JP2000005896A - 溶接装置 - Google Patents

溶接装置

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JP2000005896A
JP2000005896A JP10178773A JP17877398A JP2000005896A JP 2000005896 A JP2000005896 A JP 2000005896A JP 10178773 A JP10178773 A JP 10178773A JP 17877398 A JP17877398 A JP 17877398A JP 2000005896 A JP2000005896 A JP 2000005896A
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Japan
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welding
arm
traveling
rail
support mechanism
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JP10178773A
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Koichi Koizumi
興一 小泉
Masataka Nakahira
昌隆 中平
Eisuke Tada
栄介 多田
Hiroshi Yanagi
寛 柳
Keiji Taki
圭史 多紀
Masanao Shibui
正直 澁井
Hiroshi Omori
宏志 大森
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Toshiba Corp
Japan Atomic Energy Agency
Original Assignee
Toshiba Corp
Japan Atomic Energy Research Institute
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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E30/00Energy generation of nuclear origin
    • Y02E30/10Nuclear fusion reactors
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    • Y02E30/00Energy generation of nuclear origin
    • Y02E30/30Nuclear fission reactors

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Abstract

(57)【要約】 【課題】核融合炉真空容器のような大型構造物で狭隘空
間を有する物を溶接する場合、狭隘空間のアクセス制限
を解消し、溶接施工を容易かつ確実に、しかも障害物と
の干渉も的確に回避して円滑かつ安全に行える溶接装置
を提供する。 【解決手段】被溶接物の溶接方向に沿って配置されるレ
ール11と、レール11上を走行する走行台車12と、
走行台車12に支持された伸縮可能なアーム16と、ア
ーム16の先端に取付けられた溶接ヘッド17とを備え
る。アーム16は、テレスコピックアームとし、走行台
車12に回動支持機構15を介して回動可能に支持す
る。回動支持機構15は、アーム16に三次元座標にお
ける各軸回りの回動自由度を与える多軸回動支持機構と
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、大型構造物、例え
ば二重壁構造の核融合炉真空容器等の溶接に好適な溶接
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、大型構造物の溶接に適用される溶
接装置として、被溶接物の溶接方向に沿って配置される
レール上に搭載した走行台車に溶接ヘッドを支持させ、
その走行台車の走行に伴って溶接を行うようにしたもの
が知られている。そして殆どの場合、走行台車は溶接部
の近傍に設置する方式が採られている。
【0003】ところで、発電施設等の構成機器のよう
に、溶接対象物が大型構造物で、かつ内部空間が狭隘と
なっている場合がある。すなわち、走行台車や溶接ヘッ
ドを溶接部に容易に接近することができず、また溶接部
周りの空間に制限があり、上述した従来の溶接装置では
溶接作業が困難となることがある。この例を、核融合炉
の真空容器について、図7〜図10によって説明する。
【0004】図7は、現在考えられている核融合炉の真
空容器の組立て構成を示している。この図7に示すよう
に、核融合炉の真空容器1は、内外二重壁を有し、全体
としてトーラス形状になる。この核融合炉の真空容器1
は巨大なため一体として製作するのではなく、トロイダ
ル方向に複数に輪切りにされた複数の分割体(真空容器
セクタ)1aを工場内で各セクタ毎に製作し、その製作
した各真空容器セクタ1aを据付現地に搬送して、隣り
合うセクタ1a同士を溶接により接続することで最終的
にトーラス形状とし、核融合炉の真空容器1を完成す
る。
【0005】図8は、このような真空容器セクタ1aの
内外壁構造部分を拡大して示したものである。この図8
に示すように、真空容器セクタ1aは、内壁2および外
壁3からなる二重壁と、その内外壁2,3間に設けられ
て両者を補強するためのポロイダルリブ4とから構成さ
れ、内外壁2,3間に図示しない遮蔽構造体を組み込む
構造となっている。また、高温プラズマからの輻射熱に
よる温度上昇を防ぐため、内外壁2,3間に冷却水を流
す構造となっている。
【0006】図9および図10は、このような現地溶接
の場合に想定される内外壁2,3の配置および開先形状
等を示す側面図および平面図である。これらの図に示す
ように、溶接に際しては、内壁2相互間にはスプライス
プレート挿入用の間隔8をあけておき、その間隔8部位
に外壁3相互の開先9が配置するようにする。そして、
図9に矢印10で示すように、溶接装置をプラズマ側
(真空容器内側:図9の上方)からアクセスして溶接を
行うものである。これは、真空容器1の空間の制限によ
り、溶接装置をプラズマ側(真空容器内側)からのみア
クセスすることが可能であり、溶接装置をクライオスタ
ット側(真空容器外側:図9の下方)からアクセスする
ことは不可能なためである。
【0007】ところが上述したように、従来の溶接装置
では、レール上を自走する走行台車に、溶接トーチを有
する溶接ヘッドを直接的に取付け、その溶接トーチを溶
接部に対して接近させて溶接を行うようになっており、
さらに走行台車は溶接部の近傍に設置される方式となっ
ている。これに対し、真空容器1の内外壁2,3間の距
離は大きい一方、スプライスプレート挿入用の間隔8は
比較的狭い。したがって、真空容器セクタ1a間の現地
溶接に際し、従来の溶接装置を適用しようとしても、ト
ーチアクセス空間が不足したり、走行台車と溶接部とが
大きく離間しているため溶接部への接近が容易でない
等、核融合炉の二重壁構成の真空容器1に対応すること
が困難である。また、内壁2および外壁3の大きく離間
した箇所においては、溶接部と溶接ヘッドとの位置調整
が困難で、溶接施工が容易に行えない。
【0008】その他、従来の溶接装置では、核融合炉の
真空容器1のような二重壁を有する大型構造物で狭隘空
間を有する物を対象として溶接する場合には、例えば溶
接部に対する溶接トーチの角度を適切に調整することが
できなかったり、溶接時の障害物が存在するような場合
に、その拘束治具との干渉を避けて溶接を行うことがで
きない等の不都合がある。また、干渉を避ける機構を導
入しようとしても、その動作のタイミング調整が面倒
で、スムーズな溶接あるいは安全な作業を行うことが困
難である。さらに、走行台車のレールを現場設置する場
合、走行動作がレールの製作精度や設置精度に左右さ
れ、例えばレールと溶接部との距離が変化したり、レー
ルの表面に凹凸等がある場合、走行台車の不安定動作が
直接溶接ヘッドに影響して安定した溶接施工が行えなく
なる等の不具合もある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、従来
の溶接装置では、核融合炉の真空容器セクタ1aの現地
溶接のように、大型構造物の溶接に対し、トーチアクセ
ス空間が不足したり、走行台車と溶接部とが大きく離間
しているため溶接部への接近が容易でない等、核融合炉
の二重壁構成の真空容器1に対応することが困難であ
る。また、内壁2および外壁3の大きく離間した箇所に
おいては、溶接部と溶接ヘッドとの位置調整が困難で、
溶接施工が容易に行えない。
【0010】また、従来の溶接装置では、核融合炉の真
空容器1のような二重壁を有する大型構造物で狭隘空間
を有する物を対象として溶接する場合には、例えば溶接
部に対する溶接トーチの角度を適切に調整することがで
きなかったり、溶接時の障害物が存在するような場合
に、その拘束治具との干渉を避けて溶接を行うことがで
きない等の不都合がある。また、干渉を避ける機構を導
入しようとしても、その動作のタイミング調整が面倒
で、スムーズな溶接あるいは安全な作業を行うことが困
難である。さらに、走行台車のレールを現場設置する場
合、走行動作がレールの製作精度や設置精度に左右さ
れ、例えばレールと溶接部との距離が変化したり、レー
ルの表面に凹凸等がある場合、走行台車の不安定動作が
直接溶接ヘッドに影響して安定した溶接施工が行えなく
なる等の不具合もある。
【0011】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
もので、核融合炉真空容器のような大型構造物で狭隘空
間を有する物を溶接する場合、狭隘空間のアクセス制限
を解消し、溶接施工を容易かつ確実に、しかも障害物と
の干渉も的確に回避して円滑かつ安全に行える溶接装置
を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
めに、請求項1の発明では、被溶接物の溶接方向に沿っ
て配置されるレールと、このレール上を走行する走行台
車と、この走行台車に支持された伸縮可能なアームと、
このアームの先端に取付けられた溶接ヘッドとを備えた
ことを特徴とする溶接装置を提供する。
【0013】請求項2の発明では、請求項1記載の溶接
装置おいて、伸縮可能なアームはテレスコピックアーム
であることを特徴とする溶接装置を提供する。
【0014】請求項3の発明では、請求項1または2記
載の溶接装置において、アームは走行台車に回動支持機
構を介して回動可能に支持されていることを特徴とする
溶接装置を提供する。
【0015】請求項4の発明では、請求項3記載の溶接
装置において、回動支持機構はアームに三次元座標にお
ける各軸回りの回動自由度を与える多軸回動支持機構で
あることを特徴とする溶接装置を提供する。
【0016】請求項5の発明では、請求項4記載の溶接
装置において、多軸回動支持機構は、アームを三次元座
標における各軸方向へスライド移動させるアームスライ
ド機構を備えたことを特徴とする溶接装置を提供する。
【0017】請求項6の発明では、請求項3から5まで
のいずれかに記載の溶接装置において、回動支持機構は
アームの回動速度を可変とする回動速度可変手段を有す
ることを特徴とする溶接装置を提供する。
【0018】請求項7の発明では、請求項3から6まで
のいずれかに記載の溶接装置において、回動支持機構の
少なくとも一軸を、溶接部と走行台車との間に介在する
障害物よりも前記溶接部からの距離が大きい位置に配置
したことを特徴とする溶接装置を提供する。
【0019】請求項8の発明では、請求項1から7まで
のいずれかに記載の溶接装置において、溶接用または動
作制御用の付随ケーブル類を、走行台車の走行方向と平
行に配置したことを特徴とする溶接装置を提供する。
【0020】請求項9の発明では、請求項1から8まで
のいずれかに記載の溶接装置において、走行台車はレー
ルのガイド面の表面、裏面および側面の少なくとも2以
上の面にガイドローラを介して転接しており、かつ前記
ガイドローラは前記走行台車にショックアブソーバ機構
を介して支持されていることを特徴とする溶接装置を提
供する。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る溶接装置の一
実施形態について図1〜図6を参照して説明する。な
お、本実施形態は前述した核融合炉の真空容器のセクタ
間溶接に適用したものであり、被溶接物である真空容器
セクタ等については、図7〜図10もそのまま参照し、
図1〜図6の該当箇所には図7〜図10と同一符号を付
して説明する。
【0022】図1は本実施形態による溶接装置の構成を
示す正面図であり、図2はその平面図である。これらの
図に示すように、被溶接物である真空容器セクタ1aは
内壁2および外壁3を有するものであり、本実施形態で
は内壁2側からスプライスプレート挿入用の隙間8を介
して外壁3を溶接する場合について説明する。すなわ
ち、真空容器セクタ1aの外壁3の溶接方向(矢印a方
向)に沿い、内壁2の内方(図1の上方)にスプライス
プレート挿入用の隙間8に臨んでレール11が敷設さ
れ、このレール11上に走行台車12が搭載されてい
る。このレール11には図2に示すように、ラック11
aが設けてあり、走行台車12のギア式車輪(図示せ
ず)が、このラック11aに噛合して走行するようにな
っている。なお、レール11は内壁2を基礎として設置
してもよく、また他の部材を基礎として設置してもよ
い。
【0023】走行台車12はレール11のガイド面の表
面11a,裏面11bおよび側面11cの少なくとも2
以上の面にガイドローラ13を介して転接しており、こ
のガイドローラ13は走行台車12にショックアブソー
バ機構14を介して支持されている。つまり、レール1
1の設置精度やレール11自体の凹凸が多少存在して
も、走行台車12の走行時に支持強度が最適化されてレ
ール11の設置精度誤差やレール11自体の凹凸が吸収
され、走行台車12が常に一定の姿勢を保持するできる
ようになっている。
【0024】この走行台車12に回動支持機構15を介
してアーム16が取付けられ、このアーム16の先端に
溶接ヘッド17が連結されている。
【0025】回動支持機構15は、アーム16の基端部
を支持してアーム16の先端側を三次元座標における各
軸回りの回動自由度を与える多軸回動支持機構とされて
いる。すなわち、この多軸回動支持機構15によってア
ーム16が回動する方向は、例えば図1においてレール
11と直交する方向の軸(紙面と直交する方向の軸)X
を中心とする回動方向(矢印b方向:溶接方向aに沿っ
て俯仰する方向)、レール11に沿う方向の軸Yを中心
とする回動方向(矢印c方向:溶接ウィービング方
向)、およびX,Yに共に直交する方向の軸Zを中心と
する回動方向(矢印d方向)に設定されている。これに
より、アームは三次元座標におけるあらゆる方向に回動
することができる。
【0026】なお、多軸回動支持機構15は、軸を中心
に回動する機構に加えて、図1におけるX軸方向すなわ
ち開先幅方向に本体アーム18が移動する、本体アーム
スライド機構を具備するものである。図3は、図2にお
いて、この本体アームスライド機構の作用により本体ア
ーム18が矢印e方向すなわち開先幅方向にスライドし
た場合を示している。この際の本体アームスライド機構
27は、スライド駆動方式として、例えばテレスコピッ
クアーム方式や、スライド軸ギア機構や、スライド軸圧
力機構など、任意の方式のものが適用可能である。
【0027】なお、多軸回動支持機構15は図示しない
制御装置により遠隔操作が可能であり、それによりアー
ム16を任意の方向に回動できる。なお、アーム16の
回動操作および溶接作業を含む後述する各操作は、自
動、半自動または作業者によるマニュアル操作によって
も可能である。
【0028】また、アーム16に一方向自由度を与える
回動支持機構の少なくとも一軸、例えばX軸は、図1に
おける内壁よりも上方の位置に配置され、これにより、
アーム16はX軸を中心とする溶接方向aに沿う回動に
よって内壁2よりも上方に回動できるようになっている
(図6参照)。これにより、後述する溶接部5と走行台
車12との間に介在する障害物を回避することができる
ようになっている。また、多軸回動支持機構15の回転
機構部には、アーム16の回動速度を調節し得る回動速
度可変手段として、図示しないが例えば減速ギアが内蔵
されている。
【0029】次に、アーム16は複数軸をテレスコピッ
ク式に連結した伸縮構造のもの、いわゆるテレスコピッ
クアームとされている。本実施形態では、このテレスコ
ピックアーム16が、多軸回動支持機構15に連結され
た本体アーム18と、この本体アーム18に順次に組合
った第1アーム19および第2アーム20とからなって
おり、この第2アーム20の先端に溶接ヘッド17が連
結されている。そして、このテレスコピックアーム16
の伸縮範囲が、レール11と溶接部5との間の距離以上
に設定され、その距離が極めて大きい場合の溶接に対応
できるようになっている。なお、テレスコピックアーム
16の駆動方式としては、圧力駆動、ワイヤ駆動、ギア
機構等、任意のものが適用できる。そして、テレスコピ
ックアーム16の伸縮動作と、これを支持する多軸回動
支持機構15により、溶接ヘッド17が溶接部5に対し
てあらゆる向き、角度、高さ位置等の調整が行えるよう
になっている。
【0030】溶接ヘッド17は、例えばTIG溶接用と
して構成され、溶接部5に対向する溶接トーチ21と、
この溶接トーチ21の溶接方向aに沿う前方に配置され
たワイヤ送給ノズル22とを有し、ワイヤ送給ノズル2
2には、走行台車12に設けられたワイヤリール23か
ら溶加材として溶接ワイヤ24が、例えばテレスコピッ
クアーム16の内部を介して送給されるようになってい
る。
【0031】また、溶接用または動作制御用の付随ケー
ブル類は、走行台車12に対し、その走行台車12の走
行方向と平行に配置したフレキシブルホース25内に一
まとめにして配線されている。
【0032】次に作用を説明する。
【0033】図4は、真空容器セクタ1aの外壁3を溶
接する状態を示している。この図4において、テレスコ
ピックアーム16は軸方向に伸長して溶接ヘッド17を
溶接部5へ接近させる。この場合、テレスコピックアー
ム16を取付けた走行台車12と溶接部15との距離が
図4に示すl〜lのように場所により異なる。l
のように走行台車12と溶接部15とが大きく離間した
り、逆にlのように近すぎる場合でも、テレスコピッ
クアーム16の伸縮動作により、確実に溶接トーチ21
を溶接部5へ接近させることができる。
【0034】また、走行台車12の走行軌跡と、溶接部
5の溶接軌跡とが不一致となる場合でも、多軸回動支持
機構15によるいずれかの軸X,Y,Zを中心とするア
ーム16の回動により、溶接トーチ21と溶接部5との
なす角度を自由に調整することができる。
【0035】図5および図6は他の作用を示している。
すなわち、真空容器セクタ1aの溶接の際、図5に示す
ように、両セクタ1aの内壁2同士を拘束冶具26の仮
溶接によって固定することがある。この拘束冶具26
は、テレスコピックアーム16の溶接方向に沿う進行の
障害物となるが、本実施形態では図6に示すように、多
軸回動支持機構15の回転動作により、横向き状態に姿
勢を変えることができ、これにより障害物となる拘束治
具26とテレスコピックアーム16との干渉を避けるこ
とができる。この場合、多軸回動支持機構15には回転
速度可変手段として減速ギアが内蔵してあるため、テレ
スコピックアーム16の回転するタイミングを容易に決
定することができ、障害物との衝突も確実に防ぐことが
でき、安全に自動溶接作業を継続することができる。
【0036】さらにまた、多軸回動支持機構15の回転
機構の中心となる軸Xは、例えば拘束冶具26等の障害
物の高さよりも、高所に配置しているため、確実に障害
物との干渉を避けることができる。
【0037】また、図1,図2および図6に示すよう
に、制御用、溶接用およびその他付随するケーブルはフ
レキシブルホース25内に一まとめとし、走行台車12
の走行方向と平行に取付けてあるため、走行台車12の
前進および後進の際、ケーブルにより走行が妨げられる
ことなく、スムーズに走行台車12を走行させることが
できる。
【0038】また、レール11の制作・設置誤差やレー
ル11自体の表面凹凸等が多少存在しても、走行台車1
2はショックアブソーバ機構14により、レール11の
制作・設置誤差や凹凸を吸収することができ、常に一定
の姿勢を安定して保持することができる。したがって、
溶接トーチ21を溶接部5へ正確に位置させることがで
き、高品質の自動溶接を行うことが可能となる。
【0039】以上のように、本実施形態によれば、テレ
スコピックアーム16の利用によって、真空容器セクタ
1aの内壁2および外壁3の離間箇所においても、溶接
部5と溶接ヘッド17との位置調整が容易となり、高品
質な核融合炉の真空容器セクタ間溶接を行うことができ
る。また、溶接部5に対する溶接トーチ21の角度を適
切に調整することが可能となり、溶接時の障害物との干
渉を避け、これによっても高品質の溶接が可能となる。
さらに、多軸回動支持機構15の回動速度可変手段によ
りアーム回転速度を調整することで、回転タイミングの
調整が可能となり、安全に溶接を継続できるとともに、
制御用または溶接用、その他の付随ケーブル類を走行台
車12の進行方向と平行に配置することにより、走行台
車12の走行動作の妨げることもなくスムーズな走行が
可能となり、それらによっても溶接の高品質化が図れ
る。さらに、走行台車12のガイドローラ13はショッ
クアブソーバ機14構によって支持強度を最適に可変で
きるようにしたので、レール11の製作・設置精度等に
左右されることもなく、走行台車12の走行安定化、ひ
いては安定した溶接施工が可能となり、この点からも高
品質化が図れる。
【0040】なお、本発明は上述した核融合炉の真空容
器溶接に限らず、各種の大型かつ複雑構成の被溶接物を
対象として、広く適用することが可能なことは勿論であ
る。
【0041】
【発明の効果】以上で詳述したように、本発明に係る溶
接装置によれば、核融合炉真空容器のような大型構造物
で狭隘空間を有する物を溶接する場合、狭隘空間のアク
セス制限を解消し、溶接施工を容易かつ確実に、しかも
障害物との干渉も的確に回避して円滑かつ安全に行える
という優れた効果が奏される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る溶接装置の一実施形態の構成を示
す正面図。
【図2】図1の平面図。
【図3】前記実施形態において本体アームをスライドさ
せたときの図1の平面図。
【図4】前記実施形態による作用説明図。
【図5】前記実施形態による作用説明図。
【図6】前記実施形態による作用説明図。
【図7】被溶接物としての核融合炉の真空容器を示す斜
視図。
【図8】図7で示した真空容器の溶接部を示す拡大断面
図。
【図9】図8で示した真空容器の溶接方法を説明するた
めの図。
【図10】図9の平面図。
【符号の説明】
1 真空容器 1a 分割体(真空容器セクタ) 2 内壁 3 外壁 4 ポロイダルリブ 5 溶接部 6 スプライスプレート 7 溶接部 8 間隔 9 開先 10 矢印 11 レール 11a 表面 11c 裏面 11c 側面 12 走行台車 13 ガイドローラ 14 ショックアブソーバ機構 15 回動支持機構 16 アーム 17 溶接ヘッド 18 本体アーム 19 第1アーム 20 第2アーム 21 溶接トーチ 22 ワイヤ送給ノズル 23 ワイヤリール 24 溶接ワイヤ 25 フレキシブルホース 26 拘束冶具 27 アームスライド機構軸 X,Y,Z 軸
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G21C 19/02 G21C 19/02 J (72)発明者 中平 昌隆 茨城県那珂郡東海村白方根2−4 日本原 子力研究所 東海研究所内 (72)発明者 多田 栄介 茨城県那珂郡東海村白方根2−4 日本原 子力研究所 東海研究所内 (72)発明者 柳 寛 東京都港区芝浦一丁目1番1号 株式会社 東芝本社事務所内 (72)発明者 多紀 圭史 神奈川県横浜市鶴見区末広町二丁目4番地 株式会社東芝京浜事業所内 (72)発明者 澁井 正直 神奈川県横浜市鶴見区末広町二丁目4番地 株式会社東芝京浜事業所内 (72)発明者 大森 宏志 神奈川県横浜市鶴見区末広町二丁目4番地 株式会社東芝京浜事業所内 Fターム(参考) 3F060 AA05 CA06 CA21 EA10 EC06 EC16 EC17 HA02 4E081 AA14 EA06 EA17 FA17 YS01 YY03 YY07

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被溶接物の溶接方向に沿って配置される
    レールと、このレール上を走行する走行台車と、この走
    行台車に支持された伸縮可能なアームと、このアームの
    先端に取付けられた溶接ヘッドとを備えたことを特徴と
    する溶接装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の溶接装置おいて、伸縮可
    能なアームはテレスコピックアームであることを特徴と
    する溶接装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の溶接装置におい
    て、アームは走行台車に回動支持機構を介して回動可能
    に支持されていることを特徴とする溶接装置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の溶接装置において、回動
    支持機構はアームに三次元座標における各軸回りの回動
    自由度を与える多軸回動支持機構であることを特徴とす
    る溶接装置。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の溶接装置において、多軸
    回動支持機構は、アームを三次元座標における各軸方向
    へスライド移動させるアームスライド機構を備えたこと
    を特徴とする溶接装置。
  6. 【請求項6】 請求項3から5までのいずれかに記載の
    溶接装置において、回動支持機構はアームの回動速度を
    可変とする回動速度可変手段を有することを特徴とする
    溶接装置。
  7. 【請求項7】 請求項3から6までのいずれかに記載の
    溶接装置において、回動支持機構の少なくとも一軸を、
    溶接部と走行台車との間に介在する障害物よりも前記溶
    接部からの距離が大きい位置に配置したことを特徴とす
    る溶接装置。
  8. 【請求項8】 請求項1から7までのいずれかに記載の
    溶接装置において、溶接用または動作制御用の付随ケー
    ブル類を、走行台車の走行方向と平行に配置したことを
    特徴とする溶接装置。
  9. 【請求項9】 請求項1から8までのいずれかに記載の
    溶接装置において、走行台車はレールのガイド面の表
    面、裏面および側面の少なくとも2以上の面にガイドロ
    ーラを介して転接しており、かつ前記ガイドローラは前
    記走行台車にショックアブソーバ機構を介して支持され
    ていることを特徴とする溶接装置。
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