JP2010145372A - 超音波プローブ、プローブ着脱用移動台車、プローブ設置位置探索用移動台車、超音波プローブ着脱システム、および超音波プローブの取付方法 - Google Patents

超音波プローブ、プローブ着脱用移動台車、プローブ設置位置探索用移動台車、超音波プローブ着脱システム、および超音波プローブの取付方法 Download PDF

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Abstract

【課題】高温・高放射線環境下においても安定した振動計測が可能な超音波プローブを提供する。
【解決手段】原子炉圧力容器2の外側面から炉内構造物に対して超音波を送信し、反射した反射超音波を受信する超音波センサ41と、センサ面48に被覆されたカプラント43と、超音波センサ41を収納する超音波センサホルダ44と、センサ面48およびカプラント43を、原子炉圧力容器2の外側面に押し付ける方向に弾性力を付与する弾性体45と、超音波センサホルダ44を支持し、超音波センサホルダ44を原子炉圧力容器2の外側面に固定する磁力を備えたホルダ支持体46とを備え、センサ面48は、無負荷状態においてはホルダ支持体46の設置面となる面49よりも突出した。
【選択図】 図3

Description

本発明は、原子炉の炉内構造物の振動を監視する超音波プローブおよびその超音波プローブを着脱するためのプローブ着脱用移動台車、プローブ設置位置探索用移動台車、超音波プローブ着脱システム、および超音波プローブの取付方法に関する。
従来から、原子炉圧力容器内部の炉内構造物の振動などを非接触で計測する手段として、超音波を用いる技術が知られている。
特開平11−125688号公報
原子力圧力容器内部の炉内構造物の振動計測に用いられる超音波センサは、原子力プラント稼働中に設置され、高温かつ高放射線環境において長時間継続して振動計測を実施する。また、超音波センサは、原子力プラントの定検検査時において回収される。
このような超音波センサは、高温かつ高放射線環境において長時間継続して振動計測を実施しうる構成であることが必要となる。また、高精度に振動計測を実施するためには、原子炉圧力容器の外側面における、超音波センサの設置位置を正確に把握し、効率よくその位置に設置する必要がある。
しかし、特許文献1にはこれらの課題を解決する超音波センサの構成や、取付および取外しのための技術などは開示されていなかった。
本発明はこのような事情を考慮してなされたもので、高温・高放射線環境下においても安定した振動計測が可能な超音波プローブを提供することを目的とする。
また、本発明の他の目的は、超音波プローブの設置位置の探索、および設置作業を効率よく行うことができるプローブ着脱用移動台車、プローブ設置位置探索用移動台車、超音波プローブ着脱システム、および超音波プローブの取付方法を提供するにある。
本発明に係る超音波プローブは、上述した課題を解決するために、原子炉圧力内の炉内構造物の振動を、超音波を用いて監視する原子炉振動監視装置に用いられる超音波プローブにおいて、前記原子炉圧力容器の外側面から、前記原子炉圧力容器内の炉内構造物に対して超音波を送信し、前記炉内構造物で反射した反射超音波を受信する超音波センサと、前記超音波センサのセンサ面に被覆されたカプラントと、前記超音波センサを収納する超音波センサホルダと、前記超音波センサホルダ内に収納され、前記超音波センサの前記センサ面および前記カプラントを、前記原子炉圧力容器の外側面に押し付ける方向に弾性力を付与する弾性体と、前記超音波センサホルダを支持し、前記超音波センサホルダを前記原子炉圧力容器の外側面に固定する磁力を備えたホルダ支持体とを備え、前記超音波センサの前記センサ面は、無負荷状態においては、前記ホルダ支持体の設置面となる面よりも突出したことを特徴とする。
また、本発明に係るプローブ着脱用移動台車は、原子炉圧力容器の外側面と吸着する磁力を備えた磁石部と、前記磁石部による吸着状態で前記原子炉圧力容器の外側面上を移動する駆動部とを備えた走行機構と、前記原子炉圧力容器内の炉内構造物の振動を超音波を用いて監視する原子炉振動監視装置に用いられる超音波プローブを着脱可能に保持し、前記走行機構と連結されたプローブ保持機構とを備え、前記超音波プローブが設置される所定の位置まで前記走行機構により移動した後、前記プローブ保持機構は、前記超音波プローブの保持を解除して、前記超音波プローブを前記原子炉圧力容器の外側面に取り付け、前記超音波プローブが設置された所定の位置まで前記走行機構により移動した後、前記プローブ保持機構は、前記超音波プローブの保持を開始し、前記超音波プローブを前記原子炉圧力容器の外側面から取り外すことを特徴とする。
また、本発明に係るプローブ設置位置探索用移動台車は、原子炉圧力容器の外側面と吸着する磁力を備えた磁石部と、前記磁石部による吸着状態で前記原子炉圧力容器の外側面上を移動する車輪機構とを備えた走行機構と、前記原子炉圧力容器内の炉内構造物の振動を超音波を用いて監視する原子炉振動監視装置に用いられる超音波プローブを設置する位置を探索するための探索用超音波センサを備えた設置位置探索機構と、前記設置位置探索機構により特定された、前記超音波プローブを設置する位置をマーキングするマーキング機構とを備えたことを特徴とする。
また、本発明に係る超音波プローブ着脱システムは、原子炉圧力容器内の炉内構造物の振動を、超音波を用いて監視する原子炉振動監視装置に用いられる超音波プローブであって、前記原子炉圧力容器の外側面から、前記原子炉圧力容器内の炉内構造物に対して超音波を送信し、前記炉内構造物で反射した反射超音波を受信する超音波センサと、前記超音波センサのセンサ面に被覆されたカプラントと、前記超音波センサを収納する超音波センサホルダと、前記超音波センサホルダ内に収納され、前記超音波センサの前記センサ面および前記カプラントを、前記原子炉圧力容器の外側面に押し付ける方向に弾性力を付与する弾性体と、前記超音波センサホルダを支持し、前記超音波センサホルダを前記原子炉圧力容器の外側面に固定する磁力を備えたホルダ支持体とを備え、前記超音波センサの前記センサ面は、無負荷状態においては、前記ホルダ支持体の設置面となる面よりも突出した超音波プローブと、前記超音波プローブを前記原子炉圧力容器の外側面に取り付ける位置を探索するプローブ設置位置探索用移動台車であって、前記原子炉圧力容器の外側面と吸着する磁力を備えた磁石部と、前記磁石部による吸着状態で前記原子炉圧力容器の外側面上を移動する車輪機構とを備えた走行機構と、前記超音波プローブを設置する位置を探索するための探索用超音波センサを備えた設置位置探索機構と、前記設置位置探索機構により特定された、前記超音波プローブを設置する位置をマーキングするマーキング機構とを備えたプローブ設置位置探索用移動台車と、前記プローブ設置位置探索用移動台車によりマーキングされた位置に前記超音波プローブを取り付ける、または設置された前記超音波プローブを取り外すプローブ着脱用移動台車であって、前記原子炉圧力容器の外側面と吸着する磁力を備えた磁石部と、前記磁石部による吸着状態で前記原子炉圧力容器の外側面上を移動する駆動部とを備えた走行機構と、前記超音波プローブを着脱可能に保持し、前記走行機構と連結されたプローブ保持機構とを備え、前記超音波プローブが設置される所定の位置まで前記走行機構により移動した後、前記プローブ保持機構は、前記超音波プローブの保持を解除して、前記超音波プローブを前記原子炉圧力容器の外側面に取り付け、前記超音波プローブが設置された所定の位置まで前記走行機構により移動した後、前記プローブ保持機構は、前記超音波プローブの保持を開始し、前記超音波プローブを前記原子炉圧力容器の外側面から取り外すプローブ着脱用移動台車とを備えたことを特徴とする。
また、本発明に係る超音波プローブの取付方法は、原子炉圧力容器内の炉内構造物の振動を超音波を用いて監視する原子炉振動監視装置に用いられる超音波プローブを設置する前記原子炉圧力容器の外側面上の位置を、設置位置探索用の超音波センサを用いて探索する設置位置探索工程と、前記設置位置探索工程において特定された位置を、前記原子炉圧力容器の外側面上にマーキングするマーキング工程と、前記マーキング工程においてマーキングされた位置まで前記超音波プローブを移動し、前記超音波プローブを前記原子炉圧力容器の外側面上に取り付ける取付工程とを備えることを特徴とする。
この超音波プローブによれば、高温・高放射線環境下においても、安定した振動計測を行うことができる。
また、このプローブ着脱用移動台車、プローブ設置位置探索用移動台車、超音波プローブ着脱システム、および超音波プローブの取付方法によれば、超音波プローブの設置位置の探索、および設置作業を効率よく行うことができる。
本発明に係る超音波プローブ、プローブ設置位置探索用移動台車、プローブ着脱用移動台車、超音波プローブ着脱システム、および超音波プローブの設置方法の実施形態を添付図面に基づいて説明する。
図1は、本実施形態における超音波プローブが設置される沸騰水型原子炉1の構造を示す縦断面図である。
後述する超音波プローブ(図3の超音波プローブ40)が用いられる原子炉振動監視装置は、図1に示す沸騰水型原子炉1に適用される。
原子炉圧力容器2の内部には、各種の炉内構造物がある。これらの炉内構造物は、沸騰水型原子炉1が発電を行っている最中、原子炉圧力容器2内で発生する温水・水蒸気などによる流体振動を受けている。例えば、ジェットポンプ3やシュラウド4などが流体振動を受けている。本実施形態における超音波プローブが用いられる原子炉振動監視装置は、これら炉内構造物の振動状態を非接触計測することが可能である。
沸騰水型原子炉1は、原子炉圧力容器2内に炉心5を収容する。この炉心5を構成する多数の燃料集合体(図示せず)は、シュラウド4に囲まれると共に、炉心支持板6および上部格子板7によって支持されて構成される。シュラウド4の上部は、シュラウドヘッド8により閉塞され、このシュラウドヘッド8にスタンドパイプ9を経て気水分離器10が配置される。原子炉圧力容器2内には、気水分離器10の上方に蒸気乾燥機11が配置される。
炉心5にて発生した蒸気は、気水分離器10にて水分が分離され、蒸気乾燥機11にて乾燥されて上部ドーム12に至り、主蒸気ノズル13から主蒸気系を経てタービン系へ至る(共に図示せず)。タービン系で仕事をした蒸気は、復水となり給水管14を経て原子炉圧力容器2内へ冷却材15として供給される。この冷却材(炉水)15は、原子炉再循環系16の再循環ポンプ17により昇圧され、原子炉圧力容器2とシュラウド4との間の環状部に複数本配置されたジェットポンプ3によって、炉心5の下方の下部プレナム18へと導かれる。
複数のジェットポンプ3は、原子炉圧力容器2とシュラウド4との間の環状部に設置されたバッフルプレート19上に、炉心5の周方向に沿って均等に配置される。
図2は、図1の沸騰水型原子炉1の炉内構造物であるジェットポンプ3の外観構成を示す図である。
各ジェットポンプ3は、再循環ポンプ17にて昇圧された冷却材15をライザ管25へ導き、さらにエルボ管26を経てノズル部27へ導く。ジェットポンプ3は、取り込んだ冷却材15をインレットミキサ管28内で混合した後、ジェットポンプディフューザ29から炉心5の下方へ吐出する。
図3は、本実施形態における超音波プローブの外観構成図であり、(A)は超音波プローブの平面図、(B)は図3(A)の超音波プローブのA−A間の断面図、(C)は図3(A)の超音波プローブのB−B間の断面図である。
この超音波プローブ40は、原子炉圧力容器2内の炉内構造物の振動を、超音波を用いて監視する原子炉振動監視装置に用いられる超音波プローブである。超音波プローブ40は、送信用超音波センサ41a、受信用超音波センサ41b、メタルカプラント43a、43b、超音波センサホルダ44a、44b、皿バネ45a、45b、ホルダ支持体46a、46b、およびロック部材51a、51b、51c、51dを備える。この超音波プローブ40の各部には、長期間の計測に耐え得るように、耐熱・耐放射線性に優れた絶縁材、接着剤などが用いられている。
送信用超音波センサ41aは、図3(B)に示すように、原子炉圧力容器2の外側面から原子炉圧力容器2内の炉内構造物(例えばジェットポンプ3)に対して、超音波を送信する超音波センサである。この送信用超音波センサ41aは、原子炉圧力容器2の外側面に対し垂直方向(図示矢印A方向)に超音波を送信する垂直探触子である。受信用超音波センサ41bは、送信用超音波センサ41aより送信され、炉内構造物で反射した反射超音波を、原子炉圧力容器2の外側面で受信する超音波センサである。受信用超音波センサ41bは、炉内構造物に送信され、所定の反射角をもって所定方向(図示矢印B方向)に向かって反射した反射超音波を受信する斜角探触子である。送信用超音波センサ41aの垂直探触子より送信された超音波ビーム中心軸と、受信用超音波センサ41bの斜角探触子に入射される超音波ビーム中心軸とは、炉内構造物の検査対象面で交差する方向に固定された構成となっている。このため、炉内構造物の検査対象面が、原子炉圧力容器2の外側面と平行ではなく、反射超音波が送信位置とは異なる位置へ所定角度を持って反射される場合であっても、検査可能となっている。
メタルカプラント43a、43bは、送信用および受信用超音波センサ41a、41bのセンサ面48a、48bに被覆された、金属薄板からなる超音波伝達媒体である。このメタルカプラント43a、43bは、高温・放射線により受ける影響が非常に少なく、超音波を原子炉圧力容器2に対して安定して送受信することができる。
超音波センサホルダ44aは、送信用超音波センサ41aおよび皿バネ45aを収容する。超音波センサホルダ44bは、受信用超音波センサ41bおよび皿バネ45bを収容する。送信用および受信用超音波センサ41a、41bは、そのセンサ面48a、48bが超音波センサホルダ44a、44bの開口部から突出されて収容されている。
皿バネ45a、45bは、超音波センサホルダ44a、44b内の送信用および受信用超音波センサ41a、41bの背面側に、複数段積層されて収容されている。皿バネ45a、45bは、超音波センサホルダ44a、44bの開口部から、送信用および受信用超音波センサ41a、41bのセンサ面48a、48bを押し出す方向に弾性力を付与するように構成されている。皿バネ45a、45bは、振動測定時においては、センサ面48a、48bを原子炉圧力容器2の外側面に押し付ける方向に弾性力を付与する弾性体として機能する。皿バネ45a、45bは、耐熱性に優れた弾性体であって、例えばインコネル材(登録商標)で構成される。皿バネ45a、45bがインコネル材で構成された場合には、センサ接触面の単位面積(1cm)あたり約2t程度の力にて押付可能とする弾性力を備えることができる。
ホルダ支持体46a、46bは、所定の間隔で同軸上に配置された超音波センサホルダ44a、44bの対向する側面を挟み込むように、超音波センサホルダ44a、44bを支持する。これにより、送信用および受信用超音波センサ41a、41bの間隔は一定に保たれる構造となっている。ホルダ支持体46a、46bの内部には、永久磁石50a、50bがそれぞれ充填されている。ホルダ支持体46a、46bは、この永久磁石50a、50bが充填されることにより原子炉圧力容器2の外側面に磁力で吸着し、超音波センサホルダ44a、44bを固定する。ここで、送信用および受信用超音波センサ41a、41bのセンサ面48a、48bは、無負荷状態においては、ホルダ支持体46a、46bの設置面49a、49b(超音波プローブ40が原子炉圧力容器2の外側面に設置された際のホルダ支持体の設置面)よりも突出して構成されている。
ロック部材51a、51b、51c、51d(ロック部材51)は、後述するプローブ着脱用移動台車(図4のプローブ着脱用移動台車60)に設けられたロック機構(図4のロック機構69)と係合するロック溝52a、52b、52c、52d(ロック溝52)を形成する部材である。ロック部材51は、ホルダ支持体46a、46bの上部両端位置にそれぞれ設けられる。
なお、この超音波プローブ40の送信用超音波センサ41aは、無機絶縁ケーブル(MIケーブル:Mineral Insulation)53aを介して超音波送信器(図示せず)に電気的に接続されている。同様に、受信用超音波センサ41bは、MIケーブル53bを介して超音波受信器(図示せず)に電気的に接続されている。超音波送信器および超音波受信器は、原子炉格納容器(図示せず)の外側または原子炉格納容器の内側に設置されている。また、超音波送信器および超音波受信器は、信号処理装置(図示せず)に電気的に接続されている。信号処理装置は、表示装置(図示せず)と電気的に接続され、信号処理装置によって計測された振動波形や振動スペクトルなどを表示する。原子炉振動監視装置は、超音波プローブ40、超音波送信器、超音波受信器、信号処理装置、表示装置などで構成される。
次に、超音波プローブ40を原子炉圧力容器2の外側面上を移動させて取付を行い、および原子炉圧力容器2の外側面上に取り付けられた超音波プローブ40の取外しを行う、プローブ着脱用移動台車の構成を説明する。
図4は、本実施形態におけるプローブ着脱用移動台車の外観を説明する平面図である。
プローブ着脱用移動台車60は、走行機構61、プローブ保持機構62、および直動機構63で主に構成される。このプローブ着脱用移動台車60は、上述した図3の超音波プローブ40の各部とは異なり、耐熱・耐放射線性に優れた絶縁材、接着剤などを用いなくてもよい。
走行機構61は、駆動輪64a、64b、磁石部65、および台車フレーム66で構成される。
走行機構61は、駆動部としての二輪独立駆動の駆動輪64a、64bで原子炉圧力容器2の外側面上を移動する。磁石部65は、走行機構61の外形を構成する台車フレーム66内に設けられる。磁石部65には、永久磁石72が内蔵されている。プローブ着脱用移動台車60は、この磁石部65の磁力により原子炉圧力容器2の外側面に吸着保持されながら、車輪移動する構成となっている。
直動機構63は、台車フレーム66に接続され、走行機構61とプローブ保持機構62を連結してプローブ保持機構62を図示左右方向に動作させる。
プローブ保持機構62は、図3の超音波プローブ40を着脱可能に保持する機構である。プローブ保持機構62は、スライドテーブル機構67a、67bと、ロック機構69a、69b、69c、69d(ロック機構69)とを備える。プローブ保持機構62は、所定間隔を有して平行に構成されたスライドテーブル機構67a、67bと、このスライドテーブル機構67a、67bを結合した結合フレーム68により略コ型に形成される。また、略コ型に形成されたプローブ保持機構62の空間領域は、図3の超音波プローブ40を収容するプローブ保持領域70として形成されている。
スライドテーブル機構67a、67b(スライドテーブル機構67)は、空気圧により、例えば数mm浮上する球面スライドテーブル機構となっている。スライドテーブル機構67は、空気浮上によりプローブ保持機構62の重荷重下での無負荷スライド移動を可能とする。
ロック機構69は、プローブ保持領域70内に設けられ、スライドテーブル機構67a、67bの内側面側にそれぞれ設置される。ロック機構69は、ロックキー71a、71b、71c、71d(ロックキー71)を備える。ロックキー71は、プローブ保持領域70に収容された超音波プローブ40が備えたロック部材51のロック溝52(図3参照)と係合して、超音波プローブ40を保持する。また、プローブ保持機構62の開口部側に配置された二つのロック機構69b、69dには、例えば磁気式の近接センサ73a、73bが設けられる。
図5は、本実施形態におけるプローブ着脱用移動台車60のロック機構69の動作を説明する図である。
ロックキー71は、例えば液圧駆動により二段階の動作を連続して行うようになっている。ロックキー71は、上下方向(図5(C)矢印A方向)の伸縮動作、および上下方向の軸回り(図5(B)矢印B方向)を90度の範囲で回転動作するようになっている。なお、図5(B)に示すロックキー71の矢印B方向の回転動作は一例であって、各ロックキー71は、プローブ保持領域70の内部方向に向かって各ロック機構69のロックキー71がロック機構69の幅から突出する回転動作が行われる。
ロック機構69は、超音波プローブ40に対する保持が解除されたロックオフの状態である場合、図5(A)に示すように、ロックキー71を収縮させて、かつロックキー71の回転位置は、ロック機構69の幅から突出しないようになっている。これに対し、ロック機構69は、超音波プローブ40の保持を行うロック状態である場合、図5(B)に示すように、ロックキー71をプローブ保持領域70の内部方向に向かってロック機構69の幅から突出させる回転動作を行う。その後、ロック機構69は、図5(C)に示すように、ロックキー71を伸張させることにより、超音波プローブ40のロック溝52と係合完了して、ロック状態を維持する。
図4に示す走行機構61には、ワイヤ74が取り付けられており、プローブ着脱用移動台車60は、このワイヤ74により原子炉圧力容器2の上部位置から吊り下げられるようになっている。また、プローブ着脱用移動台車60は、ケーブル75が接続されており、プローブ着脱用移動台車60の各部を操作するための電気信号指示が供給されるようになっている。
次に、超音波プローブ40を設置するための位置を探索して特定するプローブ設置位置探索用移動台車の構成を説明する。
図6は、本実施形態におけるプローブ設置位置探索用移動台車の外観を説明する平面図である。
プローブ設置位置探索用移動台車80は、走行機構81、設置位置探索機構82、マーキング機構83、カプラント注入機構84a、84bで主に構成される。このプローブ設置位置探索用移動台車80は、上述した図3の超音波プローブ40の各部とは異なり、耐熱・耐放射線性に優れた絶縁材、接着剤などを用いなくてもよい。
走行機構81は、車輪機構86a、86b、86c、86d(車輪機構86)、台車フレーム87および磁石部88a、88bで主に構成される。
走行機構81は、台車フレーム87の内部四隅に、それぞれステアリング機構付の電動の車輪機構86を備え、この車輪機構86で原子炉圧力容器2の外側面上を移動する。この車輪機構86は、それぞれステアリング軸91a、91b、91c、91d(ステアリング軸91)で支えられている。ステアリング軸91には、全て同じサイズ、形状のタイミングギヤ92a、92b、92c、92d(タイミングギア92)が固定されている。対角線上の2つのタイミングギヤ92a、92dおよびタイミングギヤ92b、92cには、それぞれタイミングベルト93a、93bがかけられている。これらのタイミングギヤ92は、それぞれ結束されることにより車軸方向を90度回転可能としており、このタイミングベルト93a、93bの駆動ギヤ94a、94bで車輪機構86を駆動する構成となっている。
図7は、図6のプローブ設置位置探索用移動台車80のC−C間の断面図である。
この駆動ギヤ94a、94bは同じサイズ、形状のギヤである。駆動ギヤ94a、94bの駆動軸95a、95bは、同一ピッチ円のギヤ96a、96bで連動、反転駆動可能な構成となっており、一つのステアリング駆動用モータ97で同時に回転する。
図6に示すように、磁石部88a、88bは、走行機構81の外形を構成する台車フレーム87内の少なくとも一部、例えば台車フレーム87の前部フレーム87aと後部フレーム87bとの内部に設けられる。磁石部88a、88bには、永久磁石99が内蔵されており、プローブ設置位置探索用移動台車80は、磁石部88a、88bの磁力により原子炉圧力容器2の外側面に吸着保持しながら、車輪移動する構成となっている。
図8は、図6のプローブ設置位置探索用移動台車80の設置位置探索機構82の外観構成を示す平面図である。
設置位置探索機構82は、送信用超音波センサ101a、受信用超音波センサ101b、二軸ロボット機構100で主に構成される。設置位置探索機構82は、図3の超音波プローブ40を設置する位置を探索するための探索用超音波センサ(送信用超音波センサ101aおよび受信用超音波センサ101b)を備えた機構であり、台車フレーム87で形成された内部領域に設けられる。
送信用超音波センサ101aおよび受信用超音波センサ101bの構成は、上述した図3の超音波プローブ40に設けられた送信用超音波センサ41aおよび受信用超音波センサ41bとほぼ同様であるため、詳細な説明を省略する。なお、耐熱性・耐放射線性を備えた図3の超音波プローブ40と異なり、送信用および受信用超音波センサ101a、101bは常温仕様でよい。
二軸ロボット機構100は、第一軸102および第二軸103の直交二軸を備えた超音波センサの操作機構である。
第一軸102の動作テーブル104aには、受信用超音波センサ101bが固定配置され、この配置された受信用超音波センサ101bは図示左右方向に駆動される。第一軸102の動作テーブル104aには、さらに第二軸103が固定配置される。第二軸103の動作テーブル104bには、第一軸102に配置された受信用超音波センサ101bと図示上下方向に一列になるように送信用超音波センサ101aが配置される。この配置された送信用超音波センサ101aは、第一軸102と直交する第二軸103上(図示上下方向)に駆動される。
送信用超音波センサ101aと受信用超音波センサ101bとは、図示上下方向に一列に並んでおり、送信用超音波センサ101aと受信用超音波センサ101bとはこの状態を保ちながら連動して第一軸102上を走査することができる。また、送信用超音波センサ101aと受信用超音波センサ101bとの図示上下方向の距離は、二軸ロボット機構100の第二軸103上の動作テーブル104bの操作により任意に変更することができる。
第一軸102および第二軸103の動作テーブル104a、104bには、押付機構106a、106bがさらに設けられる。押付機構106a、106bは、バネ押し当て機構110a、110bとジンバル機構107a、107bとを有する。送信用および受信用超音波センサ101a、101bは、ジンバル機構107b、107aによりそれぞれ支持されている。そして、送信用および受信用超音波センサ101a、101bのセンサ面は、押付機構106b、106aを備えることにより、原子炉圧力容器2の外側面に適度な押し当て力で接触されるようになっている。
カプラント注入機構84a、84b(カプラント注入機構84)は、送信用および受信用超音波センサ101a、101bによる走査時、送信用および受信用超音波センサ101a、101bのセンサ面に液体カプラントを散布するための機構である。カプラント注入機構84a、84bは、注入チューブ109a、109bで送信用および受信用超音波センサ101a、101bと接続されており、この注入チューブ109a、109bを介して各センサ面に液体カプラントが散布される。
図6に示すマーキング機構83は、設置位置探索機構82により検出された、図3の超音波プローブ40を設置する位置をマーキングする機構である。マーキング機構83は、台車フレーム87内部の所定位置に搭載される。マーキング機構83は、内部にマーキング用ペン111を備え、図示しないケーブルを介して供給された電気信号指示により、その位置を原子炉圧力容器2の外側面上にマーキングする。
次に、本実施形態における超音波プローブ40、プローブ着脱用移動台車60およびプローブ設置位置探索用移動台車80で構成される超音波プローブ着脱システムの作用、および超音波プローブの取付方法について説明する。本実施形態においては、特に図2のジェットポンプ3の振動状態を計測する場合を適用して説明する。
図9は、本実施形態におけるプローブ設置位置探索用移動台車80の動作を説明する図である。
図9に示す原子炉圧力容器2は、放射線遮蔽材と保温材とで構成される保温材壁120で外側面周囲を囲まれている。この保温材壁120と原子炉圧力容器2との間隙は、例えば約150mm程度となっている。原子炉圧力容器2には主蒸気ノズルなどのノズル121が複数個所に設置されている。保温材壁120は、このノズル121の溶接部検査の必要性から、着脱が可能となっている。本実施形態におけるプローブ設置位置探索用移動台車80は、ノズル121の溶接部近傍の着脱可能な保温材壁120の開口部122より挿入されるものとする。
図3の超音波プローブ40の設置にあたり、まず、図6のプローブ設置位置探索用移動台車80を用いた設置位置の探索が行われる。図9に示すようにプローブ設置位置探索用移動台車80は、ノズル121近傍の開口部122から、保温材壁120と原子炉圧力容器2との間隙に挿入される。このときプローブ設置位置探索用移動台車80は、磁石部88a、88bの磁力により原子炉圧力容器2の外側面に吸着されている。
プローブ設置位置探索用移動台車80は、走行機構81の車輪機構86とステアリング駆動用モータ97が操作されることにより、検査対象のジェットポンプ3の方位上から検査ポイントの高さまで降下される。
プローブ設置位置探索用移動台車80の移動位置の検出は、公知の遠隔操作式の電動車輪の移動車が一般的に備えている方法で行われる。具体的には、内界センサ、例えば、ポテンショセンサ・エンコーダや、外界センサ、例えば、姿勢角センサ、ジャイロセンサ、レーザ距離計による三角測量などの各種手段、方法が用いられる。プローブ設置位置探索用移動台車80の位置は、炉心5中心からの方位、高さの位置データとして計測され、プローブ設置位置探索用移動台車80は検査ポイントの目標高さとなる位置まで遠隔操作で誘導される。
プローブ設置位置探索用移動台車80が検査ポイントの目標高さとなる位置に移動された後、この検査ポイントの目標高さ位置で、送信用超音波センサ101aと受信用超音波センサ101bとの位置調整が二軸ロボット機構100(図8参照)を用いて行われる。実際の炉内構造物には、製作・組立誤差や、使用後の変形が生じる。このため、理論通りの検査ポイントが振動測定のベストポイントとはならず、この理想的な検査ポイント近辺で、送信用超音波センサ101aと受信用超音波センサ101bにより最も受信信号が高くなる位置を走査、探索することが必要となる。
プローブ設置位置探索用移動台車80は、検査ポイントの目標高さまで降下されたのち、まず、送信用および受信用超音波センサ101a、101bの間隔が適度な間隔になるように調整される。調整は、二軸ロボット機構100の第二軸103上の動作テーブル104bの位置を調整する。このときの送信用および受信用超音波センサ101a、101bの間隔は、検査対象物であるジェットポンプ3と原子炉圧力容器2との形状、寸法に基づいて幾何学的に得られる超音波の経路で定まる間隔である。なお、理論的に得られた送信用および受信用超音波センサ101a、101bの間隔の調整は、プローブ設置位置探索用移動台車80が原子炉圧力容器2と保温材壁120の間隙に挿入される前に行ってもよい。
ところで、ジェットポンプ3表面は主に垂直管で構成されている。ジェットポンプ3の管中心軸と原子炉圧力容器2の中心軸を含む面は、原子炉圧力容器2表面に直角であり、かつ、その面の方位は検査対象物であるジェットポンプ3の方位となる面である。この面内において、原子炉圧力容器2の外側面に対して垂直に超音波を送信すると、その面上に位置するジェットポンプ3表面において超音波が反射し、反射超音波がこの面内を経由して返ってくる。
この反射超音波は、図2のライザ管25のように管外径が変化しない直管を検査対象物とした場合には、超音波が送信された位置と同じ位置へ戻ってくる。または、図2のジェットポンプディフューザ29のように円錐形状を有する管を検査対象物とした場合には、送信された超音波の反射面(管表面)に対する入射角は90度とならない。このため超音波は傾きを持って反射し、反射超音波は、超音波が送信された位置に対して鉛直線上の上方位置に戻ってくる。本実施形態における送信用超音波センサ101aは垂直探触子、および受信用超音波センサ101bは斜角探触子で構成したため、ジェットポンプディフューザ29のように管外径が変化する円錐形状管であっても検査対象とすることができる。
この反射超音波の戻り位置、反射角度は、原子炉圧力容器2内面とジェットポンプ3の検査ポイントまでの距離、検査ポイントの傾斜角度、液体密度などから幾何学的に計算により求め、予想をつけることができる。
なお、管外径が変化しない直管を検査対象物とした場合には、送信用および受信用超音波センサ101a、101b共に垂直探触子で構成してもよい。超音波プローブ40の送信用および受信用超音波センサ41a、41bについても同様である。
次に、カプラント注入機構84a、84bの動作により、送信用および受信用超音波センサ101a、101bのセンサ面に液体カプラントを散布しながら、図6左右方向の第一軸102を走査し、受信された反射超音波のゲインが最も高くなる位置を探索する。
受信された反射超音波のゲインが最も高くなる位置が検出された場合、次に図6上下方向の第二軸103の走査と、プローブ設置位置探索用移動台車80の移動とが、同じ速度で協調制御される。すなわち、原子炉圧力容器2に対して送信用超音波センサ101aが移動しないように制御しながら、上述した理論的な間隔を中心に、送信用および受信用超音波センサ101a、101bの間隔を増減させ、受信された反射超音波のゲインが最も高くなる位置を探索する。これらの第一軸102の走査、および送信用および受信用超音波センサ101a、101bの間隔を増減させながらの走査が何度か繰り返され、最も良好な受信信号が得られる位置が探索される。
二軸ロボット機構100による最適位置の特定完了後、カプラント注入機構84a、84bによる液体カプラントの散布が停止される。その後、マーキング機構83を用い、マーキング用ペン111により原子炉圧力容器2の外側面の最適位置にマーカが付けられる。また、二軸ロボット機構100の第一軸102および第二軸103の位置関係も記録され、送信用および受信用超音波センサ101a、101bの固定位置と、マーキング位置との位置関係が後で特定できるようなっている。
一般的に、ジェットポンプ3を検査対象とした振動計測では、ジェットポンプ3稼働中にジェットポンプ3に生じる3次元の振動モードを求めることが目的となる。このため、計測点は、一対のジェットポンプ3に対し左右対称の部位に上下、複数点の計測が必要である。計測点は、一対のジェットポンプ3に対し、少なくとも二箇所、通常は六箇所、またはそれ以上設定される。設置位置探索機構82は、これらの全設置箇所について超音波プローブ40の取付位置を探索、特定し、特定された位置ではマーキングが実施される。
設置位置探索機構82による全設置位置の特定、およびマーキング機構83によるマーキング作業の終了後、プローブ設置位置探索用移動台車80は、挿入されたノズル121近傍の開口部まで引き上げられて回収される。以上で、プローブ設置位置探索用移動台車80による、超音波プローブ40の設置位置の探索・特定の説明を終了する。
プローブ設置位置探索用移動台車80による超音波プローブ40の設置位置の特定に続いて、図4のプローブ着脱用移動台車60による超音波プローブ40の取り付け作業が行われる。
まず、プローブ着脱用移動台車60による作業前に、プローブ設置位置探索用移動台車80により特定された超音波プローブ40の各設置位置のレイアウトに沿って、MIケーブル53a、53b(MIケーブル53)の曲がりを検討し、最適な形状に曲がりを調整する。また、MIケーブル53の最適な引き回しルートを計画し、もっとも干渉が少ない順序で、耐熱・耐放射線性の超音波プローブ40の設置作業を行う。MIケーブル53は、硬くて柔軟性が劣り、取り扱い性が悪いためである。
次に、プローブ着脱用移動台車60を用い、超音波プローブ40設置位置のうち、上下方向に最も低い位置にある設置位置から順に超音波プローブ40の設置を行う。原則として、超音波プローブ40設置後のプローブ着脱用移動台車60の回収は、このプローブ着脱用移動台車60を上方へ引き上げることにより行われるため、超音波プローブ40の取付は炉底部に最も近い設置位置から行う。検査対象物がジェットポンプ3である場合には、ジェットポンプ3の軸方向に沿って上下の数箇所で振動計測を行うので、バッフルプレート19に近い位置から順次、上方に向かって超音波プローブ40の取付が行われる。
プローブ着脱用移動台車60は、超音波プローブ40をプローブ保持領域70に収容し、プローブ保持機構62のロック機構69で超音波プローブ40を保持する。そして、プローブ着脱用移動台車60は、空気浮上のスライドテーブル機構67に空気圧を加えることにより超音波プローブ40を浮上させ、先にマーキングした設置位置まで走行機構61により超音波プローブ40を移動させる。このとき用いられる超音波プローブ40の送信用および受信用超音波センサ41a、41bの間隔や受信用超音波センサ41bの斜角角度などは、検査対象部となる炉内構造物(ジェットポンプ3)の寸法・形状、および先に特定された超音波プローブ40設置位置の計測データを元に決定、調整される。
図10は、プローブ着脱用移動台車60による原子炉圧力容器2の外側面への超音波プローブ40の取付動作の遷移図である。図10(A)は、超音波プローブ40がロック機構69で保持され、空気浮上のスライドテーブル機構67で浮いている状態を示す図である。図10(B)および(C)は、超音波プローブ40の保持が解除される際の過程を示す図である。図10(D)は、超音波プローブ40のロック機構69による保持が解除された状態を示す図である。
図10(A)に示すように、プローブ着脱用移動台車60が、マーキングされた設置位置まで移動した場合、超音波センサ41(送信用超音波センサ41a、受信用超音波センサ41b)のセンサ面48、およびホルダ支持体46の設置面49のいずれもが、原子炉圧力容器2の外側面から離れている。このとき、超音波プローブ40は、ホルダ支持体46に充填された永久磁石50の磁力により、原子炉圧力容器2の外側面に吸着はしているが、空気浮上(図10(A)の矢印A方向)のスライドテーブル機構67により、自在に外側面上を移動可能な状態となっている。
次に、スライドテーブル機構67の空気圧を停止する。すると、図10(B)に示すように、スライドテーブル機構67は原子炉圧力容器2の外側面に設置される。その後、ロック機構69は、超音波プローブ40に対してロックオフの状態とする動作を行う。具体的には、ロック機構69は、ロックキー71を収縮(図10(B)の矢印B方向)させる動作を行う。このロックキー71の収縮動作により、図10(C)に示すように、はじめに超音波センサ41のセンサ面48が、メタルカプラント43を介して原子炉圧力容器2の外側面と接触する。超音波センサ41のセンサ面48は、無負荷状態においてはホルダ支持体46の設置面49よりも突出して構成されているためである。
次いで、ホルダ支持体46の設置面49が、原子炉圧力容器2の外側面に磁力により吸着されて密着する。このとき、皿バネ45は超音波センサ41を介してホルダ支持体46の磁力により圧縮される(図10(C)の矢印C方向)。これに伴い、メタルカプラント43は、皿バネ45の反発力で原子炉圧力容器2の外側面に押付けられて、超音波が原子炉圧力容器2内部に伝達可能な状態になる。
その後、ロック機構69のロックキー71は、ロック機構69の幅から突出しない位置まで回転される(図10(C)の矢印D方向)。図10(D)に示すように、ロックキー71は、ロック溝52から離れ、超音波プローブ40とプローブ着脱用移動台車60とはロック状態が解除され、分離可能な状態となる。
超音波プローブ40が原子炉圧力容器2に設置されると、超音波プローブ40の超音波センサ41の動作確認を行い、原子炉振動監視装置(図示せず)が正常に信号を得たことを確認する。超音波センサ41の動作確認において、正常な動作が確認された場合、プローブ着脱用移動台車60は、原子炉圧力容器2の上方に位置するノズル121近傍の保温材壁120の開口部122において回収される。回収されたプローブ着脱用移動台車60は、次の設置位置へ設置される超音波プローブ40を保持し、再度次の設置位置まで移動する。プローブ着脱用移動台車60は、全設置箇所に超音波プローブ40を設置するまで、これらの動作を順次繰り返す。
なお、超音波プローブ40の設置後、すぐにプローブ着脱用移動台車60を回収せず、超音波センサ41が正常に動作することを確認した後に回収することが望ましい。超音波プローブ40より良好な信号が得られない場合は、超音波センサ41の故障や、取付け誤差などが考えられるので、再度、プローブ着脱用移動台車60により超音波プローブ40を取り外し、代替の超音波プローブ40や未使用のメタルカプラント43に交換し設置し直す必要が生じるためである。
超音波プローブ40の取外・回収作業は、上述した設置作業と逆の手順で実施される。
図11は、プローブ着脱用移動台車60による超音波プローブ40の取外作業を説明する遷移図である。
図11(A)に示すように、プローブ着脱用移動台車60は、原子炉圧力容器2の外側面上に設置された超音波プローブ40に対して、上方から接近する(図11(A)矢印A方向)。このとき、プローブ着脱用移動台車60は、ロック機構69b、69dに設けられた近接センサ73a、73bにより、超音波プローブ40の近接を検出しながら近接する。
近接センサ73a、73bより得られた情報に基づき、直動機構63により左右方向(図11(A)矢印B方向)に最終調整が行われる。この最終調整の後、プローブ着脱用移動台車60のプローブ保持機構62は、プローブ保持領域70に超音波プローブ40を収容する。プローブ保持機構62は、超音波プローブ40が完全に収容され後、図10(A)〜(D)で示した超音波プローブ40の取付作業の逆動作を行う。すなわち、ロック機構69は、超音波プローブ40をロック状態にして超音波プローブ40を保持する。さらに、スライドテーブル機構67に空気圧をかけ、超音波プローブ40のホルダ支持体46を原子炉圧力容器2の外側面から引き離し、回収を行う。
この超音波プローブ40が用いられる原子炉振動監視装置は、沸騰水型原子炉1の稼働中において振動データを計測する。また、沸騰水型原子炉1の定検検査時には、超音波プローブ40の回収作業が実施される。一般的に、超音波プローブ40は、運転中において高いレベルの放射線に曝されるため、ほぼ1年毎に超音波プローブ40の交換が必要となる。この回収・交換作業時においても、プローブ着脱用移動台車60を用いて、超音波プローブ40を取り外し、回収することができる。
この超音波プローブ40によれば、耐熱・耐放射線性に優れた絶縁材、接着剤など、特にメタルカプラント43を用いているので、温度、放射線の影響が非常に少なく、安定して超音波の送受信を行うことができる。
また、耐熱・耐放射線性に優れたメタルカプラント43の押付は、液体カプラントと比較して非常に大きな力を必要とする。これに対し、本実施形態における超音波プローブ40は、超音波センサホルダ44に十分な弾性力を有した皿バネ45を内蔵し、超音波センサホルダ44を支持するホルダ支持体46には強力な磁力を有する耐熱性の永久磁石50を内蔵した。これにより、ホルダ支持体46は、磁力を用いて原子炉圧力容器2の外側面に強力に吸着し、その吸着力より得られた弾性力によって超音波センサ41を介してメタルカプラント43を外側面に押付けることができる。
また、高温、高放射線性の超音波プローブ40による非接触の振動計測では、非常に大きな押付力を必要とするメタルカプラント43や、硬くて柔軟性が劣り取扱性が悪いMIケーブル53などを必要とするため、原子炉圧力容器2の外側面への超音波プローブ40の設置が非常に困難であった。これに対し、本実施形態における超音波プローブ40は、良好な設置位置の探索と、その設置位置への設置作業を、プローブ設置位置探索用移動台車80およびプローブ着脱用移動台車60からなる別々の装置で行うことができる。このため、超音波プローブ40の設置位置の探索作業の効率向上と、特定された設置位置に対する超音波プローブ40の設置作業の効率を向上させることができる。
また、原子炉圧力容器2の外側面に対するメタルカプラント43の押付力を得るため、超音波プローブ40のホルダ支持体46には強力な磁力を必要とするため、設置位置までの移動が困難である。これに対し、本実施形態におけるプローブ着脱用移動台車60のプローブ保持機構62には、空気浮上のスライドテーブル機構67を設けて保持した超音波プローブ40を浮上させる事で、容易に移動可能となっている。
超音波プローブ40の設置位置の探索に用いられるプローブ設置位置探索用移動台車80には、超音波センサ101のセンサ面に液体カプラントを散布可能とするカプラント注入機構84を設けた。このため、探索用超音波センサ101(送信用および受信用超音波センサ101a、101b)を原子炉圧力容器2の外側面に密着させ、超音波を効果的に伝達させることができる。
また、プローブ設置位置探索用移動台車80には、マーキング機構83を備えることにより、探索された位置にマーキングを行うことができ、その後設置される超音波プローブを好適な位置に取付けることが可能となる。
なお、本実施形態における超音波プローブ40は、送信用超音波センサ41a、受信用超音波センサ41bをそれぞれ一つずつ構成した例を説明したが、これに限らず複数の受信用超音波センサ41bを備えた構成にしてもよい。
図12は、本実施形態における超音波プローブ40の変形例を示す平面図である。
この超音波プローブ130は、超音波センサホルダ131を複数備えた超音波プローブであり、一例として九個の超音波センサ132a、132b、・・・132h、312i(超音波センサ132)をアレイ式に並べて構成されている。
九個の超音波センサ132のうち、中心に位置する超音波センサ132aは、原子炉圧力容器2の外側面に対して垂直方向に超音波を送信するように垂直探触子が内蔵された送信用超音波センサである。超音波センサ132a以外の他の超音波センサ132b、132c、・・・、132h、132iは全て、超音波センサ132aの方向(超音波プローブ130中心方向)に所定角度傾いた方向から反射された反射超音波を受け易い所定の傾きを持った斜角探触子を備えた受信用超音波センサである。この超音波センサ132b、132c、・・・、132h、132iは、超音波センサ132aとの距離および方位に対応して、それぞれ異なる傾斜角度が決定される。
このように構成された超音波プローブ130は、振動計測中において、ジェットポンプ3などの検査対象物の表面の傾き状態や、媒体液の密度変化により、超音波の反射経路が多少異なったとしても、いずれかの受信用の超音波センサ132b、132c、・・・、132h、132iで信号を受信することが可能となる点で有効である。
また、この超音波プローブ130の構成に対応したプローブ着脱用移動台車、プローブ設置位置探索用移動台車を構成することもできる。
本実施形態における超音波プローブが設置される沸騰水型原子炉の構造を示す縦断面図。 図1の沸騰水型原子炉の炉内構造物であるジェットポンプの外観構成を示す図。 本実施形態における超音波プローブの外観構成図。 本実施形態におけるプローブ着脱用移動台車の外観を説明する平面図。 本実施形態におけるプローブ着脱用移動台車のロック機構の動作を説明する図。 本実施形態におけるプローブ設置位置探索用移動台車の外観を説明する平面図。 図6のプローブ設置位置探索用移動台車のC−C間の断面図。 図7のプローブ設置位置探索用移動台車の設置位置探索機構の外観構成を示す平面図。 本実施形態におけるプローブ設置位置探索用移動台車の動作を説明する図。 プローブ着脱用移動台車による原子炉圧力容器の外側面への超音波プローブの取付動作の遷移図。 プローブ着脱用移動台車による超音波プローブの取外作業を説明する遷移図。 本実施形態における超音波プローブの変形例を示す平面図。
符号の説明
1 沸騰水型原子炉
2 原子炉圧力容器
3 ジェットポンプ
40 超音波プローブ
41 超音波センサ
43 メタルカプラント
44 超音波センサホルダ
45 皿バネ
46 ホルダ支持体
50 永久磁石
51 ロック部材
52 ロック溝
60 プローブ着脱用移動台車
61 走行機構
62 プローブ保持機構
63 直動機構
64 駆動輪
65 磁石部
66 台車フレーム
67 スライドテーブル機構
69 ロック機構
70 プローブ保持領域
71 ロックキー
72 永久磁石
73 近接センサ
80 プローブ設置位置探索用移動台車
81 走行機構
82 設置位置探索機構
83 マーキング機構
84 カプラント注入機構
86 車輪機構
87 台車フレーム
88 磁石部
99 永久磁石
100 二軸ロボット機構
101 超音波センサ(探索用超音波センサ)
102 第一軸
103 第二軸
130 超音波プローブ
131 超音波センサホルダ
132 超音波センサ

Claims (16)

  1. 原子炉圧力内の炉内構造物の振動を、超音波を用いて監視する原子炉振動監視装置に用いられる超音波プローブにおいて、
    前記原子炉圧力容器の外側面から、前記原子炉圧力容器内の炉内構造物に対して超音波を送信し、前記炉内構造物で反射した反射超音波を受信する超音波センサと、
    前記超音波センサのセンサ面に被覆されたカプラントと、
    前記超音波センサを収納する超音波センサホルダと、
    前記超音波センサホルダ内に収納され、前記超音波センサの前記センサ面および前記カプラントを、前記原子炉圧力容器の外側面に押し付ける方向に弾性力を付与する弾性体と、
    前記超音波センサホルダを支持し、前記超音波センサホルダを前記原子炉圧力容器の外側面に固定する磁力を備えたホルダ支持体とを備え、
    前記超音波センサの前記センサ面は、無負荷状態においては、前記ホルダ支持体の設置面となる面よりも突出したことを特徴とする超音波プローブ。
  2. 前記弾性体は、前記超音波プローブが前記原子炉圧力容器の外側面に設置され、前記ホルダ支持体の前記設置面が、前記外側面に対して磁力により吸着されて接触したことに伴い圧縮され、
    前記超音波センサの前記センサ面および前記カプラントは、圧縮された前記弾性体の反力で前記原子炉圧力容器の外側面に押し付けられる請求項1記載の超音波プローブ。
  3. 前記超音波センサは、前記原子炉圧力容器の外側面から前記原子炉圧力容器内の前記炉内構造物に対して、超音波を送信する送信用超音波センサと、前記炉内構造物で反射した反射超音波を前記原子炉圧力容器の外側面で受信する受信用超音波センサとであり、
    前記送信用超音波センサは、前記原子炉圧力容器の外側面に対し垂直方向に前記超音波を入射する垂直探触子であり、
    前記受信用超音波センサは、前記送信用超音波センサより前記原子炉圧力容器内の炉内構造物に送信され、所定の反射角をもって反射した反射超音波を受信する斜角探触子である請求項1または2記載の超音波プローブ。
  4. 前記超音波センサは、一の前記送信用超音波センサと、複数の前記受信用超音波センサを備え、
    前記受信用超音波センサは、前記送信用超音波センサとの距離および方位に対応し、それぞれ異なる傾斜角度を有する斜角探触子である請求項3記載の超音波プローブ。
  5. 前記超音波プローブの保持移動が可能であり、前記超音波プローブを所定の設置位置に取り付け、または所定の設置位置から取り外すプローブ着脱移動台車に設けられたロック機構と係合するためのロック溝が形成されたロック部材をさらに備えた請求項1〜4のいずれか一項に記載の超音波プローブ。
  6. 耐熱および耐放射線性を有する部材が各部に用いられた請求項1〜5のいずれか一項に記載の超音波プローブ。
  7. 原子炉圧力容器の外側面と吸着する磁力を備えた磁石部と、前記磁石部による吸着状態で前記原子炉圧力容器の外側面上を移動する駆動部とを備えた走行機構と、
    前記原子炉圧力容器内の炉内構造物の振動を超音波を用いて監視する原子炉振動監視装置に用いられる超音波プローブを着脱可能に保持し、前記走行機構と連結されたプローブ保持機構とを備え、
    前記超音波プローブが設置される所定の位置まで前記走行機構により移動した後、前記プローブ保持機構は、前記超音波プローブの保持を解除して、前記超音波プローブを前記原子炉圧力容器の外側面に取り付け、
    前記超音波プローブが設置された所定の位置まで前記走行機構により移動した後、前記プローブ保持機構は、前記超音波プローブの保持を開始し、前記超音波プローブを前記原子炉圧力容器の外側面から取り外すことを特徴とするプローブ着脱用移動台車。
  8. 前記プローブ保持機構は、
    空気圧により浮上するスライドテーブル機構と、
    前記スライドテーブル機構により形成された領域であって前記超音波プローブを収容するプローブ保持領域に収容された前記超音波プローブの所定部位と係合して、前記超音波プローブを保持するロック機構とを備えた請求項7記載のプローブ着脱用移動台車。
  9. 前記ロック機構は、前記原子炉圧力容器の外側面に設置された前記超音波プローブを取り外す際、前記超音波プローブと近接したことを検出する近接センサをさらに備えた請求項7または8記載のプローブ着脱用移動台車。
  10. 前記走行機構と前記プローブ保持機構とを連結し、前記プローブ保持機構を水平方向に動作させる直動機構をさらに備えた請求項7〜9のいずれか一項に記載のプローブ着脱用移動台車。
  11. 原子炉圧力容器の外側面と吸着する磁力を備えた磁石部と、前記磁石部による吸着状態で前記原子炉圧力容器の外側面上を移動する車輪機構とを備えた走行機構と、
    前記原子炉圧力容器内の炉内構造物の振動を超音波を用いて監視する原子炉振動監視装置に用いられる超音波プローブを設置する位置を探索するための探索用超音波センサを備えた設置位置探索機構と、
    前記設置位置探索機構により特定された、前記超音波プローブを設置する位置をマーキングするマーキング機構とを備えたことを特徴とするプローブ設置位置探索用移動台車。
  12. 前記探索用超音波センサは、前記原子炉圧力容器の外側面から前記原子炉圧力容器内の前記炉内構造物に対して、超音波を送信する送信用超音波センサと、前記炉内構造物で反射した反射超音波を前記原子炉圧力容器の外側面で受信する受信用超音波センサとであり、
    前記送信用超音波センサは、前記原子炉圧力容器の外側面に対し垂直方向に前記超音波を入射する垂直探触子であり、
    前記受信用超音波センサは、前記送信用超音波センサより前記原子炉圧力容器内の炉内構造物に送信され、所定の反射角をもって反射した反射超音波を受信する斜角探触子である請求項11記載のプローブ設置位置探索用移動台車。
  13. 前記設置位置探索機構は、前記探索用超音波センサを走査させる直交二軸を備えた二軸ロボット機構を備えた請求項11または12記載のプローブ設置位置探索用移動台車。
  14. 前記探索用超音波センサによる走査時、前記探索用超音波センサのセンサ面にカプラントを散布するカプラント注入機構をさらに備えた請求項11〜13のいずれか一項に記載のプローブ設置位置探索用移動台車。
  15. 原子炉圧力容器内の炉内構造物の振動を、超音波を用いて監視する原子炉振動監視装置に用いられる超音波プローブであって、前記原子炉圧力容器の外側面から、前記原子炉圧力容器内の炉内構造物に対して超音波を送信し、前記炉内構造物で反射した反射超音波を受信する超音波センサと、前記超音波センサのセンサ面に被覆されたカプラントと、前記超音波センサを収納する超音波センサホルダと、前記超音波センサホルダ内に収納され、前記超音波センサの前記センサ面および前記カプラントを、前記原子炉圧力容器の外側面に押し付ける方向に弾性力を付与する弾性体と、前記超音波センサホルダを支持し、前記超音波センサホルダを前記原子炉圧力容器の外側面に固定する磁力を備えたホルダ支持体とを備え、前記超音波センサの前記センサ面は、無負荷状態においては、前記ホルダ支持体の設置面となる面よりも突出した超音波プローブと、
    前記超音波プローブを前記原子炉圧力容器の外側面に取り付ける位置を探索するプローブ設置位置探索用移動台車であって、前記原子炉圧力容器の外側面と吸着する磁力を備えた磁石部と、前記磁石部による吸着状態で前記原子炉圧力容器の外側面上を移動する車輪機構とを備えた走行機構と、前記超音波プローブを設置する位置を探索するための探索用超音波センサを備えた設置位置探索機構と、前記設置位置探索機構により特定された、前記超音波プローブを設置する位置をマーキングするマーキング機構とを備えたプローブ設置位置探索用移動台車と、
    前記プローブ設置位置探索用移動台車によりマーキングされた位置に前記超音波プローブを取り付ける、または設置された前記超音波プローブを取り外すプローブ着脱用移動台車であって、前記原子炉圧力容器の外側面と吸着する磁力を備えた磁石部と、前記磁石部による吸着状態で前記原子炉圧力容器の外側面上を移動する駆動部とを備えた走行機構と、前記超音波プローブを着脱可能に保持し、前記走行機構と連結されたプローブ保持機構とを備え、前記超音波プローブが設置される所定の位置まで前記走行機構により移動した後、前記プローブ保持機構は、前記超音波プローブの保持を解除して、前記超音波プローブを前記原子炉圧力容器の外側面に取り付け、前記超音波プローブが設置された所定の位置まで前記走行機構により移動した後、前記プローブ保持機構は、前記超音波プローブの保持を開始し、前記超音波プローブを前記原子炉圧力容器の外側面から取り外すプローブ着脱用移動台車とを備えたことを特徴とする超音波プローブ着脱システム。
  16. 原子炉圧力容器内の炉内構造物の振動を超音波を用いて監視する原子炉振動監視装置に用いられる超音波プローブを設置する前記原子炉圧力容器の外側面上の位置を、設置位置探索用の超音波センサを用いて探索する設置位置探索工程と、
    前記設置位置探索工程において特定された位置を、前記原子炉圧力容器の外側面上にマーキングするマーキング工程と、
    前記マーキング工程においてマーキングされた位置まで前記超音波プローブを移動し、前記超音波プローブを前記原子炉圧力容器の外側面上に取り付ける取付工程とを備えることを特徴とする超音波プローブの取付方法。
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