JP2010140654A - 透明導電膜の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】真空チャンバなどの高真空下の環境を形成するための大掛かりな装置を必要とせず、低コストで透明導電膜を製造する方法を提供する。
【解決手段】透明基板1上に透明導電膜となる金属膜2を不活性気体雰囲気中で形成する工程と、前記金属膜に酸化雰囲気中でレーザビームを照射し、該金属膜を酸化させる工程とを含む透明導電膜8の製造方法である。前記金属膜の酸化工程において、酸化雰囲気中に水を供給し、レーザビームの照射で基板上の金属膜を加熱すると同時に水を分解させ、生じた酸素分子を基板上の金属膜に供給することで金属膜の酸化を促進させることが好ましい。前記基板は可撓性を有した絶縁性の連続シートまたは連続フィルムであることが好ましい。

【選択図】 図1

Description

本発明は、光電変換素子等への適用が可能な透明導電膜の製造方法に関する。
インジウムを主成分とする透明導電膜には、スズをドープした酸化インジウム(ITO)が一般的に使用されている。これら透明導電膜の製造方法としては、マグネトロンスパッタ法等のスパッタリング法がよく知られている(特許文献1)。
また、これら透明導電膜の適用分野は様々であるが、例えば、透明基板に前記方法にて透明導電膜を形成し、その上にTiOなどの金属酸化物の層を形成し、さらにルテニウム錯体などの光増感色素で染色してなる電極と、対極用基板上に透明導電膜を形成してなる対極とを形成して、両電極間にヨウ素系などの電解質の層を介在させた光電変換素子などが知られている(特許文献2)。
特開2008−156708号公報 特開2005−347003号公報
例えば、前記色素増感型太陽電池の製造において、透明基板上の透明導電膜の形成は、導電性を高くするため、前記のようにスパッタリング法などにより、高真空下で行われるのが一般的である。
この場合、真空チャンバなどを用いた高真空下の環境が必要であり、装置が大掛かりとなり、コスト高の要因となっていた。また、透明基板に透明導電膜を形成してなる電極を連続的に製造しようとする場合には、高真空下の環境を要する工程が存在するため、すべての工程を連続的に行うことは非常に困難であった。
そこで、本発明は、真空チャンバなどの高真空下の環境を形成するための大掛かりな装置を必要とせず、低コストで透明導電膜を製造する方法を提供することを課題とする。
請求項1に係る発明は、透明基板上に透明導電膜となる金属膜を不活性気体雰囲気中で形成する工程と、前記金属膜に酸化雰囲気中でレーザビームを照射し、該金属膜を酸化させる工程とを含むことを特徴とする透明導電膜の製造方法である。
請求項2に係る発明は、前記金属膜の酸化工程において、酸化雰囲気中に水を供給し、レーザビームの照射で基板上の金属膜を加熱すると同時に水を分解させ、生じた酸素分子を基板上の金属膜に供給することで金属膜の酸化を促進させることを特徴とする請求項1に記載の透明導電膜の製造方法である。
請求項3に係る発明は、前記基板は可撓性を有した絶縁性の連続シートまたは連続フィルムであり、かつ透明導電膜の製造装置に連続的に供給されることを特徴とする請求項1または2に記載の透明導電膜の製造方法である。
本発明方法によれば、真空チャンバのような大掛かりな装置を用いずに、表面抵抗率ρ=8〜10Ω/□、透過率>80%程度といった良好な性能の透明導電膜を形成することができる。
従来の透明導電膜の製造方法では、基板を例えば200℃に加熱しなければ、抵抗の低い透明導電膜は得られないが、本発明による方法では、最初に金属膜を作製し、その後この金属膜にレーザビーム照射により該金属膜を酸化させて透明導電膜を作製するので、基板の加熱が必要でない。そのため、熱に弱い基板であっても適用可能である。
本発明による方法では、通常のスパッタリングにより基板に透明導電膜を形成する従来法と比較して成膜速度が速い(従来法の数分の一程度の時間でよい)。
請求項2の方法によれば、金属膜の酸化工程において、レーザビーム照射により水を分解させ、生じた酸素分子を基板上の金属膜に供給するので、金属膜の酸化を促進させることができる。
請求項3の方法によれば、可撓性の連続基板の使用により透明導電膜の連続製造が可能である。
まず、透明基板上に透明導電膜となる金属膜を不活性気体雰囲気中で形成する工程について、説明をする。
透明基板としては、合成樹脂板、ガラス板などが適宜使用されるが、PEN(ポリエチレン・ナフタレート)フィルムなどの熱可塑性樹脂フィルムが好ましい。合成樹脂は、PENの他に、ポリエチレン・テレフタレート、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリオレフィンなどであってもよい。
透明基板上への金属膜の形成方法はイオン化蒸着、CVD法などいろいろあり限定されないが、特にスパッタ法により行うことが好ましい。
前記スパッタ法での金属ターゲットとしては、透明導電膜のスズ添加酸化インジウム(ITO)、フッ素添加酸化スズ(FTO)、酸化スズ(SnO)、インジウム亜鉛酸化物(IZO)、酸化亜鉛(ZnO)の材料となる、In−Sn合金、Zn、In−Zn合金、Sn、Ga−Zn合金、Al−Zn合金などが好適に使用されるが、非酸化物金属で透明導電膜が形成できるものであれば特に限定はされない。
金属(非酸化物)ターゲットを用いた場合、酸化物ターゲットと比べると約数倍〜十数倍程度の成膜速度が得られるため、例えば図1に示すような対向ターゲット式スパッタ方式を用いてスパッタリングを行うことで、高い成膜速度で透明導電膜となる金属膜(透明導電膜の前駆体)を形成することができる。
透明基板上に透明導電膜を形成する工程は、従来は真空下で行われており、これにより、透明導電膜の透明性が確保されている。しかしながら、真空下での透明導電膜の形成は、装置の大型化および透明導電膜の形成を含む全工程を連続的に行うことの困難性の問題を生じることから、本発明では、透明基板上に透明導電膜を形成する工程を常圧下で行ってよい。ただし、この工程はターボ分子ポンプを用いた若干の減圧下で行ってもよい。
常圧下でスパッタ方式などによって透明基板上に透明導電膜となる金属膜を形成すると、同膜は常圧下で酸素を失って茶色または黒色に変色し、透明性が不十分な金属膜となる。このように変色した金属膜は、ついでこれを酸化させることで十分透明なものとすることができ、従来と同様の透明導電膜を得ることができる。
成膜方法は、金属膜が作製できる方法であればこれに限定されるものではなく、例えば2極、3極、4極、RF、マグネトロン、ミラートロン、ECRなどでも適用可能である。前記不活性気体は、アルゴン、ヘリウム、窒素などが用いられるが、特に限定されない。
つぎに、前記金属膜に酸化雰囲気中でレーザビームを照射し、該金属膜を酸化させる工程について、説明をする。
酸化雰囲気は、例えば、金属膜のレーザビーム照射部(透明導電膜の生成部分)を覆う閉鎖空間を窒素もしくはアルゴンといった不活性気体で満たし、そこに酸素ガスを加えることで形成することができる。なお、酸素雰囲気を形成することなく、無酸素雰囲気中でレーザを照射した部分は、透明導電膜にならずに金属膜が基板から除去されるので、透明導電膜の必要な部分とそうでない部分とのパターンニングが可能である。
また、この閉鎖空間に少量の水を供給し、レーザビーム照射で基板を加熱すると同時に水を分解させ、
生じた酸素分子を基板上の金属膜に供給することで金属膜の酸化を促進させることができ、酸化の効率が向上する。
閉鎖空間への水の供給は、前記酸素ガスの供給と同時または供給後であっても良く、例えば、前記透明導電膜の必要な部分の金属膜近傍に、金属膜の面積に応じた適量の水の供給するようにすれば、金属膜の所定範囲のみが酸化でき、前記パターンニングが容易となる。
前記レーザとしては、CO2レーザ、YAGレーザ、アルゴンレーザ、クリプトンレーザなどの連続波及びYAGなどのパルスレーザを適宜用いることができる。
透明基板の供給および回収はフィルム巻取り装置等を用いて行うことができる。また、金属膜形成を行う前工程として、プラズマ洗浄により透明基板を洗浄するのが好ましい。
必要であれば、金属膜形成工程および金属膜酸化工程をそれぞれ複数設けることもできる。
本発明方法により製造された透明導電膜を用いて構成される光電変換素子について説明する。
光電変換素子の製造のためには、透明基板上に金属膜を形成する工程の前に、光電変換素子同士の接続により集電する集電電極を形成する。また、金属膜を形成する工程において、集電電極の電解質接触部を保護するように金属膜を形成することが好ましい。
集電電極は、光電変換素子同士の接続に使用されるもので、アルミニウムや銀などの金属によって構成される。集電電極のうち、光電変換素子同士の接続に使用されない部分は、電解質と接触することにより、腐食の恐れがある。従来、集電電極は、透明導電膜上に配置されて、その電解質に接触する部分が保護膜で被われていたが、これを透明基板内に埋め込み、同基板から露出した上面を透明導電膜で覆うことが好ましい。この構成では、集電電極に直接電解質が触れることがなく電解質による腐食の恐れがなくなり、また、保護膜が不要になるので、電池の薄型化が可能となる。しかも、集電電極による透明基板表面の凹凸をなくすことができ、また、余分な絶縁層も不要となる。
集電電極は、例えば、溶融状態とされた透明基板に埋め込まれ、透明導電膜は、集電電極が埋め込まれた後に透明基板上に形成される。集電電極の形成と透明導電膜の形成とは、常圧下で連続的に行うことができる。
電解質としては、例えば、ヨウ素系電解液が使用され、具体的には、ヨウ素、ヨウ化物イオン、ターシャリーブチルピリジンなどの電解質成分が、エチレンカーボネートやメトキシアセトニトリルなどの有機溶媒に溶解されてなるものが例示される。電解質は、電解液からなるものに限定されず、固体電解質であってもよい。固体電解質としては、例えば、DMPImI(ジメチルプロピルイミダゾリウムヨウ化物)が例示され、このほか、LiI、NaI、KI、CsI、CaIなどの金属ヨウ化物、およびテトラアルキルアンモニウムヨーダイドなど4級アンモニウム化合物のヨウ素塩などのヨウ化物とIとを組み合わせたもの;LiBr、NaBr、KBr、CsBr、CaBrなどの金属臭化物、およびテトラアルキルアンモニウムブロマイドなど4級アンモニウム化合物の臭素塩などの臭化物とBrとを組み合わせたものなどを適宜使用することができる。
光増感色素で染色された光触媒膜を形成するには、例えば、光増感色素と光触媒粒子とを含むペーストを透明導電膜表面に塗布し、乾燥により、色素で染色された光触媒粒子を透明導電膜に担持するようにすればよい。前記ペーストはさらにカーボンナノチューブ粒子などの微粒子を含むことが好ましい。
光触媒粒子は、酸化チタン(TiO)、酸化スズ(SnO)、酸化タングステン(WO)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化ニオブ(Nb)などの金属酸化物からなり、光増感色素は、例えばビピリジン構造、ターピリジン構造などを含む配位子を有するルテニウム錯体や鉄錯体、ポルフィリン系やフタロシアニン系の金属錯体、さらにはエオシン、ローダミン、メロシアニン、クマリンなどの有機色素などであってよい。
対極は、対極用透明基板上に透明導電膜が形成されたもの、あるいは同基板上にアルミニウム、銅、スズなどの金属のシートを設けたものであってよい。このほか、金属(アルミニウム、銅、スズなど)またはカーボン製などのメッシュ状電極にゲル状固体電解質を保持させることで対極を構成してもよく、また、対極用基板の片面上に導電性接着剤層を同基板を覆うように形成し、同接着剤層を介して、別途形成のブラシ状カーボンナノチューブ群を基板に転写することで、対極を構成してもよい。
光電変換素子を組み立てるには、例えば、電極と対極とを対向状に位置合わせし、両極間を熱融着フィルムやシール材などで密封し、対極または電極などに予め設けておいた孔や隙間から電解質を注入する。また、固体電解質を用いる場合は、両極をこれらの間に光触媒膜および電解質層が挟まれるように重ね合わせ、その周縁部同士を加熱接着する。加熱は、金型によってもよく、プラズマ(波長の長いもの)、マイクロ波、可視光(600nm以上)や赤外線などのエネルギービームを照射することによってもよい。
光電変換素子は、例えば、方形の電極用透明基板と方形の対極用透明基板との間に、電極用透明導電膜、対極用透明導電膜、集電電極、電解質層および光触媒膜が所定間隔で配置されることにより形成され、この際の電極と対極との接続は、直列とされることがあり、並列とされることもある。いずれの場合でも、電解質層および光触媒膜はシール材によって隣り合うもの同士の間が仕切られる。直列接続の場合、電極用透明導電膜、対極用透明導電膜および集電電極は、隣り合うもの同士の間に間隙が形成され、隣り合う電極用透明導電膜と対極用透明導電膜とが導体によって接続される。並列接続の場合、電極用透明導電膜、対極用透明導電膜および集電電極は、隣り合うもの同士の間に隙間がない形状とされる。
つぎに、本発明を具体的に説明するために、本発明の実施例をいくつか挙げる。
実施例1
図1において、透明導電膜の製造装置は、前流側の金属膜形成区画(A)とこれの後流端に連設された金属膜酸化区画(B)とからなる。(1)は巻取り装置によって金属膜形成区画(A)および金属膜酸化区画(B)を流れ方向に連続的に通過させられる透明基板で、可撓性を有した絶縁性の連続シートまたは連続フィルムからなる。(2)は同基板(1)上に対向ターゲット式スパッタ方式により形成された金属膜、(9)は金属膜形成区画(A)の頂壁に開けられたガス通過スリットで、ここから同区画(A)内にアルゴンガスが導入される。(3)(3)はガス通過スリット(9)内面に対向状に設けられた一対のターゲット、(4)(4)は一対の磁石、(5)は金属膜形成区画(A)の底壁に設けられたターボ分子ポンプ、(6)は金属膜酸化区画(B)の上方に下向きに設けられかつ下端に1軸ガルバノスキャナ(7)を備えたレーザ発振器で、同区画(B)の頂壁に開けられた開口(10)を経て同区画(B)内にレーザビームを照射する。(11)は金属膜酸化区画(B)の頂壁に設けられたガス導入口で、ここから同区画(B)内に酸化性ガスが導入され、同区画(B)内が酸化雰囲気とされる。(12)は金属膜酸化区画(B)の底壁に設けられたターボ分子ポンプである。
前記構成の透明導電膜の製造装置において、透明基板(1)を金属膜形成区画(A)から金属膜酸化区画(B)を通過するように同製造装置に連続的に供給する。金属膜形成区画(A)において、対向ターゲット式スパッタ方式により、アルゴンガス雰囲気中で透明基板(1)上に透明導電膜となる金属膜(2)を形成する。
ついで、金属膜形成区画(A)から金属膜酸化区画(B)に送られてきた基板(1)上の金属膜(2)に、同区画(B)において酸化雰囲気中でレーザ発振器(6)から開口(10)を経てレーザビームを照射し、金属膜(2)を酸化させる。こうして金属膜(2)から透明導電膜(8)を形成する。さらに、例えば、前記ガス導入口から酸化雰囲気中に水を供給し、レーザビーム照射で透明基板(1)およびその上の金属膜(2)を加熱すると同時に、水を分解させ、生じた酸素分子を透明基板(1)上の金属膜(2)に供給することで金属膜(2)の酸化を促進させる。
前記方法において、透明基板にポリエチレン・ナフタレートフィルムを、ターゲット材料にIn−Sn合金をそれぞれ用い、前記スパッタ条件を、(金属膜形成区画(A)をターボ分子ポンプで[1×10-1Pa以下]まで排気減圧したアルゴン雰囲気下)で、ターゲット間距離(20mm)、ターゲット−透明基板間距離(100mm)、スパッタ電圧(400V)とし、透明基板上にIn−Snの金属膜を形成し、
次いで固体レーザやCO2レーザを1秒未満照射し、透明基板上に面抵抗(10Ω/□)のスズ添加酸化インジウム(ITO)を得た。
実施例2
図2において、透明導電膜の製造装置は、前流側の金属膜形成区画(A)とこれの後流側に所定間隔を置いて設けられた箱形の金属膜酸化区画(C)とからなる。金属膜酸化区画(C)は、その下端部が金属膜(2)のレーザビーム照射部(透明導電膜の生成部分)を覆い、その上端部はレーザ発振器(6)のガルバノスキャナ(7)を覆っている。ガス導入口(11)は金属膜酸化区画(C)の側部に設けられている。
その他の構成は実施例1のものと同じである。

参考例1
図3に、本発明方法により製造された透明導電膜を用いて構成した光電変換素子の例を示す。光電変換素子は、本発明方法により製造された透明導電膜を含む透明な電極と、これに対向する対極と、両極間に配される電解質層および光触媒膜とを有する。
同図において、(21)は透明基板、(22)は本発明方法により透明基板(21)上に形成された透明導電膜、(24)は対極用基板、(25)は同基板(24)に設けられた対極で、白金で構成されている。(26)は両極間に亘って設けられた複数のシール材兼セパレータで、これらによって両極間に複数の区画が形成されている。(23)は各区画において透明導電膜(22)上に形成された光触媒層で、光増感色素と光触媒粒子とを含むペーストを透明導電膜(22)表面に塗布し、乾燥により、色素で染色された光触媒粒子を透明導電膜に担持させてなるものである。各区画には電解液が注入されている。(27)は両極に渡された複数の極間電極、(28)は極間電極保護用シール材である。
このように、本発明方法により製造された透明導電膜(22)を用いて、膜厚数μm程度、100mm角の色素増感太陽電池を作製し、AM1.5、100mW/cmの標準光源照射により電力変換効率を計測したところ、得られた変換効率は4%であった。
参考例2
図4において、各区画において、集電電極(29)は透明基板(21)内に埋め込まれ、透明基板(21)から露出した上面が透明導電膜(22)で覆われている。したがって、集電電極(29)に直接電解液が触れることがなく電解液による腐食の恐れがなくない。
このように、本発明方法により製造された透明導電膜(22)を用いて、100mm角の色素増感太陽電池を作製し、AM1.5、100mW/cmの標準光源照射により電力変換効率を計測したところ、得られた変換効率は5〜6%であった。
透明導電膜の製造工程を示す垂直縦断面図である。 透明導電膜の製造工程を示す垂直縦断面図である。 光電変換素子を示す垂直縦断面図である。 光電変換素子を示す垂直縦断面図である。
符号の説明
(A) 金属膜形成区画
(B)(C) 金属膜酸化区画
(1) 透明基板
(2) 金属膜
(3) ターゲット
(4) 磁石
(5)(12) ターボ分子ポンプ
(6) レーザ発振器
(7) 1軸ガルバノスキャナ
(8) 透明導電膜
(9) ガス通過スリット
(10) 開口
(11) ガス導入口

Claims (3)

  1. 透明基板上に透明導電膜となる金属膜を不活性気体雰囲気中で形成する工程と、前記金属膜に酸化雰囲気中でレーザビームを照射し、該金属膜を酸化させる工程とを含むことを特徴とする透明導電膜の製造方法。
  2. 前記金属膜の酸化工程において、酸化雰囲気中に水を供給し、レーザビームの照射で基板上の金属膜を加熱すると同時に水を分解させ、生じた酸素分子を基板上の金属膜に供給することで金属膜の酸化を促進させることを特徴とする請求項1に記載の透明導電膜の製造方法。
  3. 前記基板は可撓性を有した絶縁性の連続シートまたは連続フィルムであることを特徴とする請求項1または2に記載の透明導電膜の製造方法。
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