JP2010149445A - インクジェット記録材 - Google Patents

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秀次 織田
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Abstract

【課題】本発明は、キャスト処理により高い表面光沢を有するインクジェット記録材に関するものであり、特に印画紙のような裏面の外観および手触り感があり、且つリサイクル性が良好なインクジェット記録材を提供する。
【解決手段】透気性の支持体の一方の面に最表層がキャスト処理をして製造される少なくとも1層以上のインク受理層を有するインクジェット記録材において、透気性の支持体の他方の面に、水溶性または水分散性ポリエステルを主成分とするバックコート層を設けることを特徴とするインクジェット記録材。
【選択図】なし

Description

本発明は、キャスト処理により高い表面光沢を有するインクジェット記録材に関するものであり、特に写真のような裏面の外観および手触り感があり、且つリサイクル性が良好なインクジェット記録材に関するものである。
インクジェット記録方式は、種々の作動原理によりインクの微小液滴を飛翔させて紙等の被記録材に付着させ、画像や文字等の記録を行うものである。近年、インクジェットプリンタの技術が急速に進歩し、従来の印刷技術によるものと比較して遜色ない記録が得られるようになった。昨今の急速なデジタル化、デジタルカメラの普及に伴い、デジタルデータの出力用途、すなわち銀塩写真方式の代替として使用されるようになってきた。従って、銀塩写真法に用いられる印画紙と同等の光沢、色階調性、剛直等の質感や保存性が要望されてきている。そのため、支持体を銀塩写真と同様にRC(レジンコート)紙を用いるものも市販されているが、価格が高い点およびエコロジーの観点から再利用(リサイクル)が難しい点が指摘されている。
また、近年では画像耐候性に優れた顔料インクを用いるインクジェットプリンタが使用されるようになってきている。顔料インクでも印字濃度が高い光沢紙を得るには、インクジェット記録材の記録面に連続した亀裂を有さないことが必要である。透気性の支持体にキャスト処理により記録面に連続した亀裂のない光沢感のあるインクジェット記録材を製造する方法が提案されている(例えば、特許文献1、2および3)。この処理方法によると、キャストドラムの鏡面形状がインクジェット記録シートに転写されるために、表面の平滑性が非常に高くなり、強光沢が得られるし、非透気性の支持体であるRC紙と比べ安価である。
印画紙の裏面の外観、手触り感といった質感を得るために、裏面にポリオレフィン樹脂でラミネート加工する方法が提案されている(例えば、特許文献4)。しかし、リサイクルを行う上では、ポリオレフィン含有層は透気性の支持体との分離が難しく、また、ポリオレフィン樹脂自体のリサイクル性が低いために、リサイクル性が悪くなる欠点がある。また、裏面にポリエステル樹脂をラミネート加工する方法が提案されている(例えば、特許文献5)。ポリエステル樹脂は、リサイクル性は改善されるが、ラミネート加工や溶剤を用いた塗工が必要である。
特開2001−287442号公報 特開2004−284260号公報 特開2007−69452号公報 特許3551047号公報 特開2003−191632号公報
本発明の目的は、キャスト処理により高い表面光沢を有し、印画紙のような裏面の外観および手触り感があり、且つリサイクル性が良好なインクジェット記録材を提供することにある。
本発明の上記目的は、以下の発明によって達成された。
1)透気性の支持体の一方の面に最表層がキャスト処理をして製造される少なくとも1層以上のインク受理層を有するインクジェット記録材において、透気性の支持体の他方の面に、水溶性または水分散性ポリエステルを主成分とするバックコート層を設けることを特徴とするインクジェット記録材。
2)前記水溶性または水分散性ポリエステルがスルホン酸基を有することを特徴とする上記1)記載のインクジェット記録材。
本発明により、キャスト処理により高い表面光沢を有し、印画紙のような裏面の外観および手触り感があり、且つリサイクル性が良好なインクジェット記録材が得られる。
以下、本発明のキャスト処理により高い表面光沢を有し、印画紙のような裏面の外観および手触り感があり、且つリサイクル性が良好なインクジェット記録材について、詳細に説明する。
本発明で用いる透気性の支持体としては、LBKP、NBKP等の化学パルプ、GP、PGW、RMP、TMP、CTMP、CMP、CGP等の機械パルプ、DIP等の古紙パルプ等の木材パルプと従来公知の顔料を主成分として、バインダーおよびサイズ剤や定着剤、歩留まり向上剤、カチオン化剤、紙力増強剤等の各種添加剤を1種類以上用いて混合し、長網抄紙機、円網抄紙機、ツインワイヤー抄紙機等の各種装置で製造された原紙であり、更に原紙に、澱粉、ポリビニルアルコール等でのサイズプレスやアンカー層を設けた紙や、それらの上にコート層を設けたアート紙、コート紙、キャストコート紙等の塗工紙も含まれる。このような原紙および塗工紙に、そのまま本発明に係わるインク受理層を設けても良いし、平坦化をコントロールする目的で、マシンカレンダー、TGカレンダー、ソフトカレンダー等のカレンダー装置を使用しても良い。また、該透気性の支持体の坪量としては、通常40〜300g/mであるが、特に制限されるものではない。
本発明で用いるキャスト処理は、キャストコーティング法と呼ばれ、一般に印刷用キャストコート紙と同じ製造方法であり、直接法、凝固法、再湿潤法(リウェット法)等に細分されている。直接法は、インク受理層を塗工後、未乾燥の状態(湿潤状態)で加熱された鏡面ロールに圧接し乾燥する方法である。凝固法は、インク受理層を塗工後、未乾燥の状態の該層を凝固液により凝固させた後、加熱された鏡面ロールに圧接する方法である。また、再膨潤法は、インク受理層を塗工し乾燥後、水を主体とする湿潤液にて該層を再膨潤させ、加熱された鏡面に圧接し乾燥する方法である。該法に係わる鏡面ロールの表面粗度、直径、圧接時の圧力(線圧)、塗工速度は、市販の印刷用キャストコート紙の製造条件と同様に適宜選択することができる。
本発明において、インク受理層は、キャスト処理される最表層となる1層のインク受理層であっても良いし、塗工によって少なくとも1層以上のインク受理層を設け、その上層として光沢発現を主機能とするインク受理層に機能分離して複数の層として形成しても良い。本発明で言うインク受理層とは、インク中の溶媒を浸透させ、保持または吸収するような空隙を構成する主として顔料とバインダーからなる。また、顔料インクを用いるインクジェットプリンタでも印字濃度を高く得るには、表面に連続した亀裂を有さないことが好ましい。
キャスト処理される最表層となるインク受理層で使用する顔料としては、例えば、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、焼成カオリン、タルク、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、二酸化チタン、チサンホワイト、珪酸アルミニウム、珪酸カルシウム、ケイソウ土、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、ゼオライト、活性白土、酸性白土、加水ハロサイト、ベントナイトクレー、合成非晶質シリカ、コロイダルシリカ、コロイダルアルミナ、気相法シリカ、アルミナ水和物、アルミナ等の無機顔料、スチレン系プラスチックピグメント、アクリル系プラスチックピグメント、ポリスチレン、尿素樹脂、メラミン樹脂等の有機顔料が挙げられる。中でも、合成非晶質シリカ、コロイダルシリカ、気相法シリカ、気相法アルミナ、アルミナ水和物、コロイダルアルミナのサブミクロン顔料が好ましい。サブミクロン顔料の粒子径は長辺100〜400nmの範囲が好ましい。また、BET法による比表面積が60〜600m/gの範囲が好ましい。なお、このような比表面積を有する顔料は通常、直径数十nm以下の一次粒子が結合し、その内部に空隙を有する高次構造を形成してなる顔料である。
また、キャスト処理される最表層となるインク受理層で使用するバインダーとしては、例えば、カゼイン、ゼラチン、大豆蛋白、エーテル化澱粉、リン酸エステル化澱粉等の澱粉誘導体、カルボキシルセルロース、ヒドロキシセルロース等のセルロース誘導体等の天然高分子および各種ケン化度のポリビニルアルコールまたはそのシラノール変性、カルボキシル変性、カチオン変性、アセトアセチル変性等の各種誘導体、ポリエチレンオキサイド、ポリエチレングリコール、ポリアクリルアミド、ポリビニルピロリドン、メラミン樹脂、尿素樹脂、ポリ尿素ポリアミド樹脂等の各種水溶性合成高分子とそのカルボキシル変性、アミド変性、カチオン変性等の誘導体、ならびにスチレン−ブタジエン系、アクリル酸エステルおよびメタクリル酸エステル系、エチレン酢酸ビニル系、ポリウレタン系等の合成エマルジョン、ラテックスとそのカルボキシル基、アミド基、各種アミン基によるカチオン変性等の変性誘導体が挙げられる。添加量は、顔料の2〜40質量%が好ましい。
キャスト処理される最表層となるインク受理層には、その他の添加剤として、必要に応じて、界面活性剤、消泡剤、増粘剤、色調製剤、蛍光増白剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤など各種の添加剤を本発明の所望の効果を損なわない範囲で、適宜組み合わせて添加しても良い。
透気性の支持体とキャスト処理される最表層となるインク受理層との間には、要求される光沢、インク吸収性に応じて、インク受理層を1層以上設けても良い。
透気性の支持体とキャスト処理される最表層となるインク受理層との間のインク受理層で使用する顔料としては、公知の白色顔料を1種類以上用いることができる。例えば、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、焼成カオリン、タルク、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、二酸化チタン、チサンホワイト、珪酸アルミニウム、珪酸カルシウム、ケイソウ土、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、ゼオライト、活性白土、酸性白土、加水ハロサイト、ベントナイトクレー、合成非晶質シリカ、コロイダルシリカ、コロイダルアルミナ、気相法シリカ、アルミナ水和物、アルミナ等の無機顔料、スチレン系プラスチックピグメント、アクリル系プラスチックピグメント、ポリスチレン、尿素樹脂、メラミン樹脂の有機顔料が挙げられる。中でも、多孔性無機顔料が好ましく、特に、細孔容量が大きい多孔性合成非晶質シリカが好ましい。平均粒子径は0.1〜20μmの範囲が好ましい。
透気性の支持体とキャスト処理される最表層となるインク受理層との間のインク受理層で使用するバインダーとしては、目的とするインクジェット記録材の特性に合わせて、例えば、酸化澱粉、エーテル化澱粉、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース等のセルロース誘導体、カゼイン、ゼラチン、大豆蛋白、ポリビニルアルコール、シリル変性ポリビニルアルコール、変性ポリビニルアルコール、酢酸ビニル重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、(メタ)アクリル酸エステルの重合体、スチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、イソプレン共重合体、クロロプレン共重合体、ウレタン系重合体、および単量体の2種以上組み合わせた共重合体などの合成高分子化合物、天然ゴムラテックス等が挙げられる。添加量は、顔料100質量%に対して、5〜80質量%が好ましい。また、染料インクを定着する目的で従来公知のカチオン樹脂を併用することもできる。
透気性の支持体とキャスト処理される最表層となるインク受理層との間のインク受理層には、その他の添加剤として、必要に応じて、界面活性剤、消泡剤、増粘剤、色調製剤、蛍光増白剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤など各種の添加剤を本発明の所望の効果を損なわない範囲で、適宜組み合わせて添加しても良い。
インク受理層を塗工する方法に特に制限はなく、エアーナイフコーター、ブレードコーター、ロッドブレードコーター、バーコーター、リバースロールコーター、コンマコーター、ゲートロールコーター、フィルムトランスファーコーター、リップコーター、ダイコーター、カーテンコーター等各種の塗工方式を適宜用いることができる。これらのうち、カーテンコーターは、得られる塗工層の均一性が高く、更に、キャスト処理をして製造される最表層となるインク受理層の塗工に好ましく使用される。塗工量は、特に制限はないが、各層がそれぞれ5〜20g/mを塗工することが好ましい。
また、各層を塗工・乾燥させた後、ソフトカレンダー、スーパーカレンダー等のカレンダー装置により平滑性を高めることも可能である。
また、キャスト処理における鏡面ロールからの剥離性を改善することを目的に油状物質または油状物質の水性分散物等の離型剤をキャスト処理される最表層となるインク受理層に添加したり、キャスト処理に先立ち塗工したり、キャスト方式としてリウェット法を用いる場合にはリウェットに用いる水、凝固法を用いる場合には凝固液に添加したりすることで、長時間にわたり安定した製造が可能になることから好ましい。離型剤としては、例えば、ジメチルオクチルアミン、ジメチルオクタデシルアミンなどの高級アルキルアミン、トリメチルオクチルアンモニウムクロライド、トリメチルオクタデシルアンモニウムクロライドなどの高級アルキル四級アンモニウム塩、オレイン酸、ステアリン酸、カプリル酸などの高級カルボン酸またはそれらの塩、オクチルアルコール、オクタデシルアルコールなどの高級アルコール、流動パラフィン、ポリエチレンワックス、シリコーン油などが挙げられる。
本発明のバックコート層で用いる水溶性または水分散性ポリエステルで用いるポリエステルは、ポリアルコールと多価カルボン酸を反応させた一種の重縮合体で得られる化学物質の総称である。ポリエステルは本来、非水溶性または非分散性である。しかし、ポリエステルに親水基を導入することにより、水溶性または水分散性とすることができ、溶剤を使わずに水性での塗工が可能となり、製造時の乾燥設備への負荷を軽減することができる。また、塗膜の耐水性が得やすい水分散性が好ましい。本発明で使用する水溶性または水分散性ポリエステルに含まれる親水基としては、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、カルボニル基、スルホン酸基、エーテル基などが挙げられる。塗膜の耐水性を得やすいスルホン酸基が好ましい。水溶性または水分散性ポリエステルは、pH9〜12程度のアルカリ溶液で分散し、85℃に加熱すると透気性の支持体から分離することができ、リサイクルすることができる。
水溶性または水分散性ポリエステルとしては市販品を用いることもできる。例えば、水溶性ポリエステルとしては、瓦応化学工業社製の各種プラスコート、日本合成化学工業社製のポリエスターシリーズ、DIC社製のファインテックスESシリーズなどが挙げられる。また、水分散性ポリエステルとしては、東洋紡績社製のバイロナールシリーズ、SKケミカル社製のSKYBONシリーズ、DIC社製のプラスディック水分散シリーズなどが挙げられる。
水溶性または水分散性ポリエステルのガラス転移温度(Tg)は、30〜70℃であることが好ましい。水溶性または水分散性ポリエステルのアンチブロッキング性は、ポリビニルアルコール、セルロース誘導体からなる水溶性バインダーや高分子ラテックスと比較して優れているが、Tgが30℃より低いとブロッキングが発生する可能性があり、70℃より高いとバックコート層がひび割れる可能性がある。
水溶性または水分散性ポリエステルの分子量は、5000〜5万であることが好ましい。5000未満では、バックコート層の耐水性が悪くなる可能性がある。また、5万を超えると末端官能基濃度が低くなりすぎるため縮合反応が進行し難くなるために好ましくない。
本発明のバックコート層には、バックコート層の耐水性を強くするために必要に応じて硬化剤を添加しても良い。硬化剤としてはイソシアネート、カルボジイミドが好ましい。
本発明のバックコート層には、その他の添加剤として、必要に応じて、界面活性剤、消泡剤、増粘剤、色調製剤、蛍光増白剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤など各種の添加剤を本発明の所望の効果を損なわない範囲で、適宜組み合わせて添加しても良い。
バックコート層を塗工する方法に特に制限はなく、エアーナイフコーター、ブレードコーター、ロッドブレードコーター、バーコーター、リバースロールコーター、コンマコーター、ゲートロールコーター、フィルムトランスファーコーター、リップコーター、ダイコーター、カーテンコーター等各種の塗工方式を適宜用いることができる。塗工量は、特に制限はないが、1〜20g/mを塗工することが好ましい。更に好ましくは、1〜10g/mである。1g/m未満では、印画紙のような裏面の外観、手触り感を得ることができない。20g/mを超えると剛性が高くなり該記録材料の柔軟性が欠如し、インクジェット記録装置内での搬送性が低下することがある。
また、塗工・乾燥させた後、ソフトカレンダー、スーパーカレンダー等のカレンダー装置により平滑性を高めることも可能である。
以下に本発明の実施例を挙げて説明するが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。実施例において示す「部」および「%」は、特に明示がない限り質量部および質量%を示す。
<インク受理層塗工液Aの調製>
インク受理層の顔料として合成非晶質シリカ微粒子(水澤化学工業社製:ミズカシルP78A;平均粒子径3.3μm)100部、バインダーとしてポリビニルアルコール(クラレ社製:PVA117)20部、カチオン性染料定着剤(住友化学社製:スミレーズレジン1001)20部を添加し、水を加えて分散して固形分15%のインク受理層塗工液Aを調製した。
<インク受理層塗工液Bの調製>
インク受理層の顔料として合成非晶質シリカ微粒子(水澤化学工業社製:ミズカシルP78A)100部、バインダーとしてスチレン−ブタジエン(SBR)ラテックス(JSR社製:0623N)40部、四ホウ酸ナトリウム十水和物6部(HBO換算で0.97部)を添加し、水を加えて分散して固形分17%のインク受理層塗工液Bを調製した。
<キャスト処理される最表層となるインク受理層塗工液Cの調製>
キャスト処理される最表層となるインク受理層の顔料としてコロイダルシリカ(日産化学社製:スノーテックスAK)30部、アルミナゾル(日揮触媒化成社製:カタロイドAS3)70部、バインダーとしてポリビニルアルコール(クラレ社製:PVA117)20部、離型剤としてステアリン酸カルシウム2部を添加し、水を加えて攪拌して固形分14%のキャスト処理される最表層となるインク受理層塗工液Cを調製した。
<キャスト処理される最表層となるインク受理層塗工液Dの調製>
キャスト処理される最表層となるインク受理層の顔料として擬ベーマイト構造を有するアルミナ水和物(サソール社製:Disperal HP14)100部と酢酸1部を混合し、2時間攪拌して解膠し、有効成分濃度25%のアルミナ水和物ゾルを得た。得られたアルミナ水和物ゾルの100部(有効成分25部)に、バインダーとしてケン化度88mol%のポリビニルアルコール(クラレ社製:PVA235)2部、離型剤としてステアリン酸カルシウム1部を添加し、水を加えて攪拌して固形分15%のキャスト処理される最表層となるインク受理層塗工液Dを調製した。
<インクジェット記録材1の作製>
坪量157g/mの原紙(三菱製紙社製:ダイヤフォーム)上に、インク受理層塗工液Aを、乾燥後の塗工量が10g/mとなるようにエアーナイフコーターを用いて塗速100m/分で塗工し、熱風乾燥機を用いて乾燥させた。得られた塗工層にソフトカレンダーを用いて処理し、インク受理層Aを得た。キャスト処理をする場合は、インク受理層Aの上にキャスト処理される最表層となるインク受理層塗工液Cを乾燥後の塗工量が5g/mとなるようにエアーナイフを用いて塗工し、表面温度100℃に加熱したキャスト装置の鏡面ロールに、線圧20kN/m、10秒間圧接し乾燥し、インクジェット記録材1を得た。
<インクジェット記録材2の作製>
坪量157g/mの原紙(三菱製紙社製:ダイヤフォーム)上に、インク受理層塗工液Bを、乾燥後の塗工量が10g/mとなるようにエアーナイフコーターを用いて塗速100m/分で塗工し、熱風乾燥機を用いて乾燥させた。得られた塗工層にソフトカレンダーを用いて処理し、インク受理層Bを得た。インク受理層Bの上には、キャスト処理される最表層となるインク受理層塗工液Dを乾燥後の塗工量が10g/mとなるようにエアーナイフコーターを用いて塗工し、熱風乾燥機を用いて乾燥させた。得られた塗工層にソフトカレンダーを用いて処理し、キャスト処理される最表層となるインク受理層Dを得た。このキャスト処理される最表層となるインク受理層Dを水に5秒間接触させて湿潤した後、表面温度100℃に加熱したキャスト装置の鏡面ロールに、線圧20kN/m、10秒間圧接し乾燥し、インクジェット記録材2を得た。
(実施例1)
インクジェット記録材1の記録面とは反対の面に水溶性ポリエステル(日本合成化学工業社製:ポリエスターWR960;カルボキシル基含有、分子量=7000、Tg=40℃)20%水溶液を乾燥後の塗工量が5g/mとなるようにエアーナイフコーターを用いて塗速100m/分で塗工し、熱風乾燥機を用いて乾燥させた。得られた塗工層にソフトカレンダーを用いて処理し、実施例1のインクジェット記録材を得た。
(実施例2)
実施例1の水溶性ポリエステルを水溶性ポリエステル(日本合成化学工業社製:ポリエスターWR901;スルホン酸基含有、分子量=2万、Tg=67℃)20%水溶液に変更した以外は実施例1と同様にして実施例2のインクジェット記録材を得た。
(実施例3)
実施例1の水溶性ポリエステルを水分散性ポリエステル(SKケミカル社製:SKYBON EW312;スルホン酸基含有、分子量=1万、Tg=57℃)20%分散液とし、塗工量を2g/mに変更した以外は実施例1と同様にして実施例3のインクジェット記録材を得た。
(実施例4)
実施例3の塗工量を15g/mに変更した以外は実施例3と同様にして実施例4のインクジェット記録材を得た。
(実施例5)
実施例3の水分散性ポリエステル(SKケミカル社製:SKYBON EW312;スルホン酸基含有、分子量=1万、Tg=57℃)100部に硬化剤(日清紡績社製:カルボジライトV−02;カルボジイミド)5部を添加して20%分散液に変更した以外は実施例3と同様にして実施例5のインクジェット記録材を得た。
(実施例6)
実施例5のインクジェット記録材1をインクジェット記録材2に変更した以外は実施例5と同様にして実施例6のインクジェット記録材を得た。
(比較例1)
インクジェット記録材2にバックコート層を設けないで比較例1のインクジェット記録材を得た。
(比較例2)
インクジェット記録材1をインクジェット記録材2に変更し、水溶性ポリエステルを下記バックコート層塗工液Eに変更した以外は実施例1と同様にして比較例2のインクジェット記録材を得た。
<バックコート層塗工液Eの調製>
バックコート層の顔料として市販の重質炭酸カルシウム100部、分散剤として市販のポリアクリル酸系分散剤を0.1部、バインダーとして市販のスチレン−ブタジエン(SBR)ラテックス10部を添加し、固形分25%のバックコート層塗液Eを調製した。
(比較例3)
インクジェット記録材2の記録面とは反対の面にポリエチレン樹脂を溶融押し出しラミネート法により10g/mの樹脂層を設けて比較例3のインクジェット記録材を得た。
(比較例4)
インクジェット記録材2の記録面とは反対の面にポリエチレンテレフタレート樹脂を溶融押し出しラミネート法により10g/mの樹脂層を設けて比較例4のインクジェット記録材を得た。
(1)印画紙のような手触り感
インクジェット記録面とは反対面の手触り感を評価した。
○:印画紙のような手触り感がある
△:印画紙のような手触り感はあるが、わずかにざらつき感がある
×:印画紙のような手触り感がない
実用上問題ない範囲は○および△の評価である。
(2)リサイクル性
水酸化ナトリウムでpH10に調整した溶液中に、85℃で1時間攪拌した後、バックコート層の分離性を評価した。
○:バックコート層と透気性の支持体が分離できる
△:バックコート層と透気性の支持体の分離ができていないものがある
×:バックコート層と透気性の支持体との分離ができない
実用上問題ない範囲は○の評価である。
(3)ブロッキング性
インクジェット記録材のキャスト処理された表面層とバックコート層が接する状態で1kg/cm加圧して、40℃90%RHの条件下7日間保管し、ブロッキング性を評価した。
○:ブロッキングは全くない
△:一部ブロッキングがみられる
×:全面ブロッキングしている
実用上問題ない範囲は○および△の評価である。
(4)耐水性
インクジェット記録材を40℃の温水に24時間浸漬した後、バックコート層上にカッターナイフを用いて1mm間隔で支持体に達する100個の碁盤目を作り、その上にセロハン粘着テープを密着させて180度方向に引き剥がし、バックコート層の残存する碁盤目数から耐水性を評価した。
○:残存する碁盤目数100個
△:残存する碁盤目数80〜99個
×:残存する碁盤目数79個以下
実用上問題ない範囲は○および△の評価である。
実施例1〜6、比較例1〜4の印画紙のような手触り感、リサイクル性、ブロッキング性、耐水性に関しての評価結果を表1に示す。
Figure 2010149445
以上説明したように、水溶性または水分散性ポリエステルを主成分とするバックコート層を設けることで、印画紙のような裏面の外観および手触り感があり、且つリサイクル性が良好なインクジェット記録材が得られることがわかる。更に、スルホン酸基を有する水溶性または水分散性ポリエステルを用いた実施例2〜6では、耐水性を抑えられることがわかった。一方、比較例1、2では印画紙のような手触り感がなく、ポリエチレン樹脂を用いた比較例3はリサイクル性がなく、ポリエチレンテレフタレート樹脂を用いた比較例4はリサイクル性が低いことがわかった。

Claims (2)

  1. 透気性の支持体の一方の面に最表層がキャスト処理をして製造される少なくとも1層以上のインク受理層を有するインクジェット記録材において、透気性の支持体の他方の面に、水溶性または水分散性ポリエステルを主成分とするバックコート層を設けることを特徴とするインクジェット記録材。
  2. 該水溶性または水分散性ポリエステルがスルホン酸基を有することを特徴とする請求項1記載のインクジェット記録材。
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