JP2010145668A - 学習装置、学習方法、その学習プログラム、及び記録媒体、当該記録媒体を装着できる電子機器 - Google Patents

学習装置、学習方法、その学習プログラム、及び記録媒体、当該記録媒体を装着できる電子機器 Download PDF

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浩司 佐藤
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昌利 岡安
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Abstract

【課題】テスト学習時に常に同一問題を提示することなく、学習履歴に応じた問題提示を行う学習装置を提供する。
【解決手段】問題を記憶する記憶部、該記憶部の問題を表示させる表示部、記憶部の問題を読み出し表示部に表示させる制御部を備える学習装置において、上記記憶部は、表示された問題に対応して学習時にその問題を解答するまでの解答時間、及び正誤情報を、学習した履歴を記憶し、上記制御部は、記憶された学習履歴に基いて記憶部に記憶された複数問題の中から出題させる問題を抽出し、抽出させた問題を上記表示部に表示させる問題作成部を備えた学習装置である。
【選択図】図2

Description

本発明は学習装置及び学習方法に関し、特に学習効果を高めることができる学習装置、またその方法、さらにそれらを制御するためのプログラム、またそのプログラムを記憶した記録媒体等に関する。
近年、学習効果を高めるための学習装置として、例えば折り畳み式で、上下又は左右の見開き部分のそれぞれに表示部を備え、それぞれの表示部に学習問題を表示し、学習者、つまり解答者が問題に対する解答を行うことで、解答された内容と正解とを比較し、比較結果を表示させるようにしている。例えば、上部(又は左側)の表示部に問題を表示させ、解答を下部(右側)の表示部で行い、その結果を合わせて表示させている。このような学習装置において、学習効果、学習意欲等を掻き立てるために、様々な工夫、趣向等を凝らした表示、問題の提示等を行うようにしものがある。
出題問題については、それぞれの学習カテゴリー、例えば、英単語、漢字の書取りや読み、加減剰余の計算、その他の計算、歴史問題等々、数々の問題を提示できるようにしている。それぞれのカテゴリーの問題を提示するために、その問題等を記憶したUSB、SD、MD等のその他の記憶部、つまり記憶媒体であるメモリを学習装置本体の装着部に装着することで、その問題に対する出題が行われる。
また、学習装置としては、それ専用のものではなく、ゲーム機、またパソコン(パーソナルコンピュータ)のメモリ装着部にメモリを装着することで、装着したメモリに記憶されている問題カテゴリーにおける学習が行えるようになっている。
上述した学習装置によれば、同じ問題を何度も学習することで、学習内容を記憶でき、学習能力が高まっていく。しかし、学習者が問題学習を記憶する過程は、記銘、保持、想起(再生、再認、再構成)、忘却という流れになっている。記憶は短時間保持される短期記憶、また1時間〜1ヶ月程度保持される中期記憶、さらに(および)長時間保持される長期記憶等がある。短期記憶の忘却を防ぎ、長期記憶に転送(移行)するために、記憶すべき学習問題を何度も繰り返し行うことが必要となる。即ち、学習の際に学習問題の反複学習が有効であることが分かる。
また、中期記憶(長期記憶)等の忘却は、忘却曲線と呼ばれる関数に従って忘却されることが知られている。そのため、出題された問題について、自分自身では長期記憶状態に移行、つまりその学習問題を間違いなく記憶し、定着したものと思っていても、時間と共に忘れていくかもしれない。そのため、数時間、数日後に、同じ問題が出題されても、ある問題については記憶が無くなっているといったことがある。そのため、学習問題を反復学習することで、記憶を定着させていくことが可能となり、学習効果を高めることになる。
通常、学習問題については、同一形態、形式で出題、つまり同一順序で各問題が出題されている。そのような出題形式であれば、出題順が同一であるため、解答内容そのものを単純に記憶しているだけで、記憶状態が定着されたとはいい難い。そのため、従来の学習問題の出題方法は、予め準備されている多数の問題から、乱数等を用いてランダムに数門選んで出題する方法や、以前に間違えた問題を、多数の問題の中から選んで出題する方法が提案され、実施に供されるようになっている。
それとは別に、特許文献1(特開2005−92229号公報)には、学習のために記憶させたい文節、単語等の語句、技術的な用語等、穴埋めの形で出題する穴埋め問題において、問題学習を繰り返し行うことで出題率を決め、それに応じて、穴埋め問題の箇所を変更している。この出題率は、穴埋め問題で、間違えた穴埋め部分の問題については、次回の出題問題の候補として出題率が高まり、次回には間違った問題が出題される確立が高まり、反復学習の効果を高めることが期待できる。
また、常に同一問題が同一形態(例えば出題順が同一の場合)で出題させることがないので、学習者は単純に解答のみを記憶するだけでなく、問題内容を十分に理解した学習を行え、それによる学習効果も期待できる。
また、特許文献2(特開平6−289766号公報)には、YES又はNOで解答する問題に対し、解答を間違った問題について、次回出題する出題頻度の度数を上げ、次回の出題時には出題頻度の度数の高いものを優先して出題する技術が開示されている。これによれば、特許文献1と同様に反復学習を期待でき、学習効果が高まるものと期待できる。
この特許文献2には、過去の出題結果又は学習者の回答結果に応じて学習効果が高まるように記憶状況に即した出題方法が開示されている。その詳細は、問題頻度係数変更手段を備え、この手段により、問題学習の経過時間等を示すパラメータと、解答結果の正誤の程度を示すパラメータを入力に含み、さらに傾きが負の指数関数(忘却曲線)の特性をも加味して、各問題に対し問題頻度係数をその都度修正を加えるようにしている。そのため、例えば間違った問題については、問題頻度係数変更手段により、問題頻度係数を小さくし、次回の問題として出題される割合が高まるように制御される。そのため、次回の学習時には出題されやすくなる。その結果として、学習者が反復学習できる機会が多くなり、学習効果が高まる。
また、正解した問題に対しても、傾きが負の指数関数、つまり忘却曲線の特性に基づき、その問題の問題頻度係数が変更手段により小さく変更される。つまり、忘れそうになった時期に反復学習のためにも出題される割合が高くなる。そのため、学習者としては、忘れそうなった問題が、再度出題されることで、反復学習の効果が高められ、長期記憶状態へと移行し、記憶が定着されることにもなる。
また、学習者の学習効果を高めるための忘却曲線を利用する学習装置については、他に特許文献3(特開平8−278745号公報)に開示されたものがある。この特許文献3に記載された発明は、忘却曲線にも個人差があることで、学習前に、各個人特有の忘却曲線を作成する。その作成した忘却曲線の特性を利用して問題を抽出し、出題させるようにしている。そのため、個人特有の忘却曲線に基づいた出題により、反復学習効果が高まることも期待できる。
特開2005−92229号公報 特開平6−289766号公報 特開平8−278745号公報
上述した特許文献2、3に記載された発明によれば、忘却曲線の特性を利用した学習を行えるようにしたことで、特定された問題を常に同一形式で出題することなく、忘れそうになるであろう時期を経過したものを抽出して出題させるようにしている。そのため、学習者に問題を提示する場合、反復学習を効果的に行えることから、学習効率が高まる。また、特許文献1によれば、前回の学習時に間違った問題が、次回も問題として出題される確率が高くなり、反復学習による学習効果を期待できる。
しかしながら、いずれの学習装置においても、間違った問題や、忘れそうになるタイミングに合わせての問題の抽出が行われるとしても、出題された問題の解答が正解となれば、次に出題される確率が非常に低くなり、場合によっては二度と出題されることがなくなる。
即ち、特許文献に記載されている学習装置によれば、間違えた問題に関しては出題頻度が上がり、繰り返し出題されるが確立が高まる。しかし正解した問題に関しては、次回の出願頻度が下がり出題されにくくなる。実際は一度正解した問題について、そのまま出題されなければ忘れてしまうこともあり、学習効果がなくなる。そのため、特許文献2,3に記載されているように、正解した問題でも、忘却曲線を利用し、ある頻度で出題できるようにしている。
しかしながら、出題問題に対し解答の際に所定時間以上に掛ってしまう場合、また問題について自信が持っていない、或は、はっきり覚えていない可能性があるのに、解答の結果が正しい場合、正解であることから記憶されたと判断され、再度問題として出題されない場合が考えられる。
例えば、出題問題の意味、内容等を十分に理解しないで不明な状態で解答した結果、正解することがある。その例としては、二者(三者等)択一問題、YESかNO、あるいはまる(○)かばつ(×)等の問題形式の場合、問題を十分に理解せずとも確率的に正解率が50%となる。そのため理解不足で、正解が不明な問題において、迷った挙げ句に解答を行った場合、その問題に正解しても学習効果は期待できない。即ち、はっきりと覚えていない、曖昧で不明な問題については、反復した学習を行う機会に恵まれず、学習効果を期待できなくなる。これは、正解したことからいくら忘却曲線を利用する場合であっても、次回に出題される確立が大幅に低くなり、その問題が何時出題されるか不明な状態となる。そのため、不明な問題における反復学習による早期学習を期待できず、学習時間が長期化する。
しかも、忘却曲線を利用して再度出題された問題について、うろ覚え、曖昧な記憶状態、解答した内容が正解すれば、その内容が再度出題される確立が低くなり、反復学習、早期学習の効果を期待できない。
従って、学習を効率よく、また反復学習をさらに効率よく行う学習を望めない。また、忘却曲線の特性を十分に活用しての学習効果も期待できない。
本発明は、学習に自信がない場合、或は記憶が不完全の場合を考慮した学習を可能にした学習装置、またその学習方法、さらにその学習のための制御を可能にするプログラムを提供することを目的とする。
本発明においては、記憶が曖昧な場合、またうろ覚えな記憶状態の場合、問題を解答するのに時間が掛る傾向にあり、この状況等を確認できるようにして学習効果を高める学習装置、方法を提供することにある。
また本発明においては、忘却曲線の特性を有効に利用し、学習効果を高め、反復学習を効率よく行えるようにしたことを目的としている。
また、本発明においては、忘却曲線を利用する際に、忘却特性を変更することによって、復習、つまり反復学習を効率よく行わせることを目的としている。
さらに、本発明は、早期学習による記憶効果を高め、早期に記憶定着できる問題の出題、その出題方法を提供することを目的とする。
本発明は、以下に説明するが出題された問題を学習者が解答する場合、うろ覚え、曖昧な記憶で解答した場合、それらと同等の形態での判断を可能にし、その判断で次回の問題として出題させる確立を高めるようにする。これにより、学習者の学習意欲をさらに掻き立てるような問題の出題、抽出を可能にした、学習装置、及びその学習を可能にするためのプログラムを提供することにある。
本発明は、学習者に学習問題を記憶させる学習装置であって、学習内容及び学習問題を記憶手段に記憶しておき、これを表示する表示手段、学習問題を表示手段に表示させるために学習問題を選択し出題させるための制御手段を有する。
上記表示手段は、学習者に学習により記憶させたい内容、又は記憶されたかどうかをチェックするための学習問題を表示する。
そして、上記表示手段に表示された学習問題に対し、解答を入力する解答入力手段を有する。この手段は、例えば手書き入力手段、又はキーボード入力手段である。また出題された問題に対して、表示される複数の解答の中から一つを選択し、解答を行う選択手段である。
また、本発明の学習装置は、提示問題に対し、解答を入力するまでの解答時間を測定する時間測定手段が有する。この手段は解答する問題の指示から、解答入力完了までの解答時間を測定する。この測定結果を学習履歴として記憶手段に記憶させる。また、問題の正解、又は不正解の情報を合わせて学習履歴として記憶させる。これに合わせて、問題学習を行った学習回数及び解答日時を合わせて記憶手段に記憶させる。
上記記憶手段に記憶した以前の学習履歴をパラメータとして、制御手段は次回の学習時に提示するための問題を抽出する。そのための抽出は、解答に時間が掛っている問題を抽出する。即ち、解答時間が長い場合は、学習者が迷って挙げ句に解答を行う。つまり、記憶が曖昧、うろ覚えな状況では、即座に解答できない。もし、解答した内容が不正解であれば、無条件に次回出題候補としてリストアップされる。しかし、正解した場合であっても、解答時間が長ければ、出題候補としてリストアップされる。
これにより、正解した内容でも、記憶が不明確、不安定な状態として、再度出題されることで、反復学習を早期に行え、早期記憶を期待できる。よって、学習効果が高まり、また学習者としても、不安定な記憶内容の反復学習ができ、早期学習による記憶の定着が望める。
また、本発明においては、正解問題であっても、忘れるであろうタイミングを見計らうように提示問題として抽出するようにしている。そのため、時間経過と共に記憶が薄れていく忘却曲線を利用し、正解問題に対する忘却率を算出し、問題の忘却状況を予測する問忘却状況予測手段を更に備える。そのため、算出された忘却率、つまり忘却状況が予め決められた閾値(規定値)より越えていれば、出題候補としてリストアップされ、次回の学習時に出題表示される。
上述したように忘却状況を確認するために忘却率を算出する方法としては、学習回数、また解答時間に基き、算出する。即ち、学習回数を重ねると記憶状態が安定化していく。そのため、決まった忘却曲線でなく、忘却状態の減衰率が小さくなっていく忘却曲線に変更していき、それによる忘却率を算出する。
また、解答時間が短い、又は長い場合に応じて忘却率の減衰が小さい、または大きくなる忘却曲線を選択し、忘却率を算出する。
これにより、適切な忘却状況に基く、問題の抽出を可能にでき、学習効果を期待できる。
以上説明した学習装置によれば、正解した問題であっても解答時間に基いた、出題問題が抽出される。つまり、はっきり覚えていない、記憶が定着されていない、曖昧な記憶状態として、出題問題として抽出され、学習者の記憶を定着させるための学習効率を高めることができる。
以下、図面に参照しながら本発明による実施の形態を説明する。
本発明の学習装置の一例を図1に示す。本発明の学習装置は、折畳み式の携帯型を一例に説明するが、これに限定されるものではなく、様々な形態にも適用できる。また、ノートタイプのパーソナルコンピュータ(パソコン)、また卓上型のパソコンにも適用できることは勿論であり、学習装置専用のものだけに限定されるものではない。つまり、本発明の学習を実現するための出題問題を含め、問題を抽出して出題させるためのオペレーションシステム(OS)のプログラムを記憶したメモリ(記憶媒体)を、メモリ装着部を有し、少なくとも表示装置を備えた電子機器に適用でき、メモリ装着部にメモリを装着することで、学習できる装置を含む。また本発明は、上述したプログラムを記憶した記憶媒体そのものでもある。
まず、図1において、学習装置100は、左右又は上下に折畳み式になっており、図示しないがヒンジ部を備え、図1においては上下に開閉可能となっている。図では、学習装置100本体は、上下に開放され、見開き状態で示している。この学習装置100本体は、見開き状態の上部側が、学習内容及び学習問題を表示する表示装置101、下部側が学習問題の解答入力を行うための入力装置102を備えている。該表示装置101と入力装置102は、それぞれ入力と表示の両方同時できるように行ってもよい(以下本発明の実施の形態の説明では両方行えるようにしている)。
例えば、少なくとも下部側の入力装置102は、タッチパネル式の入力部を兼ねた表示部としている。そのため、ペンや指によって画面をなぞることにより、直接画面を操作し、入力を行えるようになっている。この入力装置102は一般的なキーボートの構成としてもよい。
上記入力装置102とは別に、学習者が出題問題を表示装置101に表示させるための操作用ボタン103を、上部表示装置101の左側面に設けている。この問題については、出題のために表示装置101に表示させているが、スピーカ(音声出力部)105を介して音声出してもよい。即ち、本発明においては、問題提示のための出力手段(出力部)としては、表示装置、あるいは音声出力部で構成される。
上記スピーカ105は、設ける位置として特定されないが、本発明の一例では表示装置101側の上面に設けられている。
また、本発明の学習装置100は、上記表示装置101にて表示出題された問題に対して、入力装置102を介して解答の入力を行うことができる。解答された入力に対し、解答結果が正しいかどうかの判断結果は、表示装置101に表示される。
さらに、以上説明した表示装置101とは別に、外部接続できる音声出力端子104と、無線ランを接続、或はUSBメモリを接続する接続端子106を、上記スピーカ105と同様の表示装置101の上部に設けている。これとは別に、さらに下部の入力装置102右側面側に、例えば学習者が学習したい問題等を含めて記憶した記憶媒体(メモリ)を装着できる記憶媒体装着スロット107を備えている。このスロット107部分には、記憶媒体に記憶された内容を読取ると共に、必要な情報を記憶させるための部材が設けられている。
従って、上記記憶媒体スロット107に、学習者が学習したい内容を記憶した記憶媒体を装着することで、表示装置101に操作用ボタン103を操作し、問題選択をおこなうことで、学習内容が表示させ、学習者が望む学習を行える。
次に、以上に説明した本発明の学習装置100を用いた学習のための制御回路構成について、図2に示すブロック図を参照して説明する。
図2に示すブロック図において、符号201は、学習装置100全体を制御するための制御部であるCPU、つまり制御装置である。この制御装置201は、図示していないが学習を行うためのプログラムを含め、入力装置、表示装置の表示制御等を行う制御のためのプログラムROM、また必要な情報等を一時記憶するためのRAMを有する。さらに、制御装置201は、後に詳細に説明するが、表示された問題を学習者が解答するための時間をカウント(計時)する解答時間測定部202、出題された問題に対する解答と、その問題の正解とを比較し正誤判断を行うテスト結果判定部203、出題する問題を抽出する等、提示問題を作成するための問題作成部204、さらに出題問題を正解した後、その問題の内容と同時に正解を忘れる可能性が高くなるタイミングを見計らって再度出題を行う忘却状況予測部205等を有し、それらを含めて制御する。
上記忘却状況予測部205は、例えば図3に示す一般的な忘却曲線の特性を記憶している。図3に示す忘却曲線は、横軸を時間とし、縦軸が記憶状態、つまり記憶率(%)として表されている。一般的には、記憶した内容について、20分後には、42%を忘却し、58%を覚えている。また、1時間後には、56%を忘却し、44%を覚えている。そして1日後には、74%を忘却し、26%を覚えており、1週間後には、77%を忘却し、23%を覚えている。このような忘却曲線に従って、忘却状況予測部205は、任意に設定した、例えば忘却率(記憶率の逆数)50%未満になる時間を経過していることを判断すれば、以前(前回を含め)正解した問題を次回の学習指示に応答して、出題候補としてリストアップする。例えば、学習者の学習指示に従って、以前正解した問題の中で、以前の出題時から学習指示があった経過時間(例えば24時間)に対し、忘却率が50%未満であれば、出題候補としてリストアップする。もし、忘却率50%以下、つまり記憶率が50%以上であれば、出題候補としてリストアップしない。この出題するか否かを決める忘却率は、任意に設定すればよい。また、学習者が自由に設定できるようにしてもよい。
上記制御装置201は、図示しない入力インターフェースを介して図1で説明した表示装置101、入力装置102、また記憶装置206が接続されている。
また、上記記憶装置206は、制御装置201のRAMで代用できるが、この実施の形態では、図1で説明した記憶媒体装着スロット107に装着された記憶媒体(メモリ)である。この記憶装置206は、学習内容及び出題問題にかかる情報を記憶したもので、出題問題に対する解答等を含め以下に説明する学習履歴、その他の情報を記憶するようにしている。また、これらの情報以外に、出題問題の出題制御を実行するためのプログラム、つまりOS(operating system)等の情報を同時に記憶するようにしてもよい。これらの情報については、外部接続端子106を介して接続されたUSBメモリから取り込むようにしてもよい。
本発明の図1に示す学習装置100によれば、プログラムROMそのものに予め本発明の学習制御を可能にするOSが記憶されている。そして、記憶媒体装着スロット107に記憶される記憶媒体には、学習のための学習内容及び出題問題が記憶されている。
専用の学習装置100でなく、ゲーム機等を学習装置として利用する場合、記憶媒体装着スロット107に装着された記憶媒体には、学習制御を実行できる上述したOS(プログラム等)を含め、学習内容と共に学習のための問題が記憶される。これは、パソコンにおいても同様である。
(学習制御の説明)
次に、以上説明した制御装置201について、その構成、機能をより理解するためにも、以下に簡単に制御動作を説明する。
まず、表示装置101に表示された出題問題に対して、学習者は入力装置102を介して解答を入力する。学習装置100内部のCPUである制御装置201で以下の制御を行う。
上記制御装置201は、入力装置102からの入力に基づいて、装着されている記憶装置206に記憶されている問題を、操作ボタン103による選択操作に基づき、選択された問題を記憶装置205より読み出し、問題作成部206を介して表示装置101に表示させる。表示装置101に表示された出題問題に対し、学習者は、その解答を入力装置102を介して行う。
制御装置201は、学習者が解答入力するのを待つ。このとき、解答時間測定部202は学習者が解答する際の時間測定を行う。そのため、学習者が解答入力を終了したことを制御装置201が判断すれば、解答時間測定部202は時間測定を停止し、解答指示開始から解答入力終了までの時間の測定を終了する。この解答時間とは、出題された一つの問題に対し、その問題が選択された時点から、入力装置102を介して解答入力された時点までの時間である。この時間については、実際に学習(テスト)を行った日時(年月日、及び時刻)と共に記憶装置206に学習履歴として記憶させる。これと共に、制御装置201は、テスト結果判断部203にて、解答内容が正しいかどうかを判断させ、その結果(正解又は不正解の内容)を、その問題を学習(テスト)した回数と、解答時間計測部202で計測した学習(テスト)した日時と、解答に掛った時間(解答時間)とを合わせ学習履歴として記憶装置206に記憶させる。この記憶装置206は、先に説明したように学習内容(問題等を含めたもの)が記憶されており、学習のための各問題に対応し、上述した学習履歴を記憶させている。
本発明においては、出題された問題に対し、学習者の解答結果が不正解の問題について、優先的に次回の学習(テスト)時に出願候補としてリストアップにされ、出題作成部204に次回の提示問題として記憶される。また、解答結果が正解の問題については、必要に応じて忘却状況予測部205にて、その問題について忘却、つまり忘れそうなタイミングを見計らって、出題候補としてリストアップされ、これを出題作成部205に記憶させる。
図3に示す忘却曲線は、決められた減衰率で指数関数的に低下していく基本忘却曲線aを示す。そして、図4に示すものは、2回目以後の学習(テスト)による忘却曲線を示したものである。図4において、忘却曲線aは、図3に示す基準の忘却曲線であり、忘却曲線a−1は、忘却曲線aに対する忘却の減衰率を小さくした忘却曲線を示している。また、忘却曲線a−2は、忘却曲線a−1に対する忘却の減衰率をさらに小さくした忘却曲線を示している。従って、忘却する時間が徐々に長くなり、記憶率が向上していく。これは、学習を繰り返すことで、忘却の減衰率が小さくなっていくようにしている。
従って、初期学習(1回目のテスト学習)時点(基点O1)から、2度目の学習(テスト)を行う日時(基点O2)までの期間(時間)において、忘却曲線aを用い、その期間で忘却率が50%未満であるか否かを、忘却状況予測部205が判断する。例えば、忘却状況予測部205は、もし初期学習時点から2回目の学習までの期間において、忘却曲線aから忘却率が50%以上となっておれば、出題候補としてピックアップする。
そして、3回目の学習時には、忘却曲線a−1が、4回目の学習時には忘却曲線a−2が参照される。従って、学習を重ねるに従って、反復学習による効果を期待でき、記憶率が徐々に上昇する結果となり、長期記憶状態へ移行し、学習による記憶が定着されることにもなる。
また、図5に示す忘却曲線は、基本忘却曲線aに対し、学習者の記憶、つまり学習内容の理解度に合わせて忘却の減衰率を変化させたものを示す。たとえば、本発明おいて学習者が、1つの問題に対し、解答するまでの時間に応じて減衰率を変えた忘却曲線を示したものである。解答する時間として、予め決められた時間範囲内に解答を行い、正解した問題に対しては、次回以降は一般的な基本忘却曲線aが利用される。そして、解答した時間が長い場合おいては、その問題について、うろ覚え、曖昧な記憶状態等の理由から一般的な基本忘却曲線aに対し、減衰度合い(減衰率)が大きくなる忘却曲線bが、次回以降に利用される。また解答時間が短い場合には、問題を十分に把握し記憶がある程度定着されている状態とし、基本忘却曲線aに対し、減衰率が小さい忘却曲線cが利用される。
従って、図3においては一般的な忘却曲線aであって、第2回目以後の学習時に利用される。また、図4においては、基準の忘却曲線に対し学習回数、学習経過時間に基づいて、それに適した忘却曲線を利用し、問題の出題状態を決定するようにする。あるいは、図5に示すものは、解答に掛った時間と予め設定された該問題の適合解答時間との比較に基づき、解答に掛った時間が長かった場合、記憶が弱いと(まだ曖昧な状態での記憶として)判断し、忘却率が低く(減衰率を大きく)なるように設定され、忘却状況を判断する指標としている。また忘却状況と予め設定される忘却率の閾値(例えば50%)と比較し、時間経過による忘却率が大きい場合であれば、該問題を出題候補としてリストアップされ、問題作成部204に転送(記憶)される。
以上説明した学習制御をより理解するために具体的な例を参照し、本発明の内容の理解を深めていくことにする。
その前に、本発明おいては、テスト問題の提示だけでなく、テストを行う前に自主学習による自習を行うことを可能にしている。
そのため、図示していなかった学習装置100の電源がオンされると、操作用ボタン103を操作して、自習モードとテスト(学習)モードを選択できる。
ここで、自習モードとは、例えば、暗記学習を行う場合であれば、暗記するための論文等、テスト学習のための文書を全て表示させ、学習者に自主的に学習(自習)を行わせるモードである。なお、○×(YES、NO)によるテストを実行する場合には、自主学習するための文書を事前に学習させることもできる。
また、テストモードは、本発明の実施の形態の説明おいては暗記を行うために重要な文節、用語等を穴埋めした問題を提示し、学習者がテスト学習を行えるモードである。なお、YES、NOの問題については、内容が正解の文書、不正解の文書を提示することになる。要するに、問題を提示するモードである。
さらに、自習モードが選択され、そのモードによる学習を実行してから、テストモードに選択変更できる。また、テストモードが先に選択され、それを学習者が実行してから、自習モードを選択することもできる。
(自習学習のための制御)
まず、自習モードが選択されれば、自主学習する内容が表示装置101に表示される。その学習内容、例えば学習者が学習しようとする学習カテゴリー(物理、化学、国語、数学等)に応じた記憶媒体であるSDカード等が記憶媒体装着スロット107に装着されており、その中から複数の学習内容が表示装置101に表示される。表示された学習内容としては、学習レベルを示す、上級、中級、初級といったものを選択可能とすることもできる。
表示された内容に従って、学習内容が選択されると、例えば図12に示すような自主学習による文書の全文が表示される。その表示内容に基づいて、学習者が表示内容を読込み、自主的に(自習)学習を行う。そのとき、例えば別途用紙に学習(記憶)を確かにするためにも、書取り等を行うといった学習を行うこともある。学習者が、自主学習を終えると、選択した学習内容が十分に理解されたかを確認するために、学習した内容に基づくテスト学習を実行すべくテストモードを選択する。
なお、図12において、自主学習(自習)モードで表示装置101に表示された内容とは別に、入力装置102側には、左下部に、「穴埋自動」102aと「穴埋手動」102bの入力部が表示されている。この入力部を操作すれば、テストモードに移行し、表示装置101側にテスト内容、つまり穴埋め問題が即座に表示される。これについては、以下の通りである。
なお、自主学習(自習)モードにおいて、表示装置101に表示される学習内容は、暗記学習のために重要となる部分が、他の部分よりも表示形態を異ならせて表示させると学習効果を期待できる。例えば、図12を参照すれば「優性遺伝子」「劣勢遺伝子」「遺伝子型」「表現型」「優性」「劣性」といったような文節、用語部分を太字、又は色を変える、太字表示、傾斜文字、表示形態を変えて表示させる。
(テストモードのよる学習制御)
次に、本発明の第1の実施の形態として、制御装置201での学習制御について図6〜図8に示す学習のための制御フローチャートに沿って説明する。最初に、テストモードが選択されたことによる本発明にかかる学習制御について、図6のフローチャートを参照して説明する。学習装置100本体の電源をオンし、先に説明した自主学習(自習)モードを選択することなく、最初からテストモードを選択すると、学習すべきテスト内容が表示装置101に表示される。その表示内容に基づいて、学習者が学習内容を選択できる(ステップS61)。学習内容の選択は、入力装置102を介して行われる。入力装置102には、表示装置101側に複数表示されている各学習内容に対応した選択画面が表示され、入力装置102表面のパネル上を操作することで学習内容を選択できる。入力装置102は、表示部としても機能し、従来より周知の技術を利用したタッチパネル式による入力装置として機能する。
上述したように学習(テスト)内容を選択すると、該内容の出題すべき問題全問、あるいは一部が表示装置101に表示される(ステップS62)。一部の問題表示いついては、従来より周知のようにスクロール方式による全問を表示させることができる。表示の形態、つまり内容の一例を図13に示す。
この問題としては、先に自習モードで説明した図12に示すような全文に対し、学習のために重要な部分の文節、語句、用語等を記憶させるためにも穴埋めされた状態で表示される。なお、自習モードにおいて、図12に示す自主学習のための内容が表示されている状態で、入力装置102の左下部の「穴埋自動」102a又は「穴埋手動」102bの何れかをタッチ操作(人の指、または入力ペン等での操作)すれば、そのまま図13に示すテストモードにおける穴埋め問題の表示に遷移する。
なお、自習モードでなく、直接テストモードを選択し、学習内容を選択した後、「穴埋自動」102a又は「穴埋手動」102bの何れかを選択すれば、同様に図13に示す穴埋め問題が表示される。
まず、解答する問題を選択する(ステップS63)。この問題を選択するとは、「穴埋自動」の場合には、問題の最初が自動的に選択される。また、学習者が「穴埋手動」を選択すれば、学習者自身が複数の穴埋め部分の何れかを指示し選択する。選択された部分、例えば穴埋問題部分Aは、他の非選択部分B・・Xとは異なる状態で表示される。例えば、穴埋め部分Aの色を変えるか、点滅させるか、ハッチングを入れるかなど、表示形態を選択した穴埋め部分と、非選択の穴埋め部分とを区別できる状態で表示させる。ここで、「穴埋自動」を選択した場合には、最初は穴埋め問題Aが選択され、その表示が他の非選択の穴埋め問題とは異なる形態で表示される。
また、図13において、入力装置102は、テスト問題が表示された状態で、手書き入力できる解答入力部102cと、その上部に手書き入力された内容が文字認識された入力情報を表示する解答入力表示領域102dとに区分された状態で表示されている。また解答入力表示領域102dの右上部には、解答を完了したことを入力する決定キー102eが表示されている。
なお、図13においては、「穴埋自動」が指示されたことで、その入力部が選択された表示形態で表示される。例えば、色を変えた表示が行われる。
以下、説明を簡単にするために、「穴埋自動」が選択した場合として説明する。
以上のように自動の場合には、最初に穴埋め問題Aが自動的に選択され、その問題に対する解答を学習者が、入力領域102cを介して入力する。この解答入力は、本発明の実施の形態では手書き入力であり、従来より周知の通り、例えば制御装置201による構成される文字認識部(図示しない)で、文字認識が行われる。認識された文字は、入力領域102cの上部に位置する解答入力領域102dに表示される。表示された内容を学習者が確認し、その認識情報(認識文字)で間違いなければ、次の文字入力を行う。図14は、その入力状況を示しており、解答し終えると、入力装置102の決定キー102eを操作する。もし、入力した文字が間違いであれば、再入力のためのキー(図示せず)を操作し、同様に手書き入力を行う。
以上のようにして、学習者が解答を入力し、解答入力を終了したことを示す決定キー102eが操作されると、解答時間測定部204が解答時間の測定を完了(S600)し、また入力された解答内容は記憶され確保される。解答時間測定部204が解答時間を測定する形態は、自動と手動の場合、ステップS600の処理が一部異なる。その説明の詳細は、後述する。
そして、解答内容の入力がなれれば、入力された解答(記憶)内容と問題の正解とが、テスト結果判断部203で解答結果が判断(正誤判断)される(ステップS64)。解答結果が正解と判断された場合、正解であることを表示装置101側の表示問題に重ねるようにして表示される(ステップS65)。
逆に、不正解の場合には、図15に示すように穴埋問題の選択問題Cに、正解内容を表示させる。これにあわせて、選択問題Cに重ねることなく、問題表示部の他の部分に重ねるようにして表示される正誤表示領域101aに表示させる。その表示領域101aには、学習者が解答した内容(解答入力領域102dの解答内容)と、不正解であることを表示させ、さらに下部に正解の内容を合わせて表示させる(ステップS66)。
以上のように、入力された解答内容の正誤が判断され、その結果を表示し、合わせて学習回数をインクリメント(S67)する。つまり、学習前には学習回数が“0”が初期値として設定されており、最初(1回目)のテスト学習時に、記憶手段206に学習履歴として、学習履歴の領域に、+1をインクリメント、つまり学習回数として“1”をプラスする(ステップS67)。そして、この学習回数と共に、解答した日時(解答した年月日、及び時刻)、先に説明した解答時間測定部202で測定した解答に掛った解答時間(t)、および正解、また不正解であったことを示す情報と共に記憶装置206の各問題に対応させた上述したそれぞれの記憶領域に記録させる(ステップS68)。
なお、図15は不正解の場合の状態を表示装置101側に表示させた例を示したが、正解の場合は、あえて図示していない。例えば、図15において、正誤表示領域101aには、正解内容のみ合わせて表示させるか、正解であることだけを表示させるようにすればよい。この場合、正解した問題部分(C)は、先に問題を正解した状態と同様の形態で正解内容が表示される。不正解の場合は、図に示すように、先の問題の正解とは異なる表示形態で、不正解であることを示す表示内容、例えば正解を青、不正解を赤で表示させる。これにより、学習者は正誤内容を十分に認識でき、間違った問題に注意を払うことができる。
以上、解答された内容の正誤判断が行われた後、解答を完了した問題が最終問題で、後に穴埋め問題が存在していないかが判断される(ステップS69)。最終問題でなければ、「穴埋自動」の場合には、ステップ63にて自動的に次の問題が選択され、選択された穴埋め問題が他の非選択問題とは異なる状態で表示される。例えば、問題Cの正誤判断が完了すれば、次の問題Dが自動選択され、その問題Dの部分の表示形態は変化する。
最終問題でなければ、上述した制御が繰り返し実行され、問題の解答入力、学習者が解答した内容を正誤判断、およびその結果表示が行われる。そして、問題が最終問題Xであれば、一連の問題提示によるテスト学習を終了させる。テスト学習が完了すれば、図16に示すように、自習モード学習のように全文が表示される。そして、穴埋問題に対応した部分(「優性遺伝子」「劣性遺伝子」「遺伝子型」「表現型」「優性」「劣性」)は、表示色、その形態(ゴシック、明朝体)等が異なり、また正解したものと、不正解(間違ったもの)とを区別できるように例えば色を変えて、正解を青、不正解を赤で表示される。
このように、テスト学習を行ったのち、その結果を表示させる場合、図16に示すように表示させることで、学習者は、テスト結果を容易に認識でき、間違った部分等を注意して認識し、反復学習を効果的に行える。
以上のようにしてテスト学習が実行され各問題の正誤の結果、解答時間、テスト(学習)日時等が各問題に対応させて学習履歴として逐次記憶される。
(解答時間の計測制御)
次に先に説明した問題を自動、または手動で選択、またその時の解答時間を測定するための制御手順について、具体的に説明すると同時に、解答時間測定部204の測定動作(ステップS600)の自動と手動について、図7と図8を参照に説明する。
まず、図7は先に説明したように、「穴埋自動」を選択したときの解答時間測定部204による自動モード処理を示す制御手順である。なお、図6と同一処理部分は、同一ステップ符号を付しており、その説明は省略する。
(解答時間の自動にようる計測制御)
自動モードが選択されると、図13に示すように、先に説明したとおり全問が表示される。自動的に解答する問題が自動選択される(ステップS63a)。このステップは、先に説明したとおりであり、出題された最初の穴埋問題Aが自動選択され、その部分Aが、他の非選択部分(A以外の部分)と区別されるように表示される。例えば、穴埋めした枠部分の色が他の穴埋め枠と異なる、また点滅される等の表示が行われる。
そして、解答時間測定部204は、上記穴埋問題Aの部分の表示が他の問題部分と異なる表示が行われた時点(選択された時点)から、自動的に解答時間測定を開始する(ステップS601)。この時間測定は、選択された問題の解答入力がなされるまでに要した時間計測である。そのため、解答入力がなければ、回答時間計測が継続される。
ここで、解答時間測定部204による測定が開始されると、次のステップとしてS602の処理が実行される。これは、その問題を解答するまでの問題制限時間を判断する。通常テストを行う場合、全問を解答するまでの時間が設定される。その時間としては、例えば、問題の量にも関係してくるが、15分、30分とった時間が設定される。その設定時間に対し、1つの問題に対する解答入力時間、例えば図13の例では、6問であり、設定時間を15分とした場合、2分30秒が問題制限時間(tq)として設定される。その問題制限時間(tq)は、問題選択されてから解答を行うまでの時間として制限するために設定されている。この時間のジャッジのため、図示しないタイマ(制御装置201が構成するタイマ)が時間計測を開始するようにしている。
従ってステップS602では、選択された問題の解答入力が問題制限時間(tq)内にされたか否かを判断する。そのため、制限時間内で、学習者の解答内容をステップS603で確認(ジャッジ)し、解答がなければ、ステップS602に戻る。そして、制限時間内に、解答入力があれば、つまり先に説明したように決定キー102eの入力操作があれば、回答時間測定部204による解答時間計測を終了(S604)する。
解答時間の計測が終了すれば、その解答時間、つまり穴埋め問題に対応した解答時間(t)として記憶される。これと同時に、解答内容も合わせて記憶される。その処理が終われば、先に説明したように正誤判断(S64)が行われ、先に説明したとおりの処理が実行される。
もし、選択された問題の解答が制限時間内に入力されない場合、ステップS602でNoとなり、解答入力なしとして処理(S606)される。この解答入力なしとなれば、次の正誤判断(S64)においては、不正解(間違い)として処理され、その情報が記憶される。なお、解答時間測定部202は、時間測定をクリアし、初期状態に戻る。
そして、選択された問題の正誤判断が終了、その問題が最終問題でなければ、上述した処理を繰り返し行い、最終問題であればテスト学習を終了する。
以上説明したように、問題選択が自動で行われるように場合、ステップS602にて各問題の解答するための時間制限を加え、その時間内に解答がなければ、自動的に解答なしとして処理し、当然不正解として処理する。このように対処することで、テストモードによるテスト学習でのメリハリを明確にすることができ、テスト学習を無制限に行うことを防止できる。また、制限時間内で解答がない場合、十分な学習がなされていないとし判断し、効率のよい学習を行わせることが期待できる。
また、以上のようにして問題制限時間(tq)内で解答入力がなされれば、問題が自動選択された時点から、解答入力されるまでに要した時間が計測され、解答時間が記憶される。この解答時間(t)は、後で詳細に説明するが、学習者の記憶状態を判断する上で非常に重要なものとなる。例えば、解答に時間を要する場合、記憶内容がうろ覚え、また自信がない、曖昧な記憶状態であると認識できる。そのため、そのような解答時間が長い場合には、たとえ問題に対する解答が正解であっても、反復学習の効果を上げるために、次回のテスト学習における問題の抽出候補としてリストアップ対象としている。
(解答時間の手動による計測制御)
次に、問題を自動的に選択するのではなく、学習者が自ら選択する学習、つまりテスト学習での解答時間計測について説明する。図8はそのための処理フローである。図8において、図6、図7で説明したステップと同一処理については同一ステップ番号を付しており、その説明は省略する。
手動による問題選択については、ステップS62の全問表示後、学習者自ら、例えば図13の状態で穴埋め部分の何れかを選び、その部分を指示(ステップS63b)する。そのため、表示装置101側においても、タッチパネル式の入力部としても兼用される。従って、図13の穴埋め問題A〜Xの何れかをタッチ操作することで、問題選択が行われる。
その問題の手動選択(S63b)が行われれば、自動問題選択と同様に解答時間計測が開始(S601)される。その処理後、テスト制限時間内か否かのジャッジ(S701)が実行される。ここで、テスト制限時間(ta)とは、先に一例として説明した図13の穴埋め問題の場合、15分といった設定時間がテスト制限時間として設定されている。これは、一例であり、それぞれのテスト問題に対応して設定すればよい。このテスト制限時間(ta)は、テスト開始、例えば全問表示(S62)が行われた時点から、テスト制限時間(ta)計測のためのタイマ動作が開始される。
これは、学習者が手動で選択するため、選択するのに時間を要するような場合、テスト時間が非常に長くなり、テスト学習の効果が薄れるのを防止するためでもある。つまり、解答入力時間の制限を加えても、問題を選択するのに時間が掛れば、結果としてテスト完了するまでの時間が非常に長くなり、効率のよい学習が望めなくなる。このようなことを解消するためにも、テスト学習のためのテスト制限時間(ta)を設定し、その時間を計測させるようにしている。
そして、手動による問題選択(S63b)が行われた後、先の説明同様、解答時間計測開始と共に、テスト制限時間(ta)内かのジャッジ後、問題の解答のための問題制限時間(tq)内かのジャッジ(S602)が行われる。その時間(tq)内に解答入力があれば、その解答時間が記憶(S605)され、正誤判断(S64)処理が行われる。
また、選択した問題の解答が、問題制限時間(tq)内に行われなければ、解答入力なし(S703)として処理され、正誤判断において不正解の処理がなされる。この処理は、問題の自動選択と同様である。
以後、問題の自動選択同様、最終問題でなければ、次の問題を選択するためステップS63bに戻り、学習者の選択を待つ処理に移り、上述した処理を最終問題まで繰り返し行うことになる。
この手動による問題選択の大きな特徴は、ステップS701において、テスト制限時間(ta)内に選択された問題の解答入力がない場合、選択問題を含め、まだ選択されていない非選択問題を特定(S702)し、それらが全て解答入力なしとして処理される。つまり、ステップS702は、選択されなかった問題の全て、及び選択中の問題について解答なしとして処理する。ここで、問題を選択していない状態で、テスト制限時間(ta)が経過することが予測される。そのため、ステップS69で最終問題でない場合、その時点でステップS701と同様のジャッジを行わせ、テスト制限時間を越えた場合、ステップS702の処理に移るようすればよい。この場合、ステップS702では、非選択問題全てが特定されることになる。
上述したように、テスト学習において、問題を手動で選択しても無駄な時間をかけることなく、テスト制限時間(ta)内でのテスト学習を終えることができる。例えば、自動問題選択の場合、問題の解答時間に制限を加えるだけで、テスト学習が終了するまでの時間は、テスト制限時間(ta)内で完了する。しかし、手動の場合には、選択に時間をかけると、テスト制限時間(ta)を越えることがあり、効率よい学習が望めなくなる。
従って、手動による問題選択においては、テスト制限時間(ta)を設定することで、無駄な時間をなくし、自動による問題選択と同様のテスト学習を行える。あわせて、問題に対する解答があれば、その解答時間(t)が計測され、学習履歴として記憶される。
なお、ステップS702の処理後、ステップS703の処理が実行された後、正誤判断(S64)においては、無条件に不正解処理が行われる。そして、上述の処理によりステップ(S64)については、全ての問題の正誤判断が実行され、ステップS69による最終問題が終了したとしてテスト学習を終了する。
(学習後のテスト問題の出題制御)
次に本発明の大きな特徴である記憶装置206に記憶された問題の出題抽出、その制御(方法)について詳細に説明する。記憶装置206には、各問題に対応して、その問題による学習履歴、例えば解答した内容が正解だったか、不正解だったか、解答にどの程度の時間を要したか(解答時間t)、またテストを行った学習日、及びその時刻等が履歴として記憶されている。この履歴に基づいて、次のテストモード選択による問題、例えば穴埋め部分の抽出をどのようするかを制御する。
図9のフローチャートを参照して説明する。このフローチャートは、以前行ったテスト学習を再度選択し、そのテスト学習を行うときの問題の抽出制御である。つまり、再度選択されたテスト問題が以前行った問題と全く同一であれば、反復学習の効果が望めないばかりが、学習者にしても単純な学習を繰り返すことで、面白みが薄れ、学習意欲が向上しない。
そのため、本発明においては、例えば、図13に示すテスト問題について、再度選択したとき、初期のテスト問題(図13に示す問題)とは異なり、先に説明したように学習履歴に基づいて、例えば図17に示すように、出題する問題が厳選されて学習者に提示するようにしている。
そこで、入力装置102を介してテストモードを選択し、テスト問題を選択すれば、記憶装置206より問題の内容及びその問題に対する以前学習を行った学習履歴が制御装置201に取り込まれる。その学習履歴に基いて、制御装置201でステップS91にて各問題による正解、不正解が確認(ジャッジ)される。間違った問題と判断されると、出題候補リストに登録される(ステップS94)。この出題候補リストは、問題作成部204で記憶される。このステップS94で、まず間違った問題については、全てを抽出し、その全てを出題候補リストとして登録(問題作成部204に記憶)させ、正解の問題に対しては以下の処理を実行するようにしてもよい。
次に、問題に対して学習結果が正解と判断されると、ステップS92で、正解した問題に対し、学習者が解答した解答時間(t)が確認される。その解答時間(t)が、基準値以内か否かが判断される。基準値(tr)以内であれば、学習者はその問題を十分に理解し、解答しているものと思われる。しかし、正解内容を理解しないで解答を行うような場合、解答入力するために考える時間が長くなる傾向にある。そのため、十分に正解内容を理解していないと判断する。そのため、解答時間が長いとステップS92で判断されれば、たとえその問題を正解していても出題候補リストに登録(リストアップ)する処理(S94)を行う。
ここで、解答時間の基準値(tr)としては、任意に設定すればよい。一例を記述すれば。先に説明した1つの問題に対する解答入力時間にかかる問題制限時間(tq)よりも十分に短い時間を設定する。この基準値は、必要に応じて定めればよい。また、学習者が自ら設定できるようにしてもよい。
ステップS92にて、正解の問題の解答時間(t)が基準値(tr)より短いと判断されれば、この問題については出題候補から外されることになる。従って、解答時間が短い場合には、学習による記憶が安定しているとしてテスト問題として出題しないようにしている。従って、その他の問題に対する反復学習がより効果的に行え、学習時間を短縮でき、反復学習の回数を高めると同時に、早期学習が行える。
また、本発明においては、さらなる学習効果を高める目的で、上述したように出題候補から外れた正解問題に対しても、忘却曲線に基づいて、出題候補とするか否かを決定するようにしている。そのため、ステップS92を抜け、ステップS900にてその処理が行われる。
ここで、1つの問題に対する解答時間(t)が基準値よりも短いと判断されると、前回のテスト学習による日時と、今回選択したテスト学習を行う日時とから、経過時間を求め、これに基づいて例えば図3に示した基準忘却曲線aから忘却率を算出する(ステップS900)。そして、この忘却率(あるいは記憶率)が予め規定された規定値(例えば50%)と比較する(ステップS93)。規定値を超えているのであれば、その問題が出題候補リストに登録(S94)される。
忘却率が規定値を超えていなければ、まだ記憶している率(記憶率)が高く、出題候補から外す。これは、記憶されている確立が高いとして、反復学習を行う上で、忘却率が大きいときに、再度出題させることで、反復学習の効果を高めるようにしている。
以上のようにして、学習履歴に基づいて、出題問題が抽出される。その抽出のために、本発明によれば、問題の解答時間が基準値(tr)よりも長い場合に、出題対象としている。また、出題対象とならない問題に対しても、忘却曲線から一定の忘却率を超えると、出題対象として抽出される。
次に、ステップS94の処理が完了すれば、出題する問題の全てがチェック、つまり問題の正解、不正解の状態がチェックされたかをジャッジ(ステップ95)する。全ての問題のチェックが完了していなければ、ステップ91に戻り、次の問題の正誤の状態を確認し、上述した処理を繰り返し行う。
全ての出題問題に対するチェックが完了すれば、以上説明したようにリストアップされた出題候補リストが問題作成部204で作成され、そのリストに基いて記憶装置206に記憶されたテスト問題の全てから、リストアップされた問題が抽出(摘出)される(ステップS96)。
抽出を完了すれば、次の処理として、表示装置101に抽出した問題を表示させる。例えば、図17に示すように、図13で示した全ての穴埋め問題を提示することなく、リストアップされた問題に対して抽出問題を提示する。なお、学習をより効果的に行うためにも、図17で穴埋め問題として提示されていない「劣性遺伝子」「表現型」「劣性」については、他の語句、文字とは異なる状態、例えば太字、傾斜文字、色を変えての表示を行うようにできる。これにより、穴埋め問題を解くための学習だけでなく、表示された文字、文書を読み込むことにより、正解した内容も合わせて再度暗記学習を行え、記憶に留めるさらなる学習効果が望める。
なお、穴埋め問題の場合、穴埋めされた部分について、正解している問題と、不正解であった問題とを区別して表示させることもできる。これにより、前回不正解であった問題については、注意を払っての学習を行える。また、正解であった問題が再度出題されたことを知ることで、反復学習が効率よく行え、記憶状態を安定、つまり定着状態へと移行できる効果が期待できる。
本発明によれば、テスト学習時、正解しても、解答時間が長い場合には、次回の問題提示の祭に出題候補としてリストされる。そのため、まぐれで正解した場合、従来では出題されない、あるいは出題される確立は非常に低くなり、反復学習が望めない。しかし、本発明によれば、時間が長いと、出題され、反復学習の効果が高まり、不明なものでも、記憶の留める(記憶が定着する)学習効果が期待できる。
また、同様に、正解した問題でも、上述したように解答時間(t)が短い場合には、次回の学習時には、出題されないとしても、一定の忘却率を超えていると、出題候補としてリストされるため、上述したように反復学習による効果を期待できる。
(正解問題に対する出題抽出のための他の制御例)
図9によれば、忘却率を算出するために、図3に示した基準の忘却曲線を利用している。これとは別に、図4又は図5にしめすような忘却曲線を利用することもできる。その例について、図10及び図11に基いて説明する。
まず、図10に示すものは、図9の忘却曲線の算出を行うステップS900による処理が異なる状態を示している。このフローチャートは、図4で示した忘却曲線を利用するもので、学習回数に基いて、忘却曲線を変更して忘却率を算出している。
図において、図9との違いは、ステップS900であり、その他の処理についての説明は省略する。
図9で説明したように最初のテスト学習でなく、2度目以降の学習によれば、学習履歴からその学習回数を知ることができる。そのため、テスト問題を出題するに際し、出題問題が、前回正解しているか否かをジャッジ(S91)し、正解である場合、今回のテスト学習が何度目かをジャッジ(S901)する。もし、前回が初期学習でれば、今回の学習が2度目となり、ステップS902にて基準の忘却曲線(図4において忘却曲線a)を利用して忘却率を算出する。これは、図9で説明した忘却率の算出と同一である。
上記ステップS901のジャッジにおいて、2度目以降のテスト学習(例えば3度目の学習)であれば、ステップS901からステップS903に移り、忘却曲線を変更した忘却率が算出される。これは、図4に示す2度目の学習時に利用する初期の忘却曲線aに対し、3度目のテスト学習を選択した時点を基点(02)として、忘却率の低下が抑制、つまり減衰率を小さくした忘却曲線a−1を使用して忘却率を算出する。基点02は、前回学習した日時とし、この日時から今回の学習日時(O3)までの経過時間に基いて、忘却率が算出される。また、4回目の学習については、学習日時の基点O3として忘却曲線a−2が利用される。
以上のように学習回数を重ねることで、忘却曲線の忘却率の低下が押さえられ、記憶の定着度合いが徐々に高くなる。そのため、正解を繰り返す毎に、出題される確立が少なくなり、早期学習による記憶の定着がより確実になっていく。
ステップS903にて忘却率が算出されると、その忘却率と規定値とが比較(ステップS93)され、その問題を出題するか否かが決まる。以後の処理は、図9において説明したとおりである。
ここで、忘却率については、学習回数に応じた忘却曲線に基いて算出するようにしており、その算出された忘却率に応じた出題候補が決定される。そのため、学習を重ねることで、記憶の定着状態が高まり、反復学習による効果が高まる。同時に、無駄に問題を出題することがなくなり、効率のよい学習効果が望める。
(正解問題に対する出題抽出のためのその他の制御例)
以上の忘却率の算出とは異なり、図11に示すものは、解答時間(t)に応じて忘却曲線を変更し、それに基いて忘却率を算出するようしている。そのため、図11のステップS900の忘却率の算出において、学習履歴の問題に対する解答時間(t)が参照され、その解答時間に応じた忘却曲線が選択される。例えば、問題を解く解答時間が非常に短い場合、その問題については自信をもって解答している場合が多く、理解度は十分であるといえる。そのため、短時間に解答を行える。
従って、記憶状態が安定したものとなり、忘却するようなことは非常に希薄なものとなる。そのため、忘却曲線については、図5に示すように基準の忘却曲線aに対し、減衰率が小さくなる忘却曲線cが選択され、利用される。これは、時間が経過しても忘却率が大きくなることなく、記憶率が非常に高い状態で維持している。
上述したように解答時間が短い場合、ステップS905のジャッジ後、ステップS906に移り、減衰率の小さい忘却曲線cに基いて、忘却率が算出される。この忘却率に基き、ステップS93にて、その問題の出題候補を決定する。これは、図9において説明したとおりである。
また、ステップS905において、解答時間が標準時間であれば、ステップS907に移り、基準忘却曲線a(図3に示すような基準の忘却曲線aと同一)が選択され、これに基づいて、忘却率が算出される。算出された後は、ステップS93による処理が実行される。
また、ステップS905にて、解答時間が長いと判断されれば、ステップS908に移り、減衰率が大きくなった忘却曲線bが選択され、これに基づいた忘却率が算出される。以後の処理については、説明を省略する。
上述した解答時間の標準時間について説明しておく。この標準時間は、少し考えて解答を行えるような時間に設定される。例えば、問題に対する制限時間(tq)を設定していることを説明したが、その制限時間よりも短く、また図9において基準値(tr)の時間よりも短い値に設定される。つまり、問題の解答を十分に理解している場合には、即座に解答入力を行える。また、少し考えれば解答できるような場合、記憶状態が安定しているものといえる。例えば、問題の制限時間(tq)を2分とした場合、基準値(tr)としては1分程度に設定され、それと同等、または短い時間を標準時間、例えば60秒〜20秒の間で設定することができる。この標準時間としては、ある程度の幅を持って設定される。
上記標準時間に対し、短い時間で解答できる場合は、十分に問題を理解しているといえ、記憶状態も安定している。そのため、その時の忘却曲線としては、基準のものでなく、忘却率の低下(減衰率)が少ない、図5の忘却曲線cを選択する。逆に、長い場合は、記憶が希薄、または曖昧な記憶状態といえ、忘却率が高くなる、図5の忘却曲線bを選択する。
この忘却率の算出については、解答に要した解答時間に基いて行っている。説明が重複するが、解答時間が短い場合には、問題を十分に理解し考える時間を必要とせずに、解答できる。しかし、時間が長くなれば、理解不足、また記憶が曖昧、うろ覚えな状態のため、忘却率も高く、解答時間が長くなる。従って、それに応じた忘却曲線を選定し、忘却率を算出することで、反復学習を行う上で、忘れそうな状態を見計らった出題を行え、学習効果を期待できる。
なお、以上の説明においては、忘却曲線としてa〜cの3種類としているが、解答時間に応じて、さらに細分化させるようにしてもよい。例えば4種類、5種類といったように、忘却の減衰率を種々設定したものを準備すればよい。
以上説明した本発明の学習装置によれば、反復学習を行う上で、十分な効果を発揮できるように問題の抽出が行われる。そのため、反復学習がより効果的に行われ、学習時間の短縮にも繋がる。
(解答入力の他の具体例)
ここで、本発明の実施の形態によれば、テスト問題を解答するために、手書き入力による学習を行わせるようにしている。このような学習を行うことで、書いて覚える(記憶)といった学習には非常に適している。つまり、暗記学習を行う上では、非常に重要な要因の一つでもある。その他、漢字の書取り、英語のスペルテストにおいては、十分な効果が期待できる。
なお、解答入力を行う場合、手書き入力に限るものではない。例えば、図18に示すように、穴埋め問題に対し、選択された問題に対し、選択肢102fを複数、入力装置102側に表示させ、その中から一つを選択させるようにしてもよい。このような場合、テスト学習の時間を短縮できる。つまり、手書き入力の場合には、時間がかかるが、複数の選択肢を表示させ、その中から選択させれば、入力時間の短縮にもなる。
この場合、できれば選択肢としては3以上に設定することで、曖昧、うろ覚え等、内容を十分に理解していない場合、選択に迷いが生じ、解答時間が長くなる。
また、選択肢による解答入力を行うものでなく、図19に示すように、キーボードによる入力を行うようにしてもよい。そのため、入力装置102に、キーボード102kを表示させる。このキーボードによる入力であっても、実際に穴埋め問題の解答を手書き入力同様、キーにより入力ができるため、暗記学習のための学習効果が期待できる。
また、本発明においては、入力装置102において表示部を兼用したタッチパネル式による入力形態について説明した。このようなタッチパネル式でなく、液晶表示装置を利用した入力形態を採用することもできる。
一例について説明すれば、図20に示すように、タッチパネル一体型液晶表示装置300(単に液晶表示装置300とも呼ぶ)は、液晶パネル310、および液晶パネル310の背面側に設けられ該液晶パネルに光を照射するバックライト320を備えている。
液晶パネル310は、多数の画素がマトリクス状に配列されたアクティブマトリクス基板311を有し、アクティブマトリクス基板311には、各画素を駆動するためのスイッチング素子であるTFT(図示せず)、配向膜(図示せず)、光センサ素子330などが設けられている。なお、符号312は、上部のマトリクス基板313との間に封入された液晶である。
液晶表示装置300では、バックライト320からの光を光源として利用して、検出対象面300a上に置かれた物体の画像情報(形状・色彩など)を取得する。つまり、各画素のR(赤)・G(緑)・B(青)ごとに設けられた光センサ素子330は、バックライト320から照射され液晶パネル310を透過した光を利用し、該透過光が検出対象面300a上の物体から反射される光を検知し、各素子で検出された波長成分から表示装置300の上に置かれた物体の形状及び色彩を認識することができる。
これにより、液晶表示装置300では、検出対象面300a上に置かれた物体の形状及び色彩を認識することができ、また入力ペンの位置を画像データとして検出できる。
また、陰影情報のみを検知する場合は、光センサ素子330は各画素に一個設けられていればよい。
図20に示すような液晶表示装置300を、図1に示した入力装置102だけでなく、表示装置101にも適用することができる。
なお、本発明においては、テスト学習を行う事例として、穴埋め問題を例に説明しているが、このような学習に限るものではないことは勿論である。例えば、漢字の書取り、英語のスペル学習等における暗記学習に適用できる。また、○×(イエス、ノー)で解答するテスト学習にもて同様にして適用可能である。
さらに、物理や、数学、化学等の学習、その他の学習にも適用可能であることは勿論である。
本発明の学習装置の外観を示す斜視図。 本発明の学習装置における制御回路構成を示すブロック図。 本発明にかかる一般的な忘却曲線を示す特性図。 本発明における忘却曲線を示す特性図。 本発明の他の忘却曲線を示す特性図。 本発明のテスト学習のための学習制御にかかる制御フローチャート。 本発明のテスト学習のための問題解答を行うときの時間計測の詳細を説明する制御フローチャート。 本発明のテスト学習のための問題解答を行うときの他の時間計測の詳細を説明する制御フローチャート。 本発明の2回目以後の学習のための問題抽出のための制御手順を説明する制御フローチャート。 本発明の2回目以後の学習のため図4に示す忘却特性を利用する問題抽出の制御手順を説明する制御フローチャート。 本発明の2回目以後の学習のため図5に示す忘却特性を利用する問題抽出の制御手順を説明する制御フローチャート。 本発明の自主学習(自習)のための学習内容の一例表示を示す図。 本発明のテストモードにおける穴埋め問題の表示例を示す図。 本発明のテストモードにおける穴埋め問題の選択状態を説明するための図。 本発明の穴埋め問題の解答状況を説明するための図。 本発明の穴埋め問題が終了した状態でのテスト結果の内容表示の一例を示す図。 本発明のテストモードにおける2回目のテスト学習にかかる穴埋め問題の抽出例を示す図。 本発明の問題を解答するための他の入力例を示す図。 本発明の問題を解答するためのその他の入力例を示す図。 表示装置を入力装置として兼用するためのタッチパネル一体型液晶表示装置の一例を説明するための断面図。
符号の説明
100 学習装置
101 表示装置
102 入力装置(表示装置兼用)
102c 手書き入力部
102d 解答入力表示領域
102e 決定キー
107 記録媒体装着スロット
201 制御装置(制御部)
202 解答時間測定部
203 テスト結果判定部
204 問題作成部
205 忘却状態予測部
206 記憶装置(記憶媒体等)
A〜X 穴埋め問題


Claims (9)

  1. 問題を記憶する記憶部、該記憶部の問題を表示させる表示部、記憶部の問題を読み出し表示部に表示させる制御部を備える学習装置において、
    前記記憶部は、表示された問題の解答までに要した解答時間、及び正誤情報の学習履歴を記憶し、
    前記制御部は、記憶された学習履歴に基いて複数問題の中から出題する問題を抽出し、抽出させた問題を前記表示部に表示させる問題作成部を備えることを特徴とする学習装置。
  2. 前記制御部は、学習履歴で正解している問題に対し、学習履歴の解答時間を参照し、解答時間が予め設定された基準値よりも長い場合、出題問題として問題作成部に記憶させることを特徴とする請求項1記載の学習装置。
  3. 時間経過と共に記憶率が低下していく忘却曲線を記憶した忘却状況予測部を備え、
    該忘却状況予測部は、前記学習履歴の中で正解した問題の中から、忘却曲線の特性に基き忘却率を求め、求められた忘却率が予め設定された規定値以上であるときに、出題問題として前記問題作成部に記憶させることを特徴とする請求項1又は2記載の学習装置。
  4. 前記学習履歴は、出題問題に対する学習を行った学習回数を含み、
    前記忘却状況予測部は、忘却特性の異なる複数の忘却曲線を記憶し、前記学習回数に応じて忘却曲線の1つを選択し、忘却率を求めて、出題問題の抽出を行うことを特徴とする請求項3記載の学習装置。
  5. 前記忘却状況予測部は、忘却特性の異なる複数の忘却曲線を記憶し、前記学習履歴の解答時間に基いて、複数の忘却曲線の1つを選択して、忘却率を求め、出題問題の抽出を行うことを特徴とする請求項3記載の学習装置。
  6. 記憶部に記憶された問題を表示部に表示させる問題表示ステップ、
    表示された問題に対する解答を入力する入力ステップ、
    表示された問題を解答するまでの時間を記憶する時間記憶ステップ、
    解答内容と問題の正解を対比する正誤判断ステップ、
    正誤判断で正解した問題の中から次回出題させる問題を前記時間記憶ステップで記憶された解答時間に基き抽出する抽出ステップ、
    抽出された問題を上記表示部に表示させる問題提示ステップ、
    からなる学習方法。
  7. 請求項7記載の学習のための問題抽出を実現するためのプログラム。
  8. 請求項8記載のプログラムを記憶した記録媒体。
  9. 請求項8記載の記録媒体を装着できる装着部を有する電子機器において、
    表示部、前記記録媒体のプログラムを実行する制御部を備え、学習ための問題を記表示部に表示させて学習を行えるようにした電子機器。
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