JP2010138833A - 内燃機関装置および内燃機関の制御方法 - Google Patents

内燃機関装置および内燃機関の制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】排気の吸気系への再循環の実行の有無に応じて浄化触媒の過熱を有効に抑制する。
【解決手段】エンジンの目標点火時期tf*が所定時期trefより遅いときには(S330)、EGRが行われているか否かに応じてそれぞれ設定されたマップを用いて目標点火時期tf*が遅いほど小さくなる傾向で且つエンジンの回転数Neが大きいほど小さくなる傾向に且つEGRを行なっているときにはEGRを行なっていないときに比して大きくなる傾向にガードマップ値Tgmapを設定すると共に(S350〜S370)、設定したガードマップ値Tgmapにアイドル運転に必要なスロットル開度を考慮してスロットルガードTagardを設定し(S380〜S410)、基本スロットル開度TbaseをスロットルガードTagardで制限して目標スロットル開度Ta*を設定する(S420)。
【選択図】図5

Description

本発明は、内燃機関装置および内燃機関の制御方法に関する。
従来、この種の内燃機関装置としては、ノッキングが検出されたときには点火時期を遅くしてノッキングを抑制するものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この装置では、排気中のパティキュレート量が許容値以下のときには点火時期を遅くしてノッキングを抑制し、点火時期を遅くすることにより生じる排気を浄化する浄化触媒の過熱については燃料増量により抑制している。
特開2004−15629号公報
また、排気系が過熱しているときにはスロットル開度を制限するものも提案されている(例えば、特許文献2参照)。この装置では、排気系の過熱状態を検出したときには、エンジンの回転数に応じてスロットルガード値を設定し、スロットル開度をスロットルガード値により制限することにより、吸入空気量が過大となるのを抑制し、これにより、排気系の過熱を抑制している。
特開平6−159104号公報
しかしながら、前者の内燃機関装置では、点火時期を大きく遅くしたときには燃料噴射量を増量するだけでは浄化触媒の過熱を十分に抑制できない場合が生じる。この場合、後者の内燃機関装置のように、スロットルガード値を設定してスロットル開度を制限することも有効なものと考えられるが、排気を吸気系に再循環する排気再循環装置が取り付けられた内燃機関を備える装置では、スロットル開度の制限を適正に行なうことができない。排気再循環装置が取り付けられた内燃機関は、排気の吸気系への再循環を行なっているときと行なっていないときとでは内燃機関の燃焼状態は異なるものとなるため、排気の吸気系への再循環を行なっていないときに適正と考えられるスロットルガード値を用いてスロットル開度を制限すると、排気の吸気系への再循環を行なっていないときには適正にスロットル開度を制限することができるが排気の吸気系への再循環を行なっているときには適正にスロットル開度を制限することができず、逆に、排気の吸気系への再循環を行なっているときに適正と考えられるスロットルガード値を用いてスロットル開度を制限すると、排気の吸気系への再循環を行なっているときには適正にスロットル開度を制限することができるが排気の吸気系への再循環を行なっていないときには適正にスロットル開度を制限することができず、浄化触媒の過熱を有効に抑制することができなくなってしまう。
本発明の内燃機関装置および内燃機関の制御方法は、排気の吸気系への再循環の実行の有無に応じて浄化触媒の過熱を有効に抑制することを主目的とする。
本発明の内燃機関装置および内燃機関の制御方法は、少なくとも上述の主目的を達成するために以下の手段を採った。
本発明の内燃機関装置は、
点火時期の調整が可能で排気を吸気に再循環する排気再循環装置と排気を浄化する浄化触媒を有する排気浄化装置とが取り付けられた内燃機関を備える内燃機関装置であって、
前記内燃機関をアイドル運転する際のスロットル開度の学習値とアクセル操作に基づく基本スロットル開度との和として操作用スロットル開度を設定する操作用スロットル開度設定手段と、
前記排気再循環装置による排気の吸気への再循環を行なっているときには前記内燃機関の点火時期が遅いほど小さくなる傾向で且つ前記内燃機関の回転数が大きいほど小さくなる傾向にマップ値を導出する第1のマップに対して前記内燃機関の点火時期と前記内燃機関の回転数とを適用して得られるマップ値に所定値を加算した値を用いてスロットルガード値を設定し、前記排気再循環装置による排気の吸気への再循環を行なっていないときには前記内燃機関の点火時期が遅いほど小さくなる傾向で且つ前記内燃機関の回転数が大きいほど小さくなる傾向に且つ前記第1のマップより小さなマップ値を導出する第2のマップに対して前記内燃機関の点火時期と前記内燃機関の回転数とを適用して得られるマップ値に前記所定値を加算した値を用いてスロットルガード値を設定するスロットルガード値設定手段と、
前記内燃機関の点火時期が所定時期より遅いときには、前記操作用スロットル開度を前記設定されたスロットルガード値でガードして得られる実行用スロットル開度を用いて前記内燃機関が運転されるよう該内燃機関を制御する制御手段と、
を備えることを要旨とする。
この本発明の内燃機関装置では、内燃機関の点火時期が所定時期より遅いときに、排気再循環装置による排気の吸気への再循環を行なっているときには内燃機関の点火時期が遅いほど小さくなる傾向で且つ内燃機関の回転数が大きいほど小さくなる傾向にマップ値を導出する第1のマップに対して内燃機関の点火時期と前記内燃機関の回転数とを適用して得られるマップ値に所定値を加算した値を用いてスロットルガード値を設定すると共に内燃機関をアイドル運転する際のスロットル開度の学習値とアクセル操作に基づく基本スロットル開度との和として得られる操作用スロットル開度を設定したスロットルガード値でガードして得られる実行用スロットル開度を用いて内燃機関が運転されるよう内燃機関を制御し、排気再循環装置による排気の吸気への再循環を行なっていないときには内燃機関の点火時期が遅いほど小さくなる傾向で且つ内燃機関の回転数が大きいほど小さくなる傾向に且つ第1のマップより小さなマップ値を導出する第2のマップに対して内燃機関の点火時期と内燃機関の回転数とを適用して得られるマップ値に所定値を加算した値を用いてスロットルガード値を設定すると共に操作用スロットル開度を設定したスロットルガード値でガードして得られる実行用スロットル開度を用いて内燃機関が運転されるよう内燃機関を制御する。このように排気の吸気系への再循環の実行の有無に応じてスロットルガード値を設定することにより、排気の吸気系への再循環の実行の有無に応じてスロットル開度をより適正に制限することができる。この結果、排気の吸気系への再循環の実行の有無に応じて浄化触媒の過熱を有効に抑制することができる。
こうした本発明の内燃機関装置において、前記スロットルガード値設定手段は、前記マップ値に所定値を加算した値に前記所定値と前記学習値との差を加えてスロットルガード値を設定する手段である、ものとすることもできる。こうすれば、スロットルガード値をアイドル運転時のスロットル開度の学習値を考慮したものとすることができ、より適正にスロットルガード値を設定することができる。ここで、「所定値」は、前記学習値の平均値として予め設定されてなる値であるものとすることもできる。
本発明の内燃機関の制御方法は、
点火時期の調整が可能で排気を吸気に再循環する排気再循環装置と排気を浄化する浄化触媒を有する排気浄化装置とが取り付けられた内燃機関の制御方法であって、
前記内燃機関の点火時期が所定時期より遅いとき、前記排気再循環装置による排気の吸気への再循環を行なっているときには前記内燃機関の点火時期が遅いほど小さくなる傾向で且つ前記内燃機関の回転数が大きいほど小さくなる傾向にマップ値を導出する第1のマップに対して前記内燃機関の点火時期と前記内燃機関の回転数とを適用して得られるマップ値に所定値を加算した値を用いてスロットルガード値を設定すると共に前記内燃機関をアイドル運転する際のスロットル開度の学習値とアクセル操作に基づく基本スロットル開度との和として得られる操作用スロットル開度を前記設定したスロットルガード値でガードして得られる実行用スロットル開度を用いて前記内燃機関が運転されるよう該内燃機関を制御し、前記排気再循環装置による排気の吸気への再循環を行なっていないときには前記内燃機関の点火時期が遅いほど小さくなる傾向で且つ前記内燃機関の回転数が大きいほど小さくなる傾向に且つ前記第1のマップより小さなマップ値を導出する第2のマップに対して前記内燃機関の点火時期と前記内燃機関の回転数とを適用して得られるマップ値に前記所定値を加算した値を用いてスロットルガード値を設定すると共に前記操作用スロットル開度を前記設定したスロットルガード値でガードして得られる実行用スロットル開度を用いて前記内燃機関が運転されるよう該内燃機関を制御する、
ことを特徴とする。
この本発明の内燃機関の制御方法では、内燃機関の点火時期が所定時期より遅いときに、排気再循環装置による排気の吸気への再循環を行なっているときには内燃機関の点火時期が遅いほど小さくなる傾向で且つ内燃機関の回転数が大きいほど小さくなる傾向にマップ値を導出する第1のマップに対して内燃機関の点火時期と前記内燃機関の回転数とを適用して得られるマップ値に所定値を加算した値を用いてスロットルガード値を設定すると共に内燃機関をアイドル運転する際のスロットル開度の学習値とアクセル操作に基づく基本スロットル開度との和として得られる操作用スロットル開度を設定したスロットルガード値でガードして得られる実行用スロットル開度を用いて内燃機関が運転されるよう内燃機関を制御し、排気再循環装置による排気の吸気への再循環を行なっていないときには内燃機関の点火時期が遅いほど小さくなる傾向で且つ内燃機関の回転数が大きいほど小さくなる傾向に且つ第1のマップより小さなマップ値を導出する第2のマップに対して内燃機関の点火時期と内燃機関の回転数とを適用して得られるマップ値に所定値を加算した値を用いてスロットルガード値を設定すると共に操作用スロットル開度を設定したスロットルガード値でガードして得られる実行用スロットル開度を用いて内燃機関が運転されるよう内燃機関を制御する。このように排気の吸気系への再循環の実行の有無に応じてスロットルガード値を設定することにより、排気の吸気系への再循環の実行の有無に応じてスロットル開度をより適正に制限することができる。この結果、排気の吸気系への再循環の実行の有無に応じて浄化触媒の過熱を有効に抑制することができる。
次に、本発明を実施するための最良の形態を実施例を用いて説明する。
図1は、本発明の一実施例である内燃機関装置を搭載したハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図である。実施例のハイブリッド自動車20は、図示するように、エンジン22と、エンジン22の出力軸としてのクランクシャフト26にダンパ28を介して接続された3軸式の動力分配統合機構30と、動力分配統合機構30に接続された発電可能なモータMG1と、動力分配統合機構30に接続された駆動軸としてのリングギヤ軸32aに取り付けられた減速ギヤ35と、この減速ギヤ35に接続されたモータMG2と、車両全体をコントロールするハイブリッド用電子制御ユニット70とを備える。ここで、実施例の内燃機関装置としては、主として、エンジン22とこのエンジン22をコントロールするエンジン用電子制御ユニット24aとが該当する。
エンジン22は、例えばガソリンまたは軽油などの炭化水素系の燃料により動力を出力可能な内燃機関として構成されており、図2に示すように、エアクリーナ122により清浄された空気をスロットルバルブ124を介して吸入すると共に燃料噴射弁126からガソリンを噴射して吸入された空気とガソリンとを混合し、この混合気を吸気バルブ128を介して燃焼室に吸入し、点火プラグ130による電気火花によって爆発燃焼させて、そのエネルギにより押し下げられるピストン132の往復運動をクランクシャフト26の回転運動に変換する。エンジン22からの排気は、一酸化炭素(CO)や炭化水素(HC),窒素酸化物(NOx)の有害成分を浄化する浄化触媒(三元触媒)を有する浄化装置134を介して外気へ排出されると共にEGR(Exhaust Gas Recirculation)システム160を介して吸気側に供給される。EGRシステム160は、浄化装置134の後段に接続されて排気を吸気側のサージタンクに供給するためのEGR管162と、EGR管162に配置されステッピングモータ163により駆動されるEGRバルブ164とを備え、EGRバルブ164の開度の調節により、不燃焼ガスとしての排気を供給量を調節して吸気側に供給する。エンジン22は、こうして空気と排気とガソリンとの混合気を燃焼室に吸引することができるようになっている。以下、エンジン22の排気を吸気側に供給することをEGRという。
エンジン22は、エンジン用電子制御ユニット(以下、エンジンECUという)24により制御されている。エンジンECU24は、CPU24aを中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPU24aの他に処理プログラムを記憶するROM24bと、データを一時的に記憶するRAM24cと、格納したデータを保持するフラッシュメモリ24dと、図示しない入出力ポートおよび通信ポートとを備える。エンジンECU24には、エンジン22の状態を検出する種々のセンサからの信号、例えば、クランクシャフト26の回転位置を検出するクランクポジションセンサ140からのクランクポジションやエンジン22の冷却水の温度を検出する水温センサ142からの冷却水温,燃焼室へ吸排気を行なう吸気バルブ128や排気バルブを開閉するカムシャフトの回転位置を検出するカムポジションセンサ144からのカムポジション,スロットルバルブ124のポジションを検出するスロットルバルブポジションセンサ146からのスロットル開度Ta,吸気管に取り付けられたエアフローメータ148からの吸入空気量Qa,同じく吸気管に取り付けられた温度センサ149からの吸気温,吸気管内の圧力を検出する吸気圧センサ158からの吸気圧Pin,浄化装置134に取り付けられた触媒温度センサ134aからの触媒温度Tc,空燃比センサ135aからの空燃比,酸素センサ135bからの酸素信号,シリンダブロックに取り付けられてノッキングの発生に伴って生じる振動を検出するノックセンサ159からのノック強度Kr,EGRバルブ164の開度を検出するEGRバルブ開度センサ165からのEGRバルブ開度EVなどが入力ポートを介して入力されている。また、エンジンECU24からは、エンジン22を駆動するための種々の制御信号、例えば、燃料噴射弁126への駆動信号や、スロットルバルブ124のポジションを調節するスロットルモータ136への駆動信号、イグナイタと一体化されたイグニッションコイル138への制御信号、吸気バルブ128の開閉タイミングを変更可能な可変バルブタイミング機構150への制御信号,EGRバルブ164の開度を調整するステッピングモータ163への駆動信号などが出力ポートを介して出力されている。エンジンECU24は、ハイブリッド用電子制御ユニット70と通信しており、ハイブリッド用電子制御ユニット70からの制御信号によりエンジン22を運転制御すると共に必要に応じてエンジン22の運転状態に関するデータを出力する。なお、エンジンECU24は、クランクポジションセンサ140からのクランクポジションに基づいてクランクシャフト26の回転数、即ちエンジン22の回転数Neも演算したり、エアフローメータ148からの吸入空気量Qaとエンジン22の回転数Neとに基づいてエンジン22の各気筒に吸入される空気量としての気筒吸入空気量Qcを演算したり、スロットルバルブポジションセンサ46からのスロットル開度TaとEGRバルブ開度センサ165からのEGRバルブ開度EVとエンジン22の回転数Neとに基づいてEGRによってエンジン22の吸気系に吸引される排気の量であるEGR量とエンジン22の吸入空気量との和に対するEGR量の比率としてのEGR率Regrを演算したりしている。
動力分配統合機構30は、外歯歯車のサンギヤ31と、このサンギヤ31と同心円上に配置された内歯歯車のリングギヤ32と、サンギヤ31に噛合すると共にリングギヤ32に噛合する複数のピニオンギヤ33と、複数のピニオンギヤ33を自転かつ公転自在に保持するキャリア34とを備え、サンギヤ31とリングギヤ32とキャリア34とを回転要素として差動作用を行なう遊星歯車機構として構成されている。動力分配統合機構30は、キャリア34にはエンジン22のクランクシャフト26が、サンギヤ31にはモータMG1が、リングギヤ32にはリングギヤ軸32aを介して減速ギヤ35がそれぞれ連結されており、モータMG1が発電機として機能するときにはキャリア34から入力されるエンジン22からの動力をサンギヤ31側とリングギヤ32側にそのギヤ比に応じて分配し、モータMG1が電動機として機能するときにはキャリア34から入力されるエンジン22からの動力とサンギヤ31から入力されるモータMG1からの動力を統合してリングギヤ32側に出力する。リングギヤ32に出力された動力は、リングギヤ軸32aからギヤ機構60およびデファレンシャルギヤ62を介して、最終的には車両の駆動輪63a,63bに出力される。
モータMG1およびモータMG2は、いずれも発電機として駆動することができると共に電動機として駆動できる周知の同期発電電動機として構成されており、インバータ41,42を介してバッテリ50と電力のやりとりを行なう。インバータ41,42とバッテリ50とを接続する電力ライン54は、各インバータ41,42が共用する正極母線および負極母線として構成されており、モータMG1,MG2のいずれかで発電される電力を他のモータで消費することができるようになっている。したがって、バッテリ50は、モータMG1,MG2のいずれかから生じた電力や不足する電力により充放電されることになる。なお、モータMG1,MG2により電力収支のバランスをとるものとすれば、バッテリ50は充放電されない。モータMG1,MG2は、いずれもモータ用電子制御ユニット(以下、モータECUという)40により駆動制御されている。モータECU40には、モータMG1,MG2を駆動制御するために必要な信号、例えばモータMG1,MG2の回転子の回転位置を検出する回転位置検出センサ43,44からの信号や図示しない電流センサにより検出されるモータMG1,MG2に印加される相電流などが入力されており、モータECU40からは、インバータ41,42へのスイッチング制御信号が出力されている。モータECU40は、ハイブリッド用電子制御ユニット70と通信しており、ハイブリッド用電子制御ユニット70からの制御信号によってモータMG1,MG2を駆動制御すると共に必要に応じてモータMG1,MG2の運転状態に関するデータをハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。なお、モータECU40は、回転位置検出センサ43,44からの信号に基づいてモータMG1,MG2の回転数Nm1,Nm2も演算している。
バッテリ50は、バッテリ用電子制御ユニット(以下、バッテリECUという)52によって管理されている。バッテリECU52には、バッテリ50を管理するのに必要な信号、例えば、バッテリ50の端子間に設置された図示しない電圧センサからの端子間電圧,バッテリ50の出力端子に接続された電力ライン54に取り付けられた図示しない電流センサからの充放電電流,バッテリ50に取り付けられた温度センサ51からの電池温度Tbなどが入力されており、必要に応じてバッテリ50の状態に関するデータを通信によりハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。また、バッテリECU52は、バッテリ50を管理するために電流センサにより検出された充放電電流の積算値に基づいて残容量(SOC)を演算したり、演算した残容量(SOC)と電池温度Tbとに基づいてバッテリ50を充放電してもよい最大許容電力である入出力制限Win,Woutを演算している。なお、バッテリ50の入出力制限Win,Woutは、電池温度Tbに基づいて入出力制限Win,Woutの基本値を設定し、バッテリ50の残容量(SOC)に基づいて出力制限用補正係数と入力制限用補正係数とを設定し、設定した入出力制限Win,Woutの基本値に補正係数を乗じることにより設定することができる。
ハイブリッド用電子制御ユニット70は、CPU72を中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPU72の他に処理プログラムを記憶するROM74と、データを一時的に記憶するRAM76と、図示しない入出力ポートおよび通信ポートとを備える。ハイブリッド用電子制御ユニット70には、イグニッションスイッチ80からのイグニッション信号,シフトレバー81の操作位置を検出するシフトポジションセンサ82からのシフトポジションSP,アクセルペダル83の踏み込み量を検出するアクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度Acc,ブレーキペダル85の踏み込み量を検出するブレーキペダルポジションセンサ86からのブレーキペダルポジションBP,車速センサ88からの車速Vなどが入力ポートを介して入力されている。ハイブリッド用電子制御ユニット70は、前述したように、エンジンECU24やモータECU40,バッテリECU52と通信ポートを介して接続されており、エンジンECU24やモータECU40,バッテリECU52と各種制御信号やデータのやりとりを行なっている。なお、シフトポジションSPとしては、駐車ポジションやニュートラルポジション,前進走行用のドライブポジション,後進走行用のリバースポジションなどがある。
こうして構成された実施例のハイブリッド自動車20は、運転者によるアクセルペダル83の踏み込み量に対応するアクセル開度Accと車速Vとに基づいて駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力すべき要求トルクを計算し、この要求トルクに対応する要求動力がリングギヤ軸32aに出力されるように、エンジン22とモータMG1とモータMG2とが運転制御される。エンジン22とモータMG1とモータMG2の運転制御としては、要求動力に見合う動力がエンジン22から出力されるようにエンジン22を運転制御すると共にエンジン22から出力される動力のすべてが動力分配統合機構30とモータMG1とモータMG2とによってトルク変換されてリングギヤ軸32aに出力されるようモータMG1およびモータMG2を駆動制御するトルク変換運転モードや要求動力とバッテリ50の充放電に必要な電力との和に見合う動力がエンジン22から出力されるようにエンジン22を運転制御すると共にバッテリ50の充放電を伴ってエンジン22から出力される動力の全部またはその一部が動力分配統合機構30とモータMG1とモータMG2とによるトルク変換を伴って要求動力がリングギヤ軸32aに出力されるようモータMG1およびモータMG2を駆動制御する充放電運転モード、エンジン22の運転を停止してモータMG2からの要求動力に見合う動力をリングギヤ軸32aに出力するよう運転制御するモータ運転モードなどがある。なお、トルク変換運転モードと充放電運転モードは、いずれもエンジン22の運転を伴って要求動力がリングギヤ軸32aに出力されるようエンジン22とモータMG1,MG2とを制御するモードであり、実質的な制御における差異はないため、以下、両者を合わせてエンジン運転モードという。このエンジン運転モードでは、具体的には、要求動力に見合う動力とバッテリ50の充放電に必要な電力との和に見合う動力としてエンジン22から出力すべき目標パワーPe*を設定すると共に、設定した目標パワーPe*に基づいてエンジン22が効率よく動作されるよう目標回転数Ne*と目標トルクTe*とからなる目標運転ポイントを設定してエンジン22を運転制御し、エンジン22が目標回転数Ne*で運転されるようモータMG1のトルク指令Tm1*を設定すると共に要求トルクにより走行するようモータMG2のトルク指令Tm2*を設定してモータMG1,MG2を駆動制御する。
また、実施例のハイブリッド自動車20は、シフトポジションSPが駐車ポジションかドライブポジションの状態で車両が停止しているときにバッテリ50の残容量(SOC)が低いとき(例えば、40%未満など)には、バッテリ50を充電するためにエンジン22を負荷運転する。この場合、負荷運転用の所定回転数Ne1(例えば、アイドル運転用の所定回転数やこれより若干高い回転数など)をエンジン22の目標回転数Ne*に設定すると共にバッテリ50を充電するために予め定められた所定の充電パワーを所定回転数Ne1で除したものを目標トルクTe*に設定してエンジン22を運転制御し、エンジン22が目標回転数Ne*で運転されるようモータMG1のトルク指令Tm1*を設定してモータMG1を駆動制御する。
次に、こうして構成された実施例のハイブリッド自動車20の動作、特にエンジン22が運転されているときの動作について説明する。図3は、エンジン22の点火時期制御ルーチンの一例を示すフローチャートであり、図4は、エンジン22の燃料噴射制御ルーチンの一例を示すフローチャートであり、図5は、エンジン22の吸入空気量制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。これらのルーチンは、ハイブリッド用電子制御ユニット70による図示しない駆動制御ルーチンによってエンジン22の目標運転ポイントが設定されたものを受信する毎(例えば、数msec毎)にエンジンECU24により並行して繰り返し実行される。以下、順に説明する。
図3の点火制御ルーチンが実行されると、エンジンECU24のCPU24aは、まず、ノックセンサ156からのノック強度Krやエンジン22の回転数Ne,気筒吸入空気量Qcなど制御に必要なデータを入力する処理を実行する(ステップS100)。ここで、エンジン22の回転数Neはクランクポジションセンサ140からの信号に基づいて演算され、気筒吸入空気量Qcはエアフローメータ148からの信号とエンジン22の回転数Neとに基づいてエンジン22の各気筒に吸入される空気量として演算され、それぞれRAM24cの所定のアドレスに書き込まれたものを読み込むことにより入力するものとした。
こうしてデータを入力すると、入力したエンジン22の回転数Neと気筒吸入空気量Qcとに基づいて基本点火時期tbaseを設定すると共に(ステップS110)、ノック強度Krに基づいてノック補正時期tkを設定し(ステップS120)、基本点火時期tbaseにノック補正時期tkを加えて目標点火時期tf*を設定し(ステップS130)、設定した目標点火時期tf*で対象気筒の点火が行なわれるようイグニッションコイル138を駆動して(ステップS140)、点火制御ルーチンを終了する。ここで、基本点火時期tbaseは、実施例では、エンジン22の回転数Neと気筒吸入空気量Qcと基本点火時期tbaseとの関係を予め定めて図示しない基本点火時期設定用マップとしてROM24bに記憶しておき、エンジン22の回転数Neと気筒吸入空気量Qcとが与えられると記憶したマップから対応する基本点火時期tbaseを導出して設定するものとした。基本点火時期tbaseは、エンジン22の回転数Neが大きいほど早い傾向に且つ気筒吸入空気量Qcが大きいほど遅い傾向に設定される。これは、エンジン22の回転数Neが大きいほど点火プラグ30から電気火花を飛ばした後に実際に爆発燃焼が生じるまでのタイムラグの影響が大きくなり、気筒吸入空気量Qcが大きいほどノッキングが生じやすくなることに基づく。また、ノック補正時期tkは、実施例では、ノック強度Krがノッキングが生じていると判定される所定値Kref以上のときにはノッキングの抑制のために前回に比して点火時期が遅くなるよう設定され、ノック強度Krが所定値Kref未満のときにはエンジン22の燃焼効率の向上のために前回に比して点火時期が若干早くなるよう設定される。なお、実施例では、基本点火時期tbaseやノック補正時期tk,目標点火時期tf*には、計算の便宜上、点火時期に対応した数値として点火時期が早いほど大きい値が設定される。このように目標点火時期tf*を設定することにより、ノッキングを抑制しつつ燃焼効率のよい点火時期によってエンジン22を運転することができる。
次に、図4の燃料噴射制御ルーチンについて説明する。図4の燃料噴射制御ルーチンでは、まず、触媒温度センサ134aからの触媒温度Tcや気筒吸入空気量Qc,EGR率Regr,エンジン22の目標パワーPe*,目標点火時期tf*を入力する(ステップS200)。ここで、気筒吸入空気量QcとEGR率Regrの入力については、図2の点火制御ルーチンにおけるステップS100での入力と同様のものとした。また、EGR率Regrはスロットルバルブポジションセンサ46から信号とEGRバルブ開度センサからの信号とエンジン22の回転数Neとに基づいてエンジン22の各気筒に吸入される気体のうちEGRによる排気が占める割合として演算され、目標点火時期tf*は、図2の点火制御ルーチンで設定され、それぞれRAM24cの所定アドレスに書き込まれたものを読み込むことにより入力するものとした。さらに、エンジン22の目標パワーPe*は、図示しない駆動制御ルーチンによってエンジン22から出力すべきパワーとして定められた値をハイブリッド用電子制御ユニット70から通信により入力するものとした。
こうしてデータを入力すると、入力した触媒温度Tcを所定値Trefと比較する(ステップS210)。この処理は、浄化装置134の浄化触媒が有効に動作しない高温となるおそれがあるか否かを判定する処理であり、所定値Trefは、触媒温度Tcが有効に動作する温度領域のうち比較的高い温度として予め定められた値(例えば、900度など)を用いることができる。触媒温度Tcが所定値Tref未満のときには、浄化触媒が高温になるおそれはないと判断し、燃料増量係数τotに値1を設定すると共に(ステップS220)、設定した燃料増量係数τotを基本燃料噴射係数τbaseに乗じて燃料噴射係数τを設定し(ステップS240)、気筒吸入空気量Qcに燃料噴射係数τを乗じることによって目標燃料噴射量Qf*を設定し(ステップS250)、目標燃料噴射量Qf*による燃料噴射が行なわれるよう燃料噴射弁126を駆動して(ステップS260)、燃料噴射制御ルーチンを終了する。ここで、基本燃料噴射係数τbaseとしては、例えば、エンジン22の空燃比が理論空燃比となる値などを用いることができる。触媒温度Tcが所定値Tref未満のときには、燃料増量係数τotに値1を設定するものとしたから、燃料増量が行なわれることなくエンジン22が運転される。
ステップS210で触媒温度Tcが所定値Tref以上のときには、浄化装置134の浄化触媒が高温になる可能性があると判断し、エンジン22の目標パワーPe*と目標点火時期tf*とEGR率Regrとに基づいて燃料増量係数τotを設定すると共に(ステップS230)、設定した燃料増量係数τotを基本燃料噴射量τbaseに乗じて燃料噴射係数τを設定し(ステップS240)、気筒吸入空気量Qcに燃料噴射係数τを乗じることによって目標燃料噴射量Qf*を設定し(ステップS250)、目標燃料噴射量Qf*による燃料噴射が行なわれるよう燃料噴射弁126を駆動して(ステップS260)、燃料噴射制御ルーチンを終了する。ここで、触媒温度Tcが所定値Tref以上のときの燃料増量係数τotは、実施例では、エンジン22の目標パワーPe*と目標点火時期tf*とEGR率Regrと燃料増量係数τotとの関係を予め定めて図示しない燃料増量係数設定用マップとしてROM24bに記憶しておき、エンジン22の目標パワーPe*と目標点火時期tf*とEGR率Regrとが与えられると記憶したマップから対応する燃料増量係数τotを導出して設定するものとした。燃料増量係数τotは、エンジン22の目標パワーPe*が大きいほど大きく、目標点火時期tf*が遅いほど大きく、EGR率Regrが大きいほど小さい傾向に、値1から増量制限τmax(例えば、値1.5など)の範囲で設定される。これは、以下の理由による。一般的に、エンジン22の目標パワーPe*が大きいほどエンジンの各気筒内の温度や排気の温度が高くなる傾向があり、目標点火時期tf*が遅いほどエンジン22の燃焼が緩慢となって排気の温度が高くなる傾向があり、EGR率Regrが大きいほどエンジン22の燃焼温度や排気の温度が低くなる傾向がある。そして、エンジン22の燃焼温度や排気の温度が高いと予想される場合には、燃焼温度や排気の温度を低下させて浄化装置134の浄化触媒の過熱を抑制するように燃料噴射量を増量する。エンジン22の目標パワーPe*と目標点火時期tf*とEGR率Regrとに基づいて燃料増量係数τotを設定するのはこうした理由に基づく。このように目標燃料噴射量Qf*を設定することにより、浄化触媒の過熱を抑制してより適正に燃料噴射を行なうことができる。
次に、図5の吸入空気量制御ルーチンについて説明する。図5の吸入空気量制御ルーチンでは、まず、触媒温度センサ134aからの触媒温度Tcやエンジン22の回転数Ne,EGR率Regr,エンジン22の目標トルクTe*,エンジン22の目標パワーPe*,目標点火時期tf*,アイドル運転用開度ISC,平均アイドル運転用開度Aisc,ISC学習フラグFを入力する(ステップS300)。ここで、エンジン22の回転数NeやEGR率Regr,エンジン22の目標パワーPe*,目標点火時期tf*の入力については、上述の点火制御ルーチンや燃料噴射制御ルーチンでの入力と同様に行なうものとした。また、目標トルクTe*は、図示しない駆動制御ルーチンによってアクセル開度Accと車速Vとに基づいて設定される駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力すべき要求トルクに基づいてエンジン22から出力すべきトルクとして設定された値をハイブリッド用電子制御ユニット70から通信により入力するものとした。さらに、アイドル運転用開度ISCは、図示しないISC学習ルーチンによってアイドル回転数(例えば、1000rpmなど)におけるエンジン22のアイドル運転に必要なスロットル開度Taとして設定され、平均アイドル運転用開度Aiscは、アイドル運転用開度ISCの所定学習回数(例えば、数回など)における平均値として設定され、それぞれRAM24cの所定のアドレスに書き込まれたものを読み込むことにより入力するものとした。ISC学習フラグFは、システムオン時に値0にリセットされ、ISC学習処理によってアイドル運転用開度ISCを学習したときに値1が設定されるフラグであり、RAM24cの所定アドレスに書き込まれたものを読み込むことにより入力するものとした。ここで、ISC学習処理は、実施例では、システムオン後にエンジン22が初めてアイドル運転されるときに行なわれる。
こうしてデータを入力すると、入力した目標トルクTe*とエンジン22の回転数Neとに基づいて設定されるトルク用開度Ttrqにアイドル運転用開度ISCを加えてエンジン22から目標トルクTe*を出力するのに要するスロットル開度Taとして基本スロットル開度Tbaseを設定する(ステップS310)。ここで、トルク用開度Ttrqは、エンジン22の回転抵抗を考慮しないときにエンジン22から目標トルクTe*を出力するのに必要とされるスロットル開度Taであり、実施例では、目標トルクTe*とエンジン22の回転数Neとトルク用開度Ttrqとの関係を予め定めて図示しないトルク用開度設定用マップとしてROM24bに記憶し、目標トルクTe*とエンジン22の回転数Neとが与えられると記憶したマップから対応するトルク用開度Ttrqを導出して設定するものとした。そして、上述したように、アイドル用開度ISCは、ISC学習処理によって更新されるため、トルク用開度Ttrqにアイドル用開度ISCを加えて基本スロットル開度Tbaseを設定することにより、エンジン22から目標トルクTe*を出力するのに要するスロットル開度Taとして基本スロットル開度Tbaseをより適正に設定することができる。なお、エンジン22の目標トルクTe*は、実施例では、アクセル開度Accと車速Vとに基づく駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力すべき要求トルクに基づいて設定されるから、トルク用開度Ttrpはアクセルペダル83の踏み込みに基づいて設定されるものとなる。
次に、浄化装置134の触媒温度Tcを所定温度Trefと比較すると共に(ステップS320)、目標点火時期tf*を所定時期trefと比較する(ステップS330)。ここで、所定温度Trefとしては、図4の燃料噴射制御ルーチンで用いた所定温度Trefと同様に、触媒温度Tcが有効に動作する温度領域のうち比較的高い温度として予め定められた値(例えば、900度など)を用いることができ、所定時期trefとしては、エンジン22の燃焼温度の上昇を燃料噴射量の増量によって抑制可能な点火時期のうち比較的遅い時期としてエンジン22の特性などに基づいて予め定められた値を用いることができる。触媒温度Tcが所定温度Tref以上で目標点火時期tf*が所定時期trefより小さい(遅い)ときには、浄化触媒が高温になる可能性があると共に燃料噴射量の増量だけでは浄化触媒の過熱を十分に抑制することができず、スロットル開度Taを制限する必要が生じる。ステップS320,S330の処理は、こうした浄化装置134の浄化触媒の過熱を抑制するためにスロットル開度Taを制限する必要があるか否かを判定する処理である。触媒温度Tcが所定温度Tref未満ときや触媒温度Tcが所定温度Tref以上であっても目標点火時期tf*が所定時期tref以上のとき(早いとき)には、スロットル開度Taを制限する必要はないと判断し、基本スロットル開度Tbaseを目標スロットル開度Ta*に設定し(ステップS340)、スロットル開度Taが目標スロットル開度Ta*となるようスロットルモータ136を駆動制御して(ステップS430)、吸入空気量制御ルーチンを終了する。こうした制御により、エンジン22から目標トルクTe*を出力するのに必要な空気量をスロットルバルブ124を介してエンジン22に吸入することができる。
ステップS320,S330で浄化装置134の触媒温度Tcが所定温度Tref以上で目標点火時期tf*が所定時期trefより小さい(遅い)ときには、浄化触媒の過熱を抑制するためにスロットル開度Taを制限する必要があると判断し、EGR率Regrが0%であるか否か、即ち、EGRを行なっていないか否かを判定する(ステップS350)。EGR率Regrが0%のとき、即ちEGRを行なっていないときには、エンジン22の回転数Neと目標点火時期tf*とEGRを行なっていないときのマップとに基づいてガードマップ値Tgmapを設定し(ステップS360)、EGR率Regrが0%でないとき、即ちEGRを行なっているときには、エンジン22の回転数Neと目標点火時期tf*とEGRを行なっているときのマップとに基づいてガードマップ値Tgmapを設定する(ステップS370)。ガードマップ値Tgmapは、実施例では、エンジン22の回転数Neと目標点火時期tf*とガードマップ値Tgmapとの関係を予め定めてEGRを行なっているときとEGRを行なっていないときとのそれぞれについてガードマップ値設定用マップとしてROM24bに記憶しておき、エンジン22の回転数Neと目標点火時期tf*とが与えられると対応するマップからガードマップ値Tgmapを導出して設定するものとした。図6にガードマップ値設定用マップの一例を示す。図中、実戦は、EGRを行なっていないとき(EGRオフ)のガードマップ値設定用マップを示し、破線は、EGRを行なっているとき(EGRオン)のガードマップ値設定用マップを示す。ガードマップ値Tgmapは、エンジン22の回転数Neが大きいほど小さくなる傾向で且つ目標点火時期tf*が遅いほど小さくなる傾向に設定され、EGRを行なっているとき(破線)には、EGRを行なっていないとき(実戦)に比して大きくなる傾向に設定される。これは、同じスロットル開度Taにおいてはエンジン22の回転数Neが大きいほどエンジン22の負荷が大きくなってエンジン22の燃焼温度や排気の温度が高くなる傾向があり、目標点火時期tf*が遅いほどエンジン22の燃焼温度や排気の温度が高くなる傾向があり、EGRを行なっているときにはEGRを行なっていないときに比してエンジン22の燃焼温度や排気の温度が低くなる傾向があることに基づく。
こうしてガードマップ値Tgmapを設定すると、エンジン22の回転抵抗に相当する値としての平均アイドル用開度Aiscをガードマップ値Tgmapに加えて基本スロットル開度Tbaseを制限する仮の値としての仮スロットルガードTgtmpを設定し(ステップS380)、ISC学習フラグFの値を調べ(ステップS390)、ISC学習フラグFが値0のとき、即ち、システムオンされた後にアイドル運転用開度ISCがISC学習処理によって更新されていないときには、仮スロットルガードTgtmpをスロットルガードTagardに設定し(ステップS400)、ISC学習フラグFの値が1のとき、即ち、システムオンされた後にアイドル運転用開度ISCがISC学習処理によって更新されているときには、仮スロットルガードTagtmpにアイドル運転用開度ISCから平均アイドル運転用開度Aiscを減じたものを加えてスロットルガードTagardを設定する(ステップS410)。そして、スロットルガードTagardを設定すると、基本スロットル開度TbaseをスロットルガードTagardで制限して目標スロットル開度Ta*を次式(1)により設定し(ステップS420)、スロットル開度Taが目標スロットル開度Ta*となるようスロットルモータ136を駆動制御して(ステップS430)、吸入空気量制御ルーチンを終了する。実施例では、目標点火時期tf*が遅いときには、浄化触媒の過熱を抑制するために上述したように燃料噴射量の増量が行なわれるが、こうした燃料噴射量の増量だけでは浄化触媒の過熱を十分に抑制できないときには、スロットル開度Taを制限することによって浄化触媒の過熱を抑制する。スロットル開度Taの制限は、必要以上に行なうと燃焼効率が減少したり失火するおそれが生じるため、より適正に行なうことが望まれるが、エンジン22の運転状態やEGRを行なっているか否かによって適正なスロットルガードの値は異なるものとなる。このため、実施例では、EGRを行なっているか否かのそれぞれについてガードマップ値設定用マップを設け、エンジン22の回転数Neと点火時期tf*とガードマップ値設定用マップとに基づいてガードマップ値Tgmapを設定し、このガードマップ値Tgmapを用いてスロットルガードTagardを設定するものとした。これにより、スロットルガードTagardをより適正に設定することができ、浄化触媒の過熱を有効に抑制することができる。また、実施例では、アイドル運転用開度ISCの学習処理が終了していないときには、ガードマップ値Tgmapに平均アイドル運転用開度Aiscを加えた仮スロットルガードTgtmpをスロットルガードTagardに設定し、アイドル運転用開度ISCの学習処理が終了した以降は、仮スロットルガードTgtmpに学習後のアイドル運転用開度ISCから平均アイドル運転用開度Aiscを減じたものを加えてスロットルガードTagardを設定するものとしたから、アイドル運転用開度ISCの学習処理による更新に応じてスロットルガードTagardをより適正に設定することができ、浄化触媒の過熱をより有効に抑制することができる。
Ta*=min(Tbase,Tagard) (1)
いま、車両が停止している状態でバッテリ50を充電するためにエンジン22を負荷運転しているときを考えると、走行風がないため図示しないラジエータが効率よく動作せず、エンジン22を冷却する冷却水の温度やエンジン22に吸入される空気の温度が高くなりやすい。こうした場合には、エンジン22の気筒内の温度が高くなってノッキングが発生しやすくなるため、図3の点火制御ルーチンでノック補正時期tkが小さく(遅く)設定され、目標点火時期tf*も遅くなる。これによりノッキングの発生は抑制されるものの燃焼温度や排気の温度は高くなるため、浄化装置134の浄化触媒が高温になるおそれが生じる。このときに燃料噴射量の増量だけでは浄化触媒の過熱を有効に抑制することができないときには、スロットル開度Taを制限してエンジン22を運転することになる。実施例では、EGRを行なっているか否かのそれぞれについてガードマップ値設定用マップを設け、エンジン22の回転数Neと点火時期tf*とガードマップ値設定用マップとに基づいてガードマップ値Tgmapを設定すると共に、設定したガードマップ値Tgmapにアイドル用開度Aiscを加えてスロットルガードTagardを設定するものとしたから、スロットル開度Taをより適正に制限して浄化触媒の過熱をより有効に抑制することができる。
以上説明した実施例のハイブリッド自動車20によれば、エンジン22の目標点火時期tf*が所定時期trefより遅いときに、目標点火時期tf*が遅いほど小さくなる傾向で且つエンジン22の回転数Neが大きいほど小さくなる傾向に且つEGRを行なっているときにはEGRを行なっていないときに比して大きくなる傾向に設定されるガードマップ値Tgmapに平均アイドル運転用開度Aiscを加えてスロットルガードTagardを設定し、エンジン22の回転数Neと目標トルクTe*とに基づく基本スロットル開度TbaseをスロットルガードTagardで制限して目標スロットル開度Ta*を設定するから、エンジン22のスロットル開度Taをより適正に制限して浄化装置134の浄化触媒の過熱を有効に抑制することができる。しかも、アイドル運転用開度ISCが学習により更新されたときには、更新されたアイドル運転用開度ISCと平均アイドル運転用開度Aiscとの差を補正してスロットルガードTagardを設定するから、アイドル運転用開度ISCの学習に応じてスロットルガードTagardをより適正に設定することができ、浄化触媒の過熱をより有効に抑制することができる。
実施例のハイブリッド自動車20では、ガードマップ値Tgmapに平均アイドル運転用開度Aiscを加えて設定される仮スロットルガードTgtmpを用いてスロットルガードTagardを設定するものとしたが、スロットルガードTagardは、ガードマップ値Tgmapに所定値を加算した値を用いて設定するものとすればよく、例えば、平均アイドル運転用開度Aiscに代えて前回のISC学習処理によって学習されたアイドル運転用開度ISCをガードマップ値Tgmapに加算した値を用いたり、エンジン22の規格に基づいて予め定められたアイドル運転用の固定値をガードマップ値Tgmapに加算した値を用いたりしてスロットルガードTagardを設定するものとしても構わない。
実施例のハイブリッド自動車20では、アイドル運転用開度ISCが学習処理によって更新された以降は、仮スロットルガードTgtmpに学習後のアイドル運転用開度ISCから平均アイドル運転用開度Aiscを減じたものを加えてスロットルガードTagardを設定するものとしたが、アイドル運転用開度ISCの更新に拘わらず仮スロットルガードTgtmpをスロットルガードTagardに設定するものとしても構わない。
実施例のハイブリッド自動車20では、エンジン22の目標トルクTe*とエンジン22の回転数Neとに基づいてエンジン22の回転抵抗を考慮しないときにエンジン22から目標トルクTe*を出力するためのスロットル開度Taであるトルク用開度Ttrqを設定するものとしたが、トルク用開度Ttrqは、アクセル操作に基づいて設定されるものとすればよく、例えば、アクセル開度Accとトルク用開度Ttrqとの関係を予め定めてマップとしてROM24bに記憶しておき、アクセル開度Accと記憶したマップとに基づいてトルク用開度Ttrqを導出して設定するものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、浄化装置134の浄化触媒が高温になるおそれがあるときには、エンジン22への燃料噴射量を増量するものとしたが、燃料噴射量を増量することなくスロットルガードTagardによってスロットル開度Taを制限することにより浄化触媒の過熱を抑制するものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、触媒温度Tcが所定温度Tref以上で目標点火時期tf*が所定時期trefより遅いときにスロットル開度TaをスロットルガードTagardで制限するものとしたが、触媒温度Tcを考慮することなく目標点火時期tf*が所定時期trefより遅いときにスロットル開度TaをスロットルガードTagardで制限するものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、モータMG2の動力を減速ギヤ35により変速してドライブシャフト32に出力するものとしたが、図6の変形例のハイブリッド自動車120に例示するように、モータMG2の動力をドライブシャフト32が接続された車軸(駆動輪36a,36bが接続された車軸)とは異なる車軸(図7における車輪64a,64bに接続された車軸)に接続するものとしてもよい。
実施例では、本発明の内燃機関装置を搭載するハイブリッド自動車20について説明したが、本発明の内燃機関装置はハイブリッド自動車20に搭載されるものに限定されるものではなく、エンジンからの動力を変速機を介して駆動軸に出力して走行する自動車や、こうした自動車以外の車両や船舶,航空機などの移動体に搭載されるものとしてもよいし、移動しない設備に組み込まれるものとしても構わない。また、内燃機関装置の制御方法の形態としても構わない。
ここで、実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係について説明する。実施例では、エンジン22が「内燃機関」に相当し、アクセル開度Accと車速Vとに基づいて設定されたエンジン22の目標トルクTe*に基づくトルク用開度Ttrqにアイドル運転用開度ISCを加えて基本スロットル開度Tbaseを設定する図5の吸入空気量制御ルーチンのステップS310の処理をするエンジンECU24が「操作用スロットル開度設定手段」に相当し、EGRを行なっているか否かのそれぞれについて設けられたガードマップ値設定用マップとエンジン22の回転数Neと目標点火時期tf*とに基づいてガードマップ値Tgmapを設定すると共に設定したガードマップ値Tgmapに平均アイドル運転用開度Aiscを加えて仮スロットルガードTgtmpを設定し、システムオンされてからアイドル運転用開度ISCが学習処理によって更新されるまでは仮スロットルガードTgtmpをスロットガードTagardに設定し、アイドル運転用開度ISCが学習処理によって更新された以降はアイドル運転用開度ISCから平均アイドル運転用開度Aiscを減じたものを仮スロットルガードTgtmpに加えてスロットルガードTagardを設定する図5の吸入空気量制御ルーチンのステップS350〜S410の処理を実行するエンジンECU24が「スロットルガード値設定手段」に相当し、目標点火時期tf*が所定時期trefより小さい(遅い)ときに、基本スロットル開度TbaseをスロットルガードTagardで制限して目標スロットル開度Ta*を設定し、スロットル開度Taが目標スロットル開度Ta*となるようスロットルモータ136を駆動制御する図5の吸入空気量制御ルーチンのステップS430の処理を実行するエンジンECU24が「制御手段」に相当する。
ここで、「内燃機関」としては、ガソリンまたは軽油などの炭化水素系の燃料により動力を出力する内燃機関に限定されるものではなく、点火時期の調整が可能で排気を吸気に再循環する排気再循環装置と排気を浄化する浄化触媒を有する排気浄化装置とが取り付けられたものであれば如何なるタイプの内燃機関であっても構わない。「操作用スロットル開度設定手段」としては、アクセル開度Accと車速Vとに基づいて設定されたエンジン22の目標トルクTe*に基づくトルク用開度Ttrqにアイドル運転用開度ISCを加えて基本スロットル開度Tbaseを設定するものに限定されるものではなく、アクセル開度Accとトルク用開度Ttrqとの関係を予め定めたマップとアクセル開度Accとに基づくトルク用開度Ttrqにアイドル運転用開度ISCを加えて基本スロットル開度Tbaseを設定するものなど、内燃機関をアイドル運転する際のスロットル開度の学習値とアクセル操作に基づく基本スロットル開度との和として操作用スロットル開度を設定するものであれば如何なるものとしても構わない。「スロットルガード値設定手段」としては、EGRを行なっているか否かのそれぞれについて設けられたガードマップ値設定用マップとエンジン22の回転数Neと目標点火時期tf*とに基づいてガードマップ値Tgmapを設定すると共に設定したガードマップ値Tgmapに平均アイドル運転用開度Aiscを加えて仮スロットルガードTgtmpを設定し、システムオンされてからアイドル運転用開度ISCが学習処理によって更新されるまでは仮スロットルガードTgtmpをスロットガードTagardに設定し、アイドル運転用開度ISCが学習処理によって更新された以降はアイドル運転用開度ISCから平均アイドル運転用開度Aiscを減じたものを仮スロットルガードTgtmpに加えてスロットルガードTagardを設定するものに限定されるものではなく、排気再循環装置による排気の吸気への再循環を行なっているときには内燃機関の点火時期が遅いほど小さくなる傾向で且つ内燃機関の回転数が大きいほど小さくなる傾向にマップ値を導出する第1のマップに対して内燃機関の点火時期と内燃機関の回転数とを適用して得られるマップ値に所定値を加算した値を用いてスロットルガード値を設定し、排気再循環装置による排気の吸気への再循環を行なっていないときには内燃機関の点火時期が遅いほど小さくなる傾向で且つ内燃機関の回転数が大きいほど小さくなる傾向に且つ第1のマップより小さなマップ値を導出する第2のマップに対して内燃機関の点火時期と内燃機関の回転数とを適用して得られるマップ値に所定値を加算した値を用いてスロットルガード値を設定するものであれば如何なるものとしても構わない。「制御手段」としては、目標点火時期tf*が所定時期trefより小さい(遅い)ときに、基本スロットル開度TbaseをスロットルガードTagardで制限して目標スロットル開度Ta*を設定し、スロットル開度Taが目標スロットル開度Ta*となるようスロットルモータ136を駆動制御するものに限定されるものではなく、内燃機関の点火時期が所定時期より遅いときには、操作用スロットル開度を設定されたスロットルガード値でガードして得られる実行用スロットル開度を用いて内燃機関が運転されるよう内燃機関を制御するものであれば如何なるものとしても構わない。
なお、実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係は、実施例が課題を解決するための手段の欄に記載した発明を実施するための最良の形態を具体的に説明するための一例であることから、課題を解決するための手段の欄に記載した発明の要素を限定するものではない。即ち、課題を解決するための手段の欄に記載した発明についての解釈はその欄の記載に基づいて行なわれるべきものであり、実施例は課題を解決するための手段の欄に記載した発明の具体的な一例に過ぎないものである。
以上、本発明を実施するための最良の形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
本発明は、内燃機関装置の制御産業などに利用可能である。
本発明の一実施例である内燃機関装置を搭載したハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図である。 エンジン22の構成の概略を示す構成図である。 エンジンECU24によって実行されるエンジン22の点火時期制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。 エンジンECU24によって実行されるエンジン22の燃料噴射制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。 エンジンECU24によって実行されるエンジン22の吸入空気量制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。 ガードマップ値設定用マップの一例を示す説明図である。 変形例のハイブリッド自動車120の構成の概略を示す構成図である。
符号の説明
20,120 ハイブリッド自動車、22 エンジン、24 エンジン用電子制御ユニット(エンジンECU)、24a CPU、24b ROM、24c RAM、26 クランクシャフト、28 ダンパ、30 動力分配統合機構、31 サンギヤ、32 リングギヤ、32a リングギヤ軸、33 ピニオンギヤ、34 キャリア、35 減速ギヤ、40 モータ用電子制御ユニット(モータECU)、41,42 インバータ、43,44 回転位置検出センサ、50 バッテリ、51 温度センサ、52 バッテリ用電子制御ユニット(バッテリECU)、54 電力ライン、60 ギヤ機構、62 デファレンシャルギヤ、63a,63b 駆動輪、64a,64b 車輪、70 ハイブリッド用電子制御ユニット、72 CPU、74 ROM、76 RAM、80 イグニッションスイッチ、81 シフトレバー、82 シフトポジションセンサ、83 アクセルペダル、84 アクセルペダルポジションセンサ、85 ブレーキペダル、86 ブレーキペダルポジションセンサ、88 車速センサ、122 エアクリーナ、124 スロットルバルブ、126 燃料噴射弁、128 吸気バルブ、130 点火プラグ、132 ピストン、134 浄化装置、134a 触媒温度センサ、135a 空燃比センサ、135b 酸素センサ、136,スロットルモータ、138 イグニッションコイル、140 クランクポジションセンサ、142 水温センサ、143 圧力センサ、144 カムポジションセンサ、146 スロットルバルブポジションセンサ、148 エアフローメータ、149 温度センサ、150 可変バルブタイミング機構、160 EGRシステム、162 EGR管、163 ステッピングモータ、164 EGRバルブ、165 温度センサ、MG1,MG2 モータ。

Claims (4)

  1. 点火時期の調整が可能で排気を吸気に再循環する排気再循環装置と排気を浄化する浄化触媒を有する排気浄化装置とが取り付けられた内燃機関を備える内燃機関装置であって、
    前記内燃機関をアイドル運転する際のスロットル開度の学習値とアクセル操作に基づく基本スロットル開度との和として操作用スロットル開度を設定する操作用スロットル開度設定手段と、
    前記排気再循環装置による排気の吸気への再循環を行なっているときには前記内燃機関の点火時期が遅いほど小さくなる傾向で且つ前記内燃機関の回転数が大きいほど小さくなる傾向にマップ値を導出する第1のマップに対して前記内燃機関の点火時期と前記内燃機関の回転数とを適用して得られるマップ値に所定値を加算した値を用いてスロットルガード値を設定し、前記排気再循環装置による排気の吸気への再循環を行なっていないときには前記内燃機関の点火時期が遅いほど小さくなる傾向で且つ前記内燃機関の回転数が大きいほど小さくなる傾向に且つ前記第1のマップより小さなマップ値を導出する第2のマップに対して前記内燃機関の点火時期と前記内燃機関の回転数とを適用して得られるマップ値に前記所定値を加算した値を用いてスロットルガード値を設定するスロットルガード値設定手段と、
    前記内燃機関の点火時期が所定時期より遅いときには、前記操作用スロットル開度を前記設定されたスロットルガード値でガードして得られる実行用スロットル開度を用いて前記内燃機関が運転されるよう該内燃機関を制御する制御手段と、
    を備える内燃機関装置。
  2. 請求項1記載の内燃機関装置であって、
    前記スロットルガード値設定手段は、前記マップ値に所定値を加算した値に前記所定値と前記学習値との差を加えてスロットルガード値を設定する手段である、
    内燃機関装置。
  3. 請求項1または2記載の内燃機関装置であって、
    前記所定値は、前記学習値の平均値として予め設定されてなる値である、
    内燃機関装置。
  4. 点火時期の調整が可能で排気を吸気に再循環する排気再循環装置と排気を浄化する浄化触媒を有する排気浄化装置とが取り付けられた内燃機関の制御方法であって、
    前記内燃機関の点火時期が所定時期より遅いとき、前記排気再循環装置による排気の吸気への再循環を行なっているときには前記内燃機関の点火時期が遅いほど小さくなる傾向で且つ前記内燃機関の回転数が大きいほど小さくなる傾向にマップ値を導出する第1のマップに対して前記内燃機関の点火時期と前記内燃機関の回転数とを適用して得られるマップ値に所定値を加算した値を用いてスロットルガード値を設定すると共に前記内燃機関をアイドル運転する際のスロットル開度の学習値とアクセル操作に基づく基本スロットル開度との和として得られる操作用スロットル開度を前記設定したスロットルガード値でガードして得られる実行用スロットル開度を用いて前記内燃機関が運転されるよう該内燃機関を制御し、前記排気再循環装置による排気の吸気への再循環を行なっていないときには前記内燃機関の点火時期が遅いほど小さくなる傾向で且つ前記内燃機関の回転数が大きいほど小さくなる傾向に且つ前記第1のマップより小さなマップ値を導出する第2のマップに対して前記内燃機関の点火時期と前記内燃機関の回転数とを適用して得られるマップ値に前記所定値を加算した値を用いてスロットルガード値を設定すると共に前記操作用スロットル開度を前記設定したスロットルガード値でガードして得られる実行用スロットル開度を用いて前記内燃機関が運転されるよう該内燃機関を制御する、
    ことを特徴とする内燃機関の制御方法。
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