフローチャートを示す。図10は、本実施例の車両用走行制御装置10において、制御ECU12が追従制御から定速制御への移行時に目標加速度aを得るうえで基本目標加速度a0を補正するのに用いるマップを表した図を示す。また、図11は、本実施例の車両用走行制御装置10において、制御ECU12が追従制御から定速制御への移行完了後に目標加速度aを得るうえで基本目標加速度a0を補正するのに用いるマップを表した図を示す。
本実施例において、制御ECU12は、ステップ102において設定目標車速Va、自車両の現在車速V0、目標車間距離、及び先行車両情報を取り込むと、前回処理時から今回処理時におけて、自車両の走行する進行方向の道路において自車線上の所定範囲内に先行車両が存在していた状況から存在しない状況へ至るか否かを判別する(ステップ200)。
その判別の結果、自車両の前方に先行車両が存在していた状況から存在しない状況へ至るすなわち走行制御が追従制御から定速制御へ移行した場合は、次に、自車両を目標車速Vaで走行させる定速制御を実行すべく、まず、基本目標加速度a0を上述の如くACC基本目標加速度40において演算する(ステップ202)と共に、その移行時まで計数していた追従制御の開始から終了までの継続時間Ttを測定する(ステップ204)。そして、その追従制御の継続時間Ttに基づいて、基本目標加速度a0に乗算すべき加速度補正係数Kaを、ACC目標加速度補正係数演算部42において演算する(ステップ206)。
この加速度補正係数Kaの演算は、図10に示す如きマップを参照して行われ、具体的には、追従制御の継続していた継続時間Ttが長いほど小さくなるように行われる。尚、加速度補正係数Kaは、図10に示す如く、継続時間TtがTt0未満であるときは通常値Ka0(例えば、“1”)であって、継続時間TtがTt0以上であるときは下向きに凸の曲線状に変更されるものであってもよいが、その継続時間Ttに応じてリニアに或いは上向きに凸の曲線状に変更されるものであってもよい。
一方、上記ステップ200における判別の結果、否定判定がなされた場合は、次に、現時点で設定されている加速度補正係数KaがKa0未満であるか否かを判別する(ステップ208)。Ka<Ka0が成立すると判別した場合は、次に、基本目標加速度a0を上述の如くACC基本目標加速度40において演算する(ステップ210)と共に、追従制御から定速制御への移行によって自車両の加速が開始されてから現時点までの加速の継続時間Taを計数する(ステップ212)。そして、その加速継続時間Taに基づいて、基本目標加速度a0に乗算すべき加速度補正係数Kaを、ACC目標加速度補正係数演算部42において演算する(ステップ214)。
この加速度補正係数Kaの演算は、図11に示す如きマップを参照して行われ、具体的には、加速継続時間Taが長いほど加速開始時の値Ka1から大きくなるように行われる。尚、加速度補正係数Kaは、図11に示す如く、加速開始時の値Ka1からその後の加速継続時間Taに応じてリニア(傾きα)に変更されるが、これに限らず、下向きや上向きに凸の曲線状に変更されるものであっても、階段状に変更されるものであってもよい。
尚、上記ステップ208における判別の結果、Ka<Ka0が成立しないすなわちKa=Ka0が成立すると判別した場合は、次に、通常どおりに基本目標加速度a0をACC基本目標加速度40において演算する(ステップ216)。例えば、追従制御の実行時は、目標車間距離と実車間距離との偏差および自車両と先行車両との相対速度に基づいて演算し、一方、定速制御の実行時は、自車両の目標車速Vaと現在車速V0との車速偏差、現在車速V0自体、及び加速開始からの経過時間に基づいて演算する。そして、加速度補正係数Kaを通常値Ka0に設定する(ステップ218)。
制御ECU12は、上記の如く、基本目標加速度a0を演算する(ステップ202、210、又は216)と共に、加速度補正係数Kaを演算する(ステップ206、214、又は218)と、次に、その基本目標加速度a0に加速度補正係数Kaを乗算することにより、自車両の目標とすべき目標加速度aをACC目標加速度決定部44において演算する(ステップ220)。そして、スロットル開度調停・演算部46において、その演算された目標加速度aに基づいてスロットル弁の実現すべき開度を演算し(ステップ222)、そのスロットル開度が実現されるようにスロットルアクチュエータ34へ駆動指令を行う。この場合、スロットルアクチュエータ34は、制御ECU12からの駆動指令に従って適当な開度にスロットル弁を開弁させることにより、エンジンに適当な量の吸入空気を導入して、車両に目標加速度aが実現される適当な駆動力を与える。
ここで、自車両の走行制御が先行車両に追従走行する追従制御から目標車速で走行する定速制御へ移行する際(図8(A)→図8(B))、それまでの追従制御が長時間にわたって継続しているほど、同じ加速度に対して運転者が車両に過度の加速が生じていると感じて違和感を覚えるおそれがある。
これに対して、本実施例の車両用走行制御装置10においては、追従制御から定速制御への走行制御の移行時、車両に付与すべき目標加速度aが、自車速V0と目標車速Vaとの車速偏差、自車速V0、及び加速開始からの経過時間に基づいて演算される基本目標加速度a0に、それまで継続していた追従制御の継続時間Ttに応じた加速度補正係数Kaを乗算する補正を加えることにより得られる。具体的には、追従制御の継続時間Ttが長いほど、演算によって小さな加速度補正係数Kaが設定され、小さな目標加速度aが得られる。
従って、本実施例の車両用走行制御装置10においては、自車両の走行制御が追従制御から定速制御へ移行する際、目標加速度aをその追従制御の継続時間Ttに応じて異ならせて変更することができる。具体的には、その目標加速度aを、追従制御の継続時間Ttが長いほど小さめに設定することができる。このため、追従制御の継続時間Ttが長いほど自車両が小さな加速度で加速されることとなるので、車両運転者が大きな加速度を感じることは回避される。
このように、本実施例の車両用走行制御装置10によれば、追従制御から定速制御への走行制御の移行時、加速が追従制御の継続時間Ttに応じた加速度を伴って行われて運転者の意思に合致するものとなるので、車両加速によって運転者に与える違和感を軽減することが可能となっており、適切な走行制御を実行することが可能となっている。
また、本実施例においては、上記の如く、追従制御から定速制御への走行制御の移行時、追従制御の継続時間Ttに応じた加速度補正係数Kaが演算され、その加速度補正係数Kaが基本目標加速度a0に乗算されることにより目標加速度aが演算されて、追従制御の継続時間Ttが長いほど小さめの目標加速度aが設定されるが、この後も継続して同じ加速度補正係数Kaが用いられて目標加速度aが設定されるものとすると、定速制御の実行による自車両の目標車速Vaへの追従性が悪化するおそれがある。
これに対して、本実施例の車両用走行制御装置10においては、追従制御から定速制御への走行制御の移行完了後、追従制御の継続時間Ttに応じて通常よりも抑制された目標加速度aでの加速が開始されてからその後の加速継続時間Taが計数されると共に、目標加速度aが基本目標加速度aにその継続時間Taに応じた加速度補正係数Kaを乗算する補正を加えることにより得られる。具体的には、加速の継続時間Taが長くなるほど、演算によって加速開始時の値Ka1よりも大きな加速度補正係数Kaが設定され、加速開始時のものよりも大きな目標加速度aが得られる。そして、かかる処理は、加速度補正係数Kaが通常値Ka1に至るまで継続して行われる(図8(C))。
従って、本実施例の車両用走行制御装置10においては、自車両の走行制御が追従制御から定速制御へ移行した後、目標加速度aをその後の加速継続時間Taに応じて異ならせて変更することができる。具体的には、その目標加速度aを、加速継続時間Taが長いほど大きめに設定することができる。このため、走行制御が追従制御から定速制御へ移行した際にその追従制御の継続時間Ttに応じて抑制された目標加速度aで自車両の加速が開始されても、加速継続時間Taが長くなるほど自車両が徐々に大きな加速度で基本目標加速度a0に至るまで加速される傾向になるので、定速制御での目標車速への追従性が悪化するのは防止される。
このように、本実施例の車両用走行制御装置10によれば、追従制御から定速制御への走行制御の移行完了後、加速が加速継続時間Taに応じた加速度を伴って行われるので、車両加速によって運転者に与える違和感を軽減することが可能となっており、適切な走行制御を実行することが可能となっている。
尚、上記の第2実施例においては、制御ECU12が、図9に示すルーチン中ステップ204の処理を実行することにより特許請求の範囲に記載した「追従走行継続時間測定手段」が、追従制御から定速制御への走行制御の移行時における目標加速度aを追従制御の継続時間Ttに応じて変更することにより特許請求の範囲に記載した「目標加速度変更手段」が、追従制御から定速制御への走行制御の移行完了後における目標加速度aを、その加速開始後の継続時間Taの経過に伴って加速度補正係数Kaを増大させることで大きくすることにより特許請求の範囲に記載した「加速度増大手段」が、それぞれ実現されている。
ところで、上記の第2実施例においては、走行制御が追従制御から定速制御へ移行する際における目標加速度aを演算するうえで必要な、基本目標加速度a0に乗算する加速度補正係数Kaを、図10に示すマップに従って追従制御の継続時間Ttに応じて変更するが、この際、図12に示す如く、自車両の走行する自車線が走行レーンであるときに使用するマップと、自車線が追越レーンであるときに使用するマップとを異ならせて、基本目標加速度a0に乗算する加速度補正係数Kaを、自車両が走行レーンを走行するときと追越レーンを走行するときとで異ならせることとしてもよい。
すなわち、自車両が自動車専用道路で追越レーンを走行するときは、走行レーンを走行するときに比べて、運転者は、自車両が大きな加速を伴って速やかに目標車速Vaで定速走行することを望んでいると判断できるので、走行レーンの走行時と同じ加速度補正係数Kaが演算され同じ目標加速度aで加速がなされると、追越レーン走行時に運転者に与える加速感が損われ、運転者が目標車速への追従性が悪いと感じてしまうことがある。
そこで、基本目標加速度a0に乗算する加速度補正係数Kaを追従制御の継続時間Ttに応じて変更するマップを、走行レーンの走行時と追越レーンの走行時とで異ならせ、図12に示す如く、追越レーンの走行時は走行レーンの走行時に比べて加速度補正係数Kaが小さくなり難いものとする。かかる構成によれば、自車線が追越レーンであるときは走行レーンであるときに比べて、より大きな加速度補正係数Kaが設定され、より大きな目標加速度aが得られる。
本変形例の構成においては、走行制御が追従制御から定速制御へ移行する際における目標加速度aを、自車両の走行状況に応じて異ならせる変更することができ、具体的には、追越レーン走行時は走行レーン走行時に比べて大きめに設定することができる。このため、追従制御から定速制御への走行制御の移行時は、追越レーンでの走行時は走行レーンでの走行時に比べて自車両が大きな加速度で加速されることとなるので、追越レーン走行時に運転者に与える加速感が損われることはなく、目標車速への追従性が悪化することは回避され、従って、車両加速によって運転者に与える違和感が軽減されて、適切な走行制御が実行されることとなる。
図14は、本発明の第3実施例である車両に搭載される車両用走行制御装置100のシステム構成図を示す。尚、図14において、上記図1に示す構成と同一の構成部分については、同一の符号を付してその説明を省略又は簡略する。また、図15は、本実施例の車両用走行制御装置100において制御ECU102が実行する制御ルーチンの一例のフローチャートを示す。本実施例のシステムは、第1及び第2実施例と同様に、追従制御と定速制御とを走行制御として実行するクルーズコントロールシステムである。
図14に示す如く、車両用走行制御装置100は、コンピュータを主体に構成された制御ECU102を備えている。制御ECU102には、クルーズコントロールスイッチ14、車間距離設定スイッチ16、車速センサ18、ナビゲーションECU22、照度センサ28、ワイパースイッチ30、アクセルペダルセンサ32、及びスロットルアクチュエータ34が接続されていると共に、レーダセンサ104が接続されている。レーダセンサ104は、例えばミリ波レーダやレーザレーダ,カメラ等により構成されており、自車両の前方の所定範囲内に存在する障害物(具体的には、先行車両)に応じた信号を制御ECU102に対して出力する。また、レーダセンサ104は、制御ECU102からの指令により障害物を検知する所定範囲を変更することが可能な構成を有している。
制御ECU102は、ACC基本目標加速度40、ACC目標加速度補正係数演算部42、ACC目標加速度決定部44、及びスロットル開度調停・演算部46を有していると共に、レーダセンサ検出範囲設定部106を有している。レーダセンサ検出範囲設定部106は、ナビゲーションECU22に接続されている。上記したナビゲーションECU22は、検出した自車両の走行する道路の進行方向における形状に関するデータをレーダセンサ検出範囲設定部106に供給する。レーダセンサ検出範囲設定部106は、後に詳述する如く、ナビゲーションECU22からのデータに基づいて自車両前方の道路の直線距離を検出し、その直線距離に基づいてレーダセンサ104による障害物の検出範囲を設定する。
次に、本実施例の車両用走行制御装置100の動作について説明する。
本実施例において、制御ECU102は、まず所定時間ごとに、レーダセンサ検出範囲設定部106において、ナビゲーションECU22から供給された自車両前方の道路の進行方向における形状データに基づいて、自車両前方の道路の直線距離Dstraightを検出する(ステップ300)。そして、その検出直線距離Dstraightが予め定めた基準距離Dstandardを超えるか否かを判別する(ステップ302)。尚、この基準距離Dstandardは、レーダセンサ104による通常の検出範囲の最遠位置までの距離に設定されている。
その結果、Dstraight>Dstandardが成立しないと判別された場合は、レーダセンサ104による検出範囲を通常の検出範囲すなわち基準距離Dstandardまでに設定する(ステップ304)。一方、Dstraight>Dstandardが成立すると判別された場合は、レーダセンサ104による検出範囲を、検出直線距離Dstraightとレーダセンサ104の検出可能限界距離Ddistantとの何れか小さい方までに設定する(ステップ306)。
制御ECU102のレーダセンサ検出範囲設定部106は、上記の如くレーダセンサ104による検出範囲を設定すると、レーダセンサ104に対して検出範囲を指令する出力を供給する(ステップ308)。この場合、レーダセンサ104は、レーダセンサ検出範囲設定部106からの指令に従った検出範囲で障害物の検出処理を行う。
また、制御ECU102は、所定時間ごとに、走行制御としての追従制御及び定速制御の実行条件が成立するか否かを判別する(ステップ310)。尚、この条件は、車両運転者の操作によりクルーズコントロールスイッチ14が走行制御の実行を許可するオン状態にありかつ車速センサ18に基づく自車速が走行制御の実行を許可する領域内にある場合に成立する。そして、上記の判別の結果、走行制御の実行条件が成立する場合は、その時点での自車速を定速制御によって定速走行すべき目標車速として設定すると共に、以後所定時間ごとに、その走行制御の実行がキャンセルされるまで、以下の処理を実行する。
制御ECU12は、上記の如く設定される目標車速Vaを取り込むと共に、車速センサ18の出力信号、車間距離設定スイッチ16の状態、及びレーダセンサ104の出力信号に基づいて、自車両の現在車速V0、追従制御時の車間距離設定値(目標車間距離)、及び先行車両に関連する情報(具体的には、その有無や車間距離,相対速度)を取り込む(ステップ312)。そして、取り込んだ先行車両に関する情報に基づいて、自車両の走行する進行方向の道路において自車線上の検出範囲内に先行車両が存在するか否かを判別する(ステップ314)。
その判別の結果、自車線上の検出範囲内に先行車両が存在しない場合は、次に、自車両を目標車速Vaで走行させる定速制御を実行すべく、基本となる目標加速度a0をACC基本目標加速度40において演算する(ステップ316)。この基本目標加速度a0の演算は、上記第1実施例における図2(A)〜(C)に示す如きマップをそれぞれ参照して行われる。一方、自車線上の検出範囲内に先行車両が存在する場合は、自車両をその先行車両に追従走行させる追従制御を実行すべく、基本となる目標加速度a0をACC基本目標加速度40において演算する(ステップ318)。この基本目標加速度a0の演算は、設定された追従制御時の目標車間距離と実際の自車両と先行車両との車間距離との偏差、及び、自車両と先行車両との相対速度に基づいて行われる。
制御ECU12は、上記の如く基本目標加速度a0を演算すると、その基本目標加速度a0にACC目標加速度補正係数演算部42において演算される加速度補正係数Kaを乗算して、自車両の目標とすべき目標加速度aをACC目標加速度決定部44において演算する。そして、スロットル開度調停・演算部46において、その演算された目標加速度aに基づいてスロットル弁の実現すべき開度を演算し(ステップ320)、そのスロットル開度が実現されるようにスロットルアクチュエータ34へ駆動指令を行う。
上記の処理が繰り返し行われると、自車線上の検出範囲内に先行車両が存在するときは追従制御が実行されて、先行車両の車速が自車両の車速よりも高くて自車両が先行車両から離れる傾向にあるときに自車両が目標車間距離を維持するように加速され、その目標車間距離に達した後は先行車両の車速変化に合わせて目標車間距離を維持しつつ先行車両に追従して走行する。一方、例えば追従制御中における自車線上の先行車両の車線変更などによって自車線上の検出範囲内に先行車両が存在しないときは定速制御が実行されて、自車速V0が目標車速Vaよりも低いときに自車両がその目標車速Vaに向けて加速され、その目標車速Vaに達した後はその目標車速Vaを維持しつつ走行する。
ここで、レーダセンサ104による検出範囲は、通常、カーブ路の直前の道路においてガードレールや対向車両或いは自車線に隣接する隣接レーンの自車両と同じ方向に走行する先行車両を自車線上の先行車両として誤検知するのを防止するために、その検出可能限界距離Ddistantまでの範囲よりも制限されており、その手前の基準距離Dstandardまでの狭い範囲に設定されている。しかし、レーダセンサ104が検出範囲について変更可能な構成を有しており、かつ、自車両前方に直進路が長く維持されるときは、その検出範囲が検出可能限界距離Ddistantを限度として、基準距離Dstandardよりも長い距離までの広範囲に設定することとしても、障害物の誤検出が生ずることを回避しつつ、通常時よりも比較的早いタイミングで先行車両を検出することが可能である。
そこで、本実施例の車両用走行制御装置100においては、レーダセンサ104による検出範囲が、ナビゲーションECU22の検出データに基づく自車両前方の道路の直線距離に応じて変更される。具体的には、レーダセンサ104の検出可能限界距離Ddistantを限度として、自車両の進行方向における道路の直線距離が基準距離Dstandard以下であるときは通常の基準距離Dstandardまでの範囲に設定されるが、その道路直線距離が基準距離Dstandardを超えて長くなるほど基準距離Dstandardを超えて遠方まで拡大される。
かかる構成によれば、自車両が今後直進路の長く続く道路を走行することとなるときは、レーダセンサ104によって自車線上に存在する先行車両以外のガードレールや対向車両などの障害物を自車線上の先行車両として誤検知するのを防止しつつ、そのレーダセンサ104によって通常時よりも比較的早いタイミングで先行車両を検出することが可能となる。
このように、本実施例の車両用走行制御装置100によれば、自車両が今後直進路の長く続く道路を走行することとなるとき、比較的遠くに位置する先行車両を追従制御における制御対象として早いタイミングで把握することができ、先行車両に追従する追従制御を通常よりも早めに開始することができるので、大きな加速度を伴うことなく緩やかな加速度を伴った追従制御を実行することが可能となる。このため、車両加速によって運転者に与える違和感を軽減することが可能となっており、適切な走行制御を実行することが可能となっている。
尚、上記の第3実施例においては、制御ECU12が、レーダセンサ104用いて自車両の前方の所定範囲内に存在する先行車両を検出することにより特許請求の範囲に記載した「先行車両検出手段」が、追従制御を実行することにより特許請求の範囲に記載した「走行制御手段」が、ナビゲーションECU22からのデータに基づいて自車両の進行方向における道路の直線距離を検出することにより特許請求の範囲に記載した「道路形状検出手段」が、レーダセンサ104による検出範囲を、その検出可能限界距離Ddistantを限度として、自車両の進行方向における道路の直線距離が基準距離Dstandard以下であるときはその基準距離Dstandardまでの範囲に設定し、道路直線距離が基準距離Dstandardを超えて長くなるほど基準距離Dstandardを超えて遠方まで拡大することにより特許請求の範囲に記載した「先行車両検出範囲変更手段」が、それぞれ実現されている。
ところで、上記の第3実施例においては、自車両の進行方向における道路の検出直線距離Dstraightが基準距離Dstandardを超えるとき、レーダセンサ104による検出範囲を、その検出直線距離Dstraightと検出可能限界距離Ddistantとの何れか小さい方までの範囲とするが、本発明はこれに限定されるものではなく、検出可能限界距離Ddistantを限度として、検出直線距離Dstraightに応じて段階的に可変するものであってもよい。
また、上記の第3実施例においては、検出範囲が可変されるレーダセンサ104を用いて検出される先行車両の情報に基づいて基本目標加速度a0を演算し、その基本目標加速度a0に加速度補正係数Kaを乗算して、自車両の目標とすべき目標加速度aを演算するが、この際、加速度補正係数Kaを、上記した第1又は第2実施例の如く演算して得られるものとしてもよいが、他の手法で演算して得られるもの或いは“1”に設定されるものであってもよい。
更に、上記の第1乃至第3実施例においては、自車両を先行車両に追従走行させる追従制御において先行車両との間で制御すべき対象を、自車両と先行車両との間に空けるべき目標車間距離としたが、本発明はこれに限定されるものではなく、自車両と先行車両との間の目標車間時間としてもよい。かかる構成においても、上記の実施例と同様の効果を得ることが可能となる。尚、車間時間とは、自車両と先行車両との車間距離と自車両の車速と先行車両の車速とに基づいて算出される、その算出時点で自車両が先行車両の位置に達するまでに要する時間のことであって、目標車間時間とは、自車両が先行車両の位置に達するまでに要すべき目標の車間時間のことである。
10,100 車両用走行制御装置
12,102 制御ECU
22 ナビゲーションECU
28 照度センサ
30 ワイパースイッチ
34 スロットルアクチュエータ
104 レーダセンサ
a 目標加速度
a0 基本目標加速度
Ka 加速度補正係数

Claims (4)

  1. 自車両を目標車速で定速走行させると共に、自車両の前方に先行車両が存在する場合には自車両を前記先行車両に目標車間距離若しくは目標車間時間を維持しつつ追従走行させる走行制御を実行する車両用走行制御装置であって、
    前記走行制御における先行車両への追従走行の継続時間を測定する追従走行継続時間測定手段と、
    前記走行制御が先行車両への追従走行から目標車速での定速走行に移行する場合における目標加速度を、前記追従走行継続時間測定手段により測定される前記継続時間に応じて変更する目標加速度変更手段と、
    を備えることを特徴とする車両用走行制御装置。
  2. 前記目標加速度変更手段は、前記目標加速度を、前記追従走行継続時間測定手段により測定される前記継続時間が長いほど小さくすることを特徴とする請求項1記載の車両用走行制御装置。
  3. 自車両の走行する車線が走行レーンであるか或いは走行レーンに隣接する追越レーンであるかを検出する走行状況検出手段を備え、
    前記目標加速度変更手段は、更に、前記走行状況検出手段により自車両の走行する車線が追越レーンであることが検出される場合は、走行レーンであることが検出される場合に比して、前記目標加速度を大きくすることを特徴とする請求項1又は2記載の車両用走行制御装置。
  4. 前記走行制御が先行車両への追従走行から目標車速での定速走行に移行することにより前記目標加速度変更手段による前記目標加速度で自車両の加速が開始された後に、自車両の目標加速度を、時間の経過に伴って該目標加速度変更手段による前記目標加速度から増大させる加速度増大手段を備えることを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項記載の車両用走行制御装置。
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