JP3704527B2 - インクジェット記録シート - Google Patents

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Description

本発明は、水性インクを用いて記録を行うインクジェット記録シートに関するものであり、特に、市販のキャストコート紙に匹敵する光沢度を有する一方で、良好なインク吸収性及び印字濃度の高いインクジェット記録シートに関するものである。
インクジェット記録方式は、インクの微小液滴を種々の作動原理により飛翔させて紙等の記録シートに付着させ、画像・文字等の記録を行なうものであるが、高速、低騒音、多色化が容易、記録パターンの融通性が大きい、現像及び定着が不要等の特徴があり、漢字を含め各種図形及びカラー画像等の記録装置として、種々の用途において急速に普及している。更に、多色インクジェット方式により形成される画像は、製版方式による多色印刷やカラー写真方式による印画に比較して遜色のない記録を得ることが可能であり、作成部数が少なくて済む用途では、写真技術によるよりも安価であることからフルカラー画像記録分野にまで広く応用されつつある。
このインクジェット記録方式で使用される記録シートとしては、印字ドットの濃度が高く、色調が明るく鮮やかであること、インクの吸収が早くて印字ドットが重なった場合においてもインクが流れ出したり滲んだりしないこと、印字ドットの横方向への拡散が必要以上に大きくなく、且つ周辺が滑らかでぼやけないこと等が要求される。
これらの問題を解決するために、従来よりいくつかの提案がなされてきた。例えば、特許文献1には、低サイズの原紙に表面加工用の塗料を湿潤させてなるインクジェット記録用紙が開示されている。又、特許文献2には、支持体表面にインク吸収性の塗層を設けたインクジェット記録用紙が開示され、又、特許文献3及び特許文献4には、被覆層中の顔料として非膠質シリカ粉末を使った例が、更に、特許文献5には、インク吸収速度の異なる2層構造を使った塗抹紙の例が開示されている。
一般に、インク吸収性のあるインク受理層は、インクを吸収し保持するために、インク受理層中の空隙を多く有する必要がある。しかし、空隙の多いインク受理層は、インク受理層への入射光が散乱されてしまったり、透過が妨げられるため、不透明になり、空隙に浸透したインクに光が到達しにくくなるため画像が白っぽくなり、色再現性及び色濃度が低下する。又、空隙の多いインク受理層は、多孔質な表面となることから、高い光沢を望むことは難しい。
高い光沢を有するインクジェット記録シートとしては、例えば、特許文献6には、透明な支持体上に多孔質なインク受理層を形成し、インク受理層に形成した画像を支持体側から観察する方法が提案されている。特許文献7には、透明な支持体上に多孔性アルミナ水和物からなる染料吸着層、多孔性微粉シリカからなる溶剤吸収層を順次積層し、染料吸着層に形成した画像を支持体側から観察する方法が提案されている。
しかし、これらの方法では、画像を印字する際に鏡像となるように画像処理する必要があり、更に、使用する支持体が透明性を有するものに限定されてしまう。
又、特許文献8には、カチオン性高分子電解質を含む水溶液で処理した後にキャストする方法、特許文献9には光沢向上のためにコロイダルシリカを用い、カチオン性高分子電解質を含む水溶液で処理した後にキャストする方法の提案がなされている。しかし、カチオン性高分子電解質の使用は、印字した際に表面に存在するカチオン性高分子電解質がインクに再溶解するために印字部分の表面形状が粗面化され、印字部分の光沢や画像の鮮明性の低下が生じやすくなる。
光沢を付与する目的で、溶解・膨潤によりインクを吸収する樹脂を塗布した記録紙、フィルム等があるが、このような樹脂の溶解・膨潤によりインクを吸収させようとするものは、光沢は得られるものの、インクの吸収、乾燥が遅く、インク転写による汚れや滲みの発生が問題となる。
光沢を付与する処理は、スーパーカレンダー、グロスカレンダー等のカレンダー装置を用い、圧力や温度をかけたロール間に通紙することで塗層表面を平滑化する方法が一般的である。しかしながら、インクジェット記録シートに光沢を付与する目的で、高線圧下でカレンダー処理を行うと、光沢は向上するが、塗層の空隙が減少し、インクの吸収が遅くなり、又、吸収容量の不足からインクのあふれが発生してしまう問題がある。このことから、カレンダー処理は、許容されるインク吸収容量の範囲内で条件を選択せざるを得ず、インクの吸収と光沢を得るには、現状の技術での対応は難しいのが現状である。
更に、インクジェット記録方式は、パーソナルコンピュータレベルで良好な鮮鋭性や色彩性が得られ、複雑な画像も比較的簡便に迅速に得ることが可能となっているが、従来のインクジェット記録シートは、印刷用紙或いは印画紙と比較するとシートの光沢感が乏しく、ポスターやステッカー等の光沢感が望まれる分野への適用は、光沢感の点から難しいとされてきた。しかしながら、インク吸収性と光沢の相反する関係を打破して、インクジェット記録方式の簡便性が利用できる記録媒体の要求が大きくなっている。
特開昭52−53012号公報 特開昭55−5830号公報 特開昭55−51583号公報 特開昭56−157号公報 特開昭55−11829号公報 特開昭61−197285号公報 特開平3−215081号公報 特開平2−113986号公報 特開平2−274587号公報
本発明の目的は、水性インクによる印字において、高いインク吸収性、印字濃度、光沢を有し、色再現性と画像再現性に優れたインクジェット記録シート、特に、オフセット印刷、タグやラベル用途に適用されている市販のキャストコート紙レベルの光沢感が要望されるフルカラー記録用インクジェット記録シートを得ることにある。
本発明者等は、インクジェット記録シートについて、鋭意検討を重ねた結果、本発明の目的が完成に至るインクジェット記録シートを見い出した。
本発明のインクジェット記録シートは、コートタイプのインクジェット記録シートにおいて、支持体上に少なくとも1層以上のインク受理層、該インク受理層上に光沢発現層が順次積層され、該光沢発現層が湿潤状態にある間に加熱された鏡面ロールに圧接して鏡面光沢仕上げされてなるものであり、且つ該光沢発現層が合成高分子ラテックスと平均粒子径300nm以下のコロイド粒子を主成分とする塗被組成物からなり、該光沢発現層に含有する顔料成分の80質量%以上が該コロイド粒子であることを特徴とするものである。
特に該ラテックスの平均粒子径が100nm以下であると印字濃度の低下が少ないので好ましい。
更に、該ラテックスがコロイダルシリカ複合エマルジョンであるとインクの透過性が向上するので好ましい。
又、本発明のインクジェット記録シートは、JIS Z8741に規定される75度鏡面光沢度が、70%以上であると市販のキャストコート紙に匹敵する光沢となる。
本発明によれば、支持体上にインク受理層、光沢発現層を順次積層し、光沢発現層の塗被組成物に特定のコロイド粒子を使用し、更に該光沢発現層をキャスト処理することによって、市販のキャストコート紙に匹敵する光沢を有し、印字濃度、インク吸収性の高いインクジェット記録シートが得られる。
以下に、本発明のインクジェット記録シートについて、詳細に説明する。
一般に、多孔性顔料を主成分とした塗層を塗設する方法が採られている。しかし、該顔料は、2次或いは3次粒子として存在するために、粒子径が大きく、官能的に光沢感を生じさせることは難しく、高温、高線圧条件にてカレンダー処理を行い、平滑性の向上を図っても、本発明の目的に見合った光沢が得られないばかりか、空隙が減少し、インク吸収性が低下してインクジェット記録シートの特徴を失うことになる。
しかしながら、本発明で示すように、該記録シートの印字面が、特定の素材を用いて、インクの殆どを透過させる機能を有する光沢発現層とインク吸収性を有する該光沢発現層に隣接して支持体との間に設けられるインク受理層を構成し、該光沢発現層を該層が湿潤状態のある間に鏡面ロールに圧接して鏡面光沢仕上げする方法(以下、キャスト処理と略す)を用いて得ることにより、市販のキャストコート紙の光沢を有する一方で、相反する特性であるインク吸収性をバランスさせることが可能となる。
本発明のインクジェット記録シートにおいて、記録面に水性インクが与えられると、該インクは光沢発現層を透過して、光沢発現層に隣接するインク受理層に速やかに該インクを吸収させる。即ち、光沢発現層ではインクの殆どを透過させる機能を、インク受理層ではインク吸収性や染料定着性の機能を持たせ、塗層を機能分離することにより、本発明の目的が達せられる。
キャスト処理は、鏡面ロールの表面状態を転写して塗層表面に鏡面光沢を付与するものであるが、カオリン、炭酸カルシウム等の顔料を主成分とした市販のキャストコート紙と同様の組成では、画質を決める色彩性や鮮鋭性に問題があり、又、多孔性顔料を主成分とする塗被組成物では、本発明が目的とする光沢度が得られないことが判った。光沢度は、粒子径を小さくすることにより向上することから、コロイド粒子と多孔性顔料を併用した塗被組成物をキャスト処理により得ることが考えられるが、この場合でも目的とする光沢度は低く、光沢度を向上させるために、該コロイド粒子を増やすとインク吸収性の低下が生じることになり、本発明が目的を解決することが出来なかった。
本発明に係るインク受理層とは、顔料とバインダーを主成分とする塗被組成物から構成されるものである。顔料としては、公知の白色顔料を1種以上用いることができる。例えば、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、カオリン、タルク、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、二酸化チタン、酸化亜鉛、硫化亜鉛、炭酸亜鉛、サチンホワイト、珪酸アルミニウム、ケイソウ土、珪酸カルシウム、珪酸マグネシウム、合成非晶質シリカ、コロイダルシリカ、アルミナ、コロイダルアルミナ、擬ベーマイト、水酸化アルミニウム、リトポン、ゼオライト、加水ハロイサイト、水酸化マグネシウム等の白色無機顔料、スチレン系プラスチックピグメント、アクリル系プラスチックピグメント、ポリエチレン、マイクロカプセル、尿素樹脂、メラミン樹脂等の有機顔料等が挙げられる。
又、バインダーとしては、酸化澱粉、エーテル化澱粉、リン酸エステル化澱粉等の澱粉誘導体;カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース等のセルロース誘導体;カゼイン、ゼラチン、大豆蛋白、ポリビニルアルコール又はその誘導体;ポリビニルピロリドン、無水マレイン酸樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体、メチルメタクリレート−ブタジエン共重合体等の共役ジエン系共重合体ラテックス;アクリル酸エステル及びメタクリル酸エステルの重合体又は共重合体等のアクリル系重合体ラテックス;エチレン酢酸ビニル共重合体等のビニル系重合体ラテックス;或はこれら各種重合体のカルボキシ基等の官能基含有単量体による官能基変性重合体ラテックス;メラミン樹脂、尿素樹脂等の熱硬化合成樹脂等の水性接着剤;ポリメチルメタクリレート等のアクリル酸エステルやメタクリル酸エステルの重合体又は共重合体樹脂;ポリウレタン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニルコポリマー、ポリビニルブチラール、アルキッド樹脂等の合成樹脂系接着剤等を挙げることができる。バインダーの配合量としては、顔料100質量部に対して、3〜70質量部、好ましくは、5〜50質量部であり、3質量部未満ではインク受理層の塗層強度が不足するし、70質量部を越えるとインク吸収性が低下する。
更に、インク受理層には、添加剤として、染料定着剤、顔料分散剤、増粘剤、流動性改良剤、消泡剤、抑泡剤、離型剤、発泡剤、浸透剤、着色染料、着色顔料、蛍光増白剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、防腐剤、防バイ剤、耐水化剤、湿潤紙力増強剤、乾燥紙力増強剤等を適宜配合することもできる。
特に、水性インクの染料分である水溶性直接染料や水溶性酸性染料中のスルホン酸基、カルボキシル基、アミノ基等と不溶な塩を形成する2級アミン、3級アミン、4級アンモニウム塩からなるカチオン性染料定着剤を配合すると、インク受理層にて染料が捕獲されるために、色彩性の向上や不溶な塩の形成により水の滴下や吸湿によるインクの流れだしや滲みだしを抑制するので好ましい。
インク受理層の塗工量としては、要求される光沢、インク吸収性、支持体の種類等により異なるが、1g/m2以上である。又、インク受理層はある一定の塗工量を2度に分けて塗設する事も可能であり、1度に該塗工量を塗設するよりも光沢が向上する。
インク受理層を塗設する方法は、各種ブレードコーター、ロールコーター、エアーナイフコーター、バーコーター、ロッドブレードコーター、カーテンコーター、ショートドウェルコーター、サイズプレス等の各種装置をオンマシン或いはオフマシンで用いることができる。又、塗設後に、マシンカレンダー、TGカレンダー、スーパカレンダー、ソフトカレンダー等のカレンダー装置を用いて平坦化仕上げすることも可能である。
本発明に係る光沢発現層は、コロイド粒子とバインダーを主成分とする塗被組成物からなるものである。
本発明に係るコロイド粒子とは、水中に懸濁分散してコロイド状をなしているものであり、動的散乱法により測定される平均粒子径が300nm以下の無機粒子或いは有機粒子を指す。例えば、コロイダルシリカ、ベーマイト、擬ベーマイト等のアルミナゾルやコロイダルアルミナ、カチオン性アルミニウム酸化物又はその水和物、或いは特公昭47−26959号公報に開示されているようなコロイド状シリカ粒子表面をアルミナコーティングした粒子、等の無機粒子、ポリスチレン、メチルメタクリレート、スチレン−ブタジエン共重合体、メチルメタクリレート−ブタジエン共重合体、アクリル酸エステル及びメタクリル酸エステル共重合体、マイクロカプセル、尿素樹脂、メラミン等の有機粒子が挙げられ、これらを2種以上併用することも可能である。
又、本発明の光沢発現層は、コロイド粒子と併用して公知の白色顔料を1種類以上用いることが出来るが、該顔料は一般に粒子径が大きく不透明性が生じるため、該顔料の粒子径にもよるが、該粒子/該顔料の質量比を80/20以上、より好ましくは90/10以上である。
又、バインダーとしては、酸化澱粉、エーテル化澱粉、リン酸エステル化澱粉等の澱粉誘導体;カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース等のセルロース誘導体;カゼイン、ゼラチン、大豆蛋白、ポリビニルアルコール又はその誘導体;ポリビニルピロリドン、無水マレイン酸樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体、メチルメタクリレート−ブタジエン共重合体等の共役ジエン系共重合体ラテックス;アクリル酸エステル及びメタクリル酸エステルの重合体又は共重合体等のアクリル系重合体ラテックス;エチレン酢酸ビニル共重合体等のビニル系重合体ラテックス;或はこれら各種重合体のカルボキシ基等の官能基含有単量体による官能基変性重合体ラテックス;メラミン樹脂、尿素樹脂等の熱硬化合成樹脂等の水性接着剤;ポリメチルメタクリレート等のアクリル酸エステルやメタクリル酸エステルの重合体又は共重合体樹脂;ポリウレタン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニルコポリマー、ポリビニルブチラール、アルキッド樹脂等の合成樹脂系接着剤等を挙げることができる。バインダーの配合量としては、顔料100質量部に対して、5〜70質量部、好ましくは、5〜50質量部であり、5質量部未満では光沢発現層の塗層強度が不足するし、70質量部を越えるとインク吸収性が低下する。
更に、光沢発現層には、添加剤として、染料定着剤、顔料分散剤、増粘剤、流動性改良剤、消泡剤、抑泡剤、離型剤、発泡剤、浸透剤、着色染料、着色顔料、蛍光増白剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、防腐剤、防バイ剤、耐水化剤、湿潤紙力増強剤、乾燥紙力増強剤等を適宜配合することもできる。
光沢発現層を塗設する方法は、各種ブレードコーター、ロールコーター、エアーナイフコーター、バーコーター、ロッドブレードコーター、カーテンコーター、ショートドウェルコーター、サイズプレス等の各種装置を用いることができる。光沢発現層の塗設量としては、キャスト処理の方法、インク受理層の平滑性やサイズ性、要求される光沢により異なるが、2g/m2以上あれば良い。又、キャスト処理後に、加湿空気、加湿蒸気を支持体を挟んだ光沢発現層の裏面に吹き付けてカール矯正をする事も可能であり、更にマシンカレンダー、TGカレンダー、スーパーカレンダー、ソフトカレンダー等のカレンダー装置を用いても良い。
本発明で使用される支持体としては、LBKP、NBKP等の化学パルプ、GP、PGW、RMP、TMP、CTMP、CMP、CGP等の機械パルプ、DIP等の古紙パルプ、等の木材パルプと従来公知の顔料を主成分として、バインダー及びサイズ剤や定着剤、歩留まり向上剤、カチオン化剤、紙力増強剤等の各種添加剤を1種以上用いて混合し、長網抄紙機、円網抄紙機、ツインワイヤー抄紙機等の各種装置で製造された原紙、更に原紙に、澱粉、ポリビニルアルコール等でのサイズプレスやアンカーコート層を設けた原紙や、それらの上にコート層を設けたアート紙、コート紙、キャストコート紙等の塗工紙も含まれる。この様な原紙及び塗工紙に、そのまま本発明に係る塗層を設けても良いし、平坦化をコントロールする目的で、マシンカレンダー、TGカレンダー、ソフトカレンダー等のカレンダー装置を使用しても良い。又、該支持体の坪量としては、通常40〜300g/m2であるが、特に制限されるものではない。
又、支持体の透気性或いは通気性は、光沢発現層がキャスト処理される際に発生する蒸気を裏面に移動させ光沢発現層を乾燥させるために必要であり、鏡面ドラムからの光沢発現層の離型性を決める重要な要因であるから、一般には原紙が用いられるが、透気性或いは通気性を有しているものであれば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、レーヨン、ポリウレタン等の合成樹脂を繊維化した後にシート状に形成したものでも良い。
キャスト処理には、直接法、凝固法、再湿潤法(リウエット法)があり、インク受理層を塗工し乾燥した後に、光沢発現層を構成する塗被組成物を塗設し、該塗設面が湿潤状態にある間に、該塗設面を加熱した鏡面ロールに接触、圧着、乾燥させ剥離し、該塗設面に該鏡面ロール表面のレプリカを形成させる方法である。直接法は、該光沢発現層を塗設後、未乾燥の状態(湿潤状態)で加熱された鏡面ロールに圧接し乾燥する方法であり、凝固法は該光沢発現層の塗被組成物を酸溶液、アルカリ溶液等により該組成物を凝固させ加熱された鏡面ロールに圧接する方法である。尚、凝固法には、赤外線を該組成物に照射して表面を凝固させる熱凝固法も含まれる。再湿潤法は、該インク透過層を塗設乾燥後、水を主体とする液にて該インク透過層を再湿潤させ、加熱された鏡面に圧接し乾燥する方法である。
これらのキャスト処理方法は、いずれも本発明のインクジェット記録シートに用いることが可能であるが、特に、光沢度の高いインクジェット記録シートを得るには、直接法が好ましい。又、該鏡面ロールの表面粗度、表面温度、直径、圧接時の圧力(線圧)、塗工速度等は市販のキャストコート紙の製造条件と同様に適宜選択することが可能である。
光沢については、粒子径の小さな顔料により得られることから、コロイド粒子を主成分とする組成物を支持体上に直接塗設してキャスト処理を施すことを検討したが、コロイド粒子には、インクを吸収するのに充分な塗層を作ることができず、その結果、インク溢れが発生する問題があった。しかし、該組成物を支持体上に塗設して得られたシートのインク吸収性、印字濃度、インクの拡散状態が、支持体に直接インクジェット記録した際のそれらの特性と類似していることから、支持体上にインク受理層を設け、更にその上に該組成物を塗設することによりインクジェット記録に要求される特性はインク受理層でコントロールし、光沢は光沢発現層でコントロールすることが可能であることが判った。
即ち、本発明におけるインクジェット記録シートは、支持体上にインク受理層、光沢発現層が順次積層されてなり、更に光沢発現層をキャスト処理することを特徴とするものである。特にJIS Z8741に規定される75度鏡面光沢度が70%以上であると市販のキャストコート紙に匹敵する光沢を有したインクジェット記録シートが得られ、光沢感が良好となる。
インクジェット記録された画質を決定する印字濃度は、インク受理層の印字濃度のみならず、光沢発現層の透明性も重要となり、光沢発現層の塗被組成物に主成分として適用するコロイド粒子の平均粒子径が300nm以下、好ましくは200nm以下であると印字濃度の良好な画質を得ることができる。
本発明のインクジェット記録シートは、水性インクで印字された画像の印字濃度と光沢が高いことを特長とするものである。光沢発現層がコロイド粒子と合成高分子ラテックスを主成分とする塗被組成物からなると印字濃度と光沢は更に高まり、本発明の目的を確実にする。
本発明に係る合成高分子ラテックスとは、スチレン−ブタジエン共重合体、メチルメタクリレート−ブタジエン共重合体等の共役ジエン系共重合体ラテックス;アクリル酸エステル及びメタクリル酸エステルの重合体又は共重合体等のアクリル系重合体ラテックス;エチレン酢酸ビニル共重合体等のビニル系重合体ラテックス;或はこれら各種重合体のカルボキシ基等の官能基含有単量体による官能基変性重合体ラテックス等が挙げられる。特にこれらの内、平均粒子径が100nm以下であると光沢発現層における不透明性の発現を抑制できるので好ましい。又、合成高分子ラテックスのガラス転移温度は、鏡面ロールとの密着性に関係し、該ロールからの離型性に影響することから、ガラス転移温度としては−30℃以上が好ましい。
光沢発現層中の合成高分子ラテックスの配合量は、コロイド粒子100質量部に対して、5〜70質量部であり、5質量部未満では、キャストコーティング法により処理した際に、鏡面ロールでの塗層剥離の問題が生じる。又、70質量部を超えるとインク透過性の悪化及び不透明性の発現があり、インクジェット記録装置の種類及び要求される印字濃度のレベルによっては問題となる場合が生じる。
又、該ラテックスがコロイダルシリカ複合エマルジョンであると、印字濃度の増加や、インク透過性が向上し、更に本発明の発明の効果が高まる。本発明に係るコロイダルシリカ複合エマルジョンとは、中心部が上記の重合体あるいは共重合体を主成分としてなり、外側にコロイダルシリカが配置されたものを指し、特開昭59−71316号公報、特開昭60−12731号公報にて開示されたコロイダルシリカの存在下でエチレン性不飽和結合を有するモノマーを従来公知の乳化重合法で重合して得られる。該複合エマルジョンに適用されるコロイダルシリカの平均粒子径は任意に選択できる。
該複合体エマルジョンに適用されるコロイダルシリカの量は、該モノマー/該コロイダルシリカの質量比で、90/10〜40/60が好ましく、90/10を越えると印字濃度の向上は得難くなるし、40/60を越えると塗層強度の低下があり、該複合エマルジョンの配合量を増やす必要が生じる。
特に、特定のコロイド粒子と合成高分子ラテックスを主成分とする塗被組成物からなる光沢発現層の表面が、JIS Z8741に規定される75度鏡面光沢度70%以上であると市販のキャストコート紙に匹敵する光沢を有したインクジェット記録シートが得られ、光沢感が良好となる。
光沢発現層に適用されるコロイド粒子は、カチオン性コロイド粒子であることが好ましい。カチオン性コロイド粒子は、上述のコロイド粒子の内、該粒子表面が正に帯電した粒子を指し、例えば、ベーマイト、擬ベーマイト等のアルミナゾルやコロイダルアルミナ、カチオン性アルミニウム酸化物又はその水和物、コロイド状シリカ粒子表面をアルミナコーティングした粒子等が挙げられる。平均粒子径が300nmを越えると、不透明性の発現と該コロイド粒子の表面積の減少の伴うインクの定着性が低下する。
粒子表面の電荷がカチオンであることにより、電気的な相互作用によってインク中の染料成分である直接染料や水溶性酸性染料中のスルホン酸基、カルボン酸基、アミノ基等と不溶な塩を形成して光沢発現層で該染料成分を定着させることが可能となる。更に、該コロイド粒子自体には溶媒成分を吸収するだけの容量がないことから、溶媒成分は光沢発現層を透過して、インク受理層に浸透することになる。インク受理層においては、溶媒成分の面方向への拡散や深さ方向への浸透が生じても染料成分が含まれていないために色彩性や鮮鋭性に影響が無く、インクの吸収と定着を同時に機能させるために必要な空隙量は不要となる。
光沢発現層が有機粒子とコロイダルシリカを含有する塗被組成物からなると光沢は更に高まり、本発明の目的を確実にする。
本発明における鏡面光沢の発現は、キャスト処理により得られ、加熱された鏡面ロールに圧接することから、光沢発現層に加熱により可塑化する有機粒子を含有することにより、光沢は高まることになる。しかし、有機粒子の可塑化は鏡面ロールとの密着性を高めるために、該ロールとの離型性を低下させる傾向にあり、その結果、離型時に光沢発現層の塗被組成物が該ロールに取られたり、光沢発現層が該ロールから離型し難くなる場合もある。
該ロールからの離型性の低下は、製造時における操業性が悪化するばかりでなく、該組成物が該ロールに取られるとキャスト処理後の光沢発現層の表面は損傷することになるから、その部分の光沢の低下は勿論のこと、印字ムラも発生するためにインクジェット記録シートの品位を落とすことになる。
更に、有機粒子は、キャスト処理時の鏡面ロール温度が、該粒子のガラス転移温度を越えると該粒子同志が密着してインクを透過させる機能が低下したり、特に該粒子の最低造膜温度を越えると該粒子同志が融着して、インクを透過させる失い、インク吸収性を失う問題を持っている。
このことから、有機粒子を含有した塗被組成物をキャスト処理する場合には、離型性やインク透過性を考慮したキャスト処理条件下で行う必要がある。しかしながら、有機粒子とコロイダルシリカをコロイド粒子として、併用することにより、有機粒子による光沢の向上を確保する一方で離型性の向上が得られる。離型性については、コロイダルシリカが鏡面ドラムとの密着性を軽減すること、インク透過性については、有機粒子同志の密着や融着を緩和するためと考えられる。特に、有機粒子/コロイダルシリカの併用量は、有機粒子とコロイダルシリカの種類により異なるが、質量比で40/60〜90/10の範囲が好ましい。該質量比が、40/60未満では有機顔料の可塑化による光沢の向上は得難くなるし、90/10を越えると離型性やインク透過性に大きな効果が見られなくなる。
特に、JIS Z8741に規定される75度鏡面光沢度が70%以上であると市販のキャストコート紙に匹敵する光沢を有したインクジェット記録シートが得られ、光沢感が良好となる。
光沢発現層がコロイド粒子を主成分とし、更に両性電解質を必須成分とする塗被組成物からなるとインク吸収性と光沢が更に高まり、本発明の目的を確実にする。
本発明の光沢発現層が両性電解質を含有する塗被組成物からなるものであると塗被組成物の保水性が向上し、それに伴って高い光沢が得られる。キャスト処理では、光沢発現層の湿潤状態が光沢に反映されるため、キャスト処理される光沢発現層の表面部分に水分が多く含まれていると光沢発現層の平滑化が促進されて光沢の高い表面が得られる。
本発明で云う両性電解質とは、酸性雰囲気下ではカチオン性、アルカリ雰囲気下ではアニオン性を呈する有機物或いは無機物であり、オリゴペプチド類、ポリペプチド類、タンパク質類、水酸化アルミニウム、酸化亜鉛等が挙げられる。該電解質は、コロイド粒子に吸着して、コロイド粒子どうしを会合させて塗被組成物の保水性を向上させるために、キャスト処理時には光沢を高めると推定できる。しかしながら、アニオン性コロイド粒子へのカチオン性電解質の添加或いはカチオン性コロイド粒子へのアニオン性電解質の添加では、コロイド粒子同志が強固な会合(結合)をするために、粒子が実質肥大し、不透明性の発現が伴う場合があり、印字濃度を低下させる。
該電解質の配合量としては、該電解質の種類、該塗被組成物を構成するコロイド粒子やバインダーの種類、固形分濃度により異なるが、コロイド粒子100質量部に対して好ましくは0.05〜20質量部、より好ましくは0.1〜15質量部である。
特に、JIS Z8741に規定される75度鏡面光沢度70%以上であると市販のキャストコート紙に匹敵する光沢を有したインクジェット記録シートが得られ、光沢感が良好となる。
光沢発現層がコロイド粒子を主成分とし、更にスメクタイトを必須成分とする塗被組成物からなると光沢が更に高まり、本発明の目的を確実にすると共に搬送性の向上を図ることができる。
上述の通り、光沢には、キャスト処理時の光沢発現層の湿潤状態が影響しており、スメクタイトは光沢発現層の塗被組成物の保水性を高めるため、光沢を高める。又、インクジェットプリンター装置内での搬送性の向上が得られるばかりでなく、更に、スメクタイトは本発明の光沢発現層の機能であるインク透過性を低下させることがない。
スメクタイトとは、粘土鉱物の1種であり、層状構造を有する陽イオン交換性の膨潤性粘土鉱物である。具体的には、モンモリロナイト、ヘクトライト、バイデライト、サポナイト、ノントロナイト、クロライト、或いはフッ素系雲母や同型の置換体である合成物、更にはスメクタイトの層間にアルミナ、シリカ、チタニア、ジルコニウム、鉄、金属錯体を挿入した化合物が挙げられる。
スメクタイトの配合による保水性の向上は、光沢発現層の塗被組成物中の水分子を層間に取り込み、層間を拡大させる膨潤を有しているため、インク受理層への水の浸透を抑制し、キャスト処理時には光沢発現層に残留する水が多いために光沢を高めることが可能となる。又、鏡面仕上げされた光沢発現層は、平滑性が高いために密着性も高いが、スメクタイトは摩擦を軽減させるために、密着性が高くとも滑り性の良好な表面を得ることが可能となる。更に、スメクタイトは皮膜形成をしないため、インク透過性を低下させることがない。
スメクタイトの配合量としては、コロイド粒子100質量部に対して0.5質量部以上、好ましくは0.5〜10質量部である。光沢発現層の塗被組成物の固形分濃度により異なるが、0.5質量部未満では保水性の向上が得難い。10質量部を越えるとスメクタイトが有する滑り性の向上が、逆にインクジェット記録装置内での摩擦を過剰に低下させるために、該装置の種類によっては搬送性の問題の生じる場合がある。
特に、JIS Z8741に規定される75度鏡面光沢度70%以上であると市販のキャストコート紙に匹敵する光沢を有したインクジェット記録シートが得られ、光沢感が良好となる。
インク受理層が、1.0μm以下の粒子径を30体積パーセント以上有する顔料を主成分とする塗被組成物からなると、本発明の目的を確実にする。
インク吸収性は、インク受理層の塗層構造と関係しており、更に塗層構造は適用される顔料の粒子径に依存し、該粒子径に反比例して顔料間に形成される空隙径が小さくなることから、インク吸収性は高まる。本発明のインク受理層が1次粒子径が数nm〜数百nmの粒子が凝集或いは会合してなる多孔性顔料を主成分とする塗被組成物からなるものであると十分なインク吸収性を確保することが可能となる。
特に、粒子径1.0μm以下の粒子が30体積パーセント以上である多孔性顔料は勿論のこと、インク受理層に配合される上述の顔料の中の該当するものに限られる。該顔料を主成分とする塗被組成物からなるインク受理層は、該顔料を該層中の全顔料に対して70質量%以上適用すると本発明の目的が達せられる。
更に、顔料がカチオン性コロイド粒子であるとインクを定着させる機能を有することになり、印字濃度の向上や耐水性の向上が得られる。カチオン性コロイド粒子は0.5g/m2以上となるように設けることにより、インク定着性を発現することが可能であり、該コロイド粒子と併用して公知の顔料を適用することも可能である。塗工量はインクジェット記録シートの風合いとも関係しており、要求される風合いに合致させた塗工量を設定すれば良い。又、原紙や一般紙の風合いを得るために塗工量を減じる場合や色彩性のコントロールを目的として、各色のインク中の染料成分を特定に捕獲する場合には、カチオン性染料定着剤を併用することも可能である。
特に、JIS Z8741に規定される75度鏡面光沢度70%以上であると市販のキャストコート紙に匹敵する光沢を有したインクジェット記録シートが得られ、光沢感が良好となる。
支持体上にインク受理層、光沢発現層を順次積層し、光沢発現層をキャスト処理する製造方法においては、直接法によるキャスト処理が本発明の目的を確実にする。
本発明の光沢発現層は、コロイド粒子を主成分とする塗被組成物からなるものであって、該層をキャスト処理することにより鏡面光沢を得るものであり、光沢発現層の湿潤状態が光沢に影響する。特に光沢発現層に隣接するインク受理層はインク吸収性を有しているために、光沢発現層の塗被組成物中の水分を急速に吸収する特性がある。従って、キャスト処理としては光沢発現層を塗設した直後にキャスト処理を行う直接法であると、光沢発現層からインク受理層への水の移動が少ないために、湿潤状態が欠如されずに更に光沢の高いインクジェット記録シートが得られることになる。光沢発現層を塗設してからキャスト処理するまでの時間としては、20秒以下、好ましくは10秒以下である。
特に、JIS Z8741に規定される75度鏡面光沢度70%以上となるように、キャストドラム温度、圧接時のニップ圧(線圧)、キャスト処理速度等をコントロールすることにより、市販のキャストコート紙に匹敵する光沢を有したインクジェット記録シートが得られ、光沢感が良好となる。
本発明で云う水性インクとは、下記着色剤及び液媒体、その他の添加剤から成る記録液体である。
着色剤としては、直接染料、酸性染料、塩基性染料、反応性染料あるいは食品用色素等の水溶性染料である。
水性インクの溶媒としては、水及び水溶性の各種有機溶剤、例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、sec−ブチルアルコール、tert−ブチルアルコール、イソブチルアルコール等の炭素数1〜4のアルキルアルコール類;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等のアミド類;アセトン、ジアセトンアルコール等のケトン又はケトンアルコール類;テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類;ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等のポリアルキレングリコール類;エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2,6−ヘキサントリオール、チオジグリコール、ヘキシレングリコール、ジエチレングリコール等のアルキレン基が2〜6個のアルキレングリコール類;グリセリン、エチレングリコールメチルエーテル、ジエチレングリコールメチル(又はエチル)エーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル等の多価アルコールの低級アルキルエーテル類等が挙げられる。
これらの多くの水溶性有機溶剤の中でも、ジエチレングリコール等の多価アルコール、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル等の多価アルコールの低級アルキルエーテルは好ましいものである。
その他の添加剤としては、例えばpH調節剤、金属封鎖剤、防カビ剤、粘度調整剤、表面張力調整剤、湿潤剤、界面活性剤、及び防錆剤、等が挙げられる。
本発明に係るインクジェット記録シートは、インクジェット記録シートとしての使用に留まらず、記録時に液状であるインクを使用するどのような記録シートとして用いてもかまわない。例えば、熱溶融性物質、染顔料等を主成分とする熱溶融性インクを樹脂フィルム、高密度紙、合成紙等の薄い支持体上に塗布したインクシートを、その裏面より加熱し、インクを溶融させて転写する熱転写記録用受像シート、熱溶融性インクを加熱溶融して微小液滴化、飛翔記録するインクジェット記録シート、油溶性染料を溶媒に溶解したインクを用いたインクジェト記録シート、光重合型モノマー及び無色又は有色の染顔料を内包したマイクロカプセルを用いた感光感圧型ドナーシートに対応する受像シート等が挙げられる。
これらの記録シートの共通点は、記録時にインクが液体状態である点である。液状インクは、硬化、固化又は定着までに、記録シートのインク受理層の深さ方向又は水平方向に対して浸透又は広がっていく。上述した各種記録シートはそれぞれの方式に応じた吸収性を必要とするもので、本発明のインクジェット記録シートを上述した各種の記録シートとして利用しても何ら構わない。
更に、複写機・プリンター等に広く使用されている電子写真記録方式のトナーを加熱定着する記録シートとして、本発明におけるインクジェット記録シートを使用しても構わないし、粘着剤層を設けて、ラベル用途に使用することも可能である。
以下に本発明の作用をまとめると、インク吸収性に優れ、印字濃度が高く、市販のキャストコート紙レベルの光沢度を有するインクジェット記録シートは、以下の実施例に示すように、光沢発現層とインク受理層からなる2層構造とすることにより得ることが可能となる。本発明のインクジェット記録シートにおいては、光沢発現層は、透明性に優れ、印字されたインクの殆どが速やかにインク受理層に移動する機能を有し、該光沢発現層をキャスト処理により設けることより、目的とする光沢度も同時に得ることができる。
光沢発現層は、コロイド粒子を主成分とする塗被組成物で構成されるものであり、インク受理層は顔料及びバインダーを主成分とする塗被組成物からなる。該コロイド粒子の表面が負或いは無帯電であるとインクを捕獲して定着させる機能が無いために、インクは隣接するインク受理層に移動する。このため、光沢発現層には透明性が要求され、平均粒子径が300nm以下のコロイド粒子を適用することにより、透明性の確保が可能となり、インク受理層に吸収・定着したインクを覆い隠すこと無く印字濃度の高い画像を得ることができる。
光沢発現層に用いられるバインダーとしては、合成高分子ラテックスが光沢の低下がなく、更に、該ラテックスの平均粒子径が100nm以下であると不透明性の発現が抑制されるために、印字濃度を低下させることがないので好ましい。
更に、コロイド粒子の表面が正に帯電していると、インク中の染料成分が光沢発現層に捕獲され定着し、溶媒成分は隣接するインク受理層に吸収されるため、印字濃度が高く、インク吸収性の良好なインクジェット記録シートが得られる。
コロイド粒子として、熱可塑性の高い有機粒子を適用すると光沢の高いインクジェット記録シートが得られるが、該粒子は鏡面ドラムとの密着性を高めるために、該ドラムからの光沢発現層の離型性や該粒子同志の密着によるインク透過性が悪化して、該層の塗層剥離が生じて該層表面に損傷を与えたり、インク吸収性の悪化に伴う画質の低下する。しかし、コロイダルシリカを有機粒子と併用することにより、有機粒子を適用したことによる光沢の向上を維持したまま、離型性の向上に伴う表面損傷の回避とインク透過性の低下を回避してインク吸収性を確保することができる。
光沢発現層の塗被組成物に両性電解質を用いると、コロイド粒子への該電解質の吸着に伴うと推定される該組成物の保水性の向上がある。吸着によって該コロイド粒子間に水分が挟まれて保水性が向上するために、直接法によるキャスト処理では、該層の湿潤状態が高まるために光沢が向上する。又、再湿潤法、凝固法においても保水性の向上が示すように、該層の塗層構造がポーラスになるために、構造中に水を捕獲する量が多いために、光沢は向上することになる。
光沢発現層の塗被組成物にスメクタイトを用いると、該組成物の保水性が向上する。又、スメクタイトはインク透過性があるので、ポリマー系保水剤が持つインク吸収性の低下がない。更に、スメクタイトは滑り性を有しているために、インクジェット記録装置内での搬送性を向上させる。
インク受理層の塗被組成物としては、粒子径1.0μm以下が30体積パーセント以上である顔料を主成分とするものであると、インク吸収性を確保することが出来る。特に、該粒子がカチオン性コロイド粒子であると染料定着性を得ることができ、光沢発現層に隣接してカチオン性コロイド粒子を主成分とする塗被組成物からなる第1インク受理層、更に該層に隣接して木材パルプを主成分とする支持体或いは上述の粒子径規定により選ばれた顔料を主成分とする第2インク受理層とすると、第1インク受理層でインク中の染料成分が定着され、支持体或いは第2インク受理層でインク中の溶媒成分が吸収されることになる。
更に、インク受理層が高いインク吸収性を有しているために、該層上に塗設してキャスト処理される光沢発現層の塗被組成物は、該組成物中の水分がインク受理層へ移動し、湿潤状態が低下する。その結果、湿潤状態の低下が容認できる範囲でキャスト処理することが好ましく、その低下が少ない直接法によるキャスト処理により、光沢、印字濃度、インク吸収性の良好なインクジェット記録シートを得ることが可能になる。
実施例
以下に本発明を実施例を挙げて説明するが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。又、実施例に於いて示す「部」及び「%」は特に明示しない限り絶乾質量部及び絶乾質量%を示す。尚、実施例に示す粒子径は、動的光散乱法により求めた平均粒子径である。
以下に示す実施例及び比較例において、支持体は全て共通として、次のように作製した。
<支持体の作製>
支持体は、LBKP(濾水度400mlcsf)80部とNBKP(濾水度450mlcsf)20部からなる木材パルプ100部に対して、軽質炭酸カルシウム/重質炭酸カルシウム/タルクの比率が10/10/10の顔料25部、市販アルキルケテンダイマー0.10部、市販カチオン系(メタ)アクリルアミド0.03部、市販カチオン化澱粉0.80部、硫酸バンド0.40部を調成後、長網抄紙機を用いて坪量90g/m2で抄造した。
尚、各実施例及び比較例で作製したインクジェット記録シートについては、以下に示す評価方法によって評価した。測定及び評価は、JIS P8111に規定される環境下で行った。
<鏡面光沢度>
キャスト処理された光沢発現層の表面の鏡面光沢度を測定した。該光沢度は、JIS Z8741に準じて、入反射角度75度として、日本電色工業社製変角光沢度計(VGS−1001DP)にて測定した。なお、市販されているキャストコート紙は、鏡面光沢度が70%以上である。
<インク吸収性>
インクジェット記録装置(BJC−820J:キヤノン株式会社製)を用いて、シアンインク、マゼンタインクで重色の矩形パターンを印字し、このパターンと白紙部の境界部分を下記の基準に従い、目視にて評価を行った。良好なインク吸収性として、A又はB評価が必要である。A:境界部分に歪みは見られない。B:境界部分に僅かな歪みが見られる。C:境界部分の全てに歪みが見られる。
<印字濃度>
上記のインクジェット記録装置を用いて、ブラックインクでベタパターンを印字し、印字部をマクベスRD−918型により、光学反射濃度を測定した。印字濃度としては、1.25以上あれば色彩性のある画像が得られる。
<インク受理層の塗工>
インク受理層は、支持体表面に塗設した。インク受理層の塗被組成物は、合成非晶質シリカ(ファインシールX37B:徳山曹達社製)100部、ポリビニルアルコール(PVA117:クラレ社製)30部、コロイダルシリカ(スノーテックス−O:日産化学工業社製)30部、カチオン性染料定着剤(スミレズレジン1001:住友化学工業社製)20部を用い、固形分濃度15%として、これらを調液した。この塗液をエアーナイフコーターにより、乾燥塗工量8g/m2となるように支持体に塗工・乾燥した。
<光沢発現層の塗工>
光沢発現層は、インク受理層の表面に塗設した後、キャスト処理して得た。キャスト処理は、光沢発現層の塗被組成物をインク受理層の表面に塗工し、2秒後に、表面温度90℃に加熱された鏡面ロールに圧接し乾燥する直接法により処理した。該塗被組成物は、コロイド粒子として、平均粒子径が200nmのポリスチレン系有機粒子(L8999:旭化成工業社製)100部、接着剤として、スチレン・ブタジエン系ラテックス(平均粒子径135nm;0693:日本合成ゴム工業社製)30部、離型剤として、市販のオレイン酸カリウム2部を用い、固形分濃度25%として、これらを調液した。この塗液をロールコーターにより、乾燥塗工量3g/m2となるようにインク受理層面に上記のキャスト処理法で設け、実施例1のインクジェット記録シートを得た。
支持体及びインク受理層は実施例1と同様に得た。光沢発現層の塗被組成物は、コロイド粒子として、平均粒子径が65nmのコロイダルシリカ(スノーテックスYL:日産化学工業社製)100部、接着剤として、実施例1で用いたラテックスを20部を用い、固形分濃度25%として、これらを調液した。この塗液をロールコーターにより、乾燥塗工量5g/m2となるようにインク受理層面に塗工し、その後、実施例1と同じ条件でキャスト処理し、実施例2のインクジェット記録シートを得た。
支持体及びインク受理層は実施例1と同様に得た。光沢発現層の塗被組成物は、コロイド粒子として、平均粒子径が40nmのコロイダルシリカ(スノーテックスXL:日産化学工業社製)100部、接着剤として、実施例1で用いたラテックスを20部を用い、固形分濃度20%として、これらを調液した。この塗液をロールコーターにより、乾燥塗工量5g/m2となるようにインク受理層面に塗工し、その後、実施例1と同じ条件でキャスト処理し、実施例3のインクジェット記録シートを得た。
支持体及びインク受理層は実施例1と同様に得た。光沢発現層の塗被組成物は、コロイド粒子として、平均粒子径が300nmのコロイダルシリカ(PST−3:日産化学工業社製)100部、接着剤として実施例1で用いたラテックスを20部、カチオン性染料定着剤(ポリフィックス601:昭和高分子社製)を3部、固形分濃度20%として、これらを調液した。この塗液をロールコーターにより、乾燥塗工量3g/m2となるようにインク受理層面に塗工し、その後、実施例1と同じ条件でキャスト処理し、実施例4のインクジェット記録シートを得た。
支持体及びインク受理層は実施例1と同様に得た。光沢発現層の塗被組成物は、コロイド粒子として、平均粒子径が80nmのカチオン性コロイダルシリカ(スノーテックスAK−ZL:日産化学工業社製)100部、接着剤として市販のノニオン性アクリル系エマルジョン20部、実施例4で用いたカチオン性染料定着剤5部、固形分濃度30%として、これらを調液した。この塗液をロールコーターにより、乾燥塗工量8g/m2となるようにインク受理層面に塗工し、その後、実施例1と同じ条件でキャスト処理し、実施例5のインクジェット記録シートを得た。
(比較例1)
支持体は実施例1と同様に得た。インク受理層は設けず、この支持体表面に、実施例2の光沢発現層と同じ塗被組成物を乾燥塗工量10g/m2となるようにエアーナイフコーターで塗工し、その後、実施例1と同じ条件のキャストコーティング法で処理して、比較例1のインクジェット記録シートを得た。
(比較例2)
支持体は実施例1と同様に得た。この支持体表面に、実施例1のインク受理層と同じ塗被組成物に市販のオレイン酸カリウムを2部追加し、乾燥塗工量15g/m2となるようにエアーナイフコーターで塗工した。その後、実施例1と同じ条件で該インク受理層をキャスト処理し、比較例2のインクジェット記録シートを得た。
(比較例3)
支持体及びインク受理層は実施例1と同様に得た。光沢発現層の塗被組成物は、コロイド粒子として、平均粒子径が500nmのコロイダルシリカ(PST−5:日産化学工業社製)100部、接着剤として実施例1で用いたラテックスを20部、カチオン性染料定着剤(ポリフィックス601:昭和高分子社製)を3部、固形分濃度20%として、これらを調液した。この塗液をロールコーターにより、乾燥塗工量3g/m2となるようにインク受理層面に塗工し、その後、実施例1と同じ条件でキャスト処理し、比較例3のインクジェット記録シートを得た。
Figure 0003704527
上記表1から明らかなように、支持体上にインク受理層、平均粒子径300nm以下のコロイド粒子と合成高分子ラテックスを主成分とした塗被組成物、あるいは、平均粒子径300nm以下のカチオン性コロイド粒子と合成高分子ラテックスを主成分とした塗被組成物からなる光沢発現層を順次積層して、光沢発現層をキャスト処理した実施例1〜5は、市販のキャスト紙に匹敵する光沢を有し、インク吸収性、印字濃度の良好なインクジェット記録シートの得られることが判る。一方、インク受理層を設けていない比較例1、光沢発現層を設けていない比較例2、平均粒子径が300nmを越えた粒子を適用した光沢発現層からなる比較例3では、本発明が目的とする課題を解決することが出来ない。
支持体及びインク受理層は実施例1と同様に得た。光沢発現層の塗被組成物は、コロイド粒子として、平均粒子径が60nmのアクリル系有機粒子(モビニール790:ヘキスト合成社製)100部、接着剤として、実施例1で用いたラテックス20部、離型剤として、実施例1で用いたオレイン酸カリウム1部を用い、固形分濃度40%として、これらを調液した。この塗液をエアーナイフコーターにより、乾燥塗工量10g/m2となるようにインク受理層面に塗工・乾燥した。その後、鏡面ドラム温度を120℃として、再湿潤法によりキャスト処理を行い、実施例6のインクジェット記録シートを得た。
支持体及びインク受理層は実施例1と同様に得た。光沢発現層の塗被組成物は、コロイド粒子として、実施例6で用いた有機粒子90部、平均粒子径が40nmのコロイダルシリカ(日産化学工業社製)10部、接着剤として、実施例1で用いたラテックスを20部を用い、固形分濃度40%として、これらを調液した。この塗液をエアーナイフコーターにより、乾燥塗工量10g/m2となるようにインク受理層面に塗工・乾燥した。その後、実施例6と同じ条件でキャスト処理を行い、実施例7のインクジェット記録シートを得た。
支持体及びインク受理層は実施例1と同様に得た。光沢発現層の塗被組成物は、コロイド粒子として、実施例6で用いた有機粒子60部と実施例7で用いたコロイダルシリカ40部、接着剤として、実施例1で用いたラテックスを20部を用い、固形分濃度40%として、これらを調液した。この塗液をエアーナイフコーターにより、乾燥塗工量10g/m2となるようにインク受理層面に塗工・乾燥した。その後、実施例6と同じ条件でキャスト処理を行い、実施例8のインクジェット記録シートを得た。
支持体及びインク受理層は実施例1と同様に得た。光沢発現層の塗被組成物は、コロイド粒子として、実施例6で用いた有機粒子20部と実施例7で用いたコロイダルシリカ80部、接着剤として、実施例1で用いたラテックスを20部を用い、固形分濃度40%として、これらを調液した。この塗液をエアーナイフコーターにより、乾燥塗工量10g/m2となるようにインク受理層面に塗工・乾燥した。その後、実施例6と同じ条件でキャスト処理を行い、実施例9のインクジェット記録シートを得た。
支持体及びインク受理層は実施例1と同様に得た。光沢発現層の塗被組成物は、コロイド粒子として、実施例7で用いたコロイダルシリカ100部、接着剤として、実施例1で用いたラテックスを20部を用い、固形分濃度40%として、これらを調液した。この塗液をエアーナイフコーターにより、乾燥塗工量10g/m2となるようにインク受理層面に塗工・乾燥した。その後、実施例6と同じ条件でキャスト処理を行い、実施例10のインクジェット記録シートを得た。
Figure 0003704527
上記表2から明らかなように、合成高分子ラテックス含有し、有機粒子とコロイダルシリカを主成分とする塗被組成物からなる光沢発現層をキャスト処理した実施例7〜9は、光沢が高くなることが判る。特に有機粒子/コロイダルシリカの質量比が40/60〜90/10において、光沢度が80%を超えてもインク吸収性に優れていることが判る。
支持体及びインク受理層は実施例1と同様に得た。光沢発現層の塗被組成物は、コロイド粒子として、実施例1で用いた有機粒子を100部、接着剤として、平均粒子径50nmのアクリル系合成高分子ラテックス(SX984A11:日本合成ゴム社製)を30部、離型剤として、市販のオレイン酸カリウムを1部用い、固形分濃度30%として、これらを調液した。この塗液をロールコーターにより、乾燥塗工量3g/m2となるようにインク受理層面に塗工し、実施例1と同じ条件でキャスト処理を行い、実施例11のインクジェット記録シートを得た。
支持体及びインク受理層は実施例1と同様に得た。光沢発現層の塗被組成物は、コロイド粒子として、実施例6で用いた有機粒子を100部、接着剤として、実施例11と同組成で平均粒子径が100nmのアクリル系合成高分子ラテックスを20部、実施例1と同じ離型剤を1部用い、固形分濃度30%として、これらを調液した。この塗液をロールコーターにより、乾燥塗工量5g/m2となるようにインク受理層面に塗工し、その後、実施例1と同じ条件でキャスト処理を行い、実施例12のインクジェット記録シートを得た。
支持体及びインク受理層は実施例1と同様に得た。光沢発現層の塗被組成物は、コロイド粒子として、平均粒子径が80nmのコロイダルシリカ(スノーテックスZL:日産化学工業社製)を100部、接着剤として、平均粒子径が80nmのスチレン−ブタジエン系合成高分子ラテックスを20部、実施例1と同じ離型剤を用い、固形分濃度30%として、これらを調液した。この塗液をロールコーターにより、乾燥塗工量5g/m2となるようにインク受理層面に塗工し、その後、実施例1と同じ条件でキャスト処理を行い、実施例13のインクジェット記録シートを得た。
支持体及びインク受理層は実施例1と同様に得た。光沢発現層の塗被組成物は、実施例13の配合に適用した合成高分子ラテックスを平均粒子径60nmのコロイダルシリカ複合エマルジョン(モビニール8030:ヘキスト合成社製)とした以外は同様とし、固形分濃度30%でこれらを調液した。この塗液をロールコーターにより、乾燥塗工量5g/m2となるようにインク受理層面に塗工し、その後、実施例1と同じ条件でキャスト処理を行い、実施例14のインクジェット記録シートを得た。
Figure 0003704527
上記表3から明らかなように、光沢発現層の塗被組成物として、平均粒子径300nm以下のコロイド粒子を用い、合成高分子ラテックスを適用することにより本発明の目的が達せられる。特に、該ラテックスの平均粒子径が100nm以下である実施例11〜14は印字濃度の低下が少なく、該ラテックスがコロイダルシリカ複合エマルジョンである実施例14は印字濃度の低下が更に少ないことが判る。
支持体及びインク受理層は実施例1と同様に得た。光沢発現層の塗被組成物は、コロイド粒子として、実施例4に用いたコロイダルシリカを100部、接着剤として、実施例1で用いたラテックスを20部、両性電解質としてカゼイン(ニュージランド製)を3部として、固形分濃度20%でこれらを調液した。この塗液をロールコーターにより、乾燥塗工量3g/m2となるようにインク受理層面に塗工し、その後、実施例1と同じ条件でキャスト処理を行い、実施例15のインクジェット記録シートを得た。
支持体及びインク受理層は実施例1と同様に得た。光沢発現層の塗被組成物は、実施例8の配合に、実施例15と同じ両性電解質0.5部を加えた以外は同様として、固形分濃度40%でこれらを調液した。この塗液をエアーナイフコーターにより、乾燥塗工量10g/m2となるようにインク受理層面に塗工し、その後、実施例8と同じ条件でキャスト処理を行い、実施例16のインクジェット記録シートを得た。
支持体及びインク受理層は実施例1と同様に得た。光沢発現層の塗被組成物は、実施例3の配合に、実施例15と同じ両性電解質3部を加えた以外は同様として、固形分濃度40%でこれらを調液した。この塗液をロールコーターにより、乾燥塗工量5g/m2となるようにインク受理層面に塗工し、その後、実施例3と同じ条件でキャスト処理を行い、実施例17のインクジェット記録シートを得た。
支持体及びインク受理層は実施例1と同様に得た。光沢発現層の塗被組成物は、実施例3の配合に、両性電解質として市販の水酸化アルミニウムを2部を加えた以外は同様として、固形分濃度35%でこれらを調液した。この塗液をロールコーターにより、乾燥塗工量5g/m2となるようにインク受理層面に塗工し、その後、実施例3と同じ条件でキャスト処理を行い、実施例18のインクジェット記録シートを得た。
(比較例4)
支持体及びインク受理層は実施例1と同様に得た。光沢発現層の塗被組成物は、比較例3の配合に、実施例15と同じ両性電解質3部を加えた以外は同様として、固形分濃度20%でこれらを調液した。この塗液をロールコーターにより、乾燥塗工量5g/m2となるようにインク受理層面に塗工し、その後、比較例3と同じ条件でキャスト処理を行い、比較例4のインクジェット記録シートを得た。
Figure 0003704527
上記表4から明らかなように、合成高分子ラテックスと平均粒子径が300nmのコロイド粒子を主成分とする光沢発現層に両性電解質を加えた実施例15〜18は、光沢と印字濃度が高まることが判る。しかし、コロイド粒子として、平均粒子径が300nmを超える比較例4では、僅かに光沢と印字濃度の向上が見られるが、特に印字濃度については、光沢発現層の不透明性が高いために、両性電解質の効果が少ない。
支持体及びインク受理層は実施例1と同様に得た。光沢発現層の塗被組成物は、実施例4の配合にスメクタイト(SWN:コープケミカル社製)2部を加えた以外は同じとして、固形分濃度18%でこれらを調液した。この塗液をロールコーターにより、乾燥塗工量3g/m2となるようにインク受理層面に塗工し、その後、実施例1と同じ条件でキャスト処理を行い、実施例19のインクジェット記録シートを得た。
支持体及びインク受理層は実施例1と同様に得た。光沢発現層の塗被組成物は、実施例8の配合に、実施例19と同じスメクタイト2部を加えた以外は同様として、固形分濃度35%でこれらを調液した。この塗液をエアーナイフコーターにより、乾燥塗工量10g/m2となるようにインク受理層面に塗工し、その後、実施例8と同じ条件でキャスト処理を行い、実施例20のインクジェット記録シートを得た。
支持体及びインク受理層は実施例1と同様に得た。光沢発現層の塗被組成物は、実施例2の配合に、実施例19と同じスメクタイト2部を加えた以外は同様として、固形分濃度25%でこれらを調液した。この塗液をロールコーターにより、乾燥塗工量5g/m2となるようにインク受理層面に塗工し、その後、実施例2と同じ条件でキャスト処理を行い、実施例21のインクジェット記録シートを得た。
支持体及びインク受理層は実施例1と同様に得た。光沢発現層の塗被組成物は、実施例2の配合に、ポリカルボン酸系保水剤(モデコールVD:サンノプコ社製)2部を加えた以外は同様として、固形分濃度25%でこれらを調液した。この塗液をロールコーターにより、乾燥塗工量5g/m2となるようにインク受理層面に塗工し、その後、実施例2と同じ条件でキャスト処理を行い、実施例22のインクジェット記録シートを得た。
(比較例5)
支持体及びインク受理層は実施例1と同様に得た。光沢発現層の塗被組成物は、比較例3の配合に、実施例19と同じスメクタイト2部を加えた以外は同様として、固形分濃度15%でこれらを調液した。この塗液をロールコーターにより、乾燥塗工量5g/m2となるようにインク受理層面に塗工し、その後、比較例3と同じ条件でキャスト処理を行い、比較例5のインクジェット記録シートを得た。
Figure 0003704527
<インク受理層の塗工>
インク受理層は支持体上に塗工した。インク受理層の塗被組成物は、粒子径1.0μm以下の粒子を30.2体積%以上有するカオリン(ウルトラホワイト90:Engelhard社製)100部、市販のポリアクリル酸系分散剤0.1部からなる固形分濃度70%の顔料スラリーに、市販のスチレン・ブタジエン系ラテックス7部を添加して、pH9.5、固形分濃度60%にて調液して得た。この塗被組成物を乾燥塗工量15g/m2となるようにブレードコーターで塗工・乾燥した。
<光沢発現層の塗工>
インク受理層表面に光沢発現層を塗工し、キャスト処理を行った。光沢発現層の塗被組成物及びキャスト処理は、実施例5と同様として、実施例23のインクジェット記録シートを得た。
<インク受理層の塗工>
インク受理層は、支持体上に塗工した。インク受理層の塗被組成物は、粒子径1.0μm以下の粒子を73.3体積%以上有するカオリン(アマゾン88:THE CAULIM DA AMASONIA社製)100部、市販のポリアクリル酸系分散剤0.2部からなる固形分濃度70%の顔料スラリーに、市販のスチレン・ブタジエン系ラテックス7部を添加して、pH9.5、固形分濃度60%にて調液して得た。この塗被組成物を乾燥塗工量15g/m2となるようにブレードコーターで塗工・乾燥した。
<光沢発現層の塗工>
インク受理層表面に光沢発現層を塗工し、キャスト処理を行った。光沢発現層の塗被組成物及びキャスト処理は、実施例5と同様として、実施例24のインクジェット記録シートを得た。
<インク受理層の塗工>
インク受理層は支持体上に塗工した。インク受理層の塗被組成物は、粒子径1.0μm以下の粒子を100体積%以上有する有機粒子(L8999:旭化成社製)100部、市販のスチレン・ブタジエン系ラテックス7部を添加して、pH9.5、固形分濃度45%にて調液して得た。この塗被組成物を乾燥塗工量15g/m2となるようにブレードコーターで塗工・乾燥した。
<光沢発現層の塗工>
インク受理層表面に光沢発現層を塗工し、キャスト処理を行った。光沢発現層の塗被組成物及びキャスト処理は、実施例5と同様として、実施例25のインクジェット記録シートを得た。
<インク受理層の塗工>
インク受理層は、支持体上に塗工した。インク受理層の塗被組成物は、重質炭酸カルシウム(エスカロン#1500:三共製粉社製)100部に市販のポリアクリル酸系分散剤を1部添加して調整したスラリーを粉砕機(ユニバーサルミル:三井三池社製)に2回通したものに、市販のスチレン・ブタジエン系ラテックスを5部添加して、pH9.5、固形分濃度65%にて調液して得た。粉砕された後の該炭酸カルシウムは1.0μm以下の粒子径を48.2%有するものであった。この塗被組成物を乾燥塗工量15g/m2となるようにブレードコーターで塗工・乾燥した。
<光沢発現層の塗工>
インク受理層表面に光沢発現層を塗工し、キャスト処理を行った。光沢発現層の塗被組成物及びキャスト処理は、実施例5と同様として、実施例26のインクジェット記録シートを得た。
<インク受理層の塗工>
インク受理層は、支持体上に塗工した。インク受理層の塗被組成物は、粒子径1.0μm以下の粒子を12.3体積%有するカオリン(ハイドラスパース:HUBER社製)100部、市販のポリアクリル酸系分散剤0.1部からなる顔料スラリーに、市販のスチレン・ブタジエン系ラテックス7部を添加して、pH9.5、固形分濃度60%にて調液して得た。この塗被組成物を乾燥塗工量15g/m2となるようにブレードコーターで塗工・乾燥した。
<光沢発現層の塗工>
インク受理層表面に光沢発現層を塗工し、キャスト処理を行った。光沢発現層の塗被組成物及びキャスト処理は、実施例5と同様として、実施例27のインクジェット記録シートを得た。
支持体及びインク受理層は実施例23と同様に得た。光沢発現層は実施例4と同じ塗被組成物を同じ条件で塗工及びキャスト処理を行い、実施例28のインクジェット記録シートを得た。
<インク受理層の塗工>
支持体上にインク受理層を塗工した。インク受理層の塗被組成物は、カチオン性コロイド粒子として、アルミナゾル(非球状粒子;粒子径100nm×10nm;カタロイドAS−3:触媒化成工業社製)100部、接着剤としてポリビニルアルコール(PVA117:クラレ社製)10部を固形分濃度10%で調液して得た。この塗被組成物を乾燥塗工量1g/m2となるようにロールコーターで塗工・乾燥した。
<光沢発現層の塗工>
インク受理層表面に光沢発現層を塗工し、キャスト処理を行った。光沢発現層の塗被組成物及びキャスト処理は、実施例4と同様として、実施例29のインクジェット記録シートを得た。
<インク受理層の塗工>
支持体上にインク受理層を2層設けた。支持体上に塗工したインク受理層A及び該層A上に塗工したインク受理層Bは以下の条件で設けた。
インク受理層Aは、実施例23のインク受理層と同じ塗被組成物及び同じ条件で塗工した。次いで、得られた該層A上にインク受理層Bを塗工した。インク受理層Bは、実施例29のインク受理層と同じ塗被組成物及び同じ条件で塗工した。
<光沢発現層の塗工>
支持体上に順次積層されたインク受理層A、インク受理層Bの上に光沢発現層を塗工し、キャスト処理を行った。光沢発現層の塗被組成物は、実施例4と同じとして、実施例4と同じ条件でキャスト処理を行い、実施例30のインクジェット記録シートを得た。
(比較例6)
インク受理層は実施例30と同じ条件で調液、塗工、乾燥して得た。光沢発現層はインク受理層上に比較例3と同じ塗被組成物を同じ条件で塗工、キャスト処理を行い、比較例6のインクジェット記録シートを得た。
Figure 0003704527
上記表6から明らかなように、光沢発現層の塗被組成物として合成高分子ラテックスと平均粒子径300nm以下のコロイド粒子を主成分とし、インク受理層の塗被組成物が、1.0μm以下の粒子を30体積%以上有する顔料を主成分とするものであると本発明の目的が達せられ、この範囲から外れる顔料についてはインク吸収性の悪化が見られる。又、実施例4、29、30からはインク受理層の塗被組成物にカチオン性コロイド粒子が用いられると印字濃度の向上することが判る。更に、インク受理層を2層設け、光沢発現層に隣接するインク受理層にカチオン性コロイド粒子を用いると光沢が高まる。
支持体及びインク受理層は実施例23と同様に得た。光沢発現層の塗被組成物は、実施例23と同様した。この塗液を乾燥塗工量が8g/m2となるようにエアーナイフコーターで塗工・乾燥した。その後、光沢発現層を再湿潤して表面温度120℃の鏡面ロールに圧接する再湿潤法でキャスト処理を行い、実施例31のインクジェット記録シートを製造した。
支持体及びインク受理層は実施例24と同様に得た。光沢発現層の塗被組成物は、実施例24と同様した。この塗液を乾燥塗工量が8g/m2となるようにエアーナイフコーターで塗工・乾燥した。その後、光沢発現層を再湿潤して表面温度120℃の鏡面ロールに圧接する再湿潤法でキャスト処理を行い、実施例32のインクジェット記録シートを製造した。
支持体及びインク受理層は実施例25と同様に得た。光沢発現層の塗被組成物は、実施例25と同様した。この塗液を乾燥塗工量が8g/m2となるようにエアーナイフコーターで塗工・乾燥した。その後、光沢発現層を再湿潤して表面温度120℃の鏡面ロールに圧接する再湿潤法でキャスト処理を行い、実施例33のインクジェット記録シートを製造した。
支持体及びインク受理層は実施例26と同様に得た。光沢発現層の塗被組成物は、実施例26と同様した。この塗液を乾燥塗工量が8g/m2となるようにエアーナイフコーターで塗工・乾燥した。その後、光沢発現層を再湿潤して表面温度120℃の鏡面ロールに圧接する再湿潤法でキャスト処理を行い、実施例34のインクジェット記録シートを製造した。
支持体及びインク受理層は実施例1と同様に得た。光沢発現層は、実施例8と同じ塗被組成物として、乾燥塗工量が5g/m2となるようにロールコーターで塗工紙し、光沢発現層が表面温度90℃の鏡面ロールに圧接する直接法でキャスト処理を行い、実施例35のインクジェット記録シートを製造した。
支持体及びインク受理層は実施例1と同様に得た。光沢発現層は、実施例4と同じ塗被組成物として、乾燥塗工量が8g/m2となるようにエアーナイフコーターで塗工・乾燥した。その後、光沢発現層を再湿潤して表面温度120℃の鏡面ロールに圧接する再湿潤法でキャスト処理を行い、実施例36のインクジェット記録シートを製造した。
(比較例7)
支持体及びインク受理層は実施例1と同様に得た。光沢発現層の塗被組成物は、比較例3と同様に得た。この塗液を乾燥塗工量が3g/m2となるようにロールコーターで塗工・乾燥した。その後、光沢発現層を再湿潤して表面温度120℃の鏡面ロールに圧接する再湿潤法でキャスト処理を行い、比較例7のインクジェット記録シートを製造した。
Figure 0003704527
上記表7から明らかなように、支持体上にインク受理層、平均粒子径300nm以下のコロイド粒子と合成高分子ラテックスを主成分とした塗被組成物からなる光沢発現層を順次積層して、直接法によりキャスト処理することによって、高い光沢を有するインクジェット記録シートが得られることが判る。又、直接法では光沢発現層の塗工量を減量しても光沢が高く、その結果、不透明性の発現が抑制されるために、印字濃度も高くなることが判る。

Claims (3)

  1. コートタイプのインクジェット記録シートにおいて、支持体上に少なくとも1層以上のインク受理層、該インク受理層上に光沢発現層が順次積層され、該光沢発現層が湿潤状態にある間に加熱された鏡面ロールに圧接して鏡面光沢仕上げされてなるものであり、且つ該光沢発現層が合成高分子ラテックスと平均粒子径300nm以下のコロイド粒子を主成分とする塗被組成物からなり、該光沢発現層に含有する顔料成分の80質量%以上が該コロイド粒子であることを特徴とするインクジェット記録シート。
  2. 該合成高分子ラテックスの平均粒子径が100nm以下である請求項1記載のインクジェット記録シート。
  3. 該合成高分子ラテックスが、コロイダルシリカ複合エマルジョンである請求項1または2記載のインクジェット記録シート。
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