JP2004191225A - 管検査装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】周辺の管を切断したり、管列を上下左右に移動させたりすることなく、広範囲に亘って管の検査を行うことができる管検査装置を提供する。
【解決手段】走査シャフト2の先端部に測定ヘッド3を揺動可能に枢着し、該測定ヘッド3に、管1外周面に吸着可能で且つ管1外周面に沿って転動可能なマグネット車輪4と、検査用センサ5とを配設する。
【選択図】 図1
【解決手段】走査シャフト2の先端部に測定ヘッド3を揺動可能に枢着し、該測定ヘッド3に、管1外周面に吸着可能で且つ管1外周面に沿って転動可能なマグネット車輪4と、検査用センサ5とを配設する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ボイラの過熱器並びに再熱器や各種プラントの熱交換器等において狭い間隔で整列配置された伝熱管等の管の検査を行うための管検査装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、ボイラの過熱器並びに再熱器や各種プラントの熱交換器等においては、多数の伝熱管等の管が狭い間隔で整列配置されているが、これらの管は、長年の使用により経年劣化し、減肉等が生じる可能性があるため、定期的に検査を行う必要がある。
【0003】
従来の場合、検査員の手が届く範囲に関しては、検査用センサとしての超音波探触子を管外周面に当接させて直接検査を行うようになっている。
【0004】
しかしながら、検査員の手が届く範囲だけでは、管の検査をできる範囲がごく一部に限られてしまうため、検査範囲を広げる必要がある場合には、周辺の管を切断し、管列を上下左右に移動させ、検査員の手が入るようにして奥側に位置する管の検査を行うようになっている。
【0005】
尚、前述の如き管の検査を行う際に用いられる装置としては、例えば、特許文献1に開示されたようなものがある。
【0006】
【特許文献1】
実開平3−44662号公報(第1図〜第4図)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述の如く、検査範囲を広げるために周辺の管を切断し、管列を上下左右に移動させ、検査員の手が入るようにして奥側に位置する管の検査を行うのでは、検査終了後に、上下左右に移動させた管列を元の位置に戻し、切断した管を溶接して復旧を行う必要があり、しかも、切断した管の溶接部の非破壊検査をも行わなければならず、付帯工事が膨大となってしまうという不具合を有していた。
【0008】
本発明は、斯かる実情に鑑み、周辺の管を切断したり、管列を上下左右に移動させたりすることなく、広範囲に亘って管の検査を行うことができる管検査装置を提供しようとするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、走査シャフトの先端部に測定ヘッドを揺動可能に枢着し、該測定ヘッドに、管外周面に吸着可能で且つ管外周面に沿って転動可能なマグネット車輪と、検査用センサとを配設したことを特徴とする管検査装置にかかるものである。
【0010】
上記手段によれば、以下のような作用が得られる。
【0011】
狭い間隔で整列配置されている管の検査を行う際には、走査シャフトの先端側を管と管の間から挿入し、検査を行うべき管の外周面に測定ヘッドを近づけて行くと、マグネット車輪がその磁力によって管の外周面に吸着するため、この状態から、必要に応じて、マグネット車輪を管外周面に沿って転動させることにより、検査用センサの位置を調節して管の検査を行うことが可能となる。
【0012】
この結果、管と管の間隔が狭くて検査員の手が届かないような場合に、従来のように、周辺の管を切断し、管列を上下左右に移動させ、検査員の手が入るようにしなくても、奥側に位置する管の検査を行えるため、検査範囲を広げることが可能となり、検査終了後に、上下左右に移動させた管列を元の位置に戻し、切断した管を溶接して復旧を行ったりしなくて済み、しかも、切断した管の溶接部の非破壊検査を行う必要もなくなり、付帯工事が不要となる。
【0013】
前記管検査装置においては、測定ヘッドの揺動軸を走査シャフトの軸線と直角となるようにし、測定ヘッドの管外周面に対する対向面を管外周面の曲率と略一致させた曲面とすると共に、該測定ヘッドの曲面の円弧方向両端部にマグネット車輪を、該マグネット車輪の軸が前記測定ヘッドの揺動軸と平行となるよう配設し、検査用センサをマグネット車輪間に位置せしめ且つ弾性部材により管外周面に対して押し付ける方向へ付勢するよう構成することができ、このようにすると、管外周面に対して、測定ヘッドのマグネット車輪をより確実に吸着させ且つ検査用センサをより確実に密着させることが可能となる一方、管の軸線に対し直角な方向に走査シャフトを延ばした状態で、検査用センサを管の円周方向へスライドさせることも可能となり、測定ヘッドの管外周面からの脱落を防止しつつ、管の検査を精度良く行えることとなる。
【0014】
又、前記管検査装置においては、測定ヘッドに紐状体の一端を接続すると共に、該紐状体の他端を走査シャフトの基端側に引き延ばし、該紐状体の他端を引っ張って走査シャフトに対し測定ヘッドを揺動させることにより、管外周面に吸着したマグネット車輪を引き離し得るよう構成することができ、このようにすると、管外周面に吸着したマグネット車輪を、走査シャフトを強く引っ張ったりすることなく、円滑に引き離すことができるため、管を傷付けたり、逆に検査用センサが衝撃で破損したりすることが回避可能となる。
【0015】
更に、前記管検査装置においては、走査シャフトを、複数の分割された部材を組み立てて形成することもでき、このようにすると、ボイラ内部のような狭い場所への持ち運びも容易となる。
【0016】
更に又、前記管検査装置においては、検査用センサとして超音波探触子を用いるようにすることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図示例と共に説明する。
【0018】
図1〜図3は本発明を実施する形態の一例であって、図中、1はボイラの過熱器並びに再熱器や各種プラントの熱交換器等において狭い間隔で整列配置されている管であり、走査シャフト2の先端部に測定ヘッド3を揺動可能に枢着し、該測定ヘッド3に、管1外周面に吸着可能で且つ管1外周面に沿って転動可能なマグネット車輪4と、検査用センサ5とを配設したものである。
【0019】
本図示例の場合、前記測定ヘッド3の揺動軸Yを走査シャフト2の軸線Xと直角となるようにし、測定ヘッド3の管1外周面に対する対向面を管1外周面の曲率と略一致させた曲面6とすると共に、該測定ヘッド3の曲面6の円弧方向両端部にマグネット車輪4を、該マグネット車輪4の軸Wが前記測定ヘッド3の揺動軸Yと平行となるよう配設し、検査用センサ5をマグネット車輪4間に位置せしめ且つ圧縮バネ等の弾性部材7により管1外周面に対して押し付ける方向へ付勢するよう構成してある。
【0020】
又、前記測定ヘッド3の揺動軸Yと反対側の端部には、ワイヤ等の紐状体8の一端を接続すると共に、該紐状体8の他端を走査シャフト2の基端側に引き延ばし、該紐状体8の他端を引っ張って走査シャフト2に対し測定ヘッド3を揺動させることにより、管1外周面に吸着したマグネット車輪4を引き離し得るよう構成してある。
【0021】
更に、前記走査シャフト2は、複数の分割された部材2aを図示していないネジにより組み立てて形成するようにし、該複数の分割された部材2aのうち最も基端側に配置される部材2aの基端部には、走査ノブ2bを嵌着し、検査員が走査シャフト2を握りやすくなるようにしてある。
【0022】
更に又、前記検査用センサ5としては、超音波探触子を用いており、そのケース5aを覆う一体のホルダ5bを前記測定ヘッド3の嵌合孔3aに対し、検査用センサ5の先端部が測定ヘッド3の曲面6から突出するよう嵌め込み、前記ホルダ5bの外周部と測定ヘッド3の嵌合孔3aの内周部との間に凹溝9を形成し、該凹溝9の内部に前記圧縮バネ等の弾性部材7を圧入し、該弾性部材7の押え板10をネジ11によって測定ヘッド3に固定することにより、検査用センサ5を管1外周面に対して押し付ける方向へ付勢するようにしてある。
【0023】
尚、前記検査用センサ5からの検出信号は、図示していないケーブルにより検査員の手元に置かれた計測装置本体に入力されるようにしてある。
【0024】
次に、上記図示例の作用を説明する。
【0025】
狭い間隔で整列配置されている管1の検査を行う際には、走査シャフト2の先端側を管1と管1の間から挿入し、検査を行うべき管1の外周面に測定ヘッド3を近づけて行くと、マグネット車輪4がその磁力によって管1の外周面に吸着するため、この状態から、必要に応じて、マグネット車輪4を管1外周面に沿って転動させることにより、検査用センサ5の位置を調節して管1の検査を行うことが可能となる。
【0026】
この結果、管1と管1の間隔が狭くて検査員の手が届かないような場合に、従来のように、周辺の管1を切断し、管列を上下左右に移動させ、検査員の手が入るようにしなくても、奥側に位置する管1の検査を行えるため、検査範囲を広げることが可能となり、検査終了後に、上下左右に移動させた管列を元の位置に戻し、切断した管1を溶接して復旧を行ったりしなくて済み、しかも、切断した管1の溶接部の非破壊検査を行う必要もなくなり、付帯工事が不要となる。
【0027】
本図示例においては、測定ヘッド3の揺動軸Yを走査シャフト2の軸線Xと直角となるようにし、測定ヘッド3の管1外周面に対する対向面を管1外周面の曲率と略一致させた曲面6とすると共に、該測定ヘッド3の曲面6の円弧方向両端部にマグネット車輪4を、該マグネット車輪4の軸Wが前記測定ヘッド3の揺動軸Yと平行となるよう配設し、検査用センサ5をマグネット車輪4間に位置せしめ且つ弾性部材7により管1外周面に対して押し付ける方向へ付勢するよう構成してあるため、管1外周面に対して、測定ヘッド3のマグネット車輪4をより確実に吸着させ且つ検査用センサ5をより確実に密着させることが可能となる一方、管1の軸線Oに対し直角な方向に走査シャフト2を延ばした状態で、検査用センサ5を管1の円周方向へスライドさせることも可能となり、測定ヘッド3の管1外周面からの脱落を防止しつつ、管1の検査を精度良く行えることとなる。
【0028】
又、本図示例においては、測定ヘッド3に紐状体8の一端を接続すると共に、該紐状体8の他端を走査シャフト2の基端側に引き延ばし、該紐状体8の他端を引っ張って走査シャフト2に対し測定ヘッド3を揺動させることにより、管1外周面に吸着したマグネット車輪4を引き離し得るよう構成してあるため、管1外周面に吸着したマグネット車輪4を、走査シャフト2を強く引っ張ったりすることなく、円滑に引き離すことができ、管1を傷付けたり、逆に検査用センサ5が衝撃で破損したりすることが回避可能となる。
【0029】
更に、本図示例においては、走査シャフト2を、複数の分割された部材2aを組み立てて形成するようにしてあるため、ボイラ内部のような狭い場所への持ち運びも容易となる。
【0030】
こうして、周辺の管1を切断したり、管列を上下左右に移動させたりすることなく、広範囲に亘って管1の検査を行うことができる。
【0031】
尚、本発明の管検査装置は、上述の図示例にのみ限定されるものではなく、検査用センサ5としては超音波探触子以外のセンサを用いても良いこと等、その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
【0032】
【発明の効果】
以上、説明したように本発明の管検査装置によれば、周辺の管を切断したり、管列を上下左右に移動させたりすることなく、広範囲に亘って管の検査を行うことができるという優れた効果を奏し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施する形態の一例の側面図である。
【図2】図1のII−II矢視図である。
【図3】図2のIII−III断面図である。
【符号の説明】
1 管
2 走査シャフト
2a 部材
3 測定ヘッド
4 マグネット車輪
5 検査用センサ
6 曲面
7 弾性部材
8 紐状体
O 軸線
W 軸
X 軸線
Y 揺動軸
【発明の属する技術分野】
本発明は、ボイラの過熱器並びに再熱器や各種プラントの熱交換器等において狭い間隔で整列配置された伝熱管等の管の検査を行うための管検査装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、ボイラの過熱器並びに再熱器や各種プラントの熱交換器等においては、多数の伝熱管等の管が狭い間隔で整列配置されているが、これらの管は、長年の使用により経年劣化し、減肉等が生じる可能性があるため、定期的に検査を行う必要がある。
【0003】
従来の場合、検査員の手が届く範囲に関しては、検査用センサとしての超音波探触子を管外周面に当接させて直接検査を行うようになっている。
【0004】
しかしながら、検査員の手が届く範囲だけでは、管の検査をできる範囲がごく一部に限られてしまうため、検査範囲を広げる必要がある場合には、周辺の管を切断し、管列を上下左右に移動させ、検査員の手が入るようにして奥側に位置する管の検査を行うようになっている。
【0005】
尚、前述の如き管の検査を行う際に用いられる装置としては、例えば、特許文献1に開示されたようなものがある。
【0006】
【特許文献1】
実開平3−44662号公報(第1図〜第4図)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述の如く、検査範囲を広げるために周辺の管を切断し、管列を上下左右に移動させ、検査員の手が入るようにして奥側に位置する管の検査を行うのでは、検査終了後に、上下左右に移動させた管列を元の位置に戻し、切断した管を溶接して復旧を行う必要があり、しかも、切断した管の溶接部の非破壊検査をも行わなければならず、付帯工事が膨大となってしまうという不具合を有していた。
【0008】
本発明は、斯かる実情に鑑み、周辺の管を切断したり、管列を上下左右に移動させたりすることなく、広範囲に亘って管の検査を行うことができる管検査装置を提供しようとするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、走査シャフトの先端部に測定ヘッドを揺動可能に枢着し、該測定ヘッドに、管外周面に吸着可能で且つ管外周面に沿って転動可能なマグネット車輪と、検査用センサとを配設したことを特徴とする管検査装置にかかるものである。
【0010】
上記手段によれば、以下のような作用が得られる。
【0011】
狭い間隔で整列配置されている管の検査を行う際には、走査シャフトの先端側を管と管の間から挿入し、検査を行うべき管の外周面に測定ヘッドを近づけて行くと、マグネット車輪がその磁力によって管の外周面に吸着するため、この状態から、必要に応じて、マグネット車輪を管外周面に沿って転動させることにより、検査用センサの位置を調節して管の検査を行うことが可能となる。
【0012】
この結果、管と管の間隔が狭くて検査員の手が届かないような場合に、従来のように、周辺の管を切断し、管列を上下左右に移動させ、検査員の手が入るようにしなくても、奥側に位置する管の検査を行えるため、検査範囲を広げることが可能となり、検査終了後に、上下左右に移動させた管列を元の位置に戻し、切断した管を溶接して復旧を行ったりしなくて済み、しかも、切断した管の溶接部の非破壊検査を行う必要もなくなり、付帯工事が不要となる。
【0013】
前記管検査装置においては、測定ヘッドの揺動軸を走査シャフトの軸線と直角となるようにし、測定ヘッドの管外周面に対する対向面を管外周面の曲率と略一致させた曲面とすると共に、該測定ヘッドの曲面の円弧方向両端部にマグネット車輪を、該マグネット車輪の軸が前記測定ヘッドの揺動軸と平行となるよう配設し、検査用センサをマグネット車輪間に位置せしめ且つ弾性部材により管外周面に対して押し付ける方向へ付勢するよう構成することができ、このようにすると、管外周面に対して、測定ヘッドのマグネット車輪をより確実に吸着させ且つ検査用センサをより確実に密着させることが可能となる一方、管の軸線に対し直角な方向に走査シャフトを延ばした状態で、検査用センサを管の円周方向へスライドさせることも可能となり、測定ヘッドの管外周面からの脱落を防止しつつ、管の検査を精度良く行えることとなる。
【0014】
又、前記管検査装置においては、測定ヘッドに紐状体の一端を接続すると共に、該紐状体の他端を走査シャフトの基端側に引き延ばし、該紐状体の他端を引っ張って走査シャフトに対し測定ヘッドを揺動させることにより、管外周面に吸着したマグネット車輪を引き離し得るよう構成することができ、このようにすると、管外周面に吸着したマグネット車輪を、走査シャフトを強く引っ張ったりすることなく、円滑に引き離すことができるため、管を傷付けたり、逆に検査用センサが衝撃で破損したりすることが回避可能となる。
【0015】
更に、前記管検査装置においては、走査シャフトを、複数の分割された部材を組み立てて形成することもでき、このようにすると、ボイラ内部のような狭い場所への持ち運びも容易となる。
【0016】
更に又、前記管検査装置においては、検査用センサとして超音波探触子を用いるようにすることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図示例と共に説明する。
【0018】
図1〜図3は本発明を実施する形態の一例であって、図中、1はボイラの過熱器並びに再熱器や各種プラントの熱交換器等において狭い間隔で整列配置されている管であり、走査シャフト2の先端部に測定ヘッド3を揺動可能に枢着し、該測定ヘッド3に、管1外周面に吸着可能で且つ管1外周面に沿って転動可能なマグネット車輪4と、検査用センサ5とを配設したものである。
【0019】
本図示例の場合、前記測定ヘッド3の揺動軸Yを走査シャフト2の軸線Xと直角となるようにし、測定ヘッド3の管1外周面に対する対向面を管1外周面の曲率と略一致させた曲面6とすると共に、該測定ヘッド3の曲面6の円弧方向両端部にマグネット車輪4を、該マグネット車輪4の軸Wが前記測定ヘッド3の揺動軸Yと平行となるよう配設し、検査用センサ5をマグネット車輪4間に位置せしめ且つ圧縮バネ等の弾性部材7により管1外周面に対して押し付ける方向へ付勢するよう構成してある。
【0020】
又、前記測定ヘッド3の揺動軸Yと反対側の端部には、ワイヤ等の紐状体8の一端を接続すると共に、該紐状体8の他端を走査シャフト2の基端側に引き延ばし、該紐状体8の他端を引っ張って走査シャフト2に対し測定ヘッド3を揺動させることにより、管1外周面に吸着したマグネット車輪4を引き離し得るよう構成してある。
【0021】
更に、前記走査シャフト2は、複数の分割された部材2aを図示していないネジにより組み立てて形成するようにし、該複数の分割された部材2aのうち最も基端側に配置される部材2aの基端部には、走査ノブ2bを嵌着し、検査員が走査シャフト2を握りやすくなるようにしてある。
【0022】
更に又、前記検査用センサ5としては、超音波探触子を用いており、そのケース5aを覆う一体のホルダ5bを前記測定ヘッド3の嵌合孔3aに対し、検査用センサ5の先端部が測定ヘッド3の曲面6から突出するよう嵌め込み、前記ホルダ5bの外周部と測定ヘッド3の嵌合孔3aの内周部との間に凹溝9を形成し、該凹溝9の内部に前記圧縮バネ等の弾性部材7を圧入し、該弾性部材7の押え板10をネジ11によって測定ヘッド3に固定することにより、検査用センサ5を管1外周面に対して押し付ける方向へ付勢するようにしてある。
【0023】
尚、前記検査用センサ5からの検出信号は、図示していないケーブルにより検査員の手元に置かれた計測装置本体に入力されるようにしてある。
【0024】
次に、上記図示例の作用を説明する。
【0025】
狭い間隔で整列配置されている管1の検査を行う際には、走査シャフト2の先端側を管1と管1の間から挿入し、検査を行うべき管1の外周面に測定ヘッド3を近づけて行くと、マグネット車輪4がその磁力によって管1の外周面に吸着するため、この状態から、必要に応じて、マグネット車輪4を管1外周面に沿って転動させることにより、検査用センサ5の位置を調節して管1の検査を行うことが可能となる。
【0026】
この結果、管1と管1の間隔が狭くて検査員の手が届かないような場合に、従来のように、周辺の管1を切断し、管列を上下左右に移動させ、検査員の手が入るようにしなくても、奥側に位置する管1の検査を行えるため、検査範囲を広げることが可能となり、検査終了後に、上下左右に移動させた管列を元の位置に戻し、切断した管1を溶接して復旧を行ったりしなくて済み、しかも、切断した管1の溶接部の非破壊検査を行う必要もなくなり、付帯工事が不要となる。
【0027】
本図示例においては、測定ヘッド3の揺動軸Yを走査シャフト2の軸線Xと直角となるようにし、測定ヘッド3の管1外周面に対する対向面を管1外周面の曲率と略一致させた曲面6とすると共に、該測定ヘッド3の曲面6の円弧方向両端部にマグネット車輪4を、該マグネット車輪4の軸Wが前記測定ヘッド3の揺動軸Yと平行となるよう配設し、検査用センサ5をマグネット車輪4間に位置せしめ且つ弾性部材7により管1外周面に対して押し付ける方向へ付勢するよう構成してあるため、管1外周面に対して、測定ヘッド3のマグネット車輪4をより確実に吸着させ且つ検査用センサ5をより確実に密着させることが可能となる一方、管1の軸線Oに対し直角な方向に走査シャフト2を延ばした状態で、検査用センサ5を管1の円周方向へスライドさせることも可能となり、測定ヘッド3の管1外周面からの脱落を防止しつつ、管1の検査を精度良く行えることとなる。
【0028】
又、本図示例においては、測定ヘッド3に紐状体8の一端を接続すると共に、該紐状体8の他端を走査シャフト2の基端側に引き延ばし、該紐状体8の他端を引っ張って走査シャフト2に対し測定ヘッド3を揺動させることにより、管1外周面に吸着したマグネット車輪4を引き離し得るよう構成してあるため、管1外周面に吸着したマグネット車輪4を、走査シャフト2を強く引っ張ったりすることなく、円滑に引き離すことができ、管1を傷付けたり、逆に検査用センサ5が衝撃で破損したりすることが回避可能となる。
【0029】
更に、本図示例においては、走査シャフト2を、複数の分割された部材2aを組み立てて形成するようにしてあるため、ボイラ内部のような狭い場所への持ち運びも容易となる。
【0030】
こうして、周辺の管1を切断したり、管列を上下左右に移動させたりすることなく、広範囲に亘って管1の検査を行うことができる。
【0031】
尚、本発明の管検査装置は、上述の図示例にのみ限定されるものではなく、検査用センサ5としては超音波探触子以外のセンサを用いても良いこと等、その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
【0032】
【発明の効果】
以上、説明したように本発明の管検査装置によれば、周辺の管を切断したり、管列を上下左右に移動させたりすることなく、広範囲に亘って管の検査を行うことができるという優れた効果を奏し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施する形態の一例の側面図である。
【図2】図1のII−II矢視図である。
【図3】図2のIII−III断面図である。
【符号の説明】
1 管
2 走査シャフト
2a 部材
3 測定ヘッド
4 マグネット車輪
5 検査用センサ
6 曲面
7 弾性部材
8 紐状体
O 軸線
W 軸
X 軸線
Y 揺動軸
Claims (5)
- 走査シャフトの先端部に測定ヘッドを揺動可能に枢着し、該測定ヘッドに、管外周面に吸着可能で且つ管外周面に沿って転動可能なマグネット車輪と、検査用センサとを配設したことを特徴とする管検査装置。
- 測定ヘッドの揺動軸を走査シャフトの軸線と直角となるようにし、測定ヘッドの管外周面に対する対向面を管外周面の曲率と略一致させた曲面とすると共に、該測定ヘッドの曲面の円弧方向両端部にマグネット車輪を、該マグネット車輪の軸が前記測定ヘッドの揺動軸と平行となるよう配設し、検査用センサをマグネット車輪間に位置せしめ且つ弾性部材により管外周面に対して押し付ける方向へ付勢するよう構成した請求項1記載の管検査装置。
- 測定ヘッドに紐状体の一端を接続すると共に、該紐状体の他端を走査シャフトの基端側に引き延ばし、該紐状体の他端を引っ張って走査シャフトに対し測定ヘッドを揺動させることにより、管外周面に吸着したマグネット車輪を引き離し得るよう構成した請求項2記載の管検査装置。
- 走査シャフトを、複数の分割された部材を組み立てて形成するようにした請求項1〜3いずれかに記載の管検査装置。
- 検査用センサとして超音波探触子を用いるようにした請求項1〜4いずれかに記載の管検査装置。
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JP2002360460A JP2004191225A (ja) | 2002-12-12 | 2002-12-12 | 管検査装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2002360460A JP2004191225A (ja) | 2002-12-12 | 2002-12-12 | 管検査装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004191225A true JP2004191225A (ja) | 2004-07-08 |
Family
ID=32759526
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2002360460A Pending JP2004191225A (ja) | 2002-12-12 | 2002-12-12 | 管検査装置 |
Country Status (1)
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JP (1) | JP2004191225A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010145372A (ja) * | 2008-12-22 | 2010-07-01 | Toshiba Corp | 超音波プローブ、プローブ着脱用移動台車、プローブ設置位置探索用移動台車、超音波プローブ着脱システム、および超音波プローブの取付方法 |
JP2012098193A (ja) * | 2010-11-04 | 2012-05-24 | Shiyuto Kosoku Doro Gijutsu Center | 自走式探傷装置 |
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-
2002
- 2002-12-12 JP JP2002360460A patent/JP2004191225A/ja active Pending
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